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特許7549846ユーザー炭素排出権およびカード会社ポイントの交換中継サーバー、方法、およびコンピュータ読取り可能な記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】ユーザー炭素排出権およびカード会社ポイントの交換中継サーバー、方法、およびコンピュータ読取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240905BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023019966
(22)【出願日】2023-02-13
(65)【公開番号】P2024031750
(43)【公開日】2024-03-07
【審査請求日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】10-2022-0106749
(32)【優先日】2022-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521550770
【氏名又は名称】ライトブラザーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヒ・ス・キム
(72)【発明者】
【氏名】ノウ・キム
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0966162(KR,B1)
【文献】特開2009-015469(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2360491(KR,B1)
【文献】特開2013-127655(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の動作を実行させる命令語を格納する1つ以上のメモリ;及び前記1つ以上のメモリと動作可能に接続され、前記命令語を実行するように設定された1つ以上のプロセッサーを含み、
前記プロセッサーの動作は、
ユーザーが行った炭素削減イベントの証明データを取得し、前記証明データによって取得可能な炭素排出権の相場に基づいて、前記ユーザーに、使用期限が指定された第1ポイントを付与する動作;
前記証明データに基づいて炭素の削減実績を認めてもらい、京都議定書による新たな割り当てまたは炭素排出権取引所からの購入により、前記炭素削減イベントに係る炭素削減量の価値に相当する価値の炭素排出権を取得する動作;
前記取得した炭素排出権を所定のカード会社に前記炭素排出権の相場より低い価格で譲渡し、前記価格に基づいて、前記カード会社が支払保証する第2ポイントを取得する動作;及び
前記使用期限の到来、または前記ユーザーの申請によって、前記第1ポイント予め設定された割合の前記第2ポイントに交換する動作を行う、
中継サーバー。
【請求項2】
前記第1ポイントを付与する動作は、
前記証明データとして、前記ユーザーが炭素排出移動手段を代替して移動した距離に関する情報を取得する動作;
前記炭素排出移動手段を代替して移動した距離によって削減された炭素排出量を計算する動作;
炭素排出権の相場に基づいて、前記削減された炭素排出量に比例する炭素排出権の取得価格を策定する動作;及び
前記策定された価格に基づいて前記ユーザーに第1ポイントを付与する動作を含む、
請求項1に記載の中継サーバー。
【請求項3】
前記第1ポイントを付与する動作は、
前記証明データとして、前記ユーザーが移動手段を中古取引した内訳を取得する動作;
前記移動手段の新規生産に代わって中古取引によって削減された炭素排出量を計算する動作;
炭素排出権の相場に基づいて、前記削減された炭素排出量に比例する炭素排出権の取得価格を策定する動作;及び
前記策定された価格に基づいて前記ユーザーに第1ポイントを付与する動作を含む、
請求項1に記載の中継サーバー。
【請求項4】
前記第1ポイントは、
前記中継サーバー、又は前記中継サーバーと連携した提携サーバーにおける商品の購入又はサービスの利用によって差し引かれる、
請求項に記載の中継サーバー。
【請求項5】
前記第2ポイントに交換する動作は、
前記ユーザーが交換することを指定した第1ポイントに対応する割合の第2ポイントを前記ユーザーのチェックカード、クレジットカードまたは口座に支払う動作を含む、
請求項に記載の中継サーバー。
【請求項6】
前記第2ポイントに交換する動作は、
前記ユーザーが保有する第1ポイントのうち使用期間が満了する第1ポイントがある場合、前記使用期間が満了する第1ポイントに対応する割合の第2ポイントを前記ユーザーのチェックカード、クレジットカード又は口座に支払う動作を含む、
請求項に記載の中継サーバー。
【請求項7】
前記第2ポイントは、
ユーザーがチェックカード、クレジットカード、または口座を介して第2ポイントを使用する場合、前記カード会社によって前記第2ポイントが使用された使用先に前記使用された第2ポイントに対応する現金支払が保証される、
請求項に記載の中継サーバー。
【請求項8】
前記第2ポイントを取得する動作は、
前記取得した炭素排出権を複数のカード会社に譲渡し、前記複数のカード会社それぞれから第2ポイントを取得する動作を含み、
前記第2ポイントに交換する動作は、
前記ユーザーの申請によって、前記ユーザーの第1ポイントを前記複数のカード会社のうち、前記ユーザーが選択したカード会社の第2ポイントに交換する動作を含む、
請求項1に記載の中継サーバー。
【請求項9】
中継サーバーが行う中継方法において、
ユーザーが行った炭素削減イベントの証明データを取得し、前記証明データによって取得可能な炭素排出権の相場に基づいて、前記ユーザーに、使用期限が指定された第1ポイントを付与するステップ、
前記証明データに基づいて炭素の削減実績を認めてもらい、京都議定書による新たな割り当てまたは炭素排出権取引所からの購入により、前記炭素削減イベントに係る炭素削減量の価値に相当する価値の炭素排出権を取得するステップ、
前記取得した炭素排出権を所定のカード会社に前記炭素排出権の相場より低い価格で譲渡し、前記価格に基づいて、前記カード会社が支払保証する第2ポイントを取得するステップ、及び
前記使用期限の到来、または前記ユーザーの申請によって、前記第1ポイント予め設定された割合の前記第2ポイントに交換するステップを含む、
中継方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法をプロセッサーに実行させる命令語を含むコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書の実施例は、ユーザーが削減した炭素排出量に対して換算された炭素排出権の価値に基づいてカード会社が支払保証するカード会社ポイントを提供する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、世界は京都議定書の発効に伴い、地球温暖化の主な原因の一つである炭素排出量の段階的な削減を施行している。京都議定書による義務国または企業は、期間別に炭素排出の限度を定めており、超過排出分に対しては義務的に炭素排出権を売買するようにしている。
【0003】
ここで、炭素排出権とは、割当量及びクレジットを包括する概念である。割当量とは、国または地域内で定められた炭素排出総量だけ、発電設備や生産設備などの主要炭素排出源に支給された炭素排出権利を意味する。クレジットとは、炭素削減プロジェクトに関する基準見通しに対する炭素排出量を削減したという証書であって、当該プロジェクトに支給される排出権を意味する。議定書によれば、義務国または企業は炭素排出量削減事業に投資して発生した削減実績を認めてもらい、炭素排出権を新たに割り当てられることができる。
【0004】
これに伴い、義務国又は企業は、炭素排出削減のため、自転車専用道路の拡充、自転車一周道路及び自転車急行道路など多様なインフラを設計して自転車利用を奨励しており、自転車利用に伴うインセンティブを付与することにより炭素排出を減らそうとする努力が進行中である。
【0005】
一方、個人的な次元でも徒歩、自転車、クイックボードなど炭素を排出しない移動手段を利用することにより、炭素排出を削減しようとする努力が行われているが、このような個人的な努力に対する報償は適切に行われていない。
【0006】
したがって、炭素排出総量制を安定的に運営し、多くの人に炭素排出の削減を奨励するためには、炭素排出削減に関与する個人主体にも正当な報償を与える方案が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国登録特許公報第10-0966162号:自転車利用者に炭素排出権マイレージを提供する方法及びシステム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本文書の実施例が解決しようとする課題は、個人が削減した炭素排出量に対して換算された炭素排出権の価値に基づいてカード会社が支払保証するカード会社ポイントを提供する技術を提供することである。
【0009】
ただし、本発明が解決しようとする課題は、以上で言及したところに限定されず、言及されていないが、以下の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できる目的を含むことができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施例による中継サーバーは、所定の動作を実行させる命令語を格納する1つ以上のメモリ;及び前記1つ以上のメモリと動作可能に接続され、前記命令語を実行するように設定された1つ以上のプロセッサーを含み、前記プロセッサーの動作は、ユーザーが行った炭素削減イベントの証明データを取得し、前記ユーザーにカード会社ポイント取得権限を付与する動作;前記証明データに基づいて炭素排出権を取得する動作;前記取得した炭素排出権を所定のカード会社に譲渡し、前記カード会社が支払保証するカード会社ポイント使用権限を取得する動作;及び前記ユーザーの申請によって、前記ユーザーのカード会社ポイント取得権限を前記譲受したカード会社ポイント使用権限に交換する動作を行うことができる。
【0011】
また、前記カード会社ポイント取得権限を付与する動作は、前記証明データとして、前記ユーザーが炭素排出移動手段を代替して移動した距離に関する情報を取得する動作;前記炭素排出移動手段を代替して移動した距離によって削減された炭素排出量を計算する動作;炭素排出権の相場に基づいて、前記削減された炭素排出量に比例する炭素排出権の取得価格を策定する動作;及び前記策定された価格に基づいて前記ユーザーにカード会社ポイント取得権限を付与する動作を含むことができる。
【0012】
また、前記カード会社ポイント取得権限を付与する動作は、前記証明データとして、前記ユーザーが移動手段を中古取引した内訳を取得する動作;前記移動手段の新規生産に代わって中古取引によって削減された炭素排出量を計算する動作;炭素排出権の相場に基づいて、前記削減された炭素排出量に比例する炭素排出権の取得価格を策定する動作;及び前記策定された価格に基づいて前記ユーザーにカード会社ポイント取得権限を付与する動作を含むことができる。
【0013】
また、前記カード会社ポイント取得権限を付与する動作は、前記証明データとして、前記ユーザーが移動手段を中古取引した内訳を取得する動作;前記移動手段の新規生産に代わって中古取引によって削減された炭素排出量を計算する動作;炭素排出権の相場に基づいて、前記削減された炭素排出量に比例する炭素排出権の取得価格を策定する動作;及び前記策定された価格に基づいて前記ユーザーにカード会社ポイント取得権限を付与する動作を含むことができる。
【0014】
また、前記カード会社ポイント取得権限を付与する動作は、前記証明データによって取得可能な炭素排出権に比例する数量の第1ポイントを前記カード会社ポイント取得権限として前記ユーザーに支払う動作を含むことができる。
【0015】
また、前記第1ポイントは、前記中継サーバー、又は前記中継サーバーと連携した提携サーバーにおける商品の購入又はサービスの利用によって差し引かれることができる。
【0016】
また、前記カード会社ポイント使用権限を取得する動作は、前記カード会社ポイント使用権限として前記譲渡した炭素排出権の価格に比例する数量の第2ポイントを譲受する動作を含むことができる。
【0017】
また、前記カード会社ポイント使用権限に交換する動作は、前記ユーザーが交換することを指定した第1ポイントに対応する割合の第2ポイントを前記ユーザーのチェックカード、クレジットカードまたは口座に支払う動作を含むことができる。
【0018】
また、前記カード会社ポイント使用権限に交換する動作は、前記ユーザーが保有する第1ポイントのうち使用期間が満了する第1ポイントがある場合、前記使用期間が満了する第1ポイントに対応する割合の第2ポイントを前記ユーザーのチェックカード、クレジットカード又は口座に支払う動作を含むことができる。
【0019】
また、前記第2ポイントは、ユーザーがチェックカード、クレジットカード、または口座を介して第2ポイントを使用する場合、前記カード会社によって前記第2ポイントが使用された使用先に前記使用された第2ポイントに対応する現金支払が保証される。
【0020】
また、前記カード会社ポイント使用権限に交換する動作は、前記ユーザーの申請によって、前記ユーザーのカード会社ポイント取得権限を前記複数のカード会社のうち、前記ユーザーが選択したカード会社のカード会社ポイント使用権限に交換する動作を含むことができる。
【0021】
また、前記カード会社ポイント取得権限を付与する動作は、炭素排出権の相場に対応する価格で前記証明データによって取得可能な炭素排出権に比例する数量の第1ポイントを前記ユーザーに支払う動作を含むことができる。
【0022】
また、前記カード会社ポイント使用権限を取得する動作は、前記取得した炭素排出権を炭素排出権の相場よりも低い価格で所定のカード会社に譲渡し、前記譲渡価格に対応するだけ前記カード会社が支払保証する数量の第2ポイントを取得する動作を含むことができる。
【0023】
また、前記カード会社ポイント使用権限に交換する動作は、前記ユーザーが交換申請した第1ポイントの価値に対応する数量の第2ポイントを前記ユーザーのチェックカード、クレジットカード、または口座に支払う動作を含むことができる。
【0024】
一実施例による中継サーバーが行う中継方法は、ユーザーが行った炭素削減イベントの証明データを取得し、前記ユーザーにカード会社ポイント取得権限を付与するステップ、前記証明データに基づいて炭素排出権を取得するステップ、前記取得した炭素排出権を所定のカード会社に譲渡し、前記カード会社が支払保証するカード会社ポイント使用権限を取得するステップ、及び前記ユーザーの申請によって、前記ユーザーのカード会社ポイント取得権限を前記譲受したカード会社ポイント使用権限に交換するステップを含むことができる。
【発明の効果】
【0025】
本文書の実施例によれば、ユーザーが行った炭素削減イベントによって割り当てられることができる炭素排出量の価値に比例する価格を策定し、ユーザーが削減した炭素排出量に対する努力を報償することができる。
【0026】
さらに、本文書の実施例は、各ユーザーから取得した個々の証明データを蓄積して大量の炭素排出権を取得するプラットフォームとして機能することができる。本文書の実施例は、取得した炭素排出権をカード会社に譲渡する代わりに、カード会社が支払保証するポイントの使用権をユーザーに分配し、ユーザーそれぞれが努力した報償が炭素排出権として認められ現金につながる報償となるようにすることができる。
【0027】
これにより、ユーザーは、炭素排出を削減するために行った実際のデータを介して第1ポイントまたは第2ポイントを報償してもらうことができ、中継サーバーと提携しているショッピングモールで第1ポイントを使用するか、現金のように第2ポイントを使用することができるという利点がある。カード会社は、炭素排出権の実際の価格よりも安い価格で炭素排出権を得ることができ、自分のカード会社が保証するカード会社ポイントを実際のカードユーザーに分配して顧客維持などの利点を得ることができる。また、中継サーバーの運営会社は、炭素削減の努力を認めてもらうことの難しい個人のデータを蓄積して実際の炭素排出権に置き換えることができ、取得した炭素排出権を通じてユーザーとカード会社の両方に特典を提供することができる。
【0028】
これにより、本文書の実施例は、政府の政策及び時代的要求に積極的に応える炭素排出の削減に伴うインセンティブ制度を積極的に運営させることを可能にし、実施例を通じて取得される炭素排出削減に関連する個人の証明データは、企業または国間の炭素排出権取引に活用できる。
【0029】
本発明で得られる効果は、以上で言及した効果に限定されず、言及しない他の効果は、以下の記載から本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施例によるユーザー炭素排出権及びカード会社ポイントの交換中継システムの構成図である。
図2】本発明の一実施例による中継サーバーの機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施例による中継サーバーが実行する動作のフローチャートである。
図4】本発明の一実施例により移動手段の移動距離別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
図5A】一実施例により所定の材質で構成された自転車部品の製造重量別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
図5B】一実施例により所定の材質で構成された自転車部品の製造重量別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
図5C】一実施例により所定の材質で構成された自転車部品の製造重量別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
図5D】一実施例により所定の材質で構成された自転車部品の製造重量別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
図6】一実施例により所定の材質で構成された自転車フレーム別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の様々な実施例を添付の図面を参照して説明する。しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、本発明の実施例の様々な変更(modification)、均等物(equivalent)、および/または代替物(alternative)を含むものとして理解されるべきである。
【0032】
図1は、一実施例によるユーザー炭素排出権及びカード会社ポイントの交換中継システム10(以下、「中継システム10」と称する)の構成図である。
【0033】
図1を参照すると、一実施例による中継システム10は、中継サーバー100、ユーザー端末200、およびカード会社サーバー300を含むことができる。
【0034】
中継サーバー100は、ユーザーが削減した炭素排出量の証明データを通じて炭素排出権を取得し、炭素排出権をカード会社に譲渡する代わりに、カード会社が支払保証するカード会社ポイントの使用権限をユーザーに報償する中継役割を行うことができる。
【0035】
ユーザー端末200は、中継サーバー100が提供するサービスのユーザーであり、カード会社サーバー300が提供するカードのユーザーが使用する端末である。ユーザー端末200は、ユーザーが行った炭素削減イベントの証明データを生成して中継サーバー100に譲渡し、証明データを譲渡したことに対する報償を取得することができる。炭素削減イベントとは、ユーザーが炭素排出を削減するために行った記録であり、データで立証可能な様々なイベントを含むことができる。
【0036】
カード会社サーバー300は、カード会社が運用するサーバーである。カード会社は、チェックカード、クレジットカードなどのカードをユーザーに発行し、ユーザーがカード加盟店でカードを通じて決済した金銭の内訳を保証し、予め設定された期間内の決済金額をカード加盟店に振り込む役割をすることができる。カード加盟店とは、カード会社のカードを扱う店舗を含むことができる。例えば、韓国の場合、カード会社は、ロッテカード、国民カード、新韓カード、ウリカード、農協カード、現代カードなどのカード会社を含むことができる。
【0037】
カード会社サーバー300は、ユーザーに現金のように使用できるカード会社ポイントを発行することができ、ユーザーがカード会社ポイントをカード加盟店で使用する際に、当該カード会社ポイントを使用した分の現金支給をカード加盟店に保証することができる。例えば、ロッテカードはL.POINT、国民カードはポイントリー、新韓カードはマイシンハンポイント、ウリカードはウィビーハニーマネー、農協カードはチェウムポイント、現代カードはMポイントなどと呼ばれる各カード会社の現金支払保証ポイントを運営している。
【0038】
中継サーバー100は、ユーザーそれぞれから取得した証明データを集めて、大量の炭素排出権を取得するプラットフォームの役割をすることができ、取得した炭素排出権を複数のカード会社に譲渡する代わりに、各カード会社の現金支払保証のあるポイント使用権限を取得後、ユーザーに再分配することで、各ユーザーが努力した報償が炭素排出権として認められ、現金で報償されるようにすることができる。
【0039】
このような動作を実行するための中継システム10の一実施例は、図1の(1)~(7)動作のように行われることができる。実施例の説明において、「ユーザー端末200」は、「ユーザー」が直接実行する動作または「ユーザー」を主体として解釈することができ、「カード会社サーバー300」は、「カード会社」が直接実行する動作または「カード会社」を主体として解釈することができる。
【0040】
図1の(1)において、中継サーバー100は、ユーザーが削減した炭素排出量に関する証明データを取得することができる。
【0041】
図1の(2)において、中継サーバー100は、証明データにより取得可能な炭素排出権の価値に対応するカード会社ポイント獲得権限をユーザーに支払うことができる。例えば、カード会社ポイント取得権限は、特定のユーザーが特定の時点でカード会社ポイントを取得することができる権限をユーザーアカウントに付与するデータ、または特定ユーザーがカード会社ポイントを特定の時点で交換することができる機能を有するオブジェクトデータ(ex.後述する「第1ポイント」)を含むことができる。
【0042】
図1の(3)において、中継サーバー100は、取得した証明データを用いて炭素排出権を取得することができる。例えば、中継サーバー100は、京都議定書による炭素排出量削減事業を遂行して発生した削減実績である証明データを認めてもらい、炭素排出権を取得することができる。これにより、中継サーバー100は、取得した炭素排出権をカード会社サーバー300に譲渡することができる。
【0043】
図1の(4)において、中継サーバー100は、取得した炭素排出権をカード会社サーバー300に譲渡する代わりに、カード会社サーバー300が支払保証するカード会社ポイント使用権限を譲受することができる。例えば、カード会社ポイント使用権限は、特定のユーザーがカード会社ポイントを使用することができる権限をユーザーアカウントに付与するデータ、または特定のユーザーがカード会社ポイントを使用することができる機能を持つオブジェクトデータ(ex.後述する「第2ポイント」)を含むことができる。
【0044】
図1の(5)において、中継サーバー100は、ユーザー端末200の申請に応じて、ユーザーのカード会社ポイント取得権限をカード会社ポイント使用権限に交換する動作を行うことができる。
【0045】
図1の(6)において、ユーザー端末200は、支払われたカード会社ポイントをカード加盟店で使用することができる。
【0046】
図1の(7)において、カード会社サーバー300は、カード加盟店でユーザーが使用したカード会社ポイントに対応する現金を加盟店口座に振り込むことができる。
【0047】
本発明の一実施例による中継サーバー100、ユーザー端末200、およびカード会社サーバー300は、ネットワークを介して情報を送受信することができる様々な形態の装置によって具現され得る。例えば、中継サーバー100、ユーザー端末200、およびカード会社サーバー300は、携帯用通信装置(例えば、スマートフォン)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、ノートブック、タブレットPCなどを含むことができる。
【0048】
以下、本発明の一実施例による中継サーバー100が含む構成を図2と共に説明する。
【0049】
図2は、一実施例による中継サーバー100の機能ブロック図である。
【0050】
図2を参照すると、一実施例による中継サーバー100は、メモリ110、プロセッサー120、入出力インタフェース130、および通信インタフェース140を含むことができる。
【0051】
メモリ110は、外部装置(ex.ユーザー端末200やカード会社サーバー300など)から取得したデータまたは自ら生成したデータを格納することができる。メモリ110は、プロセッサー120の動作を実行させることができる命令語を格納することができる。
【0052】
プロセッサー120は、中継サーバー100の全体的な動作を制御することができる。プロセッサー120は、メモリ110に格納された命令語を実行することができる。本明細書の実施例による中継サーバー100の動作は、プロセッサー120によって実行される動作として理解され得る。
【0053】
入出力インタフェース130は、中継サーバー100を制御する管理者が特定の情報を入力するようにするか、管理者に特定情報を出力するハードウェアインタフェースまたはソフトウェアインタフェースを含むことができる。
【0054】
通信インタフェース140は、中継サーバー100が通信網を介して外部装置(ex.ユーザー端末200またはカード会社サーバー300)と情報を送受信することを可能にする。そのために、通信インタフェース140は無線通信モジュールまたは有線通信モジュールを含むことができる。
【0055】
中継サーバー100は、プロセッサー120を介して演算を行い、ネットワークを介して情報を送受信することができる様々な形態の装置によって具現され得る。例えば、携帯用通信装置、スマートフォン、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、ノートブック、タブレットPCなどを含むことができる。
【0056】
以下、中継サーバー100が上述した構成を介して行う具体的な動作の実施例を図3図6と共に説明する。
【0057】
図3は、一実施例による中継サーバー100が行う動作のフローチャートである。本明細書の実施例による中継サーバー100の動作は、プロセッサー120によって行われる動作として理解され得る。
【0058】
ステップS1010において、中継サーバー100はユーザーが行った炭素削減イベントの証明データを取得し、ユーザーにカード会社ポイント取得権限を付与することができる。
【0059】
一例として、中継サーバー100は、証明データとしてユーザーが炭素排出移動手段(ex.地下鉄、バス、オートバイ、自動車等)に代わって、炭素非排出手段(ex.徒歩、自転車、クイックボードなど)で移動した距離に関する情報を取得することができる。ユーザー端末200は、ユーザーが炭素排出移動手段を代替して移動した距離を測定したデータを証明データとして中継サーバー100に伝送することができる。例えば、ユーザー端末200は、STRAVA APIなどを用いてユーザーが自転車を利用して移動した距離を測定してデータを生成することができる。以下、実施例の説明ではユーザーが炭素非排出手段として自転車で移動したのを例示するが、本文書の実施例は、自転車だけでなく、徒歩、ランニングなど様々な炭素非排出手段を含むことができる。
【0060】
図4は、一実施例による移動手段の移動距離別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
【0061】
図4を参照すると、中継サーバー100は、炭素排出移動手段別に移動距離別の炭素排出量に関するデータを予め格納することができる。中継サーバー100は、予め格納されたデータを参照して、ユーザー端末200が伝送した証明データに基づいて、ユーザーが炭素排出移動手段を代替して移動した距離に応じて削減された炭素排出量を算出することができる。
【0062】
例えば、中継サーバー100は、ユーザーが自転車で移動した距離が5km以上10km未満であれば地下鉄を代替したことに、10km以上であれば自動車を代替したことと判別するように予め設定されてもよい。これにより、ユーザーが伝送した証明データが自転車で7kmを移動したという情報を含む場合、ユーザーが地下鉄で7kmを移動することを自転車で代替したと判断し、「地下鉄1km移動時の炭素排出量(60g)×7km」を計算して「420g」に比例するカード会社ポイント取得権限を提供することができる。
【0063】
また、ユーザーが伝送した証明データが自転車で100kmを移動したという情報を含む場合、ユーザーが自動車で100kmを移動することを自転車で代替したと判断し、「自動車1km移動時の炭素排出量(200g)×100km」を計算して「20kg」に比例するカード会社ポイント取得権限を提供することができる。
【0064】
中継サーバー100は、炭素排出権の相場に基づいてユーザーが削減した炭素排出量に比例する炭素排出権の取得価格を策定することができる。例えば、炭素排出権の相場が1トン当たり20,000ウォンである場合、中継サーバー100は、1kgの炭素排出削減量当たり200ウォンの価格を策定することができる。したがって、ユーザーが自転車で100kmを移動して20kgの炭素排出量を削減したと判別された場合、中継サーバー100は、当該ユーザー端末100に20kg×200(ウォン/1kg)=4000ウォンに比例するカード会社ポイント取得権限を付与することができる。つまり、ユーザーの立場では、自動車を代替した1km当たり400ウォンに比例するカード会社ポイント取得権限を得ることができる。
【0065】
一例として、中継サーバー100は、証明データとしてユーザーが所定の移動手段(以下、「自転車」で例示)を中古取引した内訳に関する情報を取得することができる。中継サーバー100は、中古取引内訳の証明データを取得すると、ユーザーが中古取引した自転車の新規生産に代わって、中古取引によって炭素排出量を削減したと判別することができる。中継サーバー100は、自転車のモデルに応じて部品の種類が特定の情報を予め格納して中古取引対象である自転車の部品を判別したり、人工知能モデルを通じて中古取引対象である自転車の部品を判別することができる。中継サーバー100が中古取引対象である自転車の部品を判別すると、当該自転車の部品別製造時に発生する炭素排出量を算出することができる。例えば、中継サーバー100は、以下の図5A図5Dまたは図6に示すように、炭素排出量が定義されたデータに応じて部品の重量別炭素排出量に部品の重量を掛けて各部品の製造時の炭素排出量を算出することができる。
【0066】
図5A図5Dは、一実施例による所定の材質で構成された自転車部品の製造重量別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
【0067】
図5A図5Dを参照すると、炭素排出量を定義したデータは、自転車の部品を構成する材質(ex. Titanium 3AL-2.5V Alloy、Titanium 6AL-4V Alloy、6061 aluminium alloy、7005 aluminium alloy等)の製造時、材質の製造重量別の炭素排出量を格納することができる。例えば、図5Aは、自転車部品がTitanium 3AL-2.5V Alloyで製造される場合の炭素排出量を定義したデータである。炭素排出量を定義したデータには、Titanium 3AL-2.5V Alloyを構成する元素の組成比率及び各元素あたりの炭素排出量を格納することができ、Titanium 3AL-2.5V Alloyを構成する元素の組成比率および各元素あたりの炭素排出量をベースとして、Titanium 3AL-2.5V Alloyは、1kg製造時に8.69kg CO2e per kgの炭素量を排出するものとして格納することができる。図5Bは、自転車部品がTitanium 6AL-4VAlloyで製造される場合の炭素排出量を定義したデータである。炭素排出量を定義したデータには、Titanium 6AL-4VAlloyを構成する元素の組成比率及び各元素あたりの炭素排出量を格納することができ、Titanium 6AL-4VAlloyを構成する元素の組成比率および各元素あたりの炭素排出量をベースとして、Titanium 6AL-4VAlloyは、1kg製造時に9.1kg CO2e per kgの炭素量を排出するものとして格納することができる。図5Cは、自転車部品が6061 aluminium alloyで製造される場合の炭素排出量を定義したデータである。炭素排出量を定義したデータには、6061 aluminium alloyを構成する元素の組成比率及び各元素あたりの炭素排出量を格納することができ、6061 aluminium alloyを構成する元素の組成比率および各元素あたりの炭素排出量をベースとして、6061 aluminium alloyは、1kg製造時に7.99kg CO2e per kgの炭素量を排出するものとして格納することができる。 図5Dは、自転車部品が7005 aluminium alloyで製造される場合の炭素排出量を定義したデータである。炭素排出量を定義したデータには、7005 aluminium alloyを構成する元素の組成比率及び各元素あたりの炭素排出量を格納することができ、7005 aluminium alloyを構成する元素の組成比率および各元素あたりの炭素排出量をベースとして、7005 aluminium alloyは、1kg製造時に7.76kg CO2e per kgの炭素量を排出するものとして格納することができる。
【0068】
図6は、一実施例による所定の材質で構成された自転車のフレーム別炭素排出量が定義されたデータの例示図である。
【0069】
図6を参照すると、炭素排出量を定義したデータは、自転車のフレームを構成する材質(ex. Carbon Fiber、Steel、Titanium、Aluminium等)の製造時、フレーム別炭素排出量を格納することができる。例えば、自転車のフレームがCarbon Fiberで製造される場合、1フレーム当たり26.07kgCO2eq./frameの炭素量を排出すると格納することができる。仕様情報DB112は、上述した例示であるフレームの材質種類別に炭素排出量を格納するだけでなく、自転車を構成する主要3部品であるフレーム、ホイール、駆動系の種類別に1つのフレーム/ホイール/駆動系単位別の炭素排出量が定義されたデータを格納することができる。
【0070】
中継サーバー100は、図5または図6のデータによって、判別された全ての部品について算出された炭素排出量を合算して自転車の製造に伴う炭素排出量を判別することができる。
【0071】
一例として、自転車の部品の種類が特定された場合、中継サーバー100は、炭素排出量が定義されたデータにより、部品の重量別炭素排出量に部品の重量を掛けて各部品の製造時の炭素排出量を算出することができる。自転車の部品のうちフレームの種類が特定された場合、中継サーバー100は、炭素排出量が定義されたデータによりフレーム炭素排出量に部品の重量を掛けて各部品の製造時の炭素排出量を算出することができる。この動作により、中継サーバー100は、判別された全ての部品について算出された炭素排出量を合算して自転車の製造に伴う炭素排出量を判別することができる。
【0072】
一例として、中継サーバー100は、中古取引対象の自転車のフレーム、ホイール及び駆動系を構成する3 Zone部品を判別することができる。中継サーバー100は、炭素排出量が定義されたデータにより判別された3 Zone部品(フレーム、ホイール及び駆動系)の材質に対応する製造重量別炭素排出量に、判別された3 Zone各部品の重量をそれぞれ掛けて3 Zone部品の製造時の炭素排出量を計算することができる。或いは、中継サーバー100は、炭素排出量が定義されたデータにより判別された3 Zone部品(フレーム、ホイールおよび駆動系)の材質に対応する製造フレーム/ホイール/駆動系別炭素排出量に判別された3 Zone各部品の重量をそれぞれ掛けて3 Zone部品の製造時の炭素排出量を計算することができる。その後、中継サーバー100は、メモリ110または外部DBに既に格納されたデータのうち、判別された3 Zone部品と同じ3 Zone部品で完成した他の自転車に関する情報を検索し、他の自転車を構成する3 Zone部品以外の他の部品が排出する炭素排出量の平均に基づいて、自転車の3 Zone部品以外の他の部品の炭素排出量を算出することができる。中継サーバー100は、3 Zone部品の製造時の炭素排出量及び他の部品の炭素排出量を合算して、中古取引対象の自転車の製造に伴う炭素排出量を判別することができる。上述の実施例は、3 Zone部品の同一の自転車同士は連動及び互換性を考慮して、他の部品が同様の材質及び類似する重量で構成されることに着目し、3 Zone以外の他の部品に対する判別が難しい場合、3 Zone部品の識別と既に格納された情報との連携により、他の部品の炭素排出量を判別することで、自転車全体の製造時の炭素排出量を効果的に算出することができる。
【0073】
中継サーバー100は、炭素排出権の相場に基づいて、ユーザーが中古取引を通じて削減した炭素排出量に比例する炭素排出権の取得価格を策定することができる。例えば、炭素排出権の相場が1トン当たり20,000ウォンである場合、中継サーバー100は、1kgの炭素排出削減量当たり200ウォンの価格を策定することができる。したがって、ユーザーが中古取引した自転車の製造時に20kgに該当する炭素を排出するものと判別されると、ユーザーに20kg×200(ウォン/1kg)=4,000ウォンに比例するカード会社ポイント取得権限を付与することができる。
【0074】
一例として、中継サーバー100は、炭素排出権の相場に基づいて、証明データによって取得可能な炭素排出権に比例する数量の「第1ポイント」をユーザーに支払うことができる。例えば、炭素排出権の相場が1トン当たり20,000ウォンの場合、ユーザーが20kgの炭素排出量を削減したと判別された場合、中継サーバー100は20kg×200(ウォン/1kg)=4,000ウォンに該当する第1ポイントをユーザー端末200に支払うことができる。例えば、4,000ウォンに値する第1ポイントは、中継サーバー100または中継サーバー100と提携した提携サーバーで商品の購入またはサービスの利用を通じて差し引かれることができ、ユーザーの交換申請に応じて後述するカード会社ポイント(ex.第2ポイント)との交換が可能な予備請求手段として機能することができる。
【0075】
ステップS1020において、中継サーバー100は、ユーザー端末200から取得した証明データに基づいて炭素排出権を取得することができる。例えば、炭素排出権の相場が1トン当たり20,000ウォンである場合、中継サーバー100は、複数のユーザーから取得した1トン削減量に該当する証明データを集め、炭素排出量削減事業により発生した削減実績を認めてもらい、20,000ウォンの値の1トン炭素排出権を新たに割り当てられるか、20,000ウォンの値の1トン炭素排出権を炭素排出権取引所から購入することができる。
【0076】
ステップS1030において、中継サーバー100は、取得した炭素排出権を所定のカード会社に譲渡し、カード会社が支払保証するカード会社ポイント使用権限を取得することができる。例えば、中継サーバー100は、炭素排出権を必要とするカード会社に取得した炭素排出権を相場より低い価格で譲渡し、カード会社に譲渡した価格に比例するカード会社ポイント使用権限を取得し、取得したカード会社ポイントである第2ポイントをユーザーに再分配することができる。例えば、1トンの炭素排出権相場が20,000ウォンの場合、中継サーバー100は、1トンの炭素排出権を10,000ウォンの価格でカード会社に譲渡することができ、譲渡した1トンの炭素排出権に対して10,000ウォンの値の第2ポイントの使用権限をカード会社サーバー300から割り当てられることができる。このとき、第2ポイントは、ユーザーがチェックカード、クレジットカードまたは口座を介して第2ポイントを使用する場合、該当カード会社によって第2ポイントが使用された使用先に、使用された第2ポイントに対応する現金支払が保証され得る。例えば、第2ポイントは、ロッテカードのL.POINT、国民カードのポイントリー、新韓カードのマイシンハンポイント、ウリカードのウィビーハニーマネー、農協カードのチェウムポイント、現代カードのMポイントを含むことができる。
【0077】
ステップS1040において、中継サーバー100は、ユーザーの申請によって、ユーザーのカード会社ポイント取得権限をカード会社ポイント使用権限に交換することができる。例えば、中継サーバー100が所定のカード会社に炭素排出権を相場より低い価格で譲渡した場合、中継サーバー100は
【数1】
の割合で第1ポイントを第2ポイントに交換することができる。
【0078】
一例として、中継サーバー100は、取得した炭素排出権を複数のカード会社に譲渡し、複数のカード会社それぞれからカード会社ポイント使用権限を取得し、ユーザーの申請によって複数のカード会社のうち、ユーザーが選択したカード会社のカード会社ポイント使用権限に交換することができる。
【0079】
例えば、ユーザーがAカード会社の第2ポイントへの交換を要請した場合、炭素排出権の相場が1トン当たり20,000ウォンであり、中継サーバー100がAカード会社サーバー300-1に1トンの炭素排出権を10,000ウォンの価格で譲渡した場合を仮定する。この時、ユーザーが炭素排出権の相場を基準に4,000ウォンに該当する第1ポイントを得た場合、Aカード会社の第2ポイントへの交換要請時に、4,000ウォンの第1ポイントは
【数2】
の第2ポイントに交換され得る。
【0080】
例えば、ユーザーがBカード会社の第2ポイントへの交換を要請した場合、炭素排出権の相場が1トン当たり20,000ウォンであり、中継サーバー100がBカード会社サーバー300-2に1トンの炭素排出権を15,000ウォンの価格で譲渡した場合を仮定する。このとき、ユーザーが炭素排出権の相場を基準に4,000ウォンに該当する第1ポイントを得た場合、Bカード会社の第2ポイントへの交換要請時に、4,000ウォンの第1ポイントは
【数3】
の第2ポイントに交換され得る。
【0081】
このように、中継サーバー100は、炭素排出権の相場とカード会社譲渡価格を考慮し、ユーザーが交換申請した第1ポイントの価値に比例する数量の第2ポイントをユーザーのチェックカード、クレジットカード又は口座に支払うことができる。
【0082】
また、第1ポイントは、使用期限が指定されていてもよく、ユーザーが保有する第1ポイントのうち、使用期間が満了する第1ポイントがある場合、使用期間が満了する第1ポイントに対応する割合の第2ポイントを自動的に切り替えて、ユーザーのチェックカード、クレジットカード、または口座に支払うことができる。
【0083】
上述の実施例によれば、ユーザーが行った炭素削減イベントにより割り当てられることができる炭素排出量の価値に比例する価格を策定し、ユーザーが削減した炭素排出量に対する努力を報いることができる。さらに、本文書の実施例は、各ユーザーから取得した個々の証明データを蓄積して大量の炭素排出権を取得するプラットフォームとして機能することができる。本文書の実施例は、取得した炭素排出権をカード会社に譲渡する代わりに、カード会社が支払保証するポイントの使用権限をユーザーに分配し、ユーザーそれぞれが努力した報償が炭素排出権として認められ、現金につながる報償となるようにすることができる。
【0084】
これにより、ユーザーは、炭素排出を削減するために行った実際のデータによって第1ポイントまたは第2ポイントを報償してもらうことができ、中継サーバーと提携しているショッピングモールで第1ポイントを使用したり、現金のように第2ポイントを使用することができるという利点を有する。カード会社は、炭素排出権の実際の価格よりも安い価格で炭素排出権を得ることができ、自分のカード会社が保証するカード会社ポイントを実際のカードのユーザーに分配して顧客維持などの利点を得ることができる。また、中継サーバーの運営会社は、炭素削減の努力を認められにくい個人のデータを蓄積して実際の炭素排出権に置き換えることができ、取得した炭素排出権を通じてユーザーとカード会社の両方に特典を提供することができる。
【0085】
これにより、本文書の実施例は、政府の政策及び時代的要求に積極的に応える炭素排出の削減によるインセンティブ制度を積極的に運営させることを可能にし、実施例によって取得される炭素排出削減に関連する個人の証明データは、企業または国間の炭素排出権取引に活用できる。
【0086】
本文書の多様な実施例およびこれに使用された用語は、本文書に記載された技術的特徴を特定の実施例に限定しようとするものではなく、当該実施例の多様な変更、均等物、または代替物を含むものと理解されなければならない。図面の説明に関して、類似または関連する構成要素については、類似した参照符号が使用されることができる。アイテムに対応する名詞の単数形は、関連する文脈上、明らかに異なる指示をしない限り、アイテム1個または複数個を含むことができる。
【0087】
本書において、「AまたはB」、「AおよびBのうち少なくとも一つ」、「AまたはBのうち少なくとも一つ」、「A、BまたはC」、「A、BおよびCのうち少なくとも一つ」、および「A、B、またはCのうち少なくとも一つ」のような文句のそれぞれは、その文句のうち該当する文句に一緒に羅列された項目のすべての可能な組み合わせを含むことができる。「第一」、「第二」、または「一つ目」または「二つめ」のような用語は、単に該当構成要素を他の該当構成要素と区分するために使用されることができ、該当構成要素を他の側面(例:重要性または順序)に限定しない。ある(例:第一)構成要素が異なる(例:第二)構成要素に、「機能的に」または「通信的に」という用語とともに、またはこのような用語なしに、「カップルド」または「コネクテッド」と言及された場合、それはある構成要素が他の構成要素に直接的に(例:有線で)、無線で、または第三構成要素を通じてつながりうることを意味する。
【0088】
本文書で使用された用語の「モジュール」は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアで具現されたユニットを含むことができ、例えば、ロジック、論理ブロック、部品、または回路などの用語と相互互換的に使用されることができる。モジュールは、一体に構成された部品、或いは、一つまたはそれ以上の機能を遂行する、部品の最小単位またはその一部となりうる。例えば、一実施例によれば、モジュールはASIC(application-specific integrated circuit)の形態で具現できる。
【0089】
本文書の多様な実施例は、機器(例:電子装置)によって読み取ることができる保存媒体(例:メモリ)に保存された一つ以上の命令語を含むソフトウェア(例:プログラム)として具現されることができる。保存媒体は、RAM(random access memory)、メモリバッファ、ハードドライブ、データベース、EPROM(erasable programmable read-only memory)、EEPROM(electrically erasable read-only memory)、ROM(read-only memory)および/またはその他を含むことができる。
【0090】
また、本文書の実施例のプロセッサーは、保存媒体から保存された一つ以上の命令語のうち少なくとも一つの命令を呼び出し、それを実行することができる。これは機器が呼び出された少なくとも一つの命令語によって少なくとも一つの機能を遂行するように運営されることを可能にする。このような一つ以上の命令語は、コンパイラによって生成されたコードまたはインタプリタによって実行できるコードを含むことができる。プロセッサーは、汎用プロセッサー、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)および/またはその他でも良い。
【0091】
機器で読み取れる保存媒体は、非一時的(non-transitory)保存媒体の形態で提供されることができる。ここで、「非一時的」は、保存媒体が実在(tangible)する装置であり、信号(例:電磁波)を含まないことを意味するだけであり、この用語はデータが保存媒体に半永久的に保存される場合と臨時的に保存される場合を区分しない。
【0092】
本文書に開示された多様な実施例による方法は、コンピュータプログラム製品(computer program product)に含まれて提供されることができる。コンピュータプログラム製品は、商品として販売者および購入者間で取引されることができる。コンピュータプログラム製品は、機器で読み取れる保存媒体(例:compact disc read only memory(CD-ROM))の形で配布されるか、またはアプリケーションストア(例:プレイストア)を通じて、または二つのユーザーデバイス(例:スマートフォン)の間で直接、オンラインで配布(例:ダウンロードまたはアップロード)されることができる。オンライン配布の場合、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部は、メーカーのサーバー、アプリケーションストアのサーバー、または中継サーバーのメモリといった機器で読み取れる保存媒体に少なくとも一時保存されたり、臨時的に生成されることができる。
【0093】
様々な実施例によれば、記述した構成要素のそれぞれの構成要素(例:モジュールまたはプログラム)は、単数または複数の個体を含むことができる。様々な実施例によれば、前述した該当構成要素のうち一つ以上の構成要素または動作が省略されるか、或いは一つ以上の他の構成要素または動作が追加されることができる。概ね、または追加的に、複数の構成要素(例:モジュールまたはプログラム)は、一つの構成要素に統合されることができる。このような場合、統合された構成要素は、複数の構成要素それぞれの構成要素の一つ以上の機能を、統合以前の複数の構成要素のうち、該当構成要素によって遂行されるものと同一または類似に遂行することができる。多様な実施例によれば、モジュール、プログラム、または他の構成要素によって遂行される動作は、順次、並列的に、繰り返して、またはヒューリスティックに実行されたり、動作のうち一つ以上が他の順序で実行されたり、省略されたり、または一つ以上の他の動作が追加されることができる。
【符号の説明】
【0094】
110 メモリ
120 プロセッサー
130 入出力インタフェース
140 通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6