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特許7548610情報処理装置、診断試験方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、診断試験方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/22 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
G06F11/22 673A
G06F11/22 610
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023034581
(22)【出願日】2023-03-07
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】保坂 遥香
【審査官】坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-030074(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112486808(CN,A)
【文献】特開2005-149281(JP,A)
【文献】特開2007-140699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の対象装置を複数の信号経路を介して互いに接続することで構成される複数の試験経路に関する情報を記憶する記憶手段と、
前記複数の試験経路に関する情報に基づいて、前記複数の試験経路のうち、重複する信号経路を有する試験経路であって、使用有無に応じて有効/無効が指定された対象装置を互いに接続する信号経路を抽出する重複経路抽出手段と、
前記重複経路抽出手段によって抽出された前記重複する試験経路を、前記複数の試験経路から削除する重複経路削除手段と、
前記複数の試験経路のうち、前記重複経路削除手段により前記重複する試験経路が削除されて残った試験経路に対して診断試験を実行する診断試験実行手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の対象装置の動作を制御する複数の制御装置を更に含み、
前記複数の信号経路は、前記複数の制御装置と前記複数の対象装置、および前記複数の制御装置を接続し、
前記重複経路抽出手段は、前記複数の試験経路のうち、前記複数の制御装置を接続する信号経路のうち、重複する信号経路を含む試験経路を抽出し、
前記重複経路削除手段は、前記複数の試験経路から前記重複する信号経路を含む試験経路を削除する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記重複経路抽出手段は、前記複数の試験経路のうち、任意の試験経路に含まれる前記複数の信号経路のそれぞれが、複数の他の試験経路を構成する前記複数の信号経路のぞれぞれと重複する場合、前記重複する試験経路として抽出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の対象装置を複数の信号経路を介して互いに接続することで構成される複数の試験経路に関する情報に基づいて、前記複数の試験経路のうち、重複する信号経路を有する試験経路であって、使用有無に応じて有効/無効が指定された対象装置を互いに接続する信号経路を抽出するステップと、
前記抽出された前記重複する試験経路を、前記複数の試験経路から削除するステップと、
前記複数の試験経路のうち、前記重複する試験経路が削除されて残った試験経路に対して診断試験を実行するステップと、
を含むことを特徴とする診断試験方法。
【請求項5】
情報処理装置のコンピュータを、
複数の対象装置を複数の信号経路を介して互いに接続することで構成される複数の試験経路に関する情報を記憶する記憶機能、
前記複数の試験経路に関する情報に基づいて、前記複数の試験経路のうち、重複する信号経路を有する試験経路であって、使用有無に応じて有効/無効が指定された対象装置を互いに接続する信号経路を抽出する重複経路抽出機能、
前記重複経路抽出機能によって抽出された前記重複する試験経路を、前記複数の試験経路から削除する重複経路削除機能と、
前記複数の試験経路のうち、前記重複経路削除機能により前記重複する試験経路が削除されて残った試験経路に対して診断試験を実行する診断試験実行機能、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、診断試験方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サーバの運用において、接続装置(CPU、メモリ)のハードウェア機能評価を行うための診断試験方法がある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。特許文献1では、接続装置は、使用有無に応じて有効/無効に指定することが可能となっている。特許文献2では、GUIプログラムのテスト作業において、自動的にテストケースを生成し、テストの自動実行を実現することで網羅的かつ効率的なプログラムテストを実現する。特許文献3では、NVRAM(Non-Volatile RAM)への外部からのデータの書き込みを行う経路のみ処理診断を行い、他の部分はNVRAMに書き込まれている初期診断ルーチンにより初期診断を行う。
【0003】
図14は、関連するハードウェア機能評価を行うための診断試験動作を説明するためのフローチャートである。ハードウェア機能評価を行うための診断試験方法では、まず、「自動実行」か「オペレータ入力」かを選択をする(ステップS10)。ここで、「自動実行」を選択すると(ステップS10の「自動実行」)、全試験経路に対して無条件で診断試験を実行する(ステップS12)。その後、全試験経路に対する診断試験が終了すると、当該診断試験処理を終了する。
【0004】
一方、「オペレータ入力」を選択すると(ステップS10の「オペレータ入力」)、オペレータが装置構成を考慮して試験経路を指定した上で診断試験を実行する(ステップS14)。次に、指定した全ての試験経路に対して診断試験を実行したか否かを判断し(ステップS16)、診断試験を実行していない試験経路がまだ存在する場合には(ステップS16のNO)、ステップS14に戻り、次の指定した試験経路に対する診断試験を継続する。その後、指定した全ての試験経路に対する診断試験が終了した場合には(ステップS16のYES)、当該診断試験処理を終了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平4-80832号公報
【文献】特開2006-244195号公報
【文献】特開平9-259000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した診断試験動作において、「自動実行」を選択した場合には、全試験経路に対して無条件に実行されるため、ハードウェア機能評価に時間がかかってしまっていた。一方、「オペレータ入力」を選択した場合には、オペレータが装置構成を考慮して、試験経路を指定して実行する必要があり、オペレータのスキルやノウハウなどに依存せざるを得ないという問題があった。
【0007】
ここで、上述した課題についてサーバの構成を参照してより詳細に説明する。
図15は、試験対象の接続装置を有するサーバの構成を示すブロック図である。運用サーバ1は、複数のCPUを備えており、図示の例では、8個のCPU(CPU11、CPU12、CPU13、CPU14、CPU15、CPU16、CPU17、およびCPU18)を備えている。また、運用サーバ1は、複数のメモリを備えており、図示の例では、8個のメモリ(メモリ21、メモリ22、メモリ23、メモリ24、メモリ25、メモリ26、メモリ27、およびメモリ28)を備えている。また、運用サーバ1は、それぞれに接続されたメモリ21~28への読み込み/書込みを制御するためのメモリ制御装置として、図示の例では、4個のメモリ制御装置(メモリ制御装置31、メモリ制御装置32、メモリ制御装置33、およびメモリ制御装置34)を備えている。
【0008】
また、CPU11、CPU12とメモリ制御装置31との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF1、インターフェースIF2であり、CPU13、CPU14とメモリ制御装置32との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF3、インターフェースIF4であり、CPU15、16とメモリ制御装置33との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF5、インターフェースIF6であり、そして、CPU17、18とメモリ制御装置34との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF7、インターフェースIF8である。
【0009】
また、メモリ制御装置31とメモリ21、22との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF10、IF11、メモリ制御装置32とメモリ23、24との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF12、IF13、メモリ制御装置33とメモリ25、26との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF14、IF15、そして、メモリ制御装置34とメモリ27、28との間のインターフェースは、それぞれインターフェースIF16、IF17である。
【0010】
さらに、メモリ制御装置31とメモリ制御装置32との間のインターフェースは、インターフェースIF30、メモリ制御装置31とメモリ制御装置33との間のインターフェースは、インターフェースIF31、メモリ制御装置31とメモリ制御装置34との間のインターフェースは、インターフェースIF32、メモリ制御装置32とメモリ制御装置33との間のインターフェースは、インターフェースIF33、メモリ制御装置32とメモリ制御装置34との間のインターフェースは、インターフェースIF34、そして、メモリ制御装置33とメモリ制御装置34との間のインターフェースは、インターフェースIF35である。
【0011】
図15を参照して、3つの試験経路例を用いて試験経路の課題について具体的に説明する。
試験経路とは、8個のCPU(CPU11~18)から8個のメモリ(メモリ21~28)を試験する際に通るCPU11~18、メモリ制御装置31~34、メモリ21~28、インターフェースIF1~IF17を指す。すなわち、試験経路R1は、CPU11からメモリ21を試験する場合である。これは、CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31、インターフェースIF10を通り、メモリ21を終点とする。また、試験経路R2は、CPU12からメモリ21を試験する場合である。これは、CPU12を始点として、インターフェースIF2、メモリ制御装置31、インターフェースIF10を通り、メモリ21を終点とする。また、試験経路R3は、CPU11からメモリ23を試験する場合である。これは、CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31、インターフェースIF30、メモリ制御装置32、インターフェースIF12を通り、メモリ23を終点とする。
【0012】
これらの試験経路R1~R3には、それぞれインターフェースの重複がある。試験経路R1と試験経路R2とでは、インターフェースIF10が重複している。また、試験経路R1と試験経路R3とでは、インターフェースIF1が重複している。
【0013】
図14に示すステップS10で「自動実行」を選択した場合には、ステップS12で、具体的に挙げた3つの試験経路R1~R3の全てが実行される。重複しているインターフェースIF10、IF1を含む試験経路を抽出せずに、無条件に全試験経路に対して実行するので、評価に時間がかかるという問題がある。
【0014】
一方、図14に示すステップS10で「オペレータ入力」を選択した場合には、ステップS14で、オペレータが重複しているインターフェースIF10、IF1を省いた試験経路の組み合わせを選択する必要があり、選択作業に時間がかかるという問題があった。また、有効ではないCPUやメモリがある構成では、使用しない装置や、使用しないインターフェースを考慮しなければならないので、より手間がかかり、オペレータの負担になる。具体的には、オペレータが、重複するインターフェースIF10とIF1を省いた試験経路の組み合わせを選択する必要があった。また、試験経路R1~R3の具体例で有効である、CPU11、CPU12、メモリ21、メモリ23以外の使用しない装置や、IF1、IF2、IF10、IF12、IF30以外の使用しないインターフェースを考慮する必要があり、さらにオペレータの負担になる。
【0015】
そこで本発明は、上述の課題を解決する情報処理装置、診断試験方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この開示の第1の態様によれば、情報処理装置は、複数の接続装置を複数のインターフェースを介して互いに接続することで構成される複数の試験経路に関する情報を記憶する記憶手段と、前記複数の試験経路に関する情報に基づいて、前記複数の試験経路のうち、重複するインターフェースを有する試験経路を抽出する重複経路抽出手段と、前記重複経路抽出手段によって抽出された前記重複する試験経路を、前記複数の試験経路から削除する重複経路削除手段と、前記複数の試験経路のうち、前記重複経路削除手段により前記重複する試験経路が削除されて残った試験経路に対して診断試験を実行する診断試験実行手段と、を備える。
【0017】
この開示の第2の態様によれば、診断試験方法は、複数の接続装置を複数のインターフェースを介して互いに接続することで構成される複数の試験経路に関する情報に基づいて、前記複数の試験経路のうち、重複するインターフェースを有する試験経路を抽出するステップと、前記抽出された前記重複する試験経路を、前記複数の試験経路から削除するステップと、前記複数の試験経路のうち、前記重複する試験経路が削除されて残った試験経路に対して診断試験を実行するステップと、を含む。
【0018】
この開示の第2の態様によれば、プログラムは、情報処理装置のコンピュータを、複数の接続装置を複数のインターフェースを介して互いに接続することで構成される複数の試験経路に関する情報を記憶する記憶機能、前記複数の試験経路に関する情報に基づいて、前記複数の試験経路のうち、重複するインターフェースを有する試験経路を抽出する重複経路抽出機能、前記重複経路抽出機能によって抽出された前記重複する試験経路を、前記複数の試験経路から削除する重複経路削除機能と、前記複数の試験経路のうち、前記重複経路削除機能により前記重複する試験経路が削除されて残った試験経路に対して診断試験を実行する診断試験実行機能、として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、オペレータのスキルやノウハウに依然せずに、診断試験に要する時間を短縮することができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態によるハードウェア機能評価を行う情報処理装置(テストサーバ)70および診断試験対象の運用サーバ50の構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態のハードウェア機能評価を行うための診断試験が適用される一例である試験経路TR1~TR6の一覧を示す概念図である。
図3】本実施形態によるテストサーバ70の試験経路抽出データ部81により作成される試験経路テーブル91のデータ構成例を示す概念図である。
図4】本実施形態によるテストサーバ70の試験経路抽出データ部81により作成されるメモリ制御装置インターフェーステーブル92のデータ構成例を示す概念図である。
図5】本実施形態によるテストサーバ70の装置接続有無確認部83により作成される接続有無登録テーブル93のデータ構成例を示す概念図である。
図6】本実施形態によるテストサーバ70の抽出試験経路記憶部86により作成される抽出試験経路記憶テーブル94のデータ構成例を示す概念図である。
図7】本実施形態による診断試験処理の基本動作を説明するためのフローチャートである。
図8】本実施形態による診断試験処理の詳細動作を説明するためのフローチャートである。
図9】本実施形態による診断試験処理(ステップS30)の動作を説明するためのフローチャートである。
図10】本実施形態による診断試験処理(ステップS34)の動作を説明するためのフローチャートである。
図11】本実施形態による診断試験処理(ステップS36)の動作を説明するためのフローチャートである。
図12】本実施形態による診断試験処理(ステップS38)の動作を説明するためのフローチャートである。
図13】本実施形態による情報処理装置の最小構成を示すブロック図である。
図14】関連するハードウェア機能評価を行うための診断試験動作を説明するためのフローチャートである。
図15】試験対象の接続装置を有するサーバの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0022】
A.実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態によるハードウェア機能評価を行う情報処理装置(以下、テストサーバと呼ぶ)70および診断試験対象の運用サーバ50の構成を示すブロック図である。なお、図1では、運用サーバ50とテストサーバ70とは独立しているが、テストサーバ70は運用サーバ50に内蔵されていてもよい。また、図1において、運用サーバ50の構成について、図15に示す運用サーバ1と同じ部分には同一の符号を付けて説明を省略する。
【0023】
運用サーバ50は、図15に示す運用サーバ1の構成に加えて、試験実行通信部60を備えている。試験実行通信部60は、テストサーバ70の試験実行通信部72と物理的にインターフェースIF60で接続されており、テストサーバ70と運用サーバ50とが通信を行う。試験実行通信部60は、CPU11~CPU18と、それぞれインターフェースIF40~IF47で接続されている。
【0024】
テストサーバ70は、試験実行部71と試験実行通信部72を備えている。試験実行部71は、試験実行制御部80、試験経路抽出データ部81、およびテストプログラム82を備えている。また、テストプログラム82は、装置接続有無確認部83、機能試験部84、試験経路抽出部85、および抽出試験経路記憶部86を含む。
【0025】
試験実行通信部72は、試験実行制御部80とインターフェースIF70で接続されている。試験実行制御部80は、試験経路抽出データ部81とインターフェースIF71で接続されている。試験実行制御部80は、装置接続有無確認部83とインターフェースIF72で接続されている。装置接続有無確認部83は、試験経路抽出部85とインターフェースIF73で接続されている。試験経路抽出部85は、抽出試験経路記憶部86とインターフェースIF74で接続されている。抽出試験経路記憶部86は、機能試験部84とインターフェースIF75で接続されている。機能試験部84は、試験実行制御部80とインターフェースIF76で接続されている。
【0026】
メモリ制御装置31~34は、接続装置ではないため、有効、無効の指定はできない。例えば、メモリ制御装置31は、CPU11、CPU12、メモリ21、メモリ22のいずれか少なくとも1つが接続されていて有効に指定されているときに使用される。メモリ制御装置32は、CPU13、CPU14、メモリ23、メモリ24のいずれか少なくとも1つが接続されていて有効に指定されているときに使用される。メモリ制御装置33は、CPU15、CPU16、メモリ25、メモリ26のいずれか少なくとも1つが接続されていて有効に指定されているときに使用される。そして、メモリ制御装置34は、CPU17、CPU18、メモリ27、メモリ28のいずれか少なくとも1つが接続されていて有効に指定されているときに使用される。
【0027】
試験実行通信部72は、運用サーバ50の試験実行通信部60と物理的にインターフェースIF60で接続されており、運用サーバ50と通信を行う。試験実行制御部80は、試験経路抽出データ部81や、テストプログラム82に含まれる各部の動作を制御する。特に、試験実行制御部80は、機能試験部84に格納されている試験プログラムに従って、試験実行通信部72および試験実行通信部60を介して、運用サーバ50における診断試験を実行させる。
【0028】
試験経路抽出データ部81は、起動時に作成された、構成情報90、試験経路テーブル91、メモリ制御装置インターフェーステーブル92を格納している。構成情報90、試験経路テーブル91、およびメモリ制御装置インターフェーステーブル92の詳細については後述する。装置接続有無確認部83は、試験経路抽出データ部81の構成情報90を用いて、運用サーバ50における接続装置であるCPU11~18、メモリ21~28の、使用有無によって指定された有効/無効状態を確認し、接続有無登録テーブル93を作成する。接続有無登録テーブル93の詳細については後述する。
【0029】
機能試験部84は、抽出した対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験組み合わせに対して実行する試験プログラムを格納している。試験経路抽出部85は、全試験経路の中から、重複するインターフェースが含まれている試験経路を削除し、対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験組み合わせを自動で抽出する。抽出試験経路記憶部86は、試験経路抽出部85で抽出した試験経路を、抽出試験経路記憶テーブル94に記憶する。抽出試験経路記憶テーブル94の詳細については後述する。
【0030】
以下では、一例として、運用サーバ50において、CPU11、CPU15、メモリ21、メモリ23、メモリ24が有効な接続装置として指定されているとして説明する。この場合、メモリ制御装置31、メモリ制御装置32、メモリ制御装置33が使用される。図1では、斜線で囲まれているCPU12、CPU13、CPU14、CPU16~18と、メモリ22、メモリ25~28とが無効に指定されている接続装置である。また、点線のインターフェースIF2~IF4、インターフェースIF6~IF8、インターフェースIF11、インターフェースIF14~IF17、インターフェースIF32~IF35が無効なインターフェースとなる。
【0031】
それ以外のCPU11、CPU15と、メモリ21、メモリ23、メモリ24とが有効に指定されている接続装置であり、太実線のインターフェースIF1、インターフェースIF5、インターフェースIF10、インターフェースIF12、インターフェースIF13、インターフェースIF30、インターフェースIF31、インターフェースIF33が有効なインターフェースとなる。
【0032】
図2は、本実施形態のハードウェア機能評価を行うための診断試験が適用される一例である試験経路TR1~TR6の一覧を示す概念図である。ここで、上記一例による接続装置の有効/無効状態に基づく、診断試験(メモリ試験;CPUからメモリに対しての試験)による試験経路について説明する。上述した例では、メモリ試験の試験経路として、以下の6つの対象試験経路TR1~TR6がある。
【0033】
・試験経路TR1:CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31、インターフェースIF10を通り、メモリ21を終点とする経路
・試験経路TR2:CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31、インターフェースIF30、メモリ制御装置32、インターフェースIF12を通り、メモリ23を終点とする経路
・試験経路TR3:CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31、インターフェースIF30、メモリ制御装置32、インターフェースIF13を通り、メモリ24を終点とする経路
・試験経路TR4:CPU15を始点として、インターフェースIF5、メモリ制御装置33、インターフェーIF31、メモリ制御装置31、インターフェースIF10を通り、メモリ21を終点とする経路
・試験経路TR5:CPU15を始点として、インターフェースIF5、メモリ制御装置33、インターフェースIF33、メモリ制御装置32、インターフェースIF12を通り、メモリ23を終点とする経路
・試験経路TR6:CPU15を始点として、インターフェースIF5、メモリ制御装置33、インターフェースIF33、メモリ制御装置32、インターフェースIF13を通り、メモリ23を終点とする経路
【0034】
本実施形態では、上記6つの試験経路TR1~TR6の中から、対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験組み合わせを抽出する。
【0035】
図3は、本実施形態によるテストサーバ70の試験経路抽出データ部81により作成される試験経路テーブル91のデータ構成例を示す概念図である。また、図4は、本実施形態によるテストサーバ70の試験経路抽出データ部81により作成されるメモリ制御装置インターフェーステーブル92のデータ構成例を示す概念図である。
【0036】
以下、上述した構成情報90、試験経路テーブル91、メモリ制御装置インターフェーステーブル92について説明する。構成情報90は、接続装置の有効/無効状態が確認するための情報であり、運用サーバ50を構成する接続装置の搭載情報、有効/無効情報、障害情報等が含まれている(不図示)。構成情報90は、接続有無登録テーブル93を作成するために用いられる。
【0037】
図3において、試験経路テーブル91は、全ての接続装置が有効の場合に考えられる全試験経路R1~Rn(n=最大経路数)に対して、それぞれの試験経路に含まれる接続装置(CPU11~18とメモリ21~28)の有無を判断するために用いられる。試験経路テーブル91は、全試験経路R1~Rnを列とし、CPU11~18とメモリ21~28の接続装置を行として構成されており、全試験経路R1~Rnに対して、試験経路に含まれている接続装置に「1」、試験経路に含まれていない接続装置に「0」を格納する。
【0038】
例えば、試験経路テーブル91に示す試験経路R1は、CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31を通り、インターフェースIF10、メモリ21を終点とする試験経路であるので、CPU11とメモリ21に「1」が格納されている。試験経路R2は、CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31を通り、インターフェースF11、メモリ22を終点とする試験経路であるので、CPU11とメモリ22に「1」が格納されている。試験経路R3は、CPU11を始点とし、インターフェースIF1、メモリ制御装置31とインターフェースIF30、メモリ制御装置32を通り、インターフェースIF12、メモリ23を終点とする経路であるので、CPU11とメモリ23に「1」が格納されている。
【0039】
図4において、メモリ制御装置インターフェーステーブル92は、全ての接続装置が有効の場合に考えられる全試験経路R1~Rnに対して、それぞれの試験経路に含まれているメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35の有無を判断するために用いられる。メモリ制御装置インターフェーステーブル92は、全試験経路R1~Rnを列、メモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35を行とした表で構成されており、全試験経路R1~Rnに対して、試験経路に含まれているインターフェースに「1」、試験経路に含まれていないインターフェースに「0」を格納する表である。
【0040】
例えば、メモリ制御装置インターフェーステーブル92において、試験経路R1は、CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31を通り、インターフェースIF10、メモリ21を終点とする試験経路であるので、メモリ制御装置31~34間のいずれのインターフェースIF30~IF35も経由しない。よって、試験経路R1に対しては全て「0」になる。試験経路R2は、CPU11を始点として、インターフェースIF1、メモリ制御装置31を通り、インターフェースF11、メモリ22を終点とする試験経路であるので、この場合も、メモリ制御装置31~34間のいずれのインターフェースIF30~IF35も経由しない。よって、試験経路R2に対しても全て「0」になる。試験経路R3は、CPU11を始点とし、インターフェースIF1、メモリ制御装置31とインターフェースIF30、メモリ制御装置32を通り、インターフェースIF12、メモリ23を終点とする経路であり、メモリ制御装置31とメモリ制御装置32との間のインターフェースIF30を経由するので、試験経路R3に対しては、メモリ制御装置31-メモリ制御装置32(IF30)に「1」が格納されている。
【0041】
図5は、本実施形態によるテストサーバ70の装置接続有無確認部83により作成される接続有無登録テーブル93のデータ構成例を示す概念図である。上述したように、接続有無登録テーブル93は、装置接続有無確認部83によって、試験経路抽出データ部81の構成情報を用いて作成される。
【0042】
接続有無登録テーブル93は、接続装置の有効/無効状態によって変更され得るテーブルである。接続有無登録テーブル93は、対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験組み合わせを抽出する際に、どの接続装置が有効であるかを確認するために用いられる。接続有無登録テーブル93は、全ての接続装置、すなわちCPU11~18とメモリ21~28を行とし、それぞれの列に対して有効/無効情報を格納する。該当接続装置が接続されていて、有効に指定されている場合は「1」を格納し、それ以外の場合は「0」を格納する。
【0043】
図6は、本実施形態によるテストサーバ70の抽出試験経路記憶部86により作成される抽出試験経路記憶テーブル94のデータ構成例を示す概念図である。抽出試験経路記憶テーブル94は、試験経路テーブル91に抽出フラグF1、抽出フラグF2、抽出フラグF3の3ビットを追加したものである。抽出フラグF1には、該当試験経路に有効な接続装置が含まれる場合に「1」が格納される。
【0044】
抽出フラグF2については、2通り考えられる。1通り目は、装置構成にメモリ制御装置31~34の少なくとも1つが存在し、かつメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF34の少なくとも1つが含まれる場合に、抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路の中から、メモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF34が含まれている試験経路に対して「1」が格納される。2通り目は、装置構成にメモリ制御装置31~34が存在しない場合、またはメモリ制御装置31~34は存在するが抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路にメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF34が含まれなかった場合に、抽出フラグF1の内容が抽出フラグF2にコピーされる。
【0045】
抽出フラグF3についても2通り考えられる。1通り目は、装置構成にメモリ制御装置31~34の少なくとも1つが存在し、かつメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF34の少なくとも1つが含まれる場合で、抽出フラグF2に「1」が格納されている試験経路から、インターフェースの重複を省いた試験経路に対して「1」が格納される。2通り目は、装置構成にメモリ制御装置31~34が存在しない場合、またはメモリ制御装置31~34は存在するが抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路にメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF34が含まれなかった場合に、抽出フラグF1(抽出フラグF2)からインターフェースの重複を省いた試験経路に対して「1」が格納される。最終的に、抽出フラグF3に「1」が格納されている試験経路が、対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験経路となる。
【0046】
図7は、本実施形態による診断試験処理の基本動作を説明するためのフローチャートである。本実施形態では、ハードウェア機能評価を実施する際に、それぞれの装置構成に合わせて、有効なインターフェースを網羅し、評価時間が最短になる最適な試験組み合わせを自動で抽出して診断試験動作を実行する。
【0047】
まず、全試験経路の中から、重複するインターフェースが含まれている試験経路を削除し、対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験組み合わせを抽出する(ステップS20)。次に、抽出した試験経路に対して診断試験を実行する(ステップS22)。次に、抽出した全ての試験経路に対して診断試験を実行したか否かを判断し(ステップS24)、診断試験を実行していない試験経路がまだ存在する場合には(ステップS24のNO)、ステップS22に戻り、次の抽出した試験経路に対する診断試験を繰り返す。以下、ステップS22~S24で、抽出した全ての試験経路に対する診断試験が終了するまで、1経路ずつ診断試験を実行する。そして、抽出した全ての試験経路に対する診断試験が終了した場合には(ステップS24のYES)、当該処理を終了する。
【0048】
本実施形態では、図9で示すように、オペレータが選択していた試験経路(図9のステップS14)を、試験実行部71のテストプログラム82で自動的に抽出して診断試験を実行する。例えば、上述した図15に示す例では、試験経路R1と試験経路R2とでは、インターフェースIF10が重複している。そして、試験経路R1と試験経路R3とでは、インターフェースIF1が重複している。本実施形態では、各試験経路のCPUや、メモリの有効状態、メモリ制御装置間のインターフェースなどから、重複しているインターフェースIF1、IF10を自動で検出し、3つの試験経路R1~R3から試験経路R1を評価対象の試験経路の組み合わせから除外し、評価対象として残った試験経路R2、R3に対して順次診断試験を実行する。
【0049】
図8は、本実施形態による診断試験処理の詳細動作を説明するためのフローチャートである。なお、図8に示すフローチャートは、図7に示すフローチャートをより詳細に説明するものである。図7に示すステップS20は、図8に示すステップS30、S32、S34、S36、S38に相当し、図1に示す装置接続有無確認部83と試験経路抽出部85で実行される。
【0050】
まず、試験経路抽出部85は、試験経路テーブル91を参照し、全試験経路の中から、有効な接続装置が含まれている試験経路を抽出する(ステップS30)。装置接続有無確認部83は、装置構成にメモリ制御装置31~34のいずれが存在しているか否かを判断し(ステップS32)、装置構成にメモリ制御装置が存在している場合には(ステップS32のYES)、ステップS30で抽出した試験経路の中から、メモリ制御装置インターフェーステーブル92を参照して、有効なメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35のいずれかが含まれている試験経路を抽出する(ステップS34)。次に、ステップS30とステップS34で抽出した試験経路の、接続有無登録テーブル93(CPUの有効/無効状態とメモリの有効/無効状態)を参照し、重複するインターフェースを含む試験経路を、評価対象の試験経路の組み合わせから省く(ステップS36)。
【0051】
一方、装置構成にメモリ制御装置31~34のいずれも存在しない場合には(ステップS32のNO)、ステップS30で抽出した試験経路のCPUの有効/無効情報とメモリの有効/無効情報とを参照し、重複するインターフェースを含む試験経路を、評価対象の試験経路の組み合わせから省く(ステップS38)。
【0052】
ステップS36またはステップS38の終了後、いずれの場合も、抽出した試験経路に対して診断試験を実行する(ステップS40)。次に、抽出した全ての試験経路に対して診断試験を実行したか否かを判断し(ステップS42)、診断試験を実行していない試験経路が存在する場合には(ステップS42のNO)、ステップS40に戻り、次の抽出した試験経路に対する診断試験を繰り返す。以下、ステップS40~S42で、抽出した全ての試験経路に対する診断試験が終了するまで、1経路ずつ実行する。そして、抽出した全ての試験経路に対する診断試験が終了すると(ステップS42のYES)、当該処理を終了する。
【0053】
図9は、本実施形態による診断試験処理(ステップS30)の動作を説明するためのフローチャートである。図8のステップS30では、全試験経路の中から、有効な接続装置が含まれている試験経路を抽出する。以下、図8のステップS30における試験経路の抽出処理について、図9に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0054】
装置接続有無確認部83は、試験経路抽出データ部81の構成情報90を参照して、接続有無登録テーブル93を作成する(ステップS50)。接続有無登録テーブル93は、接続装置の有効/無効状態に応じて作成される。上述した例では、CPU11、CPU15、メモリ21、メモリ23、メモリ24が接続されており、有効な接続装置に指定されているので、図5に示すように、接続有無登録テーブル93のCPU11、CPU15、メモリ21、メモリ23、メモリ24に対して「1」を格納し、それ以外には「0」を格納する。次に、装置接続有無確認部83は、全ての接続装置の接続有無を特定したか否かを判断し(ステップS52)、残っている接続装置があれば(ステップS52のNO)、ステップS50に戻り、接続有無登録テーブル93を完成させる。
【0055】
そして、全ての接続装置の接続有無を確認し、接続有無登録テーブル93が完成すると(ステップS52のYES)、試験経路抽出部85は、接続有無登録テーブル93を参照して、接続されており、かつ有効な接続装置を確認し、試験経路テーブル91を参照して、上記接続されており、有効な接続装置を含む有効な試験経路を抽出する(ステップS54)。
【0056】
上述した例では、メモリ試験(CPUからメモリに対しての試験)であるので、接続されており、有効な接続装置であるCPUとメモリが含まれている試験経路が、有効な試験経路である。例えば、全試験経路の中から、図2に示す試験経路TR1、試験経路TR2、試験経路TR3、試験経路TR4、試験経路TR5、試験経路TR6が抽出される。
【0057】
次に、試験経路抽出部85は、抽出した試験経路に対して、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1に「1」を格納する(ステップS56)。上述した例では、図2に示す対象試験経路TR1、対象試験経路TR2、対象試験経路TR3、対象試験経路TR4、対象試験経路TR5、および対象試験経路TR6に対して抽出フラグF1に「1」が格納される(不図示)。その後、当該処理を終了する。
【0058】
図10は、本実施形態による診断試験処理(ステップS34)の動作を説明するためのフローチャートである。上述した図8において、装置構成に接続装置ではない、接続装置の有効/無効状態によって使用される装置が存在している場合、上述した例では、メモリ制御装置31~34が該当するので(ステップS32のYES)、ステップS34へ分岐し、メモリ制御装置インターフェーステーブル92を参照して、有効なメモリ制御装置のインターフェースIF30~IF35のいずれかが存在する試験経路を抽出する。以下、図8のステップS34における、有効なメモリ制御装置のインターフェースIF30~IF35のいずれかが存在する試験経路の抽出処理について、図10に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0059】
まず、試験経路抽出部85は、試験経路テーブル91、メモリ制御装置インターフェーステーブル92を参照し、図8のステップS30で抽出した試験経路にメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35のいずれかが含まれているか否かを確認する(ステップS60)。そして、抽出した試験経路にメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35が含まれていない場合には(ステップS60のNO)、試験経路抽出部85は、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路を全て確認したか否かを判断し(ステップS64)、確認していない試験経路が残っている場合には(ステップS64のNO)、ステップS60に戻り、次の試験経路について同様の処理を行う。
【0060】
このように、抽出した試験経路にメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35が含まれていない場合に抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF2に「1」を格納せずに、次の試験経路の確認に進むのは、試験経路を抽出する際に、抽出する試験経路数を最小数にするため、より重複した試験経路を省きやすいように、メモリ制御装置31~34間に含まれているインターフェースIF30~IF35が多い試験経路を選択するためである。例えば、図2の試験経路TR1には、メモリ制御装置間のインターフェースが含まれていないので、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF2に「1」を格納せずに、次の試験経路の確認に進む。
【0061】
一方、抽出した試験経路にメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35のいずれかが含まれている場合には(ステップS60のYES)、試験経路抽出部85は、抽出した抽出試験経路記憶テーブル94の該当試験経路に対する抽出フラグF2に「1」を格納する(ステップS62)。例えば、図2の試験経路TR2では、メモリ制御装置31、32間のインターフェースIF30が含まれるので、試験経路抽出部85は、ステップS62で、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出した試験経路TR2に対する抽出フラグF2に「1」を格納する。次に、試験経路抽出部85は、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路を全て確認したか否かを判断し(ステップS64)、確認していない試験経路が残っている場合には(ステップS64のNO)、ステップS60に戻り、次の試験経路について同様の処理を行う。
【0062】
以降、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路を全て確認するまで、試験経路抽出部85は、ステップS60~S64を繰り返し、抽出された試験経路について1経路ずつ確認していく。上述した例では、図2の試験経路TR1~TR6のうち、メモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35のいずれかが含まれる、試験経路TR2~TR6に対する抽出フラグF2に「1」が格納されることになる。
【0063】
そして、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路について全ての確認が終了すると(ステップS64のYES)、試験経路抽出部85は、ステップS60~S64で抽出した試験経路が存在しないか(抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF2が全て「0」であるか)否かを確認する(ステップS66)。そして、抽出した試験経路が存在しない(抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF2が全て「0」)の場合には(ステップS66のYES)、試験経路抽出部85は、ステップS30で抽出した試験経路の組み合わせを、ステップS34で抽出した試験経路の組み合わせとして採用するために、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1の内容(ステップS30で抽出した試験経路の組み合わせ)と、抽出フラグF2とを論理和して、抽出フラグF2に格納する(ステップS68)。すなわち、抽出フラグF1の内容が抽出フラグF2に格納される。
【0064】
抽出した試験経路が存在しない(抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF2が全て「0」)とは、図8のステップS30で抽出した試験経路にメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35が含まれていない場合である。例えば、有効な接続装置がCPU11とメモリ21のみである場合、どちらもメモリ制御装置31を用いる。この場合、対象となる試験経路は、CPU11を始点とし、インターフェースIF1、メモリ制御装置31、インターフェースIF10を通り、メモリ21を終点とする経路のみである。ゆえに、メモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35はいずれも含まれないので、ステップS62で抽出フラグF2に「1」は格納されない。この場合、ステップS60、S62で抽出する試験経路がなくなってしまうので、ステップS30で抽出した試験経路の組み合わせを、ステップS34で抽出した試験経路の組み合わせとして用いる。
【0065】
一方、ステップS60~S64で抽出した試験経路が存在する(抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF2のいずれかが「1」である)場合には(ステップS66のNO)、抽出フラグF2に「1」が格納されている試験経路を、ステップS34で抽出する試験経路としてそのまま使用するので、当該処理を終了する。上述した試験経路TR2~TR6の場合には、ステップS66の時点で、抽出フラグF2が全て「0」ではないので、ステップS68へ進まず、ステップS62で抽出された試験経路の組み合わせを用いる。
【0066】
図11は、本実施形態による診断試験処理(ステップS36)の動作を説明するためのフローチャートである。最終的に、図8に示すステップS36で抽出する試験経路は、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF3に「1」が格納されている試験経路である。ステップS36では、ステップS30とステップS34で抽出した試験経路から、重複しているインターフェースが含まれている試験経路を、評価対象の試験経路の組み合わせから削除していく。以下、図8のステップS36における、抽出した試験経路から重複するインターフェースが含まれる試験経路を省く処理について、図7に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0067】
試験経路抽出部85は、抽出試験経路記憶テーブル94において、抽出フラグF2に「1」が格納されている試験経路に対して、抽出フラグF3に「1」を格納する(ステップS70)。これにより、図8のステップS34で抽出された試験経路に対する抽出フラグF3が「1」となる。次に、抽出試験経路記憶テーブル94において、抽出フラグF3に「1」が格納されている各試験経路のCPU/メモリの有効/無効状態から、試験経路テーブル91とメモリ制御装置インターフェーステーブル92を参照し、重複しているインターフェースが含まれる試験経路を特定する(ステップS72)。
【0068】
具体例を挙げて説明する。図2の試験経路TR2に注目する。試験経路テーブル91とメモリ制御装置インターフェーステーブル92を参照すると、インターフェースの重複を抽出し、評価対象の試験経路の組み合わせから削除する。
【0069】
前提として、CPUとメモリの接続先はメモリ制御装置であるので、CPUとメモリはインターフェースが一意に決まる。CPU11またはCPU12が有効である場合にメモリ制御装置31が接続先となり、CPU13またはCPU14が有効である場合にメモリ制御装置32が接続先となり、CPU15またはCPU16が有効である場合にメモリ制御装置33が接続先となり、CPU17またはCPU18が有効である場合にメモリ制御装置34が接続先となる。メモリ21またはメモリ22が有効である場合にメモリ制御装置31、メモリ23またはメモリ24が有効である場合にメモリ制御装置32、メモリ25またはメモリ26が有効である場合にメモリ制御装置33、メモリ27またはメモリ28が有効である場合にメモリ制御装置34が接続先となる。
【0070】
まず、メモリ制御装置インターフェーステーブル92を参照して、図2の試験経路TR2のメモリ制御装置31~34間のインターフェースIF30~IF35を確認する。図2に示す一覧(実際には、試験経路テーブル91)から、試験経路TR2と試験経路TR3は、共にメモリ制御装置31とメモリ制御装置32との間のインターフェースIF30が含まれており、重複している。このことから、試験経路TR2は削除できる可能性がある。
【0071】
次に、試験経路TR2のCPUについて確認する。図2に示す一覧(実際には、試験経路テーブル91)から、試験経路テーブル91を参照すると、試験経路TR3は、試験経路TR2と同じCPU11を始点としていることが分かる。つまり、試験経路TR2と試験経路TR3とには、インターフェースIF1が含まれており、重複している。これより、より試験経路TR2が削除できる可能性があることが分かる。
【0072】
最後に、試験経路TR2のメモリについて確認する。図2に示す一覧(実際には、試験経路テーブル91)から、試験経路TR5も、試験経路TR2と同じメモリ23を終点としていることが分かる。つまり、試験経路TR2と試験経路TR5とにインターフェースIF12が含まれており、重複している。
【0073】
これより、試験経路TR2に含まれるCPU11と、メモリ制御装置31のインターフェースIF1と、メモリ制御装置31とメモリ制御装置32との間のインターフェースIF30、メモリ制御装置32とメモリ23とのインターフェースIF12は、試験経路TR3と試験経路TR5に含まれていることが分かる。よって、ステップS72において、試験経路TR2を削除できることが分かる。
【0074】
同様に考えていくと、図2の試験経路TR6におけるインターフェースIF5、IF33、IF13のうち、インターフェースIF5、IF33は、試験経路TR5と重複しており、インターフェースIF13は、試験経路TR3と重複していることが分かるので、ステップS72において、試験経路TR6を削除できることが分かる。
【0075】
図11に説明を戻すと、重複しているインターフェースを含む試験経路の特定した後、試験経路抽出部85は、ステップS70で確認した試験経路に重複が含まれており、試験対象の試験経路組み合わせから削除できるか否かを判断する(ステップS74)。そして、試験経路に重複が含まれており、削除が可能である場合には(ステップS74のYES)、試験経路抽出部85は、抽出試験経路記憶テーブル94における、削除できると判断した試験経路に対する抽出フラグF3を「0」にする(ステップS76)。上述した例では、図2の試験経路TR2と試験経路TR6とが削除できるので、抽出試験経路記憶テーブル94における、削除できると判断した試験経路TR2、TR6に対する抽出フラグF3に「0」が格納されることになる。
【0076】
その後、試験経路抽出部85は、全ての試験経路について重複の有無の確認(重複した試験経路の削除)を行ったか否かを判断し(ステップS78)、まだ残っている試験経路がある場合には(ステップS78のNO)、ステップS72に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0077】
一方、ステップS70で確認した試験経路に重複が存在せず、試験対象の試験経路組み合わせから削除できない場合には(ステップS74のNO)、抽出試験経路記憶テーブル94における抽出フラグF3に「0」を格納することなく、全ての試験経路について重複の有無の確認(重複した試験経路の削除)を行ったか否かを判断し(ステップS78)、まだ残っている試験経路がある場合には(ステップS78のNO)、ステップS72に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0078】
その後、全ての試験経路について重複の有無の確認(重複した試験経路の削除)を行った場合には(ステップS78のYES)、当該処理を終了する。
【0079】
このように、抽出フラグF3に「1」が格納されている試験経路のうち、重複するインターフェースが含まれている試験経路を削除することで、評価対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験経路の組み合わせを抽出することができる。
【0080】
図12は、本実施形態による診断試験処理(ステップS38)の動作を説明するためのフローチャートである。図8のステップS38では、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路について、メモリ制御装置31~34が存在しない場合に、ステップS30で抽出した試験経路から、重複するインターフェースを含む試験経路を削除する。以下、図8のステップS38における、メモリ制御装置31~34が存在しない場合に、抽出した試験経路から重複するインターフェースが含まれる試験経路を省く処理について、図12に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0081】
試験経路抽出部85は、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF1に「1」が格納されている試験経路の抽出フラグF2、F3に「1」を格納する(ステップS80)。これにより、図8のS30で抽出された試験経路、すなわち有効な接続装置が含まれている試験経路の抽出フラグF2、抽出フラグF3が「1」となる。次に、試験経路抽出部85は、抽出フラグF3に「1」が格納されている各試験経路の接続装置(CPU11~18/メモリ21~28)の有効/無効状態からインターフェースが重複している試験経路を特定する(ステップS82)。
【0082】
次に、試験経路抽出部85は、上記ステップS82で特定されたインターフェースが重複している試験経路が、評価対象の試験経路の組み合わせから削除できるか否かを判断する(ステップS84)。より具体的には、隣り合う接続装置のペアが別の試験経路に全て存在している場合に、評価対象の試験経路の組み合わせから削除できると判断する。
【0083】
そして、インターフェースが重複している試験経路が削除できないと判断した場合には(ステップS84のNO)、試験経路抽出部85は、全ての試験経路について重複の有無を特定したか否かを判断し(ステップS86)、まだ残っている試験経路がある場合には(ステップS86のNO)、ステップS82に戻り、上述した処理を繰り返し、抽出フラグF3が「1」の試験経路について1経路ずつ確認していく。
【0084】
一方、インターフェースが重複している試験経路が削除できると判断した場合には(ステップS84のYES)、試験経路抽出部85は、削除する試験経路に対する、抽出試験経路記憶テーブル94の抽出フラグF3に「0」を格納する(ステップS85)。そして、試験経路抽出部85は、全ての試験経路について重複の有無を特定したか否かを判断し(ステップS86)、まだ残っている試験経路がある場合には(ステップS86のNO)、ステップS82に戻り、上述した処理を繰り返し、抽出フラグF3が「1」の試験経路について1経路ずつ確認していく。
【0085】
その後、全ての試験経路について重複の有無の確認(重複した試験経路の削除)を行った場合には(ステップS78のYES)、試験経路抽出部85は、当該処理を終了する。
【0086】
なお、上述した実施形態において、接続装置(CPU、メモリ)、接続装置ではないが接続装置の有効状態によって使用される装置(メモリ制御装置)の配置や、種類、種類数、個数などは、図1に示す構成に限定されない。
【0087】
また、上述した実施形態において、システム40の形態(運用サーバ50+テストサーバ70)は、図1に示す構成に限定されない。特に、テストプログラム82を保持する場所は、テストサーバ70に限定せず、プログラムを動作させる場所も限定されない。
【0088】
また、上述した実施形態では、抽出した試験経路の記憶方法として、抽出試験経路記憶テーブル94で抽出フラグF1~F3を用いているが、記憶方法はこれに限定されない。
【0089】
また、上述した実施形態では、CPU11~18を起点に考えているが、大規模構成で実施する際など、起点はCPU11~18に限定されない。
【0090】
また、上述した実施形態において、試験経路テーブル91の行に格納される要素の種類や、個数などは、図3に示す構成に限定されない。
【0091】
また、上述した実施形態において、メモリ制御装置インターフェーステーブル92の行に格納される要素の種類や、個数などは、図4に示す構成に限定されない。
【0092】
また、上述した実施形態において、接続有無登録テーブル93の行に格納される要素の種類や、個数などは、図5に示す構成に限定されない。
【0093】
また、上述した実施形態において、抽出試験経路記憶テーブル94の行に格納される要素の種類や、個数などは、図6に示す構成に限定されない。
【0094】
上述した実施形態によれば、接続装置(CPU11~18、メモリ21~28)の試験経路について、各試験経路に含まれるインターフェースが重複していなか判断し、重複したインターフェースがあった場合には、そのインターフェースが含まれる試験経路が削除可能であるか判断し、少なくとも他の試験経路で代替可能であれば、重複したインターフェースが含まれる試験経路を、全試験経路から削除することで、最短で有効なインターフェースを網羅する適切な試験組み合わせを抽出するようにしたので、オペレータのスキルやノウハウに依然せずに、診断試験に要する時間を短縮することができる。
【0095】
また、上述した実施形態によれば、複数の試験経路TR1~TR6のうち、複数のメモリ制御装置31~34同士を接続するインターフェースIF30~IF35のうち、重複するインターフェースを含む試験経路を抽出し、複数の試験経路TR1~TR6から重複するインターフェースIF1、IF10を含む試験経路TR2を削除するようにしたので、最短で有効なインターフェースを網羅する適切な試験組み合わせを抽出するようにしたので、オペレータのスキルやノウハウに依然せずに、診断試験に要する時間を短縮することができる。
【0096】
また、上述した実施形態によれば、複数の試験経路TR1~TR6のうち、任意の試験経路TR2に含まれる複数のインターフェースIF1、IF30、IF12のそれぞれが、他の試験経路TR3のインターフェースIF1、IF30と、試験経路TR5のインターフェースIF12と重複する場合、重複する試験経路として抽出するようにしたので、オペレータのスキルやノウハウに依然せずに、診断試験に要する時間を短縮することができる。
【0097】
また、上述した実施形態によれば、複数の接続装置(CPU11~18、メモリ21~28)は、使用有無に応じて有効/無効に指定可能であり、有効に指定された接続装置における複数の試験経路だけを、重複する試験経路として抽出する対象とするようにしたので、試験経路の数を削減することができ、オペレータのスキルやノウハウに依然せずに、診断試験に要する時間を短縮することができる。
【0098】
図13は、本実施形態による情報処理装置の最小構成を示すブロック図である。
本実施形態による情報処理装置は、少なくとも、記憶手段110、重複経路抽出手段111、重複経路削除手段112、および診断試験実行手段113を備えればよい。記憶手段110は、複数の接続装置100、100、…、100を複数のインターフェースIF100~IF107を介して互いに接続している複数の試験経路に関する情報を記憶する。重複経路抽出手段111は、複数の試験経路に関する情報に基づいて、複数の試験経路のうち、重複するインターフェースを有する試験経路を抽出する。重複経路削除手段112は、重複経路抽出手段111によって抽出された重複する試験経路を、複数の試験経路から削除する。診断試験実行手段113は、複数の試験経路のうち、残った試験経路に対して診断試験を実行する。
【0099】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0100】
(付記1)
複数の接続装置を複数のインターフェースを介して互いに接続することで構成される複数の試験経路に関する情報を記憶する記憶手段と、前記複数の試験経路に関する情報に基づいて、前記複数の試験経路のうち、重複するインターフェースを有する試験経路を抽出する重複経路抽出手段と、前記重複経路抽出手段によって抽出された前記重複する試験経路を、前記複数の試験経路から削除する重複経路削除手段と、前記複数の試験経路のうち、前記重複経路削除手段により前記重複する試験経路が削除されて残った試験経路に対して診断試験を実行する診断試験実行手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【0101】
(付記2)
前記複数の接続装置の動作を制御する複数の制御装置を更に含み、前記複数のインターフェースは、前記複数の制御装置と前記複数の接続装置、および前記複数の制御装置を接続し、前記重複経路抽出手段は、前記複数の試験経路のうち、前記複数の制御装置を接続するインターフェースのうち、重複するインターフェースを含む試験経路を抽出し、前記重複経路削除手段は、前記複数の試験経路から前記重複するインターフェースを含む試験経路を削除する、ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0102】
(付記3)
前記重複経路抽出手段は、前記複数の試験経路のうち、任意の試験経路に含まれる前記複数のインターフェースのそれぞれが、複数の他の試験経路を構成する前記複数のインターフェースのぞれぞれと重複する場合、前記重複する試験経路として抽出する、ことを特徴とする付記1または付記2に記載の情報処理装置。
【0103】
(付記4)
前記複数の接続装置は、使用有無に応じて有効/無効に指定可能であり、前記複数の試験経路は、有効に指定された接続装置で構成される、ことを特徴とする付記1から付記3の何れか一つに記載の情報処理装置。
【0104】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより特典情報の制御処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0105】
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0106】
11~18 CPU
21~28 メモリ
31~34 メモリ制御装置
IF1~IF8、IF10~IF17、IF30~IF35 インターフェース
50 運用サーバ
70 テストサーバ
60、72 試験実行通信部
80 試験実行制御部
81 試験経路抽出データ部
82 テストプログラム
83 装置接続有無確認部
84 機能試験部
85 試験経路抽出部
86 抽出試験経路記憶部
【要約】
【課題】オペレータのスキルやノウハウに依然せずに、診断試験に要する時間を短縮する。
【解決手段】試験経路抽出データ部81は、起動時に作成された、構成情報、試験経路テーブル、メモリ制御装置インターフェーステーブルを格納している。試験経路抽出部85は、全試験経路の中から、重複するインターフェースが含まれている試験経路を削除し、対象となるインターフェースを最小の回数で網羅する試験組み合わせを自動で抽出する。抽出試験経路記憶部86は、試験経路抽出部85で抽出した試験経路を、抽出試験経路記憶テーブルに記憶する。試験実行制御部80は、機能試験部84に格納されている試験プログラムに従って、抽出した試験経路に対して、運用サーバ50における診断試験を実行させる。
【選択図】図1
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