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特許7549953レーザー刻印装置、タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法
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  • 特許-レーザー刻印装置、タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法 図1
  • 特許-レーザー刻印装置、タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法 図2
  • 特許-レーザー刻印装置、タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法 図3
  • 特許-レーザー刻印装置、タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】レーザー刻印装置、タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/00 20140101AFI20240905BHJP
   B21C 51/00 20060101ALI20240905BHJP
   B23K 26/03 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
B23K26/00 B
B23K26/00 M
B21C51/00 A
B21C51/00 P
B23K26/03
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019051717
(22)【出願日】2019-03-19
(65)【公開番号】P2020151744
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-02-10
【審判番号】
【審判請求日】2023-07-03
(73)【特許権者】
【識別番号】313005282
【氏名又は名称】東洋製罐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐川 準
(72)【発明者】
【氏名】堀 剛士
(72)【発明者】
【氏名】千地 早紀
(72)【発明者】
【氏名】小南 敦嗣
(72)【発明者】
【氏名】石黒 英紀
(72)【発明者】
【氏名】堀 智彦
【合議体】
【審判長】本庄 亮太郎
【審判官】堀内 亮吾
【審判官】大山 健
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-520164(JP,A)
【文献】特開2009-39753(JP,A)
【文献】国際公開第2011/10623(WO,A1)
【文献】特開2003-136260(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00-26/70
B21C 51/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
缶の一部を成形するプレス機に供給されるコイル材に対してレーザー刻印を行う刻印装置であって、
コイル材を設定速度で前記プレス機に送るフィード機構と、
設定速度で送られるコイル材にレーザー光を照射して、成形対象毎に刻印を行うレーザーヘッドと、
前記プレス機から出てくる成形対象を撮影して、成形対象内の刻印位置を検査する画像を取得する検査カメラと、
前記検査カメラが取得した画像を処理して、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、該ずれ量に応じて前記レーザーヘッドの刻印タイミングを制御する制御部とを備えることを特徴とするレーザー刻印装置。
【請求項2】
前記制御部は、成形対象の一端から刻印の中心位置までの距離を求め、該距離を設定距離と比較して前記ずれ量を求めることを特徴とする請求項1に記載されたレーザー刻印装置。
【請求項3】
前記検査カメラは、撮影画像中心を前記刻印の中心位置に合わせていることを特徴とする請求項2記載のレーザー刻印装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記検査カメラが取得した一つの画像を処理して、前記ずれ量を求めることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項記載のレーザー刻印装置。
【請求項5】
前記検査カメラは少なくとも二つの画像を取得するものであり、前記制御部は、前記検査カメラが取得した一つの画像で前記成形対象の一端位置を求め、他の画像で前記刻印の中心位置を求めることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載されたレーザー刻印装置。
【請求項6】
前記プレス機は、複数の成形対象の成形と結合を行うコンバージョンプレスであり、
前記検査カメラは、結合された製品における前記画像を取得することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載されたレーザー刻印装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記画像で、製品のキズや汚れ検査を行うことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載されたレーザー刻印装置。
【請求項8】
コイル材の送り速度を非接触で計測する速度センサが設けられ、前記速度センサの出力に基づいて、前記レーザーヘッドの刻印タイミングが制御されることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のレーザー刻印装置。
【請求項9】
前記成形対象が、缶蓋のタブである請求項1~8のいずれか1項記載のレーザー刻印装置。
【請求項10】
タブの成形を行うと共に缶蓋の成形を行い、成形されたタブと缶蓋の結合を行うプレス機と、
コイル材を設定速度で前記プレス機に送るフィード機構と、
設定速度で送られるコイル材にレーザー光を照射して、成形されるタブ毎に刻印を行うレーザーヘッドと、
前記プレス機から出てくる成形後のタブ付き缶蓋を撮影して、成形されたタブ内の刻印位置を検査する画像を取得する検査カメラと、
前記検査カメラが取得した画像を処理して、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、該ずれ量に応じて前記レーザーヘッドの刻印タイミングを制御する制御部とを備えることを特徴とするタブ付き缶蓋の製造装置。
【請求項11】
コイル材を設定速度でプレス機に送り、
レーザーヘッドにより設定速度で送られるコイル材にレーザー光を照射して、成形されるタブ毎に刻印を行い、
前記プレス機にて、タブの成形を行うと共に缶蓋の成形を行い、成形されたタブと缶蓋の結合を行い、
前記プレス機から出てくる成形後のタブ付き缶蓋を撮影して、成形されたタブ内の刻印位置を検査する画像を取得し、
取得した画像を処理して、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、該ずれ量に応じて前記レーザーヘッドの刻印タイミングを制御することを特徴とするタブ付き缶蓋の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶の一部を成形するコイル材にレーザー刻印を行うためのレーザー刻印装置、レーザー刻印がなされたタブ付きの缶蓋を製造する製造装置及び製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
缶は、その一部に情報や絵柄などを付与することによって、加飾性を高めたり、製品個体の情報提供や製品個々の広告を行ったりすることがなされている。その中で、缶蓋の開口用タブは、缶を手にした人が、開口操作する際に特に注目する箇所であり、ステイオンタブ型の場合には、開口後も缶蓋本体から切り離されることがないので、その一部に情報や絵柄などを付与することによって、効果的に加飾性を高めたり、効果的に製品個体の情報提供を行ったりすることができる。
【0003】
缶への情報や絵柄などの付与は、缶の表面に施されている塗膜に或いは缶の表面に直接レーザー光を照射して刻印を行う、レーザー刻印(レーザーマーキング)が採用されている。前述したタブへの刻印は、レーザー刻印を採用することで、比較的小さいスペースに高精細な刻印を行うことができる。缶の一部を成形するコイル材にレーザー刻印を行う装置(レーザー刻印装置)は、帯状の板材がロール状に巻かれているコイル材のロールと、ロールから引き出されたコイル材が供給されるプレス機との間にレーザーヘッドを配備しており、プレス機による成形を行う前に、プレス機に供給されるコイル材に対して、所定の位置にレーザー刻印を行っている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2015-531684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タブなどの缶の一部へのレーザー刻印は、コイル材にレーザー刻印を行った後にプレス機によってタブなどの成形がなされることから、プレス機の成形型を変更した場合などで、タブなどの成形対象内の刻印されるべき位置と実際の刻印位置とにずれが生じる場合があり、このずれの修正に時間と労力を要することが問題になっていた。
【0006】
また、従来技術においては、コイル材がプレス機に供給される前に、コイル材に付された位置合わせ用マークと刻印位置を検知して、レーザーヘッドの刻印タイミングを制御することがなされているが、これによると、プレス型の位置調整が必要な場合などでは、成形対象内の刻印されるべき位置と実際の刻印位置とのずれを正確に修正することができない問題が生じる。
【0007】
更に、成形後の製品にキズや汚れがある場合には不良品になるので、前述した従来技術のように、コイル材がプレス機に供給される前に刻印位置の検知を行っていると、刻印位置の検知とは別に、製品のキズや汚れの検査を行うことになり、検査工程や検査のためのシステム構成が煩雑になる問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題に対処することを課題としている。すなわち、成形対象内の刻印されるべき位置と実際の刻印位置とのずれを正確且つ速やかに修正できるようにすること、刻印位置の検査と成形後の製品のキズや汚れの検査を含めた検査工程や検査システムを簡素化できるようにすること、などが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決するために、本発明は、以下の構成を具備するものである。
【0010】
缶の一部を成形するプレス機に供給されるコイル材に対してレーザー刻印を行う刻印装置であって、コイル材を設定速度で前記プレス機に送るフィード機構と、設定速度で送られるコイル材にレーザー光を照射して、成形対象毎に刻印を行うレーザーヘッドと、前記プレス機から出てくる成形対象を撮影して、成形対象内の刻印位置を検査する画像を取得する検査カメラと、前記検査カメラが取得した画像を処理して、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、該ずれ量に応じて前記レーザーヘッドの刻印タイミングを制御する制御部とを備えることを特徴とするレーザー刻印装置。
【0011】
タブの成形を行うと共に缶蓋の成形を行い、成形されたタブと缶蓋の結合を行うプレス機と、コイル材を設定速度で前記プレス機に送るフィード機構と、設定速度で送られるコイル材にレーザー光を照射して、成形されるタブ毎に刻印を行うレーザーヘッドと、前記プレス機から出てくる成形後のタブ付き缶蓋を撮影して、成形されたタブ内の刻印位置を検査する画像を取得する検査カメラと、前記検査カメラが取得した画像を処理して、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、該ずれ量に応じて前記レーザーヘッドの刻印タイミングを制御する制御部とを備えることを特徴とするタブ付き缶蓋の製造装置。
【0012】
コイル材を設定速度でプレス機に送り、レーザーヘッドにより設定速度で送られるコイル材にレーザー光を照射して、成形されるタブ毎に刻印を行い、前記プレス機にて、タブの成形を行うと共に缶蓋の成形を行い、成形されたタブと缶蓋の結合を行い、前記プレス機から出てくる成形後のタブ付き缶蓋を撮影して、成形されたタブ内の刻印位置を検査する画像を取得し、取得した画像を処理して、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、該ずれ量に応じて前記レーザーヘッドの刻印タイミングを制御することを特徴とするタブ付き缶蓋の製造方法。
【発明の効果】
【0013】
このような特徴を有する本発明は、レーザー刻印装置において、成形対象内の刻印されるべき位置と実際の刻印位置とのずれを正確且つ速やかに修正することができる。
【0014】
また、タブ付き缶蓋の製品画像を検査カメラで取得するので、取得した画像で刻印位置の検査と成形後の製品のキズや汚れの検査を一元的に行うことができる。これによって検査工程や検査システムを簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法を説明する説明図である。
図2】レーザー刻印装置の構成を示す説明図である。
図3】検査カメラで撮像されたタブ付き缶蓋の画像を示す説明図である。
図4】検査カメラで撮像されたタブ付き缶蓋の画像(撮影条件の異なる2つの画像)を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。なお、以下の説明では、成形対象として、缶蓋のタブを例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、コイル材から成形される缶蓋自体、缶胴、金属キャップなどの缶の一部を対象としている。
【0017】
図1において、タブ付き缶蓋の製造装置及び製造方法の概略構成を説明する。この例では、プレス機1は、タブの成形を行うと共に缶蓋の成形を行い、成形されたタブと缶蓋の結合を行うコンバージョンプレスである。タブが成形されるコイル材Tは、アルミニウム板の帯状板材であり、ロール状に巻かれたコイル材のロールRから引き出されて、プレス機1に設定速度で送り込まれる。プレス機1では、コイル材に対してのタブ成形がなされると共に、別ルートのコンベヤ2で供給される缶蓋パネルPの加工がなされ、成形されたタブが加工された缶蓋に結合された状態の缶蓋製品Wがプレス機1の出口から送り出される。
【0018】
タブに刻印を付与するレーザー刻印装置10は、ロールRから引き出されてプレス機1に送られるコイル材Tに対して配備される。レーザー刻印装置10は、タブの成形が行われる前のコイル材Tに対して、プレス機1のストロークに対応する設定位置にレーザー刻印を行うものである。
【0019】
プレス機1から出てくる成形後のタブは、タブ付きの缶蓋製品Wとして、検査カメラ3にて撮影される。検査カメラ3が取得する缶蓋製品Wの画像は、成形されたタブ内の刻印位置を検査するための画像であり、取得した画像は、制御部4に送信される。制御部4は、検査カメラ3が取得した画像を処理して、成形されたタブ内において、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、このずれ量に応じてレーザー刻印装置10におけるレーザーヘッドの刻印タイミングを制御する。
【0020】
レーザー刻印装置10は、図2に示すように、コイル材Tを設定速度で矢印方向に送るフィード機構11(フィードロール11Aとテンションロール11B)と、設定速度で送られるコイル材Tにレーザー光を照射して、成形されるタブ毎に刻印を行うレーザーヘッド12(第1レーザーヘッドL1、第2レーザーヘッドL2、第3レーザーヘッドL3)と、レーザーヘッド12を制御する前述した制御部4とを備えている。
【0021】
図示の例では、レーザー刻印装置10は台部10Aを備えており、台部10A上に、フィード機構11或いはレーザーヘッド12が装備されるレーザー照射部13が配備されている。また、制御部4は、台部10A上に配備される図示省略した制御盤などに配備される。
【0022】
レーザー刻印装置10は、コイル材Tの送り速度を非接触で計測する速度センサ14が装備されている。速度センサ14は、コイル材Tにレーザー光を照射して非接触でコイル材Tの送り速度を計測するレーザードップラー速度計を用いることができる。この速度センサ14は、フィードロール11Aの近傍に設けることが好ましい。速度センサ14をフィードロール11Aの近くに配置すると、フィードロール11Aの近くで振動の少ないコイル材Tに対して非接触で送り速度を計測するので、高い精度での計測が可能になる。速度センサ14の出力は制御部4に送信される。制御部4は、速度センサ14の出力と前述したずれ量に応じてレーザーヘッド12の刻印タイミングを制御する。
【0023】
制御部4による刻印位置のずれ補正について、具体例を説明する。図3は、検査カメラ3で撮影されるタブ付き缶蓋の画像Gを示している。画像Gは、制御部4にて画像処理され、適当な寸法座標上に重ねられ、画像Gの中のタブtが抽出され、タブtの一端位置t1の座標が求められる。また、画像Gの中の刻印mが抽出され、刻印mの中心位置m1の座標が求められる。これによって、前述したタブtの一端位置t1とタブt内の刻印mの中心位置m1との距離Sを求めることができる。この距離Sは、刻印すべき位置に中心位置m1がある場合の設定距離が予め記憶されており、制御部4は、その設定距離と画像処理で求めた距離Sとを比較して、その差をずれ量として認識する。
【0024】
画像Gは、缶蓋製品Wがプレス機1から送り出される度に検査カメラ3によって取得され、制御部4は、前述したようにずれ量を求めると、これをゼロにするように、速度センサ14の出力に基づいてレーザーヘッド12の刻印タイミングを制御している。また、制御部4は、速度センサ14の出力に基づいて、送り速度が設定速度になるように、フィード機構11(フィードロール11A)を制御するようにしてもよい。
【0025】
図4は、刻印位置のずれ補正に関する他の具体例を示している。この例では、検査カメラ3が、成形されたタブが結合された缶蓋の画像をタブtの輪郭が高いコントラストで抽出できる撮像条件と、刻印が高いコントラストで抽出できる撮像条件で連続取得する。連続取得された2つの画像のうちの画像G1と画像G2が、制御部4にて画像処理され、一つの寸法座標上に重ねられる。そして、画像G1の中のタブtが抽出され、タブtの一端位置t1の座標が求められ、画像G2の中の刻印mが抽出され、刻印mの中心位置m1の座標が求められる。これによって、前述した例と同様に、タブtの一端位置t1とタブt内の刻印mの中心位置m1との距離Sを求めることができる。その後の制御部4の動作は前述した例と同様である。
【0026】
また、前述した画像G,G1,G2は、刻印mの中心位置m1を検査カメラ3の撮影画像中心(レンズの光軸中心)に合わせて撮影することで、レンズ収差による誤差を抑えて高い精度でずれ量を求めることができる。
【0027】
更に、前述したように2つの画像G1,G2を連続撮影する場合には、一方の画像G1で缶蓋のキズや汚れの検査を行うようにすることで、別の検査工程を追加すること無く、刻印位置の検査と成形後の製品のキズや汚れの検査を一元的に行うことができる。これによって検査工程や検査システムを簡素化することができる。2つの画像G1,G2の一方でキズや汚れの検査を行う例を説明したが、図3に示すように、一つの画像Gでずれ量を求める場合にも、撮影条件を適宜調整することで、一つの画像Gで成形後の製品のキズや汚れの検査を行うことができる。
【0028】
前述した説明では、プレス機1としてコンバージョンプレスを用いたが、一つのプレス機では、タブのみの成形を行い、別のプレス機で缶蓋を成形して、これを成形後のタブと結合するようにしてもよい。この場合、コイル材を設定速度でタブを成形するプレス機に送り、設定速度で送られるコイル材にレーザー光を照射して、タブ毎に刻印を行う。そして、プレス機から出てくる成形後のタブを検査カメラで撮影し、検査カメラが取得した画像を処理して、刻印すべき位置と実際の刻印位置とのずれ量を求め、ずれ量に応じてレーザーヘッドの刻印タイミングを制御する。その際には、成形されたタブがコイル材から切り離される前の状態で刻印位置が検出されることになり、成形されたタブがコイル材から分離されていない状態で、別のプレス機に供給される。
【0029】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0030】
1:プレス機,2:コンベヤ,3:検査カメラ,4:制御部,
10:レーザー刻印装置,10A:台部,
11:フィード機構,11A:フィードロール,11B:テンションロール,
12:レーザーヘッド,13:レーザー照射部,14:速度センサ,
T:コイル材,R:ロール,P:缶蓋パネル,W:缶蓋製品,
t:タブ,t1:一端位置,m:刻印,m1:中心位置
G,G1,G2:画像
図1
図2
図3
図4