(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】含気甘味食用製品およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
A23G 3/34 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
A23G3/34 101
(21)【出願番号】P 2022539261
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(86)【国際出願番号】 IL2020051312
(87)【国際公開番号】W WO2021130747
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-08-12
(32)【優先日】2019-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(73)【特許権者】
【識別番号】522252497
【氏名又は名称】マトック ヴォカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カプラン、ノーム
【審査官】関根 崇
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106387250(CN,A)
【文献】特表2009-526530(JP,A)
【文献】特開2002-176917(JP,A)
【文献】特開2018-007567(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105104684(CN,A)
【文献】国際公開第2018/026255(WO,A1)
【文献】あめdeわたあめ、低カロリーなおいしい綿菓子を,[online],2012年12月24日,[令和5年7月31日検索],<URL: https://mpmaema.seesaa.net/article/309603097.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも70重量パーセントのフラクトオリゴ糖の繊維を含む繊維の組成物を含む、甘味含気食用製品の製造方法であって、繊維の組成物の含気段階を含み、
前記含気段階は、
前記繊維の組成物を融解状態に加熱する段階と、
融解された前記繊維の組成物からストランドを生成するために、融解された前記繊維の組成物を高速で回転させる段階と、
前記甘味含気食用製品を製造するために前記ストランドを切断して梱包する段階と
を含み、
前記甘味含気食用製品は砂糖を含
まない、甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項2】
前記甘味含気食用製品が、少なくとも一つの非甘味繊維をさらに含む、請求項1に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項3】
前記甘味含気食用製品が、タピオカ繊維、ポリデキストロース繊維、チコリ根繊維、イヌリン繊維、ビート繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される繊維をさらに含む、請求項2に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項4】
前記非甘味繊維が、デキストリンベースの繊維、プラタンゴオバタ(オオバコ)から作られる繊維、ペクチン、オートミール繊維、マルトデキストリン繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項5】
前記甘味含気食用製品が、少なくとも1つの食用ビタミン組成物をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項6】
前記甘味含気食用製品が、少なくとも1つの食用調味料組成物をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項7】
前記甘味含気食用製品が、少なくとも1つの食用食品着色料組成物をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項8】
前記甘味含気食用製品が、少なくとも1つの食用ミネラル組成物をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項9】
前記フラクトオリゴ糖が粉末状である、請求項1から8のいずれか一項に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項10】
前記少なくとも一つの非甘味繊維は、粉末状である、請求項2に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項11】
前記フラクトオリゴ糖の繊維は、イヌリン繊維及びビート繊維である、請求項1に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項12】
前記繊維の組成物が、フラクトオリゴ糖繊維を100重量%含有する、請求項1に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【請求項13】
前記繊維の組成物が、フラクトオリゴ糖繊維を少なくとも90重量%含有する、請求項1に記載の甘味含気食用製品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、含気甘味食用製品およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
含気甘味食用製品は、一般的に砂糖から製造され、綿菓子と呼ばれている。粉末状または粒状および顆粒状の砂糖は、砂糖を融解温度まで加熱し、次いで、融解された砂糖を回転させ、狭い出口から砂糖を押し出して、砂糖のストランドまたは他の細長い粘着性の糸を形成する機械に挿入される。これらのストランドは互いに混合されて、綿菓子の名前で、砂糖で作られた含気製品の塊を形成する。
【0003】
綿菓子を製造するための機械は持ち運び可能であり得、消費者の近くに機械を置くことができる。大量生産、包装、および輸送のために、機械をより大きくしてもよい。綿菓子を調製するために使用される原料である砂糖は、既知の綿菓子の価値を、親がこの製品を定期的に購入するには魅力のないものにしている。しかしながら、綿菓子は、甘味菓子を食べながら、含気食感で遊ぶのが好きな子供たちに非常に人気がある。
【発明の概要】
【0004】
本主題の目的は、多糖類分子から作られた少なくとも40重量パーセントの繊維を含む繊維組成物を含む甘味含気食用製品を開示することであり、前記含気甘味食用製品は、繊維組成物を融解状態に加熱する段階と、融解された繊維組成物を高速で回転させる段階と、融解された繊維組成物からストランドを生成する段階と、ストランドを出力する段階とを含むプロセスを用いて製造される。
【0005】
場合によっては、繊維組成物はフラクトオリゴ糖を含む。場合によっては、繊維組成物中の砂糖の量は10重量パーセント未満である。場合によっては、繊維組成物は、甘味繊維と非甘味繊維の組み合わせのみを含む。
【0006】
場合によっては、甘味繊維は、タピオカ繊維、ポリデキストロース繊維、マルトデキストリン繊維、チコリ根繊維、イヌリン繊維、ビート繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。場合によっては、非甘味繊維は、デキストリンベースの繊維、プラタンゴオバタ(オオバコ)から作られる繊維、ペクチン、オートミール繊維、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。場合によっては、繊維組成物は100パーセントの甘味繊維を含む。
【0007】
場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用ビタミン組成物をさらに含む。場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用調味料組成物をさらに含む。場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用食品着色料組成物をさらに含む。場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用ミネラル組成物をさらに含む。
【0008】
本主題の目的は、多糖類分子から作られた少なくとも40重量パーセントの繊維を含む繊維組成物を得る段階を含む、甘味含気食用製品を調製する方法を開示することであり、前記含気甘味食用製品は、繊維組成物を融解状態に加熱する段階と、融解された繊維組成物を高速で回転させる段階と、融解された繊維組成物からストランドを生成する段階と、ストランドを出力する段階とを含むプロセスを用いて製造される。
【0009】
少なくとも90重量パーセントの非甘味繊維と少なくとも0.5重量パーセントの甘味料との混合物を含む食用組成物を含む甘味含気食用製品であって、前記含気甘味食用製品は、食用組成物を融解状態に加熱する段階と、融解された食用組成物を高速で回転させる段階と、融解された食用組成物からストランドを生成する段階と、ストランドを出力する段階とを含むプロセスを用いて製造される。
【0010】
場合によっては、非甘味繊維は、デキストリンベースの繊維、プラタンゴオバタ(オオバコ)から作られる繊維、ペクチン、オートミール繊維、イヌリン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用ビタミン組成物をさらに含む。場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用調味料組成物をさらに含む。場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用食品着色料組成物をさらに含む。場合によっては、含気食用製品は、少なくとも1つの食用ミネラル組成物をさらに含む。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、食用繊維から作られた甘味含気食品を開示する。食用繊維は、砂糖を添加することなく含気食品の甘味を与える多糖類分子を含む。こうすることで、含気食品は、砂糖で作られた綿菓子と同じ味と食感でありながら、繊維によってプラスの栄養価を持ち、親にとって魅力的なものになっている。以下に開示される製造プロセスは、原料として砂糖を使用するものと実質的に同様である。含気食品を製造するために使用される繊維組成物は、粒状、粉末状、顆粒状、ペースト状など、当業者が望む状態で製造プロセスに投入される1または複数の繊維組成物を含み得る。
【0012】
いくつかの例示的な実施形態において、繊維組成物の第1の繊維は第1の融解温度を有し、繊維組成物の第2の繊維は第2の融解温度を有する。第1の繊維の融解時間を第2の繊維の融解時間に合わせるために、より高い融点を有する繊維は、機械に挿入される前に加熱される。こうすることで、両方の繊維を加熱するのに必要な時間は実質的に近く、例えば5秒未満である。
【0013】
本主題は、多糖類の分子を有する繊維で作られた甘味含気食品を開示する。甘味含気食品を製造するために使用される繊維組成物は、甘味を欠く追加の繊維を含み得る。いくつかの例示的な実施形態において、含気食品は繊維のみから作られている。いくつかの他の実施形態において、含気食品は、含気食品をより魅力的にするために、繊維およびいくつかの食品着色料で作られている。食品着色料は、組成物の約0.01重量%-0.8重量%の範囲内であり得る。
【0014】
甘味含気食品は、多糖類分子を有する繊維で作られた第1の部分を有する繊維組成物を含む。この繊維は、本明細書において「甘味繊維」とも定義される。多糖類分子を有する繊維組成物は、タピオカ繊維、ポリデキストロース繊維、マルトデキストリン繊維、チコリ根繊維、イヌリン繊維、フラクトオリゴ糖、ビート繊維、および当業者が所望する甘味または甘味残留物を有する他の繊維であり得る。第1の部分は、多糖類分子を有する複数の異なる繊維を含み得る。
【0015】
いくつかの例示的な場合において、多糖類分子または任意の他の甘味若しくは甘味残留物を欠く繊維で作られた第2の部分を有する繊維組成物は、本明細書において「非甘味繊維」としても定義される、甘味残留物。第2の部分の繊維を添加して、含気食品の様々な食感を可能にし得る。第2の部分の繊維はまた、第1の部分の繊維の半分未満のコストである可能性が高く、含気食品の製造コストを低減する可能性が高い。第2の部分の繊維の例としては、増量剤としても機能することができる、ニュートリオースのようなデキストリンベースの繊維を挙げ得る。他の例としては、プラタンゴオバタ(オオバコ)から作られた繊維、ペクチン、オートミール繊維、ポリデキストロース繊維、および当業者が所望する甘味を欠く他の繊維のような植物の種子から作られた繊維が挙げられる。
【0016】
第1の部分および第2の部分から製造される場合、甘味含気食品を製造するために使用される繊維組成物は、当該組成物を基準として少なくとも約20重量%の非甘味繊維および当該組成物を基準として少なくとも約40重量%の非甘味繊維を含む。以下は例である。
15重量%の非甘味繊維および85重量%の甘味繊維、
20重量%の非甘味繊維および80重量%の甘味繊維、
25重量%の非甘味繊維および75重量%の甘味繊維、
30重量%の非甘味繊維および70重量%の甘味繊維、
35重量%の非甘味繊維および65重量%の甘味繊維、
40重量%の非甘味繊維および60重量%の甘味繊維、
45重量%の非甘味繊維および55重量%の甘味繊維、
50重量%の非甘味繊維および50重量%の甘味繊維、
55重量%の非甘味繊維および45重量%の甘味繊維、
60重量%の非甘味繊維および40重量%の甘味繊維。
【0017】
いくつかの例示的な実施形態において、含気食品を製造するための組成物は、98-99.95%の繊維組成物および0.05%-2%のミネラル、ビタミン、甘味料、食品着色料、または他の食用補助剤を含むことに留意すべきである。これらの例示的な実施形態における繊維組成物は、当該組成物を基準として約20重量%の非甘味繊維および当該組成物を基準として少なくとも約40重量%の非甘味繊維を含む。
【0018】
本主題はまた、甘味料と混合された1または複数の非甘味繊維を含む食用組成物から製造された含気食用食品を開示する。甘味料は、食品を製造するために使用される0.2重量%-10重量%の組成物を含み得る。以下は例である。
食用組成物は、95重量%の非甘味繊維および5重量%の甘味料を含み得る、
食用組成物は、85重量%の第1の非甘味繊維、12重量%の第2の非甘味繊維、および3重量%の甘味料を含み得る、
食用組成物は、75重量%の第1の非甘味繊維、22重量%の第2の非甘味繊維、および3重量%の甘味料を含み得る、
食用組成物は、65重量%の第1の非甘味繊維、32重量%の第2の非甘味繊維、および3重量%の甘味料を含み得る、
食用組成物は、55重量%の第1の非甘味繊維、42重量%の第2の非甘味繊維、および3重量%の甘味料を含み得る。
【0019】
(実施例)
以下、具体例を挙げて本発明をより詳細に説明する。以下の実施例は、例示的な目的のために提供され、本明細書に記載される甘味含気食品および方法を例示するものであり、いかなる方法でも本発明を限定することを意図しない。多くの変形例が思い浮かぶであろうし、完全な意図された範囲内にある。当業者は、本質的に同じ結果を得るために変更または修正することができる様々な非重要パラメータを容易に認識するであろう。下に列挙された粉末状のような特定の形態の材料の少なくともいくつかは、当業者が所望する他の形態で使用することもできることに留意すべきである。
【0020】
実施例1-2つの甘味繊維のみから作られる甘味含気食品。
120グラムのイヌリン繊維が280グラムのビート繊維と容器内で混合される。両方の繊維は粉末状である。イヌリンの融解温度は摂氏190度であり、ビート繊維の融解温度はより高いので、ビート繊維を所定の温度に加熱し得る。そして、ビート繊維とイヌリン繊維の両方が、甘味含気食品を製造する機械に注がれる。そして、機械は両方の繊維を一定の温度、例えば摂氏180度まで加熱する。甘味含気食品を製造するために使用される機械はまた、イヌリン繊維とビート繊維の混合物を毎分1000-5000回転の範囲内の速度で回転させる。そして、機械は、回転運動を維持しながら、加熱された組成物のストランドを小さな開口部を介して出力する。ストランドは、回転運動によって混合される。そして、混合されたストランドは一定の大きさの断片に切断され、梱包される。大きさは、混合されたストランドの重量、体積、または長さによって定義し得る。
【0021】
実施例2-1つの甘味繊維と1つの非甘味繊維のみから作られた甘味含気食品。
120グラムのイヌリン繊維が120グラムのデキストリンベースの繊維と容器内で混合される。両方の繊維は粉末状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0022】
実施例3-2つの甘味繊維と1つの非甘味繊維のみから作られた甘味含気食品。
60グラムのイヌリン繊維が、60グラムのタピオカ繊維および120グラムのオートミール繊維と容器内で混合される。イヌリンおよびオートミール繊維は粉末状であり、一方、タピオカ繊維は粒状/顆粒状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0023】
実施例4-2つの甘味繊維、食品着色料、および1つの非甘味繊維のみから作られた甘味含気食品。
60グラムのイヌリン繊維が、60グラムのタピオカ繊維、0.5グラムの食品着色料、および120グラムのオートミール繊維と容器内で混合される。イヌリンおよびオートミール繊維は粉末状であり、一方、タピオカ繊維は粒状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0024】
実施例5-2つの甘味繊維と2つの非甘味繊維のみから作られた甘味含気食品。
60グラムのイヌリン繊維が、60グラムのタピオカ繊維、120グラムのポリデキストロース繊維、および120グラムのオートミール繊維と容器内で混合される。イヌリン、ポリデキストロース繊維、およびオートミール繊維は粉末状であり、一方、タピオカ繊維は粒状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0025】
実施例6-甘味料入り非甘味繊維から作られた甘味含気食品。
98グラムのポリデキストロース繊維が、2グラムのサツマイモ抽出物と混合される。ポリデキストロース繊維およびサツマイモ抽出物は粉末状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0026】
実施例7-甘味繊維、非甘味繊維、およびビタミン食用補助剤から作られた甘味含気食品。
60グラムのイヌリン繊維が、98グラムのポリデキストロース繊維および2グラムのビタミンD抽出物と混合される。イヌリン、ポリデキストロース繊維、およびビタミンD抽出物は粉末状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0027】
実施例8-甘味繊維と甘味料から作られた甘味含気食品。例えば、組成物は、3重量%のスクラロースと混合した97重量%のマルトデキストリン繊維を含み得る。マルトデキストリンおよびスクラロースはいずれも粉末状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0028】
実施例9-甘味料と混合された1つの非甘味繊維。例えば、60グラムのオート麦繊維が、3.5グラムのステビオール配糖体と混合される。オート麦繊維、ステビオール配糖体は粉末状である。製造プロセスは以下に詳述される。
【0029】
(製造プロセス)
本主題はまた、甘味含気食品を製造する方法を開示する。この方法は、例えばモールまたはパーティーにおいて、現地で実施され得、製造後数分以内に消費者に提供され得る。この方法は工場でも実施され得、食品の構造を維持するために含気食品を梱包することを含む。機械に挿入される材料の量は、当業者によって選択され得る。本主題の甘味含気食品は、本明細書に開示されていない追加の方法で製造され得る。
【0030】
本主題の方法は、1または複数の繊維を有する繊維組成物を得ることを含む。上で詳述したように、繊維組成物は以下の複数の選択肢を持ち得る。
1.甘味繊維、
2.甘味繊維と非甘味繊維の組み合わせ、
3.甘味料入りの非甘味繊維。
【0031】
繊維組成物の量は、甘味含気食品を製造するために使用される機械の大きさに基づいて決定され得る。
【0032】
繊維組成物を得た後、この方法は、繊維組成物を所望の温度に加熱することを含む。このような温度は、繊維組成物に含まれる繊維の融解温度であり得る。融解温度は、自動で、または製造機械を使用する人によって機械に入力し得る。融解温度は、摂氏120-300度の範囲内であり得る。繊維組成物を加熱するのに必要な時間は、機械の加熱力、機械に投入される材料の量、繊維組成物の繊維の種類、繊維組成物中の繊維の温度、機械の周囲の湿度レベル、繊維のかさ密度などの様々な特性によって決定され得る。出願人により行われたいくつかの実験において、20グラムの繊維組成物は2-30秒以内に摂氏180度の温度に達した。
【0033】
甘味含気食品を調製する方法は、繊維組成物を回転させることも含む。回転プロセスの少なくとも一部は、繊維組成物が融解状態にあるときに行われる。回転は、繊維組成物が機械内部の容器に収容されているときに行い得る。回転は、垂直軸の周り、または垂直軸と水平軸の組み合わせの周りで行い得る。回転の速度は、1000-5000回転/分の範囲内であり得る。速度は、繊維組成物中の繊維の種類および必要な容量に応じて変化し得る。回転は、加熱プロセスの一部の後に行い得る。例えば、加熱は5秒間行われ、回転は加熱の3秒後に開始する。
【0034】
甘味含気食品を調製する方法はまた、融解された繊維組成物からストランドを生成することを含む。ストランドは、機械の小さな開口部を介して融解された繊維組成物を出力することによって生成され得る。開口部の大きさは、2-20ミリメートルの範囲内であり得る。ストランドは、開口部から出力されている間に、容器の回転運動によって塊に形成される。
【0035】
甘味含気食品を調製する方法はまた、ストランドの塊を断片に切断することを含み得る。切断は、ストランドの塊がコンベアベルト上に移動される際に行われ得る。甘味含気食品を調製する方法はまた、含気食品が空気にさらされるのを防ぐために断片を梱包することを含む。場合によっては、断片は、ストランドが開口部から出力されてから30分未満で梱包される。
【0036】
含気食品を梱包するために使用されるパッケージの種類は、通含気食品の構造を維持するバリアを形成することができ、例えば、パッケージ内への空気の通過を防止することができる。パッケージは、ポリエチレン、ポリプロピレン、アルミニウム、ポリスチレン、それらの組み合わせ、および当業者が所望する他の包装材料で作られ得る。
【0037】
(一般的定義)
次の各用語は、単数形で記述される。本明細書で使用される「a」、「an」、および「the」は、「少なくとも1つ」または「1または複数」を意味する。本明細書における「1または複数」という語句の使用は、この「a」、「an」、または「the」の意図された意味を変更するものではない。したがって、本明細書中で使用される用語「a」、「an」、および「the」はまた、本明細書において特に定義または記述されない限り、あるいは文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、記述された実体または物体の複数を指し、包含し得る。
【0038】
次の各用語、「含む」、「含み」、「有する」、「有し」、「備える」、および「備え」、ならびに本明細書中で使用されるそれらの言語的/文法的変形、派生語、または/および同根語は、「含むが、限定されない」を意味し、記述された成分、特徴、特性、パラメータ、整数、またはステップを特定するものと解釈され、1または複数の追加の成分、特徴、特性、パラメータ、整数、ステップ、またはそれらのグループの追加を排除するものではない。これらの用語の各々は、「本質的に~からなる」という語句と同義であるとみなされる。本明細書中で使用される「からなる」および「からなり」という語句はそれぞれ、「含み、かつ限定される」を意味する。
【0039】
本明細書で使用される「本質的に~からなる」という語句は、開示された発明の例示的な実施形態の全体または一部である、および/または開示された発明の例示的な実施形態を実施するために使用される、記述された実体または項目(組成物、製品、材料、方法やプロセス、ステップや手順、サブステップやサブ手順)が、少なくとも1つの追加の成分また材料を含み得るが、そのような追加の成分または材料の各々が、請求項に記載された実体または項目の基本的な新規性および進歩性のある特性または特別な技術的特徴を実質的に変更しない場合に限ることを意味する。
【0040】
本明細書で使用される「方法」という用語は、所与のタスクを達成するためのステップ、手順、仕方、手段、または/および技術を指し、開示された発明の関連分野の実務者にとって既知であるか、または既知のステップ、手順、仕方、手段、または/および技術から容易に開発されたステップ、手順、作法、手段、または/および技術を含むが、これらに限定されるものではない。
【0041】
本開示全体を通して、パラメータ、特徴、特性、物体、または寸法の数値は、数値範囲形式の観点から記述または記載され得る。本明細書で使用されるこのような数値範囲形式は、本発明のいくつかの例示的な実施形態の実施を例示するものであり、本発明の例示的な実施形態の範囲を確固として制限するものではない。したがって、記述または記載された数値範囲は、その記述または記載された数値範囲内のすべての可能な部分範囲および個々の数値(ここで数値は自然数、整数、または分数で表し得る)も指し、包含する。例えば、記述または記載された「1から6」の数値範囲は、「1から3」、「1から4」、「1から5」、「2から4」、「2から6」、「3から6」などのすべての可能なサブ範囲、および記述または記載された数値範囲「1から6」内の「1」、「1.3」、「2」、「2.8」、「3」、「3.5」、「4」、「4.6」、「5」、「5.2」および「6」などの個々の数値も指し、包含する。これは、記述または記載された数値範囲の幅、範囲、または大きさに関係なく適用される。
【0042】
さらに、数値範囲を記述または記載するために、語句「約第1の数値と約第2の数値との間の範囲内」は、語句「約第1の数値から約第2の数値までの範囲内」と同等であり、同じ意味であると見なされ、したがって、同等な意味の2つの語句は交換可能に使用し得る。例えば、室温の数値範囲を記述または記載するために、「室温とは、約20℃と約25℃との間の範囲内の温度を指す」という語句は、「室温とは、約20℃から約25℃までの範囲内の温度を指す」という語句と同等であり、同じ意味であると見なされる。本明細書において使用される「約」という用語は、記述された数値の±10%を指す。
【0043】
明確にするために、複数の別々の実施形態の文脈や形式において例示的に記載および提示された本発明の特定の態様、特性、および特徴は、単一の実施形態の文脈や形式において任意の適切な組み合わせまたはサブ組み合わせで例示的に記載および提示され得ることも十分に理解されるべきである。逆に、本発明の様々な態様、特性、および特徴は、単一の実施形態の文脈や形式において組み合わせまたはサブ組み合わせで例示的に記載および提示されているが、複数の別々の実施形態の文脈や形式において例示的に記載および提示されてもよい。
【0044】
本発明は、その特定の実施形態に関連して説明されてきたが、多くの代替、修正、および変形が当業者に明らかであることは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および広い範囲内にあるすべてのそのような代替、修正、および変形を包含することを意図している。