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特許7549836制御装置、物品管理システム、及び物品管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】制御装置、物品管理システム、及び物品管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240905BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
G06Q30/06
B65G1/137 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020118824
(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公開番号】P2021015606
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2023-07-04
(31)【優先権主張番号】P 2019130474
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】519288043
【氏名又は名称】株式会社ROMS
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】230111442
【弁護士】
【氏名又は名称】深津 拓寛
(72)【発明者】
【氏名】グジェゴジュ シシュコフスキ
(72)【発明者】
【氏名】ウカシュ デイヴィッド ドレヴノフスキ
(72)【発明者】
【氏名】前野 洋介
(72)【発明者】
【氏名】清水 純平
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-145004(JP,A)
【文献】特表2019-500293(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0218469(US,A1)
【文献】国際公開第2018/094286(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが少なくとも1つの物品を選択する第1操作に応じて、それぞれ1つ以上の物品が入った複数の容器のうち、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記複数の容器を収納するラックから前記ラックに隣接する第1コンベヤへ移動させ、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品の購入を確定させる第2操作に応じて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記第1コンベヤから前記第1コンベヤに隣接する第2コンベヤへ移動させ、前記第2コンベヤを駆動させて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記少なくとも1つの物品を取り出すピッキングが行われる位置に到達させる制御部を備える制御装置。
【請求項2】
前記第1操作は、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品を仮想のショッピングカートに追加する操作である請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記第2操作は、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品の決済を行う操作である請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、複数のユーザのそれぞれによる前記第1操作に応じて、前記複数の容器のうち、各ユーザによって選択された物品が入った容器を、前記ラックから前記第1コンベヤの各ユーザに対応する位置へ移動させる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記複数のユーザのうち、第1ユーザが第2ユーザよりも先に前記第2操作を行った場合に、前記第1ユーザによって選択された物品が入った容器を、前記第2ユーザによって選択された物品が入った容器よりも先に前記第2コンベヤへ移動させる請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2コンベヤを、前記第1コンベヤの駆動方向と直交する方向に駆動させる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品の選択を解除する第3操作に応じて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記第1コンベヤから前記ラックに戻す請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第3操作に応じて、前記第1コンベヤを駆動させて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を前記ラックに戻す請求項7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第3操作に応じて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記第1コンベヤから、前記第1コンベヤの下方又は上方で前記ラックに隣接する第3コンベヤへ移動させ、前記第3コンベヤを駆動させて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を前記ラックに戻す請求項7に記載の制御装置。
【請求項10】
前記第3操作は、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品を仮想のショッピングカートから削除する操作である請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記ピッキングを制御する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記ピッキングによって取り出された前記少なくとも1つの物品を受取りエリアへ搬送するコンベヤを駆動させる請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の制御装置と、
前記ラックと、
前記第1コンベヤと、
前記第2コンベヤと
を備える物品管理システム。
【請求項14】
前記ラックは、縦回転式ラックである請求項13に記載の物品管理システム。
【請求項15】
前記ピッキングを行うマニピュレータをさらに備える請求項13又は請求項14に記載の物品管理システム。
【請求項16】
制御装置が、それぞれ1つ以上の物品が入った複数の容器を収納するラックに隣接する第1コンベヤ、ユーザが少なくとも1つの物品を選択する第1操作に応じて、前記複数の容器のうち、前記少なくとも1つの物品が入った容器を前記ラックから受け取らせ
前記制御装置が、前記第1コンベヤに隣接する第2コンベヤ、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品の購入を確定させる第2操作に応じて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記第1コンベヤから受け取らせ、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記少なくとも1つの物品を取り出すピッキングが行われる位置へ搬送させる物品管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、物品管理システム、及び物品管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、作業用ロボットが、店舗に納入された商品を発注情報と照合する検品処理を行い、納入された商品を商品陳列棚に陳列する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-151923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の店舗では、商品を購入する客が、その商品を商品陳列棚から手で取ってレジまで持っていく。そのため、商品陳列棚の周辺に、人が通れるような広い通路を確保しなければならず、また商品陳列棚の高さが、人の手が届くような高さでなければならない。よって、店舗の敷地面積に応じて陳列可能な商品数、すなわち、敷地面積に対する品数密度が限られてしまう。
【0005】
客が商品を収納位置から手で取らなくて済むように、その商品が入った容器を収納位置から自動的に取り出す仕組みを導入することが考えられる。そのような仕組みにおいては、商品の注文から、その商品を容器から取り出すピッキングまでの時間を短縮することが望まれる。
【0006】
本開示の目的は、注文からピッキングまでの時間を短縮することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る制御装置は、
ユーザが少なくとも1つの物品を選択する第1操作に応じて、それぞれ1つ以上の物品が入った複数の容器のうち、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記複数の容器を収納するラックから前記ラックに隣接する第1コンベヤへ移動させ、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品の購入を確定させる第2操作に応じて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記第1コンベヤから前記第1コンベヤに隣接する第2コンベヤへ移動させ、前記第2コンベヤを駆動させて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記少なくとも1つの物品を取り出すピッキングが行われる位置に到達させる制御部を備える。
【0008】
本開示の一実施形態に係る物品管理方法では、
それぞれ1つ以上の物品が入った複数の容器を収納するラックに隣接する第1コンベヤが、ユーザが少なくとも1つの物品を選択する第1操作に応じて、前記複数の容器のうち、前記少なくとも1つの物品が入った容器を前記ラックから受け取り、
前記第1コンベヤに隣接する第2コンベヤが、前記ユーザが前記少なくとも1つの物品の購入を確定させる第2操作に応じて、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記第1コンベヤから受け取り、前記少なくとも1つの物品が入った容器を、前記少なくとも1つの物品を取り出すピッキングが行われる位置へ搬送する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、注文からピッキングまでの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る物品管理システムの構成を示すブロック図である。
図2】第1実施形態に係る物品管理システムが設置された店舗の斜視図である。
図3】第1実施形態に係る物品管理システムの斜視図である。
図4】第1実施形態に係る物品管理システムのマニピュレータの斜視図である。
図5】第1実施形態に係る物品管理システムのラックの斜視図である。
図6】第1実施形態に係る物品管理システムのクレーンの斜視図である。
図7】第1実施形態に係る物品管理システムの動作を示すフローチャートである。
図8】第2実施形態に係る物品管理システムの構成を示すブロック図である。
図9】第2実施形態に係る物品管理システムの動作を示すフローチャートである。
図10】第3実施形態に係る物品管理システムの構成を示すブロック図である。
図11】第3実施形態に係る物品管理システムが設置された店舗の斜視図である。
図12】第3実施形態に係る物品管理システムの斜視図である。
図13】第3実施形態に係る物品管理システムの動作を示すフローチャートである。
図14】第4実施形態に係る物品管理システムの構成を示すブロック図である。
図15】第4実施形態に係る物品管理システムの動作を示すフローチャートである。
図16】第5実施形態に係る物流システムの構成を示すブロック図である。
図17】第5実施形態に係るサーバ機器の動作を示すフローチャートである。
図18】第6実施形態に係る物品管理システムにおいて実行される処理を示す図である。
図19】第7実施形態に係る物品管理システムにおいて実行される処理を示す図である。
図20】第8実施形態に係る物品管理システムの一部の構成を示す図である。
図21】第9実施形態に係る物品管理システムの一部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図を参照して説明する。
【0012】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。各実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0013】
(第1実施形態)
図1図2、及び図3を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0014】
本実施形態に係る物品管理システム100において、自動倉庫110は、それぞれ1つ以上の物品200が入った複数の容器210を収納する。自動倉庫110は、それら複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211を、受取りエリア103に隣接するピッキングエリア102へ搬出する。制御装置120は、自動倉庫110により搬出された容器211から少なくとも1つの物品201をピッキングエリア102で取り出すピッキングを制御する。
【0015】
本実施形態では、物品201を受取りエリア103で受け取るユーザ220が、その物品201を収納位置から手で取る代わりに、自動倉庫110が、その物品201が入った容器211を収納位置から自動的に取り出す。そのため、収納位置の周辺スペースが、人が通れないほど狭くてもよく、また収納位置の高さが、人の手が届かないほど高くてもよい。よって、物品管理システム100が設置される場所の敷地面積に応じて収納可能な物品数、すなわち、敷地面積に対する品数密度を高めることができる。
【0016】
物品管理システム100は、ユーザ220が物品201を受け取ることのできる任意の場所に設置されてよいが、本実施形態では、コンビニエンスストア又はスーパーマーケットなどの、小売業者の店舗230に設置される。本実施形態の一変形例として、物品管理システム100は、ガソリンスタンド、駅、事務所、オフィスビル、及びマンションのうち、いずれかの施設に設置されてもよい。本実施形態の別の変形例として、物品管理システム100は、街の中に設置されてもよい。本実施形態のさらに別の変形例として、物品管理システム100は、トラック又は自動運転車両などの車両の荷台に載せられて運搬され、移動式店舗として運用されてもよい。本実施形態のさらに別の変形例として、物品管理システム100は、マイクロDCのような役割を持つベース店舗に設置されてもよい。「DC」は、distribution centerの略語である。ベース店舗は、商品を複数のサテライト店舗への補充前に保管する。各サテライト店舗は、例えば、セルフレジ型無人店舗である。各サテライト店舗は、例えば、マンション又はオフィスビルに設置される。各サテライト店舗の顧客は、サテライト店舗ごとに一意の2次元コードをスマートフォンなどのモバイル機器で読むことで、顧客がどこの店舗で買い物をしようとしているのかを決済システムに認識させる。顧客は、商品を購入する際に、その商品のバーコードをモバイル機器でスキャンしてオンラインで決済を行うことで、商品の代金を支払う。
【0017】
それぞれの物品200は、本実施形態では、店舗230で販売される商品である。物品200の種類としては、例えば、食品、日用品、及び雑誌があるが、これら以外にも様々な種類があってよいし、又は逆に1種類若しくは2種類しかなくてもよい。物品200の種類は、本実施形態ではSKUとして区別される。「SKU」は、stock keeping unitの略語である。ユーザ220が受け取る物品201は、本実施形態では、ユーザ220が購入した商品である。
【0018】
それぞれの容器210は、本実施形態ではトートであるが、例えば、カートン、バッグ、ボックス、パレット、ケース、又はバケットでもよい。
【0019】
本実施形態では、マニピュレータ130がピッキングを行う。そのため、制御装置120は、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。ピッキングの制御方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、物品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は物品201の画像をマニピュレータ130に入力して、マニピュレータ130に物品201を識別させ、容器211から取り出させるという方法を用いることができる。「RFID」は、radio-frequency identificationの略語である。
【0020】
本実施形態では、自動倉庫110が、物品201が入った容器211を収納位置から自動的に取り出すだけでなく、マニピュレータ130が、物品201を、自動倉庫110により取り出された容器211から自動的に取り出す。そのため、ユーザ220が物品201を容器211から手で取り出す必要がなく、利便性が向上する。あるいは、店員が物品201を容器211から手で取り出す必要がなく、店舗230の人員不足を解消することができる。
【0021】
本実施形態の一変形例として、マニピュレータ130の代わりに、ユーザ220又は店員などの人が、物品201を、自動倉庫110により取り出された容器211から手で取り出してもよい。その場合、制御装置120は、人によるピッキングを支援する。ピッキングの支援方法としては、任意の方法を用いてよいが、この変形例では、物品201に付されたバーコード、2次元コード、又はRFIDなどの識別情報をリーダに入力して、人に物品201をリーダで識別させ、容器211から取り出させるという方法を用いることができる。あるいは、物品201の画像をディスプレイに表示して、人に物品201を目で識別させ、容器211から取り出させるという方法を用いることができる。
【0022】
図1から図3のほかに、図4図5、及び図6を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の構成を説明する。
【0023】
物品管理システム100は、自動倉庫110、制御装置120、及びマニピュレータ130のほかに、データベース140、入力装置150、出力装置160、コンベヤ170、及び受取りボックス180を備える。
【0024】
自動倉庫110は、各物品200の収納のための収納エリア101に設置される。収納エリア101は、物品201のピッキングのためのピッキングエリア102に隣接する。ピッキングエリア102は、物品201の受取りのための受取りエリア103に隣接する。自動倉庫110は、「AS/RS」とも呼ばれる。自動倉庫110は、本実施形態ではクレーン式のAS/RSであるが、例えば、回転棚式、シャトル式、又はボット式のAS/RSであってもよい。
【0025】
自動倉庫110には、それぞれ1つ以上の物品200が入った複数の容器210が搬入される。自動倉庫110は、搬入された複数の容器210を収納する。
【0026】
各容器210には、1種類の物品200しか入っていなくてもよいし、又は2種類以上の物品200が入っていてもよい。2種類以上の物品200が同じ容器210に入っている場合は、それら2種類以上の物品200が、各物品200の種類に応じてソートされていてもよい。ソート方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、その容器210の中をディバイダによって複数のスペースに分け、各物品200を種類別のスペースに入れるという方法を用いることができる。ソート作業は、各容器210が店舗230に配送される前に行われてもよいし、各容器210が店舗230に配送されてから自動倉庫110へ搬入される前に行われてもよいし、又は店舗230の中でマニピュレータ130を用いて行われてもよい。
【0027】
制御装置120は、収納エリア101、ピッキングエリア102、受取りエリア103、又はその他のエリアに設置される。制御装置120は、コンピュータである。
【0028】
マニピュレータ130は、ピッキングエリア102に設置される。マニピュレータ130の台数は、任意の台数でよいが、図3の例では1台である。マニピュレータ130は、例えば、図4に示すような多関節ロボットと、当該ロボットのピッキング対象を上方から撮影するカメラと、当該ロボットの動作を制御するモーションコントローラとを含むシステムである。例えば、マニピュレータ130は、カメラで得られた物品201の撮影画像をモーションコントローラによって解析することで物品201を識別する。そして、マニピュレータ130は、多関節ロボットのピッキング動作をモーションコントローラによって制御することで物品201を容器211から取り出す。
【0029】
データベース140は、制御装置120と同じように、収納エリア101、ピッキングエリア102、受取りエリア103、又はその他のエリアに設置される。データベース140は、例えば、RDBMSである。「RDBMS」は、relational database management systemの略語である。データベース140は、本実施形態では制御装置120とは別体であるが、制御装置120に一体化されてもよい。
【0030】
データベース140は、自動倉庫110の在庫情報240を保持する。在庫情報240には、各容器210に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は各容器210の、自動倉庫110における収納位置を示す情報と、各容器210に入っている物品200の種類を示す情報との組み合わせが含まれる。在庫情報240は、各容器210が自動倉庫110へ搬入される際、及び各容器210が自動倉庫110から搬出される際に更新される。
【0031】
入力装置150は、受取りエリア103、又はユーザ220が入ることのできる、その他のエリアに設置される。入力装置150は、例えば、店舗230の正面に設置される。入力装置150は、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力装置150は、本実施形態では制御装置120とは別体であるが、制御装置120に一体化されてもよい。
【0032】
出力装置160は、入力装置150と同じように、受取りエリア103、又はユーザ220が入ることのできる、その他のエリアに設置される。出力装置160は、例えば、店舗230の正面に設置される。出力装置160は、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力装置160は、本実施形態では制御装置120とは別体であるが、制御装置120に一体化されてもよい。
【0033】
コンベヤ170は、ピッキングエリア102に設置される。コンベヤ170は、例えば、ベルトコンベヤ、チェーンコンベヤ、オムニホイールを応用したコンベヤ、ボット型の移載装置、又はこれらの任意の組合せである。
【0034】
受取りボックス180は、受取りエリア103に設置される。受取りボックス180は、例えば、自動又は手動で開閉可能なボックスである。
【0035】
自動倉庫110は、1台以上のラック111、及び1台以上のクレーン112を備える。
【0036】
ラック111の台数は、任意の台数でよいが、図3の例では2台である。ラック111は、任意の数の容器210を収納できるように構成されてよいが、図3の例では、縦方向に12個、横方向に12個、奥行き方向に1個の容器210を収納することができる高密度ラックとして構成されている。ラック111は、一部のスペースがマニピュレータ130を設置するスペースに置き換えられてもよい。図3の例では、2台中1台のラック111の、縦方向に6個、横方向に4個の容器210を収納できるスペースが、マニピュレータ130を設置するスペースに置き換えられている。
【0037】
クレーン112の台数は、ラック111の台数によって決まり、図3の例では1台である。クレーン112は、ラック111の面する通路に設置される。図3の例では、1台のクレーン112が、2台のラック111間の通路に設置されている。この通路は、クレーン112を設置できる幅があれば、人が通れないほど狭くてもよい。クレーン112は、本実施形態ではミニロードクレーンであるが、例えば、ユニットロードクレーン又はミッドロードクレーンであってもよい。
【0038】
本実施形態では、ラック111、クレーン112、又はこれらの組み合わせをモジュールとして扱うことで、自動倉庫110の拡張性を高めている。すなわち、物品管理システム100が設置される店舗230の敷地面積及び必要な品数などの様々な要件に応じて、自動倉庫110の構成を簡単に決定又は変更することができる。さらに、物品管理システム100の自動倉庫110以外の構成要素、又は物品管理システム100の構成要素の組み合わせをモジュールとして扱うことで、物品管理システム100全体の拡張性を高めてもよい。すなわち、物品管理システム100が設置される店舗230の様々な要件に応じて、物品管理システム100の全体構成を簡単に決定又は変更することができるようにしてもよい。例えば、物品管理システム100の自動倉庫110又はその他の構成要素を少数のモジュール、又は小規模なモジュールで構成することで、店舗230としての、沿道のコンビニエンスストア、ガソリンスタンド内、事務所内、オフィスビル内、若しくはマンション内の小型コンビニエンスストア、又は駅の小さな売店に物品管理システム100を簡単に導入できる。あるいは、物品管理システム100の自動倉庫110又はその他の構成要素を多数のモジュール、又は大規模なモジュールで構成することで、店舗230としての大型コンビニエンスストア又は大型スーパーマーケットに物品管理システム100を簡単に導入できる。また、物品管理システム100が導入された店舗230が閉鎖になった場合、物品管理システム100の各モジュールを他店舗、又はその他の場所で再利用することができる。
【0039】
本実施形態では、自動倉庫110は、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている物品200の種類に応じて、互いに温度設定の異なる2つ以上の区画に分けて収納する。例えば、2台のラック111が、全体で冷凍、冷蔵、定温、及び常温の4温度帯に対応する4つの区画に分けられ、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている物品200の種類に応じて、これら4つの区画に分けて収納する。その場合、冷凍の区画には、冷凍食品などの、冷凍保存が必要な商品が入った容器210が収納される。冷蔵の区画には、要冷蔵の商品が入った容器210が収納される。定温の区画には、酒類などの、定温保管が必要な商品が入った容器210が収納される。常温の区画には、その他の商品が入った容器210が収納される。
【0040】
制御装置120は、制御部121、記憶部122、通信部123、入力部124、及び出力部125を備える。
【0041】
制御部121には、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部121は、制御装置120の各部を制御しながら、制御装置120の動作に関わる情報処理を実行する。
【0042】
記憶部122には、1つ以上の半導体メモリ、1つ以上の磁気メモリ、1つ以上の光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部122は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部122には、制御装置120の動作に用いられる情報と、制御装置120の動作によって得られた情報とが記憶される。
【0043】
通信部123には、1つ以上の通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェース、又はLTE、4G、若しくは5Gなどの移動通信規格に対応したインタフェースである。「LAN」は、local area networkの略語である。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部123は、制御装置120の動作に用いられる情報をデータベース140又はその他の外部機器から受信し、また制御装置120の動作によって得られる情報をデータベース140又はその他の外部機器へ送信する。
【0044】
入力部124には、1つ以上の入力用インタフェースが含まれる。入力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。「USB」は、universal serial busの略語である。入力部124は、入力装置150を介して、制御装置120の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。
【0045】
出力部125には、1つ以上の出力用インタフェースが含まれる。出力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。出力部125は、出力装置160を介して、制御装置120の動作によって得られる情報を出力する。
【0046】
制御装置120の機能は、本実施形態に係る制御プログラムを、制御部121に含まれるプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、制御装置120の機能は、ソフトウェアにより実現される。制御プログラムは、制御装置120の動作に含まれるステップの処理をコンピュータに実行させることで、当該ステップの処理に対応する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。すなわち、制御プログラムは、コンピュータを制御装置120として機能させるためのプログラムである。
【0047】
プログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD又はCD-ROMなどの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0048】
コンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0049】
制御装置120の一部又は全ての機能が、制御部121に含まれる専用回路により実現されてもよい。すなわち、制御装置120の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0050】
図7を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る物品管理方法に相当する。図7の動作は、ユーザ220が店舗230を訪れたときに開始される。
【0051】
ステップS101において、制御装置120の制御部121は、データベース140を検索して、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200の種類の一覧250を生成する。一覧250の生成方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、店舗230で販売される商品のSKUごとに、データベース140に保持された在庫情報240から商品名、在庫の有無、及び数量などの情報を抽出し、抽出した情報を掲載した、階層構造を持つページ群を一覧250として生成するという方法を用いることができる。制御部121は、出力部125を介して、出力装置160に、生成した一覧250を出力させる。すなわち、出力装置160は、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200の種類の一覧250をユーザ220に向けて出力するように制御される。例えば、出力装置160に含まれるディスプレイは、一覧250を画面に表示する。
【0052】
ステップS102において、入力装置150は、ユーザ220による少なくとも1つの物品201の注文操作を受け付ける。
【0053】
入力装置150は、注文操作の一部として、ユーザ220が出力装置160により出力された一覧250から少なくとも1つの物品201を選択する操作を受け付ける。例えば、入力装置150に含まれる、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンは、ユーザ220がディスプレイにより表示されたページ上で購入したい商品をショッピングカートに追加する操作を受け付ける。注文操作は、ユーザ220がショッピングカートに追加した商品の代金を支払う操作などの、商品の購入を確定させる操作によって完了する。商品の代金の支払い方法としては、任意の方法を用いてよいが、例えば、店舗230に設置されたPOSシステムなどの決済システムを介して、現金、クレジットカード、電子マネー、ポイント、又は仮想通貨による決済を行うという方法を用いることができる。「POS」は、point of saleの略語である。決済システムは、ユーザ220のスマートフォン若しくはタブレットなどの携帯機器に表示されるか、又はユーザ220の会員カードに印刷されたバーコード若しくは2次元コードなどの識別情報を読み取ってユーザ220を識別してもよい。あるいは、決済システムは、ユーザ220の携帯機器又は会員カードに記録されたIDなどの識別情報を読み取ってユーザ220を識別してもよい。「ID」は、identifierの略語である。決済システムは、物品管理システム100の一部として提供されてもよいし、又は物品管理システム100と接続して連携する別のシステムとして提供されてもよい。前者の場合、決済システムは、小売業者の既存のシステムと接続して連携するシステムでもよいし、又は小売業者の既存のシステムと接続せずに稼動するスタンドアローンのシステムでもよい。後者の場合、すなわち、決済システムが物品管理システム100とは別のシステムである場合、決済システムは、小売業者の既存のシステムに含まれない新型のシステムでもよいし、小売業者の既存のシステムに含まれる従来型のシステムでもよい。
【0054】
本実施形態では、制御装置120の制御部121は、注文操作が完了する前に、注文操作によって注文される物品202を予測する。注文される物品202の予測方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、ユーザ220が商品をショッピングカートに追加したときに、その商品が購入されると予測するという方法を用いることができる。制御部121は、自動倉庫110に収納された複数の容器210のうち、予測した物品202が入った容器212の、ラック111における収納位置に応じてクレーン112を移動させる。制御部121は、注文操作が完了する前に、クレーン112が容器212を取り出すことのできる位置に到達した場合は、注文操作が完了するまでクレーン112を待機させる。
【0055】
ステップS103において、制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、入力装置150で受け付けられた注文操作で選択された物品201を特定する。制御部121は、データベース140を検索して、特定した物品201が入った容器211を特定する。容器211の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、データベース140に保持された在庫情報240から、物品201が入った容器211の識別情報、又は収納位置を示す情報を抽出するという方法を用いることができる。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211をピッキングエリア102へ搬出させる。すなわち、自動倉庫110は、入力装置150で受け付けられた注文操作に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211をピッキングエリア102へ搬出するように制御される。具体的には、クレーン112が、ラック111の面する通路を移動して、その容器211を取り出し、取り出した容器211をピッキングエリア102へ搬出する。
【0056】
ステップS104において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。すなわち、マニピュレータ130は、ピッキングを行うように制御される。ピッキングは、自動倉庫110により搬出された容器211から少なくとも1つの物品201をピッキングエリア102で取り出す動作である。ピッキングの制御のためにマニピュレータ130に入力される、物品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は物品201の画像は、入力装置150で受け付けられた注文操作で直接又は間接的に指定される。
【0057】
本実施形態では、マニピュレータ130は、ピッキングを行う前に、複数種類の物品200の外観を学習する。外観の学習方法としては、機械学習又はその他のAIによる学習などの任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、店舗230で販売される商品のSKUごとに、商品の画像をメモリに読み込むという方法を用いることができる。「AI」は、artificial intelligenceの略語である。マニピュレータ130は、ピッキングを行う際に、自動倉庫110により搬出された容器211に入っている物品200の外観を観察する。外観の観察方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、容器211に入っている物品200をカメラで撮影するという方法を用いることができる。マニピュレータ130は、学習及び観察の結果に応じて少なくとも1つの物品201を識別する。物品201の識別方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、メモリに読み込んだ画像と、カメラの撮影画像とを比較して、カメラで撮影された物品200の中から目標の物品201を識別するという方法を用いることができる。
【0058】
ステップS105において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を、その物品201をユーザ220が受取りエリア103で受け取るのに用いられる受取りボックス180へ投入させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送するように制御される。
【0059】
本実施形態の一変形例として、ステップS104において、制御装置120の制御部121が人によるピッキングを支援する場合も、ステップS105において、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送する。
【0060】
本実施形態によれば、商品を購入するユーザ220が、その商品を商品陳列棚から手で取ってレジまで持っていく必要がなく、受取りエリア103で受け取ってそのまま持って帰ることができる。
【0061】
上述のように、本実施形態では、自動倉庫110は、それぞれ1つ以上の物品200が入った複数の容器210を収納する。自動倉庫110は、複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211を、受取りエリア103に隣接するピッキングエリア102へ搬出する。制御装置120は、自動倉庫110により搬出された容器211から少なくとも1つの物品201をピッキングエリア102で取り出すピッキングを制御する。
【0062】
したがって、本実施形態によれば、敷地面積に対する品数密度を高めることができる。
【0063】
本実施形態では、ミニロードクレーンは、高密度ラックに格納されたトートのローディング及びアンローディングのタスクを担う。ミニロードクレーンは、高密度ラック間のスペースを移動しながらトートを運ぶための水平移動レールと、高密度ラックからトートを取り出すためのテレスコープ機構が設けられた垂直移動プラットフォームとを備える。高密度ラックは、奥行き方向に2個以上のトートを収納することができてもよい。
【0064】
多関節ロボットは、自動的に交換可能なアームエンドツーリングを備える。アームエンドツーリングは、具体的には吸引型のグリッパーであるが、商品によって、自動的に他の型のグリッパー又はハンドに変更されてもよい。多関節ロボットは、タッチスクリーン付きのディスプレイであるフロントユーザパネルを用いて出された注文を処理するために、商品をトートから直接取り出すピッキングのタスクを担う。
【0065】
したがって、本実施形態によれば、ショッピングプロセスを完全に自動化することができる。すなわち、店舗230を完全に無人化することができる。ただし、店舗230を有人店舗と無人店舗とのハイブリッド型で運営してもよい。例えば、24時間営業のコンビニエンスストアに従来の商品陳列棚及びレジとともに本実施形態に係る物品管理システム100を設置し、朝から夜までは有人店舗、夜中は無人店舗としてコンビニエンスストアを営業してもよい。
【0066】
本実施形態によれば、商業地にある、敷地面積の狭いショップ又はキオスクで働く人々の代わりに、ロボット及び自動化モジュールによって注文を処理することができる。
【0067】
本実施形態によれば、店舗230において、人の手を介さずに収納エリア101から受取りエリア103まで商品を持っていくことができる。さらに、収納エリア101の品数密度を高めることができる。
【0068】
本実施形態の一変形例として、POSシステムなどの決済システム、IMS、及びERPシステムなどの、小売業者の既存の各種システムを物品管理システム100と接続して連携させるためのAPIが規定されてもよい。「IMS」は、inventory management systemの略語である。「ERP」は、enterprise resource planningの略語である。「API」は、application programming interfaceの略語である。この変形例によれば、APIを介して、物品管理システム100をターンキーシステムとして提供することができる。
【0069】
本実施形態の一変形例として、制御装置120の制御部121は、各容器210の収納位置を、各容器210に入っている物品200の注文頻度に応じて変更してもよい。具体的には、制御部121は、頻繁に注文される商品が入ったトートをマニピュレータ130に近いラック111に収納してもよい。この変形例によれば、サイクルタイムを短縮することができる。
【0070】
本実施形態の一変形例として、配送センターからトートが配送されたときに、店員又はトラック運転手が搬入ポイントにトートを置き、トートに付されたバーコードなどの識別ラベルを、搬入ポイントに設けられたスキャナでスキャンしてもよい。その場合、制御装置120の制御部121は、スキャナによって識別されたトートの中身に応じて、トートの、自動倉庫110における収納位置を決定する。クレーン112は、制御部121により決定された収納位置にトートを収納する。
【0071】
本実施形態の一変形例として、配送センターから第1トートが配送されたときに、店員が第1トートの中身を別のトートである第2トートに移し替えながらソート作業を行ってもよい。そして、店員が搬入ポイントに第2トートを置き、第2トートに付されたバーコードなどの識別ラベルを、搬入ポイントに設けられたスキャナでスキャンしてもよい。その場合、制御装置120の制御部121は、スキャナによって識別された第2トートの中身に応じて、第2トートの、自動倉庫110における収納位置を決定する。クレーン112は、制御部121により決定された収納位置に第2トートを収納する。制御部121は、在庫情報240を更新して、第2トートの識別情報、又は収納位置を示す情報と、第2トート内のSKUを示す情報との組み合わせをデータベース140に追加する。第2トート内のSKUを示す情報は、例えば、ソート作業中に、第2トート内の商品に付されたバーコードなどの識別ラベルをスキャンすることで取得される。
【0072】
(第2実施形態)
図8を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0073】
第1実施形態では、ユーザ220が、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103で受け取るが、本実施形態では、移動ロボット280又はドローン290が、その物品201を受取りエリア103で受け取ってユーザ220へ配送する。
【0074】
図8を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の構成を説明する。第1実施形態に係る物品管理システム100の構成と共通する部分については、説明を省略する。
【0075】
物品管理システム100は、移動ロボット280及びドローン290の少なくともいずれかを備える。
【0076】
移動ロボット280は、例えば、4輪ロボット又は6輪ロボットである。
【0077】
ドローン290は、例えば、マルチコプターである。
【0078】
図9を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る物品管理方法に相当する。第1実施形態に係る物品管理システム100の動作と共通する部分については、説明を省略する。図9の動作は、ユーザ220が電子商取引サイトで少なくとも1つの物品201を注文したときに開始される。
【0079】
ステップS201において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、インターネットなどのネットワーク330経由で送信された、少なくとも1つの物品201の注文情報260を受信する。注文情報260には、ユーザ220が電子商取引サイトで注文した物品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は物品201の画像が含まれる。
【0080】
ステップS202において、制御装置120の制御部121は、受信した注文情報260に対応する物品201を特定する。制御部121は、データベース140を検索して、特定した物品201が入った容器211を特定する。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211をピッキングエリア102へ搬出させる。すなわち、自動倉庫110は、制御装置120で受信された注文情報260に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211をピッキングエリア102へ搬出するように制御される。
【0081】
ステップS203の処理については、図7のステップS104の処理と同じであるため、説明を省略する。ピッキングの制御のためにマニピュレータ130に入力される、物品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は物品201の画像は、制御装置120で受信された注文情報260で直接又は間接的に指定される。
【0082】
ステップS204において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を、受取りエリア103で待機する移動ロボット280又はドローン290へ搭載させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送するように制御される。移動ロボット280又はドローン290は、その物品201を受取りエリア103で受け取る。
【0083】
ステップS205において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、移動ロボット280又はドローン290に、搭載した物品201をユーザ220へ配送させる。すなわち、移動ロボット280又はドローン290は、受取りエリア103で受け取った物品201をユーザ220へ配送するように制御される。移動ロボット280又はドローン290に入力される、ユーザ220の自宅住所、又はユーザ220が指定した任意の配送先住所などの宛先情報は、制御装置120で受信された注文情報260で直接又は間接的に指定される。
【0084】
本実施形態によれば、商品を購入したユーザ220が、その商品を受け取るために店舗230を訪れる必要がなく、利便性が向上する。
【0085】
(第3実施形態)
図10図11、及び図12を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0086】
第1実施形態では、ユーザ220が店舗230を訪れたときにピッキングが行われるが、本実施形態では、ユーザ220が店舗230を訪れる前にピッキングが行われる。
【0087】
図10から図12を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の構成を説明する。第1実施形態に係る物品管理システム100の構成と共通する部分については、説明を省略する。
【0088】
物品管理システム100は、収納庫190を備える。
【0089】
収納庫190は、ユーザ220が受け取る物品201の一時的な収納のための事前注文エリア104に設置される。収納庫190は、本実施形態ではクレーン式のAS/RSであるが、例えば、回転棚式、シャトル式、若しくはボット式のAS/RSであってもよいし、又はAS/RS以外の倉庫であってもよい。
【0090】
図13を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る物品管理方法に相当する。第1実施形態又は第2実施形態に係る物品管理システム100の動作と共通する部分については、説明を省略する。図13の動作は、ユーザ220が電子商取引サイトで少なくとも1つの物品201を注文したときに開始され、その物品201を一旦収納したら停止し、ユーザ220が店舗230を訪れたときに再開される。
【0091】
ステップS301からステップS303の処理については、図9のステップS201からステップS203の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0092】
ステップS304において、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、収納庫190に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を一旦収納させる。すなわち、収納庫190は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を一旦収納するように制御される。具体的には、収納庫190のクレーンが、収納庫190のラックの面する通路を移動して、その物品201がピッキング時に移し入れられた容器213を収納する。データベース140は、容器213に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は容器213の、収納庫190における収納位置を示す情報を引換え番号などの認証情報271に対応付けて保持する。認証情報271は、制御装置120で受信された注文情報260の一部として電子商取引サイトから提供されてもよいし、又は容器213が収納庫190へ搬入される際に制御部121により新たに生成され、インターネットなどのネットワーク330経由でユーザ220に通知されてもよい。
【0093】
本実施形態の一変形例として、ステップS303において、制御装置120の制御部121が人によるピッキングを支援する場合も、ステップS304において、収納庫190は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を一旦収納する。
【0094】
ステップS305において、入力装置150は、ユーザ220による、少なくとも1つの物品201を受け取るための認証情報270の入力操作を受け付ける。例えば、入力装置150に含まれる、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンは、ユーザ220が電子商取引サイト又は制御装置120からネットワーク330経由で通知された引換え番号を入力する操作を受け付ける。制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、入力装置150で受け付けられた入力操作で入力された認証情報270を取得する。
【0095】
制御部121は、取得した認証情報270をデータベース140と照合して、認証に失敗した場合は、動作を終了する。すなわち、制御部121は、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されていない場合は、動作を終了する。一方、制御部121は、認証に成功した場合、すなわち、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されている場合は、ステップS306において、データベース140を検索して、その認証情報271に対応する容器213を特定する。容器213の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、認証情報271に対応付けてデータベース140に保持された、容器213の識別情報、又は収納位置を示す情報を抽出するという方法を用いることができる。制御部121は、通信部123を介して、収納庫190に、特定した容器213を受取りエリア103へ搬出させる。すなわち、収納庫190は、入力装置150で受け付けられた入力操作に応じて、少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬出するように制御される。具体的には、収納庫190のクレーンが、収納庫190のラックの面する通路を移動して、その物品201が入った容器213を取り出し、取り出した容器213を受取りエリア103へ搬出する。
【0096】
本実施形態によれば、商品を注文したユーザ220が、自動倉庫110による搬出、及びマニピュレータ130によるピッキングが終わるのを店舗230で待つ必要がなく、その商品を、店舗230に着いてから短時間で受け取ることができる。
【0097】
(第4実施形態)
図14を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0098】
第1実施形態では、物品管理システム100が小売業者の店舗230に設置されるが、本実施形態では、物品管理システム100が宅配便業者の配送所に設置される。
【0099】
それぞれの物品200は、本実施形態では、配送所で保管される荷物である。ユーザ220が受け取る物品201は、本実施形態では、ユーザ220宛ての荷物である。
【0100】
本実施形態では、データベース140に保持された在庫情報240には、各容器210に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は各容器210の、自動倉庫110における収納位置を示す情報と、各容器210に入っている物品200に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報との組み合わせが含まれる。データベース140は、在庫情報240に加えて、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200ごとに、正規の認証情報271を保持する。具体的には、データベース140は、各物品200に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報を引換え番号などの認証情報271に対応付けて保持する。各物品200の宛先のユーザ220には、認証情報271と同じ情報が任意の方法で通知されているものとする。
【0101】
図15を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る物品管理方法に相当する。第1実施形態又は第3実施形態に係る物品管理システム100の動作と共通する部分については、説明を省略する。図15の動作は、ユーザ220が配送所を訪れたときに開始される。
【0102】
ステップS401において、入力装置150は、ユーザ220による、少なくとも1つの物品201を受け取るための認証情報270の入力操作を受け付ける。例えば、入力装置150に含まれる、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンは、ユーザ220が引換え番号を入力する操作を受け付ける。制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、入力装置150で受け付けられた入力操作で入力された認証情報270を取得する。
【0103】
制御部121は、取得した認証情報270をデータベース140と照合して、認証に失敗した場合は、動作を終了する。すなわち、制御部121は、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されていない場合は、動作を終了する。一方、制御部121は、認証に成功した場合、すなわち、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されている場合は、ステップS402において、データベース140を検索して、その認証情報271に対応する物品201を特定し、さらに、特定した物品201が入った容器211を特定する。物品201の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、認証情報271に対応付けてデータベース140に保持された、物品201の識別情報を抽出するという方法を用いることができる。容器211の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、データベース140に保持された在庫情報240から、物品201が入った容器211の識別情報、又は収納位置を示す情報を抽出するという方法を用いることができる。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211をピッキングエリア102へ搬出させる。すなわち、自動倉庫110は、入力装置150で受け付けられた入力操作に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211をピッキングエリア102へ搬出するように制御される。
【0104】
ステップS403及びステップS404の処理については、図7のステップS104及びステップS105の処理と同じであるため、説明を省略する。ピッキングの制御のためにマニピュレータ130に入力される、物品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は物品201の画像は、認証情報271に対応付けてデータベース140に保持される。
【0105】
本実施形態によれば、荷物の宛先に指定されたユーザ220が、その荷物を受取りエリア103で受け取ることができる。
【0106】
本実施形態では、第1実施形態と同じように、ユーザ220が、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103で受け取るが、本実施形態の一変形例として、第2実施形態と同じように、移動ロボット280又はドローン290が、その物品201を受取りエリア103で受け取ってユーザ220へ配送してもよい。
【0107】
本実施形態の一変形例として、第3実施形態と同じように、ユーザ220が配送所を訪れる前にピッキングが行われ、収納庫190が、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を一旦収納してもよい。その場合、収納庫190は、ユーザ220が配送所を訪れたときに、入力装置150で受け付けられた入力操作に応じて、少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬出する。
【0108】
(第5実施形態)
図16を参照して、本実施形態に係る物流システム300の構成を説明する。
【0109】
物流システム300は、第1実施形態又は第3実施形態に係る複数の物品管理システム100と、サーバ機器310と、端末機器320と、移動ロボット340と、ドローン350と、管理機器360とを備える。
【0110】
サーバ機器310は、任意の場所に設置されてよいが、本実施形態ではデータセンタに設置される。サーバ機器310は、コンピュータである。サーバ機器310は、インターネットなどのネットワーク330を介して、各物品管理システム100と接続される。
【0111】
端末機器320は、ユーザ220によって利用される。端末機器320は、例えば、スマートフォン若しくはタブレットなどの携帯機器、又はPCである。「PC」は、personal computerの略語である。
【0112】
移動ロボット340は、例えば、4輪ロボット又は6輪ロボットである。移動ロボット340は、各物品管理システム100の自動倉庫110へ搬入される物品200を各物品管理システム100へ配送する。
【0113】
ドローン350は、例えば、マルチコプターである。ドローン350は、各物品管理システム100の自動倉庫110へ搬入される物品200を各物品管理システム100へ配送する。
【0114】
管理機器360は、任意の場所に設置されてよいが、本実施形態では有人コンビニエンスストアなどの有人店舗に設置される。管理機器360は、有人店舗のマネージャによって利用される。管理機器360は、例えば、スマートフォン若しくはタブレットなどの携帯機器、又はPCである。管理機器360は、複数の物品管理システム100を一括して監視及び制御する。
【0115】
管理機器360が設置された有人店舗は親店として、複数の物品管理システム100が設置された店舗230はサテライトとして展開される。本実施形態によれば、有人店舗の機能のニーズを担保しながら、フランチャイズオーナの収益向上と負担軽減とが可能な新たなフランチャイズモデルを実現することができる。
【0116】
サーバ機器310は、制御部311、記憶部312、通信部313、入力部314、及び出力部315を備える。
【0117】
制御部311には、1つ以上のプロセッサ、1つ以上の専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA又はASICである。制御部311は、サーバ機器310の各部を制御しながら、サーバ機器310の動作に関わる情報処理を実行する。
【0118】
記憶部312には、1つ以上の半導体メモリ、1つ以上の磁気メモリ、1つ以上の光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部312は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部312には、サーバ機器310の動作に用いられる情報と、サーバ機器310の動作によって得られた情報とが記憶される。
【0119】
通信部313には、1つ以上の通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェース、又はLTE、4G、若しくは5Gなどの移動通信規格に対応したインタフェースである。通信部313は、各物品管理システム100の制御装置120、及びユーザ220の端末機器320などの外部機器と通信を行う。通信部313は、サーバ機器310の動作に用いられる情報を外部機器から受信し、またサーバ機器310の動作によって得られる情報を外部機器へ送信する。
【0120】
入力部314には、1つ以上の入力用インタフェースが含まれる。入力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。入力部314は、入力装置を介して、サーバ機器310の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。
【0121】
出力部315には、1つ以上の出力用インタフェースが含まれる。出力用インタフェースは、例えば、USBインタフェースである。出力部315は、出力装置を介して、サーバ機器310の動作によって得られる情報を出力する。
【0122】
サーバ機器310の機能は、本実施形態に係るサーバプログラムを、制御部311に含まれるプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、サーバ機器310の機能は、ソフトウェアにより実現される。サーバプログラムは、サーバ機器310の動作に含まれるステップの処理をコンピュータに実行させることで、当該ステップの処理に対応する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。すなわち、サーバプログラムは、コンピュータをサーバ機器310として機能させるためのプログラムである。
【0123】
サーバ機器310の一部又は全ての機能が、制御部311に含まれる専用回路により実現されてもよい。すなわち、サーバ機器310の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0124】
図17を参照して、本実施形態に係るサーバ機器310の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係るサービス提供方法に相当する。
【0125】
ステップS501において、制御部311は、通信部313を介して少なくとも1つの物品201の指定又は事前注文を受け付ける。具体的には、制御部311は、電子商取引サイトでユーザ220による物品201の指定又は事前注文を受け付ける。
【0126】
ステップS502において、制御部311は、複数の場所のそれぞれに設置された物品管理システム100の在庫情報240を参照して、それら複数の場所の中から、指定又は注文された物品201が入った容器211が自動倉庫110に収納されている場所を特定する。具体的には、制御部311は、通信部313を介して、各物品管理システム100の制御装置120と通信を行い、各物品管理システム100のデータベース140を検索して、指定又は注文された物品201が入った容器211を特定する。容器211の特定方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、データベース140に保持された在庫情報240から、物品201が入った容器211の識別情報、又は収納位置を示す情報を抽出するという方法を用いることができる。制御部311は、特定した容器211が収納された自動倉庫110を備える物品管理システム100が設置されている店舗230を特定する。
【0127】
指定又は注文された物品201が入った容器211が自動倉庫110に収納されている2つ以上の場所がある場合、ステップS503において、制御部311は、通信部313を介してユーザ220の位置を検出する。そして、ステップS504において、制御部311は、検出した位置と当該2つ以上の場所との間の距離に応じて、当該2つ以上の場所の中から、端末機器320へ通知する場所を選択する。具体的には、制御部311は、特定した店舗230の数が2つ以上である場合、物品201を指定又は注文したユーザ220の端末機器320の位置情報を取得する。そして、制御部311は、特定した店舗230の中から、取得した位置情報で示される位置から基準範囲内に存在するか、又は最も近い店舗230を選択する。
【0128】
指定又は注文された物品201が入った容器211が自動倉庫110に収納されている1つの場所のみがある場合、ステップS505において、制御部311は、当該1つの場所を選択する。具体的には、制御部311は、特定した店舗230の数が1つである場合、特定した店舗230を選択する。
【0129】
ステップS506において、制御部311は、通信部313を介して、選択した場所を端末機器320へ通知する。具体的には、制御部311は、選択した店舗230に関する情報を、物品201を指定したユーザ220の端末機器320へ送信して、ユーザ220に、その店舗230で物品201を購入するよう促す。あるいは、制御部311は、選択した店舗230に関する情報を、物品201を注文したユーザ220の端末機器320へ送信して、ユーザ220に、その店舗230で物品201を受け取るよう促す。
【0130】
本実施形態によれば、商品を購入するか、又はその商品を注文済みのユーザ220が、その商品があり、且つユーザ220から近い店舗230を知ることができ、利便性が向上する。
【0131】
(第6実施形態)
図18を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の構成を説明する。第1実施形態に係る物品管理システム100の構成と共通する部分については、説明を省略する。
【0132】
物品管理システム100は、商取引プラットフォーム400を備える。
【0133】
商取引プラットフォーム400は、サーバ機器310、端末機器320、及びキオスク端末370を備える。
【0134】
サーバ機器310は、任意の場所に設置されてよいが、本実施形態ではデータセンタに設置される。サーバ機器310は、コンピュータである。サーバ機器310は、キオスク端末370からの注文と、端末機器320からの事前注文とを、注文の種類別の注文キュー410に順次入力する。サーバ機器310は、注文キュー410から注文を順次読み出す。サーバ機器310は、読み出した注文ごとに、注文の種類別の送信処理420を実行して、インターネットなどのネットワーク330経由で制御装置120のAPI430を呼び出す。
【0135】
端末機器320は、ユーザ220によって利用される。端末機器320は、例えば、スマートフォン若しくはタブレットなどの携帯機器、又はPCである。
【0136】
キオスク端末370は、任意の場所に設置されてよいが、本実施形態では店舗230又は店舗230の近傍に設置される。キオスク端末370は、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンなどの入力装置150、及びディスプレイなどの出力装置160を備える。
【0137】
図18を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100において実行される処理を説明する。
【0138】
キオスク端末370からの注文に関する処理のフローを説明する。このフローは、図7のステップS101からステップS105に相当するステップを含む。図7の各ステップの処理と共通する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0139】
図7のステップS101に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、データベース140を検索して、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200の種類の一覧250を生成する。制御部121は、通信部123又は出力部125を介して、キオスク端末370の出力装置160に、生成した一覧250を出力させる。すなわち、キオスク端末370は、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200の種類の一覧250をユーザ220に向けて出力するように制御される。例えば、キオスク端末370のディスプレイは、一覧250を画面に表示する。
【0140】
図7のステップS102に相当するステップにおいて、キオスク端末370の入力装置150は、ユーザ220による少なくとも1つの物品201の注文操作を受け付ける。注文操作には、ユーザ220が少なくとも1つの物品201を選択する第1操作と、ユーザ220が少なくとも1つの物品201の購入を確定させる第2操作とが含まれる。キオスク端末370は、第1操作として、ユーザ220がキオスク端末370により出力された一覧250から少なくとも1つの物品201を選択する操作を受け付ける。本実施形態では、第1操作は、ユーザ220が少なくとも1つの物品201を仮想のショッピングカートに追加する操作である。例えば、キオスク端末370のタッチスクリーンは、ユーザ220がディスプレイにより表示されたページ上で購入したい商品をショッピングカートに追加する操作を受け付ける。キオスク端末370は、第2操作として、ユーザ220がショッピングカートに追加した商品の代金を支払う操作などの、商品の購入を確定させる操作を受け付ける。本実施形態では、第2操作は、ユーザ220が少なくとも1つの物品201の決済を行う操作である。例えば、キオスク端末370のタッチスクリーンは、店舗230に設置されたPOSシステムなどの決済システムを介して、現金、クレジットカード、電子マネー、ポイント、又は仮想通貨による決済を行う操作を受け付ける。
【0141】
図7のステップS103に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、キオスク端末370で第1操作が受け付けられる度に、第1操作で選択された物品201の情報をネットワーク330経由で受信する。サーバ機器310は、受信した情報をキオスク注文として注文キューAに入力する。サーバ機器310は、注文キューAからキオスク注文を読み出す度に、送信処理Aを実行して、ネットワーク330経由でAPI430のretrieve_tote_by_order_lineを呼び出す。制御装置120の制御部121は、retrieve_tote_by_order_lineが呼び出されると、データベース140を検索して、第1操作で選択された物品201が入った容器211を特定する。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211を収納位置から取り出させる。すなわち、自動倉庫110は、キオスク端末370で受け付けられた第1操作に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211をラック111における収納位置からクレーン112で取り出すように制御される。
【0142】
サーバ機器310は、キオスク端末370で第2操作が受け付けられると、第2操作で購入された物品201の情報をネットワーク330経由で受信する。サーバ機器310は、受信した情報を、決済が完了したキオスク注文として注文キューBに入力する。サーバ機器310は、第2操作で購入された物品201が第1操作で選択されたときに注文キューAに入力されたキオスク注文がまだ注文キューAから読み出されずに残っている場合は、そのキオスク注文を注文キューAから削除する。すなわち、サーバ機器310は、第1操作に対応するキオスク注文が注文キューAから読み出される前に、第2操作によって、そのキオスク注文の決済が完了した場合は、実質的には、そのキオスク注文を、決済が完了したキオスク注文として注文キューAから注文キューBに移動する。一方で、サーバ機器310は、第1操作に対応するキオスク注文が注文キューAから読み出された後に、第2操作によって、そのキオスク注文の決済が完了した場合は、単に、その決済が完了したキオスク注文を注文キューBに入力する。サーバ機器310は、1回のクリックで商品が購入された場合など、第1操作を経ずに第2操作によって決済が完了したキオスク注文があれば、その決済が完了したキオスク注文も注文キューBに入力する。サーバ機器310は、注文キューBから、決済が完了したキオスク注文を読み出す度に、送信処理Bを実行して、ネットワーク330経由でAPI430のretrieve_tote_and_pickingを呼び出す。制御装置120の制御部121は、retrieve_tote_and_pickingが呼び出されると、データベース140を検索して、第2操作で購入された物品201が入った容器211を特定する。制御部121は、特定した容器211がまだ収納位置から取り出されていなければ、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211を収納位置から取り出させる。すなわち、自動倉庫110は、キオスク端末370で受け付けられた第2操作に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211をラック111における収納位置からクレーン112で取り出すように制御される。
【0143】
図7のステップS104に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。すなわち、マニピュレータ130は、ピッキングを行うように制御される。
【0144】
図7のステップS105に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を、その物品201をユーザ220が受取りエリア103で受け取るのに用いられる受取りボックス180へ投入させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送するように制御される。
【0145】
端末機器320からの事前注文に関する処理のフローを説明する。このフローは、図9のステップS201、図9のステップS202、図15のステップS401、図15のステップS402、図7のステップS104、及び図7のステップS105に相当するステップを含む。図7図9、及び図15の各ステップの処理と共通する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0146】
端末機器320は、ユーザ220が電子商取引サイトで少なくとも1つの物品201を注文したときに、その物品201の注文情報260を、ネットワーク330経由でサーバ機器310へ送信する。注文情報260には、ユーザ220が電子商取引サイトで注文した物品201に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は物品201の画像が含まれる。
【0147】
図9のステップS201に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、端末機器320から注文情報260が送信されると、注文情報260をネットワーク330経由で受信する。図9のステップS202に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、受信した注文情報260を事前注文として注文キューCに入力する。サーバ機器310は、注文情報260を引換え番号などの認証情報271に対応付けて保持する。認証情報271は、注文情報260の一部として電子商取引サイトから提供されてもよいし、又はサーバ機器310により新たに生成され、ネットワーク330経由でユーザ220に通知されてもよい。認証情報271の形式は、任意の形式でよいが、本実施形態では2次元コードである。サーバ機器310は、注文キューCから事前注文を読み出す度に、送信処理Cを実行して、ネットワーク330経由でAPI430のretrieve_toteを呼び出す。制御装置120の制御部121は、retrieve_toteが呼び出されると、データベース140を検索して、注文情報260に対応する物品201が入った容器211を特定する。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211を収納位置から取り出させる。すなわち、自動倉庫110は、端末機器320から送信された注文情報260に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211をラック111における収納位置からクレーン112で取り出すように制御される。
【0148】
図15のステップS401に相当するステップにおいて、キオスク端末370の入力装置150は、ユーザ220が店舗230を訪れたときに、ユーザ220による、少なくとも1つの物品201を受け取るための認証情報270の入力操作を受け付ける。例えば、キオスク端末370のタッチスクリーンは、ユーザ220が電子商取引サイト又はサーバ機器310からネットワーク330経由で通知された2次元コードを入力する操作を受け付ける。
【0149】
サーバ機器310は、キオスク端末370で入力操作が受け付けられると、認証情報270をネットワーク330経由で受信する。サーバ機器310は、受信した認証情報270を正規の認証情報271と照合する。サーバ機器310は、認証に成功した場合、すなわち、認証情報270が正規の認証情報271と一致する場合は、その認証情報271に対応する注文情報260を、認証が完了した事前注文として注文キューBに入力する。図15のステップS402に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、注文キューBから、認証が完了した事前注文を読み出す度に、送信処理Bを実行して、ネットワーク330経由でAPI430のretrieve_tote_and_pickingを呼び出す。制御装置120の制御部121は、retrieve_tote_and_pickingが呼び出されると、データベース140を検索して、認証情報270に対応する物品201が入った容器211を特定する。制御部121は、特定した容器211がまだ収納位置から取り出されていなければ、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211を収納位置から取り出させる。すなわち、自動倉庫110は、端末機器320から送信された注文情報260に応じて、収納している複数の容器210のうち、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211をラック111における収納位置からクレーン112で取り出すように制御される。
【0150】
図7のステップS104に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。すなわち、マニピュレータ130は、ピッキングを行うように制御される。
【0151】
図7のステップS105に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を、その物品201をユーザ220が受取りエリア103で受け取るのに用いられる受取りボックス180へ投入させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送するように制御される。
【0152】
上述のように、本実施形態では、制御装置120の制御部121は、ユーザ220による少なくとも1つの物品201の注文操作と、ネットワーク330経由で送信された、少なくとも1つの物品201の注文情報260とのそれぞれに応じて、自動倉庫110に、少なくとも1つの物品201が入った容器211をピッキングエリア102へ搬出させる処理を実行する。制御部121は、あるユーザ220によって注文操作が行われている間に、別のユーザ220からの注文情報260が送信された場合は、注文操作を行っているユーザ220を優先して当該処理を実行する。例えば、サーバ機器310は、送信処理Cを、送信処理A及び送信処理Bを実行していない場合のみ実行してもよい。送信処理Aは、API430のretrieve_tote_by_order_lineを呼び出してから、応答としてacceptを受信するまで実行中とみなされる。送信処理Bは、API430のretrieve_tote_and_pickingを呼び出してから、応答としてacceptを受信するだけでなく、該当する全ての容器211がピッキングエリア102へ搬出されるまでは実行中とみなされる。送信処理Cは、API430のretrieve_toteを呼び出してから、応答としてacceptを受信するだけでなく、該当する全ての容器211が収納位置から取り出されるまでは実行中とみなされる。
【0153】
本実施形態によれば、キオスク注文の処理の空き時間を事前注文の処理に充てて、注文の処理効率を向上させることができる。
【0154】
本実施形態の一変形例として、注文キューA、注文キューB、及び注文キューCのそれぞれの注文をいくつ重複して送信できるのかを制御してもよい。例えば、サーバ機器310は、重複して実行できる送信処理Aの数を3本までに制限してもよい。サーバ機器310は、重複して実行できる送信処理Bの数を2本までに制限してもよい。サーバ機器310は、送信処理Cを1本ずつ実行してもよい。
【0155】
本実施形態の一変形例として、注文キューA、注文キューB、及び注文キューCの注文を合計でいくつ重複して送信できるのかを制御してもよい。例えば、サーバ機器310は、同時に実行できる送信処理420の総数を4本までに制限してもよい。全体としての最大の重複度を定義できるようにすることで、容量オーバー及びキュー滞留を防ぐことができる。
【0156】
さらなる変形例として、状況に応じて動的に重複度を変化させてもよい。商品の搬入作業の指示、及び電子商取引サイトのデリバリー商品の搬出作業の指示など、各種指示についても、注文キュー410と同様のキュー、及び送信処理420と同様の並列可能な送信処理を用意してもよい。様々な処理の要求に対して、それぞれの送信処理の重複度を動的に変化させることで、状況に応じて最適な優先順位で処理を実行することができる。例えば、キオスク注文及び事前注文が少ない場合は、商品の搬入作業の指示を多く処理することができる。
【0157】
本実施形態の一変形例として、注文キューA、注文キューB、及び注文キューCのそれぞれにおいて、注文の順番が入替え可能であってもよい。
【0158】
本実施形態の一変形例として、ネットワーク330経由でAPI430が呼び出されることで注文が処理される代わりに、MQなど、他の通信方式によって注文が処理されてもよい。「MQ」は、message queuingの略語である。
【0159】
本実施形態の一変形例として、サーバ機器310は、制御装置120に統合されてもよい。
【0160】
(第7実施形態)
図19を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100において実行される処理を説明する。第6実施形態に係る物品管理システム100において実行される処理と共通する部分については、説明を省略する。
【0161】
キオスク端末370からの注文に関する処理のフローを説明する。
【0162】
図7のステップS103に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、キオスク端末370で第1操作が受け付けられる度に、第1操作で選択された物品201の情報をネットワーク330経由で受信する。サーバ機器310は、受信した情報をキオスク注文として送信キュー411に入力する。サーバ機器310は、送信キュー411からキオスク注文を読み出す度に、送信処理420を実行して、ネットワーク330経由で制御装置120のAPI430のretrieve_tote_by_order_lineを呼び出す。制御装置120が、retrieve_tote_by_order_lineが呼び出されたときに実行する処理については、第6実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
【0163】
サーバ機器310は、キオスク端末370で第2操作が受け付けられると、第2操作で購入された物品201の情報をネットワーク330経由で受信する。サーバ機器310は、受信した情報を、決済が完了したキオスク注文として送信キュー411に入力する。サーバ機器310は、送信キュー411から、決済が完了したキオスク注文を読み出す度に、送信処理420を実行して、ネットワーク330経由でAPI430のretrieve_tote_and_pickingを呼び出す。制御装置120が、retrieve_tote_and_pickingが呼び出されたときに実行する処理については、第6実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
【0164】
本実施形態では、サーバ機器310は、優先度変更440を実行して、決済が完了したキオスク注文を、決済が完了していないキオスク注文よりも優先する。例えば、サーバ機器310は、決済が完了したキオスク注文Bよりも前に送信キュー411に入力され、且つ決済が完了していない未送信のキオスク注文Aがあれば、キオスク注文Bをキオスク注文Aよりも送信キュー411の先頭側へ移動させる。
【0165】
端末機器320からの事前注文に関する処理のフローを説明する。
【0166】
図9のステップS201に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、端末機器320から注文情報260が送信されると、注文情報260をネットワーク330経由で受信する。注文情報260には、ユーザ220が電子商取引サイトで注文した物品201を店舗230で受け取る時刻である受取り時刻の情報が含まれる。図9のステップS202に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、受信した注文情報260を事前注文として事前注文キュー412に入力する。サーバ機器310は、注文情報260を引換え番号などの認証情報271に対応付けて保持する。サーバ機器310は、受取り時刻が早い順に、事前注文キュー412から事前注文を読み出し、読み出した事前注文を送信キュー411に入力する。サーバ機器310は、送信キュー411から事前注文を読み出す度に、送信処理420を実行して、ネットワーク330経由でAPI430のretrieve_toteを呼び出す。制御装置120が、retrieve_toteが呼び出されたときに実行する処理については、第6実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
【0167】
サーバ機器310は、キオスク端末370で入力操作が受け付けられると、認証情報270をネットワーク330経由で受信する。サーバ機器310は、受信した認証情報270を正規の認証情報271と照合する。サーバ機器310は、認証に成功した場合、すなわち、認証情報270が正規の認証情報271と一致する場合は、その認証情報271に対応する事前注文がまだ送信キュー411に入力されていなければ、受取り時刻に関わらず、事前注文キュー412から、その事前注文を読み出し、読み出した事前注文を、認証が完了した事前注文として送信キュー411に入力する。図15のステップS402に相当するステップにおいて、サーバ機器310は、送信キュー411から、認証が完了した事前注文を読み出す度に、送信処理420を実行して、ネットワーク330経由でAPI430のretrieve_tote_and_pickingを呼び出す。
【0168】
本実施形態では、サーバ機器310は、優先度変更440を実行して、キオスク注文を、認証が完了していない事前注文よりも優先する。例えば、サーバ機器310は、キオスク注文Cよりも前に送信キュー411に入力され、且つ認証が完了していない未送信の事前注文Yがあれば、キオスク注文Cを事前注文Yよりも送信キュー411の先頭側へ移動させる。
【0169】
本実施形態では、サーバ機器310は、優先度変更440を実行して、認証が完了した事前注文を最優先する。例えば、サーバ機器310は、認証が完了した事前注文Zよりも前に送信キュー411に入力された未送信の注文があれば、事前注文Zを送信キュー411の先頭へ移動させる。
【0170】
本実施形態によれば、受取りが早く終わる注文の処理を優先して、ユーザ220が店舗230を訪れたときの待ち時間を短縮することができる。
【0171】
本実施形態の一変形例として、送信キュー411において、あるキオスク注文が、認証が完了した事前注文により順番を追い越された回数が一定数を超えた場合に、そのキオスク注文を、優先度を上げて処理してもよい。
【0172】
(第8実施形態)
図20を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の構成を説明する。第1実施形態に係る物品管理システム100の構成と共通する部分については、説明を省略する。
【0173】
物品管理システム100は、コンベヤ170とは別のコンベヤ173、及び受取り端末380を備える。
【0174】
コンベヤ170は、単一レーンのみを有していてもよいが、本実施形態では、第1レーン171及び第2レーン172を有する。コンベヤ170は、レーンごとに独立して駆動する。
【0175】
コンベヤ173は、本実施形態ではコンベヤ170の下方に設置されるが、コンベヤ170の上方に設置されてもよい。コンベヤ173は、例えば、ベルトコンベヤ、チェーンコンベヤ、オムニホイールを応用したコンベヤ、ボット型の移載装置、又はこれらの任意の組合せである。コンベヤ173は、単一レーンのみを有していてもよいが、本実施形態では、第3レーン174及び第4レーン175を有する。コンベヤ173は、レーンごとに独立して駆動する。
【0176】
受取り端末380は、受取りエリア103に設置される。受取り端末380は、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンなどの入力装置150、ディスプレイなどの出力装置160、及び自動又は手動で開閉可能な受取りボックス180を備える。
【0177】
自動倉庫110は、本実施形態では回転棚式のAS/RSである。自動倉庫110は、それぞれ独立して回転する縦回転式ラックである複数台のラック116を備える。
【0178】
ラック116の台数は、2台以上であれば、任意の台数でよいが、図20の例では、左右5台ずつで、合計10台である。ラック116は、任意の数の容器210を収納できるように構成されてよいが、図20の例では、縦方向に11個、横方向に1個、奥行き方向に2個の容器210を収納することができるように構成されている。ラック116には、容器210を排出するための取出し口と、容器210を挿入するための戻し口との2つの開口部が設けられている。
【0179】
自動倉庫110は、ラック116のほかに、第1コンベヤ113、第2コンベヤ114、及び第3コンベヤ115を備える。
【0180】
第1コンベヤ113は、ラック116に隣接するように設置される。第1コンベヤ113は、ラック116の縦方向における、ラック116の取出し口の位置に合わせて設置される。第1コンベヤ113は、例えば、ベルトコンベヤ、チェーンコンベヤ、オムニホイールを応用したコンベヤ、ボット型の移載装置、又はこれらの任意の組合せである。
【0181】
第2コンベヤ114は、第1コンベヤ113に隣接するように設置される。第2コンベヤ114は、例えば、ベルトコンベヤ、チェーンコンベヤ、オムニホイールを応用したコンベヤ、ボット型の移載装置、又はこれらの任意の組合せである。第2コンベヤ114は、単一レーンのみを有していてもよいが、本実施形態では複数のレーンを有し、図20の例では2つのレーンを有する。第2コンベヤ114は、レーンごとに独立して駆動する。
【0182】
第3コンベヤ115は、本実施形態では第1コンベヤ113及び第2コンベヤ114の下方でラック116に隣接するように設置されるが、第1コンベヤ113及び第2コンベヤ114の上方でラック116に隣接するように設置されてもよい。第3コンベヤ115は、ラック116の縦方向における、ラック116の戻し口の位置に合わせて設置される。第3コンベヤ115は、例えば、ベルトコンベヤ、チェーンコンベヤ、オムニホイールを応用したコンベヤ、ボット型の移載装置、又はこれらの任意の組合せである。
【0183】
図20を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る物品管理方法に相当する。第1実施形態に係る物品管理システム100の動作と共通する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0184】
図7のステップS101に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、データベース140を検索して、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200の種類の一覧250を生成する。制御部121は、出力部125を介して、受取り端末380の出力装置160に、生成した一覧250を出力させる。すなわち、受取り端末380は、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200の種類の一覧250をユーザ220に向けて出力するように制御される。例えば、受取り端末380のディスプレイは、一覧250を画面に表示する。
【0185】
図7のステップS102に相当するステップにおいて、受取り端末380の入力装置150は、ユーザ220による少なくとも1つの物品201の注文操作を受け付ける。注文操作には、ユーザ220が少なくとも1つの物品201を選択する第1操作と、ユーザ220が少なくとも1つの物品201の購入を確定させる第2操作とが含まれる。受取り端末380は、第1操作として、ユーザ220が受取り端末380により出力された一覧250から少なくとも1つの物品201を選択する操作を受け付ける。本実施形態では、第1操作は、ユーザ220が少なくとも1つの物品201を仮想のショッピングカートに追加する操作である。例えば、受取り端末380のタッチスクリーンは、ユーザ220がディスプレイにより表示されたページ上で購入したい商品をショッピングカートに追加する操作を受け付ける。受取り端末380は、第2操作として、ユーザ220がショッピングカートに追加した商品の代金を支払う操作などの、商品の購入を確定させる操作を受け付ける。本実施形態では、第2操作は、ユーザ220が少なくとも1つの物品201の決済を行う操作である。例えば、受取り端末380のタッチスクリーンは、店舗230に設置されたPOSシステムなどの決済システムを介して、現金、クレジットカード、電子マネー、ポイント、又は仮想通貨による決済を行う操作を受け付ける。
【0186】
図7のステップS103に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、第1操作に応じて、それぞれ1つ以上の物品200が入った複数の容器210のうち、少なくとも1つの物品201が入った容器211を、第1操作で選択された物品201が入った容器212としてラック116から第1コンベヤ113へ移動させる。
【0187】
具体的には、制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、受取り端末380で受け付けられた第1操作で選択された物品201を特定する。制御部121は、データベース140を検索して、特定した物品201が入った容器212を特定する。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器212をラック116から取り出させる。すなわち、自動倉庫110は、受取り端末380で受け付けられた第1操作に応じて、第1操作で選択された物品201が入った容器212を収納しているラック116を回転させて、その容器212をラック116の取出し口から第1コンベヤ113へ排出するように制御される。制御部121は、その容器212の、第1コンベヤ113における位置を示す情報を記憶部122に記憶させる。
【0188】
制御装置120の制御部121は、第2操作に応じて、第2操作で購入されることが確定した物品201が入った容器211を第1コンベヤ113から第2コンベヤ114へ移動させる。
【0189】
具体的には、制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、受取り端末380で受け付けられた第2操作で購入されることが確定した物品201を特定する。制御部121は、記憶部122に記憶された情報を参照して、特定した物品201が入った容器211の、第1コンベヤ113における位置を特定する。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した位置にある容器211を第1コンベヤ113から第2コンベヤ114へ移動させる。すなわち、自動倉庫110は、受取り端末380で受け付けられた第2操作に応じて、第2操作で購入されることが確定した物品201が入った容器211を第1コンベヤ113から第2コンベヤ114へ移動させるように制御される。
【0190】
制御装置120の制御部121は、第2コンベヤ114を駆動させて、購入されることが確定した物品201が入った容器211を、ピッキングが行われる位置に到達させる。
【0191】
具体的には、制御装置120の制御部121は、第2コンベヤ114をレーンごとに独立して駆動させて、購入されることが確定した物品201が入った容器211を、ピッキングが行われる位置に到達させる。すなわち、第2コンベヤ114は、レーンごとに独立して駆動して、購入されることが確定した物品201が入った容器211を、ピッキングが行われる位置に到達させるように制御される。
【0192】
本実施形態では、制御装置120の制御部121は、複数のユーザ220が並行して注文操作を行った場合に、複数のユーザ220のそれぞれによる第1操作に応じて、複数の容器210のうち、各ユーザ220によって選択された物品201が入った容器212をラック116から第1コンベヤ113の各ユーザ220に対応する位置へ移動させる。制御部121は、複数のユーザ220のうち、第1ユーザが第2ユーザよりも先に第2操作を行った場合に、第1ユーザによって選択された物品201が入った容器212を、第2ユーザによって選択された物品201が入った容器212よりも先に第2コンベヤ114へ移動させる。
【0193】
本実施形態では、制御装置120の制御部121は、第2コンベヤ114を、第1コンベヤ113の駆動方向と直交する方向に駆動させる。図20の例では、制御部121は、容器211を第1コンベヤ113から第2コンベヤ114へ移動させる際に、第1コンベヤ113を前方向に駆動させる。制御部121は、容器211を第2コンベヤ114の前側のレーンへ移動させる場合は、第2コンベヤ114も前方向に駆動させる。容器211を第2コンベヤ114の前後どちらのレーンへ移動させるかは、ラウンドロビンなどの任意の方式で決定されてよい。図20の例では、制御部121は、容器211を、ピッキングが行われる位置に到達させる際に、第2コンベヤ114を右方向に駆動させる。
【0194】
本実施形態では、制御装置120の制御部121は、ユーザ220が少なくとも1つの物品201の選択を解除する第3操作を行った場合に、第3操作に応じて、その物品201が入った容器212を第1コンベヤ113からラック116に戻す。具体的には、制御部121は、第3操作に応じて、第1コンベヤ113を駆動させて、その容器212をラック116に戻す。すなわち、自動倉庫110は、受取り端末380で受け付けられた第3操作に応じて、第3操作で選択が解除された物品201が入った容器212を第1コンベヤ113からラック116の戻し口へ挿入するように制御される。本実施形態では、第3操作は、ユーザ220が少なくとも1つの物品201を仮想のショッピングカートから削除する操作である。図20の例では、制御部121は、容器212を第1コンベヤ113からラック116に戻す際に、第1コンベヤ113を後方向に駆動させる。
【0195】
図7のステップS104に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。すなわち、マニピュレータ130は、ピッキングを行うように制御される。本実施形態では、このピッキングの際に、自動倉庫110により搬出された容器211から少なくとも1つの物品201がピッキングエリア102で取り出され、取り出された物品201が別の容器215に移し入れられる。
【0196】
制御装置120の制御部121は、第3コンベヤ115に、少なくとも1つの物品201が入った容器211を、ピッキングが行われた後に収納位置に戻させる。すなわち、第3コンベヤ115は、少なくとも1つの物品201が入った容器211を、ピッキングが行われた後に収納位置に戻すように制御される。
【0197】
具体的には、制御装置120の制御部121は、ピッキングによって少なくとも1つの物品201が取り出された容器211を、ピッキングが完了した容器214として第2コンベヤ114から第3コンベヤ115へ移動させる。制御部121は、第3コンベヤ115を駆動させて、その容器214をラック116に戻す。すなわち、自動倉庫110は、ピッキングが完了した容器214を第3コンベヤ115からラック116の戻し口へ挿入するように制御される。図20の例では、制御部121は、容器214を第3コンベヤ115からラック116に戻す際に、第3コンベヤ115を後方向、又は左方向及び後方向に駆動させる。
【0198】
図7のステップS105に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取り端末380の受取りボックス180へ投入させる。すなわち、コンベヤ170は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送するように制御される。
【0199】
具体的には、制御装置120の制御部121は、コンベヤ170の各レーンを適宜駆動させて、ピッキングによって少なくとも1つの物品201が入れられた容器215を受取り端末380の受取りボックス180へ投入する。容器215の投入方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、コンベヤ170から、受取りボックス180の背面に設けられた開口部を介して受取りボックス180の中へ容器215を移動させるという方法を用いることができる。
【0200】
図20の例では、制御装置120の制御部121は、コンベヤ170の第1レーン171を右方向に駆動させて、ピッキングによって少なくとも1つの物品201が入れられた容器215を受取り端末380に対応する位置に到達させる。制御部121は、第1レーン171を前方向に駆動させて、その容器215をコンベヤ170の第2レーン172へ移動させる。制御部121は、第2レーン172を前方向に駆動させて、その容器215を受取り端末380の受取りボックス180へ投入する。
【0201】
制御装置120の制御部121は、コンベヤ173に、ピッキングによって少なくとも1つの物品201が入れられた容器215を、その物品201が受取りエリア103で受け取られた後に、ピッキングエリア102に戻させる。すなわち、コンベヤ173は、ピッキングによって少なくとも1つの物品201が入れられた容器215を、その物品201が受取りエリア103で受け取られた後に、ピッキングエリア102に戻すように制御される。
【0202】
具体的には、制御装置120の制御部121は、ユーザ220によって少なくとも1つの物品201が取り出された容器215を、受取りが完了した容器216として受取りボックス180からコンベヤ173へ移動させる。容器216をコンベヤ173へ移動させる方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、受取りボックス180の中に設けられた、角度を調節可能な板を後側に傾け、受取りボックス180の背面に設けられた開口部を介して受取りボックス180の中から容器216をコンベヤ173へ滑らせるという方法を用いることができる。制御部121は、コンベヤ173を駆動させて、その容器216を元の位置に戻す。元の位置とは、空になった容器216が、ピッキング用の容器215として再び利用されるまで保管される位置のことである。
【0203】
図20の例では、制御装置120の制御部121は、コンベヤ173の第4レーン175を後方向に駆動させて、空になった容器216をコンベヤ173の第3レーン174へ移動させる。制御部121は、第3レーン174を左方向に駆動させて、その容器216を元の位置に戻す。
【0204】
上述のように、本実施形態では、複数の容器210を収納する複数台のラック116がそれぞれ縦回転式ラックであり、ラック116ごとに独立して回転する。そのため、ラック116の台数分だけ並列処理を実行することができる。図20の例では、最大10処理を並列に実行することができる。
【0205】
第1実施形態では、クレーン112の移動速度を上げることで、サイクルタイムを短縮することができる。本実施形態でも、ラック116の回転速度を上げることで、サイクルタイムを短縮することができるが、クレーン112より速度を下げてもサイクルタイムが落ちない。そのため、商品を傷める可能性を下げることができる。
【0206】
本実施形態では、第1実施形態と同じように、自動倉庫110が、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている物品200の種類に応じて、互いに温度設定の異なる2つ以上の区画に分けて収納する。例えば、10台のラック116が、全体で冷凍、冷蔵、定温、及び常温の4温度帯に対応する4つの区画に分けられ、搬入された複数の容器210を、各容器210に入っている物品200の種類に応じて、これら4つの区画に分けて収納する。ラック116ごとに温度帯を分けることで、温度帯を管理しやすくなる。ラック116の開口部を取出し口及び戻し口の2箇所のみに限定することで、温度帯をさらに管理しやすくなる。取出し口及び戻し口の少なくともいずれかを開閉可能に構成してもよい。
【0207】
本実施形態では、それぞれ1つ以上の物品200が入った複数の容器210を収納するラック116に隣接する第1コンベヤ113が、ユーザ220が少なくとも1つの物品201を選択する第1操作に応じて、複数の容器210のうち、少なくとも1つの物品201が入った容器211をラック116から受け取る。第1コンベヤ113に隣接する第2コンベヤ114が、ユーザ220が少なくとも1つの物品201の購入を確定させる第2操作に応じて、少なくとも1つの物品201が入った容器211を、第1コンベヤ113から受け取る。そして、第2コンベヤ114が、少なくとも1つの物品201が入った容器211を、少なくとも1つの物品201を取り出すピッキングが行われる位置へ搬送する。
【0208】
したがって、本実施形態によれば、物品201の購入が確定する前にラック116からの容器211の取出しを実行することができる。また、後から開始された注文操作において、先に物品201の購入が確定するという注文の追越しが発生しても、その物品201のピッキングを先に行うことができる。そのため、注文からピッキングまでの時間を短縮することができる。
【0209】
本実施形態では、第2コンベヤ114は、レーンごとに独立して駆動して、購入されることが確定した物品201が入った容器211を、ピッキングが行われる位置に到達させる。第3コンベヤ115は、その容器211を、ピッキングが行われた後に収納位置に戻す。
【0210】
したがって、本実施形態によれば、第2コンベヤ114において、あるレーンでピッキングが行われている間に、別のレーンで、既にピッキングが行われた容器214を取り除き、次にピッキングが行われる容器211をピッキング位置に持ってくることができる。
【0211】
本実施形態の一変形例として、受取り端末380の代わりに、キオスク端末が、自動倉庫110に収納された複数の容器210に入っている物品200の種類の一覧250を出力してもよい。その場合、キオスク端末が注文操作を受け付ける。例えば、複数のキオスク端末があり、いずれかのキオスク端末で商品がショッピングカートに入れられたとすると、その商品が入ったトートがラック116から取り出され、第1コンベヤ113に載せられる。第1コンベヤ113において、どの位置に、どのキオスク端末、又はどのユーザ220からの注文に対応するトートがあるかが常に管理される。いずれかのキオスク端末で決済が完了したとすると、そのキオスク端末に対応する位置にあるトートが第1コンベヤ113から第2コンベヤ114へ載せ替えられる。そして、そのトートが第2コンベヤ114によってマニピュレータ130の近傍まで運ばれて、ピッキングが行われる。この変形例によれば、どのキオスク端末で先に決済が完了したとしても、決済後すぐにピッキングを開始することができる。
【0212】
本実施形態の一変形例として、制御装置120の制御部121は、ユーザ220が少なくとも1つの物品201の選択を解除する第3操作を行った場合に、その物品201が入った容器212を第1コンベヤ113から直接ではなく、第3コンベヤ115を介してラック116に戻してもよい。その場合、制御部121は、第3操作に応じて、第3操作で選択が解除された物品201が入った容器212を第1コンベヤ113から第3コンベヤ115へ移動させる。制御部121は、第3コンベヤ115を駆動させて、その容器212をラック116に戻す。例えば、制御部121は、容器212を第3コンベヤ115からラック116に戻す際に、第3コンベヤ115を後方向に駆動させる。
【0213】
本実施形態の一変形例として、マニピュレータ130の多関節ロボットを、天井吊り式など、空中に配置できる方式を採用することによって空いたスペースに、第1コンベヤ113、第2コンベヤ114、及び第3コンベヤ115を拡張してもよい。あるいは、その空いたスペースに、第1コンベヤ113、第2コンベヤ114、及び第3コンベヤ115を代替する仕分けエリアを設置してもよい。
【0214】
本実施形態の一変形例として、マニピュレータ130が移動可能であってもよい。この変形例によれば、ピッキングエリア102周りの柔軟性を増すことができる。
【0215】
本実施形態の一変形例として、配送センターから配送されるトートの中に小型トートが入っていて、この小型トートが自動倉庫110に収納されてもよい。
【0216】
本実施形態の一変形例として、図20に示した左の5台のラック116の向かい側に、例えば、同じ構造の5台のラックを、第1コンベヤ113、第2コンベヤ114、及び第3コンベヤ115を共有するように設置してもよい。
【0217】
(第9実施形態)
図21を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の構成を説明する。第3実施形態に係る物品管理システム100の構成と共通する部分については、説明を省略する。
【0218】
物品管理システム100は、第8実施形態に係る物品管理システム100と同じ自動倉庫110、コンベヤ170、コンベヤ173、及び受取り端末380を備える。
【0219】
収納庫190は、1台以上のラック191、及び1台以上のクレーン192を備える。
【0220】
ラック191の台数は、任意の台数でよいが、図21の例では1台である。クレーン192の台数は、ラック191の台数によって決まり、図21の例では1台である。クレーン192は、ラック191の面する通路に設置される。図21の例では、1台のクレーン192が、1台のラック191の手前の通路に設置されている。この通路は、クレーン192を設置できる幅があれば、人が通れないほど狭くてもよい。クレーン192は、本実施形態ではミニロードクレーンであるが、例えば、ユニットロードクレーン又はミッドロードクレーンであってもよい。
【0221】
収納庫190は、自動倉庫110の複数台のラック116よりも受取りエリア103の近くに設置される。収納庫190の少なくとも一部は、本実施形態では第2コンベヤ114の上方に設置されるが、第2コンベヤ114の下方に設置されてもよい。図21の例では、収納庫190のラック191が、左の5台のラック116に隣接する第1コンベヤ113と、その第1コンベヤ113に隣接する第2コンベヤ114との上方に設置されている。
【0222】
図21を参照して、本実施形態に係る物品管理システム100の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る物品管理方法に相当する。受取り端末380又はキオスク端末からの注文に関する動作については、第8実施形態に係る物品管理システム100の動作と同じであるため、説明を省略する。以下では、ユーザ220のスマートフォンなどの端末機器からの事前注文に関する動作を説明するが、第3実施形態に係る物品管理システム100の動作と共通する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0223】
図13のステップS301に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、インターネットなどのネットワーク330経由で送信された、少なくとも1つの物品201の注文情報260を受信する。
【0224】
図13のステップS302に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、受信した注文情報260に対応する物品201を特定する。制御部121は、データベース140を検索して、特定した物品201が入った容器211を特定する。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、特定した容器211をラック116から取り出させる。制御部121は、通信部123を介して、自動倉庫110に、その容器211を第1コンベヤ113から第2コンベヤ114へ移動させる。制御部121は、第2コンベヤ114をレーンごとに独立して駆動させて、その容器211を、ピッキングが行われる位置に到達させる。すなわち、自動倉庫110は、制御装置120で受信された注文情報260に応じて、受取りエリア103で受け取られる少なくとも1つの物品201が入った容器211を収納しているラック116を回転させて、その容器211をラック116の取出し口から第1コンベヤ113へ排出するように制御される。自動倉庫110は、その容器211を第1コンベヤ113から第2コンベヤ114へ移動させるように制御される。第2コンベヤ114は、レーンごとに独立して駆動して、その容器211を、ピッキングが行われる位置に到達させるように制御される。
【0225】
図13のステップS303に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、マニピュレータ130によるピッキングを制御する。すなわち、マニピュレータ130は、ピッキングを行うように制御される。本実施形態では、このピッキングの際に、自動倉庫110により搬出された容器211から少なくとも1つの物品201がピッキングエリア102で取り出され、取り出された物品201が別の容器213に移し入れられる。
【0226】
図13のステップS304に相当するステップにおいて、制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、収納庫190に、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を一旦収納させる。すなわち、収納庫190は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201を一旦収納するように制御される。具体的には、収納庫190のクレーン192が、収納庫190のラック191の面する通路を移動して、その物品201がピッキング時に移し入れられた容器213を収納する。データベース140は、容器213に付されたバーコード、2次元コード、若しくはRFIDなどの識別情報、又は容器213の、収納庫190における収納位置を示す情報を引換え番号などの認証情報271に対応付けて保持する。
【0227】
図13のステップS305に相当するステップにおいて、受取り端末380の入力装置150は、ユーザ220による、少なくとも1つの物品201を受け取るための認証情報270の入力操作を受け付ける。例えば、受取り端末380のタッチスクリーンは、ユーザ220が電子商取引サイト又は制御装置120からネットワーク330経由で通知された引換え番号を入力する操作を受け付ける。制御装置120の制御部121は、入力部124を介して、入力装置150で受け付けられた入力操作で入力された認証情報270を取得する。
【0228】
制御部121は、取得した認証情報270をデータベース140と照合して、認証に失敗した場合は、動作を終了する。すなわち、制御部121は、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されていない場合は、動作を終了する。一方、制御部121は、認証に成功した場合、すなわち、取得した認証情報270と一致する正規の認証情報271がデータベース140に保持されている場合は、図13のステップS306に相当するステップにおいて、データベース140を検索して、その認証情報271に対応する容器213を特定する。制御部121は、通信部123を介して、収納庫190に、特定した容器213を受取りエリア103へ搬出させる。すなわち、収納庫190は、入力装置150で受け付けられた入力操作に応じて、少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬出するように制御される。具体的には、収納庫190のクレーン192が、収納庫190のラック191の面する通路を移動して、その物品201が入った容器213を取り出し、取り出した容器213を受取りエリア103へ搬出する。
【0229】
制御装置120の制御部121は、通信部123を介して、コンベヤ170に、収納庫190から搬出された容器213を受取り端末380の受取りボックス180へ投入させる。すなわち、コンベヤ170は、収納庫190から搬出された容器213を受取りボックス180へ投入するように制御される。
【0230】
具体的には、制御装置120の制御部121は、収納庫190のクレーン192で取り出された容器213をクレーン192からコンベヤ170の第2レーン172へ移動させる。制御部121は、第2レーン172を駆動させて、その容器213を受取り端末380の受取りボックス180へ投入する。容器213の投入方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、コンベヤ170から、受取りボックス180の背面に設けられた開口部を介して受取りボックス180の中へ容器213を移動させるという方法を用いることができる。
【0231】
図21の例では、制御装置120の制御部121は、コンベヤ170の第2レーン172を右方向に駆動させて、収納庫190のクレーン192で取り出された容器213を受取り端末380に対応する位置に到達させる。制御部121は、第2レーン172を前方向に駆動させて、その容器213を受取り端末380の受取りボックス180へ投入する。
【0232】
制御装置120の制御部121は、コンベヤ173に、収納庫190から搬出された容器213を、その容器213に入っている物品201が受取りエリア103で受け取られた後に、ピッキングエリア102に戻させる。すなわち、コンベヤ173は、収納庫190から搬出された容器213を、その容器213に入っている物品201が受取りエリア103で受け取られた後に、ピッキングエリア102に戻すように制御される。
【0233】
具体的には、制御装置120の制御部121は、ユーザ220によって少なくとも1つの物品201が取り出された容器213を、受取りが完了した容器216として受取りボックス180からコンベヤ173へ移動させる。容器216をコンベヤ173へ移動させる方法としては、任意の方法を用いてよいが、本実施形態では、受取りボックス180の中に設けられた、角度を調節可能な板を後側に傾け、受取りボックス180の背面に設けられた開口部を介して受取りボックス180の中から容器216をコンベヤ173へ滑らせるという方法を用いることができる。制御部121は、コンベヤ173を駆動させて、その容器216を元の位置に戻す。元の位置とは、空になった容器216が、ピッキング用の容器213として再び利用されるまで保管される位置のことである。
【0234】
図21の例では、制御装置120の制御部121は、コンベヤ173の第4レーン175を後方向に駆動させて、空になった容器216をコンベヤ173の第3レーン174へ移動させる。制御部121は、第3レーン174を左方向に駆動させて、その容器216を元の位置に戻す。
【0235】
上述のように、本実施形態では、コンベヤ170の第1レーン171は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201が収納庫190に一旦収納されない場合に、その物品201を受取りエリア103へ搬送する。コンベヤ170の第2レーン172は、ピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201が収納庫190に一旦収納された場合に、その物品201を受取りエリア103へ搬送する。
【0236】
したがって、本実施形態によれば、ピッキング直後に受け取られる物品201と、収納庫190に一旦収納されてから受け取られる物品201とを並行して受取り口へ運ぶことができる。
【0237】
本実施形態では、収納庫190は、自動倉庫110の複数台のラック116よりも受取りエリア103の近くに設置される。そのため、受取りにかかる時間を短縮することができる。
【0238】
本実施形態では、収納庫190の少なくとも一部は、第2コンベヤ114の上方に設置される。そのため、空きスペースを有効活用できる。
【0239】
本実施形態では、収納庫190が、自動倉庫110と同じように、各容器213を、各容器213に入っている物品201の種類に応じて、互いに温度設定の異なる2つ以上の区画に分けて収納する。例えば、1台以上のラック191が、全体で冷凍、冷蔵、定温、及び常温の4温度帯に対応する4つの区画に分けられ、各容器213を、各容器213に入っている物品200の種類に応じて、これら4つの区画に分けて収納する。収納庫190が、自動倉庫110から独立しているため、頻繁な開閉が必要なくなり、温度帯を管理しやすくなる。
【0240】
本実施形態では、収納庫190は、ユーザ220によって預けられた、荷物などの物品を収納することもできる。制御装置120の制御部121は、第2レーン172を、少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送する際と逆方向に駆動させて、ユーザ220によって預けられた物品を収納庫190へ搬送する。すなわち、第2レーン172は、少なくとも1つの物品201を受取りエリア103へ搬送する際と逆方向に駆動して、ユーザ220によって預けられた物品を収納庫190へ搬送するように制御される。図21の例では、制御部121は、ユーザ220によって預けられた物品が入った容器217を受取りボックス180からコンベヤ173へ移動させる。制御部121は、コンベヤ173を左方向に駆動させて、その容器217を収納庫190へ搬送する。収納庫190は、その容器217を収納する。ユーザ220によって預けられた物品は、ユーザ220によって注文され、収納庫190に一旦収納された物品201と同じ手順でユーザ220によって受け取られてよい。
【0241】
図20の例と図21の例との差異は、事前注文用の収納庫190が図21の例では存在する点である。図21の例では、事前にピッキングによって取り出された少なくとも1つの物品201が入った容器213が収納庫190に収納される。その物品201の受取りにユーザ220が来た場合は、その物品201がピッキングエリア102を介さずに収納庫190から受取り端末380に直接搬送される。
【0242】
本実施形態の一変形例として、各容器213に温度帯管理機能が付加されてもよい。例えば、冷凍、冷蔵、定温、及び常温の4温度帯のうち、対応する温度帯が容器213ごとに異なっていてもよい。この変形例によれば、より確実に温度帯を管理することができる。
【0243】
本実施形態の一変形例として、収納庫190から搬出された容器213がコンベヤ170を介さずに直接投入される専用の受取りボックスが設置されてもよい。
【0244】
本実施形態の一変形例として、ユーザ220のスマートフォンなどの端末機器からの事前注文の後、端末機器の位置が確認され、ユーザ220の到着時刻が予測され、到着時刻から逆算された早めの準備時刻に、ユーザ220によって受け取られる物品201が準備されてもよい。
【0245】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【符号の説明】
【0246】
100 物品管理システム
101 収納エリア
102 ピッキングエリア
103 受取りエリア
104 事前注文エリア
110 自動倉庫
111 ラック
112 クレーン
113 第1コンベヤ
114 第2コンベヤ
115 第3コンベヤ
116 ラック
120 制御装置
121 制御部
122 記憶部
123 通信部
124 入力部
125 出力部
130 マニピュレータ
140 データベース
150 入力装置
160 出力装置
170 コンベヤ
171 第1レーン
172 第2レーン
173 コンベヤ
174 第3レーン
175 第4レーン
180 受取りボックス
190 収納庫
191 ラック
192 クレーン
200 物品
201 物品
202 物品
210 容器
211 容器
212 容器
213 容器
214 容器
215 容器
216 容器
217 容器
220 ユーザ
230 店舗
240 在庫情報
250 一覧
260 注文情報
270 認証情報
271 認証情報
280 移動ロボット
290 ドローン
300 物流システム
310 サーバ機器
311 制御部
312 記憶部
313 通信部
314 入力部
315 出力部
320 端末機器
330 ネットワーク
340 移動ロボット
350 ドローン
360 管理機器
370 キオスク端末
380 受取り端末
400 商取引プラットフォーム
410 注文キュー
411 送信キュー
412 事前注文キュー
420 送信処理
430 API
440 優先度変更
図1
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図3
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図5
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