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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】水晶発振回路
(51)【国際特許分類】
   H03B 5/32 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
H03B5/32 J
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020196894
(22)【出願日】2020-11-27
(65)【公開番号】P2022085285
(43)【公開日】2022-06-08
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】320012037
【氏名又は名称】ラピステクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大森 鉄男
【審査官】石田 昌敏
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-006135(JP,A)
【文献】特開2006-191342(JP,A)
【文献】国際公開第2011/089662(WO,A1)
【文献】特開2002-204128(JP,A)
【文献】特開昭54-061447(JP,A)
【文献】特開昭52-113143(JP,A)
【文献】米国特許第07183868(US,B1)
【文献】特開2007-243261(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03B 5/30- 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水晶振動子に接続され、前記水晶振動子の振動に基づいて発振する発振回路であって、
縦続接続された奇数段のインバータを含み、入力側が前記水晶振動子の一端に接続され、出力側が前記水晶振動子の他端に接続される増幅部と、
前記水晶振動子の一端と他端との間に前記増幅部に対して並列に接続される第1の帰還抵抗と、
を有し、
前記増幅部は、
入力端が前記水晶振動子の一端に接続される入力段のインバータと、
出力端が前記水晶振動子の他端に接続される出力段のインバータと、
前記入力段のインバータの出力端と前記出力段のインバータの入力端との間に接続され、少なくとも1のインバータと、前記少なくとも1のインバータに対して並列に接続された第2の帰還抵抗と、を含むリニアアンプと、
を含み、
前記入力段のインバータ、前記少なくとも1のインバータ及び前記出力段のインバータは順に縦続接続され、
前記入力段のインバータの出力端及び前記少なくとも1のインバータの入力端は、入力カップリング容量を介して接続され、
前記少なくとも1のインバータの出力端及び前記出力段のインバータの入力端は、直接接続されていることを特徴とする水晶発振回路。
【請求項2】
前記リニアアンプのコンダクタンスは、前記入力段のインバータのコンダクタンスよりも大きく、前記出力段のインバータのコンダクタンス以下の大きさを有することを特徴とする請求項1に記載の水晶発振回路。
【請求項3】
前記入力段のインバータのコンダクタンスは、前記リニアアンプのコンダクタンス以上の大きさを有することを特徴とする請求項1に記載の水晶発振回路。
【請求項4】
前記第2の帰還抵抗の抵抗値は、前記第1の帰還抵抗の抵抗値よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の水晶発振回路。
【請求項5】
前記入力段のインバータの入力端とグランドとの間に接続された第1のキャパシタと、
前記出力段のインバータの出力端とグランドとの間に接続された第2のキャパシタと、
を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1に記載の水晶発振回路。
【請求項6】
前記リニアアンプの入力端とグランドとの間に接続された第3のキャパシタと、
前記リニアアンプの出力端とグランドとの間に接続された第4のキャパシタと、
を有することを特徴とする請求項に記載の水晶発振回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水晶発振回路に関する。
【背景技術】
【0002】
マイコン等の高速化に伴い、高周波の発振回路が求められている。高周波の発振回路では、周波数の精度、温度偏差、ノイズ特性等について高性能であることが要求されるが、CR発振回路やPLL等の水晶以外の発振回路ではこれらの特性を実現することが難しい。そこで、かかる特性要求を充たす発振回路として、水晶発振回路が用いられている。
【0003】
水晶発振回路は、例えば水晶振動子と、水晶振動子の両端に入力端及び出力端が接続されたインバータからなる増幅部と、インバータの入力端と出力端との間に水晶振動子に並列に接続された帰還抵抗と、インバータの入力端及び出力端の各々とグランドとの間に接続されたキャパシタと、から構成されている。増幅部は、例えば奇数段のインバータによって構成されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-204128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子機器の低消費電流化に伴い、水晶発振回路にも消費電流の削減が求められている。その一方で、近年の水晶振動子の小型化に伴い、水晶発振回路の発振回路側に求められる特性要求は一層厳しくなっている。
【0006】
しかし、高い特性を実現しようとすると、回路の消費電流が増加してしまうという問題があった。また、半導体プロセスの更なる高性能化が必要となり、コストが増大するという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高周波で且つ低消費電流の水晶発振回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る水晶発振回路は、水晶振動子に接続され、前記水晶振動子の振動に基づいて発振する発振回路であって、縦続接続された奇数段のインバータを含み、入力側が前記水晶振動子の一端に接続され、出力側が前記水晶振動子の他端に接続される増幅部と、前記水晶振動子の一端と他端との間に前記増幅部に対して並列に接続される第1の帰還抵抗と、を有し、前記増幅部は、入力端が前記水晶振動子の一端に接続される入力段のインバータと、出力端が前記水晶振動子の他端に接続される出力段のインバータと、 前記入力段のインバータの出力端と前記出力段のインバータの入力端との間に接続され、少なくとも1のインバータと、前記少なくとも1のインバータに対して並列に接続された第2の帰還抵抗と、を含むリニアアンプと、を含み、前記入力段のインバータ、前記少なくとも1のインバータ及び前記出力段のインバータは順に縦続接続され、前記入力段のインバータの出力端及び前記少なくとも1のインバータの入力端は、入力カップリング容量を介して接続され、前記少なくとも1のインバータの出力端及び前記出力段のインバータの入力端は、直接接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水晶発振回路によれば、高周波で且つ低消費電流の水晶発振回路を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る水晶発振回路と水晶振動子とが接続された状態を示す図である。
図2】実施例1の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図3図1の構成を等価回路に置き換えた回路図である。
図4】第1の比較例の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図5】第1の比較例の水晶発振回路における負性抵抗の特性の例を示す図である。
図6】第2の比較例の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図7】第2の比較例の水晶発振回路における負性抵抗の特性の例を示す図である。
図8】第3の比較例の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図9】第3の比較例の水晶発振回路における負性抵抗の特性の例を示す図である。
図10】第4の比較例の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図11】第4の比較例の水晶発振回路における負性抵抗の特性の例を示す図である。
図12】実施例1の水晶発振回路における負性抵抗の特性の例を示す図である。
図13】実施例2の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図14】実施例2の水晶発振回路における負性抵抗の特性の例を示す図である。
図15】実施例1の変形例の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図16】実施例2の変形例の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
図17】インバータの段数が異なる変形例の水晶発振回路の構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下の各実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一または等価な部分には同一の参照符号を付している。
【実施例1】
【0012】
図1は、本実施例の水晶発振回路100と水晶振動子XTALとが接続された状態を示す回路図である。水晶発振回路100は、接続端子XT0を介して水晶振動子XTALの一端に接続されるとともに、接続端子XT1を介して水晶振動子XT1の他端に接続されている。水晶発振回路100は、水晶振動子XTALととともに水晶発振器を構成している。
【0013】
図2は、水晶発振回路100の構成を示す回路図である。水晶発振回路100は、増幅部10と、第1帰還抵抗Rf1と、キャパシタCg及びCdと、接続端子XT0及びXT1と、を含む。
【0014】
増幅部10は、入力側が接続端子XT0を介して水晶振動子XTALに接続され、出力側が接続端子XT1を介して水晶振動子XTALに接続されている。増幅部10は、水晶振動子XTALから供給された入力信号を増幅して出力信号を生成し、水晶振動子XTALに供給する。
【0015】
増幅部10は、順に縦続接続された第1インバータ11、第2インバータ12及び第3インバータ13からなる3段のインバータを含む発振アンプである。第2インバータの出力端と入力端との間には第2帰還抵抗Rf2が接続されている。
【0016】
第1インバータ11の入力端は、接続端子XT0に接続されている。第1インバータ11の入力端は、増幅部10の入力側端部を構成している。第1インバータ11は、入力端が水晶振動子XTALの一端に接続され、水晶振動子XTALからの信号入力を受ける入力段のインバータである。第1インバータ11は、入力端に供給された水晶振動子XTALからの入力信号を反転させて出力する。
【0017】
第2インバータ12の入力端は、第1インバータ11の出力端に接続されている。第2インバータ12は、入力端に供給された第1インバータ11からの出力信号を反転させて出力する。第2インバータ12は、並列に接続された第2帰還抵抗Rf2とともに、リニアアンプLAを構成している。
【0018】
第3インバータ13の入力端は、第2インバータ12の出力端に接続されている。第3インバータ13の出力端は、接続端子XT1に接続されている。第3インバータ13は、出力端が水晶振動子XTALの他端に接続され、出力信号を水晶振動子XTALに供給する出力段のインバータである。第3インバータ13は、入力端に供給された第2インバータ12からの出力信号を反転させて出力する。
【0019】
第1インバータ11、第2インバータ12及び第3インバータ13の各々は、ドレイン同士が接続されたPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタから構成されている。
【0020】
第2帰還抵抗Rf2は、第2インバータ12の出力端と入力端との間に、第2インバータ12に対して並列に接続されている。第2帰還抵抗Rf2の一端は、第1インバータ11の出力端と第2インバータ12の入力端との間に接続されている。第2帰還抵抗Rf2の他端は、第2インバータ12の出力端と第3インバータ13の入力端との間に接続されている。
【0021】
第1帰還抵抗Rf1は、接続端子XT0と接続端子XT1との間に増幅部10に対して並列に接続されている。第1帰還抵抗Rf1の一端は、第1インバータ11の入力端に接続されている。第1帰還抵抗Rf1の他端は、第3インバータ13の出力端に接続されている。
【0022】
キャパシタCgは、増幅部10の入力側とグランドとの間に設けられている。キャパシタCgの一端は、第1インバータ11の入力端、第1帰還抵抗Rf1の一端及び接続端子XT0に接続されている。キャパシタCgの他端は、接地されている。キャパシタCgは、水晶発振回路100の入力側の発振容量として機能する。
【0023】
キャパシタCdは、増幅部10の出力側とグランドとの間に設けられている。キャパシタCdの一端は、第3インバータ13の出力端、第1帰還抵抗Rf1の他端及び接続端子XT1に接続されている。キャパシタCdの他端は、接地されている。キャパシタCdは、水晶発振回路100の出力側の発振容量として機能する。
【0024】
図3は、図1の構成を等価回路に置き換えた回路図である。水晶振動子XTALは、インダクタンスLe及び実効抵抗Reに置き換えられる。また、水晶発振回路100は、負荷容量CL及び負性抵抗-RLに置き換えられる。
【0025】
負荷容量CL及び負性抵抗-RLは、それぞれ次の式(1)及び(2)で表される。
【0026】
CL=Cg*Cd/(Cg+Cd) (1)
-RL=-gm/(2πf)*Cg*Cd (2)
なお、水晶発振回路100を構成する各インバータのコンダクタンスは、入力電圧Vin及び出力電流Ioutを用いて次の式(3)で表される。
【0027】
gm=ΔIout/ΔVin (3)
係る構成での発振条件は、次の式(4)で表される。
【0028】
-RL≧Re (4)
すなわち、上記の条件が成立した場合に負性抵抗-RLによって水晶振動子XTALの実効抵抗Reが打ち消され、水晶発振回路100のインピーダンス損失がなくなり、インダクタンスLeと負荷容量CLのLC発振となり、発振することが可能となる。
【0029】
なお、安定して発振を行うためには、負性抵抗-RLは0Ωよりも小さく、且つその絶対値が実効抵抗Reの1倍以上の定数でなければならない。発振している状態から発振停止に至るまでのマージンを示す発振余裕度をnとすると、発振余裕度nは次の式(5)で表される。
【0030】
n=|-RL|/Re (5)
なお、発振余裕度nは一般に、民生向けの水晶発振器では実効抵抗Reの3倍以上であることが好ましく、車載向けの水晶発振器では実効抵抗Reの5倍以上であることが好ましいとされている。
【0031】
再び図2を参照すると、本実施例の水晶発振回路100は、上記のように3段のインバータで構成される発振アンプ、第1帰還抵抗Rf1及び発振容量(Cg/Cd)によって構成されている。
【0032】
第1インバータ11は、発振アンプの入力段を構成するインバータであり、帰還されていない。第1インバータ11のコンダクタンスgm1は、第1インバータ11の出力信号が第2インバータ12を動作させることが可能な振幅レベルとなるように設計されている。
【0033】
第2インバータ12は、第2帰還抵抗Rf2が接続されたリニアアンプを構成するインバータである。第2インバータ12のコンダクタンスgm2は、第2帰還抵抗Rf2の抵抗値によって定まる(すなわち、設定及び制限される)。換言すると、第2帰還抵抗Rf2の抵抗値によってリニアアンプの増幅率が設定される。
【0034】
第3インバータ13は、発振アンプの出力段を構成するインバータである。第3インバータ13は、接続端子XT1を介して水晶振動子XTALに励振電流Irを供給し、発振容量Cdを充放電させる。また、第3インバータ13は、第1帰還抵抗Rf1を介して接続端子XT0に帰還電流Ifを供給し、発振容量Cg及び第1インバータ11のゲート容量を充放電させる。第3インバータ13のコンダクタンスgm3は、かかる動作が可能なレベルに設定されている。
【0035】
本実施例では、第2のインバータのコンダクタンスgm2が第1のインバータのコンダクタンスgm1よりも大きく、第3のインバータのコンダクタンスgm3以下の大きさを有するように設定される。すなわち、第1インバータ11のコンダクタンスgm1、第2インバータ12のコンダクタンスgm2及び第3インバータ13のコンダクタンスgm3の関係は、次の式(6)で表される。
【0036】
gm1<gm2≦gm3 (6)
次に、本実施例の水晶発振回路100の動作について説明する。
【0037】
まず、水晶振動子XTALからの入力信号は、接続端子XT0を介して第1インバータ11の入力端に入力される。入力信号の発振振幅は、第1インバータ11によって所定の振幅レベルに増幅され、第1インバータ11の出力端から出力される。
【0038】
第1インバータ11からリニアアンプである第2インバータ12に入力された信号の振幅は、帰還抵抗Rf2により規定された増幅率で増幅される。増幅された信号は、第2インバータ12の出力端から出力され、第3インバータ13の入力端に入力される。
【0039】
第3インバータ13は、第2インバータ12から入力された信号に基づいて励振電流Irを生成する。第3インバータ13は、接続端子XT1を介して励振電流Irを水晶振動子XTALに供給し、発振容量Cdを充放電させる。また、第3インバータ13は、第1帰還抵抗Rf1を介して接続端子XT0に帰還電流Ifを供給し、発振容量Cg及び第1インバータ11のゲート容量を充放電させる。
【0040】
以上の動作により、水晶発振回路100は、水晶振動子XTALの圧電効果で発生された信号の振幅を維持し、発振を継続させている。
【0041】
次に、本実施例の水晶発振回路100が上記構成を有することによりもたらされる効果について、比較例の水晶発振回路と比較しつつ説明する。
【0042】
図4は、第1の比較例の水晶発振回路E1の構成を示す回路図である。第1の比較例の水晶発振回路E1は、インバータINVと、帰還抵抗Rfと、キャパシタCg及びCdと、接続端子XT0及びXT1と、から構成されている。接続端子XT0及びXT1は、水晶端子XTAL(図4では図示を省略)の一端及び他端にそれぞれ接続されている。
【0043】
インバータINVは、ドレイン同士が接続されたPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタから構成されている。インバータINVの入力端は、接続端子XT0に接続されている。インバータINVの出力端は、接続端子XT1に接続されている。
【0044】
帰還抵抗Rfは、接続端子XT0とXT1との間に、インバータINVに対して並列に接続されている。キャパシタCgは、インバータINVの入力端とグランドとの間に設けられ、発振容量Cgを構成している。キャパシタCdは、インバータINVの入力端とグランドとの間に設けられ、発振容量Cdを構成している。
【0045】
第1の比較例の水晶発振回路E1では、インバータINV及び帰還抵抗Rfにより、負帰還増幅の発振アンプが構成されている。インバータINVは、水晶振動子XTALに振動を発生させる励振電流Irを接続端子XT1に供給する。また、インバータINVは、帰還抵抗Rfを介して接続端子XT0に帰還電流Ifを供給する。
【0046】
第1の比較例の水晶発振回路E1も、本実施例の水晶発振回路100と同様、水晶振動子XTALが接続された状態では図3に示すような等価回路に置き換えられる。すなわち、水晶振動子XTALは、インダクタンスLe及び実効抵抗Reに、水晶発振回路100は、負荷容量CL及び負性抵抗-RLにそれぞれ置き換えられる。
【0047】
第1の比較例の水晶発振回路E1の構成では、帰還抵抗Rfを小さくすると帰還電流Ifが増加し、負性抵抗-RLの周波数帯域は高帯域にシフトする。帰還抵抗Rfを大きくすると帰還電流Ifが減少し、負性抵抗-RLの周波数帯域は低帯域にシフトする。
【0048】
上記の式(2)により、負性抵抗-RLは、発振容量Cg及びCdが小さくなると増加し、発振容量Cg及びCdが大きくなると減少する。同様に、発振アンプを構成するインバータINVのコンダクタンスgmが増加すると負性抵抗-RLも増加し、インバータINVのコンダクタンスgmが減少すると負性抵抗-RLも減少する。また、上記の式(1)により発振容量Cg及びCdは、使用する水晶振動子XTALの負荷容量CLにより決定される。第1の比較例の水晶発振回路では、これらの回路定数を調整することにより、使用する水晶振動子XTALに応じた所望の発振余裕度となるように負性抵抗-RLの調整が行われる。
【0049】
図5は、第1の比較例の水晶発振回路E1における負性抵抗の特性の例を示す図である。「fx」は、水晶振動子XTALの発振周波数を示している。
【0050】
発振容量Cg及びCdは、使用する水晶振動子XTALの負荷容量CLによって決定され、帰還抵抗Rfも発振周波数に対して適切な周波数帯域となるように設定される。負性抵抗は、インバータINVのコンダクタンスgmによって調整される。インバータINVのコンダクタンスgmは、インバータINVを構成するPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタのゲート長(チャネル長)L及びゲート幅(チャネル幅)Wのサイズによって調整される。ここでは、ゲート長Lを最小サイズとして固定し、ゲート幅WでインバータINVのコンダクタンスgmを調整した場合について説明する。
【0051】
図5では、ゲート幅Wの異なる3つのケースについて負性抵抗の特性を示している。図のE1Aはゲート幅Wが最も小さい場合、E1Cはゲート幅Wが最も大きい場合、E1Bはゲート幅WがE1Aよりも大きくE1Cよりも小さい場合(W;E1A<E1B<E1C)を夫々示している。
【0052】
E1Aでは、ゲート幅Wが小さいため、コンダクタンスgmの値が小さい。したがって、周波数が高くなると負性抵抗が減少し、水晶振動子XTALの発振周波数fxでは負性抵抗が0Ω付近となるため、発振しない。
【0053】
E1Aよりもゲート幅Wが大きいE1Bでは、コンダクタンスgmが増加するため、高い周波数帯域での負性抵抗も増加する。しかしながら、水晶振動子XTALの発振周波数fxではやはり負性抵抗が0Ω付近であり、発振しない。
【0054】
E1Bよりもさらにゲート幅Wが大きいE1Cでは、コンダクタンスgmの増加に応じて負性抵抗も増加する。PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタの各々のゲート容量、ドレイン容量及び寄生容量等の容量成分が増加する。水晶発振回路の駆動時には、この増加した容量を充放電させることになる。このため、ゲート幅Wをある一定以上のサイズにすると、高い発振周波数では増加分の容量の充放電が無視できなくなり、負性抵抗が減少する。
【0055】
これを改善するためには更なる微細化による寄生容量の削減や、トランジスタ特性を向上させることによりコンダクタンスgmを高くして容量成分の影響を減らす等の方法が考えられるが、その場合、プロセスコストの増加や消費電流の増大といった問題が生じてしまう。
【0056】
図6は、第2の比較例の水晶発振回路E2の構成を示す回路図である。第2の比較例では、インバータIV1、IV2及びIV3からなる3段のインバータによって増幅部を構成することにより、発振アンプ全体のコンダクタンスgmを高くしている。また、インバータIV1及びIV2は帰還されておらず、第1の比較例E1のインバータINVと比較して各々のコンダクタンスgmは大きい。
【0057】
図7は、第2の比較例の水晶発振回路E2における負性抵抗の特性の例を示す図である。ここでは、第1の比較例の水晶発振回路E1の負性抵抗特性(E1B)を比較対象として示している。
【0058】
第2の比較例(E2A)では、第1の比較例(E1B)と比べて、負性抵抗は大幅に増加している。しかし、発振アンプ全体のコンダクタンスgmが高すぎるため、温度、電源電圧等の使用条件や製造ばらつき等によりコンダクタンスgmが大きく変動する。このため、図にE2Bとして示すように、負性抵抗が水晶振動子XTALの発振周波数よりも更に高い帯域にシフトしてしまい、異常発振や発振停止を起こしてしまう可能性がある。
【0059】
図8は、第3の比較例の水晶発振回路E3の構成を示す回路図である。キャパシタCfがインバータIV1に対して並列に接続されている点で、第2の比較例の水晶発振回路E2と異なる。
【0060】
第2の比較例では帰還電流IrがインバータIV3のみから供給されているが、第3の比較例ではインバータIV1の帰還容量Cfからの帰還電流Icfも付加して供給がなされている。このため、第3の比較例の水晶発振回路E3は、増幅部が見かけ上は3段(IV1,IV2,IV3)の発振アンプ及び1段の発振アンプ(Cf)から構成されたことになり、第2の比較例の水晶発振回路E2と比べて、増幅部のコンダクタンスgmが大きくなる。
【0061】
図9は、第3の比較例の水晶発振回路E3における負性抵抗の特性の例を示す図である。ここでは、第2の比較例の水晶発振回路E2の負性抵抗特性(E2A)を比較対象として示している。
【0062】
第3の比較例(E3A)では、第2の比較例(E2A)と比べて、負性抵抗はさらに増加している。しかし、発振アンプ全体のコンダクタンスgmが大きく、温度、電源電圧等の使用条件や製造ばらつき等によって大きく変動するため、図にE3Bに示すように、負性抵抗が水晶振動子XTALの発振周波数よりも更に高い帯域にシフトしてしまう。これにより、異常発振や発振停止を起こしてしまう可能性がある。
【0063】
図10は、第4の比較例の水晶発振回路E4の構成を示す回路図である。3段のインバータ(IV1,IV2,IV3)に加えて、各インバータに帰還抵抗(Rf1,Rf2,Rf3)をそれぞれ接続してリニアアンプを構成し、各段のインバータの個々のコンダクタンスgmを抑えている。また、2段目のインバータIV2は、初段のインバータIV1及び3段目のインバータIV3に対して論理が反転している。全ての段のインバータに帰還抵抗を介して入出力が接続されているため、インバータIV2は回路全体のコンダクタンスgmを調整する機能を担っている。
【0064】
回路全体の帰還抵抗Rfxは、「Rfx=Rf1+Rf2+Rf3」で表される。また、インバータIV2は論理が反転しているため、帰還電流は負の電流「-Ir2」となり、回路全体の帰還電流Ifxは、「Ifx=Ir1-Ir2+Ir3」となる。
【0065】
図11は、第4の比較例の水晶発振回路E4における負性抵抗の特性の例を示す図である。ここでは、第1の比較例の水晶発振回路E1の負性抵抗特性(E1B)を比較対象として示している。また、E4Aは回路全体の帰還抵抗Rfxが最も小さく、帰還電流Ifxが最も大きい場合を示している。E4Cは回路全体の帰還抵抗Rfxが最も大きく、帰還電流Ifxが最も小さい場合を示している。E4Bは回路全体の帰還抵抗RfxがE4Aよりも大きく且つE4Cよりも小さい場合、すなわち帰還電流IfxがE4Cよりも大きくE4Aよりも小さい場合(Ifx;E4A>E4B>E4C)を示している。
【0066】
第4の比較例(E4A,E4B,E4C)では、第1の比較例(E1B)と比べて、負性抵抗は増加している。帰還抵抗Rfxが小さい、すなわち帰還電流Ifxが大きいE4Aの負性抵抗が元も減少している。これに比べて、帰還抵抗Rfxが大きい、すなわち帰還電流Ifxが小さいE4Cでは、負性抵抗は増加して高い周波数帯域にシフトしている。
【0067】
インバータIV2の帰還電流は-If2であるため、全体の帰還電流Ifxを増やすためには、帰還抵抗Rf2の抵抗値を大きくして帰還電流値を減らす必要がある。また、帰還抵抗の調整によって負性抵抗や周波数帯域を下げる場合は、帰還電流を増加させなければならない。これらは、一般的な水晶発振回路とは真逆の特性であり、回路調整によっては消費電流を増加させる原因になってしまう。
【0068】
図12は、本実施例の水晶発振回路100における負性抵抗の特性の例を示す図である。ここでは、比較対象として第1の比較例の負性抵抗特性E1Bを示している。また、図中の1-Aは第1インバータ11のコンダクタンスgm1と第2インバータ12のコンダクタンスgm2との大小関係が“gm1<gm2”である場合を示しており、1―Bは“gm1≧gm2”である場合を示している。
【0069】
本実施例の水晶発振回路100では、負性抵抗は高い周波数帯域で増加しており、水晶振動子XTALの発振周波数fxでも十分なレベル(抵抗値)を有している。その一方で、第2の比較例や第3の比較例のように、負性抵抗が高くなりすぎることもない。
【0070】
また、第1インバータ11に入力される入力信号が高速発振で且つ振幅が微小であるような場合であっても、所望の振幅レベルになるように第1インバータ11のコンダクタンスgm1が設定されているため、出力信号の振幅は減衰しない。
【0071】
第2インバータ12は、帰還抵抗Rf2とともにリニアアンプを構成しており、帰還抵抗Rf2によって規定される増幅率で第1インバータ11から入力された信号の振幅を増幅する。帰還抵抗Rf2は、発振回路の発振定数の一つである帰還抵抗Rf1とは異なり、発振定数には含まれず、純粋にリニアアンプの増幅率を規定するものであるため、その定数は任意に設定することができる。このため、入力信号の振幅が過剰な振幅であっても、出力信号の振幅を制限することができる。換言すれば、第2インバータ12からなるリニアアンプは、負帰還増幅のアンプであるため、出力信号の振幅は歪まず、振り切れることはない。かかる特性により、第2インバータ12は、回路全体としてメインの増幅機能を果たしている。
【0072】
第3インバータ13は、増幅部10の出力段であり、第2インバータ12から入力された信号の振幅を増幅して水晶振動子XTALの圧電効果を持続させる。第3インバータ13のコンダクタンスgm3は、励起電流Ir及び帰還電流If1の供給と、発振容量Cg、Cd及び第1インバータ11のゲート容量の充放電が可能なレベルであればよい。したがって、コンダクタンスgm3を小さく抑えることができる。このため、第1の比較例よりも回路規模を小さくすることができる。
【0073】
また、回路全体のコンダクタンスが小さいため、第2の比較例の水晶発振回路E2や第3の比較例の水晶発振回路E3とは異なり、コンダクタンスが高すぎることによる異常発振や発振停止の恐れがない。
【0074】
なお、入出力間に第2帰還抵抗Rf2が接続されている第2インバータ12の周波数帯域を回路全体の周波数帯域(すなわち、発振周波数)よりも高く設定することにより、安定した負性抵抗及び発振余裕度を得ることができる。
【0075】
また、第2帰還抵抗Rf2の抵抗値は、第1帰還抵抗Rf1の抵抗値よりも小さい値に設定されていることが望ましい。例えば、各々の帰還抵抗が同じ抵抗値を有する(すなわち、Rf2=Rf1)と仮定した場合、第2インバータ12回路全体の周波数帯域を同じ帯域に設定すると、発振はするが、製造のばらつき等により、第2インバータ12と回路全体とで周波数帯域に対するコンダクタンスgmに差異が生じて、負性抵抗が低下してしまう。また、第2帰還抵抗Rf2の抵抗値が第1帰還抵抗Rf1の抵抗値よりも大きい(すなわち、Rf2>Rf1)とすると、回路全体の周波数帯域に対して第2インバータ12の周波数帯域が低くなり、第2インバータ12の発振周波数に対するコンダクタンスgm2が低下するため、負性抵抗はさらに低下して発振停止に至る可能性がある。
【0076】
これに対し、第2帰還抵抗Rf1の抵抗値を第1帰還抵抗Rf1の抵抗値以下(すなわち、Rf2≦Rf1)に設定することにより、製造のばらつき等の諸条件による第2インバータ12の周波数帯域におけるコンダクタンスgm2の低下を防ぐことができる。
【0077】
以上のように、本実施例の水晶発振回路100によれば、回路全体のコンダクタンスは小さい。したがって、負性抵抗が民生向け又は車載向けの水晶発振器に必要な発振余裕度を達成できるレベルとなるように回路全体のコンダクタンスを設定しつつ、高周波の水晶発振に十分な特性を得ることが可能である。また、回路規模を小さくすることができるため、消費電流を削減することが可能である。
【実施例2】
【0078】
次に、本発明の実施例2について説明する。図13は、実施例2の水晶発振回路200の構成を示す回路図である。水晶発振回路200は、第1インバータ11の出力端と第2インバータ12の入力端との間(詳細には、第2インバート12の入力端及び第2帰還抵抗Rf2の一端が接続される接続ノードと第1インバータ11の出力端との間)に、キャパシタCin(以下の説明では、入力カップリング容量Cinとも称する)が追加されている点で実施例1の水晶発振回路100と異なる。
【0079】
本実施例の水晶発振回路200では、第1インバータ11から出力された信号は、入力カップリング容量Cinを介して第2インバータ12に入力される。これ以外の各部の動作は、実施例1と同様である。
【0080】
実施例1の水晶発振回路100では、第1インバータ11のコンダクタンスgm1と第2インバータ12のコンダクタンスgm2との大小関係は、“gm1<gm2”の関係となるように設計される場合だけではなく、水晶振動子XTALの特性やプロセスのトランジスタ特性等の都合により、“gm1≧gm2”となる場合も想定される。この場合、第1インバータ11のコンダクタンスgm1が、水晶発振回路100のメインの増幅を担う第2インバータ12のコンダクタンスgm2、ひいては回路全体の増幅率に影響を及ぼすことになる。このため、図12に示す実施例1の水晶発振回路100の負性抵抗特性では、“gm1≧gm2”の場合(図中の1-B)の負性抵抗は、“gm1<gm2”の場合(図中の1-A)の負性抵抗と比べて低下する。
【0081】
これに対し、図14は、実施例2の水晶発振回路200における負性抵抗の特性の例を示す図である。本実施例の水晶発振回路200では、入力カップリング容量Cinを介して第1インバータ11と第2インバータ12とを接続することにより、第1インバータ11が回路全体の増幅率に及ぼす影響を低減している。このため、図14に“2-A”として示すように、“gm1≧gm2”である実施例1の場合(図中の1-B)と比較して、本実施例の水晶発振回路200では負性抵抗が低下しない。
【0082】
したがって、本実施例の水晶発振回路200によれば、第1インバータ11のコンダクタンスgm1が及ぼす影響を低減しつつ、高周波で且つ低消費電流の水晶発振回路を提供することが可能となる。
【0083】
なお、本発明は上記実施例で示したものに限られない。例えば、キャパシタCg2を介して第2インバータ12の入力端をグランドに接続し、キャパシタCd2を介して第2インバータ12の出力端をグランドに接続してもよい。
【0084】
図15及び図16は、かかる構成を有する変形例の水晶発振回路を示す回路図である。図15は、実施例1の水晶発振回路100の第2インバータ12の入力端子及び出力端子をそれぞれキャパシタCg2及びCd2を介してグランドに接続した構成(水晶発振回路100A)を示している。図16は、実施例2の水晶発振回路200の第2インバータ12の入力端子及び出力端子をそれぞれキャパシタCg2及びCd2を介してグランドに接続した構成(水晶発振回路200A)を示している。
【0085】
例えば、第2帰還抵抗Rf2の抵抗値を第1帰還抵抗Rf1の抵抗値よりも小さく(すなわち、Rf2<Rf1)設定し、第2インバータ12の周波数帯域を高くした場合、キャパシタCg2及びCd2を有しない構成では、発振周波数での回路全体のコンダクタンスが高くなってしまい、異常発振を引き起こす可能性がある。しかし、図15及び図16のように、第2インバータ12の入力端及び出力端をそれぞれキャパシタCg2及びCd2を介してグランドに接続することにより、発振周波数での回路全体のコンダクタンスを調整して異常発振を防ぐことができる。
【0086】
また、上記実施例1及び実施例2では、増幅部が3段のインバータから構成されている場合を例として説明した。しかし、増幅部を構成するインバータの数はこれに限られず、3以上の奇数であればよい。
【0087】
図17は、実施例1の水晶発振回路において増幅部の段数を5段とした構成を変形例の水晶発振回路100Bとして示す回路図である。水晶発振回路100Bでは、インバータ12A、12B及び12Cからなる3段のインバータによってリニアアンプLAが構成されている。帰還抵抗Rf2は、インバータ12Cの出力端とインバータ12Aの入力端との間(すなわち、第3インバータ13の入力端と第1インバータ11の出力端との間)に接続されている。
【0088】
このように、本発明に係る水晶発振回路では、増幅部は、入力段を構成するインバータと、出力段を構成するインバータと、その間に接続されたリニアアンプを構成する少なくとも1のインバータと、が縦続接続された構成を有していればよい。その際、リニアアンプには第2の帰還抵抗が接続され、リニアアンプのコンダクタンスが第1のインバータのコンダクタンスよりも大きく、第3のインバータのコンダクタンス以下の大きさを有していればよい。
【0089】
また、上記実施例1の水晶発振回路100及び実施例2の水晶発振回路200の各々において、第3インバータ13の出力端と接続端子XT1との間にダンピング抵抗を接続してもよい。このようなダンピング抵抗を追加することにより、励振電流Irを制限して水晶振動子XTAL側から見たインバータのコンダクタンスgm(すなわち、増幅部10全体のコンダクタンス)を減少させることができる。
【0090】
また、上記実施例1及び実施例2の水晶発振回路は、ディスクリートの水晶発振器及びモジュールの水晶発振器のいずれにも適用することが可能である。また、上記実施例1及び実施例2の水晶発振回路を、74HC等の標準ロジックICを用いて基板ボードに搭載することも可能である。また、上記実施例1及び実施例2の水晶発振回路の構成は、セラミック発振子を使用した発振回路にも適用可能である。
【符号の説明】
【0091】
100 水晶発振回路
10 増幅部
11 第1インバータ
12 第2インバータ
13 第3インバータ
Rf1 第1帰還抵抗
Rf2 第2帰還抵抗
Cg キャパシタ
Cd キャパシタ
XT0 接続端子
XT1 接続端子
XTAL 水晶振動子
Cin キャパシタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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