(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】人材紹介支援装置、人材紹介支援方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240906BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024107193
(22)【出願日】2024-07-03
【審査請求日】2024-07-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506010460
【氏名又は名称】株式会社Grooves
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】池見 幸浩
【審査官】日比野 可奈子
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-190042(JP,A)
【文献】特開2024-069874(JP,A)
【文献】特開2022-036879(JP,A)
【文献】特開2019-016192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得する求人情報取得部と、
前記求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、前記複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定する判定部と、
前記候補となる人材紹介者を示す情報と、前記人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、前記求人情報に関連付けて表示する表示処理部と、
を備える人材紹介支援装置。
【請求項2】
雇用者と人材紹介者との間で実施される人材紹介に対する評価を、人材紹介者ごとに登録する評価登録部と、
登録された前記評価に基づいて、人材紹介者ごとに、前記人材紹介に関するスコアを算出するスコア算出部と、をさらに備え、
前記求人情報は、
前記求人情報が非公開であることを示す情報を含み、
前記判定部は、前記スコアに基づいて、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、
前記表示処理部は、
前記候補となる人材紹介者を示す情報を、前記求人情報と関連付けて表示する、
請求項1に記載の人材紹介支援装置。
【請求項3】
前記人材紹介者の前記人材紹介に関する過去の実施状況を示す実施状況情報を取得する実施状況情報取得部をさらに備え、
前記判定部は、
過去の特定の期間における前記実施状況情報に基づき、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、
前記表示処理部は、
前記候補となる人材紹介者を示す情報を、前記求人情報と関連付けて表示する、
請求項2に記載の人材紹介支援装置。
【請求項4】
前記人材紹介者の操作入力に基づく、非公開の求人に対して人材紹介を行うための規約へ同意することを示す第1同意情報を取得する同意情報取得部をさらに備え、
前記判定部は、
前記第1同意情報に基づいて、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、
前記表示処理部は、
前記候補となる人材紹介者を示す情報を、前記求人情報と関連付けて表示する、
請求項2に記載の人材紹介支援装置。
【請求項5】
前記人材紹介を支援するサービスの利用費の支出をしている人材紹介者の操作入力に基づく、前記サービスを介した求人情報の利用に関する規約へ同意することを示す第2同意情報を取得する同意情報取得部をさらに備え、
前記判定部は、
前記サービスの利用費の支出をしている人材紹介者の情報と、前記第2同意情報と、に基づいて、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、
前記表示処理部は、
前記候補となる人材紹介者を示す情報を、前記求人情報と関連付けて表示する、
請求項2に記載の人材紹介支援装置。
【請求項6】
前記表示処理部は、
前記求人情報が示す求人に対して候補者を紹介する契約を、所定要件の下、特定の人材紹介者と締結する処理を実行するための操作オブジェクトを表示し、
前記操作オブジェクトに対する操作入力に基づき、前記特定の人材紹介者が利用可能なアカウントを生成する処理を実行するアカウント生成部をさらに備え、
前記所定要件は、
前記雇用者によって設定された、雇用者が人材紹介者に支払う紹介手数料の金額を含む、
請求項2に記載の人材紹介支援装置。
【請求項7】
前記表示処理部は、
求人情報に記載されると望ましくない文言の情報である注意ワード情報に基づき、雇用者が操作入力する求人情報に前記文言が含まれる場合、前記文言が用いられていることを表示部に示す、
請求項3から請求項6のいずれかに記載の人材紹介支援装置。
【請求項8】
前記表示処理部は、
前記第2条件情報に基づいて、雇用者が操作入力する求人情報に応じた想定年収の金額を示す情報を、前記求人情報に関連付けて表示する、
請求項7に記載の人材紹介支援装置。
【請求項9】
コンピュータが、
雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得することと、
前記求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、前記複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定することと、
前記候補となる人材紹介者を示す情報と、前記人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、前記求人情報に関連付けて表示することと、
を含む人材紹介支援方法。
【請求項10】
コンピュータに、
雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得することと、
前記求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、前記複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定することと、
前記候補となる人材紹介者を示す情報と、前記人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、前記求人情報に関連付けて表示することと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人材紹介支援装置、人材紹介支援方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信ネットワークを介して雇用者と求職者とが双方の求める情報を送受信し、その情報に基づいてマッチング処理を行う仲介システムが知られている。
【0003】
特許文献1には、雇用者が掲載する求人に対する、人材紹介者(コンサルタント)が行う人材紹介の信用度を示す信用スコアを算出することが記載されている。また、信用スコアが高い人材紹介者に対して、非公開求人を公開するように処理することが記載されている。これにより、雇用者は質の高いコンサルタントを容易に把握することができるようになり、雇用者の採用コストを軽減可能なシステムが提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているシステムでは、複数の人材紹介者が登録される。このようなシステムにおいて、雇用者は、求人情報の内容に応じた適切な人材紹介者に求人情報を公開したいと考えることがある。
【0006】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、雇用者と人材紹介者との間において、求人情報の連携を促進する仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る人材紹介支援装置は、雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得する求人情報取得部と、前記求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、前記複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定する判定部と、前記候補となる人材紹介者を示す情報と、前記人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、前記求人情報に関連付けて表示する表示処理部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る人材紹介支援方法は、コンピュータが、雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得することと、前記求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、前記複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定することと、前記候補となる人材紹介者を示す情報と、前記人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、前記求人情報に関連付けて表示することと、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得することと、前記求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、前記複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定することと、前記候補となる人材紹介者を示す情報と、前記人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、前記求人情報に関連付けて表示することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の態様によれば、雇用者と人材紹介者との間において、求人情報の連携を促進する仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る人材紹介支援システムの概要を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る人材紹介支援装置の機能ブロックを示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るコンサルタントのスコア算出処理の概要の一例を説明する概念図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る求人情報の一例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る求人情報入力画面の一例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るコンサルタント表示処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態に係るアカウント生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(実施例の内容を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。
【0013】
本発明において、「部」、「装置」、「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」、「装置」、「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」、「装置」、「システム」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」、「装置」、「システム」の機能が1つの物理的手段や装置により実現されてもよい。
【0014】
<システム概要>
図1は、本発明の実施形態に係る人材紹介支援システム100の構成の一例を示す図である。
図1を参照して、人材紹介支援システム100の概要を説明する。
【0015】
人材紹介支援システム100のユーザは、人材の採用を所望する雇用者と、就職や転職を所望する求職者と、当該求職者を雇用者に紹介するコンサルタント(以下、「人材紹介者」ともいう)である。
【0016】
雇用者は、企業、組合、及び学校等の法人であってもよいし、個人であってもよい。
【0017】
コンサルタントは、求職者を雇用者に紹介する事業(例えば、有料職業紹介事業)を行う事業者であってもよいし、そのような事業を行う個人であってもよい。
【0018】
雇用者は、人材紹介支援システム100に、求人を登録する。以下、求人を示す情報を、「求人情報」という。
【0019】
登録された求人は、例えば、コンサルタントが確認する。コンサルタントと求職者は当該求人について連絡を取り、コンサルタントは、当該求人にマッチする求職者を、人材紹介支援システム100を通じて、当該求人の「候補者」として、雇用者に紹介する。
【0020】
すなわち、「候補者」とは、求職者のうち、求人にマッチし得るとして、コンサルタントによって雇用者に紹介されることになった者をいう。
【0021】
その他、人材紹介支援システム100は、例えば、雇用者と、コンサルタントと、の間において行われる各種手続を支援してよい。「各種手続き」には、例えば、雇用者による求人の登録、雇用者からコンサルタントへの人材紹介依頼、コンサルタントから雇用者への候補者の推薦、雇用者が実施する選考のスケジュール調整、雇用者からコンサルタントへの選考結果の通知、人材採用手続、及び、紹介手数料の支払い等が含まれ得る。
【0022】
このような各種手続を、各雇用者と各コンサルタントとの間で個別に実行することは両者にとって効率的でないため、両者の間の手続きを仲介するシステムが必要である。このような要望に応えるべく、本発明の一実施形態に係る人材紹介支援システム100は、各雇用者と各コンサルタントとの間の各種手続きを仲介する仲介システムとして動作する。
【0023】
また、人材紹介支援システム100を用いて、コンサルタントも求人を登録することが可能であってよい。他のコンサルタントは、当該求人を確認可能であってもよい。すなわち、人材紹介支援システム100を用いるコンサルタント同士も、求人について情報共有することが可能であってよい。
【0024】
また、人材紹介支援システム100は、コンサルタントの人材紹介に対する評価をコンサルタントごとに登録し、登録された評価に基づいて、コンサルタントごとに、人材紹介に関するスコアを算出してもよい。このように、人材紹介支援システム100は、人材紹介に関するコンサルタントの信用度(品質)を容易に把握可能とする。これにより、雇用者は、人材紹介を依頼する際に、複数のコンサルタントの中から信用度の高い特定のコンサルタント、例えば、雇用者が所望する人材を適切に紹介してくれると思われる特定のコンサルタントを把握できる。
【0025】
スコアとは、コンサルタントの求人紹介や候補者紹介に関する評価に基づく、コンサルタントの信用度合いを数値化(スコア化)したものである。スコアは、コンサルタントに関する種々のデータを基にスコア化される。スコアの算出の仕方について詳細は後述するが、例えば、コンサルタントごとの人材紹介に対する評価や、コンサルタントの人材紹介支援システム100における過去のアクションを示す情報を基にスコア化されてよい。なお、スコアは、コンサルタント個人のそれぞれに対応づけて管理されてもよいし、組織ごとに対応づけて管理されてもよい。組織に関するスコアは、組織に所属する複数人それぞれのスコアの平均値であってもよい。また、組織に関するスコアは、組織に所属する複数人それぞれのスコアの最大値又は最小値であってもよい。
【0026】
また、人材紹介支援システム100は、雇用者が求人を登録すると、その求人の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを、その求人と関連付けて、雇用者に対して表示する。この処理は、例えば、雇用者が求人を登録した後、「コンサルタントをレコメンドする」等の操作オブジェクト(ボタン表示やチェックマーク等)を操作することによって要求され、実行される。
【0027】
レコメンドされるコンサルタントは、例えば、登録された求人と同様の内容の求人で過去に成約実績があるコンサルタントであってよい。また、雇用者がその求人を「非公開求人」として求人の公開範囲を限定した場合は、例えば、上述した「スコア」が上位のコンサルタントがレコメンドされてもよい。このように、人材紹介支援システム100は、求人を公開するコンサルタントを、所定要件に基づいて雇用者にレコメンドする。所定要件は様々な要件を含み、また、複数の要件を組み合わせたものであってもよい。レコメンドする際の処理や所定要件等について詳細は後述するが、レコメンドされる要件は、上述したものに限定されない。
【0028】
これにより、雇用者は、人材紹介支援システム100を利用して、複数のコンサルタントの中から、求人の内容に応じて「どのコンサルタントを利用するか」という戦略を立てることが可能である。また、レコメンドされるコンサルタントには、雇用者が今まであったことがない、取引したこともないコンサルタントも含まれ得、人材紹介支援システム100を介して、雇用者とコンサルタントとの間で行われる人材紹介が促進される。
【0029】
なお、人材紹介支援システム100の提供主体は、雇用者及びコンサルタントに対して、人材紹介支援システム100を有償で提供してもよい。この場合は、提供主体は、雇用者からは、人材紹介又は人材採用に基づく成果報酬を受領する。他方で、提供主体は、コンサルタントからは、人材紹介支援システム100の月額利用料を受領する。また、雇用者からの成果報酬は、提供主体とコンサルタントとで按分されてもよいし、提供主体は雇用者から受領した成果報酬のうち、一部をコンサルタントに支払ってもよい。これらのシステム利用料や成果報酬等に係る上記金銭のやりとりを、人材紹介支援システム100を介して行ってもよい。ここで、例えば、スコアの高いコンサルタントに対しては、人材紹介支援システム100の月額利用料を低廉に設定し、成果報酬の取り分を多く設定し、又は、成果報酬の支払いタイミングを早期化するサービスを提供してもよい。
【0030】
<構成概要>
図1に示すように、人材紹介支援システム100は、例示的に、雇用者が操作する雇用者端末装置10と、コンサルタントが操作するコンサルタント端末装置20と、雇用者とコンサルタントとの間、及び、コンサルタント同士の間で実施される人材紹介を支援する人材紹介支援装置1とが、通信ネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0031】
通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。また、雇用者端末装置10、コンサルタント端末装置20は、それぞれ複数含まれていてよい。
【0032】
なお、説明のために、
図1に示すように、あるコンサルタントAが使用するコンサルタント端末装置に「20a」の符号を示している。また、コンサルタントAとは異なる、コンサルタントBが使用するコンサルタント端末装置に「20b」の符号を付している。
【0033】
人材紹介支援装置1は、有線又は無線通信を行うための通信インターフェースを備えていてよい。人材紹介支援装置1は、雇用者とコンサルタントとの間で実施される人材紹介を支援する装置である。すなわち、人材紹介支援装置1は、通信ネットワークNを介して、雇用者端末装置10から求人情報を取得する。人材紹介支援装置1は、コンサルタント端末装置20に求人情報を共有してよい。
【0034】
また、人材紹介支援装置1は、求人情報について、例えば、上述した所定要件により、コンサルタント端末装置20aからアクセス可能(すなわち、コンサルタントAに求人を公開する)とし、コンサルタント端末装置20bからはアクセス不可能(すなわち、コンサルタントBに求人を公開しない)としてもよい。
【0035】
雇用者端末装置10は、例えば、人材の採用を所望する雇用者(例えば、企業の人事担当の社員)が使用する端末装置である。雇用者は、雇用者端末装置10を操作して、求人情報を人材紹介支援装置1に送信したり、コンサルタントのスコアを確認したり、求人情報に対してレコメンドされるコンサルタントを確認したりする。雇用者端末装置10は、有線又は無線通信を行うための通信インターフェースを備えていてよい。なお、雇用者端末装置10は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0036】
コンサルタント端末装置20は、人材紹介をするコンサルタントが使用する端末装置である。例えば、コンサルタントAは、コンサルタント端末装置20aを操作して、求人情報にアクセスし、当該求人情報が示す求人を確認する。このように、各コンサルタントは、コンサルタント端末装置20を操作して、人材紹介支援装置1を介して雇用者と人材紹介に関する情報をやり取りする。
【0037】
コンサルタント端末装置20は、有線又は無線通信を行うための通信インターフェースを備えていてよい。なお、コンサルタント端末装置20は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0038】
<機能部構成>
図2は、本発明の一実施形態に係る人材紹介支援装置1の、機能部の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、人材紹介支援装置1は、機能的に、
図1に示す雇用者端末装置10及びコンサルタント端末装置20と各種情報を送受信する通信部11と、本実施形態における各種処理を制御する制御部12と、各種処理を実行するための情報又は各種処理の実行結果を示す情報を記録する記録部13と、を備える。
【0039】
なお、人材紹介支援装置1は、例えばコンピュータシステムで構成されるサーバ装置、又は、クラウドサーバ等によって構成され、ソフトウェアプログラムによって実装される。また、当該プログラムは、例えば、所定のネットワークを介して、人材紹介支援装置1の外部からダウンロードされて提供されてもよいし、又は、CD-ROMやDVD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な各種の情報記録媒体によって提供されてもよい。
【0040】
制御部12は、機能的に、評価登録部121と、実施状況情報取得部122と、スコア算出部123と、求人情報取得部124と、判定部125と、同意情報取得部126と、表示処理部127と、アカウント生成部128と、を備える。以下、各機能部について説明する。
【0041】
図3は、本発明の一実施形態に係る、コンサルタントのスコア算出処理の概要の一例を説明する概念図である。
【0042】
評価登録部121は、雇用者が入力した、コンサルタントの人材紹介に対する評価を登録する。コンサルタントの評価は、例えば、雇用者が雇用者端末装置10を操作して、コンサルタントごとの人材紹介に対して、所定の評価入力画面(不図示)において入力される。評価は、例えば、コンサルタントが紹介した候補者に対して実施した選考(書類選考や面接選考を含む)等に鑑みて、雇用者がコンサルタントを評価するものであってよい。評価の入力方法は、任意である。例えば、雇用者が、評価入力画面で星マークの数(1から5まで等)で表現する等の多段階評価であってよい。その他、入力手法は多段階評価に限定されず、テキスト入力や音声入力であってもよい。
【0043】
また、評価登録部121は、雇用者が候補者に対して実施する選考の内容に応じて、又は、選考の結果に応じて、コンサルタントの人材紹介に対する評価を自動的に算出して登録してもよい。選考の内容は、例えば、雇用者が、コンサルタントが紹介した候補者を選考する際の、「社風・文化がマッチしているか」、「人物像・人間性がマッチしているか」、「経験・スキルがマッチしているか」等に関する所感に基づいてよい。選考の結果は、例えば、あるコンサルタントが候補者を紹介したときの平均選考通過率が、他のコンサルタントが紹介したときの平均選考通過率に比べて高いか・低いかという情報に基づいてよい。
【0044】
また、評価登録部121は、上述した複数の評価方法によって算出された評価点を組み合わせて、総合的に評価を算出し、登録してもよい。
【0045】
評価登録部121は、コンサルタントごとに登録した評価を、
図2に示す記録部13に評価情報131として記録してよい。
【0046】
実施状況情報取得部122は、人材紹介支援システム100におけるコンサルタントの過去のアクションに関する情報である実施状況情報を取得する。実施状況情報は、例えば、記録部13に実施状況情報132として記録されていてよい。
【0047】
過去のアクションとは、例えば、人材紹介支援システム100において、システム上のデータから把握可能な、コンサルタントの人材紹介に関する活動実績を指す。
【0048】
過去のアクションは、
図3に示すように、「アクティブ度」、「対応スピード」、「対応品質」等に分類し得るが、このような項目に限られず、人材紹介支援システム100で取得できるデータから把握できるコンサルタントの活動実績であればよい。
【0049】
実施状況情報取得部122は、例えば、記録部13から実施状況情報を取得する。例えば、「対応スピード」に関する情報は、ある求人情報に関してコンサルタントが行う、雇用者と候補者との面談の日程調整に関するメッセージの送受信のスピードに関する情報を含む。例えば、送受信のスピードが速いコンサルタントは、送受信のスピードが遅いコンサルタントに比べて相対的に高いパラメータを得る。
【0050】
また、例えば、「対応品質」に関する情報として、コンサルタントが紹介した候補者の内定率の情報を含んでよい。内定率は、例えば、コンサルタントが紹介した候補者の数と、実際に内定を受けた候補者の数との割合(%)でよい。例えば、内定率の高いコンサルタントは、内定率の低いコンサルタントに比べて相対的に高いパラメータを得る。
【0051】
また、実施状況情報は、評価登録部121における評価登録のために用いられてもよい。この場合、評価登録部121は、実施状況情報取得部122で取得した実施状況情報に基づいて各評価を登録してもよい。
【0052】
例えば、評価登録部121は、過去のある期間において、コンサルタントAが担当した一以上の求人の採用成功率について、同時期に全コンサルタントのそれぞれが担当した一以上の求人の採用成功率の平均と比較し、コンサルタントAの採用成功率が高い場合には、評価を登録する際、各評価のパラメータが、他のコンサルタントよりも相対的に高く算出されるようにしてもよい。
【0053】
このように、評価登録部121が登録する評価は、雇用者の操作入力によって登録される情報にのみ基づくのではなく、過去のアクション(すなわち、システム上で把握できる活動実績)にも基づいて評価を登録することが可能になるため、算出されるスコアに信憑性を持たせることが可能になる。
【0054】
スコア算出部123は、
図3に示すように、評価登録部121により登録された各評価、及び、実施状況情報取得部122が取得した実施状況情報(過去のアクション)、のうち少なくとも1つに基づいて、コンサルタントごとに、スコアを算出する。
【0055】
スコア算出部123は、例えば、以下の式に示すようなスコア算出関数を用いてスコアを算出してよい。
【0056】
[式]
C=α-a*e+b*x1+c*x2+d*x3+…
ここで、Cは、スコアであり、eは、コンサルタントの評価である。x1、x2、x3…は、スコアに影響を与える非評価要素であり、登録されたコンサルタントの評価に関する情報とは異なる情報である。
【0057】
すなわち、x1、x2、x3…は、例えば、上記した実施状況情報取得部122が取得する、実施状況情報に関するパラメータである。当該パラメータは、上記式に適用可能な形式で規定されていればよく、各パラメータの数値は絶対値でもよいし、又は、人材紹介支援システム100に登録された全雇用者もしくは全クライアントの数等で正規化された値でもよい。
【0058】
スコア算出部123は、各パラメータ(α,a,b,c,d…)に関して、予め定められた値等を用いたスコア算出関数を採用して、スコアを算出してよい。また、スコア算出部123は、過去のデータ(C,e,x1,x2,x3…,)を収集し、上記式に当てはめた上で、回帰分析等により適合するパラメータ(α,a,b,c,d…)を求めてスコア算出関数を生成してもよい。なお、スコア算出関数は、上記式に限らず、スコアと、コンサルタントの評価との関係を規定する他の関数又は関係式等を含んでもよい。
【0059】
スコア算出部123がコンサルタントごとにスコアを算出すると、記録部13は、スコア情報133として、コンサルタントごとに関連付けてスコアを記録してよい。
【0060】
求人情報取得部124は、例えば、雇用者端末装置10から送付される、求人情報を取得する。
【0061】
求人情報は、求人を示す情報であって、例えば、「企業名」、「勤務地」等の基本的な情報や、「必要な経歴」、「保有資格」等の、候補者に求められる要件の情報を含む。すなわち、求人情報は、求人に含まれ得る様々な情報を含んでよい。
【0062】
求人情報は、雇用者が人材紹介支援システム100に登録する求人を示す情報である。
図4のD111は、求人情報の一例を示す。求人情報は、例えば、ポジションDa、募集背景Db、特徴Dc、採用人数Dd、配属部署De、配属部署詳細Df、雇用形態Dg、試用期間Dh、職種Di、職業Dj、職務内容Dkを含む。ポジションDaは、求人の職務内容を表す役職名を示す項目である。募集背景Dbは、ポジションを設けた理由等を示す項目である。特徴Dcは、その求人の特記事項を示す項目である。例えば、「業界未経験可」、「産休育休実績有」等、求人情報を確認するコンサルタントが、該当する候補者を検索するための情報が含まれてよい。採用人数Ddは、求人で募集する人員の数を示す項目である。配属部署Deは、採用された場合に予定される配属部署を示す項目である。配属部署詳細Dfは、配属部署における人員の構成等を示す項目である。例えば、求人情報を確認するコンサルタントに、職場の様子を伝えるための情報が含まれてよい。雇用形態Dgは、「正社員」、「契約社員」、「業務委託」等、採用された場合の雇用契約の種類を示す項目である。試用期間Dhは、採用された後に試用期間がある場合の期間を示す項目である。試用期間は、設けられる場合もあるし、設けられない場合もある。職種Diは、ポジションの職種を示す項目である。職業Djは、ポジションに与えられているミッションや、配属先での役割等が含まれる項目である。その他、ポジションを担当するための資格要件(弁護士、弁理士等)が記載されていてもよい。職務内容Dkは、ポジションに就いた場合に生じるタスク、業務上取り扱う商品や情報を含む項目である。例えば、求人情報を確認するコンサルタントが、ポジションに必要なスキルやワークライフバランスをイメージしやすくする情報が含まれてよい。
【0063】
また、図示していないが、求人情報D111は、求人情報が非公開求人であるか否かの属性を示す情報を含んでいてもよい。求人情報が非公開の属性を有する場合、例えば、対応する求人の求人情報はコンサルタントが通常アクセスすることが出来ないようにしてもよい。
【0064】
判定部125は、雇用者が登録した求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを判定する機能部である。
【0065】
判定部125は、取得した求人情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する求人情報(以下、「過去求人情報」という。)と、に基づいて、取得した求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを判定してよい。
【0066】
判定部125は、例えば、求人情報と、過去求人情報と、のそれぞれの内容の一致度合いに基づいて、過去求人情報に紐づく複数のコンサルタントのうち、取得した求人情報と同様の内容の求人を取り扱った実績のあるコンサルタントを、求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントとして判定してよい。コンサルタントは、複数該当するものが判定されてよい。
【0067】
過去求人情報は、人材紹介支援システム100において、過去に採用が成立した求人の情報として、記録部13に過去求人情報134として記録されていてよい。
【0068】
過去求人情報は、過去の各求人について、人材紹介を担当したコンサルタントを示す情報を少なくとも含む。その他、過去求人情報は、求人情報と同様の項目を含んでいてよい。
【0069】
ここで、判定部125が、求人情報と、過去求人情報の内容の一致度合いに基づいて、求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを判定する仕組みの概要を説明する。内容の一致度合いは、例えば、言語モデルを用いて求められてよい。
【0070】
言語モデルは、例えば、取得する求人情報、及び、複数の過去求人情報に含まれている、求人の各項目のデータのテキストから、候補者を採用するための条件を示すテキストをいくつか出力する。
【0071】
候補者を採用するための条件とは、求められる経験やスキル、言語能力、取得資格等、採用されるためのハードルを示すものであってもよいし、ポジションの名称、勤務地、雇用形態といった求人の情報として基本的なものであってもよい。出力されるテキストは、例えば、求人情報に含まれる複数の単語をグルーピングしたものでもよいし、求人情報に含まれる複数の単語から予測される単語であってもよい。
【0072】
言語モデルは、過去求人情報に含まれるテキストと、出力されるテキストとを教師データとして学習されたモデルであってよい。
【0073】
言語モデルは、例えば、取得した求人情報から、求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す情報(以下、「第1条件情報」という。)を出力する。また、言語モデルは、複数の過去求人情報から、各過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す情報(以下、「第2条件情報」という。)を出力する。
【0074】
判定部125は、出力された第1条件情報と、第2条件情報と、の内容を比較して、例えば、第1条件情報と最も一致する第2条件情報を含んでいる過去求人情報を特定し、特定された過去求人情報に関連付けられているコンサルタントの情報を特定する。
【0075】
また、判定部125は、例えば、第1条件情報と、第2条件情報と、のテキスト情報がどれくらい一致しているかを%(パーセント)で出力してもよいし、第1位条件情報と、第2条件情報と、のテキスト情報を比較して、一致するキーワードが何語あるか出力してもよい。
【0076】
また、判定部125は、レコメンドされるコンサルタントを、1以上判定してもよい。例えば、第1条件情報と、第2条件情報と、の一致度合いについて、上位1から5までのコンサルタントを判定してもよい。
【0077】
このように、判定部125は、求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを判定する。これにより、雇用者が登録する求人について、過去に同様の求人で成約実績があるコンサルタントを特定し、レコメンドすることができる。
【0078】
また、判定部125は、求人情報に非公開であることを示す情報を含んでいる場合、スコア算出部123が算出したスコアに基づいて、当該求人情報に対応する非公開求人の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを判定してもよい。
【0079】
非公開求人は、雇用者が、対応する求人情報を非公開に設定した場合に、限定的に公開される求人であってよい。例えば、雇用者は、「海外経験の有無」や「学歴(バックグラウンド)」等の情報を求人情報に含めており、そのような情報を含む求人情報を非公開にすると判断する。求人情報を非公開にするか否かの基準は、雇用者の判断で設けられてよい。
【0080】
このように、判定部125は、非公開求人について、スコアの高いコンサルタントを公開先としてレコメンドする判定をする。これにより、雇用者は、質の高い、信用できるコンサルタントにのみ求人情報を公開して、採用活動を行うことができる。
【0081】
また、判定部125は、実施状況情報取得部122が取得する実施状況情報に基づいて、非公開求人の求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを判定してもよい。例えば、判定部125は、過去求人情報を複数参照して、過去の特定の期間(例えば、直近3ヶ月)に、採用(又は、内定)を所定の件数成立させたコンサルタントを、当該求人情報の公開先にレコメンドするコンサルタントとして判定してもよい。また、判定部125は、当該判定の際、スコア算出部123が算出したスコア情報も併せて確認し、上述の条件を満たし、かつスコアが上位のコンサルタントをレコメンドする判定をしてもよい。
【0082】
また、判定部125は、非公開求人の求人情報について、人材紹介を行うための規約に同意しているコンサルタントのみを公開先としてレコメンドする判定をしてもよい。
【0083】
「規約に同意しているコンサルタント」とは、例えば、コンサルタント端末装置20を操作して、非公開求人の取り扱いに関する規約に同意する操作入力をした上で、当該求人情報にアクセスしているコンサルタントを指す。
【0084】
規約とは、例えば、「求人情報が非公開であること」、「非公開求人について人材紹介をする際は、秘密裏に人材紹介を行うこと」等、人材紹介支援システム100で非公開求人を取り扱うコンサルタントが約束しなければならないルールをいう。
【0085】
例えば、コンサルタントAは、コンサルタント端末装置20aを操作して、操作画面で、当該規約に同意する「同意ボタン」をクリックする等により、当該規約に同意していることを示す情報(以下、「第1同意情報」という。)を送信する。
【0086】
判定部125は、第1同意情報をコンサルタント端末装置20aから取得した場合、雇用者が登録した非公開求人の求人情報の公開先として、コンサルタントAをレコメンドする判定をしてもよい。
【0087】
第1同意情報は、例えば、コンサルタント端末装置20から当該情報を取得するための機能部(同意情報取得部126)が取得してよい。
【0088】
これにより、求人情報が非公開の属性を持つ求人を掲載する際、非公開求人の取り扱いに関するルールに同意したコンサルタントのみがレコメンドされるので、雇用者は安心して求人情報の公開先を選ぶことができる。
【0089】
また、判定部125は、人材紹介支援システム100において、コンサルタントの人材紹介を支援するサービス(以下、「有料プラン」という。)の利用費を支出しているコンサルタントのうち、有料プランを活用して人材紹介を行うための規約に同意しているコンサルタントのみを、求人情報の公開先としてレコメンドする判定をしてもよい。
【0090】
有料プランとは、例えば、人材紹介支援システム100を利用するコンサルタントが、人材紹介支援システム100を提供する提供主体に相応の料金を支払い、人材紹介支援装置1を介した人材紹介に関して、支援を受けることができるサービスを含む。
【0091】
有料プランは、例えば、人材紹介支援システム100を利用するために、人材紹介支援装置1にアクセスするためのアカウントについて、同時にアクセス可能な端末数を増やす機能や、1ヶ月に閲覧可能な求人情報の数を追加する機能や、他のコンサルタントより優先的に求人情報を閲覧する機能等であってよい。また、有料プランは、人材紹介支援システム100を利用するために複数用意されている、基本の月額利用料に上乗せの料金を追加してグレードを変える料金体系を含んでいてもよい。
【0092】
この場合の「規約」とは、例えば、「有料プランを利用して人材紹介に関するシステム上の支援を受けること」、「有料プランを利用して、採用を成立させることを目指して人材紹介を行うこと」等、有料プランの料金を支払ったうえで、有料プランを活用して人材紹介を行うコンサルタントが約束しなければならないルールをいう。
【0093】
例えば、コンサルタントAは、コンサルタント端末装置20aを操作して、操作画面で、当該規約に同意する「同意ボタン」をクリックする等により、当該規約に同意していることを示す情報(以下、「第2同意情報」という。)を送信する。
【0094】
判定部125は、第2同意情報をコンサルタント端末装置20aから取得した場合、第2同意情報と、人材紹介を支援するサービスの利用費の支出をしているコンサルタントAの情報と、に基づいて、求人情報の公開先の候補として、コンサルタントAをレコメンドする判定をしてよい。第2同意情報は、例えば、上述した同意情報取得部126が取得してよい。
【0095】
これにより、雇用者が登録する求人情報に関連付けてレコメンドされるコンサルタントは、有料プランを利用し、所定要件を満たすコンサルタントがレコメンドされるため、雇用者にとって、積極的に人材紹介を行うことが期待できるコンサルタントに対して、求人情報を公開することができる。
【0096】
表示処理部127は、例えば、判定部125が求人情報の公開先としてレコメンドするコンサルタントを判定した場合、当該コンサルタントを、雇用者が操作する求人情報入力画面において、求人情報に関連付けて表示する機能部である。
【0097】
以下で、表示処理部127がコンサルタントの情報を表示する処理の概要について説明する。
図5は、雇用者が操作して求人情報を入力する画面(求人情報入力画面G1)の一例を示す図である。
【0098】
雇用者は、例えば、雇用者端末装置10を用いて人材紹介支援装置1にアクセスし、求人情報入力画面G1を見ながら、操作入力によって所定の求人情報を登録する。
図5のG1に示すように、求人Xに対応する求人情報を入力する。
【0099】
雇用者は、求人情報を入力して求人Xを作成した後、求人情報入力画面G1の(a)で示す、求人Xの公開先のコンサルタントをレコメンドするためのオブジェクト(例えば、ボタン表示)に対し、クリックやタップ等の操作入力を行う。
【0100】
そうすると、求人情報入力画面G1の(b)に示すように、求人Xの公開先として候補となるコンサルタントを表示する。コンサルタントの表示は、例えば、候補とする根拠を「レコメンド理由」として、コンサルタントに関連付けて表示してよい。レコメンド理由は、上述したように、判定部125がレコメンドするコンサルタントを判定する際に用いられた判定ロジックを示すものであってよい。また、レコメンド理由は、上述した判定部125の判定ロジックに限定されない。
【0101】
また、表示処理部127は、
図5の(b)に示すように、公開先としてレコメンドするコンサルタントを複数表示してもよい。なお、コンサルタントの表示処理は、オブジェクトに対する雇用者の操作入力によって開始されることを一例として記載したが、これに限られず、例えば、求人情報入力画面で雇用者が求人情報を入力している途中で、入力されている情報に基づいて、リアルタイムにレコメンドされるコンサルタントを画面に表示してもよい。
【0102】
次に、アカウント生成部128について説明する。アカウント生成部128は、特定のコンサルタントが人材紹介支援装置1にアクセスするための、人材紹介支援システム100のアカウントを生成する処理を実行する機能部である。
【0103】
アカウント生成部128は、例えば、雇用者端末装置10から、特定のコンサルタントのためのアカウントを生成する要求(以下、「アカウント生成要求」という。)を取得した場合、当該アカウントを生成する処理を実行する。
【0104】
アカウントは、コンサルタントが人材紹介支援装置1にアクセスするための基本情報(ユーザID、パスワード等)である。アカウント生成要求は、例えば、雇用者が雇用者端末装置10を操作して、操作画面に表示される「コンサルタントのアカウントを生成する」等のオブジェクトに対する操作入力によって、人材紹介支援装置1に送信されてよい。
【0105】
アカウントを生成する特定のコンサルタントは、人材紹介支援システム100を利用するアカウントを未だ保有していないコンサルタントであってもよいし、既にアカウントを持っているコンサルタントであってもよい。その場合、コンサルタントは、生成されたアカウントを複数保有してもよい。
【0106】
また、アカウント生成部128は、アカウント生成要求に基づき、対象のコンサルタントが自らの情報(ユーザID、パスワード等)を入力してアカウントを作成する画面(アカウント作成画面)にアクセスするためのURLを生成してもよい。当該URLは、コンサルタント端末装置20に送付されてよい。
【0107】
アカウント生成部128は、コンサルタントの操作入力に基づいて、コンサルタント端末装置20から、アカウント情報(ユーザID、パスワード、その他所定要件に関する情報を含む)を取得し、アカウント情報に基づいて、当該コンサルタントのアカウントを生成する。
【0108】
アカウント作成画面は、アカウント作成のための基本情報に加えて、雇用者とコンサルタント間で締結される、人材紹介契約(求人に対して候補者を紹介する契約)に関する、雇用者とコンサルタント間の調整事項を含んでいてよい。換言すると、調整事項は、雇用者とコンサルタント間で人材紹介契約を締結するための所定要件である。
【0109】
所定要件は、人材紹介手数料を含んでいてよい。人材紹介手数料は、例えば、採用が成立した場合に支払われる、当該ポジションの年収の所定の割合の金額であってよい。
【0110】
また、所定要件は、採用が成立した後に早期退職が生じた場合の返金に関するルールを含んでいてもよい。
【0111】
早期退職に伴う返金に関するルール(以下、「返金ルール」という。)は、例えば、コンサルタントが求人に紹介した候補者が、採用された後の一定期間内に自己都合で退職した場合、その期間の長さ(あるいは短さ)に応じて、人材紹介手数料の所定の割合で返金するものが含まれる。その他、人材紹介契約で定められる返金ルールであればよく、このようなルールに限られない。
【0112】
また、所定要件は、コンサルタントは、アカウント生成要求を送付した雇用者との間でのみ人材紹介を行うという要件を含んでいてもよい。また、この要件下で生成したアカウントは、当該アカウントを使用するコンサルタントが、人材紹介支援システム100において、当該アカウントのアカウント生成要求を送付した雇用者にのみ人材紹介ができるように、アクセス制御されてもよい。これにより、対応するアカウントを利用すると、当該コンサルタントは雇用者の専任として活動することが可能となる。
【0113】
また、所定要件は、アカウント生成要求において、予めパラメータが固定(コンサルタントが変更不可能)になっていてもよい。また、所定要件は、アカウント生成画面において、所定の範囲内でパラメータをコンサルタントが調整可能となっていてもよい。これにより、人材紹介契約を締結する際、所定要件を加味した上でアカウントを生成することができ、コンサルタントとの、当該所定要件に関する調整の手間を省くことができる。
【0114】
所定要件は、例えば、コンサルタントのスコアを考慮して設けられてもよい。例えば、スコアが高いコンサルタントの場合、人材紹介手数料の料率が高く設定されたり、返金ルールの金額が低く設定されたりしてもよい。また、スコアの高低に応じて、パラメータの調整範囲が変動するようにしてもよい。これにより、アカウントを生成する際の人材紹介契約の内容の調整について、コンサルタントのスコアを考慮する仕組みを提供でき、雇用者とコンサルタントとの調整を柔軟にし、また、質の高いコンサルタントを支援する仕組みを提供できる。
【0115】
その他、所定要件は、人材紹介契約を締結する際に考慮される項目であればよく、上述したものに限られない。
【0116】
記録部13は、各種情報を記録する。
図2に示すように、記録部13は、例えば、評価登録部121によって登録される評価に関する情報を、評価情報131として記録してよい。また、記録部13は、実施状況情報取得部122が取得した実施状況に関する情報を、実施状況情報132として記録してもよい。また、記録部13は、スコア算出部123が算出したスコアを、コンサルタントごとに、スコア情報133として記録してもよい。また、記録部13は、過去の求人情報に関する過去求人情報134を記録していてもよい。
【0117】
<レコメンドされるコンサルタントの表示処理>
図6を参照して、本発明の一実施形態に係る、求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを表示する処理の一例を説明する。
図6は、当該処理の一例を示すフローチャートである。
【0118】
前提として、レコメンドされるコンサルタントを表示する処理において、例えばネットワークの所定のサイト又は記録媒体から、当該処理を含む人材紹介支援アプリケーションソフトウェアをダウンロードし、
図1に示す人材紹介支援装置1に実行可能なように保存しておく。そして、人材紹介支援アプリケーションソフトウェアの実行が指示されると、当該ソフトウェアに基づくプログラム動作が開始する。なお、雇用者端末装置10及びコンサルタント端末装置20においても、人材紹介支援システム100の要素として適切に作動するように事前に当該ソフトウェアを実行する。
【0119】
人材紹介支援装置1は、雇用者端末装置10から、求人情報を取得する(ステップS11)。求人情報は、第1条件情報を含んでいてよい。また、求人情報は、当該求人が非公開求人であることを示す情報を含んでいてよい。
【0120】
人材紹介支援装置1は、第1条件情報と、過去求人情報の第2条件情報と、の内容の一致度合いに基づいて、取得した求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを判定する(ステップS12)。なお、人材紹介支援装置1がコンサルタントを判定する際、上述したコンサルタントごとのスコアに基づいて判定してもよい。また、実施状況情報に基づいて判定してもよい。その他、第1同意情報に基づいてもよいし、第2同意情報に基づいてもよい。
【0121】
人材紹介支援装置1は、雇用者端末装置10に対する雇用者の操作入力に基づいて、求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを表示する要求を取得する(ステップS13)。
【0122】
人材紹介支援装置1は、求人情報の公開先としてレコメンドされるコンサルタントを、雇用者端末装置10の表示部に、当該求人情報に関連付けて表示する(ステップS14)。このとき、人材紹介支援装置1は、当該コンサルタントを求人情報の公開先としてレコメンドされる根拠を、コンサルタントを示す情報と関連付けて表示してもよい。
【0123】
このように、人材紹介支援装置1は、雇用者が登録する求人について、公開するコンサルタントをレコメンドする。これにより、雇用者は、登録する求人の内容に応じて、より適切なコンサルタントを確認することができ、雇用者が「どのコンサルタントを利用するか(どのコンサルタントに求人を公開するか)」判断することを補助することができる。すなわち、雇用者にとって、求人ごとの採用活動の質を向上させることができる。
【0124】
<アカウント発行処理>
図7を参照して、本発明の一実施形態に係る、特定のコンサルタントが人材紹介支援装置1にアクセスするためのアカウントを生成する処理の一例を説明する。
図7は、当該処理の一例を示すフローチャートである。
【0125】
人材紹介支援装置1は、雇用者の操作入力に基づき、雇用者端末装置10から、アカウント生成要求を取得する(ステップS21)。
【0126】
人材紹介支援装置1は、アカウント作成画面にアクセスするためのURLを作成し、コンサルタント端末装置20に送付する(ステップS22)。なお、アカウントを作成する際、雇用者とコンサルタントが人材紹介支援システム100を介して人材紹介契約を締結することを要件とし、さらに、当該契約を締結するための所定要件が設けられていてよい。
【0127】
人材紹介支援装置1は、アカウント作成画面におけるコンサルタントの操作入力に基づき、コンサルタント端末装置20からアカウント情報を取得する(ステップS23)。
【0128】
人材紹介支援装置1は、当該アカウントを作成する(ステップS24)。
【0129】
これにより、雇用者と人材紹介契約を結ぶことを条件に、人材紹介支援システム100を利用可能な、新たなコンサルタント用のアカウントを追加できる。また、アカウント作成のための所定要件が設けられていてもよく、コンサルタントと雇用者との契約時の調整の手間を削減することができる。
【0130】
<第1の変形例>
以下で、本発明の一態様に係る人材紹介支援装置1の変形例について説明する。上述した人材紹介支援装置1の構成と異なる構成についてのみ説明することとし、特に言及しない場合は上述した人材紹介支援装置1と同様であるものとする。
【0131】
変形例に係る人材紹介支援装置1は、例えば、入力される求人情報に、求人に含まれる文言として望ましくないもの(以下、「注意ワード」)が含まれる場合、求人情報の入力画面において、入力された注意ワードを表示部に表示する。
【0132】
注意ワードとは、例えば、求人に含まれる表現として望ましくない表記、表示、文言等を指す。注意ワードは、男女雇用機会均等法や雇用対策法で規定されている、性差別表現や年連差別表現を含む。例えば、「主婦歓迎」という表現は、禁止されているため(「主婦(夫)歓迎」なら可)、注意ワードに該当する。
【0133】
また、注意ワードは、法律に基づく文言に限られず、例えば、雇用者、又は、コンサルタントが独自の判断で望ましくないものとして認識しているものを含んでいてもよい。
【0134】
表示処理部127は、例えば、記録部13に記憶されている、複数の注意ワードを格納している注意ワード情報135を参照し、求人情報入力画面において、雇用者が入力した求人情報に、注意ワードに該当する文言が含まれている場合は、当該文言が注意ワードに該当する可能性があることを示す。入力された文言が注意ワードであることを示す態様は、注意ワードが入力されている可能性があることを示すものであればよく、例えば、当該文言を太字で強調表示してもよいし、当該文言に対して吹き出しを設けて注意ワードのいずれに該当するか示してもよい。
【0135】
これにより、雇用者は、入力する求人情報に望ましくない文言が用いられていないか、比較的容易に確認することができる。なお、注意ワードである文言を雇用者が認識しても、禁止の適用除外となる場合もあるため、実際にその文言を修正するかどうかは、雇用者が最終的に判断すればよい。
【0136】
<第2の変形例>
次に、本発明の一態様に係る人材紹介支援装置1の第2の変形例について説明する。上述した人材紹介支援装置1の構成と異なる構成についてのみ説明することとし、特に言及しない場合は上述した人材紹介支援装置1と同様であるものとする。
【0137】
第2の変形例に係る人材紹介支援装置は、例えば、入力される求人情報の内容に応じて、想定される当該求人の年収を表示部に表示する。
【0138】
表示処理部127は、例えば、入力される求人情報と同様の過去求人情報がある場合には、当該過去求人情報に含まれる年収の情報を参考にして、入力される求人情報に応じた適切な年収として、当該求人情報に関連付けて表示する。
【0139】
求人情報と過去求人情報とが同様であることは、例えば、各情報の内容であるポジション名、仕事内容等が一致、又は、近似していることをいう。
【0140】
表示処理部127は、例えば、入力される求人情報のポジションについて、第1条件情報と、第2条件情報を参照して、同様のポジションで募集している求人に登録されている年収の平均値を、当該求人情報に関連付けて表示してよい。また、表示する年収の情報は、複数の過去求人情報の平均値に限られず、複数の過去求人情報の中の最大値、又は、最小値であってもよい。また表示処理部127は、同様のポジションであっても、第1条件情報が第2条件情報に対してハードルが高いものであれば、関連付けて表示する年収を過去求人情報に比べて高額にしてもよい。
【0141】
これにより、入力される求人情報に応じて、年収の金額を関連付けて表示することができ、雇用者は、入力する求人情報に対応するポジションの相場の年収を意識しながら求人を作成することができる。
【0142】
<他の実施形態>
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良(例えば、各実施形態を組み合わせること、各実施形態の一部の構成を省略すること)され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0143】
スコア算出において、学習アルゴリズムを備えてもよい。人材紹介支援装置1は、例えば、
図3に示す「インプット」(例えば、登録された評価、又は、取得したアクション情報の少なくとも一方)と「アウトプット」(例えば、算出されたスコア)と関連付けて教師データ(学習用データ)として用いて、上記式に係るスコア算出関数を学習させる。人材紹介支援装置1は、スコア算出関数に関する学習モデルを生成してもよい。人材紹介支援装置1は、生成された学習モデルを用いてスコアを算出してもよい。人材紹介支援装置1は、生成された学習モデルを用いて算出した結果を含む学習用データを用いた第2学習によって、定期的に、又は任意のタイミングで、学習モデルを強化(更新)してもよい。なお、人材紹介支援装置1は、例えば、畳み込みニューラルネットワーク、つまりCNN(Convolutional Neural Network)を含むネットワーク構造から学習モデルを生成してもよい。人材紹介支援装置1は、CNNに加えて、例えば、リカレントニューラルネットワーク、つまりRNN(Recurrent Neural Network)がさらに結合されたネットワーク構造を備えてもよい。なお、ネットワーク構造は上記以外の構成を採用してもよい。また、ニューラルネットワークについても、CNN及びRNN以外のニューラルネットワークを採用してもよい。
【0144】
記録される評価情報は、例えば、人材紹介支援システム100の提供主体の事業者(以下、「運営者」という。)が、コンサルタントを評価したものを含んでもよい。すなわち、雇用者のみではなく、人材紹介支援システム100の運営者の評価も加味して、コンサルタントのスコアが算出されてもよい。運営者は、端末装置から人材紹介支援装置1にアクセスし、あるコンサルタントの評価入力画面(不図示)において、当該コンサルタントを評価する情報を入力してよい。評価の入力は、運営者による操作入力(手動)であってもよいし、自動であってもよい。手動である場合には、例えば、評価入力画面で、運営者が操作入力によって「システム使用料の支払いに問題ないか」、「返金ルールの順守はできているか」、「システムの利用頻度はどれくらいか」等、人材紹介支援システムの運営者の観点からコンサルタントを評価するものであってよい。自動である場合には、例えば、
図3の実施状況情報に基づき、「アクティブ度」、「対応スピード」、「対応品質」を評価してもよい。これにより、運営者の立場の評価をコンサルタントの評価に含めることができ、雇用者やシステム利用の観点のみではなく、運営者が独自にコンサルタントを評価することが可能となり、雇用者とコンサルタントの求人情報の連携をより活性化することが可能となる。
【0145】
<まとめ>
人材紹介支援装置1は、雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得する求人情報取得部124と、求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定する判定部125と、候補となる人材紹介者を示す情報と、人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、求人情報に関連付けて表示する表示処理部127と、を備える。
【0146】
これにより、求人情報の内容と同様の求人に実績があるコンサルタントに求人情報を公開できる。このように、求人情報の内容に応じたコンサルタントがレコメンドされ、雇用者は、「どのコンサルタントを利用するか」という戦略を立てることでき、雇用者とコンサルタントとの間で行われる人材紹介が促進される。
【0147】
また、人材紹介支援装置1は、雇用者と人材紹介者との間で実施される人材紹介に対する評価を、人材紹介者ごとに登録する評価登録部121と、登録された評価に基づいて、人材紹介者ごとに、人材紹介に関するスコアを算出するスコア算出部123と、をさらに備え、求人情報は、求人情報が非公開であることを示す情報を含み、判定部125は、スコアに基づいて、求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、表示処理部127は、候補となる人材紹介者を示す情報を、求人情報と関連付けて表示する。
【0148】
これにより、雇用者が、登録した求人情報をスコアの高いコンサルタントに公開することが可能となる。
【0149】
また、人材紹介支援装置1は、人材紹介者の人材紹介に関する過去の実施状況を示す実施状況情報を取得する実施状況情報取得部122をさらに備え、判定部125は、過去の特定の期間における実施状況情報に基づき、求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、表示処理部127は、候補となる人材紹介者を示す情報を、求人情報と関連付けて表示する。
【0150】
これにより、雇用者は、過去の所定の期間において所定の実績があるコンサルタントに求人情報を公開することが可能となる。
【0151】
また、人材紹介支援装置1は、人材紹介者の操作入力に基づく、非公開の求人に対して人材紹介を行うための規約へ同意することを示す第1同意情報を取得する同意情報取得部126をさらに備え、判定部125は、第1同意情報に基づいて、求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、表示処理部127は、候補となる人材紹介者を示す情報を、求人情報と関連付けて表示する。
【0152】
これにより、雇用者は、非公開にした求人の求人情報の取り扱いについて、所定の要件を満たしたコンサルタントに求人情報を公開する判断をすることが可能となり、雇用者は安心して求人情報の公開先を選ぶことができる。
【0153】
また、人材紹介支援装置1は、人材紹介を支援するサービスの利用費の支出をしている人材紹介者の操作入力に基づく、サービスを介した求人情報の利用に関する規約へ同意することを示す第2同意情報を取得する同意情報取得部をさらに備え、判定部125は、サービスの利用費の支出をしている人材紹介者の情報と、第2同意情報と、に基づいて、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定し、表示処理部127は、候補となる人材紹介者を示す情報を、前記求人情報と関連付けて表示する。
【0154】
これにより、有料プランを利用しているコンサルタントに対して求人情報を公開する仕組みを提供できる。
【0155】
また、表示処理部127は、求人情報が示す求人に対して候補者を紹介する契約を、所定要件の下、特定の人材紹介者と締結する処理を実行するための操作オブジェクトを表示し、人材紹介支援装置1は、操作オブジェクトに対する操作入力に基づき、特定の人材紹介者が利用可能なアカウントを生成する処理を実行するアカウント生成部128をさらに備え、所定要件は、雇用者によって設定された、雇用者が人材紹介者に支払う紹介手数料の金額を含む。
【0156】
これにより、雇用者はコンサルタントと人材紹介契約の内容の調整と、コンサルタントへのアカウントの発行を行うことができ、雇用者がコンサルタントから人材紹介を受ける機会を得るとともに、契約する内容の調整の手間を省くことを実現することができる。
【0157】
また、表示処理部127は、求人情報に記載されると望ましくない文言の情報である注意ワード情報に基づき、雇用者が操作入力する求人情報に望ましくない文言が含まれる場合、当該文言が用いられていることを表示部に示す。
【0158】
これにより、雇用者は入力する求人情報に問題ある文言が含まれていないか確認しながら求人を登録することを、比較的用意に実現できる。
【0159】
また、表示処理部127は、第2条件情報に基づいて、雇用者が操作入力する求人情報に応じた想定年収の金額を示す情報を、求人情報に関連付けて表示する。
【0160】
これにより、雇用者は、求人で募集するポジションの相場年収を意識しながら求人情報を入力することが可能となる。
【符号の説明】
【0161】
1…人材紹介支援装置、10…雇用者端末装置、20…コンサルタント端末装置、11…通信部、12…制御部、13…記録部、121…評価登録部、122…実施状況情報取得部、123…スコア算出部、124…求人情報取得部、125…判定部、126…同意情報取得部、127…表示処理部、128…アカウント生成部、100…人材紹介支援システム
【要約】
【課題】雇用者と人材紹介者との間において、求人情報の連携を促進する仕組みを提供すること
【解決手段】雇用者の操作入力に基づく、求人に関する求人情報を取得する求人情報取得部と、前記求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第1条件情報と、過去に採用が成立した複数の求人に関する過去求人情報に含まれる、候補者を採用する条件を示す第2条件情報と、の内容の一致の度合いに基づいて、前記複数の求人を担当した複数の人材紹介者のうち、前記求人情報の公開先の候補となる人材紹介者を判定する判定部と、前記候補となる人材紹介者を示す情報と、前記人材紹介者を候補とする根拠を示す情報と、を、前記求人情報に関連付けて表示する表示処理部と、を備える。
【選択図】
図5