(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-03
(45)【発行日】2024-09-11
(54)【発明の名称】コンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/00 20220101AFI20240904BHJP
H04N 21/262 20110101ALI20240904BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20240904BHJP
H04N 21/458 20110101ALI20240904BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240904BHJP
【FI】
H04L67/00
H04N21/262
H04N21/258
H04N21/458
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020187332
(22)【出願日】2020-11-10
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】棟朝 洋樹
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-225612(JP,A)
【文献】特開2015-005051(JP,A)
【文献】特開2006-209314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
H04N 21/262
H04N 21/258
H04N 21/458
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の場所に設置された表示装置に所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ再生システムであって、
ユーザー端末からユーザー情報を取得するユーザー情報取得部と、
前記ユーザー情報取得部により取得される前記ユーザー情報に対応する第1コンテンツと、前記第1コンテンツを再生する第1再生スケジュールとを取得するコンテンツ取得部と、
前記コンテンツ取得部により取得される前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて前記ユーザー端末に表示させる表示処理部と、
を備え
、
前記表示装置が前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて現在再生中の場合に、前記表示処理部は、前記第1コンテンツを、前記第1再生スケジュールに基づいて、前記表示装置に対応付けられた所属グループに所属するユーザーの前記ユーザー端末に表示させ、
前記表示装置が前記第1コンテンツを現在再生していない場合に、前記表示処理部は、前記第1コンテンツの表示を開始する開始時刻を示すメッセージを、前記表示装置に対応付けられたグループに所属するユーザーの前記ユーザー端末に表示させる、コンテンツ再生システム。
【請求項2】
前記コンテンツ再生システムは、互いに異なる場所に設置され、かつ互いに異なるコンテンツを再生する複数の表示装置を含み、
前記コンテンツ取得部は、前記複数の表示装置のそれぞれにおいて再生される複数のコンテンツの中から前記第1コンテンツを取得する、
請求項1に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項3】
前記複数の表示装置のそれぞれは、ユーザーの所属グループごとに対応付けて設置されており、
前記コンテンツ取得部は、前記複数の表示装置のそれぞれにおいて再生される複数のコンテンツの中から、前記ユーザーの所属グループに対応する表示装置において再生される前記第1コンテンツを取得する、
請求項2に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項4】
前記コンテンツ取得部は、前記複数の表示装置のそれぞれにおいて再生される複数のコンテンツの中から、ユーザーの現在位置に基づいて前記第1コンテンツを取得する、
請求項2に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項5】
前記コンテンツ再生システムは、第1グループに含まれる一又は複数の第1表示装置にコンテンツを配信する第1コンテンツ配信装置と、第2グループに含まれる一又は複数の第2表示装置にコンテンツを配信する第2コンテンツ配信装置と、前記第1コンテンツ配信装置及び前記第2コンテンツ配信装置を管理する管理サーバーとを含み、
前記管理サーバーは、前記第1コンテンツ配信装置又は前記第2コンテンツ配信装置から前記ユーザー情報に基づいて前記第1コンテンツと前記第1再生スケジュールとを取得し、前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて前記ユーザー端末に表示させる、
請求項1から請求項
4のいずれか1項に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項6】
前記第1グループには、第1拠点に設置される第1所属グループの前記第1表示装置と、第2拠点に設置される第2所属グループの前記第1表示装置とが含まれており、
前記第2グループには、第3拠点に設置される第3所属グループの前記第2表示装置と、第4拠点に設置される第4所属グループの前記第2表示装置とが含まれており、
前記管理サーバーは、前記ユーザー情報に基づいてグループ及び所属グループを特定し、特定したグループ及び所属グループの表示装置で再生される前記第1コンテンツを取得する、
請求項
5に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項7】
所定の場所に設置された表示装置に所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ再生方法であって、
一又は複数のプロセッサーが、
ユーザー端末からユーザー情報を取得するユーザー情報取得ステップと、
前記ユーザー情報取得ステップにより取得される前記ユーザー情報に対応する第1コンテンツと、前記第1コンテンツを再生する第1再生スケジュールとを取得するコンテンツ取得ステップと、
前記コンテンツ取得ステップにより取得される前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて前記ユーザー端末に表示させる表示ステップと、
を実行
し、
前記表示装置が前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて現在再生中の場合に、前記表示ステップにおいて、前記第1コンテンツを、前記第1再生スケジュールに基づいて、前記表示装置に対応付けられた所属グループに所属するユーザーの前記ユーザー端末に表示させ、
前記表示装置が前記第1コンテンツを現在再生していない場合に、前記表示ステップにおいて、前記第1コンテンツの表示を開始する開始時刻を示すメッセージを、前記表示装置に対応付けられたグループに所属するユーザーの前記ユーザー端末に表示させる、コンテンツ再生方法。
【請求項8】
所定の場所に設置された表示装置に所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ再生プログラムであって、
ユーザー端末からユーザー情報を取得するユーザー情報取得ステップと、
前記ユーザー情報取得ステップにより取得される前記ユーザー情報に対応する第1コンテンツと、前記第1コンテンツを再生する第1再生スケジュールとを取得するコンテンツ取得ステップと、
前記コンテンツ取得ステップにより取得される前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて前記ユーザー端末に表示させる表示ステップと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させ
、
前記表示装置が前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて現在再生中の場合に、前記表示ステップにおいて、前記第1コンテンツを、前記第1再生スケジュールに基づいて、前記表示装置に対応付けられた所属グループに所属するユーザーの前記ユーザー端末に表示させ、
前記表示装置が前記第1コンテンツを現在再生していない場合に、前記表示ステップにおいて、前記第1コンテンツの表示を開始する開始時刻を示すメッセージを、前記表示装置に対応付けられたグループに所属するユーザーの前記ユーザー端末に表示させる、コンテンツ再生プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツを再生するコンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、公共施設等に設置され、広告などのコンテンツを再生するデジタルサイネージと称されるコンテンツ再生システムが知られている(例えば特許文献1参照)。一般的に、コンテンツ再生システムは、所定の場所に設置された表示装置(ディスプレイ)に所定の再生スケジュールに基づいて前記コンテンツを再生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、前記コンテンツ再生システムが企業などの事業所に導入される場合、ユーザー(従業員等)は事業所内の所定の場所に設置された表示装置においてコンテンツを閲覧する。このように、ユーザーは事業所が提供するコンテンツを取得するために表示装置の設置場所まで行かなければならないため、当該設置場所から離れた場所にいるユーザーが当該コンテンツを取得できない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、所定の場所に設置され、コンテンツを表示する表示装置から離れた場所にいるユーザーが当該コンテンツを取得することが可能なコンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法、及びコンテンツ再生プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様に係るコンテンツ再生システムは、所定の場所に設置された表示装置に所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ再生システムであって、ユーザー端末からユーザー情報を取得するユーザー情報取得部と、前記ユーザー情報取得部により取得される前記ユーザー情報に対応する第1コンテンツと、前記第1コンテンツを再生する第1再生スケジュールとを取得するコンテンツ取得部と、前記コンテンツ取得処理部により取得される前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて前記ユーザー端末に表示させる表示処理部と、を備える。
【0007】
本発明の他の態様に係るコンテンツ再生方法は、所定の場所に設置された表示装置に所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ再生方法であって、一又は複数のプロセッサーが、ユーザー端末からユーザー情報を取得するユーザー情報取得ステップと、前記ユーザー情報取得ステップにより取得される前記ユーザー情報に対応する第1コンテンツと、前記第1コンテンツを再生する第1再生スケジュールとを取得するコンテンツ取得ステップと、前記コンテンツ取得ステップにより取得される前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて前記ユーザー端末に表示させる表示ステップと、を実行する方法である。
【0008】
本発明の他の態様に係るコンテンツ再生プログラムは、所定の場所に設置された表示装置に所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるコンテンツ再生プログラムであって、ユーザー端末からユーザー情報を取得するユーザー情報取得ステップと、前記ユーザー情報取得ステップにより取得される前記ユーザー情報に対応する第1コンテンツと、前記第1コンテンツを再生する第1再生スケジュールとを取得するコンテンツ取得ステップと、前記コンテンツ取得ステップにより取得される前記第1コンテンツを前記第1再生スケジュールに基づいて前記ユーザー端末に表示させる表示ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、所定の場所に設置され、コンテンツを表示する表示装置から離れた場所にいるユーザーが当該コンテンツを取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システムの概略構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る管理サーバーに登録されるユーザー情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る管理サーバーに登録される事業者情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る管理サーバーに登録される所属グループ情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信装置に登録される表示装置情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信装置に登録されるスケジュール情報の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係るコンテンツ配信装置に登録されるプレイリスト情報の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施形態に係る表示装置の表示画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施形態に係る表示装置の表示画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、本発明の実施形態に係るユーザー端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、本発明の実施形態に係るコンテンツ表示システムにおいて実行されるコンテンツ再生処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。
【0012】
本実施形態に係るコンテンツ再生システム100は、所定の場所に設置された表示装置(ディスプレイ)に所定の再生スケジュールでコンテンツを再生させるシステムである。例えば、コンテンツ再生システム100は、事業所、店舗、駅、街頭など様々な場所において、連絡事項、広告などの映像及び音声で構成されるコンテンツ(サイネージ情報)を表示(再生)するシステムに適用される。本実施形態では、コンテンツ再生システム100が企業などの事業者に適用される場合を例に挙げて説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システム100の概略構成を示す図である。コンテンツ再生システム100は、管理サーバー1と、コンテンツ配信装置2(コンテンツ配信装置2A等)と、表示装置3(表示装置31A等)と、ユーザー端末4とを含んでいる。管理サーバー1とコンテンツ配信装置2とユーザー端末4とはネットワークN1を介して通信可能に接続されている。また、コンテンツ配信装置2と表示装置3とはネットワークN2を介して通信可能に接続されている。ネットワークN1は、例えばインターネットなどの通信網である。また、ネットワークN2は、例えば無線LAN、有線LANなどの通信網である。
【0014】
また、コンテンツ再生システム100には、複数のコンテンツ配信装置2及び複数のユーザー端末4が含まれてもよい。また、コンテンツ配信装置2には、複数の表示装置3が接続されてもよい。管理サーバー1は、複数のコンテンツ配信装置2を管理する。本実施形態では、コンテンツ再生システム100は、事業者A(本発明の第1グループの一例)に導入されるコンテンツ配信装置2A(本発明の第1コンテンツ配信装置の一例)と、事業者B(本発明の第2グループの一例)に導入されるコンテンツ配信装置2B(本発明の第2コンテンツ配信装置の一例)とを含んでいる。コンテンツ配信装置2Aには、事業者Aの第1事業所(第1拠点)に設置される第1所属グループの表示装置31A(本発明の第1表示装置の一例)と、事業者Aの第2事業所(第2拠点)に設置される第2所属グループの表示装置32A(本発明の第1表示装置の一例)とが接続されている。コンテンツ配信装置2Bには、事業者Bの第3事業所(第3拠点)に設置される第3所属グループの表示装置31B(本発明の第2表示装置の一例)と、事業者Bの第4事業所(第4拠点)に設置される第4所属グループの表示装置32B(本発明の第2表示装置の一例)とが接続されている。
【0015】
このように、コンテンツ再生システム100は、互いに異なる場所に設置され、かつ互いに異なるコンテンツを再生する複数の表示装置3を含んで構成されてもよい。また、複数の表示装置3のそれぞれは、ユーザーの所属グループごとに対応付けて設置されてもよい。
【0016】
ユーザーは、いずれかの事業者の従業員であり、かついずれかの事業所に所属している。ユーザーは、ユーザー端末4を所持しており、ユーザー端末4を使用して各種の業務を行うことが可能である。例えば事業者Aの第1事業所に所属するユーザーは、ユーザー端末4にインストールされた専用アプリケーション(業務支援サービスの業務アプリケーション)を起動して、ユーザー端末4において、第1事業所が配信するコンテンツ(サイネージ情報)を閲覧したり、勤怠情報を登録したり、Web会議に参加したりすることが可能である。前記コンテンツは、コンテンツ配信装置2が表示装置3に配信して再生させる情報であり、ユーザーはユーザー端末4において、表示装置3で再生されるコンテンツと同じコンテンツを閲覧することが可能である。
【0017】
以下、コンテンツ再生システム100の具体的な構成について説明する。
【0018】
[管理サーバー1]
図2に示すように、管理サーバー1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、及び通信部14などを備える。管理サーバー1は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。
【0019】
通信部14は、管理サーバー1を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介してコンテンツ配信装置2及びユーザー端末4との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0020】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。操作表示部13は、例えば管理サーバー1の管理者の操作を受け付ける。
【0021】
記憶部12は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。記憶部12には、制御部11に後述のコンテンツ再生処理(
図17参照)を実行させるためのコンテンツ再生プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記コンテンツ再生プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録され、管理サーバー1が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。なお、前記コンテンツ再生プログラムは、クラウドサーバーから配信されて記憶部12に記憶されてもよい。
【0022】
また、記憶部12には、コンテンツを再生するための各種情報が記憶されている。具体的には、記憶部12には、ユーザー端末4のユーザーに関するユーザー情報D1、事業者に関する事業者情報D2、ユーザーの所属グループに関する所属グループ情報D3などのデータが記憶されている。
【0023】
図3は、ユーザー情報D1の一例を示す図である。ユーザー情報D1には、ユーザー端末4のユーザーごとに、ユーザーID、ユーザー名、パスワード、事業者ID、所属グループIDなどの情報が含まれる。前記ユーザーIDはユーザーの識別情報であり、前記ユーザー名はユーザーの名前である。前記パスワードは、ユーザーが設定した固有の暗証番号などである。前記ユーザーID及び前記パスワードは、前記業務アプリケーションのログイン処理に利用される。前記事業者IDは、ユーザーが所属する事業者の識別情報である。例えばユーザーU1が〇〇株式会社の従業員である場合、〇〇株式会社の識別情報「TN001」が事業者IDに登録される。前記所属グループIDは、ユーザーが所属する所属グループの識別情報である。前記所属グループは、事業者を構成する複数の組織(部門)のうちユーザーが所属する部門である。例えば〇〇株式会社のユーザーU1が広島工場に所属する場合、広島工場の識別情報「GID0001」が前記所属グループIDに登録される。
【0024】
ユーザー情報D1には、
図3に示すように複数の事業者の各ユーザーに関するユーザー情報が登録される。なお、ユーザー情報D1には、一つの事業者の各ユーザーに関するユーザー情報が登録されてもよい。ユーザー情報D1に登録されたユーザーは、前記業務アプリケーションを利用する利用権限を有する。
【0025】
図4は、事業者情報D2の一例を示す図である。事業者情報D2には、事業者ごとに、事業者ID、事業者名、配信装置アドレスなどの情報が含まれる。前記事業者IDは事業者の識別情報であり、前記事業者名は事業者の名称である。前記配信装置アドレスは、事業者が所有するコンテンツ配信装置2にアクセスするためのアクセス情報である。例えば管理サーバー1は、事業者「〇〇株式会社」に導入されているコンテンツ配信装置2Aの前記配信装置アドレス「haisin001.〇〇・jp」にアクセスすることにより、コンテンツ配信装置2Aとデータの送受信が可能になる。
【0026】
事業者情報D2には、
図4に示すように事業者ごとに、1台のコンテンツ配信装置2に対応する一つの配信装置アドレスが登録される。なお、事業者情報D2には、事業者ごとに、複数台のコンテンツ配信装置2のそれぞれに対応する複数の配信装置アドレスが登録されてもよい。
【0027】
図5は、所属グループ情報D3の一例を示す図である。所属グループ情報D3には、所属グループごとに、所属グループID、所属グループ名、位置情報、事業者IDなどの情報が含まれる。前記所属グループIDは所属グループの識別情報であり、前記所属グループ名は所属グループの名称である。前記位置情報は、所属グループの場所を示す情報であり、例えば緯度及び経度の情報である。
【0028】
なお、他の実施形態として、ユーザー情報D1、事業者情報D2、及び所属グループ情報D3の一部又は全部が、管理サーバー1からアクセス可能なサーバーに記憶されてもよい。この場合、管理サーバー1の制御部11は、前記サーバーから前記情報を取得して、後述のコンテンツ再生処理(
図17参照)などの各処理を実行してもよい。
【0029】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理サーバー1を制御する。
【0030】
具体的に、制御部11は、認証処理部111、取得処理部112、要求処理部113、転送処理部114などの各種の処理部を含む。
【0031】
なお、制御部11は、前記コンテンツ再生プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記コンテンツ再生プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0032】
認証処理部111は、ユーザーの認証処理を実行する。例えばユーザーがユーザー端末4に表示された前記業務アプリケーションのログイン画面(
図6参照)においてユーザー情報(ユーザーID及びパスワード)を入力した場合に、認証処理部111は、ユーザーID及びパスワードを取得して前記認証処理を実行する。認証処理部111は、ユーザーの前記ユーザーID及びパスワードがユーザー情報D1(
図3参照)に登録されている場合に、当該ユーザーを認証して前記業務アプリケーションの利用を許可する。認証処理部111が前記ユーザーを認証すると、ユーザー端末4は、
図7に示すメニュー画面を表示させて前記ユーザーから各種業務に関する操作を受け付ける。認証処理部111は、本発明のユーザー情報取得部の一例である。
【0033】
取得処理部112は、認証処理部111により取得される前記ユーザー情報(ユーザーID及びパスワード)に対応する事業者ID及び所属グループIDを取得する。具体的には、取得処理部112は、前記ユーザーIDに関連付けられた事業者ID及び所属グループID(
図3参照)を取得する。
【0034】
また取得処理部112は、取得した前記事業者IDに関連付けられた配信装置アドレス(
図4参照)を取得する。
【0035】
要求処理部113は、取得処理部112により取得される前記配信装置アドレスにアクセスして、取得処理部112により取得される前記所属グループIDに関連付けられたプレイリスト(
図10参照)を要求する。前記配信装置アドレスに対応するコンテンツ配信装置2は、管理サーバー1から前記要求を受信すると、前記プレイリストに対応するコンテンツファイル、コンテンツの表示時間、及び再生スケジュール(表示開始時刻及び表示終了時刻)の各情報を取得して、管理サーバー1に送信する。
【0036】
転送処理部114は、認証処理部111により取得される前記ユーザーIDに対応するコンテンツ(本発明の第1コンテンツの一例)と、当該コンテンツを再生する再生スケジュール(本発明の第1再生スケジュールの一例)とをコンテンツ配信装置2から取得する。具体的には、転送処理部114は、複数の表示装置3のそれぞれにおいて再生される複数のコンテンツの中から前記ユーザーIDに対応するコンテンツを取得する。また、転送処理部114は、複数の表示装置3のそれぞれにおいて再生される複数のコンテンツの中から、前記ユーザーの所属グループに対応する表示装置3において再生されるコンテンツを取得する。
【0037】
例えば、転送処理部114は、コンテンツ配信装置2から前記プレイリストに対応するコンテンツファイル、表示時間、及び再生スケジュールの各情報を取得する。また転送処理部114は、コンテンツ配信装置2から取得したコンテンツファイル、表示時間、及び再生スケジュールの各情報をユーザー端末4に転送する。転送処理部114は、ユーザー端末4において、前記コンテンツを前記再生スケジュールに基づいて表示させる。転送処理部114は、本発明のコンテンツ取得部及び表示処理部の一例である。
【0038】
以上のように、管理サーバー1は、ユーザーIDに基づいて事業者(本発明のグループの一例)及び所属グループを特定し、特定した事業者及び所属グループの表示装置3で再生されるコンテンツを取得する。また、管理サーバー1は、例えば、コンテンツ配信装置2A又はコンテンツ配信装置2BからユーザーIDに基づいてコンテンツと再生スケジュールとを取得し、前記コンテンツを前記再生スケジュールに基づいてユーザー端末4に表示させる。
【0039】
[コンテンツ配信装置2]
図1に示すように、事業者Aに導入されるコンテンツ配信装置2Aは、表示装置31A、32Aにコンテンツを配信する。また事業者Bに導入されるコンテンツ配信装置2Bは、表示装置31B、32Bにコンテンツを配信する。コンテンツ配信装置2A、2Bは、同一の構成を備える。以下では、コンテンツ配信装置2A、2Bを、コンテンツ配信装置2と称して説明する。
【0040】
図2に示すように、コンテンツ配信装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信部24などを備える。コンテンツ配信装置2は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。
【0041】
通信部24は、コンテンツ配信装置2を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介して管理サーバー1との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信部24は、コンテンツ配信装置2を有線又は無線でネットワークN2に接続し、ネットワークN2を介して表示装置3との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0042】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。操作表示部23は、例えばコンテンツ配信装置2の管理者の操作を受け付ける。
【0043】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD、SSD、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。記憶部22には、制御部21に後述のコンテンツ再生処理(
図17参照)を実行させるためのコンテンツ再生プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記コンテンツ再生プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録され、コンテンツ配信装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。なお、前記コンテンツ再生プログラムは、クラウドサーバーから配信されて記憶部22に記憶されてもよい。
【0044】
また、記憶部22には、コンテンツを再生するための各種情報が記憶されている。具体的には、記憶部22には、表示装置3に関する表示装置情報D4、コンテンツを再生するスケジュール情報D5、コンテンツのプレイリストに関するプレイリスト情報D6などのデータが記憶されている。
【0045】
図8は、表示装置情報D4の一例を示す図である。表示装置情報D4には、表示装置3ごとに、表示装置ID、IPアドレス、所属グループIDなどの情報が含まれる。前記表示装置IDは、表示装置3の識別情報(例えば機器番号)である。各コンテンツ配信装置2は、当該コンテンツ配信装置2に接続される一又は複数の表示装置3に関する表示装置情報D4を記憶している。
図8には、コンテンツ配信装置2Aに接続される表示装置31A、32Aに関する表示装置情報D4の一例を示している。
【0046】
図9は、スケジュール情報D5の一例を示す図である。スケジュール情報D5には、プレイリストごとに、日付、開始時刻、終了時刻、プレイリストID、配信先(所属グループ)IDなどの情報が含まれる。前記プレイリストIDは、コンテンツファイル及びコンテンツの表示時間(所要時間)の情報を含むプレイリストの識別情報である。前記日付、前記開始時刻、及び前記終了時刻は、コンテンツを再生する再生スケジュールの情報(スケジュール情報)である。前記配信先IDは、プレイリスト及び再生スケジュールの送信先の所属グループを示す識別情報である。各コンテンツ配信装置2は、当該コンテンツ配信装置2が配信するコンテンツに対応するスケジュール情報D5を記憶している。
図9には、コンテンツ配信装置2Aが配信するコンテンツに対応するスケジュール情報D5の一例を示している。
【0047】
図10は、プレイリスト情報D6の一例を示す図である。プレイリスト情報D6には、プレイリストごとに、プレイリストID、コンテンツファイル、表示時間(所要時間)などの情報が含まれる。各プレイリストIDには、一又は複数のコンテンツファイルと、当該コンテンツファイルに対応する表示時間とが関連付けられている。各コンテンツ配信装置2は、当該コンテンツ配信装置2が配信するコンテンツに対応するプレイリスト情報D6を記憶している。
図10には、コンテンツ配信装置2Aが配信するコンテンツに対応するプレイリスト情報D6の一例を示している。
【0048】
各コンテンツ配信装置2の記憶部22は、表示装置情報D4、スケジュール情報D5、及びプレイリスト情報D6を記憶する。例えば、各事業者の管理者は、配信するコンテンツ及び再生スケジュールを決定すると、当該事業者に導入されるコンテンツ配信装置2に前記コンテンツ及び再生スケジュールを登録する。
【0049】
なお、他の実施形態として、表示装置情報D4、スケジュール情報D5、及びプレイリスト情報D6の一部又は全部が、コンテンツ配信装置2からアクセス可能なサーバーに記憶されてもよい。この場合、コンテンツ配信装置2の制御部21は、前記サーバーから前記情報を取得して、後述のコンテンツ再生処理(
図17参照)などの各処理を実行してもよい。例えば、各コンテンツ配信装置2に対応する表示装置情報D4、スケジュール情報D5、及びプレイリスト情報D6の一部又は全部が、管理サーバー1に記憶されてもよい。
【0050】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりコンテンツ配信装置2を制御する。
【0051】
具体的に、制御部21は、配信処理部211、要求処理部212、取得処理部213、送信処理部214などの各種の処理部を含む。
【0052】
なお、制御部21は、前記コンテンツ再生プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記コンテンツ再生プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0053】
配信処理部211は、前記コンテンツを表示装置3に配信する。具体的には、配信処理部211は、スケジュール情報D5(
図9参照)に基づいて、再生スケジュール、コンテンツファイル、及び表示時間の各情報を所定の表示装置3に配信する。表示装置3は、コンテンツ配信装置2から前記各情報を取得すると、前記再生スケジュールに基づいてコンテンツを再生する。
【0054】
図11には、表示装置31Aに表示されるコンテンツの一例を示している。また、
図12には、表示装置32Aに表示されるコンテンツの一例を示している。
【0055】
要求処理部212は、管理サーバー1から、ユーザーが所属する所属グループに対応するコンテンツのプレイリストの要求を受信する。要求処理部212は、前記要求を受信すると、当該要求の受信日(当日)の日付に該当する再生スケジュールがスケジュール情報D5(
図9参照)に登録されているか否かを判定する。要求処理部212は、当日の日付に該当する再生スケジュールがスケジュール情報D5に登録されていない場合には、その旨の回答を管理サーバー1に送信する。
【0056】
また、要求処理部212は、前記要求を受信すると、当該要求の受信日(当日)の日付に該当する再生スケジュールに前記所属グループを示す所属グループIDがスケジュール情報D5(
図9参照)に登録されているか否かを判定する。要求処理部212は、前記所属グループIDがスケジュール情報D5に登録されていない場合には、その旨の回答を管理サーバー1に送信する。
【0057】
管理サーバー1は、コンテンツ配信装置2から前記回答を受信すると、当該回答に応じた特定情報をユーザー端末4に送信する。前記特定情報は、例えば、ユーザー端末4が表示すべきコンテンツが存在しないことを示すメッセージ、又は、コンテンツの表示を開始する開始時刻(開始予定時刻)を示すメッセージである。このように、管理サーバー1は、表示装置3がコンテンツを現在再生中の場合に当該コンテンツをユーザー端末4に表示させ、表示装置3がコンテンツを現在再生していない場合に前記特定情報をユーザー端末4に表示させる。
【0058】
取得処理部213は、スケジュール情報D5(
図9参照)から、当日の再生スケジュールと、前記所属グループIDに関連付けられたプレイリストIDとを取得する。また、取得処理部213は、プレイリスト情報D6(
図10参照)から、前記プレイリストIDに関連付けられたコンテンツファイル及び表示時間の情報を取得する。
【0059】
送信処理部214は、取得処理部213が取得した再生スケジュール(表示開始時刻及び表示終了時刻)、コンテンツファイル、及び表示時間の各情報を管理サーバー1に送信する。
【0060】
[ユーザー端末4]
図2に示すように、ユーザー端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信部44などを備える。ユーザー端末4は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0061】
通信部44は、ユーザー端末4を有線又は無線でネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介して管理サーバー1との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0062】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。操作表示部43は、前記業務アプリケーションで実行される画面を表示する。また操作表示部43は、例えばタッチパネルで構成され、各種画面などにおいて利用者の選択操作(タッチ操作)を受け付ける。
【0063】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)などの通信プロトコルに従って管理サーバー1などの外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、管理サーバー1との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0064】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりユーザー端末4を制御する。
【0065】
具体的に、制御部41は、受付処理部411、取得処理部412、表示処理部413などの各種の処理部を含む。なお、制御部41は、前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0066】
受付処理部411は、ユーザーの各種操作を受け付ける。例えばユーザーがユーザー端末4に表示された前記業務アプリケーションのログイン画面(
図6参照)においてユーザー情報(ユーザーID及びパスワード)を入力した場合に、受付処理部411は、当該入力操作を受け付ける。また例えば、ユーザーがユーザー端末4に表示されたメニュー画面(
図7参照)において所望の業務を選択する操作を行うと、受付処理部411は、当該選択操作を受け付ける。ここでは、ユーザーは、「サイネージ情報(遠隔表示)」を選択する。
【0067】
取得処理部412は、管理サーバー1から各種情報を取得する。具体的には、取得処理部412は、ユーザーが所属する所属グループに対して配信されるコンテンツに関する情報を管理サーバー1から取得する。例えば〇〇株式会社のユーザーU1が広島工場(所属グループID「GID0001」)に所属する場合、ユーザーU1のユーザー端末4の取得処理部412は、管理サーバー1から、所属グループID「GID0001」に対応するコンテンツファイル、表示時間、及び再生スケジュールの各情報を取得する。
【0068】
また、取得処理部412は、当日の日付に該当する再生スケジュールがスケジュール情報D5に登録されていない場合、又は、前記所属グループIDがスケジュール情報D5に登録されていない場合に、管理サーバー1から前記特定情報を取得する。具体的には、取得処理部412は、管理サーバー1から、ユーザー端末4が表示すべきコンテンツが存在しないことを示すメッセージ、又は、コンテンツの表示を開始する開始時刻(開始予定時刻)を示すメッセージを取得する。
【0069】
表示処理部413は、操作表示部43に各種情報を表示させる。例えば
図13に示すように、表示処理部413は、前記再生スケジュールに基づいて、コンテンツを操作表示部43に表示させる。プレイリストIDに複数のコンテンツファイルが関連付けられている場合(
図10参照)には、表示処理部413は、登録された表示時間ごとに複数のコンテンツを切り替えながら表示させる。例えば、表示処理部413は、
図13に示すコンテンツと、
図14に示すコンテンツとを表示時間(
図10参照)ごとに切り替えて繰り返し表示させる。
【0070】
また例えば
図15に示すように、表示処理部413は、ユーザー端末4が表示すべきコンテンツが存在しないことを示すメッセージを操作表示部43に表示させる。また例えば
図16に示すように、表示処理部413は、コンテンツの表示を開始する開始時刻(開始予定時刻)を示すメッセージを操作表示部43に表示させる。また、表示処理部413は、前記開始時刻を表示した場合には、その後に現在時刻が前記開始時刻になった時点で自動的にコンテンツを操作表示部43に表示させる。
【0071】
他の実施形態として、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部として機能してもよい。前記ブラウザ処理部は、管理サーバー1からネットワークN1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を管理サーバー1に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、ユーザー端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、管理サーバー1の操作用端末として機能することが可能である。
【0072】
例えば、ユーザー端末4では、管理サーバー1で提供される業務支援サービスのウェブサイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部41が、管理サーバー1から前記ウェブサイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部43に前記ウェブページを表示させる。
【0073】
[コンテンツ再生処理]
以下、
図17を参照しつつ、コンテンツ再生システム100によって実行されるコンテンツ再生処理の手順の一例について説明する。
【0074】
なお、本発明は、前記コンテンツ再生処理に含まれる一又は複数のステップを実行するコンテンツ再生方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記コンテンツ再生処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記コンテンツ再生処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは管理サーバー1の制御部11、コンテンツ配信装置2の制御部21、及びユーザー端末4の制御部41が前記コンテンツ再生処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーが前記コンテンツ再生処理における各ステップを分散して実行してもよい。
【0075】
先ずステップS11において、ユーザー端末4の制御部41は、ユーザーがユーザー端末4に表示された前記業務アプリケーションのログイン画面(
図6参照)においてユーザー情報(ユーザーID及びパスワード)を入力した場合に、当該入力操作(ログイン操作)を受け付ける。
【0076】
次にステップS12において、管理サーバー1の制御部11は、前記ユーザー情報を取得して認証処理を行う。ステップS12は、本発明のユーザー情報取得ステップの一例である。
【0077】
次にステップS13において、制御部11は、前記ユーザーIDに関連付けられた事業者ID及び所属グループID(
図3参照)を取得する。
【0078】
ステップS14において、ユーザー端末4の制御部41は、ユーザーがユーザー端末4に表示されたメニュー画面(
図7参照)において所望の業務を選択する操作を行うと、当該選択操作を受け付ける。
【0079】
ステップS15において、管理サーバー1の制御部11は、複数のメニューのうち「サイネージ情報(遠隔表示)」が選択されたか否かを判定する。「サイネージ情報(遠隔表示)」が選択された場合(S15:Yes)、処理はステップS16に移行する。一方、他のメニューが選択された場合(S15:No)、処理はステップS151に移行する。
【0080】
ステップS151では、ユーザー端末4の制御部41は、前記選択された他のメニューに応じた処理を実行する。
【0081】
ステップS16において、制御部11は、前記事業者IDに関連付けられた配信装置アドレス(
図4参照)を取得する。
【0082】
次にステップS17において、制御部11は、前記配信装置アドレスにアクセスして、前記所属グループIDに関連付けられたプレイリスト(
図10参照)を要求する。
【0083】
次にステップS18において、コンテンツ配信装置2の制御部21は、前記要求を受信すると、当該要求の受信日(当日)の日付に該当する再生スケジュールがスケジュール情報D5(
図9参照)に登録されているか否かを判定する。前記再生スケジュールがスケジュール情報D5に登録されている場合(S18:Yes)、処理はステップS19に移行する。一方、前記再生スケジュールがスケジュール情報D5に登録されていない場合(S18:No)、処理はステップS171に移行する。
【0084】
ステップS19において、制御部21は、前記要求の受信日(当日)の日付に該当する再生スケジュールに前記所属グループを示す所属グループIDがスケジュール情報D5(
図9参照)に登録されているか否かを判定する。前記所属グループIDがスケジュール情報D5に登録されている場合(S19:Yes)、処理はステップS20に移行する。一方、前記所属グループIDがスケジュール情報D5に登録されていない場合(S19:No)、処理はステップS171に移行する。
【0085】
ステップS171では、管理サーバー1の制御部11は、特定情報をユーザー端末4に送信する。具体的には、制御部11は、ユーザー端末4が表示すべきコンテンツが存在しないことを示すメッセージ、又は、コンテンツの表示を開始する開始時刻(開始予定時刻)を示すメッセージをユーザー端末4に送信する。
【0086】
ステップS20において、コンテンツ配信装置2の制御部21は、スケジュール情報D5(
図9参照)から、当日の再生スケジュールと、前記所属グループIDに関連付けられたプレイリストIDとを取得する。
【0087】
次にステップS21において、制御部21は、プレイリスト情報D6(
図10参照)から、前記プレイリストIDに関連付けられたコンテンツファイル及び表示時間の情報を取得する。
【0088】
次にステップS22において、制御部21は、再生スケジュール(表示開始時刻及び表示終了時刻)、コンテンツファイル、及び表示時間の各情報を管理サーバー1に送信する。
【0089】
次にステップS23において、管理サーバー1の制御部11は、コンテンツ配信装置2から取得したコンテンツファイル、表示時間、及び再生スケジュールの各情報をユーザー端末4に転送する。ユーザー端末4の制御部41は、管理サーバー1からコンテンツファイル、表示時間、及び再生スケジュールの各情報を受信する。ステップS23は、本発明のコンテンツ取得ステップ及び表示ステップの一例である。
【0090】
次にステップS24において、ユーザー端末4の制御部41は、現在時刻が前記再生スケジュールの開始時刻から終了時刻までの範囲内であるか否かを判定する。現在時刻が前記範囲内の場合(S24:Yes)、処理はステップS25に移行する。一方、現在時刻が前記範囲外の場合(S24:No)、処理はステップS241に移行する。
【0091】
ステップS25において、ユーザー端末4の制御部41は、前記再生スケジュールに基づいて、前記コンテンツを操作表示部43に表示させる。ステップS241では、制御部41は、前記特定情報を操作表示部43に表示させる。
【0092】
他の実施形態として、現在時刻が前記再生スケジュールの開始時刻から終了時刻までの範囲外である場合(S24:No)に、ユーザー端末4の制御部41は、現在時刻以降に再生予定のコンテンツが登録されているか否かを判定する。現在時刻以降に再生予定のコンテンツが登録されている場合には、制御部41は、
図16に示すように、コンテンツの表示を開始する開始時刻(開始予定時刻)を示すメッセージを操作表示部43に表示させる。また、現在時刻以降に再生予定のコンテンツが登録されていない場合には、制御部41は、
図15に示すように、ユーザー端末4が表示すべきコンテンツが存在しないことを示すメッセージを操作表示部43に表示させる。
【0093】
以上のように、本実施形態に係るコンテンツ再生システム100は、ユーザー端末4からユーザー情報を取得し、前記ユーザー情報に対応するコンテンツと、前記コンテンツを再生する再生スケジュールとを取得する。そして、コンテンツ再生システム100は、前記コンテンツを前記再生スケジュールに基づいてユーザー端末4に表示させる。これにより、例えば、事業所内の所定の場所に設置された表示装置3において再生されるコンテンツを、表示装置3の設置場所から離れた場所にいるユーザーがユーザー端末4を利用して閲覧することができる。
【0094】
本発明は上述の実施形態に限定されない。他の実施形態として、管理サーバー1の制御部11は、複数の表示装置3のそれぞれにおいて再生される複数のコンテンツの中から、ユーザーの現在位置に基づいてコンテンツを取得してもよい。具体的には、制御部11は、ログインしたユーザー端末4から位置情報を取得して現在位置を取得する。次に、制御部11は、所属グループ情報D3(
図5参照)を参照して、ユーザー端末4の現在位置に一致する所属グループIDを取得する。また制御部11は、ユーザー情報D1(
図3参照)を参照して、前記ユーザーIDに対応する事業者IDを取得する。制御部11は、事業者情報D2(
図4参照)を参照して、前記事業者IDに関連付けられた配信装置アドレスを取得する。制御部11は、前記配信装置アドレスにアクセスして、前記所属グループIDに関連付けられたプレイリスト(
図10参照)を要求する。
【0095】
前記配信装置アドレスに対応するコンテンツ配信装置2は、管理サーバー1から前記要求を受信すると、前記プレイリストに対応するコンテンツファイル、表示時間、及び再生スケジュールの各情報を取得して管理サーバー1に送信する。制御部11は、コンテンツ配信装置2から前記各情報を取得すると、当該各情報をユーザー端末4に転送する。ユーザー端末4は、前記再生スケジュールに基づいて、コンテンツを操作表示部43に表示させる。これにより、ユーザーの現在位置に応じたコンテンツをユーザー端末4に表示させることができるため、ユーザーは適切なコンテンツ情報を取得することができる。
【符号の説明】
【0096】
1 :管理サーバー
2 :コンテンツ配信装置
3 :表示装置
4 :ユーザー端末
100 :コンテンツ再生システム
111 :認証処理部
112 :取得処理部
113 :要求処理部
114 :転送処理部
211 :配信処理部
212 :要求処理部
213 :取得処理部
214 :送信処理部
411 :受付処理部
412 :取得処理部
413 :表示処理部
D1 :ユーザー情報
D2 :事業者情報
D3 :所属グループ情報
D4 :表示装置情報
D5 :スケジュール情報
D6 :プレイリスト情報