(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】障害および疾患を診断し、薬物の反応を判断するための機械学習システム
(51)【国際特許分類】
G01N 33/84 20060101AFI20240903BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240903BHJP
G01N 33/48 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
G01N33/84 Z
G06N20/00
G01N33/48 M
(21)【出願番号】P 2021571469
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(86)【国際出願番号】 US2020035331
(87)【国際公開番号】W WO2020247273
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2023-05-04
(32)【優先日】2019-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517125100
【氏名又は名称】サンフォード バーンハム プレビス メディカル ディスカバリー インスティテュート
(74)【復代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ペルニア,キャメロン
(72)【発明者】
【氏名】トルヒャー,ヘザー
(72)【発明者】
【氏名】スナイダー,エバン ワイ.
【審査官】海野 佳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/106713(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0104528(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0132311(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02878602(EP,A1)
【文献】Tobe, et al.,Probing the Lithium-response Pathway in hiPSCs implicates the Phosphoregulatory set-point for a Cytoskeletal Modulator in Bipolar Pathogenesis,PNAS,National Academy of Sciences,2017年05月12日,114(22),E4462-E4471,https://doi.org/10.1073/pnas.1700111114,ISR/ESR D2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48-33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分類システムであって、前記分類システムは、
ユーザーインターフェースと、
細胞イメージングデバイスと、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに連結され、命令が格納されているコンピュータ可読記憶装置と、を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される場合、
i)前記細胞イメージングデバイスから、個体に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取ることと、
ii)ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを通して前記画像データを処理して、前記カルシウム動態学的特徴に基づいて前記個体の疾患状態を判断することと、
iii)前記ユーザーインターフェースに前記判断を提供することと
を含む動作を、前記1つ以上のプロセッサに実行させる、分類システム
であり、
ここで、前記判断が、アルツハイマー病、パーキンソン病、リチウム非応答性双極性障害またはリチウム応答性双極性障害についてのものである、分類システム。
【請求項2】
前記動作が、前記機械学習モデルを通して前記画像データを処理し、前記個体が治療に反応するか否かを判断することを含む、請求項1に記載の分類システム。
【請求項3】
前記治療が双極性障害(BPD)のための炭酸リチウムを含む、請求項2に記載の分類システム。
【請求項4】
前記判断は、前記個体がリチウム応答性であるかまたはリチウム非応答性であるかを含む、請求項1に記載の分類システム。
【請求項5】
前記ニューロンカルシウムデータがカルシウム動態学的特徴を含む、請求項1に記載の分類システム。
【請求項6】
前記カルシウム動態学的特徴が、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象頻度を含む、請求項5に記載の分類システム。
【請求項7】
前記カルシウム動態学的特徴が、カルシウム事象流入、カルシウム事象流出、またはカルシウム事象振幅のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の分類システム。
【請求項8】
個体スクリーニングのためのコンピュータ実装方法であって、前記方法は、1つ以上のプロセッサによって実行され、そして
i)細胞イメージングデバイスから、個体に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取る工程と、
ii)ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを通して前記画像データを処理して、前記カルシウム動態学的特徴に基づいて前記個体の疾患状態を判断する工程と、
iii)ユーザーインターフェースに前記判断を提供する工程と
を含む、方法
であり、
ここで、前記判断が、アルツハイマー病、パーキンソン病、リチウム非応答性双極性障害またはリチウム応答性双極性障害についてのものである、方法。
【請求項9】
前記機械学習モデルを通して前記画像データを処理して、前記個体が治療に反応するか否かを判断する工程を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記機械学習モデルを通して前記画像データを処理して、前記個体の薬物反応性を判断する工程を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記判断は、前記個体がリチウム応答性であるかまたはリチウム非応答性であるかを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記機械学習モデルが、過剰適合を防止し、かつ前記機械学習モデルに過剰バイアスをかけないようにするための勾配ブースト分類子を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記ニューロンカルシウムデータがカルシウム動態学的特徴を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記カルシウム動態学的特徴が、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象頻度を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記カルシウム動態学的特徴が、カルシウム事象流入、カルシウム事象流出、またはカルシウム事象振幅のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ニューロンカルシウムデータの一部は、前記機械学習モデルをトレーニングするために使用され、前記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、トレーニングされた後に前記機械学習モデルをテストするために利用され、
i)前記ニューロンカルシウムデータの前記一部は、トレーニング用にデータの70パーセントを含み、前記ニューロンカルシウムデータの前記残りの部分は、検証用にデータの30パーセントを含むか、または
ii)前記ニューロンカルシウムデータの前記一部は、トレーニング用にデータの80パーセントを含み、前記ニューロンカルシウムデータの前記残りの部分は、検証用にデータの20パーセントを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記画像データが細胞内カルシウムレベルトレースを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項18】
前記ニューロン培養物がコラプシン応答メディエータータンパク質-2(CRMP2)-ノックアウト(KO)、CRMP2ノックイン(KI)、およびWT E16.5一次海馬ニューロンを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項19】
前記ニューロン培養物は、前記個体からの血液サンプルに由来する、請求項8に記載の方法。
【請求項20】
前記判断
がアルツハイマー病、またはパーキンソン病についてのものである、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年6月3日に出願された米国仮特許出願第62/856,631号の利益を主張している。優先権は35U.S.C.§119に従って主張されている。上記の特許出願は、本明細書に完全に記載されているかのように参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
機械学習の主題には、それらの複数の明示における学習プロセスのコンピュータモデリングの研究が含まれる。一般に、学習プロセスには、新しい宣言的知識の獲得、指導または実践による運動および認知スキルの活発化(devilment)、新しい知識の一般的で効果的な表現への組織化、ならびに観察および実験による新しい事実および理論の発見などのさまざまな側面が含まれる。このような能力をコンピュータに組み込むことは、コンピュータ時代の始まり以来、コンピュータ科学者の目標であった。しかし、この問題を解決することは、人工知能(AI)において最も困難な目標であり、そして現在も続いている。人間ベースの意思決定とは異なり、機械学習アルゴリズムが組み込まれた意思決定支援システムは、信頼性が高いため、破損がない。履歴データの理解、傾向の同定、季節パターン、異常、出現しているパターンを特定するには時間がかかり、エラーが発生しやすくなる。機械学習アルゴリズムはルールを効率的に学習するため、これらの信号の識別を可能にし、将来の結果に関する正確な予測を提供する。
【0003】
要約
最も一般的で、致命的で、かつ社会的に影響力のある精神疾患は、双極性障害(BPD)である。BPDは、成人人口の2.6%が罹患している神経精神疾患である。BPDは慢性疾患であり、躁病とうつ病の振動エピソードを特徴とし、歴史的に大うつ病性障害とともに気分障害と見なされている。BPDの遺伝率は約80%であり、ゲノムワイド関連解析(GWAS)はいくつかの染色体領域をBPDと結び付けているが、研究者達は、この疾患を示す単一の遺伝子異常を見つけることができなかった。この分野における現在の理解は、BDは遺伝子変異の合流点として現れる複雑な多遺伝子性疾患である可能性が高いということである。
【0004】
アルツハイマー病は、脳細胞を浪費(変性)させて死に至らしめる進行性障害である。アルツハイマー病は認知症の最も一般的な原因である-思考、行動、社会的スキルの継続的な低下により、個人が独立して機能する能力が損なわれる。
【0005】
パーキンソン病は、運動に影響を与える進行性神経系障害である。症状は徐々に始まり、片手のみにおいてかろうじて気付くことができる震えから始まることもある。震えは一般的であるが、障害は一般的にこわばりや動きの鈍化を引き起こす。
【0006】
BPDは、高い自殺率のために最も致命的な精神疾患であり、その根底にある病状に関してはほとんど知られていない。国立精神衛生研究所(NIHM)は、BPD患者の69%が最初に誤診され、3分の1以上が10年以上誤診されたままであることを見出した。さらに、NIHMによると、BPD患者は、効果的な治療オプションを見つける前に、何年にもわたる薬物試験を経験する可能性があり、これは、高い経済的および生活の質のコストがかかる。さらに、世界保健機関(WHO)によると、BPDは、経済的生産性を低下させる世界で6番目に影響力のある疾患である。
【0007】
現在、BPDを治療するための高い信頼性で安全にまたは予測可能に有効な治療法はない。しかし、組み合わせアプローチを通じて、ヒトの人工多能性幹細胞(hiPSC)由来のニューロン、動物モデル、およびヒトの組織を利用して、記載される分類システムの開発により、BPDの「リチウム応答経路」が特に樹状突起および樹状突起棘の主要な細胞骨格調節因子であるコラプシン応答メディエータータンパク質2(CRMP2)のリン酸化および活性化を支配していることが実証されてきた。さらに、記載される分類システムの開発は、ニューロンのCRMP2活性の低下が、疾患を予測する特徴的なパターンに対して扱いやすい、機能低下したニューロンネットワークを作成する過活動ニューロンシグナル伝達を引き起こすことを示す。記載される分類システムは、アルツハイマー病やパーキンソン病などの疾患を診断するためにも利用できる。
【0008】
CRMP2の「不活性:活性」設定値は、BPDにおいてより高い。リチウム治療は、脊椎の形態と機能とともに活性CRMP2レベルを正常化する。内因性、不在、および構成的に活性なCRMP2有するトランスジェニックマウスを比較することにより、CRMP2活性がニューロンのシグナル伝達動態およびタンパク質調節に影響を与えることが示されている。具体的には、BD様トランスジェニックCRMP2ニューロンは、カルシウム活性が極度に活性である一方で、ニューロンネットワークのシグナル伝達が機能低下しており、DSM-IVで以前に分類されていたように、BPDは「気分」よりも「神経発達」の障害であることが暗示されている。さらに、記載される分類システムで採用されているように、ニューロンのカルシウムデータでトレーニングされた機械学習分類子は、個体がBPDを持っているかどうかを首尾よく診断でき、個体がリチウムに臨床的に反応するかどうかを判断できる。まとめると、この研究は、BPD病理学における長い間求められていた発見、脳機能全般への洞察、将来の神経精神医学的治療のための新しい標的、およびこれまでで最初のインビトロ診断BPDアッセイに光を当てる。
【0009】
現在、有効性または安全性が予測可能なBPDの治療法はない。炭酸リチウムは、BPD躁病を安定させるための代表的なものであり、リチウム治療(Li-R BPD)に反応する患者は約35%に過ぎないものの、自殺のリスクを減らすことが示されている。区別が非常にはっきりしているため、BD患者はリチウム応答性またはリチウム非応答性(Li-NR BPD)のいずれかに分類され、このことは、Li-NRとLi-RBPDが病原的に異なる表現型であることを示唆している。何十年もの間、BPDに対するリチウムの正確な作用機序は、もっともらしい仮説と方向性の多様性を支持する大量の研究にもかかわらず、とらえどころのないものであった
【0010】
記載される分類システムの開発は、リチウムがBPD挙動を調節するときにCRMP2に作用することを示した。CRMP2の標準的な役割は、主に神経突起の成長と軸索輸送を調節することとして理解されてきた。研究によると、多くのCRMP2結合パートナーが、アクチン、チューブリン、ダイニン、キネシン-1などの神経突起組織に関連していることが見出されている。CRMP2活性は、主にキナーゼとホスファターゼを介した翻訳後修飾によって調節され、スレオニン-514(CRMP2-pT514)においてリン酸化されると不活性になる。正常なCNSの発達と機能におけるCRMP2の重要性については、遺伝子を行動変容疾患に結び付ける疫学的証拠はあまり存在していない。
【発明の概要】
【0011】
記載される分類システムは、BPDを臨床的に正確に診断することができ、最良の薬物治療を予測するために使用することができる。記載される分類システムはまた、新規のBPD治療法を同定するための機能的スクリーニングプラットフォームとして利用され得る。
【0012】
一態様では、本明細書に開示されるのは、分類システムであって、上記分類システムは、ユーザーインターフェースと、細胞イメージングデバイスと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに連結され、命令が格納されているコンピュータ可読記憶装置と、を備え、上記記憶装置は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合、細胞イメージングデバイスから、患者に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取ることと、ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを通して画像データを処理して、カルシウム動態学的特徴に基づいて患者の診断を判断することと、ユーザーインターフェースに上記診断を提供すること、を含む動作を、1つ以上のプロセッサに実行させる。いくつかの実施形態では、上記動作が、上記機械学習モデルを通して上記画像データを処理し、上記患者がBPDのための治療に反応するか否かを判断することを含む。いくつかの実施形態では、上記治療は、BPDのための炭酸リチウムを含む。いくつかの実施形態では、動作が、上記機械学習モデルを通して上記画像データを処理して、患者の薬物応答性を判断することを含む。いくつかの実施形態では、上記診断は、上記患者がリチウム応答性であるかまたはリチウム非応答性であるかを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルは、線形回帰、単純ベイズ、ランダムフォレスト、1対すべて(one versus all)、サポートベクター分類子モジュール、またはk最近傍法(KNN)アルゴリズムの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルは、過剰適合を防止し、かつ上記機械学習モデルに過剰バイアスをかけないようにするための勾配ブースト分類子を含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータは、インビトロニューロン培養物から取得される。いくつかの実施形態において、上記インビトロニューロン培養物は、BPD個体および疾患を有しない健常ヒト対照から単離されたhiPSCに由来する。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータは、カルシウム動態学的特徴を含む。いくつかの実施形態において、上記カルシウム動態学的特徴は、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象頻度を含む。いくつかの実施形態において、カルシウム動態学的特徴は、カルシウム事象流入、カルシウム事象流出、またはカルシウム事象振幅のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルのトレーニングの間にダウンサンプリングが使用される。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータはデータポイントを含み、機械学習モデルのトレーニングは、細胞株および疾患タイプによってデータポイントを分離することを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、機械学習モデルをトレーニングするために使用され、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、トレーニングされた機械学習モデルをテストするために使用される。いくつかの実施形態では、上記トレーニングされた機械学習をテストすることは、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分から塩化リチウム(LiCl)処理されたデータポイントおよび未処理のデータポイントを引き出すことを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、トレーニング用にデータの70パーセントを含み、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用にデータの30パーセントを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、上記トレーニング用にデータの80パーセントを含み、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用のデータの20パーセントを含む。いくつかの実施形態では、上記細胞イメージングデバイスは、IC200キネティック画像サイトメーターを含み、画像データは、IC200キネティック画像サイトメーターおよびカルシウム感受性色素Fluo-4 AMを用いて実行されるカルシウムイメージングによって生成される。いくつかの実施形態では、上記画像データは、細胞内カルシウムレベルのトレースを含む。いくつかの実施形態において、上記ニューロン培養物は、CRMP2ノックアウト(KO)、CRMP2ノックイン(KI)、およびWT E16.5一次海馬ニューロンを含む。いくつかの実施形態では、ニューロン培養物は、患者からの血液サンプルに由来する。いくつかの実施形態では、診断はBPDについてのものである。いくつかの実施形態では、上記診断は、アルツハイマー病またはパーキンソン病についてのものである。
【0013】
別の態様では、本明細書に開示されるのは、1つ以上のプロセッサに連結され、命令が格納されている非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、上記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合、患者に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取ることと、ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを介して画像データを処理し、カルシウム動態学的特徴に基づいて患者の診断を判断することと、ユーザーインターフェースに上記診断を提供することと、を含む動作を、1つ以上のプロセッサに実行させることを含む。いくつかの実施形態では、上記動作が、機械学習モデルを通して画像データを処理し、患者がBPDの治療に反応するか否かを判断することを含む。いくつかの実施形態では、上記治療は双極性障害(BPD)のための炭酸リチウムを含む。いくつかの実施形態では、上記動作は、機械学習モデルを通して画像データを処理して、患者の薬物応答性を判断することを含む。いくつかの実施形態では、上記診断は、患者がリチウム応答性であるかリチウム非応答性であるかを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルは、線形回帰、単純ベイズ、ランダムフォレスト、1対すべて、サポートベクター分類子モジュール、またはKNNアルゴリズムのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルは、過剰適合を防止し、かつ上記機械学習モデルに過度のバイアスをかけないようにするための勾配ブースト分類子を含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータは、インビトロニューロン培養物から取得される。いくつかの実施形態において、インビトロニューロン培養物は、BPD個体および疾患を有しない健常ヒト対照から単離されたhiPSCに由来する。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータは、カルシウム動態学的特徴を含む。いくつかの実施形態において、上記カルシウム動態学的特徴は、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象頻度を含む。いくつかの実施形態において、上記カルシウム動態学的特徴は、カルシウム事象流入、カルシウム事象流出、またはカルシウム事象振幅のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルのトレーニングの間にダウンサンプリングが利用される。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータはデータポイントを含み、上記機械学習モデルのトレーニングは、細胞株および疾患タイプによってデータポイントを分離することを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、上記機械学習モデルをトレーニングするために使用され、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、トレーニングされた機械学習モデルをテストするために使用される。いくつかの実施形態では、上記トレーニングされた機械学習をテストすることは、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分からLiClで処理されたデータポイントおよび処理されていないデータポイントを引き出すことを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、トレーニング用にデータの70パーセントを含み、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用にデータの30パーセントを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、トレーニング用にデータの80パーセントを含み、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用にデータの20パーセントを含む。いくつかの実施形態では、上記画像データは、IC200キネティック画像サイトメーターおよびカルシウム感受性色素Fluo-4 AMを用いて実行されるカルシウムイメージングを通して生成される。いくつかの実施形態では、上記画像データは、細胞内カルシウムレベルトレースを含む。いくつかの実施形態において、上記ニューロン培養物は、CRMP2-KO、CRMP2-KI、およびWT E16.5一次海馬ニューロンを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロン培養物は、上記患者からの血液サンプルに由来する。いくつかの実施形態では、上記診断はBPDについてのものである。いくつかの実施形態では、上記診断は、アルツハイマー病またはパーキンソン病についてのものである。
【0014】
別の態様では、本明細書に開示されるのは、患者スクリーニングのためのコンピュータ実装方法であって、上記方法は、細胞イメージングデバイスから、患者に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取る工程と、ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを通して画像データを処理して、カルシウム動態学的特徴に基づいて患者の診断を判断する工程と、ユーザーインターフェースに上記診断を提供する工程と、を含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記機械学習モデルを通して上記画像データを処理して、上記患者がBPDの治療に反応するかどうかを判断する工程を含む。いくつかの実施形態では、上記治療は、BPD用の炭酸リチウムを含む。いくつかの実施形態では、上記方法は、上記機械学習モデルを介して画像データを処理して、患者の薬物応答性を決定する工程を含む。いくつかの実施形態では、上記診断は、患者がリチウム応答性であるかリチウム非応答性であるかを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルは、線形回帰、単純ベイズ、ランダムフォレスト、1対すべて、サポートベクター分類子モジュール、またはKNNアルゴリズムのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルは、過剰適合を防止し、かつ上記機械学習モデルに過度のバイアスをかけないようにするための勾配ブースト分類子を含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータは、インビトロニューロン培養物から取得される。いくつかの実施形態において、インビトロニューロン培養物は、BPD個体および疾患を有しない健常ヒト対照から単離されたhiPSCに由来する。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータは、カルシウム動態学的特徴を含む。いくつかの実施形態において、上記カルシウム動態学的特徴は、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象頻度を含む。いくつかの実施形態において、上記カルシウム動態学的特徴は、カルシウム事象流入、カルシウム事象流出、またはカルシウム事象振幅のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、上記機械学習モデルのトレーニング中にダウンサンプリングが利用される。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータはデータポイントを含み、上記機械学習モデルのトレーニングは、細胞株および疾患タイプによってデータポイントを分離することを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、機械学習モデルをトレーニングするために使用され、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、トレーニングされた機械学習モデルをテストするために使用される。いくつかの実施形態では、上記トレーニングされた機械学習をテストすることは、上記ニューロンのカルシウムデータの残りの部分からLiCl処理されたデータポイントおよび未処理のデータポイントを引き出すことを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、トレーニング用にデータの70パーセントを含み、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用にデータの30パーセントを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロンカルシウムデータの一部は、トレーニング用のデータの80パーセントを含み、上記ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用のデータの20パーセントを含む。いくつかの実施形態では、上記細胞イメージングデバイスは、IC200キネティック画像サイトメーターを含み、画像データは、IC200キネティック画像サイトメーターおよびカルシウム感受性色素Fluo-4 AMで実行されるカルシウムイメージングを通して生成される。いくつかの実施形態では、上記画像データは、細胞内カルシウムレベルトレースを含む。いくつかの実施形態において、上記ニューロン培養物は、CRMP2-KO、CRMP2-KI、およびWT E16.5一次海馬ニューロンを含む。いくつかの実施形態では、上記ニューロン培養物は、上記患者からの血液サンプルに由来する。いくつかの実施形態では、上記診断はBPDについてのものである。いくつかの実施形態では、上記診断は、アルツハイマー病またはパーキンソン病に対するものである。
【0015】
いくつかの実施形態において、記載される分類システムは、個体が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個体が双極性障害(BPD)治療に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、BPD治療は、気分安定薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗うつ薬-抗精神病薬、抗不安薬、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が気分安定薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、気分安定剤は、リチウム(例えば、リトビッド)、バルプロ酸(例えば、デパケン)、ジバルプロエックスナトリウム(例えば、デパコート)、カルバマゼピン(例えば、テグレトール、エクエトロ、およびカルバトロール)、ラモトリジン(例えば、ラミクタール)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗精神病薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗精神病薬は、オランザピン(例えば、ジプレキサ)、リスペリドン(例えば、リスパダール)、クエチアピン(例えば、セロクエル)、アリピプラゾール(例えば、エビリファイ)、ジプラシドン(例えば、ジオドン)、ルラシドン(例えば、ラツーダ)、アセナピン(例えば、サフリス)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗うつ薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗うつ薬は、シタロプラム(例えば、セレクサ)、エスシタロプラム(例えば、レクサプロ)、フルオキセチン(例えば、プロザック、サラフェム、セルフェムラ、およびプロザックウィークリー)、フルボキサミン(例えば、ルボックス)、パロキセチン(例えば、パキシル、パキシルCR、およびペクセバ)、セルトラリン(例えば、ゾロフト)、ボルチオキセチン(例えば、トリンテリックスおよびブリンテリックス)、ビラゾドン(例えば、ビイブリド(Viibryd))からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗うつ薬-抗精神病薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗うつ薬-抗精神病薬は、オランザピン/フルオキセチン(例えば、シンビャックス(Symbyax))、アミトリプチリン/ペルフェナジン(例えば、デュオビル、エトラフォン、トライアビル(Triavil)、またはトリプタフェン)、アリピプラゾール/セルトラリン(例えば、ASC-01)、フルオキセチン/メリトラセン(例えば、Deanxit、Placida、Franxit、Anxidreg、およびDanxipress)、トラニルシプロミン/トリフルオペラジン(例えば、Parstelin、Parmodalin、Jatrosom N、およびStelapar)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗不安薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗不安薬は、ベンゾジアゼピン(例えば、ジアゼパム、アルプラゾラム、クロナゼパム、およびロラゼパム)、ベータ遮断薬(例えば、アセブトロール(セクトラル)、アテノロール(テノーミン)、ベタキソロール(ケルロン(Kerlone))、ビソプロロール(ゼベタ、ジアック)、カルテオロール(カルトロール)、カルベジロール(コレグ(Coreg))、ラベタロール(ノルモジン、トランデート)、メトプロロール(ロプレッサー、トプロール-XL)、ナドロール(コルガード)、ネビボロール(ビストリック)、ペンブトロール(レバトール)、ピンドロール(Visken)、プロプラノロール(Propanolol)(インデラル)、ソタロール(ベタペース)、およびチモロール(ブロカドレン))、ブスピロン(例えば、バスパー)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(例えば、パキシル(パロキセチン)、プロザック(フルオキセチン)、ゾロフト(セルトラリン)およびレクサプロ(エシタロプラム))、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)(例えば、エフェキソール(ベンラファキシン)、サインバルタ(デュロキセチン)、およびプリスティーク(デスベンラファキシン)、および三環式抗うつ薬(例えば、トフラニール(イミプラミン)、エラビル(Elavil)(アミトリプチリン)、Pamelor(ノルトリプチリン)およびアナフラニール(クロミプラミン))からなる群から選択される。
【0016】
いくつかの実施形態において、記載される分類システムは、個体がアルツハイマー病(AD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個体がアルツハイマー病(AD)治療に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、アルツハイマー病(AD)治療は、コリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル(アリセプト)、リバスチグミン(エクセロン)、およびガランタミン(ラザダイン))、メマンチン(例えば、ナメンダ)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0017】
いくつかの実施形態において、記載される分類システムは、個体がパーキンソン病(PD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個体がパーキンソン病(PD)治療に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、PD治療は、カルビドパ-レボドパ(例えば、ロドシン)、カルビドパ-レボドパ注入(例えば、デュオパ(Duopa))、ドーパミンアゴニスト(例えば、プラミペキソール(ミラペックス)、ロピニロール(レキップ)、ロチゴチン(Neupro)、およびアポモルヒネ(アポカイン))、MAO B阻害剤(例えば、セレギリン(EldeprylおよびZelapar)、ラサギリン(Azilect)およびサフィナミド(Xadago))、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤(例えば、エンタカポン(Comtan)およびトルカポン(タスマール))、抗コリン作動薬(例えば、ベンズトロピン(コゲンチン)およびトリヘキシフェニジル)、アマンタジン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0018】
本開示による方法は、本明細書に記載される態様および特徴の任意の組み合わせを含むことができることが理解される。すなわち、本開示による方法は、本明細書で具体的に説明される態様および特徴の組み合わせに限定されず、提供される態様および特徴の任意の組み合わせを含むこともできる。
【0019】
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本開示の他の特徴および利点は、この説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本特許出願は、カラーで実行された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面付きの本特許または本特許出願のコピーは、請求および必要な料金の支払いの際に、庁から提供される。
本願の主題の特徴および利点のより良好な理解は、例示的な実施形態および付随する図面を説明する以下の詳細な説明を参照することによって提供される。
【
図1】各トランスジェニックCRMP2マウス系統が要約する、異なるBPD状態を説明する図を示す。
【
図2】Axion Biosystemsからの多電極アレイ(MEA)ウェルの図を示す。
【
図3】自発的MEAシグナル伝達挙動の代表的なラスタープロットを示す図である。
【
図4A】海馬ニューロン培養物のバースト頻度平均のヒストグラムを示す。
【
図4B】海馬ニューロン培養物のネットワークバースト持続時間平均のヒストグラムを示す。
【
図4C】海馬ニューロン培養物のネットワークバースト平均あたりのスパイク数のヒストグラムを示す。
【
図5A】WT、CRMP2-KO、およびCRMP2-KOマウス一次海馬ニューロンにおけるCRMP2タンパク質レベルの代表的なウエスタンブロットおよび定量化を示す。
【
図5B】WT、CRMP2-KO、およびCRMP2-KOマウス一次海馬ニューロンにおけるpCRMP2-T514レベルの代表的なウエスタンブロットを示す。
【
図5C】インビトロ培養物から神経突起を単離するための方法の図を示す。
【
図5D】神経突起単離複製物から単離された全プロテオームおよび同じ初代海馬培養物からの全ニューロンを含むSDS-PAGEゲルを表すクーマシー染色を示す。
【
図5E】核タンパク質Fox-3(NeuN)および核有糸分裂装置(NuMA)の代表的なウエスタンブロットを示す。
【
図5F】Tuj1で染色された画像化された孤立した神経突起の図および三次元(3D)再構成を示す。
【
図6A】WT、CRMP2-KO、およびCRMP-KI一次海馬ニューロンから単離された神経突起のゲル電気泳動(2D-DIGE)における二次元(2D)差分による示差的プロテオミクス分析を示す。
【
図6B】Ingenuity-IPA分析を使用して2D-DIGEによって同定されたタンパク質から構築された偏りのない標準的な経路マップを示す。
【
図6C】マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)のヒストグラムを示す。
【
図6D】hiPSC由来の神経培養物を用いてMEAを介して測定された、ニューロンネットワークシグナル伝達に対するMAPK阻害剤の影響の設計およびタイムラインを詳述する図を示す。
【
図6E】ニューロンネットワークシグナル伝達動力学に対するMAPK阻害の影響に関する定量化を示す。
【
図6F】ニューロンネットワークシグナル伝達動力学に対するMAPK阻害の影響に関する定量化を示す。
【
図6G】ネットワークバーストごとのスパイクの数を示す。
【
図7A】ニューロンのカルシウム機能に対するCRMP2の影響を示す。
【
図7B】デンシトメトリーを介して測定された、CMRMP2-KI、WT、およびCRMP2-KOマウス一次海馬ニューロンにおけるCav2.2のヒストグラムを示す。
【
図7C】CMRMP2-KI、WT、およびCRMP2-KOのマウス一次海馬ニューロンにおける活性化カルパインレベルのヒストグラムを示す。
【
図7D】マウス初代海馬培養物のIC200キネティック画像サイトメーターFlou-4AMカルシウムイメージングからの代表的な画像を示す。
【
図7E】単一ニューロンのカルシウム動態の例を示す。
【
図7G】海馬ニューロンにおけるカルシウム事象頻度のヒストグラムを示す。
【
図7H】海馬ニューロンにおける基礎カルシウムレベルのヒストグラムを示す。
【
図7I】海馬ニューロンにおけるカルシウム事象中のピークカルシウム一時性レベルのヒストグラムである。
【
図8A】Fluo-4AMカルシウムイメージングの例を示す。
【
図8B】Fluo-4AMカルシウムイメージングの例を示す。
【
図8C】Fluo-4AMカルシウムイメージングの例を示す。
【
図8D】ヒトiPSC由来の介在ニューロン培養物におけるカルシウム事象頻度のヒストグラムを示す。
【
図9A】ニューロンのネットワーク内の同期性を定量化するための方程式を示し、この方程式は、ネットワーク内のニューロンのパーセンテージが同時にカルシウム事象を有することを定量化する。
【
図9B】正常なニューロンのインビトロ培養からのネットワークカルシウムシグナル伝達動態の代表的なトレースを示す。
【
図9C】同期ニューロンのインビトロ培養からのネットワークカルシウムシグナル伝達動態の代表的なトレースを示す。
【
図9D】CRMP2-KO、WT、およびCRMP2-Kiマウスからの初代海馬ニューロン培養物の平均同期スコアのヒストグラムを示す。
【
図9E】BPD、疾患を有しない、およびリチウム処理された疾患を有しないヒトニューロンからのiPSC由来皮質ニューロン培養物の平均同期スコアのヒストグラムを示す。
【
図10A】カルシウム動力学に基づいて、アルツハイマー病およびパーキンソン病が、疾患を有しないものと区別可能であることを示唆するデータの様々なプロットグラフを示す。
【
図10B】カルシウム動力学に基づいて、アルツハイマー病およびパーキンソン病が、疾患を有しないものと区別可能であることを示唆するデータの様々なプロットグラフを示す。
【
図10C】カルシウム動力学に基づいて、アルツハイマー病およびパーキンソン病が、疾患を有しないものと区別可能であることを示唆するデータの様々なプロットグラフを示す。
【
図10D】カルシウム動力学に基づいて、アルツハイマー病およびパーキンソン病が、疾患を有しないものと区別可能であることを示唆するデータの様々なプロットグラフを示す。
【
図10E】カルシウム動力学に基づいて、アルツハイマー病およびパーキンソン病が、疾患を有しないものと区別可能であることを示唆するデータの様々なプロットグラフを示す。
【
図10F】カルシウム動力学に基づいて、アルツハイマー病およびパーキンソン病が、疾患を有しないものと区別可能であることを示唆するデータの様々なプロットグラフを示す。
【
図11】本開示の実施形態によって実施することができる非限定的な例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図12】本開示の方法またはシステムを実施するようにプログラムまたは他の方法で構成することができるコンピュータシステムの非限定的な例を示す。
【
図13A】本開示の実施を実行するために使用することができる非限定的な例示的な環境を示す。
【
図13B】環境を介して提供され、本開示の実施を実行するために使用できる、非限定的な例示的なアプリケーション提供システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本明細書に記載されるのは、特定の実施形態では、分類システムのためのシステムであって、上記システムは、ユーザーインターフェースと、細胞イメージングデバイスと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに連結され、また命令が格納されているコンピュータ可読記憶装置と、を備え、上記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合、細胞イメージングデバイスから、患者に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取ることと、ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを通して画像データを処理して、カルシウム動態学的特徴に基づいて患者の診断を判断することと、ユーザーインターフェースに上記診断を提供すること、を含む動作を、1つ以上のプロセッサに実行させる、分類システムである。
【0022】
1つ以上のプロセッサに連結され、命令が格納されている1つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、上記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合、細胞イメージングデバイスから、患者に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取ることと、ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを介して画像データを処理し、カルシウム動態学的特徴に基づいて患者の診断を判断することと、ユーザーインターフェースに上記診断を提供することとを含む動作を、1つ以上のプロセッサに実行させることを含む。
【0023】
また、本明細書に記載されるのは、特定の実施形態では、患者スクリーニングのためのコンピュータ実装方法であって、上記方法は、細胞イメージングデバイスから、患者に由来するニューロン培養物のカルシウム動態学的特徴を含む画像データを受け取る工程と、ニューロンカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルを通して画像データを処理して、カルシウム動態学的特徴に基づいて患者の診断を判断する工程と、ユーザーインターフェースに上記診断を提供する工程と、を含む。
【0024】
特定の定義
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての専門用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0025】
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての専門用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数形の言及を含む。本明細書における「または」への言及は、特に他のことを明記しない限り、「および/または」を包含することを意図している。
【0026】
本明細書で使用される場合、「リアルタイム」という用語は、システムの処理制限、データおよび画像を正確に取得するために必要な時間、ならびにデータおよび画像の変化率を考慮して、意図的な遅延なしにデータを送信または処理することを指す。いくつかの例では、「リアルタイム」は、本開示の実施形態の構成要素から得られた情報の提示を説明するために使用される。
【0027】
システムの概要
いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、患者のBPDを診断し、ならびに患者がリチウムに臨床的に反応するかどうかを予測することができる、監督付き機械学習分類モデルを含む。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、カルシウムイメージング動態データを利用する。いくつかの実施形態では、画像化動態データは実験室で生成される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、線形回帰、単純ベイズ、ランダムフォレスト、1対すべて、およびKNNアルゴリズムに基づく(based off)5つのモデルを使用する。いくつかの実施形態では、KNNは最も正確なモデルである。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、BPD個体から単離されたヒト人工多能性幹細胞に由来するインビトロ神経培養から取得されたデータを利用する。
【0028】
いくつかの実施形態において、記載される分類システムは、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、カルシウム事象振幅、およびカルシウム事象頻度などのBPDニューロンカルシウム動態特徴を有する機械学習モデルをトレーニングする。いくつかの実施形態では、カルシウム事象流入、およびカルシウム事象流出などの追加のカルシウム動態機能を使用してモデルをトレーニングする。
【0029】
いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、患者由来のニューロン培養物を使用する。いくつかの実施形態では、神経細胞培養物のカルシウム動態が画像化され、特定のカルシウム動態の特徴が分析され、トレーニングされた機械学習モデルで処理される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、診断分析のための神経培養物を生成するために患者の血液サンプル(対iPSC)を使用する。
【0030】
図1は、各トランスジェニックCRMP2マウス系統が以前に公開されたマウス行動に基づいて要約する異なるBPD状態、および各マウス系統におけるCRMP2活性のレベルを説明する図を示す。
【0031】
図2は、Axion Biosystemsからの多電極アレイ(MEA)ウェルの図を示す。図示されるように、12ウェルプレートの各ウェルは、電極の上端にシードされたニューロンの連続電位を記録するための64個の電極を備える。拡大図は、MEAウェル上にシードされた初代海馬培養の10倍の顕微鏡写真である。
【0032】
図3は、遺伝的に対となっているCRMP2-KOおよびWTの初代海馬培養物の5分間にわたる自発的MEAシグナル伝達挙動の代表的なラスタープロットを示す。CRMP2-KOニューロンはWTニューロンよりも少ないシグナル伝達を示す。示されるように、黒いダッシュは単一活動電位(例えば、スパイク)を表し、青色はマルチニューロンネットワークシグナル伝達事象スパイクを表し、紫色は複数のニューロンからの同期スパイクを表す。
【0033】
図4Aは、海馬ニューロン培養物のバースト頻度平均のヒストグラムを示す。示されるように、バースト頻度は、活動電位活動を評価するために、単一ニューロンの個々のスパイクがどれほどの頻度でバーストにグループ化できるかの尺度である。
【0034】
図4Bは、海馬ニューロン培養物のネットワークバースト持続時間平均のヒストグラムを示す。示されるように、ネットワークバースト持続時間は、短い期間内と複数のニューロンにわたって同時に発生するものの両方である、バースト活性の時間の長さの尺度である。
【0035】
図4Cは、海馬ニューロン培養物のネットワークバースト平均あたりのスパイク数のヒストグラムを示す。いくつかの実施形態では、ネットワークスパイクの数は、ニューロンネットワークシグナル伝達事象中のスパイクの量である。一元配置分散分析、エラーバーはSEM、グループあたりn<600ネットワークバースト、グループあたり分析されたn=268の活性ニューロン(*p≦0.05;**p≦0.01;***p≦0.001)である。
【0036】
図5Aは、WT、CRMP2-KO、およびCRMP2-KOマウス一次海馬ニューロンにおける代表的なウエスタンブロットおよびCRMP2タンパク質レベルの定量化を示す。いくつかの実施形態では、CRMP2-KOニューロンは無視できるレベルのCRMP2を有するが、CRMP2-KIニューロンはWTと同様のレベルを有する。
【0037】
図5Bは、WT、CRMP2-KO、およびCRMP2-KOマウス一次海馬ニューロンにおけるpCRMP2-T514レベルの代表的なウエスタンブロットを示す。CRMP-KOニューロンとCRMP2-KIニューロンはどちらも、テアニン-514におけるリン酸化型のCRMP2を欠いている。
【0038】
図5Cは、インビトロ培養物から神経突起を単離するための方法の図を示す。いくつかの実施形態では、3.0μmの細孔を有するウェルインサートの底部は、神経突起を引き付けてニューロンの細胞体から空間的に分離して成長するラミニン(赤色)でコーティングされている。
【0039】
図5Dは、神経突起単離複製物から単離された全プロテオームおよび同じ初代海馬培養物からの全ニューロンを含むSDS-PAGEゲルを表すクーマシー染色を示す。いくつかの実施形態では、ゲルは、神経突起プロテオームがニューロン全体とは異なり、神経突起分離プロトコルが反復可能であることを実証している。
【0040】
図5Eは、NeuNおよびNuMAの代表的なウエスタンブロットを示し、核および付随するタンパク質が単離された神経突起から除外されていることを示す。いくつかの実施形態では、CRMP2は、単離された神経突起に存在する。
【0041】
図5Fは、Tuj1で染色された画像化された単離された神経突起の図および3D再構成を示す。
【0042】
図6Aは、WT、CRMP2-KO、およびCRMP-KI一次海馬ニューロンから単離された神経突起の2D-DIGEによる示差プロテオミクス分析を示す。いくつかの実施形態では、WT(Cy2で染色)、CRMP2-KI(Cy3で染色)、およびCRMP2-KO(Cy5で染色)からの神経突起プロテオームを、分子量、電荷、および各条件下での濃縮度に基づいて分離したタンパク質を用いて、同じゲル中で比較した。いくつかの実施形態では、プロテオームが3つのバックグラウンドすべての間で共有される各プロテオーム領域の画像のオーバーレイでは白色であり、一方、CRMP2活性によって示差的に変化するタンパク質は、どの供給源でその中にあるタンパク質がより豊富であるかに応じて、青色(WT)、緑色(CRMP2-KI)、または赤色(CRMP2-KO)のいずれかに着色する。示差的なタンパク質スポット(白色で囲まれている)が拾い上げられ、質量分析によって同定された。
【0043】
図6Bは、CRMP2によって調節される神経突起タンパク質である、Ingenuity-IPA分析を使用して2D-DIGEによって同定されたタンパク質から構築された偏りのない標準的経路マップを示す。いくつかの実施形態において、カルシウムシグナル伝達は、CRMP2関連神経突起タンパク質によって影響を受ける主要な経路であると予測される。
【0044】
図6Cは、デンシトメトリーを介してウエスタンブロットから測定された、CRMP2-KI、WT、およびCRMP2-KOマウス一次海馬神経突起における、2D-DIGEおよびその後の生物情報分析で同定されたタンパク質であるMAPKのレベルのヒストグラムを示す。神経特異的エノラーゼ(NSE)は、ニューロン負荷対照として使用されている。グループあたりのnは6、一元配置ANOVA、エラーバーはSEMである(*p≦0.05;**p≦0.01;***p≦0.001)。
【0045】
図6Dは、hiPSC由来の神経培養物を用いてMEAを介して測定された、ニューロンネットワークシグナル伝達に対するMAPK阻害剤(ピラゾリルピロール)の影響の設計およびタイムラインを詳述する図を示す。いくつかの実施形態では、グループAは5mM LiClで処理され、そのシグナル伝達が7日目に記録され、その後、10日目にMEAで観察されるまで、3μM ピラゾリルピロールで3日間処理される。いくつかの実施形態では、グループBはビヒクルで処理され、そのシグナル伝達が7日目に記録され、その後、10日目にMEAで観察されるまで3μMのピラゾリルピロールで3日間処理される。
【0046】
図6E-Fは、ニューロンネットワークシグナル伝達動力学に対するMAPK阻害の影響に関する定量化を示し、ヒストグラムは、バースト頻度、ネットワークバースト持続時間、およびネットワークバーストあたりのスパイク数について、それぞれ、7日目から10日目までの変化パーセントのものである。一元配置ANOVA、エラーバーはSEM、グループあたりn<150ネットワークバースト、グループあたりn=80の活性電極分析(*p≦0.05;**p≦0.01;***p≦0.001)。
【0047】
表1は、チューブリンタンパク質の各形態の定量化を含む。表1には、2D-DIGEおよびその後の質量分析によって同定されたCRMP2活性によって影響を受ける59個の神経突起タンパク質が含まれている。灰色の標識タンパク質はCRMP2-KI対WT神経突起で上昇し、オレンジ色の標識タンパク質はCRMP2-KI対CRMP2-KO神経突起で上昇した。いくつかの実施形態において、質量分析を介して同定されたチューブリンタンパク質は、2D-DIGEゲルの同じスポットからのものであるので、それらは同じ倍率変化を共有し、適切な倍率変化を妨げる。
【0048】
【0049】
図7Aは、ニューロンのカルシウム機能に対するCRMP2の影響を示す。CMRMP2-KI、WT、およびCRMP2-KOマウスの初代海馬神経突起におけるCaV2.2およびカルパインタンパク質レベルのウエスタンブロット。
【0050】
図7Bは、デンシトメトリーを介して測定された、CMRMP2-KI、WT、およびCRMP2-KOマウスの一次海馬ニューロンにおけるCav2.2のヒストグラムを示す。
【0051】
図7Cは、デンシトメトリーによって測定された、カルパインの80Kdaバンドに対する76KDaバンドの比によって決定される、CMRMP2-KI、WT、およびCRMP2-KOマウスの一次海馬ニューロンにおける活性化カルパインレベルのヒストグラムを示す。神経特異的エノラーゼ(NSE)は、ニューロン負荷対照として使用されており、グループあたりnは6、一元配置分散分析、エラーバーはSEMである(*p≦0.05;**p≦0.01;***p≦0.001)。
【0052】
図7Dは、マウス初代海馬培養物のIC200キネティック画像サイトメーター(Vala Sciences,Inc.)Flou-4AMカルシウムイメージング(毎秒30フレームで30秒間)からの代表的な画像を示し、各視野は4つの選択された象限を有し(赤色のボックス)、ここで、ニューロンはImageJ(黄色の円)でトレースされ、この蛍光強度は、細胞内カルシウムレベルと同等のものとして測定された。
【0053】
図7Eは、ImageJ分析からの単一ニューロンのカルシウム動態トレース(Flou-4AM強度)の例を示す。複数のカルシウムシグナル伝達現象は、このアプローチ、カルシウム事象中のピークカルシウム一時性、カルシウム事象の頻度、相対的な基礎カルシウムレベル、事象中のカルシウム流入速度、および事象中のカルシウム流出速度から定量化することができる。
【0054】
図7Fは、CRMP2KI(緑色)、WT(青色)、およびCRMP2-KO(赤色)の海馬ニューロンからの代表的なカルシウムトレースの例を示し、CRMP2活性のレベルは、カルシウム事象の頻度に方向性のある効果を与えるようである。
【0055】
図7Gは、海馬ニューロンにおけるカルシウム事象頻度のヒストグラムを示し、CRMP2のレベルを下げると、カルシウム事象の頻度が増加するようである。
【0056】
図7Hは、海馬ニューロンにおける基礎カルシウムレベルのヒストグラムを示し、CRMP2のレベルを下げると、ニューロンの静止カルシウムレベルが増加するようである。
【0057】
図7Iは、海馬ニューロンにおけるカルシウム事象中のピークカルシウム一時性レベルのヒストグラムを示し、CRMP2のレベルを下げると、事象中の細胞内カルシウムのピークレベルが増加するようである。カルシウムイメージングの場合、グループあたりN≧431ニューロン。
【0058】
図8A-8Cは、1週間、10mMリチウムのあるなしで処理された、リチウム非応答性BPD(Li-NR BPD)個体、リチウム応答性BPD(Li-R BPD)、および疾患を有しない個体からのiPSC由来皮質介在ニューロン培養物で実施されたFluo-4AMカルシウムイメージングを示す。CRMP2-KOマウスはBPDのモデルであり、CRMP-KIマウスはリチウム治療のアナログであると想定されているため、BPDニューロンの動作はCRMP2-KOマウスのニューロン(赤色)を反映し、疾患を有しないニューロン(青色)はWTマウスのニューロンを反映し、そして疾患を有しない-リチウム処理ニューロン(緑色)は、CRMP2-KIマウスニューロンを要約するはずである。
【0059】
図8Aは、ヒトiPSC由来の介在ニューロン培養物におけるカルシウム事象頻度のヒストグラムを示す。いくつかの実施形態では、CRMP2のレベルの低下(BPDニューロンはCRMP2活性が低下しており、リチウム処理ニューロンはCRMP2活性が上昇している)は、カルシウム事象頻度の増加と相関している。
【0060】
図8Bは、ヒトiPSC由来の介在ニューロン培養物における静止カルシウムレベルのヒストグラムを示す。いくつかの実施形態において、CRMP2のレベルの減少は、ヒトニューロンにおける静止カルシウムレベルの増加と相関している。
【0061】
図8Cは、ヒトiPSC由来の介在ニューロン培養における事象中のピークカルシウム一時性のヒストグラムを示す。いくつかの実施形態において、CRMP2のレベルの減少は、ピークカルシウム一時性の増加と相関している。一元配置分散分析、エラーバーはSEM、グループごとに分析されたn≦480ニューロン(*p≦0.05;**p≦0.01;***p≦0.001;****p≦0.001)。
【0062】
図8Dは、1対すべての「勾配ブースティング」機械学習分類子の図を示す。いくつかの実施形態では、過剰適合に対する親和性が低いため、勾配ブースティング決定木がソートに使用され、トレーニング精度を高めるためにダウンサンプリングが実行された。いくつかの実施形態では、トレーニングされたモデルの受信者動作特性は、>0.99の精度を有し、トレーニングに使用される特徴は、カルシウム事象頻度、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象振幅である。
【0063】
図9Aは、ニューロンのネットワーク内の同期性を定量化するための方程式を示す。いくつかの実施形態では、方程式は、ネットワーク内のニューロンのパーセンテージが同時にカルシウム事象を有することを定量化する。
【0064】
図9Bおよび9Cは、それぞれ、正常なニューロンのインビトロ培養物および同期ニューロンのインビトロ培養物からのネットワークカルシウムシグナル伝達動態の代表的なトレースをそれぞれ示す。
【0065】
図9Dは、CRMP2-KO、WT、およびCRMP2-Kiマウスからの初代海馬ニューロン培養物の平均同期スコアのヒストグラムを示す。
【0066】
図9Eは、BPD、疾患を有しない、およびリチウム処理された疾患を有しないヒトニューロンからのiPSC由来皮質ニューロン培養物の平均同期スコアのヒストグラムを示す。
【0067】
図10A-10Fは、カルシウム動態に基づいて、アルツハイマー病(AD)およびパーキンソン病(PD)が、疾患を有しないもの(Unaf)と区別可能であることを示唆するデータの様々なプロットグラフを示す。
図10Aは2D特徴空間プロットを示し、
図10Bは98%の精度でのアルツハイマー病(AD;灰色の点)の分類と98%の曲線下のアルツハイマー病領域を示すデータの3D特徴空間プロットを示す。
図10Cは2D特徴空間プロットを示し、
図10Dは97.9%の精度でパーキンソン病(PD;灰色の点)の分類と97.8%の曲線下のパーキンソン病領域を示すデータの3D特徴空間プロットを示す。
図10Eは2D特徴空間プロットを示し、
図10Fは、カルシウムシグナル伝達動力学に基づいて(based off)、アルツハイマー病(AD;黒い点)とパーキンソン病(PD;灰色の点)が区別できる記述された分類システムを通したデータの予備実行からのデータの3D特徴空間プロットを示す。プロットは、99%の精度と99%の曲線下面積を示す。
【0068】
方法論
記載される分類システムの開発は、BPD個体からの死後の脳が、不活性pCRMP2-T514の上昇を含むことを実証した。さらに、人工多能性幹細胞に由来するヒトBPDニューロンは、リチウム治療を用いて正常化できる同様に上昇したpCRMP2-T514をインビトロで示す。マウスにおけるCRMP2活性の無効化(CRMP2-KO)は、BPD表現型、特に躁病期をエミュレートする。そして、CRMP2-T514リン酸化(CRMP2-KI)を妨害するトランスジェニックマウスの使用によるリチウム治療の効果を再現することは、これらの躁病様のBPD行動を防ぎ、これは、そうするための最初の既知の遺伝的介入である。
【0069】
CRMP2活性の低下がいかにしてBPDの根底にあるかからの説明は、特に神経突起、樹状突起棘、シナプス、軸索輸送、およびイオンチャネル調節を伴う神経細胞構造およびそれらの機能の変化によって示唆された(Tobe et al.,Probing the lithium-response pathway in hiPSCs implicates the phosphoregulatory set-point for a cytoskeletal modulator in bipolar pathogenesis,PNAS 114:E4462-E4471 (2017); Yamashita et al.,Regulation of spine development by semaphorin3A through cyclin-dependent kinase 5 phosphorylation of collapsin response mediator protein 1,J Neurosci 27:12546-12554(2007); Uchida et al.,Semaphorin3A signalling is mediated via sequential Cdk5 and GSK3beta phosphorylation of CRMP2: implication of common phosphorylating mechanism underlying axon guidance and Alzheimer’s disease,Genes Cells 10:165-179(2005))。CRMP2の活性型のみが脊椎に存在し、CRMP2-KOマウスの脊椎密度が低下しているという発見と相まって、CRMP2の活性が脊椎の機能、生成、または神経回路網(ニューラルネットワーク)の形成および機能の原因である維持において役割を果たし、そしてBPD病理学と交差するという仮説が立てられた。
【0070】
1つの研究において、CRMP2を欠くか、またはBPDの様々な状態の信頼できるモデルとして構成的に活性なCRMP2を有するトランスジェニックマウスからのニューロンが利用された。さらなるテストとして、BPD個体からのiPSC由来ニューロンの、疾患を有しない対照に対する比較(
図1を参照)。神経突起プロテオミクスを使用して、カルシウムシグナル伝達がCRMP2機能にリンクしていることが決定された。ニューロンネットワークの動力学を観察すること、およびニューロンのシグナル伝達データの分類のためのアルゴリズムの開発により、ニューロンのカルシウムの過活性と定量的に機能低下したニューロンネットワークとの間の直感に反する軸が特定された。さらに、このアプローチは、臨床BPD診断を強化し、最適な治療戦略を導くために扱いやすい。
【0071】
CRMP2がいかにしてBPD躁病を媒介するかについてのメカニズムを決定するために、多電極アレイ(MEA)を用いるCRMP2-KO一次海馬ニューロン(および遺伝的に対の野生型ニューロン、WT)におけるニューロンネットワークシグナル伝達を観察することができる(
図2を参照)。コンピュータの回路によく似たニューロンネットワークの基本的な目的は、あるニューロンから別のニューロンに中継される情報のバイトとして作用する活動電位の「スパイク」を使用して、それ自体の中で情報を処理および共有することである。CRMP2-KOニューロンは機能低下したニューロンネットワークを作成するが、BPDを模倣するCRMP2-KOニューロンネットワークは、野生型対照と比較して不十分なシグナル伝達プロファイルを示した(
図3を参照)。ニューロンネットワークの目的がニューロン間で情報を共有することである場合、より機能的なネットワークがより多くの情報をより複雑に、より長期間共有できることが期待される。CRMP2-KOニューロンは、WT対照と比較して、「バースト」と呼ばれる複雑なシグナル伝達事象の頻度が低く、CRMP2活性が失われると、ニューロンが他のニューロンと通信する能力が低下することを暗示する(
図4Aを参照)。CRMP2-KOニューロンが「ネットワークバースト」と呼ばれる複雑なネットワークシグナリング事象を示す場合、持続時間(期間)はWTニューロンの持続時間よりも短くなる(
図4Bを参照)。CRMP2-KOネットワークは、ネットワークシグナリング事象中に通信する情報または「スパイク」も少なくなる。要約すると、CRMP2活性がないため、複雑な情報の通信が減少し、ネットワークシグナリング事象に含まれる情報が短期間で少なくなる(
図4Cを参照)。記載される分類システムの実装は、認知機能の根底にあるプロセスへの重要な洞察を提供できるため、CRMP2活動の減少がニューロンネットワークおよびBPDの動作の減少にどのようにつながるかについての分子メカニズムへの洞察を提供する。
【0072】
トランスジェニックCRMP2マウスからの神経突起の単離
枯渇したCRMP2活性を有するニューロン(CRMP2-KOおよびLiR-BPD)は、神経突起の長さおよび樹状突起棘密度が減少している。したがって、CRMP2がこれらの構造の分子機構をどのように調節するか、およびそれらがBPD病理にどのように関連するかを理解することで、洞察を得ることができる。記載される分類システムの開発は、CRMP2-KOマウスからのE16.5一次海馬ニューロンがウエスタンブロットにおいてCRMP2タンパク質を示さなかったのに対し、CRMP2-KIは野生型動物と同様のCRMP2レベルを有した(
図5Aを参照)。さらに、CRMP2-KIニューロンはまた、CRMP2-T514においてリン酸化を示さず、これは、LiR-BPDを治療するためのリチウムの作用機序に不可欠であると想定される残基であるが、野生型ニューロンでは予想どおりに見出された(
図5Bを参照)。
【0073】
神経突起単離プロトコルのための公表された方法を利用して、CRMP2活性が、CRMP2-KO、CRMP2-KI、およびWT海馬ニューロンから単離された神経突起のプロテオームにどのように影響するかを調べた(
図5Cを参照)。野生型ニューロンの神経突起プロテオームは、クーマシー染色タンパク質ゲルを介して、一次海馬ニューロン全体の神経突起プロテオームとは異なっている(
図5Dを参照)。さらに、神経突起プロテオームは、核有糸分裂アセンブリタンパク質(NuMA)またはニューロン特異的核マーカーFOX3A/NeuNなどの検出可能なレベルの核タンパク質を含まないことが確認された(
図5Eを参照)。神経突起には核タンパク質は含まれていなかったが、CRMP2の2つの主要なアイソフォームが含まれており、これは、CRMP2によって示差的に調節される任意のタンパク質を観察する能力を暗示する。
【0074】
CRMP2に起因する神経突起プロテオミクスの違いの解明
大規模なプロテオミクスアッセイを実施して、神経突起においてCRMP2によって調節される異なるタンパク質および翻訳後修飾(PTM)を決定した(
図5Fを参照)。二次元ゲル内電気泳動(2D-DIGE)を実施し、それぞれCy2、Cy3、およびCy5色素で染色されたCRMP2-KI、CRMP2-KO、およびWTの神経突起タンパク質溶解物を比較した。3つのマウスモデルのそれぞれからの全プロテオームは、タンパク質サイズと等電点によって分離された。神経突起のCRMP2活性によって示差的に調節されるタンパク質は、蛍光を介して視覚化され、続いて質量スペクトル分析によって同定された(
図6Aを参照)。
【0075】
神経突起においてCRMP2によって示差的に調節されるタンパク質および経路のバイオインフォマティクス分析
59個のタンパク質が、2D-DIGEを介したCRMP2活性によって示差的に調節されることが見出された(
図7を参照)。どの経路が神経突起のCRMP2によって最も顕著に調節されたかを偏りのないアプローチを用いて決定するために、2D-DIGEの結果をIngenuity(インジェヌイティ、創意工夫)IPA標準経路分析を用いて分析した。神経突起のCRMP2活性によって最も影響を受けると予測される22の経路のうち、インビトロでのBPDニューロンのカルシウムシグナル伝達異常のさまざまな特徴が同定されているため、最も興味深いのはカルシウムシグナル伝達であった(
図6Bを参照)。CRMP2は、最もよく知られているのはCaV2.2(59-63)である、多くのカルシウムチャネルタンパク質と相互作用することにより、ニューロンのカルシウムシグナル伝達および神経伝達物質の放出に影響を与えることが示されている。軸索ガイダンスシグナル伝達、アクチン細胞骨格シグナル伝達、およびニューロンのセマフォリン(semaphoring)シグナル伝達など、CRMP2によって調節される既知の経路もまた同定された。これらの知見は、プロテオミクスプロファイリングの内部検証として機能する。エフリンシグナル伝達、アクチン細胞骨格シグナル伝達およびrhoシグナル伝達も同定された。これらはすべて、シナプス機能に関連する経路である。興味深いことに、これらの経路は、カルシウムシグナル伝達とともに、すべて構成要素としてMAPKを含んでいる。
【0076】
MAPK活性は、ニューロンネットワークシグナル伝達におけるBPD関連の欠損を調節する
ウエスタンブロッティングを介して、MAPKレベルがCRMP2-KI神経突起において増加し、CRMP2-KO神経突起で減少することを確認した後、42KDaのERK2アイソフォームがCRMP2活性によって最も影響を受けると同定された(
図6Cを参照)。MAPK/ERK2シグナル伝達がCRMP2の神経機能に対する影響に不可欠であるかどうかをテストするために、MEAを用いるhiPSC由来の神経培養において、ERK2シグナル伝達を、特定の阻害剤であるピラゾリルピロール(PZP)を用いて阻害した。CRMP2-KOニューロンで観察されたのと同じMEAシグナル伝達障害が、PZPで処理されたヒトニューロンで発生するという仮説が立てられた(
図6Dを参照)。PZPへの3日間の曝露で、ニューロン培養はバースト頻度が増加したが、ネットワークバースト持続時間およびネットワークバーストあたりのスパイク数は減少した(
図6E-Gを参照)。MEAニューロンネットワークシグナル伝達におけるこれらの欠陥は、CRMP2-KOニューロンで観察されたものと同じであった(
図3を参照)。ネットワークシグナル伝達に対するMAPK経路の影響がBPD生物学に関連しているかどうかをより正確に決定するために、hiPSC由来の神経細胞培養物を5mM LiClで1週間前処理した後、PZPで処理した(
図6Dを参照)。リチウムで前処理された培養物はネットワークバースト持続時間およびネットワークバーストあたりのスパイク数が増加したため、リチウムはMAPK阻害によって引き起こされたネットワークシグナル伝達の減少を救うようである(
図6F-Gを参照)。神経突起プロテオームがCRMP2によってどのように調節されているかを観察し、ヒト神経培養においてMAPK/ERK2シグナル伝達を阻害し、BD治療用リチウムを用いてシグナル伝達をレスキューすることにより、CRMP2-KO(BPDのモデル)マウス培養で観察されたネットワークシグナル伝達異常は再作製された。
【0077】
CRMP2は、ニューロンにおけるカルシウムシグナル伝達において様々な役割を果たす。例えば、CRMP2は電位依存性カルシウムチャネルと物理的に相互作用し、特にチャネルCav2.2を介して神経伝達物質グルタミン酸の放出を部分的に調節する。CRMP2とこれらのカルシウムチャネルとの物理的相互作用は、カルシウム調節プロテアーゼであるカルパイン1によっても調節される。流入するカルシウムが細胞内に突入すると、カルパインが自己活性化事象を起こし、プロテアーゼがCRMP2を含む多種多様なタンパク質を切断し、CRMP2がCaV2.2などのカルシウムチャネルと物理的に相互作用、およびこれを調節するのを防ぐ。
【0078】
これらのカルシウム関連プロセスが、CRMP2トランスジェニックマウスの神経突起において影響を受けるかどうかを調べた。いくつかの実施形態では、CRMP2-KI神経突起はカルシウムチャネルのレベルが増加し、CRMP2-KOはWTと比較してレベルが減少するため、ウエスタンブロッティングを介して、CRMP2活性と神経突起におけるCaV2.2の存在量との間に線形相関が観察された(
図8A)。いくつかの実施形態では、そのCRMP2-KO神経突起は、活性化カルパイン1の比率が増加していることが見出された。これは、WT対照と比較して異常に高い細胞内カルシウムレベルを有するCRMP2-KOニューロンによって引き起こされると仮定された。
【0079】
神経突起におけるカルシウム関連タンパク質のこれらの変化が、CRMP2活性によって直接引き起こされるか、またはカルシウム機能の増加を示す代償効果であるかどうかをテストするために、インビトロカルシウムイメージングを実施した。いくつかの実施形態において、カルシウムイメージングは、IC200キネティック画像サイトメーター、カルシウム感受性色素Fluo-4 AMを用いて実施した(
図8Dを参照)。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、CRMP2-KO、CRMP2-KI、およびWTE16.5の一次海馬ニューロンを用いてハイスループット方式でカルシウムイメージングを実施する。いくつかの実施形態において、トランスジェニック一次海馬ニューロンを含む実験は、同腹仔からのWTニューロンと比較された。いくつかの実施形態では、細胞内カルシウムレベルトレースがImageJで生成され、カルシウム事象頻度、静止カルシウムレベル、および個々のニューロンのピークカルシウム一時性などの多種多様なカルシウム動態パラメータの表示を可能にする(
図8A-Cを参照)。
【0080】
いくつかの実施形態において、分析は、CRMP2活性とニューロンにおけるカルシウム事象の頻度との間の明確な関係を明らかにした(
図8A-Cを参照のこと)。例えば、、CRMP2-KOニューロンは、対照と比較して高レベルのカルシウム事象を有した(
図8Bを参照)。いくつかの実施形態では、CRMP2-KO一次ニューロンは、ヒトBPDニューロンで以前に報告されたものと同じカルシウム活動亢進表現型を含んでいた。さらに、いくつかの実施形態では、リチウムレスキューBPDをエミュレートするCRMP2-KIが対照と比較してカルシウム事象のレベルが低下しているため、カルシウム事象頻度はCRMP2活性と線形関係があるようにであった(
図8Cを参照)。
【0081】
1994年にヒトBPD細胞でこれまでに同定された最初のカルシウム現象の1つは、細胞内静止カルシウムレベルの増加であり、これは、観察された活性化カルパイン1のレベルの増加に基づいて(based off)CRMP2-KOニューロンに存在すると予測される表現型である。いくつかの実施形態では、同じ表現型がCRMP2-KOニューロンに存在するかどうかをチェックした(BPDに類似)。いくつかの実施形態では、CRMP2-KOニューロンはまた、対照よりも高い静止細胞内カルシウムレベルを有することが見出されたが、CRMP2-KIニューロンは反対の振る舞いをする(
図8Fを参照)。前述のように、以前のインビトロ研究では、CRMP2レベルがcav2.2を介したカルシウムシグナル伝達および神経伝達物質放出に影響を与える可能性があり、ピークカルシウム一時性の上昇と神経伝達物質の増加との間に相関関係があることが示されている。基礎カルシウムレベルと同様に、いくつかの実施形態では、CRMP2-KO海馬ニューロンは、神経伝達物質放出および興奮毒性の増加に関連する、より高いレベルのピークカルシウム一時性を示すことが見出されたが、CRMP2-KIは、ピークカルシウム一時性の減少を有し、これは、神経伝達物質の放出が少ないことに関連している可能性がある(
図8Gを参照)。
【0082】
これらの発見はまとめて、CRMP2-KO系統が、以前にBPDに関連していた広範なカルシウム過活動および興奮毒性表現型を有し、これらの特定の表現型がCRMP2活性レベルと線形関係を有することを実証し、CRMP2-KOマウスは、BPDを行動的に反映するだけでなく、分子的および電気生理学的にも反映することを裏付けする。逆に、リチウム治療に類似したBPD行動をレスキューするCRMP2-KI変異は、CRMP2-KOとは反対の表現型を有し、レスキューされたBPD挙動のモデルとして使用できる。
【0083】
さまざまなヒトBPD状態のカルシウム動態は明確であり、トランスジェニックCRMP2ニューロンを反映する
カルシウム動態表現型を検証するために、トランスジェニックマウスニューロンは、BPD生物学を示すものとして観察者であった。いくつかの実施形態において、インビトロ皮質介在ニューロン培養物は、Li-BPD、LiNR-BPD、および健常対照を有するヒト患者から生成された。いくつかの実施形態において、カルシウム動態分析のための成熟培養物を生成する分化プロセスが実施された。いくつかの実施形態において、誘導されたニューロンは、Map2(成熟ニューロン細胞骨格要素)、Cux1(上部皮質マーカー)、およびイオンチャネルvGlutを発現した。いくつかの実施形態において、カルシウム動態分析は、リチウムのあるなしで処理された(7日間5mM)、Li-BPD、Li-NR BPD、疾患を有しない健常対照からのヒトiPSC由来神経培養物とともに、(上記のようにマウスニューロンを用いて)実施された。BPDニューロンはCRMP2-KO培養物と同様の表現型を有し、CRMP2-KIマウスニューロンは疾患を有しないリチウム処理ニューロンと同様のカルシウム動態プロファイルを有し、疾患を有しないニューロンはWTマウスニューロンを反映すると仮定された(
図1)。
【0084】
仮定されたように、いくつかの実施形態では、マウスニューロンで検出されたカルシウム動態挙動のすべてがヒトアナログで観察され、ここでは、BPDニューロンは、疾患を有しない対照のそれよりもカルシウム事象頻度によって測定されるのと同じカルシウムシグナル伝達の増加を示したのに対して、疾患を有しないリチウム処理培養物はカルシウム事象頻度が最も低く、これは、トランスジェニックCRMP2マウスに示されているように、ヒト神経生物学におけるCRMP2活性とカルシウムシグナル伝達の間に方向性のある関係があることを示唆している(
図9A)。さらに、いくつかの実施形態では、ヒト培養物の静止カルシウムレベルはマウスニューロンのそれと一致し、ここでは、BPDニューロンは対照と比較して基底細胞内カルシウムレベルが上昇しているのに対し、リチウム処理された疾患を有しないニューロンは最低の静止カルシウムレベルを有し、CRMP2-KIニューロンのそれと一致した(
図9B)。いくつかの実施形態では、同じ方向性の関係が、ヒト由来の神経培養におけるピークカルシウム一時性レベルで観察され、リチウム処理された疾患を有しないニューロンが最低レベルを示したのに対し、BPDニューロンは上昇したピークカルシウム一時性レベルを示した(
図9C)。これは、ヒトBPDニューロンがカルシウム活性表現型の増加だけでなく、カルシウム動態が興奮毒性傾向を示す異常な細胞内カルシウム恒常性表現型も有していることを示す。
【0085】
予期しなかったことであり、そして注目すべきことに、いくつかの実施形態において、マウスで分析されたこれらの同じカルシウム動態パラメータは、特に、カルシウム事象頻度、静止カルシウムレベルおよびピークカルシウム一時性の各パラメータについて、BPDの2つの別個の臨床サブグループ(Li-R対Li-NR)を区別することができ、Li-BPD個体に見られる異常なレベルは、リチウムで処理した場合の健康レベルのレベルにまで正常化されたが、一方、Li-NRBPDレベルに見られる上昇レベルは、決してリチウム曝露を伴う疾患を有しないレベルの変化までは低下せず、対照よりも統計的に有意な増加を維持した(
図9A-9C)。いくつかの実施形態では、リチウム処理は、Li-NR BPD培養物における静止カルシウムレベルおよびピークカルシウム一時性に対して統計的影響を及ぼさなかった(
図9B-9C)。したがって、Li-RおよびLi-NR BPDは、カルシウム動態の上昇において互いに表現型コピーを行うが、リチウム処理に対するそれらの応答は、それらの分子病因が異なることを示す。
【0086】
カルシウム動態によるBPDとリチウム応答性の予測
いくつかの実施形態において、結果は、Li-NR BPD、Li-R BPD、および疾患を有しないニューロンが、別個のカルシウムシグナル伝達特徴を有することを示した。これらの知見からのBPDおよびリチウム応答性の予測がテストされた。いくつかの実施形態では、トレーニング機能として基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象頻度を有するKNN機械学習分類子が開発された。いくつかの実施形態では、相関分析は、特徴が独立しておらず、過剰適合を防ぐために5のk最近傍値を示したので、KNNアプローチが利用された。モデルの精度を最適化するために、いくつかの実施形態では、トレーニング中にダウンサンプリングが利用された(n=10)。トレーニング後、モデルのROCは0.996であり、これは、1%より下の偽陽性率、99.7%の検証精度率を意味した(
図9D)。いくつかの実施形態では、モデルがBPDを予測した場合、次に、それらがLi-RであるかLi-NRであるかを判断し、10ニューロンのダウンサンプルサイズで98.5%の精度および1%より下の偽陽性率(ROC=0.993)であった。いくつかの実施形態では、モデルは、患者がBPDを有するかどうかを非常に正確に診断でき、もしそうであれば、それらは、わずか20個のニューロン(10個の未処理ニューロンおよび10個のリチウム処理ニューロン)でリチウムに応答する。いくつかの実施形態では、分類子は、細胞株によってデータポイントを分離し、データの80%で分類子をトレーニングすることによって、臨床的関連性を有するように設計された。いくつかの実施形態では、予測するとき、モデルは、見えないデータの残りの20%から、LiClで処理されたデータポイントおよび処理されていないデータポイントを引き出した。いくつかの実施形態では、トレーニングおよび予測のためのデータは、分類されているカルシウム記録からランダムに選択され、この手順は、精度および偽陽性率の統計的推定を得るためにランダムに2000回繰り返された。
【0087】
BPDおよびCRMP2-KOニューロンは異常なニューロンネットワークカルシウムシグナル伝達の同期を共有する
いくつかの実施形態において、MEAデータは、主にナトリウムおよびカリウムチャネルによって駆動される活動電位シグナル伝達が、ネットワークシグナル伝達に関するCRMP2活性によって影響を受けることを実証する。臨床的にBPDに関連している主なカルシウムシグナル伝達特性の1つはてんかんである。てんかんと発作はBPDに関連する主要な併存疾患の1つであり、2つの状態に関連する強い疫学的歴史がある。不安に対処するためにBPD患者や他の精神病患者に処方される主なオフターゲット治療薬は、典型的な抗てんかん薬であるバルプロ酸である。いくつかの実施形態では、カルシウムネットワークシグナル伝達に焦点を合わせたカルシウム動態データを調べて、ネットワークの健康状態を測定した。これを定量化するために、いくつかの実施形態では、インビトロでのてんかん表現型を示す、インビトロでのカルシウム事象の同期を定量化するためのアルゴリズムが開発された。いくつかの実施形態では、アルゴリズムは、ネットワーク内のすべてのニューロンおよびそれらのカルシウム事象を考慮し、個々のカルシウム事象を時間ビンに割り当て、各時間ビンの合計計算を実施し、次に、ネットワーク内のニューロンの数に正常化された最高のビン値に基づく(based off)同期スコアを提供する(
図10A)。
【0088】
WTマウス海馬ニューロンからの培養物において、カルシウム事象の識別可能なパターンはないように思われるが、同期されたニューロンの小グループを含む(しかし、全培養物に対して合致しているパターンはない)が採用された。CRMP2-KO初代ニューロン培養では、すべてのニューロンが同じ時間の瞬間にカルシウム事象を起こした時間の経過に伴うカルシウム事象の100%同期がしばしば観察された(
図10Bおよび10C)。この観察可能な差異が定量化され、CRMP2-KO初代培養物は野生型およびCRMP2-KIのそれと比較して統計的に増加したレベルのカルシウム同期を有することが見出された。CRMP2-KI培養物は野生型培養物よりも統計的に有意に低くはなかったが、CRMP2活性、およびCRMP2-KOニューロンにおけるその欠如は、カルシウムネットワーク動力学に影響を与えるようである(
図10D)。この現象がヒトのBPD生物学に当てはまるかどうかを検証するために、BPDニューロン、健康な疾患を有しないニューロン、およびリチウムで処理された疾患を有しないニューロンのカルシウム同期を定量化した。いくつかの実施形態では、これらのグループは、それぞれ、CRMP2-KO、WT、およびCRMP2-KIニューロンに最も正確に対応する。いくつかの実施形態では、CRMP2-KOニューロンで見られるのと同じ、BPDニューロンの同期スコアの方向性の増加であり、BPDニューロンは、疾患を有しないニューロンおよびリチウムで処理された疾患を有しないニューロンよりもネットワーク内のカルシウム同期性の上昇レベルが観察された(
図10E)。いくつかの実施形態において、増加した同期性のレベルは、CRMP2-KOニューロンのレベルほど高くはないが、減少したCRMP2活性によって引き起こされる同期表現型は、依然としてヒトBPD生物学に存在する。
【0089】
いくつかの実施形態では、以前のMEAデータと組み合わせると、このカルシウムネットワーク分析は、CRMP2-KOおよびBPDニューロンにおいて観察されるカルシウムの過度の活動が、どのように機能低下ネットワークに変換されるかの全体図を提供し、ここでは、より少ない情報が中継され、神経回路網のシグナル伝達の健康状態は、てんかんの病状を示している。この神経活動の増加がどのように健康に悪影響を与えるかを伝える生物学的類似性は、心臓の健康における頻脈であり、異常に高い心拍数は全体的な心拍出量を低下させ、患者に不足をもたらす可能性がある。
【0090】
考察
BPDは、統合失調症(SCZ)および自閉症スペクトラム障害(ASD)などの他の多くの多遺伝子性神経障害と同様に、その病態生理学に関してほとんど知られておらず、ここ数十年で臨床的進歩がほとんどない難治性疾患であった。独立したグループが脳特異的CRMP2-KOマウスを生成し、SCZを彷彿とさせるさまざまな行動および認知表現型を観察し、CRMP2が複数の神経認知機能において強力な役割を果たすという発見をさらに裏付けた。さらに、非活性pCRMP2-T514:活性CRMP2比は、LiR BPD患者で独自に上昇し、リチウムはこの比を疾患を有しない個人で観察されるレベルに正常化する。これは、両方とも、CRMP2活性の長期的な喪失により予想される現象である、BPD個体における神経突起の短縮と樹状突起棘密度の低下を報告した死後のBPD脳組織研究と一致している。これは、BPDの分子リチウム応答経路がCRMP2を介して作用し、神経細胞骨格の動力学、特に樹状突起と樹状突起棘の形成、したがって神経ネットワークの発達と機能を変化させることを示唆する。
。
【0091】
いくつかの実施形態において、トランスジェニックマウスモデル、「ディッシュの中の疾患」hiPSCモデリング、および診療所からの患者データの組み合わせは、BPDが、ニューロン細胞骨格モジュレーターCRMP2の不均衡な調節によって駆動されるネットワーク障害であることを実証する。神経突起におけるCRMP2活性によって影響を受けるタンパク質および経路を偏りなく解明することにより、BPD分子病因、ニューロン間コミュニケーション、特にカルシウムシグナル伝達に関してこれまで未踏の細胞構造がCRMP2活性の喪失により調節不全になる。脊椎におけるCRMP2活性の低下がどのように合体して行動および認知機能障害になるかについての考えられる説明は、カルシウムシグナル伝達におけるCRMP2の役割によるものである。BPDのモデルの全体のニューロンの過活動が機能低下したニューロンネットワークにどのようにつながるかの間には、直感に反する並置がある。LiR BPD患者からCRMP2-KOマウスまで、CRMP2活性が低下したニューロンには、過興奮の図を描く電気生理学的特性のプロファイルがある。カルシウム事象の頻度の増加は、既知のCRMP2欠損症のマウスニューロンとヒトニューロンの両方で観察された。いくつかの実施形態において、CRMP2は、多くのカルシウムチャネルタンパク質と相互作用することによって、ニューロンのカルシウムシグナル伝達および神経伝達物質の放出に影響を与えることが示されており、最も研究されているのはCaV2.2である。より実際的な注意点として、これらのデータは、トランスジェニックCRMP2マウスが、リチウム応答性BPDの非常に忠実な動物モデルとして利用できるという確固たる証拠を提供する。これは、その行動、プロテオミクス、ニューロン構造、およびシグナル伝達プロファイルの両方が、ヒトBPDでの観察を再現するためである。
【0092】
特定のカルシウム分析パラメータはまた、BPDの臨床サブグループを区別することができ、個別化医療アプローチと組み合わせると、すべての神経学的障害の診断ツールとして即座に開発することができる。以前の報告では、BPD診断の方法としてパッチクランプ法が提案されていたが、パッチクランプ法による診断は、この技術の時間がかかり面倒な性質により、診療所での実現可能性に欠けている。薬物応答性を診断および予測するためのハイスループットカルシウムイメージングは、臨床的に非常に有望である。あらゆる年齢の患者が、定義されたプロトコルで神経培養を生成できる血液サンプルを提供し、その後、カルシウム動態をハイスループットでスクリーニングして、可能な診断に到達するだけでなく、それらの神経生物学のために最も効果的な治療法を特定する可能性がある。。診断の小さな、しかし重要ではない側面は、神経精神医学の分野が歴史的にBPDをどのように見ているかである。BPDは依然としてDSM-Vにおいてうつ病のような気分障害として分類されているが、このラベルは、同様の生物学に対する表現型の特徴に基づいている(based off)。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、BPDを分類するための新規の分子基盤を提供する。
【0093】
材料および方法
一次組織および細胞の分離
いくつかの実施形態において、一次海馬および皮質組織は、E16マウス胚から単離され、氷上でハンクス培地を含む100mmのディッシュに置かれた。後でのウエスタンブロットまたは免疫共沈降アッセイでの使用のために、皮質組織を液体窒素で凍結した。海馬組織をHBSSで1回洗浄し、室温で新鮮なEBSSを含むコニカルに移した。海馬組織は、細胞の集塊が見えなくなるまで、火仕上げしたガラスピペットで滴定を使用して分離した。細胞を数え、それに応じて標的密度でプレーティングした。CRMP2-KOまたはCRMP2-KIマウスからの一次ニューロンを必要とするすべての実験では、常に野生型ニューロンが遺伝的に対になった同腹仔から分離されていた。初代神経培養は37℃、7%CO2で増殖された。
【0094】
ヒト人工多能性幹細胞の培養および分化
いくつかの実施形態において、他の定義された媒体には、将来の結果を歪める可能性のあるリチウムが含まれていたので、hiPSCは、20ng/μlの組換えヒト塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)(Research and Development(R&D)Systems,233-FB)を含むマウス胚性線維芽細胞馴化培地(MEF-CM)において培養された。他のhiPSCは、定義されたmTeSR1培地(Stem Cell Technologies)で培養され、区別できない結果が得られた。幹細胞は、1mlの血清ピペット(Falcon)を使用して5~7日ごとに機械的に継代し、37℃で増殖させた。hiPSCは、以前に報告されたように段階的に皮質介在(intern)ニューロンに分化したが、簡単に説明する。hiPSCは、継代の3日後、または細胞が30~40%コンフルエントになったとき、培地を神経誘導培地(DMEM/F12+Glutamax(Life Tech,10565-018)N2、B27(Gibco,17502-048;17504-044)、5mg/ml BSA(Sigma,A1933-5G)、Pen/Strep(Life Technology,PS-20)に変更することによって分化させた。培地を交換し、記載されているように毎日小分子を補充した:3μM CHIR99021(Stemgent,04-0004)2μM SB431542(Stemgent,04-0010)、μM Compound-E(Millipore,565790-500UG)、10ng/ml hLIF(Millipore、LIF1010)、7日間。hNSCを分化培地(Neurobasal Medium(Life Technology、21103049)、B27、Glutamax(Gibco、35050061)、Pen/Strep(Life Technology、PS-20)に切り替えた。8日目に、付着細胞を10μlチップを使用してこすり落とし、小さなセクションを得た。培地にROCKInhibitor(Tocris、1254)を補充し、細胞を超低付着プレート(Corning、3471)分化培地で10日間培養された浮遊ニューロスフェアを作成する。培地は1日おきに交換し、凝集を防ぐために培地を交換するたびにスフェアを攪拌した。10日間のインキュベーション後、凝集体をアキュターゼ(Millipore、SCR0005)で37℃にて16~20分間撹拌しながら分離し、カウントして、密度50,000~60,000細胞/cm2のマトリゲルコーティングプレートに播種した。細胞は、20ng/ml BDNF(R&D、248BD)、20ng/ml GDNF(R&D、212-GD)、10μM DAPT(Cayman Chemicals,13197)、0.2M L-アスコルビン酸(Sigma,A4403)、1ng/ml TGF3ベータ(R&D,243-B3-002)および0.5mM dbCAMP(Sigma、D0627)を添加した分化培地で次の10日間(培地を1日おきに交換)培養した。hiPSCの90%以上がTUJ1+細胞になり、それらのうち、事実上すべてがMAP2+になり、これらの細胞のほとんどは、以前に記載されたように(26)、上部皮質ニューロンのマーカーであるCUX1を共発現した。ニューロンは、カルシウムイメージングの前に少なくともさらに12週間培養された。ニューロンのサブセットは、カルシウムイメージングの前に分化培地中7日間5mMLiClで処理された。
【0095】
免疫組織化学
いくつかの実施形態において、付着細胞をPBSで洗浄し、PBS(Wako,163-20145)中の4%パラホルムアルデヒド(PF)で20分間固定し、PBSで洗浄し、3%BSA、3%ロバ血清(Jackson Immuno,017-000-121)、および0.1%Triton-X(Sigma、T9284-100ml)を含むPBSで1時間または4℃で一晩洗浄した。次に、細胞を一次抗体とともに、5%ロバ血清(Jackson Immuno,017-000-121)および0.3%Triton X(Sigma、T9284-100ml)を含むPBS中で1:100の濃度で4℃にて2時間または一晩インキュベートした。
【0096】
カルシウムイメージング
いくつかの実施形態において、プレートは、ポリオルニチン(10μg/mL)で一晩コーティングされ、続いてラミニン(5μg/mL)で一晩コーティングされた。初代海馬細胞(E16)を、黒い縁の96ウェル、透明な底板(Greiner Bio-One 655090)にプレーティングした(20,000細胞/ウェル)。細胞は、Vala Biosciences,La Jolla,CAにある前に17日間維持された。Fluo-4 AM(Life Technologies,F14201)の5mMストック溶液は、カルシウム指示薬をDMSO中のPluronic F-127(Life Technologies,P3000)の20%w/v溶液に溶解することによって調製した。0.2μg/mL Hoechst 33342(Life Technologies,H3570)の染料カクテル、および重炭酸ナトリウム(Sigma-Aldrich,T2397)を含むTyrodeの溶液中の1:4 Fluo-4AMストックを各ウェルに添加した。次に細胞を37℃のインキュベーター中で20分間インキュベートした。次に、細胞をタイロード液で2回洗浄した。2回目の洗浄後、Tyrodeのバッファーを各ウェルに添加し、細胞をもう一度20分間37℃/5%CO2でインキュベートした後、イメージングを行った。次に、ウェルをIC200キネティック画像サイトメーター(Vala Sciences,Inc.)で30秒間画像化し、900枚の画像を生成した。
【0097】
いくつかの実施形態において、カルシウムイメージングデータは、盲検化された観察者によってImageJにおいて分析および定量化された。ニューロンは、ウェルと複製の間の空間的な違いから生じる可能性のある混乱を制御するために、すべてのウェルの同じ4つの関心領域からのみ観察された。30秒以内に少なくとも1回発火して消散した個々のニューロンが特定された。カルシウム頻度は、ブラインドの観察者によって識別され、30秒で割られた個々のニューロンの事象の数を数えることによって計算された。静止カルシウム値は、個々のニューロンの最小カルシウムレベルから培養ディッシュからのバックグラウンド信号を差し引いたものに基づいている。ピークカルシウム一時性レベルは、個々のニューロンの最大カルシウムレベルから培養ディッシュからのバックグラウンドシグナルを差し引いたものに基づいている。カルシウムインジケーターとしてFluo-4-AMを使用しているため、これらのレベルは相対的であり、既知の細胞内カルシウム濃度に固有のものではない。振幅は、各ニューロンの最小値から最大値までのデルタを使用して取得された。
【0098】
いくつかの実施形態では、同期スコアは、この研究で開発されたアルゴリズムを使用して導き出された。強度データセットは、誤ったピークを減らすために500msの移動平均に変換された。ピークは、33mss前後の強度の読み取り値が任意の時点で小さかった場合に同定された。5ポイントのタイムスパンは、ノイズによって生成された人工的なピークを除外した。次に、各ニューロンのピークをフィルタリングし、最大のカルシウム事象の振幅の少なくとも50%を超えるピークのみをカウントした。培養物全体のピークは800msの時間枠でビニングされ、ネットワーク動作、少なくとも20の活性ニューロンを有する能力であるネットワーク挙動を有する培養物のみが同期スコアを定量化するために使用された。同期スコアは、ニューロンの培養物内でピーク数が最も多いビンをネットワーク内のニューロンの総数で割ることによって割り当てた。
【0099】
マルチ電極アレイ
いくつかの実施形態において、12ウェルMEAプレート(Axion Biosystems、M768-GL1-30Pt200)を、ポリオルニチン(10μg/mL)で一晩コーティングし、続いてラミニン(5μg/mL)で一晩コーティングした。50μLの液滴中の120,000細胞の細胞溶液を、細胞株ごとに3つのウェルを使用して、電極を含む中央領域に直接配置した。プレートを37℃で2時間インキュベートして接着させた後、1.5mLの新鮮な培地を適用した。プレートを維持し、17日後に測定した。MEA測定は、Axion Axisソフトウェアv.2.3.4を使用して10分間、ニューラルリアルタイム自発構成を使用して行われ、スパイク閾値は6標準偏差に設定された。データ分析は、Neural MetricsToolソフトウェアv2.2およびNeural Axis Plotting Toolv1.1.1を使用して実行した。
【0100】
神経突起の分離
いくつかの実施形態において、一次海馬細胞は、トランスウェルインサート、3.0μm注入ポリカーボネート膜(Corning,3414)上にプレーティングされた(500,000細胞/ウェル)。インサートの下側をラミニン(5μg/mL一晩)でコーティングし、注ぎ口から成長する神経突起を化学誘引して、体細胞(64)から物理的に分離した。神経突起を単離する前に、細胞を17日間維持した。インサートをPBSで1回すすいだ。チオベースの溶解緩衝液(Applied Biomicsが提供)を使用して神経突起を溶解し、液体窒素で瞬間冷凍して-80℃で保存した。神経突起溶解物はまた、RIPAバッファー(Thermo、89901)およびプロテアーゼおよびホスファターゼ阻害剤カクテル(「Halt」;Thermo Scientific Cat,1861280)を使用してウエスタンブロット用に調製した。
【0101】
神経突起プロテオミクス
いくつかの実施形態において、タンパク質溶解物は、2D-DIGEプロテオミクス分析のためにドライアイス上のApplied Biomicsに送る前に-80℃で保存された。プロテオミクス分析のためにドライアイス上のApplied Biomicsに送る前に、タンパク質溶解物を-80℃で保存した。CyDyeで標識された2D-DIGEサンプルゲルには、グループあたり30μgのタンパク質溶解物が必要であった。1.0μlの希釈Cy2、Cy3、またはCy5を野生型、CRMP2-KIおよびCRMP2-KO溶解物にそれぞれ添加し(1nmol/μlストックからDMFで1:5希釈)、続いてボルテックス、次に暗所で4℃、30分間。1.0μlの10mM リジンを各サンプルに加え、ボルテックスし、氷上でさらに15分間暗所に置いた。Cy2、Cy3、Cy5で標識したサンプルを混合し、2X 2-Dサンプルバッファー(8M尿素、4%CHAPS、20mg/ml DTT、2%pharmalyte、微量のブロモフェノールブルー)を加え、その後、100μlのデストリーク溶液および250μlまでの再水和バッファー(7M 尿素、2M チオ尿素、4%CHAPS、20mg/ml DTT、1%pharmalyte、微量のブロモフェノールブルー)溶液を加えた。。合わせた溶液をよく混合し、回転させてから、等電点電気泳動ストリップ(IEF)ストリップホルダーにロードした。
【0102】
いくつかの実施形態では、標識されたサンプルをpH3-10のストリップホルダーにロードした後、1mlの鉱油をストリップの上に加えた。提供されたプロトコル(Amersham BioSciences)に従って、IEFを暗所にて20℃で実行した。IEFが終了したら、IPGストリップを新しく作成した平衡化バッファー1(50mM Tris-HCl、pH 8.8、6M尿素、30%グリセロール、2%SDS、微量のブロモフェノールブルーおよび10mg/ml DTTを含む)中で、ゆっくりと振とうしながら15分間インキュベートした。次に、ストリップを作りたての平衡化バッファー2(50mM Tris-HCl、pH 8.8、6M尿素、30%グリセロール、2%SDS、微量のブロモフェノールブルー、45mg/mlヨードアセトアミドを含む)でゆっくり攪拌しながら10分間リンスした。次に、IPGストリップをSDS-gelランニングバッファーで1回リンスした後、SDS-Gel(低蛍光ガラスプレートを使用して調製した12%SDS-gel)に移し、0.5%(w/v)アガロース溶液(SDS-ゲルランニングバッファー)でシールした。SDS-ゲルは15℃で泳動し、色素フロントがゲルの外に出るまで停止した。
【0103】
いくつかの実施形態において、画像スキャンは、Typhoon TRIO(GE-Healthcare)プロトコルを使用して、SDS-PAGEの直後に実行された。次に、スキャンした画像をImage QuantTLソフトウェア(GE-Healthcare)で分析し、DeCyderソフトウェアバージョン6.5(GE-Healthcare)を使用してゲル内分析とクロスゲル分析を行った。タンパク質の示差レベルの比率の変化は、ゲル内のDeCyderソフトウェア分析から得られた。追加の300μgの非標識タンパク質を、標識サンプルゲル(上記)と並行してプレップゲルで泳動し、以下に説明する質量分析による同定のために十分な量のタンパク質種を提供した。
【0104】
いくつかの実施形態において、目的のスポットは、DeCyderソフトウェアによるゲル内分析およびスポットピッキング設計に基づいて、プレップゲルからピックアップされた。ゲルスポットを数回洗浄し、修飾ブタトリプシンプロテアーゼを用いてゲル内で消化した。消化されたトリプシンペプチドは、Zip-tip C18(Millipore)によって脱塩された。ペプチドをZip-tipから0.5μlのマトリックス溶液(シアノ-4-ヒドロキシ桂皮酸、50%アセトニトリル中5mg/ml、0.1%トリフルオロ酢酸、25mM 重炭酸アンモニウム)で溶出し、MALDIプレートにスポットした。
【0105】
いくつかの実施形態において、MALDI-TOF質量分析(MS)およびTOF/TOF(タンデムMS/MS)は、5800質量分析計(AB Sciex)で実施された。MALDI-TOF質量スペクトルは、リフレクトロン陽イオンモードで取得され、スペクトルあたり平均2000回のレーザーショットが得られた。TOF/TOFタンデムMSフラグメンテーションスペクトルを各サンプルで取得し、各サンプルに存在する10個の最も豊富なイオン(トリプシン自己消化ペプチドおよびその他の既知のバックグラウンドイオンを除く)のそれぞれについて、フラグメンテーションスペクトルごとに平均2000レーザーショットを取得した。
【0106】
いくつかの実施形態において、得られたペプチド質量および関連する断片化スペクトルの両方を、MASCOT検索エンジン(Matrix science)を備えたGPSエクスプローラーバージョン3.5に提出して、National Center for Biotechnology Information非冗長(NCBInr)のデータベースまたはSwiss Proteinデータベースを検索した。タンパク質の分子量や等電点を制限せずに、システインのカルバミドメチル化とメチオニン残基の酸化を変化させ、検索パラメータで1回の切断を逃して、検索を実施した。タンパク質スコアC.I.%またはイオンC.I.%のいずれかが95を超える候補は有意であると見なされた。
【0107】
ウエスタンブロッティング
いくつかの実施形態において、-80℃からの解凍後、タンパク質溶解物を氷上で超音波処理し、次いで、チューブを室温で30分間シェーカー上に保持した。タンパク質濃度アッセイは、Bio-RadBCAタンパク質アッセイ法を使用して実行した。25μlの4x LDSローディング色素(Life Tech,NP0007)と10μlのDTT(Acros,32719)を65μlのサンプルに添加する。通常、4~12%のNuPageグラジエントゲル(Life Tech,NP0322BOX)のウェルあたり6~10ugのタンパク質をロードした。ゲルを160Vで70分間泳動し、Life TechnologiesのNuPageウエスタンブロッティングシステム(ランニングバッファー:NP0002;トランスファーバッファー:NP0006-01)を使用して30Vで80分間トランスファーした。ブロットは、TBS(Tirzma Acid(Sigma、T3253)とTrizma base(Fisher、BP152-1)、5%脱脂粉乳(Apex、20-241))で、4℃で1時間または一晩ブロックした。次に、ブロットをTBST(Tween 20(Acros、23336-2500)および5%BSA(Fisher、BP1600-100)を含むTBS)で1:500の1次抗体とともに、4℃または室温で2時間インキュベートした。
【0108】
機械学習分類子
いくつかの実施形態において、モデルをトレーニングするために使用されたデータセットは、以前に記載されたように(REF)、hiPSC由来介在ニューロン培養物からのカルシウムシグナル伝達動態であった。いくつかの実施形態では、モデルは、9つのiPSC細胞株のカルシウムイメージングから抽出された特徴でトレーニングされた。いくつかの実施形態において、特徴は、カルシウム事象頻度、基礎カルシウムレベル、およびピークカルシウム一時性を含んだ。いくつかの実施形態では、特徴変数間の独立性を想定しないので、1対すべての分類子が使用された。いくつかの実施形態では、勾配ブースティング分類子が、過剰適合を防ぎ、分類子に過度のバイアスをかけないようにするために追加された。いくつかの実施形態では、トレーニングおよび予測のために、ダウンサンプリングを使用して精度を最適化した。いくつかの実施形態では、受信者動作特性(ROC)曲線を使用してデータセット全体の分類をまとめてパフォーマンスを評価した。いくつかの実施形態では、モデルはデータセットの80%を使用してトレーニングされ、残りの20%は予測精度をテストするために分割された。
【0109】
バイオインフォマティクス
いくつかの実施形態において、神経突起中のどの細胞経路がCRMP2活性によって最も影響を受けるかを偏りなく特定するために分析が実施された。いくつかの実施形態では、2D-DIGEの結果がアップロードされ、分析が実行された。いくつかの実施形態では、利用された分析参照セットは知識ベース(遺伝子のみ)であり、含まれる関係は直接的および間接的であり、内因性化学物質が含まれ、すべての分子および/または関係が考慮された。いくつかの実施形態では、標準的な経路マップが分析を介して作成された。いくつかの実施形態では、標準的な経路マップは、分析で計算された最も重要なp値によって決定された上位22の経路に手動でゲート制御された。
【0110】
図11は、例示的なプロセス1100のフローチャートを示している。例示的なプロセス1100は、説明された分類システムの様々な要素によって実施することができる。図示のように、例示的なプロセスは、セルラーイメージングデバイス1102、処理デバイス1104、機械学習モデル1106、およびユーザーインターフェース1108の間の通信ならびに作業の分離をより詳細に示している。フローチャートは、一般に、どのようにイメージングされるかを示す。データは、BPDの診断を決定するために処理される。提示を明確にするために、以下の説明は、一般に、
図1-10、および12-13B1の文脈における例示的なプロセス1100を説明する。しかしながら、プロセス1100は、例えば、他の任意の適切なシステム、環境、ソフトウェア、およびハードウェア、あるいは必要に応じてシステム、環境、ソフトウェア、およびハードウェアの組み合わせによって実行され得ることが理解されるであろう。いくつかの実施形態では、プロセス1100の様々な動作は、並列に、組み合わせて、ループで、または任意の順序で実行することができる。
【0111】
1110において、処理装置1104は、細胞画像装置1102から画像データを受信する。いくつかの実施形態では、画像データは、患者に由来する神経培養物のカルシウム動態学的特徴を含む。いくつかの実施形態では、細胞画像装置1102は、IC200キネティック画像サイトメーターである。いくつかの実施形態では、画像データは、IC200キネティック画像サイトメーターおよびカルシウム感受性色素Fluo-4 AMで実行されるカルシウムイメージングによって生成される。いくつかの実施形態では、画像データは、細胞内カルシウムレベルのトレースを含む。いくつかの実施形態では、ニューロンのカルシウムデータは、インビトロの神経培養物から取得される。いくつかの実施形態において、インビトロ神経培養物は、BPD個体および疾患を有しない健康なヒト対照から単離されたhiPSCに由来する。いくつかの実施形態では、ニューロンのカルシウムデータは、カルシウム動態学的特徴を含む。いくつかの実施形態において、カルシウム動態学的特徴は、基礎カルシウムレベル、ピークカルシウム一時性、およびカルシウム事象頻度を含む。いくつかの実施形態において、カルシウム動態学的特徴は、カルシウム事象流入、カルシウム事象流出、またはカルシウム事象振幅のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、ニューロン培養物は、患者からの血液サンプルに由来する。
【0112】
1112において、処理装置1104は、機械学習モデル1106を介して画像データを処理する。いくつかの実施形態では、画像データは、機械学習モデル1106を介して処理され、患者がBPDの治療に応答するかどうかを決定する。 。いくつかの実施形態では、画像データは、機械学習モデルを介して処理されて、患者の薬物応答性を決定する。いくつかの実施形態では、機械学習モデル1106は、線形回帰、単純ベイズ、ランダムフォレスト、1対すべて、サポートベクター分類子モジュール、またはKNNアルゴリズムのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、機械学習モデル1106は、機械学習モデル1106の過剰適合を防ぎ、機械学習モデル1106に過剰バイアスをかけないようにするための勾配ブースティング分類子を含む。いくつかの実施形態では、機械学習モデル1106のトレーニング中にダウンサンプリングが使用される。
【0113】
1114において、機械学習モデル1106は、カルシウム動態学的特徴に基づいて患者の診断を決定する。いくつかの実施形態では、機械学習モデル1106は、ニューロンのカルシウムデータを使用してトレーニングされる。いくつかの実施形態では、神経カルシウムデータはデータポイントを含み、機械学習モデル1106のトレーニングは、細胞株および疾患タイプによってデータポイントを分離することを含む。いくつかの実施形態では、神経カルシウムデータの一部は、機械学習モデル1106をトレーニングするために使用され、神経カルシウムデータの残りの部分は、一度トレーニングされた機械学習モデルをテストするために使用される1106。機械学習1106は、ニューロンのカルシウムデータの残りの部分からLiClで処理されたデータポイントと処理されていないデータポイントを取得することで構成される。いくつかの実施形態では、ニューロンカルシウムデータの一部は、トレーニング用のデータの70パーセントを含み、ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用のデータの30パーセントを含む。いくつかの実施形態では、ニューロンカルシウムデータの一部は、トレーニング用のデータの80パーセントを含み、ニューロンカルシウムデータの残りの部分は、検証用のデータの20パーセントを含む。いくつかの実施形態において、ニューロン培養物は、CRMP2-KO、CRMP2-KI、およびWTE16.5一次海馬ニューロンを含む。
【0114】
1116において、処理装置は、診断がユーザーインターフェース1108に提供される。いくつかの実施形態では、治療は、BPDのための炭酸リチウムを含む。いくつかの実施形態では、診断は、患者がリチウム応答性であるかリチウム非応答性であるかを含む。
【0115】
いくつかの実施形態において、記載される分類システムは、個体が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個体が双極性障害(BPD)治療に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、BPD治療は、気分安定薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗うつ薬-抗精神病薬、抗不安薬、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が気分安定薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、気分安定剤は、リチウム(例えば、リトビッド)、バルプロ酸(例えば、デパケン)、ジバルプロエックスナトリウム(例えば、デパコート)、カルバマゼピン(例えば、テグレトール、エクエトロ、およびカルバトロール)、ラモトリジン(例えば、Lamictal)、topiramate(Topamax)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗精神病薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗精神病薬は、オランザピン(例えば、ジプレキサ)、リスペリドン(例えば、リスペルダル)、クエチアピン(例えば、セロクエル)、アリピプラゾール(例えば、アビリファイ)、ジプラシドン(例えば、ジオドン)、クロザピン(例えば、クロザリル)、ルラシドン(例えば、ラツダ)、アセナピン(例えば、サフリス)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗うつ薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗うつ薬は、シタロプラム(例えば、セレクサ)、エシタロプラム(例えば、レクサプロ)、フルオキセチン(例えば、プロザック、サラフェム、セルフェムラ、およびプロザックウィークリー)、フルボキサミン(例えば、ルボックス)、パロキセチン(例えば、パキシル、パキシルCR、およびペクセバ)、セルトラリン(例えば、ゾロフト)、ボルチオキセチン(例えば、トリンテリックスおよびブリンテリックス)、ビラゾドン(例えば、ビイブリッド)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗うつ薬-抗精神病薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗うつ薬-抗精神病薬は、オランザピン/フルオキセチン(例えば、Symbyax)、アミトリプチリン/ペルフェナジン(例えば、デュオビル、エトラフォン、トリアビル、またはトリプタフェン)、アリピプラゾール/セルトラリン(例えば、ASC-01)、フルオキセチン/メリトラセン(例えば、Deanxit、Placida、Franxit、Anxidreg、およびDanxipress)、トラニルシプロミン/トリフルオペラジン(例えば、Parstelin、Parmodalin、Jatrosom N、およびStelapar)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、記載される分類システムは、個人が双極性障害(BPD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個人が抗不安薬に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、抗不安薬は、ベンゾジアゼピン(例えば、アルプラゾラム、ブロチゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼパム、デモキサゼパム、ジアゼパム、フルマゼニル、フルラゼパム、ハラゼパム、ミダゾラム、ノルダゼパム、メダゼパム)、ニトラゼパム、オキサゼパム、ロラゼパム、プラゼパム、クアゼパム、トリアゾラム、テマゼパム、ロプラゾラム、それらの薬学的に許容される塩、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される)、ベータ遮断薬(例えば、アセブトロール(セクトラル)、アテノロール(テノルミン)、ベタキソロール(ケロン)、ビソプロロール(Zebeta、Ziac)、Carteolol(Cartrol)、Carvedilol(Coreg)、Labetalol(Normodyne、Trandate)、Metoprolol(Lopressor、Toprol-XL)、Nadolol(Corgard)、Nebivolol(Bystolic)、Penbutolol(Levatol)、Pindolol(Visken)、プロパノロール(インデラル)、ソタロール(ベタパス)、およびチモロール(ブロカドレン))、ブスピロン(例えば、BuSpar)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(例えば、パキシル(パロキセチン)、プロザック(フルオキセチン)、ゾロフト(セルトラリン)およびLexapro(escitalopram))、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)(例えば、Effexor(venlafaxine)、Cymbalta(duloxetine)、Pristiq(desvenlafaxine))、および三環式抗うつ薬(例えば、Tofranil(イミプラミン)、Elavil(アミトリプチリン)、Pamelor(ノルトリプチリン)、Anafranil))。いくつかの実施形態において、BPD治療は、カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ベラパミル、ニモジピン、ジルチアゼム、およびイスラジピン)をさらに含む。
【0116】
いくつかの実施形態において、記載される分類システムは、個体がアルツハイマー病(AD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個体がアルツハイマー病(AD)治療に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、アルツハイマー病(AD)治療は、コリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル(アリセプト)、リバスチグミン(エクセロン)、およびガランタミン(ラザダイン))、メマンチン(例えば、ナメンダ)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0117】
いくつかの実施形態において、記載される分類システムは、個体がパーキンソン病(PD)を有するかどうかを首尾よく診断することができ、個体がパーキンソン病(PD)治療に臨床的に反応するかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態において、PD治療は、カルビドパ-レボドパ(例えば、ロドシン)、カルビドパ-レボドパ注入(例えば、デュオパ)、ドーパミンアゴニスト(例えば、プラミペキソール(ミラペックス)、ロピニロール(レキップ)、ロチゴチン(Neupro)、およびアポモルヒネ(Apokyn))、MAO B阻害剤(例えば、セレギリン(EldeprylおよびZelapar)、ラサギリン(Azilect)およびサフィナミド(Xadago))、カテコールO-メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤(例えば、エンタカポン(Comtan)およびトルカポン(タスマール))、抗コリン作動薬(例えば、ベンズトロピン(コゲンチン)およびトリヘキシフェニジル)、アマンタジン、およびそれらの組み合わせ。
【0118】
処理装置およびプロセッサ
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、またはその使用を含む。さらなる実施形態では、コンピュータは、デバイスの機能を実行する1つ以上のハードウェア中央処理装置(CPU)または汎用グラフィックス処理装置(GPGPU)を含む。さらに別の実施形態では、コンピュータは、実行可能命令を実行するように構成されたオペレーティングシステムを備える。いくつかの実施形態では、コンピュータは、任意選択でコンピュータネットワークに接続されている。さらなる実施形態では、コンピュータは、ワールドワイドウェブにアクセスするように、任意選択でインターネットに接続されている。さらに別の実施形態では、コンピュータは、オプションで、クラウドコンピューティングインフラストラクチャに接続されている。他の実施形態では、コンピュータは、任意選択でイントラネットに接続されている。他の実施形態では、コンピュータは、任意選択でデータ記憶装置に接続される。
【0119】
本明細書の説明によれば、適切なコンピュータには、限定されない例として、サーバーコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、サブノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットパッドコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、インターネットアプライアンス、モバイルスマートフォン、タブレットコンピュータ、および車両が含まれる。当業者は、多くのスマートフォンが本明細書に記載のシステムでの使用に適していることを認識するであろう。当業者はまた、選択されたテレビ、ビデオプレーヤー、およびオプションのコンピュータネットワーク接続を備えたデジタル音楽プレーヤーが、本明細書に記載のシステムでの使用に適していることを認識するであろう。適切なタブレットコンピュータには、当業者に知られている、小冊子、スレート、およびコンバーチブル構成を備えたものが含まれる。
【0120】
いくつかの実施形態では、コンピュータは、実行可能命令を実行するように構成されたオペレーティングシステムを含む。オペレーティングシステムは、たとえば、プログラムやデータを含むソフトウェアであり、デバイスのハードウェアを管理し、アプリケーションを実行するためのサービスを提供する。当業者は、適切なサーバーオペレーティングシステムが、限定されない例として、FreeBSD、OpenBSD、NetBSD(登録商標)、Linux(登録商標)、Apple(登録商標)MacOSXServer(登録商標)、Oracle(登録商標)Solaris(登録商標)、WindowsServer(登録商標)、およびNovell(登録商標)NetWare(登録商標)。当業者は、適切なパーソナルコンピュータのオペレーティングシステムが、限定されない例として、マイクロソフト(登録商標)ウィンドウズ(登録商標)、アップル(登録商標)、Mac OS X(登録商標)、UNS。 (登録商標)。いくつかの実施形態では、オペレーティングシステムは、クラウドコンピューティングによって提供される。当業者はまた、適切な携帯電話オペレーティングシステムが、限定されない例として、Nokia(登録商標)Symbian(登録商標)OS、Apple(登録商標)iOS(登録商標)、ResearchInMotion(登録商標)BlackBerryOS(登録商標)、Google(登録商標)Android(登録商標)、 Microsoft(登録商標)WindowsPhone(登録商標)OS、Microsoft(登録商標)WindowsMobile(登録商標)OS、Linux(登録商標)、およびPalm(登録商標)WebOS(登録商標)。
【0121】
いくつかの実施形態では、デバイスは、ストレージおよび/またはメモリデバイスを含む。ストレージおよび/またはメモリデバイスは、一時的または永続的にデータまたはプログラムを格納するために使用される1つ以上の物理的装置である。いくつかの実施形態では、デバイスは揮発性メモリであり、記憶された情報を維持するために電力を必要とする。いくつかの実施形態では、デバイスは不揮発性メモリであり、コンピュータに電力が供給されていないときに記憶された情報を保持する。さらなる実施形態では、不揮発性メモリはフラッシュメモリを含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)を含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標))を含む。いくつかの実施形態では、不揮発性メモリは、相変化ランダムアクセスメモリ(PRAM)を含む。他の実施形態では、デバイスは、非限定的な例として、コンパクトディスク(CD)-読み取り専用メモリ(ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスクドライブ、磁気テープを含む記憶装置である。ドライブ、光ディスクドライブ、およびクラウドコンピューティングベースのストレージ。さらなる実施形態では、ストレージおよび/またはメモリデバイスは、本明細書に開示されるようなデバイスの組み合わせである。
【0122】
いくつかの実施形態では、コンピュータは、視覚情報をユーザーに送信するためのディスプレイを含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイは液晶ディスプレイ(LDC)である。さらなる実施形態において、ディスプレイは、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT-LDC)である。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイである。様々なさらなる実施形態において、OLEDディスプレイ上には、パッシブマトリックスOLED(PMOLED)またはアクティブマトリックスOLED(AMOLED)ディスプレイがある。いくつかの実施形態では、ディスプレイはプラズマディスプレイである。他の実施形態では、ディスプレイはビデオプロジェクターである。さらに他の実施形態では、ディスプレイは、仮想現実(VR)または複合現実(MR)ヘッドセットなどの、コンピュータと通信するヘッドマウントディスプレイである。さらなる実施形態では、適切なVRヘッドセットには、非限定的な例として、HTC Vive、Oculus Rift、Saming Ger VR、Company HoloLens、Razer OSVR、FOVE VR、Zeiss VR One、Avegant Glyf、Friewry VRヘッドセットなどが含まれる。さらに別の実施形態では、ディスプレイは、本明細書に開示されるものなどのデバイスの組み合わせである。
【0123】
いくつかの実施形態では、コンピュータは、ユーザーから情報を受信するための入力デバイスを含む。いくつかの実施形態では、入力デバイスはキーボードである。いくつかの実施形態では、入力デバイスは、非限定的な例として、マウス、トラックボール、トラックパッド、ジョイスティック、ゲームコントローラ、またはスタイラスを含むポインティングデバイスである。いくつかの実施形態では、入力デバイスは、タッチスクリーンまたはマルチタッチスクリーンである。他の実施形態では、入力デバイスは、音声または他の音声入力をキャプチャするためのマイクロフォンである。他の実施形態では、入力デバイスは、動きまたは視覚入力をキャプチャするためのビデオカメラまたは他のセンサーである。さらなる実施形態では、入力デバイスは、Kinect、Leapモーションなどである。さらに別の実施形態では、入力デバイスは、本明細書に開示されるようなデバイスの組み合わせである。
【0124】
本開示の方法またはシステムを実施するために使用することができるコンピュータシステムが本明細書で提供される。
図12は、本開示の方法またはシステムを実施するようにプログラムまたは他の方法で構成することができるコンピュータシステム1210の例を示している。例えば、コンピューティングデバイス1210は、受信された画像データに基づいて診断を提供するようにプログラムされるか、そうでなければ構成され得る。
【0125】
図示される実施形態では、コンピューティングデバイス1210は、CPU(本明細書では「プロセッサ」および「コンピュータプロセッサ」でもある)1212を含み、これは、任意選択で、シングルコア、マルチコアプロセッサ、または並列処理のための複数のプロセッサである。コンピューティングデバイス1210はまた、通信するためのメモリまたはメモリ位置1217(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶装置1214(例えば、ハードディスク)、通信インターフェース1215(例えば、ネットワークアダプタ)を含む。1つ以上の他のシステム、およびキャッシュ、他のメモリ、データストレージおよび/または電子ディスプレイアダプタなどの周辺デバイス1216を備えた。メモリ1217、ストレージユニット1214、インターフェース1215、および周辺機器1216は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU1212と通信している。ストレージユニット1214は、データを格納するためのデータストレージユニット(またはデータリポジトリ)を備える。コンピューティングデバイス1210は、通信インターフェース1215の助けを借りて、
図12Aに示され、説明されるネットワーク1210などのコンピュータネットワークに任意選択で動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス1210は、ピアツーピアネットワーク内のノードとして構成される。
【0126】
いくつかの実施形態では、CPU1212は、プログラムまたはソフトウェアで具体化することができる一連の機械可読命令を実行することができる。命令は、メモリ1217などのメモリ位置に格納され得る。命令は、CPU1212に向けられ得、その後、CPU1212は、本開示の方法を実施するようにCPU1212をプログラムまたは構成することができる。CPU1212によって実行される動作の例には、フェッチ、デコード、実行、およびライトバックが含まれ得る。いくつかの実施形態では、CPU1212は、集積回路などの回路の一部である。コンピューティングデバイス1210の1つ以上の他の構成要素は、任意選択で回路に含めることができる。いくつかの実施形態では、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)またはFPGAである。
【0127】
いくつかの実施形態では、ストレージユニット1214は、ドライバ、ライブラリ、画像、および保存されたプログラムなどのファイルを格納する。いくつかの実施形態では、ストレージユニット1214は、ユーザーデータ、例えば、ユーザープリファレンスおよびユーザープログラムを格納する。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス1210は、イントラネットまたはインターネットを介して通信しているリモートサーバー上に配置されるなど、外部にある1つ以上の追加のデータストレージユニットを含む。
【0128】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス1210は、ネットワークを介して1つ以上のリモートコンピュータシステムと通信する。例えば、コンピューティングデバイス1210は、リモートコンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータシステムの例には、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレートまたはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)GalaxyTabなど)、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android対応デバイス、Blackberry(登録商標))が含まれる。など)、またはパーソナルデジタルアシスタント。いくつかの実施形態では、ユーザーは、ネットワークを介してコンピューティングデバイス1210にアクセスすることができる。
【0129】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は、例えば、メモリ1217または電子機器などのコンピューティングデバイス1210の電子記憶場所に格納された機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実施される。ストレージユニット1214。いくつかの実施形態では、CPU1212は、コードを実行するように適合されている。いくつかの実施形態では、機械実行可能または機械可読コードは、ソフトウェアの形で提供される。いくつかの実施形態では、使用中に、コードはCPU1212によって実行される。いくつかの実施形態では、コードは、記憶ユニット1214から取り出され、CPU1212による容易なアクセスのためにメモリ1217に記憶される。ユニット1214は排除され、機械実行可能命令はメモリ1217に記憶される。いくつかの実施形態では、コードは事前にコンパイルされる。いくつかの実施形態では、コードは実行時にコンパイルされる。コードは、コードをプリコンパイル済みまたはコンパイル済みの方法で実行できるように選択できるプログラミング言語で提供できる。
【0130】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス1210は、電子ディスプレイ1220を含むか、または電子ディスプレイ1220と通信することができる。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ1220は、ユーザーインターフェース(UI)1225を提供する。
【0131】
図13Aは、本開示の実施を実行するために使用することができる例示的な環境1300を示している。例示的なシステム1300は、コンピューティングデバイス1302、1304、1306、イメージングデバイス1308、バックエンドシステム1330、およびネットワーク1310を含む。いくつかの実施形態では、ネットワーク1310は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、またはそれらの組み合わせであり、ウェブサイト、デバイス(例えば、コンピューティングデバイス1302、1304、および1306、およびイメージングデバイス1308)、およびバックエンドシステム(例えば、バックエンドシステム1330)を接続する。いくつかの実施形態では、ネットワーク1310は、インターネット、インターネット、および/またはエクストラネット、あるいはインターネットと通信しているイントラネットおよび/またはエクストラネットを含む。いくつかの実施形態では、ネットワーク1310は、電気通信および/またはデータネットワークを含む。いくつかの実施形態では、ネットワーク1310は、有線および/または無線通信リンクを介してアクセスすることができる。例えば、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォンデバイス1302およびタブレットデバイス1306)は、セルラーネットワークを使用してネットワーク1310にアクセスすることができる。
【0132】
いくつかの実施形態では、例示的な環境1300は、細胞画像検査室内にある。説明された分類システムは、例示的な環境1300内で使用され得、例えば、機械学習/AI技術を使用して、画像化デバイス1308によって収集された画像データに基づいて患者の診断を決定する。
【0133】
いくつかの例では、ユーザー1228は、細胞画像装置1328と相互作用する。いくつかの実施形態では、細胞画像装置1328を使用して、生細胞、幹細胞、植物、組織スライス、生物全体、および複雑な3Dマトリックス。いくつかの実施形態では、細胞画像装置1328は、IC200キネティック画像サイトメーターである。
【0134】
いくつかの例では、ユーザー1322、1324、および1326は、それぞれのコンピューティングデバイス1302、1304、および1306にインストールされ実行されているGUIまたはアプリケーションを介して、説明された分類システムと対話する。1302、1304、および1306は、ユーザー1322、1324、および1326が対話できるセルラーイメージングラボ内の画面に表示データを提供する。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス1302、1304、1306は、
図12に示されるコンピューティングデバイス1210と持続的に類似している。コンピューティングデバイス1302、1304、1306はそれぞれ、デスクトップコンピュータ、ラップトップなどの任意の適切なタイプのコンピューティングデバイスを含み得る。コンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ネットワークアプライアンス、カメラ、スマートフォン、拡張一般パケット無線サービス(EGPRS)携帯電話、メディアプレーヤー、ナビゲーションデバイス、電子メールデバイス、ゲームコンソール、またはこれらのデバイスの2つ以上または他のデータ処理デバイスの適切な組み合わせ。図示の例では、コンピューティングデバイス1302はスマートフォンであり、コンピューティングデバイス1304はタブレットコンピューティングデバイスであり、コンピューティングデバイス1206はデスクトップコンピューティングデバイスである。簡単にするために、3つのユーザーコンピューティングデバイス1302、1304、および1306が
図13Aに示されている。しかしながら、本開示の実施は、前述のものなどの適切なコンピューティングデバイスのいずれかを用いて実現することができると考えられる。さらに、本開示の実施は、必要に応じて任意の数のデバイスを使用することができる。
【0135】
図示される例示的な環境1300では、バックエンドシステム1330は、少なくとも1つのサーバーデバイス1332および少なくとも1つのデータストア1334を含む。いくつかの実施形態では、デバイス1332は、
図12に示されるコンピューティングデバイス1210と持続的に類似している。いくつかの実施形態では、バックエンドシステム1330は、サーバークラスのハードウェアタイプのデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、サーバーデバイス1332は、サーバークラスのハードウェアタイプのデバイスである。いくつかの実施形態では、バックエンドシステム1330は、ネットワーク1310を介してアクセスされるときにシームレスリソースの単一のプールとして機能するクラスター化されたコンピュータおよびコンポーネントを使用するコンピュータシステムを含む。例えば、そのような実装は、データセンター、クラウドコンピューティング、ストレージエリアで使用され得る。ネットワーク(SAN)、およびネットワーク接続ストレージ(NAS)アプリケーション。いくつかの実施形態では、バックエンドシステム1330は、仮想マシンを使用して展開される。いくつかの実施形態では、データストア1334は、データのコレクションを永続的に格納および管理するためのリポジトリである。説明されている分類システム内で使用できるデータストアの例には、データベースなどのデータリポジトリと、ファイルや電子メールなどのより単純なストアタイプが含まれる。いくつかの実施形態では、データストア1334はデータベースを含む。いくつかの実施形態では、データベースは、データベース管理システム(DBMS)によって管理される一連のバイトまたはデータの組織化されたコレクションである。
【0136】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのサーバーシステム1332は、ユーザー1322、1324、1326、および1328が、それぞれのコンピューティングデバイス1302、1304、および1306とイメージングデバイス1328を使用して対話することができる、記載される分類システムによって提供される、上記のような1つ以上のコンピュータ実装サービスをホストする。
【0137】
図13Bは、例示的な環境1300などの環境を介して提供され、本開示の実施を実行するために使用され得る例示的な分類システム1340を示す。図示のように、例示的な分類システム1340は、リレーショナルデータベース管理システム(RDCMS)1348によってアクセスされる1つ以上のデータストア1334を含むように構成されたバックエンドシステム1330を含む。Microsoft SQL Server、IBM DB2、IBM Informix、SAP Sybase、SAP Sybase、Teradataなど。図示のように、例示的なアプリケーションプロビジョニングシステム1340は、1つ以上のアプリケーションサーバー1346(Jabサーバー、.NETサーバー、PHPサーバーなど)および1つ以上のUIサーバー1342(1つ以上)を含むように構成されたバックエンドシステム1330を含む。たとえば、Apache、IIS、GWSなどのWebサーバー)。UIサーバー1342は、オプションで、ネットワーク1310を介してAPI 1344を介して1つ以上のWebサービスを公開する。いくつかの実施形態では、例示的なアプリケーションプロビジョニングシステム1340は、コンピューティングデバイス1302、1304、いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス1302、1304、1306、1308は、ユニバーサルシリアルバス(600)ケーブルなどのケーブルを介してバックエンドシステム1330に接続することができる。例えば、セルラーイメージングデバイス1328は、キャプチャされた画像をUBSケーブルを介してバックエンドシステム1330に提供することができ、診断は、UIサーバー1342を介してコンピューティングデバイス1302、1304、1306に提供することができる。
【0138】
非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、オプションでネットワーク化されたコンピュータのオペレーティングシステムによって実行可能な命令を含むプログラムで符号化された1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む。さらなる実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータの有形の構成要素である。さらに別の実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、任意選択でコンピュータから取り外し可能である。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、非限定的な例として、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリデバイス、ソリッドステートメモリ、磁気ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、クラウドコンピューティングシステムおよびサービスを含む。 、など。場合によっては、プログラムと命令は、メディア上で永続的、実質的に永続的、半永続的、または非一時的にエンコードされる。
【0139】
コンピュータプログラム
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、少なくとも1つのコンピュータプログラム、またはその使用を含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、特定のタスクを実行するように書かれた、コンピュータのCPUで実行可能な一連の命令を含む。コンピュータ可読命令は、特定のタスクを実行するか、または特定の抽象データ型を実装する、関数、オブジェクト、API、データ構造などのようなプログラムモジュールとして実装され得る。本明細書で提供される開示に照らして、当業者は、コンピュータプログラムが様々な言語の様々なバージョンで書かれ得ることを認識する。
【0140】
コンピュータ可読命令の機能は、様々な環境において、必要に応じて組み合わせるか、または分散させることができる。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、命令の1つのシーケンスを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、複数の命令シーケンスを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムが1つの場所から提供される。他の実施形態では、コンピュータプログラムは、複数の場所から提供される。様々な実施形態では、コンピュータプログラムは、1つ以上のソフトウェアモジュールを含む。様々な実施形態において、コンピュータプログラムは、部分的または全体的に、1つ以上のウェブアプリケーション、1つ以上のモバイルアプリケーション、1つ以上のスタンドアロンアプリケーション、1つ以上のウェブブラウザプラグイン、拡張機能、アドイン、またはアドオン、またはそれらの組み合わせを含む。
【0141】
機械学習
いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムを使用して、患者の診断を決定する。たとえば、ニューロンのカルシウムデータを使用してトレーニングされた機械学習モデルは、収集された画像データのカルシウム動態の特徴に基づいて診断を決定する。機械学習アルゴリズムの例には、サポートベクトルマシン(SVM)、ナイーブベイズ分類、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、深層学習、または分類と回帰のための他の教師なし学習アルゴリズムまたは教師なし学習アルゴリズムが含まれる。機械学習アルゴリズムは、1つ以上のトレーニングデータセットを使用してトレーニングできる(たとえば、ニューロンのカルシウムデータを使用して)。例えば、ニューロンのカルシウムデータを使用して、さまざまなアルゴリズムをトレーニングすることができる。さらに、上記のように、これらのアルゴリズムは、記載される分類システムによって決定されたBPD診断を使用して、継続的にトレーニング/再トレーニングすることができる。いくつかの実施形態では、機械学習アルゴリズムは、変数間の関係が決定され、重み付けされる回帰モデリングを採用している。
【0142】
ウェブアプリケーション
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、ウェブアプリケーションを含む。本明細書で提供される開示に照らして、当業者は、ウェブアプリケーションが、様々な実施形態において、1つ以上のソフトウェアフレームワークおよび1つ以上のデータベースシステムを利用することを認識するであろう。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、マイクロソフト(登録商標).NETまたはRuby on Rails(RoR)などのソフトウェアフレームワーク上に作成される。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、非限定的な例として、リレーショナル、非リレーショナル、オブジェクト指向、連想、およびXMLデータベースシステムを含む1つ以上のデータベースシステムを利用する。さらなる実施形態では、適切なリレーショナルデータベースシステムには、非限定的な例として、マイクロソフト(登録商標)SQLサーバー、mySQL(商標)、およびオラクル(登録商標)が含まれる。当業者はまた、様々な実施形態において、ウェブアプリケーションが1つ以上の言語の1つ以上のバージョンで書かれていることを認識するであろう。Webアプリケーションは、1つ以上のマークアップ言語、プレゼンテーション定義言語、クライアント側スクリプト言語、サーバー側コーディング言語、データベースクエリ言語、またはそれらの組み合わせで記述できる。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、拡張可能ハイパーテキストマークアップ言語(XHTX)、または拡張可能マークアップ言語(XML)などのマークアップ言語である程度書かれている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、カスケードスタイルシート(CSS)などのプレゼンテーション定義言語である程度書かれている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、非同期JavaScriptおよびXML(AJAX)、Flash(登録商標)ActionScript、JavaScript、またはSilverlight(登録商標)などのクライアント側スクリプト言語である程度記述されている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、Active Server Pages(ASP)、ColdFusion(登録商標)、Perl、Java(商標)、JavaServer Pages(JSP)、Hypertext Preprocessor(PHP)、Python(商標)などのサーバー側コーディング言語である程度記述されている。 、Ruby、Tcl、Smalltalk、WebDNA(登録商標)、またはGroovy。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、構造化照会言語(SQL)などのデータベース照会言語である程度書かれている。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、IBM(登録商標)ロータスドミノ(登録商標)などのエンタープライズサーバー製品を統合する。いくつかの実施形態では、ウェブアプリケーションは、メディアプレーヤー要素を含む。様々なさらなる実施形態において、メディアプレーヤー要素は、限定されない例として、Adobi(登録商標)Flash(登録商標)、HTML 5、Meple(登録商標)クイックタイム(登録商標)、マイクロソフト(登録商標)、 Unity(登録商標)。
【0143】
モバイルアプリ
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、モバイルコンピュータに提供されるモバイルアプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、モバイルアプリケーションは、それが製造されるときにモバイルコンピュータに提供される。他の実施形態では、モバイルアプリケーションは、本明細書に記載のコンピュータネットワークを介してモバイルコンピュータに提供される。
【0144】
本明細書で提供される開示を考慮して、モバイルアプリケーションは、当技術分野で知られているハードウェア、言語、および開発環境を使用して、当業者に知られている技術によって作成される。当業者は、モバイルアプリケーションがいくつかの言語で書かれていることを認識するであろう。適切なプログラミング言語には、非限定的な例として、C、C ++、C#、Objective-C、Java(商標)、JavaScript、Pascal、Object Pascal、Python(商標)、Ruby、VB.NET、WML、およびCSSを伴うかもしくは伴わない、XHTML/HTML、またはそれらの組み合わせが含まれる。
【0145】
適切なモバイルアプリケーション開発環境は、いくつかのソースから入手可能である。市販の開発環境には、限定されない例として、AirplaySDK、alcheMo、Appcelerator(登録商標)、Celsius、Bedrock、Flash Lite、.NET Compact Framework、Rhomobile、およびWorkLight MobilePlatformが含まれる。 Lazarus、MobiFlex、MoSync、Phonegapなど、他の開発環境も無料で利用できる。また、モバイルデバイスメーカーは、限定されない例として、iPhone(登録商標)およびiPad(登録商標)(iOS)SDK、Android(商標)SDK、BlackBerry(登録商標)SDK、BREW SDK、Palm(登録商標)OSSDK、Symbian SDK、webOS SDK、およびWindows(登録商標)モバイルSDK。
【0146】
当業者は、限定されない例として、アップル(登録商標)アプリストア、グーグル(登録商標)プレイ、クロムウェブストア、ブラックベリー(登録商標)アプリワールド、Palmデバイス用のアプリストア、webOS用のアプリカタログ、モバイル用のWindows(登録商標)Marketplace、Nokia(登録商標)デバイス用のOviストア、Samsung(登録商標)アプリ、およびNintendo(登録商標)DSiショップを含む、いくつかの商用フォーラムがモバイルアプリケーションの配布に利用可能であることを認識する。
【0147】
スタンドアロンアプリケーション
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、独立したコンピュータプロセスとして実行されるプログラムであり、既存のプロセスへのアドオンではなく、例えば、プラグインではないスタンドアロンアプリケーションを含む。当業者は、スタンドアロンアプリケーションがしばしばコンパイルされることを認識するであろう。コンパイラは、プログラミング言語で記述されたソースコードをアセンブリ言語や機械語などのバイナリオブジェクトコードに変換するコンピュータプログラムである。適切なコンパイル済みプログラミング言語には、非限定的な例として、C、C++、Objective-C、COBOL、Delphi、Eiffel、Java(商標)、Lisp、Python(商標)、Visual Basic、およびVisual Basic(VB).NET、またはそれらの組み合わせが含まれる。そのコンパイルは、実行可能プログラムを作成するために、少なくとも部分的に実行されることがよくある。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムは、1つ以上の実行可能なコンパイルされたアプリケーションを含む。
【0148】
ソフトウェアモジュール
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、ソフトウェア、サーバー、および/またはデータベースモジュール、またはそれらの使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮して、ソフトウェアモジュールは、当業者に知られている機械、ソフトウェア、および言語を使用して、当業者に知られている技術によって作成される。本明細書に開示されるソフトウェアモジュールは、多くの方法で実装される。様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、ファイル、コードのセクション、プログラミングオブジェクト、プログラミング構造、またはそれらの組み合わせを含む。さらに様々な実施形態では、ソフトウェアモジュールは、複数のファイル、コードの複数のセクション、複数のプログラミングオブジェクト、複数のプログラミング構造、またはそれらの組み合わせを含む。様々な実施形態では、1つ以上のソフトウェアモジュールは、非限定的な例として、ウェブアプリケーション、モバイルアプリケーション、およびスタンドアロンアプリケーションを含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つのコンピュータプログラムまたはアプリケーション内にある。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、複数のコンピュータプログラムまたはアプリケーションに含まれる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは1台のマシンでホストされる。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは複数のマシンでホストされる。さらなる実施形態では、ソフトウェアモジュールは、クラウドコンピューティングプラットフォーム上でホストされる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュールは、1つの場所にある1つ以上のマシン上でホストされる。他の実施形態では、ソフトウェアモジュールは、複数の場所にある1つ以上のマシン上でホストされる。
【0149】
データベース
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるプラットフォーム、システム、媒体、および方法は、1つ以上のデータベース、またはその使用を含む。本明細書で提供される開示を考慮して、当業者は、多くのデータベースが、気象、海事、環境、市民、政府または軍のデータを受信するのに適していることを認識する。様々な実施形態において、適切なデータベースは、非限定的な例として、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、オブジェクト指向データベース、オブジェクトデータベース、エンティティ関係モデルデータベース、連想データベース、およびXMLデータベースを含む。その他の非限定的な例には、SQL、PostgreSQL、MySQL、Oracle、DB2、およびSybaseが含まれる。いくつかの実施形態では、データベースはインターネットベースである。さらなる実施形態では、データベースはウェブベースである。さらに別の実施形態では、データベースはクラウドコンピューティングベースである。他の実施形態では、データベースは、1つ以上のローカルコンピュータストレージデバイスに基づく。
【0150】
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されてきたが、そのような実施形態が単なる例として提供されることは当業者には明らかであろう。多数の変形、変更、および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者に今や起こるであろう。本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替案が、本発明を実施する際に使用され得ることが理解されるべきである。