IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コナミデジタルエンタテインメントの特許一覧

特許7548564ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム
<>
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図1
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図2
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図3
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図4
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図5
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図6
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図7
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図8
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図9
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図10
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図11
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図12
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図13
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図14
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図15
  • 特許-ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】ゲームシステム、その制御方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20240903BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240903BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240903BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20240903BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20240903BHJP
【FI】
A63F13/80 B
A63F13/58
A63F13/53
A63F13/30
A63F13/45
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020217272
(22)【出願日】2020-12-25
(65)【公開番号】P2022102498
(43)【公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100161090
【弁理士】
【氏名又は名称】小田原 敬一
(72)【発明者】
【氏名】高柳 祐也
(72)【発明者】
【氏名】岩田 修平
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 理沙
(72)【発明者】
【氏名】岩下 颯斗
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第6632178(JP,B1)
【文献】特開2019-136199(JP,A)
【文献】特開2018-057630(JP,A)
【文献】特開2005-230139(JP,A)
【文献】特開2002-369967(JP,A)
【文献】特開2002-065937(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータを含んだゲームシステムであって、前記コンピュータは、
前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域を含んだ媒体置き場がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域との間に対応関係が設定された盤面を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置を介して前記プレイヤに提示する盤面提示手段、
各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する配置機会付与手段、及び、
前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる対戦制御手段、
として機能するように構成されたゲームシステム。
【請求項2】
前記盤面提示手段は、前記対応関係が設定された配置領域同士を結ぶラインを前記プレイヤに把握させる画像要素を前記表示装置に表示させることにより、前記対応関係を前記プレイヤに提示する請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記対応関係は、一つの媒体置き場の一つの配置領域が、他の一つの媒体置き場の一つの配置領域に限定して対応付けられることにより、1対1の関係のみが成立するように設定されている請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記対応関係は、一つの媒体置き場の一つの配置領域が、他の少なくとも二つの媒体置き場のそれぞれの一つの配置領域と対応付けられることにより、1対多の関係が成立する特定対応関係を含むようにして設定され、
前記対戦制御手段は、前記特定対応関係が設定された配置領域間のそれぞれに前記遊戯媒体が位置している場合、いずれか一つの媒体置き場の配置領域と他の一つの媒体置き場の配置領域との間に位置している遊戯媒体同士を前記対戦の対象として優先的に選択して前記対戦結果を演算する請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記対戦制御手段は、前記ラインが交差する関係が成立する配置領域間では前記対応関係が成立しないと認識して、当該配置領域間に位置する遊戯媒体同士は前記対戦結果の演算の対象から除外する請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記対戦制御手段は、前記ラインが交差する関係が成立する配置領域同士にも前記対応関係が成立すると認識して、当該配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象に含めて前記対戦結果を演算する請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記対戦制御手段は、前記交差する関係の成立によって三つ以上の媒体置き場のそれぞれの配置領域間で前記対応関係が成立する場合、一つの媒体置き場の配置領域と他の一つの媒体置き場の配置領域との間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として優先的に選択して前記対戦結果を演算する請求項6に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記対戦制御手段は、前記優先的に選択された遊戯媒体同士に関しての前記対戦結果の演算後、当該演算の結果を考慮して、次に対戦の対象となるべき遊戯媒体同士を選択して前記対戦結果を演算する請求項7に記載のゲームシステム。
【請求項9】
各カード置き場には、前記対応関係が設定される配置領域と、前記対応関係が設定されない配置領域とが含まれている請求項1~8のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項10】
三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータを含んだゲームシステムの制御方法であって、前記コンピュータに、
前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域を含んだ媒体置き場がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域との間に対応関係が設定された盤面を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置を介して前記プレイヤに提示する手順と、
各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する手順と、
前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる手順と、
を実行させるゲームシステムの制御方法。
【請求項11】
三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータを含んだゲームシステムに適用されるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、
前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域を含んだ媒体置き場がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域との間に対応関係が設定された盤面を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置を介して前記プレイヤに提示する盤面提示手段、
各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する配置機会付与手段、及び、
前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる対戦制御手段、
として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊戯媒体を利用して対戦するタイプのゲームを提供するためのゲームシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯媒体を用いて対戦するタイプのゲームを提供するためのゲームシステムとして、フィールドにカードやキャラクタ等の遊戯媒体をプレイヤの指示に従って配置し、それらの遊戯媒体同士を予め定められた対応関係に従って対戦させるように構成されたゲームシステムが知られている(例えば非特許文献1及び2参照)。三人以上のプレイヤが一緒にプレイするゲームを提供するゲームシステムとしては、例えば自陣のマスに所定枚数のカードを自由に配置し、1又は複数のカードをサイコロの出目の数に従って移動させ、自身のカードが相手陣地を占領し、あるいはいずれかのプレイヤの手持ちカードが無くなるといった条件が成立することによりプレイヤ間の勝敗を確定させるゲームを提供するシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-065937号公報(図10図12参照)
【非特許文献】
【0004】
【文献】[「TEPPEN」強者求む!ルムマ中心のサクッとライブ配信:第10回、4Gamer[online]、2019年8月28日、特に52:37~55:35参照。[令和2年12月21日検索]、インターネット〈URL,https://www.youtube.com/watch?v=OTdPnXbw8Mk&feature=emb_logo〉
【文献】[クラッシュ・ロワイヤルの遊び方]、クラッシュロワイヤル(クラロワ)公式[online]、2016年3月15日、特に0:32~1:24、2:29~4:36参照。[令和2年12月21日検索]、インターネット〈URL,https://www.youtube.com/watch?v=QoCRrG9wwp4〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した非特許文献1、2の例は、二人のプレイヤが対戦するゲームに限定されている。しかし、二人対戦の形態では、対戦相手が相手方の一人のプレイヤに限られる。したがって、各プレイヤが採り得る戦略に関して一定の限界がある。一方、特許文献1の例では、四人対戦が想定されている。しかし、各プレイヤがカードをマスに沿って自由自在に動かすことが可能であり、その移動先の選択は何ら制限されていない。したがって、戦略の選択肢が過度に多くなり、選択が複雑化してゲームの進行に関する予測性が低下するといった不都合が生じるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、三人以上のプレイヤが一緒にゲームをプレイする場合でも、対戦の戦略に関する自由度を適度に確保しつつ、戦略の選択の複雑化を適度に抑えることが可能なゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るゲームシステムは、三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータを含んだゲームシステムであって、前記コンピュータは、前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域を含んだ媒体置き場がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域との間に対応関係が設定された盤面を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置を介して前記プレイヤに提示する盤面提示手段、各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する配置機会付与手段、及び、前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる対戦制御手段、として機能するように構成されたものである。
【0008】
本発明の一態様に係るゲームシステムの制御方法は、三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータを含んだゲームシステムの制御方法であって、前記コンピュータに、前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域を含んだ媒体置き場がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域との間に対応関係が設定された盤面を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置を介して前記プレイヤに提示する手順と、各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する手順と、前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる手順と、を実行させるものである。
【0009】
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータを含んだゲームシステムに適用されるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域を含んだ媒体置き場がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域との間に対応関係が設定された盤面を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置を介して前記プレイヤに提示する盤面提示手段、各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する配置機会付与手段、及び、前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる対戦制御手段、として機能させるように構成されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を示す斜視図。
図2】ゲームが進行する様子の一例を説明するための図。
図3】ゲームで使用されるカードの一例を示す図。
図4】ユーザ装置に表示されるゲーム画面の一例を示す図。
図5】ゲームの進行手順の一例を示す図。
図6】3体以上のモンスタが対面した場合の対戦順の一例を示す図。
図7】三人でプレイする場合のカード配置領域間における対応関係の一例を示す図。
図8】三人でプレイする場合のカード配置領域間における対応関係の他の例を示す図。
図9】五人でプレイする場合のカード配置領域間における対応関係の一例を示す図。
図10】五人でプレイする場合のカード配置領域間における対応関係の他の例を示す図。
図11】六人でプレイする場合のカード配置領域間における対応関係の一例を示す図。
図12】六人でプレイする場合のカード配置領域間における対応関係の他の例を示す図。
図13】ユーザ装置における制御系の構成の一例を示すブロック図。
図14】制御ユニットが実行する対戦制御の手順の一例を示すフローチャート。
図15図14に続くフローチャート。
図16】制御ユニットが対戦制御のサブルーチン処理として実行する対戦演算処理の手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の一形態に係るゲームシステム等を説明する。
[全体構成]
まず、図1を参照してゲームシステムの全体構成を説明する。図1に示すように、ゲームシステム1は、クライアントとしての複数のユーザ装置3と、ユーザ装置3とネットワークNT(一例としてインターネット)を介して接続されるゲームサーバ4とを含んだクライアントサーバ型のシステムとして構成されている。
【0012】
ユーザ装置3は、ユーザの日常的な使用に供される装置であって、ネットワークNTを介した情報通信機能を備えた情報通信端末装置である。一例として、ユーザ装置3は通信通話機能を備えたスマートフォン3a、タブレット端末3b、あるいはPC(パーソナルコンピュータの略)3cがユーザ装置3として利用されてよい。ユーザ装置3は、いわゆるコンシューマゲーム機として提供される個人用又は家庭用の据え置き型のゲーム機であってもよいし、いわゆるアーケードゲーム機として提供される業務用のゲーム機であってもよい。なお、以下の説明では、ユーザ装置3を使用する者をユーザと呼び、そのユーザがゲームをプレイする場合に、当該ユーザをプレイヤと呼んで区別することがある。
【0013】
ゲームサーバ4は、複数台のサーバユニットを適宜に組み合わせて構成されてもよいし、単一のサーバユニットによって構成されてもよい。クラウドコンピューティング技術を利用したクラウドサーバとしてゲームサーバ4が構成されてもよい。ゲームサーバ4は、ゲームに関連した各種のサービス、例えばゲームにて対戦すべきプレイヤ同士をマッチングするサービス、ユーザ装置3間で共有されるべきゲームの情報を中継するサービス等をユーザ装置3に提供する。なお、ゲームシステム1には、業務用のゲーム機等が適宜に追加されてもよい。例えば、業務用のゲーム機は、ユーザ装置3と連携したゲームを提供し、あるいはユーザ装置3と同一のゲームを提供するクライアントとして利用されてもよい。もちろん、上記のように、業務用ゲーム機等が本形態に係るゲームをプレイするためのユーザ装置3として利用されてもよい。
【0014】
[ゲームの内容]
(1) ゲームの概要
ゲームシステム1にて提供されるゲームは、三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体を利用して対戦する要素を含む。遊戯媒体は、プレイヤがゲームを進めるために操作する対象となる媒体である。例えば、カード、キャラクタ、アイテム、駒等のように、種々のゲームでプレイヤの操作対象として設定される各種の要素が遊戯媒体として利用されてよい。遊戯媒体は、ゲーム画面中に出現する仮想的な媒体に限らず、物理的な媒体としてプレイヤに提供されてもよい。例えば、物理的なカードを遊戯媒体として利用する場合、そのカードに記録された情報をユーザ装置3にて取得し、得られた情報に基づいて物理的なカードに対応する仮想的なカード、キャラクタ等の遊戯媒体をゲーム中に出現させてもよい。物理的な媒体は、平板状のカードに限らず、立体形状のフィギュア等であってもよく、これらに記録された情報またはそれに基づいて仮想的な遊戯媒体に関する情報をユーザ装置3が取得できる構成となっていればよい。なお、以下では、特に断らない限り、遊戯媒体が仮想的な媒体であるものとして説明を続ける。
【0015】
遊戯媒体には、対戦結果に影響する少なくとも一種類のパラメータが設定されている。例えば、攻撃力、守備力、体力、特殊能力といったパラメータが適宜に選択されて遊戯媒体に設定されてよい。対戦に応じてパラメータの値が変化し、その変化に応じてゲームの状況が変化して最終的な勝敗が決定される。パラメータは、さらにプレイヤ自身にも設定されてよい。それにより、いずれかのプレイヤが操作する遊戯媒体の対戦相手が他のプレイヤとなる場合があってもよい。プレイヤは、ユーザ装置3を操作する実在のユーザに限定されない。ゲームを一緒にプレイするプレイヤ群の一部に、コンピュータによって制御される仮想的なプレイヤが含まれてもよい。
【0016】
(2) フィールドの説明
図2は、ゲームが進行する様子の一例を示している。図2の例では、遊戯媒体の一例としてのカード10と、そのカード10を配置してゲームを進める場としてのフィールド11とが利用される。フィールド11は盤面の一例である。盤面は、フィールド11のような2次元平面的な構成に限定されず、3次元的な形状を伴うものであってもよい。プレイヤの人数としては四人が想定されている。フィールド11にカード10を適宜に繰り出すことによりゲームが進行する。フィールド11には対戦領域12が設定され、その対戦領域12の周囲には、媒体置き場の一例としてのカード置き場13がプレイヤごとに設定されている。図では一人のプレイヤに対応するカード置き場13を破線による矩形で示しているが、その矩形はゲーム画面に必ずしも表示されるものではない。
【0017】
対戦領域12は対戦が行われる場として機能し、カード置き場13はプレイヤごとの陣地を示す場として機能する。図2の例では、四人のプレイヤのそれぞれに一つずつ、合計で四つのカード置き場13が設定されている。カード置き場13は、プレイヤが対戦領域12を取り囲むように位置すると仮定したときに、各プレイヤの視点を基準として各プレイヤの面前にカード10が並べられた状態を表現するようにその構成及び位置が定められている。以下では、プレイヤの視点を基準として手前側をカード置き場13の後側、奥側(つまり対戦領域12に近い側)をカード置き場13の前側と呼ぶことがある。各カード置き場13の構成は互いに等しい。
【0018】
一つのカード置き場13には、遊戯媒体が配置されるべき配置領域の一例として、四種類のカード配置領域14A、14B、14C、14Dが設けられている。図2では、カード10をハッチングが付された矩形で示し、カード配置領域14A~14Dを白抜きの矩形で示している。カード10の配置は一例である。カード10及びカード配置領域14A~14Dはゲーム画面に表示される。なお、以下の説明では、種類別に区別する必要がある場合に添え字A~Dを用い、種類を区別せずに総称するときにはカード配置領域14と表記する。一つのカード置き場13には、八つのカード配置領域14が、前後に2列に分けて並ぶように設けられている。つまり、四つのカード配置領域14が一例に並べられ、これが前後に二列設けられることにより、カード置き場13には合計八つのカード配置領域14が設けられている。カード配置領域14は、ゲームにおける機能・用途に応じて複数種類に区分して設定されている。図示例では、前列の四つのカード配置領域14のうち、左端から三つは、モンスタカード配置領域14Aとして設定され、右端は墓地領域14Bとして設定されている。後列の四つのカード配置領域14のうち、左端から三つは特殊カード配置領域14Cとして設定され、右端はデッキ領域14Dとして設定されている。
【0019】
モンスタカード配置領域14Aは、モンスタカード10A(図3参照)が置かれる領域である。モンスタカード10Aは、仮想的なキャラクタとしてのモンスタを出現させるために用いられるものであって、カード10の一種である。モンスタカード10Aの具体例は後述する。墓地領域14Bは、ゲーム中に利用不可能となったカード10が置かれる領域である。例えば、モンスタ同士の対戦(後述)に負けて所定のパラメータが下限値よりも低下したカード10等が墓地領域14Bに置かれる。特殊カード配置領域14Cは、モンスタカードとは別に対戦に影響を与える効果が付与された特殊カードが置かれる領域である。デッキ領域14Dは、ゲームにて使用するデッキ15が置かれる領域である。デッキ15は、所定枚数のカード10を束ねて構成され、カード10の裏面側が上となるように伏せられた状態でデッキ領域14Dに置かれる。カード10の裏面は、全てのカード10に関して同一の外観が付与される。
【0020】
各カード置き場13のモンスタカード配置領域14Aと、他のプレイヤのカード置き場13におけるいずれかのモンスタカード配置領域14Aとの間には対応関係が設定される。図2では、対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14A同士をラインLcにて結ぶことにより、対応関係を示している。また、図中のラインLc上の白抜きの丸印は、ラインLcの中間点を示している。図2の例では、モンスタカード配置領域14A間の対応関係は1対1となるように設定されている。一例として、各カード置き場13における三つのモンスタカード配置領域14Aのうち、左右端のモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の左端又は右端のモンスタカード配置領域14Aと対応付けられている。
【0021】
また、中央に位置するモンスタカード配置領域14Aは、対面するカード置き場13の中央のモンスタカード配置領域14Aと対応付けられている。この結果、モンスタカード配置領域14Aのそれぞれは、互いに異なるプレイヤのモンスタカード配置領域14Aと対応付けられる。ただし、中央のモンスタカード配置領域14A同士が1対1で対応付けられる結果として、各対応関係を示すラインLcが相互に交差する。このようにラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14A同士については、対応関係が成立しないと扱われてもよいし、対応関係が成立すると扱われてもよい。後者の場合、中央のカード配置領域14Aに関しては、自己に対して複数のモンスタカード配置領域14Aが対応付けられることになる。つまり、1対多の対応関係が成立する。
【0022】
モンスタカード配置領域14A間の対応関係は、ゲームにて対戦する対象となるモンスタカード10Aが置かれるべきモンスタカード配置領域14Aの組み合わせを限定するために設定される。すなわち、ゲームにおける対戦は、図2に示したラインLcで結ばれたモンスタカード配置領域14Aのそれぞれに置かれたモンスタカードの組み合わせが対象となり、その余のモンスタカード同士の間では対戦が行われない。なお、上述したように、1対多の対応関係が設定される場合には、対戦の対象となるモンスタカード配置領域14Aの組み合わせが所定の条件に従って優先的に選択される。なお、図2で示したモンスタカード配置領域14Aの個数、対応関係は一例であり、適宜の変更が可能である。変形例は後述する。
【0023】
モンスタカード配置領域14Aにモンスタカードが置かれると、これに対応するモンスタ22(図4参照)がそのモンスタカード配置領域14A上に出現する。モンスタ22はゲームの進行に従って図中の矢印Fで示したようにラインLcに沿って前進し、モンスタ22の位置に応じて対戦が発生する。
【0024】
さらに、カード置き場13の近傍には、手札領域16がプレイヤごとに設定される。手札領域16は、プレイヤがデッキ15から取得した手持ちカードとしての所定枚数のカード10をプレイヤに提示するための領域である。手札領域16には、カード10がその表面、つまりカード10の内容が表示される側の面を向けた状態で表示される。各プレイヤの手札領域16は、他のプレイヤに対しては表示されないか、又は表示されてもカード10の内容が判らないような態様で表示される。ゲームでは、デッキ15から手札領域16にカード10が取り込まれ、プレイヤの操作に応じて適宜のカード10がカード配置領域14に配置される。
【0025】
(3) カードの説明
図3は、モンスタカードの一例を示している。モンスタカード10Aは、モンスタの画像が配置される画像部10aと、モンスタの名称及び属性が表示されるタイトル部10bと、モンスタのレベルが表示されるレベル表示部10cと、モンスタの説明や能力等が記載されるコメント部10dと、モンスタに設定されているパラメータの値が表示されるパラメータ表示部10eとを含んでいる。画像部10aに表示されるモンスタは、モンスタカード10Aから出現し、フィールド11をラインLcに沿って進みつつ他のモンスタと戦う様子を演出するための仮想的なキャラクタである。つまり、ゲームでは、対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14Aに配置されたモンスタカード10A同士が対戦の対象として設定され、その対戦に関わる行動を表現するためのキャラクタとしてモンスタが登場する。よって、モンスタカード10A同士の対戦は、モンスタ同士の対戦と同義である。ゲームでは種々のモンスタが予め用意され、それらのモンスタ群からいずれか一つのモンスタが選択されてモンスタカード10Aに割り当てられる。タイトル部10bには、画像部10aに割り当てられたモンスタの名称及び属性が表示される。属性は、例えば「闇」、「光」、「水」といった概念で区分される概念であって、モンスタ同士の対戦の相性等を左右するパラメータの一種として利用可能である。ただし、ゲームにおいて属性が利用されることは必須ではない。
【0026】
レベル表示部10cは、モンスタのレベルの高低を星の個数で示すように構成される。モンスタのレベルもゲームの進行に影響を与え得る点で、カード10に設定されたパラメータの一種である。レベルは適宜の目的で使用されてよい。一例として、レベルは、モンスタカード配置領域14Aに対するモンスタカード10Aの配置を制限する条件と関連付けて利用されてもよい。例えば、レベル4(星が四つ)以下のモンスタカード10Aは、空いているモンスタカード配置領域14Aであれば無条件で配置可能である。レベル5又は6のモンスタカード10Aの場合はモンスタカード配置領域14Aに置かれている一枚のモンスタカード10Aを墓地領域14Bに移動させることと引き換えにモンスタカード配置領域14Aに配置可能である。レベル7のモンスタカード10Aの場合はモンスタカード配置領域14Aに置かれている二枚のモンスタカード10Aを墓地領域14Bに移動させることと引き換えにモンスタカード配置領域14Aに配置可能である。ただし、レベルはこのような利用例に限らず、対戦の優劣等、各種の目的で利用されてよい。
【0027】
パラメータ表示部10eには、モンスタカード10Aに設定されるパラメータの一種である「攻撃力」の値が「ATK」の値として、「守備力」の値が「DEF」の値としてそれぞれ表示される。攻撃力及び守備力のそれぞれの値は、モンスタカード10Aの配置形態に応じて使い分けられる。すなわち、図2に示したように、モンスタカード10Aの配置については、モンスタカード10Aの長辺方向がカード置き場13の前後方向と一致する向きでモンスタカード配置領域14Aに配置される縦置き形態(図2のA部参照)と、短辺方向がカード置き場13の前後方向と一致する向きでモンスタカード配置領域14Aに配置される横置き形態(図2のB部参照)のいずれかをプレイヤが選択可能である。縦置き形態で配置されたモンスタカード10Aについては、対戦結果の演算において攻撃力の値が利用され、横置き形態で配置されたモンスタカード10Aについては、対戦結果の演算において守備力の値が利用される。対戦結果の演算については後述する。
【0028】
図2のフィールド11からも明らかなように、カード10には、モンスタカード10Aの他にも、特殊カード10Bが用意されている。特殊カード10Bは、例えば魔法カード、罠カード等の適宜の名称でモンスタカード10Aと区別されてよい。特殊カード10Bは、カード置き場13の特殊カード配置領域14Cに配置されることによって利用されるタイプに加えて、カード置き場13への配置を要せず、例えば手札領域16のカード(つまり手持ちカード)10に含まれていれば適宜のタイミングで利用可能なタイプの特殊カード10Bが設けられてよい。特殊カードの効果は、例えば自身のモンスタカード10Aに設定された攻撃力、守備力を回復させる効果、対戦相手のモンスタカード10Aの攻撃力等を減少させる効果、墓地領域14Bのカード10を復活させる効果、対戦相手のモンスタカード10Aの配置形態を縦置き形態と横置き形態との間で変化させる効果、フィールド11の全体に影響を与える効果等、ゲームの進行やモンスタ間の対戦に影響を与える限りにおいて適宜に設定されてよい。このような特殊効果は、種々のカードゲームにて用意されている例もあり、特殊カード10Bの効果もそれに倣って設定されてよい。
【0029】
(4) ゲーム画面
図2のフィールド11に対応したゲーム画面の一例を図4に示す。なお、図4では参照符号を適宜に省略して示している。図4のゲーム画面20は、ユーザ装置3のプレイヤの視点でフィールド11を観察した様子を表現している。ゲーム画面20には、カード置き場13に設けられた八つのカード配置領域14と、対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14A同士を結ぶラインLcを表現した画像要素の一例としてのライン画像21と、手札領域16に含まれるカード10と、カード配置領域14に置かれたカード10の画像とが表示される。ライン画像21は、ラインLcをプレイヤが把握できる限りにおいて各種の態様で表示されてよい。図4ではラインLcそのものをライン画像21として表示しているが、そのライン画像21はその全体が常時的に表示されてもよいし、スクロール、点滅その他の動的な変化を伴う態様で表示されてもよい。複数の矢印等の画像要素をラインLcに沿って並べるようにライン画像21を構成することによりラインLcを表現してもよい。例えば、図4では、モンスタ22が出現しているラインLcに関して、複数の三角形状のシンボルを連ねたインジケータ21aがライン画像21の一部として表示されている。このようにライン画像21はモンスタカード配置領域14Aを結ぶラインLcが想起できる限りにおいて適宜の態様で構成されてよい。ライン画像21は、対応関係にあるモンスタカード配置領域14A同士を直線的に結ぶように表示されることを必ずしも要しない。曲線その他の各種の態様でライン画像21が表示されてもよい。ライン画像21は、モンスタカード配置領域14A間の対応関係をプレイヤに把握させるように表示される画像要素の一例として表示される。その目的を達成できる限りにおいて、モンスタカード配置領域14A間の対応関係はラインLcをプレイヤに把握させる態様で表示される例に必ずしも限られない。例えば、対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14Aを同一の色や模様で表現する態様、枠線で囲む態様等、対応関係を把握させるための画像は適宜に態様で表示されてよい。
【0030】
モンスタカード配置領域14Aに置かれたモンスタカード10Aに関しては、そのモンスタカード10Aに対応して出現すべきモンスタ22の画像もゲーム画面20に表示される。モンスタ22の画像には、対戦の参考となる情報が添えられてもよい。図4では、攻撃要員のモンスタ22に関して攻撃力の値が、守備要員のモンスタ22に関して守備力の値が併せて表示された例が示されている。モンスタ22は、ゲームの進行に応じて対戦領域12をラインLcに沿って移動し、所定の対戦条件が成立すると同一のラインLc上に位置している他のプレイヤのモンスタ22と対戦する。その他、ゲーム画面20には、プレイヤに設定された体力値、ライフ等のパラメータを示すパラメータ表示部23がプレイヤを象徴するためのプレイヤ画像24と対応付けて表示される。さらに、ゲーム画面20の適宜の位置、一例として左上の位置には、試合の進行状態を示すフェーズ情報表示部25が設けられている。フェーズ情報表示部25には、試合が戦略フェーズ又はバトルフェーズであるかを示す情報(図示例ではバトルフェーズである。)、ターン回数を示す情報(図示例では10ターン中の1回目であることが「1/10」で示されている。)、及びフェーズの残り時間(図示例では残り25秒)が進行状態を示す情報として示されている。なお、フィールド11を観察する視点は必ずしもプレイヤの視点であることを要しない。フィールド11を適宜の視点から観察した画像がゲーム画面20として表示されてよい。視点をプレイヤの操作、時間の経過等に応じて適宜に変更してゲーム画面20が表示されてよい。
【0031】
(5) ゲームの進行
図5は、ゲームの進行手順の一例を示している。ゲームは、プレイヤ(実在のプレイヤである。)がユーザ装置3にてゲームのアプリケーションプログラムを起動させ、ゲームサーバ4にアクセスして所定のユーザ認証を済ませることによって開始される。ゲームの開始時点でまず他のプレイヤとのマッチングが行われる(F1)。プレイヤの人数が不足する場合にはコンピュータによって操作される仮想的なプレイヤが対戦相手のプレイヤの一人として生成される。マッチングが完了すると、マッチングされた各プレイヤにてデッキ15を選択する機会が与えられる(F2)。デッキ15の選択は、各プレイヤが所有するカードから所定枚数のカード10を選択することによって行われてもよいし、プレイヤが予め構成した複数種類のデッキ15からゲームで使用するデッキ15を選択させてもよい。
【0032】
デッキ15の選択が完了すると試合開始となり、所定の手順に従って試合が進められる(F3)。一つの試合は、戦略フェーズ(F31)とバトルフェーズ(F32)とに分かれている。一回の戦略フェーズとバトルフェーズとによって一回のターンが構成される。所定の終了条件が満たされるまでターンが繰り返される。終了条件は、一例として、いずれか一人のプレイヤに設定された体力値、ライフ等のパラメータが所定の下限値以下となった場合に成立し、又はターンが所定回数繰り返された場合に成立するように設定される。デッキ15から新たなカード10を引き出すことができなくなったプレイヤを敗戦と判定して終了条件を成立させてもよい。試合が終わるとゲーム結果に対する所定の処理、例えば試合結果を告知し、あるいは試合の終了を演出する画像を表示させるといった処理が行われ(F4)、その後にゲームが終了する。
【0033】
試合における戦略フェーズは、各プレイヤが自己のカード置き場13に手札領域16からカード10を繰り出して配置するフェーズである。ゲーム開始時点では、デッキ15から所定枚数(一例として5枚)のカード10が手札領域16に引き出され、プレイヤが手札領域16から適宜のカード10を選んでカード配置領域14に配置することにより戦略フェーズが進行する。二回目以降の戦略フェーズでは、所定枚数に対して不足する枚数のカード10がデッキ15から手札領域16に補充される。モンスタカード配置領域14Aにモンスタカード10Aが配置されると、その画像部10aに表示されているモンスタ22の3次元画像がモンスタカード10A上に出現する。モンスタカード10Aが縦置き形態で配置された場合にはモンスタ22が攻撃要員となり、横置き形態で配置された場合はモンスタ22が守備要員となる。カード配置領域14のそれぞれにカード10を配置するか否かはプレイヤの選択に委ねられ、カード10を配置しない選択も可能であってよい。いずれにしても、戦略フェーズでは、プレイヤの戦略に従ってカード配置領域14にカード10が適宜に配置される。他プレイヤがコンピュータ制御の場合、カード10を選択してカード配置領域14へ配置する行動等は所定のアルゴリズムに従って行われることとなる。
【0034】
戦略フェーズは、所定の時間が経過し、又は全プレイヤが戦略フェーズの終了を指示することにより終了する。戦略フェーズが終了するとバトルフェーズへと移行する。バトルフェーズでは、まず特殊カード10Bを利用するか否かを選択する機会が与えられる。例えば、カード配置領域14への配置を要することなくその効果を発揮させることが可能な特殊カード10Bが手札領域16のカード群に含まれている場合、その特殊カード10Bを利用する機会が時間を限ってプレイヤに付与される。その機会が経過すると、攻撃要員としてのモンスタ22がラインLcに沿って対戦領域12を移動する。一回の移動量はラインLcの全長の半分に設定される。したがって、モンスタカード配置領域14Aに位置しているモンスタ22は、一回の移動によりラインLcの中間点(図2の白抜き丸印で示した位置)まで移動する。中間点に位置するモンスタ22は、対戦相手のモンスタカード配置領域14Aに到達する。守備要員のモンスタ22は移動せず、モンスタカード配置領域14Aに留まる。
【0035】
モンスタ22の移動により、ラインLcにて結ばれたモンスタカード配置領域14A間にてモンスタ22同士が衝突する場合がある。その衝突が発生すると、モンスタ22同士の対戦条件が成立して対戦が発生する。衝突は、ラインLcの中間点で発生するのみならず、ラインLcの端、すなわち対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14Aのいずれか一方でも生じることがある。例えば、一のプレイヤに帰属する攻撃要員のモンスタ22が他のプレイヤに帰属する守備要員のモンスタ22とモンスタカード配置領域14A上で衝突する場合である。あるいは、対戦となるべきモンスタ22同士の移動速度が互いに異なる場合は、ラインLcの中間点、端以外の位置で衝突することとなる。ただし、対戦はモンスタ22の衝突を発生の条件とする例に必ずしも限られない。対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14A間に位置するモンスタ22(又はモンスタカード10A)同士を対戦の対象となる組み合わせとして選択する限りにおいて、対戦発生の条件(以下、「対戦条件」と称する場合もある。)は衝突に限らず、例えば一定距離内に複数のモンスタ22が位置している場合、対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14A間に2体以上のモンスタ22が位置する限り、それらの間で対戦が発生する、といったように対戦の発生の条件は適宜に変更されてよい。また、モンスタカード配置領域14A間の概念は、ラインLcの両端に位置するモンスタカード配置領域14Aの位置を含む。ただし、モンスタカード配置領域14Aを除くラインLc上の位置を含む概念で対戦の発生条件が設定されてもよい。例えば、全てのモンスタ22が攻撃要員としてのみ設定され、モンスタカード配置領域14A上に出現したモンスタ22が一回のバトルフェーズで必ず移動するものとすれば、モンスタカード配置領域14A上では少なくともモンスタ22同士の対戦は発生しないものとすることができる。
【0036】
モンスタ22同士の対戦では、各モンスタ22に対応するモンスタカード10Aの攻撃力又は守備力(以下、モンスタ22の攻撃力又は守備力と称することがある。)に基づいて対戦結果が演算される。攻撃要員のモンスタ22については攻撃力が演算対象のパラメータとして利用され、守備要員のモンスタ22については守備力が演算対象のパラメータとして利用される。攻撃要員のモンスタ22同士の対戦では、それぞれのモンスタ22の攻撃力の値から対戦相手のモンスタの攻撃力の値が減算される。減算により攻撃力の値が下限値(一例として0)以下に低下するとそのモンスタ22が破壊される演出が行われる。破壊されたモンスタ22は消滅し、これに対応するモンスタカード10Aは墓地領域14Bに移される。例えば、自分のモンスタ22の攻撃力が2500、対戦相手のモンスタ22の攻撃力が3000であれば、演算の結果は-500(=2500-3000)であり、自分のモンスタ22が破壊されたことになる。
【0037】
対戦相手のモンスタ22の攻撃力も同様に演算され、結果として当該モンスタ22の攻撃力は500(=3000-2500)へと変化する。攻撃要員のモンスタ22が守備要員のモンスタ22と衝突した場合には、攻撃要員のモンスタ22の攻撃力と、守備要員のモンスタ22の守備力とを用いて同様に演算が行われる。演算結果の処理も同様である。破壊を免れたモンスタ22は次の対戦へと進むことが可能である。その場合、減算された攻撃力又は守備力に基づいて次の対戦の結果が演算される。攻撃要員のモンスタ22同士が対戦する場合、又は攻撃要員のモンスタ22と守備要員のモンスタ22とが対戦する場合のいずれであっても、いずれか一方のモンスタ22の攻撃力又は守備力は0以下となる。したがって、対戦が発生すれば、対戦したモンスタ22のいずれか一方は必ず破壊される。また、演算に用いられる攻撃力又は守備力の値が等しい場合には、演算結果として両モンスタ22の攻撃力又は守備力が0となる。この場合は、両モンスタ22が破壊されたものとして処理されてよい。
【0038】
モンスタ22が対戦相手側のモンスタカード配置領域14Aに到達した場合において、そのモンスタカード配置領域14Aにモンスタ22がいない場合、言い換えればモンスタカード10Aが配置されていない場合には、攻撃要員のモンスタ22と対戦相手のプレイヤとの間で対戦が発生する。この対戦は、攻撃要員のモンスタ22の攻撃力と、対戦相手のプレイヤに設定された体力、ライフ等のパラメータの値とを用いて上記と同様に差分を求める演算処理が行われる。ただし、この演算は、攻撃要員のモンスタ22がプレイヤ自身を攻撃するという設定の下に行われるものであって、プレイヤに設定されたパラメータから、攻撃要員のモンスタ22の攻撃力を減算する処理として実行される。プレイヤに設定された体力等のパラメータは攻撃力や守備力のパラメータとは異なり、プレイヤにはモンスタ22の攻撃力を減少させるパラメータとしての攻撃力も守備力も設定されていない。したがって、攻撃要員のモンスタ22とプレイヤとの対戦では、モンスタ22の攻撃力の値が減少することはない。演算の結果、プレイヤのパラメータの値が所定の下限値以下となった場合、そのプレイヤは試合に負けたものと見做される。いずれか一人のプレイヤが負けと判定されることにより、試合の終了条件が成立して試合が終了する。一方、終了条件が満たされない場合には、上述したように、戦略フェーズ及びバトルフェーズからなるターンが所定回数繰り返されるまで試合が繰り返される。デッキ15からカード10を引き出せなくなったプレイヤを敗戦と見做して終了条件を成立させてもよい。なお、一人のプレイヤが敗戦しても、二以上のプレイヤが残っているときには戦略フェーズとバトルフェーズとを所定回数に達するまで繰り返し、最終的に一人のプレイヤが勝ち残った時点で試合を終了させてもよい。ターンが所定回数繰り返されても敗戦となるプレイヤが発生しなかった場合には引き分けとして試合を終了させてもよいし、その時点でパラメータの値が最も大きいプレイヤを勝者としてもよい。
【0039】
上述した戦略フェーズにおいて、モンスタ22がモンスタカード配置領域14Aから移動している場合、そのモンスタカード配置領域14Aには新たなモンスタカード10Aを配置することが可能である。これにより、一つのラインLc上に複数のモンスタ22を位置させることができる。ここにいうラインLc上とは、モンスタカード配置領域14Aを含む。例えば、攻撃要員の複数のモンスタ22を同一ラインLc上に位置させれば、相手方のモンスタ22又は対戦相手のプレイヤに対して波状的に攻撃を仕掛けることが可能である。ただし、一回のバトルフェーズにおける攻撃要員のモンスタ22の移動量は一定であり、後続するモンスタ22が先行するモンスタ22に追い付く、又は追い越すことはできない。また、例えば特殊カード10Bの効果により、ラインLcの途中でモンスタ22が移動不可能な状態となった場合、それに後続するモンスタ22も先に進むことができず、同一位置に停止した状態となる。ただし、ラインLc上で先行するモンスタ22を、後続するモンスタ22が追い越す場合が生じるように各モンスタ22の移動が制御されてもよい。例えば、同一ラインLc上を同一方向に進むモンスタ22間で移動速度に差を設ける場合、先行するモンスタ22が特殊カード10Bの効果等で移動不可能となった場合等に、後続するモンスタ22の追い越しが許容されてもよい。特殊カード10Bの効果によるモンスタ22の移動制限は、例えば、対戦相手のプレイヤのいずれかのモンスタカード配置領域14Aに配置されたモンスタカード10Aを縦置き状態から横置き状態に変化させることにより、そのモンスタカード10Aに対応するモンスタ22を攻撃要員から守備要員へと変化させるといった態様で生じさせてもよい。この場合、守備要員へと変化させられたモンスタ22はラインLc上のその時点で存在する位置で停止することとなる。そのような変化はラインLc上の移動方向に向かって先頭のモンスタ22に限らず、2体目以降の後続するモンスタ22に対して生じさせることが可能であってもよい。また、2体目以降のモンスタ22について、プレイヤがモンスタカード10Aをモンスタカード配置領域14Aに横置き形態で配置することで、当該2体目以降のモンスタ22を守備要員とすることも可能である。
【0040】
一回のバトルフェーズにおけるモンスタ22の移動量は上記の例に限定されない。例えばラインLc上に3以上の停止位置を設定して、一回につき次の停止位置まで移動することとしてもよい。この場合、攻撃要員のモンスタ22が相手方のモンスタカード配置領域14Aに達するまでに最低でも2回のバトルフェーズを経ることが必要となる。停止位置が増えることにより、同一ラインLc上でモンスタ22同士が衝突する機会をより多く生じさせることが可能である。
【0041】
次に、図6を参照して、上述したラインLcの交差部分にてモンスタ22が衝突した場合の処理を説明する。この場合の処理は、ラインLcが交差する関係が成立するモンスタカード配置領域14A同士も、対戦の対象となる対応関係が成立すると見做すか否かによって異なる。図6は、図2のフィールド11において、上下のモンスタカード配置領域14Aを結ぶ縦方向のラインLcと、左右のモンスタカード配置領域14Aを結ぶ横方向のラインLcとの交差位置Pcを示している。図6(a)に示すように、交差位置Pcにて4体のモンスタ22が衝突する場合を考えると、縦方向のラインLc上を移動したモンスタ22同士は、モンスタカード配置領域14A間に対応関係が設定されているので、その衝突によって対戦条件が成立し、対戦が発生する。横方向のラインLc上を移動したモンスタ22同士についても、モンスタカード配置領域14A間に対応関係が設定されているので、その衝突によって対戦条件が成立し、対戦が発生する。
【0042】
上記の対戦により、図6(b)に示すように縦方向のラインLc、横方向のラインLcのそれぞれにて1体のモンスタ22が勝ち残り、他のモンスタ22は破壊されて消滅する。この状態で、交差関係にあるラインLc同士では対応関係が成立しないと見做す場合、勝ち残った2体のモンスタ22は対戦することなく、次のターンのバトルフェーズで次の位置に進むように処理されてよい。一方、交差関係にあるラインLc間でも対応関係が成立すると見做す場合には、勝ち残ったモンスタ22同士の間でも、同一ターンのバトルフェーズ内で対戦を発生させる。ただし、その対戦は次のターンのバトルフェーズにて行われるものとしてもよい。この場合は勝ち残ったモンスタ22が交差位置Pcに留まるようにモンスタ22の移動を処理すればよい。いずれの場合でも、次の対戦では、今回の対戦結果を考慮して対戦の対象となるモンスタ22の組み合わせが選択され、その対戦結果の演算でも、今回の対戦の演算結果として変化したパラメータの値が使用される。
【0043】
以上のように交差位置Pcにて複数回の対戦を発生させる場合には、最終的に1体のモンスタ22のみが勝ち残る。ただし、図6(a)及び(b)に示した攻撃力の例では、2回の対戦を通じて全てのモンスタ22の攻撃力が0以下となる。つまり、1回目の対戦で勝ち残ったモンスタ22の攻撃力が等しく800であるため、2回目の対戦では両モンスタ22が破壊される。よって、2回の対戦を通じて全てのモンスタ22が破壊されて消滅する。このように、モンスタ22の攻撃力や守備力の値によっては、勝ち残るモンスタ22がいない場合が生じ得る。
【0044】
図6(c)に示すように、交差位置Pcにて3体のモンスタ22が衝突した場合には、一方のラインLcを進んだ2体のモンスタ22同士で対戦が発生し、他方のラインLc上を進んだモンスタ22は不戦勝となる。その後、対戦で勝ち残ったモンスタ22と不戦勝のモンスタ22との間で対戦が発生する。ただし、交差する関係にあるラインLc間では対応関係がないと見做す場合、図6(c)の例では縦方向のラインLcを進んだモンスタ22間でのみ対戦を発生させ、横方向のラインLcを進んだモンスタ22は対戦相手がいないものと見做して先に進めるようにすればよい。なお、モンスタ22の移動方向は一定であり、ラインLcに沿ってモンスタ22が後退して対戦が発生することはない。ただし、特殊カード10Bの効果として、そのような後退を発生させてもよい。その場合には、例えば交差位置Pcを一旦通過したモンスタ22が交差位置Pcに戻って対戦に加わる場合が生じてもよい。
【0045】
以上の例では、モンスタカード配置領域14A同士がラインLcで結ばれて対応関係が成立する場合と、ラインLcが交差する関係が成立する結果として、その交差部分を介してモンスタカード配置領域14A間に対応関係が設定されると見做される場合とにおいて、前者の関係を後者の関係よりも優先してモンスタ22同士の対戦を発生させている。しかしながら、対戦の優先順位はそのような例に限らず、適宜の規則に従って決定されてもよい。例えば、ラインLc同士の交差部分で3体以上のモンスタ22が衝突した場合、まず攻撃力が相対的に大きい2体のモンスタ22の間で対戦を発生させ、その後に勝ち残ったモンスタ22と残りのモンスタ22との間に対戦を発生させ、あるいは攻撃力が近似した2体のモンスタ22同士を優先して選択する等、優先順位は適宜の観点で決定されてよい。対戦の優先順位をプレイヤに指示させるといったように、優先順位の決定においてプレイヤの操作が考慮されてもよい。さらに、3体以上のモンスタ22の衝突の発生に対応して抽選等を実行して優先順位を定めるといったように、優先順位がランダムに決定される場合があってもよい。
【0046】
上記の例では、一回の対戦により少なくとも1体のモンスタ22が破壊される。ただし、攻撃力及び守備力に加えて、各モンスタ22(モンスタカード10A)に体力値、ライフ等のさらなるパラメータを設定し、攻撃力や守備力の差分に応じてそのパラメータを減算し、得られた値が所定の下限値以下に低下した場合にモンスタ22が破壊されたものと処理してもよい。この場合には、一回の対戦で両モンスタ22が破壊されず生き残る例が生じ得る。そのような例が生じたときには、いずれかのモンスタ22が破壊されるまで同一ターン内で、又は複数ターンに亘って対戦が繰り返されてもよいし、次のターンのバトルフェーズで各モンスタ22をすれ違うように移動させて、他のモンスタ22又はプレイヤと対戦する機会を生じさせてもよい。
【0047】
上記の説明では、各プレイヤのモンスタ22が対戦条件の成立に伴って対戦するものとしたが、一部のプレイヤに関して協力関係を設定し、その関係があるプレイヤ間では対戦が発生せず、対戦を支援するように対戦処理が変更されてもよい。例えば、図6に示した例において、3体以上のモンスタ22が交差位置Pcにて衝突した場合、協力関係にあるプレイヤのモンスタ22同士では対戦が行われず、協力関係にないモンスタ22間における対戦に対して、一方のプレイヤのモンスタ22の攻撃力に対して、当該プレイヤと協力関係にある他のプレイヤのモンスタ22の攻撃力を加算して対戦結果を演算する、といった処理を適用することにより、協力関係を対戦の演算に反映させてもよい。
【0048】
(6) フィールドの変形例
図7図12は、モンスタカード配置領域14Aの個数及びそれらの間の対応関係に関する幾つかの変形例を示している。なお、図7図12では、カード置き場13に設けられるべきカード配置領域14のうち、モンスタカード配置領域14Aのみを示している。図2に示した墓地領域14B、特殊カード配置領域14C及びデッキ領域14Dはこれらの変形例でも同様に設けられる。また、図2と同様にモンスタカード配置領域14A間の対応関係をラインLcで示し、ラインLcの中間点は図示を省略している。
【0049】
図7は、三人のプレイヤが対戦する場合の一例である。この例では、各カード置き場13に二つのモンスタカード配置領域14Aが設けられ、それらのモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の一つのモンスタカード配置領域14Aと1対1で対応付けられている。
【0050】
図8は、三人のプレイヤが対戦する場合の他の例である。この例では、各カード置き場13に三つのモンスタカード配置領域14Aが設けられている。各カード置き場13の左右のモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の左右のモンスタカード配置領域14Aと1対1で対応付けられている。一方、各カード置き場13の中央のモンスタカード配置領域14Aは、他の二つのカード置き場13の中央のモンスタカード配置領域14Aと対応付けられている。つまり、各モンスタカード配置領域14Aは、他の二つのモンスタカード配置領域14Aと対応付けられている。それにより、中央のモンスタカード配置領域14Aに関しては、1対多の対応関係が設定されている。このような関係は特定対応関係の一例である。
【0051】
図8の例では、中央のモンスタカード配置領域14A同士を結ぶラインLcは途中で二股に分岐する。その分岐点Pbでモンスタ22同士が衝突した場合は、図6で説明した例に倣って処理すればよい。また、ラインLcが分岐することにより、中央のモンスタカード配置領域14AからラインLcに沿ってモンスタ22が進む場合、分岐点Pbにてモンスタ22の進行方向に選択肢が生じる。この場合、予め定められた選択条件に従って進行方向が決定されてもよいし、プレイヤの指示に従って進行方向が選択されてもよい。選択条件としては、例えばモンスタ22から見て右側を優先する、モンスタ22が存在する側又は存在しない側の進行方向を選択する、モンスタ22の攻撃力又は守備力が小さい側の進行方向を選択する、といったように適宜の設定が可能である。
【0052】
図9は、五人のプレイヤが対戦する場合の一例である。この例では、図7の例と同様に各カード置き場13に二つのモンスタカード配置領域14Aが設けられ、それらのモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の一つのモンスタカード配置領域14Aと1対1で対応付けられている。
【0053】
図10は、五人のプレイヤが対戦する場合の他の例である。この例では、各カード置き場13に四つのモンスタカード配置領域14Aが設けられている。各カード置き場13の左右端のモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の左右端のモンスタカード配置領域14Aと1対1で対応付けられている。カード置き場13の中央側の二つのモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13を除く他の二つのカード置き場13の中央左側又は右側のモンスタカード配置領域14Aと対応付けられている。したがって、対戦領域12では、ラインLc間に五つの交差位置Pcが生じている。よって、ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14A同士についても対応関係があると見做して対戦が処理される場合には、モンスタ22同士が衝突して対戦が発生する可能性が高まる。ただし、ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14A間では対応関係が成立しないとして対戦が処理されてもよい。ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14間では対応関係が成立しないとする場合、モンスタカード配置領域14A間の対応関係は1対1であり、成立すると見做す場合の対応関係は1対多である。
【0054】
図11は、六人のプレイヤが対戦する場合の一例である。この例では、図7及び図9の例と同様に各カード置き場13に二つのモンスタカード配置領域14Aが設けられ、それらのモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の一つのモンスタカード配置領域14Aと1対1で対応付けられている。
【0055】
図12は、六人のプレイヤが対戦する場合の他の例である。この例では、各カード置き場13に五つのモンスタカード配置領域14Aが設けられている。各カード置き場13の左右端のモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の左右端のモンスタカード配置領域14Aと1対1で対応付けられている。カード置き場13の中央のモンスタカード配置領域14Aは、対面するカード置き場13の中央のモンスタカード配置領域14Aと対応付けられている。カード置き場13の左端又は右端から二番目に位置するモンスタカード配置領域14Aは、隣接するカード置き場13の次に位置するカード置き場13の右端又は左端から二番目に位置するモンスタカード配置領域14Aと対応付けられている。この例では、対戦領域12にてラインLc間に12箇所の交差位置Pcが生じている。よって、ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14A同士についても対応関係があると見做して対戦が処理される場合には、モンスタ22同士が衝突して対戦が発生する可能性がさらに高まる。ただし、ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14間では対応関係が成立しないとして対戦が処理されてもよい。ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14間では対応関係が成立しないとする場合、モンスタカード配置領域14A間の対応関係は1対1であり、成立すると見做す場合の対応関係は1対多である。
【0056】
上記で示したモンスタカード配置領域14の個数及び対応関係は一例であり、図示した例以外にも種々の変形が可能である。カード置き場13の個数はプレイヤの人数に応じて設定する必要があるが、一つのカード置き場13におけるモンスタカード配置領域14Aは図示した2~5の個数に限定されない。モンスタカード配置領域14A間の対応関係、言い換えればラインLcも適宜に間引かれ、あるいは追加されてもよい。他のモンスタカード配置領域14Aと1対1で対応付けられるモンスタカード配置領域14Aと、1対多で対応付けられるモンスタカード配置領域14Aとが一つのカード置き場13内に混在してもよい。例えば、図12の例において、モンスタカード配置領域14Aの個数を3とし、左右端のモンスタカード配置領域14Aには図11と同様の対応関係を設定し、中央のモンスタカード配置領域14Aは他の全てのカード置き場13の中央のモンスタカード配置領域14Aと1対多で対応付けるといった変形も可能である。また、プレイヤがプレイを開始する際にマッチングの上限人数を設定できるようにし、それに応じてフィールド11が自動的に、あるいはプレイヤにより選択されるようにしてもよい。また、マッチングした人数に応じて事後的にフィールド11の形状が自動的に、あるいはプレイヤにより決められるようにしてもよい。
【0057】
[ユーザ装置の構成及び処理]
(1) 制御系の構成
次に、図12を参照して、上述したゲームを実現するためのユーザ装置3の制御系について説明する。図12に示すように、ユーザ装置3には、制御ユニット30及び記憶ユニット31が設けられている。制御ユニット30はCPU及びその動作に必要な内部記憶装置、例えばキャッシュメモリ、RAM、フレームメモリ等を含んだコンピュータとして構成されている。記憶ユニット31は制御ユニット30に対する外部記憶装置として機能する磁気記憶媒体、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を用いた記憶装置である。制御ユニット30には、ユーザの操作を検出し、検出結果に応じた操作信号を出力する入力装置32と、ゲーム画面等を表示するための表示装置33とが接続される。その他にも、制御ユニット30には、音を出力するためのスピーカユニット、ゲームサーバ4との通信を制御するための通信制御ユニット等も接続されるが、それらの図示は省略した。
【0058】
記憶ユニット31には、ゲームプログラムPg、ゲームデータDg、及びプレイデータDpが記録される。ゲームプログラムPgは、制御ユニット30の基本的な動作を制御するオペレーティングシステムと協働して、ゲームに必要な演算処理及び動作制御を制御ユニット30に実行させるためのアプリケーションプログラムである。ゲームプログラムPgには、上述したゲームを制御するために必要な各種の情報、例えば一回あたりのモンスタ22の移動量、モンスタ22が衝突したときの対戦条件、戦略フェーズ及びバトルフェーズのそれぞれを終了させる条件、試合を終了させる条件等が記述される。
【0059】
ゲームデータDgは、ゲームの制御において適宜に参照されるべきデータである。ゲームデータDgは、一例として、カードデータDg1、及びフィールドデータDg2を含む。カードデータDg1は、各種のカード10の内容を記述したデータである。例えば、カード10の画像部10aに表示されるべきモンスタ22を特定する情報、モンスタ22の攻撃力及び守備力の値を特定する情報等、カード10の内容を特定するために必要な各種の情報がカードデータDg1に記述される。フィールドデータDg2は、フィールド11の構成を記述したデータである。例えば、フィールド11に設けられるべきカード置き場13の個数及び配置、各カード置き場13に設けられるべきカード配置領域14の個数及び配置、さらにはモンスタカード配置領域14A間に設定される対応関係等を特定する情報がフィールドデータDg2に記述される。
【0060】
プレイデータDpは、ユーザ装置3のユーザによるゲームのプレイと関連付けられたユーザごとのデータである。例えば、ユーザのプレイ履歴、ステータスといった情報がプレイデータDpに記述される。プレイデータDpは、カードデータDp1を含む。カードデータDp1には、ユーザがゲームにて使用可能なカード10を判別するための情報が記録される。使用可能なカード10は、例えばユーザがゲームにて取得し、その後のゲームで使用が可能となったカード10である。カード10の攻撃力、守備力等のパラメータの値をゲームのプレイに伴って変化させる場合、カードデータDp1には、パラメータの現在値を示す情報が記録されてよい。その場合、ゲームデータDgのカードデータDg1は、カード10のパラメータの値は、変更前の初期値であってよい。
【0061】
上述したプログラムPg、及びゲームデータDgは、ゲームサーバ4からユーザ装置3に適宜に配信されて記憶ユニット31に保存される。プレイデータDpは、ユーザ装置3におけるゲームのプレイに応じて適宜に更新され、かつ適宜のタイミングでゲームサーバ4にユーザの識別情報と対応付けて保存される。また、ユーザがゲームをプレイする際にゲームサーバ4に対して認証を済ませると、そのユーザに対応するプレイデータDpがゲームサーバ4からユーザ装置3に提供されて記憶ユニット31に保存される。
【0062】
制御ユニット30がゲームプログラムPgを実行することにより、制御ユニット30には進行制御部35、対戦演算部36及び画像描画部37が設けられる。各部35~37は、制御ユニット30のコンピュータハードウエアと、ソフトウエアとしてのゲームプログラムPgとが協働して実現される論理的装置である。進行制御部35は、ゲームを図5に示した手順に従って進行させるために必要な各種の処理を担当する。進行制御部35は、ゲームの進行状況を判別するためのステータスデータDsを生成してこれを制御ユニット30の内部記憶装置に保持させ、ゲームの進行に伴ってステータスデータDsを適宜に更新する。ステータスデータDsは、例えばフィールド11の構成、フィールド11におけるカード10の配置、モンスタ22の位置、モンスタ22の攻撃力、守備力の現在値、プレイヤに設定された体力等のパラメータの現在値といった、ゲームの状況を判別するために必要な各種の情報を含む。対戦演算部36は、モンスタ22間にて対戦が発生した場合、モンスタ22のパラメータの値を利用して対戦結果を演算する。
【0063】
画像描画部37は、ステータスデータDsに従ってゲーム画面20を所定のフレームメモリに描画するために必要な処理を表示装置33のフレームレートに応じた周期で繰り返し実行する。画像描画部37がゲーム画面20を繰り返し描画することにより、表示装置33には図4に例示したゲーム画面20がゲームの進行に応じた内容で表示される。ゲーム画面20には上述したライン画像21が含まれている。
【0064】
(2) 制御系の処理
次に、図14図16を参照して、ゲームにおける試合を制御するために制御ユニット30が実行する処理を説明する。以下で説明する処理は、ゲームを一緒にプレイするプレイヤのユーザ装置3のそれぞれが、ゲームサーバ4を介して情報を共有しつつ実行する処理である。ユーザ認証及びマッチング(図5のF1)については、各種のゲームと同様にして実行されてよく、それらの処理の説明は省略する。
【0065】
図14及び図15は、図5の試合(F3)を実現するために制御ユニット30が実行する試合制御処理の手順の一例を示している。なお、図5のデッキ選択(F2)は、上述したように、各プレイヤのカードデータDp1に記録されているカード10から所定枚数のカード10を選択させるか、予め構成されたデッキ15のデータをプレイデータDpに保持しておき、その中からゲームで使用するデッキ15を選択させればよい。
【0066】
図14の試合制御処理を開始すると、制御ユニット30の画像描画部37は、ステータスデータDsを参照してフィールド11を含むゲーム画面20を表示装置33に表示させる(ステップS101)。ゲーム画面20には、上記の通りライン画像21も含まれる。次いで、制御ユニット30の進行制御部35は、ターン回数の値に初期値1をセットし(ステップS102)、続いて戦略フェーズを開始させる(ステップS103)。
【0067】
戦略フェーズが開始されると、進行制御部35は、入力装置32を介してフィールド11のカード配置領域14に対するカード10の配置に関するプレイヤの操作(カード操作と呼ぶことがある。)を取得し(ステップS104)、得られたカード操作に応じてステータスデータDsに記録されているカード10の配置の情報を更新する(ステップS105)。更新されたステータスデータDsに従ってゲーム画面20が更新されることにより、カード10の配置がゲーム画面20に反映される。
【0068】
続いて、進行制御部35は、戦略フェーズを終了させる条件が成立したか否かを判別する(ステップS106)。例えば、戦略フェーズの開始後、所定時間が経過し、又は全プレイヤが戦略フェーズの終了を指示した場合に戦略フェーズが終了したと判断されてよい。戦略フェーズが終了していない場合、進行制御部35はステップS104の処理に戻る。一方、戦略フェーズが終了したと判断された場合、進行制御部35は図15のステップS111に進み、バトルフェーズを開始させる。ステップS111では、モンスタカード配置領域14Aに配置されたモンスタカード10Aに対応するモンスタ22を出現させるといったように、バトルフェーズの開始に対応した各種の演出が行われる。その演出は、例えば、画像描画部37から画像描画部37に対して演出を指示し、その指示に応じて画像描画部37がモンスタ22の出現等のイベントを表現するための画像をゲーム画面20に付加することにより実現されてよい。
【0069】
バトルフェーズが開始されると、進行制御部35は特定操作を受け付ける(ステップS112)。特定操作は、特殊カード10Bを使用するためのプレイヤの操作である。例えば、手札領域16に含まれている特殊カード10Bのうち、カード配置領域14に配置されることを要せずに使用可能な特殊カード10Bを使用する機会がプレイヤに付与される。特定操作の受け付けは、例えば時間を限って行われてよい。特定操作を受け付ける時期はバトルフェーズの開始直後の時期に必ずしも限る必要はない。例えば、バトルフェーズの間はいつでも特定操作を受け付け可能としてもよい。その場合、進行制御部35は、特定操作を受け付けると適宜割り込み処理を行えばよい。その他、バトルフェーズ中の適宜の時期に特定操作の受け付けが可能とされてよい。
【0070】
特定操作の受け付けを終了すると、進行制御部35はその時点でのカード10の配置等に応じてステータスデータDsを更新する(ステップS113)。その更新では、攻撃要員のモンスタ22をラインLcに沿って所定の移動量だけ前進させ、特殊カード10Bの効果に合わせてモンスタカード10Aやモンスタ22の状態を変化させるといった処理が行われて処理結果がステータスデータDsに反映される。反映結果は、最新のステータスデータDsに基づくゲーム画面20を画像描画部37が生成することにより、ゲーム画面20にも反映される。
【0071】
ステータスデータDsの更新後、進行制御部35は、対戦演算部36に対して対戦結果の演算を指示する(ステップS114)。その指示を受けた対戦演算部36は、ステータスデータDsに基づいて対戦結果を演算する。その手順は後述する。対戦結果が演算されると、進行制御部35は対戦を演出する画像を含んだゲーム画面20の生成を画像描画部37に指示し、その指示に従って画像描画部37が対戦を演出する画像、例えばモンスタ22同士が戦う様子を表現する画像等を描画して表示装置33に表示させる(ステップS115)。
【0072】
続いて、進行制御部35は、対戦演算部36が演算した対戦結果に基づいて、プレイヤ間の勝敗が確定したか否かを判別する(ステップS116)。例えば、プレイヤに設定された体力値等のパラメータが0等の下限値以下となった場合に当該プレイヤが負けたと見做されて勝敗が確定するものとしてよい。なお、デッキ15からカード10を引けなくなったプレイヤが生じた場合にも、そのプレイヤが負けたと見做して勝敗を確定させてよい。ただし、デッキ15からのカード10が引けない状態か否かの判定は、戦略フェーズ中に行われてよい。例えば、一回のターンの戦略フェーズで特定のプレイヤのデッキ15中のカード10の残り枚数が0になり、これに続くバトルフェーズが行われて次のターンの戦略フェーズが開始された場合には、既にデッキ15にカード10が存在しないため、その特定のプレイヤはカード10を引くことができない。この時点で当該プレイヤが負けたものと判定して、試合を終了させてもよい。変形例として、戦略フェーズの開始時に、手札領域16内のカード10の枚数が所定枚数に達するまでデッキ15からカード10を引かなければならないとするルールを設定し、戦略フェーズの開始時にデッキ15のカード枚数が不足して所定枚数に達するまでカード10を引くことができないプレイヤが発生した場合に、当該プレイヤが負けたものと判定してもよい。ステップS116にて勝敗が確定していない場合、進行制御部35はターン回数が所定の上限値に達したか否かを判別し(ステップS117)、達していなければターン回数に1を加算し(ステップS118)、その後に図14のステップS103の処理に戻る。これにより、次のターンが開始される。
【0073】
ステップS116にて勝敗が確定したと判断された場合、又はステップS117にてターン回数が上限に達したと判断された場合、進行制御部35は所定の終了処理を実行し(ステップS119)、その後に試合制御処理を終える。終了処理としては、例えば試合結果に基づいてプレイデータDpを更新するといった処理が行われてよい。
【0074】
図16は、図15のステップS114に対応するサブルーチン処理として対戦演算部36が実行する対戦演算処理の手順の一例を示している。対戦演算処理が指示されると、対戦演算部36は、演算対象となるモンスタ22を選択し(ステップS201)、選択したモンスタ22に関して対戦条件を満たす他のモンスタ22が存在するか否かを判別する(ステップS202)。この処理は、選択したモンスタ22とラインLc上で衝突したモンスタ22の有無(一例として、当たり判定処理で当たりと判定されたモンスタ22の有無)をステータスデータDsに基づいて判別する処理として実行されてよい。ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14A同士で対応関係が成立すると見做す場合には、交差位置Pcにて他のラインLcを進んだモンスタ22と衝突したか否かも判別される。一部のプレイヤ間に協力関係を設定して、その関係があるプレイヤのモンスタ22間では対戦を発生させない場合には、ステップS202の判断でもその協力関係の有無が考慮されてよい。
【0075】
対戦条件を満たすモンスタ22が存在する場合、対戦演算部36は対戦条件を満たすモンスタ22が複数存在するか否かを判別し(ステップS203)、複数存在する場合には所定の優先順位に従って対戦の対象となるモンスタ22を認識し、認識されたモンスタ22を選択する(ステップS204)。対戦の対象として優先されるべきモンスタ22の認識、言い換えればモンスタ22の選択に関する優先順位は、一例として図6で示した規則に従って行われてよい。ステップS203にて対戦条件を満たすモンスタ22が単数であった場合、対戦演算部36はそのモンスタ22を対戦の対象として認識し、認識されたモンスタ22を選択する(ステップS205)。ステップS204又はS205にて対戦の対象のモンスタ22を選択した後、対戦演算部36は自機のプレイヤのモンスタ22と、選択された他のモンスタ22との攻撃力又は守備力の値に基づいて対戦結果を演算する(ステップS206)。その演算は、上述したように、攻撃要員のモンスタ22であれば攻撃力を、守備要員のモンスタ22であれば守備力をそれぞれ演算対象のパラメータとして選択し、選択されたパラメータの差分を取得する処理であってよい。特殊カード10Bの効果、プレイヤ間の協力関係に基づく他のモンスタ22の支援等が適用される場合には、それらの影響を含めて対戦結果が演算されてよい。
【0076】
対戦結果の演算後、対戦演算部36はステップS201で選択したモンスタ22が対戦により破壊されたか否かを判別し(ステップS207)、破壊されたと判断された場合にはそのモンスタ22をフィールド11から消滅させ、対応するモンスタカード10Aを墓地領域14Bに移動させる(ステップS208)。一方、ステップS207にて破壊されていないと判断された場合、対戦演算部36は、同一モンスタ22に対して対戦条件を満たす他のモンスタ22が存在するか否かを判別する(ステップS209)。ステップS203で複数と判断された場合において、まだ対戦結果が演算されていないモンスタ22が残っていればステップS209は肯定判断される。ステップS209が肯定判断された場合、対戦演算部36はステップS204に戻り、優先順位に従って次の対戦の対象となるモンスタ22を選択する。ステップS203が否定判断された場合、ステップS209は否定判断される。
【0077】
ステップS208の処理が行われた場合、又はステップS209が否定判断された場合、対戦演算部36は、自機のプレイヤの全てのモンスタ22に関して図16の処理が完了したか否か、言い換えればステップS201でまだ選択していないモンスタ22が存在するか否かを判別する(ステップS210)。未選択のモンスタ22が存在する場合、対戦演算部36はステップS201に戻り、未処理の1体のモンスタ22を演算対象として選択し、ステップS202以下の処理を繰り返す。ステップS210にて全てのモンスタ22について演算処理が終了していると判断した場合、対戦演算部36は今回の演算結果をステータスデータDsに記述し(ステップS211)、その後、図16の処理を終える。
【0078】
ステップS202にて対戦条件を満たすモンスタ22が存在しないと判断された場合、対戦演算部36は、ステップS201で選択したモンスタ22が、対戦相手のプレイヤに対する攻撃条件を満たすか否かを判別する(ステップS221)。この処理は、攻撃要員のモンスタ22が、移動対象のラインLcにて結ばれた相手方のプレイヤのモンスタカード配置領域14Aに到達し、かつそのモンスタカード配置領域14Aにカード10が配置されていない場合に肯定判断される。
【0079】
ステップS221にて攻撃条件が満たされると判断された場合、対戦演算部36は相手方のプレイヤを対戦の対象として選択し(ステップS222)、そのプレイヤとの対戦結果を演算する(ステップS223)。この場合の演算は、ステップS201で選択したモンスタ22の攻撃力と、ステップS222で選択したプレイヤに設定された体力等のパラメータとを演算の対象として、それらの差分を求める処理として実行されてよい。続いて、対戦演算部36は、ステップS201で選択したモンスタ22が勝ったか否かを判別する(ステップS224)。その判別は、演算の結果として相手方のプレイヤのパラメータが0等の所定の下限値以下であるか否かを判別し、下限値以下であればモンスタ22の勝ち、下限値を超えていればモンスタ22の負けとして行われてよい。
【0080】
ステップS224にてモンスタ22が勝ったと判断された場合、対戦演算部36はステップS211の処理に進む。いずれか一人のプレイヤのパラメータが下限値以下となれば、当該プレイヤが試合に負けたものとして試合の終了条件が満たされるため、その余のモンスタ22に関する対戦の演算は不要となるためである。ただし、最終的に一人のプレイヤが勝ち残るまで対戦を継続する場合には、ステップS224にて肯定判断された場合でも、ステップS209へと処理を進めて対戦結果の演算を続けてもよい。
【0081】
一方、ステップS224にてモンスタ22が勝ったと判断されなかった場合には、当該モンスタ22は破壊されたものと見做して、そのモンスタ22をフィールド11から消滅させ、対応するモンスタカード10Aを墓地領域14Bに移動させる(ステップS225)。その後、対戦演算部36はステップS210の処理に進む。
【0082】
以上の処理においては、画像描画部37が図14のステップS101の指示を受けてライン画像21を含むゲーム画面20を表示させ、その後もフィールド11を含んだゲーム画面20を繰り返し表示することにより盤面提示手段の一例として機能する。また、進行制御部35が図14のステップS104にてカード操作を取得することにより配置機会付与手段の一例として機能し、対戦演算部36が図16のステップS201~S225の処理を実行することにより、対戦制御手段の一例として機能する。
【0083】
以上の説明から明らかなように、本形態のゲームシステム1によれば、各プレイヤのモンスタカード配置領域14A間に対応関係を適宜に設定し、対応関係が設定されたモンスタカード10A間に限って対戦が行われるものとする一方で、各モンスタカード配置領域14Aにどのようなモンスタカード10Aを配置するかをプレイヤに選択させているため、対戦の戦略に関する自由度を適度に確保しつつ、対戦の対象の組み合わせに関する選択の複雑化を適度に抑えることができる。それにより、ゲームの遊戯性を適度に確保しつつ、複雑化を適度に回避してゲームの興趣を高めることが可能である。
【0084】
カード置き場13に、対戦の対象となり得るモンスタカード10Aが置かれるべきモンスタカード配置領域14Aのみならず、対戦の直接の対象とならず、他のカード置き場13のカード配置領域14とは対応付けられない墓地領域14B、特殊カード配置領域14C及びデッキ領域14Dが設けられているため、例えば、特殊カード10Bを利用して対戦に影響を生じさせたり、墓地領域14Bからのカード10の復活等によりカード10の使用又は不使用に影響を生じさせるといったように、対戦の対象となるモンスタカード10Aのみをカード置き場13に配置する場合と比較してゲームの進行に変化を与え、それによりゲームの戦略に関する選択の余地を適度に高めることも可能である。
【0085】
本発明は上述した形態に限定されることなく、各種の変形又は変更を施した形態にて実施されてよい。例えば、上記の形態では、モンスタカード配置領域14間の対応関係について1対1に限定する場合、1対多の対応関係を含める場合のいずれについても説明したが、1対1の対応関係に限定してもよいし、1対多の関係のみを設定してもよい。1対多の対応関係は、ラインLcが交差する関係にあるモンスタカード配置領域14間にも対応関係が成立すると見做す場合、及び一つのモンスタカード配置領域14Aを二以上のモンスタカード配置領域14AとラインLcで結ぶ場合(一例として図8)のいずれにおいても発生するが、いずれか一方の場合に限定して1対多の対応関係を成立させてもよい。
【0086】
上記の形態では、モンスタ22をターンごとに移動させ、その移動と関連付けて対戦発生の条件を設定したが、そのような設定は本発明において必須の要件ではない。例えば、対応関係が設定されたモンスタカード配置領域14Aのそれぞれに対して戦略フェーズにてモンスタカード10Aが配置された場合、それに続くバトルフェーズでモンスタカード10A間に対戦が発生するといったごとく、対戦発生の条件をよりシンプルに設定してもよい。モンスタ22のように、カード10に対応する要素をゲーム画面20に出現させることも必ずしも必要ではない。一方、遊戯媒体としてキャラクタ、駒等を用いる場合には、その遊戯媒体自身を移動させるといった変形も可能である。
【0087】
図14図16の処理は、各ユーザ装置3がゲームサーバ4を介して情報を共有しつつ実行する例として説明したが、それらの処理の一部又は全部をゲームサーバ4にて実行し、各ユーザ装置3はゲームサーバ4に対する遠隔入出力装置として機能させてもよい。あるいは、マッチングされたプレイヤのユーザ装置3からホストとなるユーザ装置3を選択し、そのホストのユーザ装置3が他のユーザ装置3からプレイヤの操作情報を取得しつつ図14図16の処理を実行し、処理結果を他のユーザ装置3に配信する態様であってもよい。いずれにしても、ゲームを提供するための処理を実行するコンピュータは、ユーザ装置3のような通信情報端末装置であってもよいし、ゲームサーバ4のようなサーバ装置であってもよいし、それらの組み合わせによって実現されるコンピュータ装置であってもよい。なお、一台のユーザ装置3のユーザと対戦する他の全てのプレイヤがコンピュータによって制御される仮想的なプレイヤである場合、単一のユーザ装置3のみでゲームの制御を完結させることも可能である。その場合には、ゲームサーバ4や他のユーザ装置3の存在は必須ではなく、単一のユーザ装置3のみでゲームシステム1を構成することも可能である。
【0088】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する構成要素を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0089】
本発明の一態様に係るゲームシステムは、三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体(10、10A、10B)を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータ(30)を含んだゲームシステム(1)であって、前記コンピュータは、前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域(14、14A、14B、14C、14D)を含んだ媒体置き場(13)がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域(14A)と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域(14A)との間に対応関係が設定された盤面(11)を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置(33)を介して前記プレイヤに提示する盤面提示手段(37、S101)、各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する配置機会付与手段(35、S104)、及び、前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる対戦制御手段(36、S201~S225)、として機能するように構成されたものである。
【0090】
本発明の一態様に係るゲームシステムの制御方法は、三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体(10、10A、10B)を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータ(30)を含んだゲームシステム(1)の制御方法であって、前記コンピュータに、前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域(14、14A、14B、14C、14D)を含んだ媒体置き場(13)がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域(14A)と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域(14A)との間に対応関係が設定された盤面(11)を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置(33)を介して前記プレイヤに提示する手順(S101)と、各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する手順(S104)と、前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる手順(S201~S225)と、を実行させるものである。
【0091】
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、三人以上のプレイヤのそれぞれが遊戯媒体(10、10A、10B)を利用して対戦し、かつ各遊戯媒体には対戦結果に影響するパラメータが設定されたゲームを提供するためのコンピュータ(30)を含んだゲームシステム(1)に適用されるコンピュータプログラム(Pg)であって、前記コンピュータを、前記遊戯媒体が配置されるべき複数の配置領域(14、14A、14B、14C、14D)を含んだ媒体置き場(13)がプレイヤごとに設けられ、かつ各媒体置き場の一つの配置領域(14A)と、少なくとも一つの他の媒体置き場の一つの配置領域(14A)との間に対応関係が設定された盤面(11)を、前記対応関係が把握できる態様にて、所定の表示装置(33)を介して前記プレイヤに提示する盤面提示手段(37、S101)、各配置領域に遊戯媒体を配置する機会を各プレイヤに対して付与する配置機会付与手段(35、S104)、及び、前記対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として認識し、当該対戦の対象の遊戯媒体のそれぞれのパラメータに基づいて当該遊戯媒体間の前記対戦結果を演算し、演算の結果に従って前記遊戯媒体の前記パラメータを変化させる対戦制御手段(36、S201~S225)、として機能させるように構成されたものである。
【0092】
上記態様によれば、各プレイヤの媒体置き場に存在する一つの配置領域と、他のプレイヤのカード置き場における少なくとも一つの配置領域との間に対応関係が設定され、その対応関係が把握できるようにして盤面がプレイヤに提示される。対応関係が設定された配置領域間に位置する遊戯媒体同士が対戦の対象として認識されて対戦結果が演算される。したがって、どの配置領域に配置された遊戯媒体が他のプレイヤのどの遊戯媒体と対戦するかの関係をプレイヤに容易かつ確実に把握させ、どの遊戯媒体をどの配置領域に配置すべきか、という戦略の選択に関する自由度を適度に確保しつつ、戦略の選択に関する複雑化を抑制することが可能である。それにより、ゲームの遊戯性を適度に確保しつつ、複雑化を回避してゲームの興趣を高め得る。
【0093】
なお、本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。この記憶媒体を用いれば、例えばコンピュータに本発明に係るコンピュータプログラムをインストールして実行することにより、そのコンピュータを利用して本発明のゲームシステムを実現することができる。コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は、CDROM等の非一過性の記憶媒体であってもよい。
【0094】
上記態様において、前記盤面提示手段は、前記対応関係が設定された配置領域同士を結ぶライン(Lc)を前記プレイヤに把握させる画像要素(21)を前記表示装置に表示させることにより、前記対応関係を前記プレイヤに提示してもよい。これによれば、配置領域を結ぶラインをプレイヤに想起させることにより、配置領域間の対応関係をプレイヤに容易かつ確実に把握させることが可能である。
【0095】
前記対応関係は、一つの媒体置き場の一つの配置領域が、他の一つの媒体置き場の一つの配置領域に限定して対応付けられることにより、1対1の関係のみが成立するように設定されてもよい。配置領域同士が1対1に限って対応付けられることにより、対応関係の複雑化を回避して対応関係をプレイヤにより容易かつ確実に把握させることができる。
【0096】
前記対応関係は、一つの媒体置き場の一つの配置領域が、他の少なくとも二つの媒体置き場のそれぞれの一つの配置領域と対応付けられることにより、1対多の関係が成立する特定対応関係(一例として図8の中央の配置領域14間の対応関係)を含むようにして設定され、前記対戦制御手段は、前記特定対応関係が設定された配置領域間のそれぞれに前記遊戯媒体が位置している場合、いずれか一つの媒体置き場の配置領域と他の一つの媒体置き場の配置領域との間に位置している遊戯媒体同士を前記対戦の対象として優先的に選択して前記対戦結果を演算してもよい。これによれば、1対多の対応関係を許容することにより、対戦の対象となるべき遊戯媒体の組み合わせに関して適度の多様性を付加することができる。したがって、遊戯媒体の配置に関する戦略の選択自由度を過度の複雑化を生じない範囲で高めることが可能である。
【0097】
前記対戦制御手段は、前記ラインが交差する関係が成立する配置領域間では前記対応関係が成立しないと認識して、当該配置領域間に位置する遊戯媒体同士は前記対戦結果の演算の対象から除外してもよい。三人以上のプレイヤのそれぞれに媒体置き場を設定し、それらの配置領域間に適宜の対応関係を設定した結果として、対応関係にある配置領域間を結ぶラインが互いに交差する場合が生じ得る。このような場合、ラインが交差する関係が成立する配置領域間では対応関係が成立しないとして扱えば、対応関係が成立する配置領域の組み合わせをラインの交差に影響されることなく制限し、対戦の対象となる遊戯媒体の組み合わせをプレイヤに比較的容易に把握させることができる。
【0098】
前記対戦制御手段は、前記ラインが交差する関係が成立する配置領域同士にも前記対応関係が成立すると認識して、当該配置領域間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象に含めて前記対戦結果を演算してもよい。この場合は、ラインが交差する関係に対しても対応関係を成立させる場合には、一つの配置領域が1対多の関係となるようにして他の配置領域と対応付けられることになる。それにより、対応関係が成立する配置領域同士の組み合わせを適度に多様化し、配置領域への遊戯媒体の配置に関する戦略の選択の自由度を適度に高めることが可能である。
【0099】
前記対戦制御手段は、前記交差する関係の成立によって三つ以上の媒体置き場のそれぞれの配置領域間で前記対応関係が成立する場合、一つの媒体置き場の配置領域と他の一つの媒体置き場の配置領域との間に位置する遊戯媒体同士を前記対戦の対象として優先的に選択して前記対戦結果を演算してもよい。この場合には、配置領域間において1対多の対応関係を生じさせつつ、対戦の対象となる遊戯媒体同士の組み合わせについては、いずれかの1対1の組み合わせが優先的に選択される。したがって、対戦の複雑化を回避して対戦内容をプレイヤに比較的容易に把握させることが可能である。
【0100】
前記対戦制御手段は、前記優先的に選択された遊戯媒体同士に関しての前記対戦結果の演算後、当該演算の結果を考慮して、次に対戦の対象となるべき遊戯媒体同士を選択して前記対戦結果を演算してもよい。この場合、配置領域間に1対多の対応関係が設定される場合でも、いずれかの1対1の遊戯媒体の組み合わせに関して対戦を優先的に発生させ、その対戦結果に応じて次に対戦すべき遊戯媒体の組み合わせを選択し、対戦結果を演算するといったように、対戦を順次的に発生させることが可能である。したがって、対戦内容をプレイヤにさらに容易に把握させることが可能である。
【0101】
各カード置き場には、前記対応関係が設定される配置領域(14A)と、前記対応関係が設定されない配置領域(14B、14C、14D)とが含まれてもよい。これによれば、対応関係が設定された配置領域には対戦の対象となるべき遊戯媒体を配置する一方、対応関係が設定されていない配置領域には、別の用途・目的で用意された遊戯媒体を配置して、当該遊戯媒体をゲームの進行に影響を与える要素として機能させることが可能となる。これにより、遊戯媒体の種類を多様化し、対戦の対象となるべき遊戯媒体の組み合わせに関する複雑化を回避するという作用効果を損なうことなく、戦略の選択に関する多様性、自由度を高めることができる。
【符号の説明】
【0102】
1 ゲームシステム
3 ユーザ装置
4 ゲームサーバ
10 カード(遊戯媒体)
10A モンスタカード
10B 特殊カード
11 フィールド(盤面)
13 カード置き場(媒体置き場)
14 カード配置領域
14A モンスタカード配置領域
15 デッキ
20 ゲーム画面
21 ライン画像(画像要素)
22 モンスタ
30 制御ユニット(コンピュータ)
33 表示装置
35 進行制御部(配置機会付与手段)
36 対戦演算部(対戦制御手段)
37 画像描画部(盤面提示手段)
Lc ライン
Pc ラインの交差位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16