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特許7549543パネル受け具、外壁パネル固定構造、及び、外壁構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-03
(45)【発行日】2024-09-11
(54)【発明の名称】パネル受け具、外壁パネル固定構造、及び、外壁構造
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20240904BHJP
【FI】
E04F13/08 101U
E04F13/08 101F
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021012688
(22)【出願日】2021-01-29
(65)【公開番号】P2022116503
(43)【公開日】2022-08-10
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000110664
【氏名又は名称】ナンカイ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080182
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 三彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 岳史
(72)【発明者】
【氏名】山口 洋輝
(72)【発明者】
【氏名】永原 左知子
(72)【発明者】
【氏名】木暮 優斗
(72)【発明者】
【氏名】大石 朋子
(72)【発明者】
【氏名】枩林 邦生
【審査官】菅原 奈津子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09926707(US,B1)
【文献】実開平07-021882(JP,U)
【文献】特開平07-229272(JP,A)
【文献】特開2018-084023(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0319552(US,A1)
【文献】特開2006-233668(JP,A)
【文献】特開昭62-160354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/08-13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁パネルの荷重を受けるパネル受け具であって、
前記外壁パネルが固定される外壁下地板に固定される固定板部と、当該外壁下地板から水平に伸びる水平部と、を有する受け部と、
前記受け部に上下方向に移動可能に固定されて、前記水平部の先端に当接可能であり、先端が当該水平部の上面よりも上方に突出した状態と、前記水平部の上面よりも下方に位置する状態と、に移行可能であり、前記外壁下地板に平行に立ち上がって形成される鉛直部、を有する移動部と、
前記外壁パネルの裏面に固定され、前記水平部の上に載置されるとともに、前記鉛直部の上端に係止可能な爪部と、を具備する、
ことを特徴とするパネル受け具。
【請求項2】
前記移動部は、前記鉛直部の下端から水平に伸びて形成され、前記水平部の下方に当該水平部に対して平行に形成される水平板部、を有しており、
前記水平板部は、前記水平部に形成されるボルト孔に螺合して当該水平部の下側に延びる移動ボルトを挿入可能な挿入孔を有し、当該移動ボルトの下端に形成されるボルト頭の上下動によって上下方向に移動するものであり、
前記ボルト頭は、外壁の下端よりも下方に配置されることを特徴とする請求項1に記載のパネル受け具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のパネル受け具と、前記外壁パネルの面外方向への荷重を受けるパネル固定具と、を備えた外壁パネル固定構造であって、
前記パネル固定具は、
前記外壁下地板に固定される平板状の基端板部と、前記基端板部と間隔をあけて平行に形成された平板状の先端板部と、前記基端板部及び前記先端板部の下端を繋ぐ中間板部と、を有する下地側部材と、
上端が前記外壁パネルの裏面に固定され、下端が前記外壁パネルとの間に前記先端板部を挟み込むパネル側部材と、
を備えることを特徴とする外壁パネル固定構造。
【請求項4】
外壁開口部を有し、複数の外壁パネルを上下方向に並べて形成した外壁構造であって、
前記外壁開口部の直上に、請求項3に記載の外壁パネル固定構造によって、下端側の実を切り落として形成された上側外壁パネルが前記外壁下地板に固定されるとともに、
前記外壁開口部の直下に、上端側の実を切り落として高さ調整した下側外壁パネルが前記外壁下地板に固定されるものであり、
前記外壁開口部の下側の前記外壁下地板に固定される取付部と、
前記下側外壁パネルの裏面に固定され、前記取付部に前記下側外壁パネルの面外方向への移動を規制するように係止される係止部と、を有することを特徴とする外壁構造。
【請求項5】
前記取付部は、前記外壁下地板に取り付けられる本体と、前記外壁下地板と平行に揺動可能に前記本体に固定される回転ヒレと、を有し、
前記係止部は前記下側外壁パネルの裏面に固定されるとともに、前記本体及び前記回転ヒレの間に挟持されることを特徴とする請求項4に記載の外壁構造。
【請求項6】
前記回転ヒレの揺動軸が前記下側外壁パネルの上端よりも上に配置され、当該揺動軸を回転操作すると、前記回転ヒレが揺動することを特徴とする請求項5に記載の外壁構造。
【請求項7】
前記係止部は弾性を有し、前記取付部に形成された係止孔又は係止突起に嵌着可能に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の外壁構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁開口部などの外壁の縁となる部分の寸法に応じて、一部を切断した外壁パネルを、外壁下地板に固定するためのパネル受け具、当該パネル受け具を用いた外壁パネル固定構造、及び、当該外壁パネル固定構造を具備する外壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、外壁下地板に外壁パネルを複数並べて取り付けることにより、外壁面を形成する構造において、外壁パネル同士を相じゃくり継ぎや本実継ぎのように継ぐことで、屋外側に目地が露出しないように形成している。そして、外壁パネルは外壁下地板に、例えば、特許文献1に示すように、外壁下地板に固定されるベース板と、当該ベース板に対して水平方向に直交するようにして折り曲げられた折り曲げ部と、当該折り曲げ部の先端に形成された係止部により構成された取り付け金具を用いて取り付けられる。この取り付け金具は、先端部が円弧状に屈曲成形された係止部は、その下面に形成された凹部において外壁パネルの雄実を係止すると共に、その上面に形成された凸部において外壁パネルの雌実を係止するように作用することで、取り付け金具が屋外側に露出することなく、外壁パネルを外壁下地板に取り付けている。
【0003】
上述のような取り付け金具は、外壁パネルの上下に形成された継ぎ部の形状を利用して外壁パネルを外壁下地板に取り付けるものであるので、例えば、窓上部又は窓下部などの寸法に合わせるために外壁パネル上下の端部を切断した場合には、当該取り付け金具で外壁パネルを取り付けることはできない。そこで、外壁パネルの切断小口にドリルなどで係止孔を形成し、当該係止孔に挿入されて係止される差込み部を有するクリップ金具と、下地材に固定されてクリップ金具の一部を受ける落とし口を備えたクリップ受け金具とにより構成される取り付け金具が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-62635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の取り付け金具は、切断小口に係止孔を穿孔するので、外壁パネルの厚さによっては切断小口の強度が弱くなる恐れがある。また、切断小口に設けられた係止孔にクリップ金具の差込み部を差し込んで固定する構造上、外壁パネルの切断小口が上向きに配置されている位置にしか設けることができない。また、外壁下地板に対する外壁パネルの水平面内方向の揺れが許容できず、例えば地震などの際に外壁パネルに加わる負荷を受け流すことができず、外壁パネルの破損などが起こりやすい。
【0006】
そこで、本発明は、外壁パネルの表面に釘などが露出することがなく、容易に施工でき、外壁パネルの下端が切断されている場合であっても取り付けることができるパネル受け具、当該パネル受け具を用いた外壁パネル固定構造、及び外壁構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のパネル受け具は、外壁パネルの荷重を受けるパネル受け具であって、前記外壁パネルが固定される外壁下地板に固定される固定板部と、当該外壁下地板から水平に伸びる水平部と、を有する受け部と、前記受け部に上下方向に移動可能に固定されて、前記水平部の先端に当接可能であり、先端が当該水平部の上面よりも上方に突出した状態と、前記水平部の上面よりも下方に位置する状態と、に移行可能であり、前記外壁下地板に平行に立ち上がって形成される鉛直部、を有する移動部と、前記外壁パネルの裏面に固定され、前記水平部の上に載置されるとともに、前記鉛直部の上端に係止可能な爪部と、を具備する、ことを特徴としている。
【0008】
本発明のパネル受け具は、前記移動部は、前記鉛直部の下端から水平に伸びて形成され、前記水平部の下方に当該水平部に対して平行に形成される水平板部、を有しており、前記水平板部は、前記水平部に形成されるボルト孔に螺合して当該水平部の下側に延びる移動ボルトを挿入可能な挿入孔を有し、当該移動ボルトの下端に形成されるボルト頭の上下動によって上下方向に移動するものであり、前記ボルト頭は、外壁の下端よりも下方に配置されることを特徴としている。
【0009】
本発明の外壁パネル固定構造は、上記のいずれかのパネル受け具と、前記外壁パネルの面外方向への荷重を受けるパネル固定具と、を備えた外壁パネル固定構造であって、前記パネル固定具は、前記外壁下地板に固定される平板状の基端板部と、前記基端板部と間隔をあけて平行に形成された平板状の先端板部と、前記基端板部及び前記先端板部の下端を繋ぐ中間板部と、を有する下地側部材と、上端が前記外壁パネルの裏面に固定され、下端が前記外壁パネルとの間に前記先端板部を挟み込むパネル側部材と、を備えることを特徴としている。
【0010】
本発明の外壁構造は、外壁開口部を有し、複数の外壁パネルを上下方向に並べて形成した外壁構造であって、前記外壁開口部の直上に、請求項3に記載の外壁パネル固定構造によって、下端側の実を切り落として形成された上側外壁パネルが前記外壁下地板に固定されるとともに、前記外壁開口部の直下に、上端側の実を切り落として高さ調整した下側外壁パネルが壁下地に固定されるものであり、前記外壁開口部の下側の前記外壁下地板に固定される取付部と、前記下側外壁パネルの裏面に固定され、前記取付部に前記外壁パネルの面外方向への移動を規制するように係止される係止部と、を有することを特徴としている。
【0011】
本発明の外壁構造は、前記取付部は、前記外壁下地板に取り付けられる本体と、前記壁パネルと平行な方向へ揺動可能に前記本体に固定される回転ヒレと、を有し、前記係止部は前記外壁パネルの裏面に固定されるとともに、前記本体及び前記回転ヒレの間に挟持されることを特徴としている。
【0012】
本発明の外壁構造は、前記回転ヒレの揺動軸が前記下側外壁パネルの上端よりも上に配置され、当該揺動軸を回転操作すると、前記回転ヒレが揺動することを特徴としている。
【0013】
本発明の外壁構造は、前記係止部は弾性を有し、前記取付部に形成された係止孔又は係止突起に嵌着可能に形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明のパネル受け具によると、外壁下地板に固定される受け部と、受け部に固定される移動部と、外壁パネルの裏面に固定される爪部とを備えており、爪部が受け部の水平部に載置されて、外壁パネルが外壁下地板に固定されるものであり、外壁パネルの切断小口に金具等を固定するものではないので、外壁パネルの切断小口の有無や切断小口の上下方向の向きにかかわらず外壁パネルを外壁下地板に固定することができる。そして、移動部の鉛直部の先端が水平部の上面よりも上方に突出した状態と、水平部の上面よりも下方に位置する状態と、に移行可能であるので、外壁パネルを配置する際には鉛直部の先端を水平部の上面よりも下方となるように配置することで、外壁パネルを水平方向な方向から当該外壁パネルを適切な位置に設置することができ、その後、鉛直部の先端が水平部の上面よりも上方に突出した状態とすることで、爪部が水平部の上に載置されるとともに、鉛直部の上端に係止されることとなり、外壁パネルを確実に固定することができる。爪部は水平部の上に載置されているので、外壁パネルの面内方向への移動は許容されており、水平外力が加わった場合には、外壁パネルがわずかに動くことで外力を受け流して外壁パネル自体の損傷を防止することができる。
【0015】
本発明のパネル受け具によると、水平板部は、水平部の下方で当該水平部に対して平行に形成されており、移動ボルトの下端に形成されるボルト頭の上下動によって上下方向に移動するものであり、当該移動ボルトのボルト頭は、外壁の下端よりも下方に配置されるので、外壁の下端から移動ボルトのボルト頭が露出することになり、水平方向からレンチなどの工具を差し込んで、移動ボルトを回転させることで、水平板部の高さを調整して、爪部が、鉛直部の上端に係止される状態とすることができ、施工性を向上させることができる。
【0016】
本発明の外壁パネル固定構造によると、パネル受け具とともに、外壁パネルの面外方向への荷重を受けるパネル固定具を備えているので、外壁パネルの面外方向への倒れをより確実に防ぐことができ、外壁パネルを外壁下地板に確実に固定することができる。
【0017】
本発明の外壁構造によると、外壁開口部の直上の外壁パネルは下端側の実を切り落として形成された上側外壁パネルであり、このような下端側を切断した外壁パネルであっても、上述の外壁パネル固定構造によって確実に固定することができる。また、外壁開口部の直下には、上端側の実を切り落として高さ調整した下側外壁パネルが壁下地に固定されるものであり、外壁開口部の下側の外壁下地板に固定される取付部と、下側外壁パネルの裏面に固定され、取付部に外壁パネルの面外方向への移動を規制するように係止される係止部と、を有するので、外壁パネルが面外方向に倒れることを防止することができる。下側外壁パネルは、下端側のさねは切り落とされていないので、下端側のさねの部分で、下側外壁パネルの鉛直荷重は受けることができ、取付部と係止部とにより、面外方向へ倒れることも防止できるので、外壁開口部の直下においても外壁パネルを外壁下地板に確実に固定することができる。
【0018】
本発明の外壁構造によると、取付部は、外壁下地板に取り付けられる本体と、外壁下地板と平行な方向へ揺動可能に前記本体に固定される回転ヒレと、を有し、係止部は下側外壁パネルの裏面に固定されるとともに、本体及び回転ヒレの間に挟持されるものであるので、下側外壁パネルの裏面に固定される係止部と干渉しないように回転ヒレを回転させた状態で、下側壁パネルを適切な位置に配置し、その後回転ヒレを回転させて本体と回転ヒレとの間に係止部を挟持することができ、下側外壁パネルの施工を容易なものとすることができる。
【0019】
本発明の外壁構造によると、回転ヒレの揺動軸が下側外壁パネルの上端よりも上に配置され、揺動軸を回転操作すると、回転ヒレが揺動するので、揺動軸は下側外壁パネルよりも上側に露出しており、回転ヒレの回転操作を容易に行うことができる。
【0020】
本発明の外壁構造によると、係止部は弾性を有し、取付部に形成された係止孔又は係止突起に嵌着可能に形成されているので、下側外壁パネルを固定する際に下側外壁パネルを外壁下地板の屋外側から押し付けることで、係止部が係止孔又は係止突起に嵌着して固定されるので、下側外壁パネルの施工を容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】外壁構造の構成を示す断面図。
図2】外壁構造の構成を示す正面図。
図3】一般外壁パネルの構成を示す外観斜視図。
図4】(A)はパネル受け具の構成を示す斜視図、(B)は正面図。
図5】受け部の構成を示す斜視図。
図6】移動部及び移動ボルトの構成を示す斜視図。
図7】爪部の構成を示す斜視図。
図8】外壁パネル固定構造の施工順序の内、パネル受け具を用いる部分を説明する図。
図9】パネル固定具の構成を示す斜視図。
図10】外壁パネル固定構造の施工順序の内、パネル固定具を用いる部分を説明する図。
図11】パネル保持具の構成を示す斜視図。
図12】外壁パネル固定構造の施工順序の内、パネル保持具を用いる部分を説明する図。
図13】取付部の構造を説明する正面図。
図14】取付部及び係止部を用いて、外壁下地板に下側外壁パネルを固定した構造を示す図。
図15】第一変形例の取付部及び係止部を用いて、外壁下地板に下側外壁パネルを固定した構造を示す図。
図16】第二変形例の取付部及び係止部を用いて、外壁下地板に下側外壁パネルを固定した構造を示す図。
図17】第三変形例の取付部及び係止部を用いて、外壁下地板に下側外壁パネルを固定した構造を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、パネル受け具1、外壁パネル固定構造2、及び外壁構造3の実施形態について、各図を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態における外壁パネル固定構造2は、外壁パネルのうち、下端さね5及び裏さね11を含む下側部分が切り落とされた上側外壁パネル4を外壁下地板9に固定する外壁パネル固定構造2であり、本実施形態におけるパネル受け具1は当該外壁パネル固定構造2において用いられるものである。具体的には、外壁開口部6の直上に配置される上側外壁パネル4を外壁下地板9に固定するものである。また、本実施形態における外壁構造3は、図1及び図2に示すように、外壁開口部6を有し、複数の外壁パネルを上下方向に並べて形成した外壁構造3である。
【0023】
まず、外壁開口部6の直上及び直下にそれぞれ設けられる上側外壁パネル4及び下側外壁パネル7以外の一般外壁パネル8の構成及び固定構造について説明する。一般外壁パネル8は、図1に示すように、それぞれ一般外壁パネル8の上端及び下端に形成される上端さね12及び裏さね11が外壁下地板9に固定された固定金物10に嵌合することで、外壁下地板9に固定される。一般外壁パネル8は、図3に示すように、陶製のサイディング材であり、水平方向に長く鉛直方向に短い矩形に形成されている。一般外壁パネル8の表面は凹凸の化粧模様が形成され、裏面は平面状に形成されている。一般外壁パネル8の上端は、裏面側が上方に突出する上端さね12が形成されており、表面側は裏面側に比べて低くなるように形成されている。また、一般外壁パネル8の下端は、表面側が下方に突出する下端さね5が形成されており、裏面側にも表面側よりも短く下方に突出する裏さね11が形成されており、下端さね5と裏さね11との間に下端溝が形成されている。
【0024】
一般外壁パネル8は、図1に示すように、外壁下地板9にビスで固定される固定金物10によって上端に形成された上端さね12及び下端に形成された裏さね11が係止されて、外壁下地板9に固定されている。固定金物10は上下の外壁パネルが突き合わせられる位置の外壁下地板9に固定されており、1つの固定金物10で上下2つの外壁パネルを固定するものである。一般外壁パネル8は、例えば高さ方向に約300mm、幅方向に約1500mmで、厚さは約18.5mmに形成されている。なお、幅方向の長さは一般外壁パネル8が設置される位置によって異なる寸法となる。一般外壁パネル8は、高さ方向及び幅方向に複数枚並べて配置される。本実施形態の外壁面には、腰窓の外壁開口部6が配置されている。外壁開口部6の両側に配置される一般外壁パネル8は、幅が約240mmに形成されている。外壁開口部6は、幅が約1000mmで高さが約700mmに形成されている。なお、本発明における外壁開口部6は、腰窓に限るものではない。
【0025】
また、外壁開口部6の直上に配置される上側外壁パネル4、及び、外壁開口部6の直下に配置される下側外壁パネル7は、外壁開口部6の上下の外壁パネルの納まり寸法に合わせるために、外壁開口部6に向き合う上端又は下端を切り落として形成した外壁パネルである。
【0026】
次に、外壁開口部6の直上に配置される上側外壁パネル4を外壁下地板9に固定する外壁パネル固定構造2について説明する。外壁パネル固定構造2は、当該上側外壁パネル4の面外方向の荷重を受けるパネル受け具1と、外壁パネル4の面外方向への荷重を受けるパネル固定具13と、外壁パネル4の鉛直荷重を受けるパネル保持具と、を備えている。外壁パネル4の面外方向への荷重は、外壁パネル4が屋外側に倒れる方向、又は、屋外側に脱落する方向への荷重である。
【0027】
パネル受け具1は、図4に示すように、外壁下地板9に固定される受け部14と、受け部14に上下方向に移動可能に固定される移動部15と、上側外壁パネル4の裏面に固定される爪部16と、を具備している。受け部14は、図5に示すように、外壁下地板9に固定される矩形平板状の固定板部17と、固定板部17の下端から水平方向に延びて形成される矩形平板状の水平部18と、で形成されるアングル材である。固定板部17は鉛直方向に延びており、外壁下地板9に固定するビス孔19が形成されている。水平部18には、2箇所にボルト孔20が形成されている。ボルト孔20には、それぞれ移動ボルト21が下方から挿入されて螺合されており、移動ボルト21のボルト頭25は当該移動ボルト21の下端に配置される。移動ボルト21を締結方向又は弛緩方向に回転させることにより、移動ボルト21は水平部18に対して上下に移動する。
【0028】
移動部15は、図4及び図6に示すように、外壁下地板9に平行に立ち上がって形成される鉛直部22と、鉛直部22の下端から水平に伸びて形成される水平板部23と、を有する。水平板部23は、水平部18の下方に当該水平部18に対して平行に形成されており、移動ボルト21が挿入される挿入孔24を有している。挿入孔24に挿入された移動ボルト21のボルト頭25が水平板部23に引っ掛かっており、移動ボルト21のボルト頭25の上下動に伴って、水平板部23が水平部18に接近又は離反し、移動部15が全体として上下動する。水平板部23の両端は上方に立ち上がる立ち上がり部26が形成されている。立ち上がり部26は、その上端が水平部18の下面に当接することで移動部15の上方への移動を規制しており、移動部15が上下方向に移動できる範囲を制限している。鉛直部22の上端は水平部18の先端に当接可能に配置されている。鉛直部22の上端は、移動部15の上下動により、鉛直部22の上端は、鉛直部22の上端が当該水平部18の上面よりも上方に突出した状態と、水平部18の上面よりも下方に位置する状態と、に移行となっている。
【0029】
爪部16は、図7に示すように、弾性を有する金属板を成形して形成されており、上部27が、外壁パネルの裏面に固定される平板上に形成されており、下部28が湾曲し、図4及び図8に示すように、その下端が水平部18の上に載置されるとともに、鉛直部22の上端に係止可能となっている。爪部16の上部27には固定ビスが挿入される固定孔29が形成されており、固定孔29を通して上側外壁パネル4の裏面にビスを打ち込むことで、上側外壁パネル4に爪部16を固定している。
【0030】
上側外壁パネル4を外壁下地板9に固定する際には、図8(A)に示すように、裏面に爪部16を固定した上側外壁パネル4を、受け部14及び移動部15を固定した外壁下地板9に接近させて、図8(B)に示すように、爪部16の下部を水平部18の上に載置する。このとき、移動部15の鉛直部22の上端は、水平部18の先端よりも低く配置されており、爪部16を水平部18の上に載置する際の妨げにならない。その後、上側外壁パネル4の下端よりも下方に配置されている移動ボルト21のボルト頭25を、水平方向からレンチなどの工具を差し込んで、移動ボルト21を回転させ、移動部15の高さを調整して、図8(C)に示すように、鉛直部22の上端を水平部18の先端から上方に突出するように配置することで、爪部16が、鉛直部22の上端に引っ掛かって係止される状態とすることができる。そして、その後、図8(D)に示すように、上側外壁パネル4の上端に形成される上端さね12に固定金物10を嵌合させて、外壁下地板9に固定金物10をビス固定し、上側外壁パネル4の上に配置される一般外壁パネル8の下端に形成される裏さね11を、当該固定金物10に嵌合させる。
【0031】
なお、本実施形態においては、パネル受け具1は、上側外壁パネル4を外壁下地板9に固定する際に用いているが、パネル受け具1は、外壁開口部6の下側に配置される下側外壁パネル7を固定する際に用いるものであってもよい。また、パネル受け具1は、外壁開口部6の周囲に外壁パネル4,7を固定するものに限定されず、外壁の下端部などで、割付の都合上、一般外壁パネル8を切断する必要がある部分における切断した外壁パネルを固定する際に用いるものであってもよい。
【0032】
このように、本実施形態のパネル受け具1は、外壁開口部6の上側に配置される上側外壁パネル4のように、一般外壁パネル8の下端に形成される下端さね5及び裏さね11を含む部分が切り落とされている場合であっても、上側外壁パネル4の面外方向への荷重を受けることができる。そして、移動部15の鉛直部22の先端が水平部18の上面よりも上方に突出した状態とすることで、爪部16が水平部18の上に載置されるとともに、鉛直部22の上端に係止されることとなり、上側外壁パネル4の面外方向への外れを防ぐことができる。
【0033】
上側外壁パネル4の面外方向への荷重を受けるパネル固定具13は、図9に示すように、外壁下地板9に固定される下地側部材30と、外壁パネルの裏面に固定されるパネル側部材31と、を備えている。下地側部材30は、平板を2回折り曲げて側面視Jの字状に形成されており、外壁下地板9に固定される平板状の基端板部32と、当該基端板部32と間隔をあけて平行に形成された平板状の先端板部33と、基端板部32及び先端板部33の下端を繋ぐ中間板部34と、を有している。基端板部32は、先端板部33よりも鉛直方向の長さが低く形成されており、2箇所にビス挿入孔35が設けられて、ビス挿入孔35を通して取付ビス36を外壁下地板9に打ち込むことで、下地側部材30が外壁下地板9に固定される。
【0034】
先端板部33は、両側の下部に、取付ビス36を基端板部32のビス挿入孔35に挿入する際に工具が干渉しないための切り欠き37が形成された平板状であり、基端板部32よりも上方に延びて形成されている。外壁下地板9に基端板部32が固定されたときに、先端板部33は外壁下地板9と平行に配置され、上方に延びている。中間板部34は基端板部32の下端から折れ曲がって先端板部33の下端に延びて形成される平板状である。
【0035】
また、パネル側部材31は、上部が上側外壁パネル4の裏面に固定される平板状であり、下部が上側外壁パネル4の裏面から離れる方向に突出するとともに、突出端から湾曲して上側外壁パネル4に向かって斜め下方に延びて形成されるバネ鋼製である。図10(A)(B)に示すように、上側外壁パネル4を下地側部材30の先端板部33に向かって移動させて、当該先端板部33を上側外壁パネル4とパネル側部材31との間に挟み込むように配置する。このように、外壁下地板9に固定される下地側部材30の先端板部33を、上側外壁パネル4に固定されるパネル側部材31と外壁パネルとの間に挟み込むことで、上側外壁パネル4の面外方向への荷重を受けることができる。
【0036】
そして、図10(C)に示すように、上側外壁パネル4の上端に形成された上端さね12に固定金物10を嵌合して、当該固定金物10を外壁下地板9に固定し、一般外壁パネル8と同様に上端さね12固定される。当該固定金物10は、上側外壁パネル4の上端さね12と、上側外壁パネル4の直上に配置される一般外壁パネル8の下端に形成された裏さね11とを係止する。なお、パネル受け具1及びパネル固定具13は、上側外壁パネル4の幅方向に並んで重なる高さに配置されており、図8又は図10において重なって配置されるものであるが、図示の都合上、図8においてはパネル固定具13の記載を省略し、図10においてはパネル受け具1の記載を省略している。
【0037】
上側外壁パネル4の鉛直方向への荷重を受けるパネル保持具60は、図11に示すように、外壁下地板9に固定される荷重受け具52と、上側外壁パネル4の裏面に固定されるパネル載置具53と、を備える。荷重受け具52は、側面視L字状に折り曲げて形成されており、外壁下地板9にビスで固定される鉛直に延びる平板状の下地固定面部55と、下地固定面部55の下端から水平な屋外方向に延びる水平面部54とを有する。下地固定面部55は、上端に外壁下地板9に固定する際に位置決めするためのV溝が形成されるとともに、外壁下地板9に固定する際にビスを挿入するビス孔が形成されている。
【0038】
パネル載置具53は、上側外壁パネル4の裏面にビスで固定される背面板56と、背面板56の両側からそれぞれ伸びる2つの側面板57と、2つの側面板57の下端の間に水平に架かる下面板58と、下面板58に形成されたボルト孔に螺着して、その先端が下面板58の下方に突出する高さ調整ボルト59と、を有する。
【0039】
図12(A)に示すように、荷重受け具52が外壁下地板に固定され、パネル載置具53が上側外壁パネル4の裏面に固定された状態で、図12(B)に示すように、パネル載置具53の高さ調整ボルト59の先端を、荷重受け具52の水平面部54に載置することで、上側外壁パネル4の鉛直荷重をパネル保持具60で受けることができる。なお、高さ調整ボルト59を回転させて、当該高さ調整ボルト59の下面板58から下方への突出長さを変更することで、上側外壁パネル4の高さを調整することができる。
【0040】
このように、上側外壁パネル4を外壁下地板9に固定する本実施形態の外壁パネル固定構造2によると、上側外壁パネル4の面外方向への荷重を受けるパネル受け具1及びパネル固定具13と、上側外壁パネル4の鉛直方向への荷重を受けるパネル保持具60と、を備えているので、外壁開口部6の直上の外壁パネルを配置する寸法に応じて、下端に設けられた裏さね11が切り落とされており、下端側を固定金物10で固定することができない上側外壁パネル4を容易に施工性良く固定することができ、上側外壁パネル4の面外方向の荷重及び鉛直方向の荷重のいずれに対しても、上側外壁パネル4を外壁下地板9に確実に固定することができる。
【0041】
次に、外壁開口部6の直下に配置される下側外壁パネル7を外壁下地板9に固定する構造について説明する。下側外壁パネル7は一般外壁パネル8から上端さね12を含む上部を切り落として形成されている。下側外壁パネル7は、図13及び図14に示すように、下端に形成された裏さね11が、外壁下地板9に固定された固定金物10に固定されており、固定金物10が下側外壁パネル7の鉛直方向の荷重を受けている。そして、外壁開口部6の下側の外壁下地板9は取付部38が固定されており、下側外壁パネル7の裏面には係止部39が固定されている。係止部39は、取付部38に係止されることによって、下側外壁パネル7の面外方向への移動を規制している。
【0042】
本実施形態における取付部38は、外壁下地板9に取り付けられる本体40と、外壁下地板9と平行に揺動可能に本体40に固定される回転ヒレ41と、を有している。本体40は、金属板を折り曲げて形成したものであり、外壁下地板9に固定される取付面板42と、回転ヒレ41が固定されるヒレ固定板43と、取付面板42及びヒレ固定板43の下端同士を接続する接続部と、で形成されている。取付面板42とヒレ固定板43とは距離をあけて互いに平行であり、ヒレ固定板43の上端部に回転ヒレ41の揺動軸44が形成されている。揺動軸44は、ヒレ固定板43に対して回転可能であるとともに、回転ヒレ41に対して回転不能であり、揺動軸44を回転させることで回転ヒレ41が揺動する。回転ヒレ41はヒレ固定板43に対して揺動可能であり、当該ヒレ固定板43との間に間隙が形成されている。揺動軸44は、下側外壁パネル7の上端よりも上に配置され、当該揺動軸44を下側外壁パネル7の屋外側から回転操作可能となっている。
【0043】
係止部39は、下側外壁パネル7の裏面にビスなどで固定されて、取付部38の回転ヒレ41と本体40のヒレ固定板43との間に挿入されることで、下側外壁パネル7の面外方向への荷重を外壁下地板9に伝達する。係止部39は、下側外壁パネル7の裏面に固定される下固定部45と、下側外壁パネル7の裏面から距離を離して平行に設けられ、回転ヒレ41とヒレ固定板43との間に挿入される挿入部46とを有している。
【0044】
このように、取付部38と係止部39とによって下側外壁パネル7の面外方向への荷重を受けることができ、上端さね12が切り落とされた下側外壁パネル7であっても、確実に固定することができる。また、係止部39が本体40及び回転ヒレ41の間に挟持されることで、下側外壁パネル7を固定するものであるので、下側外壁パネル7の裏面に固定される係止部39と干渉しないように回転ヒレ41を回転させた状態で、下側外壁パネル7を適切な位置に配置し、その後回転ヒレ41を回転させて本体40と回転ヒレ41との間に係止部39を挟持することができ、下側外壁パネル7の施工を容易なものとすることができる。
【0045】
なお、取付部38及び係止部39は、上述のものに限定されるものではない。次に、取付部38及び係止部39の第一から第三変形例について説明する。第一から第三変形例の係止部39a,b,cは、弾性を有し、取付部38a,b,cに形成された係止孔50又は係止突起49に嵌着可能に形成されている。第一変形例の取付部38aは、例えば、図15に示すように、外壁下地板9にビス固定される固定基部47と、固定基部47の上端から屋外方向に突出する突出部48と、を有するアングル状に形成されている。突出部48はその先端が下方に折れ曲がった係止突起49が形成されている。また、係止部39aは、バネ鋼で形成され、下側外壁パネル7の裏面にビス固定されており、上部が湾曲して係止突起49に嵌着するように形成されている。
【0046】
また、第二変形例の取付部38は、例えば、図16に示すように、外壁下地板9にビス固定される固定基部47と、固定基部47の上端から屋外方向に突出する突出部48と、を有するアングル状に形成されている。突出部48はその中間に係止孔50が形成されている。また、係止部39は、バネ鋼で形成され、下側外壁パネル7の裏面にビス固定されており、上部が湾曲して突出部48に当接し、係止孔50に嵌着するように形成されている。
【0047】
さらに、第三変形例の取付部38は、例えば、図17に示すように、外壁下地板9にビス固定される固定基部47と、固定基部47の上端から屋外方向に突出する突出部48と、を有するアングル状に形成されている。突出部48はその中間に係止孔50が形成されている。また、係止部39は、バネ鋼で形成され、下側外壁パネル7の裏面にビス固定されており、下部が湾曲して上下に分離して挟持部51を形成しており、突出部48を上下から挟み込んで、係止孔50に嵌着するように形成されている。
【0048】
このように第一変形例から第三変形例の取付部38及び係止部39を用いると、下側外壁パネル7に係止部39を固定し、外壁下地板9に取付部38を固定し、下側外壁パネル7を外壁下地板9に接近させることで、特別な操作を行うことなく、下側外壁パネル7を固定することができる。
【0049】
本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係るパネル受け具1、外壁パネル固定構造2、及び外壁構造3は、例えば陶製の外壁パネルを固定するためのパネル受け具1、当該パネル受け具1を用いた外壁パネル固定構造2、及び外壁構造3として好適である。
【符号の説明】
【0051】
1 パネル受け具
2 外壁パネル固定構造
3 外壁構造
4 上側外壁パネル
6 外壁開口部
9 外壁下地板
13 パネル固定具
14 受け部
15 移動部
16 爪部
17 固定板部
18 水平部
21 移動ボルト
22 鉛直部
23 水平板部
30 下地側部材
31 パネル側部材
38 取付部
39 係止部
40 本体
41 回転ヒレ
44 揺動軸
48 突出部
49 係止突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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図16
図17