(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/42 20060101AFI20240905BHJP
H01R 13/502 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
H01R13/42 B
H01R13/502 Z
(21)【出願番号】P 2021035977
(22)【出願日】2021-03-08
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮村 哲矢
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 大亮
【審査官】▲高▼橋 杏子
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-223198(JP,A)
【文献】特開2020-184431(JP,A)
【文献】特開2004-006387(JP,A)
【文献】特開平05-198331(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40-13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングとともにキャビティを区画する端子係止部と、
前記キャビティ内に配置される端子金具と、を備え、
前記端子係止部は、前記端子金具を係止するランスを有し、
前記ランスは、前記キャビティの一つの側面に、前記側面の幅方向と交差する方向に弾性変形可能に設けられており、
前記ハウジングと前記端子係止部は、互いに異なる樹脂材料からな
り、
前記端子係止部は、複数の前記キャビティの各々に個別に対応して複数設けられ、
複数の前記端子係止部の各々は、前記ハウジングに係止される固定部を有している、コネクタ。
【請求項2】
前記ハウジングは、一次樹脂材からなる一次成形部であり、前記端子係止部は、二次樹脂材からなる二次成形部である、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ランスの幅寸法は、前記キャビティの幅寸法と同一となるように設定されている、請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記
固定部は、前記幅方向と交差する方向で前記ハウジングに係止される、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項5】
ハウジングと、
前記ハウジングとともにキャビティを区画する端子係止部と、
前記キャビティ内に配置される端子金具と、を備え、
前記端子係止部は、前記端子金具を係止するランスを有し、
前記ランスは、前記キャビティの一つの側面に、前記側面の幅方向と交差する方向に弾性変形可能に設けられており、
前記ハウジングと前記端子係止部は、互いに異なる樹脂材料からなり、
前記端子係止部は、前記幅方向と交差する方向で前記ハウジングに係止される固定部を有し、
前記固定部は、前記ランスの前記幅方向の両側に対をなして突出している
、コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されたコネクタは、収容室を有する雌ハウジングと、収容室に収容される雌端子と、を備える。雌ハウジングの収容室には、弾性変形可能なランスが突出して設けられている。雌端子は、収容室に収容された状態で、ランスにより係止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ランスの幅方向両側の端面と、収容室の幅方向両側の端面との間は、雌ハウジングの成形時にランスを成形するための金型が引き抜かれることにより、金型の幅分の間隙が形成される。このため、ランスの幅寸法が収容室の幅寸法よりも小さくならざるを得ず、雌ハウジングが小型化するにしたがって、雌端子を抜け止めする保持力を得るのが困難になるといった問題がある。
【0005】
そこで、本開示は、ランスによる端子金具の保持力を向上させることが可能なコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のコネクタは、ハウジングと、前記ハウジングとともにキャビティを区画する端子係止部と、前記キャビティ内に配置される端子金具と、を備え、前記端子係止部は、前記端子金具を係止するランスを有し、前記ランスは、前記キャビティの一つの側面に、前記側面の幅方向と交差する方向に弾性変形可能に設けられており、前記ハウジングと前記端子係止部は、互いに異なる樹脂材料からなる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ランスによる端子金具の保持力を向上させることが可能なコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係るコネクタの側断面図である。
【
図2】
図2は、ハウジングと端子係止部の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、コネクタ本体の部分拡大正面図である。
【
図4】
図4は、コネクタ本体を平面方向に切断した部分を斜め上後方から見た部分拡大図である。
【
図5】
図5は、コネクタ本体の部分拡大横断面図である。
【
図6】
図6は、コネクタ本体の部分拡大平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
(1)ハウジングと、前記ハウジングとともにキャビティを区画する端子係止部と、前記キャビティ内に配置される端子金具と、を備え、前記端子係止部は、前記端子金具を係止するランスを有し、前記ランスは、前記キャビティの一つの側面に、前記側面の幅方向と交差する方向に弾性変形可能に設けられており、前記ハウジングと前記端子係止部は、互いに異なる樹脂材料からなる。
上記した構成によれば、ハウジングと端子係止部が互いに異なる樹脂材料からなるため、ハウジングを成形する樹脂材料によって端子係止部を同時に成形する必要がない。したがって、キャビティ内において、ランスの幅方向両側に、金型の引き抜きに伴う間隙を形成させずに済み、ランスの幅寸法を大きく確保することができる。その結果、ランスによる端子金具の保持力を向上させることができる。
【0010】
(2)前記ハウジングは、一次樹脂材からなる一次成形部であり、前記端子係止部は、二次樹脂材からなる二次成形部であるのが好ましい。
上記した構成によれば、ハウジングと端子係止部を二色成形によって形成することができる。このため、ハウジングと端子係止部を組み付ける工程、設備を省略することができる。また、ハウジングと端子係止部のそれぞれの形状の自由度を高めることができる。
【0011】
(3)前記ランスの幅寸法は、前記キャビティの幅寸法と同一となるように設定されていると良い。
上記した構成によれば、ランスの幅寸法を最大限に大きく確保することができ、ランスによる端子金具の保持力をより高めることができる。
【0012】
(4)前記端子係止部は、前記幅方向と交差する方向で前記ハウジングに係止される固定部を有していると良い。
上記した構成によれば、端子係止部が固定部によってハウジングに対して安定して固定される。
【0013】
(5)前記固定部は、前記ランスの前記幅方向の両側に対をなして突出していると良い。
上記した構成によれば、端子係止部が対をなす固定部によってハウジングに対してより安定して固定される。
【0014】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0015】
本実施形態に係るコネクタ10は、
図1に示すように、ハウジング20、端子係止部50、リテーナ80および端子金具90を備える。端子金具90は、導電金属製である。ハウジング20、端子係止部50およびリテーナ80は、合成樹脂製である。
【0016】
ハウジング20および端子係止部50は、二色成形によって一体化された状態で得られる。ハウジング20と端子係止部50は、互いに異なる樹脂材料で構成される。ハウジング20は、例えば、一次樹脂材としてのPBT(polybutyleneterephtalate)で構成される。端子係止部50は、例えば、二次樹脂材としてのPP(polypropylene)で構成される。リテーナ80は、ハウジング20および端子係止部50とは別体であって、ハウジング20に対して移動可能に組み付けられる。なお、本明細書において、ハウジング20および端子係止部50が一体化された後の形態をコネクタ本体10Aと称する。
【0017】
ハウジング20は、高さ方向(上下方向と同義であり、
図2のZ方向)から見て矩形状をなし、前後方向(
図2のX方向)に沿った一対の短辺部分と、幅方向(左右方向と同義であり、
図2のY方向)に沿った一対の長辺部分とを有している。また、ハウジング20は、全体として高さ方向に短い扁平な形状をなしている。
【0018】
ハウジング20は、上面の幅方向中央部に凹所21を有している。ハウジング20は、凹所21内に収まるように配置されたロックアーム22を有している。ロックアーム22は、凹所21の底面前端から後方へ延びる形状である。ロックアーム22は、凹所21の底面前端を支点として高さ方向に弾性変形可能である。そして、ロックアーム22は、図示しない相手ハウジングを係止し、ハウジング20と相手ハウジングを嵌合状態に保持する。
【0019】
ハウジング20は、上面の後端に、幅方向に延びる壁部23を有している。壁部23は、ハウジング20の幅方向の中央部において、ロックアーム22の後端部を上方から覆う部分を有している。
【0020】
ハウジング20は、コネクタ本体10Aにおいて、端子係止部50とともに複数のキャビティ70を形成している。端子金具90は、ハウジング20の後方からキャビティ70に挿入される。
図2に示すように、各キャビティ70は、ハウジング20内において、幅方向に並んで配置されている。また、各キャビティ70は、ハウジング20の幅方向中央部において、凹所21の下方に下段一列に配置され、ハウジング20の幅方向両側部において、上下二段に配置されている。
【0021】
各キャビティ70は、断面矩形状をなしている。
図5に示すように、キャビティ70の4つの側面のうち、高さ方向に沿った左右の側面70aと、幅方向に沿った上側の側面70bとは、湾曲状の角部70cを介して連なる。
各キャビティ70の4つの側面のうち、幅方向に沿った下側の側面は、前端部を除く部分がハウジング20の一部として構成され、前端部が端子係止部50の一部(後述するキャビティ一側面70d)として構成される。
【0022】
ハウジング20の前端部は、各キャビティ70の下側の側面(キャビティ一側面70d)と対応する位置に、凹部25を有している。
図3に示すように、凹部25は、ハウジング20の前面に開口している。下段の各キャビティ70に対応した凹部25は、ハウジング20の下面にも開口している。ハウジング20は、
図6に示すように、左右の側面70aを有する隔壁26に、固定受部27を有している。固定受部27は、隔壁26の壁面に開口する凹状をなし、凹部25に連通している。凹部25内には、端子係止部50の後述するランス51が配置される。固定受部27内には端子係止部50の後述する固定部53a,53bが配置される。
【0023】
ハウジング20は、
図1および
図2に示すように、下面と両側面とに開口し、各キャビティ70と連通する開口孔28を有している。開口孔28は、ハウジング20において、固定受部27よりも後方に設けられている。開口孔28には、下方からリテーナ80が挿入される。
【0024】
リテーナ80は、詳細は図示しないが、幅方向に長く延びる形状をなしている。リテーナ80は、ハウジング20に対して仮係止位置と本係止位置とに移動可能に配置される。リテーナ80は、各キャビティ70と対応する位置に、
図1に示すように、抜止部81を有している。抜止部81は、仮係止位置において、キャビティ70から退避し、端子金具90のキャビティ70への挿入を許容する。そして、抜止部81は、本係止位置において、キャビティ70内に突出し、端子金具90を抜け止め状態に係止する。
【0025】
端子係止部50は、
図2に示すように、各キャビティ70と対応する位置に、個別に設けられている。端子係止部50は、前後方向に延びる板状のランス51と、ランス51の後端部から幅方向の両側に突出する一対の固定部53a,53bと、
図1に示すように、ランス51の後端部から下方に突出する突出部52と、を一体に有している。
【0026】
ランス51は、後端部を支点として突出部52の突出範囲で高さ方向に弾性変形可能である。
図4および
図5に示すように、ランス51の上面は、キャビティ一側面70dとして構成される。キャビティ一側面70dは、後述する係止凹部54および傾斜凹部56を除いて、幅方向に沿って平坦に配置される。キャビティ一側面70dは、コネクタ本体10Aにおいて、キャビティ70の前端部における下側の側面を構成し、左右の側面70aと直角に連なる。
図1に示すように、端子金具90の後述する本体部91は、キャビティ70内において、キャビティ一側面70dに支持可能に対向して配置される。
【0027】
ランス51は、
図6に示すように、
左右方向の幅寸法を一定
として前後方向に延びている。ランス51の幅寸法は、キャビティ一側面70dの幅寸法と対応しており、キャビティ70の幅寸法と、同一となるように設定(設計)されている。
【0028】
ランス51は、キャビティ一側面70dの前端部において凹む形状の係止凹部54を有している。係止凹部54は、角凹状をなし、上方および前方に開放されている。
図1に示すように、係止凹部54の後面は、上方に向けて前傾する係止面55になっている。ランス51は、
図4に示すように、キャビティ一側面70dにおける係止凹部54よりも後方において凹む形状の傾斜凹部56を有している。傾斜凹部56の下面は、前方に向けて上傾するガイド面57になっている。
図1に示すように、係止面55は、端子金具90の後述する係止突起93に係止可能である。ガイド面57は、係止突起93を案内可能である。ランス51の前面は、キャビティ一側面70dから下り勾配で傾斜する前斜面58になっている。前斜面58が図示しない解除治具で押圧されると、ランス51が弾性変形させられ、ランス51による端子金具90の係止が解除される。なお、
図6に示すように、係止凹部54の幅寸法と傾斜凹部56の幅寸法は同一である。
【0029】
一対の固定部53a,53bは、断面四角形の角柱状をなしている。
図5および
図6に示すように、一対の固定部53a,53bのうち、一方の固定部53aの突出寸法(左右寸法)は、他方の固定部53bの突出寸法よりも大きくされている。一対の固定部53a,53bと突出部52は、端子係止部50の後端部において、前後方向にラップする位置関係にある。
【0030】
端子金具90は、
図1に示すように、角筒状の本体部91と、本体部91よりも後方に配置されるオープンバレル状のバレル部92と、を有している。本体部91の下面には、係止突起93が突出して設けられている。バレル部92は、電線100の端末部に圧着して接続される。電線100は、キャビティ70からハウジング20の後方に引き出される。
【0031】
次に、コネクタ10の製造方法および作用を説明する。
まず、一次樹脂材によって一次成形部20Aとしてのハウジング20が成形される。ハウジング20には、凹部25および固定受部27が形成される。続いて、凹部25および固定受部27の対応部分等に二次樹脂材が射出され、二次成形部50Aとしての端子係止部50が成形される。ランス51および固定部53a,53bは、それぞれ凹部25および固定受部27の対応部分に充填された二次樹脂材から形成される。これにより、一次成形部20Aとしてのハウジング20と二次成形部50Aとしての端子係止部50とが一体化されたコネクタ本体10Aが得られる。
【0032】
ハウジング20と端子係止部50との境界面は、一次樹脂材と二次樹脂材の親和性の低さに起因し、互いに接触し得るものの、強固に接着することはない。上記した二色成形の後、型開きをして時間が経過すると、一次樹脂材と二次樹脂材の収縮率の差によって、ランス51の幅寸法がキャビティ70の幅寸法より小さくなるような体積変化を起こすことができる。その結果、ランス51は、コネクタ本体10Aのキャビティ70内において、キャビティ70の幅を最大限に利用しつつ、高さ方向に弾性変形可能な状態になる。
【0033】
固定部53a,53bは、
図3および
図5に示すように、コネクタ本体10Aにおいて、固定受部27の上下面および左右面に接触することができる。このため、端子係止部50は、ハウジング20に対して高さ方向および幅方向に位置ずれするのを規制された状態で安定して固定される。
図6に示すように、一方の固定部53aは、対応する固定受部27を通してハウジング20の前面側に臨み、他方の固定部53bは、対応する固定受部27を通して開口孔28内に臨む。
【0034】
リテーナ80がコネクタ本体10Aのハウジング20に対して仮係止位置に留め置かれた状態で、ハウジング20の後方からキャビティ70に端子金具90が挿入される。端子金具90の挿入過程において、係止突起93がガイド面57に沿って接触し、ランス51が下方に弾性変形させられる。ランス51が弾性変形する過程で、ランス51の両側面(幅方向両側の端面)は、キャビティ70の左右の側面70aに沿って接触または近接して変位することができる。
【0035】
端子金具90がキャビティ70に正規に挿入されると、ランス51が弾性復帰し、係止突起93が係止凹部54に嵌まり込む。
図1に示すように、係止突起93が係止凹部54の係止面55に対向して接触することにより、端子金具90がキャビティ70から後方に抜け出るのが一次的に規制される。また、係止突起93が係止凹部54の左右面に対向して接触することにより、ランス51の左右方向への位置ずれが規制される。本実施形態の場合、ランス51をキャビティ70の全幅にわたって形成することができるため、小型のコネクタ10であっても、係止凹部54および傾斜凹部56にそれぞれ左右面を形成することができ、ランス51に、端子金具90に対する位置ずれを規制する機能を付与することできる。その後、リテーナ80が上方に押し込まれて本係止位置に至らされる。
図1に示すように、本体部91の後縁が抜止部81によって係止されることにより、端子金具90がキャビティ70から後方へ抜け出るのが二次的に規制される。
【0036】
以上説明したように、本実施形態によれば、ハウジング20を成形する一次樹脂材と端子係止部50を成形する二次樹脂材が互いに異なるため、ハウジング20のキャビティ70側の制約を受けずに、端子係止部50のランス51を成形することができる。したがって、ランス51の幅寸法を大きく確保することができる。その結果、コネクタ10が小型化しても、ランス51による端子金具90の保持力を高めることができる。特に、ランス51の幅寸法がキャビティ70の幅寸法と同一となるように設定されているため、ランス51の幅寸法を最大限に大きく確保することができ、ランス51による端子金具90の保持力をより高めることができる。
【0037】
また、ハウジング20と端子係止部50を二色成形によって形成することができるため、ハウジング20と端子係止部50を組み付ける工程、設備を省略することができる。
また、固定部53a,53bがハウジング20の固定受部27に係止されることにより、端子係止部50がハウジング20に対して上下方向および左右方向に安定して固定される。さらに、固定部53a,53bがランス51の幅方向両側に対をなして突出しているため、端子係止部50がハウジング20に対してより安定して固定される。
【0038】
[本開示の他の実施形態]
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えるべきである。
上気した実施形態においては、ハウジングと端子係止部が二色成形によって一体的に成形される構成であったが、他の実施形態によれば、ハウジングと端子係止部が互いに別々に分離して成形され、端子係止部がハウジングに後付けで組み込まれる構成であっても良い。
上記した実施形態においては、端子係止部がハウジングの各キャビティに個別に設けられていたが、他の実施形態によれば、端子係止部がハウジングの複数のキャビティにまたがって連続して形成されていても良い。
上記した実施形態においては、ランスの係止面がオーバハング状に傾斜して形成されていたが、他の実施形態によれば、ランスの係止面が高さ方向に沿って形成されていても良い。
【符号の説明】
【0039】
10…コネクタ
10A…コネクタ本体
20…ハウジング
21…凹所
22…ロックアーム
23…壁部
25…凹部
26…隔壁
27…固定受部
28…開口孔
50…端子係止部
50A…二次成形部
51…ランス
52…突出部
53a…(一方の)固定部
53b…(他方の)固定部
54…係止凹部
55…係止面
56…傾斜凹部
57…ガイド面
58…前斜面
70…キャビティ
70a…左右の側面
70b…上側の側面
70c…角部
70d…キャビティ一側面
80…リテーナ
81…抜止部
90…端子金具
91…本体部
92…バレル部
93…係止突起
100…電線