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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】特典付与システム及び特典付与方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240903BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20240903BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240903BHJP
   B61L 25/02 20060101ALI20240903BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240903BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20240903BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20240903BHJP
【FI】
G06Q30/0207 350
G06Q50/40
G06Q50/10
B61L25/02 Z
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020192114
(22)【出願日】2020-11-19
(65)【公開番号】P2022080904
(43)【公開日】2022-05-31
【審査請求日】2023-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 孝太郎
(72)【発明者】
【氏名】大野 夏海
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-130918(JP,A)
【文献】特開2013-149017(JP,A)
【文献】特開2016-207095(JP,A)
【文献】特開2011-128721(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B61L 25/02
G16Y 10/00-40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが頻繁に利用する鉄道の経路である通常経路を特定する通常経路特定手段と、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定手段と、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定手段と、
前記推奨経路利用判定手段が、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与手段と、
を備え
前記通常経路特定手段は、前記ユーザが定期券を有する区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定手段は、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする特典付与システム。
【請求項2】
ユーザが頻繁に利用する鉄道の経路である通常経路を特定する通常経路特定手段と、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定手段と、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定手段と、
前記推奨経路利用判定手段が、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与手段と、
を備え
前記通常経路特定手段は、前記ユーザが過去の所定の期間において所定の回数以上利用した区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定手段は、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする特典付与システム。
【請求項3】
前記推奨経路設定手段は、前記通常経路と比較して前記特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の乗車距離が長い経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の特典付与システム。
【請求項4】
前記推奨経路設定手段は、経路上の駅の周辺に所定の施設が存在する経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システム。
【請求項5】
前記推奨経路利用判定手段は、前記推奨経路上の途中駅での乗降履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無を判定することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システム。
【請求項6】
前記推奨経路利用判定手段は、前記推奨経路上の途中駅での乗降履歴があり、かつ、当該途中駅が前記特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅である場合に、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定することを特徴とする請求項に記載の特典付与システム。
【請求項7】
前記推奨経路利用判定手段は、前記ユーザによる前記推奨経路上の途中駅の改札内に設けられた所定の施設の利用履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無を判定することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システム。
【請求項8】
前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するかについて判定する推奨経路利用意図判定手段をさらに備え、
前記特典付与手段は、前記推奨経路利用判定手段が、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合において、さらに、前記推奨経路利用意図判定手段が、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するものと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システム。
【請求項9】
前記推奨経路利用意図判定手段は、前記ユーザによる前記推奨経路上の途中駅の周辺に存在する所定の施設の利用履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するかについて判定することを特徴とする請求項に記載の特典付与システム。
【請求項10】
前記推奨経路利用意図判定手段は、前記ユーザによる前記推奨経路上の途中駅の周辺での所定の電子マネー、クレジットカード又はポイントカードの利用履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するかについて判定することを特徴とする請求項8又は9に記載の特典付与システム。
【請求項11】
前記推奨経路利用意図判定手段は、前記推奨経路上の途中駅までの区間及び/又は前記推奨経路上の途中駅の後の区間で前記ユーザが前記特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用した場合において、当該区間に、他の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用する経路であり、かつ前記通常経路に含まれる経路が存在する場合に、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するものと判定することを特徴とする請求項から10のいずれか一項に記載の特典付与システム。
【請求項12】
特典付与システムが実行する特典付与方法において、
ユーザが頻繁に利用する鉄道の経路である通常経路を特定する通常経路特定ステップと、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定ステップと、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定ステップと、
前記推奨経路利用判定ステップにおいて、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与ステップと、
を含み、
前記通常経路特定ステップは、前記ユーザが定期券を有する区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定ステップは、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする特典付与方法。
【請求項13】
特典付与システムが実行する特典付与方法において、
ユーザが頻繁に利用する経路である鉄道の通常経路を特定する通常経路特定ステップと、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定ステップと、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定ステップと、
前記推奨経路利用判定ステップにおいて、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与ステップと、
を含み、
前記通常経路特定ステップは、前記ユーザが過去の所定の期間において所定の回数以上利用した区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定ステップは、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする特典付与方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特典付与システム及び特典付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道を用いた移動時には、出発駅及び到着駅が共通であっても、その間には複数の経路が存在する場合がある。
そして、このような複数の経路には、種々の目的から、鉄道事業者が乗客に利用を推奨する経路と、鉄道事業者が乗客に利用を推奨しない経路とが存在することが想定される。
【0003】
そこで、ユーザが、頻繁に利用する通常経路に代えて、鉄道事業者等の特定の事業者が利用を推奨する経路を利用した場合に、所定の種類のポイント等の特典を付与することで、ユーザに対し、特定の事業者が利用を推奨する経路の利用を促すことを目的としたシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-130918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなシステムにおいては、ユーザが頻繁に利用する通常経路と比較して、特定の事業者にとって好ましい経路を、利用を推奨する経路とすることから、予め通常経路に係る情報を取得することが必要となる。
この点、特許文献1に記載のシステムにおいては、ユーザに予め通常経路を登録させることで、通常経路に係る情報を取得するが、このような登録はユーザにとって煩雑であり、システム利用の促進の妨げとなるものであった。
【0006】
本発明の課題は、頻繁に利用する経路に代えて鉄道事業者が利用を推奨する経路を利用したユーザに特典を付与するためのシステムにおいて、特典の付与を受けるユーザが行うことを要する作業の負担を低減することを可能とする特典付与システム及び特典付与方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、特典付与システムにおいて、
ユーザが頻繁に利用する経路である鉄道の通常経路を特定する通常経路特定手段と、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定手段と、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定手段と、
前記推奨経路利用判定手段が、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与手段と、
を備え
前記通常経路特定手段は、前記ユーザが定期券を有する区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定手段は、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、特典付与システムにおいて、
ユーザが頻繁に利用する鉄道の経路である通常経路を特定する通常経路特定手段と、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定手段と、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定手段と、
前記推奨経路利用判定手段が、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与手段と、
を備え、
前記通常経路特定手段は、前記ユーザが過去の所定の期間において所定の回数以上利用した区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定手段は、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2のいずれか一項に記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路設定手段は、前記通常経路と比較して前記特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の乗車距離が長い経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路設定手段は、経路上の駅の周辺に所定の施設が存在する経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路利用判定手段は、前記推奨経路上の途中駅での乗降履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無を判定することを特徴とする。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路利用判定手段は、前記推奨経路上の途中駅での乗降履歴があり、かつ、当該途中駅が前記特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅である場合に、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定することを特徴とする。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路利用判定手段は、前記ユーザによる前記推奨経路上の途中駅の改札内に設けられた所定の施設の利用履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無を判定することを特徴とする。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の特典付与システムにおいて、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するかについて判定する推奨経路利用意図判定手段をさらに備え、
前記特典付与手段は、前記推奨経路利用判定手段が、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合において、さらに、前記推奨経路利用意図判定手段が、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するものと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与することを特徴とする。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路利用意図判定手段は、前記ユーザによる前記推奨経路上の途中駅の周辺に存在する所定の施設の利用履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するかについて判定することを特徴とする。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項又はに記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路利用意図判定手段は、前記ユーザによる前記推奨経路上の途中駅の周辺での所定の電子マネー、クレジットカード又はポイントカードの利用履歴に基づいて、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するかについて判定することを特徴とする。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項から10のいずれか一項に記載の特典付与システムにおいて、
前記推奨経路利用意図判定手段は、前記推奨経路上の途中駅までの区間及び/又は前記推奨経路上の途中駅の後の区間で前記ユーザが前記特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用した場合において、当該区間に、他の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用する経路であり、かつ前記通常経路に含まれる経路が存在する場合に、前記ユーザによる前記推奨経路の利用意図が前記推奨経路設定の意図と合致するものと判定する。
【0020】
請求項12に記載の発明は、特典付与システムが実行する特典付与方法において、
ユーザが頻繁に利用する鉄道の経路である通常経路を特定する通常経路特定ステップと、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定ステップと、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定ステップと、
前記推奨経路利用判定ステップにおいて、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与ステップと、
を含み、
前記通常経路特定ステップは、前記ユーザが定期券を有する区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定ステップは、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、特典付与システムが実行する特典付与方法において、
ユーザが頻繁に利用する鉄道の経路である通常経路を特定する通常経路特定ステップと、
前記通常経路と出発駅及び到着駅が一致する特定の鉄道事業者が利用を推奨する鉄道の経路である推奨経路を設定する推奨経路設定ステップと、
前記ユーザによる前記推奨経路の利用の有無につき判定する推奨経路利用判定ステップと、
前記推奨経路利用判定ステップにおいて、前記ユーザが前記推奨経路を利用したと判定した場合に、所定の特典を前記ユーザに付与する特典付与ステップと、
を含み、
前記通常経路特定ステップは、前記ユーザが過去の所定の期間において所定の回数以上利用した区間の最短経路を、前記通常経路として特定し、
前記推奨経路設定ステップは、前記通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を、前記推奨経路として設定することを特徴とする
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、頻繁に利用する経路に代えて鉄道事業者が利用を推奨する経路を利用した乗客に特典を付与するためのシステムにおいて、特典の付与を受けるユーザが行うことを要する作業の負担を低減することを可能とする特典付与システム及び特典付与方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態に係る特典付与システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る特典付与システムの動作における全体の流れの概略を示すフローチャートである。
図3】実施形態に係る特典付与システムの通常経路の特定の際の動作を示すフローチャートである。
図4】実施形態に係る特典付与システムの推奨経路の設定の際の動作を示すフローチャートである。
図5】実施形態に係る特典付与システムの推奨経路利用の有無の判定の際の動作を示すフローチャートである。
図6】実施形態に係る特典付与システムの推奨経路利用意図の判定の際の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図1から図6に基づいて、本発明の実施形態である特典付与システム100について説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図示例に限定されるものではない。
【0024】
[第1 構成の説明]
特典付与システム100は、ユーザが頻繁に利用する経路である通常経路に代えて、特定の鉄道事業者が利用を推奨する経路である推奨経路を利用した場合に、所定の種類のポイント等の形で特典を付与するためのシステムであり、図1に示すように、特典付与システム100を管理・運営する特定の鉄道事業者が保有する各種サーバ、すなわち、特典付与対象を決定する特典付与対象決定サーバ1と、ICカード乗車券の利用履歴に係る情報が記憶されるICカード利用履歴記憶サーバ2と、所定の種類のポイント等の特典の付与を行う特典付与サーバ3と、を備えて構成され、各サーバの間は、通信ネットワークNを介して接続されている。
【0025】
なお、上記各サーバは、必ずしも別個に設けられていることを要せず、単一のPC(Personal Computer)、WS(Work Station)等の情報機器が、これら複数のサーバとしての機能を兼ねていてもよい。
また、反対に、上記各サーバは、必ずしも単一のPC、WS等の情報機器によって実現されることを要せず、複数台のPC、WS等の情報機器が通信ネットワークNを介して接続されることで、複数台の情報機器により、各サーバとしての機能が実現されていてもよい。
【0026】
[1 特典付与対象決定サーバ]
特典付与対象決定サーバ1は、例えば、特典付与システム100を管理・運営する特定の鉄道事業者が保有するPC、WS等の情報機器であり、後述のように、ユーザの通常経路の特定、推奨経路の設定、推奨経路利用の有無の判定及び推奨経路利用意図の判定を行い、所定の種類のポイント等の特典の付与対象となるユーザを決定する。
特典付与対象決定サーバ1は、図1に示すように、例えば、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、を備えて構成されている。
【0027】
[(1) 制御部]
制御部11は、特典付与対象決定サーバ1の動作を制御する部分であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成され、記憶部12に記憶されたプログラムデータとCPUとの協働により、特典付与対象決定サーバ1の各部を統括制御する。
【0028】
[(2) 記憶部]
記憶部12は、特典付与対象決定サーバ1の運用に必要となる各種情報が記憶される部分であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、プログラムデータ等の特典付与対象決定サーバ1の運用に必要となるデータを、制御部11から読み書き可能に記憶する。
【0029】
記憶部12は、特典付与対象決定プログラム121と、ユーザ情報記憶部122と、を備える。
【0030】
特典付与対象決定プログラム121は、特典付与対象決定サーバ1を動作させるための制御部11への各種命令を含むプログラムであり、後述の動作の説明において述べる特典付与対象決定サーバ1の動作は、特典付与対象決定プログラム121に従ってなされることとなる。
【0031】
ユーザ情報記憶部122には、本システムを利用して特典の付与を受ける各ユーザに係る情報であるユーザデータD1と、各ユーザが登録したICカード乗車券に係る情報であるICカード乗車券データD2と、が紐付けて記憶される。
【0032】
ユーザデータD1は、例えば、本システムを利用して特典の付与を受ける各ユーザに設定された識別情報であるユーザIDと、氏名、生年月日等の各ユーザの個人情報に係るデータと、が紐付けられたデータである。
【0033】
ICカード乗車券データD2は、ICカード乗車券に係るカード番号やID等の識別情報を含む、本システムを利用して特典の付与を受ける各ユーザが予め登録したICカード乗車券に係るデータである。また、ICカード乗車券データD2は、当該ICカード乗車券が定期券としても用いられるものである場合には、当該定期券に係る情報、すなわち、当該定期券の乗車可能区間や有効期間等に係る情報を含む。
なお、ICカード乗車券には、たとえば、SUICA(登録商標)や、PASMO(登録商標)等が該当するが、これらに限られない。
【0034】
[(3) 通信部]
通信部13は、特典付与対象決定サーバ1と本システムを構成する他のサーバ等との間の通信に用いられる部分であり、例えば、通信用IC(Integrated Circuit)及び通信コネクタなどを有する通信インターフェイスであり、制御部11の制御の元、所定の通信プロトコルを用いて、通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。
【0035】
[2 ICカード利用履歴記憶サーバ]
ICカード利用履歴記憶サーバ2は、例えば、特典付与システム100を管理・運営する特定の鉄道事業者が保有するPC、WS等の情報機器であり、例えば、各駅の改札と通信ネットワークNを介して接続され、各駅で所定の種類のICカード乗車券が利用される度に、当該種類のICカード乗車券の利用履歴に係る情報(例えば、入場駅、出場駅、入場時間、出場時間等の情報と、カード番号やID等の利用されたICカード乗車券に係る識別情報と、が紐付けられた情報)を取得し、記憶する。
【0036】
また、当該種類のICカード乗車券が、列車の乗車時のみならず、商業施設での支払いに利用できる電子マネーとしての利用も可能なものである場合には、当該種類のICカード乗車券が商業施設において電子マネーとして利用される度に、当該種類のICカード乗車券の電子マネーとしての利用履歴に係る情報(利用店舗、利用時刻、利用金額等の情報と、カード番号やID等の利用されたICカード乗車券に係る識別情報と、が紐付けられた情報)を取得し、記憶する。
また、ICカード乗車券自体の利用履歴に係る情報に加えて、ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等に係る情報を取得可能であれば、ICカード乗車券自体の利用履歴に係る情報に加えて、このようなポイントカード、クレジットカード等の利用履歴に係る情報を取得し、記憶するようにしてもよい。
【0037】
ICカード利用履歴記憶サーバ2は、図1に示すように、特典付与対象決定サーバ1と同様、例えば、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、を備えて構成されている。
【0038】
制御部21及び通信部23の構成は、それぞれ特典付与対象決定サーバ1における制御部11及び通信部13と変わるところはない。
記憶部22は、特典付与対象決定サーバ1における記憶部12と同様に、例えば、HDD、半導体メモリ等により構成され、ICカード乗車券の利用履歴に係る情報及びICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等の利用履歴に係る情報が記憶される。
【0039】
[3 特典付与サーバ]
特典付与サーバ3は、例えば、特典付与システム100を管理・運営する特定の鉄道事業者が保有するPC、WS等の情報機器であり、ユーザに付与された所定の種類のポイント等の特典に係る情報を管理し、後述のように、特典付与対象決定サーバ1によって決定された特典付与の対象となるユーザに、所定の種類のポイント等の特典を付与する。
特典付与サーバ3は、図1に示すように、特典付与対象決定サーバ1と同様、例えば、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、を備えて構成されている。
【0040】
制御部31及び通信部33の構成は、それぞれ特典付与対象決定サーバ1における制御部11及び通信部13と変わるところはない。
記憶部32は、特典付与対象決定サーバ1における記憶部12と同様に、例えば、HDD、半導体メモリ等により構成され、後述のようにユーザに付与された所定の種類のポイント等の特典に係る情報が記憶される。
特典付与サーバ3は、例えば、特典付与対象決定サーバ1によって決定された特典付与の対象となるユーザに係るデータを、ポイントの付与率等の所定の特典の付与条件に従って制御部31が更新した後に、当該更新に係る情報を特典の付与を受けたユーザに通知することにより、当該ユーザに、所定の種類のポイント等の特典を付与する。
【0041】
[4 通信ネットワーク]
通信ネットワークNは、例えば、インターネット、電話回線網、携帯電話通信網、無線LAN通信網等であり、図1に示すように、特典付与システム100を構成する各サーバの間を接続する。
通信ネットワークNとしては、上記のように各サーバの間を繋ぎ、これらの間でデータの送受信を行うことが可能なものであれば特に限定されない。
【0042】
[第2 動作の説明]
以下、本実施形態に係る特典付与システム100の動作について説明する。
特典付与システム100の動作は、図2のフローチャートに示すように、大きく分けて、通常経路の特定(ステップS1)、推奨経路の設定(ステップS2)、推奨経路利用の有無の判定(ステップS3)推奨経路利用意図の判定(ステップS4)及び特典付与(ステップS5)の5つの工程からなる。
【0043】
[1 ステップS1 通常経路の特定]
まず、特典付与システム100において、ユーザが頻繁に利用する経路である通常経路を特定する際の動作について、図3のフローチャートに従って説明する。
【0044】
特典付与対象決定サーバ1は、記憶部12にICカード乗車券データD2として登録されたICカード乗車券が利用された場合に、ICカード利用履歴記憶サーバ2から、当該ICカード乗車券が利用された経路に係る情報を取得する(ステップS1-1)。
【0045】
特典付与対象決定サーバ1は、例えば、定期的にICカード利用履歴記憶サーバ2と通信し、ICカード利用履歴記憶サーバ2に記憶されたICカード乗車券の利用履歴に係る情報を検索の上、記憶部12にICカード乗車券データD2として登録されたICカード乗車券に係る利用履歴が新規に記憶されていた場合に、当該利用履歴に係る入場駅、出場駅、入場時間、出場時間等に係る情報を取得すればよい。
【0046】
続いて、特典付与対象決定サーバ1の制御部11は、ステップS1-1において情報を取得したICカード乗車券に係るICカード乗車券データD2が、定期券に係る情報を含むか否かにつき判定する(ステップS1-2)。
【0047】
ステップS1-2において、ICカード乗車券データD2が定期券に係る情報を含むと判定した場合、続いて特典付与対象決定サーバ1においては、ICカード利用履歴記憶サーバ2から、通信ネットワークNを介して通信部13により、ステップS1-1において情報を取得したICカード乗車券の過去の所定の期間内における利用履歴に係る情報を取得の上、制御部11が、当該期間内において当該ICカード乗車券が所定回数以上利用されている、定期券よる乗車可能区間に含まれない区間が存在するか否かについて判定する(ステップS1-3A)。
【0048】
例えば、あるICカード乗車券が、定期券として、A鉄道路線のB駅-C駅間で利用できる場合において、当該ICカード乗車券が、A鉄道路線のC駅-D駅間においても、過去の所定の期間内(例えば判定時点から過去1か月間等)に、所定回数以上(例えば10回以上等)利用されていた場合に、上記のような区間が存在すると判定することとなる。
【0049】
特典付与対象決定サーバ1の制御部11は、ステップS1-3Aにおいて、当該ICカード乗車券に、所定の期間内において所定回数以上利用された、定期券よる乗車可能区間に含まれない区間があると判定した場合には、定期券による乗車可能区間の最短経路(所要時間及び/又は移動距離が最も短い経路)及び上記の区間の最短経路を、通常経路として特定する。
これに対し、ステップS1-3Aにおいて当該ICカード乗車券に、所定の期間内において所定回数以上利用された、定期券よる乗車可能区間に含まれない区間がないと判定した場合には、定期券による乗車可能区間の最短経路のみを、通常経路として特定する。
【0050】
これに対し、ステップS1-2において、ICカード乗車券データD2が定期券に係る情報を含まないと判定した場合、続いて特典付与対象決定サーバ1においては、ICカード利用履歴記憶サーバ2から、通信ネットワークNを介して通信部13により、ステップS1-1において情報を取得したICカード乗車券の過去の所定の期間内における利用履歴に係る情報を取得の上、制御部11が、当該期間内において当該ICカード乗車券が所定回数以上利用された区間が存在するか否かについて判定する(ステップS1-3B)。
【0051】
例えば、あるICカード乗車券が、A鉄道路線のC駅-D駅間において、過去の所定の期間内(例えば判定時点から過去1か月間等)に、所定回数以上(例えば10回以上等)利用されていた場合に、上記のような区間が存在すると判定することとなる。
【0052】
特典付与対象決定サーバ1の制御部11は、ステップS1-3Bにおいて、当該ICカード乗車券データD2に、所定の期間内において所定回数以上利用された区間があると判定した場合には、当該区間の最短経路を、通常経路として特定する。
これに対し、ステップS1-3Bにおいて当該ICカード乗車券データD2に、所定の期間内において所定回数以上利用された区間がないと判定した場合には、通常経路は存在しないものと特定して、処理を終了する。
【0053】
[2 ステップS2 推奨経路の設定]
続いて、特典付与システム100において、システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が利用を推奨する経路である推奨経路を設定する際の動作について、図4のフローチャートに従って説明する。
【0054】
ステップS1において通常経路が特定された場合、続いて、特典付与対象決定サーバ1においては、制御部11が、特定された通常経路と出発駅、到着駅が同じ別の経路(以下、「代替経路」という。)に係る情報を取得する(ステップS2-1)。
例えば、制御部11は、通信部13から通信ネットワークNを介して経路検索に係る所定のWEBサイトにアクセスして、ステップS1で特定された通常経路と出発駅、到着駅が同じ経路につき検索し、発見された経路のうちステップS1で特定された通常経路と異なる経路に係る情報を網羅的に取得するようにすればよい。
【0055】
続いて、制御部11は、ステップS1で特定した通常経路と、ステップS2-1で情報を取得した代替経路とを比較の上、ステップS2-1で情報を取得した代替経路から、通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が、所定の値未満の経路を抽出する(ステップS2-2)。ここで抽出されなかった経路は、推奨経路から除外されることとなる。
【0056】
具体的には、移動距離の差を用いる場合、制御部11は、ステップS1で特定した通常経路に係る移動距離と、ステップS2-1で情報を取得した代替経路に係る移動距離とを比較の上、代替経路に係る移動距離が、通常経路に係る移動距離に対して所定の倍率未満(例えば、1.3倍未満等)である代替経路を抽出すればよい。
【0057】
また、所要時間の差を用いる場合、制御部11は、ステップS1で特定した通常経路に係る所要時間と、ステップS2-1で情報を取得した代替経路に係る所要時間とを比較の上、代替経路に係る所要時間が、通常経路に係る所要時間に対して所定の倍率未満(例えば、1.3倍未満等)である代替経路を抽出すればよい。
【0058】
また、移動距離の差及び所要時間の差の両者を用いる場合、制御部11は、ステップS1で特定した通常経路に係る移動距離及び所要時間と、ステップS2-1で情報を取得した代替経路に係る移動距離及び所要時間とを比較の上、代替経路に係る移動距離が、通常経路に係る移動距離に対して所定の倍率未満(例えば、1.3倍未満等)であり、かつ代替経路に係る所要時間が、通常経路に係る所要時間に対して所定の倍率未満(例えば、1.3倍未満等)である代替経路を抽出すればよい。
【0059】
続いて、制御部11は、ステップS1で特定した通常経路と、ステップS2-2で抽出した代替経路とを比較の上、ステップS2-2で抽出した代替経路から、通常経路と比較して、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の乗車距離が長い経路を抽出する(ステップS2-3)。ここで抽出された経路は、推奨経路に該当することとなる。
【0060】
例えば、本システムを管理・運営するA鉄道事業者が、A鉄道路線を運営しており、ステップS1で特定した通常経路におけるA鉄道路線の乗車距離が10kmである場合においては、ステップS2-2で抽出した代替経路のうち、A鉄道路線の乗車距離が10kmよりも長い経路が抽出され、A鉄道路線の乗車距離が10km以下の経路は抽出されないこととなる。
【0061】
続いて、制御部11は、ステップS2-3で抽出されなかった代替経路につき、経路上の駅の周辺に、所定の施設があるか否かにつき判定する(ステップS2-4)。所定の施設が存在する経路は、推奨経路に該当し、存在しない経路は推奨経路に該当しないこととなる。
【0062】
具体的には、制御部11は、代替経路上に位置する各駅から所定距離内(例えば、500m以内等)の施設につき検索の上、例えば、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する商業施設等、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者にとって収入が期待できるものとして予め指定された所定の施設が存在するか否かにつき判定し、経路上のいずれかの駅にこのような施設が存在する経路については推奨経路に該当するものとし、経路上のいずれの駅にもこのような施設が存在しない経路については、推奨経路に該当しないものとする。
【0063】
[3 ステップS3 推奨経路の利用の有無の判定]
続いて、特典付与システム100において、推奨経路の利用の有無を判定する際の動作について、図5のフローチャートに従って説明する。
【0064】
ステップS2の推奨経路の設定の工程が終了すると、続いて特典付与対象決定サーバ1においては、制御部11が、ステップS2において設定された推奨経路があるか否かについて判定する(ステップS3-1)。
すなわち、制御部11は、ステップS2-3において通常経路と比較して本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の乗車距離が長いものとされた経路、又はステップS2-4において経路上の駅の周辺に所定の施設があるものとされた経路が存在する場合に、ステップS2において設定された推奨経路があるものと判定し、いずれも存在しない場合に、ステップS2において設定された推奨経路がないものと判定する。ステップS2において設定された推奨経路がないと判定した場合、特典付与の対象外となり、ステップS3-2へと進むことなく処理を終了することとなる。
【0065】
ステップS2において設定された推奨経路があるものと判定した場合、続いて、特典付与対象決定サーバ1においては、制御部11が、ステップS1-1において情報を取得したICカード乗車券に係るユーザが、推奨経路上の途中駅(推奨経路上に位置する経路の出発駅又は到着駅を除く駅をいう。)で乗降(改札から一度出て、再度同駅の改札から入場することをいう。)したか否かについて判定する(ステップS3-2)。
【0066】
例えば、制御部11は、ステップS1-1で取得した当該ICカード乗車券の利用履歴に係る情報から、推奨経路上の途中駅において当該ユーザが乗降したか否かにつき判定すればよい。
【0067】
ステップS3-2において当該ユーザが推奨経路上の途中駅で乗降したと判定した場合、続いて制御部11は、乗降した駅が、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅であったか否かにつき判定する(ステップS3-3A)。
【0068】
例えば、本システムを管理・運営するA鉄道事業者がA鉄道路線を運営しており、推奨経路が、B駅を出発駅、D駅を到着駅とするものであり、かつ、B駅-C駅間においてA鉄道路線を使用し、C駅-D駅間において、他の鉄道会社が運営するE鉄道路線を使用するものであった場合において、ユーザが、B駅-C駅間に位置するF駅において乗降していた場合には、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅で乗降したものと判定する。
これに対し、C駅-D駅間に位置するG駅においてのみ乗降していた場合には、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅で乗降していないものと判定することとなる。
【0069】
ステップS3-3Aにおいて、乗降した駅が本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅であったと判定した場合、ステップS4へと進み、特典付与対象決定サーバ1において、推奨経路利用意図の判定が行われる。
これに対し、ステップS3-3Aにおいて、乗降した駅が本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅ではなかったと判定した場合、ステップS4へと進むことなく処理を終了することとなる。
【0070】
ステップS3-2において当該ユーザが推奨経路上の途中駅で乗降していないと判定した場合、続いて制御部11は、ユーザが、ステップS1-1でICカード乗車券の利用履歴が取得された移動中に、推奨経路上の途中駅の改札内に設けられた、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設を利用したか否かにつき判定する(ステップS3-3B)。
すなわち、駅においては、改札内に商業施設が設けられ、ユーザが駅の改札を出ることなく商品の購入や飲食等を行うことができる場合があることから、制御部11は、ユーザが、このような商業施設のうち、推奨経路の途中駅に設けられた本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営するものを利用したか否かにつき判定することとなる。
【0071】
具体的な施設利用の有無の判定方法としては、例えば、ICカード利用履歴記憶サーバ2から、通信ネットワークNを介して通信部13により、ステップS1-1において情報を取得したICカード乗車券の電子マネーとしての利用履歴に係る情報を取得の上、このような利用履歴に含まれるICカード乗車券の電子マネーとしての利用店舗及び利用時刻に係る情報を基に、推奨経路上の途中駅の改札内に設けられた所定の施設の利用の有無につき判定すればよい。
【0072】
また、ICカード乗車券自体の利用履歴に係る情報に加えて、ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等の利用履歴に係る情報をICカード利用履歴記憶サーバ2から取得可能であれば、ICカード乗車券自体の電子マネーとしての利用履歴に係る情報に加えて、このようなポイントカード、クレジットカード等に係る利用履歴を基に、推奨経路上の途中駅の改札内に設けられた所定の施設の利用の有無につき判定するようにしてもよい。
【0073】
例えば、本システムを運営するA鉄道事業者が、A鉄道路線を運営しており、推奨経路が、B駅を出発駅、D駅を到着駅とするものであり、かつ、B駅-C駅間においてA鉄道路線を使用し、C駅-D駅間においてE鉄道路線を使用するものであった場合に、ICカード乗車券の利用履歴において、ユーザが、B駅を10時に出発し、11時にD駅に到着していたとすると、10時から11時の間に、C駅の改札内に設けられたA鉄道事業者が運営する商業施設において当該ICカード乗車券の利用履歴がある場合等に、途中駅の改札内に設けられた所定の施設の利用があったものと判定することとなる。
【0074】
ステップS3-3Bにおいて、ユーザが、ステップS1-1でICカード乗車券の利用履歴が取得された移動中に、推奨経路上の途中駅の改札内に設けられた、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設を利用したと判定した場合、所定の施設の利用が当該鉄道事業者の利益に繋がることから、特典を付与することが確定し、ステップS4を経ることなく、ステップS5へと進む。これに対し、ステップS3-3Bにおいて、上記施設利用がなかったと判定した場合、特典付与対象外となり、ステップS4へと進むことなく処理を終了することとなる。
【0075】
[4 ステップS4 推奨経路利用意図の判定]
続いて、特典付与システム100において、推奨経路利用意図を判定する際の動作について、図6のフローチャートに従って説明する。
なお、ステップS4の工程については、必須の工程ではなく、ステップS3-3Aにおいて、ユーザが乗降した駅が本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅であったと判定した時点で特典付与の対象と決定し、ステップS5へと進むようにすることも可能である。
【0076】
ステップS3のステップS3-3Aにおいて、ユーザが乗降した途中駅が本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅であったと判定した場合には、続いて、特典付与対象決定サーバ1の制御部11は、ユーザが、途中駅での降車後乗車前に、当該途中駅の周辺に位置する本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設を利用したか否かにつき判定する(ステップS4-1)。
【0077】
具体的な施設利用の有無の判定方法としては、ステップS3-3Bと同様、例えば、ICカード利用履歴記憶サーバ2から、通信ネットワークNを介して通信部13により、ステップS1-1において情報を取得したICカード乗車券の電子マネーとしての利用履歴に係る情報を取得の上、このような利用履歴に含まれるICカード乗車券の電子マネーとしての利用店舗及び利用時刻に係る情報を基に、ユーザが乗降した途中駅から所定の距離内(例えば500m以内等)に位置する本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設の、降車後乗車前の時間における利用の有無につき判定するようにすればよい。
【0078】
また、ICカード乗車券自体の利用履歴に係る情報に加えて、ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等の利用履歴に係る情報をICカード利用履歴記憶サーバ2から取得可能であれば、ICカード乗車券自体の電子マネーとしての利用履歴に係る情報に加えて、このようなポイントカード、クレジットカード等に係る利用履歴を基に、ユーザが乗降した途中駅から所定の距離内(例えば500m以内等)に位置する本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設の、降車後乗車前の時間における利用の有無につき判定するようにしてもよい。
【0079】
ステップS4-1において、ユーザが、途中駅での降車後乗車前に、当該途中駅の周辺に位置する本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設を利用したと判定した場合、ユーザによる推奨経路の利用意図が、推奨経路設定の意図と合致するものとして、所定の施設の利用が当該鉄道事業者の利益に繋がることから、特典を付与することが確定し、ステップS5へと進む。
これに対し、ステップS4-1において、ユーザが、途中駅での降車後乗車前に、当該途中駅の周辺に位置する本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設を利用しなかったと判定した場合、ステップS4-2へと進むこととなる。
【0080】
ステップS4-1において、ユーザが、途中駅での降車後乗車前に、当該途中駅の周辺に位置する本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設を利用しなかったと判定した場合、続いて制御部11は、ユーザが、当該途中駅の周辺の施設(本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設以外の施設)において、ICカード乗車券データD2として登録されたICカード乗車券及び/又は当該ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等を利用したか否かにつき判定する(ステップS4-2)。
【0081】
具体的には、制御部11は、例えば、ICカード利用履歴記憶サーバ2から、通信ネットワークNを介して通信部13により、ステップS1-1において情報を取得したICカード乗車券の電子マネーとしての利用履歴に係る情報を取得の上、ユーザが、当該途中駅における降車から乗車までの時間に、当該途中駅から所定の距離内(例えば500m以内等)に位置する施設において、当該ICカード乗車券の電子マネーとしての利用を行っていたかにつき判定する。
【0082】
また、ICカード乗車券自体の利用履歴に係る情報に加えて、ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等の利用履歴に係る情報をICカード利用履歴記憶サーバ2から取得可能であれば、ICカード乗車券自体の電子マネーとしての利用履歴に係る情報に加えて、このようなポイントカード、クレジットカード等に係る利用履歴に係る情報を取得の上、ユーザが、当該途中駅における降車から乗車までの時間に、当該途中駅から所定の距離内(例えば500m以内等)に位置する施設において、当該ICカード乗車券の電子マネーとしての利用及び/又は当該ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等の利用を行っていたかにつき判定する。
【0083】
ユーザが、当該途中駅における降車から乗車までの時間に、当該途中駅から所定の距離内に位置する施設において、ICカード乗車券データD2として登録されたICカード乗車券及び/又は当該ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等を利用したと判定した場合、ICカード乗車券等の利用が本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者の利益に繋がることから、特典を付与することが確定し、ステップS5へと進む。
これに対し、ユーザが、当該途中駅における降車から乗車までの時間に、当該途中駅から所定の距離内に位置する施設において、ICカード乗車券データD2として登録されたICカード乗車券及び/又は当該ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等を利用しなかったと判定した場合には、ステップS4-3へと進むこととなる。
【0084】
ステップS4-2において、ICカード乗車券データD2として登録されたICカード乗車券及び/又は当該ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等の利用がなかったと判定した場合、続いて制御部11は、ユーザが乗降した途中駅までの区間及び/又はユーザが乗降した途中駅の後の区間において本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用した場合であり、当該区間に、他の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用する経路であり、かつステップS1で特定した通常経路に含まれる経路が存在するか否かにつき判定する(ステップS4-3)。
【0085】
例えば、本システムを管理・運営するA鉄道事業者が、A鉄道路線を運営しており、ユーザが利用した推奨経路が、B駅を出発駅、D駅を到着駅とするものであり、かつ、B駅-C駅間においてA鉄道路線を使用し、C駅-D駅間においてE鉄道事業者のE鉄道路線を使用するものであった場合において、通常経路が、B駅-C駅間においてF鉄道事業者のF鉄道路線を使用し、C駅-D駅間においてE鉄道事業者のE鉄道路線を使用するものであった場合、ユーザが乗降した途中駅までの区間であるB駅-C駅間において本システムを管理・運営するA鉄道事業者が運営するA鉄道路線を利用した場合であり、当該区間に、他の鉄道事業者であるF鉄道事業者が運営するF鉄道路線を利用する経路があり、かつB駅-C駅間においてF鉄道路線を利用する経路が、通常経路に含まれるものであることから、上記の経路が存在するものと判定する。
【0086】
また、例えば、本システムを管理・運営するA鉄道事業者が、A鉄道路線を運営しており、ユーザが利用した推奨経路が、B駅を出発駅、D駅を到着駅とするものであり、かつ、B駅-C駅間においてA鉄道路線を使用し、C駅-D駅間においてもA鉄道路線を使用するものであった場合において、通常経路が、B駅-C駅間においてA鉄道路線を使用し、C駅-D駅間においてE鉄道事業者のE鉄道路線を使用するものであった場合、ユーザが乗降した途中駅の後の区間であるC駅-D駅間において本システムを管理・運営するA鉄道事業者が運営するA鉄道路線を利用した場合であり、当該区間に、他の鉄道事業者であるE鉄道事業者が運営するE鉄道路線を利用する経路があり、かつC駅-D駅間においてE鉄道路線を利用する経路が、通常経路に含まれるものであることから、上記の経路が存在するものと判定する。
【0087】
ステップS4-3において、上記の経路が存在するものと判定した場合、他の鉄道事業者が運営する鉄道路線に代えて本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用したことが、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者者の利益に繋がることから、特典を付与することが確定し、ステップS5へと進む。これに対し、ステップS4-3において上記の経路が存在しないものと判定した場合、特典を付与しないことが確定し、ステップS5へと進むことなく処理を終了することとなる。
【0088】
[5 ステップS5 特典付与]
上記何れかの工程において特典の付与を行うことが確定した場合、特典付与対象決定サーバ1の制御部11は、通信部13から通信ネットワークNを介して、特典付与の対象に係るユーザデータD1等の特典付与の対象となるユーザを識別し得る情報を、特典付与サーバ3へと送信し、通信部33によってこれを受信した特典付与サーバ3において、制御部31が所定の処理を行い、特典付与対象となるユーザに対し、所定の種類のポイント等の特典を付与する。
【0089】
特典付与サーバ3における特典付与の方法は特に限定されず、既存のポイント等の特典付与のためのシステムをそのまま使用すればよい。例えば、制御部31は、ICカード乗車券において電子マネーとして使用できるポイント等の所定の種類のポイントについて、付与するポイント数について算出した後、記憶部32に記憶されたユーザ毎の保持するポイント数に係るデータの更新等の処理を行った後、所定の方法でこれをユーザに通知することで、所定の種類のポイントを付与するようにすればよい。
【0090】
なお、特典付与サーバ3においてユーザに付与される特典は、ポイントに限られず、例えば電子マネーのキャッシュバックや所定の商品の割引クーポン等、ユーザにとって何らかの利益となり、推奨経路の利用を促すことができるものであれば特に限定されない。
また、特典付与サーバ3は、自ら特典を付与せずに、制御部31が、通信部33から通信ネットワークNを介して、外部の所定のシステムに対し、所定の種類のポイント等の特典の付与を指示するようにしてもよい。この場合も、特典の付与は特典付与サーバ3の制御部31の指示によって行われることから、制御部31が、本発明における特典付与手段として機能することとなる。
【0091】
[第3 効果の説明]
次に、本実施形態に係る特典付与システム100の効果について説明する。
【0092】
本実施形態に係る特典付与システム100によれば、特典付与対象決定サーバ1において、ICカード乗車券データD2に含まれる定期券に係る情報及びICカード乗車券の利用履歴に係る情報を基にして、定期券による乗車可能区間の最短経路及び/又は所定の期間内において所定回数以上利用した区間の最短経路を、ユーザが頻繁に利用する経路である通常経路と特定することで、ユーザは逐一自らが頻繁に利用する通常経路について登録する必要がなくなる。これによって、特典の付与を受けるユーザが行うことを要する作業の負担を低減することができる。
【0093】
なお、定期券による乗車可能区間の最短経路については、定期券を購入した以上、ユーザは当該経路を頻繁に利用することが推定されるが、当該区間をユーザがあまり利用しない例外的な場合も考えられないわけではない。
また、過去の所定の期間内において所定回数以上利用した区間の最短経路については、他の期間においてもユーザが頻繁に利用する経路であることが推定されるが、偶然に上記所定の期間においてのみ多く利用し、他の期間においてはあまり利用しないような例外的な場合も考えられないわけではない。
しかしながら、このような例外的なケースは稀であることから、本実施形態においては、定期券による乗車可能区間の最短経路及び/又は所定の期間内において所定回数以上利用した区間の最短経路を、一律にユーザが頻繁に利用する経路である通常経路と特定することで、通常経路の特定を容易にしたものである。
【0094】
また、本実施形態に係る特典付与システム100によれば、特典付与対象決定サーバ1において、通常経路との移動距離及び/又は所要時間の差が所定の値未満の経路の抽出、通常経路と比較して本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の乗車距離が長い経路の抽出、経路上の駅の周辺に所定の施設があるか否かについての判定の工程を経て、自動的に、システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が利用を推奨する経路である推奨経路が設定されることから、システムの管理者が推奨経路を逐一設定する必要がなくなり、システム管理者の作業の負担も低減することができる。
【0095】
また、本実施形態に係る特典付与システム100によれば、推奨経路上の途中駅での乗降の有無の判定、乗降した駅が本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線の駅であったか否かについての判定、推奨経路上の途中駅の改札内に設けられた本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設の利用の有無の判定の工程を経て、自動的に推奨経路利用の有無が判定されることから、推奨経路利用の有無の判定に係るシステム管理者の作業の負担も低減できる。
【0096】
なお、推奨経路利用の有無の判定は、例えば、特許文献1に記載の発明のように、ユーザが所持する携帯端末の位置情報を、例えば、GPS(Global Positioning System)信号等を利用して取得することで、当該位置情報に基づいて行うことも可能であるが、このような位置情報を利用した推奨経路利用の有無の判定は、GPS信号を用いて取得する位置情報の精度の問題や、並行して複数の鉄道路線が設けられている場合にいずれの路線を使用したかが特定できない場合があるといった問題から、誤判定のおそれが大きい。
この点、本実施形態に係る特典付与システム100によれば、GPS信号等を利用した位置情報を用いることなく推奨経路利用の有無の判定を行うことから、上記のような誤判定のおそれも低減できる。
【0097】
また、本実施形態に係る特典付与システム100によれば、特典付与対象決定サーバ1において、推奨経路上の途中駅の周辺に位置する本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する所定の施設の利用の有無の判定、推奨経路上の途中駅の周辺の施設におけるICカード乗車券及び/又は当該ICカード乗車券と紐付けられた所定のポイントカード、クレジットカード等の利用の有無の判定、途中駅までの区間及び/又は途中駅の後の区間において本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用した場合であり、当該区間に、他の鉄道事業者が運営する鉄道路線を利用する経路であり、かつ通常経路に含まれる経路が存在するか否かについての判定の工程を経て、ユーザによる推奨経路の利用意図が、推奨経路設定の意図と合致するかについて判定する場合、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者の推奨経路設定の意図に合致するようにして、推奨経路を利用したユーザに対してのみ、特典を付与することが可能となる。
【0098】
具体的には、本システムを管理・運営する特定の鉄道事業者の推奨経路設定の意図は、推奨経路上の途中駅における改札外又は改札内に設けられた当該鉄道事業者が運営する所定の施設の利用の促進、当該鉄道事業者が発行する所定のICカード乗車券、ポイントカード、クレジットカード等の利用の促進、及び他社の鉄道路線に代えて当該鉄道事業者の鉄道路線を利用することの促進にあることから、これらと合致する意図で推奨経路を利用したユーザに対してのみ、特典を付与することとなる。
【符号の説明】
【0099】
100 特典付与システム
1 特典付与対象決定サーバ
11 制御部(通常経路特定手段、推奨経路設定手段、推奨経路利用判定手段、推奨経路利用意図判定手段)
12 記憶部
13 通信部
2 ICカード利用履歴記憶サーバ
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
3 特典付与サーバ
31 制御部(特典付与手段)
32 記憶部
33 通信部
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6