(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】発光自動車用ガラスユニット
(51)【国際特許分類】
F21S 43/239 20180101AFI20240905BHJP
B60J 1/00 20060101ALI20240905BHJP
B60R 13/10 20060101ALI20240905BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20240905BHJP
F21S 43/16 20180101ALI20240905BHJP
F21S 43/249 20180101ALI20240905BHJP
F21S 43/50 20180101ALI20240905BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240905BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240905BHJP
G09F 21/04 20060101ALI20240905BHJP
F21W 104/00 20180101ALN20240905BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240905BHJP
【FI】
F21S43/239
B60J1/00 H
B60R13/10
F21S43/14
F21S43/16
F21S43/249
F21S43/50
F21V23/00 140
F21V23/00 160
F21S2/00 431
F21S2/00 433
F21S2/00 436
F21S2/00 435
G09F21/04 Q
F21W104:00
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021521420
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(86)【国際出願番号】 EP2019079647
(87)【国際公開番号】W WO2020089288
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-09-30
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン-ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【氏名又は名称】村上 智史
(74)【代理人】
【識別番号】100193404
【氏名又は名称】倉田 佳貴
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ クレオ
(72)【発明者】
【氏名】ケイハン ヤバリ
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/089946(WO,A2)
【文献】特開2015-047927(JP,A)
【文献】特開2015-116970(JP,A)
【文献】特表2015-513684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/239
B60J 1/00
B60R 13/10
F21S 43/14
F21S 43/16
F21S 43/249
F21S 43/50
F21V 23/00
F21S 2/00
G09F 21/04
F21W 104/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む、自動車(1100、1200、1300)用の発光グレージング(100~1000):
-車両の外側に向けられるように意図された第1の主面F1(11)、車両の内側に向けられるように意図された第2の主面F2(12)、及びエッジ(13)を有する、第1の透明シート(1)、
前記第1の主面F1又は前記第2の主面F2のうちの一方に面しており、不透明な材料で作られており、かつ幅Wが少なくとも0.8cmである、
不透明マスキングゾーン(2)、
-前記
不透明マスキングゾーン内の第1の非マスキングゾーン(25)、
-第1の光源(4)、
ここで、前記第1の光源によって放出された光は、前記第1の非マスキングゾーンを通って出て、前記第1の主面F1の側で視認可能であり、
前記発光グレージングは、以下を更に含むことを特徴とする:
-前記第2の主面F2の側で、前記第2の主面F2側を向いている外側主面Fe(51)、内側主面(52)Fi、及びリムを有する、透明要素(5)、
ここで、前記第1の光源が、前記透明要素に光学的に結合されており、前記第1の光源から放射された光が、導光路と呼ばれる前記透明要素に導かれ、前記導光路の外側主面Feが、前記第1の非マスキングゾーンに対向しており、かつ前記
不透明マスキングゾーンで隠されている、
-前記導光路に導かれた光を抽出することができる第1の光抽出手段(61)、ここで、前記第1の光抽出手段は、前記第1の非マスキングゾーンに対向しており、それにより、照明されたパターンのうちの1つ又は複数が、前記第1の主面F1の側で視認可能であるようにされている、
前記第2の主面F2の側で、前記第1の光抽出手段を覆っている、不透明な後部マスキング要素(7)、ここで、前記第1の光抽出手段は、前記第2の主面F2と前記後部マスキング要素との間にある、
前記第1の光源が紫外線を放射する場合、光デバイスは、抽出された前記紫外線を可視光に変換することができる、蛍光発光団をベースとする層を含み、
前記第1の透明シートがシースルー部分(11a)を有する場合、前記第1の光源(4)、第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の可能な第1の支持体、前記後部マスキング要素(7)が前記シースルー部分に存
在せず、
前記第1の光抽出手段が、1つ又は複数の第1の離間したパターンMi(61)の形態であり、前記第1の光源が動作中であるときに、発光している1つ又は複数の前記パターンMiが前記第1の主面F1の側で視認可能であり、かつ/又は前記第1の非マスキングゾーンが、1つ又は複数の他の離間したパターンMe(26’)によって形成されており、その結果、前記第1の光源が動作中であるときに、1つ又は複数の発光している前記他の離間したパターンMeが前記第1の主面F1の側で視認可能であるようにされている。
【請求項2】
前記導光路が、前記シースルー部分に存在しない、請求項1に記載の発光グレージング。
【請求項3】
前記不透明マスキングゾーン(2)が、黒色又は灰色C1であり、前記不透明な後部マスキング要素が、前記不透明マスキングゾーン(2)の色C1と同一又は類似の色C2であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の発光グレージング。
【請求項4】
前記第1の光源(4)が、外側からマスクされており、すなわち、前記第1の主面F1(11)の側では視認できず、
不透明マスキングゾーン(2)によってマスクされており、かつ/又は、前記第2の主面F2から完全に又は部分的にずらされていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項5】
前記第1の光源(4)が、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能であり、第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の第1の支持体が、外側からマスクされており、すなわち、前記第1の主面F1(11)の側では視認できず、
不透明マスキングゾーンによってマスクされており、かつ/又は、前記第2の主面F2から完全に又は部分的にずらされており、前記第1の光源とともに、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能であることを特徴とする、請求項4に記載の発光グレージング。
【請求項6】
前記第1の光源(4)が、第1の透明シート(1)のエッジから延在する、第1の光源支持体(3)と呼ばれる第1の支持体に取り付けられており、前記第1の光源支持体が、包囲物が存在しない、周囲ゾーンと呼ばれるゾーン(13)において、前記第1の透明シート(1)のエッジから延びており、かつ/又は前記導光路(5)が、包囲物が存在しない、周囲ゾーンと呼ばれるゾーンに延びていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の発光グレージング(900)。
【請求項7】
前記第1の光源(4)をマスクするマスキングカバー(7’)を含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項8】
第1の光源支持体(3)と呼ばれる前記第1の光源の第1の光源支持体を含み、前記マスキングカバー(7’)は、前記後部マスキング要素(7)又は前記後部マスキング要素を形成するカバーを覆っており、前記マスキングカバーは、前記
不透明マスキングゾーン(2)によって外部からマスクされていることを特徴とする、請求項
7に記載の発光グレージング。
【請求項9】
第1の光源支持体(3)と呼ばれる前記第1の光源の第1の支持体上の前記第1の光源を制御する制御手段(92)を含むことを特徴とする、請求項1~
8のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項10】
前記第1の光源に給電する電気配線、及び前記第1の透明シートのポリマー包囲物を含み、前記ポリマー包囲物は、包囲物材料で作られており、前記包囲物材料は、前記電気配線を覆っており、かつあるゾーンにおいて、前記電気配線を出させるようにすることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項11】
前記導光路(5)が、前記第1の光源を収容する、ブラインドであるか、又は前記導光路の厚さ方向に設けられているキャビティ(55)を有し、第1の壁部が、前記第1の光源に光学的に結合されている前記キャビティを画定していることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項12】
前記導光路(5)が、前記第1の光源を収容する、ブラインドであるか、又は前記導光路の厚さ方向に設けられているキャビティ(55)を有し、第1の壁部が、前記第1の光源に光学的に結合されている前記キャビティを画定しており、かつ
前記導光路(5)が、前記第1の光源に給電する前記電気配線(91)を案内するための、ブラインドであるか、又は前記導光路の厚さ方向に設けられている他のキャビティ(55’)を有することを特徴とする、請求項10に記載の発光グレージング。
【請求項13】
前記キャビティが、第2の光源を収容しており、前記キャビティを画定する壁部が、前記第2の光源に光学的に結合されており、前記導光路が前記キャビティによって前記第1の光抽出手段から分離された第2の光抽出手段を有することを特徴とする、請求項11又は12に記載の発光グレージング。
【請求項14】
前記第1の光抽出手段(61)は、第1の表面SLに刻まれており、前記後部マスキング要素が、マスキング背景であり、周囲PFを有する第2の表面SFに刻まれ、前記第2の
表面SFが、前記第1の表面SLを覆っており、かつ前記第1の表面SLと大きさが同じであるか又は前記第1の表面SLよりも大きいことを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項15】
前記後部マスキング要素(7)が、前記導光路が前記
不透明マスキングゾーンに外接されているときに、前記導光路の内面Fi(52)を実質的に覆っているか、又は前記導光路が前記第1の透明シートのエッジを越えて延在しているときに、前記後部マスキング要素が、前記内面Fiのうちの前記第2の主面F2に面するゾーンを少なくとも覆っていることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項16】
前記後部マスキング要素が、前記導光路(52)の内面Fi上にある、以下から選択されることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の発光グレージング:
-不透明なプレート、
-不透明なカバー、
-前記導光路のリムに対向しており、かつ前記リムを覆っている1つ又は複数の不透明な壁又はフランジを更に有する、不透明なカバーのプレート。
【請求項17】
前記第1の非マスキングゾーンが、1つ又は複数の離間したパターンMeによって形成されていることを特徴とする、請求項1~16のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項18】
前記発光グレージングが、前記導光路のリムを通って出る可能性のある、案内された光を塞き止めるための手段を含むことを特徴とする、請求項1~17のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項19】
前記導光路のリムを通って出る可能性のある、案内された光を塞き止めるための手段が、以下から選択される、請求項18に記載の発光グレージング:
-前記導光路のリム上、又は前記導光路のリムに当接しているか、若しくは前記導光路のリムから最大1cm離れて配置されている要素上の、不透明層
-前記導光路のリム上の不透明な接着テープ
-前記後部マスキング要素を覆うか、又は前記後部マスキング要素を形成するカバーの不透明な壁又はフランジのうちの1つ又は複数、導光路のリムに接しているか、又はそれから最大で1cm離れている壁
-前記導光路のリムを取り囲んでいる、第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の第1の支持体、又は第2の光源が取り付けられる第2の光源支持体。
【請求項20】
グレージングが単層であり、前記第1の主面F1が車両の外面であるように意図された面であり、前記第2の主面F2が車両の内面であるように意図された面であり、かつ前記
不透明マスキングゾーン(2)が前記第2の主面F2上の層であることを特徴とする、請求項1~19のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項21】
前記第1の光源(4)が、第1の光源支持体と呼ばれる第1の支持体の前面にある一組の無機発光ダイオードであることを特徴とする、請求項1~20のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項22】
前記導光路、及び前記後部マスキング要素を覆うカバーのアセンブリ全体の厚さが、最大で10mmであることを特徴とする、請求項1~21のいずれか一項に記載の発光グレージング。
【請求項23】
以下を形成することを特徴とする請求項1~22のいずれか一項に記載の発光グレージング:
-サイドウィンドウ
-リアウィンドウ又はウィンドシールド、ここで、前記第1の非マスキングゾーンは、前記第2の主面F2上の、フレームを形成している
不透明マスキングゾーンの、横方向及び/又は長手方向のストリップである、
-ウィンドシールドの頂部長手方向の境界に延在することを意図した底部の長手方向の境界を含む、屋根、ドーム、又はフロントストリップ、ここで、第1の非マスキングゾーンは、
不透明マスキングゾーンの底部長手方向ストリップである。
【請求項24】
請求項1~23のいずれか一項に記載の少なくとも1つの発光グレージングを含む車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の発光グレージングに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の分野では、後部灯、方向指示灯、停止灯又は後退灯などの特定の信号灯を、これらの信号灯と同期するこれらの信号灯と同じ色の光源と対にすることは、公知の実施であることが知られている。これらの光源は例えば、欧州特許出願公開第1234752号明細書に記載されているように、車両の内側に、一般にリアウィンドウに近接させて配置することができる。この文献に記載されているグレージングでは、発光ダイオード(LED)は、エナメルフレームに残っている開口を通して見える窓の内側主面に対向している。ダイオードは、内面の境界に位置する筐体内に配置される。
【0003】
しかしながら、これらの付加的な信号灯は、視覚的な快適さ及び美的な観点から完全に満足できるものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、(外部サイネージ、外部光信号、又は外部光装飾のための)外部から可視の光パターンを有する自動車グレージングであって、美的観点からより満足のいくものであり、工業的な要件に悪影響を及ぼさない自動車グレージングを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本出願の主題は、特に(好ましくは)固定されているか又は部分的に開いている(旋回可能である)、自動車(自動車、トラック、バス、商用車など)のための発光グレージングである。このグレージングは、以下を含む:
-好ましくは色付けされた、特に皿状の、好ましくはプラスチック又はガラス製の、特に強化された、第1の透明シートであって、車両の外側に向けられるように意図された第1の主面F1、車両の内側に向けられるように意図された第2の主面F2、及びエッジを有する、第1の透明シート(多角形、長方形、三角形、又は他のそのようなシート)、
-面F1又はF2のうちの1つに対向しており、好ましくはこれらの面のうちの1つに接しており、より好ましくは面F2に接しており、幅Wが少なくとも0.8cm、より好ましくは1cm、特にストリップを形成する場合は全体で9cm以下であり、かつ、特に長さLが少なくとも10cmである、マスキングゾーン(ストリップ)、ここで、このマスキングゾーンは、第1のシートを実質的に覆うか(場合によりエッジゾーンから離れている)、又は好ましくは、特に直線状に、グレージングのリムに沿って(軸Xに沿って)延在しており、(L形状に)曲げられているか、又は更にフレーム、好ましくは面F2の周囲、更にF1の周囲のストリップを形成している、
-マスキングゾーン(好ましくはストリップ)内の第1の非マスキングゾーン、好ましくは閉じられており、したがってマスキングゾーン(好ましくはストリップ)によって囲まれている第1の非マスキングゾーン、
-第1の光源、好ましくは、各々が発光面を有する発光ダイオード(LED)の第1の組を含む第1の光源、ここで、ダイオードは、好ましくは不透明又は反射性である、第1の光源支持体上にある。
ここで、第1の光源によって放射された光は、第1の非マスキングゾーンを通って出て、面F2の側で可視である。
【0006】
また、本発明による発光グレージングは、面F2の側に、特に(一体成形されたガラスであれば)面F2上に、更に固定(接着など)されている、(第1の)透明要素を含み、透明要素は、面F2の側を向いている外側主面Fe、(Fiの)反対にある内側主面Fi、及びリムを有し、第1の光源は、導光路と呼ばれる前記透明要素に、好ましくは導光路のカップリングリムと呼ばれるリムに、又は導光路の厚さにおいて通過又はブラインドするキャビティのカップリング壁と呼ばれる壁に、光学的に結合されている。
【0007】
第1の光源によって放射された光は、導光路と呼ばれる前記透明要素内に導かれ、導光路の外側主面Fe(特に、グレージングが一体成形されている場合には、F2上の導光路)は、第1の非マスキングゾーンに対向しており、また、マスキングゾーン(ストリップ)の後部にでもあり、場合により、導光路は、マスキングゾーンの側の(グレージングのリムの)第1のシートのリムを越えて延在していない。
【0008】
本発明による発光グレージングは、更に以下を含む:
前記導光路内に導かれた光を抽出することができ、好ましくは外側主面Fe上又は導光路の厚さ内、更には内側主面Fi上にある、第1の光抽出手段、ここで、第1の光抽出手段は、第1の非マスキングゾーンに対向しており、その結果、照明されたパターンのうちの1つ又は複数が、面F2の側において視認可能である、
面F2側、好ましくは透明要素(及び同様の大きさ)上で、第1の光抽出手段を覆っている、不透明な後部マスキング要素、ここで、第1の光抽出手段は、面F2と後部マスキング要素との間にある。
【0009】
第1の光源が紫外線(UV)を放射する場合、光デバイスは、抽出された紫外線を可視光に変換することができる蛍光発光団をベースとする層を含み、特に、第1の光抽出手段は、蛍光発光団を含み、及び/又は第1の非マスキングゾーンは、蛍光発光団をベースとする層を含む。
【0010】
第1のシートがシースルー部分を有する場合(マスキングゾーンは、覆っておらず、好ましくは周囲部及び/又はストリップである)、第1の光源、場合により第1の光源支持体、及び後部マスキング要素は、シースルー部分に存在せず、好ましくは、第1の光源の制御手段及び第1の光源の電源配線、並びに好ましくは導光路は、シースルー部分に存在しない。
【0011】
最後に、第1の抽出手段は、1つ又は複数の第1の離間パターンMi(特に、サイネージ、装飾、信号伝達)の形態であり、第1の光源が動作中であるときに、1つ又は複数の照明パターンMiが面F1の側で可視であり、及び/又は第1の非マスキングゾーンが、1つ又は複数の離間パターンMe(特に、サイネージ、装飾、信号伝達)によって形成されており、これによって、第1の光源が動作中であるときに、1つ又は複数の照明パターンMeが面F1の側で可視であるようにされている。
【0012】
第1の非マスキングゾーンは、1つ若しくは複数の所望のパターンMe(特に、サイネージ、装飾、信号伝達)を形成しているか、又は第1の光抽出手段によって(直接的に)得られた1つ若しくは複数の照明パターンMiを囲んでいる(第1の非マスキングゾーンは、これらのパターンMiを可視のままにする)。パターンMi及びMeを一致させることが可能である。
【0013】
1つ又は複数の所望のパターン及びそれらの機能を、照明されたときにそれらが外側から見える瞬間から、カスタム様式で選択することが可能である。
【0014】
後部マスキング要素は、照明可能なパターンを、オフ状態において、より別々であり、かつ知覚されにくくする。
【0015】
第1の非マスキングゾーンは、マスキングゾーンの単純な不連続部であってもよく、又は発光団をベースとする層及び/又はフィルターリング層(例えば、白色光源及び赤色、緑色、黄色などを通過させる選択的フィルター)によって(全体的又は部分的に)覆われていてもよい。また、代替的に又は累積的に、第1の光抽出手段と面F2との間(例えば面F2上)に選択的フィルターを使用することもできる。
【0016】
第1のシートの色合い及び/又は吸収を調整することが可能であり、例えば:
-第1のシートは、少なくとも5%、より好ましくは少なくとも20%、更には少なくとも50%又は70%の光透過率TLを有し、
-及び/又は青色、灰色、又は緑色の色合いを有する。
【0017】
知覚される光は拡散しているので、知覚される光は、直接発光しているダイオードよりも眩しさが少ない。輝度は、20~100Cd/m2である。
【0018】
更に、可能なシースルー部分が保存され、より美的なグレージングに関与する。
【0019】
第一の光源、後部マスキング要素で覆われている導光路、及び場合によりカバーで作られている光デバイスは、取り付けやすく、かつ信頼性が高い。第1のシート上に偏光板を設けて第1のマスクに対面させるか、又は接着テンプレートを使用して、光デバイスを、グレージングが単層である場合には第1のシート上に接着するか、又はグレージングが積層されている場合には第2の透明シートに接着することが可能である。
【0020】
導光路は、第1シートのエッジに沿って(例えば、周囲マスキングストリップに沿っていてもよい)、面F2に全面的に面して延在することができ、場合によっては、第1のシートの1つの側を経て第1のシートの面を越えて延在することができる。例えば、導光路は、第1の透明シートの第1の境界(底部又は上面)に沿って延在し、場合により、1つ又は複数の側方境界(左側及び/又は右側)を越えて延在している。
【0021】
導光路はまた、面F2の周囲に延在し、第1のシートの1つの側、又は複数の側を経て第1のシートの面を越えて延在することができる。例えば、第1の透明シートの第1の境界(底部等)に部分的に隣接しており、この第1の境界を越えて延在する。
【0022】
面Feは、好ましくは面F2(又はグレージングが積層されている場合には面F4)上にあり、配置され、又は、より良好に固定されている(接着されている)。面Feは、少なくとも第1の抽出手段(全部又は一部)では、第1の非マスキングゾーンに対向している。
【0023】
好ましくは、現在施行されている自動車規格(自動車、トラック等)を満足するために、不透明マスキングゾーンは、黒色又は灰色C1であり、不透明な後部マスキング要素、特に背景被覆は、C1と同一又は類似の色C2、特に黒色又は灰色である。
【0024】
これによれば、オフ状態においてパターンが不可視となる傾向へと、測色偏差が可能な限り最大限に低減される。
【0025】
C1は、別の色であってもよく、好ましくは自動車のグレージング(自動車、トラックなど)のために場合により変化する規格を満たす、前記同一又は類似の他の色のC’1であってもよい。
【0026】
配置に関しては、第1の光源、及び第1の光源の可能な第1の支持体(及び可能な第2の光源)は、特に:
-(a)全部又は一部がマスキングゾーン(好ましくはストリップ)で隠されており、特に、導光路及び第1の光源(可能な第2の光源でさえ)並びにその可能な第1の光源支持体は、全てマスキングゾーンので隠されている、
-(b)車両のエッジ(したがって、内側からマスクされている)と車体(したがって、外側からマスクされている)との間で装着した後に、全体的又は部分的に主面F1及びF2からずらされている。
【0027】
(a)又は(b)の場合、第1の光源は、好ましくは、:
-結合リムである導光路の第1のリムに固定されていてよく、ここで、結合リムは、直接又は好ましくは第1の光源支持体又は固定プロファイルセクション(L又はU字形など)を介して導光路上に固定されており、特に、導光路は、(不透明マスキングゾーンの側の)第1のシートのエッジを越えて延在している
-又は、導光路の第1の貫通キャビティ又はブラインドキャビティに(可能な第1の光源支持体とともに)収容されていてよい。
【0028】
グレージングがスライド窓に隣接する(ことが意図される)固定窓を形成するとき、好ましくは固定窓とスライド窓との間にある(ことが意図される)領域に第1の光源(その可能な第1の光源支持体を有する)を配置するとき、スライド窓を案内する1つ又は複数のプロファイルセクション(最も多くの場合U字形)を一般に含む領域は回避される。
【0029】
より広義には、この領域に本発明の他の要素(導光路、配線、制御手段等)を配置することも回避される。
【0030】
有利には、(一般的に縮小された空間における)配置に関して:
-第1の光源(及び導光路に光学的に結合されている各光源)、好ましくは無機発光ダイオードは、外側からマスクされており、すなわち面F1の側では見えない:
-(特に、第1の光源支持体上の、F2に垂直な発光面を有するダイオードが)場合により第1のシートのエッジを越えて延在することによって、マスキングゾーンによってマスクされている
-及び/又は(第1のシートから離れて)面F2から完全に又は部分的にずらされておりオフセットされており、特に、取付位置において、車両エッジと車両の車体との間に収容されることが可能である
-好ましくは、第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の第1の支持体が、外側からマスクされており、すなわち、面F1(及び各光源支持体)の側では見えず、
-第1のシートのエッジを越えて延在している、(特に、面F2から離間して、又は面F2上の)マスキングゾーンによってマスクされている
-及び/又は、(第1のシートから離れた)面F2から完全に又は部分的にずらされており、場合により第1の光源を有し、特に、取付位置において、車両エッジと車両の車体との間に収容されることが可能である
並びに:
-第1の光源の制御手段(及び導光路に光学的に結合されたそれぞれの光源)は、外部からマスクされており、すなわち面F1の側(好ましくは第1の光源支持体上)では見えない:
-第1のシートのエッジを越えて延在している、(特に、面F2から離間して、又は面F2上、場合により第1の光源支持体上の)マスキングゾーンによってマスクされている
-及び/又は、面F2(第1シートから離れた)のみから、又は第1の光源支持体から、全部又は一部がずらされており、特に、取付位置F2において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能である。
【0031】
特に、第1の光源は、第1の光源支持体と呼ばれる第1の支持体に取り付けることができ、第1の支持体は、第1の透明シートのエッジを越えて、周囲ゾーンと呼ばれる包囲物、特にポリマーの(オーバーモールディング)包囲物がないゾーンに延在しており、第1の光源支持体は、特に取付位置において、車両エッジと車両の車体との間に収容されることが可能であり、及び/又は導光路は、周囲ゾーンと呼ばれる包囲物、特にポリマー(オーバーモールディング)の包囲物がないゾーンに延在しており、特に取付位置において、車両エッジと車両の車体との間に収容されることが可能である。
【0032】
好ましくは、発光グレージングは、マスキングカバー(不透明)、特にプラスチック及び/又は金属を含み、マスキングカバーは、第1の光源、第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の可能な第1の支持体、第1の光源の可能な制御手段、及び導光路をマスクし、カバーは、後部マスキング要素を覆っているか、又は形成しており、場合によっては導光路を面F2上に固定し、カバーは、マスキングゾーン(ストリップなど)によって外側からマスキングされており、場合によっては第1のシートのエッジを越えて部分的に延在しており、特に取り付け位置において、車両のエッジと車体との間に収容されることが可能である。
【0033】
更に、第1の光源は、そのスイッチオン/オフを制御する制御信号を受信できるように構成することができる。
【0034】
発光グレージングは、特に、第1の光源の第1の支持体上(特にダイオードを有する前面上、及び/又は後面上)に、第1の光源の制御手段、特に、マイクロコントローラを含むことができ、特に、第1の光源(及び、更には導光路に光学的に結合された各光源)は、設定値に従ってスイッチオンされる。
【0035】
例えば、設定値は、少なくとも1つのセンサーによって制御手段に与えられる情報にリンクさせることができる。センサーは、車両内、グレージング上、又は発光グレージングの近傍、又は他の場所にあってもよい。
【0036】
リアウィンドウの場合には、この情報は、レーダーから与えられる情報(反転等)であってよい。
【0037】
例えば、設定点は、遠隔制御信号(無線、特にWiFi)によって配信される起動情報、例えば遠隔制御装置からの起動情報にリンクすることができる。この起動は、ドア(グレージングが側部グレージングである場合)又はトランク(グレージングがリアウィンドウである場合)の開放時に作動させることができる。
【0038】
前記制御手段は、好ましくは場合により存在するシースルー部には存在せず、第1のシートから離れているか、及び/又はマスキングゾーン(ストリップなど)によってマスクされている。
【0039】
明らかに、1つ又は複数の本発明の光パターンの機能が何であれ、第1の光源は、独立型の又は車両の電気システムに取り付けられた、電源システムを含む。オン状態は、車両が動作中(停止中又は運転中)の場合にのみ提供できる。
【0040】
好ましくは、第1の光源は、給電され、特に電気配線を介して給電される。
【0041】
前記電気配線、及び前記電源は、好ましくは、シースルー部分には存在しない。
【0042】
配線は:
-マスキングゾーン(ストリップ)によって外側から完全に又は部分的にマスキングされていてよく、
-及び/又は(第1のシートから離れて)面F2から完全に又は部分的にオフセットされていてよい。
【0043】
(ガラスの)第1のシートの包囲物の場合、包囲物材料は、配線を覆うことができ、かつある位置、例えば第1の非マスキングゾーンに最も近い第1のシートのエッジに隣接しているか、又はそのエッジに対向しているエッジ又は角などのゾーン(特に、車両内の配線の接続のゾーン)における位置で、配線を出させることができる。
【0044】
配線は、特に最大1cm又は最大0.5mmの厚さ及び/又は最大3cm又は最大1cmの幅のフラットケーブルとすることができる。
【0045】
有利には、第1の光抽出手段は、表面SLに刻まれており(輪郭又は周囲PLを有する)、後部マスキング要素は、マスキング背景であり(好ましくは、空きがないか、又は少なくとも90%、95%の被覆率を与える不連続性を有する)、周囲PFを有する表面SFに刻印されており、SFは、SLを覆っており、かつSLより大きいか、又はSLと同じ大きさである。
【0046】
好ましくは、オフ状態においてパターンを不可視性の傾向にするために、後部マスキング要素は、マスキング背景を形成し、(内側Fi側にあり、)かつ:
-導光路が(例えば、周囲ゾーンから離れて)マスキングゾーンに外接している場合、導光路の内面Fiを実質的に覆う、
-又は、導光路が第1のシートの(例えば、第1の非マスキングゾーンを有する不透明ストリップの側の)エッジを越えて延びる場合、後部マスキング要素(内面側)は、少なくとも、面F2に向いている内面Fiの領域を覆う。
【0047】
また、後部マスキング要素は、プレートの形態及びカバーであれば、装着中及びその後に、導光路を機械的に保護する(傷等を抑制する)ことを補助することができる。
【0048】
後部マスキング要素は、内面Fi上にあってよく、好ましくはマスキング背景(好ましくは内面Fi上に配置されるか、又は面Fiの周囲の全部若しくは一部に接着されている)を形成しており、マスキング背景は、例えば不透明接着剤の場合には光結合の側には存在しない。後部マスキング要素は、以下の中から選択される:
-(一体で)不透明であり、例えば、最大で3mm又は最大で1mm又は最大で0.5mmであるプレート(フィルムなど)、
-不透明なコーティング(インク、塗料など)、例えば、1ミリメートル未満の厚さ、更には最大50μmの厚さのコーティング、特に、最大で0.5mmの厚さのシート(プラスチックなど)上のコーティング、
-導光路のリムに対向しており、かつリムを覆っており、好ましくは面F2と接触しているか、最大で1mmだけ離れているか、又は面F2に接着されている、1つ又は複数の不透明壁又はフランジを有する、不透明カバーのプレート、ここで、このカバーは、グレージング上のアセンブリを配置する要素とすることができる。
【0049】
カバー及び/又は後部マスキング要素及び導光路は、締結されていてよく(次いで、面F2に追加し、より良好に固定することができる)、カバー及び/又は後部マスキング要素は、任意の手段によって、特に、力嵌め、周囲のクリップ、接着、場合によってはスナップリベット留めによって、導光路に固定することができる。
【0050】
接着ストリップは、後部マスキング要素又はカバーの自由面の全て又は一部を覆い、面F2の上に延びて、後部マスキング要素、又は設置した後部マスキング要素及び導光路のアセンブリさえも面F2上に固定することができる。
【0051】
導光路及び後部マスキング要素(並びに第1の光源及び第1の光源支持体)さえも、任意の手段、特に力嵌めによってカバー内に配置することができる。
【0052】
マスキングゾーンは、場合によってはマスキングフレームを形成するストリップとすることができる:
-1枚目のシートの端に向かって外側の境界線が向いており、端から最大で3mm離れていることが顕著であり、
-内側境界が、第1のシートのシースルー部分を画定しており、
ここで、マスキングゾーンは特に、第1のシート(接着剤などで作られた)上に追加された不透明要素(不透明フィルムなど)、又は好ましくは、面F2上のインク又はエナメル(好ましくは黒色又は灰色)などの堆積物(例えば、印刷又はスクリーン印刷による)である。
【0053】
好ましくは、第1の非マスキングゾーンは、特にマスキングゾーンのストリップにおいて、長手方向に延在している。
【0054】
第1の非マスキングゾーンは、シースルー部分及び/又は他方の側の表面に現れていてよく、又はマスキングゾーン(ストリップ)によって囲まれ、その結果閉じられていてもよい。
【0055】
積層グレージングの場合、第2の透明シートは、第1のシートに対してより内側にあり、第3の主面F3及び第4の主面面F4を有する。この第2の透明シートは、面F3又はF4上に、(好ましくはマスキングゾーンなどの黒色又は灰色の)内側マスキング層を含むことができ、好ましくは面F2上の第1の非マスキングゾーンより大きいか、又はそれと一致する別の非マスキングゾーンを有する。
【0056】
一実施形態では、第1の光抽出手段は、輪郭又は周囲PLを有する面SLに刻まれた1つ又は複数の離間したパターンMiの形態であり、第1の非マスキングゾーンは、PLと実質的に一致する周囲PEを有する開口である。
【0057】
オフ状態でのパターンの不可視性のための好ましい実施形態では、第1の非マスキングゾーンが、1つ又は複数の離間したパターンMeによって形成されており、好ましくは第1の光抽出手段が、前記1つ若しくは複数の第1の離間したパターンMiの形態であり、Meと実質的に同一であり、1つ若しくは複数のパターンMeと一致するか、又は相似的に拡大されており、特に、パターンMeの0~25%のずれ、及び/又は最大で20mm、又は最大で5mmのずれを有する形態である。
【0058】
また、更に良好には、後部マスキング要素は、導光路を覆っているマスキング背景(又は少なくとも、外側に延びる導光路の場合には、面F2を向いている導光路のゾーン)である。
【0059】
第1の非マスキングゾーンのパターンMe及び/又は第1の光抽出手段のパターンMiは、それぞれ少なくとも0.5mm又は1cmであることができる。
【0060】
第1の非マスキングゾーンのパターンMeは、抽出パターンMi上に重ね合わせられていてよく、又はパターンMeが刻まれた空きがない抽出ゾーンが存在する。
【0061】
例えば、パターンMeの文字は、パターンMiの同じ文字、又はパターンMeの文字が書き込まれている抽出ゾーンに対応する。
【0062】
例えば、パターンMeのいくつかの文字の単語は、パターンMiのいくつかの文字の1つの同じ単語、又はパターンMeの単語の全てが刻まれている抽出ゾーンに対応する。
【0063】
マスキングゾーンは、好ましくは層であり、液体経路によって面F2上に得られる堆積物であり、特に、不透明層は、(好ましくは黒色又は灰色の)エナメル又はインクである。
【0064】
層は、空きのない態様であってもよく、任意選択で、可能なシースルー部分に向かうスポットパターン(ディスクなど)のセット(シェーディングさえも)を有していてもよい。
【0065】
不透明なエナメル、一般に黒色である不透明なエナメルを、自動車グレージングの境界に適用することは、当業者によく知られている。
【0066】
インクの層の場合、このインクは、一般にエナメルほど高い温度にさらされる必要がなく、インクの使用は、追加の適用可能性を可能にする。実際に、インクは、印刷、例えば、スクリーン印刷、フレキソ印刷、又はインクジェット印刷によって、第1のシートの主面のうちの1つに適用することができる。しかしながら、積層グレージングの場合には、組立後において、第1のシートの内側主面のうちの1つ及び透明な第2のシートのうちの1つに直接接触して位置する積層セパレーターの面のうちの1つに、インクを適用することもできる。
【0067】
ガラス印刷用の黒色インクは、当業者によく知られている。黒色インクによる積層セパレーターの印刷は、例えば国際公開第2012/140362に号パンフレットに記載されている。
【0068】
原則として、車両窓のいくつかの場合、例えば、通気口窓又は後部三角窓(車体の前部及び後部にそれぞれ固定されたサイドグレージング)の場合、グレージングの全ての表面が不透明層(インク又は完全なエナメル又は追加された不透明フィルム)で覆われていることが想定され得るが、特に、リアウィンドウ及びいくつかのサイドウィンドウについては、不透明層によって覆われていない「シースルー部分」と呼ばれる少なくとも1つの透明ゾーンをグレージングが含むことは、一般に、必須である。
【0069】
このシースルー部分は一般に、包囲物によって覆われたゾーンを含む第1のシートの全表面の少なくとも20%、好ましくは少なくとも50%、特に少なくとも70%を占めている。換言すれば、不透明ゾーンは、第1のシートの全表面の一般的に最大80%、好ましくは最大50%、特に最大30%を占めるゾーンを覆っている。
【0070】
不透明マスキング層(エナメル、インクなど)の光学濃度は、好ましくは少なくとも2に等しく、より好ましくは2.5~5である。
【0071】
後部マスキング要素を形成する不透明マスキング層(エナメル、インクなど)の光学濃度は、好ましくは少なくとも2に等しく、より好ましくは2.5~5である。
【0072】
不透明マスキング要素は、(車両の取付位置において)以下であってよい:
-(しばしば長手方向の)頂部リム、
-(しばしば長手方向の)底部リム
-(しばしば側方の)左リム、
-(しばしば側方の)右リム、
-いくつかのリム、コーナー(L字形など)にあるマスキング要素。
【0073】
ストリップは、L字又はマスキングフレームさえも形成することができる。
【0074】
一緒に又は独立して照明することができるいくつかのサイネージ又は光装飾が望まれる場合には、上述の手段の全てを部分的に複製することができる。
【0075】
少なくとも、マスキングゾーン(特にストリップ)は、2つ以上の非マスキングゾーン(必要に応じて多くの非マスキングゾーン)、特に互いに離れているか、又は接近しており、例えば隣接しており、1つの同じストリップ(下面、頂部など)上にある非マスキングゾーンを含むことができる。
【0076】
次に、導光路(及び後部マスキング要素)を複製すること、又は、場合によっては異なる色が混合されることなく、第1の導光路の2つ(又はそれ以上)の光抽出ゾーンを使用することが可能である。
【0077】
共通のカバーであっても、いくつかの導光路用の共通の後部マスキング要素を有することが可能である。
【0078】
マスキングゾーンは、第1の非マスキングゾーンを有する、最大で80mmの幅Wのストリップを含むことができる。
【0079】
本発明による導光路は、特に:
-ガラス又はプラスチック、好ましくは無色、明るい、又は余分な光のガラス又はプラスチックで作られており、
-及び/又は平坦若しくは湾曲した、可撓性(第1のシートの曲率に従って適合される)であり、
-マスキングゾーン(ストリップ等)の幅W以下、及び/又は少なくとも1若しくは3若しくは5cmの幅W’であり、
-好ましくは、最大8又は5mmの厚さであり、
-可撓性で、プラスチックであり、マスキングストリップに隠されており、グレージングのリムを越えて延びている。
【0080】
導光路は、例えば透明なプラスチック材料から製造される。この透明なプラスチック材料は例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)又はポリカーボネート(PC)又はポリエステル樹脂、特にポリ(エチレンテレフタレート)又はPETである。
【0081】
例えば、導光路は、第1の非マスキングゾーンを包囲する所与の表面を有する単純な形態、すなわち、矩形、正方形、三角形、又は丸形など、言い換えると、パターン及び利用可能な取付面積に最も適した形態である。
【0082】
導光路の厚さは、光結合、(ダイオードの発光面を介した)第1の光源からの光の導入に十分である。
【0083】
簡略化のために、第1の光源(ダイオード)と導光路との間に任意の光学要素を挿入しないことが好ましい。
【0084】
例えば、ダイオードは、導光路の厚さを最小にすることを可能にする側面発光型である。
【0085】
この場合、第1の光源支持体は、接着されていても、面F2(又はグレージングが積層されている場合にはF4)に当接している。なぜならば、これにより、アセンブリの取付面積を低減することができるためである。
【0086】
また、第1の光源支持体は、導光路のリムの境界で又は導光路のキャビティ内で、面F2(又はF4)上に配置又は固定された部分上にあってもよい。
【0087】
単層のグレージングの場合、導光路の外面Feは、面F2上に(最大で10mm又は5mmだけ)間隔をあけて配置されているか、又はより好ましくは、F2に接しているか、又は接着剤-光学又は不透明接着剤(シリコーンなど)、両面接着テープ-により、面F2に接着されていてよく、好ましくは面F2とFeとの間の周囲で、1つ又は複数の側面に接していてよい。
【0088】
積層グレージングの場合、導光路の外面Feは、第1の透明シートにポリマー積層セパレーターで積層されている第2の透明シート(面F3、及び最も車両内側を向いているF4を有する)に、(最大10mm又は5mmだけ)間隔をあけて、又は好ましくは、これに配置又は接着することができ、外面Feは、接着剤、特に透明の接着剤-光学又は不透明接着剤(シリコーンなど)、両面接着テープ-によって、好ましくは面F4とFeとの間の周囲で、1つ又は複数の側面に接着される。
【0089】
単層又は積層グレージングの場合、好ましくは:
-接着剤(接着剤、両面接着テープ)は、第1の光抽出手段からずらされている、
-及び/又は接着剤は、(不透明接着剤の場合は全体として)最大10mmの幅のストリップを形成するか、又はフレーム、連続若しくは不連続のストリップ(接着剤のスポットなど)を形成している。
【0090】
単層又は積層グレージングの場合、全面接着を避けることが好ましい。両面接着剤又は熱網状接着剤を使用して接着することが可能である。接着剤のビードは、付着手段及び仕上げを必要とし、この必要は、両面接着剤で回避することができる。
【0091】
第1の光源がキャビティ内にあり、このキャビティが導光路を通過するか又はブラインドである場合には、接着剤が光結合リム又は光結合壁に沿って存在しないことが好ましい場合さえある。例えば、接着は、2つ又は3つの他の境界上で行われる。
【0092】
後部マスキング要素を導光路に、及び/又は導光路を面F2に固定するための接着材料、又は積層グレージングの場合には第2の透明シートの接着材料は、以下を含む:
-紫外線網状接着剤、
-両面接着テープ、アクリル粘着剤を有する接着剤で作られているテープ(アクリル、PU等)、
-透明な粘着剤(内側又は外側):ポリウレタン、シリコーン、アクリル酸。
【0093】
グレージングのエッジの全部又は一部にわたって延在する第1の光源が望まれる場合がある。
【0094】
より具体的には、第1の光源支持体は、第1のシートのエッジの全部又は一部にわたって、例えばエッジを取り囲んで延在していてよい。
【0095】
第1の光源支持体は、最大で1cm又は0.5cm、0.5mmの厚さを有することができる。第1の光源支持体は、可撓性であっても剛性であってもよい。
【0096】
複数のリム、すなわち以下のリムにわたって延在する第1の光源(好ましくはダイオード)が望まれ得る:
-(長方形、正方形などの)2つの対向するリム上の均一性が描写において均一であることを確実にするために、(長方形、正方形などの)2つの隣接するリム、
-例えば、目的が、異なる色を関連付けること、パターンのアニメーションを作ること、又は設置面積の減少を考慮することによってより多くの光を作ることである場合、導光路の全てのリムにわたって、(長方形、正方形などの)全ての辺上にある。
【0097】
第1の光源は、好ましくは第1の光源支持体(不透明又は反射性)の前面上の無機発光ダイオードの第1の組であり、場合によっては、グレージングが第2の光源支持体(不透明又は反射性)上又は前記第1の支持体の背面上の無機発光ダイオードの組である第2の光源を含む。
【0098】
ダイオードは、上面発光型又は側面発光型である。
【0099】
好ましくは、側面発光ダイオードの場合、発光面は、高さが最大で1.5mmである。
【0100】
好ましくは、上面発光ダイオードの場合、発光面は、最大で2mmの高さであり、第1のダイオード支持体は、導光路の厚さ以下の長さのバーである。
【0101】
側面発光ダイオードは、上面発光ダイオードよりも低減された取付面積を提供できるという利点がある。対照的に、上面発光ダイオードは、側面発光ダイオードよりも高出力でコストが低い。
【0102】
第1の光源支持体(ダイオード)は、通常、(可撓性又は剛性の)バーであるPCBと呼ばれるプリント回路基板である。第1の光源支持体は、熱帯化ラッカー、不透明塗料又は反射塗料などで覆うことができる。
【0103】
特に、導光路がプラスチックで作られている場合、第1の光源(好ましくはダイオード)と第1の抽出手段との間の間隔は、吸光を制限するため、最大10センチメートルとすることができる。
【0104】
マスキングゾーンは、内側境界がシースルー部分を画定しているストリップを含むことができる。第1のシートは、マスキングストリップの内側境界によって画定されているシースルー部分を有することができる。導光路は、好ましくは以下を含む:
-光結合リム又は光結合壁に面し、マスキングストリップの(それに沿った)内側境界の側にある、第1の出口リム、
-また、発光グレージングは、反射性の、又は好ましくは不透明な(吸光性)である、第1の出口リムを通って出射する可能性が高い案内された光を塞き止めるための手段を含む。
【0105】
これにより、シースルー部におけるライトハローを回避することができる。
【0106】
(不透明である)案内された光を塞き止め及び吸収するための手段の不透明層(エナメル、インキ等)の光学濃度は、好ましくは少なくとも2に等しく、より好ましくは2.5~5である。
【0107】
発光グレージングは、有利には、導光路のリムを通って出る可能性が高い(不透明である)案内された光を反射又は好ましくは吸収する、塞き止め手段を含み、特に、以下の中から選択される:
-導光路のリム(導光路の第1のリム又はそれ以上)上、又は導光路のリムに当接しているか、若しくは導光路のリムから最大で1cm又は5mmだけ離れて配置されている要素上の不透明層(黒色、白色など)
-導光路のリム(導光路の第1のリム又はそれ以上)上の不透明な接着テープ(黒色、白色など)
-後部マスキング要素を覆うか又は前記後部マスキング要素を形成する主プレートを含むカバーの不透明な(側)壁又はフランジであって、導光路のリム(導光路の第1のリム又はそれ以上)に接しているか、又はそれから少なくとも1cmだけ離間された壁、
-第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源(特に上面発光ダイオード)の第1の支持体、特に導光路を取り囲む第2の光源支持体、又は第2の光源(特に上面発光ダイオード)が取り付けられている第2の光源支持体、すなわち第1の光源支持体と対向しており、及び/又はそれに隣接するリム。
【0108】
塞き止め手段はまた、オフ状態におけるパターンの不可視性を補強する。なぜならば、塞き止め手段は、迷光の拡散を大幅に減少させ、排除することさえあるからである。
【0109】
(不透明である)案内光を塞き止め吸収するための手段の不透明層(エナメル、インキ等)の光学濃度は、好ましくは少なくとも2に等しく、好ましくは2.5~5である。
【0110】
更に、第1の光源は、結合リムと呼ばれる導光路の第1のリムに、又は光結合壁と呼ばれる導光路のキャビティの壁に光学的に結合されていてよく、グレージングは、好ましくは、光結合リム又は光結合壁に対向して、最大1cm又は5mmだけ離間した不透明又は反射要素を含み、これは、第1の光源支持体(特に上面発光ダイオード)と呼ばれる第1の光源の第1の支持体、又は後部マスキング要素を覆うか若しくは前記後部マスキング要素を形成するカバーの不透明な壁若しくはフランジである。
【0111】
一実施形態では、導光路、特にプラスチックの導光路は、ブラインドであるか、又は導光路の厚さを全体にわたっており、特に、直線状で曲げられ(L字の形態で)、又は更には円形若しくは長円形である、キャビティを有し、キャビティは、第1の光源(好ましくはダイオード)を収容しており、キャビティを画定している壁の第1の壁は、第1の光源に光学的に結合されている。
【0112】
壁が湾曲している場合、第1の光源支持体は、壁の湾曲に適応するように可撓性であってよい。第1の光源支持体は、キャビティ内の面F2(又はF4)上に配置又は固定されている部材上にあってもよい。
【0113】
キャビティ有するこの後者の実施形態では、導光路は、第1の光源(好ましくはダイオード)を供給する電気配線を案内するための、ブラインドであるか又は厚さ全体にわたっており、キャビティ(好ましくは溝のように線状である)を有していてよく、特にキャビティと連続して第1の光源を収容する。
【0114】
キャビティを有する後者の実施形態では、キャビティは、特に第1の光源と背中合わせの第2の光源、及びキャビティを画定する壁部を収容することができ、壁部は、第2の光源、及びキャビティ(溝のように直線状であるか、又はL字、円形又は長円形などの形態で曲げられている)によって第1の光抽出手段から分離された第2の光抽出手段を有する導光路に光学的に結合されている。
【0115】
例えば、第1の光源及び第2の光源は、第1の光源支持体の2つの対向する側面(主面)上のダイオードであり、又は第1の光源は、第1の光源支持体の前面上のダイオードであり、かつ第2の光源は、第2の光源支持体の前面上のダイオードであり、第2の光源支持体は、第1の光源支持体の後面から離間して(最大で5mmだけ)いるか、若しくは第1の光源支持体の後面に当接している。
【0116】
導光路、後部マスキング要素、及び後部マスキング要素を覆っている可能なカバーを含むアセンブリの総厚さは、最大でも10mmであり、特に2~8mm、更には3~5mmであり得る。特に、第1の光源が、最大で1.5mmである発光面を有する1組の側面発光型無機発光ダイオードである場合、導光路の厚さは、最大で2mmであり、最大で1.5mmであってもよい。
【0117】
グレージングは、以下を含む積層グレージングであってよい:
-(色付けされている等の)ガラスの前記第1のシート/ポリマー積層セパレーター、特に熱可塑性樹脂(PVB、EVA等)/自由面が車両の内面(一般に面F4と呼ばれる)であることが意図される、ガラスの第2のシート(同一又は類似のサイズ)、
-(色付けされている等の)プラスチックの前記第1のシート/熱可塑性ラミネーションセパレーター(PVB、EVA等)/自由面が車両の内面(一般に面F4と呼ばれる)であることが意図される、(同一又は類似のサイズの)ガラスの第2のガラスシート
-ガラスの前記第1のシート(着色等)/熱可塑性ラミネーションセパレーター/自由面が車両の内面(一般に面F4と呼ばれる)であることが意図される、(同一又は類似のサイズの)プラスチックの第2のシート(ポリエステル樹脂、PET、PC、PMMA等)
【0118】
積層グレージングの場合、導光路は、好ましくは面F4上に固定(接着等)されている。
【0119】
積層グレージングがマスキングゾーン(面F2上)のに対向している面F3又はF4上に別のマスキングゾーン(内側)を含む場合、別の非マスキングゾーンが第1の非マスキングゾーン及び/又はパターンMiと一致して作製されることが好ましい。
【0120】
しかしながら、好ましくは、グレージングは単層であり、ガラス又はプラスチックの第1の透明シートは、同様のサイズの第2の透明シートに積層されておらず、面F2は、車両の内面であることが意図される面である。
【0121】
第1のシートについては、好ましくは強化されたソーダカルシウム無機ガラスを使用することが好ましい:
-本出願人により市販されているTSA3+、4+又は5+緑色ガラス、又は本出願人により市販されているVenus GREY 40、30、又は20及び10グレーガラスのように、色付けされているガラス、
-本出願人によって市販されているPlanilux(登録商標)又はPlaniclearガラスなどの無色のガラス。
【0122】
単一のグレージングの場合、ガラスの、好ましくは強化されたガラスの、又はプラスチック(PMMA又はPC)の第1のシートは、典型的には2~6mm、特に3.15mm、3.85mm、4.85mmの厚さを有する。
【0123】
第1のシートは、円形、多角形(矩形)等の任意の形状であってよい。
【0124】
第1のシートは、以下であってよい:
-サイドウィンドウ、特に単層のサイドウィンドウ、特に
-固定されたサイドウィンドウ:固定された前部ドア(前部ドアの三角窓)、固定された後部ドア(後部ドアの三角窓)、後部三角窓(6窓)、通気口窓(ウィンドスクリーンの三角窓)
-旋回開口サイドウィンドウ
又は:
-リアウィンドウ(バックライト)、特に皿状の強化されているガラスで作られており、かつグレージングが単層である、
-ウィンドシールドの頂部境界に延在する境界を含む屋根又はドーム、特に、第1のシートは、強化ガラス又はプラスチック(PCなど)で作られ、グレージングが単層であるか、又はグレージングが積層されている
-前部通気口窓
-ウィンドシールド(特に積層)。
【0125】
光を抽出するために、当業者によく知られ、グレージングの分野で一般に使用される多くの抽出手段がある。第1の光抽出手段は、例えば以下であってよい:
-テクスチャード加工されたゾーン(つや消し、酸の適用、磨耗などによる)
-拡散コーティング
-厚さ方向にエッチングされたゾーン
-又は、(好ましくはプラスチック導光路のために)塊に組み込まれた粒子などの拡散要素。
【0126】
グレージングの分野で一般に使用される任意の拡散コーティングを、拡散コーティングとして使用することができる。このようなコーティングは一般に、1マイクロメートル程度のサイズを有する粒子、これらの粒子をガラスの表面に付着させることを可能にする、有機又は無機のバインダーを含む。粒子は、金属又は金属酸化物から作ることができる。それらの平均サイズは、典型的には50nm~1マイクロメートルである。拡散コーティングは、例えば国際公開第01/90787号パンフレットに記載されている。
【0127】
抽出手段は、白色であっても、着色されていてもよい。
【0128】
第1の光抽出手段は、好ましくは外面Fe上に、又は導光路の厚さ内にある。
【0129】
代替的には、面F1上の第1の抽出手段、例えば、拡散エナメル、次いで、後部マスキング要素を形成した上に一致する不透明なエナメル(黒色など)である。
【0130】
好ましい実施形態では、第1のシートは、好ましくはシースルー部分、及び面F2上の第1の周囲の非マスキングゾーンを有する固定サイドウィンドウであり、特に、後部三角窓、固定前部ドア窓、固定後部ドア窓、通気口窓である。
【0131】
特に、第1の非マスキングゾーンは、下部マスキングストリップ上にあり、パターンは、水平に読み取ることができる装飾要素であるLOGOを形成している。
【0132】
特に、第1の非マスキングゾーンは、下部マスキングストリップ上にあり、パターンは、垂直に読み取ることができる装飾要素であるLOGOを形成している。
【0133】
外部から可視光の色は、中でも、以下によって判定することができる:
-第1の(又は各)光源の発光スペクトル、
-導光路の吸収スペクトル、
-光抽出手段を形成する材料の吸収/放出のスペクトル、
-任意の追加された着色された要素、例えば、第1のシートの第1の面F2と接着接触している色付けされた積層セパレーターによって、又はフィルター、
-第1のシートの吸収スペクトル。
【0134】
引用できる好ましい実施形態の例は、以下のとおりである:
-第1の色付けされていないシートと組み合わせることが可能な、オートイエロー色のLED及び白色抽出材料;
-第1の色付けされていないシートと組み合わせることが可能な、オートイエロー色のLED及びオレンジ色又はイエロー色の抽出材料;
-第1の色付けされていないシートと組み合わせることが可能な、白色のLED及び橙色又は黄色の抽出材料。
【0135】
第1の製造形態では、ガラスの第1のシートは、エッジの周囲の全体又は一部を覆うオーバーモールドである周囲ポリマー(不透明)包囲物を含む。
【0136】
包囲物は、ポリウレタン、特にPU-RIM(鋳型内での反応のためのRIM)から成ることができ、2つの成分が同時に注入されると、2つの成分のPUの架橋が鋳型内で起こる。この材料は、典型的には130℃まで、数十barまで注入される。他の包囲物材料は、以下である:
-好ましくは、可撓性熱可塑性プラスチック:熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー(EPDM)であり、これらは、典型的には160℃~240℃で、100barまでで注入される、
-硬質熱可塑性プラスチック:ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA66)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ABSPC、これらは、典型的には280℃~340℃及び500~600バールで注入される。
【0137】
1つの場合において、導光路及び第1の光源支持体は、全体的に面F2に面している。包囲物は、第1のガラスシートの周囲全体にわたっていてよい。
【0138】
包囲物は、単一の面(面F2又はF4上)、2面(面F2又はF4上、及びエッジ上)、又は3面(面F2又はF4上、エッジ上、及び面F1上)にあってよい。
【0139】
導光路及び/又は第1の光源支持体が、第1のシートの第1のリムを超えて延在することによって面F2からずらされている場合、包囲物は、すでに説明したように、第1のリムのゾーンに存在しないことが好ましい。
【0140】
インサート、剛性部材、トリム、ピンなどの(プラスチック及び/又は金属、例えばアルミニウム、鋼の)部材は、包囲物に固定されており、及び/又は上面に取り付けられていてよい。
【0141】
第2の製造形態では、ガラスの第1のシートは、グレージングの周囲の全部又は一部にわたる周囲(不透明)ポリマー押出物などの要素を含む。
【0142】
次いで、機能は、車両内のその位置及び光抽出手段によって放射される光の色に、信号伝達が依存することとなるものである。
【0143】
1つ又は複数のパターンMe及び/又はMiは、以下を形成することができる:
-装飾要素、
-サイネージ、
-(絵文字、モノグラム、記号等):ドアの開口部、テールゲート、燃料充填キャップ、アラームカットオフ、バッテリ充電インジケータ、安全距離、故障インジケータ、交通インジケータ、道路インジケータ、タクシーの乗車中又は空車、
-及び/又は広告(製造業者のLOGO、車両名、車両タイプ:緊急事態など)、
-道路信号(ターンシグナルライト、サイドライト、ストップライトリピータ)。
【0144】
本出願では、サイネージの種類は、アイコン重視及び/又は言語重視の意味論に基づいて、すなわち、符号(数字、絵文字、ロゴ、記号色等)及び/又は文字又は単語を用いて設定される。
【0145】
方向指示灯として動作することが意図される場合、本発明による発光グレージングは、自動黄色光を発する(1976年6月27日付けのカウンセル指令第76/759/CEE号、付属書V参照)。その後、本発明による発光グレージングは、後部点滅インジケータ(カテゴリ2)の場合は後部ウィンドスクリーンに、方向指示灯リピータ(カテゴリ5)の場合はサイドウィンドウに、方向指示灯(カテゴリ1)の場合はウィンドシールドに設置される。
【0146】
同様に、発光グレージングは、後部光又はストップ光として動作する場合には赤色光を発光し、例えば、後退灯に関係する場合には白色光を発光する。これらの両方の場合においては、発光グレージングは明らかに、後部ウィンドシールドに対応する。
【0147】
本発明の車両の一実施形態では、発光グレージングが点滅する自動黄色光を発することができる方向指示灯である。これは、好ましくは通気口窓又は前部固定サイドウィンドウと同じ高さに位置する方向指示灯リピータ(カテゴリ5方向指示灯;1976年6月27日付けのカウンセル指令第76/759/CEE)である。
【0148】
本発明は、その横方向及び長手方向の境界によって画定されており、面F2及び面F3又は面F2及びF4にエナメルなどの不透明な周囲フレームを有するウィンドシールドに適している。
【0149】
本発明の別の主題は、上述したような少なくとも1つの発光グレージングを含む車両、好ましくは自動車である。
【図面の簡単な説明】
【0150】
以下、添付図面を参照して本発明を説明する。
【0151】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態における、オン状態にある発光グレージングの外面F1の側の正面概略図を表す。
図1’は、第1の実施形態のオフ状態における外面F1の側の発光グレージングの正面概略図を示す。
【
図2】
図2は、本発明による第2の実施形態における内面F2、及び面F2上の光デバイスを示す発光グレージングの部分概略断面模式図である。
【
図3】
図3は、第2の実施形態の発光グレージングの別の部分斜視模式図を表す。
【
図4】
図4は、第2の実施形態の発光グレージングの別の部分斜視分解概略図を示す。
【
図5】
図5は、本発明による第3の実施形態における発光グレージングの部分斜視分解概略図である。
【
図6】
図6は、本発明による第4の実施形態における発光グレージングの部分斜視分解概略図である。
【
図7】
図7は、本発明による第5の実施形態における発光グレージングの部分斜視分解概略図である。
【
図8】
図8は、本発明による第6の実施形態における発光グレージングの部分斜視模式図を表す。
図8’は、本発明による第7の実施形態における発光グレージングの部分斜視模式図を示す。
【
図9】
図9は、第7の実施形態の発光グレージングの部分斜視模式図を表す。
図9’は、本発明による第8の実施形態における発光グレージングの部分斜視模式図を示す。
【
図10】
図10は、本発明による第9の実施形態における発光グレージングの部分正面概略図を表す。
【
図11】
図11は、本発明による第10の実施形態における、後部マスキング要素、第1の光抽出手段を有する導光路、及び第1の非マスキングゾーンを有するマスキングゾーンの重ね合わせの4つの構成を、それぞれ左側及び右側に示す模式図である。
【
図12】
図12は、本発明による第11の実施形態における、発光グレージングを組み込んだ車両の概略側面図である。
【
図13】
図13は、本発明による第12の実施形態における、発光グレージングを組み込んだ車両の概略側面図である。
【
図14】
図14は、本発明による第13の実施形態における、発光グレージングを組み込んだ車両の前方からの部分斜視模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0152】
図1は、本発明の第1の実施形態におけるオン状態の発光グレージング100の正面概略図を表す。
図1’は、第1の実施形態のオフ状態における外面F1の側の発光グレージングの正面概略図を示す。
【0153】
これは、自動車100(車両、トラック、バス)の単層の発光グレージングであり、ここでは固定式の(好ましくは)、例えば以下を含む後部三角窓又は通気口窓である:
-好ましくはガラス、特に強化及び/若しくは色付けされたガラス、又はプラスチック、特に着色されたプラスチックの、3.15mmの厚さの第1の透明シート1、例えば、車両の外側に向けられるように意図されたF1と呼ばれる主面11、車両の内側に向けられるように意図された主面F2、及びエッジを有する、本出願人によって販売されるTSA3+緑色グレージングなど、
-面F2上の、左右23、24に底部及び頂部ストリップ21、22を有し、例えば幅Wが3cmのストリップの内側境界20によって画定されているシースルー部分1aを残している、黒色又は灰色のインク又はエナメル(
図1では透明で見ることができる)のマスキングフレーム2、
-底部長手方向マスキングストリップ21のコーナーにおける第1の非マスキングゾーン25、ここで、非マスキングゾーンは、閉じられており、したがってストリップ22によって囲まれており、非マスキングゾーンは、ここでは文字LOGO、例えば高さ2cm×幅1cmの文字を表している、
-底部マスキングストリップ22の後ろにある:
-以下を含む照明装置:
-各々が発光面を有する第1組の発光ダイオード(LED)である第1の光源、ここで、ダイオードは、第1の不透明光源支持体の前面上にある、
-面F2上の導光路5(矩形、
図1’の点線参照)、ここで、導光路は、透明であり、導光路の主面には、非マスキングゾーン25のLOGOと同じサイズ又はそれよりも大きく、第1の非マスキングゾーンに面する同じ文字LOGOの形態の拡散パターンを有する、
-エナメル2などの黒色又は灰色の、導光路の後ろにある拡散LOGOのためのマスキング背景、
--フレーム形成ポリマー包囲物90。
【0154】
ダイオードがオフのとき、第1の非マスキングゾーンは、マスキング背景によって準不可視に見える。
【0155】
光デバイスは、車両トリムによって内側からマスキングされている。
【0156】
図2は、本発明による第2の実施形態における内面F2及び面F2上の光デバイスを示す、発光グレージング200の部分断面概略斜視図を表す。
【0157】
図3は、第2の実施形態の発光グレージング200の別の部分斜視模式図を表す。
【0158】
図4は、第2の実施形態の発光グレージング200の別の部分斜視分解概略図を示す。
【0159】
これは、ここでは固定式の(好ましくは)、自動車(車両、トラック、バス)用の、以下を含む単層の発光グレージング200である:
-好ましくは色付けされた若しくは無色の強化ガラス又はプラスチックの第1の透明シート1であって、車両の外側に向けられるように意図されたF1と呼ばれる主面、車両の内側に向けられるように意図された主面F2 12、及びエッジを有する、第1の透明シート1、
-面F2上の、頂部ストリップ21及び底部ストリップ22、左ストリップ23及び右ストリップ24を有し、例えば幅Wが1cm~8cm、例えば5cmのストリップの内側境界20によって画定されたシースルー部分1aを残ししている、黒色インク又はエナメル(
図2では透明で見ることができる)のマスキングフレーム2、
-底部長手方向マスキングストリップ22の第1の非マスキングゾーン、ここで、非マスキングゾーンは、例えば、閉じられており、したがってストリップ22によって取り囲まれており、非マスキングゾーンは、ここでは文字LOGO、例えば、高さ3cm×幅2cmの文字を表している、
-以下を含む光デバイス:
-各々が発光面を有する第1組の頂部発光型ダイオード4である第1の光源、ここで、ダイオードは、第1の不透明光源支持体3の前面31上にある、
-面F2上の、導光路5(ここでは矩形、内側マスキング境界20に沿った長さを有する)、ここで、導光路は、透明であり、導光路の外側主面Fe 51上に、非マスキングゾーンのLOGOと同じサイズ又はそれよりも大きく、第1の非マスキングゾーンに面している、同じ文字LOGOの形態の拡散パターン61を有し、導光路5、その外側主面Fe 51によって、周囲両面粘着テープ54により、面F2 12上に接着されており、例えばフレームを形成している、
-エナメル2などの黒色又は灰色の、導光路の背後の拡散LOGOのためのマスキング背景7、ここで、マスキング背景7は、その塊が(又は例えば、プラスチックフィルム上のコーティングを通して)黒色のプレート70であり、プレート7は例えば、第1の抽出手段61を覆うフレームを形成する周囲接着テープ74によって、その外面71によって、導波路5の外面51に接着されている、
-フレーム形成ポリマー包囲物90。
【0160】
発光グレージングは、導光路のリムを通って出る可能性のある案内された光を塞き止めるための不透明手段、ここでは導光路のリム全体にわたる不透明接着テープ8(白色など)(端から端まで又は区分的に貼付されたテープ)、すなわち以下を含む:
-マスキングストリップ22の内側境界面20上の第1のリム531上のテープ83、
-マスキングストリップ22の内側境界面20にある第1の長手方向リム531上のテープ81(また、シースルー部分に迷い込んだハローを抑制する)、
-第2の隣接する横方向リム532上のテープ82、
-場合により、第1のリムに対向する第3の長手方向リム上のテープ83、及び第4の隣接する横方向リム534上のテープ84。
【0161】
テープ83及び84は、任意選択である。なぜならば、特に不透明(不透明等)である、L字形の第1の光源支持体3が、エッジを通って出る光に対するバリアを既に形成することができるからである。
【0162】
導光路5は、キャビティ55(
図4参照)を有し、キャビティ55は、ここでは厚さ全体にわたって、ここではL字型の曲がり溝であり、ダイオード4、及びその可撓性光源支持体3を収容しており、同じくL字型で、キャビティ55を画定する壁の第1の壁50が、第1の光源4に光学的に結合されている。
【0163】
光源支持体3及びダイオード4のアセンブリは、結合壁に対向して壁50’に接着された光源支持体3の溝部50又は後面32、又は結合壁50に接着されている前面31に、力を加えて嵌合させることができる。
【0164】
L字形のダイオードは、より多くの光を有することを可能にする。代替的には、空洞55は、直線状(屈曲なし)であり、ダイオード支持体3は、直線状のバーである。
【0165】
後部マスキング要素7を覆っているマスキングカバー、場合によっては導光路5及び/又は後部マスキング要素7を面F2上に固定している、(そのフランジによる)塞き止め手段8を有することも可能であり、カバーは、マスキングストリップ22によって外部からマスキングされている。
【0166】
導光路5、後部マスキング要素7及び後部マスキング要素を覆う可能なカバーのアセンブリの総厚さは、好ましくは最大で10mm、特に2~10mmであり、3~5mmであり、導光路の厚さは、最大で3mmであり、最大で1.5mmであってもよい。
【0167】
また、発光グレージング200は、第1の光源4のための制御手段92を含み、特に、第1の光源は、設定点に従って切り替えられる。ここで、これらの制御手段は、導光路5の近傍で面F2上に接着されている。それらはまた、第1の光源支持体(の前面及び/又は後面)上にあってもよい。
【0168】
電線91、91’は、第1の光源4と制御手段92に給電する。キャビティ55は、制御手段92へと出る電線91を案内するための溝部55’によって延長されている。電線91又は91’は、面F2に平行に、又は面F2と角度をなして、例えば面F2に垂直に出ることができる。
【0169】
第1のシート1は、シースルー部1aを有する。第1の光源4、第1の光源支持体3、導光路5、後部マスキング要素7、第1の光源92の制御手段、第1の光源の電線91、及び塞き止め手段8は、シースルー部には存在しない。
【0170】
包囲物材料で作られたオーバーモールディングである第1のシートのポリマー包囲物90は、電線を覆い、第1の非マスキングゾーンに最も近い第1のシートの境界に隣接するか又は対向している境界又はコーナーなどのゾーン(車両内の配線の接続の)内に配線を出させることができる。
【0171】
ダイオードは、白色、黄色、又は任意の他の色で発光する。第1の非マスキングゾーンは、層2の一組の不連続部である。代替的には、第1の非マスキングゾーン25は、着色フィルターを含み、例えば、ダイオードは白色光で発光する。
【0172】
代替的には、ダイオード4はUVで発光し、拡散パターン61は、蛍光発光団を含むか、又は蛍光発光団をベースとする層の下にある拡散層である。
【0173】
代替的には、ダイオード4は、側面発光型である(必要に応じ、空洞55を広くすることができる)。
【0174】
図5は、本発明による第3の実施形態における発光グレージング300の部分斜視模式図を表す。
【0175】
グレージング300は、第2の実施形態のグレージング200とは以下の点で異なる:
-導光路5の周囲531~534上の不透明な接着テープが、黒色塗料81~84で置き換えられていること、
-Lの小さな側のダイオード4’は、光効果のために異なる色を発光すること。
【0176】
図6は、第4の実施形態における本発明による発光グレージング400の部分斜視分解概略図を示す。
【0177】
グレージング400は、第2の実施形態のグレージング200とは以下の点で異なる:
-導光路の周囲上の不透明な接着テープが、ダイオード4の結合壁に対向する少なくとも2つのリム531及び534上の黒色(塗料)層81’82’によって置き換えられていること、
-パターン61が絵文字、ここでは自動車であり、この自動車は、緑色がドア(又はトランク蓋)が開いていることを示し、又は赤色がドア(又はトランク蓋)が閉じていることを示し、又は白色若しくは黄色、車両が近接している車両のユーザを検出したことを示すこと(例えば、存在検出器にリンクされている)、
-制御手段92は、キャビティ55内の第1のダイオード支持体3上にあること。
【0178】
図7は、本発明による第5の実施形態における発光グレージング500の部分斜視分解概略図を示す。
【0179】
グレージング500は、第2の実施形態のグレージング200とは以下の点で異なる:
-キャビティ55が、第1の光源4及び壁体56と背中合わせにある第2の光源(第2ダイオード支持体3’上のダイオード4’)を収容しており、壁体56は、キャビティ55を画定しており、キャビティ55は、第2の光源に光学的に結合されており、導光路は、二重Lの形態のキャビティ55により第1の光抽出手段61から分離されている第2の光抽出手段(外面51上のパターン62)を有すること、
-周囲の不透明な接着テープは、ダイオード4の結合壁に向けられている少なくとも2つのリム531及び534(更にはリム533)上の黒い塗料81、82によって置き換えられていること、
-導光路4が、配線91用の案内溝を含んでおらず、配線が、後部マスキング要素7と導光路5の内面Fi 52との間の上部から出ていること。
【0180】
パターン61は、パターン62とは独立して、全く別個の機能でサイネージを照らすことができる。
【0181】
図8は、本発明による第6の実施形態における発光グレージング600の部分斜視分解概略図を示す。
【0182】
グレージング600は、第2の実施形態のグレージング200とは以下の点で異なる:
-ダイオード4は、導光路5のキャビティには存在せず、光結合リム(内側境界側20)と呼ばれるリム531に面していること、
-周囲の不透明な接着テープは、ダイオード4の結合リム531に面している少なくとも3つのリム532、533及び534上の黒色塗料82、83、84によって置き換えられていること。
【0183】
ダイオード支持体3は、その前面31によって結合リムに接着されていてよい。
【0184】
図8’は、本発明による第7の実施形態における発光グレージング700の部分斜視分解概略図を示す。
図9は、第7の実施形態の発光グレージング700の部分斜視分解概略図を示す。
【0185】
グレージング700は、第2の実施形態のグレージング200とは以下の点で異なる:
-ダイオード4が、導光路5のキャビティには存在せず、導光路のリム53の全周にわたって、矩形導光路4の4つの長手方向及び横方向リムに対して連結部33によって互いに連結された別個の支持体3、3’、3a、3b上において、4組のダイオード4、4’、4a、4bを選択することが可能であり、代わりに1つ又は複数の共通のダイオード支持体(この端部まで柔軟な支持体)を有することが可能であること、
-ダイオード支持体3、3’、3a、3bが不透明であるため、リム53上の不透明な接着テープが排除されていること。
【0186】
各ダイオード支持体3、3’、3a、3bは、その前面によって結合リムに接着することができる。
【0187】
発光グレージング700はまた、マスキングカバー7’(
図9参照)、例えば黒色又は白色のプラスチックのマスキングカバー7’、光源、光源支持体、及びここでは制御手段92も含み、前記カバーは、後部マスキング要素を覆っており、場合により導光路を面F2上に固定している。カバー7’も、マスキングゾーン2によって外側からマスキングされている。
【0188】
このカバーは、ダイオード4を保護するために、特に
図8及び
図8’の他の実施形態においても役立つことができる。
【0189】
図9’は、本発明による第8の実施形態における発光グレージング800の部分斜視分解概略図を示す。
【0190】
グレージング800は、第6の実施形態のグレージング600とは以下の点で異なる:
-ダイオード4は側面発光型であり、ダイオード支持体3の後面が、面F2上に固定されていること、
-ダイオード支持体3の前面が、ダイオード92のための制御手段を有すること、
-結合リム533が、マスキング層2の外側境界側の長手方向リムであり、黒色塗料81、82、84が、導光路5の他のリムにあること。
【0191】
発光グレージング800はまた、不透明なフランジ73を有するマスキングカバー7’、並びに、例えば黒色又は白色のプラスチックなどの可視でかつ不透明な外面72’を含み、ダイオード及びダイオード支持体3をマスキングするために、前記カバーは、後部マスキング要素を覆い、場合により、導光路5を面F2上に固定している。カバー7’も、マスキングゾーン2によって外側からマスキングされている。
【0192】
図10は、本発明による第9の実施形態における発光グレージング900の部分正面概略図を表す。
【0193】
グレージング900は、第6の実施形態のグレージング600とは以下の点で異なる:
-導光路5が、(シート3のリム13及び外側マスキング境界20’を目視可能なままにして)包囲物90が存在しないいわゆる周囲ゾーンに延在しており、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容することができること、
-導光路5の結合リムが、シート1のリム13に最も近い長手方向リムであり、黒色塗料(又は不透明スコッチテープ)81、82、83が、他のリム上にあること、
-ダイオード支持体3の前面は、導光路5のリムに固定するための接着剤34、及びダイオードの制御手段(図示せず)を含むこと、
-ダイオード支持体3の前面は、配線(図示せず)に接続されているダイオードの制御手段(図示せず)を含み、特に、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容することができ、かつ車両制御ユニットに接続することができる。
【0194】
発光グレージング900はまた、不透明なフランジ、並びに可視及び不透明な外面、例えば、黒色又は白色プラスチックの外面を有するマスキングカバー(図示せず)を含むことができ、ダイオード及びダイオード支持体3をマスキングするために、前記カバーは、後部マスキング要素を覆っている。
【0195】
図11は、発光グレージング1000の第10の実施形態において、重ね合わせの優先順位が高い順で(左から右に)、4つの構成(a)、(b)、(c)及び(d)をそれぞれ左及び右に示す概略図を表す:
-好ましい実施形態では、(a)、(b)及び(c)において不透明であるカバー背景であるか、又は(d)において拡散パターン61を(同じサイズか、又はそれより大きいサイズで)再現する、後部マスキング要素7、
(a)、(c)及び(d)におけるサイネージの形態の拡散パターン61を有するか、又は(b)における拡散背景を形成する、導光路5、
-(a)及び(d)において拡散パターン61のサイネージを再現するか、又は(b)においてサイネージを形成するか、又は(c)において非マスキングフレームゾーンを形成し、パターン61を見えるままにする、第1の非マスキングゾーン25を有するマスキングゾーン2。
【0196】
図12は、本発明による第11の実施形態において、本発明による固定発光グレージング(サイドウィンドウ、好ましくは単層の、特に積層された、光、好ましくは単層の)を組み込んだ自動車1100の概略側面図を表しており、特に:
-シースルー部分11aを有し、
-面F2上には、マスキングフレーム2、例えば黒色又は灰色のエナメル(F1と呼ばれる面11の透明性により見える)、ここで、マスキングフレームは、少なくとも1つの第1の非マスキングゾーン25を含む。
【0197】
図13は、第12の実施形態において、特にシースルー部分及びマスキングフレーム2(F1と呼ばれる面11の透明性によって見える)を有し、かつ面F2上に少なくとも1つの第1の非マスキングゾーン25を含む、本発明に従って固定された本発明による発光グレージング(サイドウィンドウ、ウィンドシールド、光)を組み込んだ、ワゴン車1200の概略側面図を表す。
【0198】
図14は、本発明による第13の実施形態において、第1の非マスキングゾーン25を含むマスキングストリップ2を有する、ウィンドシールドの頂部境界上に延在する境界を含むドーム(又は、変形例として、前部通気口窓)を組み込んだ、自動車1300の前面からの部分概略斜視図を示す。
【0199】
これは、例えばプラスチック(PMMA、PC)で作られた単層のグレージング、又は積層グレージングである。
本発明の実施態様の一部を以下の項目1~20に記載する。
〈項目1〉以下を含む、自動車(1100、1200、1300)用の発光グレージング(100~1000):
-車両の外側に向けられるように意図された第1の主面F1(11)、車両の内側に向けられるように意図された第2の主面F2(12)、及びエッジ(13)を有する、第1の透明シート(1)、
前記面F1又はF2のうちの一方に面しており、不透明な材料で作られており、かつ幅Wが少なくとも0.8cmである、マスキングゾーン(2)、
-前記マスキングゾーン内の第1の非マスキングゾーン(25)、
-第1の光源(4)、
ここで、前記第1の光源によって放出された光は、前記第1の非マスキングゾーンを通って出て、面F1の側で視認可能であり、
前記発光グレージングは、以下を更に含むことを特徴とする:
-前記面F2の側で、前記面F2側を向いている外側主面Fe(51)、内側主面(52)Fi、及びリムを有する、透明要素(5)、
ここで、前記第1の光源が、前記透明要素に光学的に結合されており、前記第1の光源から放射された光が、導光路と呼ばれる前記透明要素に導かれ、前記導光路の外側主面Feが、前記第1の非マスキングゾーンに対向しており、かつ前記マスキングゾーンで隠されている、
-前記導光路に導かれた光を抽出することができる第1の光抽出手段(61)、ここで、前記第1の光抽出手段は、前記第1の非マスキングゾーンに対向しており、それにより、照明されたパターンのうちの1つ又は複数が、前記面F1の側で視認可能であるようにされている、
前記面F2の側で、前記第1の光抽出手段を覆っている、不透明な後部マスキング要素(7)、ここで、前記第1の光抽出手段は、前記面F2と前記後部マスキング要素との間にある、
前記第1の光源が紫外線を放射する場合、光デバイスは、抽出された前記紫外線を可視光に変換することができる、蛍光発光団をベースとする層を含み、
前記第1のシートがシースルー部分(11a)を有する場合、前記第1の光源(4)、第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の可能な第1の支持体、前記後部マスキング要素(7)が前記シースルー部分に存在せず、好ましくは、導光路が前記シースルー部分に存在せず、
前記第1の抽出手段が、1つ又は複数の第1の離間したパターンMi(61)の形態であり、前記第1の光源が動作中であるときに、発光している1つ又は複数の前記パターンMiが面F1の側で視認可能であり、かつ/又は前記第1の非マスキングゾーンが、1つ又は複数の離間したパターンMe(26’)によって形成されており、その結果、前記第1の光源が動作中であるときに、1つ又は複数の発光している前記パターンMeが面F1の側で視認可能であるようにされている。
〈項目2〉前記不透明マスキングゾーン(2)が、黒色又は灰色C1であり、前記不透明な後部マスキング要素、特に背景カバーが、C1と同一又は類似の色C2、特に黒色又は灰色であることを特徴とする、項目1に記載の発光グレージング。
〈項目3〉前記第1の光源(4)が、外側からマスクされており、すなわち、面F1(11)の側では視認できず、マスキングゾーン(2)によってマスクされており、かつ/又は、面F2から完全に又は部分的にずらされており、特に、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能であり、好ましくは第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の第1の支持体が、外側からマスクされており、すなわち、面F1(11)の側では視認できず、マスキングゾーンによってマスクされており、かつ/又は、面F2から完全に又は部分的にずらされており、場合によっては前記第1の光源とともに、特に、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能であることを特徴とする、項目1又は2に記載の発光グレージング。
〈項目4〉前記第1の光源(4)が、第1の透明シート(1)のエッジから延在する、第1の光源支持体(3)と呼ばれる第1の支持体に取り付けられており、前記第1の光源支持体が、包囲物が存在しない、周囲ゾーンと呼ばれるゾーン(13)において、前記第1の透明シート(1)のエッジから延びており、特に、前記第1の光源支持体が、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能であり、かつ/又は前記導光路(5)が、包囲物が存在しない、周囲ゾーンと呼ばれるゾーンに延びており、特に取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能であることを特徴とする、項目1~3のいずれか一項に記載の発光グレージング(900)。
〈項目5〉前記第1の光源(4)をマスクするマスキングカバー(7、7’)、場合によっては第1の光源支持体(3)と呼ばれる前記第1の光源の第1の光源支持体、前記導光路(5)の可能な制御手段(92)を含み、前記カバー(7’)は、前記後部マスキング要素又は前記後部マスキング要素を形成するカバー(7)を覆っており、場合によっては前記導光路を面F2に固定しており、前記カバーは、前記マスキングゾーン(2)によって外部からマスクされており、場合によっては前記第1のシートのエッジを越えて部分的に延在しており、特に、取付位置において、車両の車両エッジと車体との間に収容されることが可能であることを特徴とする、項目1~4のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目6〉第1の光源支持体(3)と呼ばれる前記第1の光源の第1の支持体上の前記第1の光源を制御する制御手段(92)を含み、特に、前記第1の光源は、設定点及び/又は好ましくは前記パターンMe及び/又はMIの形態のサイネージ又は装飾又は信号伝達に従ってスイッチオンされることを特徴とする、項目1~5のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目7〉前記第1の光源に給電する電気配線、及び前記第1のシートのポリマー包囲物を含み、前記ポリマー包囲物は、包囲物材料で作られており、前記包囲物材料は、前記電気配線を覆っており、かつあるゾーンにおいて、特に前記第1の非マスキングゾーンに最も近い前記第1のシートの境界に隣接するか、又は対向する境界若しくは角などの、前記車両内の前記配線の接続のゾーンにおいて、前記電気配線を出るようにすることを特徴とする、項目1~6のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目8〉前記第1の光抽出手段(61)は、表面SLに刻まれており、前記後部マスキング要素が、マスキング背景であり、周囲PFを有する表面SFに刻まれ、前記SFが、SLを覆っており、かつSLと大きさが同じであるか又はSLよりも大きいことを特徴とする、項目1~7のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目9〉前記後部マスキング要素(7)が、前記導光路が前記マスキングゾーンに外接されているときに、前記導光路の内面Fi(52)を実質的に覆っているか、又は前記導光路が前記第1のシートのエッジを越えて延在しているときに、前記後部マスキング要素が、前記面Fiのうちの面F2に面するゾーンを少なくとも覆っていることを特徴とする、項目1~8のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目10〉前記後部マスキング要素が、好ましくはマスキング背景を形成する、前記導光路(52)の内面Fi上にある、以下から選択されることを特徴とする、項目1~9のいずれか一項に記載のグレージング:
-不透明なプレート、
-特にシート上の不透明なカバー、
-前記導光路のリムに対向しており、かつ前記リムを覆っている1つ又は複数の不透明な壁又はフランジを更に有する、不透明なカバーのプレート、
また、前記導光路の外面(51)が、好ましくは、場合によりフレームを形成する、周囲接着剤によって、又は接着剤のスポットによって嵌合若しくは接着されており、かつ面F2に、又はポリマー積層セパレーターを介して第1の透明シートに積層された第2の透明シートに配置若しくは接着されている。
〈項目11〉前記第1の非マスキングゾーンが、1つ又は複数の離間したパターンMe、及び好ましくは前記第1の光抽出手段によって形成され、ここで、前記第1の光抽出手段が、前記第1の離間した1つ又は複数のパターンMi(6i)の形態であり、かつMeと実質的に同一であり、かつ前記1つ又は複数のパターンMeと一致するか、又は相似的に拡大された形態であることを特徴とする、項目1~10のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目12〉前記発光グレージングが、前記導光路のリムを通って出る可能性のある、案内された光を塞き止め、好ましくは吸収するための手段を含むことを特徴とする、項目1~11のいずれか一項に記載の発光グレージング、ここで、前記手段は、好ましくは以下から選択される:
-前記導光路のリム上、又は前記導光路のリムに当接しているか、若しくは前記導光路のリムから最大1cm離れて配置されている要素上の、不透明層
-前記導光路のリム上の不透明な接着テープ
-前記後部マスキング要素を覆うか、又は前記後部マスキング要素を形成するカバーの不透明な壁又はフランジのうちの1つ又は複数、導光路のリムに接しているか、又はそれから最大で1cm離れている壁
-特に前記導光路のリムを取り囲んでいる、第1の光源支持体と呼ばれる第1の光源の第1の支持体、又は第2の光源が取り付けられる第2の光源支持体
また、前記発光グレージングは、好ましくは、前記第1の光源が、結合リムと呼ばれる前記導光路の第1のリムに、又は光結合壁と呼ばれる前記導光路のキャビティの壁に光学的に結合されており、前記グレージングが、好ましくは光結合リム若しくは光結合壁に対向しており、かつ最大1cmだけ離間されている不透明要素を更に含み、前記不透明要素は、第1の光源支持体と呼ばれる前記第1の光源の前記第1の支持体であり、又は後部マスキング要素を覆っているか若しくは前記後部マスキング要素を形成している、カバーの不透明壁若しくはフランジを更に含むことを特徴とする。
〈項目13〉グレージングが単層であり、面F1が車両の外面であるように意図された面であり、面F2が車両の内面であるように意図された面であり、かつ前記マスキングゾーン(2)が前記面F2上の層であること、及び前記導光路の外面(51)が、好ましくは前記面F2上に配置されているか、又は接着剤、好ましくは周囲の接着剤によって面F2に接着されていること、及び好ましくは前記導光路が、プラスチック、特にポリカーボネート、ポリエステル、又はPMMAで作られていることを特徴とする、項目1~12のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目14〉前記第1の光源(4)が、第1の光源支持体と呼ばれる第1の支持体の前面にある一組の無機発光ダイオードであり、かつ場合により、前記第1の光源支持体の背面、又は第2の光源支持体と呼ばれる第2の支持体にある一組の無機発光ダイオード、特に場合により前面又は側面放射を示すダイオードである第2の光源を場合により含むことを特徴とする、項目1~13のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目15〉前記導光路(5)が、前記第1の光源を収容する、ブラインドであるか、又は厚さを通過するキャビティ(55)、特に直線状であり、更には曲げられているキャビティ(55)を有し、第1の壁部が、前記第1の光源に光学的に結合されている前記キャビティを画定していることを特徴とする、項目1~14のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目16〉前記導光路(5)、特にプラスチックの前記導光路が、前記第1の光源に給電する前記電気配線(91)を案内するための、ブラインドであるか、又は前記厚さを通過するキャビティ(55’)を有することを特徴とする、項目1~15のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目17〉前記キャビティが、第2の光源、特に前記第1の光源と背中合わせである第2の光源を収容しており、前記キャビティを画定する壁部が、前記第2の光源に光学的に結合されており、前記導光路が前記キャビティによって前記第1の光抽出手段から分離された第2の光抽出手段を有することを特徴とする、項目15又は16に記載の発光グレージング。
〈項目18〉前記導光路、前記後部マスキング要素、及び場合により前記後部マスキング要素を覆うカバーのアセンブリ全体の厚さが、最大で10mm、特に2~10mm、更には3~5mmであり、特に前記第1の光源が最大で1.5mmの発光面を有する一組の側面発光無機発光ダイオードである場合、前記導光路の厚さが、最大で2mm、更には最大で1.5mmであることを特徴とする、項目1~17のいずれか一項に記載の発光グレージング。
〈項目19〉以下を形成することを特徴とする項目1~18のいずれか一項に記載の発光グレージング:
-好ましくは固定されている、サイドウィンドウ、特に後部三角窓又は通気口窓、固定された前部ドア、固定された後部ドア、
-リアウィンドウ又はウィンドシールド、ここで、前記第1の非マスキングゾーンは、面F2上の、好ましくはフレームを形成しているマスキングゾーンの、横方向及び/又は長手方向のストリップである、
-ウィンドシールドの頂部長手方向の境界に延在することを意図した底部の長手方向の境界を含む、屋根、ドーム、又はフロントストリップ、ここで、第1の非マスキングゾーンは、マスキングゾーンの底部長手方向ストリップである。
〈項目20〉項目1~19のいずれか一項に記載の少なくとも1つの発光グレージングを含む車両。