(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】中空構造体及びラゲッジボード
(51)【国際特許分類】
B32B 3/12 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
B32B3/12 B
(21)【出願番号】P 2020571285
(86)(22)【出願日】2020-02-07
(86)【国際出願番号】 JP2020004762
(87)【国際公開番号】W WO2020162590
(87)【国際公開日】2020-08-13
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】P 2019021822
(32)【優先日】2019-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010054
【氏名又は名称】岐阜プラスチック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】新海 達也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 紘規
【審査官】増田 亮子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/031479(WO,A1)
【文献】特開2017-124793(JP,A)
【文献】特開2013-237242(JP,A)
【文献】特表2008-520456(JP,A)
【文献】特開2020-011492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
B60R 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセルを有する中空構造体であって、前記中空構造体は、
複数の第1壁、複数の第2壁及び複数の区画壁を有するコア層と、
前記コア層の両面にそれぞれ接合された第1及び第2スキン層と、
を備え、
前記複数のセルは、複数の第1セルと、複数の第2セルと、を含み、
前記各第1セルは、前記第1壁と、前記第1壁から延びる複数の前記区画壁とによって区画され、
前記各第2セルは、前記第2壁と、前記第2壁から延びる複数の前記区画壁とによって区画され、
一方向に並ぶ前記複数の第1セルが第1セル列であり、前記一方向に並ぶ前記複数の第2セルが第2セル列であり、
前記複数の区画壁は、
前記第1セル列の隣り合う前記第1セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第1区画壁と、
前記第2セル列の隣り合う前記第2セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第2区画壁と、を含み、
前記第1区画壁は、前記第1壁に近い方の端に、前記第1区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第1接合部を有し、かつ、前記第1壁から遠い方の端に第1折返し部を有し、
前記第2区画壁は、前記第2壁に近い方の端に前記第2区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第2接合部を有し、かつ、前記第2壁から遠い方の端に第2折返し部を有し、
前記第1接合部の接合力は、前記第2接合部の接合力よりも大きく、
前記第1壁の厚さは前記第2壁の厚さよりも厚く、
前記第1セル列及び前記第2セル列は、前記一方向と交差する方向に沿って、交互に配置されており、
前記第1区画壁を構成する2層は前記第1接合部において互いに溶着しており、
前記第2区画壁を構成する2層は前記第2接合部において互いに溶着して
おり、
前記一方向と交差する方向に沿って並ぶ複数の前記セルが蛇行するように並んでおり、当該蛇行するように並ぶセルの各々が六角柱形状を維持している、
中空構造体。
【請求項2】
複数のセルを有する中空構造体であって、前記中空構造体は、
複数の第1壁、複数の第2壁及び複数の区画壁を有するコア層と、
前記コア層の両面にそれぞれ接合された第1及び第2スキン層と、
を備え、
前記複数のセルは、複数の第1セルと、複数の第2セルと、を含み、
前記各第1セルは、前記第1壁と、前記第1壁から延びる複数の前記区画壁とによって区画され、
前記各第2セルは、前記第2壁と、前記第2壁から延びる複数の前記区画壁とによって区画され、
一方向に並ぶ前記複数の第1セルが第1セル列であり、前記一方向に並ぶ前記複数の第2セルが第2セル列であり、
前記複数の区画壁は、
前記第1セル列の隣り合う前記第1セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第1区画壁と、
前記第2セル列の隣り合う前記第2セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第2区画壁と、を含み、
前記第1区画壁は、前記第1壁に近い方の端に、前記第1区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第1接合部を有し、かつ、前記第1壁から遠い方の端に第1折返し部を有し、
前記第2区画壁は、前記第2壁に近い方の端に前記第2区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第2接合部を有し、かつ、前記第2壁から遠い方の端に第2折返し部を有し、
前記第1接合部の接合力は、前記第2接合部の接合力よりも大きく、
前記第1壁の厚さは前記第2壁の厚さよりも厚く、
前記第1セル列及び前記第2セル列は、前記一方向と交差する方向に沿って、交互に配置されており、
前記第1区画壁を構成する2層は前記第1接合部において互いに溶着しており、
前記第2区画壁を構成する2層は前記第2接合部において互いに溶着して
おり、
前記中空構造体は、少なくとも一部が、前記第1スキン層が画定する外面が凸面となるとともに前記第2スキン層が画定する外面が凹面となるように、湾曲している、
中空構造体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された中空構造体を備える、ラゲッジボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、中空構造体及びラゲッジボードに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、保護材等に使用される中空構造体について記載されている。
【0003】
この中空構造体は、
図11に示すように、凹凸を有するシート材50を折り込むことによって得られるコア層と、このコア層の両面にそれぞれ接合される2つのスキン層とを備える。この中空構造体内には、複数のセルが並んでいる。隣り合うセル同士の間に位置する区画壁は2層構造を有する。この区画壁の両端のうちいずれか一方の端部は、2層が互いに接合された接合部を有し、他方の端部は折返し部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の中空構造体では、耐衝撃性のさらなる向上が求められている。本開示の目的は、耐衝撃性を効率良く向上させた中空構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る中空構造体は、複数のセルを有する。前記中空構造体は、複数の第1壁、複数の第2壁及び複数の区画壁を有するコア層と、前記コア層の両面にそれぞれ接合された第1及び第2スキン層と、を備える。前記複数のセルは、複数の第1セルと、複数の第2セルと、を含む。前記各第1セルは、前記第1壁と、前記第1壁から延びる複数の前記区画壁と、前記第2スキン層とによって区画される。前記各第2セルは、前記第2壁と、前記第2壁から延びる複数の前記区画壁と、前記第1スキン層とによって区画される。一方向に並ぶ前記複数の第1セルが第1セル列であり、前記一方向に並ぶ前記複数の第2セルが第2セル列である。前記複数の区画壁は、前記第1セル列の隣り合う前記第1セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第1区画壁と、前記第2セル列の隣り合う前記第2セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第2区画壁と、を含む。前記第1区画壁は、前記第1壁に近い方の端に、前記第1区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第1接合部を有し、かつ、前記第1壁から遠い方の端に第1折返し部を有する。前記第2区画壁は、前記第2壁に近い方の端に、前記第2区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第2接合部を有し、かつ、前記第2壁から遠い方の端に第2折返し部を有する。前記第1接合部の接合力は、前記第2接合部の接合力よりも大きい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2A】
図1Aの中空構造体のコア層を構成するシート材の折り込み前の状態を示す模式図。
【
図7】真空成形された直後のシート材及び金型の断面図。
【
図11】従来の中空構造体におけるコア層を構成するシート材の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
中空構造体の実施形態を説明する。
【0009】
明細書および請求の範囲において、「第1」、「第2」などの用語は、同様な構成要素を区別するために使用するものであり、必ずしも特定の連続する、または時系列に従った順番を表すために使用するのではない。
【0010】
明細書及び/または特許請求の範囲に開示された全ての特徴は、当初の開示の目的のために、ならびに、実施形態及び/または特許請求の範囲における特徴の組み合わせから独立して特許請求の範囲に記載の発明を限定する目的のために、互いに別個にかつ独立して開示されることを意図したものである。
【0011】
開示された実施形態は、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではなく、同等の機能または同じ機能を果たす別個の実施形態の特徴は、補正された請求項の範囲内で開示された実施形態間で交換することができる。端点による数値範囲の列挙は、その範囲内のすべての数を含む。例えば、1から5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む。
【0012】
図1Aに示すように、中空構造体10は、コア層20と、コア層20の両面にそれぞれ接合(例えば、溶着)された第1及び第2スキン層30,40とを備える。コア層20は、複数の第1壁21aと、複数の第2壁21bと、複数の区画壁23と、を有して、六角柱の形状を有する複数のセルSを区画する。複数のセルSは、複数の第1セルS1と複数の第2セルS2とを含む。各第1セルS1は、六角形状の第1壁21aと、第1壁21aから第2スキン層40に向けて延びる複数の区画壁23と、第2スキン層40とによって区画される。各第2セルS2は、六角形状の第2壁21bと、第2壁21bから第1スキン層30に向けて延びる複数の区画壁23と、第1スキン層30とによって区画される。
【0013】
コア層20は、複数の第1セルS1が一方向(X軸)に沿って並ぶ複数の第1セル列S1aと、複数の第2セルS2が一方向(X軸)に沿って並ぶ複数の第2セル列S2aとを有する。X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する方向軸であって、中空構造体10の厚さ方向はZ軸に沿う方向である。第1及び第2セル列S1a,S2aは、厚さ方向Zと直交する方向に延びる。
【0014】
図1B及び
図1Cに示すように、複数の区画壁23は、複数の第1区画壁23aと、複数の第2区画壁23bと、複数の第3区画壁23cとを含む。第1及び第2区画壁23a,23bは、2層構造を有する。第3区画壁23cは1層構造を有する。
【0015】
第1区画壁23aは、第1セル列S1aの隣り合う第1セルS1同士の間に位置する。第1区画壁23aは、厚さ方向Zにおける第1端(第1壁21aに近い方の端)に、第1区画壁23aを構成する2層の表面同士が溶着により互いに接合された第1接合部24aを有し、かつ、厚さ方向Zにおける第2端(第1壁21aから遠い方の端)に、第1折返し部25aを有する。第1区画壁23aを構成する2層は、第1接合部24aと第1折返し部25aの間において、互いに接合されていない。
【0016】
第2区画壁23bは、第2セル列S2aの隣り合う第2セルS2同士の間に位置する。第2区画壁23bは、厚さ方向Zにおける第2端(第2壁21bに近い方の端)に、第2区画壁23bを構成する2層が互いに溶着により接合された第2接合部24bを有し、かつ、厚さ方向Zにおける第1端(第2壁21bから遠い方の端)に、第2折返し部25bを有する。第2区画壁23bを構成する2層は、第2接合部24bと第2折返し部25bの間において、互いに接合されていない。
【0017】
第1区画壁23aを構成する2層は、厚さ方向Zの中央付近において互いに接合されていない。そのため、Y方向に隣り合う第1セルS1同士の間には、第1セルS1同士を互いに連通させる第1連通部26aが形成され得る。同様に、第2区画壁23bを構成する2層は、厚さ方向Zの中央付近において互いに接合されていない。そのため、Y方向に隣り合う第2セルS2同士の間には、第2セルS2同士を互いに連通させる第2連通部26bが形成され得る。具体的には、第1連通部26aは、互いに隣接または当接する2つの第1区画壁23aの間に形成され得る隙間である。同様に、第2連通部26bは、隣接する2つの第2区画壁23bの間に形成され得る隙間である。すなわち、2層の互いに接合されていない部分は、互いに接触しているように見えたとしても、2層の間を流体が流動し得る。
【0018】
第3区画壁23cは、第1セルS1と第2セルS2との間に位置する。第1セル列S1aと第2セル列S2aは、複数の第3区画壁23cを共有した状態で、X軸と直交するY軸に沿って交互に配置されている。各第1セルS1を区画する6つの区画壁23は、2つの第1区画壁23aと4つの第3区画壁23cとを含み、各第2セルS2を区画する6つの区画壁23は、2つの第2区画壁23bと4つの第3区画壁23cとを含む。
【0019】
コア層20及びスキン層30,40は、熱可塑性樹脂製である。コア層20及びスキン層30,40を構成する熱可塑性樹脂は、従来周知のものであってその材質は特に限定されない。熱可塑性樹脂の例は、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等である。コア層20及びスキン層30,40を構成する熱可塑性樹脂は、いずれも同じ材質であってもよいし、互いに異なっていてもよい。本実施形態のコア層20及びスキン層30,40は、いずれもポリプロピレン樹脂製である。
【0020】
コア層20が有する第1壁21a、区画壁23、及び、第2壁21bの厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1mm~0.5mmである。スキン層30,40の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.3mm~0.6mmである。
【0021】
第1壁21aの厚さは、第2壁21bの厚さよりも厚くてもよい。
【0022】
中空構造体10の製造方法について説明する。
【0023】
中空構造体10の製造方法は、折り込み工程と、加熱工程と、積層工程とを含む。
【0024】
(折り込み工程)
折り込み工程では、
図2Aに示すような、平板状のシート材200を折り込み成形して、コア層を作製する。シート材200は、予め規定された凹凸を有するように真空成形される。
【0025】
シート材200は、X方向に延びる帯状の第1及び第2膨出部210,220を備える。第1膨出部210と第2膨出部220とは、Y方向に幅を有して、Y軸に沿って交互に配置されている。第1膨出部210と第2膨出部220とは、Z軸に沿って、互いに反対方向に突出している。シート材200を平面視すると、第1膨出部210と第2膨出部220とは、同じ形状を有して、かつ、X軸に沿って1/2ピッチずつずれた位置に配置されている。
【0026】
第1膨出部210は、第1膨出面210aと、2つの区画面210bと、2つの端面210cとを有する。第1膨出部210をY軸及びZ軸を含む面で切った断面の形状は、正六角形を最も長い対角線で二分した台形である。2つの端面210cは、
図2Aに示す境界線P´の位置にある。端面210cと第1膨出面210aとのなす角度は約90゜である。
【0027】
第2膨出部220は、第2膨出面220aと、2つの区画面220bと、2つの端面220cとを有する。第2膨出部220をY軸及びZ軸を含む面で切った断面の形状は、正六角形を最も長い対角線で二分した台形である。2つの端面220cは、
図2Aに示す境界線Q´の位置にある。端面220cと第2膨出面220aとのなす角度は約90゜である。第2膨出部220のX軸に沿う長さ、つまり、2つの端面220c間の長さは、第1膨出部210のX軸に沿う長さ、つまり、2つの端面210c間の長さと同じである。第2膨出部220の端面220cは、第1膨出部210のX方向における中央に位置している。第1膨出部210の区画面210bと第2膨出部220の区画面220bとは、同じ形状を有する。シート材200が境界線P´、Q´に沿って順次折り込まれることにより、コア層20が形成される。
【0028】
図2Bに示すように、シート材200は、境界線P´に沿って山折りされ、境界線Q´に沿って谷折りされる。
図2Cに示すように、第1膨出部210は、X方向における中央に位置する境界線Q´で谷折りされて、その境界線Q´を境界として分割される第1膨出面210a同士が当接する。このように折り込まれた第1膨出部210は、互いに当接した第1膨出面210aが第1区画壁23aとなり、区画面210bが第3区画壁23cとなる。第1区画壁23aの第1端(
図2Cでは上端)において、X軸に沿って並ぶ2つの端面210cが1層構造の第1壁21aとなる。第1区画壁23aの第2端(
図2Cでは下端)は第1開口部27aを画定する。
【0029】
第2膨出部220は、隣り合う境界線Q´のX方向における中央に位置する境界線P´で山折りされて、その境界線P´を境界として分割される第2膨出面220a同士が当接する。このように折り込まれた第2膨出部220は、互いに当接した第2膨出面220aが第2区画壁23bとなり、区画面220bが第3区画壁23cとなる。第2区画壁23bの第2端(
図2Cでは下端)において、X軸に沿って並ぶ2つの端面220cが1層構造の第2壁21bとなる。第2区画壁23bの第1端(
図2Cでは上端)は第2開口部27bを画定する。
【0030】
このように、折り込み工程では、第1壁21aと、第1壁21aから延びる区画壁23とによって、第1開口部27aを有する第1セルS1が区画され、第2壁21bと、第2壁21bから延びる区画壁23とによって、第2開口部27bを有する第2セルS2が区画される。第1壁21a及び第2壁21bの表面は平滑面である。「平滑面」とは、目視した際に凹凸が無く、平らな面を意味する。
【0031】
シート材200は、凹凸形状に真空成形する際に、真空引きによる変形量が大きかった部分の肉厚が、その他の部分の肉厚よりも薄くなる。そのため、シート材200を真空引きする際に、第2膨出部220を膨出方向により強く真空引きすることにより、第2壁21bの厚さが第1壁21aの厚さより薄くなる。その結果、第1壁21aの厚さを第2壁21bの厚さよりも相対的に厚くすることができる。
【0032】
具体的には、
図2Aにおいて、シート材200の裏面(図示されていない下面)を真空成形の金型に向き合わせて成形すると、境界線P´を挟んで並ぶ2つの端面210cがコア層20の第1面(
図1Bの上面)になり、境界線Q´を挟んで並ぶ端面220cがコア層20の第2面(
図1Bの下面)になる。そのため、コア層20の第1面(端面210c)を画定する第1壁21aの肉厚が、コア層20の第2面(端面220c)を画定する第2壁21bの肉厚より厚くなる。第1壁21aの厚さは、特に限定されないが、例えば、第2壁21bの厚さの2倍以上であってもよい。区画壁23の厚さは、コア層20の第2面から第1面に向かって徐々に増加する。
【0033】
コア層20の第1面において、複数のセルSはX軸及びY軸に沿って綺麗に整列している。コア層20の第2面付近では、第1面付近よりも区画壁23の厚さが薄い。そのため、コア層20の第2面において、Y軸に沿って並ぶ複数のセルSは、若干蛇行するように並ぶ。このとき、コア層20の第2面付近では、区画壁23を構成する2層の潰し量を多くして、2層を互いに密着させることができる。そのため、後述の加熱工程において、第2面付近において、区画壁23を構成する2層同士をより確実に溶着することができる。区画壁23の厚さの違いによっては、
図6に示すように、コア層20の第1面において、Y軸に沿って並ぶ複数のセルSが蛇行するように並ぶことがある。
【0034】
(加熱工程)
加熱工程では、折り込み工程で作製したコア層20を加熱しながら押圧する。これにより、第1区画壁23aの第1端を熱溶着(以下、単に「溶着」ともいう。)し、かつ、第2区画壁23bの第2端を熱溶着する。
【0035】
コア層20を加熱する方法としては、例えば、コア層20をコンベヤ(図示省略)で搬送しながら加熱装置によりコア層20を加熱する方法を採用することができる。例えば、コア層20の第1及び第2面をそれぞれ第1及び第2コンベヤで挟み、第1及び第2コンベヤの内側に配置されたヒータでコア層20を加熱する。このとき、コア層20は、X軸に沿って搬送される。コア層20を第1及び第2コンベヤによって押圧することにより、コア層20にX軸に沿って荷重を加える。Z軸に沿って並ぶ第1及び第2コンベヤでコア層20を挟むことにより、コア層20に対してZ軸に沿って荷重を加えてもよい。
【0036】
コア層20を加熱しながら押圧することにより、第1区画壁23aを構成する2層が、第1壁21a付近において、互いに溶着される。これにより、第1接合部24aが形成される。また、第1区画壁23aを構成する2層が、第2壁21b付近において、互いに溶着される。これにより、第2接合部24bが形成される。
【0037】
コア層20を両面から押圧する際、第1及び第2区画壁23a,23bの中央付近にはX軸に沿う荷重がかかり難い。そのため、第1及び第2区画壁23a,23bを構成する2層は、Z方向における中央付近では、互いに溶着されない。これにより、Y軸に沿って隣り合う第1セルS1同士の間には、第1区画壁23aの中央付近に、第1セルS1同士を連通する第1連通部26aが形成される。同様に、Y軸に沿って隣り合う第2セルS2同士の間には、第2区画壁23bの中央付近に、第2セルS2同士を連通する第2連通部26bが形成される。
【0038】
区画壁23の第1壁21a付近の厚さは、第2壁21b付近の厚さよりも厚い。そのため、コア層20を両面から押圧する際には、第1壁21a付近には、第2壁21b付近よりも、相対的に大きな荷重がかかる。すなわち、折り込み工程によって得られたコア層20のX軸に沿う長さ寸法は、第1壁21aに接する位置において、第2壁21bに接する位置よりも長くなる。そのため、第1及び第2コンベヤがコア層20に付与する荷重は、第1区画壁23aの第1端において、より大きくなる。より大きな荷重がかかった状態で溶着することによって、接合力がより大きくなる。そのため、第1接合部24aの接合力は、第2接合部24bの接合力よりも大きい。
【0039】
(積層工程)
積層工程では、コア層20の第1及び第2面にそれぞれ1及び第2シート(第1及び第2スキン層30,40)を接合する。より詳細には、スキン層30,40となる第1及び第2シートを加熱して、予め規定された時間、コア層20の両面にそれぞれ接触させる。これにより、コア層20の両面にそれぞれ第1及び第2スキン層30,40が接合(溶着)される。
【0040】
以上の製造工程を経ることによって、複数のセルSを含む平板状の中空構造体10が作製される。
【0041】
中空構造体10の用途は、特に限定されない。中空構造体10はハニカム構造を有するため、耐衝撃性、遮音性、及び断熱性に優れる。そのため、中空構造体10は、これらの特性が要求される用途に適宜用いることができる。中空構造体10の用途の例は、ラゲッジボード、棚板、または容器等である。
【0042】
中空構造体10を表裏の区別のある用途、例えばラゲッジボードまたは棚板に用いる場合、第1スキン層30が表面となってもよいし、第2スキン層40が表面となってもよい。また、コア層20の第1及び第2面のうち、複数のセルSが綺麗に整列した方が表面となるスキン層に接合されてもよいし、複数のセルSが若干蛇行しながら並んだ方が表面となるスキン層に接合されてもよい。
【0043】
本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0044】
(1)第1接合部24aの接合力が第2接合部24bの接合力よりも大きいため、第1接合部24aにおいて、第1区画壁23aを構成する2層が互いに剥離することをより効果的に抑制することができる。したがって、中空構造体10は、一面側、すなわち、厚さ方向において第1接合部24aが設けられた側からの耐衝撃性を向上させることができる。よって、耐衝撃性を効率良く向上させることができる。
【0045】
また、第1接合部24aの接合力が第2接合部24bの接合力と同じである態様に比べて、中空構造体10の曲げ強度を向上させることができる。
【0046】
(2)第1壁21aの厚さは、第2壁21bの厚さよりも相対的に厚い。これは、コア層20となるシート材200の端面210cの肉厚が、端面220cの肉厚よりも相対的に厚いことに起因する。したがって、第1壁21aの強度を相対的に高くすることができる。よって、中空構造体10は、厚さ方向における第1面側、すなわち、第1接合部24aが設けられた側からの耐衝撃性がより向上する。
【0047】
(3)区画壁23の第1端(第1壁21aと交差する端)の厚さが第2端(第2壁21bと交差する端)の厚さよりも相対的に厚い。これにより、区画壁23と第1壁21aとの交差部分を少し潰して、この交差部分を第1スキン層30に対してより確実に接合(例えば、溶着)することができる。すなわち、区画壁23の第1端付近を少し潰しても、区画壁23自体の強度は確保されるため、過度に区画壁23が潰れることを抑制することができる。また、
図8及び
図9に示すように、区画壁23は、第1端から第2端に向けて、厚さが連続的に薄くなっている。区画壁23の第1端の厚さは、第2端の厚さよりも厚い。そのため、例えばコア層20を両面からそれぞれ加熱した場合に、区画壁23の第1端付近で溶融される樹脂量は、第2端付近で溶融される樹脂量よりも多い。これにより、加熱により溶融する樹脂量を多く確保して、区画壁23の第1端をより確実に溶着することができる。その一方で、区画壁23の第2端は相対的に厚さが薄いため、加熱装置からの熱で加熱されやすくなっている。そのため、区画壁23の第2端を効率良く加熱して、より確実に溶着させることができる。
【0048】
(4)第1セル列S1a及び第2セル列S2aは、交互に配置されている。したがって、中空構造体10の両面において、耐衝撃性をより均一にすることができる。
【0049】
(5)第1接合部24aは、第1区画壁23aを構成する2層が互いに溶着した部分であり、第2接合部24bは、第2区画壁23bを構成する2層が互いに溶着した部分である。したがって、第1接合部24a及び第2接合部24bの構成を簡素化することができる。
【0050】
(6)Y方向に隣り合う第1セルS1同士の間には第1連通部26aが形成され、Y方向に隣り合う第2セルS2同士の間には第2連通部26bが形成される。したがって、中空構造体10を加熱して曲げ加工する際に、第1セルS1内、及び、第2セルS2内の加熱された空気が第1連通部26a、及び、第2連通部26bを通って中空構造体10全体に広がる。これにより、第1壁21a及び第2壁21bの膨張を抑制することができる。
【0051】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例に含まれる各構成は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0052】
・第1区画壁23aを構成する2層の間、及び、第2区画壁23bを構成する2層の間の少なくとも一方に接着剤を塗布することによって、第1接合部24a及び第2接合部24bを形成してもよい。この場合、接着剤の種類、及び、接着剤の塗布状態を調整することによって、第1接合部24aの接合力と第2接合部24bの接合力とを変更することができる。
【0053】
・コア層20は、第1連通部26a及び第2連通部26bの少なくとも一方を有さなくてもよい。第1区画壁23aを構成する2層は、その全面が互いに接合されていてもよい。同様に、第2区画壁23bを構成する2層は、その全面が互いに接合されていてもよい。
【0054】
・中空構造体10は平板でなくてもよい。中空構造体10は、少なくとも一部が、第1スキン層30が画定する外面が凸面となるとともに第2スキン層40が画定する外面が凹面となるように、湾曲していてもよい。積層工程後にプレス成形することにより、中空構造体10を上記のように湾曲させることができる。これにより、中空構造体10の凸面側からの耐衝撃性が向上する。このような中空構造体10の湾曲部は、第1スキン層30が画定する外面が凹面となり、第2スキン層40が画定する外面が凸面となってもよい。
【0055】
・
図3に示す第1変更例のように、積層工程後に中空構造体10の一部をプレス成形することにより、任意の位置に湾曲部を形成することができる。凸面31の高さ寸法と凹面41の深さ寸法は、中空構造体10の平坦な部分の厚さ寸法よりも大きくてもよい。中空構造体10は、複数の湾曲部を有してもよい。この場合、中空構造体10は、異なる方向に湾曲する複数の湾曲部を有してもよい。
【0056】
・第1壁21aと第2壁21bの少なくとも一方は、外面に凹凸形状または凹凸模様を有してもよい。こうした凹凸形状は、スキン層となるシートを接合(例えば、溶着)する際にアンカー効果を生じさせることができる。そのため、スキン層30,40の接合強度をより高くすることができる。スキン層30,40の接合強度を高くすることにより、中空構造体10の耐衝撃性を向上させることができる。
【0057】
例えば、
図4に示す第2変更例のように、コア層20の第1壁21a(端面210c)が、Y軸に沿って延びる直線状の凹部28aを有してもよい。この凹部28aは、真空成形時に引かれる方向に凹んでいる。凹部28aにより、コア層20とスキン層30,40との溶着面積を増やすことができる。
【0058】
あるいは、
図5に示す第3変更例のように、コア層20の第2壁21b(端面220c)が、Y軸に沿って延びる複数の皺状の凹部28bを有してもよい。端面220cの肉厚は相対的に薄いため、加熱工程における加熱によって軟化しやすい。凹部28bは、加熱工程における加熱温度をより高く設定することにより、形成することができる。
【0059】
図6に示す第4変更例のように、第1及び第2開口部27a,27bのうち一方(
図6では第2開口部27b)が正六角形でなくてもよい。
図6では、第1セル列S1aのX軸に沿う位置がずれることにより、第2開口部27bの形状がゆがんで、正六角形ではなくなっている。この場合、Y軸に沿って交互に並ぶセルS1,S2は、蛇行しているように見える。
【0060】
セルS1,S2の蛇行が生じる要因を、
図7を参照して説明する。
【0061】
図7は、シート材200を真空成形するための金型251と、真空成形された直後のシート材200とを模式的に示している。金型251はシート材200を吸引する複数の吸引孔252を有する。金型251は、円筒状のドラムであってもよい。シート材200を円筒状の金型251に巻き掛けながら搬送することにより、長尺のシート材200を連続的に成形することができる。
【0062】
第2膨出部220は、
図7に白抜き矢印で示すように吸引孔252を通じて金型251に吸引されることによって引き延ばされる。これにより、第2膨出部220は、第1膨出部210よりも厚さが相対的に薄くなる。このとき、第2膨出面220aと、2つの区画面220b及び2つの端面220cとの交差部分がとがった角にならないことがある。この場合、第2膨出部220の第2膨出面220a、2つの区画面220b及び2つの端面220cは金型251に向けて外側に膨らむように湾曲し、第2膨出部220は4つの丸まった角を有する。このとき、第1膨出部210の第1膨出面210a、2つの区画面210b(区画面220b)及び2つの端面210cは金型251に向けて内側にへこむように湾曲し、第1膨出部210は4つのとがった角を有する。この場合、第1区画壁23aを構成する2つの第1膨出面210aは、互いの外縁同士が互いに近づくように湾曲している。
【0063】
複数の第1壁21a及び複数の第1開口部27aが正六角形になると、複数の第2壁21b及び複数の第2開口部27bがゆがんだ六角形になる。あるいは、複数の第2壁21b及び複数の第2開口部27bが正六角形になると、複数の第1壁21a及び複数の第2開口部27bがゆがんだ六角形になる。
【0064】
このように、第1壁21aと第2壁21bとのいずれが正六角形になるかによって、セルSの蛇行の状態が変化する。複数のセルSにゆがみ及び蛇行が生じた場合でも、各セルSは六角柱形状を維持するので、衝撃強度及び曲げ強度は低下しにくい。
【0065】
複数のセルSのゆがみ及び蛇行は、例えば、第1膨出面210aが湾曲していること、または、第2膨出部220が丸まった角を有することに起因して生じ得る。言い換えると、このような特徴を有するシート材200であっても、セルSのゆがみ及び蛇行を伴いつつ、コア層20を形成することができる。よって、シート材200及びコア層20の成形スピードを上げて作業効率を上げたり、シート材200及びコア層20の成形不良の発生を抑制したりすることができる。
【0066】
第2区画壁23bを構成する2つの第2膨出面220aは、面の中央同士が互いに近づくように湾曲していることがある。この場合、第2区画壁23bの耐衝撃性が向上する。
【0067】
図8及び
図9に示す第4変更例のように、第1壁21a及び第2壁21bのうち少なくとも一方が、凸部を有してもよい。
図8に示すように、第1壁21aが有する凸部110は、加熱工程において、加熱温度をより高くするか、もしくは、押圧力をより高くすることにより、第1壁21aが溶けて突出した部分である。凸部110は、コア層20の第1面20a(第1スキン層30に接合される面)が延びる方向に突出してもよいし、第1面20aと交差する方向に突出してもよい。凸部110により、コア層20を第1スキン層30に対してより確実に溶着させることができる。
【0068】
同様に、第1折返し部25aを加熱または押圧して、第1折返し部25aから突出する凸部111を形成してもよい。凸部111は、第1区画壁23a(第1折返し部25a)を第2スキン層40に溶着する部分になる。これにより、コア層20の第2スキン層40に対する溶着面積が増えるので、溶着の強度が増す。
【0069】
図9に示すように、第2壁21bが有する凸部113は、第2壁21bが溶けて突出した部分である。凸部113は、コア層20の第2面20b(第2スキン層40に接合される面)が延びる方向に突出してもよいし、第2面20bと交差する方向に突出してもよい。凸部113により、コア層20を第2スキン層40に対してより確実に溶着させることができる。
【0070】
同様に、第2折返し部25bを加熱または押圧して、第2折返し部25bから突出する凸部112を形成してもよい。凸部112は、第2区画壁23b(第2折返し部25b)を第1スキン層30に溶着させる部分になる。これにより、コア層20の第1スキン層30に対する溶着面積が増えるので、溶着の強度が増す。
【0071】
折り返し部25a,25bからそれぞれ凸部111,112を突出させることによって、第1及び第2開口部27a,27bの開口面積を狭くすることができる。そのため、スキン層30,40の溶着強度が向上する。
【0072】
・スキン層30,40は、接着剤によって、コア層20の両面にそれぞれ貼り付けてもよい。この場合、接着剤はスキン層30,40となるシートに塗布してもよいし、コア層20に塗布してもよい。
【0073】
・スキン層30,40は、例えば不織布でもよい。あるいは、スキン層30,40の外面に不織布を貼り付けてもよい。
【0074】
・中空構造体10は、コア層20及びスキン層30,40の少なくとも一つを、厚さ方向(Z方向)に貫通する貫通孔を有してもよい。
【0075】
・中空構造体10が有するセルSの形状は、六角柱に限らず、例えば、任意の多角柱、円形または楕円柱であってもよい。
【0076】
・
図10に示す第5変更例のように、第1スキン層30を第2スキン層40に近づけるように、中空構造体10の外縁を押しつぶしてもよい。このとき、第1スキン層30の外縁及び第1壁21aの外縁は第1スキン層30に近づくように湾曲する。押しつぶされた外縁部分105では、第1スキン層30と、第1壁21aと、区画壁23とが、一体化して中実状になる。このとき、第1区画壁23aは、最も厚さが厚い第1端付近が押しつぶされる。そのため、第1区画壁23aの厚さが相対的に薄い第2端付近を押しつぶした場合よりも、中実状の外縁部分105の強度が高くなり、かつ、外縁部分105の表面が平滑になる。
以下に、上記実施形態から把握できる技術思想を列挙する。
(1) 複数のセルを有する中空構造体であって、前記中空構造体は、
複数の第1壁、複数の第2壁及び複数の区画壁を有するコア層と、
前記コア層の両面にそれぞれ接合された第1及び第2スキン層と、
を備え、
前記複数のセルは、複数の第1セルと、複数の第2セルと、を含み、
前記各第1セルは、前記第1壁と、前記第1壁から延びる複数の前記区画壁とによって区画され、
前記各第2セルは、前記第2壁と、前記第2壁から延びる複数の前記区画壁とによって区画され、
一方向に並ぶ前記複数の第1セルが第1セル列であり、前記一方向に並ぶ前記複数の第2セルが第2セル列であり、
前記複数の区画壁は、
前記第1セル列の隣り合う前記第1セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第1区画壁と、
前記第2セル列の隣り合う前記第2セル同士の間に位置する2層構造を有する複数の第2区画壁と、を含み、
前記第1区画壁は、前記第1壁に近い方の端に、前記第1区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第1接合部を有し、かつ、前記第1壁から遠い方の端に第1折返し部を有し、
前記第2区画壁は、前記第2壁に近い方の端に前記第2区画壁を構成する2層同士が互いに接合された第2接合部を有し、かつ、前記第2壁から遠い方の端に第2折返し部を有し、
前記第1接合部の接合力は、前記第2接合部の接合力よりも大きく、
前記第1壁の厚さは前記第2壁の厚さよりも厚く、
前記第1セル列及び前記第2セル列は、前記一方向と交差する方向に沿って、交互に配置されており、
前記第1区画壁を構成する2層は前記第1接合部において互いに溶着しており、
前記第2区画壁を構成する2層は前記第2接合部において互いに溶着している、
中空構造体。
(2) 前記一方向と交差する方向に沿って並ぶ複数の前記セルが蛇行するように並んでおり、当該蛇行するように並ぶセルの各々が六角柱形状を維持している、
上記(1)に記載の中空構造体。
(3) 前記第2区画壁は前記第2折返し部から前記第1スキン層に沿って突出する凸部を有し、前記凸部が前記第1スキン層に溶着されている、
上記(1)に記載の中空構造体。
(4) 前記第1壁の厚さは前記第2壁の厚さの2倍以上であり、
前記区画壁の厚さは、前記第2壁から前記第1壁に向かって徐々に増加している、
上記(1)に記載の中空構造体。
(5) 前記中空構造体は、少なくとも一部が、前記第1スキン層が画定する外面が凸面となるとともに前記第2スキン層が画定する外面が凹面となるように、湾曲している、
上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の中空構造体。
(6) 上記(1)~(5)のいずれか一項に記載された中空構造体を備える、ラゲッジボード。