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特許7549179映像出力システム、映像出力方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-02
(45)【発行日】2024-09-10
(54)【発明の名称】映像出力システム、映像出力方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20240903BHJP
【FI】
G06Q50/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024120780
(22)【出願日】2024-07-26
(62)【分割の表示】P 2024519081の分割
【原出願日】2023-12-22
【審査請求日】2024-07-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514232719
【氏名又は名称】株式会社カーブスジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】増本 岳
(72)【発明者】
【氏名】浜宮 恵子
(72)【発明者】
【氏名】東山崎 雪乃
(72)【発明者】
【氏名】古賀 直太郎
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-213782(JP,A)
【文献】特開2022-190505(JP,A)
【文献】特開2013-111449(JP,A)
【文献】特許第7381139(JP,B1)
【文献】特開2005-192647(JP,A)
【文献】特開2017-84314(JP,A)
【文献】特開2012-65943(JP,A)
【文献】特開2007-289515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶部と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、それぞれのユーザが使用する表示部に、予め定められた順番情報に基づいて出力させる制御部と、を備え、
それぞれの前記映像データには、運動の種類に関する属性情報が関連付けられており、
前記制御部は、所定の開始入力及び前記属性情報に基づいて、運動開始を促すタイミングを決定するとともに、運動開始を促す画像データを前記表示部に出力する、映像出力システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記順番情報に基づいて、複数の前記映像データを一定の周期で繰返し前記表示部に出力させる、請求項1に記載の映像出力システム。
【請求項3】
前記制御部は、それぞれのユーザの体の痛み部位に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、請求項1又は2に記載の映像出力システム。
【請求項4】
前記制御部は、それぞれのユーザの年齢に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、請求項1又は2に記載の映像出力システム。
【請求項5】
前記制御部は、それぞれのユーザの性別に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、請求項1又は2に記載の映像出力システム。
【請求項6】
前記記憶部は、それぞれのユーザが前記映像出力システムを利用した履歴に関する履歴情報を記憶し、
前記制御部は、それぞれのユーザの前記履歴情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、請求項1又は2に記載の映像出力システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記運動開始を促す画像データの出力から所定期間後に、運動終了を促す画像データを前記表示部に出力する、請求項1又は2に記載の映像出力システム。
【請求項8】
情報処理装置が、
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、それぞれのユーザが使用する表示部に、予め定められた順番情報に基づいて出力させる制御処理と、を実行し、
それぞれの前記映像データには、運動の種類に関する属性情報が関連付けられており、
前記情報処理装置は、所定の開始入力及び前記属性情報に基づいて、運動開始を促すタイミングを決定するとともに、運動開始を促す画像データを前記表示部に出力する、映像出力方法。
【請求項9】
情報処理装置に、
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、それぞれのユーザが使用する表示部に、予め定められた順番情報に基づいて出力させる制御処理と、を実行させ、
それぞれの前記映像データには、運動の種類に関する属性情報が関連付けられており、
前記情報処理装置は、所定の開始入力及び前記属性情報に基づいて、運動開始を促すタイミングを決定するとともに、運動開始を促す画像データを前記表示部に出力する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、映像出力システム、映像出力方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、体のストレッチ、トレーニング、ダイエット、リハビリテーション等、健康の維持や体調の回復等を目的とした各種運動が、性別や年齢を問わず行われている。これらの運動は、インストラクターによる指導や映像ガイド等に従いながら行うことで、その運動による効果をより向上させることができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、事前に収録された運動の手本となる動画および音声を見聞きしながら運動することができるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2023-6961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のシステムによれば、運動の効果を高めることができる。しかしながら、それぞれのユーザが適度な運動効果を得るという点では、さらなる改善の余地がある。
【0006】
そこで、本開示は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、それぞれのユーザが適度な運動効果を得ることが可能な新たな映像出力システム、映像出力方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶部と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御部と、を備え、
前記制御部は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する、映像出力システムが提供される。
【0008】
また、本開示によれば、情報処理装置が、
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御処理と、を実行し、
前記制御処理は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する処理を含む、映像出力方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、情報処理装置に、
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御処理と、を実行させ、
前記制御処理は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する処理を含む、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、それぞれのユーザが適度な運動効果を得ることが可能な新たな映像出力システム、映像出力方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
図2】同実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3】同実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
図4】同実施形態に係るユーザ情報の他の例を示す図である。
図5】同実施形態に係るシステムにおける映像の表示例を示す図である。
図6】同実施形態に係る運動メニューの一例を示す図である。
図7】同実施形態に係るユーザに適用される運動メニューの一例を示す図である。
図8】同実施形態に係るシステムにおける一連の制御に係るフローチャート図である。
図9】同実施形態に係る表示部の画面の一例を示す図である。
図10】同実施形態に係る表示部の画面の他の例を示す図である。
図11】同実施形態に係る表示部の画面の他の例を示す図である。
図12】同実施形態に係る表示部の画面の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
本実施形態のシステムは、例えば、体のストレッチ、トレーニング、ダイエット、リハビリテーション等、健康の維持又は向上、体調の回復、痛みの改善等を目的とした各種運動に適した映像を提供するものである。ユーザは、表示部に表示される、動作の手本となる映像と、自分を撮影した映像とを見比べながら、手本映像の真似をするように体を動かすことで、運動効果を高めることができる。
【0014】
図1は、本実施形態の映像出力システム1の一例を模式的に示す図である。本システムは、ユーザに映像を提供するための情報処理装置10と、モニタ等で構成される表示部20と、カメラ30とを備える。情報処理装置10、表示部20、及びカメラ30は、互いに有線接続されているが、互いに無線接続されて通信することで各種情報の送受信するものであってもよい。
【0015】
図1の例では、複数のユーザが利用する店舗や自宅等の室内に、運動するための複数の個別領域(所謂、個別ブース)A1,A2,A3・・が区画されて設けられており、各ユーザU1,U2,U3・・が、個別領域にそれぞれ設けられたモニタ(20)を見ながら運動できるように構成されている。個別領域には、ユーザの運動をサポートするための手すり等の支持具Bが設けられている。支持具Bは、手をかけたり、足をかけたりすることで、運動効果を高めたり、運動時の転倒を防止したりするために用いることができる。また、個別領域には、椅子、ベッド、ステップ、ボール、ローラー等の運動を補助する道具、器具を配置してもよい。また、図1の例では、1名のスタッフSが図示されており、複数のユーザの運動の様子を確認して、アドバイスしたり、サポートしたりできるように構成されている。スタッフSは必須ではなく、また、1名に限らず、複数人であってもよい。なお、本システムは図示例に限られず、例えば、1つの個別領域に1つの表示部のみが設けられ、ユーザが単独で運動するものであってもよい。
【0016】
図2は、情報処理装置10の機能上の構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する装置であり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されてもよい。また、情報処理装置10は単独の装置に限られず、複数の装置を組み合わせて構成されていてもよいし、別の場所に配置されるサーバ装置と、各店舗の情報処理端末とで構成されてもよい。
【0017】
情報処理装置10は、例えば図2に示すように、制御部11、記憶部12、入力部13、通信部14を備えることができる。情報処理装置10は、入力部13、通信部14、カメラ30等を介して入力される各種の入力情報を受け付けることができる。情報処理装置10は、そして、制御部11において入力情報に応じたプログラムによる処理を実行し、プログラムの処理結果を出力することができる。出力される情報は、例えば、映像(動画)、画像や音声等を含むことができ、表示部20や他の出力部から出力されるか、または、通信部14を介して外部の装置等に送信される。なお、上記プログラムの一部は、他の情報処理装置に送信されて他の情報処理装置上で実行されてもよい。この場合、他の情報処理装置は、例えば、スタッフやユーザが使用するスマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等とすることができ、インターネット等のネットワークを介して情報処理装置10に無線又は有線で接続される。
【0018】
制御部11は、各部間の情報の受け渡しを行うとともに、情報処理装置10全体の制御を行うものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはGPU(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行すること等によって実現される。
【0019】
記憶部12は、各種情報を記憶する。記憶部12は、各種制御処理や制御部11内の各機能を実行するためのプログラム、入力情報等を記憶することができ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。
【0020】
記憶部12は、ユーザに関するユーザ情報、運動メニューに関する運動メニュー情報等を記憶することができる。
【0021】
ユーザ情報は、例えば図3に示すように、それぞれのユーザに固有の識別情報(ユーザID)、登録年月日、氏名等の情報や、性別及び年齢(10代、20代、等の年代の情報も含む)等のユーザ属性情報を含むことができる。
【0022】
また、例えば図4に示すように、ユーザ情報は、それぞれのユーザの体の痛み部位に関する情報を含んでいてもよい。痛み部位の情報は、例えば、ユーザ自身またはスタッフSが運動の前に、入力部13を介して入力することで、記憶部に記憶される。図4の例では、首、肩、腰、股関節、膝、その他の項目が含まれ、痛みがある部位が「〇」で、痛みがない部位は「-」で示される。例えば、制御部11は、表示部20またはユーザもしくはスタッフが使用するスマートフォンやタブレット端末等の表示装置に、首、肩、腰、股関節、膝、その他の項目を選択入力可能な状態で表示させ、ユーザまたはスタッフが選択した痛み部位に関する入力情報を受け付けて、記憶部に記憶することができる。また、ユーザ情報は、各ユーザが過去に本システムを利用した運動の履歴や、痛み部位の履歴等の情報を含んでもよい。例えば、運動の履歴は、ユーザが本システムを利用して運動を実施した年月日、時刻等の日時情報、実施した運動メニュー(出力された映像データ)の種類、難易度、順番(開始メニュー、終了メニュー)等を含むことができ、また、痛みの履歴は、痛みの部位を入力した日時情報と、痛みの部位とを関連付けた情報とすることができる。
【0023】
入力部13は、ユーザ、スタッフやシステム管理者が各種情報を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、マイク等によって実現される。ユーザ又はスタッフは、入力部13からユーザに関する各種情報を入力したり、運動メニューを選択したり、運動の開始、停止、一時停止、再開等の入力操作を行うことができる。
【0024】
通信部14は、他の情報処理装置との間で通信を行うためのものであり、他の情報処理装置等から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号を他の情報処理装置等へ送信する送信部としての機能を有している。
【0025】
表示部20は、制御部11で生成された情報や通信部を介して受信した情報を画像出力することができる。表示部20は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等のモニタ、タッチパネル等で構成される。表示部20に加えて、スピーカー等の音声出力部を個別領域(A1,A2,A3)の任意の位置に設けてもよいし、各ユーザが使用するヘッドホンやイヤホンから音声を出力するようにしてもよい。表示部20等の出力部は、制御部11からの指令に基づいて各種情報を出力することができる。情報処理装置10は、画像(動画)や音声を出力するための出力部を有していてもよい。
【0026】
カメラ30は、個別領域に位置するユーザを撮影し、リアルタイムで画像データを表示部20に表示させたり、情報処理装置10に送信したりすることができる。なお、図示例においてカメラ30は、表示部20の上側に設けられているが、これに限られず、表示部20の下側でも、左右の何れかでもよいし、表示部20と一体化されていてもよいし、表示部20から離れた位置に設けてもよい。また、カメラ30は、個別領域ごとに複数設けてもよい。例えば、ユーザの正面を撮影可能な1台と、側面を撮影可能な1台と、背面を撮影可能な1台と、といったように、2台、3台・・それ以上設けてもよい。
【0027】
個別領域には、ユーザの識別情報に関連付けられたバーコード、2次元コード等の識別コードを画像認識するためのカメラや、当該カメラを含むタブレット端末等の装置が設置されていてもよい。例えば、各ユーザが使用する会員証などに印刷されたバーコードを当該カメラで読み取ることで、当該バーコードに関連付けられ、予め記憶部に記憶されたユーザに関する情報を取得するようにしてもよい。これによれば、バーコードを使って効率的に受け付け時の処理ができるので、運動開始までの時間を短縮することができる。カメラで取得した画像データは、情報処理装置の制御部で各種画像解析することができるが、カメラ自体に制御部の機能を設けてもよい。なお、図1に示すカメラ30によってバーコード等を認識するようにしてもよい。
【0028】
制御部11は、図5に示すように、運動の手本となる映像V1(映像データ)と、カメラ30で撮影されるユーザ自身のリアルタイムの映像V2と、を表示部20に表示させることができる。制御部11は、カメラ30の撮影データを画像解析することにより、ユーザの骨格に関する情報を映像V2に重畳表示させてもよい。例えば、ユーザの所定の関節等(足首、膝、腰、肩、肘、手首、頭等)の位置を示す複数の丸印と、それらを繋ぐ線を示すようにしてもよい。これによれば、ユーザの骨格や姿勢を確認しながら運動することができ、運動効果を高めることができる。手本となる映像V1とユーザの撮影画像V2とは、図5の配置に限られず、左右逆にして横並びで表示してもよいし、上下に並べて配置してもよいし、一方を透過させて、重畳表示してもよい。制御部11は、図5に示すように、表示している運動メニューの情報(番号、種類、対象部位、レベル)を表示させてもよいし、ユーザ情報(氏名、性別、年齢、痛み部位等)を表示させてもよい。
【0029】
ここで、運動の手本となる映像V1の具体的な内容について説明する。図6は、映像V1として表示させる運動メニュー情報の一例を示す。運動メニューは、順番情報として番号1番から2番、3番、・・21番といったように、小さい番号から大きい番号に向けて、順番情報に応じて進行し、21番が終わったら、再び1番に戻って、2番、3番・・と、繰返し表示部に表示される。各ユーザは、運動メニューの1番から運動を開始してもよいし、6番から、または、10番から、等といったように、1番ではない番号の運動メニューから開始してもよい。また、どの番号の運動メニューから開始しても、基本的に運動メニューが1周(21のメニューを1回)したら終了となるが、2回、3回と、予め定められた回数または、ユーザもしくはスタッフが選択した回数、複数周回にわたって運動を実施できるようにしてもよい。
【0030】
図6の例では、運動メニュー情報は、番号(順番情報)、種類(属性情報)、メニュー名称、及びレベル(運動レベル)等の情報に関連付けられる映像データを含む。番号は、本例では1~21までの番号であるが、これに限られず、21よりも少なくても多くてもよい。運動メニュー情報は、サービス提供者(システム管理者)が任意に設定して、予め記憶部に記憶することができる。
【0031】
運動メニューの種類は、ストレッチ、体幹、動き練習の3種類に予め区分されている。種類は、3つに限られず、2つ以下でも4つ以上でもよい。本例において、「ストレッチ」は、筋肉の柔軟性を向上するための運動であり、「体幹」は、体幹の安定性を向上するための運動であり、「動き練習」は、脳と体の連動性を向上するための運動である。
【0032】
メニュー名称は、運動の目的、又は、負荷をかける対象の部位等を表すメニューごとの名称であり、任意の名称をサービス提供者が設定することができる。
【0033】
運動メニューのレベルは、メニューごとに複数の段階が設定される。レベルは、レベルSが最も運動の負荷が大きく難易度が高く、レベルA,レベルB,・・レベルEの順に徐々に負荷が小さく、難易度が低くなるように設定される。レベルの数は、例えば、図6の12番「お尻横(前半)」の運動メニューは、レベルAとレベルBの2段階に設定される。図6の例では、最大で6段階、最小で2段階としているが、1段階のみでも、7段階以上に設定してもよい。ユーザの運動能力、痛み、年齢、性別等のユーザ情報に基づいて選択することができる。運動メニューの選択は、スタッフS又はユーザ自身が選択してもよいし、制御部が予め定められたプログラムに基づいて自動的に選択するようにしてもよい。本例では、痛み部位の入力がない初回のユーザは、標準的な運動レベルとしてレベルAが選択されるように構成されているが、これに限られない。
【0034】
運動メニュー情報として、「動作001」~「動作080」まで、個別の運動メニュー識別情報に関連付けられた運動メニューの映像データ(動画データ)が記憶部に記憶される。「動作001」~「動作080」までの動画は、予め撮影、編集等されて記憶されたものであり、全て同一の時間の長さの動画とすることができる。動画の長さは、互いに異なってもよいが、少なくとも、同一のメニュー番号の動画(例えば、1番の番号である、「動作001」、「動作002」、及び「動作003」など)については、同一の時間であることが好ましい。運動メニューにおける1~21のそれぞれの番号(順序を示す番号)において、ユーザごとにレベルS~レベルEの何れか1つの運動レベルが選択され、該当する「動作○○○」の手本映像が表示部20に手本となる映像V1として表示されるか、該当する映像データがない場合(図6の「-」に該当する場合)、映像データを表示せず、当該番号の運動は休憩する旨のメッセージなどを表示することができる。例えば、1番の「首」の運動メニューにおける、最も負荷レベルが小さいメニューはレベルBの「動作003」である。この場合、首に痛みがあるユーザや、首の筋力が弱いユーザに対して、最小レベルの「動作003」の映像を表示するようにしてもよいが、手本の映像を表示せずに「この運動メニューはお休みしましょう。」といったようなメッセージを表示して、特定の運動メニューは実施せずに待機することを促すようにしてもよい(図11参照)。すなわち、本システムにおいて、ユーザ情報に基づいて、運動メニューの全ての番号の手本映像を表示させてもよいし、特定の番号の運動メニューの手本映像を表示しないようにしてもよいし、運動をしないよう促す表示をしてもよい。
【0035】
図7は、それぞれのユーザに適用される運動レベルの一例を示している。図7に示すように、各ユーザにおけるメニューの番号1~21について、1つのレベルが選択され、選択されたレベルに対応する手本の映像データが表示される。
【0036】
図8は、本システムにおける情報処理のフローを示す。まず、ユーザは、スタッフSを介して、またはユーザ自身により、入力部13を介してユーザ情報を入力する。スタッフSは、必要に応じてユーザから情報を聞き、ユーザ情報を入力することができる。これにより、情報処理装置の制御部は、ユーザ情報を取得する(S1)。
【0037】
具体的に、本システムを初めて利用するユーザは、自身の氏名、性別、年齢、痛みの部位等の情報を自ら又はスタッフを介して入力することで、ユーザ情報を登録することができる。制御部は、入力情報を受け付けると、ユーザに固有の識別番号、バーコード情報を付与するとともに、その時点の日時情報を取得して、入力情報と関連付けて記憶部に記憶することができる(図3図4参照)。サービス提供者は、各ユーザに固有の登録されたバーコードが印刷された会員カード等を付与することができる。これにより、2回目以降に本システムを利用するユーザは、会員カードのバーコードを個別領域のカメラで認識させることにより、ユーザ情報を毎回入力しなくても記憶部の情報を読み出すことができる。なお、痛みの情報等の特定のユーザ情報については、毎回入力するようにして、記憶部の情報を更新するようにしてもよい。
【0038】
情報処理装置の制御部は、ユーザ情報に基づいて、1~21の運動メニューにおける運動レベルを決定する(S2)。制御部は、ユーザの年齢、性別、痛みの部位、過去の履歴情報の少なくとも1つ、または複数の情報の組み合わせに基づいて、運動メニューを決定することができる。運動メニューの決定は、予め定められた条件に基づいて、制御部が自動的に決定するようにしてもよいし、スタッフがユーザ情報に基づいて決定するようにしてもよい。例えば、痛みがある対象部位の運動メニューは、痛みがない場合に比べて低いレベルを選択することができる。また、年齢が若いほど、運動メニュー全体として高いレベルを選択するようにすることができる。また、女性よりも男性の方が全体として高いレベルを選択するようにしてもよい。図7に示すように、ユーザごとに全ての運動メニューのレベルが決定される。図8に戻り、制御部は、当該レベルに対応する映像データを表示部に出力する(S3)。これと同時に、制御部は、カメラ30を作動させて、リアルタイムもユーザの撮影画像を表示部に出力する。
【0039】
本例では、全ての個別領域A1,A2,A3・・において、手本として表示される映像V1は、同期される。つまり、全ての個別領域A1,A2,A3・・において、同一のタイミングで同一のメニュー番号の映像データが表示される。例えば、ユーザU1が使用する個別領域A1に3番のレベルAの映像メニュー(動作008)が表示される間、個別領域A2、個別領域A3には、3番の何れかのレベルの映像メニュー(動作008、動作009、動作010の何れか)が、ユーザ情報に応じて表示される。このように、複数の個別領域において同期した運動メニューを表示させることで、複数のユーザが一緒に運動する楽しさを享受することができ、運動への意欲を高めることができる。なお、同一の番号であっても、ユーザ毎に異なるレベルの映像メニューを表示することができる。レベルは異なっていても、同一の番号の運動メニューは、対象部位が共通しているので、複数のユーザが同様の運動を一緒に行う効果を得ることができる。
【0040】
図8は、本システムを利用して映像を表示させるフローの一例を示す。本システムを利用するユーザは、それぞれ任意のタイミングで、店舗等を訪れ、運動を行うことができる。
【0041】
ここで、本システムにおいて、制御部は、ユーザの有無に関わらず、メニュー番号の順番に沿って繰り返し、手本となる映像を一定の周期で表示部に表示させるようにしてもよい。その場合、ユーザは、任意のタイミングで、運動メニューを開始することができる。例えば、ユーザが1番から運動を開始した場合、2番、3番、・・と順番に運動メニューに沿って運動を行い、21番で終了することになる。また、例えば2番から開始した場合、3番、4番、・・と順番に運動メニューに沿って運動を行い、1番で終了することになる。
【0042】
制御部は、入力部13を介したユーザ又はスタッフSの入力情報に基づいて、開始入力を受け付けることができる。あるいは、バーコードを認識させることで、開始入力を受け付けるようにしてもよい。
【0043】
制御部は、開始入力を受け付けた際に、ユーザに運動を開始させるタイミングを決定するようにしてもよい。例えば、制御部は、予め定められた特定の種類(属性情報)の運動メニュー、あるいは、特定のメニュー番号からのみ、ユーザに運動をさせるように映像を表示させることができる。具体的には、体への負担が小さい「ストレッチ」の種類に該当するメニューから運動を開始できるように、「体幹」及び「動き練習」のメニューが表示される時間は、手本の映像及び撮影画像を表示させないように制御するか、図9に示すように、「このメニューは参加せず、次のメニューから開始してください。」といったメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0044】
制御部は、開始入力に基づいて決定したタイミングで、運動開始を促す画像データを表示部に出力するようにしてもよい。例えば、図10に示すように、運動の開始を促すタイミングで、「このメニューから運動を開始しましょう」といったメッセージの画像データを表示部に出力させることができる。このタイミングは、サービス提供者が任意に設定し、記憶部に記憶させることができる。例えば、開始入力を受け付けた直後のメニューであってもよいし、特定の属性のメニュー(例えばストレッチ)の中で、開始入力を受け付けた時から最も早いタイミングで再生されるメニュー、特定の番号のメニュー(例えば、偶数、奇数、5の倍数、等の番号)の中で開始入力を受け付けた時から最も早いタイミングで再生されるメニュー等のように、設定してもよい。このように、適切なタイミングで運動開始を促すことで、ユーザが運動開始のタイミングを把握し易くなるので、利便性を高めることができる。また、例えば、負荷の少ないメニューから開始するように促すことで、怪我の防止を図ることができる。
【0045】
制御部は、所定のタイミングで、運動終了を促す画像データを表示部に出力することができる。このタイミングは、サービス提供者が任意に設定し、記憶部に記憶させることができる。例えば、制御部は、運動開始を促す画像データの出力から所定期間後に、運動終了を促す画像データを表示部に出力するようにしてもよい。例えば、開始を促す画像データを出力してから、運動メニューが1周したタイミングで、図11に示すように、「本日の運動メニューは終了です。お疲れ様でした。」といったメッセージの画像データを表示部に出力させることができる。このように、適切なタイミングで運動終了を促すことで、過度な運動を防止して、怪我の防止を図ることができる。
【0046】
また、制御部は、ユーザ情報に基づいて、運動メニューの実施をしないように促す画像データを出力してもよい。例えば、図12に示す「この運動メニューはお休みしましょう。」といったように、運動の一時的な停止を促す画像データを出力するようにしてもよい。これによれば、特定の部位に痛みを抱えたユーザに対して、当該部位を対象とする運動を回避させることで、怪我の防止を図ることができる。
【0047】
以上の通り、本実施形態の映像出力システムは、運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶部と、前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御部と、を備え、前記制御部は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力することを特徴とする。このような構成により、ユーザごとに運動レベルが選択されるので、ユーザそれぞれが適度な運動を行うことができる。したがって、それぞれのユーザが適度な運動効果を得ることが可能となる。さらに、複数のユーザが同期された映像を手本に運動することで一体感を感じて運動のモチベーションを高めることができる。
【0048】
また、本実施形態において、前記制御部は、前記順番情報に基づいて、複数の前記映像データを一定の周期で繰返し前記表示部に出力させるようにしてもよい。これによれば、運動メニューが繰り返される中で、ユーザが任意のタイミングで運動を開始することができる。
【0049】
また、本実施形態において、前記制御部は、それぞれのユーザの体の痛み部位に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択するようにしてもよい。これによれば、痛み部位に応じた適切な運動レベルが選択されることで、痛みの改善を図ったり、過度な運動による痛みの増大を抑制したりすることができる。
【0050】
また、本実施形態において、前記制御部は、それぞれのユーザの年齢に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択するようにしてもよい。これによれば、年齢に応じた適切なレベルの運動を促すことができる。
【0051】
また、本実施形態において、前記制御部は、それぞれのユーザの性別に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択するようにしてもよい。これによれば、性別による運動能力の違いに応じた適切なレベルの運動を促すことができる。
【0052】
また、本実施形態において、前記記憶部は、それぞれのユーザが前記映像出力システムを利用した履歴に関する履歴情報を記憶し、前記制御部は、それぞれのユーザの前記履歴情報に基づいて、前記運動レベルを選択するようにしてもよい。これによれば、過去の運動履歴に応じた適切なレベルの運動を促すことができる。具体的には、過去に実施した運動レベルと同一の運動レベルを選択するようにしてもよいし、過去に実施した運動レベルよりも高いレベル又は低いレベルを選択するようにしてもよい。あるいは、過去の痛み部位の情報を、現在の痛み部位として、当該痛み部位に応じた運動レベルを選択するようにしてもよい。
【0053】
また、本実施形態において、前記制御部は、ユーザからの開始入力に基づいて、ユーザに運動開始を促す画像データを前記表示部に出力するようにしてもよい。これによれば、ユーザにとって運動開始のタイミングが分かり易くなり、システムの利便性を高めることができる。
【0054】
また、本実施形態において、前記制御部は、前記運動開始を促す画像データの出力から所定期間後に、運動終了を促す画像データを前記表示部に出力するようにしてもよい。これによれば、ユーザにとって運動開始のタイミングが分かり易くなり、システムの利便性を高めることができる。
【0055】
また、本実施形態において、それぞれの前記映像データには、運動の種類に関する属性情報が関連付けられており、前記制御部は、前記開始入力及び前記属性情報に基づいて、運動開始を促すタイミングを決定するようにしてもよい。これによれば、適切な属性の運動メニューから運動を開始することができ、運動効果をさらに高めることができる。
【0056】
また、本実施形態における映像出力方法は、情報処理装置が、運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御処理と、を実行し、前記制御処理は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する処理を含む。このような構成により、ユーザごとに運動レベルが選択されるので、ユーザそれぞれが適度な運動を行うことができる。したがって、それぞれのユーザが適度な運動効果を得ることが可能となる。さらに、複数のユーザが同期された映像を手本に運動することで一体感を感じて運動のモチベーションを高めることができる。
【0057】
また、本実施形態におけるプログラムは、情報処理装置に、運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御処理と、を実行させ、前記制御処理は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する処理を含む。このような構成により、ユーザごとに運動レベルが選択されるので、ユーザそれぞれが適度な運動を行うことができる。したがって、それぞれのユーザが適度な運動効果を得ることが可能となる。さらに、複数のユーザが同期された映像を手本に運動することで一体感を感じて運動のモチベーションを高めることができる。
【0058】
また、上記の実施形態では、複数の個別領域に設けた表示部に、同期させた映像データを出力する構成としていたが、単独の表示部に映像データを出力するようにしてもよい。
【0059】
その場合、映像出力システムは、運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶部と、前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御部と、を備え、それぞれの前記映像データには、運動の種類に関する属性情報が関連付けられており、前記制御部は、ユーザからの開始入力及び前記属性情報に基づいて運動開始を促すタイミングを決定することを特徴とする。これによれば、適切な属性の運動メニューから運動を開始することができ、運動効果をさらに高めることができる。
【0060】
なお、運動メニューの決定に際しては、痛み情報に加えて、各ユーザの姿勢を評価した姿勢情報に基づいて運動メニューを決定するようにしてもよい。姿勢情報は、例えば、上記痛み情報と同様に、首、肩、腰、股関節、膝などの部位ごとに設定することができる。姿勢情報は、スタッフがユーザの姿勢や関節の可動域を調べて、タブレット端末等から入力するようにしてもよいし、ユーザ自身が入力してもよいし、カメラ30等で取得したユーザの画像情報に基づいて制御部が自動的に評価するようにしてもよい。具体的に、各部位の姿勢、可動域を複数段階で評価し姿勢が良いまたは可動域が大きい場合には高い評価となり、姿勢が悪いまたは可動域が小さい場合には低い評価となる。本システムにおいて、制御部は、姿勢情報の評価値が所定値以上である(高い)場合には、メニューの難易度を上げたり、所定値以下である(低い)場合には、メニューの難易度を下げたりすることができる。
【0061】
また、運動メニューの決定に際しては、メニューの達成度情報に基づいて運動メニューを決定するようにしてもよい。例えば、ユーザが実際に特定の運動メニューを行った後で、ユーザにとって余裕があった場合、達成度が高いと評価して、その場合には、メニューの難易度を上げたり、達成度が低い場合には、メニューの難易度を下げたりするようにしてもよい。達成度情報は、スタッフがユーザの運動の様子を確認して、タブレット端末等から入力するようにしてもよいし、ユーザ自身が入力してもよいし、カメラ30等で取得したユーザの画像情報に基づいて制御部が自動的に評価するようにしてもよい。
【0062】
また、例えば1週間ごと、1カ月ごと、半年ごとなど、所定期間ごとに運動メニューを見直す(更新する)ようにしてもよい。運動メニューの見直しは、所定期間ごとに更新される痛み情報、姿勢情報、達成度情報等の各種ユーザ情報に基づいて、制御部が適切な運動メニューを選択することが好ましい。なお、スタッフが各種ユーザ情報に基づいて、運動メニューを選択するようにしてもよい。このように所定期間ごとに適切に運動メニューを見直すことで、ユーザは、常に自分にとって適度なレベルの運動を実行することができる。
【0063】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0064】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されてもよい。例えば、情報処理装置10の制御部11および記憶部12は、互いにネットワークで接続された異なる装置により実現されてもよい。
【0065】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係る情報処理装置の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【0066】
また、本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0067】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0068】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(項目1)
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶部と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御部と、を備え、
前記制御部は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する、映像出力システム。
(項目2)
前記制御部は、前記順番情報に基づいて、複数の前記映像データを一定の周期で繰返し前記表示部に出力させる、項目1に記載の映像出力システム。
(項目3)
前記制御部は、それぞれのユーザの体の痛み部位に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、項目1又は2に記載の映像出力システム。
(項目4)
前記制御部は、それぞれのユーザの年齢に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、項目1又は2に記載の映像出力システム。
(項目5)
前記制御部は、それぞれのユーザの性別に関する情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、項目1又は2に記載の映像出力システム。
(項目6)
前記記憶部は、それぞれのユーザが前記映像出力システムを利用した履歴に関する履歴情報を記憶し、
前記制御部は、それぞれのユーザの前記履歴情報に基づいて、前記運動レベルを選択する、項目1又は2に記載の映像出力システム。
(項目7)
前記制御部は、ユーザからの開始入力に基づいて、ユーザに運動開始を促す画像データを前記表示部に出力する、項目1又は2に記載の映像出力システム。
(項目8)
前記制御部は、前記運動開始を促す画像データの出力から所定期間後に、運動終了を促す画像データを前記表示部に出力する、項目7に記載の映像出力システム。
(項目9)
それぞれの前記映像データには、運動の種類に関する属性情報が関連付けられており、
前記制御部は、前記開始入力及び前記属性情報に基づいて、運動開始を促すタイミングを決定する、項目7に記載の映像出力システム。
(項目10)
情報処理装置が、
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御処理と、を実行し、
前記制御処理は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する処理を含む、映像出力方法。
(項目11)
情報処理装置に、
運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶処理と、
前記複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御処理と、を実行させ、
前記制御処理は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する処理を含む、プログラム。
【符号の説明】
【0069】
1 試験評価システム
10 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
20 表示部
30 カメラ
【要約】
【課題】それぞれのユーザが適度な運動効果を得ることが可能な新たな映像出力システム、映像出力方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】本開示による映像出力システムは、運動の手本となる複数の映像データを記憶する記憶部と、複数の映像データの中でユーザごとに選択される運動レベルの映像データ及びユーザの撮影画像を、ユーザごとに設けられた表示部に出力させる制御部と、を備え、制御部は、それぞれユーザが利用する複数の個別領域に配置された前記表示部に、予め定められた順番情報に基づいて互いに同期された前記映像データを出力する、映像出力システム。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12