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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】紫外線照射装置及び露光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20240905BHJP
【FI】
H01L33/62
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021111298
(22)【出願日】2021-07-05
(65)【公開番号】P2023008051
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000102212
【氏名又は名称】ウシオ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾前 靖
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-176134(JP,A)
【文献】特開2017-108105(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0037833(US,A1)
【文献】特開2014-027213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板上に形成された複数の通電領域と、前記通電領域のそれぞれに配置された複数の紫外発光素子と、を備える紫外線照射装置であって、
前記複数の通電領域は、互いの縁部が絶縁距離を隔てて隣接するように配置され、
前記複数の紫外発光素子は、前記通電領域のうち隣接する別の前記通電領域に近い側に配置され、
前記各紫外発光素子の裏面に形成された第一電極が、前記通電領域に接触し、かつ前記各紫外発光素子の表面に形成された第二電極が、ワイヤを介して隣接する別の前記通電領域に接続され
前記複数の紫外発光素子は、全体として六角形状の配置パターンを呈し、
前記複数の紫外発光素子は、略等間隔に配置されている、紫外線照射装置。
【請求項2】
前記縁部は、ジグザグ状に形成されており、複数の第一直線部と、前記複数の第一直線部と交差する方向に延びる複数の第二直線部と、前記第一直線部と前記第二直線部とを接続する屈曲部と、を有し、
前記紫外発光素子は、前記紫外発光素子の一側辺が前記縁部の前記第一直線部または前記第二直線部に沿うように配置されている、請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
前記紫外発光素子は、前記縁部の前記屈曲部に配置されている、請求項2に記載の紫外線照射装置。
【請求項4】
前記複数の紫外発光素子は、前記基板の全体で千鳥状に配置される配置パターンを呈する、請求項に記載の紫外線照射装置。
【請求項5】
前記複数の通電領域は、給電経路が蛇行するように互いに電気的に接続されている、請求項1~3の何れか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項6】
前記通電領域は、前記紫外発光素子の幅の少なくとも2倍以上の幅に形成されている、請求項1~3の何れか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項7】
求項1~3の何れか1項に記載の紫外線照射装置と、
前記紫外線照射装置に載置された複数の前記紫外発光素子の各々に対応する光学部材と、を備える露光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線照射装置及び露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで発光素子(典型的にはLED素子)を用いた光学応用装置が広く実用化されている。光学応用装置としては、例えば露光装置、紫外線硬化装置(UVキュアリング)、定着装置(UV硬化型インクの硬化定着)等が挙げられる。これらの光学応用装置では、紫外線を出射する発光素子(以下、紫外発光素子ともいう)が用いられる。なお、ここでいう「発光素子」とは、いわゆる「固体光源素子」を想定しており、放電ランプと区別する目的で用いられている用語である。
【0003】
発光素子は、光出力や発光効率が温度変化の影響を受けやすく、より高効率、安定的な冷却が求められる。また、発光素子に流れる電流が大きくなるほど発光輝度は高くなるが、同時に発熱量も増えることで発光効率が低下する。そのため、発光素子の高輝度化には、発光素子を如何に冷却しつつ、大きな電流を流せるかが重要となる。
【0004】
ところで、昨今の発光素子の開発に伴い、発光素子自体の発光輝度は年々増加傾向にあるが、放電ランプ等の従来の光源と比較すると依然として発光輝度は小さい。そのため、光学応用装置には、基板上に多数の発光素子を配置させることが一般的である。
【0005】
例えば特許文献1には、第一平面上に複数の発光素子が配置されており、各発光素子から放射された光を所定方向に導く構成が記載されている。
【0006】
上記のように複数の発光素子を用いる場合、各発光素子への給電構造に工夫が必要となる。例えば、発光素子への過負荷や断線等を抑制しつつ、光源の高出力化を実現するため、複数の発光素子を直並列接続する給電構造が有益である。仮に全ての発光素子を直列接続とした場合、点灯に必要な電圧が高くなるが、直並列接続の給電構造は、全ての発光素子を直列接続とする場合と比較して、高電圧を印加させる必要が無くなる。また、全ての発光素子を直列接続とした場合、途中で断線が生じると、全ての発光素子に電流が供給できなくなるが、直並列接続の給電構造では、一部で断線したとしても全ての発光素子への給電が阻害されることがない。
【0007】
例えば特許文献2には、複数の帯状配線が並列して形成され、帯状配線上に複数のLED素子が配置され、各LED素子は、隣接する帯状配線に電気的に接続された直並列接続の給電構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特許第6471900号公報
【文献】特開2014-27214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年、発光素子の発光強度をより高めたいという要請があり、発光素子への過負荷や断線等を抑制しつつ、光源の高出力化を実現しうる給電構造が求められている。また、発光素子の配置パターンは用途によって異なり、多様なLED配置パターンに適用しつつ、直並列の回路構造を維持することが求められる。その際、配線経路が複雑化してしまうことは望ましくない。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みて、従来よりも改善された紫外発光素子の給電構造を有する紫外線照射装置及び露光装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る紫外線照射装置は、基板と、前記基板上に形成された複数の通電領域と、前記通電領域のそれぞれに配置された複数の紫外発光素子と、を備える紫外線照射装置であって、
前記複数の通電領域は、互いの縁部が絶縁距離を隔てて隣接するように配置され、
前記複数の紫外発光素子は、前記通電領域のうち隣接する別の前記通電領域に近い側に配置され、
前記各紫外発光素子の裏面に形成された第一電極が、前記通電領域に接触し、かつ前記各紫外発光素子の表面に形成された第二電極が、ワイヤを介して隣接する別の前記通電領域に接続されるものである。
【0012】
本発明によれば、複数の紫外発光素子が直並列接続されるため、紫外発光素子への過負荷や断線等を抑制しつつ、紫外線照射装置を高出力化することができる。
【0013】
上記において、「紫外発光素子の裏面」とは、紫外発光素子の光取り出し面とは反対側の面、すなわち基板側の面を指す。また、「紫外発光素子の表面」とは、紫外発光素子の光取り出し面を指し、基板と反対側の面を指す。
【0014】
上記において、「電極」とは、素子外部から電流が供給される箇所、又は素子外部に向かって電流が流出する箇所を包括する概念であり、この意味において導電性基板を含む。
より詳細には、導電性基板の上層に半導体層が積層され、半導体層の光取り出し面側に上部電極が配置されており、上部電極と導電性基板の両端間に電圧を印加することで、半導体層に電流を供給して発光する素子の場合、上部電極と導電性基板とがそれぞれ本願にいう「電極」に対応する。この場合、上部電極に対してワイヤが接続される。
典型的には、半導体層は、導電性基板に近い側から、p型半導体層、活性層、及びn型半導体層が積層されることで構成される。この場合、導電性基板側から、n型半導体層の上面に形成された上部電極に向かって電流が流れる。ただし、p型半導体層とn型半導体層は、その位置が反転されていても構わない。
【0015】
本発明に係る紫外線照射装置において、前記縁部は、ジグザグ状に形成されており、複数の第一直線部と、前記複数の第一直線部と交差する方向に延びる複数の第二直線部と、前記第一直線部と前記第二直線部とを接続する屈曲部と、を有し、前記紫外発光素子は、前記紫外発光素子の一側辺が前記縁部の前記第一直線部または前記第二直線部に沿うように配置されている、という構成でもよい。この構成によれば、紫外発光素子から隣接する別の通電領域までのワイヤの配線の方向や距離を揃えやすくなる。
【0016】
本発明に係る紫外線照射装置において、前記紫外発光素子は、前記縁部の前記屈曲部に配置されている、という構成でもよい。この構成によれば、紫外発光素子を通電領域の所定位置に位置決めしやすい。
【0017】
なお、上記における「第一直線部」、及び「第二直線部」は、完全に直線である場合はもちろん、直線に対して当該直線に交差するような細かい凹凸が形成されている場合や、細かい湾曲部が形成されているものの実質的に直線と認識できるような場合を包含する趣旨である。
【0018】
本発明に係る紫外線照射装置において、前記複数の紫外発光素子は、所定の配置パターンを呈し、前記複数の紫外発光素子は、略等間隔に配置されている、という構成でもよい。この構成によれば、均質な光を出射することができる。
【0019】
本発明に係る紫外線照射装置において、前記複数の紫外発光素子は、前記基板の全体で千鳥状に配置される配置パターンを呈する、という構成でもよい。この構成によれば、均質な光を出射することができる。
【0020】
本発明に係る紫外線照射装置において、前記複数の通電領域は、給電経路が蛇行するように互いに電気的に接続されている、という構成でもよい。この構成によれば、紫外発光素子の所定の配置パターンを埋めるように蛇行させた給電経路を構成することで、高密度に配置した複数の紫外発光素子を適切に直並列接続することができる。
【0021】
本発明に係る紫外線照射装置において、前記通電領域は、前記紫外発光素子の幅の少なくとも2倍以上の幅に形成されている、という構成でもよい。この構成によれば、各紫外発光素子へは安定した電力供給を可能としつつ、紫外発光素子の冷却特性を高めることができる。
【0022】
本発明に係る露光装置は、上記の紫外線照射装置と、前記紫外線照射装置に載置された複数の前記紫外発光素子の各々に対応する光学部材と、を備えるものである。露光装置においては、紫外発光素子の高輝度化が望まれる。紫外発光素子の高輝度化のためには各紫外発光素子に大電流を流す必要があり、それを実現するためには本発明のような紫外発光素子の配線構造が好適である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態に係る紫外線照射装置の正面図
図2図1に示す紫外線照射装置の部分拡大図
図3図2に示す紫外線照射装置の部分拡大図
図4図2に示す紫外線照射装置のIV-IV矢視断面を模式的に示した図
図5】他の実施形態に係る紫外線照射装置の部分拡大図
図6】他の実施形態に係る紫外線照射装置の部分拡大図
図7】他の実施形態に係る紫外線照射装置の部分拡大図
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係る紫外線照射装置の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の各図面は模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比は必ずしも実際の寸法比と一致しておらず、各図面間においても寸法比は必ずしも一致していない。
【0025】
図1は、紫外線照射装置100の一例を示す正面図である。紫外線照射装置100は、基板1と、基板1上に形成された複数の通電領域2と、通電領域2のそれぞれに配置された複数の紫外発光素子3と、を備える。
【0026】
本明細書では、紫外発光素子3が実装される側の基板1の面を「表」と称し、これと反対側の基板1の面を「裏」と称する。
【0027】
基板1は、絶縁性かつ熱伝導率の高い物質で構成される。基板1は、例えば窒化アルミニウム、窒化珪素などで構成される。基板1は、製造のしやすさや位置決めのしやすさ等の観点から、正方形または長方形の板状である。基板1の厚みは、例えば0.635mmである。
【0028】
通電領域2は、基板1の表面に形成され、配線パターンを構成する。紫外発光素子3は、通電領域2上に配置される。通電領域2は、導電性に優れる物質で構成される。通電領域2は、例えば銅、銅合金などで構成された箔状である。通電領域2の厚みは、例えば0.03mmである。本実施形態の複数の通電領域2は、基板1に銅箔を接合した後、所望のパターンにエッチングすることで形成される。なお、通電領域2の表面は、紫外発光素子3及びワイヤ4(後述する)が配置される部分を除いて不図示のレジストで覆われている。
【0029】
図2は、図1に示す紫外線照射装置100の一部を拡大した図である。複数の通電領域2は、互いの縁部20が絶縁距離を隔てて隣接するように配置される。隣り合う通電領域2の縁部20同士の絶縁距離は略一定となっている。
【0030】
図2では、複数の通電領域2のうち11個の通電領域2A~2Kを示している。図3は、通電領域2Aおよび通電領域2Bのみを示している。通電領域2A~2Kの縁部20は、ジグザグ状に形成されており、複数の第一直線部21と、複数の第一直線部21と交差する方向に延びる複数の第二直線部22と、第一直線部21と第二直線部22とを接続する複数の屈曲部23と、を有する。本実施形態では、第一直線部21と第二直線部22が直交している。
【0031】
複数の紫外発光素子3は、所定の配置パターンを呈しており、図1に示すように全体として六角形状の配置パターンとなるように配置されている。また、複数の紫外発光素子3は、略等間隔に配置されている。また、複数の紫外発光素子3は、基板1の全体で千鳥状に配置されている。
【0032】
紫外発光素子3は、紫外線を出射するLED素子である。紫外発光素子3は、通電領域2上に配置される。紫外発光素子3は、各通電領域2上に複数配置されている。
【0033】
なお、本実施形態では、紫外発光素子3が各通電領域2上に3つずつ配置されているが、紫外発光素子3の数は特に限定されない。ただし、面方向の照度ばらつきを抑制する観点からは、各通電領域2に配置する紫外発光素子3の数は同じとするのが好ましい。
【0034】
紫外発光素子3は、通電領域2のうち隣接する別の通電領域2に近い側に配置される。すなわち、紫外発光素子3は、通電領域2内で縁部20に近接して配置される。紫外発光素子3は、紫外発光素子3の一側辺が縁部20の第一直線部21または第二直線部22に沿うように配置されている。これにより、紫外発光素子3から隣接する別の通電領域2までのワイヤ4(後述する)の配線の方向や距離を揃えやすくなる。
【0035】
本実施形態では、図3に示すように、紫外発光素子3の第一側辺3aが縁部20の第一直線部21に沿うように配置され、紫外発光素子3の第二側辺3bが縁部20の第二直線部22に沿うように配置されている。すなわち、紫外発光素子3は、第一側辺3aと第二側辺3bとで構成される角部3cが縁部20の屈曲部23に一致するように配置されている。これにより、紫外発光素子3を通電領域2の所定位置に位置決めしやすい。
【0036】
本実施形態の通電領域2は、紫外発光素子3の幅に対して幅広に形成されている。一般的には、通電領域2は、紫外発光素子3の幅と同程度の幅に形成される。これに対し、本実施形態の通電領域2は、紫外発光素子3の幅の少なくとも2倍以上の幅に形成されている。ここでは、通電領域2の幅とは、最も狭い箇所の幅であり、紫外発光素子3の幅とは、矩形の一辺の長さである。これにより、各紫外発光素子3へは安定した電力供給を可能としつつ、紫外発光素子3の冷却特性を高めることができる。紫外発光素子3の冷却特性が高まる具体的な理由は以下の通りである。基板1の裏面側には不図示の冷却部(ヒートシンクや水冷機構等)が設置されており、紫外発光素子3からの発熱は、基板1を介して冷却部で放熱される構造である。同構成では、通電領域2を広く形成することで、紫外発光素子3からの放熱が、通電領域2で拡がった後、基板1を介して冷却部で放熱しやすくなるため、実質的な放熱面積を広げることができる。
【0037】
図4は、図2に示す紫外線照射装置100のIV-IV矢視断面を模式的に示した図である。紫外発光素子3の裏面には第一電極31が形成され、紫外発光素子3の表面には第二電極32が形成されている。例えば、第一電極31は、紫外発光素子3のp型半導体層(図示していない)側に設けられたアノード側電極であり、第二電極32は、紫外発光素子3のn型半導体層(図示していない)側に設けられたカソード側電極である。すなわち、紫外発光素子3は、裏面から表面に向かって通電する、縦型の素子構造を有している。
【0038】
紫外発光素子3は、通電領域2上に半田付けされる(図示していない)。紫外発光素子3の第一電極31は、その全面が通電領域2(図4では通電領域2A)に接触している。その結果、通電領域2A上の3つの紫外発光素子3は、並列接続される。同様に、各通電領域2上の3つの紫外発光素子3は、並列接続される。
【0039】
一方、紫外発光素子3の第二電極32は、ワイヤ4を介して隣接する別の通電領域2(図4では通電領域2B)に接続される。ワイヤ4は、第二電極32の表面から縁部20の第一直線部21と平行に延びて、隣接する別の通電領域2Bに達している。その結果、通電領域2A上の紫外発光素子3と通電領域2B上の紫外発光素子3は、直列接続される。同様に、各通電領域2上の紫外発光素子3は、隣接する別の通電領域2上の紫外発光素子3と直列接続される。これにより、電流は、図2において二点破線で示すように通電領域2A、通電領域2B、・・・、通電領域2Kの順に流れる。
【0040】
また図2に示すように、各紫外発光素子3から延びるワイヤ4は、すべて同じ方向に延びている。これにより、ワイヤ4の結線がしやすくなる。ただし、必ずしもワイヤ4の延びる方向をすべて同じにする必要はない。
【0041】
紫外線照射装置100は、図1に示すように一対の給電部51,52を備える。給電部51,52には不図示の電源装置が接続され、紫外線照射装置100に給電される。例えば給電部51はアノード側、給電部52はカソード側である。
【0042】
電源装置から供給される電流は、給電部51から給電部52へ通電領域2、紫外発光素子3、及びワイヤ4を介して流れる。このときの給電経路を図1に二点鎖線で示している。図1に示すように、複数の通電領域2は、給電経路が蛇行するように互いに電気的に接続されている。このように紫外発光素子3の六角形状の配置パターンを埋めるように蛇行させた給電経路を構成することで、高密度に配置した複数の紫外発光素子3を適切に直並列接続することができる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0044】
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0045】
(1)上記の実施形態に係る紫外線照射装置100においては、電流が給電部51から給電部52へ流れているが、これに限定されない。電流は、給電部52から給電部51へ流れるようにしてもよい。すなわち、給電部52をアノード側、給電部51をカソード側としてもよい。このとき、紫外発光素子3の第一電極31はカソード側電極であり、第二電極32はアノード側電極であり、表面から裏面に向かって通電する。
【0046】
(2)上記の実施形態に係る通電領域2は、一つの島で構成されているが、これに限定されない。通電領域2は、複数の島で構成されていてもよい。例えば、図5に示すように、通電領域2は、分割された通電領域2Aと通電領域2A´を有する。このとき、通電領域2Aと通電領域2A´は、ワイヤ40で互いに接続されており、同電位である。よって、本明細書における通電領域2は、一つの島で構成されたもののみならず、同電位の複数の島で構成されたものも含む。
【0047】
(3)上記の実施形態に係る紫外線照射装置100においては、通電領域2の縁部20は、ジグザグ状に形成されており、複数の第一直線部21と、複数の第一直線部21と交差する方向に延びる複数の第二直線部22と、第一直線部21と第二直線部22とを接続する屈曲部23と、を有し、第一直線部21と第二直線部22が直交しているが、これに限定されない。図6に示すように、第一直線部21と第二直線部22は、直交していなくともよい。
【0048】
(4)上記の実施形態に係る紫外線照射装置100においては、通電領域2の縁部20がジグザグ状に形成されているが、これに限定されない。図7に示すように、通電領域2の縁部20は、直線状に形成されても構わない。
【符号の説明】
【0049】
1 :基板
2 :通電領域
3 :紫外発光素子
3a :第一側辺
3b :第二側辺
3c :角部
4 :ワイヤ
20 :縁部
21 :第一直線部
22 :第二直線部
23 :屈曲部
31 :第一電極
32 :第二電極
100 :紫外線照射装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7