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特許7548686メッセンジャーボットを利用してIoT機器を制御するための方法、システム、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】メッセンジャーボットを利用してIoT機器を制御するための方法、システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20240903BHJP
   H04L 51/02 20220101ALI20240903BHJP
【FI】
H04L12/28 500D
H04L51/02
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019162803
(22)【出願日】2019-09-06
(65)【公開番号】P2020061131
(43)【公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】10-2018-0118215
(32)【優先日】2018-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516014409
【氏名又は名称】ライン プラス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LINE Plus Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジェユン
(72)【発明者】
【氏名】イ スアン
(72)【発明者】
【氏名】パク ヨンソプ
(72)【発明者】
【氏名】ハン スンウク
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒジョン
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0105292(US,A1)
【文献】特開2017-151787(JP,A)
【文献】特開2014-225857(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
H04L 51/00
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムが実行するIoT制御方法であって、
前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記IoT制御方法は、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーに、前記メッセンジャーのユーザとIoTサーバとの連動のためのボットとのチャットルームを追加する段階、および
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ユーザが前記ボットとのチャットルームに入力した制御入力にしたがってIoT機器の制御信号を前記IoTサーバに送信することにより、前記IoT機器を制御する段階
を含み、
前記追加する段階は、前記メッセンジャー上の友だちリストから前記メッセンジャーの前記ユーザによって選択された友だちユーザを、前記ボットとのチャットルームにゲストユーザとして追加し、該追加されたゲストユーザによる前記ボットとのチャットルームへの入力にしたがって前記IoT機器の制御を可能にする段階を含む、
IoT制御方法。
【請求項2】
前記追加する段階は、
前記IoTサーバの公式アカウントを追加するユーザ入力に応じ、前記メッセンジャー上のチャットルームリストに前記ボットとのチャットルームを追加する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項3】
前記追加する段階は、
前記ユーザからユーザ情報を受信するためのユーザインタフェースを提供する段階、および
前記ユーザから受信された前記ユーザ情報を利用して前記ユーザが前記IoTサーバ上に登録されたユーザであるかを確認した後、前記ボットとのチャットルームを追加する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項4】
前記追加する段階は、
前記IoTサーバがユーザ情報を新たに登録するか前記IoTサーバ上に登録された既存のユーザ情報に前記ユーザ情報をマッチングすることができるように、前記メッセンジャー上に登録されたユーザ情報を前記IoTサーバに送信する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項5】
前記追加する段階は、
近距離通信を利用した機器検索によって検索された少なくとも1つのIoT機器を、前記ボットとのチャットルームによる制御対象機器として登録する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項6】
前記追加する段階は、
前記ボットとのチャットルームによって制御しようとするIoT機器の情報として、IoT機器の識別情報またはIoT機器の識別情報にマッチングされた固有区分子を前記ユーザと関連付けて記録する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項7】
前記追加されたゲストユーザ、前記ボットとのチャットルームに追加された時点から予め定められた期間まで前記IoT機器を制御することのできる権限が付与される、
請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項8】
前記制御する段階は、
前記制御入力に基づいて特定された前記IoT機器の情報と制御命令とを含む前記制御信号を、前記ユーザと関連付けて前記IoTサーバに送信する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項9】
前記制御する段階は、
前記ボットとのチャットルームによって制御可能なIoT機器リストと、前記IoT機器リストに含まれるIoT機器の機能を制御するためのメニューリストと、を提供する段階、
前記IoT機器リストと前記メニューリストとを利用して前記ユーザから前記制御入力を受信する段階、および
前記制御入力に基づいて、制御しようとする前記IoT機器と制御命令とを特定する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項10】
前記制御する段階は、
前記ボットとのチャットルームに前記ユーザが会話メッセージとして入力した文章を分析することで、前記IoT機器と制御命令とを特定する段階
を含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項11】
前記IoT制御方法は、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ボットとのチャットルームで送受信された少なくとも1つのメッセージを記録することにより、前記IoT機器の制御内容を記録する段階
をさらに含む、請求項1に記載のIoT制御方法。
【請求項12】
請求項1~11のうちのいずれか一項に記載のIoT制御方法をコンピュータシステムに実行させるプログラム。
【請求項13】
コンピュータシステムであって、
メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーに、前記メッセンジャーのユーザとIoTサーバとの連動のためのボットとのチャットルームを追加し、前記IoTサーバによって制御可能な少なくとも1つのIoT機器を登録するIoT登録部、および
前記ユーザが前記ボットとのチャットルームに入力した制御入力にしたがって前記IoT機器の制御信号を前記IoTサーバに送信することにより、前記IoT機器を制御するIoT制御部
を備え、
前記IoT登録部は、前記メッセンジャー上の友だちリストから前記メッセンジャーの前記ユーザによって選択された友だちユーザを、前記ボットとのチャットルームにゲストユーザとして追加し、該追加されたゲストユーザによる前記ボットとのチャットルームへの入力にしたがって前記IoT機器の制御を可能にする、
コンピュータシステム。
【請求項14】
前記IoT登録部は、
前記IoTサーバの公式アカウントを追加するユーザ入力に応じ、前記メッセンジャー上のチャットルームリストに前記ボットとのチャットルームを追加する、
請求項13に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
前記IoT登録部は、
前記ユーザからユーザ情報を受信するためのユーザインタフェースを提供し、
前記ユーザから受信された前記ユーザ情報を利用して前記ユーザが前記IoTサーバ上に登録されたユーザであるかを確認した後、前記ボットとのチャットルームを追加する、
請求項13に記載のコンピュータシステム。
【請求項16】
前記IoT登録部は、
前記ボットとのチャットルームによって制御しようとするIoT機器の情報として、IoT機器の識別情報またはIoT機器の識別情報にマッチングされた固有区分子を前記ユーザと関連付けて記録する、
請求項13に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記IoT登録部は、
前記追加されたゲストユーザ、前記ボットとのチャットルームに追加された時点から予め定められた期間まで前記IoT機器を制御することのできる権限付与される、
請求項13に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記IoT制御部は、
前記ボットとのチャットルームによって制御可能なIoT機器リストと、前記IoT機器リストに含まれるIoT機器の機能を制御するためのメニューリストと、を提供し、
前記IoT機器リストと前記メニューリストとを利用して前記ユーザから前記制御入力を受信し、
前記制御入力に基づいて、制御しようとする前記IoT機器と制御命令とを特定し、
前記制御入力に基づいて特定された前記IoT機器の情報と前記制御命令とを含む前記制御信号を、前記ユーザと関連付けて前記IoTサーバに送信する、
請求項13に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記ボットとのチャットルームで送受信された少なくとも1つのメッセージを記録することにより、前記IoT機器の制御内容を記録するIoT管理部
をさらに備える、請求項13に記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、IoT(Internet of Things)機器を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
IoTとは、通信可能なすべての事物をネットワークに接続して互いに通信を行うことを意味する。システム的に認知することのできるすべての客体はThingsまたはObjectに分類され、ここには、近距離および遠距離通信機能を搭載し、センサなどのデータ生成および利用が可能な事物または人物が含まれる。
【0003】
IoTは、ユビキタス空間を実現するためのインフラとして見ることができる。このようなユビキタス空間は、特定の機能が内在したコンピューティング機器が環境や事物に埋め込まれることで、環境や事物そのものが知能化することから始まる。
【0004】
IoTサービスは、我々により一層安全で便利な生活をもたらしてくれる技術である。これにより、多様な移動通信会社や端末製造会社は、次世代モバイルサービスとされているIoT支援用の端末やサービス開発に集中している。
【0005】
特許文献1には、様々な事物に対してIoTサービスを体系的に提供するための方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0008667号公報
【発明の概要】
【0007】
コンピュータシステムが実行するIoT制御方法であって、前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記IoT制御方法は、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーに、前記メッセンジャーのユーザとIoTサーバとの連動のためのボットとのチャットルームを追加する段階、および前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ユーザが前記チャットルームに入力した制御入力にしたがってIoT機器の制御信号を前記IoTサーバに送信することにより、前記IoT機器を制御する段階を含む、IoT制御方法を提供する。
【0008】
一側面によると、前記追加する段階は、前記IoTサーバの公式アカウントを追加するユーザ入力に応じ、前記メッセンジャー上のチャットルームリストに前記ボットとのチャットルームを追加する段階を含んでよい。
【0009】
他の側面によると、前記追加する段階は、前記ユーザからユーザ情報を受信するためのユーザインタフェースを提供する段階、および前記ユーザから受信された前記ユーザ情報を利用して前記ユーザが前記IoTサーバ上に登録されたユーザであるかを確認した後、前記ボットとのチャットルームを追加する段階を含んでよい。
【0010】
また他の側面によると、前記追加する段階は、前記IoTサーバがユーザ情報を新たに登録したり、前記IoTサーバ上に登録された既存のユーザ情報にマッチングしたりできるように、前記メッセンジャー上に登録されたユーザ情報を前記IoTサーバに送信する段階を含んでよい。
【0011】
また他の側面によると、前記追加する段階は、近距離通信を利用した機器検索によって検索された少なくとも1つのIoT機器を、前記ボットとのチャットルームによる制御対象機器として登録する段階を含んでよい。
【0012】
また他の側面によると、前記追加する段階は、前記ボットとのチャットルームによって制御しようとするIoT機器の情報として、IoT機器の識別情報またはIoT機器の識別情報とマッチングする固有区分子を前記ユーザと関連付けて記録する段階を含んでよい。
【0013】
また他の側面によると、前記追加する段階は、前記メッセンジャー上の友だちリストから前記メッセンジャーのユーザが選択した友だちユーザを、前記ボットとのチャットルームに追加する段階を含んでよい。
【0014】
また他の側面によると、前記の追加された友だちユーザに、前記ボットとのチャットルームに追加された時点から予め定められた期間まで前記IoT機器を制御することのできる権限が付与されてよい。
【0015】
また他の側面によると、前記制御する段階は、前記制御入力に基づいて特定される前記IoT機器の情報と制御命令とを含む前記制御信号を、前記ユーザと関連付けて前記IoTサーバに送信する段階を含んでよい。
【0016】
また他の側面によると、前記制御する段階は、前記ボットとのチャットルームによって制御可能なIoT機器リストと、前記IoT機器リストに含まれるIoT機器の機能を制御するためのメニューリストと、を提供する段階、前記IoT機器リストと前記メニューリストとを利用して前記ユーザから前記制御入力を受信する段階、および前記制御入力に基づいて、制御しようとする前記IoT機器と制御命令とを特定する段階を含んでよい。
【0017】
また他の側面によると、前記制御する段階は、前記ボットとのチャットルームに前記ユーザが会話メッセージとして入力した文章を分析することで、前記IoT機器と制御命令とを特定する段階を含んでよい。
【0018】
さらに他の側面によると、前記IoT制御方法は、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ボットとのチャットルームで送受信された少なくとも1つのメッセージを記録することにより、前記IoT機器の制御内容を記録する段階をさらに含んでよい。
【0019】
前記IoT制御方法をコンピュータシステムに実行させるプログラムを提供する。前記プログラムを記録している記録媒体を提供する。
【0020】
コンピュータシステムであって、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーに、前記メッセンジャーのユーザとIoTサーバとの連動のためのボットとのチャットルームを追加し、前記IoTサーバによって制御可能な少なくとも1つのIoT機器を登録するIoT登録部、および前記ユーザが前記チャットルームに入力した制御入力にしたがって前記IoT機器の制御信号を前記IoTサーバに送信することにより、前記IoT機器を制御するIoT制御部を備える、コンピュータシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図2】本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。
図3】本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示した図である。
図4】本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の例を示したフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態における、メッセンジャーにIoTサーバとの連動のためのボットを追加する過程の例を示した図である。
図6】本発明の一実施形態における、ボットによって制御することのできるIoT機器を登録する過程の例を示した図である。
図7】本発明の一実施形態における、ボットによってIoT機器を制御する過程の例を示した図である。
図8】本発明の一実施形態における、ボットとのチャットルーム画面の例を示した図である。
図9】本発明の一実施形態における、ボットとのチャットルーム画面の例を示した図である。
図10】本発明の一実施形態における、ボットとのチャットルーム画面の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
本発明の実施形態は、メッセンジャーボットを利用してIoT機器を制御する技術に関する。
【0024】
本明細書において具体的に開示される事項などを含む実施形態は、メッセンジャーにIoTサーバとの連動のためのボットを追加し、該当のボットによってIoTサーバ下にあるIoT機器を制御することができ、これによって使用性、効率性、利便性、コスト節減などの側面において相当な長所を達成することができる。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、複数のサーバ150、160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような図1は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が図1のように限定されることはない。
【0026】
複数の電子機器110、120、130、140は、コンピュータシステムによって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器110、120、130、140の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(personal computer)、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレット、ゲームコンソール、ウェアラブルデバイス、IoTデバイス、VR(virtual reality)デバイス、AR(augmented reality)デバイスなどがある。一例として、図1では、電子機器110の例としてスマートフォンを示しているが、本発明の実施形態において、電子機器110は、実質的に無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク170を介して他の電子機器120、130、140および/またはサーバ150、160と通信することのできる多様な物理的なコンピュータシステムのうちの1つを意味してよい。
【0027】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網、衛星網など)を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター-バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0028】
サーバ150、160それぞれは、ネットワーク170を介して、複数の電子機器110、120、130、140と通信して命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供する1つ以上のコンピュータ装置によって実現されてよい。例えば、サーバ150は、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第1サービスを提供するシステムであってよく、サーバ160も、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第2サービスを提供するシステムであってよい。より具体的な例として、サーバ150は、複数の電子機器110、120、130、140においてインストールされて実行されるコンピュータプログラムであるアプリケーションを通じ、該当のアプリケーションが目的とするサービス(一例として、メッセンジャーサービスなど)を第1サービスとして複数の電子機器110、120、130、140に提供してよい。他の例として、サーバ160は、上述したアプリケーションのインストールおよび実行のためのファイルを複数の電子機器110、120、130、140に配布するサービスを第2サービスとして提供してよい。
【0029】
図2は、本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。図2では、電子機器に対する例として電子機器110の内部構成およびサーバ150の内部構成について説明する。また、他の電子機器120、130、140やサーバ160も、上述した電子機器110またはサーバ150と同一または類似の内部構成を有してよい。
【0030】
電子機器110およびサーバ150は、メモリ211、221、プロセッサ212、222、通信モジュール213、223、および入力/出力インタフェース214、224を含んでよい。メモリ211、221は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、ディスクドライブ、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ(flash memory)などのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROM、SSD、フラッシュメモリ、ディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ211、221とは区分される別の永続的記録装置として電子機器110やサーバ150に含まれてもよい。また、メモリ211、221には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコード(一例として、電子機器110においてインストールされて実行されるブラウザや特定のサービスの提供のために電子機器110にインストールされるアプリケーションなどのためのコード)が記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ211、221とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信モジュール213、223を通じてメモリ211、221にロードされてもよい。例えば、少なくとも1つのプログラムは、開発者またはアプリケーションのインストールファイルを配布するファイル配布システム(一例として、上述したサーバ160)がネットワーク170を介して提供するファイルによってインストールされるコンピュータプログラム(一例として、上述したアプリケーション)に基づいてメモリ211、221にロードされてよい。
【0031】
プロセッサ212、222は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ211、221または通信モジュール213、223によって、プロセッサ212、222に提供されてよい。例えば、プロセッサ212、222は、メモリ211、221のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0032】
通信モジュール213、223は、ネットワーク170を介して電子機器110とサーバ150とが互いに通信するための機能を提供してもよいし、電子機器110および/またはサーバ150が他の電子機器(一例として、電子機器120)または他のサーバ(一例として、サーバ160)と通信するための機能を提供してもよい。一例として、電子機器110のプロセッサ212がメモリ211のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求が、通信モジュール213の制御にしたがってネットワーク170を介してサーバ150に伝達されてよい。これとは逆に、サーバ150のプロセッサ222の制御にしたがって提供される制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどが、通信モジュール223とネットワーク170を経て電子機器110の通信モジュール213を通じて電子機器110に受信されてよい。例えば、通信モジュール213を通じて受信されたサーバ150の制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどは、プロセッサ212やメモリ211に伝達されてよく、コンテンツやファイルなどは、電子機器110がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。
【0033】
入力/出力インタフェース214は、入力/出力装置215とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、キーボード、マウス、マイクロフォン、カメラなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカ、触覚フィードバックデバイスなどのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース214は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置215は、電子機器110と1つの装置で構成されてもよい。また、サーバ150の入力/出力インタフェース224は、サーバ150に接続するかサーバ150が含むことのできる入力または出力のための装置(図示せず)とのインタフェースのための手段であってよい。より具体的な例として、電子機器110のプロセッサ212がメモリ211にロードされたコンピュータプログラムの命令を処理するにあたり、サーバ150や電子機器120が提供するデータを利用して構成されるサービス画面やコンテンツが、入力/出力インタフェース214を通じてディスプレイに表示されてよい。
【0034】
また、他の実施形態において、電子機器110およびサーバ150は、図2の構成要素よりも多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、電子機器110は、上述した入力/出力装置215のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、GPS(Global Positioning System)モジュール、カメラ、各種センサ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。より具体的な例として、電子機器110がスマートフォンである場合、一般的にスマートフォンが含んでいる加速度センサやジャイロセンサ、カメラモジュール、物理的な各種ボタン、タッチパネルを利用したボタン、入力/出力ポート、振動のための振動器などのような多様な構成要素が、電子機器110にさらに含まれるように実現されてよい。
【0035】
以下、IoT機器を制御する方法およびシステムの具体的な実施形態について説明する。
【0036】
IoT機器とは、電気/ガスまたは上下水道を含め、エネルギーを管理するスマートグリッドシステム、家庭の冷房および暖房を統合管理するホームネットワークシステム、自動車のドアロック装置を自動で解除したり鍵をささなくてもエンジンをかけたりすることのできるスマートキーなどのように、IoT技術基盤のサービス対象となるすべてのスマート機器やセンサなどを包括したものを意味してよい。
【0037】
図3は、本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示したブロック図であり、図4は、本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の例を示したフローチャートである。
【0038】
本実施形態に係る電子機器110には、コンピュータで実現されたIoT制御システムが構成されてよい。一例として、IoT制御システムは、独立的に動作するプログラム形態で実現されてもよいし、特定のアプリケーションのイン-アプリ(in-app)形態で構成されて特定のアプリケーション上で動作が可能なように実現されてもよい。特に、IoT制御システムは、電子機器110にインストールされたメッセンジャーにIoTサーバ(一例として、上述したサーバ160)との連動のためのボットを追加し、該当のボットによってIoTサーバ下にあるIoT機器を登録して制御することができる機能を提供する。
【0039】
電子機器110にインストールされたアプリケーションが提供する命令に基づいて電子機器110に実現されたIoT制御システムは、図4に示すIoT制御方法を実行してよい。
【0040】
図4に係るIoT制御方法を実行するために、電子機器110のプロセッサ212は、図3に示すように、IoT登録部310、IoT制御部320、およびIoT管理部330を備えてよい。実施形態によって、プロセッサ212の構成要素は、選択的にプロセッサ212に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ212の構成要素は、プロセッサ212の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。
【0041】
このようなプロセッサ212およびプロセッサ212の構成要素は、図4のIoT制御方法が含む段階410~440を実行するように電子機器110を制御してよい。例えば、プロセッサ212およびプロセッサ212の構成要素は、メモリ211が含むオペレーティングシステムのコードと少なくとも1つのプログラムのコードとによる命令を実行するように実現されてよい。
【0042】
ここで、プロセッサ212の構成要素は、電子機器110に記録されたプログラムコードが提供する命令(一例として、電子機器110で実行されたアプリケーションが提供する命令)にしたがってプロセッサ212によって実行されるプロセッサ212の互いに異なる機能の表現であってよい。例えば、電子機器110がIoT機器を登録するように上述した命令にしたがって電子機器110を制御するプロセッサ212の機能的表現として、IoT登録部310が利用されてよい。
【0043】
電子機器110でIoT機器を制御するためには、IoT機器それぞれに対応する専用アプリケーションを電子機器110にインストールしなければならない。IoT機器ごとにアプリケーションをそれぞれインストールしてIoT機器を操作することは、極めて面倒かつ不便であると言える。
【0044】
これに対し、本発明では、IoT機器を制御するために個別のアプリケーションをインストールするのではなく、共通する1つのアプリケーション、例えば、電子機器110にインストールされたメッセンジャーによって各種IoT機器を制御することができる機能を提供する。
【0045】
段階410において、プロセッサ212は、電子機器110の制御と関連する命令がロードされたメモリ211から必要な命令を読み取ってよい。この場合、読み取られた命令は、以下で説明する段階420~440をプロセッサ212が実行するように制御するための命令を含んでよい。
【0046】
段階420において、IoT登録部310は、電子機器110にインストールされたメッセンジャーにIoTサーバとの連動のためのボットを追加し、該当のボットによってIoTサーバが制御可能な少なくとも1つのIoT機器を登録してよい。このとき、IoT登録部310は、IoTサーバのボット形態のアカウントである公式アカウント(official account)をメッセンジャー上の友だちとして追加することにより、該当のIoTサーバと連動してよい。すなわち、IoT登録部310は、IoTサーバの公式アカウントを追加するユーザ入力に応じ、メッセンジャー上のチャットルームリストにボットとのチャットルームを追加してよい。ここで、IoTサーバの公式アカウントとは、IoTサーバと関連するメッセンジャー上のアカウントの1つであって、IoTサーバと関連する主体(例えば、IoTサービス提供者、IoT機器の製造会社、またはIoT機器の供給者)の要求に基づいて開設されるか運営されるアカウントを含んでよい。一例として、IoT登録部310は、IoTサーバの公式アカウントを利用してメッセンジャーの友だちとして追加する過程において、電子機器110のユーザからIoTサーバ上に登録されたユーザ情報(例えば、IDのようなユーザ識別のための情報)の入力を受け、これに基づいてユーザ認証を行った後に、ボットとのチャットルームを追加してよい。IoT登録部310は、メッセンジャー上のインタフェースとして電子機器110のユーザからユーザ情報を受信するためのユーザインタフェースを提供してよく、ここにユーザが入力したユーザ情報を利用して該当のユーザがIoTサーバ上に登録されたユーザであるかを確認した後、ボットとのチャットルームを追加してよい。他の例として、IoT登録部310は、電子機器110のユーザに対してメッセンジャー上に登録されたユーザ情報をIoTサーバと共有し、IoTサーバ上に新たに登録するか、IoTサーバ上に登録された既存のユーザ情報とマッチングさせる方式などを経た後、ボットとのチャットルームを追加してよい。言い換えれば、IoT登録部310は、IoTサーバが電子機器110のユーザから入力されたユーザ情報を新たに登録したり、IoTサーバ上に登録された既存のユーザ情報にマッチングしたりできるように、メッセンジャー上に登録されたユーザ情報をIoTサーバに送信してよい。
【0047】
また、IoT登録部310は、電子機器110にインストールされたメッセンジャーにIoTサーバとの連動のためのボットとのチャットルーム(またはボット)が追加されると、該当のボットによって制御しようとするIoT機器を選択的に登録してよい。IoT機器の製造会社や供給者ごとにボットがそれぞれ提供されることにより、メッセンジャーにボットが追加されると、電子機器110のユーザが利用するIoT機器を、メッセンジャーに追加されたボットとのチャットルームによって制御しようとする対象機器として登録しなければならない。一例として、IoT登録部310は、IoTサーバからIoTサーバ上に登録された、ユーザが利用するIoT機器リストの提供を受け、IoT機器リストに含まれる少なくとも1つのIoT機器を対象機器として登録してよい。他の例として、IoT登録部310は、近距離通信(例えば、Wi-Fi(登録商標)など)を利用した機器検索によって電子機器110の近傍にあるIoT機器を検索し、検索された少なくとも1つのIoT機器を対象機器として登録してよい。IoT登録部310は、メッセンジャーに追加されたボットと関連し、該当のボットとのチャットルームによって制御しようとするIoT機器の情報をメッセンジャー上に記録するようになるが、このとき、IoT機器全般の情報の代わりに、IoT機器の識別情報またはIoT機器の識別情報にマッチングされた固有区分子を電子機器110のユーザと関連付けて記録することにより、メッセンジャーには、ボットを利用した制御に要求される情報として、IoTサーバで機器を識別するために必要となる最小限の情報だけを維持できるようになる。
【0048】
IoT登録部310は、電子機器110にインストールされたメッセンジャーにIoTサーバとの連動のためのボットが追加された場合、電子機器110のユーザのアカウントとIoTサーバの公式アカウントとがマッチングされたチャットルームを生成してよい。さらに、IoT登録部310は、ボットとのチャットルームで友だち追加機能を提供してよく、メッセンジャー上の友だちリスト(すなわち、メッセンジャーでメッセージを送受信することができる他のユーザリスト)から電子機器110のユーザによって選択された友だちユーザを、ボットとのチャットルームに追加してよい。このとき、IoT登録部310は、ボットとのチャットルームにおいて、電子機器110のユーザをホストユーザとして指定し、追加された友だちユーザをゲストユーザとして指定してよい。ボットとのチャットルームに追加された友だちユーザには、ボットとのチャットルームに追加された時点から予め定められた期間までIoT機器を制御することのできる権限が付与されてよい。ゲストユーザの場合、ホストユーザが含まれるボットとのチャットルームに追加されてもよいし、ゲストユーザのアカウントとIoTサーバの公式アカウントがマッチングされたチャットルームが新たに生成されてもよい。ホストユーザにはもちろん、ゲストユーザにも、ボットとのチャットルームによってIoT機器を制御することのできる権限が付与されてよい。ホストユーザによって指定されたゲストユーザの場合、事前に定められた一定の期間が経過するか、ホストユーザから個別の命令があるときに、ゲストユーザが含まれるボットとのチャットルームから退出されるとともに、IoT機器の制御権限は自動喪失される。ゲストユーザにIoT機器の制御権限が付与される期間は、デフォルト設定されてもよいし、ゲストユーザの追加時点においてホストユーザが直接設定してもよい。
【0049】
段階430において、IoT制御部320は、電子機器110のユーザがボットとのチャットルームに入力した制御入力に基づいて特定されたIoT機器の制御信号をIoTサーバに送信することにより、ボットによってIoT機器を制御してよい。IoT制御部320は、ボットとのチャットルームに入力された制御入力に基づいて特定されるIoT機器の情報と制御命令とを含む制御信号を、電子機器110のユーザと関連付けてIoTサーバに送信してよい。言い換えれば、IoT制御部320は、メッセンジャー上のユーザのアカウントとIoTサーバの公式アカウントに対して設定された通信セッションを経て特定のIoT機器の制御信号をIoTサーバに送信してよい。電子機器110のユーザは、ボットとのチャットルームによって制御しようとするIoT機器を特定してよく、該当のIoT機器に対する制御命令を特定してよい。ボットとのチャットルームは、ボットで制御可能なIoT機器リストと、IoT機器リストに含まれるIoT機器の機能を制御するためのメニューリストなどのインタフェースを含んでよい。言い換えれば、ボットとのチャットルームに提供されるIoT機器リストとメニューリストとを利用して電子機器110のユーザから制御入力を受信してよく、受信した制御入力に基づいて、制御しようとするIoT機器と制御命令とを特定してよい。他の例として、IoT制御部320は、ボットとのチャットルームにユーザが入力した会話内容を分析することにより、制御しようとするIoT機器と制御命令とを特定することも可能である。言い換えれば、IoT制御部320は、チャットルームに会話メッセージとして入力された文章を対象に自然言語処理(natural language processing)に基づく構文分析やAI(人工知能)基盤の会話分析技術を利用することにより、該当の文章から、制御しようとするIoT機器と制御命令とを把握してよい。このとき、IoT制御部320は、電子機器110のユーザがボットとのチャットルームによって特定したIoT機器の識別情報またはIoT機器の識別情報にマッチングされた固有区分子、およびIoT機器の一部機能に対する制御命令を含む制御信号をIoTサーバに送信してよい。これにより、IoTサーバは、メッセンジャーサーバを経て電子機器110から制御信号を受信した場合、制御信号に含まれる識別情報や固有区分子に基づいてIoT機器を識別し、識別されたIoT機器に、制御信号に含まれる制御命令を伝達することにより、各IoT機器を制御してよい。
【0050】
段階440において、IoT管理部330は、ボットによるIoT機器の制御内容を、該当のボットが含まれるチャットルームの会話メッセージ形態で記録および管理してよい。IoT管理部330は、ボットとのチャットルームで送受信された少なくとも1つのメッセージを記録することにより、IoT機器の制御内容を記録してよい。すなわち、IoT管理部330は、ボットによるIoT機器の制御内容を、該当のボットが含まれるチャットルームの会話メッセージとしてメモリ221に記録してよく、記録されたメッセージを削除、修正、または他のユーザと関連付けるなどして制御内容を管理してよい。IoT管理部330は、ボットとのチャットルームでIoT機器の制御信号として特定されたIoT機器と制御命令とを、該当のチャットルームの会話メッセージとして記録して表示してよく、これにより、ユーザは、ボットとのチャットルームに表示された会話メッセージからIoT機器の制御履歴を確認してよい。このとき、IoT機器の制御履歴は、チャットルームの識別情報(例えば、チャットルームID)によってチャットルームを区分して記録されてよい。また、IoT管理部330は、ボットとのチャットルームによるIoT機器の制御履歴を、IoT機器の識別情報や区分子によってIoT機器を区分し、IoT機器ごとに記録および管理してよく、これをIoT機器の維持補修のためのデータとして利用してよい。IoT機器の維持補修のためのデータとして、IoT機器の制御履歴をIoTサーバで記録および管理することも可能である。
【0051】
さらに、ボットとのチャットルームは、IoT機器を制御するためのインタフェースの提供はもちろん、IoT機器に関するAS(after sales service)のような相談のためのインタフェースを含んでよい。例えば、IoT管理部330は、ボットとのチャットルームで特定されたIoT機器に関する相談が入力された場合、ユーザのアカウントとIoTサーバの公式アカウントとの間に設定された通信セッションに、カウンセラとのチャット環境を提供してよい。したがって、ボットとのチャットルームを利用することにより、IoT機器に関する制御と相談とを同じ空間で行うことが可能となる。
【0052】
したがって、本発明は、IoT機器を制御するための個別のアプリケーションがなくても、メッセンジャーにIoTサーバとの連動のためのボットを追加し、該当のボットを利用してIoTサーバ下にある各種IoT機器を制御することができる。
【0053】
図5は、本発明の一実施形態における、メッセンジャーにIoTサーバとの連動のためのボットを追加する過程の例を示した図である。
【0054】
図5を参照すると、ユーザは、電子機器110にインストールされたメッセンジャーで公式アカウント追加画面を呼び出した後(S51)、公式アカウント追加画面に追加しようとするIoTサーバのアカウント情報を入力してよい(S52)。
【0055】
電子機器110は、公式アカウント追加画面に入力されたアカウント情報に対応するIoTサーバのボットをメッセンジャーに追加してよい(S53)。
【0056】
電子機器110は、メッセンジャーに追加されたボットを経て該当のIoTサーバ(IoT_Server)と連動してよい(S54)。
【0057】
このとき、電子機器110は、ユーザからIoTサーバ上に登録されたユーザ情報の入力を受けてユーザ認証を経た後に、IoTサーバとの連動のためのボットを追加してよい。あるいは、メッセンジャー上に登録されたユーザ情報をIoTサーバと共有してIoTサーバ上に新たに登録するか、IoTサーバ上に登録された既存のユーザ情報にマッチングさせる方式などを経ることにより、該当のユーザと関連するIoTサーバとの連動のためのボットを追加してよい。
【0058】
図6は、本発明の一実施形態における、ボットによって制御されるIoT機器を登録する過程の例を示した図である。
【0059】
電子機器110は、IoTサーバとの連動のためのボットがメッセンジャーに追加されると、ボットによって制御しようとする対象機器を登録してよい。
【0060】
図6を参照すると、電子機器110は、Wi-Fi(登録商標)のような近距離通信を利用して周辺機器を検索してよい(S61)。
【0061】
電子機器110は、機器検索によって検索された少なくとも1つのIoT機器に対する登録信号を、メッセンジャーに追加されたボットを経てIoTサーバに送信してよい(S62)。このとき、登録信号には、電子機器110のユーザを識別するための情報とIoT機器の識別情報とが含まれてよい。
【0062】
IoTサーバは、電子機器110の登録信号に基づいて電子機器110のユーザが利用するIoT機器リストに該当のIoT機器を登録し、機器登録が完了すると、登録完了信号を電子機器110に送信してよい(S63)。
【0063】
したがって、電子機器110は、近距離通信を利用した機器検索を実行し、メッセンジャーに追加されたボットによって制御しようとするIoT機器を登録することができる。
【0064】
図7は、本発明の一実施形態における、ボットによってIoT機器を制御する過程の例を示した図である。
【0065】
図7を参照すると、ユーザは、電子機器110上のメッセンジャーで、ボットとのチャットルームによって制御しようとするIoT機器を特定してよく、該当のIoT機器に対する制御命令を特定してよい(S71)。
【0066】
電子機器110は、ユーザがボットとのチャットルームによって特定したIoT機器の識別情報またはIoT機器の識別情報にマッチングされた固有区分子、およびIoT機器の一部機能に対する制御命令を含む制御信号をIoTサーバに送信してよい(S72)。
【0067】
IoTサーバは、電子機器110からボットを経て制御信号を受信した場合、制御信号に含まれる識別情報や固有区分子に基づいて制御対象であるIoT機器を識別し、識別されたIoT機器に、制御信号に含まれる制御命令を伝達することにより、IoT機器を制御してよい(S73)。
【0068】
電子機器110は、ボットとのチャットルームによって制御しようとするIoT機器と制御命令とを特定するためのインタフェースを提供してよい。図8に示すように、ボットとのチャットルーム800では、ボットによって制御可能なIoT機器リスト810と、IoT機器リストに含まれるIoT機器の機能を制御するためのメニューリスト820と、が提供されてよい。メニューリスト820は、IoT機器に応じて少なくとも1つ以上のデプス(depth)で構成されたメニューを提供してよい。言い換えれば、ユーザは、ボットとのチャットルーム800で提供されるIoT機器リスト810とメニューリスト820とを利用することにより、制御しようとするIoT機器と制御命令とを特定してよい。
【0069】
電子機器110は、ボットとのチャットルーム800でIoT機器と制御命令とが特定されることにより、該当のボットによってIoT機器の情報と制御命令とを含む制御信号をIoTサーバに送信するようになるが、このとき、図9に示すように、IoT機器の制御信号として特定されたIoT機器と制御命令とを該当のチャットルームの会話メッセージ930として表示してよい。言い換えれば、電子機器110は、ボットによるIoT機器の制御内容をチャットルーム800の会話メッセージ930として記録および管理してよく、これにより、ユーザは、必要なときに、ボットとのチャットルーム800に表示された会話メッセージ930から、IoT機器の制御履歴を確認してよい。
【0070】
電子機器110は、IoT機器と制御命令とを特定するために、ボットとのチャットルーム800で提供されるIoT機器リスト810とメニューリスト820とを利用する以外にも、ユーザが入力した文章を分析することにより、制御しようとするIoT機器と制御命令とを特定することも可能である。図10に示すように、ユーザは、ボットとのチャットルーム1000に、IoT機器の制御意思を示す文章1010を口語体などで自由に入力してよい。このとき、電子機器110は、入力文章1010の構文分析などに基づいて該当の文章1010で制御しようとするIoT機器1001と制御命令1002とを把握し、特定してよい。
【0071】
また、ボットとのチャットルーム800、1000には、電子機器110のユーザによって選択された友だちを追加するための友だち追加メニュー850、1050が含まれてよい。電子機器110のユーザは、ボットとのチャットルーム800、1000で友だち追加メニュー850、1050を利用してメッセンジャー上の友だちリストから選択した友だちを、該当のチャットルーム800、1000に追加してよい。このとき、電子機器110のユーザはホストユーザとして指定され、追加された友だちはゲストユーザとして指定されてよい。ホストユーザにはもちろん、ゲストユーザにも、ボットとのチャットルーム800、1000によってIoT機器を制御することができる権限が付与される。ゲストユーザの場合には、一定の期間が経過するか、ホストユーザから退出命令があるときに、ボットとのチャットルーム800、1000から退出されるとともに、IoT機器制御権限が自動喪失される。
【0072】
また、ボットとのチャットルーム800、1000には、IoT機器に関する相談のための相談メニュー860、1060が含まれてよい。電子機器110のユーザがボットとのチャットルーム800、1000で相談メニュー860、1060を利用してIoT機器に関する相談を要求した場合、ユーザのアカウントとIoTサーバの公式アカウントとの間に設定された通信セッションを利用してカウンセラとのチャット機能を提供してよい。
【0073】
上述では、電子機器110にインストールされたアプリケーションが提供する命令に基づいて電子機器110でIoT制御方法を実行すると説明したが、これに限定されることはなく、実施形態によっては、メッセンジャーサーバ(一例として、上述したサーバ150)またはIoTサーバ(一例として、上述したサーバ160)側が、電子機器110にインストールされたアプリケーションと連動して上述したIoT制御方法のうちの少なくとも一部の過程を直接実行してもよい。さらに、上述では、メッセンジャーサーバとIoTサーバとを、独立した個別のサーバシステムとして記述しているが、これに限定されることはなく、実施形態によっては、メッセンジャーサーバがIoTサーバと結合する形態で実現されてもよいし、メッセンジャーサーバがIoTサーバの少なくとも一部の機能を含んでもよい。
【0074】
具体的に、サーバ150が図4に示されるIoT制御方法の全部または一部を実行するために、サーバ150のプロセッサ222は、IoT登録部、IoT制御部、およびIoT管理部を備えてよい。実施形態によって、IoT登録部、IoT制御部、およびIoT管理部は、選択的にプロセッサ222に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ222の構成要素は、プロセッサ222の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。
【0075】
このようなプロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、図4の段階420~440を実行するようにサーバ150を制御してよい。例えば、プロセッサ222およびプロセッサ222の構成要素は、メモリ221が含むオペレーティングシステムのコードと少なくとも1つのプログラムのコードとによる命令を実行するように実現されてよい。
【0076】
サーバ150のプロセッサ222に含まれるIoT登録部、IoT制御部、およびIoT管理部は、図3を参照しながら説明したIoT登録部310、IoT制御部320、およびIoT管理部330と同じであるか対応するように図4の段階420~440を実行するため、プロセッサ222の構成要素についての具体的な説明を省略する。
【0077】
このように、本発明の実施形態によると、個別のアプリケーションがなくても、メッセンジャーに追加されたボットを経てIoTサーバと連動し、該当のIoTサーバ下にある各種IoT機器を制御することができ、IoTボットによるIoT機器の制御内容をメッセンジャーチャットルームの会話メッセージ形態で記録および管理することができる。また、本発明の実施形態によると、IoTボットとのチャットルームに友だちを招待し、該当の友だちにIoT機器の制御権限を提供することができる。さらに、本発明の実施形態によると、IoTボットとのチャットルームによるIoT機器の制御履歴をIoT機器の維持補修のためのデータとして利用することができ、IoTボットとのチャットルームを、IoT機器を制御するためのインタフェースとしてはもちろん、IoT機器に関する問い合わせや相談のためのインタフェースとしても利用可能である。
【0078】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0079】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0080】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。ここで、媒体は、コンピュータ実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時的に記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例は、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。
【0081】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0082】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0083】
212:プロセッサ
310:IoT登録部
320:IoT制御部
330:IoT管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10