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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-03
(45)【発行日】2024-09-11
(54)【発明の名称】配達支援システム、装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20240904BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240904BHJP
【FI】
G06Q10/083
G06Q30/0601
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022532446
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(86)【国際出願番号】 JP2021020180
(87)【国際公開番号】W WO2021261163
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2023-11-22
(31)【優先権主張番号】P 2020107449
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】519010178
【氏名又は名称】株式会社PacPort
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(74)【代理人】
【識別番号】100169225
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 明
(72)【発明者】
【氏名】チン ヨウ
【審査官】橘 均憲
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-073685(JP,A)
【文献】特開2002-085247(JP,A)
【文献】国際公開第2018/027235(WO,A1)
【文献】配送事業者はマッチングサービスで選ぶ時代!?人気の配送マッチングサービス7選,[オンライン],株式会社Hacobu,2019年05月27日,[検索日 2021.06.14], インターネット:<URL:https://movochannel.movo.co.jp/service-comparison/63.html#i-3>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子商取引を通じて購入者が販売者から購入した商品としての物品又は購入したサービスに関する物品を配達する支援を行う配達支援システムであって、
前記物品を収容及び取出可能であり、電気錠を有する一以上の荷物ボックスと、
前記荷物ボックスのそれぞれに対して前記電気錠の制御を行う管理サーバと、
を備え、
前記管理サーバは、
情報を送受信する送受信手段と、
購入した商品の注文についての情報である注文情報と、配達を代行する配達代行者に関する配達者リストを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶する前記注文情報に基づいて前記物品の配達の度に一の未使用の荷物ボックスを選択し、前記記憶手段が記憶する前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の中から、前記物品の配達の度に一の配達代行者を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された前記一の配達代行者に関連付けられる配達者端末に向けて、前記物品を前記選択された荷物ボックスに投函する際に施錠される前記電気錠の解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する錠制御手段と、
を備える、配達支援システム。
【請求項2】
前記送受信手段は、前記購入者が有する購入者端末からの商品又はサービスの注文に関する注文情報を、前記電子商取引に関わる取引サーバを経由して受信し、
前記錠制御手段は、前記取引サーバから受信した前記注文情報に基づいて前記物品に対応する解錠キーを生成し、前記解錠キーを前記販売者に関連付けられる販売者端末に向けて送信するように前記送受信手段を制御する、
請求項1に記載の配達支援システム。
【請求項3】
前記選択手段は、前記配達者リストに含まれる複数の配達代行者に対して前記物品の配達を同時に依頼し、受諾の回答が最も早かった一の配達代行者を選択する、
請求項1又は2に記載の配達支援システム。
【請求項4】
前記選択手段は、前記荷物ボックスの設置場所又は管轄エリアに対応付けられる配達代行者を選択する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の配達支援システム。
【請求項5】
前記選択手段は、前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の他に、前記購入者をさらに選択可能であり、
前記錠制御手段は、前記選択手段により前記購入者が選択された場合、前記購入者に関連付けられた購入者端末に向けて前記解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の配達支援システム。
【請求項6】
電子商取引を通じて購入者が販売者から購入した商品としての物品又は購入したサービスに関する物品を配達する際に、前記物品を収容及び取出可能であり、電気錠を有する一以上の荷物ボックスのそれぞれに対して前記電気錠の制御を行う配達支援装置であって、
情報を送受信する送受信手段と、
購入した商品の注文についての情報である注文情報と、配達を代行する配達代行者に関する配達者リストを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶する前記注文情報に基づいて前記物品の配達の度に一の未使用の荷物ボックスを選択し、前記記憶手段が記憶する前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の中から、前記物品の配達の度に一の配達代行者を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された前記一の配達代行者に関連付けられる配達者端末に向けて、前記物品を前記選択された荷物ボックスに投函する際に施錠される前記電気錠の解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する錠制御手段と、
を備える、配達支援装置。
【請求項7】
電子商取引を通じて購入者が販売者から購入した商品としての物品又は購入したサービスに関する物品を配達する際に、前記物品を収容及び取出可能であり、電気錠を有する一以上の荷物ボックスのそれぞれに対して前記電気錠の制御を行うコンピュータを、
情報を送受信する送受信手段、
購入した商品の注文についての情報である注文情報と、配達を代行する配達代行者に関する配達者リストを記憶する記憶手段、
前記記憶手段が記憶する前記注文情報に基づいて前記物品の配達の度に一の未使用の荷物ボックスを選択し、前記記憶手段が記憶する前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の中から、前記物品の配達の度に一の配達代行者を選択する選択手段、
前記選択手段により選択された前記一の配達代行者に関連付けられる配達者端末に向けて、前記物品を前記選択された荷物ボックスに投函する際に施錠される前記電気錠の解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する錠制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配達支援システム、装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、荷物ボックスを通じて荷物の配達を支援する配達支援技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、発送依頼者の第一通信端末から荷物の発送依頼を受け付けた場合に、発送依頼に紐づけられた識別情報を荷物ボックスの解錠キーとして取得し、この識別情報を集荷業者の第二通信端末に送信する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6618091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、物・サービス・場所などを複数のユーザで共同利用するシェアリングエコノミーが普及しつつある。しかしながら、特許文献1では、このようなサービス形態が何ら考慮されていない。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シェアリングエコノミーを取り入れた配達サービスを遂行可能な配達支援システム、装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様における配達支援システムは、電子商取引を通じて購入者が販売者から購入した商品としての物品又は購入したサービスに関する物品を配達する支援を行うシステムであって、前記物品を収容及び取出可能であり、電気錠を有する一以上の荷物ボックスと、前記荷物ボックスのそれぞれに対して前記電気錠の制御を行う管理サーバと、を備え、前記管理サーバは、情報を送受信する送受信手段と、配達を代行する配達代行者に関する配達者リストを記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶する前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の中から、前記物品の配達の度に一の配達代行者を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記一の配達代行者に関連付けられる配達者端末に向けて、前記物品の投函時に施錠される前記電気錠の解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する錠制御手段と、を備える。
【0008】
本発明の第二態様における配達支援システムでは、前記送受信手段は、前記購入者が有する購入者端末からの商品又はサービスの注文に関する注文情報を、前記電子商取引に関わる取引サーバを経由して受信し、前記錠制御手段は、前記取引サーバから受信した前記注文情報に基づいて前記物品に対応する解錠キーを生成し、前記解錠キーを前記販売者に関連付けられる販売者端末に向けて送信するように前記送受信手段を制御する。
【0009】
本発明の第三態様における配達支援システムでは、前記選択手段は、前記配達者リストに含まれる複数の配達代行者に対して前記物品の配達を同時に依頼し、受諾の回答が最も早かった一の配達代行者を選択する。
【0010】
本発明の第四態様における配達支援システムでは、前記選択手段は、前記荷物ボックスの設置場所又は管轄エリアに対応付けられる配達代行者を選択する。
【0011】
本発明の第五態様における配達支援システムでは、前記選択手段は、前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の他に、前記購入者をさらに選択可能であり、前記錠制御手段は、前記選択手段により前記購入者が選択された場合、該購入者に関連付けられる購入者端末に向けて前記解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する。
【0012】
本発明の第六態様における配達支援装置は、電子商取引を通じて購入者が販売者から購入した商品としての物品又は購入したサービスに関する物品を配達する際に、前記物品を収容及び取出可能であり、電気錠を有する一以上の荷物ボックスのそれぞれに対して前記電気錠の制御を行う装置であって、情報を送受信する送受信手段と、配達を代行する配達代行者に関する配達者リストを記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶する前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の中から、前記物品の配達の度に一の配達代行者を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記一の配達代行者に関連付けられる配達者端末に向けて、前記物品の投函時に施錠される前記電気錠の解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する錠制御手段と、を備える。
【0013】
本発明の第七態様におけるプログラムは、電子商取引を通じて購入者が販売者から購入した商品としての物品又は購入したサービスに関する物品を配達する際に、前記物品を収容及び取出可能であり、電気錠を有する一以上の荷物ボックスのそれぞれに対して前記電気錠の制御を行うコンピュータを、情報を送受信する送受信手段、配達を代行する配達代行者に関する配達者リストを記憶する記憶手段、前記記憶手段が記憶する前記配達者リストに掲載された複数の配達代行者の中から、前記物品の配達の度に一の配達代行者を選択する選択手段、前記選択手段により選択された前記一の配達代行者に関連付けられる配達者端末に向けて、前記物品の投函時に施錠される前記電気錠の解錠キーを送信するように前記送受信手段を制御する錠制御手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、シェアリングエコノミーを取り入れた配達サービスを遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態における配達支援システムが組み込まれた電子商取引システムの全体構成図である。
図2図1における荷物ボックスのハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図3図1における管理サーバのハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図4図3における管理サーバの機能構成の一例を示す図である。
図5】店舗リストが有するデータ構造の一例を示す図である。
図6】配達者リストが有するデータ構造の一例を示す図である。
図7】管理テーブルが有するデータ構造の一例を示す図である。
図8】電子商取引システムの動作に関する第一シーケンス図である。
図9】電子商取引システムの動作に関する第二シーケンス図である。
図10】電子商取引システムの動作に関する第三シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。また、「手段」の文言は、例えば、「部」、「ユニット」、「要素」などの他の文言と置き換えてもよい。
【0017】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態における配達支援システム26が組み込まれた電子商取引システム10の全体構成図である。電子商取引システム10は、ネットワークNTを通じて物品12を取引可能に構成される。物品12は、商品そのものであってもよいし、レンタル・クリーニング・修理を含む様々なサービスに関する物であってもよい。例えば、物品12は、EC(Electronic Commerce)店舗14の敷地内に在庫として保管される。
【0018】
この電子商取引システム10は、具体的には、取引サーバ16(あるいは「配達者端末」にも相当)と、一又は複数の購入者端末18と、一又は複数の配達者端末20と、一又は複数の荷物ボックス22と、管理サーバ24(「配達支援装置」に相当)と、を含んで構成される。なお、取引サーバ16は、ネットワークNTを通じて、購入者端末18及び管理サーバ24を含む外部装置と相互に通信可能である。また、管理サーバ24は、ネットワークNTを通じて、配達者端末20及び荷物ボックス22を含む外部装置と相互に通信可能である。
【0019】
ここで、荷物ボックス22及び管理サーバ24は、販売者による物品12の配達を支援する配達支援システム26を構成する。配達支援システム26は、いわゆる「シェアリングエコノミー」による、地域に根差した配達支援サービスを提供可能に構成される。このサービスによって、対面を必要とせずオンデマンドでの物品12の集荷が可能となり、特に、新型コロナウィルスを含む感染症の対策に高い効果がもたらされ得る。
【0020】
取引サーバ16は、商品又はサービスに関する電子商取引を行うためのサーバコンピュータである。図1の例では、取引サーバ16は、EC店舗14内に設けられるオンプレミス型のサーバであるが、これに代えてクラウド型のサーバであってもよい。
【0021】
購入者端末18は、商品又はサービスを購入するユーザ(以下、「購入者」ともいう)が利用するコンピュータ端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン、ウェアラブルデバイスなどから構成される。購入者端末18は、購入者が所持する携帯型の端末であってもよいし、購入者の居住地などに設置される据置型の端末であってもよい。
【0022】
配達者端末20は、物品12の配達を代行するユーザ(以下、「配達代行者」ともいう)が利用するコンピュータ端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータなどから構成される。配達者端末20は、基本的には、配達代行者が所持する携帯型の端末である。
【0023】
荷物ボックス22は、荷物(ここでは、物品12)を収容及び取出可能なロッカー型設備である。荷物ボックス22は、商品又はサービスの販売者が容易にアクセス可能な場所、例えばEC店舗14内に設置される。EC店舗14の投函作業者は、購入者から受注した物品12を倉庫から取り出した後、この物品12を荷物ボックス22に投函する。選定された配達代行者は、荷物ボックス22から該当する物品12を集荷した後、購入者が指定した配達先28に配達を行う。
【0024】
管理サーバ24は、上記した配達支援サービスに関する各種制御を行うサーバコンピュータである。図1の例では、管理サーバ24を単体のコンピュータとして示しているが、これに代わって、管理サーバ24は、分散システムを構築するコンピュータ群であってもよい。また、管理サーバ24は、クラウド型のサーバであってもよいし、オンプレミス型のサーバであってもよい。
【0025】
<ハードウェア構成>
図2は、図1における荷物ボックス22のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。荷物ボックス22は、CPU(Central Processing Unit)30と、メモリ32と、通信装置34と、カメラ36と、表示器38と、電気錠40と、電源42と、を含んで構成される。
【0026】
CPU30は、荷物ボックス22の各部を制御するプロセッサである。メモリ32は、荷物ボックス22の動作に必要なプログラム及びデータを記憶する。CPU30は、メモリ32に格納されたプログラムを読み出して実行することで、電気錠40を含む各部の制御機能を遂行可能となる。
【0027】
通信装置34は、外部装置と通信するための通信インターフェースである。これにより、荷物ボックス22は、管理サーバ24に対して解錠時の認証を要求可能であり、その認証結果を管理サーバ24から取得可能である。
【0028】
カメラ36は、荷物ボックス22の外部を撮影する外部カメラと、荷物ボックス22 の内部を撮影する内部カメラと、を含む。
【0029】
表示器38は、表示パネルやランプを含む機器からなり、荷物ボックス22の利用状況を示す可視情報(メッセージ、点灯の有無など)を出力する。
【0030】
電気錠40は、電気的制御を通じて、荷物ボックス22の収容空間を塞ぐ蓋部の開閉動作を行う錠機構である。電気錠40は、解錠キーを自動又は手動により入力可能な入力機構と、収容空間を塞ぐ蓋部の解錠又は施錠を行うロック機構と、を含んで構成される。解錠キーは、暗証番号を含む文字情報であってもよいし、バーコードやQRコード(登録商標)を含むコード情報であってもよい。
【0031】
電源42は、荷物ボックス22の各部に電力を供給可能に構成される。この電源42は、例えば、一次電池(マンガン電池やアルカリ電池など)、二次電池(リチウムイオン電池や鉛蓄電池など)、キャパシタ、又はこれらを組み合わせた複合電池であってもよい。なお、荷物ボックス22は、電源42を設ける代わりに、外部から供給される商用電源を利用可能に構成されてもよい。
【0032】
図3は、図1における管理サーバ24のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。管理サーバ24は、制御装置50と、通信装置52と、記憶装置54と、を備える。制御装置50は、CPU56(プロセッサ)及びメモリ58(非一過性の記憶媒体)を主に備えて構成される。
【0033】
<管理サーバ24の機能構成>
図4は、図3における管理サーバ24の機能構成の一例を示す図である。管理サーバ24は、メモリ58に格納された配達支援プログラムを読み出して実行することで、送受信手段60、生成手段62、錠制御手段64、選択手段66、及び記憶手段68として機能する。送受信手段60は、図3の通信装置52によって実現される手段である。生成手段62、錠制御手段64、及び選択手段66はそれぞれ、図3の制御装置50によって実現される手段である。記憶手段68は、図3の記憶装置54によって実現される手段である。
【0034】
送受信手段60は、外部装置との間での通信データの送受信を行うことで、配達支援動作に必要な情報のやり取りを行う。図8の例では、送受信手段60は、取引サーバ16から注文情報76を受信し、販売者端末に投函キー情報78を送信する。この「販売者端末」は、EC店舗14の店員が利用するコンピュータ端末、あるいはEC店舗14に設置される取引サーバ16のいずれであってもよい。図9の例では、送受信手段60は、荷物ボックス22から投函の終了通知を受信し、配達者端末20に集荷キー情報80を送信する。図10の例では、送受信手段60は、荷物ボックス22から集荷の終了通知を受信し、当該終了通知を取引サーバ16に送信する。また、送受信手段60は、解錠キーの認証時には荷物ボックス22との間で、配達代行者の選択時には配達者端末20との間で、それぞれ必要な情報のやり取りを行う。
【0035】
生成手段62は、荷物ボックス22に物品12を投函する際に用いられる電気錠40の施錠キー(以下、「投函キー」という)を生成する。生成手段62は、荷物ボックス22から物品12を集荷する際に用いられる電気錠40の施錠キー(以下、「集荷キー」という)を生成する。投函キー及び集荷キーは、物品12の取引に固有の識別情報(例えば、注文番号)そのものであってもよいし、この識別情報から所定の規則に従って生成される情報であってもよい。また、集荷キーは、投函キーと同一の又は対応するキーであってもよいし、投函キーとの対応関係がない異なるキーであってもよい。
【0036】
錠制御手段64は、送受信手段60の制御を通じて、荷物ボックス22に対して電気錠40の開閉動作を指示する。図8の例では、錠制御手段64は、物品12を投函すべき荷物ボックス22を特定するとともに、物品12の販売者に関連付けられる販売者端末に向けて、物品12の投函時に用いられる電気錠40の施錠キーを送信する制御を行う。図9の例では、錠制御手段64は、選択手段66により選択された一の配達代行者に関連付けられる配達者端末20に向けて、上記した施錠キーに対応する解錠キーを送信する制御を行う。また、錠制御手段64は、荷物ボックス22から送信された投函キーを用いて投函作業者の認証処理を行うとともに、荷物ボックス22から送信された集荷キーを用いて配達代行者の認証処理を行う。
【0037】
選択手段66は、配達者リスト72に掲載された複数の配達代行者の中から、物品12の配達を代行する一の配達代行者を選択する。あるいは、選択手段66は、この選択に先立ち、配達者リスト72に含まれる一又は複数の配達代行者を配達者候補として抽出してもよい。この場合、選択手段66は、当該配達者候補に対して物品12の配達を依頼し、受諾があった一の配達代行者を選択する。この選択の例として、[1]複数の配達者候補に対して同時に依頼を行って受諾の回答が最も早かった配達者候補を選択する方式や、[2]複数の配達者候補に依頼順番を付与しておき、優先度が高い順から諾否を問い合わせる方式、などが挙げられる。
【0038】
記憶手段68は、EC店舗14に関するリスト情報(以下、店舗リスト70)と、配達代行者に関するリスト情報(以下、配達者リスト72)と、物品12の集荷状況を管理するための管理テーブル74と、を記憶する。また、記憶手段68は、複数の注文情報76と、複数の投函キー情報78と、複数の集荷キー情報80と、を記憶する。
【0039】
図5は、店舗リスト70が有するデータ構造の一例を示す図である。この店舗リスト70は、店舗ID、パスワード、メールアドレス、店舗名、ボックスID、及びエリアIDの間の対応関係を示すリスト形式又はテーブル形式のデータである。「店舗ID」は、EC店舗14の識別情報である。EC店舗14に複数の支店がある場合には、各支店を識別するためのサブIDが設けられてもよい。「ボックスID」は、荷物ボックス22の識別情報である。荷物ボックス22が複数の電気錠40を有する場合には、各電気錠40を識別するためのサブIDが設けられてもよい。「エリアID」は、配達支援サービスにおける管轄エリアの識別情報である。これらのID同士の対応付けは、一対一、一対多、多対一、あるいは多対多のいずれの関係であってもよい。
【0040】
図6は、配達者リスト72が有するデータ構造の一例を示す図である。この配達者リスト72は、配達者ID、エリアID、及びメールアドレスの間の対応関係を示すリスト形式又はテーブル形式のデータである。「配達者ID」は、配達者の識別情報である。配達者が複数の配達員を管理する事業会社である場合、各配達員を識別するためのサブIDが設けられてもよい。配達者IDとエリアIDの間の対応付けは、一対一、一対多、多対一、あるいは多対多のいずれの関係であってもよい。
【0041】
図7は、管理テーブル74が有するデータ構造の一例を示す図である。この管理テーブル74は、管理ID、店舗ID、ボックスID、配達者ID、解錠キー、及び状態の対応関係を示すテーブル形式のデータである。「管理ID」は、配達支援サービスの識別情報である。一の管理IDにつき、一通りのID組合せ(店舗ID、ボックスID、及び配達者ID)が対応付けられる。「解錠キー」は、投函時及び集荷時に共通で用いられる「共通キー」が格納されてもよいし、投函キー及び集荷キーが別々に格納されてもよい。「状態」は、投函待ち・集荷中・集荷完了などを含む、配達支援サービスの進捗状況を示している。
【0042】
図4に戻って、注文情報76は、取引サーバ16から提供される、商品又はサービスの注文に関する情報である。この注文情報76には、例えば、[1]注文番号・注文日時・店舗名などの取引情報、[2]購入者の氏名・メールアドレス・電話番号などの個人情報、[3]購入した商品又はサービスの名称・数量・価格などの購入情報、[4]物品12の種別・数量・管理番号などの物品情報、[5]物品12の配達方法・場所・指定時間などの配達情報、などが含まれる。
【0043】
投函キー情報78は、物品12毎の投函キーを示す情報であり、例えば、[1]投函キー又は該投函キーを含む文字情報、[2]投函キーを符号化したコード情報、[3]投函キーの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)などが挙げられる。集荷キー情報80は、物品12毎の集荷キーを示す情報であり、基本的には投函キー情報78の場合と同様である。
【0044】
<電子商取引システム10の動作>
本実施形態における配達支援システム26は、以上のように構成される。続いて、この配達支援システム26を含む電子商取引システム10の動作について、図8図10のシーケンス図を参照しながら説明する。なお、これらのシーケンスの各ステップの実行順番は、必要に応じて適宜変更されてもよい。
【0045】
図8は、電子商取引システム10の動作に関する第一シーケンス図である。より詳しくは、この第一シーケンスは、物品12の購入から投函キーの提供までの一連の動作を示している。
【0046】
ステップSP10において、購入者端末18は、購入者が商品又はサービスを購入する意図を示す所定の操作を受け付ける。この操作は、例えば、購入者端末18に表示される購入画面のフォームを介して行われる。
【0047】
ステップSP12において、購入者端末18は、購入した商品又はサービスの名称・数量・価格などの購入情報を取得し、当該購入情報を含む通信データを取引サーバ16に送信する。
【0048】
ステップSP14において、取引サーバ16は、ステップSP12で送信された通信データを受信し、当該通信データに含まれる購入情報を取得する。
【0049】
ステップSP16において、取引サーバ16は、ステップSP14で取得された購入情報を用いて、商品又はサービスの注文に関する取引を登録する受注処理を行う。この受注処理の際に、注文取引の識別情報(以下、「注文ID」という)が一意に付与される。
【0050】
ステップSP18において、取引サーバ16は、ステップSP16にて登録された注文情報76を含む通信データを送信することで、購入者端末18及び管理サーバ24に対して受注の通知を行う。管理サーバ24の送受信手段60は、取引サーバ16からの通信データを受信することで、商品又はサービスの注文情報76を取得する。
【0051】
ステップSP20において、管理サーバ24は、ステップSP18での通知により取得された注文情報76を用いて、物品12の配達依頼を受け付ける登録処理を行う。具体的には、記憶手段68は、新たに付与された管理IDと一緒に、この注文情報76を管理テーブル74に追加する。
【0052】
ステップSP22において、管理サーバ24の生成手段62は、ステップSP20で記憶された注文情報76を用いて、荷物ボックス22の蓋部を解錠するための投函キー情報78を生成する。例えば、投函キーは、注文情報76に含まれる「注文ID」である。
【0053】
ステップSP24において、管理サーバ24の錠制御手段64は、ステップSP22で生成された投函キー情報78の送信先である荷物ボックス22を特定する。例えば、錠制御手段64は、店舗リスト70及び管理テーブル74を参照し、該当するEC店舗14内にある未使用の荷物ボックス22(つまり、ボックスID)を選択する。
【0054】
ステップSP26において、錠制御手段64は、ステップSP24で特定された荷物ボックス22に投函キーを送信するように送受信手段60の制御を行う。そうすると、送受信手段60は、投函キー情報78を含む通信データを販売者端末(ここでは、取引サーバ16)に向けて送信する。
【0055】
ステップSP28において、取引サーバ16は、ステップSP26で送信された通信データを受信した後、物品12の投函作業者がアクセスできるように投函キー情報78を出力する。例えば、取引サーバ16は、投函作業者であるEC店舗14の店員が所有する販売者端末(不図示)に投函キー情報78を転送してもよいし、プリンタを用いた印刷処理を通じて用紙に投函キー情報78を出力してもよい。
【0056】
図9は、電子商取引システム10の動作に関する第二シーケンス図である。より詳しくは、この第二シーケンスは、物品12の投函から集荷キーの提供までの一連の動作を示している。
【0057】
ステップSP30において、荷物ボックス22は、投函作業者が所定の操作を行うことで、ステップSP28で出力された投函キーを受け付ける。そうすると、荷物ボックス22は、受け付けた投函キーを管理サーバ24に向けて送信する。
【0058】
ステップSP32において、管理サーバ24の錠制御手段64は、ステップSP30で受け付けた投函キーの認証を行う。ボックスID及び投函キーの組み合わせが一致して認証が成功した場合、錠制御手段64は、蓋部の解錠を指示する制御信号を荷物ボックス22に向けて送信する。
【0059】
ステップSP34において、荷物ボックス22は、ステップSP32で送信された制御信号の受信によって指示を受け付けた後、該当する蓋部を解錠する動作を行う。その後、投函作業者は、利用可能となった収容空間内に物品12を投函した後、開状態の蓋部を閉じる操作を行う。
【0060】
ステップSP36において、荷物ボックス22は、ステップSP34での施錠操作を受け付けた後、該当する蓋部を施錠する動作を行う。
【0061】
ステップSP38において、荷物ボックス22は、ステップSP36での施錠動作が終了した後、物品12の投函が終了した旨を管理サーバ24に通知する。
【0062】
ステップSP40において、管理サーバ24の生成手段62は、ステップSP38にて生成された投函キーに対応する集荷キーを設定し、荷物ボックス22の蓋部を解錠するための集荷キー情報80を生成する。例えば、集荷キーは、投函キーと同じ「注文ID」である。
【0063】
ステップSP42において、管理サーバ24の選択手段66は、配達者リスト72の中から、配達代行者となり得る一又は複数の配達者候補を抽出する。具体的には、選択手段66は、店舗リスト70及び配達者リスト72を照合し、エリアIDを検索キーとして、物品12のボックスIDに対応する配達者IDを検索する。その検索結果により、配達者IDに関連付けられた一又は複数の配達代行者が、配達者候補として抽出される。
【0064】
ステップSP44において、選択手段66は、ステップSP42で抽出された一又は複数の配達者候補に対して物品12の配達を依頼する。特に、配達者候補が複数ある場合、選択手段66は、複数の配達者候補に対して一斉にこの依頼の諾否を問い合わせるとともに、必要に応じて物品12の配達条件を通知する。この依頼は、管理サーバ24により直接的に行われてもよいし、既存の配達マッチングアプリと連携して行われてもよい。
【0065】
ステップSP46において、選択手段66は、ステップSP44での依頼に対して、受諾の回答が最も早かった一の配達代行者を選択する。
【0066】
ステップSP48において、錠制御手段64は、ステップSP46で選択された配達代行者に向けて集荷キーを送信するように送受信手段60を制御する。そうすると、送受信手段60は、集荷キー情報80及び注文情報76を含む通信データを提供先(ここでは、配達代行者に関連付けられる配達者端末20)に送信する。
【0067】
ステップSP50において、配達者端末20は、ステップSP48で送信された通信データを受信した後、物品12の配達代行者がアクセスできるように集荷キー情報80を出力する。例えば、配達者端末20は、集荷キー情報80を視認可能な態様で表示画面上に表示させてもよい。
【0068】
図10は、電子商取引システム10の動作に関する第三シーケンス図である。より詳しくは、この第三シーケンスは、物品12の集荷に関する一連の動作を示している。
【0069】
ステップSP52において、荷物ボックス22は、配達代行者が所定の操作を行うことで、ステップSP50で出力された集荷キーを受け付ける。そうすると、荷物ボックス22は、受け付けた集荷キーを管理サーバ24に向けて送信する。
【0070】
ステップSP54において、管理サーバ24の錠制御手段64は、ステップSP52で受け付けた集荷キーの認証を行う。ボックスID及び集荷キーの組み合わせが一致して認証が成功した場合、錠制御手段64は、蓋部の解錠を指示する制御信号を荷物ボックス22に向けて送信する。
【0071】
ステップSP56において、荷物ボックス22は、ステップSP54で送信された制御信号の受信によって指示を受け付けた後、該当する蓋部を解錠する動作を行う。その後、配達代行者は、利用可能となった収容空間内にある物品12を集荷した後、開状態の蓋部を閉じる操作を行う。
【0072】
ステップSP58において、荷物ボックス22は、ステップSP56での施錠操作を受け付けた後、該当する蓋部を施錠する動作を行う。
【0073】
ステップSP60において、荷物ボックス22は、ステップSP58での施錠動作が終了した後、物品12の集荷が終了した旨を管理サーバ24に通知する。
【0074】
ステップSP62において、管理サーバ24は、ステップSP60での通知を受け取った後、物品12の集荷が終了した旨を取引サーバ16に通知する。これにより、管理サーバ24は、物品12の配達依頼に関する管理を終了する。
【0075】
ステップSP64において、取引サーバ16は、ステップSP62での通知を受け取った後、物品12の集荷が終了した旨を購入者端末18に通知する。これにより、購入者は、購入者端末18を介して、物品12の出荷がなされた旨を知ることができる。
【0076】
<実施形態のまとめ>
以上のように、配達支援システム26は、電子商取引を通じて購入者が販売者から購入した商品としての物品12又は購入したサービスに関する物品12を配達する支援を行うシステムである。配達支援システム26は、物品12を収容及び取出可能であり、電気錠40を有する一以上の荷物ボックス22と、荷物ボックス22のそれぞれに対して電気錠40の制御を行う管理サーバ24を備える。
【0077】
そして、管理サーバ24は、情報を送受信する送受信手段60と、配達を代行する配達代行者に関する配達者リスト72を記憶する記憶手段68と、記憶手段68が記憶する配達者リスト72に掲載された複数の配達代行者の中から、物品12の配達の度に一の配達代行者を選択する選択手段66と、選択手段66により選択された一の配達代行者に関連付けられる配達者端末20に向けて、物品12の投函時に施錠される電気錠40の解錠キーを送信するように送受信手段60を制御する錠制御手段64を備える。
【0078】
また、配達支援方法及びプログラムによれば、コンピュータである管理サーバ24が、 配達者リスト72に掲載された複数の配達代行者の中から、物品12の配達を代行する一の配達代行者を選択するステップ(SP46)と、選択された一の配達代行者に関連付けられる配達者端末20に向けて、物品12の投函時に施錠される電気錠40の解錠キーを送信するステップ(SP48)を実行する。
【0079】
このように構成したので、物品12の投函作業者及び配達代行者が共に利用可能になった荷物ボックス22を通じて、対面を必要とせずオンデマンドで物品12を集荷することができる。そして、配達者リスト72に掲載された複数の配達代行者の中から物品12の配達の度に一の複数の配達代行者を選択することで、シェアリングエコノミーを取り入れた配達サービスを遂行することが可能となる。
【0080】
また、送受信手段60は、購入者が有する購入者端末18からの商品又はサービスの注文に関する注文情報76を、電子商取引に関わる取引サーバ16を経由して受信し、錠制御手段64は、取引サーバ16から受信した注文情報76に基づいて物品12に対応する解錠キーを生成し、解錠キーを販売者に関連付けられる販売者端末(例えば、取引サーバ16)に向けて送信するように送受信手段60を制御してもよい。
【0081】
また、選択手段66は、配達者リスト72に含まれる複数の配達代行者に対して物品12の配達を同時に依頼し、受諾の回答が最も早かった一の配達代行者を選択してもよい。これにより、配達に対する意欲がより強い配達代行者を有効に活用することができる。
【0082】
また、選択手段66は、荷物ボックス22の設置場所又は管轄エリアに対応付けられる配達代行者を選択してもよい。これにより、商品又はサービスの購入から配達までの一連のサービスを管轄エリア内で完結させることができるので、その地域に根差した配達支援サービスが提供される。
【0083】
<変形例>
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0084】
上記した実施形態では、管理サーバ24が、投函作業者又は配達代行者の認証処理(ステップSP32,SP54)を行っているが、これに代えて、認証機能を有する荷物ボックスが認証処理を行ってもよい。この場合、管理サーバ24が、認証に先立ち、投函キー情報78又は集荷キー情報80を荷物ボックスに向けて事前に送信すればよい。
【0085】
上記した実施形態では、錠制御手段64が、投函の終了通知(ステップSP38)によって、「販売者が荷物ボックス22に物品12を投函した」条件を満たす場合に集荷キーを送信しているが、送信条件はこれに限られない。例えば、[1]投函キーを送信した時点から所定の時間が経過したこと、[2]物品12の投函予定時点に関する合意があったこと、を含む「販売者による物品12の投函の意図が確認されたこと」を集荷キーの送信条件に設定してもよい。
【0086】
上記した実施形態では、解除キーの送信対象が、配達者リスト72に掲載された複数の配達代行者に限られているが、その他にも商品又はサービスの購入者がさらに含まれてもよい。例えば、選択手段66は、購入者端末18を用いた購入操作を通じて、物品12の配達代行サービスを利用するか否かを選択してもよい。配達代行サービスを利用しない場合、すなわち選択手段66により購入者が選択された場合、錠制御手段64は、購入者に関連付けられた購入者端末18に向けて解錠キーを送信するように送受信手段60を制御すればよい。これにより、購入者は、荷物ボックス22の設置場所(例えば、EC店舗14)まで出向いて、所望の物品12を非対面にて入手することができる。
【0087】
[符号の説明]
10‥電子商取引システム、12‥物品、16‥取引サーバ(販売者端末)、22‥荷物ボックス、24‥管理サーバ(配達支援装置)、26‥配達支援システム、60‥送受信手段、62‥生成手段、64‥錠制御手段、66‥選択手段、68‥記憶手段、72‥配達者リスト

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