(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ及び提示方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/2668 20110101AFI20240903BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20240903BHJP
【FI】
H04N21/2668
H04N21/258
(21)【出願番号】P 2022198848
(22)【出願日】2022-12-13
【審査請求日】2022-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】武田 誠一
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2019/155695(JP,A1)
【文献】特開2016-163140(JP,A)
【文献】特開2008-252205(JP,A)
【文献】米国特許第09826285(US,B1)
【文献】国際公開第2021/240837(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 ー 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
閲覧者が状態を閲覧した対象と、閲覧済の対象の状態のうち、画面に最新に表示された状態に係る最終日時と、を対応付けて記録させ、
前記コンピュータを
前記閲覧者が対象の状態を閲覧しているか否かを検知する検知部、
前記閲覧を開始したことが検知されると、前記閲覧が開始された対象について、前記最終日時を取得する取得部、
前記閲覧が開始された対象について取得された前記最終日時が指定された要求を、サーバへ送信する要求送信部、
前記最終日時から現在日時までの前記閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、前記サーバから受信する応答受信部、
前記閲覧者が前記閲覧をしている間、前記受信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、前記最終日時から前記現在日時までの時間順に、前記閲覧が開始された対象の状態を前記画面に表示する表示部、
前記時間順に前記閲覧が開始された対象の状態が表示される毎に、前記画面に最新に表示された状態の日時を、前記最終日時として記録する記録部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示部は、前記閲覧が開始された対象の状態を、前記経時変化情報に基づいて、第1の所定時間以内に表示する
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1の所定時間は、前記最終日時から前記現在日時までの期間に応じて変動する
ことを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示部は、前記第1の所定時間に、前記経時変化情報に基づいて表示する対象の状態の変化が所定の条件に満たない場合、前記経時変化情報に基づいて前記閲覧が開始された対象の状態を表示しない
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記検知部は、前記閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから第2の所定時間以内、前記受信された応答に指定された経時変化情報を前記コンピュータに保持させ、
前記要求送信部は、前記閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから前記第2の所定時間以内、前記要求の送信を抑制し、
前記表示部は、前記閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから前記第2の所定時間以内に前記閲覧が再開されると、前記保持された経時変化情報に基づいて、前記閲覧が中止された時点から前記対象の状態を表示する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記画面に表示される1つのページには、複数の前記対象がスクロールにより表示可能に配置されており、
前記検知部は、
前記画面に前記対象が、前記スクロールにより前記対象の第1の所定割合以上表示されると、前記閲覧を開始したことを検知し、
前記画面に前記対象が、前記スクロールにより前記対象の第2の所定割合以上表示されなくなくと、前記閲覧を中止したことを検知する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
閲覧者が状態を閲覧した対象と、閲覧済の対象の状態のうち、画面に最新に表示された状態に係る最終日時と、を対応付けて記録する提示装置が実行する提示方法であって、
前記提示装置が、
前記閲覧者が対象の状態を閲覧しているか否かを検知し、
前記閲覧を開始したことが検知されると、前記閲覧が開始された対象について、前記最終日時を取得し、
前記閲覧が開始された対象について取得された前記最終日時が指定された要求を、サーバへ送信し、
前記最終日時から現在日時までの前記閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、前記サーバから受信し、
前記閲覧者が前記閲覧をしている間、前記受信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、前記最終日時から前記現在日時までの時間順に、前記閲覧が開始された対象の状態を前記画面に表示し、
前記時間順に前記閲覧が開始された対象の状態が表示される毎に、前記画面に最新に表示された状態の日時を、前記最終日時として記録する
ことを特徴とする提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、サーバ及び提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画面に提示された動画について閲覧を中止した後に、閲覧を再開する場合、中止した時点から動画の提示を開始する技術が知られている。例えば、特許文献1には、動画サムネイルが含まれる画面において、スクロールの開始により動画サムネイルの閲覧が中止されると、動画サムネイルの再生を一時停止し、スクロール終了後に動画サムネイルが画面内に残っており、閲覧が再開されると、一時停止した続きから動画サムネイルを再生する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような技術では、動画の内容は固定であり、閲覧中止から閲覧の再開までに動画の内容は変化しない。一方、動画として提示される対象の状態が、経時変化するものであり、閲覧の中止後に対象の状態が経時変化するものもある。そのような、状態が経時変化する対象について、閲覧の中止後に閲覧を再開した場合は、閲覧を中止した時点から閲覧を再開した時点までの経時変化も閲覧したいという要望がある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、対象の状態の経時変化のうち、閲覧者が閲覧していない経時変化を、閲覧者に提示することが可能なプログラム、サーバ及び提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
閲覧者が状態を閲覧した対象と、閲覧済の対象の状態のうち、画面に最新に表示された状態に係る最終日時と、を対応付けて記録させ、
前記コンピュータを
前記閲覧者が対象の状態を閲覧しているか否かを検知する検知部、
前記閲覧を開始したことが検知されると、前記閲覧が開始された対象について、前記最終日時を取得する取得部、
前記閲覧が開始された対象について取得された前記最終日時が指定された要求を、サーバへ送信する要求送信部、
前記最終日時から現在日時までの前記閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、前記サーバから受信する応答受信部、
前記閲覧者が前記閲覧をしている間、前記受信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、前記最終日時から前記現在日時までの時間順に、前記閲覧が開始された対象の状態を前記画面に表示する表示部、
前記時間順に前記閲覧が開始された対象の状態が表示される毎に、前記画面に最新に表示された状態の日時を、前記最終日時として記録する記録部、
として機能させることを特徴とする。
【0007】
また、上記観点に係るプログラムにおいて、
前記表示部は、前記閲覧が開始された対象の状態を、前記経時変化情報に基づいて、第1の所定時間以内に表示する
ことを特徴とする。
【0008】
また、上記観点に係るプログラムにおいて、
前記第1の所定時間は、前記最終日時から前記現在日時までの期間に応じて変動する
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係るプログラムにおいて、
前記表示部は、前記第1の所定時間に、前記経時変化情報に基づいて表示する対象の状態の変化が所定の条件に満たない場合、前記経時変化情報に基づいて前記閲覧が開始された対象の状態を表示しない
ことを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係るプログラムにおいて、
前記検知部は、前記閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから第2の所定時間以内、前記受信された応答に指定された経時変化情報を前記コンピュータに保持させ、
前記要求送信部は、前記閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから前記第2の所定時間以内、前記要求の送信を抑制し、
前記表示部は、前記閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから前記第2の所定時間以内に前記閲覧が再開されると、前記保持された経時変化情報に基づいて、前記閲覧が中止された時点から前記対象の状態を表示する
ことを特徴とする。
【0011】
また、上記観点に係るプログラムにおいて、
前記画面に表示される1つのページには、複数の前記対象がスクロールにより表示可能に配置されており、
前記検知部は、
前記画面に前記対象が、前記スクロールにより前記対象の第1の所定割合以上表示されると、前記閲覧を開始したことを検知し、
前記画面に前記対象が、前記スクロールにより前記対象の第2の所定割合以上表示されなくなくと、前記閲覧を中止したことを検知する
ことを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の観点に係るサーバは、
閲覧者が状態を閲覧した対象と、閲覧済の対象の状態のうち、画面に最新に表示された状態に係る最終日時と、を対応付けて記録する提示装置と通信可能に接続されるサーバであって、
前記閲覧者による前記閲覧が開始された対象について取得された前記最終日時が指定された要求を、前記提示装置から受信する要求受信部と、
前記最終日時から現在日時までの前記閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、前記提示装置へ送信する応答送信部と、を備え、
前記提示装置に、前記閲覧者が前記閲覧をしている間、前記サーバから送信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、前記最終日時から前記現在日時までの時間順に、前記閲覧が開始された対象の状態を前記画面に表示させる
ことを特徴とする。
【0013】
本発明の第3の観点に係る提示方法は、
閲覧者が状態を閲覧した対象と、閲覧済の対象の状態のうち、画面に最新に表示された状態に係る最終日時と、を対応付けて記録する提示装置が実行する提示方法であって、
前記提示装置が、
前記閲覧者が対象の状態を閲覧しているか否かを検知し、
前記閲覧を開始したことが検知されると、前記閲覧が開始された対象について、前記最終日時を取得し、
前記閲覧が開始された対象について取得された前記最終日時が指定された要求を、サーバへ送信し、
前記最終日時から現在日時までの前記閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、前記サーバから受信し、
前記閲覧者が前記閲覧をしている間、前記受信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、前記最終日時から前記現在日時までの時間順に、前記閲覧が開始された対象の状態を前記画面に表示し、
前記時間順に前記閲覧が開始された対象の状態が表示される毎に、前記画面に最新に表示された状態の日時を、前記最終日時として記録する
ことを特徴とする。
【0014】
上記プログラムは、非一時的な(non-transitory)記録媒体に記録されてもよい。非一時的な記録媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、対象の状態の経時変化のうち、閲覧者が閲覧していない経時変化を、閲覧者に提示することが可能なプログラム、サーバ及び提示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る提示装置と、サーバとの関係を示す図である。
【
図2】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】実施形態に係る提示装置の機能構成を示す図である。
【
図5】実施形態に係る状態情報の例を示す図である。
【
図6】実施形態に係る閲覧情報の例を示す図である。
【
図7】実施形態に係る経時変化情報に基づいて表示される画像を示す図である。
【
図8】実施形態に係る経時変化情報に基づいて表示される画像を示す図である。
【
図9】実施形態に係る経時変化情報に基づいて表示される画像を示す図である。
【
図10】実施形態に係る提示処理を示すフローチャートである。
【
図12】変形例に係るページにおいてスクロールされた様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(1.全体構成)
本発明の実施形態に係る提示装置100は、
図1に示すように、サーバ200と、インターネット等のコンピュータ通信網300を介して通信可能に接続する。
【0018】
提示装置100は、対象に関する情報をユーザに提示する装置であり、対象に関する情報の閲覧を行うユーザが使用する装置である。提示装置100は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ等である。提示装置100が情報を提示する対象は、その状態が経時変化するものであり、ユーザは、提示装置100を用いて、対象の状態の経時変化を認識することができる。
【0019】
サーバ200は、対象に関する情報を管理する装置である。サーバ200は、提示装置100からの要求に応じて、対象に関する情報を提示装置100に提供する。
【0020】
(2.情報処理装置500のハードウェア構成)
図2は、提示装置100及びサーバ200を実現する情報処理装置500のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
情報処理装置500は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM13と、記録媒体14と、出力デバイス15と、通信デバイス16と、入力デバイス17と、を備える。各構成要素は、バス18により接続されている。
【0022】
CPU11は、情報処理装置500全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。
【0023】
ROM12には、情報処理装置500全体の動作制御に必要なオペレーティングのプログラムや各種のデータが記録される。
【0024】
RAM13は、データやプログラムを一時的に記録するためのもので、記録媒体14から読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0025】
記録媒体14は、ハードディスクやフラッシュメモリ等から構成され、情報処理装置500で処理するデータを記録する。
【0026】
出力デバイス15は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置や、スピーカ等の音声出力装置を備える。出力デバイス15は、CPU11による制御の下、例えば、CPU11から出力されたデータを出力する。
【0027】
通信デバイス16は、情報処理装置500をインターネット等のコンピュータ通信網300に接続するための通信インターフェースを含み、通信デバイス16を介して他の情報処理装置等とやりとりをする。
【0028】
入力デバイス17は、ボタン、キーボード、タッチパネル、マイク、カメラ、光学スキャナ等の入力装置を備える。入力デバイス17は、情報処理装置500の使用者から操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応する信号をCPU11に出力する。
【0029】
(3.実施形態の提示装置の機能構成)
提示装置100の機能構成について、
図3を用いて説明する。
【0030】
提示装置100は、機能的には、検知部101と、取得部102と、要求送信部103と、応答受信部104と、表示部105と、記録部106と、を備える。本実施形態において、CPU11が検知部101、取得部102及び記録部106として機能し、CPU11及び通信デバイス16が協働して、要求送信部103及び応答受信部104として機能し、CPU11及び出力デバイス15が協働して、表示部105として機能する。
【0031】
以下では、対象をスポーツ振興くじの試合として、本実施形態に係る提示装置100の機能について説明する。スポーツ振興くじとは、ユーザが、スポーツの試合結果又は得点を予想して投票し、的中すると当せん金を受け取ることができるものである。提示装置100には、スポーツ振興くじの投票を行うためのアプリケーションがインストールされており、アプリケーション上で、各部の機能が実現される。ユーザは、このアプリケーションを用いて、試合に関する情報を閲覧したり、投票を行ったりする。また、ユーザは、投票開始前、試合中、及び、試合終了後に投票結果が公開された後も、繰り返しアプリケーションを利用する。
【0032】
図4に、スポーツ振興くじの投票を行うためのアプリケーション(以下、単に「アプリケーション」という)において表示されるページ400-1の例を示す。ページ400-1には、試合の名称及び対戦チームの情報が示される領域401と、スタジアムの様子のアニメーションが表示される領域402と、試合及びスポーツ振興くじの詳細情報が示される領域403と、が含まれる。領域402には、スタジアムのフィールドの画像404と、スタジアムのスタンドの画像405と、スタジアムの上空の画像406と、対戦チーム名の画像407,408と、が表示される。画像404~406は、ユーザによるアプリケーションの使用中に時間経過と共に変化し、これにより、スタジアムの様子がアニメーション表示される。アニメーション表示は、後述するように、対象の状態の経時変化が認識できるように実行される。なお、アプリケーションでは、ページ400-1の他に、投票を行うためのページ、スポーツ振興くじの試合の一覧ページ等が表示される。
【0033】
提示装置100は、閲覧者が状態を閲覧した対象と、閲覧済の対象の状態のうち、画面に最新に表示された状態に係る最終日時と、を対応付けて記録する。
【0034】
閲覧者とは、対象の状態を閲覧する者であり、例えば、アプリケーションのユーザである。
【0035】
対象の状態とは、経時変化するものである。例えば、対象の状態、すなわち、試合の状態は、スポーツ振興くじの投票、スポーツ振興くじのオッズ、試合が行われるスタジアムの上空、及び、試合の開催ステータスの状態である。一般的に、スポーツ振興くじは、試合開始日時の何日か前(例えば、1週間前)から試合開始の数十分前(例えば、10分前)まで投票が可能であり、投票及びオッズの状態は、投票が締め切られるまで時間経過と共に変化する。また、スタジアムの上空の状態は、時間経過と共に、明るさや天候が変化する。また、試合の開催ステータスの状態は、時間経過と共に、試合開始前、試合中、試合終了後、ように変化し、さらに、試合中の場合は、得点やペナルティの情報等が変化する。
【0036】
アプリケーションでは、ユーザがアプリケーションを使用中に試合の状態の経時変化が認識できるように、領域402に含まれる画像404~406が変化し、早送りでアニメーション表示される。ここで、スポーツ振興くじの投票、スポーツ振興くじのオッズ、試合が行われるスタジアムの上空、及び、試合の開催ステータスの状態についての情報(以下、「状態情報」という)は、時系列データとして、日時と対応付けてサーバ200が管理している。
【0037】
図5に、サーバ200が管理する状態情報の例を示す。状態情報には、スポーツ振興くじの試合を特定するための試合IDと、試合の状態の日時と、投票数と、オッズと、試合が行われるスタジアムの上空の天気と、開催ステータスと、が対応付けて含まれる。以下では、状態情報は、スポーツ振興くじの投票受付開始の3日前からくじの結果発表迄、5分毎の各値が記録されるとする。
【0038】
図5の1行目の情報は、試合ID“XXX-1”の試合について、“2022年3月17日11時00分”時点のチームAAAへの投票数は“0”、チームAAAのオッズは“0.0”、天気は“曇り”、開催ステータスは“投票受付開始前”であることを示す。なお、試合ID“XXX-1”の試合は、チームAAAとチームBBBとの対戦試合とする。
【0039】
後述するように、サーバ200は、提示装置100からの要求に応じて、要求に指定された最終日時から現在日時までの状態情報を、提示装置100に送信する。提示装置100は、サーバ200提供される状態情報に基づいて、領域402の画像を変化させる事により、アニメーション表示を行う。したがって、ユーザは、アニメーション表示された領域402の画像を見ることにより、スポーツ振興くじの投票、スポーツ振興くじのオッズ、試合が行われるスタジアムの上空、及び、試合の開催ステータスの経時変化を認識することができる。
【0040】
最終日時とは、閲覧者による閲覧済の対象の状態のうち、画面に最新に表示された状態の日時であって、閲覧者が最後に閲覧したときの対象の状態の日時である。最終日時は、例えば、アニメーション表示されている画像のうち、画面に最新に表示された画像が基づいた状態情報の日時である。最終日時は、閲覧が継続している場合は、更新され続ける。すなわち、提示装置100に記録される最終日時は、閲覧中、現在日時に近づくように更新される。
【0041】
図6に、提示装置100が記録する最終情報が含まれる閲覧情報の例を示す。閲覧情報には、試合IDと、最終日時と、が対応付けて含まれる。閲覧情報は、記録媒体14に格納される。閲覧情報は、ユーザが閲覧中に画面に表示される画像が更新される度に、最終日時が更新される。
【0042】
図6の1行目の情報は、ユーザは、対象ID“XXX-1”の試合について、“2022年3月22日11時30分”の時点の状態の様子を閲覧したことを示す。また、
図6の2行目の情報は、ユーザは、対象ID“XXX-2”の試合について、未だ閲覧していないことを示す。
【0043】
図3の検知部101は、閲覧者が対象の状態を閲覧しているか否かを検知する。
【0044】
具体的には、検知部101は、閲覧者が対象の状態の閲覧を開始したこと、閲覧していること、閲覧を中止したこと、閲覧していないこと、を検知する。例えば、検知部101は、提示装置100の画面にアプリケーションの領域402が表示されると、ユーザが対象の状態の閲覧を開始したことを検知する。また、検知部101は、提示装置100の画面にアプリケーションの領域402が継続して表示されると、ユーザが対象の状態を閲覧していることを検知する。また、検知部101は、提示装置100の画面にアプリケーションの領域402が表示されなくなると、ユーザが対象の状態の閲覧を中止したことを検知する。また、検知部101は、提示装置100の画面にアプリケーションの領域402が継続して表示されなくなると、ユーザが対象の状態を閲覧していないことを検知する。
【0045】
例えば、ユーザが、アプリケーションにおいて、対象ID“XXX-1”の試合のページ400-1(
図4)を表示させ、画面に領域402が表示されると、検知部101は、ユーザが対象ID“XXX-1”の試合の状態の閲覧を開始したことを検知する。そして、画面に領域402が継続して表示され続けると、検知部101は、ユーザが対象ID“XXX-1”の試合の状態を閲覧していることを検知する。
【0046】
取得部102は、閲覧を開始したことが検知されると、閲覧が開始された対象について、最終日時を取得する。
【0047】
例えば、検知部101により、ユーザが対象ID“XXX-1”の試合の状態の閲覧を開始したことが検知されると、取得部102は、
図6の閲覧情報を参照して、対象ID“XXX-1”の試合の最終日時“2022年3月22日11時30分”を取得する。
【0048】
要求送信部103は、閲覧が開始された対象について取得された最終日時が指定された要求を、サーバ200へ送信する。
【0049】
要求は、サーバ200に、後述する経時変化情報の提供を要求するためのものである。
【0050】
例えば、要求送信部103は、対象ID“XXX-1”と最終日時“2022年3月22日11時30分”が指定された要求を、サーバ200に送信する。
【0051】
応答受信部104は、最終日時から現在日時までの閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、サーバ200から受信する。
【0052】
現在日時とは、閲覧者が対象の状態を閲覧している現在の日時である。以下では、サーバ200が要求を受信した日時を現在日時と見なす。
【0053】
経時変化情報とは、対象の状態の経時変化を示す情報であり、指定された最終日時から現在日時までの状態情報である。例えば、現在日時を、“2022年3月24日17時00分”とすると、経時変化情報には、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の状態情報が含まれる。
【0054】
例えば、応答受信部104は、サーバ200から、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の状態情報が含まれる経時変化情報を受信する。
【0055】
表示部105は、閲覧者が閲覧をしている間、受信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、最終日時から現在日時までの時間順に、閲覧が開始された対象の状態を提示装置100の画面に表示する。
【0056】
例えば、ユーザが領域402を画面に所定期間表示させ続けていると、検知部101は、ユーザが閲覧をしていると検知し、表示部105は、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の値に基づいて、領域402に表示される画像を変化させてアニメーション表示する。
【0057】
具体的には、表示部105は、状態情報の日時に基づいて、画像406が示す上空の明るさが変化するように表示する。例えば、表示部105は、状態情報の日時が日中を示す場合は、RGB値を調整して日中の明るさを表現し、状態情報の日時が夜を示す場合は、RGB値を調整して夜の暗さを表現する。
【0058】
また、表示部105は、状態情報の天気に基づいて、画像406が示す上空の天気が変化するように表示する。例えば、表示部105は、状態情報の天気が曇りや雨の場合は、透明度を調整して曇りや雨を表現する。
【0059】
また、表示部105は、状態情報の投票数に基づいて、画像405が示すスタンドに各チームのチームカラーのドットを配置し、配置されるドットの数が変化するように表示する。例えば、表示部105は、状態情報の投票数のうち、チームAAAの投票数に対応する数の、チームAAAのチームカラーのドットを配置し、チームBBBの投票数に対応する数の、チームBBBのチームカラーのドットを配置することにより、各チームに投票された投票数を表現する。
【0060】
また、表示部105は、状態情報のオッズに基づいて、画像405が示すスタンドのベースとなる色を、値が高いチームのチームカラーに変化するように表示する。例えば、表示部105は、状態情報のオッズが、チームAAAよりもチームBBBの方が高い場合、RGB値を調整してスタンドのベースとなる色をチームBBBのチームカラーにすることにより、オッズを表現する。
【0061】
また、表示部105は、状態情報の開催ステータスに基づいて、カラー表示及びモノクロ表示を変化させて表示する。例えば、表示部105は、状態情報の開催ステータスが投票開始から試合終了前の場合、彩度を調整してカラー表示とし、状態情報の開催ステータスが試合終了後の場合、彩度を調整してモノクロ表示することにより、開催ステータスを表現する。これにより、投票開始から試合終了前まではカラー表示でアクティブ感を表現し、試合終了後はモノクロ表示で非アクティブ感を表現する。また、例えば、表示部105は、状態情報の開催ステータスが試合中の場合、得点の情報を表示する。
【0062】
図7に“2022年3月22日11時30分”の状態情報(
図5)に基づいて、領域402の画像が表示された様子、
図8に“2022年3月23日23時00分”の状態情報(
図5)に基づいて、領域402の画像が表示された様子、
図9に“2022年3月24日17時00分”の状態情報(
図5)に基づいて、領域402の画像が表示された様子を示す。
図7~
図9において、ドット409の種類のドットはチームAAA、ドット410の種類のドットはチームBBBを示すものである。なお、
図7~
図9においては、状態情報のオッズに基づく変化の様子を省略している。表示部105は、
図7~
図9に示すような画像を、最終日時から現在日時までの時間順に表示することにより、アニメーション表示する。
【0063】
なお、例えば、検知部101により、ユーザが対象ID“XXX-2”の試合の状態の閲覧を開始したことが検知された場合、取得部102は、
図6の閲覧情報を参照して、最終日時“無し”を取得する。そして、要求送信部103は、対象ID“XXX-2”と最終日時“無し”が指定された要求を送信する。この場合、サーバ200は、対象ID“XXX-2”及び最終日時“無し”が指定された要求を受信すると、状態情報を参照して、対象ID“XXX-2”の日時うち、最も過去の日時、すなわち、状態情報の記録が開始された最初の日時を最終日時として、最終日時から現在日時までの経時変化情報が指定された応答を提示装置100に送信する。応答受信部104は、対象ID“XXX-2”について最も過去の日時から現在日時までの経時変化情報が指定された応答を受信し、表示部105は、最も過去の日時から現在日時までの経時変化情報に基づいてアニメーション表示を行う。
【0064】
また、表示部105は、閲覧が開始された対象の状態を、経時変化情報に基づいて、第1の所定時間以内に表示する。第1の所定時間は、最終日時から現在日時までの期間に応じて変動する。
【0065】
例えば、最終日時から現在日時までの期間が3日未満の場合、第1所定時間は15秒であり、最終日時から現在日時までの期間が3日以上7日未満の場合は、第1所定時間は30秒であり、最終日時から現在日時までの期間が7日以上の場合、第1所定時間は45秒とする。
【0066】
例えば、表示部105は、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の値に基づいて表示されるアニメーションを、15秒で表示する。
【0067】
また、表示部105は、第1の所定時間に、経時変化情報に基づいて表示する対象の状態の変化が所定の条件に満たない場合、経時変化情報に基づいて閲覧が開始された対象の状態を表示しない。
【0068】
所定の条件とは、変化の度合いについての条件である。例えば、所定の条件は、経時変化情報に含まれる状態情報の最初の日時から最後の日時の値の差分に対する閾値であり、閾値は変化の度合いが小さいと認められる程度の値である。閾値は、サーバ200の管理者により任意に設定される。所定の条件は、状態情報の日時、投票数、オッズ、天気及び開催ステータスの少なくとも1つについて設定される。
【0069】
例えば、経時変化情報に含まれる状態情報の最初の日時から最後の日時までの差分が1時間に満たない場合、経時変化情報に基づいて対象の状態を時間順に15秒で表示すると、変化が少なく且つゆっくり表示され、状態の変化がユーザに気付かれないことがある。よって、このような場合は、経時変化情報に基づいて表示する対象の状態の変化が所定の条件に満たないと見なし、表示部105は、経時変化情報に基づいて閲覧が開始された対象の状態を表示しない。
【0070】
例えば、サーバ200は、要求送信部103から送信された要求に指定された最終日時から現在日時までの状態情報を参照して、経時変化情報に含まれる状態情報が所定の条件を満たすか否かを判断する。サーバ200は、経時変化情報に含まれる状態情報が所定の条件を満たすと判断すると、提示装置100に経時変化情報が指定された応答を送信する。一方、サーバ200は、経時変化情報に含まれる状態情報が所定の条件を満さないと判断すると、提示装置100に経時変化情報が無い旨の通知を含む応答を送信する。応答受信部104が経時変化情報が無い旨の通知を含む応答を受信すると、表示部105は、経時変化情報に基づいて、閲覧が開始された試合の状態をアニメーション表示せず、例えば、閲覧が開始された時に表示されている領域402が固定表示される。
【0071】
記録部106は、時間順に閲覧が開始された対象の状態が表示される毎に、画面に最新に表示された状態の日時を、最終日時として記録する。
【0072】
例えば、表示部105が、
図8に示すように、“2022年3月23日23時00分”の状態情報に基づいて領域402を表示すると、記録部106は、
図6の閲覧情報において、対象ID“XXX-1”に対応付けられた最終日時を“2022年3月23日23時00分”に更新して記録する。また、表示部105が、“2022年3月23日23時05分”の状態情報に基づいて領域402を表示すると、記録部106は、
図6の閲覧情報において、対象ID“XXX-1”に対応付けられた最終日時を“2022年3月23日23時05分”に更新して記録する。記録部106は、閲覧が中止されるまで、
図6の閲覧情報の最終日時の更新を行う。
【0073】
また、検知部101は、閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから第2の所定時間以内、受信された応答に指定された経時変化情報を提示装置100に保持させる。
【0074】
第2の所定時間は、アプリケーションの管理者が任意に設定する値であり、例えば、5分とする。
【0075】
例えば、検知部101は、閲覧が中止したことが検知されてから5分間は、応答受信部104により受信された応答に指定された経時変化情報を記録媒体14に格納させておく。
【0076】
要求送信部103は、閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから第2の所定時間以内、要求の送信を抑制する。
【0077】
例えば、要求送信部103は、検知部101により閲覧が中止したことが検知されてから5分間は、検知部101により閲覧を開始したこと、すなわち閲覧を再開したことが検知されたとしても、経時変化情報の提供を要求する要求を送信しない。
【0078】
表示部105は、閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから、第2の所定時間以内に閲覧が再開されると、保持された経時変化情報に基づいて、閲覧が中止された時点から対象の状態の表示を再開する。
【0079】
例えば、表示部105が、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの状態情報が含まれる経時変化情報に基づいて、アニメーション表示している間に、画面に“2022年3月23日23時00分”の状態情報に基づいて領域402が表示されている時に、検知部101により閲覧の中止が検知されたとする。この場合、記録部106は、最終日時を“2022年3月23日23時00分”として記録する。そして、検知部101は、閲覧の中止が検知されてから5分以内は、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの状態情報が含まれる経時変化情報を記録媒体14に保持させる。そして、検知部101により“2022年3月24日17時01分”に閲覧の開始(再開)が検知されると、要求送信部103は要求を送信せずに、表示部105は、記録媒体14に格納された最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの状態情報が含まれる経時変化情報に基づいて、更新された最終日時“2022年3月23日23時00分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの状態情報に基づいて、アニメーション表示を行う。
【0080】
一方、検知部101により閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから5分経過後の“2022年3月24日17時06分”に閲覧が再開されると、要求送信部103は、最終日時“2022年3月23日23時00分”が指定された要求をサーバ200へ送信する。次に、応答受信部104は、最終日時“2022年3月23日23時00分”から現在日時“2022年3月24日17時06分”までの5分毎の状態情報が含まれる経時変化情報が指定された応答を、サーバ200から受信する。そして、表示部105は、受信した応答に指定された経時変化情報に基づいて、アニメーション表示を行う。
【0081】
(4.実施形態のサーバの機能構成)
サーバ200の機能構成について、
図3を用いて説明する。
【0082】
サーバ200は、機能的には、要求受信部201と、応答送信部202と、を備える。本実施形態において、CPU11及び通信デバイス16が協働して、要求受信部201及び、応答送信部202として機能する。
【0083】
要求受信部201は、閲覧者による閲覧が開始された対象について取得された最終日時が指定された要求を、提示装置100から受信する。
【0084】
例えば、要求受信部201は、ユーザにより閲覧が開始された試合を示す対象ID“XXX-1”と最終日時“2022年3月22日11時30分”が指定された要求を、提示装置100から受信する。
【0085】
応答送信部202は、最終日時から現在日時までの閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、提示装置100へ送信する。
【0086】
例えば、応答送信部202は、
図5の状態情報を参照して、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の状態情報を特定し、特定した状態情報が含まれる経時変化情報が指定された応答を、提示装置100へ送信する。
【0087】
そして、提示装置100に、閲覧者が閲覧をしている間、サーバ200から送信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、最終日時から現在日時までの時間順に、閲覧が開始された対象の状態を画面に表示させる。
【0088】
例えば、提示装置100において、応答受信部104が、経時変化情報が指定された応答を受信し、検知部101が、ユーザが閲覧をしていると検知すると、表示部105は、経時変化情報に含まれる、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の値に基づいて、領域402に表示される画像を変化させてアニメーション表示する。
【0089】
(5.実施形態の提示装置の動作)
本実施形態の提示装置100が実行する提示処理について、
図10を用いて説明する。例えば、ユーザがアプリケーションを起動すると、
図10の提示処理が開始される。
【0090】
検知部101は、閲覧者が対象の状態の閲覧を開始したか否かを検知する(ステップS101)。検知部101が、閲覧者が対象の状態の閲覧を開始したことを検知すると(ステップS101;YES)、取得部102は、閲覧が開始された対象について、最終日時を取得する(ステップS102)。一方、検知部101が、閲覧者が対象の状態の閲覧を開始したことを検知しない場合(ステップS101;NO)、そのまま待機する。
【0091】
例えば、ユーザが、アプリケーションにおいて、対象ID“XXX-1”の試合のページ400-1(
図4)を表示させ、画面に領域402が表示されると、検知部101は、ユーザが対象ID“XXX-1”の試合の状態の閲覧を開始したことを検知する。そして、取得部102は、
図6の閲覧情報を参照して、対象ID“XXX-1”の試合の最終日時“2022年3月22日11時30分”を取得する。一方、画面に領域402が表示されない場合は、検知部101は、ユーザが試合の状態の閲覧を開始したことを検知せず、そのまま待機する。
【0092】
要求送信部103は、閲覧が開始された対象について取得された最終日時が指定された要求を、サーバ200へ送信する(ステップS103)。
【0093】
例えば、要求送信部103は、対象ID“XXX-1”と最終日時“2022年3月22日11時30分”が指定された要求を送信する。
【0094】
応答受信部104は、最終日時から現在日時までの閲覧が開始された対象の経時変化情報が指定された応答を、サーバ200から受信する(ステップS104)。
【0095】
例えば、例えば、応答受信部104は、サーバ200から、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の状態情報が含まれる経時変化情報を受信する。
【0096】
表示部105は、受信された応答に指定された経時変化情報に基づいて、最終日時から現在日時までの時間順に、閲覧が開始された対象の状態の表示を開始する(ステップS105)。
【0097】
例えば、表示部105は、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの5分毎の状態情報に基づくアニメーション表示を開始する。
【0098】
記録部106は、時間順に、閲覧が開始された対象の状態が表示される毎に、画面に最新に表示された状態の日時を最終日時として記録する(ステップS106)。
【0099】
例えば、表示部105が、
図8に示すように、“2022年3月23日23時00分”の状態情報に基づいて領域402を表示すると、記録部106は、
図6の閲覧情報において、対象ID“XXX-1”に対応付けられた最終日時を“2022年3月23日23時00分”と記録する。
【0100】
表示部105は、表示開始から第1の所定時間を経過したか否かを判断する(ステップS107)。表示部105は、表示開始から第1の所定時間を経過したと判断すると(ステップS107;YES)、表示を終了し(ステップS108)、ステップS111に進む。一方、表示部105は、表示開始から第1の所定時間を経過していないと判断すると(ステップS107;NO)、検知部101は、閲覧の中止を検知したか否かを判断する(ステップS109)。
【0101】
例えば、表示部105は、アニメーション表示の開始から第1の所定時間“15秒”を経過したと判断すると、アニメーション表示を終了し、ステップS111に進む。一方、表示部105は、アニメーション表示の開始から第1の所定時間“15秒”を経過していないと判断すると、検知部101は、閲覧の中止を検知したか否かを判断する。
【0102】
検知部101は、閲覧の中止を検知したと判断すると(ステップS109;YES)、表示部105は表示を停止し、検知部101は、経時変化情報を提示装置100に保持させる(ステップS110)。一方、検知部101は、閲覧の中止を検知していないと判断すると(ステップS109;NO)、ステップS106に戻る。
【0103】
例えば、検知部101が、“2022年3月23日23時00分”の状態情報に基づいて領域402に画像が表示されている時に、閲覧の中止を検知したと判断すると、表示部105は、表示を停止し、検知部101は、最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの状態情報が含まれる経時変化情報を記録媒体14に保持させる。
【0104】
検知部101は、閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから第2の所定時間を経過したか否かを判断する(ステップS111)。検知部101は、閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから第2の所定時間を経過したと判断すると(ステップS111;YES)、ステップS101に戻る。一方、検知部101は、閲覧が開始された対象の状態の閲覧が中止されてから第2の所定時間を経過していないと判断すると(ステップS111;NO)、閲覧が再開されたか否かを検知する(ステップS112)。そして、検知部101は、閲覧が再開されたことを検知すると(ステップS112;YES)、表示部105は保持された経時変化情報に基づいて、閲覧が中止された時点から対象の状態の表示を再開する(ステップS113)。そして、ステップS106に進む。一方、検知部101は、閲覧が再開されたことを検知しない場合(ステップS112;NO)、ステップS111に進む。
【0105】
例えば、検知部101は、閲覧の中止を検知してから5分経過したと判断すると、ステップS101に戻る。一方、検知部101は、閲覧の中止を検知してから5分経過していないと判断すると、閲覧が再開されたか否かを検知する。検知部101が、閲覧の中止から5分以内に再開を検知すると、表示部105は、記録媒体14に格納された最終日時“2022年3月22日11時30分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの状態情報が含まれる経時変化情報に基づいて、更新された最終日時“2022年3月23日23時00分”から現在日時“2022年3月24日17時00分”までの状態情報に基づいて、アニメーション表示を開始する。一方、検知部101が、閲覧の中止から5分以内に再開を検知しない場合は、ステップS111に戻る。
【0106】
本実施形態によれば、対象の状態の経時変化のうち、閲覧者が閲覧していない経時変化を、閲覧者に提示することができる。したがって、ユーザが対象の状態について閲覧を再開すると、閲覧の中止から再開までに起こった対象の状態の変化を、視覚的及び直感的に把握することができる。
【0107】
また、本実施形態によれば、対象の状態は、最終日時から現在日時までの経時変化情報に基づいて、所定時間以内に表示され、所定時間は、最終日時から現在日時までの期間に基づいて調整される。これにより、対象の状態の変化を表示する期間が長い場合は、表示される期間を長くすることにより、ユーザは適切な速度で、対象の状態の経時変化を確認ことができる。
【0108】
また、本実施形態によれば、対象の状態の経時変化が所定の条件を満たさない場合は、経時変化情報に基づく表示を行わない。これにより、ユーザにより経時変化が認識されにくい場合は、アニメーション表示の処理を省くことができ、提示装置の処理の軽減を図ることができる。
【0109】
また、本実施形態によれば、閲覧の中止後に短期間で再開される場合は、経時変化情報の提供の要求の送信を抑制して、保持された経時変化情報に基づいて、中止された時点から表示を開始する。これにより、提示装置及びサーバの通信に係る処理の軽減を図ることができる。
【0110】
(6.変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
【0111】
上記実施形態おいて、1つのページに、1つの対象(試合)の情報が含まれ、1つの対象の状態の経時変化を提示する例を示したが、これに限らず、提示装置100は複数の対象の状態の経時変化を提示することもできる。
【0112】
具体的には、画面に表示される1つのページには、複数の対象がスクロールにより表示可能に配置されており、検知部101は、画面に対象が、スクロールにより対象の第1の所定割合以上表示されると、閲覧を開始したことを検知し、画面に対象が、スクロールにより対象の第2の所定割合以上表示されなくなくと、閲覧を中止したことを検知するようにしてもよい。
【0113】
図11に、複数の対象がスクロールにより表示可能に配置される1つのページの例を示す。ページ400-2は、スポーツ振興くじの試合の一覧ページである。ページ400-2には、複数の試合のそれぞれについてアニメーション表示がされる領域411~413が含まれる。領域411~413をタップ等により選択すると、ページ400-1に示すような各試合の詳細情報が示されるページに遷移する。領域411~413には、ページ400-1の領域402と同様に、フィールドの画像、スタジアムのスタンドの画像、及び、スタジアムの上空の画像が含まれる。また、領域411~413には、それぞれの試合の名称の画像414,417,420と、対戦チーム名の画像415,416,418,419,421,422と、が含まれる。
図11において、矩形423は、提示装置100の画面に表示される領域を示すものとする。スクロールにより、矩形423の位置は上下に移動し、したがって、スクロールにより画面に表示される試合の情報は変わる。
【0114】
例えば、検知部101は、画面(矩形423)に試合の領域が、画面の第1の所定割合以上表示されると、その領域の試合について閲覧を開始したことを検知する。また、検知部101は、画面(矩形423)に試合の領域が、画面の第2の所定割合以上表示されなくなると、その領域の試合について閲覧を中止したことを検知する。例えば、第1の所定割合を70%、第2の所定割合を30%とする。例えば、
図12に示すように、下方にスクロールをして、画面(矩形423)に領域412の70%以上が表示されると、検知部101は、領域412に表示される試合の状態について、閲覧を開始したことを検知する。また、検知部101は、
図12に示すように、下方にスクロールをして、画面(矩形423)に領域411の30%以上が表示されなくなると、領域411に表示される試合の状態について、閲覧を中止したことを検知する。
【0115】
検知部101により領域412に表示される試合の状態について、閲覧を開始したことが検知されると、取得部102は、領域412に表示される試合について最終日時を取得し、要求送信部103は、最終日時が指定された要求を、サーバ200へ送信し、応答受信部104は、最終日時から現在日時までの、領域412に表示される試合の経時変化情報が指定された応答を、サーバ200から受信する。そして、表示部105は、領域412に表示される試合の状態について、経時変化情報に基づいたアニメーション表示を行う。一方、検知部101により領域411に表示される試合の状態について、閲覧を中止したことが検知されると、表示部105は、領域411に表示される試合の状態について、経時変化情報に基づいたアニメーション表示を停止する。
【0116】
また、スクロールにより、第2の所定時間以内に、領域411が画面の第1の所定割合以上表示されると、要求送信部103は、サーバ200に要求を送信せずに、表示部105は、保持された経時変化情報に基づいて、閲覧が中止された時点から表示が開始する。一方、クロールにより、第2の所定時間経過後に、領域411が画面の第1の所定割合以上表示されると、要求送信部103は、サーバ200に要求を送信し、サーバ200から受信した応答に指定された指定経時変化情報に基づいて、試合の状態のアニメーション表示を開始する。
【0117】
また、上記実施形態において、状態情報の天気に基づいて、時系列順に表示する例を示したが、これに限らない。例えば、経時変化情報が複数日分の状態情報を含む場合は、同じ時間帯の天気の変化について、複数日分の天気の変化を1日にまとめて表現するようにしてもよい。例えば、複数日の同時間帯の天気のうち、最も多い天気、或いは、最も少ない天気といった代表的な天気の状態情報のみを経時変化情報に含めてもよい。例えば、3日分の状態情報を含む場合、12時~15時の天気が、晴れ、雨、晴れの場合、経時変化情報に含まれる12時~15時の状態情報の天気を晴れとする。また、経時変化情報に含まれる状態情報の日数に応じて、まとめる日数を調節するようにしてもよい。例えば、6日分の状態情報を含む場合は、6日分の天気の変化を2日にまとめて表現するようにしてもよい。6日間の上空の変化をそのまま表示しようとすると、第1の所定時間以内に6回、朝と夜が繰り返され、再生速度が速く表示されるので、状態の把握が難しくなってしまうことが考えられる。しかし、このように、代表的な天気を数日間の変化として見せることにより、状態の把握が容易になる。
【0118】
また、上記実施形態に係る提示装置100の動作を規定するプログラムを、既存のパーソナルコンピュータ又は情報端末装置に適用することで、当該パーソナルコンピュータ又は情報端末装置を、実施形態に係る提示装置100として機能させることも可能である。
【0119】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明によれば、対象の状態の経時変化のうち、閲覧者が閲覧していない経時変化を、閲覧者に提示することが可能なプログラム、サーバ及び提示方法を提供することができる。
【符号の説明】
【0121】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 記録媒体
15 出力デバイス
16 通信デバイス
17 入力デバイス
18 バス
100 提示装置
101 検知部
102 取得部
103 要求送信部
104 応答受信部
105 表示部
106 記録部
200 サーバ
201 要求受信部
202 応答送信部
300 コンピュータ通信網
400-1,400-2 ページ
401,402,403,411,412,413 領域
404~408,414~422 画像
409,410 ドット
423 矩形
500 情報処理装置