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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】変形抑制具、及び、吊り下げ用容器
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/11 20060101AFI20240903BHJP
   B65D 5/52 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
A47F5/11
B65D5/52 H
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020157847
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2021129976
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】P 2020026143
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000100539
【氏名又は名称】アース製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】代野 喜彦
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-198695(JP,A)
【文献】実開昭60-152215(JP,U)
【文献】実開昭56-060966(JP,U)
【文献】特開2002-000312(JP,A)
【文献】特開2004-347733(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/11
B65D 5/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱形容器の所定の二箇所を繋ぐように設けられる紐を用いて前記箱形容器を吊して使用する際に前記紐に取り付けられ、前記箱形容器の変形を抑制する、変形抑制具であって、
前記箱形容器の前記二箇所の間隔に対応する幅を有する板状体と、
前記板状体に設けられ、前記紐が挿通される一対の第1紐挿通孔と、
当該変形抑制具が前記紐に取り付けられたときに前記箱形容器に面することになる前記板状体の縁部の両端にある角部に設けられ、前記第1紐挿通孔に挿通された前記紐が架けられて前記紐を前記箱形容器の前記二箇所の各々に向けて案内する、一対の案内部と、を備え、
前記板状体は、
第1板部と、前記第1板部に連結される第2板部と、を有するとともに、前記第1板部と前記第2板部とが互いに重なるように前記第1板部と前記第2板部とを連結する底面板部を中心に折り曲げられた形状を有し、
前記一対の前記案内部は、
前記底面板部の幅方向における両端部の各々に設けられ、幅方向内側に円弧状に窪む、
変形抑制具。
【請求項2】
請求項1に記載の変形抑制具において、
前記板状体に設けられ、前記一対の前記第1紐挿通孔よりも箱形容器側且つ幅方向外側に位置する一対の第2紐挿通孔を更に備える、
変形抑制具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の変形抑制具において、
前記第1板部は、当該第1板部を貫通する一対の第1孔部を有し、
前記第2板部は、当該第2板部を貫通する一対の第2孔部を有し、
前記一対の前記第1孔部及び前記一対の前記第2孔部は、
前記板状体の厚さ方向において互いに重なるように配置されて前記一対の前記第1紐挿通孔を画成する、
変形抑制具。
【請求項4】
請求項1~請求項の何れか一項に記載の変形抑制具において、
前記一対の前記第1紐挿通孔は、幅方向に延びる長孔形状を有する、
変形抑制具。
【請求項5】
請求項2に記載の変形抑制具において、
前記一対の前記第1紐挿通孔及び前記一対の前記第2紐挿通孔の少なくとも一方は、
前記一対の前記第1紐挿通孔及び前記一対の前記第2紐挿通孔の少なくとも一方の開口縁と、前記板状体の外周縁と、を繋ぐスリットを有し、
前記一対の前記第1紐挿通孔及び前記一対の前記第2紐挿通孔の少なくとも一方の前記開口縁は、
前記スリットを通じて前記一対の前記第1紐挿通孔及び前記一対の前記第2紐挿通孔の少なくとも一方の孔内に入った前記紐が前記スリット内に逆行しないように前記スリットから離れる向きに前記紐を案内する、返し形状を有する、
変形抑制具。
【請求項6】
請求項3に記載の変形抑制具において、
前記板状体は、一対の第3孔部を有する第3板部を更に有し、
前記第3孔部は、前記第1孔部及び前記第2孔部の少なくとも一方と前記幅方向と交差する方向に位置ずれして配置され、
前記第3板部は、
前記第1孔部及び前記第2孔部の少なくとも一方の開口縁と、前記第3孔部の開口と、によって前記紐を挟んで保持するように構成される、
変形抑制具。
【請求項7】
箱形容器の所定の二箇所を繋ぐように設けられる紐を用いて前記箱形容器を吊して使用する際に前記紐に取り付けられ、前記箱形容器の変形を抑制する、変形抑制具であって、
前記箱形容器の前記二箇所の間隔に対応する幅を有する板状体と、
前記板状体に設けられ、前記紐が挿通される一対の第1紐挿通孔と、
当該変形抑制具が前記紐に取り付けられたときに前記箱形容器に面することになる前記板状体の縁部の両端にある角部に設けられ、前記第1紐挿通孔に挿通された前記紐を前記箱形容器の前記二箇所の各々に向けて案内する、一対の案内部と、を備え、
前記板状体は、
第1板部と、前記第1板部に連結される第2板部と、を有するとともに、前記第1板部と前記第2板部とが互いに重なるように前記第1板部と前記第2板部との連結箇所を中心に折り曲げられた形状を有し、
前記一対の前記案内部は、
前記連結箇所の幅方向における両端部の各々に設けられ、
前記第1板部は、当該第1板部を貫通する一対の第1孔部を有し、
前記第2板部は、当該第2板部を貫通する一対の第2孔部を有し、
前記一対の前記第1孔部及び前記一対の前記第2孔部は、
前記板状体の厚さ方向において互いに重なるように配置されて前記一対の前記第1紐挿通孔を画成し、
前記板状体は、一対の第3孔部を有する第3板部を更に有し、
前記第3孔部は、前記第1孔部及び前記第2孔部の少なくとも一方と前記幅方向と交差する方向に位置ずれして配置され、
前記第3板部は、
前記第1孔部及び前記第2孔部の少なくとも一方の開口縁と、前記第3孔部の開口縁と、によって前記紐を挟んで保持するように構成される、
変形抑制具。
【請求項8】
箱状容器と、前記箱状容器の所定の二箇所を繋ぐように設けられる紐と、請求項1~請求項の何れか一項に記載の変形抑制具と、を備える吊り下げ用容器であって、
前記変形抑制具は、
前記紐が前記一対の前記第1紐挿通孔に挿通され且つ前記一対の前記案内部を介して前記箱形容器の前記二箇所の各々に向かうように、前記紐に取り付けられる、
吊り下げ用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変形抑制具、及び、吊り下げ用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、小売店の店頭などで商品を販売するにあたり、商品を陳列するための吊り下げ型の容器が用いられている。この種の容器は、ハンガーディスプレイとも称呼される。従来の吊り下げ型の容器の一つは、紙製の箱形の容器本体と、商品を収容するために容器本体に設けられるポケットと、容器本体の幅方向の両端部に結び付けられる紐と、を備える。この容器は、壁に固定されたフック等に紐を掛けることで、フック等に吊り下げられた姿勢で用いられる(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-186545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、実際に上述した従来の吊下げ用容器を使用する際には、限られたスペースにより多くの商品を陳列することや、関連する商品同士を互いに近くに陳列すること等の目的から、吊り下げ用の紐を出来る限り短くすることが求められる場合がある。この場合、紐を短くすればするほど、紐に生じる張力が容器本体に及ぼす外力(具体的には、張力の容器本体の幅方向における分力。以下「圧縮荷重」という。)が大きくなる。特に、液体などの重量のある商品を陳列する場合に紐を短くすると、紐が容器本体に及ぼす圧縮荷重によって容器本体が幅方向に潰されるように変形する可能性がある。
【0005】
上述した容器本体の変形への対策として、例えば、容器本体の強度を高めることが考えられる。しかし、一般に、このような強化を行うと、容器本体の重量が増すことで、紐に生じる張力が高まるとともに圧縮荷重が更に高まる傾向がある。また、このような強化に伴って容器本体の構造が複雑化することで、容器本体の製造コストが高まる傾向がある。このように、容器本体の強化によって容器本体の変形を抑制することは、容器本体の重量や製造コストの観点において、一般に困難である。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、箱形容器の変形を抑制することが可能な変形抑制具、及び、その変形抑制具を用いた吊り下げ用容器、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る変形抑制具、及び、吊り下げ用容器は、下記[1]~[7]を特徴としている。
[1]
箱形容器の所定の二箇所を繋ぐように設けられる紐を用いて前記箱型容器を吊して使用する際に前記紐に取り付けられ、前記箱型容器の変形を抑制する、変形抑制具であって、
前記箱型容器の前記二箇所の間隔に対応する幅を有する板状体と、
前記板状体に設けられ、前記紐が挿通される一対の紐挿通孔と、
当該変形抑制具が前記紐に取り付けられたときに前記箱型容器に面することになる前記板状体の縁部の両端にある角部に設けられ、前記紐挿通孔に挿通された前記紐を前記箱型容器の前記二箇所の各々に向けて案内する、一対の案内部と、を備える、
変形抑制具であること。
[2]
上記[1]に記載の変形抑制具において、
前記板状体は、
第1板部と、前記第1板部に連結される第2板部と、を有するとともに、前記第1板部と前記第2板部とが互いに重なるように前記第1板部と前記第2板部との連結箇所を中心に折り曲げられた形状を有し、
前記一対の前記案内部は、
前記連結箇所の幅方向における両端部の各々に設けられる、
変形抑制具であること。
[3]
上記[2]に記載の変形抑制具において、
前記第1板部は、当該第1板部を貫通する一対の第1孔部を有し、
前記第2板部は、当該第2板部を貫通する一対の第2孔部を有し、
前記一対の前記第1孔部及び前記一対の前記第2孔部は、
前記板状体の厚さ方向において互いに重なるように配置されて前記一対の前記紐挿通孔を画成する、
変形抑制具であること。
[4]
上記[1]~上記[3]の何れか一項に記載の変形抑制具において、
前記一対の前記紐挿通孔は、幅方向に延びる長孔形状を有する、
変形抑制具であること。
[5]
上記[1]~上記[4]の何れか一項に記載の変形抑制具において、
前記一対の前記紐挿通孔の少なくとも一方は、
当該少なくとも一方の前記紐挿通孔の開口縁と、前記板状体の外周縁と、を繋ぐスリットを有し、
前記少なくとも一方の前記紐挿通孔の前記開口縁は、
前記スリットを通じて前記少なくとも一方の前記紐挿通孔の孔内に入った前記紐が前記スリット内に逆行しないように前記スリットから離れる向きに前記紐を案内する、返し形状を有する、
変形抑制具であること。
[6]
上記[3]~上記[5]の何れか一項に記載の変形抑制具において、
前記板状体は、一対の第3孔部を有する第3板部を更に有し、
前記第3板部は、
前記第1孔部及び前記第2孔部の少なくとも一方の開口縁と、前記第3孔部の開口端と、によって前記紐を挟んで保持するように構成される、
変形抑制具であること。
[7]
箱状容器と、前記箱状容器の所定の二箇所を繋ぐように設けられる紐と、上記[1]~上記[6]の何れか一つに記載の変形抑制具と、を備える吊り下げ用容器であって、
前記変形抑制具は、
前記紐が前記一対の前記紐挿通孔に挿通され且つ前記一対の前記案内部を介して前記箱型容器の前記二箇所の各々に向かうように、前記紐に取り付けられる、
吊り下げ用容器であること。
【0008】
上記[1]の構成の変形抑制具によれば、変形抑制具の板状体に設けられる紐挿通孔に紐が通され、その紐が案内部を経て箱形容器に向けて案内される。板状体の幅は、箱形容器に紐が取り付けられる二箇所の間隔に対応している。そのため、実際に箱形容器を吊るす際、変形抑制具の一対の案内部を介して箱形容器に向かう一対の紐を、ほぼ等間隔を維持したままで箱形容器に到達させることができる。その結果、紐に生じる張力の幅方向における分力が実質的に無くなり、上述した従来の容器に比べ、箱形容器に及ぼされる圧縮荷重を著しく低減できる。したがって、本構成の変形抑制具は、箱形容器の変形を抑制することが可能である。
【0009】
更に、上記構成の変形抑制具では、板状体の紐挿通孔および案内部に紐が及ぼす外力やそれらの間の摩擦力により、紐に対する変形抑制具の位置を保つことができる。よって、所望の位置に変形抑制具を保持することが可能でありながら、必要に応じて変形抑制具を紐に沿って移動させることも可能である。加えて、案内部を板状体の角部に設けることで、板状体のほぼ全面を、商品説明の広告などの表示面として用いることができる。
【0010】
なお、箱形容器に紐が設けられる二箇所の間隔に「対応する」幅を板状体が有することは、二箇所の間隔と板状体の幅とが同一であること、及び、上述したように圧縮荷重を低減する観点において同一と見なし得る程度に二箇所の間隔と板状体の幅との相違が小さいこと、を表す。
【0011】
上記[2]の構成の変形抑制具によれば、第1板部と第2板部とが互いに重なるように第1板部と第2板部との連結箇所を中心に折り曲げられた形状を板状体が有し、且つ、連結箇所の幅方向における両端部の各々に一対の案内部が設けられる。よって、折り曲げという簡単な製法によって板状体に案内部を設けることができる。更に、板状体が第1板部および第2板部の多層構造を有することで、板状体の強度を向上できる。
【0012】
上記[3]の構成の変形抑制具によれば、第1板部の第1孔部と第2板部の第2孔部とが互いに重なることで、紐挿通孔が画成される。よって、紐挿通孔に紐が通されたとき、その紐によって第1板部と第2板部との位置ズレが抑制されることになる。その結果、上述したように板状体が折り曲げ形状を有していても、使用時における第1板部と第2板部との位置ズレ(即ち、変形抑制具の形崩れ)を抑制できる。
【0013】
上記[4]の構成の変形抑制具について以下に述べる。一般に、壁に固定されたフック等から変形抑制具までの距離によって、第1孔部及び第2孔部を通る紐の幅方向の位置が変わる。例えば、フック等から変形抑制具までの距離が近い場合、紐は、第1孔部及び第2孔部の孔内の幅方向内側の位置を通過する。一方、フック等から変形抑制具までの距離が遠い場合、紐は、第1孔部及び第2孔部の孔内の幅方向外側の位置を通過する。そのため、フック等から変形抑制具までの距離が変更された際、紐は、第1孔部及び第2孔部において幅方向に自由に移動できる。その結果、孔内での紐の移動が制限される場合に比べ、フック等から変形抑制具までの距離が変更された際に第1孔部及び第2孔部の開口縁に紐が押し付けられ難くなる。よって、紐が紐挿通孔(即ち、第1孔部および第2孔部)の周辺に及ぼす外力が小さくなり、変形抑制具そのものの形状(特に、幅方向の寸法)が適正に維持される。したがって、本構成の変形抑制具は、フック等から変形抑制具までの距離の大小によらず一対の紐をほぼ等間隔を維持したままで箱形容器に到達させる機能を維持することができ、箱形容器の変形をより適正に抑制することが可能である。
【0014】
上記[5]の構成の変形抑制具によれば、一対の紐挿通孔の少なくとも一方がスリットを有することで、スリットを通じてその少なくとも一方の紐挿通孔の孔内に紐が入ってくる。そして、その紐挿通孔の開口縁に設けられた返し形状により、スリットを通じて孔内に入った紐を、スリット内に逆行しないようにスリットから離れる向きに案内する。そのため、その紐挿通孔の孔内に入った紐は、その紐挿通孔の孔外へ出ることが抑制されて、使用時における変形抑制具の形崩れを抑制できる。
【0015】
上記[6]の構成の変形抑制具によれば、板状体が有する第3板部は、第1孔部及び第2孔部の少なくとも一方の開口縁と、第3板部が有する第3孔部の開口端と、によって紐を挟んで保持するように構成される。したがって、紐が保持されない場合に比べて、使用時における変形抑制具の形崩れを抑制できる。
【0016】
上記[7]の構成の吊り下げ用容器によれば、変形抑制具の板状体に設けられる紐挿通孔に紐が通され、その紐が案内部を経て箱形容器に向けて案内される。板状体の幅は、箱形容器に紐が取り付けられる二箇所の間隔に対応している。そのため、実際に箱形容器を吊るす際、変形抑制具を介して箱形容器に向かう紐を、ほぼ重力方向(鉛直方向)に延ばすことができる。その結果、紐に生じる張力の幅方向における分力が実質的に無くなり、上述した従来の容器に比べ、箱形容器に及ぼされる圧縮荷重を著しく低減できる。したがって、本構成の吊り下げ用容器は、箱形容器の変形を抑制することが可能である。更に、上述したように紐がほぼ重力方向(鉛直方向)に延びるため、斜め方向に紐が延びる場合(例えば、変形抑制具を用いずに箱形容器を紐で吊るした場合)などと比べ、紐よりも背面側に収納された商品を箱形容器から取り出す際、商品に紐が引っかかる等の不具合が生じることを抑制できる。したがって、本構成の吊り下げ用容器は、使用時の利便性にも優れる。
【発明の効果】
【0017】
このように、本発明によれば、箱形容器の変形を抑制することが可能な変形抑制具、及び、その変形抑制具を用いた吊り下げ用容器、を提供できる。
【0018】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る変形抑制具を備えた吊り下げ用容器の斜視図である。
図2図2(a)は、図1に示す吊り下げ用容器の展示状態における側面図であり、図2(b)は、図2(a)における変形抑制具の周辺の拡大図である。
図3図3(a)は、図2に示す吊り下げ用容器を背面側から視た斜視図である。
図4図4は、図1に示す変形抑制具の組み立てに使用される母材板の平面図である。
図5図5は、図4に示す母材板から図1に示す変形抑制具を組み立てる際の作業を説明するための斜視図であり、図5(a)は、その作業の途中の状態を示し、図5(b)は、その作業が完了して図1に示す変形抑制具が得られた状態を示す。
図6図6は、図1に示す変形抑制具の幅方向一側の端部を拡大して示し、図6(a)は、その正面図であり、図6(b)は、その背面図であり、図6(c)は、その下面図である。
図7図7は、本発明の第1実施形態における箱形容器に結び付けられている吊り下げ用の紐に変形抑制具を固定する際の作業を説明するための斜視図であり、図7(a)は、その作業の途中の状態を示し、図7(b)は、その作業が完了した状態を示す。
図8図8(a)は、図1に示す吊り下げ用容器の正面図であり、図8(b)は、図1に示す吊り下げ用容器の背面図である。
図9図9は、本発明の第2実施形態に係る変形抑制具を備えた吊り下げ用容器の斜視図である。
図10図10は、図9に示す変形抑制具の組み立てに使用される母材板の平面図である。
図11図11は、図10に示す母材板から図9に示す変形抑制具を組み立てる際の作業を説明するための斜視図であり、図11(a)は、その作業の途中の状態を示し、図11(b)は、その作業が完了して図9に示す変形抑制具が得られた状態を示す。
図12図12は、図9に示す変形抑制具の幅方向一側の端部を拡大して示し、図12(a)は、その正面図であり、図12(b)は、その背面図であり、図12(c)は、その下面図である。
図13図13は、本発明の第2実施形態における箱形容器に結び付けられている吊り下げ用の紐に変形抑制具を固定する際の作業を説明するための斜視図であり、図13(a)は、その作業の途中の状態を示し、図13(b)は、その作業が完了した状態を示す。
図14図14(a)は、図9に示す吊り下げ用容器の正面図であり、図14(b)は、図9に示す吊り下げ用容器の背面図である。
図15図15は、図10のA部における紐挿通孔の他の実施形態を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る吊り下げ用容器1について説明する。図1図3に示すように、吊り下げ用容器1は、商品を収容するための箱形容器30と、箱形容器30に結び付けられる紐50と、紐50に固定される変形抑制具60と、を備える。
【0021】
箱形容器30は、紙製である。図1図3に示すように、箱形容器30は、底板301と、背面板302と、前面板303と、左右側板304,305とで上部を開放した箱形に形成されている。底板301と、背面板302と、前面板303と、左右側板304,305とで囲う収容空間31が、商品を収容する空間になっている。前面板303には、収容する商品を取り出し易くするための切欠領域32が形成されている。
【0022】
図2及び図3に示すように、展示場所の壁面41に対向する箱形容器30の背面板302には、一対のイーゼル(姿勢保持板)33が、切り起こしにより形成されている。一対のイーゼル33は、図2に示すように、縁部331が壁面41に当接して、箱形容器30を後傾姿勢に保持する。一対のイーゼル33は、図3に示すように、背面板302から切り起こされた支持板34との係合によって、背面板302から垂直に起こした状態に保持される。
【0023】
箱形容器30の側板304,305の上部にはそれぞれ、紐固定部35が設けられている。各紐固定部35は、本例では、幅方向に貫通する孔である。一対の紐固定部35には、箱形容器30を吊り下げるための紐50の両端がそれぞれ結び付けられている。
【0024】
変形抑制具60は、箱形容器30の一対の紐固定部35に両端が固定された紐50を、図2に示すように、壁面41上のフック(吊り下げ用金具)42に吊す際に、その幅方向両端部を紐50に装着して使用される。
【0025】
変形抑制具60は、箱形容器30と同様に紙製である。図1及び図2に示すように、変形抑制具60は、底面板部61と、前面板部62と、背面板部63と、折り重ね板部64と、を備える。変形抑制具60は、全体として板状の形状を有しており、幅方向から見て三角形状を有し且つ幅方向に延びる枠状体である。変形抑制具60は、その機能および形状から、変形防止板とも称呼される。
【0026】
底面板部61は、幅方向及び前後方向に延びる矩形平板状の部分である。前面板部62は、底面板部61の前端縁から上方に折り曲げられて僅かに後傾しながら上方へ延びる矩形平板状の部分である。背面板部63は、底面板部61の後端縁から上方に折り曲げられて上方へ延びる矩形平板状の部分である。折り重ね板部64は、背面板部63の上端縁から背面板部63の前面側へ折り重ねられて下方へ延びる矩形平板状の部分である。
【0027】
底面板部61、前面板部62、背面板部63、及び、折り重ね板部64のそれぞれの幅方向寸法L2(図1参照)は一致している。即ち、変形抑制具60の幅方向寸法L2は、箱形容器30の一対の紐固定部35の幅方向の間隔L1(図1参照)と略等しい。
【0028】
変形抑制具60は、図4に示す展開形状の紙製の母材板70を利用して組み立てられる。母材板70に使う紙は、ボール紙(厚紙)の裏面側に、目が幅方向に沿って延びる段ボールを積層した構造を有する。なお、母材板70の表面側となるボール紙(厚紙)が、箱形容器30を支えたときに紐50から受ける荷重(幅方向の圧縮荷重P2、及び、鉛直方向の引張荷重G2。図1参照)に耐え得る十分な強度を持つ場合、母材板70は、当該ボール紙のみで構成され得る。
【0029】
図1及び図2に示す変形抑制具60は、図5(a)の矢印1に示すように、母材板70を境界線73で裏面側に折り曲げて、折り重ね板部64を背面板部63の裏面側に折り重ね(積層させ)、次いで、図5(a)の矢印2に示すように、母材板70を境界線71,72でそれぞれ裏面側に折り曲げて、前面板部62及び背面板部63それぞれを底面板部61から上方へ立ち上がらせ、前面板部62及び背面板部63の上端縁同士を接触させることによって、得られる(図5(b)参照)。前面板部62及び背面板部63の上端縁同士は、必要に応じて、両面粘着テープや接着剤で接着固定される。
【0030】
図4及び図5(a)から理解できるように、前面板部62の幅方向両端部における上下方向中央より上側の位置には、前面板部62の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット62aが形成され、一対のスリット62aの幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の孔部62bが形成されている。本例では、各孔部62bは、スリット62aの幅方向内側端から連続して円弧状に延びる溝状の孔部である。
【0031】
図4及び図5(a)から理解できるように、背面板部63の幅方向両端部における上下方向中央より上側の位置には、一対のスリット62aに対応して、背面板部63の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット63aが形成され、且つ、一対の孔部62bに対応して、一対のスリット63aの幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の孔部63bが形成されている。本例では、各孔部63bは、スリット63aの幅方向内側端に連続する円形状の孔部である。
【0032】
図4から理解できるように、折り重ね板部64の幅方向両端部における上下方向中央より上側の位置には、一対のスリット62aに対応して、折り重ね板部64の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット64aが形成され、且つ、一対の孔部62bに対応して、一対のスリット64aの幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の孔部64bが形成されている。本例では、各孔部64bは、スリット64aの幅方向内側端に連続する円形状の孔部である。
【0033】
組み立てが完了した変形抑制具60(図1及び図2参照)では、一対のスリット62a,63a,64aは、位置合わせされた状態で前後方向に互いに重なるように配置されて、前面板部62、折り重ね板部64、及び背面板部63を一括して板厚方向に貫通する一対のスリット65を構成している。更に、一対の孔部62b,63b,64bは、位置合わせされた状態で前後方向に互いに重なるように配置されて、前面板部62、折り重ね板部64、及び背面板部63を一括して板厚方向に貫通する一対の紐挿通孔66を構成している(図6図7及び図8も参照)。
【0034】
図4及び図5から理解できるように、背面板部63の幅方向両端部における上下方向中央より下側の位置には、背面板部63の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット67が形成され、且つ、一対のスリット67の幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の紐挿通孔68が形成されている(図6(b)、図7及び図8(b)も参照)。本例では、各紐挿通孔68は、スリット67の幅方向内側端に連続する円形状の孔部である。スリット67の長さは、スリット65の長さより短い。よって、一対の紐挿通孔68は、一対の紐挿通孔66よりも幅方向外側に位置している。その結果、一対の紐挿通孔68は、一対の紐挿通孔66に通された紐50を後述する一対の案内部69に向けて案内する機能を果たす。
【0035】
更に、底面板部61の幅方向両端面(即ち、組み立てが完了した変形抑制具60における下側の幅方向両端角部)には、図4から理解できるように、幅方向内側に円弧状に窪む一対の案内部69が形成されている。一対の案内部69は、変形抑制具60を固定する紐50を箱形容器30に向けて案内する機能を果たす。
【0036】
図4に示す母材板70における前面板部62及び背面板部63の表側面(ボール紙の表面)には、商品説明の広告用の文字や画像を印刷することができる。この場合、図1及び図2に示す組み立てが完了した変形抑制具60の表裏両面に、商品説明の広告用の文字や画像を表示することができる。
【0037】
以上説明した変形抑制具60を、箱形容器30の一対の紐固定部35に結び付けられている吊り下げ用の紐50に固定する際には、図7(a)及び図7(b)に示すように、紐50の左右一対の第1途中部分を、前面側から上方に延び且つ背面側から下方に延びるように、一対のスリット65を介して一対の紐挿通孔66に挿通させ、次いで、紐50における一対の第1途中部分より下方に位置する一対の第2途中部分を、後面側から上方に延び且つ前面側から下方に延びるように、一対のスリット67を介して一対の紐挿通孔68に挿通させ、次いで、紐50における一対の第2途中部分より下方に位置する一対の部分を、変形抑制具60の一対の案内部69に架ける。
【0038】
この状態にて、紐50に、箱形容器30の質量等に由来する張力を付与することで、前面板部62の一対の孔部62b、及び、一対の案内部69等に紐50が及ぼす外力や摩擦力に起因して、紐50に対する変形抑制具60の位置が固定される。また、紐50を緩めて、一対の紐挿通孔66,68に挿通する紐50の位置をずらすことで、紐50に対する変形抑制具60の上下方向の位置を容易に移動させることができる。
【0039】
吊り下げ用の紐50に固定された変形抑制具60は、紐50を吊り下げ用のフック42(図2参照)に引っかけた状態では、図1及び図2に示すように、フック42と箱形容器30との間に介在する。その結果、変形抑制具60は、フック42から延びる紐50の傾斜に関係なく、箱形容器30の一対の紐固定部35から上方に延びる紐50の延在方向を、鉛直方向に近づく傾斜状態、好ましくは、略鉛直方向に延びた状態に整える。即ち、変形抑制具60は、箱形容器30の一対の紐固定部35に連結されている紐の傾斜を鉛直方向に近付ける。別の言い方をすると、変形抑制具60の一対の案内部69から箱形容器30に向かう一対の紐50が、ほぼ等間隔を維持したままで一対の紐固定部35に到達する。
【0040】
これにより、変形抑制具60は、フック42と箱形容器30との間に介在して、図1及び図8に示すように、フック42から延びる紐50の傾斜のために発生する幅方向の圧縮荷重P2を受けて、箱形容器30の一対の紐固定部35には略鉛直方向の引張荷重G2のみを作用させる。即ち、箱形容器30の一対の紐固定部35には、幅方向の圧縮荷重は及ぼされないことになる。なお、箱形容器30や変形抑制具60の製造時などにおいて不可避的に生じ得る寸法上の公差(いわゆる製造バラツキ)に起因し、一対の案内部69から箱形容器30に向かう一対の紐50の間隔が多少変動したとしても、一対の紐固定部35に及ぼされる幅方向の圧縮荷重は、上述した従来の吊り下げ用容器に比べて無視できる程度に十分に小さい。
【0041】
よって、紐50を短くして箱形容器30を吊した場合であっても、箱形容器30の一対の紐固定部35に、箱形容器30の変形を招く幅方向の圧縮荷重が作用することを抑止して、箱形容器30の変形を防止することができる。
【0042】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る吊り下げ用容器201、及び、第1実施形態に係る吊り下げ用容器1は、変形抑制具260及び変形抑制具60が異なる。これ以外の点については、第1実施形態と第2実施形態とは同様に構成されている。以下、図面を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る吊り下げ用容器201について説明する。図2図3、及び、図9に示すように、吊り下げ用容器201は、商品を収容するための箱形容器30と、箱形容器30に結び付けられる紐50と、紐50に固定される変形抑制具260と、を備える。
【0043】
変形抑制具260は、箱形容器30の一対の紐固定部35に両端が固定された紐50を、図2に示すように、壁面41上のフック(吊り下げ用金具)42に吊す際に、その幅方向両端部を紐50に装着して使用される。
【0044】
変形抑制具260は、箱形容器30と同様に紙製である。図9に示すように(図2も参照)、変形抑制具260は、底面板部261と、前面板部262と、背面板部263と、折り重ね板部264と、を備える。変形抑制具260は、全体として板状の形状を有しており、幅方向から見て三角形状を有し且つ幅方向に延びる枠状体である。変形抑制具260は、その機能および形状から、変形防止板とも称呼される。
【0045】
底面板部261は、幅方向及び前後方向に延びる矩形平板状の部分である。前面板部262は、底面板部261の前端縁から上方に折り曲げられて僅かに後傾しながら上方へ延びる矩形平板状の部分である。背面板部263は、底面板部261の後端縁から上方に折り曲げられて上方へ延びる矩形平板状の部分である。折り重ね板部264は、背面板部263の上端縁から背面板部263の前面側へ折り重ねられて下方へ延びる矩形平板状の部分である。
【0046】
底面板部261、前面板部262、背面板部263、及び、折り重ね板部264のそれぞれの幅方向寸法L2a(図9参照)は一致している。即ち、変形抑制具260の幅方向寸法L2aは、箱形容器30の一対の紐固定部35の幅方向の間隔L1(図1参照)と略等しい。
【0047】
変形抑制具260は、図10に示す展開形状の紙製の母材板270を利用して組み立てられる。母材板270に使う紙は、ボール紙(厚紙)の裏面側に、目が幅方向に沿って延びる段ボールを積層した構造を有する。なお、母材板270の表面側となるボール紙(厚紙)が、箱形容器30を支えたときに紐50から受ける荷重(幅方向の圧縮荷重P2、及び、鉛直方向の引張荷重G2。図9参照)に耐え得る十分な強度を持つ場合、母材板270は、当該ボール紙のみで構成され得る。
【0048】
図9に示す変形抑制具260は、図11(a)の矢印1に示すように、母材板270を境界線273で裏面側に折り曲げて、折り重ね板部264を背面板部263の裏面側に折り重ね(積層させ)、次いで、図11(a)の矢印2に示すように、母材板270を境界線271,272でそれぞれ裏面側に折り曲げて、前面板部262及び背面板部263それぞれを底面板部261から上方へ立ち上がらせ、前面板部262及び背面板部263の上端縁同士を接触させることによって、得られる(図11(b)参照)。前面板部262及び背面板部263の上端縁同士は、必要に応じて、両面粘着テープや接着剤で接着固定される。
【0049】
図10及び図11(a)から理解できるように、前面板部262の幅方向両端部における上下方向中央より上側の位置には、前面板部262の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット262aが形成される。一対のスリット262aは、幅方向の外側から内側に向けて上下方向の下側に傾斜する傾斜部262cを有する。傾斜部262cは、変形抑制具260の組み立てが完了した後も、幅方向の外側から内側に向けて上下方向の下側に傾斜する。一対のスリット262aの幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の孔部262bが形成されている。本例では、各孔部262bは、スリット262aの幅方向内側端から連続して長孔形状に延びる溝状の孔部である。
【0050】
各孔部262bにおける幅方向の外側端縁262dは、それぞれ弧を描くように各スリット262aに連続する。つまり、各外側端縁262dは、紐50が各孔部262bから外れる方向(即ち、幅方向の外側)への移動を抑制する返し形状となる。なお、本例では、外側端縁262dは、弧を描くように各スリット262aと連続しているが、各外側端縁262dと各スリット262aとが直交して連続してもよい。
【0051】
図10及び図11(a)から理解できるように、背面板部263の幅方向両端部における上下方向中央より上側の位置には、一対のスリット262aに対応して、背面板部263の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット263aが形成され、且つ、一対の孔部262bに対応して、一対のスリット263aの幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の孔部263bが形成されている。一対のスリット263aは、幅方向の外側から内側に向けて上下方向の上側に傾斜する傾斜部263cを有する。傾斜部263cは、変形抑制具260の組み立てが完了した後も、幅方向の外側から内側に向けて上下方向の下側に傾斜する。本例では、各孔部263bは、スリット263aの幅方向内側端に連続する長孔形状の孔部である。
【0052】
各孔部263bにおける幅方向の外側端縁263dは、それぞれ弧を描くように各スリット263aに連続する。つまり、各外側端縁263dは、紐50が各孔部263bから外れる方向(即ち、幅方向の外側)への移動を抑制する返し形状となる。なお、本例では、外側端縁263dは、弧を描くように各スリット263aと連続しているが、各外側端縁263dと各スリット263aとが直交して連続してもよい。
【0053】
図10から理解できるように、折り重ね板部264の幅方向両端部における上下方向中央より上側の位置には、一対のスリット262aに対応して、折り重ね板部264の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット264aが形成され、且つ、一対の孔部262bに対応して、一対のスリット264aの幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の孔部264bが形成されている。本例では、各孔部264bは、スリット264aの幅方向内側端に連続する長孔形状の孔部である。
【0054】
各孔部264bにおける幅方向の外側端縁264dは、それぞれ弧を描くように各スリット264aに連続する。つまり、各外側端縁264dは、紐50が各孔部264bから外れる方向(即ち、幅方向の外側)への移動を抑制する返し形状となる。なお、本例では、外側端縁264dは、弧を描くように各スリット264aと連続しているが、各外側端縁264dと各スリット264aとが直交して連続してもよい。
【0055】
図10に示すように、境界線271からスリット262aまでの距離をL3とし、境界線272からスリット263aまでの距離をL4とし、折り重ね板部264の下端縁部274からスリット264aまでの距離をL5とする。このとき、距離L3と距離L4との長さは等しく、距離L5の長さは距離L3及び距離L4よりも長い(即ち、L5>L3=L4)。
【0056】
上述したような構造を有することで、組み立てが完了した変形抑制具260(図9参照)では、一対のスリット262a,263a,264aは、前後方向に位置合わせされない。具体的には、一対のスリット262a、263aは、上下方向に位置ずれした一対のスリット264aを挟んで前後方向に位置合わせされる。即ち、前面板部262、折り重ね板部264、及び背面板部263は、一括して板厚方向に貫通しないように構成している。上述したように、スリット262a,263a,264aが前後方向に位置合わせされないことにより、例えば、スリット262a,263a,264aを通じて一対の孔部262b,263b,264bの孔内に入った紐50がスリット262a,263a,264a内に逆行し難い。そのため、一対の孔部262b,263b,264bの孔内に入った紐50は、一対の孔部262b,263b,264bの孔外へ出ることが抑制される。
【0057】
更に、一対の孔部262b,263b,264bは、一部が前後方向に位置合わせされる。具体的には、一対の孔部264bは、一対の孔部262b、263bよりも上下方向の上方側に位置しており、一対の孔部264bの下方側の一部が一対の孔部262b、263bと重なる(図12参照)。つまり、一対の孔部264bの下方側の一部、及び、一対の孔部262b、263bの上方側の一部との重なる箇所においては、前面板部262、折り重ね板部264、及び背面板部263を一括して板厚方向に貫通する一対の紐挿通孔266を構成している(図12図14参照)。
【0058】
図10及び図11から理解できるように、背面板部263の幅方向両端部における上下方向中央より下側の位置には、背面板部263の幅方向端面から幅方向内側に向けて直線状に延び且つ板厚方向に貫通する一対のスリット267が形成され、且つ、一対のスリット267の幅方向内側端から連続して、板厚方向に貫通する一対の紐挿通孔268が形成されている(図12(b)、図13及び図14(b)も参照)。本例では、各紐挿通孔268は、スリット267の幅方向内側端に連続する孔部であり、スリット267と連続する返し形状268aを有する。各紐挿通孔268は、円形状の一部が円弧状に切り欠かれたような形状を有する。別の言い方をすると、各返し形状268aは、円形状の各紐挿通孔268の一部を径方向内側に窪むような形状である。
【0059】
更に、別の言い方をすると、各紐挿通孔268は、各紐挿通孔268の開口縁と、背面板部263の外周縁と、を繋ぐスリット267を有している。そして、各紐挿通孔268の開口縁は、スリット267を通じて各紐挿通孔268の孔内に入った紐50がスリット267内に逆行しないようにスリット267から離れる向きに紐50を案内する返し形状268aを有する。
【0060】
一対の紐挿通孔266の各々は、一対の紐挿通孔268の各々よりも母材板270(前面板部262、背面板部263、及び、折り重ね板部264)の幅方向両端部に近い。別の言い方をすると、一対の紐挿通孔268は、一対の紐挿通孔266よりも幅方向外側に位置している。その結果、一対の紐挿通孔268は、一対の紐挿通孔266に通された紐50を後述する一対の案内部269に向けて案内する機能を果たす。
【0061】
更に、底面板部261の幅方向両端面(即ち、組み立てが完了した変形抑制具260における下側の幅方向両端角部)には、図10から理解できるように、幅方向内側に円弧状に窪む一対の案内部269が形成されている。一対の案内部269は、変形抑制具260を固定する紐50を箱形容器30に向けて案内する機能を果たす。
【0062】
図10に示す母材板270における前面板部262及び背面板部263の表側面(ボール紙の表面)には、商品説明の広告用の文字や画像を印刷することができる。この場合、図9に示す組み立てが完了した変形抑制具260の表裏両面に、商品説明の広告用の文字や画像を表示することができる。
【0063】
以上説明した変形抑制具260を、箱形容器30の一対の紐固定部35に結び付けられている吊り下げ用の紐50に固定する際には、図13(a)及び図13(b)に示すように、紐50の左右一対の第1途中部分を、前面側から上方に延び且つ背面側から下方に延びるように、一対のスリット265を介して一対の紐挿通孔266に挿通させる。このとき、各傾斜部262c、263cが紐50を一対の紐挿通孔266に挿通する案内をする役割を果たす。次いで、紐50における一対の第1途中部分より下方に位置する一対の第2途中部分を、後面側から上方に延び且つ前面側から下方に延びるように、一対のスリット267を介して一対の紐挿通孔268に挿通させ、次いで、紐50における一対の第2途中部分より下方に位置する一対の部分を、変形抑制具260の一対の案内部269に架ける。
【0064】
この状態にて、紐50に、箱形容器30の質量等に由来する張力を付与することで、前面板部262の一対の孔部262b、及び、一対の案内部269等に紐50が及ぼす外力や摩擦力に起因して、紐50に対する変形抑制具260の位置が固定される。また、紐50を緩めて、一対の紐挿通孔266,268に挿通する紐50の位置をずらすことで、紐50に対する変形抑制具260の上下方向の位置を容易に移動させることができる。
【0065】
吊り下げ用の紐50に固定された変形抑制具260は、紐50を吊り下げ用のフック42(図2参照)に引っかけた状態では、図9に示すように、フック42と箱形容器30との間に介在する。その結果、変形抑制具260は、フック42から延びる紐50の傾斜に関係なく、箱形容器30の一対の紐固定部35から上方に延びる紐50の延在方向を、鉛直方向に近づく傾斜状態、好ましくは、略鉛直方向に延びた状態に整える。即ち、変形抑制具260は、箱形容器30の一対の紐固定部35に連結されている紐の傾斜を鉛直方向に近付ける。別の言い方をすると、変形抑制具260の一対の案内部269から箱形容器30に向かう一対の紐50が、ほぼ等間隔を維持したままで一対の紐固定部35に到達する。
【0066】
これにより、変形抑制具260は、フック42と箱形容器30との間に介在して、紐50が紐挿通孔266の幅方向内側の端縁に位置するとき、フック42から延びる紐50の傾斜のために発生する幅方向の圧縮荷重P2を受けて、箱形容器30の一対の紐固定部35には略鉛直方向の引張荷重G2のみを作用させる。即ち、箱形容器30の一対の紐固定部35には、幅方向の圧縮荷重は及ぼされないことになる。なお、箱形容器30や変形抑制具260の製造時などにおいて不可避的に生じ得る寸法上の公差(いわゆる製造バラツキ)に起因し、一対の案内部269から箱形容器30に向かう一対の紐50の間隔が多少変動したとしても、一対の紐固定部35に及ぼされる幅方向の圧縮荷重は、上述した従来の吊り下げ用容器に比べて無視できる程度に十分に小さい。
【0067】
よって、紐50を短くして箱形容器30を吊した場合であっても、箱形容器30の一対の紐固定部35に、箱形容器30の変形を招く幅方向の圧縮荷重が作用することを抑止して、箱形容器30の変形を防止することができる。
【0068】
<作用・効果>
以上、本実施形態に係る吊り下げ用容器1(変形抑制具60)によれば、変形抑制具60に設けられる一対の紐挿通孔66,68に紐50が通され、その紐50が一対の案内部69を経て箱形容器30に案内される。変形抑制具60の幅方向寸法L2(図1参照)は、箱形容器30の一対の紐固定部35の幅方向の間隔L1(図1参照)と略等しい。そのため、実際に箱形容器30を紐50で吊るす際、変形抑制具60を介して箱形容器30に向かう紐50をほぼ重力方向(鉛直方向)に延ばすことができる。その結果、紐50に生じる張力の幅方向における分力が実質的に無くなり、上述した従来の容器に比べて箱形容器30に及ぼされる圧縮荷重を著しく小さくすることができる。更に、変形抑制具60の一対の紐挿通孔66、68及び一対の案内部69に紐50が及ぼす外力や摩擦力により、紐50に対する変形抑制具60の位置を固定できる。よって、変形抑制具60を紐50に沿って容易に上下移動させることが可能でありながら、箱形容器30に向かう紐50が重力方向に延びる状態を適正に維持できる。加えて、一対の案内部69を変形抑制具60の下側の幅方向両端角部に設けることで、前面板部62及び背面板部63のほぼ全面を、商品説明の広告等の表示面として用いることができる。したがって、本実施形態に係る吊り下げ用容器1(変形抑制具60)は、箱形容器30に及ぼされる圧縮荷重を低減することが可能である。
【0069】
更に、変形抑制具60は、前面板部62と背面板部63とが互いに重なるように底面板部61を中心に折り曲げられた形状を有し、底面板部61の幅方向両端部に一対の案内部69が設けられる。よって、折り曲げという簡単な構造によって変形抑制具60の箱形容器30側の両端角部に一対の案内部69を設けることができ、前面板部62と背面板部63との多層構造によって変形抑制具60の強度を向上できる。
【0070】
更に、一対の孔部62b,63b,64bが位置合わせされた状態で、前面板部62と背面板部63とが互いに重なるように配置される。よって、一対の孔部62b,63b,64bが画成する一対の紐挿通孔66に紐50を通すことで、前面板部62と背面板部63との位置ズレを紐50によって抑制できる。
【0071】
更に、一対の孔部262b、263b、264bが長孔形状に形成されている。よって、孔内での紐50の移動が制限され難く、フック等から変形抑制具260までの距離が変更された際に第1孔部262b及び第2孔部263bの開口縁に紐50が押し付けられ難くなる。よって、紐50が紐挿通孔(即ち、一対の孔部262bおよび一対の孔部263b)の周辺に及ぼす外力が小さくなり、変形抑制具260そのものの形状(特に、幅方向の寸法)が適正に維持される。したがって、変形抑制具260は、フック等から変形抑制具260までの距離の大小によらず一対の紐50をほぼ等間隔を維持したままで箱形容器30に到達させる機能を維持することができ、箱形容器30の変形をより適正に抑制することが可能である。
【0072】
更に、紐挿通孔268の少なくとも一方がスリット267を有することで、スリット267を通じてその少なくとも一方の紐挿通孔268の孔内に紐50が入ってくる。そして、その紐挿通孔268の開口縁に設けられた返し形状268aにより、スリット267を通じて孔内に入った紐50を、スリット267内に逆行しないようにスリット267から離れる向きに案内する。そのため、その紐挿通孔268の孔内に入った紐50は、その紐挿通孔268の孔外へ出ることが抑制されて、使用時における変形抑制具260の形崩れを抑制できる。
【0073】
板状体が有する第3板部(折り重ね板部264)は、第1孔部262b及び第2孔部263bの少なくとも一方の開口縁と、折り重ね板部264が有する第3孔部264bの開口と、によって紐50を挟んで保持するように構成される。したがって、紐50が保持されない場合に比べて、使用時における変形抑制具260の形崩れを抑制できる。
【0074】
更に、変形抑制具60を介して箱形容器30に向かう紐50がほぼ重力方向(鉛直方向)に延びるため、斜め方向に紐50が延びる場合(例えば、変形抑制具60を用いずに箱形容器30を紐50で吊るした場合)などと比べ、紐50よりも背面側に収納された商品を箱形容器30から取り出す際、商品に紐50が引っかかる等の不具合が生じることを抑制できる。したがって、吊り下げ用容器1は、使用時の利便性にも優れる。
【0075】
<他の形態>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0076】
上記第1実施形態では、変形抑制具60は、底面板部61と、前面板部62と、背面板部63と、折り重ね板部64と、を備える(図2等参照)。これに対し、変形抑制具60は、底面板部61と、前面板部62と、背面板部63と、からなり、折り重ね板部64が省略されてもよい。この場合、一対のスリット62a,63aのみが一対のスリット65を構成し、一対の孔部62b,63bのみが一対の紐挿通孔66を構成することになる。
【0077】
上記第2実施形態では、変形抑制具260は、底面板部261と、前面板部262と、背面板部263と、折り重ね板部264と、を備える(図10等参照)。これに対し、変形抑制具260は、底面板部261と、前面板部262と、背面板部263と、からなり、折り重ね板部264が省略されてもよい。この場合、一対のスリット262a,263aのみが一対のスリット265を構成し、一対の孔部262b,263bのみが一対の紐挿通孔266を構成することになる。
【0078】
上記第2実施形態では、各紐挿通孔268は、スリット267の幅方向内側端に連続する円形状の一部が円弧状に切り欠かれたような形状の孔部として形成されていたが、図15に示すように、円形状の孔部として形成されてもよい。つまり、各紐挿通孔268は、返し形状268aを有さなくてもよい。
【0079】
ここで、上述した本発明に係る変形抑制具60及び吊り下げ用容器1の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[7]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
箱形容器(30)の所定の二箇所(35)を繋ぐように設けられる紐(50)を用いて前記箱形容器(30)を吊して使用する際に前記紐(50)に取り付けられ、前記箱形容器(30)の変形を抑制する、変形抑制具(60)であって、
前記箱形容器(30)の前記二箇所(35)の間隔(L1)に対応する幅(L2、L2a)を有する板状体(61~64、261~264)と、
前記板状体(61~64、261~264)に設けられ、前記紐(50)が挿通される一対の紐挿通孔(66,68、266、268)と、
当該変形抑制具(60、260)が前記紐(50)に取り付けられたときに前記箱形容器(30)に面することになる前記板状体(61~64、261~264)の縁部の両端にある角部に設けられ、前記紐挿通孔(66,68、266、268)に挿通された前記紐(50)を前記箱形容器(30)の前記二箇所(35)の各々に向けて案内する、一対の案内部(69、269)と、を備える、
変形抑制具。
[2]
上記[1]に記載の変形抑制具において、
前記板状体(61~64、261~264)は、
第1板部(62、262)と、前記第1板部(62、262)に連結される第2板部(63、263)と、を有するとともに、前記第1板部(62、262)と前記第2板部(63、263)とが互いに重なるように前記第1板部(62、262)と前記第2板部(63、263)との連結箇所(61、261)を中心に折り曲げられた形状を有し、
前記一対の前記案内部(69、269)は、
前記連結箇所(61、261)の幅方向における両端部の各々に設けられる、
変形抑制具。
[3]
上記[2]に記載の変形抑制具において、
前記第1板部(62、262)は、当該第1板部(62、262)を貫通する一対の第1孔部(62b、262b)を有し、
前記第2板部(63、263)は、当該第2板部(63、263)を貫通する一対の第2孔部(63b、263b)を有し、
前記一対の前記第1孔部(62b、262b)及び前記一対の前記第2孔部(63b、263b)は、
前記板状体(61~64、261~264)の厚さ方向において互いに重なるように配置されて前記一対の前記紐挿通孔(66,68、266、268)を画成する、
変形抑制具。
[4]
上記[1]~上記[3]の何れか一項に記載の変形抑制具において、
前記一対の前記紐挿通孔(266、268)は、幅方向に延びる長孔形状を有する、
変形抑制具。
[5]
上記[1]~上記[4]の何れか一項に記載の変形抑制具において、
前記一対の前記紐挿通孔(266、268)の少なくとも一方は、
当該少なくとも一方の前記紐挿通孔(266、268)の開口縁と、前記板状体(261~264)の外周縁と、を繋ぐスリット(265、267)を有し、
前記少なくとも一方の前記紐挿通孔(266、268)の前記開口縁は、
前記スリット(265、267)を通じて前記少なくとも一方の前記紐挿通孔(266、268)の孔内に入った前記紐(50)が前記スリット(265、267)内に逆行しないように前記スリット(265、267)から離れる向きに前記紐を案内する、返し形状(262d、268a)を有する、
変形抑制具。
[6]
上記[3]~上記[5]の何れか一項に記載の変形抑制具において、
前記板状体(261~264)は、一対の第3孔部(264b)を有する第3板部(264)を更に有し、
前記第3板部(264)は、
前記第1孔部(262b)及び前記第2孔部(263b)の少なくとも一方の開口縁と、前記第3孔部(264b)の開口端と、によって前記紐(50)を挟んで保持するように構成される、
変形抑制具。
[7]
箱状容器と、前記箱状容器の所定の二箇所(35)を繋ぐように設けられる紐(50)と、上記[1]~上記[6]の何れか一つに記載の変形抑制具(60、260)と、を備える吊り下げ用容器(1、201)であって、
前記変形抑制具(60、260)は、
前記紐(50)が前記一対の前記紐挿通孔(66,68、266、268)に挿通され且つ前記一対の前記案内部(69、269)を介して前記箱形容器(30)の前記二箇所(35)の各々に向かうように、前記紐(50)に取り付けられる、
吊り下げ用容器。
【符号の説明】
【0080】
1 吊り下げ用容器
30 箱形容器
35 一対の紐固定部(両端二箇所)
50 紐
60 変形抑制具
61 底面板部(連結箇所、板状体)
62 前面板部(第1板部、板状体)
62b 孔部(第1孔部)
63 背面板部(第2板部、板状体)
63b 孔部(第2孔部)
64 折り重ね板部(板状体)
66 紐挿通孔
68 紐挿通孔
69 案内部
260 変形抑制具
261 底面板部(連結箇所、板状体)
262 前面板部(第1板部、板状体)
262b 孔部(第1孔部)
263 背面板部(第2板部、板状体)
263b 孔部(第2孔部)
264 折り重ね板部(板状体)
266 紐挿通孔
268 紐挿通孔
268a 返し形状
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15