IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECプラットフォームズ株式会社の特許一覧

特許7548613処理システム、処理方法、およびプログラム
<>
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図1
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図2
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図3
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図4
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図5
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図6
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図7
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図8
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図9
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図10
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図11
  • 特許-処理システム、処理方法、およびプログラム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】処理システム、処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/00 20060101AFI20240903BHJP
   H02G 1/06 20060101ALI20240903BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240903BHJP
   G05B 9/02 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
G06F11/00 606H
H02G1/06
G03B15/00 T
G05B9/02 L
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023042509
(22)【出願日】2023-03-17
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】竹田 憲弘
【審査官】坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第115470078(CN,A)
【文献】特開2014-93870(JP,A)
【文献】特開2015-171184(JP,A)
【文献】特開2018-98916(JP,A)
【文献】特開2021-129474(JP,A)
【文献】特開2019-174956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/00
H02G 1/06
G03B 15/00
G05B 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置の画像との比較結果に基づいて、ケーブルの両端に位置するコネクタを特定する特定手段と、
前記特定手段から前記コネクタを示すコネクタ情報を受け、受けたコネクタ情報と、ケーブルの正しい接続を示すケーブル接続情報との比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されているか否かを判定する第1判定手段と、
を備える処理システム。
【請求項2】
記ケーブルが正しく接続されていないと前記第1判定手段が判定した場合、前記ケーブルにより誤って接続されているコネクタを示す情報を報知する第1報知手段、
を備える請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
記ケーブルが正しく接続されていないと前記第1判定手段が判定した場合、前記ケーブルにより誤って接続されていることを音で報知する第2報知手段、
を備える請求項1または請求項2に記載の処理システム。
【請求項4】
前記コネクタを記ケーブルで接続する作業が終了したか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段が前記作業が終了したと判定した場合に、前記装置の画像を保存する保存手段と、
記ケーブルが正しく接続されていないと前記第1判定手段が判定した場合、前記保存手段が保存した前記装置の画像を削除する削除手段と、
を備える請求項1に記載の処理システム。
【請求項5】
抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置の画像との比較結果に基づいて、ケーブルの両端に位置するコネクタを特定することと、
前記コネクタを示すコネクタ情報を受け、受けたコネクタ情報と、ケーブルの正しい接続を示すケーブル接続情報との比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されているか否かを判定することと、
を含む処理方法。
【請求項6】
抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置の画像との比較結果に基づいて、ケーブルの両端に位置するコネクタを特定することと、
前記コネクタを示すコネクタ情報を受け、受けたコネクタ情報と、ケーブルの正しい接続を示すケーブル接続情報との比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されているか否かを判定することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、処理システム、処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな分野で電子機器が用いられている。電子機器では、データを伝送するために、コネクタどうしを接続するケーブルが使用される場合がある。特許文献1には、関連する技術として、コネクタどうしをケーブルで接続することに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-158223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コネクタどうしをケーブルで接続する場合、作業者は誤った箇所のコネクタどうしをケーブルで接続してしまうことがある。そのため、コネクタどうしをケーブルで接続する場合に、作業者が誤った箇所のコネクタどうしをケーブルで接続してしまうミスの可能性を低減させることのできる技術が求められている。
【0005】
本開示の各態様は、上記の課題を解決することのできる処理システム、処理方法、およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の一態様によれば、処理システムは、抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置の画像との比較結果に基づいて、ケーブルの両端に位置するコネクタを特定する特定手段と、前記特定手段から前記コネクタを示すコネクタ情報を受け、受けたコネクタ情報と、ケーブルの正しい接続を示すケーブル接続情報との比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されているか否かを判定する第1判定手段と、を備える
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、処理方法は、抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置の画像との比較結果に基づいて、ケーブルの両端に位置するコネクタを特定することと、前記コネクタを示すコネクタ情報を受け、受けたコネクタ情報と、ケーブルの正しい接続を示すケーブル接続情報との比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されているか否かを判定することと、を含む
【0008】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、プログラムは、抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置の画像との比較結果に基づいて、ケーブルの両端に位置するコネクタを特定することと、前記コネクタを示すコネクタ情報を受け、受けたコネクタ情報と、ケーブルの正しい接続を示すケーブル接続情報との比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されているか否かを判定することと、をコンピュータに実行させる
【発明の効果】
【0009】
本開示の各態様によれば、コネクタどうしをケーブルで接続する場合に、作業者が誤った箇所のコネクタどうしをケーブルで接続してしまうミスの可能性を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態による処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】本開示の一実施形態による画像処理システムの構成の一例を示す図である。
図3】本開示の一実施形態による画像保存部が保存しているケーブルが接続されていない装置10の画像の一例を示す図である。
図4】本開示の一実施形態による接続情報保存部が保存している装置におけるケーブル接続情報の一例を示す図である。
図5】本開示の一実施形態による処理システムの処理フローの一例を示す図である。
図6】本開示の一実施形態による画像保存部に保存される画像の一例を示す図である。
図7】本開示の一実施形態による画像解析部が抽出したケーブルの画像の一例を示す図である。
図8】本開示の一実施形態による画像解析部が抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置の画像とを重ねた画像の一例を示す図である。
図9】本開示の一実施形態によるモニターの表示の一例を示す図である。
図10】本開示の実施形態による処理システムの最小構成を示す図である。
図11】本開示の実施形態による最小構成の処理システムの処理フローの一例を示す図である。
図12】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<実施形態>
(処理システムの構成)
本開示の実施形態による処理システム1について図面を参照して説明する。処理システム1は、ケーブルの接続における誤りの有無を判定し、誤りが有ると判定した場合、その判定結果(すなわち、ケーブルの接続に誤りが有ること)を報知することのできるシステムである。
【0012】
図1は、本開示の一実施形態による処理システム1の構成の一例を示す図である。処理システム1は、図1に示すように、装置10、カメラ20、画像処理システム30、モニター40、およびスピーカー50を備える。なお、図1には、作業場所となる作業机60も示されている。
【0013】
装置10は、作業者がケーブルを接続する作業を行う作業対象となる装置である。例えば、装置10は、作業机60の上に置かれる。そして、作業者は、作業机60で、装置10におけるケーブルを接続する作業を行う。
【0014】
カメラ20は、上方から作業机60を撮影し続ける。そして、カメラ20は、撮影した画像をリアルタイムで画像処理システム30に送信し続ける。
【0015】
画像処理システム30は、カメラ20から送られてきたケーブル接続作業における画像を解析して、ケーブルが誤って接続されていないかを確認し、誤って接続されている場合には、その誤接続をモニター40とスピーカー50を介して作業者へ通知するシステムである。なお、本開示の一実施形態における画像は、静止画像および動画画像のどちらでもよい。
【0016】
画像処理システム30は、カメラ20が撮影した画像をカメラ20から受信する。画像処理システム30は、受信した画像に対して所定の画像処理を行う。図2は、本開示の一実施形態による画像処理システム30の構成の一例を示す図である。画像処理システム30は、図2に示すように、制御部301(第2判定手段の一例、削除手段の一例)、画像保存部302、画像解析部303(特定手段の一例)、接続判定部304(比較手段の一例、第1判定手段の一例)、および接続情報保存部305を備える。なお、図2には、カメラ20、モニター40(第1報知手段の一例)、およびスピーカー50(第2報知手段の一例)も示されている。
【0017】
制御部301は、作業者による作業の開始と作業の終了とを判定する。例えば、制御部301は、作業机60の上に装置10が置かれているか否かを判定する。そして、制御部301は、作業机60の上に装置10が置かれていないと判定した次の判定において作業机60の上に装置10が置かれていると判定した場合、作業者による作業が開始したと判定する。また、制御部301は、作業机60の上に装置10が置かれていると判定した次の判定において作業机60の上に装置10が置かれていないと判定した場合、作業者による作業が終了したと判定する。
【0018】
制御部301は、作業机60の上に装置10が置かれているか否かの判定を、例えば、次のような処理を行うことで実現すればよい。すなわち、制御部301は、画像保存部302に保存されているケーブルが接続されていない装置10の画像と、カメラ20から受信した画像とを比較する。そして、制御部301は、比較結果に基づいて、カメラ20から受信した画像において、画像保存部302に保存されているケーブルが接続されていない装置10が存在するか否かを判定する。制御部301は、比較結果に基づいて、カメラ20から受信した画像において、画像保存部302に保存されているケーブルが接続されていない装置10が存在すると判定した場合、作業机60の上に装置10が置かれていると判定する。また、制御部301は、比較結果に基づいて、カメラ20から受信した画像において、画像保存部302に保存されているケーブルが接続されていない装置10が存在しないと判定した場合、作業机60の上に装置10が置かれていないと判定する。
【0019】
また、制御部301は、カメラ20から受信した画像において作業者の手が存在するか否かを判定する。制御部301は、カメラ20から受信した画像において作業者の手が存在しないと判定した場合、その画像を画像保存部302に保存する。そして、制御部301は、画像を画像保存部302に保存したことを画像解析部303に通知する。
【0020】
なお、制御部301は、画像を画像保存部302に保存したことを画像解析部303に通知した後、カメラ20から受信した画像において作業者の手が存在しないと判定するまで、カメラ20から受信した画像において作業者の手が存在しないと判定した場合であっても、画像を画像保存部302に保存しない。また、本開示の一実施形態では、ケーブルが1本接続されたことを制御部301に知らせる方法として、作業者がケーブルを1本接続する度に作業机60上から手を除くことが予め定められている。
【0021】
また、制御部301は、ケーブルが誤って接続されている画像であると判断されたことを知らせる通知を接続判定部304から受けた場合、画像保存部302に最後に保存した画像を削除する。
【0022】
画像保存部302は、ケーブルが接続されていない装置10の画像を保存している。ケーブルが接続されていない装置10の画像は、画像保存部302から削除されない。また、画像保存部302は、制御部301が行う画像を保存する処理に応じて、画像を保存する。
【0023】
図3は、本開示の一実施形態による画像保存部302が保存しているケーブルが接続されていない装置10の画像の一例を示す図である。例えば、ケーブルが接続されていない装置10の画像は、図3に示すように、第1コネクタ101、第2コネクタ102、第3コネクタ103、第4コネクタ104、第5コネクタ105、第6コネクタ106、第7コネクタ107、および第8コネクタ108を備える装置10を撮影した画像である。
【0024】
画像解析部303は、制御部301から画像を保存した通知を受ける。画像解析部303は、画像を保存した通知を受けると、画像保存部302に保存された最新の画像と、1つ前に保存された画像とを読み出す。そして、画像解析部303は、読み出した最新の画像と、1つ前に保存された画像とを比較する。画像解析部303は、比較結果に基づいて、画像の差分から最後に接続されたケーブルの画像を抽出する。そして、画像解析部303は、抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置10の画像とを比較する(例えば、抽出したケーブルの画像を、ケーブルが接続されていない装置10の画像に重ねる)ことにより、ケーブルが接続されたコネクタを特定する。画像解析部303は、特定したコネクタ(すなわち、接続されたコネクタ)を示すコネクタ情報を接続判定部304に出力する。
【0025】
接続判定部304は、画像解析部303からコネクタ情報を受ける。接続判定部304は、受けたコネクタ情報と、接続情報保存部305が保存している後述するケーブル接続情報とを比較する。接続判定部304は、比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されたか否かを判定する。そして、接続判定部304は、ケーブルが正しく接続されていないと判定した場合、誤って接続されているコネクタを示す情報をモニター40に出力するとともに、警告音を鳴らすためのデータをスピーカー50に出力する。
【0026】
接続情報保存部305は、装置10におけるケーブルの正しい接続を示すケーブル接続情報を保存している。図4は、本開示の一実施形態による接続情報保存部305が保存している装置10におけるケーブル接続情報の一例を示す図である。例えば、図3に示す画像の装置10について、ケーブル接続情報は、第1コネクタと第5コネクタとを接続することを示す情報(図4では、「第1コネクタ-第5コネクタ」と記載)、第2コネクタと第6コネクタとを接続することを示す情報(図4では、「第2コネクタ-第6コネクタ」と記載)、第3コネクタと第6コネクタとを接続することを示す情報(図4では、「第3コネクタ-第6コネクタ」と記載)、および第4コネクタと第8コネクタとを接続することを示す情報(図4では、「第4コネクタ-第8コネクタ」と記載)を含む。
【0027】
モニター40は、接続判定部304から誤って接続されているコネクタを示す情報を受ける。モニター40は、受けたその情報に応じて、誤って接続されているコネクタを表示する。このように、モニター40は、ケーブルの誤接続を作業者に知らせることができる。
【0028】
スピーカー50は、接続判定部304から警告音を鳴らすためのデータを受ける。スピーカー50は、受けたそのデータに応じて警告音を鳴らす。このように、スピーカー50は、ケーブルの誤接続を作業者に知らせることができる。
【0029】
作業机60は、作業者が装置10のケーブルを接続する作業を行うための机である。図1に示すように、作業机60の上や周辺に、装置10、カメラ20、画像処理システム30、モニター40、およびスピーカー50が置かれる。
【0030】
図5は、本開示の一実施形態による処理システム1の処理フローの一例を示す図である。図6は、本開示の一実施形態による画像保存部302に保存される画像の一例を示す図である。図7は、本開示の一実施形態による画像解析部303が抽出したケーブルの画像の一例を示す図である。図8は、本開示の一実施形態による画像解析部303が抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置10の画像とを重ねた画像の一例を示す図である。図9は、本開示の一実施形態によるモニター40の表示の一例を示す図である。ここで、図5図9を参照して、処理システム1の画像処理システム30が行うケーブルの誤接続を検出し報知する処理について説明する。
【0031】
カメラ20は、作業机60上の撮影を開始する。カメラ20は、撮影した画像を画像処理システム30に送信する。
【0032】
制御部301は、カメラ20から画像を受信する(ステップS1)。制御部301は、作業者による作業が開始したか否かを判定するために、受信した画像において装置10が含まれているか(すなわち、画像に装置10が写っているか)否かを判定する(ステップS2)。
【0033】
制御部301は、受信した画像において装置10が含まれていないと判定した場合(ステップS2においてNO)、ステップS2の処理に戻す。また、制御部301は、受信した画像において装置10が含まれていると判定した場合(ステップS2においてYES)、作業者による作業が開始したと判定する。そして、制御部301は、作業者による作業が開始したと判定すると、作業者による作業が終了したか否かを判定するために、受信した画像において装置10が含まれているか否かを判定する(ステップS3)。
【0034】
制御部301は、受信した画像において装置10が含まれていないと判定した場合(ステップS3においてNO)、作業者による作業が終了していないと判定する。制御部301は、画像保存部302に保存されている画像を削除する(ステップS4)。そして、制御部301は、ステップS2の処理に戻す。
【0035】
制御部301は、受信した画像において装置10が含まれていると判定した場合(ステップS2においてYES)、装置10においてケーブルが接続されたか否かを判断するために、カメラ20から受信した画像において作業者の手が含まれているか否かを判定する(ステップS5)。
【0036】
制御部301は、受信した画像において作業者の手が含まれていると判定した場合(ステップS5においてYES)、ステップS5の処理に戻す。また、制御部301は、受信した画像において作業者の手が含まれていないと判定した場合(ステップS5においてNO)、ケーブルが接続されたと判定する。そして、制御部301は、ケーブルが接続されたと判定した画像を画像保存部302に保存する(ステップS6)。そして、制御部301は、画像保存部302に画像を保存したことを画像解析部303に通知する。
【0037】
画像解析部303は、制御部301から画像を保存した通知を受ける。画像解析部303は、画像を保存した通知を受けると、画像保存部302に保存された最新の画像と、1つ前に保存された画像とを読み出す。
【0038】
例えば、図6の(a)の部分に示されている画像が1つ前に保存された画像である。また、例えば、図6の(b)の部分に示されている画像が保存された最新の画像である。図6の(a)の部分および図6の(b)の部分には、第1コネクタ101~第8コネクタ108、およびケーブル10a、10bが写っている。そして、画像解析部303は、読み出した最新の画像と、1つ前に保存された画像とを比較する。画像解析部303は、比較結果に基づいて、画像の差分から最後に接続されたケーブルの画像を抽出する。例えば、作業員が第1コネクタ101と第5コネクタとを接続した場合(すなわち、図4に示す接続のように正しい接続がされた場合)、画像解析部303は、図6の(a)の部分に示されている画像と、図3に示される画像とを比較し、図6の(a)の部分に示されている画像にのみ含まれている部分(すなわち、図6の(a)に示されているケーブルaの画像を抽出する。また、例えば、作業員が第2コネクタ102と第5コネクタとを接続した場合(すなわち、図4に示す接続とは異なり誤った接続がされた場合)、画像解析部303は、図6の(b)の部分に示されている画像と、図3に示される画像とを比較し、図6の(b)の部分に示されている画像にのみ含まれている部分(すなわち、図6の(b)に示されているケーブルbの画像を抽出する。図7の(a)の部分は、作業員が第1コネクタ101と第5コネクタとを接続した場合に、画像解析部303が抽出したケーブルの画像の一例である。図7の(b)の部分は、作業員が第2コネクタ102と第5コネクタとを接続した場合に、画像解析部303が抽出したケーブルの画像の一例である。
【0039】
画像解析部303は、抽出したケーブルの画像(例えば、図7)と、ケーブルが接続されていない装置10の画像(例えば、図3)とを比較することにより、ケーブルが接続されたコネクタを特定する(ステップS7)。例えば、画像解析部303は、抽出したケーブルの画像と、ケーブルが接続されていない装置10の画像とを重ねる。そして、画像解析部303は、ケーブルの両端に位置するコネクタを特定する。図8の(a)の部分は、図3に示す画像と図7の(a)の部分に示す画像とを重ねた画像である。この場合、画像解析部303は、第1コネクタ101および第5コネクタ105を特定する。図8の(b)の部分は、図3に示す画像と図7の(b)の部分に示す画像とを重ねた画像である。この場合、画像解析部303は、第2コネクタ102および第5コネクタ105を特定する。そして、画像解析部303は、特定したコネクタ(すなわち、接続されたコネクタ)を示すコネクタ情報を接続判定部304に出力する。
【0040】
接続判定部304は、画像解析部303からコネクタ情報を受ける。例えば、作業員が第1コネクタ101と第5コネクタとを接続した場合(すなわち、図4に示す接続のように正しい接続がされた場合)、接続判定部304は、第1コネクタ101と第5コネクタとを含むコネクタ情報を受ける。また、例えば、作業員が第2コネクタ102と第5コネクタとを接続した場合(すなわち、図4に示す接続とは異なり誤った接続がされた場合)、接続判定部304は、第2コネクタ102と第5コネクタ105とを含むコネクタ情報を受ける。
【0041】
接続判定部304は、受けたコネクタ情報と、接続情報保存部305が保存しているケーブル接続情報とを比較する(ステップS8)。接続判定部304は、比較結果に基づいて、ケーブルが正しく接続されているか否かを判定する(ステップS9)。
【0042】
例えば、接続判定部304は、コネクタ情報に含まれるコネクタと、図4に示す接続に含まれるコネクタとを比較する。そして、接続判定部304は、比較したコネクタが一致していると判定した場合、ケーブルが正しく接続されていると判定する。また、接続判定部304は、比較したコネクタが一致していないと判定した場合、ケーブルが正しく接続されていないと判定する。
【0043】
接続判定部304は、ケーブルが正しく接続されていると判定した場合(ステップS9においてYES)、ステップS3の処理に戻す。また、接続判定部304は、ケーブルが正しく接続されていないと判定した場合(ステップS9においてNO)、誤って接続されているコネクタを示す情報をモニター40に出力するとともに、警告音を鳴らすためのデータをスピーカー50に出力する(ステップS10)。
【0044】
接続判定部304が、誤って接続されているコネクタを示す情報をモニター40に出力するとともに、警告音を鳴らすためのデータをスピーカー50に出力した場合、制御部301は、画像保存部302に最後に保存されている画像を削除する(ステップS11)。この場合、モニター40は、図9に示すように、ケーブルが誤って接続されている第2コネクタ102と第5コネクタ105とを表示する。
【0045】
また、接続判定部304は、ケーブルが誤って接続されていることを制御部301に通知する。制御部301は、画像保存部302に最後に保存した画像を削除する(ステップS11)。そして、制御部301は、ステップS3の処理に戻す。
【0046】
以上、本開示の実施形態による処理システム1について説明した。処理システム1は、画像解析部303(特定手段の一例)、および接続判定部304(比較手段の一例、第1判定手段の一例)を備える。画像解析部303は、作業者が装置10における2つのコネクタどうしを1つのケーブルで接続する場合に、前記1つのケーブルを接続する前の前記装置10の画像と、前記1つのケーブルを接続した後の前記装置10の画像とに基づいて、接続された前記2つのコネクタと前記1つのケーブルとを特定する。接続判定部304は、画像解析部303が特定した前記1つのケーブルが接続されたコネクタを示す情報と、予め保存されたケーブルの正しい接続先のコネクタを示す情報とを比較する。そして、接続判定部304は、比較結果に基づいて、前記1つのケーブルが正しく接続されているか否かを判定する。
【0047】
この処理システム1により、コネクタどうしをケーブルで接続する場合に、作業者が誤った箇所のコネクタどうしをケーブルで接続してしまうミスの可能性を低減させることができる。
【0048】
図10は、本開示の実施形態による処理システム1の最小構成を示す図である。処理システム1は、図10に示すように、特定手段1001、比較手段1002、および第1判定手段1003を備える。
【0049】
特定手段1001は、作業者が装置における2つのコネクタどうしを1つのケーブルで接続する場合に、前記1つのケーブルを接続する前の前記装置の画像と、前記1つのケーブルを接続した後の前記装置の画像とに基づいて、接続された前記2つのコネクタと前記1つのケーブルとを特定する。比較手段1002は、前記特定手段1001が特定した前記1つのケーブルが接続されたコネクタを示す情報と、予め保存されたケーブルの正しい接続先のコネクタを示す情報とを比較する。第1判定手段1003は、前記比較手段1002による比較結果に基づいて、前記1つのケーブルが正しく接続されているか否かを判定する。特定手段1001は、例えば、図2に例示されている画像解析部303が有する機能を用いて実現することができる。比較手段1002は、例えば、図2に例示されている接続判定部304が有する機能を用いて実現することができる。第1判定手段1003は、例えば、図2に例示されている接続判定部304が有する機能を用いて実現することができる。
【0050】
図11は、本開示の実施形態による最小構成の処理システム1の処理フローの一例を示す図である。次に、本開示の実施形態による最小構成の処理システム1の処理について図11を参照して説明する。
【0051】
特定手段1001は、作業者が装置における2つのコネクタどうしを1つのケーブルで接続する場合に、前記1つのケーブルを接続する前の前記装置の画像と、前記1つのケーブルを接続した後の前記装置の画像とに基づいて、接続された前記2つのコネクタと前記1つのケーブルとを特定する(ステップS101)。比較手段1002は、前記特定手段1001が特定した前記1つのケーブルが接続されたコネクタを示す情報と、予め保存されたケーブルの正しい接続先のコネクタを示す情報とを比較する(ステップS102)。第1判定手段1003は、前記比較手段1002による比較結果に基づいて、前記1つのケーブルが正しく接続されているか否かを判定する(ステップS103)。
【0052】
以上、本開示の実施形態による最小構成の処理システム1について説明した。この処理システム1により、コネクタどうしをケーブルで接続する場合に、作業者が誤った箇所のコネクタどうしをケーブルで接続してしまうミスの可能性を低減させることができる。
【0053】
なお、本開示の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0054】
本開示の実施形態について説明したが、上述の処理システム1、画像処理システム30、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
【0055】
図12は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ5は、図12に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
【0056】
例えば、上述の処理システム1、画像処理システム30、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0057】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0058】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0059】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、開示の範囲を限定しない。これらの実施形態は、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
【0060】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0061】
(付記1)
作業者が装置における2つのコネクタどうしを1つのケーブルで接続する場合に、前記1つのケーブルを接続する前の前記装置の画像と、前記1つのケーブルを接続した後の前記装置の画像とに基づいて、接続された前記2つのコネクタと前記1つのケーブルとを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した前記1つのケーブルが接続されたコネクタを示す情報と、予め保存されたケーブルの正しい接続先のコネクタを示す情報とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果に基づいて、前記1つのケーブルが正しく接続されているか否かを判定する第1判定手段と、
を備える処理システム。
【0062】
(付記2)
前記1つのケーブルが正しく接続されていないと前記第1判定手段が判定した場合、前記1つのケーブルにより誤って接続されているコネクタを示す情報を前記作業者に報知する第1報知手段、
を備える付記1に記載の処理システム。
【0063】
(付記3)
前記1つのケーブルが正しく接続されていないと前記第1判定手段が判定した場合、前記1つのケーブルにより誤って接続されていることを音で前記作業者に報知する第2報知手段、
を備える付記1または付記2に記載の処理システム。
【0064】
(付記4)
前記作業者が前記2つのコネクタどうしを前記1つのケーブルで接続する作業が終了したか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段が前記作業が終了したと判定した場合に、前記装置の画像を保存する保存手段と、
前記1つのケーブルが正しく接続されていないと前記第1判定手段が判定した場合、前記保存手段が保存した前記装置の画像を削除する削除手段と、
を備える付記1から付記3の何れか1つに記載の処理システム。
【0065】
(付記5)
作業者が装置における2つのコネクタどうしを1つのケーブルで接続する場合に、前記1つのケーブルを接続する前の前記装置の画像と、前記1つのケーブルを接続した後の前記装置の画像とに基づいて、接続された前記2つのコネクタと前記1つのケーブルとを特定することと、
特定した前記1つのケーブルが接続されたコネクタを示す情報と、予め保存されたケーブルの正しい接続先のコネクタを示す情報とを比較することと、
比較した比較結果に基づいて、前記1つのケーブルが正しく接続されているか否かを判定することと、
を含む処理方法。
【0066】
(付記6)
作業者が装置における2つのコネクタどうしを1つのケーブルで接続する場合に、前記1つのケーブルを接続する前の前記装置の画像と、前記1つのケーブルを接続した後の前記装置の画像とに基づいて、接続された前記2つのコネクタと前記1つのケーブルとを特定することと、
特定した前記1つのケーブルが接続されたコネクタを示す情報と、予め保存されたケーブルの正しい接続先のコネクタを示す情報とを比較することと、
比較した比較結果に基づいて、前記1つのケーブルが正しく接続されているか否かを判定することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0067】
1・・・処理システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・装置
20・・・カメラ
30・・・画像処理システム
40・・・モニター
50・・・スピーカー
60・・・作業机
301・・・制御部
302・・・画像保存部
303・・・画像解析部
304・・・接続判定部
305・・・接続情報保存部
1001・・・特定手段
1002・・・比較手段
1003・・・第1判定手段
【要約】
【課題】コネクタどうしをケーブルで接続する場合に、作業者が誤った箇所のコネクタどうしをケーブルで接続してしまうミスの可能性を低減させることのできる処理システムを提供する。
【解決手段】処理システムは、作業者が装置における2つのコネクタどうしを1つのケーブルで接続する場合に、前記1つのケーブルを接続する前の前記装置の画像と、前記1つのケーブルを接続した後の前記装置の画像とに基づいて、接続された前記2つのコネクタと前記1つのケーブルとを特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記1つのケーブルが接続されたコネクタを示す情報と、予め保存されたケーブルの正しい接続先のコネクタを示す情報とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて、前記1つのケーブルが正しく接続されているか否かを判定する第1判定手段と、を備える。
【選択図】図10
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12