(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-04
(45)【発行日】2024-09-12
(54)【発明の名称】構造部材と、構造部材を連結する構造継手と、を含む海上フレーム構造物
(51)【国際特許分類】
F16B 7/00 20060101AFI20240905BHJP
F03D 13/25 20160101ALI20240905BHJP
F16C 17/02 20060101ALI20240905BHJP
F16C 33/06 20060101ALI20240905BHJP
F16C 33/20 20060101ALI20240905BHJP
F16C 27/06 20060101ALI20240905BHJP
【FI】
F16B7/00 A
F03D13/25
F16C17/02 Z
F16C33/06
F16C33/20 A
F16C27/06 A
(21)【出願番号】P 2021548705
(86)(22)【出願日】2020-02-18
(86)【国際出願番号】 DK2020050041
(87)【国際公開番号】W WO2020169158
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2023-02-07
(32)【優先日】2019-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】521364007
【氏名又は名称】スティーズダル オフショアー アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】スティーズダル ヘンリク
【審査官】杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-540918(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0227897(US,A1)
【文献】特表2013-534583(JP,A)
【文献】特表2013-503306(JP,A)
【文献】特開平05-169283(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0189649(US,A1)
【文献】特開2013-076440(JP,A)
【文献】特公昭51-031332(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 7/00
F03D 13/25
F16C 17/02
F16C 33/06
F16C 33/20
F16C 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造部材(1、2)と、
前記構造部材(1、2)を連結する構造継手と、を含む海上フレーム構造物であって、前記構造部材(1、2)の間の前記構造継手は、フォーク部(3)、耳部(4)、及びピン(5)を備え、前記フォーク部(3)及び前記耳部(4)は、ボアを含み、前記ピン(5)は、前記ボアに挿入され
、
前記ピン(5)が、非腐食表面を有し、
前記
非腐食表面が、異なる材料で作られた前記ピン(5)に溶接される、シュリンクされる、又は接着され
る被覆材又はブッシングとして作られ
る、又は、
前記
非腐食表面が、全体として非腐食材料で作られた前記ピン(5)に連続する
とともに、
前記フォーク部(3)及び前記耳部(4)の前記ボアが、軸受(6、7)として機能するライナーが装着される摺動面を含
み、
1又は2以上の軸方向軸受(8)が、前記耳部と前記フォーク部との間に挿入され、
前記軸受(6、7)
及び前記軸方向軸受(8)が、非導電材料で作られ、
前記
ピン(5)が、前記軸受(6、7)及び前記軸方向軸受(8)によって取り囲まれた本体を有し、前記非導電材料は、プラスチック、繊維ガラス強化プラスチック、ポリエーテルエーテルケトン、
ユソウボク、及び、ゴムのうちの1つから選ばれ
る、
海上フレーム構造物。
【請求項2】
前記ピン(5)は、
-アルミニウム青銅である金属、又は
-Alloy 625である金属、
のうちの1つから選ばれた材料のライナーによって取り囲まれた鋼体を有する、請求項
1に記載の海上フレーム構造物。
【請求項3】
前記耳部(4)の中に挿入された前記軸受は、外部球面内側部(9)及び内部球面外側部(10)を含む球面軸受(10)である、請求項1
又は2に記載の海上フレーム構造物。
【請求項4】
ゴムブッシング(11)は、内側金属ブッシング(13)及び/又は外側金属ブッシング(12)の中に挿入される、又はこれらと一緒に加硫処理される、請求項1~
3のいずれか一項に記載の海上フレーム構造物。
【請求項5】
締まり嵌めが、前記ピン(5、9)と前記軸受(6、10)との間に確立される、請求項1~
4のいずれか一項に記載の海上フレーム構造物。
【請求項6】
前記締まり嵌めは、テーパー付きピン(5)によって確立される、請求項
5に記載の海上フレーム構造物。
【請求項7】
ピン継手が、単一継手として、二重又は多重継手として、又はヒンジとして確立することができる、請求項1~
6のいずれか一項に記載の海上フレーム構造物。
【請求項8】
前記フォーク部(3)のそれぞれ及び前記耳部(4)は、前記構造部材(1、2)のそれぞれに準備されて組み込まれた、事前に製作された部品である、請求項1~
7のいずれか一項に記載の海上フレーム構造物。
【請求項9】
前記耳部(4)の中に挿入された前記軸受(6)は、外部球面内側部(9)及び内部球面外側部(10)を備える球状である、請求項1~
5のいずれか一項に記載の海上フレーム構造物。
【請求項10】
一方の前記構造部材(1)は支柱であり、他方の前記構造部材(2)は支持具である、請求項1~
9のいずれか一項に記載の海上フレーム構造物。
【請求項11】
前記海上フレーム構造物は、海上風力タービンの土台である、又は、四面体の浮遊デバイスである、請求項1~
10のいずれか一項に記載の海上フレーム構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海上構造物、特に海上風力タービン用の構造物のための構造継手に関する。
さらに、本発明は、このような海上フレーム構造物を組み立てのための方法に関する。
さらに、本発明は、このような構造継手の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
海上風力タービンは、様々なタイプの支持構造物上に設置することができる。浅い水深では、一般的にモノパイルが好ましいが、より深い水深では、フレーム構造物は、十分な剛性を提供する必要がある。また、浮遊式海上風力タービンの土台は、フレーム構造物として設計される場合が多い。
【0003】
このようなフレーム構造物は、格子又は「ジャケット」構造物として、三脚として、四面体の浮遊デバイスとして、又はノードに取り付けられた支柱又は支持具で構成される他のタイプの構造物として作ることができる。一般的に、フレーム構造物は、使用材料に対する高い剛性比に起因して良好な機械的特性を有し、これらは、一般的に、モノパイルに対して比較的費用効果がある。
【0004】
ノードでの支柱及び支持具の連結は、海上フレーム構造物に関する課題を提示する。従来、このような海上フレーム構造物では、支柱及び支持具の両方は、円筒形断面の中空鋼管であり、連結は溶接継手として行われる。非軸方向管継手の複雑な幾何学形状に起因して、このような溶接は、手動でのみ行うことができ、一般的に、支持具の内部にアクセスできないので、両側から溶接を行うことができない。その結果として、溶接は中程度の品質になる可能性がある。継手の幾何学的不規則性は、著しい幾何学的応力集中を引き起こし、中程度の品質の溶接及び幾何学的応力集中を引き起こす溶接の組み合せは、継手の構造部材のかなり過大な寸法取りの要件につながり、それによって、そうでない場合よりも重い構造物を必要とする。さらに、一部の部品を事前に製作することができるとしても、一般的に、溶接プロセスの大部分は、乾ドック又は港湾などの費用のかかる場所で、完成構造物上の現場で行われる。結果として、溶接による海上フレーム構造物の組み立ては、長期にわたる費用がかかるプロセスであり、多くの場合、何週間又は数ヶ月もの間、貴重な空間を占有する。
【0005】
欧州特許出願公開第2067914号明細書には、角度付き整列状態の複数の支柱及び複数の支持具を含むジャケット構造物が開示されており、ノードは鋼鋳物で製造される。このように、ノード継手自体は溶接されない。支柱及び支持具は、溶接によってノード鋳物に連結されるが、従来の溶接管継手に対する利点は、溶接部が幾何学的応力集中部から離れて位置し、単純円周溶接として行われる点である。結果として、フレーム構造物は、より高品質の溶接で製造され、過大な寸法取り要件を低減することができる。しかしながら、欧州特許出願公開第2067914号明細書に開示される構成は、現場での製造時間を少しも短縮しない。
【0006】
欧州特許第2535312号明細書には、海上構造物のためのジャケット構造物が開示されており、支柱と支持具の結合は、ボルト締めで確立される。継手に用いる接続部材は、好ましくは鋳鉄部品である。この構成は、現場溶接の必要性を排除し、それによって、相当の組み立て時間の節約を可能にする。しかしながら、ボルトへの依存は、一般的にメンテナンスを必要とする場合がある連結部材を導入する。水中に沈められ、動的負荷を受けたボルト結合部の長期にわたる実行可能性は、疑わしい場合があることも公知である。その結果として、組み立てが容易なノードの課題に対する解決策は、追加のメンテナンスの導入という代償を払ってもたらされているように思われる。
【0007】
1つの解決策は、ピン継手として支柱と支持具との間に結合部を配置することができる。ピン継手は、1つの部材に取り付けられた耳部と、別の部材に取り付けられたフォーク部とを含む。耳部及びフォーク部の両方を貫通するピンは、2つの部品を連結する役割を果たす。ピン継手の関連する連結部(耳部又はフォーク部)は、事前に製作して、適切な場所で支柱及び支持具に組み込むことができ、これにより、搭載のために費用のかかる場所、すなわち乾ドック又は港湾での迅速な組み立てが可能になる。
【0008】
ピン継手は、広範な陸上フレーム構造物、例えばパリ及びビルン空港のCentre Georges Pompidouから公知である。また、ピン継手は、ミュンヘン空港のAirport Centre上の天蓋(canopy)のための支持構造物などの、より柔軟性のある構造的構成にも用いられる。
【0009】
ピン継手は、メンテナンスを必要とすると考えられる海上用途で、例えば、係留ラインのフェアリード接続で使用される。しかしながら、ピン継手は、海上フレーム構造物での構造継手には使用されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】欧州特許出願公開第2067914号明細書
【文献】欧州特許第2535312号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、ジャケット、三脚、四面体の浮遊デバイス、又はノードに取り付けられる支柱又は支持具で構成される他のタイプの海上構造物などの海上フレーム構造物に構造継手を提供することであり、この構造継手は上記の欠点を解消する。
さらに、本発明の目的は、このような構造継手を用いてこのような海上フレーム構造物を組み立てるための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的は、以下に説明され、特許請求の範囲でさらに提示されるような特徴部によって達成される。
【0013】
第1の態様では、本発明は、支柱及び支持具の形態で提供とすることができる構造部材の間の結合部としてのピン継手に関する。
【0014】
本発明による構造継手は、構造部材の間のフォーク部、耳部、及びピンを含む構造継手に特有であり、フォーク部及び耳部は、ピンを受け入れるように構成されたボアを含む。これによって、構造部材は互いに結合される。この構造継手は、ピン継手として示すことができる。
【0015】
構造継手は、支柱と支持具との間の結合のために海上風力タービンの土台で用いるのが好都合である。
【0016】
第2の態様では、本発明は、海上フレーム構造物のためのピン継手を組み立てるための方法に関する。
【0017】
構造部材を含む海上フレーム構造物を組み立てるための方法は、特に、
-構造部材を組み立て位置の近くに配置するステップと、
-第1の構造部材に設けられた耳部を、第2の構造部材に設けられたフォーク部の中に挿入するステップと、
-フォーク部及び耳部に設けられ、ピンを受け入れるように構成された、整列したボアにピンを挿入することによって組み立てを完了するステップと、
を含む。
【0018】
一実施形態では、継手は、海上フレーム構造物で用いるピン継手に類似しており、耳部が一方の部材に取り付けられ、フォーク部が他方の部材に取り付けられる。耳部及びフォーク部の両方に設けられた整列したボアを貫通するピンは、2つの部品を連結する働きをする。ピン継手の関連する連結部(耳部又はフォーク部)は、事前に製作して適切な場所で支柱及び支持具の組み込むことができる。これは、搭載のために費用のかかる場所で、すなわち乾ドック又は港湾で迅速な組み立てを可能にすることになる。耳部、フォーク部、ピンは鋼で作ることができる。
【0019】
構造部材上の流体力学的な力は、ピンと耳部及びフォーク部との間に微小移動をもたらす場合がある。このような微小移動は、フレッティング及び腐食をもたらす場合があり、海中環境では、陰極防食が、部材の間の狭い隙間の遮蔽による保護を保証できない場合がある。その結果として、実質的なメンテナンスは、一般的には、高い関連コストで、海中に位置する継手に必要になるというリスクがある。
【0020】
当業者は、腐食が海底環境を含む海上環境における腐食であると理解されることを認識するであろう。さらに、当業者は、非腐食が海中環境を含む海上環境における非腐食であると理解されることを認識するであろう。
【0021】
この潜在的な問題は、本発明の別の実施形態において緩和される。ここでは、フォーク部及び耳部のボアは、軸受として機能するライナーが装着される摺動面を含む。ピンは、腐食に影響されない材料で作られ、耳部及び/又はフォーク部の摺動面には、軸受として機能するライナーが装着される。このようにして、嵌合表面上のフレッティング及び腐食のリスクが回避される。
【0022】
腐食に影響されないピンは、腐食に影響されない材料で作られたライナーによって部分的に又は完全に取り囲まれた鋼体で構成すること、又は、完全に腐食に影響されない材料で作ることができる。このような材料は、複合材とすること、又は金属、例えば、アルミニウム青銅又はAlloy 625とすることができる。腐食に影響されない金属材料は、鋼の電気化学的電位とは異なる電気化学電位を有することになり、軸受として機能するライナーも金属である場合、これは、ピンとライナーとの間、及び/又は、ライナーと耳部又はフォーク部との間の電解腐食につながる場合がある。このような電解腐食のリスクは、繊維ガラス強化プラスチック、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、又は何らかの他のタイプのプラスチック、コソウボク、ゴムなどの非導電材料で作られたライナーを用いることによって軽減することができる。
【0023】
別の実施形態によれば、構造継手は、ピンが非腐食表面を有するという点で特有であり、このような表面は、異なる材料で作られたピンに溶接される、シュリンクされる、又は接着される、もしくは他の方法で付加された被覆材又はブッシングとして作られる、又はこのような表面は、全体として非腐食材料で作られたピンに連続する。
【0024】
周期的な流体力学的負荷のために、ピン継手は、負荷の逆転を受ける場合がある。その結果として、特に水が相当量の粒子を有する場合、軸受とピンとの間に摩耗が生じる場合がある。
【0025】
この潜在的な問題は、本発明の別の実施形態において緩和される。本実施形態では、締まり嵌めは、ピンと軸受との間で確立される。
【0026】
締まり嵌めは、種々の手段によって、例えば、ピンが内部のテーパー付き部品の軸方向移動によって拡張される拡張構成によって、又は単にピン自体にテーパーを付けて、望ましい締まり嵌めが得られるまでピンを軸受の中に軸方向に押し込むことによって確立することができる。
【0027】
望ましい嵌合は、軸受の無負荷表面が極端な負荷の間にピンから持ち上がらないことを保証するために、締まり嵌めの表面圧力が十分である嵌合である。このレベルの嵌合では、軸受の表面は、ピンの表面から決して離れることはなく、それによって、軸受の中への粒子のあらゆる侵入を阻止する。代替的な嵌合は、軸受の無負荷表面が通常の負荷の間にピンから持ち上がらないことを保証するために、締まり嵌めの表面圧力が十分である嵌合である。このレベルの嵌合では、軸受の表面は、通常状態でピンの表面から決して離れることはなく、軸受の中への粒子のあらゆる侵入は、少し極端な負荷状態に制限されることになる。
【0028】
ピン継手の中の軸受は、継手の面外負荷の場合に縁部負荷を受ける場合があり、ここでは、平面は、ピンの軸に垂直な平面として定められる。このような面外負荷は、例えば、軸受の位置ずれの結果として、又はピン継手によって連結された部材上の流体力学的負荷の結果として発生する場合がある。
【0029】
このような縁部負荷は、エンドリリーフ(end relief)で軸受軌道の適切な成形によって、又はピンをわずかにたる形にすることによって、又は2つの組み合わせによって低減することができる。
【0030】
本発明の別の実施形態では、軸受は球面軸受であり、それによって、軸受の内部摩擦の結果として生じる不可避の負荷は別として、縁部負荷のリスクを排除する。耳部の中に挿入された球面軸受は、外部球面内側部及び内部球面外側部を含む球面軸受である。
【0031】
本発明のさらに別の実施形態では、軸受は、弾性軸受として、例えばゴムブッシングとして作られる。ブッシングは、ピンと耳部との間、及び/又は、ピンとフォーク部との間に挿入することができる。ブッシングは、内側金属ブッシング及び/又は外側金属ブッシングの中に挿入すること又はこれらと一緒に加硫処理(vulcanized)することができる。
【0032】
ピン継手は、単一継手として確立すること、もしくは二重又は多重継手として確立することができる。好ましい実施形態では、ピン継手はヒンジとして確立される。
【0033】
以下において、好ましい実施形態の実施例が説明され、添付の図面で可視化される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の第1の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の原理図を示す。
【
図2】本発明の第1の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。
【
図3】本発明の第2の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。
【
図4】本発明の第3の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。
【
図5】本発明の第4の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。
【
図6】本発明の第5の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。
【
図7】本発明の第6の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。
【
図8】本発明による発明の構造継手の第1の構成の原理図を示す。
【
図9】本発明による発明の構造継手の別の構成の原理図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図面では、類似の又は対応する要素は、同じ参照番号で示される。
【0036】
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の原理図を示す。支柱1は、ピン継手を備えた支持具2と連結される。ピン継手は、支柱1に取り付けられた2つのフォーク部3、支持具2に取り付けられた耳部4、及びピン5を含む。
【0037】
図2は、本発明の第1の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。フォーク部3は、ピン5によって耳部4と連結される。フォーク部3、耳部4、及びピン5は、鋼で作ることができる。
【0038】
図3は、本発明の第2の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。ここでは、軸受6は、耳部4の中に挿入される。ピンは、鋼で作ること、又は、例えば、繊維ガラス強化プラスチック、アルミニウム青銅、又はalloy 625などの非腐食材料で作ることができる。非腐食材料は、シュリンクされる、接着される、又は別の方法で鋼ピンに付加される被覆材とすることができ、又はピンは、全体として非腐食材料で作ることができる。軸受は、金属とすること、又は、繊維ガラス強化プラスチック又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの非導電複合材料で作ることができる。
【0039】
図4は、本発明の第3の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。本発明の第2の例示的な実施形態と同様に、軸受6は、耳部4の中に挿入される。加えて、軸受7は、フォーク部3の中に挿入される。さらに、軸方向軸受8は、ピン継手が軸方向荷重を支え得るのを保証するために、フォーク部3と耳部4との間に挿入される。
【0040】
図5は、本発明の第4の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。ここでは、耳部4の中に挿入された軸受は、外部球面内側部9及び内部球面外側部10を含む球状である。
【0041】
図6は、本発明の第5の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。ここでは、耳部4の中に挿入された軸受6及びフォーク部3の中に挿入された軸受7の両方は、内部でテーパー付けされており、ピン5は同様にテーパー付けされる。図示するように、組み立て位置に挿入されると、ピン5は、軸受6及び7に対して強固に圧入され、それによって、軸受遊びを排除して摩耗粒子の侵入を防止する。
【0042】
図7は、本発明の第6の例示的な実施形態による発明性のある構造継手の断面原理図を示す。ここでは、弾性軸受が用いられ、外側金属ブッシング12と内側金属ブッシング13との間に装着されたゴムブッシング11を備える。
【0043】
図8及び
図9は、本発明による発明性のある構造継手の2つの異なる構成の原理図を示す。
【0044】
図8は、支柱1及び支持具2を連結する単一ピン継手を示す。
【0045】
図9は、支柱1及び支持具2を連結する二重ピンを示す。ここでは、ピンは共通の長手方向軸14を有し、継手をヒンジにする。
【0046】
好ましい及び他の実施形態の上述の説明は、開示された発明概念の範囲又は適用性を制限又は限定することを意図していない。本開示の利点とともに、本明細書に開示された一実施形態で説明した詳細は、このような実施形態又は使用が本明細書で明示的に示されない又は列挙されない場合でも、本明細書に開示された他の実施形態と組み合せること又はこれに使用することができることを認識されたい。本明細書に包含される発明概念を開示する代わりに、出願者は、特許請求の範囲によって付与される全ての特許権を要求する。従って、特許請求の範囲は、特許請求の範囲又はその均等物の範囲にある全範囲に対する全ての修正及び代替形態を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0047】
1 支柱
2 支持具
3 フォーク部
4 耳部
5 ピン