(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-03
(45)【発行日】2024-09-11
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/10 20120101AFI20240904BHJP
【FI】
G06Q20/10 300
(21)【出願番号】P 2023179005
(22)【出願日】2023-10-17
(62)【分割の表示】P 2019159463の分割
【原出願日】2019-09-02
【審査請求日】2023-10-31
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】薮崎 泰一
(72)【発明者】
【氏名】吉池 佑太
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-132222(JP,A)
【文献】特開2019ー101908(JP,A)
【文献】特開2002-183628(JP,A)
【文献】特開2002-269351(JP,A)
【文献】特開2017-228156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
第1ユーザと第2ユーザを含む複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理し、
前記第1ユーザから受け付けた前記グループ決済アカウントへの入金情報の金額を前記グループ決済アカウントへ登録し、前記グループ決済アカウントにおける前記第1ユーザの割当情報へ登録し、
前記グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、予め定められた設定に基づいて前記複数のユーザに割り当てるとともに、前記複数のユーザの割当情報をそれぞれ更新し、
前記第1ユーザからの指示に応じて、前記グループ決済アカウントを決済に使用する権限、前記グループ決済アカウントの使用可能金額、前記グループ決済アカウントを使用可能な使用目的、のうちの1つまたは複数を前記第2ユーザに設定する、
情報処理装置。
【請求項2】
プロセッサが、第1ユーザと第2ユーザを含む複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理し、
プロセッサが、前記第1ユーザから受け付けた前記グループ決済アカウントへの入金情報の金額を前記グループ決済アカウントへ登録し、前記グループ決済アカウントにおける前記第1ユーザの割当情報へ登録し、
プロセッサが、前記グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、予め定められた設定に基づいて前記複数のユーザに割り当てるとともに、前記複数のユーザの割当情報をそれぞれ更新し、
プロセッサが、前記第1ユーザからの指示に応じて、前記グループ決済アカウントを決済に使用する権限、前記グループ決済アカウントの使用可能金額、前記グループ決済アカウントを使用可能な使用目的、のうちの1つまたは複数を前記第2ユーザに設定する、
情報処理方法。
【請求項3】
第1ユーザと第2ユーザを含む複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理し、
前記第1ユーザから受け付けた前記グループ決済アカウントへの入金情報の金額を前記グループ決済アカウントへ登録し、前記グループ決済アカウントにおける前記第1ユーザの割当情報へ登録し、
前記グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、予め定められた設定に基づいて前記複数のユーザに割り当てるとともに、前記複数のユーザの割当情報をそれぞれ更新し、
前記第1ユーザからの指示に応じて、前記グループ決済アカウントを決済に使用する権限、前記グループ決済アカウントの使用可能金額、前記グループ決済アカウントを使用可能な使用目的、のうちの1つまたは複数を前記第2ユーザに設定する、
処理をプロセッサに実行させるためのプログラム。
【請求項4】
サーバと端末とを備え、
前記サーバは、
第1ユーザと第2ユーザを含む複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理し、
前記第1ユーザの端末から受け付けた前記グループ決済アカウントへの入金情報の金額を前記グループ決済アカウントへ登録し、前記グループ決済アカウントにおける前記第1ユーザの割当情報へ登録し、
前記グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、予め定められた設定に基づいて前記複数のユーザに割り当てるとともに、前記複数のユーザの割当情報をそれぞれ更新し、
前記第1ユーザの端末からの指示に応じて、前記グループ決済アカウントを決済に使用する権限、前記グループ決済アカウントの使用可能金額、前記グループ決済アカウントを使用可能な使用目的、のうちの1つまたは複数を前記第2ユーザに設定する、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子マネーの普及により、各種決済の際に電子マネーが用いられている。このような電子マネーの一例として、電子マネーのアカウントに対して、現金やクレジットカードから金銭と同等の価値をチャージすることで使用可能となる、いわゆるプリペイド型がある。
【0003】
このような電子マネーに対するチャージを容易にする技術として、例えば、クレジット登録されている親携帯と、この親携帯に紐づく子携帯とをファミリー登録し、親携帯のクレジットカードから子携帯へのチャージを容易にする電子マネーサーバが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている電子マネーサーバは、例えば親に扶養されている子供のように、クレジットカードを所有できないユーザが親のクレジットカードからチャージすることを容易にするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、各種決済を行う主体として、個人による決済だけではなく、団体による決済もある。団体による決済を行う場合、現金による決済の場合は特に問題にはならないが、電子マネーによる決済の場合、団体名義で電子マネーのアカウントの発行を受ける必要がある。団体名義で電子マネーのアカウントを発行するには、例えば、法人カードに付与された電子マネーの機能を使用することで可能である。しかし、法人登記されていない、例えば複数の任意の個人が属するサークルや任意団体のようなグループでは使用できない状況である。そのため、法人のような団体だけではなく、複数の任意の個人が属するサークルのようなグループであっても、グループによる決済が可能な電子マネーが望まれていた。
【0006】
また、このようなグループによる決済は、属する各個人が出資して決済を行うことが多い。そのため、グループによる決済が可能な電子マネーにおいて、属する各個人の電子マネーのアカウントから入金することが可能であり、この電子マネーで決済が行われた場合に各個人の負担金額を管理することが可能な電子マネーが望まれていた。しかし、特許文献1に記載の電子マネーは、所定の個人のクレジットカードから他のアカウントへのチャージを容易にするものであり、上記のようなグループに属する各個人からのチャージには対応できないものであった。
【0007】
そこで、本開示では、グループに属する個人のグループ決済アカウントへの入金額と、グループ決済アカウントの決済に対する各個人の負担金額を管理することが可能な情報処理装置、情報処理システム及び情報処理プログラムについて説明する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様における情報処理装置は、複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理する管理部と、複数のユーザのうちの一のユーザから受け付けたグループ決済アカウントへの入金情報の金額をグループ決済アカウントへ登録し、グループ決済アカウントにおける一のユーザの割当情報へ登録する割当情報登録部と、グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、設定された所定の割合に基づいて複数のユーザに係る割当情報にそれぞれ更新する更新処理部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、グループに属する個人のグループ決済アカウントへの入金額と、グループ決済アカウントの決済に対する各個人の負担金額を管理することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1の情報処理装置100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1の情報処理端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】
図1の情報処理システム1における割当情報登録処理の動作を示すフローチ ャートである。
【
図5】
図4のステップS102における割当情報登録の例を示す模式図である。
【
図6】
図1の情報処理システム1における更新処理の動作を示すフローチャートで ある。
【
図7】
図6のステップS201における決済を行うためのクレジット情報の例を示 す模式図である。
【
図8】
図6のステップS202における決済割当額決定の例を示す模式図である。
【
図9】
図6のステップS202における決済割当額決定の他の例を示す模式図であ る。
【
図10】
図6のステップS202における決済割当額決定の他の例を示す模式図で ある。
【
図11】
図10の残高不足の場合における、
図6のステップS202における決済 割当額決定の例を示す模式図である。
【
図12】
図10の残高不足の場合における、
図6のステップS202における決済 割当額決定の他の例を示す模式図である。
【
図13】
図1の情報処理システム1におけるユーザ脱退処理の例を示す模式図であ る。
【
図14】本開示の一実施形態に係るコンピュータ700を示す機能ブロック構成図 である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0012】
(実施形態1)
<構成>
図1は、本開示の実施形態1に係る情報処理システム1を示すブロック構成図である。この情報処理システム1は、限定ではなく例として、複数のユーザから構成されるグループによる電子マネーの決済を可能とするため、グループに付与されるグループ決済アカウントを管理するシステムである。グループ決済アカウントが付与されるグループは、法人のように登記されている必要はなく、サークルや任意団体のようなグループや、特定の目的で支払いを行うための個人の集まり(例えば、特定の個人にプレゼントを渡すための集まり)であってもよい。
【0013】
ここで、グループ決済アカウントは、電子マネーの決済を行うための口座情報のような決済用アカウントであり、グループ名義で決済を行うことが可能なものである。このグループ決済アカウントは、グループに属する個人であるユーザからの入金を受け付けてチャージが行われ、チャージされた金額の範囲内でグループとして決済を行うように構成されている。ユーザは、情報処理システム1を使用して電子マネーの決済を行うために個人として情報登録を行い、ユーザ決済アカウントを取得している。そのユーザ決済アカウントに入金してチャージを行うことにより、チャージされた金額の範囲内で個人としての決済が可能であり、さらに、グループ決済アカウントにチャージされた金額の一部または全額を割当情報として登録することで、属するグループのグループ決済アカウントを使用して決済を行うことが可能になっている。また、ユーザからの入金情報はユーザごとに割当情報として登録され、決済が行われると、当該決済の金額が所定の割合に基づいて各ユーザの負担金額が決定され、各ユーザの割当情報から差し引かれて更新されるように設定されている。
【0014】
また、グループ決済アカウントが付与されたグループのユーザごとに、ユーザを識別するためのユニークIDが発行される。このユニークIDに紐づけて、ユーザからの入金情報が割当情報として登録されている。このユニークIDは、例えばユーザごとに発行されるクレジットカード番号であり、このクレジットカード番号を使用することでクレジットカード支払いとしての決済が可能であり、グループとしての決済が行われる。
【0015】
なお、本実施形態では、グループ決済アカウントを対象とする決済を行う電子マネーとして、現金やクレジットカードから金銭と同等の価値をチャージすることで使用可能となる、いわゆるプリペイド型の電子マネーを例として説明するが、プリペイド型の電子マネーに限られず、後払い型の、いわゆるポストペイ型の電子マネーでも適用可能である。
【0016】
情報処理システム1は、情報処理装置100と、複数の情報処理端末201,202,・・・と、決済サーバ300と、ネットワークNWとを有している。情報処理装置100と、情報処理端末201,202,・・・と、決済サーバ300とは、ネットワークNWを介して相互に接続される。ネットワークNWは、通信を行うための通信網であり、限定ではなく例として、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)等を含む通信網により構成されている。なお、情報処理端末201,202,・・・は、それぞれ同様の構成を備えるものであり、情報処理端末201,202,・・・の構成を説明する際、代表して情報処理端末200と表記する。
【0017】
情報処理装置100は、グループ決済アカウントを管理し、ユーザからの入金情報を受け付けてグループ決済アカウントへ登録し、グループ決済アカウントを対象とした決済が行われると決済情報に基づいてグループ決済アカウントの登録情報を更新する装置である。この情報処理装置100は、限定ではなく例として、各種Webサービスを提供するコンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)や、サーバ装置を含む装置等により構成されている。なお、サーバ装置は単体で動作するサーバ装置に限られず、ネットワークNWを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、クラウドサーバでもよい。
【0018】
情報処理端末200は、ユーザがグループ決済アカウントを対象とした電子マネーの決済を行うための装置であり、限定ではなく例として、スマートフォンや、携帯端末、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)等により構成されている。この情報処理端末200では、限定ではなく例として、情報処理システム1における電子マネーを管理するためのアプリがインストールされ、または情報処理装置100にアクセスするためのURL等が設定され、それらをタップまたはダブルクリック等して起動またはブラウザに表示することにより、電子マネーを使用した決済のサービスが開始される。
【0019】
決済サーバ300は、電子マネーによる決済処理を行うために金融機関や決済代行企業等に設置されたサーバ装置である。この決済サーバ300は、限定ではなく例として、各種Webサービスを提供するコンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)や、サーバ装置を含む装置等により構成されている。なお、情報処理装置100と同様に、サーバ装置は単体で動作するサーバ装置に限られず、ネットワークNWを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、クラウドサーバでもよい。
【0020】
図2は、
図1の情報処理装置100を示す機能ブロック構成図である。情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0021】
通信部110は、ネットワークNWを介して情報処理端末200及び決済サーバ300と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。この通信部110は、限定ではなく例として、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルにより通信が行われる。
【0022】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラムや入力データ等を記憶するものであり、限定ではなく例として、RAM(Random AccessMemory)、ROM(Read Only Memory)等を含むメモリや、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含むストレージから構成される。また、記憶部120は、G(グループ)決済アカウントDB121と、ユーザDB122と、決済DB123とを記憶する。グループ決済アカウントDB121、ユーザDB122、及び決済DB123は、制御部130内の各機能を実行するためのプログラムからアクセスされて参照、更新が可能なデータベースであるが、それぞれ物理的に独立したデータベースである必要はなく、識別情報等により格納内容が識別されたデータベースでもよく、複数の物理ファイルが論理的に1のデータベースとして取り扱われてもよい。さらに、記憶部120は、情報処理端末200及び決済サーバ300との間で通信を行った際のデータや、後述する各処理にて生成されたデータを一時的に記憶する。
【0023】
グループ決済アカウントDB121には、情報処理システム1によって管理されるグループ決済アカウントの情報が格納されている。具体的には、グループ決済アカウントが付与されたグループの名称、グループとしての決済可能金額(各ユーザから入金された入金額の総額)といった情報が、グループを識別する識別情報に紐づけて格納されている。また、グループに属する各ユーザの氏名等の個人情報、入金情報、各ユーザのグループ決済アカウントを決済に使用するための権限といった情報が、各ユーザを識別するユニークIDに紐づけて格納されている。
【0024】
ユーザDB122には、情報処理システム1を使用するユーザの登録情報が格納されている。ユーザは、情報処理システム1を使用して電子マネーの決済を行うために個人として情報登録を行っているため、その情報が格納されている。具体的には、ユーザの氏名等の個人情報や入金情報、決済手段に関する情報が格納されている。ここで、ユーザの入金情報には、グループ決済アカウントに割り当てられた入金情報と、ユーザ個人のユーザ決済アカウントの入金情報とが含まれる。なお、ユーザDB122に格納されているユーザの情報は、グループ決済アカウントに係るグループに属するユーザに限られず、個人(または法人)としての情報登録のみを行っているユーザも含まれる。
【0025】
決済DB123には、グループ決済アカウントやユーザ決済アカウントを使用して行われた決済情報が格納されている。具体的には、決済を行った店舗やECサイトの情報、決済を行ったユーザの識別情報(ユニークIDやクレジットカード番号等)、決済日時、決済金額等の情報が格納されている。
【0026】
また、決済DB123には、グループ決済アカウントを使用して決済が行われた場合における、当該グループに属する各ユーザの割当情報、すなわち負担金額の情報が格納される。
【0027】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、情報処理装置100の全体の動作を制御するものであり、限定ではなく例として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processorcore)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含む装置等から構成される。制御部130の機能として、管理部131と、割当情報登録部132と、更新処理部133とを備えている。この管理部131、割当情報登録部132、及び更新処理部133は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されて情報処理装置100にて実行される。
【0028】
管理部131は、グループ決済アカウント及びグループに属するユーザの管理を行う。具体的には例えば、情報処理システム1を使用するユーザが情報処理端末200を操作して指示することにより、グループ決済アカウントの付与の申込が行われるので、当該ユーザが属するグループに対してグループ決済アカウントを付与する。このとき、当該ユーザをグループに属するユーザとして登録する。付与したグループ決済アカウントの情報は、グループ決済アカウントDB121に格納される。
【0029】
また、管理部131は、グループに属するユーザまたは他のユーザからの情報処理端末200の操作指示により、他のユーザをグループに属するユーザとして登録する。このとき、管理部131は、限定ではなく例として、当該他のユーザがグループ決済アカウントを決済に使用するための権限、グループ決済アカウントを使用した決済の使用可能金額、及び、グループ決済アカウントを決済に使用可能な使用目的、のうちの1つまたは複数を当該他のユーザへ設定する。他のユーザの情報や権限等の情報は、グループ決済アカウントDB121に格納される。
【0030】
さらに、管理部131は、グループに属するユーザからの情報処理端末200の操作指示により、当該ユーザがグループから脱退するための情報を登録し、脱退するユーザに対してユニークIDを使用不可能にする。なお、ユニークIDを使用不可能にする処理は、実際にユニークIDを削除する処理や、当該ユニークIDを脱退済のユーザ情報として登録することにより行ってよい。このとき、管理部131は、当該ユーザがグループ決済アカウントへ入金していた割当情報を返還する処理を行う。割当情報を返還する処理は、例えば、入金情報を当該ユーザの個人のユーザ決済アカウントへ移動することにより行う。ユニークIDを使用不可能にする情報は、グループ決済アカウントDB121に格納される。また、入金情報を当該ユーザの個人のユーザ決済アカウントへ移動する場合、ユーザDB122の格納情報を更新することにより行う。
【0031】
割当情報登録部132は、グループに属するユーザが情報処理端末200を操作して入力することにより、グループ決済アカウントへの入金情報が送信されるので、その入金情報を、通信部110を介して受け付ける。また、割当情報登録部132は、その入金情報を、グループ決済アカウントにおける当該ユーザの割当情報として登録する。このとき、登録された割当情報に紐づけて、当該ユーザを識別するユニークIDを発行する。当該ユーザの割当情報や発行されたユニークIDの情報は、グループ決済アカウントDB121に格納される。また、入金情報の割当の変更情報は、ユーザDB122の格納情報を更新することにより行う。
【0032】
更新処理部133は、グループに属するユーザが情報処理端末200を操作することにより、グループ決済アカウントを対象とした決済が行われ、その決済に係る決済情報が送信されるので、その決済情報を、通信部110を介して受け付ける。なお、決済情報は情報処理端末200から直接送信されてもよく、決済サーバ300から送信されてもよい。このとき、グループ決済アカウントを対象とした決済はユニークIDを使用して行われ、決済情報はユニークIDに紐づく情報として送信されるので、ユニークIDから属するグループを特定し、このグループのグループ決済アカウントを対象とした決済として処理を行う。また、更新処理部133は、その決済情報を、設定された所定の割合に基づき、グループに属するユーザの割当情報に割り当てて、それぞれのユーザの割当情報の金額から決済金額を差し引いて更新する。決済情報は、決済DB123に格納される。また、決済情報を割り当てた割当情報の更新は、グループ決済アカウントDB121の格納情報を更新することにより行う。
【0033】
更新処理部133による決済情報の割当は、限定ではなく例として、グループに属するユーザに対して決済金額を略均等に割り当てる。ここで、略均等に割り当てるとは、決済金額をユーザ数で割った際の余りの金額を代表者に割り当てる場合や、所定の桁数(例えば、百円単位)以下を切り捨てて各ユーザに割り当て、余りを代表者に割り当てる場合を含む。
【0034】
また、更新処理部133による決済情報の割当は、限定ではなく例として、グループに属するユーザに対して、ユーザの割当情報の残高の割合に基づいて割り当てる。この場合も、決済金額の割当情報の残高の割合で割り当てた際の余りの金額を代表者に割り当ててもよく、所定の桁数(例えば、百円単位)以下を切り捨てて各ユーザに割り当て、余りを代表者に割り当ててもよい。
【0035】
さらに、更新処理部133は、決済金額をユーザの割当情報に割り当ててそれぞれのユーザの割当情報の金額から決済金額を差し引く際に、一部のユーザに係る割当情報の残高より割当金額(差し引く金額)が多い場合、他のユーザに係る割当情報の中で再配分して更新する。また、更新処理部133は、決済金額をユーザの割当情報に割り当ててそれぞれのユーザの割当情報の金額から決済金額を差し引く際に、一部のユーザに係る割当情報の残高より割当金額が多い場合、当該決済を中止する。このような設定は管理部131により行われ、グループ決済アカウントDB121に格納される。
【0036】
図3は、
図1の情報処理端末200を示す機能ブロック構成図である。情報処理端末200は、通信部210と、表示部220と、操作部230と、記憶部240と、制御部250とを備える。
【0037】
通信部210は、ネットワークNWを介して情報処理装置100及び決済サーバ300と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。この通信部210は、限定ではなく例として、TCP/IP等の通信プロトコルにより通信が行われる。
【0038】
表示部220は、ユーザから入力された操作内容や、情報処理装置100からの送信内容を表示するために用いられるユーザインタフェースであり、液晶ディスプレイ等から構成される。表示部220では、管理部131によりグループ決済アカウント及びグループに属するユーザの管理情報を表示し、割当情報登録部132により入金情報を表示し、または更新処理部133により決済情報を表示する。
【0039】
操作部230は、ユーザが操作指示を入力するために用いられるユーザインタフェースであり、キーボードやマウス、タッチパネル等から構成される。操作部230は、管理部131によるグループ決済アカウント及びグループに属するユーザの管理情報の入力、割当情報登録部132による入金情報の入力、または更新処理部133による決済情報の入力に使用される。
【0040】
記憶部240は、各種制御処理や制御部250内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、限定ではなく例として、RAM、ROM等を含むメモリや、HDD、SSD、フラッシュメモリ等を含むストレージから構成される。また、記憶部240は、情報処理装置100と通信を行ったデータを一時的に記憶する。
【0041】
制御部250は、記憶部240に記憶されているプログラムを実行することにより、情報処理端末200の全体の動作を制御するものであり、限定ではなく例として、CPU、MPU、GPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAを含む装置等から構成される。制御部250の機能として、更新情報送信部251を備えている。この更新情報送信部251は、記憶部240に記憶されているプログラムにより起動されて情報処理端末200にて実行される。
【0042】
更新情報送信部251は、ユーザの操作によりグループ決済アカウントを使用する決済を行い、決済情報を、通信部210を介して情報処理装置100及び決済サーバ300へ送信する。例えば、更新情報送信部251は、決済の際に表示部220に対して、決済情報が埋め込まれたバーコードやQRコード(登録商標)を表示させ、店舗において決済を行う際に表示させたバーコードやQRコードを読み込ませることにより行う。
【0043】
<処理の流れ>
情報処理システム1の情報処理装置100が実行する一例の処理の流れについて説明する。まず、
図4を参照しながら、情報処理システム1が実行する割当情報登録処理の流れについて説明する。
図4は、
図1の情報処理システム1における割当情報登録処理の動作を示すフローチャートである。
【0044】
ステップS101の処理として、情報処理端末200では、ユーザが操作部230を操作することによりグループ決済アカウントへの入金情報が入力されるので、通信部210を介して情報処理装置100へ送信される。
【0045】
ステップS102の処理として、情報処理装置100の割当情報登録部132では、グループ決済アカウントへの入金情報が通信部110を介して受け付けられるので、その入金情報が、グループ決済アカウントにおける当該ユーザの割当情報として登録される。このとき、登録された割当情報に紐づけて、当該ユーザを識別するユニークIDが発行される。ユーザの割当情報や発行されたユニークIDの情報は、グループ決済アカウントDB121に格納される。
【0046】
図5は、
図4のステップS102における割当情報登録の例を示す模式図である。
図5に示すように、情報処理システム1を使用するユーザであるユーザAは、電子マネーの決済を行うために個人として情報登録を行い、ユーザ決済アカウントUAを取得している。ユーザ決済アカウントUAは、決済用にクレジットカード番号が発行され、情報処理端末200に登録することで情報処理端末200を利用して決済できるようになっており、
図5に示す例では、クレジットカード番号としてカードM及びカードNが登録されている。ユーザ決済アカウントUAに対して現金等でチャージを行うと、まず、クレジットカードへの割当を行っていない状態である未割当の金額として登録され、ユーザ決済アカウントUAに登録されているクレジットカード番号に割当を行うことにより、決済用に使用可能となる。
図5に示す例では、未割当の金額として5,000円が登録されており、カードMへの割当金額として5,000円が登録され、カードNへの割当金額として7,000円が登録されている。
【0047】
また、
図5に示すようにユーザAは、グループ決済アカウントGAが付与されているグループXに属しており、グループXには、他にユーザB及びユーザCが属している。ユーザAは、未割当の金額として登録されている5,000円を、グループ決済アカウントGAへ入金することで割当を行い、グループ決済アカウントGAとして決済を行うようにすることも可能である。
図5に示す例では、グループ決済アカウントGAにおけるユーザAの割当情報として10,000円が登録されており、未割当の金額として登録されている5,000円をグループ決済アカウントGAへ入金すると、グループ決済アカウントGAにおけるユーザAの割当情報が15,000円として更新される。グループXに属するユーザB及びユーザCについても同様であり、ユーザB及びユーザCもユーザ決済アカウントを取得しており、未割当金額の全額または一部の金額をグループXのグループ決済アカウントGAへ入金することで、割当情報として登録することができる。
【0048】
ステップS103の処理として、情報処理装置100の割当情報登録部132では、ユーザからの入金情報について、グループ決済アカウントのグループ全体の情報を更新する。
図5に示すように、グループ決済アカウントGAの情報として、グループXの各ユーザの割当情報の合計金額が総額として登録されている。この金額は、換言すると、グループ決済アカウントGAの決済可能金額である。そのため、各ユーザの割当情報が更新されると総額の情報も更新される。
【0049】
次に、
図6を参照しながら、情報処理システム1が実行する更新処理の流れについて説明する。
図6は、
図1の情報処理システム1における更新処理の動作を示すフローチャートである。
【0050】
ステップS201の処理として、情報処理端末200の更新情報送信部251では、ユーザが操作部230を操作することによりグループ決済アカウントを使用する決済が行われるので、決済情報が通信部210を介して情報処理装置100及び決済サーバ300へ送信される。情報処理装置100の更新処理部133では、送信された決済情報が、通信部110を介して受け付けられる。
【0051】
図7は、
図6のステップS201における決済を行うためのクレジット情報の例を示す模式図である。
図7に示すように、グループ決済アカウントGAに係るグループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCは、それぞれ10,000円、8,000円、4,000円を割当情報として登録している。また、ユーザA、ユーザB、及びユーザCには、ユニークIDがとして、カード番号CN1、カード番号CN2、カード番号CN3が発行されている。このユニークIDは、割当情報登録部132によって発行されたものである。ユーザA、ユーザB、及びユーザCは、ステップS201の決済を行う場合、カード番号CN1、カード番号CN2、カード番号CN3を使用することで決済を行うことが可能である。
【0052】
また、
図7に示すように、ユーザA、ユーザB、及びユーザCに発行されたカード番号CN1、カード番号CN2、カード番号CN3には、ユーザがグループ決済アカウントを決済に使用するための権限、グループ決済アカウントを使用した決済の使用可能金額、及び、グループ決済アカウントを決済に使用可能な使用目的、のうちの1つまたは複数を設定することができる。これにより、ユーザによって使用可能金額や使用目的等を制限することが可能である。
【0053】
ステップS202の処理として、情報処理装置100の更新処理部133では、ステップS201で受け付けられた決済情報の金額が、設定された所定の割合に基づき、グループに属するユーザの割当情報に割り当てられる。
【0054】
ステップS203の処理として、情報処理装置100の更新処理部133では、ステップS202で割り当てられた決済情報の金額が、それぞれのユーザの割当情報の金額から差し引かれて更新される。決済情報の金額が割り当てられる所定の割合について、具体例を以下に説明する。
【0055】
図8は、
図6のステップS202における決済割当額決定の例を示す模式図である。
図8に示す例は、決済金額を各ユーザに対して略均等に割り当てる例である。ここで、
図8に示す例では、ステップS201でユーザAがカード番号CN1を使用して決済を行った場合の例について示しているが、ユーザBがカード番号CN2を使用した場合や、ユーザCがカード番号CN3を使用した場合でも同様である。ユーザAがカード番号CN1を使用して6,000円の決済を行うと、
図8に示す例では、グループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCに対して、決済金額を略均等に、すなわち全員に2,000円が割り当てられる。
【0056】
図8に示す例では、ステップS203における更新前のグループ決済アカウントGA1に係るグループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ10,000円、8,000円、4,000円を割当情報として登録している。この割当情報に対して、決済金額の負担額としてそれぞれ2,000円が割り当てられるので、ステップS203における更新後のグループ決済アカウントGA2に係るユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ8,000円、6,000円、2,000円となり、この金額で割当情報が更新される。
【0057】
図9は、
図6のステップS202における決済割当額決定の他の例を示す模式図である。
図9に示す例は、決済金額を各ユーザに対して、ユーザの割当情報の残高の割合に基づいて割り当てる例である。ユーザAがカード番号CN1を使用して8,000円の決済を行うと、
図9に示す例では、グループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCに対して、決済金額を各ユーザに対して、ユーザの割当情報更新前の割当情報の残高の割合に基づいて割り当てる。
【0058】
図9に示す例では、ステップS203における更新前のグループ決済アカウントGA3に係るグループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ10,000円、5,000円、5,000円を割当情報として登録している。そのため、決済金額である8,000円は、この割合に基づき、ユーザA、ユーザB、及びユーザCに対してそれぞれ4,000円、2,000円、2,000円と割り当てられる。ステップS203では、この金額が差し引かれるため、ステップS203における更新後のグループ決済アカウントGA4に係るユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ6,000円、3,000円、3,000円となり、この金額で割当情報が更新される。
【0059】
図10は、
図6のステップS202における決済割当額決定の他の例を示す模式図である。
図10に示す例は、
図8に示す例と同様であり、決済金額を各ユーザに対して略均等に割り当てる例である。ユーザAがカード番号CN1を使用して6,000円の決済を行うと、
図10に示す例では、グループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCに対して、決済金額を略均等に、すなわち全員に2,000円が割り当てられる。
【0060】
図10に示す例では、ステップS203における更新前のグループ決済アカウントGA5に係るグループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ10,000円、4,000円、1,000円を割当情報として登録している。この割当情報に対して、決済金額の負担額としてそれぞれ2,000円が割り当てられるが、ユーザCの割当情報の金額が不足しているため、決済金額の負担額である2,000円を差し引くことはできない。そのため、以下に示す例のようにステップS203の処理が行われる。
【0061】
図11は、
図10の残高不足の場合における、
図6のステップS202における決済割当額決定の例を示す模式図である。
図11に示す例では、決済金額の負担額である2,000円より、ユーザCの割当情報の金額が少ないため、決済金額の負担額である2,000円を差し引くことはできない。そのため、更新処理部133では、他のユーザに係る割当情報の中で再配分が行われ、他のユーザに係る割当情報から更新する。
【0062】
図11に示す例では、ステップS203における更新前のグループ決済アカウントGA5に係るグループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ10,000円、4,000円、1,000円を割当情報として登録している。
図11に示すように、ユーザCの割当情報の金額が1,000円しかなく、決済金額の負担額である2,000円を差し引くことはできないため、ユーザCについては、残高である1,000円を差し引く。ユーザA、ユーザBについては、ユーザCの負担金額のうち差し引いた1,000円を除く残りの1,000円を再配分し、それぞれ500円が加算される。そのため、決済金額である6,000円は、ユーザA、ユーザB、及びユーザCに対してそれぞれ2,500円、2,500円、1,000円と割り当てられる。ステップS203では、この金額が差し引かれるため、ステップS203における更新後のグループ決済アカウントGA7に係るユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ7,500円、1,500円、0円となり、この金額で割当情報が更新される。
【0063】
図12は、
図10の残高不足の場合における、
図6のステップS202における決済割当額決定の他の例を示す模式図である。
図12に示す例では、
図11に示す例と同様に、決済金額の負担額である2,000円より、ユーザCの割当情報の金額が少ないため、決済金額の負担額である2,000円を差し引くことはできない。そのため、更新処理部133では、当該決済が中止される。
【0064】
図12に示す例では、ステップS203における更新前のグループ決済アカウントGA5に係るグループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCの割当情報は、それぞれ10,000円、4,000円、1,000円を割当情報として登録している。
図12に示すように、ユーザCの割当情報の金額が1,000しかなく、決済金額の負担額である2,000円を差し引くことはできないため、当該決済が中止される。この場合、例えばユーザCが割当情報に不足額を入金し、再度決済が行われる。
【0065】
次に、
図13を参照しながら、情報処理システム1が実行するユーザ脱退処理について説明する。
【0066】
図13は、
図1の情報処理システム1におけるユーザ脱退処理の例を示す模式図である。
図13に示す例は、グループXに属するユーザA、ユーザB、及びユーザCのうち、ユーザCがグループXから脱退する場合の例である。情報処理端末200では、ユーザが操作部230を操作することによりグループXから脱退する旨の操作を行うと、脱退情報が通信部210を介して情報処理装置100へ送信される。情報処理装置100の管理部131では、ユーザCがグループから脱退するための情報をグループ決済アカウントGA9に登録し、ユーザCに対してユニークIDを使用不可能にする。このとき、管理部131では、ユーザCがグループ決済アカウントへ入金していた割当情報の4,000円を返還する処理を行う。4,000円を返還する処理は、例えば、4,000円をユーザCの個人のユーザ決済アカウントへ移動することにより行われる。
【0067】
<効果>
(1)以上のように、本実施形態に係る情報処理装置は、複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理する管理部と、複数のユーザのうちの一のユーザから受け付けたグループ決済アカウントへの入金情報の金額をグループ決済アカウントへ登録し、グループ決済アカウントにおける一のユーザの割当情報へ登録する割当情報登録部と、グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、設定された所定の割合に基づいて複数のユーザに係る割当情報にそれぞれ更新する更新処理部と、を備える。これにより、グループに属する個人であるユーザのグループ決済アカウントへの入金額と、グループ決済アカウントの決済に対する各ユーザの負担金額を管理することが可能である。
【0068】
(2)上記(1)の構成に加えて、グループ決済アカウントを対象とした複数のユーザの決済に使用可能であり、複数のユーザを識別するユニークIDが発行され、割当情報登録部は、複数のユーザの割当情報に紐づけてユニークIDを登録する。これにより、ユニークIDの例であるクレジットカード番号がグループの構成員であるユーザごとにそれぞれ発行されるので、各ユーザがグループとして決済をすることが可能である。
【0069】
(3)上記(2)の構成に加えて、更新処理部は、ユニークIDにより決済が行われると、ユニークIDによる決済情報から一のユーザを特定し、グループ決済アカウントを対象とした決済処理として複数のユーザに係る割当情報にそれぞれ更新する。これにより、カード番号がグループの構成員であるユーザごとにそれぞれ発行され、そのカード番号で決済が行われるとカード番号からグループが特定されるので、各ユーザがグループとして決済をすることが可能である。
【0070】
(4)上記(1)の構成に加えて、管理部は、複数のユーザのうちの一のユーザからの指示により、グループ決済アカウントを決済に使用する権限、グループ決済アカウントの使用可能金額、グループ決済アカウントを使用可能な使用目的、のうちの1つまたは複数を他のユーザへ設定する。これにより、グループ内の他のユーザへの決済権限、使用可能金額、使用目的の設定の処理が容易である。また、グループ内における決裁権限を有する者の管理が容易である。
【0071】
(5)上記(1)の構成に加えて、管理部は、複数のユーザのうちの一のユーザによるグループからの脱退の情報を登録し、一のユーザの割当情報の入金額を一のユーザへ返還する返還情報を登録する。これにより、グループからの脱退者に対するチャージ金額の返還の処理が簡易になるので、メンバーの減少に容易に対応することが可能である。
【0072】
(6)上記(1)の構成に加えて、更新処理部は、グループ決済アカウントを対象とした決済情報を割当情報に更新する際、割当情報の更新金額が複数のユーザのうちの一部のユーザに係る割当情報の残高より多い場合、複数のユーザのうちの他のユーザに係る割当情報の中で再配分して更新する。これにより、グループ決済アカウントを対象とした決済を行う際、一部のユーザが残高不足であっても容易に再配分の処理を行うことが可能である。
【0073】
(7)上記(1)の構成に加えて、更新処理部は、グループ決済アカウントを対象とした決済情報を割当情報に更新する際、割当情報の更新金額が複数のユーザのうちの一部のユーザに係る割当情報の残高より多い場合、グループ決済アカウントを対象とした決済処理を中止する。これにより、グループ決済アカウントを対象とした決済を行う際、一部のユーザが残高不足である場合に迅速に決済を中止することが可能である。
【0074】
(8)上記(1)の構成に加えて、更新処理部は、グループ決済アカウントを対象とした決済情報を割当情報に更新する際、決済情報に係る金額を略均等に割り当て、複数の割当情報にそれぞれ更新する。これにより、グループ決済アカウントを対象とした決済を行う際、各ユーザに均等に配分することが容易に行える。
【0075】
(9)上記(1)の構成に加えて、更新処理部は、グループ決済アカウントを対象とした決済情報を割当情報に更新する際、複数の割当情報の残高の割合に基づき、決済情報に係る金額を複数の割当情報へ割り当ててそれぞれ更新する。これにより、グループ決済アカウントを対象とした決済を行う際、各ユーザの決済時の残高の割合で配分を行うことが容易に行える。
【0076】
(10)本実施形態に係る情報処理システムは、情報処理装置と、情報処理装置に対する操作を行う情報処理端末と、を備える情報処理システムであって、情報処理装置は、複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理する管理部と、複数のユーザのうちの一のユーザから受け付けた、グループ決済アカウントへの入金情報の金額をグループ決済アカウントへ登録し、グループ決済アカウントにおける一のユーザの割当情報へ登録する割当情報登録部と、グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、設定された所定の割合に基づいて複数のユーザに係る割当情報にそれぞれ更新する更新処理部と、を備え、情報処理端末は、グループ決済アカウントを使用して各種決済を行い、決済情報を情報処理装置へ送信する更新情報送信部を備える。これにより、グループに属する個人であるユーザのグループ決済アカウントへの入金額と、グループ決済アカウントの決済に対する各ユーザの負担金額を管理することが可能である。また、ユーザが使用している情報処理端末により構成することが可能になる。
【0077】
(実施形態2(プログラム))
図14は、コンピュータ(電子計算機)700の構成の例を示す機能ブロック構成図である。コンピュータ700は、CPU701、主記憶装置702、補助記憶装置703、インタフェース704を備える。
【0078】
ここで、実施形態1に係る管理部131と、割当情報登録部132と、更新処理部133とを構成する各機能を実現するための制御プログラム(情報処理プログラム)の詳細について説明する。これらの機能ブロックは、コンピュータ700に実装される。そして、これらの各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置703に記憶されている。CPU701は、プログラムを補助記憶装置703から読み出して主記憶装置702に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU701は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置702に確保する。
【0079】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ700において、複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理する管理ステップと、複数のユーザのうちの一のユーザから受け付けた、グループ決済アカウントへの入金情報の金額をグループ決済アカウントへ登録し、グループ決済アカウントにおける一のユーザの割当情報へ登録する割当情報登録ステップと、グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、設定された所定の割合に基づいて複数のユーザに係る割当情報にそれぞれ更新する更新処理ステップと、をコンピュータによって実現する制御プログラムである。
【0080】
なお、補助記憶装置703は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース704を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ700に配信される場合、配信を受けたコンピュータ700が当該プログラムを主記憶装置702に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0081】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置703に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0082】
<効果>
(11)以上のように、本実施形態に係る情報処理プログラムは、複数のユーザから構成されるグループの決済用に付与されるグループ決済アカウントを管理する管理ステップと、複数のユーザのうちの一のユーザから受け付けた、グループ決済アカウントへの入金情報の金額をグループ決済アカウントへ登録し、グループ決済アカウントにおける一のユーザの割当情報へ登録する割当情報登録ステップと、グループ決済アカウントを対象とした決済処理の際に、決済情報を、設定された所定の割合に基づいて複数のユーザに係る割当情報にそれぞれ更新する更新処理ステップと、を電子計算機に実行させる。これにより、グループに属する個人であるユーザのグループ決済アカウントへの入金額と、グループ決済アカウントの決済に対する各ユーザの負担金額を管理することが可能である。
【0083】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0084】
1 情報処理システム、100 情報処理装置、110 通信部、120 記憶部、121 G(グループ)決済アカウントDB、122 ユーザDB、123 決済DB、130 制御部、131 管理部、132 割当情報登録部、133 更新処理部、201,202,・・・(200) 情報処理端末、210 通信部、220 表示部、230 操作部、240 記憶部、250 制御部、300 決済サーバ、NW ネットワーク