IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローズマウント インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図1
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図2A
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図2B
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図2C
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図2D
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図2E
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図3
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図4
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図5
  • 特許-多段式不可逆性センサカップリング 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】多段式不可逆性センサカップリング
(51)【国際特許分類】
   G01L 19/14 20060101AFI20240903BHJP
【FI】
G01L19/14
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023517927
(86)(22)【出願日】2021-09-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-03
(86)【国際出願番号】 US2021048645
(87)【国際公開番号】W WO2022060569
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-04-07
(31)【優先権主張番号】17/025,017
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ラッチ,タイレル・エル
(72)【発明者】
【氏名】シモン,ジョン・ダブリュー
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-531230(JP,A)
【文献】特表2019-507873(JP,A)
【文献】特表2003-510598(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0096823(KR,A)
【文献】実開昭57-011390(JP,U)
【文献】特開2014-170933(JP,A)
【文献】特開平10-132638(JP,A)
【文献】特開平11-190674(JP,A)
【文献】特開平07-200983(JP,A)
【文献】特表2000-500564(JP,A)
【文献】特開昭63-168528(JP,A)
【文献】特開昭53-050991(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0063648(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0121301(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0359286(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/00-27/02
G01D 1/00-21/02
H01R
F16L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサを有するセンサボディであって、センサボディ壁及び少なくとも一つのセンサボディ係合機構を有するセンサボディと;
前記センサボディと摺動自在に係合するように構成されたクリップバレルであって、少なくとも一つのクリップバレル係合機構を有するクリップバレルと;
前記クリップバレルと摺動自在に係合するように構成されたウェッジクリップであって、前記ウェッジクリップ、クリップバレル及びセンサボディがいっしょに完全に係合するとき前記少なくとも一つのセンサボディ係合機構を付勢して前記少なくとも一つのクリップバレル係合機構と協働的に係合させるように構成されている少なくとも一つのウェッジクリップ係合機構を有するウェッジクリップと
を含む、多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項2】
前記センサボディ壁が円柱形である、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項3】
前記少なくとも一つのセンサボディ係合機構が、前記少なくとも一つのクリップバレル係合機構を受けるように構成されている凹部を含む、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項4】
前記少なくとも一つのクリップバレル係合機構が、前記少なくとも一つのセンサボディ係合機構と係合するように構成されているウェッジ形の端部をそれぞれが有する複数のフィンガを含む、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項5】
前記センサボディ及び前記クリップバレルの少なくとも一方が、前記センサボディと前記クリップバレルとの間の回転を防ぐように構成されている、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項6】
前記クリップバレル及び前記ウェッジクリップの少なくとも一方が、前記クリップバレルと前記ウェッジクリップとの間の回転を防ぐように構成されている、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項7】
前記センサが、温度センサ、圧力センサ、ガスセンサ、pHセンサ及び伝導度センサからなる群から選択される、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項8】
前記少なくとも一つのウェッジクリップ係合機構が、前記ウェッジクリップの遠心端に位置するウェッジクリップ干渉機構を含み、前記少なくとも一つのウェッジクリップ係合機構が、前記少なくとも一つのクリップバレル係合機構と係合するとき、ウェッジを形成する、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項9】
前記ウェッジクリップが、前記クリップバレル内に摺動自在に受けられるように構成された円柱形の側壁を有する、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項10】
前記ウェッジクリップが、前記ウェッジクリップの、前記少なくとも一つのウェッジクリップ係合機構から反対側の端部に配置されたねじ部分を含む、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項11】
前記クリップバレルが、前記クリップバレルと前記センサボディとが完全に係合するとき前記センボディに当接するように構成されたカラーを含む、請求項1記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項12】
前記クリップバレルが、前記カラーに近接するショルダー部分を含み、前記ショルダー部分が、その周囲に配置された封止要素を有する、請求項11記載の多段式不可逆性センサカップリング。
【請求項13】
センサボディ内に配置されたセンサと;
電子機器ハウジング内に配置された制御装置と;
前記センサに電気的に結合された測定回路であって、前記電子機器ハウジング内に配置され、前記制御装置に結合されており、前記センサの電気的特性を測定し、前記電気的特性のデジタル指示を前記制御装置に提供するように構成されている測定回路と
を含み、前記電子機器ハウジング及び前記センサボディが多段式不可逆性カップリングを介して互いに結合されており
前記多段式不可逆性カップリングが、
センサボディ壁及び少なくとも一つのセンサボディ係合機構を有するセンサボディと;
前記センサボディと摺動自在に係合するように構成されたクリップバレルであって、少なくとも一つのクリップバレル係合機構を有するクリップバレルと;
前記クリップバレルと摺動自在に係合するように構成されたウェッジクリップであって、前記ウェッジクリップ、クリップバレル及びセンサボディがいっしょに完全に係合するとき前記少なくとも一つのセンサボディ係合機構を付勢して前記少なくとも一つのクリップバレル係合機構と協働的に係合させるように構成されている少なくとも一つのウェッジクリップ係合機構を有するウェッジクリップと
を含む、
プロセス変量測定システム。
【請求項14】
前記制御装置に結合された通信回路をさらに含み、前記通信回路が、前記センサの電気的特性に基づいてプロセス変量の指示を遠隔デバイスに提供するように構成されている、請求項13記載のプロセス変量測定システム。
【請求項15】
前記多段式不可逆性カップリングがシールをオーバーモールド成形されている、請求項13記載のプロセス変量測定システム。
【請求項16】
前記シールがポリマーシールである、請求項15記載のプロセス変量測定システム。
【請求項17】
センサカップリングを製造する方法であって、
センサを有するセンサボディを提供する工程;
クリップバレルを提供する工程;
ウェッジクリップを提供する工程;
前記クリップバレルのカラーが前記センサボディの端部に接触するまで前記クリップバレルを前記センサボディに対して軸方向に動かす工程;及び
ウェッジクリップ干渉機構が前記クリップバレルの内部ウェッジ部分と係合するまで前記ウェッジクリップを前記クリップバレルに対して軸方向に動かす工程
を含む方法。
【請求項18】
前記クリップバレルを前記センサボディに対して軸方向に動かした後かつ前記ウェッジクリップを前記クリップバレルに対して軸方向に動かす前に、センサ動作を検証する工程をさらに含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記クリップバレルを前記センサボディに対して軸方向に動かす間に前記クリップバレルの回転を防ぐ工程をさらに含む、請求項17記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
プロセス測定・制御工業は、化学、パルプ、石油、医薬品、食品及び他の加工プラントにおけるスラリー、液体、蒸気、ガスなどの流体と関連するプロセス変量を遠隔でモニタするためにプロセス変量伝送器を用いる。プロセス変量の例、圧力、温度、流量、レベル、濁度、濃度、化学組成、pH、ガス検出及び/又は定量ならびに他の性質を含む。
【0002】
プロセス測定システムは、温度などの特定の変量を感知するように設計されたセンサを用い、プロセス変量を計算するために使用することができる、センサの電気的パラメータを感知又は決定するための測定回路を用いる。たとえば、RTDは、温度とともに変化する抵抗値を有する。RTDに結合された測定回路は、小さな電流を駆動してRTDに通し、RTDにかかる電圧を測定するように構成されていることができる。測定された電圧は、RTDの抵抗値、ひいては温度を示す。
【0003】
もう一つの例においては、ガス検出システムは、硫化水素(H2S)などの特定のガスの存在に対して電気的応答を提供する電気化学センサを用いることができる。そのような場合、測定回路は、センサ応答を測定する、又は他のやり方で得るために適当な電気励起をガス検出センサに提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、プロセス測定システムは、適当な検出電子機器に結合された多種多様なセンサを用いる。さらに、場合によっては、センサはまた、センサシグナルをプロセス測定システムの高次電子機器に提供する前にセンサシグナルを増幅、線形化又は他のやり方で処理することができるセンサ電子機器を含むこともある。したがって、多くのプロセス測定システムにおいては、センサをプロセス測定システムのセンサ測定電子機器又は高次電子機器に物理的かつ電気的に結合する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
多段式不可逆性センサカップリングが提供される。センサボディは、センサを含み、センサボディ壁及び少なくとも一つのセンサボディ係合機構を有する。クリップバレルは、センサボディと摺動自在に係合するように構成され、少なくとも一つのクリップバレル係合機構を有する。ウェッジクリップは、クリップバレルと摺動自在に係合するように構成され、ウェッジクリップ、クリップバレル及びセンサボディがいっしょに完全に係合するとき少なくとも一つのセンサボディ係合機構を付勢して少なくとも一つのクリップバレル係合機構と協働的に係合させるように構成されている少なくとも一つのウェッジクリップ係合機構を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の実施形態が特に有用であるプロセス測定システムのブロック図である。
図2A】本発明の実施態様に従うセンサボディカップリングの断面図である。
図2B】本発明の実施態様に従う、部分的にアセンブルされたセンサボディカップリングの図である。
図2C】本発明の実施態様に従う、部分的にアセンブルされたセンサボディカップリングの一部分の図である。
図2D】本発明の実施態様に従う、アセンブルされたセンサボディカップリングの図である。
図2E】本発明の実施態様に従う、完全にアセンブルされたセンサボディカップリングの一部分の図である。
図3】本発明の実施態様に従う、一つ以上の回転防止機構を示すための、互いに係合したクリップバレル及びウェッジクリップの一部分の断面斜視図である。
図4】本発明の実施態様に従う、回転を防ぐためにチャネル内に配置された垂直方向クリートを示す拡大図である。
図5】本発明の実施態様に従う、センサボディの回転防止溝内に係合する回転防止ロックを有するクリップバレルのカラーを示す図である。
図6】本発明の実施態様に従う、センサボディをプロセス測定システムの電気機器ハウジングに結合する方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示的な実施形態の詳細な説明
一部のプロセス測定・制御システムは、センサボディ又はモジュールを電子機器ハウジング又はモジュールに物理的かつ電気的に取り付けることを要する。センサボディをアセンブルするとき、多く場合、アセンブリの最終的部分を永久的に接着するために接着剤を使用する必要がある。この永久的な接着は、接着接合部の質を保証するために制御された製造プロセスを必要とする。多くの場合、これは、システム構築リードタイムにさらなる時間数及び/又は日数を加える。加えて、永久的な接着剤を塗布する前に、センサは時々、最終アセンブリライン上で検査される必要があり、作業者による接着プロセスの取り扱いのせいで、センサボディと電子機器ハウジングとの間の内部電気接続が損傷又は他のやり方で損なわれるおそれがある。
【0008】
以下に説明する実施形態は一般に、永久的な接着剤を使用しない、センサボディと電子機器ハウジングとの間の永久的な機械的カップリングを提供する。実施形態は、最終アセンブリにおいて最終的にコネクタをセンサボディに結合する前に、センサに取り付けられる電気/シグナルコネクタを配線し、検査することができるよう、センサボディの電気的端部の部分的アセンブリを可能にする。
【0009】
図1は、本発明の実施形態が特に有用であるプロセス測定システムのブロック図である。プロセス測定システム100は一般に、インタフェース105でセンサボディ103に結合された電子機器ハウジング101を含む。電子機器ハウジング101は、測定回路108から受信されたセンサシグナルを一つ以上のプロセス変量出力へと変換するために一つ以上のプログラムステップを実行することができる制御装置102を含むことができる。いくつかの実施形態において、制御装置102はマイクロプロセッサであることができる。
【0010】
電子機器ハウジング101はまた、「To All(全部品へ)」と標識された矢印によって示すようにシステム100内の様々なサブコンポーネントに結合される電源モジュール104を含むことができる。システムがバッテリ駆動式である例において、電源モジュール104は、充電可能又は非充電可能である一つ以上のバッテリと、適当な電源コンディショニング回路とを含むことができる。
【0011】
制御装置102は通信回路106に結合され、この通信回路は、プロセス変量出力に関する情報を運ぶことができる適当な回路を含むことができる。通信回路106は、上記のように、制御装置102がプロセス変量情報を遠隔デバイスに送ることを許すが、同じく、制御装置102が一つ以上の遠隔デバイスから情報を受信することをも許すことができる。そのようなプロセス通信の好適な例は、4~20mAプロトコル、Highway Addressable Remote Transducer(HART(登録商標))プロトコル、FOUNDATION(商標)フィールドバスプロトコル及びWirelessHARTプロトコル(IEC62591)を含む。
【0012】
測定回路108は、センサ110の電気的応答を測定するのに適当な回路を含む。たとえば、測定回路108は、電圧又は電流ソースと、センサ110からのアナログシグナルを読み、又は他のやり方でインタロゲートし、そのデジタル指示を制御装置102に提供するための適当な増幅・アナログ/デジタル変換器とを含む。
【0013】
センサ110がセンサボディ103内に配置され、そのセンサが選択されるプロセス変量とともに変化する電気的特性を有する。たとえば、センサ110は温度センサ又は圧力センサであることができる。他の例において、センサ110は、ガスセンサ、pHセンサ、伝導度センサなどであってもよい。センサボディ103は、永久的なカップリング105を介して電子機器ハウジング101に結合されている。センサ110は、永久的なカップリング105を介して測定回路108に電気的に結合されている。
【0014】
図2Aは、本発明の実施態様に従うセンサボディカップリングの断面図である。センサボディの一部分が参照番号150で示され、一般に、クリップバレル158上の協働的なスナップリング又はフィンガ156と係合するように構成されている内部機構154を有する実質的に円柱形の側壁152を含む。図示する実施形態において、機構154は、フィンガ156を受けるようにサイズ設定され、成形された凹部155を含む。センサボディ150は、カップリングが完成するとき電子機器ハウジングの協働的なピンと係合する適当な数の電気的相互接続ピンを有することができる。
【0015】
クリップバレル158は、図示する例において、一つ以上の回転防止機構160を含み、これは、以下、図3及び4を参照してさらに詳細に説明する。回転防止機構160は、、クリップバレル158がセンサボディ150に対して回転しないこと(これら二つの部品が互いに結合するとき)を保証する。図示するように、クリップバレル158はまた、一般に、カラー162を含み、このカラーは、ショルダー部分164と、ショルダー部分164の周囲に配置された封止リング、たとえばOリング166とを有する。また、ウェッジクリップ170が、側壁174の遠心端に配置されたウェッジクリップ干渉機構172を有する状態で示されている。側壁174は概して円柱形であり、干渉機構172から、雌ねじ係合部分176として示されたねじ係合部分まで延びる。
【0016】
アセンブリ中、クリップバレル158は、まず、センサボディ150に対して矢印180の方向に動かされる。この動きが起こるとき、図2Bに示すように、係合機構156は互いに近く配置される。見てとれるように、機構154、156は、互いに近接しているが、まだ係合してはおらず、封止リング166が、センサボディ150の側壁152の内面に対して封止している。
【0017】
図2Cは、互いに近接して配置されているが、まだ互いに機械的に係合してはいない協働的機構154、156を示す、図2Bの一部分の拡大図である。機構154、156が互いに近接して配置されているが、まだ互いに機械的に係合してはいないとき、カップリングアセンブリの段階1は完了である。
【0018】
図2Dは、カップリングアセンブリの第二段階の完了を示す。具体的には、ウェッジクリップ170が、クリップバレル158に対し、矢印180によって示される方向に動かされる。この動きは、ウェッジクリップ170の端部係合機構172がクリップバレル158の内部ウェッジ部分182と係合するまで起こる。端部係合機構172と内部ウェッジ部分182との係合は、協働的機構154、156を係合させ、それにより、センサボディの多段階式不可逆性カップリングを完成させる。図2Eは、協働的機構154、156が互いに係合し、干渉機構172及び182が互いに係合した二段階式カップリング動作の完了を示す拡大図である。この時点で、クリップバレル又はウェッジクリップを有意に損傷しない限りデカップリング又は解除することができない永久的な機械的カップリングが形成されている。
【0019】
二段階式アセンブリプロセスは一般に、2ピースアセンブリで嵌まり合うウェッジタイプ接続を提供する。上述したように、クリップバレル158及びウェッジクリップ170は、図2Aに示す事前アセンブル定位に配置される。クリップバレル158は、図2B及び2Cに示すように、干渉を受けずにセンサボディ150に滑り込むように設計されている。クリップバレル158は、図2Cに示すように、センサボディの溝と係合する、離間したかぎ状のフィンガなどの係合機構を有する。そして、この第一段階ののち、センサは、機能するセンサを確認するための最終ライン検査を受けることもできるし、適当な方法で較正する、又は相互作用させることもできる。また、欠陥品センサの手直しがプロセス中のこの時点で可能である。ウェッジクリップ170の挿入が2ピースアセンブリの第二段階である。この時点で、ウェッジクリップ170は、クリップバレル158のかぎ状フィンガを押し広げる。ウェッジクリップ170はまた、図2D及び2Eに示すように、クリップバレル158と係合するときウェッジとして働き、それによって永久的なカップリングを形成する機構172を有する。設計することができる部品の単一方向運動のおかげで、第二段階における接続損傷の確率は低い。カップリングは十分に大きな力で引き離すことができるが、設計は、それが起こるならば使用不能になるように意図されている。したがって、機械的カップリングは永久的とみなされる。そのような永久的カップリングは、アセンブリが不正開封防止性であることを保証するのに役立つことができ、それは、様々な理由で有用であるといえる。
【0020】
図3は、本発明の実施態様に従う、一つ以上の回転防止機構を示すための、互いに係合したクリップバレル及びウェッジクリップの一部分の断面斜視図である。見てとれるように、一つ以上の縦方向回転防止クリート190がクリップバレル158の内面から内に延びている。これらのクリート1900は、ウェッジクリップ170の適当な溝192と係合する。このようにして、ウェッジクリップ170がクリップバレル158に軸方向に挿入されるとき、ウェッジクリップはクリップバレル158に対して回転することができない。
【0021】
図4は、回転を防ぐためにチャネル192内に配置された垂直方向クリート190を示す拡大図である。この回転防止機構は、アセンブリプロセス中に、ハウジング及び注封回路板に接続されたワイヤがねじれ、離脱しないことを保証するのに役立つ。
【0022】
図5は、クリップバレル158がセンサボディ150と係合するときセンサボディ150の回転防止溝202内に係合する回転防止タブ200を有するクリップバレル158のカラー162を示す図である。
【0023】
ここまでに記載された実施形態は一般に、スナップ係合及び/又は回転防止を提供する特定の機械的機構を示したが、様々な協働関係を逆にし得る、及び/又は代替の機械的機構を使用し得ることが明示的に考慮されよう。たとえば、図5に示す実施形態においては、クリップボディ158が、センサボディ150上のタブと係合する回転防止溝又はチャネルを含むこともできる。
【0024】
図6は、一つの実施態様に従う、センサボディをプロセス測定システムの電気機器ハウジングに結合する方法の流れ図である。方法300は、センサボディ、クリップバレル及びウェッジクリップを提供するブロック302から出発する。ブロック302に示す工程が完了すると、図2Aに示すような構造が調製される。次に、ブロック304で、クリップバレルをセンサボディに挿入する。この工程が完了したならば、センサをなおも相互作用させてもよい。たとえば、永久的なカップリングを完成させる前に、センサを検査して、機能するセンサを確認してもよい。工程304が完了すると、図2Bに示すような構造が提供される。次に、ブロック306で、ウェッジクリップをクリップバレルに挿入する。これが、センサボディへの永久的な機械的カップリングを完成させる。工程306が完了すると、図2Dに示すような構造が提供される。好ましくは、工程304及び306は、特定の部品に対するいかなる回転をも生じさせることなく、純粋に軸方向の動きで実施される。永久的な機械的カップリングが完成したならば、漏れを防止して接着結合部シールを交換しやすくするために、成形又はオーバーモールド成形されたシールをカップリングに提供することもできる。
【0025】
本明細書に記載された実施形態は、適当な材料を使用する構成部品に適用可能であるが、一部分が半分だけステンレス鋼であり、他の部分が半分だけ成形プラスチックであることができる単一のパーツが成形される実施形態を実現することもできることが明示的に考慮される。あるいはまた、単一のパーツは、厳密にステンレス鋼又は他の適切な金属で製造されることもできるし、厳密に成形プラスチック又は他の適当なポリマーで製造されることもできる。最後に、カップリングのサイズは用途に依存して異なることがある。
【0026】
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されたが、当業者は、発明の精神及び範囲を逸脱することなく、形態及び詳細において変更を加え得ることを認識するであろう。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3
図4
図5
図6