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特許7549396ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-03
(45)【発行日】2024-09-11
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20240904BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240904BHJP
   A63F 3/06 20060101ALI20240904BHJP
【FI】
A63F13/80 F
A63F13/69 510
A63F3/06 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023117007
(22)【出願日】2023-07-18
【審査請求日】2023-09-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安倍 悠斗
(72)【発明者】
【氏名】山中 健嗣
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/044486(WO,A1)
【文献】特開2014-200263(JP,A)
【文献】特開2008-178489(JP,A)
【文献】特開2020-110375(JP,A)
【文献】特開2016-182447(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
A63F 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
報酬付与条件を充足しない状態で複数のマスに要素をそれぞれ関連付けた後、前記複数のマスのうち、予め定められた規則にしたがった順番で選択したマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する更新部と、
更新後に関連付けられた要素が前記報酬付与条件を充足したか否かを判定する判定部と、
を含み、
前記更新部は、
前記判定部による判定の後、前記選択したマスとは異なるマスを前記規則にしたがった順番で選択して、当該異なるマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する
ゲームシステム。
【請求項2】
前記複数のマスは二次元で配列し、
前記報酬付与条件は、同じ要素が関連付けられたマスが、所定方向に所定個数連続することである
請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記更新部は、
前記報酬付与条件を充足している要素が関連付けられているマスを、前記選択の対象から除外した第1マスに変更する
請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記更新部は、
前記選択の対象から除外した前記第1マスに、すでに前記選択の対象から除外した第2マスが隣り合って存在していれば、
前記第2マスの要素を前記第1マスに関連付けられている要素に、または、
前記第1マスの要素を前記第2マスに関連付けられている要素に、
更新する
請求項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記更新部は、
前記第2マスに関連付けられた要素を更新した場合に、
前記第2マスに隣り合い、かつ、前記第2マスで更新した要素と同一の要素が関連付けられている第3マスが存在していれば、当該第3マスを、前記選択の対象から除外する
請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記更新部は、
前記第1マスに隣り合う、前記第1マスで前記報酬付与条件を充足した要素と同一の要素が関連付けられている第3マスが存在していれば、当該第3マスを、前記選択の対象から除外する
請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記複数のマスがすべて選択されると、前記複数のマスは再度同じ順番で選択される
請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記マスに関連付けられる要素は2以上である場合があり、
2以上の要素のいずれかが、当該マスに関連付けられる要素とする
請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項9】
ユーザにゲームを提供するゲームシステムの制御方法であって、
報酬付与条件を充足しない状態で複数のマスに要素をそれぞれ関連付けし、
前記複数のマスのうち、予め定められた規則にしたがった順番で選択したマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新し、
更新後に関連付けられた要素が前記報酬付与条件を充足したか否かを判定し、
前記判定の後、前記選択したマスとは異なるマスを前記規則にしたがった順番で選択して、当該異なるマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する
ゲームシステムの制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、
報酬付与条件を充足しない状態で複数のマスに要素をそれぞれ関連付けた後、前記複数のマスのうち、予め定められた規則にしたがった順番で選択したマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する更新部、および、
更新後に関連付けられた要素が前記報酬付与条件を充足したか否かを判定する判定部
として機能させ、
前記更新部は、
前記判定部による判定の後、前記選択したマスとは異なるマスを前記規則にしたがった順番で選択して、当該異なるマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なビンゴゲームでは、抽選に用いるシート(ビンゴカード)に例えば5行5列で合計25個のマスが書かれており、中央を除く24マスには1から75までの番号(要素)のうち24個の番号が付されている。シートの中央は「Free」であり、最初から有効な番号として扱われ、1枚のシートでは、同じ番号が重複しない。そして、抽選機等によって無作為に抽出された番号が手持ちのカードにあればそのマスが有効になる。有効なマスが、縦、横、斜めのいずれかに五つ連続すれば、勝ちになる。
このようなビンゴゲームを、抽選装置とステーションとを組み合わせたゲームシステムにおいて提供する技術も知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-083567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のビンゴゲームでは、ゲーム開始直前においてマスに要素がすでに決められており、ゲーム開始後において、別の要素に変更されることはない。このため、ゲームの参加者は、与えられたシートに対して当選を期待するしかなかった。
以上の事情を考慮して、本発明は、抽選に用いる要素を初期状態から抽選結果によって変化させる新しい抽選ゲームを実現して、ゲームの参加者に新たなるゲーム性を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のひとつの態様に係るゲームシステムは、複数のマスに要素をそれぞれ関連付けた後、前記複数のマスのうち、所定の順番で選択したマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する更新部と、関連付けられた要素が所定の条件を充足したか否かを判定する判定部と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態に係るゲームシステムの具体的な構成を例示する平面図である。
図2】ゲームシステムにおける抽選装置の具体的な構成を例示する平面図である。
図3図2おけるa-a線の断面図である。
図4】抽選装置におけるポケットに対する色の割り当てを例示する図である。
図5】ゲームシステムにおける構成を示すブロック図である。
図6】ゲームシステムにおける管理装置の構成を示すブロック図である。
図7】管理装置における制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図8】ゲームシステムにおけるステーションの構成を示すブロック図である。
図9】ステーションにおける制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図10】ゲームシステムで提供されるゲームの説明図である。
図11】ゲームシステムの動作例を示すフローチャートである。
図12】ゲームシステムの動作例を示すフローチャートである。
図13】ゲームシステムの動作例を示すフローチャートである。
図14】ゲームシステムの動作例を示すフローチャートである。
図15】ゲームシステムの動作例を示すフローチャートである。
図16】ゲームの進行例を示す図である。
図17】ゲームの進行例を示す図である。
図18】ゲームの進行例を示す図である。
図19】ゲームの進行例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
【0008】
<ゲームシステム>
図1は、実施形態に係るゲームシステム1の構成を例示する平面図である。ゲームシステム1は、例えば遊技施設に設置される。遊技施設は、例えばゲームセンターまたはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設である。ゲームシステム1は、遊技施設内のユーザ(すなわちプレイヤ)に、抽選ゲームを提供する。
【0009】
ユーザは、遊技媒体を使用することで抽選ゲームをプレイする。遊技媒体は、抽選ゲームにおいて使用される有体または無体の価値媒体である。有体の遊技媒体は、例えばトークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)またはチケットである。無体の遊技媒体は、例えば電子メダルまたはクレジットである。無体の遊技媒体の数量は、例えばICカード等の記録媒体に電子データとして記憶される。ユーザは、遊技媒体の使用により抽選ゲームをプレイし、当該抽選ゲームの進行に応じた数量の遊技媒体を報酬として獲得する。抽選ゲームのプレイのために使用される遊技媒体とユーザに報酬として付与される遊技媒体とは、同種および異種の何れでもよい。遊技媒体の使用は、遊技媒体の投入または消費(あるいはベット)とも換言され、遊技媒体の付与は、遊技媒体の払出とも換言される。
【0010】
なお、ユーザは、抽選ゲームにて使用される遊技媒体を、当該遊技媒体とは別種の価値媒体と引換に取得してもよい。例えばトークンコイン、コイン(貨幣)または電子マネー等の各種の価値媒体の所定量と引換に、ユーザは、抽選ゲームにて使用されるクレジット等の遊技媒体を取得する。以上の説明から理解される通り、抽選ゲームにて使用される遊技媒体と、当該遊技媒体の取得(例えば購入)のために消費される価値媒体と、ユーザに報酬として付与される遊技媒体とは、同種および異種の何れでもよい。
【0011】
図1に例示される通り、実施形態に係るゲームシステム1は、抽選装置11と供給装置12と複数(例えば6台)のステーション13とを含む。
抽選装置11は、抽選体BLを利用した物理的な抽選を実行する。抽選装置11による抽選結果は、6台のステーション13に供給されてゲームの進行に用いられる。換言すれば、6台のステーション13では、共通の抽選装置11による抽選結果を用いた抽選ゲームが実行される。
抽選装置11は、鉛直方向からの平面視で概略的には円形状に構成された構造体である。抽選体BLは、例えば球体または多面体等の転動可能な立体物である。以下の説明では、鉛直方向における抽選装置11の中心線を中心とした円の周に沿う方向を「周方向」と表記し、当該円の半径の方向を「径方向」と表記する。
【0012】
図2は、抽選装置11の構成を例示する平面図であり、図3は、図2におけるa-a線の断面図である。図1乃至図3に例示される通り、抽選装置11は、抽選ユニット20と抽選フィールド30とを含む。抽選ユニット20は、水平面内で回転可能に支持された円盤状の構造体である。抽選ユニット20は、例えばモータ等の駆動機構(図示略)により駆動されることで、例えば平面視で反時計回りに回転する。抽選フィールド30は、平面視で抽選ユニット20を包囲する円環状の板状部材であり、ゲームシステム1の筐体(図示略)に固定される。抽選フィールド30の表面は、外周縁から内周縁にかけて下降する傾斜面である。
【0013】
抽選ユニット20は、第1抽選盤21と第2抽選盤22と複数の隔壁部23とを含む。第1抽選盤21は、円形状の板状部材であり、第2抽選盤22は、第1抽選盤21を包囲する円環状の板状部材である。複数の隔壁部23は、第2抽選盤22の外周縁に沿って円弧状に延在する構造体である。複数の隔壁部23は、相互に間隔をあけて設置される。各隔壁部23は第2抽選盤22の表面から突出する。第2抽選盤22の表面に対する隔壁部23の高さは、抽選体BLの直径の半分を上回る。したがって、抽選体BLは、基本的には隔壁部23を乗越えられない。
【0014】
複数の隔壁部23の各々は、周方向に沿って複数個、具体的には例えば18個の第1単位部分U1に区分される。すなわち、各隔壁部23にわたり合計18個の第1単位部分U1が周方向に配列する。各第1単位部分U1からみて抽選フィールド30側には第1ポケットH1が形成される。第1ポケットH1は、抽選体BLが通過可能な貫通孔である。第1単位部分U1毎に第1ポケットH1が形成される。以上の説明から理解される通り、相互に間隔をあけて18個の第1ポケットH1が形成される。18個の第1ポケットH1は、抽選フィールド30の内周縁に沿って周方向に配列する。
なお、第1単位部分U1の個数および第1ポケットH1の個数は「18」に限られず、2以上の整数であればよい。また、特に図示しないが、各第1ポケットH1には、抽選体BLの落下を検出するセンサーが設けられ、当該検出結果が後述する処理制御部に通知される。
【0015】
第1抽選盤21は、周方向に沿って例えば6個の第2単位部分U2に区分される。各第2単位部分U2は平面視で扇形の部分である。6個の第2単位部分U2の各々には第2ポケットH2が形成される。第2ポケットH2は、抽選体BLが通過可能な貫通孔である。以上の説明から理解される通り、第1抽選盤21には、相互に間隔をあけて6個の第2ポケットH2が周方向に配列する。第1抽選盤21の表面には、抽選体BLの方向を不規則に変化させる凹凸(図示略)が形成される。また、第2抽選盤22の表面は、各隔壁部23が設置された外周縁から第1抽選盤21に隣り合う内周縁にかけて下降する傾斜面である。
なお、第2単位部分U2の個数および第2ポケットH2の個数は「6」に限られず、2以上の整数であればよい。また、特に図示しないが、各第2ポケットH2には、抽選体BLの落下を検出するセンサーが設けられ、当該検出結果が処理制御部に通知される。
【0016】
図4は、第1単位部分U1(第1ポケットH1)と第2単位部分U2(第2ポケットH2)との各々に割り当てられる色を例示する図である。
図に示されるように、18個の第1単位部分U1の各々には、第1色から第6色までの6色のうち、いずれかの1つの色が割り当てられる。第1色から第6色までの色は、例えば次の通りである。すなわち、第1色はR(赤)であり、第2色はY(黄)であり、第3色はG(緑)であり、第4色はP(桃)であり、第5色はB(青)であり、第6色はGray(灰)である。
【0017】
図に示されるように、18個の第1単位部分U1には、第1色のRから第6色のGrayまで順序で、反時計回りで1色ずつ繰り返し割り当てられる。換言すれば、各色には3個の第1単位部分U1が割り当てられる。
なお、第1単位部分U1に対する色の割り当ては可変に制御される。詳細については省略するが、第1単位部分U1は、入射光の一部を透過および散乱させる半透明の表面部材と当該表示部材の背面側(例えば鉛直方向の下方)から照明する照明部とを含んで構成される。照明部は、例えば 発光色を変更可能なLED等の光源であり、発光色が第1単位部分U1毎に個別に制御される。このような構成により第1単位部分U1の照明部からの出射光は、当該第1単位部分U1の表示部を透過してユーザに到達する。したがって、ユーザは、照明部からの出射光により、第1単位部分U1に割り当てられた色を知覚する。
第1単位部分U1における照明部の発光色は例えば処理制御部によって割り当てられる。したがって、処理制御部は、第1ポケットH1のいずれかに抽選体BLが落下すると、落下した第1ポケットH1に割り当てられた色を知ることができる。
【0018】
6個の第2単位部分U2のうち、5個の第2単位部分U2には、第1色から第5色までの5色のうち、いずれか任意の2つの色の組み合わせが割り当てられる。具体的には、当該5個の各第2単位部分U2は、図において内側部分と外側部分とに破線で示されるように区分され、内側部分と外側部分とでは異なる色が割り当てられる。
6個の第2単位部分U2のうち、残りの1個の第2単位部分U2には、特別色が割り当てられる。特別色とは例えばRbw(虹)であり、他の5個の第2単位部分U2とは明確に区別されるスペシャル(SP)ポケットである。
【0019】
図に示されるように、5個の第2単位部分U2に割り当てられる色を、内側部分/外側部分で区別して表記した場合、特別色の虹色(Rbw)が第2単位部分U2を始点として、反時計回りで、B/P、P/Y、G/R、Y/G、R/Bという順で2色が割り当てられる。換言すれば、第6色を除いた第1色から第5色までの各色には、第2単位部分U2の内側部分で1個が割り当てられ、外側部分で1個割り当てられる。
【0020】
なお、第2単位部分U2の詳細にはついては省略するが、第2単位部分U2は、各部分への入射光の一部を透過および散乱させる半透明の表面部材と当該表示部材の背面側から照明する照明部とを、内側部分と外側部分とに対応して2組有する。内側部分の照明部と外側部分の照明部とは発光色を個別に変更可能なLED等の光源であり、発光色が個別に制御される。2色が割り当てられる第2単位部分U2では、内側部分の照明部による発光色と外側部分の照明部による発光色とが独立して設定される。特別色が割り当てられる第2単位部分U2では、例えば内側部分の照明部による発光色と外側部分の照明部による発光色とが時分割で異なる色で所定の順で繰り返して設定される。
このような構成により、5個の第2単位部分U2の照明部からの出射光は、当該第1単位部分Uの表示部を透過してユーザに到達する。したがって、ユーザは、内側部分の照明部からの出射光と、外側部分の照明部からの出射光とで、第2単位部分U2に割り当てられた2色または特別色を知覚する。
第2単位部分U2における照明部の発光色は例えば処理制御部によって割り当てられる。したがって、処理制御部は、第2ポケットH2のいずれかに抽選体BLが落下すると、落下した第2ポケットH2に割り当てられた色を知ることができる。
【0021】
図3に例示される通り、第1抽選盤21の表面と第2抽選盤22の表面と抽選フィールド30の表面とにより抽選面Qが構成される。抽選面Qは、抽選体BLが転動する盤面である。抽選面Qは、外周縁(具体的には抽選フィールド30の外周縁)から中心(具体的には第2抽選盤22の中心)にかけて緩やかに下降する傾斜面である。図2および図3に例示される通り、抽選面Qは、第1領域Q1と第2領域Q2とを含む。第1領域Q1は、抽選フィールド30の表面により構成される領域である。前述の通り、抽選フィールド30の内周縁に沿って18個の第1ポケットH1が配列する。他方、第2領域Q2は、第1抽選盤21の表面と第2抽選盤22の表面とにより構成される領域である。第2領域Q2には6個の第2ポケットH2が形成される。18個の第1ポケットH1と6個の第2ポケットH2とは、抽選ユニット20の回転により周方向に移動する。
なお、図2におけるa-a線は、第2ポケットH2の中心を通過していないが、図3は、構造を判りやすく説明するため、第2ポケットH2の中心を通過する断面図としている。
【0022】
以上の説明から理解される通り、第1領域Q1は、第2領域Q2を包囲する環状の領域である。18個の第1ポケットH1は第1領域Q1の周方向に配列し、6個の第2ポケットH2は第1領域Q1の周方向に配列する。第1ポケットH1の個数「18」は第2ポケットH2の個数「6」を上回る。
【0023】
各隔壁部23は第1領域Q1と第2領域Q2との間に位置する。すなわち、第1領域Q1と第2領域Q2との間における抽選体BLの移動は隔壁部23により阻害される。他方、第1領域Q1と第2領域Q2とは、複数(具体的には3箇所)の連結路24により相互に連結される。各連結路24は、周方向に相互に隣り合う2個の隔壁部23の間に形成される通路である。連結路24の通路幅(すなわち各隔壁部23の間隔)は、抽選体BLの直径を上回る。したがって、抽選体BLは、第1領域Q1から連結路24を通過して第2領域Q2に移動可能である。すなわち、抽選体BLは、図1でいえば経路K2で示されるように、第1領域Q1から第2領域Q2に移動可能である。
【0024】
このように抽選装置11は、抽選面Qと隔壁部23と連結路24とを含む。抽選面Qは、16個の第1ポケットH1が形成された第1領域Q1と、6個の第2ポケットH2が形成された第2領域Q2とを含む。
【0025】
図1の供給装置12は、抽選装置11に抽選体BLを、抽選ユニット20の回転方向と逆方向である時計回りの方向に射出して投入する。投入された抽選体BLは、時計回りで転動しながら徐々に抽選フィールド30の内周縁に接近し、16個の第1ポケットH1のいずれかに、経路K1で示されるように侵入する、または、連結路24に、経路K2で示されるように第2領域Q2に進入する。
第2領域Q2に進入した抽選体BLは、第1抽選盤21および第2抽選盤22の表面で転動し、最終的には6個の第2ポケットH2のいずれかに、経路K3で示されるように、進入する。
前述の通り、連結路24の総数「3」は第1ポケットH1の個数「18」を下回る。したがって、第1領域Q1に投入された抽選体BLが連結路24を通過する確率は、当該抽選体BLが第1ポケットH1に落下する確率を下回る。すなわち、第1領域Q1に投入された抽選体BLが第2ポケットH2に落下する確率は、当該抽選体BLが第1ポケットH1に落下する確率を下回る。
【0026】
このように抽選装置11においては、供給装置12が第1領域Q1に投入した抽選体BLが第1領域Q1において円弧状に移動しながら第1ポケットH1に落下する様子と、抽選体BLが連結路24を介して第1領域Q1から第2領域Q2に移動する様子と、第2領域Q2に到達した抽選体BLが円弧状に移動しながら第2ポケットH2に落下する様子とを、ユーザが視認できる。
【0027】
なお、第1ポケットH1または第2ポケットH2に落下した抽選体BLは、図示省略された機構によって回収されて、再び供給装置12が抽選装置11に投入することが可能である。また、供給装置12は、3個の抽選体BLを連続的に抽選装置11に投入する場合がある。
供給装置12によって投入された抽選体BLが18個の第1ポケットH1または6個の第2ポケットH2のいずれかに落下する動作は、落下したポケットに対応する単位部分に割り当てられた色を抽選する動作である。
このうち、抽選体BLが、18個の第1ポケットH1のいずれかに落下した場合に、18個の第1ポケットH1のいずれかに落下する動作は、当該第1ポケットH1に対応する第1単位部分U1に割り当てられた1色を抽選する動作である。なお、抽選された1色が第6色のGray(灰)である場合、「Out」という扱いになる。
【0028】
また、連結路24を通過した抽選体BLが6個の第2ポケットH2のいずれかに落下する動作は、当該第2ポケットH2に対応する第2単位部分U2に割り当てられた2色または特別色を抽選する動作である。なお、抽選された色が特別色である場合、「SP(スペシャル)入賞」という扱いになる。
ゲームシステム1では、抽選装置11による抽選結果を用いた抽選ゲームが進行する。
【0029】
図1に示された複数のステーション13の各々は、ユーザがゲームをプレイするために使用するユニットであって、当該ゲームの進行を個別に制御するユニットである。複数のステーション13は、抽選装置11を包囲するように周方向に設置される。複数のステーション13において抽選ゲームが並列に進行する。図1に例示される通り、各ステーション13は、受付装置135と表示装置136と操作装置137とを具備する。
【0030】
受付装置135は、例えばトークンコイン等の有体の遊技媒体が投入される投入口と、有体の遊技媒体を報酬として排出する払出口とを具備する(図示略)。ただし、例えば電子メダルまたはクレジット等の無体の遊技媒体をICカード等の記録媒体から読出す読出回路と、無体の遊技媒体を記録媒体に書込む書込回路と、を受付装置135として利用してもよい。
【0031】
表示装置136は、各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネルまたは有機EL表示パネル等の平板型の表示パネルが表示装置136として利用される。例えばゲームの進行や、順位、配当値を表す画像が表示装置136に表示される。
操作装置137は、ユーザによる操作を受付ける。操作装置137は、表示装置136の表示面と一体に構成されてユーザによる接触を検知するタッチパネルである。ただし、ユーザが操作する操作子を操作装置137として利用してもよい。
【0032】
図5は、ゲームシステム1の構成を例示するブロック図である。図5に示されるように、実施形態に係るゲームシステム1は、管理装置10と、6台のステーション13(図5では一部が省略されている)とを含む。
【0033】
図6は、管理装置10の構成を例示するブロック図である。図6に示されるように管理装置10は、上述した抽選装置11および供給装置12に加えて、制御装置31と記憶装置32とを具備するコンピュータシステムである。
【0034】
制御装置31は、例えば管理装置10の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置31が構成される。
【0035】
制御装置31(処理制御部)は、供給装置12を制御することで第1領域Q1に抽選体BLを繰り返し射出して投入させることが可能である。制御装置31は、18個の第1単位部分U1に6色のいずれかを割り当てる動作と、6個の第2単位部分U2のうち、いずれかの5個の各第2単位部分U2に2色を割り当て、残りの1個の第2単位部分U2に特別色を割り当てる動作とが可能である。
【0036】
記憶装置32は、制御装置31が実行するプログラムと制御装置31が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体で構成される。なお、複数種の記録媒体の組合せにより記憶装置32を構成してもよい。
【0037】
図7は、制御装置31の機能的な構成を例示するブロック図である。図7に示されるように、制御装置31は、記憶装置32に記憶されたプログラムを実行することで、抽選ゲームを進行させるための複数の要素(処理制御部311、通信部318)として機能する。
【0038】
図8は、ステーション13の構成を例示するブロック図である。6台のステーション13については同一構成なので、任意の1台のステーションについて説明する。図8に示されるように、ステーション13は、上述した受付装置135と表示装置136と操作装置137とに加えて、制御装置131と記憶装置132とを具備するコンピュータシステムである。
【0039】
制御装置131は、例えばステーション13の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、制御装置31と同様に、例えばCPU、GPU、DSP、FPGAまたはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置131が構成される。制御装置131は、ゲームの進行に伴って配当値を算出したり、ゲーム画面の生成をしたりする。
記憶装置132は、制御装置131が実行するプログラムと制御装置131が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。
【0040】
図9は、制御装置131の機能的な構成を例示するブロック図である。図8に示されるように、制御装置131は、記憶装置132に記憶されたプログラムを実行することで、抽選ゲームを進行させるための複数の要素(進行制御部1311、更新部1313、判定部1314、通信部1318)として機能する。なお、制御装置131の一部の機能を管理装置10に搭載してもよい。
【0041】
次に、ゲームシステム1において提供される、抽選装置11による抽選結果を用いた抽選ゲーム(以下「本ゲーム」と表記する)の概要について説明する。
【0042】
本ゲームは、抽選装置11による抽選結果を用いて、6台の各ステーション13で進行する。本実施形態では、最大6名のユーザによって本ゲームをプレイすることが可能であるが、必ずしも全6台のステーション13においてユーザが参加する必要はない。
なお、以下の説明では、6台のステーション13のうち、任意の1台をユーザが操作して、当該1台のステーション13において本ゲームが提供されるものとして説明する。
【0043】
<抽選ゲームの概要>
図10は、本ゲームが提供される、当該1台のステーション13において表示装置136に表示される画面Dの一例を図である。
【0044】
本ゲームでは、マスSqが縦4個×横4個の計16個で配列する。
各マスSqには、1色または2色が関連付けられて表示される。なお、図面では、色を示す英字で代用されている。各マスSqに関連付けられる色は、1色であればR、Y、G、P、Bのいずれかであり、2色であれば、B/P、P/Y、G/R、Y/G、R/Bのいずれかである。2色が関連付けられるマスSqでは、2色のいずれか、または、双方が当該マスに関連付けられているとして扱われる。例えば、B/Pに関連付けられたマスは、Bである場合もあれば、Pである場合もあれば、B/Pという2色である場合もある。
また、各マスSqは、SP入賞によって「Free」マスになることがある。「Free」マスは、1色または2色のうちの、任意の色が関連付けられたものとして扱われる。
【0045】
5個のランプLmは、現時点におけるポイントの値を示す。
ポイントは、ユーザに対して、本ゲームの進行または報酬付与条件の充足に応じて変化する一種の特典であり、「0」~「5」のいずれかの整数である。詳細には、ランプLmが点灯する数によってポイントの値が示される。ポイントは、後述する変数mで規定され、図の例のように1つのランプLmが点灯であれば、ポイントが「1」である場合を示し、全点灯であれば、ポイントが「5」であることを示す。
【0046】
各マスSqには、色のほかに、選択番号およびロックフラグが関連付けられる。
マスSqに関連付けられる選択番号は、抽選装置11による抽選結果に応じた色を更新する対象として選択される順番を示し、抽選装置11による抽選の前であってゲーム開始直後の初期化において、各マスSqに関連付ける選択番号が決定される。
なお、図の例では、マスSqに関連付けられる選択番号は、当該マスSqの左上端に表示されるが、表示されない構成としてもよい。
【0047】
また、図の例では、縦4個×横4個の配列において、上から順に1、2、3、4行として、左から順に1、2、3、4列とした場合に、選択番号は、1行1列から1行4列までのマスSqに順に「1」~「4」が、2行1列から2行4列までのマスSqに順に「5」~「8」が、3行1列から3行4列までのマスSqに順に「9」~「12」が、4行1列から4行4列までのマスSqに順に「13」~「16」が、関連付けられている。
【0048】
各マスSqに関連付けられるロックフラグは、ロック状態であるか否かを示す情報(フラグ)である。ロック状態のマスSqとは、選択番号による選択がスキップされるマスである。端的にいえば、ロック状態のマスSqとは、抽選装置11による抽選結果に応じた色を更新する対象から除外されたマスといえるが、ロック状態のマスSqに関連付けられた色は、後述するロックマス処理によって更新される場合がある。
なお、ロックマスとは、ロック状態であるマスのことをいう。ロックマスには、図10で示されていないが、ロック状態でないマスと視覚的に区別できるように、マーク、例えば鍵のマークが重ねられて表示される。
【0049】
16個のマスSqには、ゲーム開始直後の初期化において要素としての色がランダムで関連付けられる。なお、初期化においては後述するようにランダム以外の手法によって色を関連付ける構成としてもよい。
ただし、初期化の際に、報酬が付与される条件を充足しないように、各マスSqに色が関連付けられる。本ゲームにおいて、報酬が付与される条件は、同じ色が関連付けられたマスが縦または横方向に3個または4個連続することである。換言すれば、初期化において、リーチ状態は許容されるが、3個または4個ラインが成立している状態は許容されない。
なお、便宜的に、同じ色が関連付けられたマスが縦または横方向に3個連続することを3個ラインと呼び、4個連続することを4個ラインと呼ぶことにする。
【0050】
現時点において色の更新対象となっているマスSqは、画面DにおいてカーソルCrsで囲まれる。これにより、ユーザは、抽選装置11による抽選によって色の更新対象となっているマスSqを知ることができる。
【0051】
本ゲームでは、最初に3個の抽選体BLが同時に抽選装置11に投入される。
まず、最初の1個目の抽選体BLがポケットに落下する。落下したポケットの色がGray以外であれば、当該ポケットの色が、選択番号が「1」であるマスSqに関連付けられる。具体的には、選択番号が「1」であるマスSqは、図の例では「Free」マスであるが、抽選体BLが落下したポケットの色が、Gray以外の1色であれば、当該1色に関連付けられて更新される。また、選択番号が「1」であるマスSqは、抽選体BLが落下したポケットの色が2色であれば、当該2色に関連付けられて更新され、抽選体BLが落下したポケットの色が、特別色のRbwであれば、選択番号が「1」であるマスSqが「Free」マスを維持する。
抽選体BLが落下したポケットの色が、Grayであれば、選択番号が「1」であるマスSqは、なんら更新されず、この時点において「Free」マスを維持する。
【0052】
次に、2個目の抽選体BLがポケットに落下する。
1個目の抽選体BLがGray以外のポケットに落下しており、かつ、2個目の抽選体BLがポケットに落下して、当該ポケットの色がGray以外であれば、当該ポケットの色が、選択番号が「2」であるマスSqに関連付けられる。
1個目の抽選体BLがGrayのポケットに落下しており、かつ、2個目の抽選体BLが落下したポケットの色がGray以外であれば、当該ポケットの色が、選択番号が「1」であるマスSqに関連付けられて更新される。
1個目の抽選体BLがGrayポケットに落下しており、かつ、2個目の抽選体BLもGrayのポケットに落下すれば、選択番号が「1」であるマスSqは、なんら更新されず、この時点において「Free」マスを維持する。
【0053】
次に、3個目の抽選体BLがポケットに落下する。
1および2個目の抽選体BLがGray以外のポケットに落下しており、かつ、3個目の抽選体BLがポケットに落下して、当該ポケットの色がGray以外であれば、当該ポケットの色が、選択番号が「3」であるマスSqに関連付けられる。
1または2個目の抽選体BLがGrayのポケットに落下しており、かつ、3個目の抽選体BLが落下したポケットの色が、Gray以外であれば、当該ポケットの色が、選択番号が「2」であるマスSqに関連付けられて更新される。
1および2個目の抽選体BLがGrayポケットに落下しており、かつ、3個目の抽選体BLもGrayのポケットに落下すれば、選択番号が「1」であるマスSqは、なんら更新されず、この時点において「Free」マスを維持する。
【0054】
本ゲームにおいて、最初に3個の抽選体BLがGrayのポケットに落下しても、当該Grayのポケットは、選択番号で選択されるマスSqに対して何ら影響を与えない無効ポケットとして機能する。
【0055】
本ゲームでは、初期化において、リーチ状態が許容されて、各マスSqに色が関連付けられるので、最初の3個の抽選体BLのいずれかがポケットに落下することによって、3個または4個ラインが成立する場合がある。
本ゲームにおいて、3個ラインが成立すれば、その成立数が加算され、4個ラインが成立すれば、その成立数が加算される。本ゲームが終了するまで、3個ラインの成立数が累積され、4個ラインの成立数が累積される。そして、本ゲームが終了すれば、3個ラインの成立累積数および4個ラインの成立累積数に基づいて、ユーザに付与される報酬が決定される。
【0056】
本ゲームでは、4個目以降では、1個ずつ抽選体BLが抽選装置11に投入され、落下したポケットの色に応じた処理が実行される。なお、4個目以降ではGrayのポケットは、無効ポケットからOutポケットに変更される。詳細には、4個目以降において抽選体BLがGrayのOutポケットに落下すると、後述する復活抽選で当選しない限り、ゲーム終了になる。
また、本ゲームでは、4個目以降において抽選体BLがOutポケットに落下しなければ、最大で40個の抽選体BLが抽選装置11に投入される。40個目の抽選体BLがポケットに落下して、当該ポケットの色に応じた処理が完了した時点で、本ゲームの終了となる。
【0057】
ロック状態でないマスSqが選択番号にしたがった順序で1個ずつ選択される。選択されたマスSqが、抽選結果に応じて、関連付けられる色の更新対象になる。選択番号が最後の「16」であるマスSqに関連付けられる色が更新されると、次の更新対象は、選択番号が最初の「1」であるマスSqに戻る。
【0058】
<ロック状態>
次に、マスSqにおける「ロック状態」について説明する。
選択番号でマスSqが選択されると、当該マスSqが「ロック状態」であるか否かが判定される。選択番号にしたがって選択されたマスSqが「ロック状態」でなければ、当該マスSqに関連付けられる色が抽選結果に応じた色に更新される一方、選択番号にしたがって選択されたマスSqが「ロック状態」であれば、選択番号が次の番号にスキップする。このため、「ロック状態」であるマスSqは、上述したいように、抽選結果に応じた色への更新対象から除外されたマス、といって差し支えない。
なお、「ロック状態」のマスSqに関連付けられる色は、事後的に、ラインが成立したマスに隣り合った場合、当該ラインの成立色に更新される。このため、「ロック状態」のマスSqに関連付けられた色が更新されることもあり得る。
【0059】
抽選によって、ユーザに報酬を付与する条件が充足される場合、すなわち3個ラインまたは4個ラインが成立した場合には、ユーザにポイントとして「3」が加算され、充足しない場合には、ポイントとして「1」が加算される。すなわち、ポイントは、抽選毎に次第に増加する。ただし、ポイントには上限値が設定されており、加算されても上限値よりも大きくはならない。本ゲームでは、ポイントの上限値が一例として「5」に設定される。
【0060】
ポイントが上限値に達した後に、報酬を付与する条件である3個ラインまたは4個ラインが成立した場合には、第1に、成立したラインを構成するマスSqが「ロック状態」にされ、第2に、成立したラインを構成するマスSqに関連付けられる色が、成立したラインの色に更新され、第3に、ポイントが「5」だけ減算される、すなわち、ポイントがゼロにリセットされる。
なお、後述する変形例のように「ロック状態」とする条件については、ポイントを考慮せずに、ラインが成立したときだけとしてもよい。
【0061】
ラインの成立には、2色のマスや「Free」マスが関与することがある。成立したラインの色に更新されるとは、2色のマスまたは/および「Free」マスが関与して1色のラインが成立した場合には、当該2色のマス、「Free」マスの色が、成立したラインの1色に更新される、ということを意味する。また、「Free」マスが関与して2色のラインが成立した場合には、当該「Free」マスの色が、成立したラインの2色に更新される、ということを意味する。
【0062】
さらに、ラインが成立して、当該成立したラインを構成するマスSqに関連付けられる色が、成立したラインの色に更新されたときに、当該成立したラインに対して、成立したラインに隣り合って、かつ、成立したラインの色と同色のマスSqが存在していれば、当該同色のマスSqが「ロック状態」に変更される。これにより、ラインが成立したマスだけが「ロック状態」になるのではなく、ラインが成立したマスに隣り合うラインの成立色と同色のマスも「ロック状態」に変更されるので、ラインの成立色のマスの「ロック状態」が隣り合ってつながることになる。
【0063】
くわえて、今回ラインの成立により「ロック状態」になったマスに対して、すでに「ロック状態」になっているマスが隣り合っている場合、すでに「ロック状態」になっているマスの色が、今回成立したライン色に更新される。
【0064】
これらによって隣り合う同色のマスが「ロック状態」になって増加する。「ロック状態」のマスSqは、選択番号のスキップにより、抽選結果に応じた色への更新対象から除外されるので、ユーザからすれば、3個ラインまたは4個ラインが成立しやすくなる、すなわち報酬の付与条件を充足しやすくなる。
【0065】
<リーチ>
リーチ(立直、Reach)とは、あるマスSqにおいて関連付けられる色が、抽選結果に応じて、ある色に更新されると仮定したら、ラインが成立する状態のことをいう。すなわち、あと1手でラインが成立する状態をいう。
図10の例では、リーチ状態にあるマスSqには、「Reach」という表記が重ねて表示されている。例えば選択番号が「2」であるマスSqには、Rが関連付けられているが、抽選によってBに更新されると、横方向にBのマスが3個連続することと同等になって、3個ラインが成立する。このため、選択番号が「2」であるマスSqはリーチ状態にある。
また、選択番号が「7」であるマスSqには、Rが関連付けられているが、抽選によってGに更新されると、横方向にGのマスが3個連続して、3個ラインが成立する。このため、選択番号が「7」であるマスSqはリーチ状態にある。
【0066】
なお、選択番号が「7」であるマスSqの前に、選択番号が「5」であるマスSqの色が更新される。このため、選択番号が「5」であるマスSqの色が抽選結果に応じて例えばBに更新されると、選択番号が「7」であるマスSqのリーチ状態が解消される。また、選択番号が「5」であるマスSqの色が抽選結果に応じて例えばYに更新されると、縦方向に4個ラインが成立するので、選択番号が「7」であるマスSqのリーチ状態が解消される。
【0067】
このように、リーチ状態については、1つのマスに関連付けられる色が更新される毎に、または、ラインが成立する毎に、適宜変化するので、複雑になる傾向があるが、ユーザは、リーチ状態にあるマスSqを「Reach」という表記によって知ることができる。
このため、ユーザは、カーソルCrsで囲まれるマスSq、すなわち、現時点において色の更新対象となっているマスSqがリーチ状態であれば、抽選する色によってラインが成立する可能性があることを知ることができるので、抽選体BLがどのポケットに落下するのかを、期待感を込めて、眺めることができる。
【0068】
<処理の手順>
次に、本ゲームの処理の手順について説明する。図11および図12は、本ゲームで実行される処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
【0069】
まず、本ゲームでは、本ゲームの開始前に、管理装置10における処理制御部311が一定時間(例えば1分間)の期間にユーザの参加を受け付ける。具体的には、処理制御部311は、各ステーション13に参加の受付許可を、通信部318を介して送信する。各ステーション13において、通信部1318により受付許可を受信した進行制御部1311は、ユーザに参加を促す画面を、表示装置136に表示させる。
ステーション13において、ユーザが遊技媒体を消費し、操作装置137を操作して本ゲームに参加する旨を入力する(ステップS1)。
【0070】
当該ステーション13の進行制御部1311は、更新部1313にマスSqの初期状態を設定するように指示する。この指示によって更新部1313は、16個の各マスSqにそれぞれ要素を関連付けて初期状態として設定する(ステップS2)。
なお、初期状態では、報酬が付与される条件が充足されない。すなわち、初期状態では、同じ色が関連付けられたマスが縦または横方向に3個以上連続しない状態に設定される。換言すれば、初期状態において、リーチ状態が許容されるが、報酬が付与される3個または4個ラインの成立している状態は許容されない。
【0071】
更新部1313は、初期状態として16個の各マスSqにそれぞれ要素を関連付けると、各マスSqの抽選順序を決定する(ステップS3)。すなわち、更新部1313は、16個の各マスSqに、「1」~「16」のいずれかの選択番号を一対一に対応して付与する。
本実施形態において、抽選順序は、各マスSqの左上端に付される選択番号で示されるように、1行1列から1行4列まで順に1~4番目、2行1列から2行4列まで順に5~8番目、3行1列から3行4列まで順に9~12番目、および、4行1列から4行4列まで順に13~16番目に決定される。
なお、抽選順序については、本ゲームを開始する前に各マスSqに対してランダムに決定する構成としてもよいし、予めマスに抽選順序を関連付けた複数のパターンを用意しておき、いずれかの1パターンを更新部1313またはユーザが選択する構成としてもよい。
【0072】
更新部1313は、本ゲームの開始前に、変数nに「1」をセットし、変数aに「1」をセットし、変数mを「0」にリセットする(ステップS4)。また、図示省略されているが、更新部1313は、各マスSqに対応付けられるロックフラグをすべて「0」にリセットし、「3個ライン成立数(3LINE)」を「0」にリセットし、「4個ライン成立数(4LINE)」を「0」にリセットする。
なお、本ゲームにおいて、「3個ライン成立数」は、成立した3個ラインの累計数であり、「4個ライン成立数」は、成立した4個ラインの累計数である。
【0073】
変数nは、抽選体BLが第1ポケットH1または第2ポケットH2に落下する毎に「1」だけ加算される。このため、変数nは、第1ポケットH1または第2ポケットH2に落下した抽選体BLの累計個数を示すことになる。
変数aは、色の更新対象とするマスの番号(No.)を算出する際に用いられる。
本ゲームでは、ロック状態のマスは、抽選体BLが落下したポケットの色に更新する対象から除外され、また、抽選体BLが「Out」のポケットに落下した場合には、更新対象になっているマスの色は更新されない。また、本ゲームでは、抽選体BLが投入される累計数は最大で「40」であるが、マスSqの個数は「16」である。このため、色の更新対象とするマスの番号(No.)を算出する根拠として、変数nを用いることができないので、代わりに変数aを用いることにした。
【0074】
変数mは、現時点におけるポイントの点数を示す。変数mには、後述する処理によって「1」または「3」が加算されるが、上限値の「5」に達すれば、後述するステップにおいて「0」にリセットされない限り、上限値の「5」に維持される。なお、以降において、変数mの値に応じて表示装置136の画面DにおいてランプLmが点灯する。
【0075】
ステップS4までの処理により、ステーション13では、本ゲーム開始の準備が整ったことになる。ステップS4の処理後、更新部1313は、準備が整った旨を進行制御部1311に通知し、当該進行制御部1311は、通信部1318に対し、その旨を管理装置10に通知する。
管理装置10において、本ゲームに参加するすべてのステーション13から、準備が整った旨の通知を受領すると、管理装置10の処理制御部311は抽選開始を指示する(ステップS5)。この指示により、ファンファーレの演奏や、イルミネーションの点滅などが実行され、場を盛り上げる演出がなされる。
【0076】
次に、管理装置10の処理制御部311は、供給装置12に対し3個の抽選体BLを投入することを指示する。この指示にしたがって、供給装置12は、3個の抽選体BLを抽選装置11に投入する(ステップS6)。処理制御部311は、通信部318を介して、本ゲームに参加するすべてのステーション13に3個の抽選体BLの投入を通知する。
【0077】
通知を受けたステーション13では、更新部1313が、色の更新対象とするマスの番号(No.)を、変数aを「16」で割った余りに設定する(ステップS7)。
なお、ステップS7は、最初に3個の抽選体BLが投入された場合の処理であり、変数aは、Gray(灰)を除くポケットに落下したときに、変数aは「1」だけインクリメントされる。このため、ステップS7の処理が実行される場合に変数aは、「1」、「2」、「3」のいずれかである。また、設定された番号(No.)のマスがロック状態であれば、色の更新対象となるマスが、後述する「ロックマス判定処理」によってロック状態でないマスまでスキップされる。
【0078】
抽選装置11に3個投入された抽選体BLは、やがていずれかのポケットに落下する(ステップS8)。1個の抽選体BLがいずれかのポケットに落下したとき、管理装置10において処理制御部311は、落下したポケットに対応する色の情報を、通信部318を介してステーション13に送信する。
ステーション13において進行制御部1311が、色の情報を、通信部1318を介して受信すると、当該色の情報を更新部1313に転送する。更新部1313は、当該色が特別色のRbwまたはGray(灰)のいずれでもない、すなわち1色または2色のポケットであるか否かを判定する(ステップS9)。
換言すれば、ステップS9では、抽選体BLが落下したポケットの色が、第1ポケットH1におけるR、Y、G、P、B、または、第2ポケットH2おけるB/P、P/Y、G/R、Y/G、R/Bのいずれかであるか否かが判定される。
抽選体BLが落下したポケットの色がRbwまたはGrayのいずれでもなければ(ステップS9の判定結果が「Yes」であれば)、更新部1313は、現時点において番号(No.)のマスに関連付けられる色を、抽選体BLが落下したポケットの色に更新する(ステップS10)。
【0079】
一方、抽選体BLが落下したポケットの色がRbwまたはGrayであれば(ステップS9の判定結果が「No」であれば)、更新部1313は、当該色がRbwであるか否かを判定する(ステップS11)。
当該色がRbwであれば(ステップS11の判定結果が「Yes」であれば)、更新部1313は、現時点において番号(No.)のマスに関連付けられる色を特別色に更新する(ステップS12)。これにより、当該マスは「Free」マスになる。
【0080】
ステップS10またはS12の後、更新部1313は、進行制御部1311に通知し、当該進行制御部1311は、更新部1313および判定部1314に対し、ライン判定処理を実行させる(ステップS13)。
ライン判定処理の詳細については後述するが、概略すれば、現時点において番号(No.)のマスに関連付けられる色が、抽選体BLが落下したポケットに対応した色への更新されることによって、3個ラインまたは4個ラインが成立した否かを判定し、成立していれば、当該成立したラインに応じて、ポイントを示す変数mを加算し、または、ロックマスの処理を実行する、という内容である。
【0081】
ライン判定処理の処理後、更新部1313は、変数aを「1」だけインクリメントする(ステップS14)。
ステップS14の後、または、ステップS11の判定結果が「No」であれば、更新部13131は、変数nを「1」だけインクリメントする(ステップS15)。
【0082】
なお、ステップS11の判定結果が「No」である場合とは、抽選体BLが落下したポケットの色がGray(灰)の場合である。Grayのポケットは、上述したように「Out」という扱いであり、本ゲームの終了になり得る。ただし、最初の3個については、抽選体BLが「Out」になっても、マスに色を割り当てない(ステップS10、S12~S14がスキップされる)「無効球」として処理される。
【0083】
ステップS15の後、更新部1313は、現時点において変数nが「4」以上であるか否かを判定する(ステップS16)。
変数nが「4」である状態とは、ステップS6で投入された3個の抽選体BLのすべてが、第1ポケットH1または第2ポケットH2に落下した状態である。換言すれば、変数nが「4」未満である状態とは、ステップS6で投入された3個の抽選体BLのすべてが、第1ポケットH1または第2ポケットH2に落下していない状態である。抽選体BLがいずれかのポケットに落下する毎に、ステップS7~S16の処理が実行されるが、変数nが「4」未満であれば、ステップS7~S16が三巡していない。
【0084】
このため、変数nが「4」未満である場合(ステップS16の判定結果が「No」である場合)には、更新部1313は、処理手順をステップS7に戻す。
一方、変数nが「4」以上である場合(ステップS16の判定結果が「Yes」である場合には、更新部1313は、4個以降の処理を実行するため、処理手順をステップS17に移行させる。
【0085】
更新部1313は、ステップS17においてロックマス判定処理を実行する。ロックマス判定処理の詳細については後述するが、概略すれば、現時点において色の更新対象のなっている番号(No.)のマスがロック状態であるか否かを判定し、ロック状態であれば、更新対象とするマスの番号(No.)をロック状態でないマスの番号までスキップさせる、という内容である。
更新部1313は、ステップS17におけるロックマス判定処理後、その旨を進行制御部1311に通知する。
【0086】
ステーション13では、ステップS17の処理が完了したら、次の投球に対する準備が整ったことになる。そこで、
更新部1313からロックマス判定処理の通知を受けた進行制御部1311は、通信部1318を介し、準備が整った旨を管理装置10に通知する。
管理装置10において、本ゲームに参加するすべてのステーション13から、準備が整った旨の通知を受領すると、制御装置31における処理制御部311は、供給装置12に対し1個の抽選体BLを投入することを指示する。この指示にしたがって、供給装置12は、1個の抽選体BLを抽選装置11に投入する(ステップS18)。処理制御部311は、通信部318を介して、本ゲームに参加するすべてのステーション13に抽選体BLの投入を通知する。
【0087】
通知を受けたステーション13では、更新部1313が、色の更新対象とするマスの番号(No.)を、変数aを「16」で割った余りに設定する(ステップS19)。ここでは、ステップS17において、すでに「ロックマス判定処理」が実行されているので、色の更新対象が、ロック状態のマスに設定されることはない。
【0088】
次のステップS20~S25は、先のステップS8~S13と同様な処理が実行される。すなわち、投入された1個の抽選体BLがいずれかのポケットに落下すると(ステップS20)、管理装置10において処理制御部311は、落下したポケットに対応する色の情報をステーション13に送信する。ステーション13において進行制御部1311が、色の情報を受信すると、当該色の情報を更新部1313に転送し、更新部1313は、
当該色がRbwまたはGrayのいずれでもないか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21の判定結果が「Yes」であれば、更新部1313は、現時点において番号(No.)のマスに関連付けられる色を、抽選体BLが落下したポケットの色に更新する(ステップS22)。
一方、ステップS22の判定結果が「No」であれば、更新部1313は、当該色が特別色(Rbw)であるか否かを判定し(ステップS23)、当該判定結果が「Yes」であれば、現時点において番号(No.)のマスに関連付けられる色を特別色に更新する(ステップS24)。これにより、当該マスが「Free」マスに更新される。
ステップS22またはS24の後、更新部1313は、進行制御部1311に通知し、当該進行制御部1311は、更新部1313および判定部1314に対し、ライン判定処理を実行させる(ステップS25)。
【0089】
一方、4個目以降の抽選体BLが落下したポケットがGrayであれば(ステップS23の判定結果が「No」であれば)、更新部1313は、「復活抽選」を実行するか否かを決定する(ステップS26)。
「復活抽選」とは、4個目以降の抽選体BLがGrayの「Out」ポケットに落下した際に、抽選体BLが「Out」ポケットに落下したことをなかったことにして、本ゲームの継続を抽選することである。換言すれば、4個目以降の抽選体BLが「Out」ポケットに落下すれば、原則として本ゲームが終了するが、「復活抽選」で当選すれば、例外として本ゲームが継続することになる。
なお、「復活抽選」を実行するか否かは、本ゲームに参加するステーション13のいずれかの更新部1313が決定すればよい。
【0090】
「復活抽選」を実行するか否かの判定にあたって、更新部1313は、抽選体BLの投入数を示す変数「n」を考慮する。具体的には、現時点において変数nは「4」以上であるが、当該変数nが大きくなるにつれて、「復活抽選」を実行する確率を低くする。換言すれば、更新部1313は、変数nが「4」に近くなるにつれて(小さくなるにつれて)、「復活抽選」を実行する確率を高くする。
【0091】
4個目の抽選体BLがGrayの「Out」ポケットに落下して、本ゲームが直ちに終了してしまえば、ユーザからみれば興ざめである。そこで、投入数が小さいほど復活抽選を実行する確率を高くすることによって、ユーザに本ゲームが継続することへの期待感を抱かせることができる。
4個目以降の抽選体BLがGrayの「Out」ポケットに落下したという事実は、本ゲームに参加するステーション13のすべてにおいて共通の効果をもたらす事象である。このため、復活抽選の具体例としては、1個または2個以上の抽選体BLを抽選装置11に投入し、当該抽選体BLが予め定めた特定色のポケットに落下すれば、復活抽選の成立(当選)、当該抽選体BLが特定色のポケットに落下しなければ、復活抽選の不成立(落選)とする、という例が挙げられる。
なお、復活抽選を、抽選装置11に抽選体BLを投入することで実行した場合には、復活抽選に用いた抽選体BLは、本ゲームにおける変数n、aになんら影響を及ぼさない。また、復活抽選としては、成立、不成立が定まれば、他の例であってもよい。
【0092】
復活抽選が実行された場合に、更新部1313は、当該復活抽選が当選であるか否かを判定する(ステップS28)。復活抽選の結果、当選すれば(ステップS28の判定結果が「Yes」であれば)、更新部1313は、処理手順をステップS29に移行させる。
【0093】
ステップS25におけるライン判定処理後、または、復活抽選で当選すれば、更新部1313は、ステップS14と同様に、変数aを「1」だけインクリメントする(ステップS29)。
ステップS29の後、更新部1313は、ステップS15と同様に、変数nを「1」だけインクリメントする(ステップS30)。
【0094】
ステップS15の後、更新部1313は、現時点において変数nが「40」以上であるか否かを判定する(ステップS31)。
変数nが「40」である状態とは、ステップS5およびS18で投入された抽選体BLの総数が40であることを意味する。
変数nが「40」未満であれば(ステップS31の判定結果が「No」であれば)、更新部1313は、処理手順をステップS17に戻す。これにより、再度、1個の抽選体BLが抽選装置11に投入される。
【0095】
一方、投入された抽選体BLの総数が「40」に達した場合(ステップS31の判定結果が「Yes」である場合)、本ゲームは終了となる。なお、本ゲームは、次の場合にも終了する。すなわち、復活抽選を実行しないと決定した場合(ステップS26の判定結果が「No」の場合)、または、復活抽選を実行したところ、復活抽選が不成立であった場合(ステップS28の判定結果が「No」の場合)においても、本ゲームは終了する。
【0096】
なお、本ゲームが終了すると、3個ラインの成立累積数および4個ラインの成立累積数に基づいて、ユーザに付与される報酬が決定される。例えば、ユーザの報酬は、3個ラインの成立累積数に第1数を乗じた積と、4個ラインの成立累積数に第1数よりも大きな第2数を乗じた積との和に、本ゲームの開始時にユーザが使用した遊技媒体数(ベット数)を乗じた値に決定される。
【0097】
次に、ステップS13またはS25におけるライン判定処理について説明する。
図13は、ライン判定処理の動作を示すフローチャートである。
判定部1314は、16個のマスSqにおいて、現時点において新たに4個ラインが成立したか否かを判定する(ステップSa1)。4個ラインとは、同色のマスが、縦方向または横方向に4個連続することをいう。同色マスとしては、2色のマスSqであれば、どちらかの1色であればよく、「Free」マスであれば、すべての色の代わりになる。
【0098】
4個ラインが成立していれば(ステップSa1の判定結果が「Yes」であれば)、判定部1314は、その旨を更新部1313に通知し、更新部1313、4個ライン成立数を示す変数(4LINE)を「1」だけインクリメントする(ステップSa2)。
なお、変数(4LINE)は、上述したように、本ゲームが開始してから成立した4個ラインの累計数であり、その初期値はステップS4においてゼロにリセットされている。
【0099】
4個ラインが成立していなければ(ステップSa1の判定結果が「No」であれば)、判定部1314は、現時点において新たに3個ラインが成立したか否かを判定する(ステップSa3)。3個ラインとは、同色のマスが縦方向または横方向に3個連続することをいう。
3個ラインが成立していれば(ステップSa3の判定結果が「Yes」であれば)、判定部1314は、その旨を更新部1313通知し、更新部1313は、3個ライン成立数を示す変数(3LINE)を「1」だけインクリメントする(ステップSa4)。
なお、変数(3LINE)は、上述したように、本ゲームが開始してから成立した3個ラインの累計数であり、その初期値はステップS3においてゼロにリセットされている。
本ゲームが終了時における変数(3LINE)は、変数(4LINE)とともに、ユーザに付与される報酬の算出根拠になる。
【0100】
ステップSa2またはSa4の後、更新部1313は、ポイントを示す変数mが上限値の「5」であるか否かを判定する(ステップSa5)。変数mが「5」であれば(ステップSa5の判定結果が「Yes」であれば)、更新部1313は、後述するロックマス処理を実行する(ステップSa6)。
ロックマス処理の詳細については後述するが、概略すれば、第1に、4個または3個ラインが成立したマスをロック状態とし、第2に、当該ロック状態としたマスに隣り合って、すでにロック状態のマスが存在すれば、当該隣り合うロック状態のマスの色を、今回ラインが成立した色に更新し、第3に、今回成立したラインをロック状態にしたマスに隣り合い、かつ、今回ラインが成立した色と同色のマスが存在すれば、当該マスをロック状態とし、第4に、変数mをゼロにリセットする、という内容である。
【0101】
一方、ポイントを示す変数mが「5」でなければ(ステップSa5の判定結果が「No」であれば)、更新部1313は、今回ラインの成立に合わせて、変数mに「3」を加算する(ステップSa7)。なお、変数mの上限値は上述したように「5」である。例えば、現時点において変数mが「4」である状態で、「3」が加算されても、「7」にはならず、上限値の「5」になる。
【0102】
また、3個ラインが成立していない場合(ステップSa3の判定結果が「No」である場合)とは、今回の抽選体BLの落下によってラインが成立しなかったことを意味する。この場合、更新部1313は、ラインの不成立に合わせて、変数mに「1」を加算する(ステップSa8)。なお、この場合も、変数が「5」である状態で、「1」が加算されても、「6」にはならず、上限値の「5」を維持する。
【0103】
ステップSa6、Sa7またはSa8の後、更新部1313は、処理手順をステップS14またはS29に移行させる。詳細には、更新部1313は、当該ライン判定処理をステップS13として実行した後であれば、処理手順をステップS14に移行させ、当該ライン判定処理をステップS25として実行した後であれば、処理手順をステップS29に移行させる。
【0104】
次に、ステップSa6におけるロックマス処理について説明する。
図14は、ロックマス処理の動作を示すフローチャートである。
まず、更新部1313は、4個または3個のラインが成立したマスをロック状態とする(ステップSb1)。詳細には、更新部1313は、ラインが成立したマスのロックフラグを「1」にセットする。ロック状態にされたマスでは、選択番号による選択がスキップされる。
【0105】
なお、ロック状態にしたマスは、他のマスと区別できる表示に変更される(ステップSb2)。例えばロック状態にしたマスに鍵の記号が付されたり、「×」印が付されたりする。
【0106】
更新部1313は、ロック状態に変更したマスに、すでにロック状態になっているマスが隣り合って存在しているか否かを判定する(ステップSb3)。すなわち、今回ラインを成立させたマスがロック状態に変更されるが、今回ロック状態に変更されたマスに、すでにロック状態に変更されたマスが隣り合って存在しているか否かが判定される。
【0107】
すでにロック状態に変更されたマスが隣り合って存在していれば(ステップSb3の判定結果が「Yes」であれば)、更新部1313は、隣り合って存在する、すでにロック状態のマスの色を、今回成立したラインの色に更新する(ステップSb4)。
【0108】
ステップSb4の後、または、すでにロック状態に変更されたマスが隣り合って存在していなければ(ステップSb3の判定結果が「No」であれば)、更新部1313は、今回成立したラインが成立してロック状態に変更したマスに、今回ラインが成立した色と同色のマスが隣り合って存在するか否かを判定する(ステップSb5)。
【0109】
同色のマスが隣り合って存在していれば(ステップSb5の判定結果が「Yes」であれば)、更新部1313は、当該隣り合って存在する同色のマスをロック状態にする(ステップSb6)。
【0110】
ステップSb5の後、または、同色のマスが隣り合って存在しなければ(ステップSb5の判定結果が「No」であれば)、更新部1313は、変数mを「5」だけ減算する(ステップSb7)。ロックマス処理が開始する前提は、変数mが「5」であることなので、変数mを「5」だけ減算するということは、変数mをゼロにリセットすることと同義である。
ステップSb7の後、ロックマス処理の終了となり、更新部1313は、処理手順をステップS14またはS29に移行させる。
【0111】
続いて、ステップS17におけるロックマス判定処理について説明する。
図15は、ロックマス判定処理の動作を示すフローチャートである。
まず、更新部1313は、変数aを「16」で割った余りの番号(No.)で特定されるマスがロック状態であるか否かを判定する(ステップSc1)。詳細には、更新部1313は、当該マスに関連付けられるロックフラグが「1」であるか否かを判定する。
ロック状態であれば(ステップSc1の判定結果が「Yes」であれば)、更新部1313は、変数aを「1」だけインクリメントして(ステップSc2)、処理手順をステップSc1に戻す。
一方、変数aに基づいて定まる番号(No.)のマスがロック状態でなければ、(ステップSc1の判定結果が「No」であれば)、更新部1313は、ロックマス判定処理を終了させて、処理手順をステップS18に移行させる。
【0112】
このようにロックマス判定処理では、変数aを「16」で割った余りの番号(No.)で特定されるマスがロック状態でなければ、なんら処理が実行されない一方で、当該マスがロック状態であれば、番号(No.)で指定されるマスが、ロック状態でないマスを示すまで、変数aが強制的に「1」ずつインクリメントされる処理が実行される。
【0113】
<抽選ゲームの盤面進行例>
本ゲームにおいて、各マスSqが、抽選結果に応じて具体的にどのように変化するかについて、処理例を挙げて説明する。
【0114】
<第1処理例>
図16および図17は、第1処理例における進行を示す図である。
図16の(1)は、各マスSqに対し、ステップS2において色が初期配置した例である。なお、色については、各マスSqに対して右下端に付された英字で示される。また、各マスSqに対して左上端に付された数字は、ステップS3において決定された当該マスの選択順序を示す。この時点では、ステップS4の初期化によって、変数aは「1」であり、変数mは「0」であり、すべてのマスSqはアンロック状態である。また、3個ラインの成立数(3LINE)および4個ラインの成立数(4LINE)も「0」にリセットされている。
【0115】
変数aが「1」であれば、番号(No.)が「1」である。番号(No.)のマスはロック状態でないので、抽選結果に応じて色が更新されるマスは、黒の太枠で示されるように、番号(No.)が「1」であるマスである。
この状態で、抽選体BLが第1ポケットH1における緑(G)に落下し、当該Gが当選したと仮定する。
【0116】
Gが当選すると、図16の(2)に示されるように、番号(No.)が「1」であるマスが当選色のGに更新される(ステップS10)。この更新ではライン不成立であるので、変数mに「1」が加算されて「0」から「1」になる(ステップSa8)。
この後、変数aが「1」だけインクリメントされるので(ステップS14)、色が更新される対象のマスは、図16の(3)において黒の太枠で示されるように、番号(No.)が「2」のマスになる。
この状態で、抽選体BLが第2ポケットH2のG/Rに落下して、当該G/Rが当選したと仮定する。
【0117】
G/Rが当選すると、図16の(4)に示されるように、番号(No.)が「2」であるマスが当選色のG/Rに更新される(ステップS10)。番号(No.)が「2」であるマスからみて、右隣のマスが「Free」マスであり、同じく左隣のマスがGであるので、3個ラインの成立である。このため、3個ラインの成立数(3LINE)が「1」だけインクリメントされて「0」から「1」になり(ステップSa4)、変数mに「3」が加算されて「1」から「4」になる(ステップSa7)
この後、変数aが「1」だけインクリメントされるので(ステップS14)、色が更新される対象のマスは、図16の(5)において黒の太枠で示されるように、番号(No.)が「3」のマスになる。
この状態で、抽選体BLが第2ポケットH2のRbwに落下し、SP入賞したと仮定する。
【0118】
SP入賞すると、図16の(6)に示されるように、番号(No.)が「3」であるマスが当SP入賞の「Free」マスにされる(ステップS12)。
【0119】
番号(No.)が「3」であるマスはSP入賞の前でも「Free」マスであり、すでに番号(No.)が「1」から「3」までマスによって3個ラインが成立しているが、その成立は(No.)が「2」であるマスにGが当選したためである。今回は、異なる番号(No.)である「3」のマスがSP入賞したので、先の3個ライン成立に重なって今回も3個ライン成立となる。このため、3個ラインの成立数(3LINE)が「1」だけインクリメントされて「1」から「2」になり(ステップSa4)、変数mに「3」が加算される。ただし、変数mは「4」であるので、加算されると「7」になり、上限値の「5」を越えるので、上限値の「5」に維持される(ステップSa7)。
【0120】
この後、変数aが「1」だけインクリメントされるので(ステップS14)、色が更新される対象のマスは、図17の(7)において黒の太枠で示されるように、番号(No.)が「4」のマスになる。
この状態で、抽選体BLが第1ポケットH1のGに落下し、当該Gが当選したと仮定する。
【0121】
Gが当選すると、図17の(8)に示されるように、番号(No.)が「4」であるマスが当選色のGに更新される(ステップS10)。すでに番号(No.)が「1」から「3」までマスによって3個ラインが成立しているが、最後の3個ラインの成立は(No.)が「3」であるマスがSP入賞したためである。今回は、異なる番号(No.)である「4」のマスへのG当選であるので、先の3個ライン成立とは別個に4個ライン成立となる。このため、4個ラインの成立数(4LINE)が「1」だけインクリメントされて「0」から「1」になる(ステップSa2)。
【0122】
すでに変数mは上限値の「5」に達しているので、ロックマス処理が実行される(ステップSa6)。すなわち、ロックマス処理によって、図17の(9)に示されるように、今回成立した4個ラインを構成する番号(No.)が「1」から「4」までのマスが、ライン成立色のGに更新され、ロック状態に変更され(ステップSb1)、さらに、ロック状態であることを示す表示がなされる(ステップSb2)。
【0123】
なお、図17の(9)の例では、今回ロック状態にしたマス(番号が「1」から「4」までのマス)には、すでにロック状態になっているマスが隣り合っていない(ステップSb3の判定結果が「No」になる)。
また、図17の(9)の例では、今回ロック状態にしたマスには、今回のライン成立色と同色のGのマス(番号(No.)が「6」であるマス)が隣り合っている(ステップSb5の判定結果が「Yes」になる)。
このため、図17の(10)に示されるように、番号(No.)が「6」であるマスは、ロック状態に変更される(ステップSb6)。この後、変数mがゼロにリセットされる(ステップSb7)。
【0124】
<第2処理例>
図18は、第2処理例における進行を示す図である。
図18の(1)は、色の初期配置から、ある程度、ゲームが進行した状態を示している。具体的には、番号(No.)が「6」から「8」までのマスは、Rで3個ラインが成立した結果、ロック状態に変更されている。また、この時点において、変数mは上限値の「5」に達している。3個ラインの成立数(3LINE)は「1」であり、4個ラインの成立数(4LINE)は「0」であるとする。また、抽選結果に応じて色が更新されるマスは、黒の太枠で示されるように、番号(No.)が「2」であるマスとする。
この状態で、抽選体BLが第2ポケットH2のB/Pに落下して、当該B/Pが当選したと仮定する。
【0125】
B/Pが当選すると、図18の(2)に示されるように、番号(No.)が「2」であるマスが当選色のB/Pに更新される(ステップS10)。番号(No.)が「2」であるマスからみて右隣のマスがBであり、同じく左隣のマスがBであるので、3個ラインの成立である。このため、3個ラインの成立数(3LINE)が「1」だけインクリメントされて「1」から「2」になり(ステップSa4)、変数mに「3」が加算されるが、すでに上限値の「5」であるので、当該上限値の「5」に維持される(ステップSa7)。
【0126】
変数mは上限値の「5」に達しているので、ロックマス処理が実行される(ステップSa6)。すなわち、ロックマス処理によって、図18の(3)に示されるように、今回成立した3個ラインを構成する番号(No.)が「1」から「3」までのマスが、ライン成立色のBに更新され、ロック状態に変更され(ステップSb1)、さらに、ロック状態であることを示す表示がなされる(ステップSb2)。
図18の例では、今回ロック状態にしたマス(番号が「1」から「3」までのマス)には、すでにロック状態になっているRのマス(番号が「6」から「8」までのマス)が隣り合っている(ステップSb3の判定結果が「Yes」になる)。このため、図18の(4)に示されるように、番号が「6」から「8」までのRのマスは、今回のライン成立色であるBに更新される(ステップSb4)。
また、今回ロック状態にしたマスには、今回のライン成立色と同色のBのマス(番号(No.)が「5」であるマス)が隣り合っている(ステップSb5の判定結果が「Yes」になる)。このため、図18の(5)に示されるように、番号(No.)が「5」であるマスはロック状態に変更される(ステップSb6)。この後、変数mがゼロにリセットされる(ステップSb7)。
【0127】
<第3処理例>
図19は、第3処理例における進行を示す図である。
図19の(1)は、初期状態から、ある程度、ゲームが進行した状態を示している。具体的には、番号(No.)が「6」から「8」までのマスは、Rで3個ラインが成立した結果、ロック状態に変更されている。また、この時点において、変数mは上限値の「5」に達している。3個ラインの成立数(3LINE)は「1」であり、4個ラインの成立数(4LINE)は「0」であるとする。また、抽選結果に応じて色が更新されるマスは、黒の太枠で示されるように、番号(No.)が「2」であるマスとする。
この状態で、抽選体BLが第2ポケットH2のB/Pに落下して、当該B/Pが当選したと仮定する。
【0128】
B/Pが当選すると、図19の(2)に示されるように、番号(No.)が「2」であるマスが当選色のB/Pに更新される(ステップS10)。番号(No.)が「2」であるマスからみて右隣のマスがB/Pであり、同じく左隣のマスもB/Pであるので、3個ラインの成立である。このため、3個ラインの成立数(3LINE)が「1」だけインクリメントされて「1」から「2」になり(ステップSa4)、変数mに「3」が加算されるが、すでに上限値の「5」であるので、当該上限値の「5」に維持される(ステップSa7)。
なお、B/Pなどのように2色が関連付けられるマスSqで3個ラインが成立した場合では、一方の色(例えばB)による3個ラインと他方の色(例えばP)による3個ラインとの同時成立であるので、3個ラインの成立数(3LINE)が、「2」だけインクリメントされる構成としてもよい。2色が関連付けられるマスSqで4個ラインが成立した場合にも同様に、4個ラインの成立数(4LINE)が、「2」だけインクリメントされる構成としてもよい。
【0129】
変数mは上限値の「5」に達しているので、ロックマス処理が実行される(ステップSa6)。すなわち、ロックマス処理によって、図19の(3)に示されるように、今回成立した3個ラインを構成する番号(No.)が「1」から「3」までのマスが、ライン成立色のB/Pに更新され、ロック状態に変更され(ステップSb1)、さらに、ロック状態であることを示す表示がなされる(ステップSb2)。
図19の例では、今回ロック状態にしたマス(番号が「1」から「3」までのマス)には、すでにロック状態になっているRのマス(番号が「6」から「8」までのマス)が隣り合っている(ステップSb3の判定結果が「Yes」になる)。このため、図19の(4)に示されるように、番号が「6」から「8」までのRのマスは、今回のライン成立色であるB/Pに更新される(ステップSb4)。
なお、今回ロック状態にしたマスには、今回のライン成立色と同色のB/Pのマスが隣り合って存在しない(ステップSb5の判定結果が「No」になる)。この後、変数mがゼロにリセットされる(ステップSb7)。
【0130】
<変形例>
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
【0131】
<第1変形例>
実施形態では、ポイントが上限値の「5」に達した後に、報酬を付与する条件である3個ラインまたは4個ラインが成立した場合に、成立したラインを構成するマスが「ロック状態」にされる構成であったが、第1変形例は、ポイントを考慮しないで、ラインが成立したときに当該ラインを構成するマスを「ロック状態」とする構成である。
【0132】
具体的には、図16における第1処理例の(4)は、番号(No.)が「2」であるマスが当選色のG/Rに更新されて、3個ラインが成立した場合を示しているが、ポイントを示す変数mは「1」であったので、実施形態では、「ロック状態」にはならない。これに対して、第1変形例では、ポイントを考慮しないで、ラインの成立によって「ロック状態」にされる。したがって、この場合、第1変形例では、3個ラインが成立した番号(No.)が「1」から「3」までのマスが「ロック状態」にされるとともに、当該マスに関連付けられる色がライン成立色のGに統一される。
【0133】
上述したようにマスが「ロック状態」になると、隣り合う同色のマスが増加しやすくなるので、報酬の付与条件を充足しやすくなる。第1変形例では、ポイントを考慮せずに、ラインの成立だけで「ロック状態」になる。このため、第1変形例では、実施形態と比較して、「ロック状態」になりやすくなるので、ユーザに対して。報酬の付与条件が充足しやすくなる、という期待感を抱かせることができる。
【0134】
<第2変形例>
実施形態では、ラインが成立して、当該ラインを構成するマスを「ロック状態」とし、当該マスに関連付けられる色をライン成立色に更新したときに、ライン成立のマスに対して、隣り合い、かつ、ライン成立色の同色のマスが存在すれば、当該同色のマスを「ロック状態」する構成であったが、第2変形例は、当該同色のマスを「ロック状態」としない構成である。
【0135】
具体的には、図17における第1処理例の(10)は、4個ラインが成立した番号(No.)が「1」から「4」までのマスが「ロック状態」にされるとともに、当該マスに関連付けられる色がライン成立色のGに統一されたときに、番号(No.)が「6」であるマスは、関連付けられる色がライン成立色のGと同色であり、4個ラインが成立したマスに隣り合っているので、「ロック状態」に変更される場合を示している。これに対して、第2変形例では、番号(No.)が「6」であるマスは、関連付けられる色がライン成立色のGと同色であり、4個ラインが成立したマスに隣り合っているが、「ロック状態」に変更されない。
【0136】
上述したように「ロック状態」のマスは、抽選結果に応じた色への更新対象から除外される。このため、この例でいえば、番号(No.)が「10」および「14」であるマスに関連付けられた色が例えばYであったとき、番号(No.)が「6」であるマスがGでロック状態になってしまうと、番号(No.)の「5」マスにYが抽選によって関連付けられて、番号(No.)が「10」および「14」であるマスによってYの3個ラインが成立するかもしれない、というユーザの期待感を失わせる結果になる。すなわち、リーチ状態にあるマスが、ラインが成立しなくなる色にロックされて、ユーザを失望させる可能性がある。これに対して、第2変形例では、リーチ状態にあるマスが、ラインが成立しなくなる色にロックされることがないので、ユーザの期待感を維持させることができる。
【0137】
<第3変形例>
実施形態では、マスが縦4個×横4個の計16個で配列したが、このような配列に限られない。例えばマスが縦2個×横8個で配列してもよいし、縦1個×横16個で配列してもよいし、マスの個数も16個に限られない。また、マスは、縦方向および横方向に配列しなくてもよく、マスの形状も四角形ではなく、例えば六角形でもよい。また、ラインの成立も、横方向または縦方向だけでなく、斜め方向としてもよい。
【0138】
<第4変形例>
実施形態では、マスに要素として色が関連付けられる構成としたが、色以外であってもよい。例えば、マスに要素として、マークや、記号、数字、シンボル等が関連付けられる構成としてもよく、ゲーム開始時に要素として関連付けられ、ゲームの進行につれて関連付けられた要素が更新され、要素の配列が報酬付与の条件である所定条件が充足すればよい。
【0139】
<第5変形例>
実施形態では、マスに要素として関連付けられる色が、R、Y、G、PおよびBの5つであったが、これらとは異なる色であってもよいし、5色以外の4色以下であってもよいし、6色以上であってもよい。
【0140】
<第6変形例>
実施形態では、1個のマスに要素として関連付けられる2色が、B/P、P/Y、G/R、Y/GおよびR/Bという組合せであったが、この組合せは適宜変更してもよい。また、実施形態では、1個のマスに要素として関連付けられる色が、1色、2色または特別色であったが、3色以上であってもよい。
【0141】
<第7変形例>
実施形態では、ゲーム開始直後の初期化において各マスには、色がランダムで関連付けられる構成としたが、予め各マスに色が関連付けられたパターンを複数用意しておき、いずれかの1パターンをランダムにまたはユーザが選択する構成としてもよい。
【0142】
<第8変形例>
実施形態では、図10に示される配列において、左上端から右下端まで選択番号が順に「1」~「16」に関連付けられたが、ゲーム開始時に、ユーザが各マスに関連付けられる選択番号を決定してもよいし、各マスに関連付けられる選択番号をランダムで決定してもよい。また、ゲーム開始時ではなく、抽選体BLが投入される直前に、当該抽選体BLが落下するポケットの色に応じて更新するマスを、「ロック状態」のマスを除いてランダムで決定する構成としてもよい。
ユーザが各マスに関連付けられる選択番号を決定する場合に、一部のマスについてのみ選択番号を決定する構成としてもよいし、ユーザが本ゲームを開始するために使用した遊技媒体の量に応じて、または、追加の遊技媒体の量に応じて、ユーザが選択番号を決定できるマスの量を増減する構成としてもよい。
【0143】
<第9変形例>
実施形態では、報酬が付与される条件として、同じ要素としての色が関連付けられたマスが縦または横方向に3個以上連続すること、としたがこれに限定されない。例えば2個以上連続することでもよいし、上述したように斜め方向に所定個数連続することでもよい。また、要素が色以外の数字である場合、同数字、連番数字、素数、奇数または偶数などが所定個数連続することでもよい。
【0144】
<第10変形例>
実施形態では、3個ラインの成立累積数および4個ラインの成立累積数に基づいて、ユーザに付与される報酬が決定される構成としたが、報酬付与条件はこれに限られない。例えば、ゲーム開始時に、色毎に報酬(倍率)を決定し、ライン成立した色に応じて報酬が決定してもよい。
【0145】
<第11変形例>
実施形態では、すでに「ロック状態」になっているマスに隣り合うマスが、新たなラインの成立によって「ロック状態」になった場合、実施形態では、すでに「ロック状態」になっているマスに関連付けられている色が、新たなラインの成立色に構成される構成であった。すなわち、実施形態では、図18の(3)に示されるように、すでにロック状態になっているRのマス(番号が「6」から「8」までのマス)に隣り合うマス(番号が「1」から「3」までのマス)がBのラインが新たに成立して「ロック状態」になった場合、すでにロック状態になっているマス(番号が「6」から「8」までのマス)に関連付けられる色が、図18の(4)に示されるように、Rから、新たなラインの成立色であるBに更新される構成であった。
第11変形例では、すでに「ロック状態」になっているマスに隣り合うマスが、新たなラインの成立によって「ロック状態」になった場合、新たに成立したラインのマスに関連付けられている色を、ラインの成立色ではなく、すでに「ロック状態」になっているマスの色に更新する構成である。
すなわち、図18の(3)の例でいえば、すでにロック状態になっているRのマス(番号が「6」から「8」までのマス)に隣り合うマス(番号が「1」から「3」までのマス)がBのラインが新たに成立して「ロック状態」にする場合、新たに成立したラインのマス(番号が「1」から「3」までのマス)が、成立色のBでなく、すでにロック状態になっているマス(番号が「6」から「8」までのマス)に関連付けられるRに更新される。
【0146】
なお、第11変形例では、すでに「ロック状態」になっているマスの色を、新たなラインの成立色に更新するか、新たなラインの成立したマスの色を、すでに「ロック状態」になっているマスの色に更新するか、ユーザが選択できる構成としてもよい。
【0147】
<第12変形例>
選択番号にしたがって選択された番号のマスが、「ロック状態」であるマスに隣り合う場合に、抽選により関連付けられる色が、「ロック状態」のマスに関連付けられる色と同じであれば、選択番号にしたがって選択された番号のマスを当該色に更新し、かつ、当該マスを「ロック状態」にしてもよい。
【0148】
<第13変形例>
実施形態では、ポイントが上限値の「5」に達した後に、3個ラインまたは4個ラインが成立した場合に、成立したラインを構成するマスが「ロック状態」にされる構成であったが、第13変形例では、ライン成立時に、ポイントが「5」になるのであれば、成立したラインを構成するマスが「ロック状態」にされる構成である。
あるいは、成立したラインを構成するマスが「ロック状態」にすることを、一種の権利としてユーザに付与しておき、ラインが成立したたときに、成立ラインのマスを「ロック状態」することを、権利の行使として、ユーザに選択させる構成としてもよい。
【0149】
また、成立したラインを構成するマスを「ロック状態」にする際に、当該マスに関連付けられる色を成立色に統一しなくてもよいし、ラインを成立させた色に統一してもよい。例えば、マスがP、B/Pという順番で並んでいる場合に、P/Yが抽選された場合、成立色のPに統一せずに、そのままP、B/P、P/Yとしてもよいし、ラインを成立させたP/Yに統一してもよい。
【0150】
<第14変形例>
選択番号で選択されたマスに、ある色が抽選により関連付けられた後に、選択番号の循環により、当該マスが再度で選択された場合に、同じ色が抽選されたとき、当該色の選択回数に応じて、ユーザに付与する報酬を増加(倍加)させてもよい。
例えば、あるマスに、Bが関連付けられた後に、選択番号が一巡して、当該マスが再度で選択された場合に、同じBが抽選されたとき、ラインの成立累積数に基づいた報酬を、例えば2倍化してもよい。
【0151】
また、選択番号で選択されたマスに、再度同じ色が抽選されて、ラインが成立したとき、報酬を増加してもよい。例えば、抽選により再度同じ色が関連付けられたマスを1個含んでラインが成立したときに、報酬を例えば2倍または10%増加させてもよい。なお、報酬の2倍は、2ライン分の成立に相当する。
抽選により再度同じ色が関連付けられたマスを2個含んでラインが成立したときに、報酬を例えば4倍または20%増加させてもよいし、3個含んでラインが成立したときに、報酬を例えば8倍または40%増加させてもよい。なお、報酬の4倍は、4ライン分の成立に相当し、報酬の8倍は、8ライン分の成立に相当する。
【0152】
<第15変形例>
実施形態に係るゲームシステム1では、例えば遊技施設に設置される物理的に存在する装置によって本ゲームを提供する構成として説明したが、例えば、スマートフォンやタブレットなどの端末装置で構築される仮想的なシステムによって本ゲームを提供する構成としてもよい。仮想的なシステムによって本ゲームが提供される場合、ユーザは、無体の遊技媒体を使用することになる。
【0153】
より具体的には、実施形態に係るゲームシステム1において、ユーザには、本ゲームが、ステーション13を介して提供されたが、例えば本ゲームを実行するためのアプリケーションプログラムがインストールされた端末装置を介して提供されてもよい。ユーザに端末装置を介して提供する構成において、管理装置10における抽選体BLの抽選を、ネットワークを介して接続されたサーバ装置が仮想的または物理的に実行する構成とすれば、複数のユーザに対して本ゲームを同時に提供することができる。ユーザに端末装置を介して提供する構成において、管理装置10における抽選体BLの抽選を、ユーザによって操作される端末装置自身が仮想的に実行する構成としてもよい。
【0154】
すなわち、管理装置10およびステーション13の機能を、サーバ装置または端末装置で実行されるアプリケーションプログラムの機能により代替してもよい。
アプリケーションプログラムについて、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記憶装置が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
【0155】
<付記>
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0156】
<付記1>
本発明のひとつの態様(付記1)に係るゲームシステム(1)は、複数のマスに要素をそれぞれ関連付けた後、複数のマスのうち、所定の順番で選択したマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する更新部(1313)と、関連付けられた要素が所定の条件を充足したか否かを判定する判定部(1314)と、を含む。
付記1によれば、抽選に用いる要素が初期状態から抽選結果によって変化させる新しい抽選ゲームが実現するので、ゲームの参加者に新たなるゲーム性を提供することが可能になる。
【0157】
なお、「マス」とは「要素」が関連付けられる最小単位である。「要素」とは、マスに付与される一種の識別子であり、典型的には「色」である。このほかにも、「数字」や、「文字」、「記号」、「シンボル」、「キャラクタ」などでもよい。「マス」には、2以上の「要素」が関連付けられてもよい。
「抽選」は、ルーレットや、回転式抽選機などで実行される。「抽選結果」とは、複数の要素のなかから1つの要素を無作為に選択した結果である。例えば、抽選がルーレットで実行されるのであれば、複数の孔を有する抽選盤に転動可能な抽選体(BL)が供給され、抽選体(BL)が1つの孔に進入したときに、その孔の識別子(色、番号など)が抽選結果になる。抽選は、ルーレットに限られず、識別子等が付与された抽選体を格納した回転可能な箱体であって、箱体の回転によって1つの抽選体が飛び出したときに、当該抽選体に付与された識別子で抽選結果が定まる回転式抽選装置であってもよい。回転式抽選装置は、箱体から飛び出した抽選体を再び箱体に戻して、当該抽選体が抽選される確率が変化しないような措置が必要になる。
「要素の更新」には、異なる要素に変化させる場合もあれば、同じ要素を維持する場合もある。
「所定の条件」は、ユーザに報酬を付与する条件である。
【0158】
<付記2>
付記1の具体例(付記2)において、複数のマスは二次元で配列し、所定の条件は、同じ要素が関連付けられたマスが、所定方向に所定個数連続することである。付記2によれば、複数のマスが二次元で配列するので、ユーザからすれば、視覚的にわかりやすくなる。
【0159】
「所定方向」とは、典型的には、二次元の配列の縦方向または横方向であるが、斜め方向であってもよい。所定個数は、定められた個数であるが、マスが4×4で配列するのであれば、4以下の個数になる。
1つの「マス」に2以上の「要素」が関連付けられる場合、所定方向に所定個数連続するマスは、いずれかの要素に着目して、当該着目した要素に関連付けられたマスが所定方向に所定個数連続したときに所定の条件を充足するとしてもよいし、すべて同じ2以上の要素に関連付けられたマスが所定方向に所定個数連続したときに所定の条件を充足するとしてもよい。
【0160】
<付記3>
付記2の具体例(付記3)において、更新部(1313)は、所定の条件を充足している要素が関連付けられているマスを、更新の対象から除外した第1マスに変更する。付記3によれば、所定の条件を充足しているマスに関連付けられる要素が、更新の対象から除外されるので、抽選結果に応じた要素に更新されない。このため、所定の条件を充足したマスが再度の抽選によって所定の条件が充足されなくなる、という事態が避けられる。
なお、要素を更新の対象から除外する要件としいて、所定の条件に、他の条件を加えてもよい。例えば、ユーザに付与されるポイントが所定値に達した場合を条件として加えてもよい。
【0161】
<付記4>
付記3の具体例(付記4)において、更新部(1313)は、更新の対象から除外した第1マスに、すでに更新の対象から除外した第2マスが隣り合って存在していれば、当該第2マスの要素を、第1マスに関連付けられている要素に、または、第1マスの要素を第2マスに関連付けられている要素に、更新する。付記4によれば、同じ要素に関連付けられるマスに関連付けられる要素が、当該マスに隣り合うマスまで拡大することになる。
【0162】
<付記5>
付記4の具体例(付記5)において、更新部(1313)は、第2マスに関連付けられた要素を更新した場合に、当該第2マスに隣り合い、かつ、第2マスで更新した要素と同一の要素が関連付けられている第3マスが存在していれば、当該第3マスに関連付けられる要素を、更新の対象から除外する。
付記5によれば、所定の条件を充足していない第3マスに関連付けられる要素が更新の対象から除外される。このため、更新の対象から除外されたマスであって、同じ要素が関連付けられ、かつ、隣り合うマスが増加することになる。
【0163】
<付記6>
付記3の具体例(付記6)において、更新部(1313)は、第1マスに隣り合う、第1マスで所定の条件を充足した要素と同一の要素が関連付けられている第3マスが存在していれば、当該第3マスに関連付けられる要素を、更新の対象から除外する。付記6によれば、要素を更新する対象から除外されたマスが増加することになる。
【0164】
<付記7>
付記1の別の具体例(付記7)において、複数のマスがすべて選択されると、複数のマスは再度同じ順番で選択される。すなわち、複数のマスがすべて選択されて一巡すると、複数のマスは再度同じ順番で選択される。付記7によれば、最初の選択において所定の条件が充足しないでも、2回以降の選択で所定の条件が充足する可能性があるので、ユーザの期待感を継続させることができる。
【0165】
<付記8>
付記1の別の具体例(付記8)において、前記マスに関連付けられる要素は2以上である場合があり、2以上の要素のいずれかが、当該マスに関連付けられる要素とする。付記8によれば、1つのマスに2以上の要素が関連付けられると、1つのマスに1つの要素が関連付けられた場合と比較して、所定の条件を充足しやすくなる。
【0166】
<その他>
付記1に係るゲームシステム(1)は、ゲームシステム(1)の制御方法としても表現することが可能であり、また、コンピュータのプログラムとしても表現可能である。
【符号の説明】
【0167】
1…ゲームシステム、10…管理装置、11…抽選装置、12…供給装置、13…ステーション、20…抽選ユニット、21…第1抽選盤、22…第2抽選盤、23…隔壁部、24…連結路、30…抽選フィールド、31…制御装置、32…記憶装置、H1…第1ポケット、H2…第2ポケット、311…処理制御部、1311…進行制御部、1313…更新部、1314…判定部、1318…通信部。
【要約】
【課題】抽選に用いる要素が初期状態から抽選結果によって変化させる新しい抽選ゲームを実現して、ゲームの参加者に新たなるゲーム性を提供する。
【解決手段】ゲームシステムは、複数のマスに要素をそれぞれ関連付けた後、複数のマスのうち、所定の順番で選択したマスに関連付けられた要素を抽選結果に応じた要素に更新する更新部1313と、関連付けられた要素が所定の条件を充足したか否かを判定する判定部1314と、を含む。
【選択図】図10
図1
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図5
図6
図7
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図10
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