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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】アプリケータの空気マニホールド
(51)【国際特許分類】
   B05C 5/02 20060101AFI20240903BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
B05C5/02
B05C11/10
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021559367
(86)(22)【出願日】2020-04-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-01
(86)【国際出願番号】 US2020026562
(87)【国際公開番号】W WO2020206241
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-03-29
(31)【優先権主張番号】62/829,962
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】シン,サン,エッチ.
(72)【発明者】
【氏名】ガンツァー,チャールズ,ピー.
(72)【発明者】
【氏名】セイン,ジョエル,イー.
【審査官】大塚 美咲
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-171465(JP,A)
【文献】特開平11-267568(JP,A)
【文献】米国特許第05605720(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/02
B05C 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料を分注するためのアプリケータであって、
マニホールドと、
前記マニホールドに解放可能に取り付けられた複数の分注モジュールであって、前記複数の分注モジュールの各々が、前記材料を選択的に分注するように構成されている、複数の分注モジュールと、
空気マニホールドであって、前記分注モジュールの少なくとも他の1つが前記マニホールド及び前記空気マニホールドの両方に取り付けられたままである一方で、前記アプリケータから前記分注モジュールのうちの少なくとも1つが取り除かれ得るように、前記複数の分注モジュールの各々に取り除き可能に接続され、前記空気マニホールドが、加圧空気源から加圧空気を受容するように構成された入口と、前記空気マニホールドを通って延在している複数の通路と、チャネルであって、前記複数の通路が前記チャネルと流体連通するように入口から前記複数の通路へと延在している、チャネルと、を画定し、前記複数の通路の各々が、前記複数の分注モジュールのそれぞれ1つと流体連通して、前記チャネルから前記複数の分注モジュールの前記それぞれ1つへと前記加圧空気を方向付ける、マニホールドと、
複数の空気圧ボルトと、を備え
前記複数の空気圧ボルトの各々は、
前記複数の通路のそれぞれ1つに配置されるように構成され、
前記複数の分注モジュールのそれぞれ1つに取り付けるように構成され、
前記空気マニホールドの前記チャネルから前記複数の分注モジュールの前記それぞれ1つへと前記加圧空気を方向付けるように構成されている、アプリケータ。
【請求項2】
前記複数の分注モジュールの他の1つ以上が前記マニホールド及び前記空気マニホールドの両方に取り付けられている一方で、前記アプリケータから前記複数の分注モジュールの各々が取り除かれるように構成されている、請求項1に記載のアプリケータ。
【請求項3】
前記空気マニホールドから前記複数の分注モジュールの任意の他のものを取り外すことなく、前記アプリケータから前記複数の分注モジュールの各々が取り除かれるように構成されている、請求項1に記載のアプリケータ。
【請求項4】
前記複数の空気圧ボルトの各々が、第1の軸に沿って延びる本体を有し、前記複数の通路の各々が、第2の軸に沿って延在し、前記空気圧ボルトの各々は、前記複数の空気圧ボルトのうちの少なくとも1つが配置された前記複数の通路の対応する1つの前記第2の軸から、前記複数の空気圧ボルトのうちの少なくとも1つの前記第1の軸が角度的にオフセットされたときに、前記通路の前記対応する1つと流体密封シールを形成するように構成されている、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項5】
前記複数の空気圧ボルトの各々が、第1の領域、第2の領域、及び前記第1の領域と前記第2の領域との間の中間領域を画定する本体を有する、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項6】
前記中間領域が、前記第1の領域及び前記第2の領域の各々よりも小さい断面寸法を有する、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項7】
前記複数の通路の各々が、第1のシール及び第2のシールを受容するように構成され、前記チャネルが、前記第1のシールと前記第2のシールとの間に位置付けられている、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項8】
前記複数の空気圧ボルトの各々の前記第1の領域が、前記複数の通路の前記それぞれ1つに配置された前記第2のシールに係合するように構成され、前記複数の空気圧ボルトの各々の前記第2の領域が、前記複数の通路の前記それぞれ1つに配置された前記第1のシールに係合するように構成されている、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項9】
前記第2の領域が、前記複数の通路の前記それぞれ1つの中に、かつ前記第1のシールと前記第2のシールとの間に配置され、前記第1の領域が、前記空気マニホールドの外側に配置されるように、前記複数の通路の前記それぞれ1つから、前記複数の空気圧ボルトの各々が部分的に取り除かれるように構成されている、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項10】
前記複数の空気圧ボルトの各々が、前記複数の通路の前記それぞれ1つから部分的に取り除かれたときに、前記第2のシールが、前記複数の通路の前記それぞれ1つからそれぞれの空気圧ボルトが抜け落ちるのを制限する障害を提供するように構成されている、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項11】
前記複数の空気圧ボルトの各々が、前記複数の通路の前記それぞれ1つから完全に取り除かれるように構成されている、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項12】
前記複数の分注モジュールのうちの1つは、前記複数の空気圧ボルトの対応する1つが前記複数の通路の前記それぞれ1つから部分的又は完全に取り除かれたときに、前記マニホールドから取り外されるように構成されている、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項13】
前記複数の空気圧ボルトの各々が、第1の端部と、前記複数の分注モジュールの前記それぞれ1つに解放可能に取り付けられるように構成された、前記第1の端部の反対側の第2の端部と、前記中間領域を通って延在し、かつ前記空気マニホールドの前記チャネルと流体連通している第1の空気通路と、前記複数の空気圧ボルトのうちの少なくとも1つの前記本体を通って、前記第1の空気通路から前記第2の端部によって画定された出口まで延在している第2の空気通路と、を画定する、請求項に記載のアプリケータ。
【請求項14】
前記複数の空気圧ボルトの各々の前記第2の端部が、前記複数の分注モジュールの前記それぞれ1つに螺合するように構成されている、請求項13に記載のアプリケータ。
【請求項15】
前記複数の空気圧ボルトの各々の前記第1の端部が、前記分注モジュールから前記複数の空気圧ボルトを取り外すように構成された工具と適合するように構成された係合特徴を画定する、請求項13に記載のアプリケータ。
【請求項16】
前記複数の空気圧ボルトの各々の前記第1の端部が、前記分注モジュールからの前記複数の空気圧ボルトの手動の取り外しを可能にするように構成されたノブを画定する、請求項13に記載のアプリケータ。
【請求項17】
前記空気マニホールドが、前記入口に結合して、前記加圧空気源から前記加圧空気を受容するように構成された入口アダプタを備える、請求項1に記載のアプリケータ。
【請求項18】
前記空気マニホールドが、前記入口において前記空気マニホールドに取り付けられたソレノイドバルブを備え、前記ソレノイドバルブが、前記加圧空気源から前記加圧空気を受容し、前記入口を通して前記空気マニホールドの前記チャネルに前記加圧空気を選択的に提供するように構成されている、請求項1に記載のアプリケータ。
【請求項19】
マニホールドと、前記マニホールドに取り付けられた複数の分注モジュールと、前記複数の分注モジュールに取り付けられた空気マニホールドと、を備える流体材料アプリケータを点検修理する方法であって、前記方法が、
前記空気マニホールドを通って選択分注モジュールへと延在している選択空気圧ボルトを取り外すことによって、前記空気マニホールドから前記複数の分注モジュールの前記選択分注モジュールを取り外すことであって、前記選択空気圧ボルトは、前記選択空気圧ボルトが前記選択分注モジュールを前記空気マニホールドに取り付けたときに、前記空気マニホールドから前記選択分注モジュールに加圧空気を提供するように構成されている、取り外すことと、
前記複数の分注モジュールの少なくとも他の1つが前記マニホールド及び前記空気マニホールドの両方に取り付けられたままである一方で、前記マニホールドから前記選択分注モジュールを取り外すことと、を含む、方法。
【請求項20】
前記選択空気圧ボルトを取り外すことが、前記空気マニホールドを通って延在している通路から前記選択空気圧ボルトを部分的に取り除くことを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記選択空気圧ボルトを取り外すことが、前記選択空気圧ボルトを前記分注モジュールから螺合解除することを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年4月5日に出願された米国仮特許出願第62/829,962号の優先権を主張するものであり、その開示は、あたかもその全体が本明細書に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、材料アプリケータの空気マニホールドに関し、より具体的には、加圧空気を提供し、かつ材料アプリケータの複数の分注モジュールに解放可能に接続された空気マニホールドに関する。
【背景技術】
【0003】
接着剤、はんだペースト、コンフォーマルコーティング、封入剤、アンダーフィル材料、及び表面実装用接着剤などの流体材料を塗布するための既知のアプリケータは、概して、1つ以上のノズルアセンブリを通して基板に材料を塗布するように動作する。ノズルアセンブリへの材料の流れは、ノズルアセンブリの1つ以上に材料を選択的に提供することができる1つ以上の分注モジュールによって制御することができる。そのような分注モジュールを制御するための様々な手段が知られているが、そのような分注アプリケータを制御する典型的な方法は、加圧空気を通した空気圧によるものである。
【0004】
共通の空気マニホールドは、典型的に、加圧空気源から受容した加圧空気をアプリケータの1つ以上の分注モジュールに提供することができる。アプリケータの動作中に、点検修理又は交換のために、アプリケータから分注モジュールの1つを取り除くことが必要になり得る。しかしながら、既知の空気マニホールドは、1つの分注モジュールを交換するために、アプリケータから分注モジュールの各々を取り外すことが必要であり得るので、これが困難であると証明することができる。代替的に、既知の空気マニホールドは、1つの分注モジュールを交換するために、分注モジュールの各々から空気マニホールド全体を取り外すことが必要であり得る。この工程にはまた、典型的に、アプリケータの高価な構成要素に損傷を与える恐れのある力の量及び工具が必要であり得、これは、更なる出費及び難点をアプリケータの操作者に生じさせる場合がある。更に、この工程は、時間がかかる場合があり、したがって、材料の分注において長期間の停止を生じさせる。
【0005】
その結果、残存する分注モジュールがアプリケータ及び空気マニホールドの両方に取り付けられたままである一方で、アプリケータから分注モジュールを容易に取り外して交換することを可能にする空気マニホールドの必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例では、材料を分注するためのアプリケータは、マニホールドと、マニホールドに解放可能に取り付けられた複数の分注モジュールであって、複数の分注モジュールの各々が材料を分注するように構成されている、複数の分注モジュールと、空気マニホールドと、を含む。空気マニホールドは、分注モジュールの少なくとも他の1つがマニホールド及び空気マニホールドの両方に取り付けられたままである一方で、分注モジュールのうちの少なくとも1つをアプリケータから取り除くことができるように、複数の分注モジュールの各々に取り除き可能に接続されている。空気マニホールドは、加圧空気源から加圧空気を受容するように構成された入口と、空気マニホールドを通って延在している複数の通路と、チャネルであって、複数の通路がチャネルと流体連通するように入口から複数の通路まで延在している、チャネルと、を画定する。複数の通路の各々は、複数の分注モジュールのそれぞれ1つと流体連通して、チャネルから複数の分注モジュールのそれぞれ1つへと加圧空気を方向付ける。
【0007】
別の実施例は、マニホールドと、マニホールドに取り付けられた複数の分注モジュールと、複数の分注モジュールに取り付けられた空気マニホールドと、を備える流体材料アプリケータを点検修理する方法を含む。本方法は、空気マニホールドを通って分注モジュールへと延在している選択空気圧ボルトを取り外すことによって、空気マニホールドから複数の分注モジュールのうちの選択分注モジュールを取り外す工程を含む。選択空気圧ボルトは、選択空気圧ボルトが選択分注モジュールを空気マニホールドに取り付けたときに、空気マニホールドから選択分注モジュールに加圧空気を提供するように構成されている。本方法は、分注モジュールの少なくとも他の1つがマニホールド及び空気マニホールドの両方に取り付けられたままである一方で、マニホールドから選択分注モジュールを取り外す工程を含む。
【0008】
前述の「発明の概要」、及び以下の「発明を実施するための形態」は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。図面は、本開示の例示的な実施例を示している。しかしながら、本願は、図示されている正確な配置及び手段に制限されるものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】材料源、コントローラ、及び加圧空気源を概略的に示す、本開示の一実施例によるアプリケータの斜視図を例解する。
図2図1に示すアプリケータの空気マニホールドアセンブリの斜視図を例解する。
図3A図2に示す空気マニホールドアセンブリの空気マニホールドの斜視図を例解する。
図3B図3Aに示す空気マニホールドの代替的な斜視図を例解する。
図4図3Aに示す線4-4に沿った、図3Aに示す空気マニホールドの断面図を例解する。
図5A図2に示す空気マニホールドアセンブリの空気圧ボルトの斜視図を例解する。
図5B図5Aに示す空気圧ボルトの代替的な斜視図を例解する。
図6図5Aに示す線6-6に沿った、図5Aに示す空気圧ボルトの断面図を例解する。
図7図2に示す線7-7に沿った、図2に示す空気マニホールドアセンブリの一部分の断面図を例解する。
図7A図7の断面図の拡大部分を例解する。
図8】空気マニホールドに対して空気圧ボルトを角度的にオフセットした、図2に示す空気マニホールドアセンブリの一部分の断面図を例解する。
図9】本開示の代替の実施例による空気圧ボルトの斜視図を例解する。
図10】材料源、コントローラ、及び加圧空気源を概略的に示す、本開示の別の実施例によるアプリケータの斜視図を例解する。
図11】材料源、コントローラ、及び加圧空気源を概略的に示す、本開示の更に別の実施例によるアプリケータの斜視図を例解する。
図12図11に示すアプリケータの空気マニホールドアセンブリの斜視分解図を例解する。
図13】材料源、コントローラ、及び加圧空気源を概略的に示す、本開示の更にまた別の実施例によるアプリケータの斜視図を例解する。
図14図13に示すアプリケータの空気マニホールドアセンブリの斜視分解図を例解する。
図15】材料源、コントローラ、及び加圧空気源を概略的に示す、本開示の更に別の実施例によるアプリケータの斜視図を例解する。
図16図15に示すアプリケータの空気マニホールドアセンブリの斜視分解図を例解する。
図17】材料源、コントローラ、及び加圧空気源を概略的に示す、本開示の更にまた別の実施例によるアプリケータの斜視図を例解する。
図18】分注モジュールがブランクと交換された一実施例によるアプリケータの一部分の斜視図を例解する。
図18A図18のアプリケータの空気マニホールドアセンブリの一部分の分解斜視図を例解する。
図19】本開示の一実施例による、マニホールドから複数の分注モジュールの分注モジュールを取り外す方法の工程フロー図を例解する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書では、マニホールド50と、複数の分注モジュール75(図1)、76、及び77(図10)と、空気マニホールドアセンブリ200と、を含む、アプリケータ10(図1に示す)及び10’(図10に示す)を説明する。複数の分注モジュール75は、マニホールド50及び空気マニホールドアセンブリ200に結合されるように構成されている。空気マニホールドアセンブリ200は、複数の分注モジュール75、76、77に加圧空気を提供するように構成されている。マニホールド50は、分注モジュール75、76、及び77に材料を提供するように構成されている。分注モジュール75、76、及び77は、例えば、基板の上へ材料を分注するように構成されている。特定の用語は、以下の説明において便宜のためにのみアプリケータ10、10’の説明に使用されており、限定を意図するものではない。「右側」、「左側」、「下側」、及び「上側」という単語は、参照される図面内での方向を示す。「内側」及び「外側」という単語は、それぞれ、アプリケータ10、10’、及びそれらの関連部品を説明するために、説明の幾何学的中心に向かう方向及びそこから離れる方向を指す。「前方」及び「後方」という単語は、アプリケータ10、10’、及びそれらの関連部品に沿った、長手方向2の方向、及び長手方向2と反対の方向を指す。用語は、上に挙げた語、その派生語、及び類似の意味の語を含む。
【0011】
本明細書において別途指定されない限り、「長手(の)」、「垂直(の)」、及び「横(の)」という用語は、長手方向2、横方向4、及び垂直方向6によって指定されるように、アプリケータ10、10’の様々な構成要素の直交する方向成分を説明するために使用される。長手方向2及び横方向4は、水平面に沿って延在するものとして示され、垂直方向6は、垂直面に沿って延在するものとして例解されているが、様々な方向を包含する平面は、使用中に異なり得ることが理解されるべきである。
【0012】
本開示の実施例は、製品製造中に接着剤を基板の上へ分注するためのアプリケータ10を含む。図1を参照すると、アプリケータ10は、本体54を備えるマニホールド50を含むことができる。マニホールド50の本体54は、金属で構成することができ、また、モノリシックピースとして又は複数のマニホールドセグメントのアセンブリとして構成することができる。マニホールド50の1つの特定の実施例が示されているが、マニホールドは、所望に応じて、他の形状及び/又は構成を備えることができる。マニホールド50は、入口を通して材料を受容し、続いて、内部チャネル(図示せず)のネットワークを介してマニホールド50の本体54を通して該材料を方向付けるように構成することができる。マニホールド50は、材料源150から材料を受容することができ、材料源は、ホース又はパイプなどの導管160を通してマニホールド50に選択的に材料を提供することができる。材料は、任意の様々な接着剤、はんだペースト、コンフォーマルコーティング、封入剤、アンダーフィル材料及び表面実装用接着剤などの、流体材料とすることができる。しかしながら、このリストは、代表的なものに過ぎず、材料は、製造動作中に製品の上へ分注される任意の物質を含み得ることが想到される。
【0013】
材料源150は、材料を貯蔵し、選択的にマニホールド50に材料を提供することが可能な任意の装置を備えることができる。例えば、材料源150は、固体接着剤の供給部を受容し、固体接着剤を液体接着剤に選択的に融解させ、マニホールド50に液体接着剤を圧送するように構成された溶融装置とすることができる。しかしながら、他の材料源150が想到される。材料源150は、ホース又はパイプなどの導管160を介してマニホールド50に接続することができ、導管160は、材料源150から材料を受容し、マニホールド50に材料を提供するように構成することができる。導管160は、材料源150からマニホールド50へと液体材料の供給を方向付けることが可能な加熱ホース又は任意のタイプの従来のホースとすることができる。
【0014】
アプリケータ10はまた、マニホールド50に取り付けられた複数の分注モジュール75を含むこともできる。描かれている実施例では、複数の分注モジュール75は、10個の分注モジュール:第1の分注モジュール75aと、第2の分注モジュール75bと、第3の分注モジュール75cと、第4の分注モジュール75dと、第5の分注モジュール75eと、第6の分注モジュール75fと、第7の分注モジュール75gと、第8の分注モジュール75hと、第9の分注モジュール75iと、第10の分注モジュール75jと、を含む。複数の分注モジュール75は、10個の分注モジュール75a~75jを含むものとして描かれているが、複数の分注モジュール75は、10個よりも多い又は少ない分注モジュールを含むことができる。例えば、複数の分注モジュール75は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個以上の分注モジュール75を含むことができる。追加的に、複数の分注モジュール75は、特定の数の分注モジュール75を含み得るが、アプリケータ10は、アプリケータ10からいくつかの分注モジュール75を取り除いた状態で動作を続けるように構成され得る。そのような場合では、図18及び18Aを参照して下で更に詳細に説明するように、ブランクを使用して、取り除いた分注モジュール75を交換することができる。
【0015】
分注モジュール75の各々は、マニホールド50に解放可能に取り付けることができる。一実施例では、分注モジュール75の各々は、複数の締結具(図示せず)を通してマニホールド50の本体54に取り付けられる。代替的に、分注モジュール75の各々は、ねじ係合、スロット、及び溝取り付け、などを通して、マニホールド50に取り付けることができる。分注モジュール75の各々は、下で更に説明するように、マニホールド50から複数の分注モジュール75のいかなる他のものも取り外すことなく、マニホールド50から取り外すように構成されている。マニホールド50の本体54は、導管160を通して材料源150から材料を受容し、分注モジュール75の各々に材料を方向付けるように構成されている。複数の分注モジュール75は、-選択的にかつ複数の分注モジュール75の他のものの各々から独立して-材料を受容し、マニホールド50にかつ基板の上へ取り付けられた1つ以上のノズル(図示せず)を通して材料を分注するように構成されている。
【0016】
複数の分注モジュール75の各々は、空気圧で駆動することができ、同様に、加圧空気を受容して、材料を選択的に分注しなければならない。その結果、分注モジュール75の各々は、空気マニホールドアセンブリ200から加圧空気を受容することができ、下で更に詳細に説明する。空気マニホールドアセンブリ200は、加圧空気源125から加圧空気を受容することができ、該加圧空気源は、ホース又はパイプなどの導管130を通して空気マニホールドアセンブリ200に加圧空気を提供するように構成することができる。加圧空気源125は、空気マニホールドアセンブリ200に、調整された、圧縮された、並びに/又は油及び水分を含まない空気を提供するように構成することができる。しかしながら、任意の従来の加圧空気源を利用することができる。
【0017】
アプリケータ10は、複数の分注モジュール75、加圧空気源125、及び材料源150のうちの1つ以上、最大で全ての動作を制御するように構成されたコントローラ175を含むことができる。コントローラ175は、本明細書で説明するようなアプリケータ10の様々な動作を監視及び制御するためのソフトウェアアプリケーションをホストするように構成された、任意の好適な計算装置を備えることができる。コントローラ175は、任意の適切な計算装置を含むことができ、その例としては、プロセッサ、デスクトップ計算装置、サーバ計算装置、又はラップトップ、タブレット、若しくはスマートフォンなどのポータブル計算装置が挙げられることが理解されるであろう。具体的には、コントローラ175は、メモリと、ヒューマン-マシンインタフェース(human-machine interface、HMI)装置と、を含むことができる。メモリは、揮発性(いくつかのタイプのRAMなど)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリなど)、又はこれらの組み合わせとすることができる。コントローラ175は、追加的な記憶装置(例えば、リムーバブル記憶装置及び/又は非リムーバブル記憶装置)を含むことができ、その例としては、テープ、フラッシュメモリ、スマートカード、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)互換メモリ、又は情報を記憶するために使用することができ、コントローラ175によってアクセスすることができる任意の他の媒体が挙げられるが、それらに限定されない。HMI装置は、例えば、ボタン、ソフトキー、マウス、音声作動制御、タッチスクリーン、コントローラ175の移動、視覚キュー(例えば、コントローラ175上のカメラの前で手を移動させる)、などを介して、コントローラ175を制御する能力を提供する入力を含むことができる。HMI装置は、ディスプレイを介した視覚情報を含む、グラフィカルユーザインターフェースを介して出力を提供することができる。他の出力は、オーディオ情報(例えば、スピーカを介して)、機械的に(例えば、振動機構を介して)、又はこれらの組み合わせを含むことができる。様々な構成では、HMI装置は、ディスプレイ、タッチスクリーン、キーボード、マウス、運動検出器、スピーカ、マイクロフォン、カメラ、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。HMI装置は、例えば、コントローラ175にアクセスするために特定の生体情報を要求するように、例えば指紋情報、網膜情報、音声情報、及び/又は顔の特性情報などの生体情報を入力するための任意の好適な装置を更に含むことができる。
【0018】
コントローラ175は、信号接続185aを通して、マニホールド50、及び同様に複数の分注モジュール75に接続することができる。コントローラ175はまた、信号接続185b、185cを通して、それぞれ、加圧空気源125及び材料源150に接続することもできる。信号接続185a~185cの各々は、無線接続及び/又は有線接続を備えることができ、また各々は、コントローラ175が、マニホールド50、加圧空気源125、及び材料源150に命令を提供し、それらから情報を受信することを可能にすることができる。コントローラ175は、信号接続185aを通して、マニホールド50内の様々なセンサからフィードバックを受信し、マニホールド50及び複数の分注モジュール75の様々な態様を制御することができる。信号接続185bを通して、コントローラ175は、加圧空気源125を制御して、空気マニホールドアセンブリ200及び同様に複数の分注モジュール75に提供される空気流の周波数、空気流の持続時間、及び加圧空気の圧力を制御することができる。信号接続185cを通して、コントローラ175は、材料源150を制御して、材料源150からマニホールド50へと圧送される材料の流れの周波数、流れの持続時間、及び流れの大きさを制御することができる。
【0019】
図2図4を続けると、加圧空気源125から加圧空気を受容して、複数の分注モジュール75の各々に加圧空気を方向付けるように構成された、空気マニホールドアセンブリ200をより詳細に論じる。空気マニホールドアセンブリ200は、空気マニホールド202を備えることができる。空気マニホールド202は、少なくとも1つの外面を有する、マニホールド本体204を備えることができる。例えば、少なくとも1つの外面は、垂直方向6に沿って、上面204aと、上面204aの反対側の下面204bと、を備えることができる。少なくとも1つの外面は、表面204cと、裏面204dと、を備えること、含むことができる。表面は、上面204aと下面204bとの間に延在することができる。裏面204dは、長手方向2に沿って表面204cの反対側とすることができる。裏面204bは、上面204aと下面204bとの間に延在することができる。少なくとも1つの外面は、第1の側面204eと、第2の側面204fと、を含むことができる。第1の側面は、上面204aと下面204bの間、及び表面204cと裏面204dとの間に延在することができる。第2の側面204fは、横方向4に沿って第1の側面204eの反対側とすることができる。第2の側面204fは、上面204aと下面204bとの間に、及び表面204cと裏面204dとの間に延在することができる。描かれているように、表面204a~204fは、各々を実質的に平面とし、互いに実質的に直角に接触することができる。しかしながら、他の実施例では、表面204a~204fは、代替的に構成することができる。更に、空気マニホールド202は、四角柱で構成するものとして描かれているが、他の形状が想到される。
【0020】
空気マニホールド202の本体204は、モノリシックピースとして形成することができる。例えば、本体204は、機械加工された鋼などの金属の単一ピースを含むことができるが、他の材料及び製造方法が想到される。他の実施例では、本体204は、相互接続して空気マニホールド202を形成する、複数の別個のピースを備えることができることが想到される。本体204は、空気マニホールド202を通して加圧空気の流れを方向付けるように構成された、複数のチャネル及び開口部を画定することができる。本体204は、本体204の少なくとも1つの外面の中へ延在している、第1の開口部208を画定することができる。第1の開口部208は、空気などの加圧ガスを受容するように構成された、マニホールド202の入口を画定することができる。描かれている実施例では、第1の開口部208は、本体204の第1の側面204eに画定されているが、第1の開口部208は、所望に応じて、本体204の表面204a~204fのいずれかに画定することができる。空気マニホールドアセンブリ200は、その中で少なくとも部分的に受容されるなどの、第1の開口部208に結合されるように構成された、入口アダプタ240を含むことができる。入口アダプタ240は、導管とすることができる。例えば、図1及び図2では、入口アダプタ240は、エルボーアダプタを備えるが、入口アダプタ240の他の例が想到される。入口アダプタ240は、加圧空気源125から加圧空気を受容するように、一方の端部において導管130に係合するように構成することができる。反対側の端部では、第1の開口部208が加圧空気源125から加圧空気を受容することができるように、入口アダプタ240は、その中で少なくとも部分的に受容するなどの、第1の開口部208に結合するように構成することができる。入口アダプタ240は、ねじ接続、クランプ係合、プレス嵌め、スナップ嵌めなどを通して導管130及び/又は空気マニホールド202に係合することができるが、入口アダプタ240を導管130及び空気マニホールド202と係合する他の方法が想到される。
【0021】
空気マニホールド202の本体204は、任意選択的に、第2の開口部212を画定することができる。描かれている実施例では、第2の開口部212は、本体204の少なくとも1つの外面へと延在している。第2の開口部212は、本体204の第2の側面204fに画定することができるが、第2の開口部212は、所望に応じて、本体204の表面204a~204fのいずれかに画定することができる。空気マニホールドアセンブリ200は、その中で少なくとも部分的に受容されるなどの、第2の開口部212に結合されるように構成された、プラグ244を含むことができる。プラグ244は、空気マニホールド202の本体204内を流れている加圧空気が第2の開口部212を通って漏出しないように、第2の開口部212に流体シールを提供するようにサイズ決定及び成形された本体を有することができる。プラグ244は、ねじ接続、クランプ係合、プレス嵌め、スナップ嵌めなどを通して本体204に係合することができるが、プラグ244を本体204と係合する他の方法が想到される。他の実施形態では、別の入口アダプタ(図示せず)は、第2の開口部212において空気マニホールド202に、又は空気マニホールド202から加圧空気が漏出することを可能にする装置に接続することができる。他の入口アダプタは、入口アダプタ240に関して上で説明したように構成することができる。また、空気マニホールド202は、プラグ244が第1の開口部208に結合され、かつ入力アダプタ240が第2の開口部212に結合されるように構成することができる。
【0022】
空気マニホールド202の本体204は、第1の開口部208から第2の開口部212へと延在しているチャネル216を画定することができる。一実施例では、チャネル216は、横方向4に沿って第1の開口部208から第2の開口部212へと直線的に延在するにつれて一定の直径を維持する円形断面を有することができる。しかしながら、チャネル216が、他の断面形状、直径を画定することができること、又は様々な方向に沿って延在することができることが想到される。空気マニホールド202の本体204はまた、チャネル216と流体連通している複数の通路220を画定することもできる。描かれている実施例では、本体204は、10個の通路:第1の通路220aと、第2の通路220bと、第3の通路220cと、第4の通路220dと、第5の通路220eと、第6の通路220fと、第7の通路220gと、第8の通路200hと、第9の通路220iと、第10の通路220jと、を含むことができる。複数の通路220は、10個の通路220a~220jを含むものとして描かれているが、複数の通路220は、10個よりも多い又は少ない通路を含むことができる。例えば、複数の通路220は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個以上の通路を含むことができる。
【0023】
通路220の各々は、空気マニホールド202の本体204を通って延在することができる。例えば、各通路220は、一方の表面から反対側の表面へと延在することができる。描かれている実施例では、複数の通路220の各々は、表面204cから裏面204dへと延在している。しかしながら、他の実施例では、複数の通路220のうちのいずれかを、代替的に、上面204aから下面204bへと、又は第1の側面204eから第2の側面204fへと延在することができる。また、通路220の各々は、長手方向2と実質的に平行して延在しているものとして示されているが、通路220の各々が、長手方向2、横方向4、及び垂直方向6の任意の組み合わせに沿って延在することができることが想到される。各通路220は、実質的に円形の断面形状を有することができ、この形状は、そこを通して、分注モジュール75の中で空気圧ボルト250(更に下で論じる)を受容するように構成されている。
【0024】
描かれている実施例では、複数の通路220は、横方向4に沿って等距離に離間されているものとして示されている。しかしながら、通路220の1つ以上の間隔は、変更することができる。したがって、他の実施例では、任意の数の通路220を、他の通路220の各々からより長い距離離間させることができる。複数の通路220の間隔はまた、通路220の数が、示されている数から変更されたときに調整することもできる。概して、通路220の各々は、複数の分注モジュール75のそれぞれ1つによって画定された吸気口と整列される。したがって、通路220の間隔は、空気マニホールドアセンブリ200が取り付けられる複数の分注モジュール75の寸法及び離間に基づいて決定することができる。
【0025】
マニホールド本体204は、各通路220に、シールを受容するように構成された少なくとも1つの溝を画定することができる。各溝は、通路220のそれぞれ1つに開口することができる。例えば、マニホールド本体204は、通路220ごとに、第1のシール232を受容するように構成された第1のシール溝224を画定することができる。通路220の各々の第1のシール溝224は、実質的にリング様形状を有することができる。各通路220の第1のシール溝224は、その対応する通路220の断面寸法よりも大きい断面寸法を有することができる。第1のシール溝224は、長手方向2に沿って裏面204dとチャネル216との間に画定することができる。例えば、第1のシール溝224は、裏面204d及びチャネル216から実質的に等距離とすることができる。しかしながら、裏面204d及びチャネル216からの第1のシール溝224の他の間隔が想到される。第1のシール232は、従来のOリング、又は2つの構成要素の間に流体シールを作成することが可能な任意の他の様々な可撓性装置を備えることができる。
【0026】
マニホールド本体204は、各通路220に、第2のシール溝228を画定することができる。各第2のシール溝228は、第2のシール236を受容するように構成することができる。通路220の各々の第2のシール溝228は、実質的にリング様形状を有することができる。各通路220の第2のシール溝228は、その対応する通路22oの断面寸法よりも大きい断面寸法を有することができる。第2のシール溝228は、長手方向2に沿って表面204cとチャネル216との間に画定することができる。例えば、第2のシール溝228は、表面204c及びチャネル216から実質的に等距離とすることができる。しかしながら、表面204c及びチャネル216からの第2のシール溝228の他の間隔が想到される。その結果、チャネル216は、第1のシール232と第2のシール236との間に位置付けることができる。第2のシール236は、従来のOリング、又は2つの構成要素の間に流体シールを作成することが可能な任意の他の様々な可撓性装置を備えることができる。第1のシール溝224及び第2のシール溝228は、実質的に同一であるものとして描かれているが、他の実施例では異なり得る。同様に、第1のシール232及び第2のシール236は、実質的に同一であるものとして描かれているが、他の実施例では異なり得る。
【0027】
図2を参照すると、空気マニホールドアセンブリ200は、複数の空気圧ボルト250を含むことができる。下で更に説明するように、複数の空気圧ボルト250の各々は、複数の通路220のそれぞれ1つに配置され、かつ複数の分注モジュール75のそれぞれ1つに取り付けるように構成される。描かれている実施例では、空気マニホールドアセンブリ200は、10個の空気圧ボルト、すなわち、第1の空気圧ボルト250aと、第2の空気圧ボルト250bと、第3の空気圧ボルト250cと、第4の空気圧ボルト250dと、第5の空気圧ボルト250eと、第6の空気圧ボルト250fと、第7の空気圧ボルト250gと、第8の空気圧ボルト250hと、第9の空気圧ボルト250iと、第10の空気圧ボルト250jと、を含むことができる。複数の空気圧ボルト250は、10個の空気圧ボルト250a~250jを含むものとして描かれているが、複数の空気圧ボルト250は、10個よりも多い又は少ない空気圧ボルト250を含むことができる。例えば、複数の空気圧ボルト250は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、又は10個以上の空気圧ボルト250を含むことができる。概して、空気マニホールドアセンブリ200に含まれる複数の空気圧ボルト250を備える空気圧ボルト250の数は、マニホールド50に取り付けられる複数の分注モジュール75の数及び/又は空気マニホールド202を通って延在している複数の通路220の数によって決定付けられる。追加的に、複数の空気圧ボルト250は、特定の数の空気圧ボルトを含み得るが、アプリケータ10は、空気マニホールド202から空気圧ボルト250a~250jのいずれかを取り外した状態で動作を続けるように構成され得る。ここで、図5A図7を参照すると、上記の空気圧ボルト250a~250jのうちの1つ以上の各々を実装するために使用することができる、空気圧ボルト250の一実施例が示されている。空気圧ボルト250は、長手方向2に沿って第1の端部254aから第1の端部254aの反対側の第2の端部254bへと延在している本体254を有することができ、第2の端部254bは、分注モジュール75の1つに解放可能に取り付けるように構成することができる。本体254は、通路220の対応する1つにおいて受容されるように構成することができる。したがって、本体254は、対応する通路220よりも小さい断面寸法を有することができる。一実施例では、空気圧ボルト250の第2の端部254bは、複数の分注モジュール75のそれぞれ1つに螺合するように構成することができる。具体的には、第2の端部254bは、延長部274を画定することができ、該延長部は、長手方向2に沿って延在し、かつ複数の分注モジュール75のうちの1つによって画定された孔の内面に解放可能に係合するように構成されたねじ部278を含む。その結果、空気圧ボルト250は、複数の分注モジュール75のそれぞれ1つに解放可能に取り付けられるように構成することができる。ねじ部278が示されているが、空気圧ボルト250は、分注モジュール75のそれぞれ1つに解放可能に取り付けるための代替的な締結具を含むことができる。例えば、空気圧ボルト250は、様々な手段を通して、複数の分注モジュール75のそれぞれ1つにスナップ嵌めすること、又は解放可能に取り付けることができる。シール282は、延長部274の周囲に配置して、空気圧ボルト250が分注モジュール75に取り付けられたときに、空気圧ボルト250とそれぞれの分注モジュール75との間に流体シールを作成することができる。
【0028】
空気圧ボルト250の第1の端部254aは、工具(図示せず)と適合するように構成された係合特徴又は駆動表面258を画定することができ、工具は、分注モジュール75の1つから空気圧ボルト250を取り外すように構成されている。駆動表面258は、工具の駆動表面によって係合されるように構成された非円形断面を有することができる。描かれている実施例では、係合特徴258は、六角ヘッドを画定することができる。しかしながら、他の実施例では、係合特徴258は、フラットヘッド、フィリップスヘッド、星形ヘッドなどを備えることができる。アプリケータ10の操作者は、工具を係合特徴258と係合して、空気圧ボルト250を回転させることによって、それぞれの分注モジュール75に対して空気圧ボルト250を選択的に係合すること、及び係合解除することができる。また、下で更に説明するように、いかなる工具の支援も伴うことなく、ユーザがそれぞれの分注モジュール75から空気圧ボルト250を係合解除することを可能にする係合特徴258を、空気圧ボルト250が含むことができることも想到される。
【0029】
空気圧ボルト250はまた、空気圧ボルト250の本体254から半径方向外方に延在している、係合特徴258に隣接するストップ面262aを画定することもできる。一実施例では、ストップ面262aは、フランジ262によって画定することができる。フランジ262は、実質的に円板として成形することができるが、他の形状が想到される。ストップ面262aは、通路220の対応する1つの断面寸法よりも大きい断面寸法を有することができる。したがって、ストップ面262aは、空気圧ボルト250が空気マニホールド202の通路220の対応する1つに挿入されるときに、空気圧ボルト250を空気マニホールド202に挿入することができる程度を制限することができる。空気圧ボルト250の本体254は、ストップ面262aから延在している第1の領域266aを画定することができ、第1の領域266aは、長手方向2に垂直である第1の直径Dなどの第1の断面寸法を画定する。空気圧ボルト250は、長手方向2に垂直に測定される第2の直径Dなどの第2の断面寸法を画定する、第2の領域266bを画定することができる。空気圧ボルト250は、第1の領域266aと第2の領域266bとの間に中間領域266cを画定することができる。中間領域266cは、長手方向2に垂直に測定される第3の直径Dなどの第3の断面寸法を有する。描かれている実施例では、第3の直径Dは、第1の直径D及び第2の直径Dよりも小さく、第1の直径D及び第2の直径Dは、実質的に等しい。したがって、第3の領域266cは、凹部270を画定することができる。しかしながら、第1の直径D、第2の直径D、及び第3の直径Dは、代替的に、互いに対してサイズ決定することができることが想到される。凹部270は、第1の領域266aから第2の領域266bまで延在し得、第1の領域266a及び第2の領域266bは、凹部270の両側に位置付けることができる。
【0030】
空気圧ボルト250は、空気マニホールド202のチャネル216からそれぞれの分注モジュール75へと加圧空気を方向付けるように構成することができる。これを行うために、空気圧ボルト250は、そこを通って延在している複数の通路などの少なくとも1つの通路を含むことができる。例えば、空気圧ボルト250は、中間領域266cを通るなどの、第1の領域266a及び第2の領域266bとの間の場所において本体254を通って延在している、第1の空気通路286を含むことができる。一実施例では、第1の空気通路286は、本体254の凹部270の中へ延在することができる。第1の空気通路286は、空気圧ボルト250がマニホールド202の対応する通路220で受容されたときに、空気マニホールド202のチャネル216と流体連通するように構成されている。第1の空気通路286は、本体254の外面に画定された第1の開口部286aから、第1の開口部286aの反対側の外面に画定された第2の開口部286bへと延在することができる。空気圧ボルト250は、第1の空気通路286から、第2の端部254bによって画定された出口290aへと延在している、第2の空気通路290を含むことができる。空気圧ボルト250の第2の端部254bは、それぞれの分注モジュール75に解放可能に取り付けることができので、出口290aは、第1の空気通路286及び第2の空気通路290がそれぞれの分注モジュール75と流体連通することを可能にする。
【0031】
動作中に、空気圧ボルト250は、空気マニホールド202のそれぞれの通路220に挿入して、複数の分注モジュール75のうちの1つと係合することができる。このとき、第1の空気通路286は、空気マニホールド202のチャネル216と流体連通することができ、よって、チャネル216を通して第1の空気通路286に、第2の空気通路290に、及び出口290aを通して分注モジュール75に、加圧空気を方向付けることができる。空気圧ボルト250が通路220に挿入されると、第1の領域266aが、通路220に配置された第2のシール236に係合するように構成することができ、第2の領域266bが、通路220に配置された第1のシール232に係合するように構成することができる。空気圧ボルト250と第1のシール232及び第2のシール236との間のこの係合は、加圧空気が空気圧ボルト250を通って空気マニホールド202からそれぞれの分注モジュール75に流れるときに、該加圧空気が空気マニホールドアセンブリ200から漏出するのを防止する。更に、空気圧ボルト250のシール282は、分注モジュール75に係合することができ、よって、加圧空気が空気圧ボルト250とそれぞれの分注モジュール75との間から漏出するのを更に防止する。
【0032】
ここで図7Aを参照すると、各空気圧ボルト250が複数の通路220のうちの1つに完全に挿入され、よって、空気圧ボルト250が第1のシール232及び第2のシール236に係合すると、ストップ面262aを、空気マニホールド202の表面204cなどの外面から離間することができ、よって、外面とストップ面262aとの間に間隙Gが画定される。この間隙Gは、空気マニホールド202を、少なくとも部分的に空気圧ボルト250上に「浮かせる」ことを可能にし、したがって、空気圧ボルト250と、空気マニホールド202と、分注モジュール75との間の僅かな位置の許容度を可能にする。したがって、空気圧ボルト250の各ストップ面262aと空気マニホールド202との間の間隙Gのサイズは、それらが接続される特定の分注モジュール75に依存して変化させることができる。
【0033】
空気圧ボルト250を複数の分注モジュール75に取り付けて、空気マニホールドアセンブリ200を分注モジュール75に取り付け、分注モジュール75に加圧空気を提供した時点で、アプリケータ10は、材料を分注するように動作することができる。しかしながら、経時的に、洗浄のために分注モジュール75の1つ以上を取り除くこと、又は分注モジュール75の1つ以上を完全に交換することが必要になり得る。本明細書で説明する空気マニホールドアセンブリ200は、空気マニホールドアセンブリ200から他の分注モジュール75のいずれも取り外すことなく、空気マニホールドアセンブリ200から複数の分注モジュール75の各々を取り外すことを可能にする。
【0034】
図7を参照すると、第1の空気圧ボルト250aが分注モジュール75の1つと係合したときの、空気圧ボルト250の位置付けを描いている。操作者が分注モジュール75のうちの1つを係合解除したい場合には、図7で第2の空気圧ボルト250bによって描かれているように、対応する空気圧ボルト250が、複数の通路220のそれぞれ1つから部分的に取り除かれるように構成されている。これを行うために、操作者は、工具を使用して係合表面258に係合し、分注モジュール75から空気圧ボルト250を係合解除することができる。部分的に取り除かれた位置では、分注モジュール75から延長部274及び具体的にはねじ部278を完全に係合解除することができる。更に、第2の領域266bは、複数の通路220のそれぞれ1つ内、かつ第1のシール232と第2のシール236との間に配置することができる。追加的に、第1の領域266aは、空気マニホールド202の外部に配置することができる。部分的に取り除かれた位置は有用であり得が、その理由は、この位置では、複数の通路220のそれぞれ1つから空気圧ボルト250が抜け落ちるのを制限又は防止する障害を第2のシール236が提供するように構成されているからである。具体的には、第2の領域266bと第2のシール236との間の係合は、通路220から空気圧ボルト250が抜け落ちるのを防止することができる。空気圧ボルト250のうちの1つが部分的に取り除かれた位置にあるときに、マニホールド50から、該空気圧ボルトが取り付けられていた対応する分注モジュール75が取り外されるように構成されている。
【0035】
部分的に取り除かれた位置に加えて、空気圧ボルト250の各々は、分注モジュール75から取り外し、空気マニホールド202の通路220から完全に取り除くことができる。これは、対応する分注モジュール75から延長部274を取り外した後に、長手方向2に沿って十分な軸方向力を印加することによって行うことができる。この力が印加されると、十分な力によって第2のシール236を第2の領域266bと接触させて、第2のシール236を外方に変形させ、それぞれの通路220から空気圧ボルト250を取り除くことを可能にすることができる。部分的に取り除かれた位置のように、複数の空気圧ボルト250の対応する1つが複数の通路220のそれぞれ1つから完全に取り除かれたときに、マニホールド50から分注モジュール75の1つが取り外されるように構成されている。分注モジュール75がマニホールド50から取り外された後、保守が生じた後に分注モジュール75をマニホールドに再度取り付けることができる。代替的に、代わりに新しい分注モジュール75をマニホールド50に取り付けることができる。
【0036】
図8を参照すると、空気圧ボルト250のストップ面262aと空気マニホールド202との間に画定された間隙G、並びに空気マニホールド202の本体204内の第1のシール232及び第2のシール236の場所は、空気圧ボルト250を分注モジュール75に取り付けるときの柔軟性を提供する。図7では、空気圧ボルト250a、250bは、空気マニホールド202の通路220、220b内で実質的に同軸に受容されるように示されている。しかしながら、図8に示すように、各分注モジュール75は、ある角度でマニホールド50の本体54に装着することができる。この角度付き装着に適応させるために、空気圧ボルト250のストップ面262aと空気マニホールド202との間に画定された間隙G、並びに空気マニホールド202の本体204内の第1のシール232及び第2のシール236の場所は、空気圧ボルト250を、それらが受容されるそれぞれの通路220に対して角度的にオフセットするが、それでも、流体シールを空気圧ボルト250と第1のシール232と第2のシール236との間に作成することを可能にする。図8に示すように、第1の通路220aは、第1の軸Aに沿って延在し得、一方で、第1の空気圧ボルト250aの本体254は、第2の軸Bに沿って延び得る。第1の通路220a及び第1の空気圧ボルト250aを具体的に説明しているが、図8に関する説明はまた、複数の通路220a~220jのいずれか及び複数の空気圧ボルト250a~250jのいずれかに適用することもできる。第1の空気圧ボルト250aの第2の軸Bは、第1の通路220aに挿入されると、第1の通路220aの第1の軸Aから角度θだけ角度的にオフセットさせることができる。角度θは、0度以上の任意の角度とすることができる。例えば、角度θは、0度~10度とすることができるが、他の角度が想到される。追加的に、角度θは、長手方向2及び横方向4によって画定された平面内に定義されているものとして示されているが、長手方向2、横方向4、及び垂直方向6の任意の組み合わせによって画定された平面内に定義することができる。更に、特定の空気マニホールドアセンブリ200の空気圧ボルト250a~250jのいずれかは、それらが他の空気圧ボルト250a~250jのいずれかとは異なる程度で受容される通路220a~220jに対して角度的にオフセットされ得る。これは、空気圧ボルト250が取り付けられる各個々の分注モジュール75がどのようにマニホールド50に固定されるかに依存し得る。
【0037】
上で述べたように、空気圧ボルト250は、各々が係合表面258を含むことができ、該係合表面は、ユーザが、いかなる工具の支援も伴うことなく、複数の分注モジュール75から空気圧ボルト250を係合解除することを可能にすることが想到される。図9を参照すると、空気圧ボルト250’の代替の実施例が示されており、これは、図5A図8に示す空気圧ボルト250と実質的に同様である。したがって、空気圧ボルト250’の同様の特徴は、空気圧ボルト250のように表記され、ここでは再度説明しない。空気圧ボルト250とは対照的に、空気圧ボルト250’は、フランジ262を有しない場合がある。代わりに、空気圧ボルト250’の第1の端部254aは、ストップ面262a及び係合表面258を画定する、ノブ294を含むことができる。ノブ294は、手で把持して、空気圧ボルト250が取り付けられた分注モジュール75からの該空気圧ボルトの手動の取り外しを可能にするように構成することができる。動作中に、アプリケータ10の操作者は、空気圧ボルト250’をマニホールド202の対応する通路220に手動で挿入することができ、空気圧ボルト250’を分注モジュール75に螺着するように、空気圧ボルト250’を手動で回転させることができる。分注モジュール75から空気圧ボルト250’を取り外すために、操作者は、空気圧ボルト250’がもはや分注モジュール75と係合されなくなるまで、同様に空気圧ボルト250’を手動で回転させることができる。更に、動作中に、空気マニホールドアセンブリ200は、所望に応じて、空気圧ボルト250、250’の任意の組み合わせを含むことができる。描かれている実施例では、ノブ294は、ノブ294にテクスチャを提供して、ノブ294のより容易な手動での把持を可能にするように構成された複数のリッジ298を画定する。しかしながら、ノブ294は、リッジ298を有しないこと、又は異なるサイズ及び形状のリッジを含むことができること、又はノブ294にテクスチャを提供する他の特徴を含むことができることが想到される。
【0038】
図10を参照すると、アプリケータ10’の代替の実施例が記載されている。アプリケータ10’は、図1に示すアプリケータ10と実質的に同様であり、したがって、アプリケータ10’の同様の特徴は、アプリケータ10のように表記され、ここでは再度説明しない。アプリケータ10のように、アプリケータ10’は、複数の分注モジュール75を取り付けるように構成された、本体54を有するマニホールド50を含むことができる。しかしながら、図10に示すアプリケータ10’は、複数の断続的な分注モジュール76と、マニホールド50に取り付けられた複数の連続分注モジュール77と、を含む。連続分注モジュール77は、材料が提供されたときに材料を連続的に分注するように構成することができ、一方で、断続分注モジュール76は、材料が提供されたときに材料を選択的に分注するように構成することができる。断続分注モジュール76の各々は、その特定の断続分注モジュール76の選択的な材料の分注を制御するように構成された、それぞれのソレノイドバルブを含むことができる。更に、アプリケータ10の入口アダプタ240の代わりに、アプリケータ10’は、第1の開口部208において空気マニホールド202に取り付けられたソレノイドバルブ241を含むことができる。ソレノイドバルブ241は、導管130を通して加圧空気源125から加圧空気を受容し、第1の開口部208を通して空気マニホールド202のチャネル216に選択的に加圧空気を提供するように構成することができる。したがって、ソレノイドバルブ241は、空気マニホールドアセンブリ200に取り付けられた連続分注モジュール77の各々への加圧空気の流れを動作可能に制御するように構成することができる。断続及び連続両方の分注モジュールを含む従来のアプリケータでは、第1の空気マニホールドは、典型的に、連続分注モジュールに必要とされ、第2の空気マニホールドは、典型的に、断続分注モジュールに必要とされる。一方で、アプリケータ10’では、連続及び断続分注モジュールが同じ空気マニホールドに取り付けられる。したがって、空気マニホールドアセンブリ200の使用は、2つの別個の空気マニホールドを必要とする従来のアプリケータよりも、アプリケータ10’を大幅に単純化する役割を果たす。様々な実施例によれば、アプリケータは、連続分注モジュールだけ、断続分注モジュールだけ、を有することができ、又は連続及び断続分注モジュールの組み合わせを有することができることが理解されるであろう。
【0039】
図1図4の空気マニホールドアセンブリ200は、マニホールド本体254の側面204eにおいて開口部208によって空気マニホールド202の吸気口が画定されている一実施例を示しているが、本開示の実施例は、そのように限定されない。いくつかの実施例では、吸気口は、空気マニホールド202の第1の側面204eと第2の側面204fとの間にある開口部210によって画定することができる。例えば、吸気口は、空気マニホールド202の中央部分内に配置することができ、したがって、中央開口部210と称することができる。そのようないくつかの実施例では、開口部210は、第1の側面204eと第2の側面204fとの間の実質的に中間にあり得る。そのようないくつかの実施例では、同じ数の通路220が開口部210の両側に配置されるように開口部210を配置することができ、各通路220は、空気圧ボルト250の対応する1つ及び分注モジュールの対応する1つを受容するように構成されている。吸気口をより中央に配置することは、様々な分注モジュールへの空気マニホールドにわたる空気流の変動を低減させることができる。
【0040】
図11図16を参照すると、代替の実施例によるアプリケータ10’’、10’’’、及び10’’’’が示されており、空気マニホールド202’、202’’の吸気口が、空気マニホールド202’、202’’の第1の側面204eと第2の側面204fとの間に配置されている。アプリケータ10’’、10’’’、及び10’’’’は、図1に示すアプリケータ10と実質的に同様であり、空気マニホールドアセンブリ200’及び200’’は、図1に示す空気マニホールドアセンブリ200と実質的に同様である。したがって、アプリケータ10’’、10’’’、10’’’’、並びに空気マニホールドアセンブリ200’及び200’’の同様の特徴は、アプリケータ10及び空気マニホールド200のように表記され、ここでは再度説明しない。
【0041】
図11及び図12に示すように、空気マニホールド202’は、開口部210を画定することができ、該開口部は、吸気口を画定し、マニホールド本体204の表面204cの中へ延在している。開口部210は、中央に位置することができる。例えば、同じ数の通路220を開口部210の両側に配置することができ、各通路220は、空気圧ボルト250の対応する1つを受容するように構成されている。代替的に、図13及び図14に示すように、入口を画定する開口部210は、示すように上面204aの中へ、又は下面204b(図示せず)の中へ延在することができる。
【0042】
アプリケータ10’’は、その中で少なくとも部分的に受容されるなどの、開口部210に結合されるように構成された、アダプタ240’を含むことができる。入口アダプタ240’は、導管とすることができる。例えば、入口アダプタ240’は、空気圧チューブ嵌合金具を備えることができるが、入口アダプタ240’の他の実施例が想到される。入口アダプタ240’は、加圧空気源125から加圧空気を受容するように、一方の端部において導管130に係合するように構成することができる。反対側の端部では、開口部210が加圧空気源125から加圧空気を受容することができるように、アダプタ240’は、その中で少なくとも部分的に受容するなどの、開口部210に結合するように構成することができる。入口アダプタ240’は、ねじ接続、クランプ係合、プレス嵌め、スナップ嵌めなどを通して導管130及び/又は空気マニホールド202’に係合することができるが、入口アダプタ240’を導管130及び空気マニホールド202’と係合する他の方法が想到される。
【0043】
アプリケータ10’’は、その中で少なくとも部分的に受容されるなどの、第1の開口部208に結合されるように構成された、プラグ246を含むことができる。アプリケータ10’’は、追加的に又は代替的に、その中で少なくとも部分的に受容されるなどの、第2の開口部208に結合されるように構成された、プラグ244を含むことができる。各プラグ244及び246は、空気マニホールド202の本体204内を流れている加圧空気がそれぞれの第1の開口部208及び第2の開口部212を通って漏出しないように、第1の開口部208及び第2の開口部212のそれぞれ1つにおいて流体シールを提供するようにサイズ決定及び成形された本体を有することができる。各プラグ244及び246は、ねじ接続、クランプ係合、プレス嵌め、スナップ嵌めなどを通して本体204に係合することができるが、各プラグ244及び246を本体204と係合する他の方法が想到される。
【0044】
一時的に図15及び図16を参照すると、アプリケータ10’’’’は、入口アダプタ240’の代わりにソレノイドバルブ241を代替的に含むことができる。ソレノイドバルブ241は、開口部210において空気マニホールド202に取り付けることができる。例えば、アプリケータ10’’’’は、開口部210を通して少なくとも部分的に受容することができ、かつソレノイドバルブ241に係合することができる、空気圧ボルト250kを含むことができる。空気圧ボルト250kは、ソレノイドバルブ241にねじ係合するように構成されたねじ部を含むことができ、又は空気圧ボルト250kは、ソレノイドバルブ241に解放可能に取り付けるための代替的な締結具を含み得る。例えば、空気圧ボルト250は、様々な手段を通してソレノイドバルブ241にスナップ嵌めすること、又は解放可能に取り付けることができる。
【0045】
ソレノイドバルブ241は、導管130を通して加圧空気源125から加圧空気を受容し、開口部210を通して空気マニホールド202のチャネル216に選択的に加圧空気を提供するように構成することができる。したがって、ソレノイドバルブ241は、空気マニホールドアセンブリ200’に動作可能に取り付けられた分注モジュール75の各々への加圧空気の流れを制御するように構成することができる。
【0046】
図17を参照すると、アプリケータ10’’’’’は、2つの空気マニホールドアセンブリ200a、200b又は2つを超える空気マニホールドアセンブリなどの、複数の空気マニホールドアセンブリ200を有することができる。各空気マニホールドアセンブリ200a、200bは、空気マニホールドアセンブリ200、200’、200’’、200’’’のいずれかに関連して上で説明したように構成することができる。アプリケータ10’’’’’は、ホース又はパイプなどの第1の導管130aを有することができ、これは、空気源125からの空気を、第1のマニホールドアセンブリ200aに空気を提供する第1の入口アダプタ240a又は第1のソレノイド(図示せず)に提供するように構成されている。アプリケータ10’’’’’は、ホース又はパイプなどの第2の導管130bを有することができ、これは、空気源125からの空気を、第2のマニホールドアセンブリ200bに空気を提供する第2の入口アダプタ240b又は第2のソレノイド(図示せず)に提供するように構成されている。
【0047】
いくつかの場合では、分注モジュール75、76、77のうちの1つ以上を取り除いた状態でアプリケータを動作させることが望ましくなり得る。例えば、操作者は、アプリケータによって分注される材料のパターン及び/又はアプリケータによって分注される材料の幅を変化させることを望み得る。そのような場合では、操作者は、空気マニホールドから分注モジュールの1つ以上を取り除き、取り除いた1つ以上の分注モジュールの各々をブランクと交換することができる。例えば、図18及び図18Aを参照すると、一実施例によるブランク251が示されている。ブランク251は、互いにオフセットされた第1の端部251a及び第2の端部251bを有することができる。ブランク251は、第1の端部251aの中へ延在して第2の端部251bの前で終端する、凹部251cを画定することができる。したがって、凹部251cは、第1の端部251aにおいて開口し、第2の端部251bにおいて閉鎖し得る。一実施例では、ブランク251は、キャップとして実装することができる。凹部251cは、空気圧ボルト250の延長部274に係合するように構成することができる。一実施例では、凹部251cは、延長部274の雄ねじ部に係合するように構成された雌ねじ部を有することができる。他の例では、ブランク251は、代替的な締結具を使用して空気圧ボルト250に結合するように構成することができる。例えば、空気圧ボルト250は、様々な手段を通して、ブランク251にスナップ嵌めすること、又は解放可能に取り付けることができる。
【0048】
ここで図19を参照して、アプリケータを点検修理する方法300を説明する。方法300は、上で説明したアプリケータのいずれかと共に用いることができることが理解されるであろう。この方法は、空気マニホールド202を通って選択分注モジュール75から延在している選択空気圧ボルト250を取り外す、工程302を含み、ここで、空気マニホールド202は、複数の分注モジュール75に取り付けられており、複数の空気圧ボルト250を通して複数の分注モジュール75に加圧空気を提供するように構成されている。選択空気圧ボルト250を取り外すことは、上で説明したように、空気マニホールド202を通って延在している通路220から選択空気圧ボルト250を部分的に取り除くことを含むことができる。選択空気圧ボルト250を取り外すことは、追加的に又は代替的に、上で説明したように、空気マニホールド202を通って延在している通路220から選択空気圧ボルト250を完全に取り除くことを含むことができる。いくつかの実施例では、選択空気圧ボルト250を取り外すことは、分注モジュール75から選択空気圧ボルト250を螺合解除することを含むことができる。いくつかの実施例では、選択空気圧ボルト250を取り外すことは、選択空気圧ボルト250の第1の端部254aによって画定された選択空気圧ボルト250の係合表面258に、工具又は手を係合することを含むことができる。
【0049】
工程302が行われた後に、工程306は、他の1つ以上の分注モジュール75をマニホールド50及び空気マニホールドに取り付けたままにしながら、マニホールド50から選択分注モジュール75を取り外すことができる。いくつかの実施例では、分注モジュールの少なくとも他の1つをマニホールド50及び空気マニホールド202に取り付けたままにしながら、選択分注モジュール75が取り外される。そのようないくつかの実施例では、マニホールド50及び空気マニホールド202から複数の分注モジュール75の他のものを取り外すことなく、選択分注モジュール75が取り外される。これは、分注モジュール75の他のものの動作に影響を及ぼすことなく、取り外した分注モジュール75を、取り除くこと、点検修理すること、又は交換することを可能にする。次いで、工程310で、(例えば、保守後の)同じ分注モジュール75又は交換の分注モジュール75をマニホールド50に取り付けることができる。工程314では、空気圧ボルト250(分注モジュール75から以前に取り外したもの、又は別の空気圧ボルトのいずれか)を、分注モジュール75に取り付けられることができ、そして、空気マニホールド202を通して、空気圧ボルト250を通して、分注モジュール75に加圧空気を方向付けることができる。代替的に、工程310では、ブランク251を、取り除いた分注モジュール75の代わりに、空気マニホールドと整列させることができる。次いで、工程314では、(例えば、ねじによって、又は空気圧ボルト250をブランクに接続する他の方法によって)空気圧ボルト250が分注モジュール75に取り付けられる様式と同様の様式で、空気圧ボルト250をブランク251に取り付けることができる。工程302~工程314は、所望に応じて、アプリケータ10の作動寿命にわたって、分注モジュール75の他の1つ以上について繰り返すことができる。
【0050】
上で説明した空気マニホールドアセンブリ200、200’、200’’、200’’’、200a、200bを含む、アプリケータ10、10’、10’’、10’’’、10’’’’、10’’’’’を利用することは、いくつかの利点を有する。分注モジュール75、76、77のうちの1つについて保守又は交換が望まれる場合、対象の特定の分注モジュール75、76、77は、残存する分注モジュール75、76、77から空気マニホールドアセンブリを完全に取り外すことなく、又はマニホールド50から他の分注モジュール75、76、77のいずれかを取り外すことによって、アプリケータの操作者によって取り除くことができる。追加的に、空気圧ボルト250、250’は、過度の力又は労力を必要とすることなく、空気マニホールドアセンブリ200から分注モジュール75、76、77を容易に取り外すことを可能し、したがって、アプリケータの操作者が負傷するリスクと同じように、アプリケータの精密な構成要素に損傷を与えるリスクが減少する。
【0051】
本発明の様々な発明的態様、概念、及び特徴は、例示的な実施形態において、組み合わせて具現化されるように本明細書で説明され、例示され得るが、これらの様々な態様、概念、及び特徴は、多くの代替の実施形態において、個々に又はそれらの様々な組み合わせ及び副次的な組み合わせのいずれかで使用され得る。本明細書で明示的に除外されない限り、全てのそのような組み合わせ及び副次的な組み合わせは、本発明の範囲内であることを意図する。また更に、代替の材料、構造、構成、方法、回路、装置及び構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、形態、適合、及び機能に関する代替物、などといった、本発明の様々な態様、概念、及び特徴に関する様々な代替の実施形態が本明細書で説明され得るが、そのような記載は、現在知られているか、後に開発されるかにかかわらず、利用可能な代替の実施形態の完全な、又は包括的なリストであることを意図しない。加えて、本発明のいくつかの特徴、概念、又は態様は、好ましい配設又は方法であるように本明細書で説明され得るが、そのような説明は、明示的にそのように述べられていない限り、そのような特徴が要求されること又は必要であることを示唆することを意図しない。また更に、例示的又は代表的な値及び範囲は、本開示を理解するのを支援するために含まれ得るが、そのような値及び範囲は限定する意味に解釈されるべきではなく、そのように明示的に述べられている場合にのみ決定的な値又は範囲であることを意図する。更に、様々な態様、特徴、及び概念が、本発明の発明的部分又は形成部分であるように本明細書で明示的に識別され得るが、そのような識別は、排他的であることを意図せず、むしろ、そのような特定の発明又はその一部として明示的に識別されることなく、本明細書で完全に説明される発明の態様、概念、及び特徴が存在してもよく、その代わりに、本発明は、添付の特許請求の範囲に、又は関連出願若しくは継続出願の特許請求の範囲に記載されている。例示的な方法又は過程の説明は、全ての場合に必要とされるように全ての工程を含むことに限定されるものではなく、工程が表される順序は、明示的にそのように述べられていない限り、要求されるもの又は必要であるものと解釈されるものでもない。
【0052】
本発明は、本明細書において限られた数の実施形態を用いて説明されているが、これらの具体的な実施形態は、本明細書において別途記載され、特許請求される本発明の範囲を限定するものではない。本明細書に記載されている物品及び方法の明確な様々な要素の配置及び工程の順序は、限定するものとみなすべきではない。具体的には、方法の工程は、図中のブロックの連続的な一連の参照記号及び進行を参照して説明されているが、方法は、所望により特定の順序で実行され得る。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7
図7A
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図18A
図19