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特許7549163車両内のチャイルドカーシート状態のレーダ検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】車両内のチャイルドカーシート状態のレーダ検出
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/015 20060101AFI20240903BHJP
   B60N 2/28 20060101ALI20240903BHJP
【FI】
B60R21/015 340
B60R21/015 311
B60N2/28
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2023575442
(86)(22)【出願日】2022-06-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-17
(86)【国際出願番号】 US2022032480
(87)【国際公開番号】W WO2022261077
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2024-06-28
(31)【優先権主張番号】17/341,123
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】320003297
【氏名又は名称】トヨタ コネクテッド ノース アメリカ,インコーポレイティド
(73)【特許権者】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】サイモン ピー.ロバーツ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ダブリュ.リーサー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ティン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ジェイ.マクファーソン
(72)【発明者】
【氏名】キートン コーンサリ
(72)【発明者】
【氏名】デレク エー.トンプソン
(72)【発明者】
【氏名】セルゲイ アイ.ゲージ
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第211943041(CN,U)
【文献】特表2022-543776(JP,A)
【文献】独国実用新案第202012007185(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/00-21/38
B60N 2/00- 2/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の動作を制御するシステムであって、前記システムは、
ミリ波レーダセンサと、
プロセッサと、
前記プロセッサに対して通信可能に接続され、コンピュータ可読命令を含むセンサ制御モジュールを記憶するメモリと、
を備え、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うように前記レーダセンサの動作を自動的に制御させ、
少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴であって、少なくとも乳児専用チャイルドカーシート、チャイルドブースターシート、およびコンバーチブルチャイルドカーシートのいずれかを含むチャイルドカーシートのタイプを含む少なくとも1つの特徴を決定させ、
不適切なチャイルドカーシートの状態が存在するかどうかを決定するために、前記チャイルドカーシートのタイプと、前記チャイルドカーシートの決定されるタイプに関連するチャイルドカーシート比較情報とを比較させ、
不適切なチャイルドカーシートの状態の存在に応じて、前記車両の動作を制御させる、
システム。
【請求項2】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供が前記チャイルドカーシートに位置するかどうかを決定させ、
子供が前記チャイルドカーシートに位置する場合、前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記チャイルドカーシートに位置する前記子供の少なくとも1つの特徴を決定させ、
前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴を、不適切なチャイルドカーシートの状態が存在するかどうかを決定するために、前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴と前記チャイルドカーシートの決定されるタイプとを関連付ける前記チャイルドカーシート比較情報と比較させ、
決定される不適切なチャイルドカーシートの状態の存在に応じて、前記車両の動作を制御させる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
記チャイルドカーシートに位置する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴は、前記子供の身長及び体重を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に適切な1つ以上のタイプのチャイルドカーシートと関連付ける情報を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重並びにチャイルドカーシートのタイプを、前記身長及び体重を有する子供に対する前記車両内のチャイルドカーシートのタイプの少なくとも1つの適切な位置と関連付ける情報を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、前記チャイルドカーシートの位置を更に含み、前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に対する、前記チャイルドカーシートの前記位置に配置されたチャイルドカーシートの少なくとも1つの適切な向きと関連付ける情報を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
車両の動作を制御するシステムであって、前記システムは、
ミリ波レーダセンサと、
プロセッサと、
前記プロセッサに対して通信可能に接続され、コンピュータ可読命令を含むセンサ制御モジュールを記憶するメモリと、
を備え、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うように前記レーダセンサの動作を自動的に制御させ、
前記車両の内部の少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴であって、前記チャイルドカーシートが車両の前方助手席に配置されていること、および前記前方助手席の座席底部の位置であることを含む前記チャイルドカーシートの少なくとも1つの特性を決定させ、
前記前方助手席と対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面からの、前記座席底部の最大達成可能距離に対して、前記前方助手席の座席底部の位置を比較し、
前記前方助手席の座席底部の位置と最大達成可能距離との比較に応じて、前記車両の動作を制御させる、
システム。
【請求項8】
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記最大達成可能距離に対する前記座席底部の位置の比較に基づく、前記座席底部が現在、前記面からの前記最大達成可能距離に位置していないという決定に応じて、前記面からの前記最大達成可能距離まで前記前方助手席を自動的に移動させるように、前記車両の動作を制御させる、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
車両の動作を制御する方法であって、
前記車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップと、
少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴であって、少なくとも乳児専用チャイルドカーシート、チャイルドブースターシート、およびコンバーチブルチャイルドカーシートのいずれかを含むチャイルドカーシートのタイプを含む少なくとも1つの特徴を決定するステップと、
不適切なチャイルドカーシートの状態が存在するかどうかを決定するために、前記チャイルドカーシートのタイプと、前記チャイルドカーシートの決定されるタイプに関連するチャイルドカーシート比較情報とを比較するステップと、
不適切なチャイルドカーシートの状態の存在に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供が前記チャイルドカーシートに位置するかどうかを決定するステップと、
子供が前記チャイルドカーシートに位置する場合、前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記チャイルドカーシートに位置する前記子供の少なくとも1つの特徴を決定するステップと、
前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴を、不適切なチャイルドカーシートの状態が存在するかどうかを決定するために、前記子供の少なくとも1つの決定される特徴と前記チャイルドカーシートの決定されるタイプとを関連付ける前記チャイルドカーシート比較情報と比較するステップと、
決定される不適切なチャイルドカーシートの状態の存在に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記チャイルドカーシートに位置する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴は、前記子供の身長及び体重を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に適切な1つ以上のタイプのチャイルドカーシートと関連付ける情報を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重並びにチャイルドカーシートのタイプを、前記身長及び体重を有する子供に対する前記車両内のチャイルドカーシートのタイプの少なくとも1つの適切な位置と関連付ける情報を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、前記チャイルドカーシートの位置を更に含み、前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に対する、前記チャイルドカーシートの前記位置に配置されたチャイルドカーシートの少なくとも1つの適切な向きと関連付ける情報を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
車両の動作を制御する方法であって、
前記車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップと、
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、チャイルドカーシートが位置する前記車両の前方助手席の座席底部の位置を決定するステップと、
前記座席底部が、前記前方助手席と対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面からの前記座席底部の最大達成可能距離に位置されていないと決定するステップと、
前記座席底部が前記最大達成可能距離にないという決定に応じて、前記最大達成可能距離まで前記前方助手席を移動させるべきことを示す警告を生成するステップと、
を有する、方法。
【請求項16】
内部に命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御することと、
少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴であって、少なくとも乳児専用チャイルドカーシート、チャイルドブースターシート、およびコンバーチブルチャイルドカーシートのいずれかを含むチャイルドカーシートのタイプを含む少なくとも1つの特徴を決定することと、
不適切なチャイルドカーシートの状態が存在するかどうかを決定するために、前記チャイルドカーシートのタイプと、前記チャイルドカーシートの決定されるタイプに関連するチャイルドカーシート比較情報とを比較することと、
不適切なチャイルドカーシートの状態の存在に応じて、前記車両の動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記車両のカーシートのタイプに適切な位置、及び、前記チャイルドカーシートのタイプが前記車両の所定の位置に応じて向くべき方向の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される主題は、センサデータに応じた車両センサ及び車両動作の自律制御に関する。より具体的には、本明細書に記載される主題は、車両内のチャイルドカーシート及び子供の着座配置に関する状態を検出又は決定するように車両の内部をスキャンするための1つ以上のミリ波レーダセンサに関する動作の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドカーシートの使用を規定したルール及びガイドラインの数、並びに当該ルール及びガイドラインが知らされることなく突然変更され得るということが原因で、適用可能なルール及びガイドラインの全てに関して、標準的なユーザに対して通知状態にし、及び/又は通知状態を維持することは非実用的であり得る。1つ以上のカーシートガイドラインに関する、又は車両内の現在のチャイルドカーシート構成の不適合性に関する認識の欠如は、金銭的な罰金につながり得るか、又はカーシートに固定された子供に対するけがにすらつながり得る。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載される実施形態の一態様では、車両の動作を制御するシステムが提供される。システムは、ミリ波レーダセンサと、プロセッサと、プロセッサに対して通信可能に接続されたメモリと、を含み得る。メモリは、コンピュータ可読命令を含むセンサ制御モジュールを記憶し得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、車両の内部の少なくとも一部に関する少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにレーダセンサの動作を自動的に制御させる。センサ制御モジュールはまた、車両内部に関する少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を決定するように構成され得る。センサ制御モジュールはまた、チャイルドカーシートの少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較し、チャイルドカーシート比較情報に対する少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作を制御するように構成され得る。
【0004】
本明細書に記載される実施形態の別の態様では、車両の動作を制御する方法が提供される。方法は、車両の内部の少なくとも一部に関する少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップを含む。車両内部に関する少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴が決定される。次いで、チャイルドカーシートの少なくとも1つの決定される特徴は、チャイルドカーシート比較情報と比較され、チャイルドカーシート比較情報に対する少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作が制御される。
【0005】
本明細書に記載される実施形態の更に別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。媒体は、記憶される命令を含み、当該命令は、計算システムによって実行されると、計算システムに対して、車両の内部の少なくとも一部に関する少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御することを含む機能を行わせる。機能はまた、車両内部に関する少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を決定することを含む。機能はまた、チャイルドカーシートの少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較することと、チャイルドカーシート比較情報に対する少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作を制御することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本明細書の一部において援用され本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示の様々なシステム、方法、及び他の実施形態を示す。図において示される要素の境界(例えば、ボックス、ボックスのグループ、又は他の形状)は、境界の一実施形態を表すことが理解されるであろう。一部の実施形態では、1つの要素は、複数の要素として設計されてもよく、又は複数の要素は、1つの要素として設計されてもよい。一部の実施形態では、別の要素の内部構成要素として示される要素は、外部構成要素として実装されてもよく、逆もまた同様である。更に、要素は、縮尺通りに描かれていない場合がある。
【0007】
図1】本明細書に記載される実施形態による、車両の内部又は乗員区画を監視する1つ以上の車両センサを制御し、センサデータに応じて車両の動作を制御するシステムを組み込んだ車両の概略図である。
図2】追加の床ゾーンC及び荷物ゾーンGと共に、対応付けられる着座ゾーンA、B、及びD~Fにおける5つの座席の例示的な車両着座配置を示す車両内部の概略的な平面図である。
図3A】本明細書に記載される実施形態による、幼児専用のチャイルドカーシートの概略的な斜視図である。
図3B】本明細書に記載される実施形態による、チャイルドブースタシートの概略的な斜視図である。
図3C】本明細書に記載される実施形態による、コンバーチブルチャイルドカーシートの概略的な斜視図である。
図3D図3A図3Cのチャイルドカーシートとの比較目的での通常の車両座席の概略的な斜視図である。
図4】本明細書に記載される実施形態による、MMWレーダセンサの位置的な配置を示す車両内部の概略的な断面側面図である。
図5図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図であって、後部座席ゾーンのうちの1つに位置する後ろ向きのチャイルドカーシート内の子供を示し、前方助手席の後部からのエアバッグの展開を示している図である。
図6図2の平面図と同様の車両の概略的な平面図であって、前方助手席において、エアバッグが展開され得るダッシュボード又は他の面と対向して位置する後ろ向きのチャイルドカーシート内の子供を示している図である。
図7】車両の内部をスキャンし、センサデータに応じて車両の1つ以上の動作を制御するための車両レーダセンサの動作を示すフロー図である。
図7A図7のフロー図において行われるステップで取得されるレーダスキャン情報から決定され得るチャイルドカーシートの様々な特徴の非排他的な例を示す図である。
図7B図7のフロー図において行われるステップで取得されるレーダスキャン情報から決定され得る子供の様々な特徴の非排他的な例を示す図である。
図7C図7のフロー図において行われる別のステップで取得されるレーダスキャン情報から決定され得る子供の様々な特徴の非排他的な例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載される実施形態は、車両内部又は乗員区画におけるチャイルドカーシート及び子供の着座に関する状態を決定するように設計されたシステムに関する。ミリ波レーダセンサは、チャイルドカーシート及び子供(存在する場合)を検出するために車両内部をスキャンするように制御され得る。様々な状態及び様々なパラメータの値は、レーダスキャンによって提供される情報の分析を通じて決定され得る。当該状態及びパラメータ値は、車両内のチャイルドカーシートの適切な選択及び使用並びに子供の着座に関する連邦の、州の、地方の、及び他のルール及びガイドラインを記述し、それらに関する記憶情報と比較され得る。比較の結果に基づいて、(警告の生成、車両移動コマンドの条件付き遅延、及び他の動作などの)車両の動作は、自動的に制御され得るか、又はユーザと双方向的に制御され得る。
【0009】
本明細書で使用される、寸法又はパラメータの値の「決定」又は「決定すること」は、車両100の様々なモジュール、構成要素、及びシステム(例えば、レーダセンサ109、センサ制御モジュール117など)が、本明細書に記載される動作、評価、及び機能の実行を可能にするのに充分優れた精度及び/又は確実性の度合いで、寸法又はパラメータ値を検出又は計算できることを意味する。したがって、例えば、レーダスキャンデータの分析から導出される子供の身長などの寸法の値は、子供を物理的に測定することによって決定される値とは小さな度合いで異なり得るが、測定値の差は充分小さいため、本明細書に記載される動作、評価、及び機能は依然、検出又は導出される寸法又はパラメータ値に基づいて正確且つ確実に行われ得る。
【0010】
図1を参照すると、車両100の例が示されている。本明細書で使用される「車両」は、任意の形態の動力付き輸送手段である。1つ以上の実装態様では、車両100は、従来の動力を備えた、又はハイブリッドの乗用車である。乗用車に関する機構が本明細書に記載されるが、実施形態は乗用車に限定されないことが理解されるであろう。一部の実装態様では、車両100は、本明細書で述べられる機能の恩恵を受ける任意の形態の動力付き輸送手段であり得る。
【0011】
車両100はまた、様々な要素を含む。様々な実施形態では、車両100が、図1に示される要素の全てを有する必要はなくてもよいことが理解されるであろう。車両100は、図1に示される様々な要素の任意の組合せを有し得る。更に、車両100は、図1に示されるものに対して追加の要素を有し得る。一部の機構では、車両100は、図1に示される要素のうちの1つ以上を用いずに実装され得る。様々な要素は、図1の車両100内に配置されているものとして示されているが、当該要素のうちの1つ以上が車両100の外部に配置され得ることが理解されるであろう。
【0012】
車両100の考えられる要素のうちの一部は、図1に示されており、それを参照して記載される。更に、図示の簡略化及び明確化を目的として、対応する要素又は類似の要素を示すために異なる図の間で参照番号が適宜繰り返されていてもよいことが理解されるであろう。加えて、説明は、本明細書に記載される実施形態の充分な理解を提供するために、数多くの具体的な詳細を概説する。しかしながら、当業者は、当該要素の様々な組合せを使用して本明細書に記載される実施形態が実施され得ることを理解するであろう。
【0013】
図1は、本明細書に記載される実施形態による、車両の乗員区画を監視する1つ以上の車両センサを制御するシステムを組み込んだ車両100の概略ブロック図を示す。一部の例では、車両100は、自律モード、1つ以上の半自律動作モード、及び/又はマニュアルモードを選択的に切り替えるように構成され得る。このような切り替えは、現在既知であるか又は今後開発される好適な方法で実装され得る。「マニュアルモード」は、全て又は大部分の車両のナビゲーション及び/又は操作が、ユーザ(例えば、人間の運転者)から受信される入力に従って行われることを意味する。1つ以上の機構では、車両100は、マニュアルモードのみで動作するように構成された従来の車両であり得る。
【0014】
1つ以上の実施形態では、車両100は、自律車両である。本明細書で使用される「自律車両」は、自律モードで動作することができる車両を指す。「自律モード」は、1つ以上の計算システムを使用して人間の運転者から最小限の入力又は入力無しで車両100を制御し、走行ルートに沿って車両100をナビゲート及び/又は操作することを指す。1つ以上の実施形態では、車両100は、高度に自動化されているか、又は完全に自動化されている。1つ以上の機構では、車両100は、1つ以上の半自律動作モードで構成されており、当該モードでは、1つ以上の計算システムは、走行ルートに沿った車両のナビゲーション及び/又は操作の一部を行い、車両の操作者(すなわち、運転者)は、入力を車両に提供して、走行ルートに沿った車両100のナビゲーション及び/又は操作の一部を行う。
【0015】
車両100は、1つ以上のプロセッサ110を含み得る。1つ以上の機構では、プロセッサ110は、車両100のメインプロセッサであり得る。例えば、プロセッサ110は、電子制御ユニット(ECU)であり得る。車両100は、1つ以上のタイプのデータを記憶する1つ以上のデータストア115を含み得る。データストア115は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含み得る。好適なデータストア115の例には、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(リードオンリーメモリ)、PROM(プログラマブルリードオンリーメモリ)、EPROM(消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、若しくは任意の他の好適な記憶媒体、又はこれらの任意の組合せが含まれる。データストア115は、プロセッサ110の構成要素であり得るか、又はデータストア115は、プロセッサ110による使用のためにプロセッサ110に動作可能に接続され得る。本明細書の全体を通して使用される「動作可能に接続」という用語は、直接的又は間接的な接続を含み、直接的な物理的接触がない接続を含み得る。
【0016】
1つ以上のデータストア115は、センサデータ119を含み得る。本文脈では、「センサデータ」は、車両100が備えるセンサに関する任意の情報を意味し、当該センサに関する能力及び他の情報を含む。以下で説明されるように、車両100は、センサシステム120を含み得る。センサデータ119は、センサシステム120の1つ以上のセンサに関するものであり得る。一例として、1つ以上の機構では、センサデータ119は、センサシステム120の1つ以上のレーダセンサ109に関する情報を含み得る。
【0017】
1つ以上のデータストア115は、車両情報116を含み得る。車両情報116は、本明細書に記載される機能及び動作のいずれかの実行において、車両のレーダセンサ109、センサ制御モジュール117、及び/又は構成要素若しくはシステムのいずれかの動作を可能にし、及び/又は容易にする、車両100に関する任意の情報を含み得る。例えば、車両情報116は、(着座ゾーンA、B、及びD~F、床ゾーンC、荷物ゾーンG、並びに他の既定ゾーン(もしあれば)を含む内部ゾーン境界及び寸法、レーダセンサに対する及び/又は車両内部の他の面若しくは場所に対する(着座面、及びエアバッグが展開され得る面などの)様々な車両面の場所、前方助手席と対向して前方(すなわち、車両の前端に向かう方向)に位置するエアバッグが展開され得るダッシュボード又は他の面からの、前方助手席底部が位置し得る最大達成可能距離に関する情報と、他の関連情報と、を含み得る。
【0018】
1つ以上のデータストア115は、チャイルドカーシート比較情報111を含み得る。「チャイルドカーシート比較情報」は、チャイルドカーシート及びそこでの子供の着座に関する情報であり得る。このような情報は、チャイルドカーシートに関する規格、法律、勧告、及びガイドラインから取得されて、本明細書に記載されるように、レーダスキャンによって検出可能であり、及び/又はレーダスキャンから導出される情報との比較を容易にする形態に処理され得る。
【0019】
チャイルドカーシートの構造及び使用を規制するガイドライン及び法律は、様々な連邦の、州の、及び地方のソースによって公布され得る。例えば、チャイルドカーシートに関する一部の規制及びガイドラインは、NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)によって公布されるガイドラインを含むhttps://www.nhtsa.gov/equipment/car-seats-and-booster-seatsで分かり得る。ガイドライン及び法律によって提供され得るチャイルドカーシート比較情報のタイプには、各タイプのシートが車両内の所与の位置、子供の体重、子供のサイズ、及び/又は子供の年齢に応じて向いているべき方向、所与の体重/年齢及び寸法の子供についてのチャイルドカーシートの適切なサイズ及びタイプ、年齢及びサイズに応じた車両内の子供及びチャイルドカーシートの推奨位置、並びに他の関連情報が含まれる。
【0020】
1つ以上の機構では、(車両内の様々なタイプのカーシートの好適な位置、カーシートの構造的寸法、カーシートが後方ではなく前方を向き得る条件などの)チャイルドカーシートのルール及びガイドラインの規定は、レーダセンサによって検出可能であるか、又はレーダセンサデータから決定可能である、対応する現行のカーシートの特徴との比較を容易にする形態に処理又は適合され得る。このように処理又は適合された規定は、本明細書でまとめて「チャイルドカーシート比較情報111」と称される。
【0021】
一例では、適用可能なガイドラインは、2歳未満又は40ポンド(約18.144kg)未満の体重である子供は、後方着座ゾーンに配置された後ろ向きのチャイルドカーシートに固定される(例えば、子供502は、図5の着座ゾーンDに配置される)べきであることを示し得る。チャイルドカーシート比較情報111の一部として、各々のチャイルドカーシートの特徴(例えば、向き、位置(着座ゾーン)など)を表すように固有識別子が割り当てられ得、特徴の様々な状態を表すように各識別子に対して値が割り当てられ得る。
【0022】
例えば、カーシートの向きを表す変数S1は、後ろ向きに対して「1」の値を有し、前向きに対して「2」の値を有し得る。チャイルドカーシート比較情報111に記憶されるこの特徴の適切な値は、カーシートが配置される着座ゾーン、カーシートのタイプ、並びに/又は(利用可能な場合)子供の身長及び体重のような因子に基づいて割り当てられ得る。したがって、所与のカーシートタイプ、着座ゾーン、並びに子供の身長及び体重についてのS1の適切な値は、チャイルドカーシート比較情報111に記憶され得る。
【0023】
レーダスキャンから取得される情報は、カーシートが着座ゾーンD(図2)に配置されていること、及びカーシートが前向きの幼児専用のカーシート(すなわち、S1=2)であることを示し得る。後方着座ゾーンに位置する幼児専用のカーシートは後方にのみ向いているべきであるため、チャイルドカーシート比較情報111は、ゾーンDに配置される幼児専用のカーシートに対するS1についての最適な値は「S1=1」であることを示し得る。したがって、ガイドラインによって決定されメモリに記憶された対応する適切な特徴に対する、レーダスキャンによって決定される特徴の比較は、レーダスキャンによって検出されるカーシートが間違った方向を向いていることを示す。この決定に応じて、車両の動作が制御され得る(例えば、出力システム135の動作は、着座ゾーンDにおいてレーダスキャンによって検出されるチャイルドカーシートが間違った方向を向いていることを示す警告を生成するように制御され得る)。
【0024】
別の例では、変数W1は、チャイルドカーシートが車両内部に位置するかどうかを表し、値「1」は、チャイルドカーシートが存在することを示し、値「2」は、チャイルドカーシートが存在しないことを示し得る。チャイルドカーシート比較情報111に記憶されるこの特徴の適切な値は、レーダセンサによって車両内部で検出される子供の身長及び体重のような因子に基づいて割り当てられ得る。したがって、所与の子供の身長及び体重についてのW1の適切な値は、チャイルドカーシート比較情報111に記憶され得る。
【0025】
内部のレーダスキャンは、チャイルドカーシートではなく通常の車両座席に着座する子供(すなわち、W1=2)を検出し得る。レーダスキャンから取得される情報は、子供の体重が25ポンド(約11.34kg)であることを示し得る。しかしながら、25ポンド(約11.34kg)のみの重量を有する子供はチャイルドカーシートに固定されるべきであるため、25ポンド(約11.34kg)のみの重量を有する子供について、チャイルドカーシート比較情報111は、W1についての最適な値は「W1=1」であることを示し得る。したがって、ガイドラインによって決定されメモリに記憶された対応する適切な特徴に対する、レーダスキャンによって決定される特徴の比較は、子供が車両内で不適切に着座していること、及び子供がチャイルドカーシートに着座すべきであることを示す。この決定に応じて、車両の動作が制御され得る(例えば、出力システム135の動作は、子供がチャイルドカーシートに着座すべきであることを示す警告を生成するように制御され得る)。警告はまた、対応付けられるタイプのシート、カーシートの位置決め、及び適用可能なガイドラインを満たすカーシートの向きを提案するように構成され得る。
【0026】
更に別の例では、変数T1は、チャイルドカーシートのタイプを表し得る。車両内に位置するチャイルドカーシートのタイプは、レーダスキャン情報から決定され得る。加えて、カーシートに着座する子供の(身長及び体重などの)特徴は、レーダスキャンから決定され得る。チャイルドカーシート比較情報111に記憶される情報は、子供の身長及び体重を、チャイルドカーシートの適切なタイプ、及び各タイプのカーシートの適切な関連寸法と対応付け得る。チャイルドカーシート比較情報111に記憶された適切なカーシート及び子供の特徴の情報に対する、検出されるカーシートタイプ並びに子供の身長及び体重の比較は、レーダスキャンによって検出されるチャイルドカーシートは、車両内で検出される子供の身長及び体重を有する子供について不適切であることを決定し得る(例えば、子供が成長して現在のチャイルドカーシートに合わなくなっている場合がある)。この決定に応じて、車両の動作が制御され得る(例えば、出力システム135の動作は、子供が現在着座しているチャイルドカーシートが、決定される身長及び体重を有する子供について不適切であることを示す警告を生成するように制御され得る)。
【0027】
様々な代替的な分類及び/又は比較方法のうちのいずれかが使用され得る。先ほど記載したように、レーダスキャンから決定される子供及びチャイルドカーシートの情報を、チャイルドカーシート比較情報111に記憶された関連情報と比較することによって、カーシートのタイプ、カーシートのサイズ、カーシートの場所又は位置、及びカーシートの向きのエラーが識別されて、修正のためにユーザの注意を引き得る。
【0028】
利用可能なチャイルドカーシート比較情報111の一部又は全ては、データストア115においてローカルに記憶され得るか、又は情報の一部は、レーダデータを処理する際に、ユーザによる要求に応じて、又は車両100による必要性に応じてアクセスするように車両から離れて(例えば、クラウドストレージに)記憶され得る。このような情報は常に、クラウドにおいて更新及び記憶され得るか、又はデータストアにおいてチャイルドカーシート比較情報111にダウンロードされ得る。
【0029】
上述のように、車両100は、センサシステム120を含み得る。センサシステム120は、1つ以上のセンサを含み得る。「センサ」は、何かを検出及び/又は検知することができる、任意のデバイス、構成要素、及び/又はシステムを意味する。1つ以上のセンサは、リアルタイムで検出及び/又は検知するように構成され得る。本明細書で使用される「リアルタイム」という用語は、行われる特定のプロセス若しくは決定についてユーザ若しくはシステムが充分迅速に検知するか、又はプロセッサが何らかの外部プロセスに追随することを可能にする処理応答性のレベルを意味する。
【0030】
センサシステム120が複数のセンサを含む機構では、センサは、互いに独立して機能し得る。代替的に、センサのうちの2つ以上は、互いに組み合わさって機能し得る。このような場合、2つ以上のセンサは、センサネットワークを形成し得る。センサシステム120及び/又は1つ以上のセンサは、車両100のプロセッサ110、データストア115、及び/又は別の要素(図1に示される要素のうちのいずれかを含む)に対して動作可能に接続され得る。センサシステムは、乗員の数及び位置、乗員が所定位置を外れているかどうか、生物の検出などの車両の乗員区画に関するデータ、並びに本明細書に記載される他のデータを取得し得る。センサシステム120はまた、車両100の外部環境(例えば、近くのオブジェクト)の少なくとも一部に関するデータを取得し得る。
【0031】
センサシステム120は、任意の好適なタイプのセンサを含み得る。様々なタイプのセンサの様々な例が本明細書に記載される。しかしながら、実施形態は、記載される特定のセンサ、又は図1に示される特定のセンサに限定されないことが理解されるであろう。例示的なセンサは、1つ以上の環境センサ122及び/又は1つ以上の車両センサ121の一部であり得る。センサシステム120は、本明細書で想定されるデータ取得及び/若しくは車両制御動作のいずれかを行うのに好適な、並びに/又はそれを行うのに必要な、任意のセンサを含み得る。
【0032】
センサシステム120のセンサは、車両100の様々なシステム及び構成要素に対して通信可能に接続され得る。センサは、クラウド又は他の記憶設備に情報を送信するために車両無線通信インターフェース169に対して動作可能に接続され得る。センサはまた、車両及び環境センサデータを記憶及び処理するためにデータストア115及びプロセッサ110などの他の車両システム及び構成要素に対して動作可能に接続され得る。センサシステム120は、車両システム及び構成要素の現在の状態又は状況を検出して、車両システム及び構成要素の考えられる動作不良の(例えば、故障コードを使用した)表示を生成するように構成されたセンサを含み得る。
【0033】
センサシステム120は、1つ以上の車両センサ121を含み得る。車両センサ121は、車両100自体、及び/又は車両内側の任意の乗員に関する情報を検出、決定、及び/又は検知し得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、車両の乗員区画における事象及び状態を検出するように構成され得る。車両の乗員区画又は内部は、車両座席が配置され、及び/又は走行中に車両の乗員が車両内に存在する囲いを備え得る。
【0034】
1つ以上の機構では、車両センサ121は、例えば、慣性加速度などに基づいて、車両100の位置及び向きの変化を検出及び/又は検知するように構成され得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、慣性計測ユニット(IMU)、推測航法システム、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、ナビゲーションシステム147、及び/又は他の好適なセンサを含み得る。車両センサ121は、車両の現在の地理的場所などの車両100の1つ以上の特徴を検出及び/又は検知するように構成され得る。1つ以上の機構では、車両センサ121は、車両100の現在の速度及び加速度/減速度を決定するための速度計を含み得る。車両センサ121は、車両の現在の進行方向、又は車両が向いている方向を決定するように構成された車両方向センサ(図示せず)を含み得る。
【0035】
車両センサ121は、車両の内部又は乗員区画の内側の状態及び/又は事象を検出するように構成されたセンサを含み得る。センサシステム120は、車両のシートベルトのバックル装着及びバックル非装着状態を検出するように構成されたシートベルトセンサ187を含み得る。チャイルドカーシートと同じ着座ゾーンに配置されたシートベルトの(「バックル装着」又は「バックル非装着」)状況は、カーシートが車両内で適切に固定されているかどうかに関する表示として機能し得る。センサシステム120はまた、座席の最も前方及び最も後方の位置又は限界に対する1つ以上の座席(例えば、前方助手席)の現在の位置を決定するように構成された座席位置センサ184を含み得る。
【0036】
本明細書に記載される車両100の動作を制御するシステムの実施形態は、1つ以上のミリ波(MMW又はmm波)レーダセンサ109を組み込んで、車両の内部をスキャンし、本明細書に記載される目的に使用可能なデータを取得し得る。ミリ波レーダは概して、ミリ波帯域で動作するレーダを指す。概して、ミリ波帯域は、30GHz~300GHzの周波数領域(1mm~10mmの波長)である。特定の機構では、本明細書に記載される目的で使用可能なMMWレーダセンサは、60GHz~80GHzを含む周波数範囲内で動作し得る。1つ以上の機構では、単一のレーダセンサ109は、データを取得して本明細書に記載される動作を行う際に使用するデータを取得するために採用され得る。しかしながら、(例えば、システムの分解能を向上させるために)様々なセンサ構成で複数のレーダセンサが使用されてもよい。
【0037】
MMWレーダは、オブジェクト及びオブジェクトの動きを検出するために3次元クラウドポイントマッピング及び分析を使用するレーダ技術である。例えば、MMWレーダは、車両座席が形成される材料の少なくとも一部をレーダが通り抜け得るため他のタイプのセンサ(例えば、通常のカメラ)が検出できないオブジェクトを検出するように構成され得る。ポイントクラウドは、既知の方法を使用してレーダスキャンデータから生成され得る。オブジェクトの場所、寸法、及び密度のデータは、ポイントクラウドにおける各ボクセルの区別可能な特徴で表され得る。密度のデータは、オブジェクトが形成される材料などのオブジェクトの特徴、また、他の特徴をレーダが決定又は推定することを可能にし得る。
【0038】
MMWレーダセンサ109は、車両内部で検出されるオブジェクトのわずかな動きに対応する生成ポイントクラウド構成の微妙な変化を検出するように構成され得る。従来のカメラ、レーザ、及び超音波センサは、このような動きを検出できない場合がある。MMWレーダ109は、車両内部の個々のオブジェクト及び車両の乗員並びにそれらの場所を検出して、検出されたオブジェクトが生物か無生物かを決定するように構成され得る。各乗員は、対応付けられる生成ポイントクラウドとして表され得、その構成は、連続的なレーダスキャンによって検出される乗員の動きに対応して変化し得る。したがって、経時的なオブジェクトの動きは、対応付けられるポイントクラウドの連続的なレーダスキャン及び評価によって監視され得る。ある特定の例では、レーダセンサ109は、呼吸中の乗員の胸の動きを検出することが可能であり得る。
【0039】
レーダセンサ109は、所定のサイズよりも小さい生物などの特定の特徴を有するオブジェクトに対してスキャンするように構成され得る。レーダセンサ109は、個々の乗員の場所及びサイズなどの特徴を区別するように構成され得る。MMWレーダ109はまた、密度、長さ、及び幅、又は胴回りなどの乗員の特徴を検出するように構成され得る。これらのパラメータを使用して、乗員の体重が推定され得る。加えて、MMWレーダは、乗員が大人であるか、子供であるか、幼児であるかを決定するように構成され得る。レーダセンサ109は、乗員が着座しているかどうかを検出するように構成又は訓練され得る。
【0040】
レーダセンサ109は、乗員が所定位置を外れている場合を検出するように構成され得る。例えば、レーダセンサ109は、乗員の胴の動きを検出するように構成され得る。車両座席の既知の場所に関して対応付けられる所定の閾値量を垂直方向又は水平方向に越える乗員の胴の任意のずれは、乗員が着座していないことを示し得る。車両が移動している間に乗員が着座していないと決定される場合、乗員は、所定位置を外れていると見なされ得る。「所定位置を外れている」は、任意の好適な方法、例えば、特定の車両乗員区画の設計を考慮して状況に応じて、他のように定められ得る。
【0041】
別の例では、車両が移動している間に第1の時点で車両座席が占有されていると決定され、その後、車両が依然移動している間に座席が占有されていないと決定される場合、車両が移動している間に乗員が座席を離れた、したがって、所定位置を外れていると決定され得る。
【0042】
更に別の例では、乗員区画の特定のゾーン又は部分は、車両が移動しているときに乗員の胴が存在すべきではない場所として予め定められ得る。車両が移動している間に乗員の胴が当該領域のうちの1つにあると車両センサが決定する場合、乗員は、所定位置を外れていると見なされ得る。
【0043】
図4は、本明細書に記載される実施形態による、MMWレーダセンサの位置的な配置を示す車両内部の概略的な断面側面図である。示されている配置では、センサは、車両「B」ピラーの後部であって、車両後部座席202c~202eの最前縁に沿って延びる垂直平面P1の前方に位置し得る。しかしながら、レーダセンサ109は、特定の用途の要件に応じて、いくつかの他の場所のうちのいずれかに位置し得る。
【0044】
特定の構成では、レーダセンサ109は、本明細書に記載されるように車両乗員区画をスキャンする目的で60GHz~80GHzの周波数範囲内でイメージングレーダとして動作し得る。レーダスキャナの単一のスイープは、レーダセンサの視野において検出可能な車両乗員区画の全体部分をスキャンし得る。センサの単一のスイープ、及び対応付けられる処理は、データの単一のフレームを生成し得る。1つ以上の構成では、レーダセンサ109は、毎秒約5フレーム(すなわち、毎秒5スイープ)で動作し得る。これらのパラメータ下で動作して、5秒~10秒の期間にデータを取得し、データからの異常の除去を容易にして明瞭な画像を提供することが望ましい。したがって、「スキャン」は、データからの異常の除去を容易にして明瞭な画像を提供するのに充分なデータを提供するのに充分なスイープを備え得る。1つ以上の構成では、最大スキャンレートは、毎秒5スイープである。
【0045】
特定の構成では、レーダセンサ電力消費は、DC12ボルトで毎秒5スイープにおけるアクティブスキャンについてフレーム毎に170mA~280mA間であり得、本明細書で想定される最低スキャンレートにおいて55μAであり得る。(例えば、マイクロコントローラ関連の回路、及びCANトランシーバハードウェアを含む)レーダセンサアセンブリ全体は、DC12ボルトで動作するように構成され得る。ピークRFスイープ電力は、約4.6Wであり得る。
【0046】
チャイルドカーシートは、子供と、車両内に設置された通常の車両座席との間に介在するように構造化されたシートとして定義され得る。チャイルドカーシートの様々な特徴は、カーシートのレーダスキャンを使用して生成されるポイントクラウドの分析から決定され得る。チャイルドカーシートの「決定される特徴」は、レーダセンサによって検出可能であるか、又はレーダセンサデータから決定可能であるカーシートの特徴又はカーシートに関連する特徴である。
【0047】
様々なタイプのチャイルドカーシートの例が図3A図3Cに示される。図3Dは、チャイルドカーシートとの比較目的での通常の車両座席を示す。子供が成長して図3A図3Cのチャイルドカーシートに合わなくなった場合、子供は、図3Dに示されるような通常の座席に着座し得る。レーダスキャン情報から決定され得るチャイルドカーシートの特徴の例には、カーシートのタイプ(例えば、子供がベルトで締められる、幼児専用のシート、コンバーチブルシート、ブースタシート、又は通常の車両座席)、チャイルドカーシートが存在する車両内の位置又は着座ゾーン、車両内面から展開可能なエアバッグに対するチャイルドカーシートの位置、チャイルドカーシートの向き、カーシートのタイプに応じたカーシートの特定の寸法、及び他の特徴が含まれる。コンバーチブルチャイルドカーシートは、後ろ向きシートから前向きシートへ移行するように調整可能であって、ブースタシートへの移行も可能であり得るシートとして定義され得る。
【0048】
チャイルドカーシートの特定の寸法は、カーシートのタイプに依存し得る。図3A図3Cは、様々なタイプのチャイルドカーシート310~316、及び子供を内部に固定する目的でそれぞれの各シートタイプの適合性に関連し得る対応付けられる寸法パラメータを示す。図3A図3Cを参照して、レーダセンサ109は、チャイルドカーシートの様々なパラメータ及び寸法の値を検出するように構成され得る。決定可能な寸法の例には、(幼児専用のカーシート310(図3A)の長さL1などのカーシートの長さL、(図3Bに示され、車両座席背面と接触するチャイルドカーシート底部312aの後縁312bからチャイルドシート底部312aの前縁312cまで測定される、チャイルドブースタシート312の奥行D1などの)カーシートの奥行D、チャイルドシート底部312aが、カーシートが存在する車両着座面299よりも上に延びる(図3Bの高さH1などの)高さH、(図3Bに示されるブースタシート312の幅W1又は図3Cに示されるコンバーチブルチャイルドカーシート314の幅W2などの)カーシートの幅W、コンバーチブルチャイルドカーシート316のシート背面316aが、カーシートが存在する車両着座面299よりも上に延びる(図3Cに示される高さBH1などの)高さBH、及び他の寸法が含まれ得る。
【0049】
車両の様々な特徴に関する情報は、データストア115内の車両情報116において、及び/又はセンサ制御モジュール117においてプログラム及び/又は記憶され得る。例えば、センサシステム120又はデータストア115は、乗員が利用可能な座席の数(例えば、着座ゾーンの観点で定められる5つの座席)と、レーダセンサに対する着座ゾーンA、B、及びD~F並びに(ゾーンB及びGなどの)他のレーダスキャンゾーンの各々の基準場所と、各ゾーンの関連の境界及び寸法と、基本的な車両内面の場所及び寸法と、状態を検出して本明細書に記載される動作を行うことに関連する他の場所及びパラメータと、を含む車両内部の詳細に関してプログラムされ得る。システムは、別々の追加オブジェクトを区別するために、前の又は現在のレーダスキャンに対する比較のポイントとして、車両が空であるときからの初期ベースラインスキャンを使用し得る。車両における様々なオブジェクト及び状態を認識、分類、及び追跡するようにセンサに教示するために、ニューラルネットワークを採用した機械学習アルゴリズムも使用され得る。
【0050】
図2は、追加の床ゾーンC及び荷物ゾーンGと共に、5つの座席202a~202eの例示的な車両着座配置、並びに対応付けられる着座ゾーンA、B、及びD~Fを示す車両内部の概略的な平面図である。各着座ゾーンは、車両の移動中に単一の乗員を着席させるように構造化され得る。このために、各着座ゾーンは、対応付けられるシートベルト(図示せず)を含み得る。MMWレーダは、チャイルドカーシート及び乗員についての各着座ゾーンを監視するように構成され得る。
【0051】
1つ以上の機構では、車両内部ゾーンは、(運転者側ゾーンA及び助手席側ゾーンBを含む)前方着座ゾーンと、前方座席の後ろであって、床ゾーンCの後方に配置された後方着座ゾーンD~Fと、を含み得る。個々の後方着座ゾーンは、(図2に示されるような)個々の座席の場所に対して、又は連続的な「ベンチ」タイプの後部座席に設置されたシートベルトの場所に対して定められ得る。加えて、レーダスキャン可能な床ゾーンCは、前方座席と後部座席との間に配置され得、荷物ゾーンGは、後部座席の後ろに(例えば、ハッチバック荷物エリアに)配置され得る。車両内部の詳細及び関連寸法は、車両の各製造元及びモデルに特有であり得、既知の方法を使用してレーダ情報に関する参照及び比較のためにメモリ内にプログラムされ得る。
【0052】
MMWレーダ109は、高度な精度及び反復可能性で車両内部の様々な状態を認識するように「訓練」され得る。訓練は、各状態に対して繰り返し作用を受けさせることによって、及び/又は他の既知の方法によってプログラミングを通じて行われ得る。1つ以上の機構では、MMWレーダは、様々な不安全な乗員着座状態を認識するように訓練され得る。
【0053】
1つ以上の機構では、様々なタイプ及びサイズのチャイルドカーシートの例示的なポイントクラウド表現は、車両の現在のレーダスキャンから生成されるポイントクラウドとの比較のためにメモリに(チャイルドカーシート比較情報111に)保存され得る。様々なタイプのチャイルドカーシートは、例えば、レーダセンサ109からのカーシートの縁及び他の面の距離、カーシートが置かれる車両座席からの縁及び他の面の距離の測定、チャイルドカーシート比較情報111に記憶された基準ポイントクラウドとの生成ポイントクラウドの比較、並びにメモリに記憶された同様の構成のチャイルドカーシートの寸法との比較から互いに区別され得る。
【0054】
加えて、センサシステム120は、運転環境データを取得及び/又は検知するように構成された1つ以上の環境センサ122を含み得る。「運転環境データ」は、車両が配置された外部環境又はその1つ以上の部分に関するデータ又は情報を含む。例えば、1つ以上の環境センサ122は、車両100の外部環境の少なくとも一部における障害物、及び/又は当該障害物に関する情報/データを検出、定量化、及び/又は検知するように構成され得る。当該障害物は、静止オブジェクト及び/又は動的オブジェクトであり得る。1つ以上の環境センサ122は、例えば、レーンマーク、標識、交通信号灯、交通標識、車線、横断歩道、車両100に近い縁石、路上外のオブジェクト、気象状態などの、車両100の外部環境における他のものを検出、測定、定量化、及び/又は検知するように構成され得る。一例として、1つ以上の機構では、環境センサ122は、1つ以上のレーダセンサ、1つ以上のLIDARセンサ、1つ以上のソナーセンサ、及び/又は1つ以上のカメラ(図示せず)を含み得る。
【0055】
車両無線通信インターフェース169は、車両の構成要素及びシステムと車両の外部のエンティティ(例えば、クラウド設備、セルラ及び他のモバイル通信デバイス、他の車両など)との間の通信を可能にし、及び/又は容易にするように構成され得る。例えば、(以下でより詳細に記載される)センサ制御モジュール117の動作によってもたらされる警告は、無線通信インターフェース169を介して、車両から離れた人又は設備に送信され得る。
【0056】
車両100は、入力システム130を含み得る。「入力システム」は、情報/データを機械に入力することを可能にする任意のデバイス、構成要素、システム、要素、若しくは機構、又はこれらのグループを含む。例えば、入力システム130は、キーパッド、タッチスクリーン若しくは他のインタラクティブディスプレイ、音声認識システム、及び/又はユーザと車両との間の通信を容易にする任意の他のデバイス若しくはシステムを含み得る。入力システム130は、車両の乗員(例えば、運転者若しくは乗客)、又は車両100から離れた場所にいるユーザから入力を受信し得る。特定の実施形態では、入力システム130は、単にボタン/スイッチを作動させることによってユーザが車両を停止又は始動させることを可能にするボタン及び/又はスイッチを含み得る。車両100はまた、出力システム135を含み得る。「出力システム」は、情報/データを車両の乗員(例えば、運転者、車両の乗客など)又は離れたユーザに提示することを可能にする任意のデバイス、構成要素、若しくは機構、又はこれらのグループを含む。
【0057】
車両100は、まとめて140と指定される1つ以上の車両システムを含み得る。1つ以上の車両システム140の様々な例が図1に示されている。しかしながら、車両100は、より多くの、より少ない、又は異なる車両システムを含み得る。特定の車両システムが別々に定められているが、システムの各々若しくはいずれか又はその一部は、車両100内でハードウェア及び/又はソフトウェアを介して他のように組み合わされ得るか又は分離され得ることを理解されたい。車両システム140は、推進システム141、ブレーキシステム142、ステアリングシステム143、スロットルシステム144、サスペンションシステム148、1つ以上のエアバッグシステム186、トランスミッションシステム145、及び/又はナビゲーションシステム147を含み得る。これらのシステムの各々は、現在既知であるか又は今後開発される1つ以上のデバイス、構成要素、及び/又はその組合せを含み得る。
【0058】
推進システム141は、車両のエンジン(図示せず)を含み得る。エンジンは、例えば、従来の動力を備えた車両における内燃エンジン、ハイブリッド電気-ガソリン車両における内燃エンジン若しくは電気モータ、又は完全な電気動力を備えた車両における電気モータであり得る。エンジンは、点火スイッチの作動によって従来の方法でオンにされ得る。1つ以上の機構では、点火スイッチは、人間の運転者又は車両の乗員によって作動可能であるように構成され得る。特定の実施形態では、点火スイッチは、センサ制御モジュール117などのモジュールのうちの1つからの命令下で、プロセッサ110からのコマンドによって自律的に「オン」又は「オフ」にされるように構成され得る。
【0059】
1つ以上の機構では、トランスミッションシステム145は、不安全な着座状態が車両において検出されるとセンサ制御モジュール117によって生成される制御コマンドに応じて作動可能であるように構成され得る。例えば、車両は、ユーザが入力システム130を使用してオプションを選択することを可能にするように構成され得、それによって、センサ制御モジュール117は、不適切なチャイルドカーシート状態又は子供の着座状態が検出される場合、シフトを妨げるコマンドがユーザによって手動で無効にされるまで、「ドライブ」モードへのトランスミッションのシフトを妨げる信号を自動的に生成する。
【0060】
ナビゲーションシステム147は、車両100の地理的場所を決定し、及び/又は車両100についての走行ルートを決定するように構成された、現在既知であるか又は今後開発される1つ以上のデバイス、アプリケーション、及び/又はその組合せを含み得る。ナビゲーションシステム147は、車両100についての走行ルートを決定するための1つ以上の地図アプリケーションを含み得る。ナビゲーションシステム147は、グローバルポジショニングシステム、ローカルポジショニングシステム、又はジオロケーションシステムを含み得る。ナビゲーションシステム147は、走行ルートに沿って車両の経路を追跡するように構成され得る。ナビゲーションシステム147は、ユーザによって選択される走行ルートに沿って車両を導くために自律運転モジュールと関連して動作するように構成され得る。
【0061】
エアバッグシステム186は、例えば、車両内の様々な場所に位置し、車両衝突の事象で展開されるように構成された様々なタイプのエアバッグを含み得る。特定の位置におけるエアバッグの展開は、エアバッグと対向して位置するチャイルドカーシートに着座する子供を危険にさらし得る。例えば、チャイルドカーシートが前方助手席に位置する場合における、前方助手席と対向する車両ダッシュボードからのエアバッグの展開は、カーシートに固定された子供に害を及ぼし得る。その結果、エアバッグ及び/又はエアバッグシステムの少なくとも一部は、必要な場合、ユーザによって無効にされるように構成され得る。
【0062】
車両100は、1つ以上のアクチュエータ150を含み得る。アクチュエータ150は、プロセッサ110並びに/又は自律運転モジュール160及び/若しくはセンサ制御モジュール117からの信号又は他の入力の受信に応じて、車両システム140又はその構成要素のうちの1つ以上を修正、調整、及び/又は変更するように動作可能な任意の要素又は要素の組合せであり得る。任意の好適なアクチュエータが使用され得る。例えば、1つ以上のアクチュエータ150は、単にいくつかの可能性を挙げれば、モータ、空気圧アクチュエータ、液圧ピストン、リレー、ソレノイド、及び/又は圧電アクチュエータを含み得る。
【0063】
車両100は、1つ以上のモジュールを含み得、その少なくとも一部が本明細書に記載される。モジュールは、プロセッサ110によって実行されると、本明細書に記載される様々なプロセスのうちの1つ以上を実装するコンピュータ可読プログラムコードとして実装され得る。モジュールのうちの1つ以上は、プロセッサ110の構成要素であり得るか、又はモジュールのうちの1つ以上は、プロセッサ110が動作可能に接続された他の処理システム上で実行され得、及び/若しくは当該他の処理システム間で分散され得る。モジュールは、1つ以上のプロセッサ110によって実行可能な命令(例えば、プログラムロジック)を含み得る。代替的に又は追加的に、データストア115のうちの1つ以上は、このような命令を含み得る。
【0064】
概して、本明細書で使用されるモジュールは、特定のタスクを行うか、又は特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。更なる態様では、メモリは概して、記されたモジュールを記憶する。モジュールに対応付けられるメモリは、プロセッサ内に組み込まれたバッファ若しくはキャッシュ、RAM、ROM、フラッシュメモリ、又は別の好適な電子記憶媒体であり得る。また更なる態様では、本開示によって構想されるモジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)として、システムオンチップ(SoC)のハードウェア構成要素として、プログラマブルロジックアレイ(PLA)として、又は開示された機能を行うために定められた構成セット(例えば、命令)が組み込まれた別の好適なハードウェア構成要素として実装される。
【0065】
1つ以上の機構では、本明細書に記載されるモジュールのうちの1つ以上は、人工知能要素又は演算知能要素、例えば、ニューラルネットワーク、ファジーロジック、又は他の機械学習アルゴリズムを含み得る。更に、1つ以上の機構では、モジュールのうちの1つ以上は、本明細書に記載される複数のモジュール間で分散され得る。1つ以上の機構では、本明細書に記載されるモジュールのうちの2つ以上は、単一のモジュールに組み合わされ得る。
【0066】
車両100は、1つ以上の自律運転モジュール160を含み得る。自律運転モジュール160は、センサシステム120、並びに/又は車両100及び/若しくは車両100の外部環境に関する情報を捕捉することができる任意の他のタイプのシステムからデータを受信するように構成され得る。自律運転モジュール160は、車両100の位置及び速度を決定し得る。自律運転モジュール160は、障害物の場所、及び/又は交通標識、木、低木、近くの車両、歩行者などを含む他の環境的特徴の場所を決定し得る。自律運転モジュール160は、プロセッサ110及び/又は本明細書に記載されるモジュールのうちの1つ以上による使用のために車両100の外部環境内の障害物についての場所情報を受信及び/又は決定して、複数の衛星からの信号又は任意の他のデータ及び/若しくは信号に基づいて、車両100の位置及び向き、グローバル座標における車両位置を推定するように構成され得、当該任意の他のデータ及び/又は信号は、車両100の現在の状態を決定するために、又は地図を生成する際若しくは地図データに対する車両100の位置を決定する際に使用される車両100の環境に対する車両100の位置を決定するために使用され得る。
【0067】
自律運転モジュール160は、センサシステム120によって取得されるデータ、及び/又はナビゲーションシステム147などのナビゲーションシステムから受信される情報に基づいて、走行経路、車両100についての現在の自律運転操作、将来の自律運転操作、及び/又は現在の自律運転操作に対する修正を決定するように構成され得る。「運転操作」は、車両の動きに影響を与える1つ以上の動作を意味する。運転操作の例には、単にいくつかの可能性を挙げれば、加速、減速、ブレーキ、方向転換、車両100の横方向の移動、走行車線の変更、走行車線への合流、及び/又は後退が含まれる。自律運転モジュール160は、決定された運転操作を実装するように構成され得る。自律運転モジュール160は直接的又は間接的に、このような自律運転操作を実装させ得る。本明細書で使用される「させる」又は「させること」は、直接的又は間接的な方法のいずれかで、ある事象若しくは動作を、起こさせる(make)、起こさせる(force)、起こさせる(compel)、起こすように指図する、起こすように命令する、起こすように指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が起こるのを可能にするか、又は当該事象若しくは動作を、少なくともこのような事象若しくは動作が起き得る状態になるようにさせる(make)、させる(force)、させる(compel)、指図する、命令する、指示する、及び/若しくは当該事象若しくは動作が少なくとも当該状態になることを可能にすることを意味する。
【0068】
自律運転モジュール160は、様々な車両機能を実行し、並びに/又は車両100若しくはその1つ以上のシステム(例えば、車両システム140のうちの1つ以上)にデータを送信し、それからデータを受信し、それと相互作用し、及び/若しくはそれを制御するように構成され得る。自律運転モジュール160は、初期又は開始場所から目的地へ走行ルートに沿って車両を運転するようにユーザ車両を自律的に制御するように構成され得る。
【0069】
プロセッサ110、センサ制御システム117、及び/又は自律運転モジュール160は、様々な車両システム140及び/又はその個々の構成要素を含む車両の他の要素と通信するように動作可能に接続され得る。例えば、図1に戻って、プロセッサ110、センサ制御モジュール117、及び/又は自律運転モジュール160は、様々な車両システム140から情報を送信及び/又は受信して車両100の動き、速度、操作、進行方向、方向などを制御するように通信状態にあり得る。プロセッサ110、センサ制御モジュール117、及び/又は自律運転モジュール160は、当該車両システム140の一部又は全てを制御し得、したがって、部分的又は完全に自律的であり得る。
【0070】
プロセッサ110、センサ制御モジュール117、及び/又は自律運転モジュール160は、車両システム140及び/又はその構成要素のうちの1つ以上を制御することによって、車両100のナビゲーション及び/又は操作を制御するように動作可能であり得る。例えば、自律モードで動作しているとき、プロセッサ110及び/又は自律運転モジュール160は、車両100の方向及び/又は速度を制御し得る。プロセッサ及び/又は自律運転モジュール160は、(例えば、エンジンに提供される燃料の供給を増加させることによって)車両100を加速させ、(例えば、エンジンへの燃料の供給を減少させること及び/若しくはブレーキをかけることによって)車両100を減速させ、並びに/又は、(例えば、前方2輪を回転させることによって)車両100の方向を変更させ得る。
【0071】
本明細書に記載される1つ以上の機構では、車両の動作を制御するシステム、車両の乗員区画を監視する車両センサ121のうちの1つ以上は、プロセッサ110と、プロセッサ110に対して通信可能に接続されセンサ制御モジュール117を記憶するメモリ112と、を含み得る。センサ制御モジュール117は、センサシステム120、及び/又は車両100に関する情報を捕捉することができる任意の他のタイプのシステムの1つ以上のセンサからデータを受信するように構成され得る。
【0072】
センサ制御モジュール117は、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサ110によって実行されると、プロセッサに対して、本明細書に記載されるようにセンサデータ及び/又は他の情報を使用して決定を行わせ動作(又は動作の実行)を行わせる。車両100は、センサ制御モジュール117が状態及び/又は事象を検出し、考慮事項に基づいて、本明細書に記載される情報及び任意の他の利用可能な情報を使用して決定を行うのに必要な任意の全てのセンサ、機構、(ソフトウェア及び/又はハードウェアの形態の)システムなどを含み得る。センサ制御モジュール117は、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサ110によって実行されると、車両センサによって取得される情報、並びに/又は他の状態及び事象の発生に応じて、プロセッサに対して、本明細書に記載されるように車両構成要素及び/又はシステム並びに車両動作の態様を有効にさせ、無効にさせ、及び/又は他の場合には制御させる。センサ制御モジュール117は、自律運転モジュール160並びに/又は任意の他の車両構成要素及び/若しくはシステムと関連して動作して、本明細書に記載されるように車両100の任意の動作を制御するように構成され得る。
【0073】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュール117は、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、車両の内部の少なくとも一部に関する少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにレーダセンサの動作を自動的に制御させる。車両内部の一部は、車両座席と、車両座席上に位置する任意のチャイルドカーシートと、を含み得る。センサ制御モジュール117は、車両内部のレーダスキャンによって取得される情報を使用して、内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を決定するように構成され得る。センサ制御モジュール117は、データストア115に記憶されているか、又は通信インターフェース169を使用して車両から離れた場所で(例えば、クラウドソースにおいて)利用可能なチャイルドカーシート比較情報111と、チャイルドカーシートの決定される特徴を比較するように構成され得る。次いで、センサ制御モジュール117は、チャイルドカーシート比較情報に対する少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作を制御するように構成され得る。
【0074】
車両100の動作の制御は、特定のタスク又は機能を行うように車両の何らかの部分の動作を制御することを含み得る。一部の動作の制御は、検出される不適切なチャイルドカーシート状態又は子供の着座状態に応じて自動的に実装され得る。
【0075】
例えば、1つ以上の機構では、車両の動作は、人間のユーザに向けられる警告、及び特定の状態がMMWレーダ109によって検出されているという表示を生成するように、出力システム135の動作を制御することによって制御され得る。特定の実施形態では、車両内部の概略図は、車両内部の警告状態及びその場所の性質を示して、出力システム135又はセルラデバイスのスクリーンディスプレイ上に表示され得る。
【0076】
センサ制御モジュール117は、チャイルドカーシート比較情報111に記憶されたガイドライン及びルールを参照してレーダセンサデータを評価することによって決定される、検出される任意の不適切なチャイルドカーシート状態又は子供の着座状態に対応付けられる警告を生成するように、出力システム135の動作を制御し得る。例えば、警告は、子供の決定される身長及び/若しくは体重により、チャイルドカーシートに現在着座していない子供がチャイルドカーシートに着座すべきであること、子供が成長して、子供が現在着座しているチャイルドカーシートに合わなくなっている場合があること、並びに/又はチャイルドカーシートが間違った方向に設置されている思われることをユーザに通知するために生成され得る。センサ制御モジュール117は、エアバッグの展開による、着座している子供に対するけがを防ぐために、チャイルドカーシートと対向して前方に位置する面から展開可能である車両エアバッグを無効にすべきであることを示す警告を生成するように、出力システム135の動作を制御し得る。
【0077】
センサ制御モジュール117は、エアバッグの展開による、着座している子供に対するけがを防ぐためにも、前方助手席に位置するチャイルドカーシートについて、前方助手席を車両内で可能な限り遠くに(例えば、前方助手席と対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面からの、前方助手席の座席底部の最大達成可能距離まで)後方に移動させるべきであることを示す警告を生成するように、出力システム135の動作を制御し得る。
【0078】
センサ制御モジュール117は、不適切なチャイルドカーシート状態が存在する可能性に関して、チャイルドカーシート取扱説明書を参照し、及び/又は製造者に相談すべきであることを示す警告を生成するように、出力システム135の動作を制御し得る。この警告は、例えば、特定の状態又は状態のセットがレーダデータ分析によって決定されるが、チャイルドカーシート比較情報111に記憶された適用可能な比較情報が存在していないと思われる場合に生成され得る。
【0079】
本明細書に記載される警告のうちのいずれかは、可聴のもの、視覚的なもの、触覚的なもの、又はこれらの組合せなどの任意の好適な形態であり得る。少なくとも第1の警告の生成に続いて、第1の警告が確認されない場合、追加の警告が生成され得る。連続する警告は、強度を増加させ、多種多様な受信者に対する多種多様な媒体を介したメッセージの送信を伴い得る。生成される任意の警告は、受信者による警告の受信の応答又は確認の要求を含み得る。
【0080】
様々な車両制御機能及びレーダスキャン情報に対する応答はまた、入力システム130を通じてユーザによって選択可能であり得る。例えば、センサ制御モジュール117は、オプションのユーザ選択を可能にする命令を含み得、それによって、警告は、車内に現在存在するチャイルドカーシートが、適用可能なガイドライン及びルールを満たしていると思われる場合をユーザに通知する。
【0081】
別の例では、センサ制御モジュール117は、オプションのユーザ選択を可能にする命令を含み得、それによって、生成される警告の受信が人間のユーザによって確認されるまで、車両の動作は、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドの実装を自動的に妨げることによって制御され得る。
【0082】
別の例では、センサ制御モジュール117は、オプションのユーザ選択を可能にする命令を含み得、それによって、子供及び/又はチャイルドカーシートに関係する不適切な状態が解決されるまで、車両の動作は、実行により車両の移動をもたらす制御コマンドの実装を自動的に妨げることによって制御され得る。
【0083】
別の例では、センサ制御モジュール117は、チャイルドカーシートと対向して前方に位置する面から展開可能なエアバッグを、カーシートがこのような場所で検出される場合に自動的に無効にするように、ユーザによって(例えば、入力システム130を使用して)構成可能であり得る。
【0084】
別の例では、センサ制御モジュール117は、前方助手席に位置するチャイルドカーシートについて、前方助手席と対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された)面からの、前方助手席の座席底部の最大達成可能距離まで前方助手席を自動的に移動させるように、ユーザによって構成可能であり得る。
【0085】
MMWレーダ109によって検出される状態に応じた車両の他の動作の制御も想定される。
【0086】
1つ以上の機構では、センサ制御モジュール117は、レーダスキャンによって取得される情報を使用して、レーダスキャンによって検出されるチャイルドカーシートに子供が位置するかどうかを決定するように構成され得る。センサ制御モジュール117はまた、子供がチャイルドカーシートに位置する場合、レーダスキャンによって取得される情報を使用して、チャイルドカーシートに位置する子供の少なくとも1つの特徴を決定するように構成され得る。センサ制御モジュール117はまた、子供の少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較するように構成され得る。センサ制御モジュール117はまた、チャイルドカーシート比較情報に対する子供の少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、例えば、前述の方法のうちの1つで車両の動作を制御するように構成され得る。
【0087】
チャイルドカーシート又は車両座席に着座する子供の「決定される特徴」は、レーダセンサによって検出可能であるか、又はレーダセンサデータから決定可能である特徴であり得る。レーダスキャン情報から決定され得る子供の特徴の例には、密度、身長、胴回り、及び体重が含まれる。子供の体重は、子供の密度、並びに子供の体積を推定するために使用され得る子供の身長及び胴回りから推定され得る。代替的に、子供の体積は、ポイントクラウドを処理する他の方法から推定され得る。子供の年齢、並びにチャイルドカーシートの特定のモデルについての子供の体重及び身長の制限などの他の有用な情報は、ユーザによって直接的にデータストア又は他のメモリに入力され得る。
【0088】
1つ以上の機構では、チャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴は、チャイルドカーシートのタイプを含み、チャイルドカーシートに位置する子供の少なくとも1つの決定される特徴は、子供の身長及び体重を含む。これらのパラメータの値は、多種多様な不適切なチャイルドカーシート状態及び子供の着座状態の検出を可能にするのに充分である、チャイルドカーシート比較情報111との比較の根拠を提供し得る。1つ以上の機構では、チャイルドカーシート比較情報は、子供の身長及び体重を、当該身長及び体重を有する子供に適切な1つ以上のタイプのチャイルドカーシートと関連付ける情報を含み得る。チャイルドカーシート比較情報は、子供の身長及び体重並びにチャイルドカーシートのタイプを、当該身長及び体重を有する子供に関する車両内のチャイルドカーシートのタイプの少なくとも1つの適切な位置と関連付ける情報を含み得る。1つ以上の特定の機構では、チャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴は、チャイルドカーシートの位置を含み得、チャイルドカーシート比較情報は、子供の身長及び体重を、当該身長及び体重を有する子供に関する、チャイルドカーシートの現在の位置に配置されたチャイルドカーシートの少なくとも1つの適切な向きと関連付ける情報を含み得る。
【0089】
1つ以上の特定の機構では、センサ制御モジュール117は、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、レーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供が車両内部にいてチャイルドカーシートにいないことを決定させる。センサ制御モジュール117はまた、レーダスキャンによって取得される情報を使用して、車両内部に位置しておりチャイルドカーシートに位置していない子供の少なくとも1つの特徴を決定するように構成され得る。センサ制御モジュール117は、子供の少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較するように構成され得る。センサ制御モジュール117は、チャイルドカーシート比較情報に対する子供の少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作を制御するように構成され得る。例えば、レーダデータの分析が、カーシートに着座していない子供が実際には(例えば、子供の身長が原因で)カーシートに着座すべきであることを決定する場合、センサ制御モジュールは、この結果に対する警告を生成するように出力システムを制御し得る。
【0090】
車両内のチャイルドカーシートの特定の位置では、カーシートに着座する子供は、チャイルドカーシートと対向して前方に位置する面からエアバッグが展開する場合にけがをする場合がある。このような場合は、着座ゾーンDに位置するチャイルドカーシートを示す図5に示されており、ここで、エアバッグ90は、衝突事象に応じて前方助手席202bの後ろから展開するように構成され得る。チャイルドカーシートがこのような場所に位置する場合、子供の安全性のためにエアバッグを無効にすることが勧められ得る。
【0091】
このために、1つ以上の機構では、センサ制御モジュール117は、チャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を車両情報116と比較するように構成され得る。特定の機構では、車両情報は、車両エアバッグが展開するように構造化された1つ以上の面の、レーダセンサ109の位置に対する位置を含み得る。また、チャイルドカーシートの決定される特徴は、車両内部のカーシートの位置と、チャイルドカーシートと対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面に対するチャイルドカーシートの位置と、を含み得る。加えて、チャイルドカーシート比較情報111は、チャイルドカーシートと対向して前方に位置する面から展開可能なエアバッグを、チャイルドカーシートが当該面と対向して後方に位置する場合に無効にすべきかどうかに関する情報を含み得る。このような機構では、チャイルドカーシート比較情報に対するチャイルドカーシートの決定される特徴の比較は、カーシート内の子供の安全性のために1つ以上の車両エアバッグを無効にする必要があるかどうかを決定し得る。
【0092】
図6を参照して、1つ以上の機構では、センサ制御モジュール117は、コンピュータ可読命令を含み得、当該コンピュータ可読命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに対して、チャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を車両情報と比較させる。1つ以上の機構では、車両情報は、前方助手席と対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面S1からの、車両の前方助手席202bの座席底部の最大達成可能距離DMAXを含み得る。チャイルドカーシート610は、前方助手席202bに位置し得、チャイルドカーシート610の少なくとも1つの特徴は、最大達成可能距離DMAXに対する前方助手席202bの座席底部202mの位置を含み得る。このような機構では、チャイルドカーシート比較情報に対するチャイルドカーシート610の決定される特徴の比較は、車両座席202bの底部202mが最大達成可能距離DMAXに現在位置しているかどうかを決定し得る。位置していない場合、カーシート610内の子供の安全性のために最大達成可能距離DMAXまで車両座席202bを後方に移動させる必要があり得る。
【0093】
図7図7Cは、車両の内部をスキャンし、レーダセンサデータに応じて車両の1つ以上の動作を制御するための車両レーダセンサ109の動作を示すフロー図である。図7を参照して、センサ制御モジュール117は(ブロック710で)、車両100の内部の少なくとも一部に関する少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにレーダセンサ109の動作を自動的に制御し得る。レーダスキャンの実行は、例えば、車両のドアを開放すること、車両のエンジンを始動させること、又はチャイルドカーシートの検出及び比較の機能を手動で有効にするようにボタンをユーザが押すことによって誘発され得る。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック712で)、レーダスキャン情報に基づいて、車両内部に位置するチャイルドカーシートが存在するかどうかを決定し得る。車両内部に位置するチャイルドカーシートが存在する場合、センサ制御モジュール117は(ブロック714で)、車両内部に関する少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を決定し得る。ブロック714a(図7A)は、レーダスキャン情報からブロック714で決定され得るチャイルドカーシートの様々な特徴の非排他的な例を示す。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック716で)、前述のように、チャイルドカーシートの少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較し得る。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック718で)、前述のように、チャイルドカーシート比較情報に対する少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作を制御し得る。
【0094】
ブロック710~718の実行は、車両内に現在設置されているチャイルドカーシートが、カーシート比較情報111に記憶された適用可能なガイドライン及びルールを満たしているかどうかを決定し得る。次いで、それに従って、車両の1つ以上の動作が制御され得る。ブロック710~718は、子供がカーシートに着座しているかどうかに関わらず実行され得る。子供がカーシートにいない状態でブロック710~718が実行される場合、レーダスキャンから取得及び/又は導出される情報は、子供がカーシートにいると決定される場合に、後に比較で使用するためにメモリに記憶され得る。
【0095】
ブロック712に戻って、車両内に位置するチャイルドカーシートが存在する場合、センサ制御モジュール117はまた(ブロック720で)、少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供がチャイルドカーシートに位置するかどうかを決定し得る。子供がカーシートに位置する場合、センサ制御モジュール117は(ブロック722で)、少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、チャイルドカーシートに位置する子供の少なくとも1つの特徴を決定し得る。ブロック722a(図7B)は、レーダスキャン情報からブロック722で決定され得る子供の様々な特徴の非排他的な例を示す。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック724で)、子供の少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較し得る。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック726で)、前述のように、チャイルドカーシート比較情報に対する子供の少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作を制御し得る。
【0096】
ブロック720~726の実行は、車両内に現在位置している子供/チャイルドカーシートの組合せが、カーシート比較情報111に記憶された適用可能なガイドライン及びルールを満たしているかどうかを決定し得る。次いで、それに従って、車両の1つ以上の動作が制御され得る。
【0097】
再びブロック712に戻って、車両内に位置するチャイルドカーシートが存在しない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック730で)、レーダスキャン情報から、子供が現在チャイルドカーシートではない車両内部にいるかどうかを決定し得る。カーシートではない車両内に子供がいない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック731で)、更なるレーダスキャンを停止させ、その後のシステムの作動、例えば、車両エンジンがオフにされた後、次にオンにされるときを待機し得る。子供が現在車両内部にいるがチャイルドカーシートにいない場合、センサ制御モジュール117は(ブロック732で)、レーダスキャンによって取得される情報を使用して、車両内部に位置しておりチャイルドカーシートに位置していない子供の少なくとも1つの特徴を決定し得る。ブロック732a(図7C)は、レーダスキャン情報からブロック722で決定され得る子供の様々な特徴の非排他的な例を示す。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック734で)、子供の少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較し得る。次いで、センサ制御モジュール117は(ブロック736で)、チャイルドカーシート比較情報に対する子供の少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、車両の動作を制御し得る。
【0098】
ブロック730~736の実行は、チャイルドカーシートに現在着座していない子供が、カーシート比較情報111に記憶された適用可能なガイドライン及びルールに従って、(例えば、子供の身長及び/又は体重により)カーシートに着座すべきかどうかを決定し得る。次いで、それに従って、車両の1つ以上の動作が制御され得る。
【0099】
本明細書に記載される構成要素、システム、及び方法の使用により、適用可能なルール又はガイドラインを満たしていない場合があるチャイルドカーシート状態及び子供の着座状態に関してユーザに通知することが可能になる。例えば、本明細書に記載される構成要素、システム、及び方法の使用によって、所与のカーシートが、所与の子供について正しいサイズ及び/又はタイプであるかどうか、カーシートの現在の向き及び/又は位置の妥当性、カーシートに位置する子供の安全性のために任意の車両エアバッグを無効にすべきかどうか、所与の子供が着座している現在の位置の妥当性、並びに子供の着座に影響を及ぼす他の状態に関してユーザに通知し得る。
【0100】
詳細な実施形態が本明細書に開示されている。しかしながら、開示された実施形態が単なる例として意図されることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される具体的な構造的及び機能的な詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に、特許請求の範囲に対する根拠として、及び実質的に任意の適切な詳細構造で本明細書の態様を種々に採用するように当業者に教示する代表的な根拠として解釈されるべきである。更に、本明細書で使用される用語及びフレーズは、限定的であるように意図されるのではなく、むしろ、考えられる実装態様の理解可能な説明を提供するように意図される。様々な実施形態が図1図10に示されているが、当該実施形態は、示された構造又は用途に限定されない。
【0101】
図におけるフローチャート及びブロック図は、様々な実施形態に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の考えられる実装態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。この点で、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、指定された論理機能を実装する1つ以上の実行可能命令を備えるコードのモジュール、セグメント、又は一部を表し得る。一部の代替的な実装態様では、ブロックに記される機能は、図に記される順序と関係なく生じ得ることにも留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは実際、実質的に同時に実行され得るか、又はブロックは時には、関連する機能に応じて、逆順で実行され得る。
【0102】
上述のシステム、構成要素、及び/又はプロセスは、ハードウェア又はハードウェア及びソフトウェアの組合せで実現でき、1つの処理システム内の中央集中方式、又は異なる要素がいくつかの相互接続された処理システムにわたって広がっている分散方式で実現できる。本明細書に記載される方法を実行するように構成された任意の種類の処理システム又は別の装置が適合される。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組合せは、ロード及び実行されているとき、処理システムが本明細書に記載される方法を実行するように処理システムを制御するコンピュータ使用可能プログラムコードを有する処理システムであり得る。システム、構成要素、及び/又はプロセスはまた、本明細書に記載される方法及びプロセスを行うために機械によって実行可能な命令のプログラムを有体的に具現化した、機械によって読み取り可能な、コンピュータプログラム製品又は他のデータプログラム記憶デバイスなどのコンピュータ可読ストレージに組み込まれ得る。これらの要素はまた、本明細書に記載される方法の実装を可能にし、且つ処理システムでロードされると当該方法を実行することができる全ての特徴を備えるアプリケーション製品に組み込まれ得る。
【0103】
更に、本明細書に記載される機構は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化、例えば記憶された1つ以上のコンピュータ可読媒体において具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。「コンピュータ可読記憶媒体」というフレーズは、非一時的記憶媒体を意味する。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、若しくは半導体のシステム、装置、若しくはデバイス、又は以上のものの任意の好適な組合せであり得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下のもの、すなわち、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM若しくはフラッシュメモリ)、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は以上のものの任意の好適な組合せを含む。本明細書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はこれらとの関連で使用されるプログラムを含み得るか又は記憶し得る任意の有体の媒体であり得る。
【0104】
概して、本明細書で使用されるモジュールは、特定のタスクを行うか、又は特定のデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。更なる態様では、メモリは概して、記されたモジュールを記憶する。モジュールに対応付けられるメモリは、プロセッサ内に組み込まれたバッファ若しくはキャッシュ、RAM、ROM、フラッシュメモリ、又は別の好適な電子記憶媒体であり得る。また更なる態様では、本開示によって構想されるようなモジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)として、システムオンチップ(SoC)のハードウェア構成要素として、プログラマブルロジックアレイ(PLA)として、又は開示された機能を行うために定められた構成セット(例えば、命令)が組み込まれた別の好適なハードウェア構成要素として実装される。
【0105】
コンピュータ可読媒体上で具現化されるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RFなど、又は以上のものの任意の好適な組合せを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体を使用して送信され得る。本機構の態様についての動作を実行するコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++、又は同種のものなどのオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書かれ得る。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に実行され得るか、ユーザのコンピュータ上で部分的に実行され得るか、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行され得るか、ユーザのコンピュータ上で部分的に且つリモートコンピュータ上で部分的に実行され得るか、又はリモートコンピュータ若しくはサーバ上で完全に実行され得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続され得るか、又は(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータへの接続が行われ得る。
【0106】
本明細書で使用される「1つ(a)」及び「1つ(an)」という用語は、1つ又は1つよりも多いものとして定義される。本明細書で使用される「複数」という用語は、2つ又は2つよりも多いものとして定義される。本明細書で使用される「別の」という用語は、少なくとも第2の又はより多くのものとして定義される。本明細書で使用される「含む」及び/又は「有する」という用語は、備える(comprising)(すなわち、オープンランゲージ)として定義される。本明細書で使用される「~及び~のうちの少なくとも1つ」というフレーズは、対応付けられる列挙事項のうちの1つ以上の任意の全ての考えられる組合せを指し、それを包含する。一例として、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」というフレーズは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、又はそれらの任意の組合せ(例えば、AB、AC、BC、若しくはABC)を含む。
【0107】
本明細書における態様は、趣旨又はその本質的属性から逸脱することなく他の形態で具現化され得る。したがって、この範囲を示すものとして、以上の明細書ではなく以下の特許請求の範囲を参照すべきである。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
〔態様1〕
車両の動作を制御するシステムであって、前記システムは、
ミリ波レーダセンサと、
プロセッサと、
前記プロセッサに対して通信可能に接続され、コンピュータ可読命令を含むセンサ制御モジュールを記憶するメモリと、
を備え、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うように前記レーダセンサの動作を自動的に制御させ、
前記車両の内部の少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を決定させ、
前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較させ、
前記チャイルドカーシート比較情報に対する前記少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、前記車両の動作を制御させる、システム。
〔態様2〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供が前記チャイルドカーシートに位置するかどうかを決定させ、
子供が前記チャイルドカーシートに位置する場合、前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記チャイルドカーシートに位置する前記子供の少なくとも1つの特徴を決定させ、
前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴を前記チャイルドカーシート比較情報と比較させ、
前記チャイルドカーシート比較情報に対する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様3〕
前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、チャイルドカーシートのタイプを含み、前記チャイルドカーシートに位置する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴は、前記子供の身長及び体重を含む、態様2に記載のシステム。
〔態様4〕
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に適切な1つ以上のタイプのチャイルドカーシートと関連付ける情報を含む、態様3に記載のシステム。
〔態様5〕
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重並びにチャイルドカーシートのタイプを、前記身長及び体重を有する子供に対する前記車両内のチャイルドカーシートのタイプの少なくとも1つの適切な位置と関連付ける情報を含む、態様3に記載のシステム。
〔態様6〕
チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、前記チャイルドカーシートの位置を更に含み、前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に対する、前記チャイルドカーシートの前記位置に配置されたチャイルドカーシートの少なくとも1つの適切な向きと関連付ける情報を含む、態様3に記載のシステム。
〔態様7〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供が前記車両の内部にいてチャイルドカーシートにいないことを決定させ、
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記車両の内部に位置しておりてチャイルドカーシートに位置していない前記子供の少なくとも1つの特徴を決定させ、
前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴を前記チャイルドカーシート比較情報と比較させ、
前記チャイルドカーシート比較情報に対する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴の前記比較に応じて、前記車両の動作を制御させる、態様1に記載のシステム。
〔態様8〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を更に含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴を車両情報と比較させ、前記車両情報は、車両エアバッグが展開するように構造化された1つ以上の面の、前記レーダセンサの位置に対する位置を含み、前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、前記車両の内部の前記カーシートの位置と、前記チャイルドカーシートと対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面に対する前記チャイルドカーシートの位置と、を含み、前記チャイルドカーシート比較情報は、前記チャイルドカーシートと対向して前方に位置する前記面から展開可能なエアバッグを、チャイルドカーシートが前記面と対向して後方に位置する場合に無効にすべきかどうかに関する情報を含む、態様1に記載のシステム。
〔態様9〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記チャイルドカーシートと対向して前方に位置する前記面から展開可能であるエアバッグを、チャイルドカーシートが前記面と対向して後方に位置する場合に無効にすべきであることを前記チャイルドカーシート比較情報が示す場合、前記チャイルドカーシートと対向して前方に位置する前記面から展開可能である前記エアバッグを自動的に無効にするように、前記車両の動作を制御させる、態様8に記載のシステム。
〔態様10〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を更に含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴を車両情報と比較させ、前記車両情報は、前方助手席と対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面からの、前記車両の前記前方助手席の座席底部の最大達成可能距離を含み、前記チャイルドカーシートは、前記前方助手席に位置しており、前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、前記最大達成可能距離に対する前記前方助手席の前記座席底部の位置を含む、態様1に記載のシステム。
〔態様11〕
前記センサ制御モジュールは、コンピュータ可読命令を含み、前記コンピュータ可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記最大達成可能距離に対する前記座席底部の位置の比較に基づく、前記座席底部が現在、前記面からの前記最大達成可能距離に位置していないという決定に応じて、前記面からの前記最大達成可能距離まで前記前方助手席を自動的に移動させるように、前記車両の動作を制御させる、態様10に記載のシステム。
〔態様12〕
車両の動作を制御する方法であって、
前記車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御するステップと、
前記車両の内部の前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を決定するステップと、
前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較するステップと、
前記チャイルドカーシート比較情報に対する前記少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を含む、方法。
〔態様13〕
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供が前記チャイルドカーシートに位置するかどうかを決定するステップと、
子供が前記チャイルドカーシートに位置する場合、前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記チャイルドカーシートに位置する前記子供の少なくとも1つの特徴を決定するステップと、
前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴を前記チャイルドカーシート比較情報と比較するステップと、
前記チャイルドカーシート比較情報に対する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様14〕
前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、チャイルドカーシートのタイプを含み、前記チャイルドカーシートに位置する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴は、前記子供の身長及び体重を含む、態様13に記載の方法。
〔態様15〕
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に適切な1つ以上のタイプのチャイルドカーシートと関連付ける情報を含む、態様14に記載の方法。
〔態様16〕
前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重並びにチャイルドカーシートのタイプを、前記身長及び体重を有する子供に対する前記車両内のチャイルドカーシートのタイプの少なくとも1つの適切な位置と関連付ける情報を含む、態様14に記載の方法。
〔態様17〕
チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、前記チャイルドカーシートの位置を更に含み、前記チャイルドカーシート比較情報は、前記子供の身長及び体重を、前記身長及び体重を有する子供に対する、前記チャイルドカーシートの前記位置に配置されたチャイルドカーシートの少なくとも1つの適切な向きと関連付ける情報を含む、態様14に記載の方法。
〔態様18〕
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、子供が前記車両の内部にいてチャイルドカーシートにいないことを決定するステップと、
前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記車両の内部に位置しておりチャイルドカーシートに位置していない前記子供の少なくとも1つの特徴を決定するステップと、
前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴を前記チャイルドカーシート比較情報と比較するステップと、
前記チャイルドカーシート比較情報に対する前記子供の前記少なくとも1つの決定される特徴の前記比較に応じて、前記車両の動作を制御するステップと、
を更に含む、態様12に記載の方法。
〔態様19〕
前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴を車両情報と比較するステップを更に含み、前記車両情報は、前方助手席と対向して前方に位置しており、車両エアバッグが展開するように構造化された面からの、前記車両の前記前方助手席の座席底部の最大達成可能距離を含み、前記チャイルドカーシートは、前記前方助手席に位置しており、前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの特徴は、前記最大達成可能距離に対する前記前方助手席の前記座席底部の位置を含む、態様12に記載の方法。
〔態様20〕
内部に命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、計算システムによって実行されると、前記計算システムに、
車両の内部の少なくとも一部の少なくとも1つのレーダスキャンを行うようにミリ波レーダセンサの動作を自動的に制御することと、
前記車両の内部の前記少なくとも1つのレーダスキャンによって取得される情報を使用して、前記内部に位置するチャイルドカーシートの少なくとも1つの特徴を決定することと、
前記チャイルドカーシートの前記少なくとも1つの決定される特徴をチャイルドカーシート比較情報と比較することと、
前記チャイルドカーシート比較情報に対する前記少なくとも1つの決定される特徴の比較に応じて、前記車両の動作を制御することと、
を含む機能を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図7A
図7B
図7C