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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】装飾粘着テープ保持体
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/10 20060101AFI20240906BHJP
   D04D 9/04 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
G09F3/10 H
D04D9/04
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020161391
(22)【出願日】2020-09-25
(65)【公開番号】P2022054289
(43)【公開日】2022-04-06
【審査請求日】2023-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】399035098
【氏名又は名称】西川コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
(72)【発明者】
【氏名】大谷 幸男
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-071392(JP,A)
【文献】実開昭63-109978(JP,U)
【文献】特開2020-023603(JP,A)
【文献】特開平11-202774(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 3/10
D04D 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装飾粘着テープの第1単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第1単位列が配置されて形成された第1装飾粘着テープ集合体と、
前記第1単位列が貼り付けられる台紙を有し、前記第1装飾粘着テープ集合体を保持する保持具と
から構成される装飾粘着テープ保持体であって、
前記第1単位列が貼り付けられる前記台紙の面には、前記第1単位シールを一時的に保持する第1シール保持層が形成され、
前記第1単位列における前記第1単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第1単位シールの下側の第1単位シールと第1シール保持層の面に跨って貼着され
前記保持具は、前記台紙に連設された折り返し片を有し、
前記折り返し片の前記台紙が連設された側と反対側の端部には他の折り返し片が連設されておらず、
前記折り返し片は、前記台紙の面に貼り付けられた前記第1単位列の前記第1単位シールを押さえ付けるように前記台紙側に折り重ねられていることを特徴とする装飾粘着テープ保持体。
【請求項2】
前記台紙の前記折り返し片が連設された側と反対側には折り返し補助片が連設され、該折り返し補助片は前記折り返し片に折り重ねられていることを特徴とする請求項1記載の装飾粘着テープ保持体。
【請求項3】
前記折り返し片には、前記装飾粘着テープの第2単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第2単位列が配置された第2装飾粘着テープ集合体が形成され、
前記折り返し片の前記台紙に重ねられる面には、前記第2単位シールを一時的に保持する第2シール保持層が形成され、
前記折り返し片に配置された前記第2単位列における前記第2単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第2単位シールの下側の第2単位シールと前記第2シール保持層の面に跨って貼着されていることを特徴とする請求項記載の装飾粘着テープ保持体。
【請求項4】
前記第1単位列は同一の形状の前記第1単位シールから形成され、前記第2単位列は同一の形状の前記第2単位シールから形成され、前記第1単位列を形成する前記第1単位シールの形状と前記第2単位列を形成する前記第2単位シールの形状は異なることを特徴とする請求項3記載の装飾粘着テープ保持体。
【請求項5】
装飾粘着テープの第3単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第3単位列が配置されて形成された第3装飾粘着テープ集合体と、
前記第3単位列が貼り付けられる貼付シートと、
前記第3単位列が貼り付けられる貼付シートを挟み込んで前記第3装飾粘着テープ集合体を保持する保持具と
から構成される装飾粘着テープ保持体であって、
前記第3単位列が貼り付けられる前記貼付シートの面には、前記第3単位シールを一時的に保持する第3シール保持層が形成され、
前記第3単位列における前記第3単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第3単位シールの下側の第3単位シールと第3シール保持層の面に跨って貼着され、
前記保持具は、台紙と該台紙に連設された折り返し片を有し、
前記折り返し片の前記台紙が連設された側と反対側の端部には他の折り返し片が連設されておらず、
前記折り返し片は、前記貼付シートを挟み込んで前記貼付シートの面に貼り付けられた前記第3単位列の前記第3単位シールを押さえ付けるように前記台紙側に折り重ねられていることを特徴とする装飾粘着テープ保持体。
【請求項6】
前記台紙の前記折り返し片が連設された側と反対側には折り返し補助片が連設され、該折り返し補助片は前記折り返し片に折り重ねられていることを特徴とする請求項記載の装飾粘着テープ保持体。
【請求項7】
前記装飾粘着テープ保持体は、さらに、装飾粘着テープの第4単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第4単位列が配置されて形成された第4装飾粘着テープ集合体を有し、
前記貼付シートは、前記第3単位シールに加えて前記第4単位列が貼り付けられる延設貼付シートであり、
前記第4単位列が貼り付けられる前記延設貼付シートの面には、前記第3シール保持層に加えて前記第4単位シールを一時的に保持する第4シール保持層が形成され、
前記第4単位列における前記第4単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第4単位シールの下側の第4単位シールと第4シール保持層の面に跨って貼着され、
前記台紙前記折り返し片に前記延設貼付シート重ねられることを特徴とする請求項記載の装飾粘着テープ保持体。
【請求項8】
前記装飾粘着テープは、テープ基材と該テープ基材の一方の面に積層された粘着層と、前記テープ基材の他方の面に積層された印刷層、該印刷層に積層された表面保護層を備え、前記第1単位シール、前記第2単位シールは、前記装飾粘着テープが型抜きされ、又は、前記装飾粘着テープが所定の長さに切断されて形成されていることを特徴とする請求項3記載の装飾粘着テープ保持体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文房具、被服等の物品に貼り付けて使用される装飾粘着テープを複数枚重ねて保持具で保持した装飾粘着テープ保持体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、塗装用に使用されていた粘着テープの一種であるマスキングテープが、文房具や被服等に貼り付けられる装飾シールとして使用されるようになっている。
この装飾用のマスキングテープ等の粘着テープ(以下「装飾粘着テープ」という。)は、種々の形状・模様の装飾シール(粘着テープの小片)が巻き取られてロール状になったものや、単に装飾模様を施した粘着テープをロール状に巻き取ったもの等、種々の形態ものがあるが、ロール状に巻き取られた粘着テープ等から、粘着テープの小片を剥がして、あるいは、装飾シールの長さに切断する等して、1枚の装飾シール(以下「単位シール」という。)にして、ノート、手帳、ペンケース、定規等の文房具あるいは被服等の任意の位置に貼り付けて使用される。
この場合、装飾粘着テープの使用者は、ロール状の装飾粘着テープを携帯し、ロール状の装飾粘着テープから小片を1枚ずつ剥がしたりあるいは剥がしたテープを適当な長さに切断して得た単位シールを文房具の所望の位置に貼り付けることとなるが、複数種類の単位シールを文房具に貼り付けるには、複数種類のロール状の装飾粘着テープを携帯しなければないないという煩わしさがあった。
【0003】
このため、複数種類の装飾粘着テープをまとめて携帯して使用できるようにした種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1(特開2017-159535号公報)には、粘着テープにセパレーターを貼付してシール状物を形成し、複数のシール状物を重合させてそれらの一側端を簡易糊で貼付して粘着テープ重合体を形成するとともに、複数の絵柄を有する複数の粘着テープ重合体を、好適な位置に並ぶように簡易糊を用いて、紙材により形成された基板に貼付した粘着テープ重合体が開示されている。
しかしながら、特許文献1の粘着テープ重合体においては、シール状物が粘着テープとセパレーターからなるため、使用に当たっては、粘着テープ重合体からシール状物を分離した後、粘着テープからセパレーターを剥がさなければならないという煩わしさがある。
また、特許文献1の粘着テープ重合体では、重合させたシール状物の一側端が簡易糊で貼付され、この粘着テープ重合体の一側端が同じ簡易糊で基板に貼付されているだけであるため、使用者が基板に貼付された粘着テープ重合体を携帯しているとき等、シール状物を使用する前に、シール状物や粘着テープ重合体が基板等から脱落して紛失しやすいという問題がある。
さらに、特許文献1の粘着テープ重合体は、同じ形状・大きさのシール状物を同じ位置に重ねているため、重ねるシール状物の数を増やすと、粘着テープ重合体の厚みが増してかさばり、使用者が携帯しずらくなるという問題がある。
【0004】
次に、特許文献2(特開平7-286146号公報)には、複数本の短い粘着テープを貼着した貼着用カードを、延設された表紙で包装状態にしたカード状粘着テープにおいて、略テレホンカード状の大きさで形成する貼着用カード(1A)部に、カード幅以下の長さを一枚とする短い粘着テープ(2A)の複数枚を重ね合わせて貼着し、短い粘着テープ(2A)端に引き出し片(3)を貼着すると共に、貼着用カード(1A)の一辺に上面カバー(6)と下面カバー(7)を折り曲げ線(10)を介して包装状態になる表紙を延設したカード状粘着テープが開示されている。
しかしながら、特許文献2のカード状粘着テープに使用される粘着テープは、セロハンテープ、両面テープやメンデイングテープ、目地用テープ、荷作りテープ等の事務用品や荷造り用品として用いる粘着テープであって、文房具や被服等に貼り付ける装飾粘着テープではない。
この場合、特許文献2のカード状粘着テープに装飾粘着テープを使用すると、装飾粘着テープ端に引き出し片が貼着されていることから、装飾粘着テープを文房具や被服等に貼り付けたときに、引き出し片が装飾粘着テープの美観を損なうばかりか、引き出し片が他の物品や使用者の身体等に引っかかって、剥がれやすいという問題がある。
また、仮に装飾粘着テープ端に引き出し片が貼着されていないとすると、装飾粘着テープを剥がし難くなるという問題がある。
さらに、特許文献2のカード状粘着テープは、引き出し片が貼着された部分を除いて、同じ大きさ・形状の粘着テープが同じ位置に重ね合わされて貼着されていることから、特許文献1の粘着テープ重合体と同様に、重ねる粘着テープの枚数を増やすと、重ね合わされた粘着テープの厚みが増し、カード状粘着テープがかさばり、使用者が携帯しずらくなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-159535号公報
【文献】特開平7-286146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、文房具、被服等の物品に貼り付けて使用される装飾粘着テープを複数枚重ねて保持具で保持した装飾粘着テープ保持体において、複数種類の装飾粘着テープを多数枚保持でき、使用者が装飾粘着テープを使用する前に保持具から装飾粘着テープが脱落し難く、使用者が保持具から装飾粘着テープを容易に取り出すことができ、重ね合わせる粘着テープの枚数を増やしてもかさばることなく、使用者が携帯しやくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、装飾粘着テープの第1単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第1単位列が配置されて形成された第1装飾粘着テープ集合体と、前記第1単位列が貼り付けられる台紙を有し、前記第1装飾粘着テープ集合体を保持する保持具と
から構成される装飾粘着テープ保持体であって、前記第1単位列が貼り付けられる前記台紙の面には、前記第1単位シールを一時的に保持する第1シール保持層が形成され、前記第1単位列における前記第1単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第1単位シールの下側の第1単位シールと第1シール保持層の面に跨って貼着され、前記保持具は、前記台紙に連設された折り返し片を有し、前記折り返し片の前記台紙が連設された側と反対側の端部には他の折り返し片が連設されておらず、前記折り返し片は、前記台紙の面に貼り付けられた前記第1単位列の前記第1単位シールを押さえ付けるように前記台紙側に折り重ねられている装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【0008】
請求項2の発明は、前記台紙の前記折り返し片が連設された側と反対側には折り返し補助片が連設され、該折り返し補助片は前記折り返し片に折り重ねられている装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【0009】
請求項3の発明は、前記折り返し片には、前記装飾粘着テープの第2単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第2単位列が配置された第2装飾粘着テープ集合体が形成され、前記折り返し片の前記台紙に重ねられる面には、前記第2単位シールを一時的に保持する第2シール保持層が形成され、前記折り返し片に配置された前記第2単位列における前記第2単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第2単位シールの下側の第2単位シールと前記第2シール保持層の面に跨って貼着されている装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【0010】
請求項4の発明は、前記第1単位列は同一の形状の前記第1単位シールから形成され、前記第2単位列は同一の形状の前記第2単位シールから形成され、前記第1単位列を形成する前記第1単位シールの形状と前記第2単位列を形成する前記第2単位シールの形状は異なる装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【0011】
請求項5の発明は、装飾粘着テープの第3単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第3単位列が配置されて形成された第3装飾粘着テープ集合体と、前記第3単位列が貼り付けられる貼付シートと、前記第3単位列が貼り付けられる貼付シートを挟み込んで前記第3装飾粘着テープ集合体を保持する保持具とから構成される装飾粘着テープ保持体であって、前記第3単位列が貼り付けられる前記貼付シートの面には、前記第3単位シールを一時的に保持する第3シール保持層が形成され、前記第3単位列における前記第3単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第3単位シールの下側の第3単位シールと第3シール保持層の面に跨って貼着され、前記保持具は、台紙と該台紙に連設された折り返し片を有し、前記折り返し片の前記台紙が連設された側と反対側の端部には他の折り返し片が連設されておらず、前記折り返し片は、前記貼付シートを挟み込んで前記貼付シートの面に貼り付けられた前記第3単位列の前記第3単位シールを押さえ付けるように前記台紙側に折り重ねられている装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【0012】
請求項6の発明は、前記台紙の前記折り返し片が連設された側と反対側には折り返し補助片が連設され、該折り返し補助片は前記折り返し片に折り重ねられている装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【0013】
請求項7の発明は、前記装飾粘着テープ保持体は、さらに、装飾粘着テープの第4単位シールが重ね合わされて形成された装飾粘着テープの第4単位列が配置されて形成された第4装飾粘着テープ集合体を有し、前記貼付シートは、前記第3単位シールに加えて前記第4単位列が貼り付けられる延設貼付シートであり、前記第4単位列が貼り付けられる前記延設貼付シートの面には、前記第3シール保持層に加えて前記第4単位シールを一時的に保持する第4シール保持層が形成され、前記第4単位列における前記第4単位シールは、さしみ状に重ね合わされ、前記第4単位シールの下側の第4単位シールと第4シール保持層の面に跨って貼着され、前記台紙前記折り返し片に前記延設貼付シート重ねられる装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【0014】
請求項8の発明は、前記装飾粘着テープは、テープ基材と該テープ基材の一方の面に積層された粘着層と、前記テープ基材の他方の面に積層された印刷層、該印刷層に積層された表面保護層を備え、前記第1単位シール、前記第2単位シールは、前記装飾粘着テープが型抜きされ、又は、前記装飾粘着テープが所定の長さに切断されて形成されている装飾粘着テープ保持体を提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、複数種類の装飾粘着テープの第1単位シールを多数枚保持でき、使用者が保持具から第1単位シールを容易に取り出すことができ、重ね合わせる第1単位シールの枚数を増やしてもかさばることなく、使用者が携帯しやすいという効果を奏し、さらに、台紙に連設された折り返し片により、第1単位シールを使用する前に保持具から第1単位シールが脱落し難いという効果を奏する。
【0016】
請求項2に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0017】
請求項3に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、さらに、折り返し片に第2装飾粘着テープ集合体が保持され、多数枚の第1単位シールに加えて多数枚の第2単位シール保持でき、より多種類の単位シールをより多数枚保持できるという効果を奏する。
【0018】
請求項4に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、さらに、異なる形状の単位シールを複数種類保持できるという効果を奏する。
【0019】
請求項5に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、複数種類の装飾粘着テープの第3単位シールを多数枚保持でき、使用者が保持具から第3単位シールを容易に取り出すことができ、第3単位シールを使用する前に保持具から第3単位シールが脱落し難く、重ね合わせる第3単位シールの枚数を増やしてもかさばることなく、使用者が携帯しやく、さらに、第3単位列が貼り付けられた貼付シートを保持具に挟み込むだけで容易に第3装飾粘着テープ集合体を保持できるという効果を奏し、さらに、台紙に連設された折り返し片と台紙により、第3単位列が貼り付けられた貼付シートを挟み込み、より簡単に第3装飾粘着テープ集合体を保持できるという効果を奏する。
【0020】
請求項6に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、請求項5に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0021】
請求項7に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、さらに、延設貼付シートに第3装飾粘着テープ集合体と第4装飾粘着テープ集合体が保持され、多数枚の第3単位シールに加えて多数枚の第4単位シール保持でき、より多種類の単位シールをより多数枚保持できるという効果を奏する。
【0022】
請求項8に記載の発明の装飾粘着テープ保持体においては、さらに、第1単位シール、第2単位シールを印刷層を備えた装飾粘着テープにすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1実施形態の装飾粘着テープ保持体の斜視図である。
図2図1に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図である。
図3図1に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図である。
図4図2のA-A拡大縦断面図である。
図5】装飾粘着テープの平面図と縦断面図である。
図6図2のA-A拡大断面図である。
図7】第2実施形態である装飾粘着テープ保持体の斜視図である。
図8図7に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図である。
図9図7に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図である。
図10図8のC-C拡大縦断面図である。
図11】本発明の第3実施形態である装飾粘着テープ保持体の斜視図である。
図12図11に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図である。
図13図11に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図である。
図14図12のD-D拡大縦断面図である。
図15】本発明の第4実施形態である装飾粘着テープ保持体の斜視図である。
図16図15に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図である。
図17図15に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図である。
図18図16のE-E拡大縦断面図である。
図19】装飾粘着テープ保持体1、1’の保持具2を三つ折りに折り畳んだ状態の正面図、装飾粘着テープ保持体1A、1A’の保持具2’を三つ折りに折り畳んだ状態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[第1実施形態の装飾粘着テープ保持体の構成]
図1は、本発明の第1実施形態である装飾粘着テープ保持体の斜視図、図2は、図1に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図、図3は、図1に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図、図4は、図2のA-A拡大縦断面図、図5(a)は、装飾粘着テープの平面図、図5(b)は、装飾粘着テープの縦断面図、図6は、図2のB-B拡大断面図である。
図中、1は装飾粘着テープ保持体、2は保持具、2kは保持具基材、2hは剥離層、3は台紙、3hは第1シール保持層、4は折り返し片、5は折り返し補助片、6は装飾粘着テープ、6kはテープ基材、6n、11an~11dnは粘着層、6pは印刷層、6h、11ah~11chは表面保護層、10は第1装飾粘着テープ集合体、11、12は第1単位列、11a~11d、12a~12dは第1単位シール、f1、f2は折り線である。
図1に示すように第1実施形態の装飾粘着テープ保持体1は、保持具2と、第1装飾粘着テープ集合体10からなる。
保持具2は、図4に示すように保持具基材2kとその一方の面(上面)の全面に形成された剥離層2hからなる横長長方形状の1枚のシートであり、台紙3と、台紙3の右側に折り線f1を介して連設された折り返し片4と、台紙3の左側に折り線f2を介して連設された折り返し補助片5から構成される。
保持具基材2kは、厚めの用紙、例えば、坪量135g/mのコート紙からなり、その下面(剥離層2hが形成されない面)には適宜、印刷等が施される。
剥離層2hは、直鎖状ポリマー等からなるシリコーン剥離剤等の軽剥離剤が、保持具基材2kの上面の全面に塗布されて形成される。
この場合、台紙3を構成する保持具基材2kの部分に形成された剥離層2hが、第1シール保持層3hとなり、この第1シール保持層3hは、第1単位シール11a~11d等の第1単位シールが貼り付けられてこれを一時的に保持し、貼り付けられた第1単位シールが容易に剥がせる層となる。
そして、装飾粘着テープ保持体1においては、一面に剥離層2hが形成された保持具基材2kを折り線f1で折って折り返し片4を台紙3側に折り重ね、さらに、折り線f2で折って折り返し補助片5を折り返し片4に折り重ね、三つ折り状態とされる。
このとき、折り返し片4と折り返し補助片5が係合する手段、例えば、折り返し片4に切込みを設け、折り返し補助片5に差込み片を設け、折り返し補助片5の差込み片を折り返し片4の切込みに差し込み、折り返し片4と折り返し補助片5を相互に固定するようにしてもよい。
なお、第1実施形態の装飾粘着テープ保持体1において、剥離層2hは、保持具基材2kの上面の全面に形成する必要はなく、台紙3の上面だけに形成してもよい。
【0025】
第1装飾粘着テープ集合体10は、装飾粘着テープの第1単位列11、12からなる。
第1単位列11は、第1単位シール11a~11d等の多数枚(本実施形態では12枚)の第1単位シールが、台紙3の長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成され、第1単位列12は、第1単位シール12a~12d等の多数枚(本実施形態では12枚)の第1単位シールが、台紙3の長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成されている。
第1単位シール11a~11d、12a~12d等の第1単位シールは、同一形状のハート形であり、図5(a)に示すように装飾粘着テープ6をハート形に打ち抜いて形成される。(図5(a)では、打ち抜き線を二点鎖線で表す。)
装飾粘着テープ6は、図5(b)に示すように、テープ基材6kと、テープ基材6kの下面に形成された粘着層6nと、テープ基材6kの上面に形成された印刷層6pと、印刷層6pに積層された表面保護層6hから構成される。
テープ基材6kには、紙、布、不織布、又は、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成樹脂フィルムが使用され、強度、印刷加工適正等の点から、針葉樹パルプ100%の紙を使用するのが望ましい。
粘着層6nを形成する粘着剤には、再剥離性の粘着剤、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤が使用される。
印刷層6pは、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット、静電印刷等の各種印刷法で形成される。
表面保護層6hには、水性エマルジョンタイプのマットニス、例えば、セルロース系、ポリアミド系、アクリル系、ウレタン系等の樹脂系を用いたグロスニスとこれらに酸化珪素・炭酸カルシウム・タルク等のマット剤を添加したマットニスが使用される。
この表面保護層6hは、各第1単位シールの上側に貼着された第1単位シール(例えば、第1単位シール11aの上側に貼着された第1単位シール11b)を剥がし易くすると共に、各第1単位シールを文房具、被服等の物品に貼り付けて使用する場合に印刷層6pの表面を保護するためのものである。
なお、第1単位シールは、図5(a)に示すように装飾粘着テープ6を打ち抜いて形成されたものに限定されず、装飾粘着テープ6を所定の長さに切断して形成したものであってもよい。
【0026】
第1単位列11においては、第1単位シール11a~11d等の各第1単位シールが、さしみ状に重ね合わされて台紙3の第1シール保持層3hの表面に貼着される。
すなわち、図6に示すように、最初の第1単位シール11aの粘着層11anの全面が第1シール保持層3hの表面に貼着された後、次の第1単位シール11bの粘着層11bnが、下側の第1単位シール11aの表面保護層11ahと第1シール保持層3hの表面に跨って貼着され、次の第1単位シール11cの粘着層11cnが、下側の第1単位シール11bの表面保護層11bhと第1シール保持層3hの表面に跨って貼着されるといったように、各第1単位シールが、その下側の第1単位シールと第1シール保持層3hの表面に跨って貼着されている。
第1単位列12においても、第1単位列11と同様に第1単位シール12a~12d等の各第1単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第1単位シールと第1シール保持層3hの表面に跨って貼着されている。
そして、第1単位列11を形成する第1単位シール11a~11d等の印刷層6pの絵柄と、第1単位列12を形成する第1単位シール12a~12d等の印刷層6pの絵柄を異ならせることより、装飾粘着テープ保持体1は、2種類の多数枚の第1単位シールを台紙3に貼着した第1装飾粘着テープ集合体10を保持具2に保持したものとすることができる。
また、第1装飾粘着テープ集合体10において、第1単位列11を形成する第1単位シール11a~11d等の形状と第1単位列12を形成する第1単位シール12a~12d等の形状を同一のハート形とせず、例えば、第1単位列11を形成する第1単位シール11a~11d等の形状をハート形とし、第1単位列12を形成する第1単位シール12a~12d等の形状を丸形にする等して、第1装飾粘着テープ集合体10の形成する各第1単位列の第1単位シールの形状を異ならせてもよい。
なお、本発明における第1装飾粘着テープ集合体は、2列の第1単位列11、12からなるものに限定されず、1列の第1単位列からなるものであってもよく、3列以上の第1単位列からなるものであってもよい。
【0027】
[第2実施形態の装飾粘着テープ保持体の構成]
図7は、本発明の第2実施形態である装飾粘着テープ保持体の斜視図、図8は、図7に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図、図9は、図7に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図、図10は、図8のC-C拡大縦断面図である。
図中、1’は装飾粘着テープ保持体、4hは第2シール保持層、20は第2装飾粘着テープ集合体、21、22は第2単位列、21a~21d、22a~22dは第2単位シールであり、第1実施形態の装飾粘着テープ保持体1と同一のものには同一の符号を付す。
図7に示すように第2実施形態の装飾粘着テープ保持体1’は、保持具2、第1装飾粘着テープ集合体10、第2装飾粘着テープ集合体20からなる。
すなわち、装飾粘着テープ保持体1’は、装飾粘着テープ保持体1において、折り返し片4に第2装飾粘着テープ集合体20を保持した構成となっている。
この場合、折り返し片4を構成する保持具基材2kの部分に形成された剥離層2hが、第2シール保持層4hとなり、この第2シール保持層4hは、第2単位シール21a~21d等の第2単位シールが貼り付けられてこれを一時的に保持し、貼り付けられた第2単位シールが容易に剥がせる層となる。
そして、装飾粘着テープ保持体1’においては、装飾粘着テープ保持体1と同様に、一面に剥離層2hが形成された保持具基材2kを折り線f1で折って折り返し片4を台紙3の面に折り重ね、さらに、折り線f2で折って折り返し補助片5を折り返し片4に折り重ね、三つ折り状態とされる。
このとき、装飾粘着テープ保持体1の場合と同様に、折り返し片4と折り返し補助片5が係合する手段、例えば、折り返し片4に切込みを設け、折り返し補助片5に差込み片を設け、折り返し補助片5の差込み片を折り返し片4の切込みに差し込み、折り返し片4と折り返し補助片5を相互に固定するようにしてもよい。
なお、第1実施形態の装飾粘着テープ保持体1’において、剥離層2hは、保持具基材2kの上面の全面に形成する必要はなく、台紙3の上面と折り返し片4の上面だけに形成してもよい。
【0028】
第2装飾粘着テープ集合体20は、装飾粘着テープの第2単位列21、22からなる。
第2単位列21は、第2単位シール21a~21d等の多数枚(本実施形態では12枚)
の第2単位シールが、折り返し片4の長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成され、第2単位列22は、第2単位シール22a~22d等の多数枚(本実施形態では12枚)の第2単位シールが、折り返し片4の長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成されている。
第2単位シール21a~21d、22a~22d等の第2単位シールは、同一形状の丸形であり、第1単位シール11a~11d、12a~12d等と同様に装飾粘着テープ6を丸形に打ち抜いて形成される。
第2単位列21においては、第1単位列11と同様に、第2単位シール21a~21d等の各第2単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第2単位シールと第2シール保持層4hの表面に跨って貼着されている。
また、第2単位列22においても、第1単位列12と同様に、第2単位シール22a~22d等の各第2単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第2単位シールと第2シール保持層4hの表面に跨って貼着されている。
そして、第1単位列11を形成する第1単位シール11a~11d等の印刷層6pの絵柄と、第1単位列12を形成する第1単位シール12a~12d等の印刷層6pの絵柄を異ならせ、第2単位列21を形成する第2単位シール21a~21d等の印刷層6pの絵柄と、第2単位列22を形成する第1単位シール22a~22d等の印刷層6pの絵柄を異ならせることより、装飾粘着テープ保持体1’は、2種類の多数枚の第1単位シールを台紙3に貼着した第1装飾粘着テープ集合体10と、2種類の多数枚の第2単位シールを折り返し片4に貼着した第2装飾粘着テープ集合体20を保持具2に保持したものとすることができる。
なお、第2単位シールは、第1単位シールと同様に、装飾粘着テープ6を打ち抜いて形成されたものに限定されず、装飾粘着テープ6を所定の長さに切断して形成したものであってもよい。
さらに、本発明における第2装飾粘着テープ集合体は、2列の第2単位列21、22からなるものに限定されず、1列の第2単位列からなるものであってもよく、3列以上の第2単位列からなるものであってもよい。
【0029】
[第3実施形態の装飾粘着テープ保持体の構成]
図11は、本発明の第3実施形態である装飾粘着テープ保持体の斜視図、図12は、図11に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図、図13は、図11に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図、図14は、図12のD-D拡大縦断面図である。
図中、1Aは装飾粘着テープ保持体、2’は保持具、3’は台紙、4’は折り返し片、5’は折り返し補助片、7は貼付シート、7kは貼付シート基材、7hは剥離層(第3シール保持層)、30は第3装飾粘着テープ集合体、31、32は第3単位列、31a~31d、32a~32dは第3単位シール、f1’、f2’は折り線である。
図11に示すように第3実施形態の装飾粘着テープ保持体1Aは、保持具2’、貼付シート7、第3装飾粘着テープ集合体30からなる。
保持具2’は、図14に示すように第1実施形態の保持具2から剥離層2hを除いた保持具基材2だけからなり、台紙3’と、台紙3’の右側に折り線f1’を介して連設された折り返し片4’と、台紙3’の左側に折り線f2’を介して連設された折り返し補助片5’から構成される。
貼付シート7は、図14に示すように貼付シート基材7kとその一方の面(上面)の全面に形成された剥離層7hからなる。
貼付シート基材7kは、薄い用紙またはプラスチックフィルムからなり、剥離層7hは、直鎖状ポリマー等からなるシリコーン剥離剤等の軽剥離剤が、貼付シート基材7kの上面の全面に塗布されて形成される。
この場合、剥離層7hが、第3シール保持層となり、この第3シール保持層(剥離層)7hは、第3単位シール31a~31d等の第3単位シールが貼り付けられてこれを一時的に保持し、貼り付けられた第3単位シールが容易に剥がせる層となる。
そして、装飾粘着テープ保持体1Aにおいては、保持具2’の台紙3’に貼付シート7を重ねた保持具2’(保持具基材2k)を折り線f1’で折って折り返し片4’を台紙3’側に折り重ね、さらに、折り線f2’で折って折り返し補助片’5を折り返し片4’に折り重ね、三つ折り状態とされる。
このとき、第1実施形態の保持具2と同様に、折り返し片4’と折り返し補助片5’が係合する手段、例えば、折り返し片4’に切込みを設け、折り返し補助片5’に差込み片を設け、折り返し補助片5’の差込み片を折り返し片4’の切込みに差し込み、折り返し片4’と折り返し補助片5’を相互に固定するようにしてもよい。
【0030】
第3装飾粘着テープ集合体30は、第1実施形態の第1装飾粘着テープ集合体10と同じ構成であり、装飾粘着テープの第3単位列31、32からなる。
第3単位列31は、第3単位シール31a~31d等の多数枚(本実施形態では12枚)の第3単位シールが、貼付シート7の長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成され、第3単位列32は、第3単位シール32a~32d等の多数枚(本実施形態では12枚)の第3単位シールが、貼付シート7の長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成されている。
第3単位シール31a~31d、32a~32d等の第3単位シールは、第1単位シールと同様に、同一形状のハート形であり、図5(a)に示すように装飾粘着テープ6をハート形に打ち抜いて形成される。
第3単位列31においては、第1単位列11と同様に、第3単位シール31a~31d等の各第3単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第3単位シールと第3シール保持層(剥離層)7hの表面に跨って貼着されている。
また、第3単位列32においても、第1単位列12と同様に、第3単位シール32a~32d等の各第3単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第3単位シールと第3シール保持層(剥離層)7hの表面に跨って貼着されている。
そして、第3単位列31を形成する第3単位シール31a~31d等の印刷層6pの絵柄と、第3単位列32を形成する第3単位シール32a~32d等の印刷層6pの絵柄を異ならせることより、装飾粘着テープ保持体1Aは、2種類の多数枚の第3単位シールを貼付シート7に貼着した第3装飾粘着テープ集合体30を保持具2’に挟んで保持したものとすることができる。
なお、第3単位シールは、第1単位シールと同様に、図5(a)に示すように装飾粘着テープ6を打ち抜いて形成されたものに限定されず、装飾粘着テープ6を所定の長さに切断して形成したものであってもよい。
さらに、本発明における第3装飾粘着テープ集合体は、2列の第3単位列31、32からなるものに限定されず、1列の第3単位列からなるものであってもよく、3列以上の第3単位列からなるものであってもよく、また、第3単位列が貼り付けられる貼付シート7を2枚以上重ねたものであってもよい。
【0031】
[第4実施形態の装飾粘着テープ保持体の構成]
図15は、本発明の第4実施形態である装飾粘着テープ保持体の斜視図、図16は、図15に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の平面図、図17は、図15に示す装飾粘着テープ保持体を展開した状態の正面図、図18は、図16のE-E拡大縦断面図である。
図中、1A’は装飾粘着テープ保持体、8は延設貼付シート、8kは延設貼付シート基材、8hは剥離層、8haは第3シール保持層、8hbは第4シール保持層、40は第4装飾粘着テープ集合体、41、42は第4単位列、41a~41d、42a~42dは第4単位シールであり、第3実施形態の装飾粘着テープ保持体1Aと同一のものには同一の符号を付す。
図15に示すように第4実施形態の装飾粘着テープ保持体1A’は、保持具2’、延設貼付シート8、第3装飾粘着テープ集合体30、第4装飾粘着テープ集合体40からなる。
延設貼付シート8は、図18に示すように延設貼付シート基材8kとその一方の面(上面)の全面に形成された剥離層8hからなる。
延設貼付シート基材8kは、薄い用紙またはプラスチックフィルムからなり、剥離層8hは、直鎖状ポリマー等からなるシリコーン剥離剤等の軽剥離剤が、延設貼付シート基材8kの上面の全面に塗布されて形成される。
この場合、剥離層8hのうち、台紙3’に重ねられる延設貼付シート8の剥離層8hの部分が、第3シール保持層8haとなり、折り返し片4’に重ねられる延設貼付シート8の剥離層8hの部分が、第4シール保持層8hbとなる。
この第3シール保持層8haは、第3単位シール31a~31d等の第3単位シールが貼り付けられてこれを一時的に保持し、貼り付けられた第3単位シールが容易に剥がせる層となり、第4シール保持層8hbは、第4単位シール41a~41d等の第4単位シールが貼り付けられてこれを一時的に保持し、貼り付けられた第4単位シールが容易に剥がせる層となる。
そして、装飾粘着テープ保持体1A’においては、台紙3’と折り返し片4’に延設貼付シート8を重ねた保持具2’(保持具基材2k)を折り線f1’で折って折り返し片4’を台紙3’側に折り重ね、さらに、折り線f2’で折って折り返し補助片’5を折り返し片4’に折り重ね、三つ折り状態とされる。
このとき、第3実施形態の保持具2’と同様に、折り返し片4’と折り返し補助片5’が係合する手段、例えば、折り返し片4’に切込みを設け、折り返し補助片5’に差込み片を設け、折り返し補助片5’の差込み片を折り返し片4’の切込みに差し込み、折り返し片4’と折り返し補助片5’を相互に固定するようにしてもよい。
【0032】
第4実施形態の装飾粘着テープ保持体1A’においては、第3単位列31、32は、第3実施形態の装飾粘着テープ保持体1Aと同様に、第3単位シール31a~31d、32a~32d等の多数枚の第3単位シールが、延設貼付シート8の第3シール保持層8haの長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成されている。
この第3単位列31、32においては、第3単位シール31a~31d等の各第3単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第3単位シールと第3シール保持層(剥離層)8haの表面に跨って貼着されている。
第4装飾粘着テープ集合体40は、第2実施形態の第2装飾粘着テープ集合体20と同じ構成であり、装飾粘着テープの第4単位列41、42からなる。
第4単位列41は、第4単位シール41a~41d等の多数枚(本実施形態では12枚)
の第4単位シールが、延設貼付シート8の第4シール保持層8hbの長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成され、第4単位列42は、第4単位シール42a~42d等の多数枚(本実施形態では12枚)の第4単位シールが、延設貼付シート8の第4シール保持層8hbの長手方向(左右方向)に重ね合わされて形成されている。
第4単位シール41a~41d、22a~22d等の第4単位シールは、同一形状の丸形であり、第2単位シール21a~21d、22a~22d等と同様に装飾粘着テープ6を丸形に打ち抜いて形成される。
第4単位列41においては、第3単位列31と同様に、第4単位シール41a~41d等の各第4単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第4単位シールと第4シール保持層8hbの表面に跨って貼着されている。
また、第4単位列42においても、第3単位列32と同様に、第4単位シール42a~42d等の各第4単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第4単位シールと第4シール保持層8hbの表面に跨って貼着されている。
そして、第3単位列31を形成する第3単位シール31a~31d等の印刷層6pの絵柄と、第3単位列32を形成する第3単位シール32a~32d等の印刷層6pの絵柄を異ならせ、第4単位列41を形成する第4単位シール41a~41d等の印刷層6pの絵柄と、第4単位列42を形成する第4単位シール42a~42d等の印刷層6pの絵柄を異ならせることより、装飾粘着テープ保持体1A’は、2種類の多数枚の第3単位シールを延設貼付シート8に貼着した第3装飾粘着テープ集合体30と、2種類の多数枚の第3単位シールを貼付シート8に貼着した第4装飾粘着テープ集合体40を保持具2’に保持したものとすることができる。
なお、第4単位シールは、第3単位シールと同様に、装飾粘着テープ6を打ち抜いて形成されたものに限定されず、装飾粘着テープ6を所定の長さに切断して形成したものであってもよい。
さらに、本発明における第4装飾粘着テープ集合体は、2列の第4単位列41、42からなるものに限定されず、1列の第4単位列からなるものであってもよく、3列以上の第4単位列からなるものであってもよい。
【0033】
[装飾粘着テープ保持体の使用方法]
次に、装飾粘着テープ保持体1、1’、1A、1A’の使用方法を説明する。
図19(a)は、装飾粘着テープ保持体1において、保持具2を三つ折りに折り畳んだ状態の正面図、図19(b)は、装飾粘着テープ保持体1’において、保持具2を三つ折りに折り畳んだ状態の正面図、図19(c)は、装飾粘着テープ保持体1Aにおいて、保持具2’を三つ折りに折り畳んだ状態の正面図、図19(d)は、装飾粘着テープ保持体1A’において、保持具2’を三つ折りに折り畳んだ状態の正面図である。
第1実施形態の装飾粘着テープ保持体1においては、図19(a)に示すように展開した状態(図2図3の状態)の保持具2を折り線f1で折って折り返し片4を台紙3側に折り重ね、さらに、折り線f2で折って折り返し補助片5を折り返し片4に折り重ね、三つ折り状態とする。
この場合、台紙3に保持された第1装飾粘着テープ集合体10の第1単位列11、12においては、多数の第1単位シール11a~11d等がさしみ状に重ね合わされているため、第1単位シールがかさばることなく保持具2に保持されていることとなり、使用者は、装飾粘着テープ保持体1を保持しやすくなる。
また、台紙3の第1シール保持層3hの表面に貼着された第1単位シールは、折り返し片4で押さえ付けられているため、使用者が装飾粘着テープ保持体1を携帯等している間に第1単位シールが保持具2から脱落することを防止できる。
特に、折り返し片4と折り返し補助片5が係合する手段を設け、折り返し片4と折り返し補助片5を相互に固定するようにすると、第1単位シールが保持具2から脱落することを確実に防止できる。
そして、装飾粘着テープ保持体1の第1単位シールを文房具、被服等の物品に貼り付ける場合、三つ折り状態の保持具2から、折り返し片4と折り返し補助片5を開いて展開状態の保持具とし、第1単位列11、12の各第1単位シールを右側より順に台紙3から剥がして、文房具(例えば、ノート類)や被服等の物品に貼り付ければよい。
この場合、第1単位列11、12においては、各第1単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第1単位シールの表面保護層6hと第1シール保持層3hの表面に跨って貼着されており、表面保護層6hと第1シール保持層3hは、第1単位シールの粘着層6nが剥がれやすく、容易に各第1単位シールを台紙3から剥がして取り出すことができる。
【0034】
第2実施形態の装飾粘着テープ保持体1’においては、装飾粘着テープ保持体1と同様に、図19(b)に示すように展開した状態(図8図9の状態)の保持具2を折り線f1で折って折り返し片4を台紙3側に折り重ね、さらに、折り線f2で折って折り返し補助片5を折り返し片4に折り重ね、三つ折り状態とする。
この場合、台紙3に保持された第1装飾粘着テープ集合体10の第1単位列11、12と折り返し片4に保持された第2装飾粘着テープ集合体20の第2単位列21、22においては、多数の第1単位シール11a~11d等と、多数の第2単位シール21a~21d等がさしみ状に重ね合わされているため、第1単位シールと第2単位シールがかさばることなく保持具2に保持されていることとなり、使用者は、装飾粘着テープ保持体1’を保持しやすくなる。
また、台紙3の第1シール保持層3hの表面に貼着された第1単位シールと、折り返し片4の第2シール保持層4hの表面に貼着された第2単位シールは、台紙3と折り返し片4で挟み込まれているため、使用者が装飾粘着テープ保持体1を携帯等している間に第1単位シールや第2単位シールが保持具2から脱落することを防止できる。
特に、折り返し片4と折り返し補助片5が係合する手段を設け、折り返し片4と折り返し補助片5を相互に固定するようにすると、第1単位シールや第2単位シールが保持具2から脱落することを確実に防止できる。
そして、装飾粘着テープ保持体1’の第1単位シールや第2単位シールを文房具、被服等の物品に貼り付ける場合、三つ折り状態の保持具2から、折り返し片4と折り返し補助片5を開いて展開状態の保持具とし、第1単位列11、12の各第1単位シールを右側より順に台紙3から剥がし、また、第2単位列21、22の各第2単位シールを右側より順に折り返し片4から剥がして、文房具(例えば、ノート類)や被服等の物品に貼り付ければよい。
この場合、第1単位列11、12においては、装飾粘着テープ保持体1と同様に、容易に各第1単位シールを台紙3から剥がして取り出すことができ、また、第2単位列21、22においても、各第2単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第2単位シールの表面保護層6hと第2シール保持層4hの表面に跨って貼着されており、表面保護層6hと第2シール保持層4hは、第2単位シールの粘着層6nが剥がれやすく、容易に各第2単位シールを折り返し片4から剥がして取り出すことができる。
【0035】
第3実施形態の装飾粘着テープ保持体1Aにおいては、図19(c)に示すように、展開した状態の保持具2’の台紙3’に第3装飾粘着テープ集合体30を保持した貼付シート7を重ね(図12図13の状態)、保持具2’を折り線f1’で折って折り返し片4’を台紙3’側に折り重ね、さらに、折り線f2’で折って折り返し補助片5’を折り返し片4’に折り重ね、三つ折り状態とする。
この場合、第3装飾粘着テープ集合体30の第3単位列31、32においては、多数の第3単位シール31a~31d等がさしみ状に重ね合わされて貼付シート7に貼り付けられて、この第3単位シールは貼り付けられた貼付シート7が台紙3’と折り返し片4’の間に挟み込まれているため、簡単に第3単位シールを保持具2’に保持できると共に、第3単位シールがかさばることなく保持具2’に保持されていることとなり、使用者は、装飾粘着テープ保持体1Aを保持しやすくなる。
また、貼付シート7の第3シール保持層7hの表面に貼着された第3単位シールは、折り返し片4’で押さえ付けられているため、使用者が装飾粘着テープ保持体1Aを携帯等している間に第3単位シールが保持具2’から脱落することを防止できる。
特に、折り返し片4’と折り返し補助片5’が係合する手段を設け、折り返し片4’と折り返し補助片5’を相互に固定するようにすると、第3単位シールが保持具2’から脱落することを確実に防止できる。
そして、装飾粘着テープ保持体1Aの第3単位シールを文房具、被服等の物品に貼り付ける場合、三つ折り状態の保持具2’から、折り返し片4’と折り返し補助片5’を開いて展開状態の保持具とし、第3単位列31、32の各第3単位シールを右側より順に貼付シート7から剥がして、文房具(例えば、ノート類)や被服等の物品に貼り付ければよい。
この場合、第3単位列31、32においては、各第3単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第3単位シールの表面保護層6hと第3シール保持層7hの表面に跨って貼着されており、表面保護層6hと第3シール保持層7hは、第3単位シールの粘着層6nが剥がれやすく、容易に各第3単位シールを貼付シート7から剥がして取り出すことができる。
【0036】
第4実施形態の装飾粘着テープ保持体1A’においては、図19(d)に示すように、展開した状態の保持具2’の台紙3’と折り返し片4’に第3装飾粘着テープ集合体30と第4装飾粘着テープ集合体40を保持した延設貼付シート8を重ね(図16図17の状態)、保持具2’を折り線f1’で折って折り返し片4’を台紙3’側に折り重ね、さらに、折り線f2’で折って折り返し補助片5’を折り返し片4’に折り重ね、三つ折り状態とする。
この場合、第3装飾粘着テープ集合体30の第3単位列31、32においては、多数の第3単位シール31a~31d等がさしみ状に重ね合わされて延設貼付シート8に貼り付けられ、第4装飾粘着テープ集合体40の第4単位列41、42においては、多数の第4単位シール41a~41d等がさしみ状に重ね合わされて延設貼付シート8に貼り付けられて、この第3単位シールと第4単位シールが貼り付けられた延設貼付シート8は、2つ折りされて台紙3’と折り返し片4’の間に挟み込まれているため、簡単に第3単位シールと第4単位シールを保持具2’に保持できると共に、第3単位シールと第4単位シールがかさばることなく保持具2’に保持されていることとなり、使用者は、装飾粘着テープ保持体1A’を保持しやすくなる。
また、延設貼付シート8の第3シール保持層8haの表面に貼着された第3単位シールと、延設貼付シート8の第4シール保持層8hbの表面に貼着された第4単位シールは、延設貼付シート8を介して台紙3’と折り返し片4’で挟み込まれているため、使用者が装飾粘着テープ保持体1A’を携帯等している間に第3単位シールや第4単位シールが保持具2’から脱落することを防止できる。
特に、折り返し片4’と折り返し補助片5’が係合する手段を設け、折り返し片4’と折り返し補助片5’を相互に固定するようにすると、第3単位シールや第4単位シールが保持具2’から脱落することを確実に防止できる。
そして、装飾粘着テープ保持体1A’の第3単位シールや第4単位シールを文房具、被服等の物品に貼り付ける場合、三つ折り状態の保持具2’から、折り返し片4’と折り返し補助片5’を開いて展開状態の保持具とし、第3単位列31、32の各第3単位シールを右側より順に延設貼付シート8から剥がし、また、第4単位列41、42の各第4単位シールを右側より順に延設貼付シート8から剥がして、文房具(例えば、ノート類)や被服等の物品に貼り付ければよい。
この場合、第3単位列31、32においては、各第3単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第3単位シールの表面保護層6hと第3シール保持層8haの表面に跨って貼着されており、また、第4単位列41、42においても、各第4単位シールが、さしみ状に重ね合わされて、その下側の第4単位シールの表面保護層6hと第4シール保持層8hbの表面に跨って貼着されており、表面保護層6hと第3、第4シール保持層8ha、8hbは、第3単位シール、第4単位シールの粘着層6nが剥がれやすく、容易に各第3単位シール、第4単位シールを延設貼付シート8から剥がして取り出すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の装飾粘着テープ保持体は、複数種類の装飾粘着テープを多数枚保持でき、使用者が装飾粘着テープを使用する前に保持具から装飾粘着テープが脱落し難く、使用者が保持具から装飾粘着テープを容易に取り出すことができ、重ね合わせる粘着テープの枚数を増やしてもかさばることなく、使用者が携帯しやく、文房具、被服等の物品に貼り付けて使用する装飾粘着テープに利用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1、1’、1A、1A’ 装飾粘着テープ保持体
2、2’ 保持具
2k 保持具基材
2h 剥離層
3、3’ 台紙
3h 第1シール保持層
4、4’ 折り返し片
4h 第2シール保持層
5、5’ 折り返し補助片
6 装飾粘着テープ
6k テープ基材
6n 粘着層
6p 印刷層
6h 表面保護層
7 貼付シート
7k 貼付シート基材
7h 剥離層(第3シール保持層)
8 延設貼付シート
8k 延設貼付シート基材
8h 剥離層
8ha 第3シール保持層
8hb 第4シール保持層
10 第1装飾粘着テープ集合体
11 第1単位列
11a~11d 第1単位シール
11ah~11ch 表面保護層
11an~11dnは粘着層
12 第1単位列
12a~12d 第1単位シール
20 第2装飾粘着テープ集合体
21 第2単位列
21a~21d 第2単位シール
22 第2単位列
22a~22d 第2単位シール
30 第3装飾粘着テープ集合体
31、32 第3単位列
31a~31d、32a~32d 第3単位シール、
40 第4装飾粘着テープ集合体
41、42 第4単位列
41a~41d、42a~42d 第4単位シール
f1、f2、f1’、f2’ 折り線
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