(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】光電センサ及び表示方法
(51)【国際特許分類】
G01J 1/42 20060101AFI20240905BHJP
H01H 35/00 20060101ALI20240905BHJP
H03K 17/78 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
G01J1/42 N
H01H35/00 E
H03K17/78 D
(21)【出願番号】P 2018113432
(22)【出願日】2018-06-14
【審査請求日】2020-12-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】大中 頌一
(72)【発明者】
【氏名】飯田 雄介
(72)【発明者】
【氏名】安藤 信太郎
(72)【発明者】
【氏名】原田 治
【審査官】平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-073322(JP,A)
【文献】特開2017-073723(JP,A)
【文献】特開2013-109593(JP,A)
【文献】特開平05-298049(JP,A)
【文献】特表2014-502445(JP,A)
【文献】特開2013-246591(JP,A)
【文献】特開2012-073736(JP,A)
【文献】特開2000-276280(JP,A)
【文献】特開2015-082775(JP,A)
【文献】特開2003-097983(JP,A)
【文献】特開2016-133912(JP,A)
【文献】特開2015-081869(JP,A)
【文献】特開2007-093464(JP,A)
【文献】特開2007-233024(JP,A)
【文献】国際公開第2014/167378(WO,A2)
【文献】特開2019-061888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 1/42 - G01J 1/46
G01J 1/02
G01B 11/00 - G01B 11/30
G01C 3/00 - G01C 3/32
G01S 7/48 - G01S 7/51
G01S 17/00 - G01S 17/95
G01V 8/10 - G01V 8/26
H01H 35/00
H01L 31/12 - H01L 31/16
H03K 17/78 - H03K 17/795
G06F 3/01
G06F 3/048- G06F 3/0489
G09G 5/00 - G09G 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電センサであって、
矩形状を有する表示部と、
前記表示部に表示させる情報を制御する表示制御部と、を備え、
前記情報は、前記光電センサが設定モードであるときの設定項目及び設定内容を含み、
前記表示制御部は、
前記設定モードにおける複数の前記設定項目のうちの一つを選択させる間、前記表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータと前記表示部の長手方向及び短手方向の他方に延びる第2インジケータとのうち、前記第2インジケータを非表示にするとともに前記第1インジケータを前記表示部に表示させ、
選択中の前記設定項目における選択肢である複数の前記設定内容のうちの一つを選択させる間、前記第1インジケータと前記第2インジケータとのうち、前記第1インジケータを非表示にするとともに前記第2インジケータを前記表示部に表示させる、
光電センサ。
【請求項2】
前記設定内容が数値であるときに、前記第2インジケータは、前記複数の設定内容における上限値及び下限値に対して選択中の前記設定内容の数値の相対的位置を示すバーを含む、
請求項1に記載の光電センサ。
【請求項3】
前記設定内容が数値以外であるときに、前記第2インジケータは、前記複数の設定内容の数に応じた複数の記号を含む、
請求項1又は2に記載の光電センサ。
【請求項4】
前記表示制御部は、
選択中の前記設定項目
において前記複数の設定内容のうちの一の前記設定内容から他の前記設定内容に変更する際に、該他の設定内容をアニメーションで前記表示部に表示させる、
請求項3に記載の光電センサ。
【請求項5】
前記第1インジケータは、前記複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の光電センサ。
【請求項6】
前記表示部は、前記設定項目を表示するための第1領域と、前記設定内容を表示するための第2領域と、を含み、
前記表示制御部は、
前記複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の前記設定項目の現在の前記設定内容を前記第2領域に表示させるとともに、選択中の前記設定項目を前記第1領域に反転表示させ、
前記複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された前記設定項目を前記第1領域に表示させるとともに、選択中の前記設定内容を前記第2領域に反転表示させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の光電センサ。
【請求項7】
前記表示部は、前記設定項目を表示するための第1領域と、前記設定内容を表示するための第2領域と、を含み、
前記表示制御部は、
前記複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の前記設定項目の現在の前記設定内容を前記第2領域に表示させるとともに、選択中の前記設定項目を前記第1領域に点滅表示又は下線表示させ、
前記複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された前記設定項目を前記第1領域に表示させるとともに、選択中の前記設定内容を前記第2領域に点滅表示又は下線表示させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の光電センサ。
【請求項8】
前記設定項目及び前記設定内容を選択させるための2つのボタンをさらに備える、
請求項1から7のいずれか一項に記載の光電センサ。
【請求項9】
矩形状を有する表示部を備える光電センサの表示方法であって、
前記光電センサの設定モードにおける複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、前記表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータと前記表示部の長手方向及び短手方向の他方に延びる第2インジケータとのうち、前記第2インジケータを非表示にするとともに前記第1インジケータを前記表示部に表示制御部が表示させる第1ステップと、
選択中の前記設定項目における選択肢である複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、前記第1インジケータと前記第2インジケータとのうち、前記第1インジケータを非表示にするとともに前記第2インジケータを前記表示部に前記表示制御部が表示させる第2ステップと、を含む
表示方法。
【請求項10】
前記設定内容が数値であるときに、前記第2インジケータは、前記複数の設定内容における上限値及び下限値に対して選択中の前記設定内容の数値の相対的位置を示すバーを含む、
請求項9に記載の表示方法。
【請求項11】
前記設定内容が数値以外であるときに、前記第2インジケータは、前記複数の設定内容の数に応じた複数の記号を含む、
請求項9又は10に記載の表示方法。
【請求項12】
前記第2ステップは、選択中の前記設定項目
において前記複数の設定内容のうちの一の前記設定内容から他の前記設定内容に変更する際に、該他の設定内容をアニメーションで前記表示部に前記表示制御部が表示させることを含む、
請求項11に記載の表示方法。
【請求項13】
前記第1インジケータは、前記複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含む、
請求項9から12のいずれか一項に記載の表示方法。
【請求項14】
前記表示部は、前記設定項目を表示するための第1領域と、前記設定内容を表示するための第2領域と、を含み、
前記第1ステップは、選択中の前記設定項目の現在の前記設定内容を前記第2領域に前記表示制御部が表示させるとともに、選択中の前記設定項目を前記第1領域に前記表示制御部が反転表示させることを含み、
前記第2ステップは、選択された前記設定項目を前記第1領域に前記表示制御部が表示させるとともに、選択中の前記設定内容を前記第2領域に前記表示制御部が反転表示させることを含む、
請求項9から13のいずれか一項に記載の表示方法。
【請求項15】
前記表示部は、前記設定項目を表示するための第1領域と、前記設定内容を表示するための第2領域と、を含み、
前記第1ステップは、選択中の前記設定項目の現在の前記設定内容を前記第2領域に前記表示制御部が表示させるとともに、選択中の前記設定項目を前記第1領域に前記表示制御部が点滅表示又は下線表示させることを含み、
前記第2ステップは、選択された前記設定項目を前記第1領域に前記表示制御部が表示させるとともに、選択中の前記設定内容を前記第2領域に前記表示制御部が点滅表示又は下線表示させることを含む、
請求項9から13のいずれか一項に記載の表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電センサ及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光電センサとして、しきい値を調整するためにダウンボタンを短押しすると、ダウンボタンの操作を認識したことを明示するためにダウンキャラクタが点滅するものが知られている(特許文献1参照)。この光電センサは、スイッチ操作が光電センサに反映されていることを目で確認できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、光電センサにおいて設定を変更する場合、複数の設定項目の中から所望の設定項目を選択した上で、その設定項目で設定可能な複数の設定内容の中から所望の設定内容を選択していた。
【0005】
一方、光電センサは一層の小型化が求められており、設定項目及び設定内容を表示する表示部の設置領域は限られている。そのため、利用者は、表示範囲の限られた表示部に表示された情報から、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを認識するのが困難であった。その結果、利用者は、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを理解するために、取扱説明書やマニュアル等を参照する必要があった。
【0006】
そこで、本発明は、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを認識しやすい光電センサ及び表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る光電センサは、矩形状を有する表示部と、表示部に表示させる情報を制御する表示制御部と、を備え、表示制御部は、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータを表示部に表示させ、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の他方に延びる第2インジケータを表示部に表示させる。
【0008】
この態様によれば、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータが表示部に表示され、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の他方に延びる第2インジケータが表示部に表示される。ここで、光電センサの取扱説明書等には、設定項目を選択する際に表示部の短手方向、例えば縦(上下)方向に画面が遷移し、設定内容を選択する際に表示部の長手方向、例えば横(左右)方向に画面が遷移することが記載されている。そのため、利用者はこの画面遷移のマトリックス構造を直感的に理解可能であると考えられる。設定項目の選択中に表示部の短手方向に延びる第1インジケータを表示させ、設定内容の選択中に表示部の長手方向に延びる第2インジケータを表示させることにより、第1インジケータが延びる方向と設定項目の画面遷移の方向とが一致し、第2インジケータが延びる方向と設定内容の画面遷移の方向とが一致するので、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者が認識しやすくなる。
【0009】
前述した態様において、設定内容が数値であるときに、第2インジケータは、複数の設定内容における上限値及び下限値に対して選択中の設定内容の数値の相対的位置を示すバーを含んでもよい。
【0010】
この態様によれば、第2インジケータが、複数の設定内容における上限値及び下限値に対して選択中の設定内容の数値の相対的位置を示すバーを含む。これにより、選択中の設定内容の数値から上限値及び下限値までの差がおおよそどの程度であるかを、利用者に視覚的に伝えることができる。
【0011】
前述した態様において、設定内容が数値以外であるときに、第2インジケータは、複数の設定内容の数に応じた複数の記号を含んでもよい。
【0012】
この態様によれば、第2インジケータが、複数の設定内容の数に応じた複数の記号を含む。これにより、選択可能な設定内容の数を利用者に視覚的に伝えることができる。
【0013】
前述した態様において、表示制御部は、選択中の設定項目を複数の設定内容のうちの一の設定内容から他の前記設定内容に変更する際に、他の設定内容をアニメーションで表示部に表示させてもよい。
【0014】
この態様によれば、選択中の設定項目を複数の設定内容のうちの一の設定内容から他の設定内容に変更する際に、他の設定項目がアニメーションで表示部に表示される。これにより、一の設定内容から他の設定内容に変更されたことを、利用者に視覚的に伝えることができる。
【0015】
前述した態様において、第1インジケータは、複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含んでもよい。
【0016】
この態様によれば、第1インジケータは、複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含む。ここで、光電センサは、操作の煩雑さを避けるために、設定項目を所定の数に制限しているが、詳細設定が可能に変更されると、設定項目の数を増やすことができる機能を持つものがある。よって、設定項目数が可変の光電センサにおいて、第1インジケータが複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含むことにより、選択可能な設定項目の数の目安を利用者に視覚的に伝えることができる。
【0017】
前述した態様において、表示部は、設定項目を表示するための第1領域と、設定内容を表示するための第2領域と、を含み、表示制御部は、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の設定項目の現在の設定内容を第2領域に表示させるとともに、選択中の設定項目を第1領域に反転表示させ、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された設定項目を第1領域に表示させるとともに、選択中の設定内容を第2領域に反転表示させてもよい。
【0018】
この態様によれば、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の設定項目の現在の設定内容が第2領域に表示されるとともに、選択中の設定項目が第1領域に反転表示され、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された設定項目が第1領域に表示されるとともに、選択中の設定内容が第2領域に反転表示される。これにより、設定項目及び設定内容を同時に表示させることができるとともに、表示部における表示領域が固定されるので、設定項目及び設定内容を取り違えるおそれを低減することができる。また、設定項目を選択させる間、選択中の設定項目が反転表示され、設定内容を選択させる間、選択中の設定内容が反転表示されるので、たとえ表示部が白黒等の2色のみを表示可能な場合でも、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者がさらに認識しやすくなる。
【0019】
前述した態様において、表示部は、設定項目を表示するための第1領域と、設定内容を表示するための第2領域と、を含み、表示制御部は、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の設定項目の現在の設定内容を第2領域に表示させるとともに、選択中の設定項目を第1領域に点滅表示又は下線表示させ、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された設定項目を第1領域に表示させるとともに、選択中の設定内容を第2領域に点滅表示又は下線表示させてもよい。
【0020】
この態様によれば、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の設定項目の現在の設定内容が第2領域に表示されるとともに、選択中の設定項目が第1領域に点滅表示又は下線表示され、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された設定項目が第1領域に表示されるとともに、選択中の設定内容が第2領域に点滅表示又は下線表示される。これにより、設定項目及び設定内容を同時に表示させることができるとともに、表示部における表示領域が固定されるので、設定項目及び設定内容を取り違えるおそれを低減することができる。また、設定項目を選択させる間、選択中の設定項目が点滅表示又は下線表示され、設定内容を選択させる間、選択中の設定内容が点滅表示又は下線表示されるので、たとえ表示部が白黒等の2色のみを表示可能な場合でも、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者がさらに認識しやすくなる。
【0021】
前述した態様において、設定項目及び設定内容を選択させるための2つのボタンをさらに備えてもよい。
【0022】
この態様によれば、設定項目及び設定内容を選択させるための2つのボタンをさらに備える。これにより、ボタンの設置領域を小さくすることができ、光電センサを容易に小型化することができる。
【0023】
本発明の他の態様に係る表示方法は、矩形状を有する表示部を備える光電センサの表示方法であって、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータを表示部に表示制御部が表示させる第1ステップと、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第2インジケータを表示部に表示制御部が表示させる第2ステップと、を含む。
【0024】
この態様によれば、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータが表示部に表示され、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、表示部の長手方向及び短手方向の一方に延びる第2インジケータが表示部に表示される。ここで、光電センサの取扱説明書等には、設定項目を選択する際に表示部の短手方向、例えば縦(上下)方向に画面が遷移し、設定内容を選択する際に表示部の長手方向、例えば横(左右)方向に画面が遷移することが記載されている。そのため、利用者はこの画面遷移のマトリックス構造を直感的に理解可能であると考えられる。設定項目の選択中に表示部の短手方向に延びる第1インジケータを表示させ、設定内容の選択中に表示部の長手方向に延びる第2インジケータを表示させることにより、第1インジケータが延びる方向と設定項目の画面遷移の方向とが一致し、第2インジケータが延びる方向と設定内容の画面遷移の方向とが一致するので、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者が認識しやすくなる。
【0025】
前述した態様において、設定内容が数値であるときに、前記第2インジケータは、複数の設定内容における上限値及び下限値に対して選択中の設定内容の数値の相対的位置を示すバーを含んでもよい。
【0026】
この態様によれば、第2インジケータが、複数の設定内容における上限値及び下限値に対して選択中の設定内容の数値の相対的位置を示すバーを含む。これにより、選択中の設定内容の数値から上限値及び下限値までの差がおおよそどの程度であるかを、利用者に視覚的に伝えることができる。
【0027】
前述した態様において、設定内容が数値以外であるときに、第2インジケータは、複数の設定内容の数に応じた複数の記号を含んでもよい。
【0028】
この態様によれば、第2インジケータが、複数の設定内容の数に応じた複数の記号を含む。これにより、選択可能な設定内容の数を利用者に視覚的に伝えることができる。
【0029】
前述した態様において、第2ステップは、選択中の設定項目を複数の設定内容のうちの一の設定内容から他の設定内容に変更する際に、該他の設定内容をアニメーションで表示部に表示制御部が表示させることを含んでもよい。
【0030】
この態様によれば、選択中の設定項目を複数の設定内容のうちの一の設定内容から他の設定内容に変更する際に、他の設定項目がアニメーションで表示部に表示される。これにより、一の設定内容から他の設定内容に変更されたことを、利用者に視覚的に伝えることができる。
【0031】
前述した態様において、第1インジケータは、複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含んでもよい。
【0032】
この態様によれば、第1インジケータは、複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含む。ここで、光電センサは、操作の煩雑さを避けるために、設定項目を所定の数に制限しているが、詳細設定が可能に変更されると、設定項目の数を増やすことができる機能を持つものがある。よって、設定項目数が可変の光電センサにおいて、第1インジケータが複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含むことにより、選択可能な設定項目の数の目安を利用者に視覚的に伝えることができる。
【0033】
前述した態様において、表示部は、設定項目を表示するための第1領域と、設定内容を表示するための第2領域と、を含み、第1ステップは、選択中の設定項目の現在の設定内容を第2領域に表示制御部が表示させるとともに、選択中の設定項目を第1領域に表示制御部が反転表示させることを含み、第2ステップは、選択された設定項目を第1領域に表示制御部が表示させるとともに、選択中の設定内容を第2領域に表示制御部が反転表示させることを含んでもよい。
【0034】
この態様によれば、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の設定項目の現在の設定内容が第2領域に表示されるとともに、選択中の設定項目が第1領域に反転表示され、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された設定項目が第1領域に表示されるとともに、選択中の設定内容が第2領域に反転表示される。これにより、設定項目及び設定内容を同時に表示させることができるとともに、表示部における表示領域が固定されるので、設定項目及び設定内容を取り違えるおそれを低減することができる。また、設定項目を選択させる間、選択中の設定項目が反転表示され、設定内容を選択させる間、選択中の設定内容が反転表示されるので、たとえ表示部が白黒等の2色のみを表示可能な場合でも、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者がさらに認識しやすくなる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを認識しやすい光電センサ及び表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1は、実施形態に係る光電センサの構成を例示するブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した光電センサの検出原理を例示する模式図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る光電センサの設定モードにおいてディスプレイに表示される画面の遷移を例示する図である。
【
図6】
図6は、設定項目を選択させる際のディスプレイを例示する図である。
【
図7】
図7は、設定内容を選択させる際のディスプレイの一例を例示する図である。
【
図8】
図8は、選択中の設定内容を変更する際のディスプレイを例示する図である。
【
図9】
図9は、設定内容を選択させる際のディスプレイの他の例を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0038】
まず、
図1から
図4を参照しつつ、本実施形態に係る光電センサの構成の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る光電センサ100の構成を例示するブロック図である。
図2は、
図1に示した光電センサ100の検出原理を例示する模式図である。
図3は、
図1に示した筐体30を例示する上面図である。
図4は、
図1に示した筐体30を例示する背面図である。
【0039】
図2に示すように、光電センサ100は、投光部10と、受光部20と、検出部40と、制御部50と、入出力I/F(インターフェース)51と、表示操作制御部60と、記憶部61と、操作部70と、表示部80と、を備える。投光部10、受光部20、検出部40、制御部50、入出力I/F51、表示操作制御部60、記憶部61、操作部70、及び表示部80は、筐体30に収容されている。
【0040】
但し、光電センサ100の各部は、1つの筐体30に収容される構成に限定されるものではない。光電センサ100の各部は、2つ以上に分けて収容されていてもよい。
【0041】
投光部10は、後述する対象物TAに投光するためのものである。投光部10は、例えば、投光素子11と、投光駆動回路12と、を含む。投光素子11は、例えばレーザダイオードである。あるいは、投光素子11は、発光ダイオード等の発光素子であってもよい。投光駆動回路12は、投光素子11を駆動するためのものである。具体的には、投光駆動回路12は、検出部40から入力される制御信号に基づいて、投光素子11に駆動信号を出力する。投光素子11は、駆動信号によって駆動され、光を発する。
【0042】
受光部20は、複数の画素がそれぞれ光を受け、後述する受光分布信号を得るためのものである。受光部20は、例えば、撮像素子21と、信号処理回路22と、を含む。撮像素子21は、例えばCMOS(Complementary MOSFET)イメージセンサである。あるいは、撮像素子21はCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサであってもよい。撮像素子21は、複数の画素を含んでいる。各画素は、一次元又は二次元に配列されている。各画素は、所定の露光時間に受光した光の受光量に応じて電荷を蓄積する。そして、各画素は、蓄積した電荷に応じた電気信号を出力する。
【0043】
信号処理回路22は、撮像素子21による受光を制御する。信号処理回路22は、例えば、各画素が、前述した露光時間に電荷を蓄積し、露光時間以外の期間、つまり非露光期間に、電気信号を出力するように、撮像素子21に制御信号を出力している。また、信号処理回路22には、撮像素子21から電気信号が入力される。信号処理回路22は、増幅回路(図示省略)を含み、入力された電気信号を所定のゲインで増幅して出力する。なお、撮像素子21の電気信号が電流信号である場合、信号処理回路22は、電流電圧変換回路を含んでいてもよい。この場合、信号処理回路22は、入力された電流信号において、電流値に対応した電圧値に変換する。そして、信号処理回路22は、変換された電圧信号を増幅回路で増幅して出力する。
【0044】
ここで、光電センサ100が対象物を検出する原理の一例を説明する。
【0045】
図2に示すように、光電センサ100の筐体30は、対象物TAに対して、あらかじめ定められた距離L1だけ離れて配置される。投光素子11から投光レンズ13を介して出射された光は、対象物TAによって反射される。反射された光は、受光レンズ23を介して撮像素子21の一部の画素に入射する。一方、筐体30から距離L2(距離L2>距離L1)だけ離れた位置には、例えば背景BGが配置されている。背景BGによって反射された光は、受光レンズ23を介して撮像素子21の別の画素に入射する。このように、一次元、
図2の例では上下方向に配列された撮像素子21の各画素は、筐体30からの距離Lに対応する。また、撮像素子21の各画素は、
図2に示す例において、上下方向及び奥行き方向(紙面に対する垂直方向)の二次元に配列されていてもよい。よって、撮像素子21の各画素が一次元又は二次元に配列されていることにより、筐体30からの距離Lに応じた受光量を示す受光分布信号が得られる。
【0046】
受光分布信号において、最大ピークの位置は、受光量が最大である距離Lに対応する。従って、受光分布信号の最大ピークの位置が、例えば対象物TAまでの距離L1から所定の範囲(±ΔL)内であるか否かを判定することによって、筐体30から距離L1にある対象物TAを検出することができる。
【0047】
検出部40は、対象物TAを検出するためのものである。検出部40は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)で構成され、対象物TAを検出するためのプログラム及びデータが組み込まれている。具体的には、検出部40は、投光部10を制御するように構成されている。検出部40は、例えば、投光の強度(パワー)、投光期間、投光周期又は投光間隔、及びタイミング等を制御するように、投光部10に制御信号を出力する。また、検出部40は、受光部20が出力する受光分布信号に基づいて、対象物TAの有無を判定するように構成されている。検出部40は、例えば、受光部20から入力された受光分布信号における最大ピークの重心の座標を算出し、算出した座標を筐体30からの距離Lcに換算する。そして、検出部40は、換算された距離Lcがあらかじめ定められた距離L1から所定の範囲(±ΔL)内であるか否か(L1-ΔL≦Lc≦L1+ΔL)に基づいて、対象物TAの有無を判定する。この判定結果は、制御部50に出力される。
【0048】
制御部50は、光電センサ100の各部の動作を制御するように構成されている。制御部50は、検出部40に接続されており、検出部40との間でデータをやり取りしている。制御部50は、例えば、検出部40から入力された検出結果を入出力I/F51を介して外部に出力する。制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロプロセッサを含んで構成される。
【0049】
入出力I/F51は、光電センサ100の外部の機器とのインターフェースである。入出力I/F51は、外部の機器との間でデータや信号をやり取りするように構成されている。また、入出力I/F51は、外部の機器との通信を制御するように構成されている。
【0050】
表示操作制御部60は、表示部80の動作を制御するように構成されている。表示操作制御部60は、記憶部61、操作部70、及び表示部80に接続されている。また、表示操作制御部60は、制御部50に接続されており、制御部50との間でデータをやり取りしている。表示操作制御部60は、例えば、CPU等のマイクロプロセッサを含んで構成される。なお、表示操作制御部60は、本発明の「表示制御部」の一例に相当する。
【0051】
図2に示す例では、検出部40、制御部50、及び表示操作制御部60が、それぞれ独立した要素である構成を示したが、これに限定されるものではない。例えば、検出部、制御部、及び表示操作制御部のうちの少なくとも2つが、一体として構成されてもよい。
【0052】
記憶部61は、プログラムやデータ等を記憶するように構成されている。具体的には、記憶部61は、表示操作制御部60が実行するプログラム、後述する設定項目及び設定内容、ならびに設定された値等のデータを記憶している。記憶部61、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バッファメモリ等のメモリを含んで構成される。
【0053】
操作部70及び表示部80は、前述したように、筐体30に収容されている。
【0054】
図3及び
図4に示すように、筐体30は、例えば略直方体である。筐体30は、Z軸正方向側に配置された上面31、X軸正方向側に配置された前面32、X軸負方向側に配置された背面33、上面31と背面33とを接続する斜面34、及び背面33と底面(図示省略)とを接続する斜面35を含んでいる。
【0055】
操作部70は、光電センサ100に情報を入力するためのものである。操作部70は、例えば、上面31に設けられるティーチボタン71と、斜面34に設けられる選択ボタン72,73とを含んで構成される。例えば、利用者がティーチボタン71、選択ボタン72、及び選択ボタン73の少なくとも1つを操作したときに、表示操作制御部60がその操作に対応するデータを生成する。このようにして、光電センサ100に情報が入力される。
【0056】
表示部80は、情報を出力するためのものである。表示部80は、例えば、上面31に設けられる実行表示灯81及び動作表示灯82と、背面33に設けられるディスプレイ83とを含んで構成される。ディスプレイ83は、矩形状を有する。なお、「矩形状」とは、その形状が長方形、正方形等の矩形である他、角が丸められ又は切り落とされた略矩形のものを含む意味である。ディスプレイ83は、例えば有機ELディスプレイ(OLED:Organic Electro-Luminescence Display)である。なお、ディスプレイ83は、本発明の「表示部」の一例に相当する。
【0057】
例えば、表示操作制御部60は、光電センサ100の電源が投入されると動作表示灯82を点灯させ、対象物TAを検出すると実行表示灯81を点灯させる。また、表示操作制御部60は、ディスプレイ83に表示される情報を制御する。具体的には、表示操作制御部60は、検出モードにおいて検出結果をディスプレイ83に表示させる。また、利用者が操作部70を操作することによって検出モードから設定モードに切り替わると、表示操作制御部60は、記憶部61に記憶された設定項目及び設定内容をディスプレイ83に表示させる。
【0058】
筐体30の斜面35には、接続ケーブル91が設けられており、筐体30と本体(図示省略)とを接続している。
【0059】
[動作例]
次に、
図5から
図9を参照しつつ、本実施形態に係る光電センサ100の表示動作の一例について説明する。
図5は、本実施形態に係る光電センサ100の設定モードにおいてディスプレイ83に表示される画面の遷移を例示する図である。
図6は、設定項目を選択させる際のディスプレイ83を例示する図である。
図7は、設定内容を選択させる際のディスプレイ83の一例を例示する図である。
図8は、選択中の設定内容を変更する際のディスプレイ83を例示する図である。
図9は、設定内容を選択させる際のディスプレイ83の他の例を例示する図である。
【0060】
図5に示すように、光電センサ100の設定モードでは、複数の設定項目が用意されており、それぞれに対し、選択肢として複数の設定内容が用意されている。
図5において、実線は選択ボタン72の操作に対応し、一点鎖線は選択ボタン73の操作に対応し、太線はティーチボタン71の操作に対応する。設定項目及び設定内容を決定する場合、最初に利用者は、選択ボタン72又は選択ボタン73を操作することにより、複数の設定項目のうちから所望の設定項目を選択する。そして、所望の設定項目がディスプレイ83に表示された状態でティーチボタン71を操作することにより、当該設定項目が選択される。次に、利用者は、選択ボタン72又は選択ボタン73を操作することにより、複数の設定内容のうちから所望の設定内容を選択する。そして、所望の設定内容がディスプレイ83に表示された状態でティーチボタン71を操作することにより、当該設定内容が選択される。このようにして選択された設定項目及び設定内容は、表示操作制御部60によって記憶部61に記憶される。
【0061】
ここで、光電センサ100の取扱説明書等には、
図5に示すように、設定項目を選択する際にディスプレイ83の短手方向、例えば縦(上下)方向に画面が遷移し、設定内容を選択する際にディスプレイ83の長手方向、例えば横(左右)方向に画面が遷移することが記載されている。そのため、利用者はこの画面遷移のマトリックス構造を直感的に理解可能であると考えられる。
【0062】
図6に示すように、ディスプレイ83は、設定項目を表示するための第1領域83aと、設定内容を表示するための第2領域83bとを含む。表示操作制御部60は、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、選択中の設定項目の現在の設定内容、
図6の例では「Off」を第2領域83bに表示させるとともに、選択中の設定項目、
図6の例では「Timer Mode1」を第1領域83aに反転表示させる。
【0063】
また、ディスプレイ83は、Y軸方向に沿って延びる第3領域83cをさらに含む。表示操作制御部60は、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、第3領域83cに、第1インジケータIN1を表示させる。この第1インジケータIN1は、ディスプレイ83の短手方向に延びており、前述した設定項目の選択中の画面遷移の方向、つまり、縦方向(上下方向)と一致している。
【0064】
図6に示す例では、第1インジケータIN1は、複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含む。光電センサ100は、操作の煩雑さを避けるために、設定項目を所定の数に制限しているが、詳細設定が可能に変更されると、設定項目の数を増やすことができる。よって、設定項目数が可変の光電センサ100において、第1インジケータIN1が複数の設定項目の数に応じた長さを有するバーを含むことにより、選択可能な設定項目の数の目安を利用者に視覚的に伝えることができる。
【0065】
図7に示すように、ディスプレイ83は、Z軸方向に沿って延びる第4領域83dをさらに含む。表示操作制御部60は、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、第4領域83dに、第2インジケータIN2を表示させる。この第2インジケータIN2は、ディスプレイ83の長手方向に延びており、前述した設定内容の選択中の画面遷移の方向、つまり、横方向(左右方向)と一致している。
【0066】
よって、
図6に示すように、設定項目の選択中にディスプレイ83の短手方向に延びる第1インジケータIN1を表示させ、
図7に示すように、設定内容の選択中にディスプレイ83の長手方向に延びる第2インジケータIN2を表示させることにより、第1インジケータIN1が延びる方向と設定項目の画面遷移の方向とが一致し、第2インジケータIN2が延びる方向と設定内容の画面遷移の方向とが一致するので、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者が認識しやすくなる。
【0067】
図6及び
図7に示す例では、設定項目の選択中にディスプレイ83の短手方向に延びる第1インジケータIN1を表示させ、設定内容の選択中にディスプレイ83の長手方向に延びる第2インジケータIN2を表示させる場合を示したが、これに限定されるものではない。例えば、表示操作制御部60は、設定項目の選択中にディスプレイ83の長手方向に延びる第1インジケータIN1を表示させ、設定内容の選択中にディスプレイ83の短手方向に延びる第2インジケータIN2を表示させてもよい。
【0068】
図7に示す例のように、設定内容が数値ではない、つまり、数値以外であるときに、第2インジケータIN2は、複数の設定内容の数に応じた複数の記号を含む。
図7に示す第2インジケータIN2は、記号としてドットを含み、設定内容「Off」が4つの設定内容のうちの最初のものであることを示している。これにより、選択可能な設定内容の数を利用者に視覚的に伝えることができる。
【0069】
また、表示操作制御部60は、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、選択された設定項目、
図7の例では「Timer Mode1」を第1領域83aに表示させるとともに、選択中の設定内容、
図7の例では「Off」を第2領域83bに反転表示させる。これにより、設定項目及び設定内容を同時に表示させることができるとともに、ディスプレイ83における表示領域が固定されるので、設定項目及び設定内容を取り違えるおそれを低減することができる。また、設定項目を選択させる間、
図6に示すように、選択中の設定項目「Timer Mode1」が反転表示され、設定内容を選択させる間、
図7に示すように、選択中の設定内容「Off」が反転表示されるので、たとえディスプレイ83が白黒等の2色のみを表示可能な場合でも、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者がさらに認識しやすくなる。
【0070】
本実施形態では、表示操作制御部60が、設定項目を選択させる間、選択中の設定項目を反転表示させ、設定内容を選択させる間、選択中の設定内容を反転表示させる例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、表示操作制御部60は、設定項目を選択させる間、選択中の設定項目を点滅表示又は下線表示させてもよい。同様に、表示操作制御部60は、設定内容を選択させる間、選択中の設定内容を点滅表示又は下線表示させてもよい。この場合においても、前述した反転表示させる例と同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
さらに、表示操作制御部60は、選択中の設定項目を複数の設定内容のうちの一の設定内容から他の設定内容に変更する際に、他の設定内容をアニメーションでディスプレイ83に表示させる。
【0072】
具体的には、
図8に示すように、表示操作制御部60は、(a)に示す一の設定内容「Off」から、(c)に示す他の設定内容「OnDelay」に変更する際に、(b)に示すように、所定時間ごとにコマ送りし、設定内容「Off」を第2領域83bの左側からフレームアウトさせるとともに、矢印で示すように、設定内容「OnDelay」を第2領域83bの右側からフレームインさせる。このようにして、設定内容「OnDelay」がアニメーションでディスプレイ83に表示される。これにより、一の設定内容から他の設定内容に変更されたことを、利用者に視覚的に伝えることができる。
【0073】
一方、設定内容が数値である場合、第2インジケータIN2は、
図7及び
図8に示した複数の記号を含むものではなく、
図9に示すように、第2インジケータIN2は、複数の設定内容における上限値及び下限値に対して選択中の設定内容の数値の相対的位置を示すバーを含む。
図9に示す例では、選択中の設定内容の数値「5ms」は、下限値であることを示している。これにより、選択中の設定内容の数値から上限値及び下限値までの差がおおよそどの程度であるかを、利用者に視覚的に伝えることができる。
【0074】
本実施形態では、光電センサ100が投光部10及び受光部20を備える例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、一の光電センサが投光部及び受光部のうちの一方を備え、他の光電センサが投光部及び受光部のうちの一方を備えていてもよい。また、光電センサ100は、受光部20が得た受光量又は受光量分布信号に基づいて対象物TAの有無を検出するものに限定されるものではない。例えば、光電センサ100は、撮像素子21の複数画素における受光画素の位置、又は、投光してから受光するまで時間に基づいて、筐体から対象物までの距離を計測するものであってもよい。
【0075】
以上のように、本実施形態では、複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、ディスプレイ83の短手方向に延びる第1インジケータIN1がディスプレイ83に表示され、複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、ディスプレイ83の長手方向に延びる第2インジケータIN2がディスプレイ83に表示される。ここで、光電センサ100の取扱説明書等には、
図5に示すように、設定項目を選択する際にディスプレイ83の短手方向、例えば縦(上下)方向に画面が遷移し、設定内容を選択する際にディスプレイ83の長手方向、例えば横(左右)方向に画面が遷移することが記載されている。そのため、利用者はこの画面遷移のマトリックス構造を直感的に理解可能であると考えられる。よって、
図6に示すように、設定項目の選択中にディスプレイ83の短手方向に延びる第1インジケータIN1を表示させ、
図7に示すように、設定内容の選択中にディスプレイ83の長手方向に延びる第2インジケータIN2を表示させることにより、第1インジケータIN1が延びる方向と設定項目の画面遷移の方向とが一致し、第2インジケータIN2が延びる方向と設定内容の画面遷移の方向とが一致するので、設定項目及び設定内容のどちらを選択中であるかを利用者が認識しやすくなる。
【0076】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【0077】
(附記)
1.矩形状を有するディスプレイ83と、
ディスプレイ83に表示させる情報を制御する表示操作制御部60と、を備え、
表示操作制御部60は、
複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、ディスプレイ83の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータIN1をディスプレイ83に表示させ、
複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、ディスプレイ83の長手方向及び短手方向の他方に延びる第2インジケータをディスプレイ83に表示させる、
光電センサ100。
9.矩形状を有するディスプレイ83を備える光電センサ100の表示方法であって、
複数の設定項目のうちの一つを選択させる間、ディスプレイ83の長手方向及び短手方向の一方に延びる第1インジケータIN1をディスプレイ83に表示操作制御部60が表示させる第1ステップと、
複数の設定内容のうちの一つを選択させる間、ディスプレイ83の長手方向及び短手方向の他方に延びる第2インジケータIN2をディスプレイ83に表示操作制御部60が表示させる第2ステップと、を含む
表示方法。
【符号の説明】
【0078】
10…投光部、11…投光素子、12…投光駆動回路、13…投光レンズ、20…受光部、21…撮像素子、22…信号処理回路、23…受光レンズ、30…筐体、31…上面、32…前面、33…背面、34,35…斜面、40…検出部、50…制御部、60…表示操作制御部、61…記憶部、70…操作部、71…ティーチボタン、72,73…選択ボタン、80…表示部、81…実行表示灯、82…動作表示灯、83…ディスプレイ、83a…第1領域、83b…第2領域、83c…第3領域、83d…第4領域、91…接続ケーブル、100…光電センサ、BG…背景、IN1…第1インジケータ、
IN2…第2インジケータ、L、L1,L2,Lc…距離、TA…対象物