(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】予約処理プログラム、予約処理方法及び予約処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20240906BHJP
G06Q 50/14 20120101ALI20240906BHJP
【FI】
G06Q10/02 300
G06Q50/14
(21)【出願番号】P 2020143471
(22)【出願日】2020-08-27
【審査請求日】2023-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】織田 健嗣
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-004229(JP,A)
【文献】特開2002-288285(JP,A)
【文献】特開2014-238834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
宿泊施設を予約するための第1予約サイトで
前記宿泊施設を予約しているユーザからのアクセス要求を受け付ける受付部、
前記アクセス要求に対応する前記ユーザにより予約されている前記宿泊施設に追加可能な交通手段が
、前記第1予約サイトとは別の予約サイトであり、かつ前記宿泊施設と前記交通手段とをまとめたパッケージツアーを予約するための第2予約サイトに存在する場合に、前記交通手段の追加予約を促すための指標を表示させる指標表示部、
として機能させる予約処理プログラム。
【請求項2】
前記指標表示部は、前記第2予約サイトにおいて予約枠に空きを有する場合に、前記交通手段の追加予約を促すための指標を表示させる、
請求項1記載の予約処理プログラム。
【請求項3】
前記ユーザにより前記指標が選択された場合に、前記第2予約サイトにおいて前記宿泊施設とセットで予約可能な前記交通手段の空席情報を表示させる空席情報表示部、
として前記コンピュータをさらに機能させる請求項1又は2記載の予約処理プログラム。
【請求項4】
前記ユーザにより前記交通手段の空席情報に含まれるいずれかの便が選択され、予約の確定が要求された場合に、前記ユーザにより選択された前記便及び前記ユーザにより前記第1予約サイトで予約されている前記宿泊施設を、前記第2予約サイトの
前記パッケージツアーとして予約するとともに、前記第1予約サイトで予約されている前記宿泊施設の予約を取り消す予約処理部、
として前記コンピュータをさらに機能させる請求項3記載の予約処理プログラム。
【請求項5】
前記指標表示部は、前記ユーザにより前記第1予約サイトで予約されている前記宿泊施設が、前記第1予約サイト及び前記第2予約サイトの双方で予約枠に空きを有する場合に、前記指標を表示させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の予約処理プログラム。
【請求項6】
前記指標表示部は、前記ユーザにより前記第1予約サイトで予約されている前記宿泊施設の宿泊プランと同じプランに対する予約枠に空きがある場合に、前記指標を表示させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の予約処理プログラム。
【請求項7】
前記予約処理部は、前記第1予約サイトにおいて、前記ユーザにより前記宿泊施設が選択され、予約の確定が要求された場合に、前記宿泊施設を予約する、
請求項4記載の予約処理プログラム。
【請求項8】
前記指標は、URL(Uniform Resource Locator)又は当該URLが埋め込まれたボタンである、
請求項1から7のいずれか一項に記載の予約処理プログラム。
【請求項9】
プロセッサにより実行される予約処理方法であって、
宿泊施設を予約するための第1予約サイトで宿泊施設を予約しているユーザからのアクセス要求を受け付ける受付ステップと、
前記アクセス要求に対応する前記ユーザにより予約されている前記宿泊施設に追加可能な交通手段が
、前記第1予約サイトとは別の予約サイトであり、かつ前記宿泊施設と前記交通手段とをまとめたパッケージツアーを予約するための第2予約サイトに存在する場合に、前記交通手段の追加予約を促すための指標を表示させる指標表示ステップと、
を含む予約処理方法。
【請求項10】
宿泊施設を予約するための第1予約サイトで宿泊施設を予約しているユーザからのアクセス要求を受け付ける受付部と、
前記アクセス要求に対応する前記ユーザにより予約されている前記宿泊施設に追加可能な交通手段が
、前記第1予約サイトとは別の予約サイトであり、かつ前記宿泊施設と前記交通手段とをまとめたパッケージツアーを予約するための第2予約サイトに存在する場合に、前記交通手段の追加予約を促すための指標を表示させる指標表示部と、
を備える予約処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約処理プログラム、予約処理方法及び予約処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
宿泊施設や交通手段の予約をインターネット経由で行うことが多くなっている。下記特許文献1には、宿泊施設を予約するための宿泊施設予約システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の宿泊施設予約システムでは、宿泊施設の予約しかできない。したがって、宿泊施設と航空券を予約する場合には、それぞれのシステムにアクセスして別々に予約する必要がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、宿泊施設及び交通手段をセットで販売する機会を増やすことができる予約処理プログラム、予約処理方法及び予約処理装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である予約処理プログラムは、コンピュータを、第1予約サイトで宿泊施設を予約しているユーザからのアクセス要求を受け付ける受付部、アクセス要求に対応するユーザにより予約されている宿泊施設に追加可能な交通手段が第2予約サイトに存在する場合に、前記交通手段の追加予約を促すための指標を表示させる指標表示部として機能させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、宿泊施設及び交通手段をセットで販売する機会を増やすことができる予約処理プログラム、予約処理方法及び予約処理装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る予約処理装置(宿泊施設予約装置)を含む予約処理システムの構成を例示する図である。
【
図2】
図1に示す宿泊施設予約装置の物理的な構成を例示する図である。
【
図3】
図1に示すパックツアー予約装置の物理的な構成を例示する図である。
【
図4】
図1に示す航空券予約装置の物理的な構成を例示する図である。
【
図5】
図1に示す宿泊施設予約装置の機能的な構成を例示する図である。
【
図6】ユーザ端末4からのアクセス要求に基づいて表示されるマイページ画面4aを例示する図である。
【
図7】宿泊施設予約サイトで宿泊施設を予約したユーザが追加で航空券を予約する際の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る予約処理装置としての宿泊施設予約装置1を含む予約処理システム100の概略構成図である。同図に示すように、本実施形態における予約処理システム100は、宿泊施設予約装置1と、パックツアー予約装置2と、航空券予約装置3と、ユーザ端末4とを備える。
【0011】
宿泊施設予約装置1は、宿泊施設を予約するためのウェブサイト(以下、「宿泊施設予約サイト」(第1予約サイト)ともいう。)が構築されているサーバ装置である。宿泊施設予約装置1には、後述する予約処理装置としての機能も搭載される。
【0012】
パックツアー予約装置2は、宿泊施設と交通手段とをまとめたパッケージツアーを予約するためのウェブサイト(以下、「パックツアー予約サイト」(第2予約サイト)ともいう。)が構築されているサーバ装置である。航空券予約装置3は、航空券を予約するためのウェブサイト(以下、「航空券予約サイト」(第3予約サイト)ともいう。)が構築されているサーバ装置である。
【0013】
なお、本実施形態では、宿泊施設予約装置1が予約処理装置としての機能を有する場合について説明するが、これに限定されない。セット販売の対象となる商品群の一部の商品を予約するための予約装置に対し、予約処理装置としての機能をさらに搭載することができる。例えば、航空券予約装置3に予約処理装置としての機能をさらに搭載することとしてもよい。また、予約処理装置としての機能を搭載する単独の装置を別個に構築することとしてもよい。
【0014】
宿泊施設予約装置1、パックツアー予約装置2及び航空券予約装置3は、例えば、演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムを動作させることでサーバ機能を実現する。
【0015】
ユーザ端末4は、ユーザが使用する端末装置である。ユーザ端末4として、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、ノートPC(パーソナルコンピュータ)、PC、その他の端末装置を適宜用いることができる。
【0016】
ネットワークNは、宿泊施設予約装置1とパックツアー予約装置2と航空券予約装置3とユーザ端末4との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0017】
図2に示すように、宿泊施設予約装置1は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ11と、通信インタフェース12と、記憶装置13とを備える。
【0018】
プロセッサ11は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット及び各種レジスタから構成され、記憶装置13に格納されているコンピュータプログラム130を実行することで、後述する各種機能を実現する。
【0019】
通信インタフェース12は、ネットワークNに接続し、ネットワークN上の他の装置と通信するハードウェアモジュールである。
【0020】
記憶装置13は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。この記憶装置13には、例えば、コンピュータプログラム130や、データベース131、そのデータベース131に登録される各種データ等が格納される。
【0021】
コンピュータプログラム130は、所定の処理を行うためのプログラムであり、宿泊施設予約装置1のメインプログラム130aや、そのメインプログラム130aの動作中に適宜呼び出されて実行される複数のソフトウェアモジュール130bを有する。ソフトウェアモジュール130bは、それぞれ特定の処理を実行するためにモジュール化されたサブプログラムであり、例えば、プロシージャ、サブルーチン、メソッド、関数及びデータ構造等を用いて作成される。
【0022】
データベース131に登録される各種データとして、例えば、予約に関する予約情報131aがある。予約情報131aは、例えば、予約を申し込むユーザの操作指示に従って登録される。
【0023】
予約情報131aは、データ項目として、例えば、予約ID項目、予約日項目、予約者ID項目、宿泊施設ID項目、宿泊プラン項目、宿泊日程項目、宿泊人数項目、宿泊者項目、宿泊料金項目等を含む。予約情報131aに含まれる各データ項目を、以下に説明する。
【0024】
予約ID項目は、予約内容を特定するための識別情報を格納する。予約日項目は、予約の申し込みを確定した日を格納する。予約者ID項目は、予約者を特定するための識別情報を格納する。宿泊施設ID項目は、宿泊施設を特定するための識別情報を格納する。宿泊プラン項目は、宿泊プランの内容を特定するための情報を格納する。宿泊日程項目は、宿泊予定日、チェックイン予定時刻及び出発予定日等の宿泊日程情報を格納する。宿泊人数項目は、宿泊する人数を格納する。宿泊者項目は、宿泊者を特定する宿泊者情報を格納する。宿泊料金項目は、宿泊料金を格納する。
【0025】
図3に示すように、パックツアー予約装置2は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ21と、通信インタフェース22と、記憶装置23とを備える。
【0026】
プロセッサ21、通信インタフェース22及び記憶装置23は、上述した
図2のプロセッサ11、通信インタフェース12及び記憶装置13と同様であるため、それらの詳細な説明については省略する。記憶装置23のデータベース231に登録される予約情報231aは、上述した
図2の予約情報131aと一部異なるデータ項目を有するため、以下に説明する。
【0027】
予約情報231aは、データ項目として、例えば、予約ID項目、予約日項目、予約者ID項目、日程項目、出発地情報項目、目的地情報項目、宿泊施設情報項目、交通手段情報項目等を含む。予約情報231aに含まれる各データ項目を、以下に説明する。
【0028】
予約ID項目は、予約したパッケージツアーを特定するための識別情報を格納する。日程項目は、出発日及び期間等の日程情報を格納する。出発地情報項目は、出発地を特定する情報が格納される。目的地情報項目は、目的地を特定する情報が格納される。宿泊施設情報項目は、例えば、宿泊施設ID項目、宿泊プラン項目、宿泊日程項目、宿泊人数項目、宿泊者項目、宿泊料金項目等の宿泊施設情報を含む。交通手段情報項目は、例えば、航空会社項目、出発日項目、出発地項目、到着地項目、便項目、座席項目、利用者項目、利用料金項目等の交通手段情報を含む。
【0029】
図4に示すように、航空券予約装置3は、物理的な構成として、例えば、プロセッサ31と、通信インタフェース32と、記憶装置33とを備える。
【0030】
プロセッサ31、通信インタフェース32及び記憶装置33は、上述した
図2のプロセッサ11、通信インタフェース12及び記憶装置13と同様であるため、それらの詳細な説明については省略する。記憶装置33のデータベース331に登録される予約情報331aは、上述した
図2の予約情報131aや
図3の予約情報231aと一部異なるデータ項目を有するため、以下に説明する。
【0031】
予約情報331aは、データ項目として、例えば、予約ID項目、予約日項目、予約者ID項目、出発日項目、出発地項目、到着地項目、便項目、座席項目、利用者項目、利用料金項目等を含む。
【0032】
図5を参照し、宿泊施設予約装置1のコンピュータプログラム130を実行することで実現する機能について説明する。宿泊施設予約装置1は、宿泊施設を予約するための宿泊施設予約機能に加え、本発明に係る予約処理装置としての機能をさらに有する。
【0033】
宿泊施設予約装置1の宿泊施設予約機能(予約処理部)は、例えば、宿泊施設予約サイトにおいて、ユーザにより宿泊施設が選択され、予約の確定が要求された場合に、選択された宿泊施設の予約を確定するための予約処理を実行する。具体的に、宿泊施設予約機能は、選択された宿泊施設に対応する予約情報131aを生成してデータベース131に登録する。また、宿泊施設予約機能は、予約が確定した宿泊施設に対し、予約が確定したことを通知する。
【0034】
また、宿泊施設予約装置1は、予約処理装置としての機能として、例えば、受付部1301、指標表示部1302、空席情報表示部1303、予約処理部1304を有する。各部の機能について、以下に説明する。
【0035】
受付部1301は、ユーザ端末4からのアクセス要求を受け付ける。ユーザ端末4からのアクセス要求には、例えば、ユーザが宿泊施設予約サイトにログインするときにユーザ端末4から送信されるログイン要求や、ユーザがマイページにアクセスするときにユーザ端末4から送信されるマイページアクセス要求が含まれる。
【0036】
宿泊施設予約装置1は、受け付けられたアクセス要求に対応するユーザが、宿泊施設予約サイトで宿泊施設を既に予約しているかどうかに応じて以下の処理を実行する。
【0037】
(1)アクセス要求に対応するユーザが、宿泊施設予約サイトで宿泊施設を予約していない場合:
宿泊施設予約装置1の宿泊施設予約機能は、宿泊施設予約サイトのトップページ又はマイページを表示させ、その後、ユーザの操作指示に従って宿泊施設の予約処理を実行する。
【0038】
(2)アクセス要求に対応するユーザが、宿泊施設予約サイトで宿泊施設を既に予約している場合:
指標表示部1302は、ユーザにより予約されている宿泊施設の宿泊プランが、パックツアー予約サイトにおいて空きの予約枠を有するかどうかを判定する。この判定で、空きの予約枠を有すると判定した場合に、指標表示部1302は、ユーザ端末4の画面上に航空券追加ボタンを表示させる。
【0039】
図6を参照して具体的に説明する。
図6は、ユーザ端末4からのアクセス要求に基づいて表示されるマイページ画面4aを例示する図である。
図6のマイページ画面4aには、ユーザが宿泊施設予約サイトで予約した宿泊施設の予約状況と、航空券追加ボタン4bとが表示されている。また、宿泊施設と航空券とを個別に予約するよりも、パッケージツアーとして宿泊施設と航空券とをセットで予約した方が割安な価格で予約できることが表示されている。
【0040】
航空券追加ボタン4bには、例えば、パックツアー予約サイトへのURL(Uniform Resource Locator)リンクが埋め込まれている。この航空券追加ボタン4bは、予約されている宿泊施設の宿泊プランと同じプランに、空きの予約枠が有る場合にのみ表示され、空きの予約枠が無い場合には、表示されない。
【0041】
なお、航空券追加ボタン4bは、航空券の追加予約をユーザに促すための指標であればよく、その指標は、ボタンであることに限らず、例えば、URL(Uniform Resource Locator)等のリンクタグであってもよい。
【0042】
また、指標表示部1302は、宿泊施設予約サイトで予約した宿泊施設に追加可能な交通手段がパックツアー予約サイトに存在する場合に、航空券追加ボタン4bを表示させることとしてもよい。さらに、指標表示部1302は、パックツアー予約サイト及び宿泊施設予約サイトの双方で予約枠に空きを有する場合に、航空券追加ボタン4bを表示させることとしてもよい。
【0043】
図5に示す空席情報表示部1303は、ユーザにより航空券追加ボタンが押下(選択)された場合に、パックツアー予約サイトにおいて宿泊施設とセットで予約可能な飛行機の空席情報を、ユーザ端末4の画面上に表示させる。以下に具体的に説明する。
【0044】
最初に、空席情報表示部1303は、予約情報131aを参照し、ユーザが宿泊施設予約サイトで予約した宿泊施設に対応する宿泊日程を特定し、宿泊地への往路と復路とで予約の対象となり得る搭乗日及び時間帯を決定する。続いて、空席情報表示部1303は、決定した搭乗日及び時間帯に出発が予定されている飛行機の便のうち、予約枠に空きがある便を特定する。続いて、空席情報表示部1303は、特定した各便に対応する飛行機の空席情報を、ユーザ端末4の画面上に一覧表示させる。
【0045】
予約処理部1304は、飛行機の空席情報に含まれるいずれかの便がユーザにより選択され、予約の確定が要求された場合に、ユーザにより選択された便の航空券及びユーザにより宿泊施設予約サイトで予約された宿泊施設を、パックツアー予約サイトのパッケージツアーとして予約する処理を実行するとともに、宿泊施設予約サイトで予約されている宿泊施設の予約を取り消す処理を実行する。
【0046】
具体的に、予約処理部1304は、パッケージツアーに対応する予約情報231aを生成してデータベース231に登録させるとともに、宿泊施設に対応する予約情報131aのステータスをキャンセル状態に更新する。
【0047】
次に、
図7を参照し、宿泊施設予約サイトで宿泊施設を予約したユーザが追加で航空券を予約する際の動作例について説明する。
【0048】
最初に、ユーザがユーザ端末4を操作して、例えば宿泊施設予約サイトへのログイン指示を入力すると、宿泊施設予約装置1の受付部1301は、ユーザ端末4から送信されるアクセス要求を受け付ける(ステップS101)。
【0049】
続いて、宿泊施設予約装置1は、上記ステップS101で受け付けられたアクセス要求に対応するユーザが、宿泊施設予約サイトで宿泊施設を既に予約しているかどうかを判定する(ステップS102)。この判定がNOである場合には、本動作を終了する。なお、本動作を終了した後、宿泊施設予約装置1は、宿泊施設予約機能に基づき、ユーザの操作指示に従って宿泊施設の予約処理を実行することになる。
【0050】
上記ステップS102において、ユーザが宿泊施設予約サイトで宿泊施設を既に予約していると判定された場合(ステップS102;YES)に、指標表示部1302は、ユーザにより予約されている宿泊施設の宿泊プランが、パックツアー予約サイトにおいて空きの予約枠を有するかどうかを判定する(ステップS103)。この判定がNOである場合には、本動作を終了する。なお、本動作を終了した後、宿泊施設予約装置1は、宿泊施設予約機能に基づき、ユーザの操作指示に従って宿泊施設の予約処理を実行することになる。
【0051】
上記ステップS103において、予約されている宿泊施設の宿泊プランが、パックツアー予約サイトにおいて空きの予約枠を有すると判定された場合(ステップS103;YES)に、指標表示部1302は、ユーザ端末4の画面上に航空券追加ボタン4bを表示させる(ステップS104)。
【0052】
続いて、空席情報表示部1303は、ユーザにより航空券追加ボタン4bが押下されたかどうかを判定する(ステップS105)。この判定がNOである場合には、航空券追加ボタン4bが押下されるか、他の画面への遷移が指示されるまで待機する。他の画面への遷移が指示された場合には、宿泊施設予約装置1の宿泊施設予約機能に基づき、ユーザの操作指示に従って宿泊施設の予約処理を実行することになる。
【0053】
上記ステップS105で航空券追加ボタン4bが押下されたと判定された場合(ステップS105;YES)に、空席情報表示部1303は、パックツアー予約サイトにおいて上記宿泊施設とセットで予約可能な飛行機の航空会社、出発・到着空港、及びレンタカーの追加を選択する画面をユーザ端末4の画面上に表示させる(ステップS106)。
【0054】
続いて、空席情報表示部1303は、ユーザが航空会社、出発・到着空港、及びレンタカーの追加について選択を行った後に、上記宿泊施設とセットで予約可能な飛行機の空席情報を、ユーザ端末4の画面上に一覧表示させる(ステップS107)。
【0055】
続いて、予約処理部1304は、飛行機の空席情報に含まれるいずれかの便がユーザにより選択され、予約の確定が要求されたかどうかを判定する(ステップS108)。この判定がNOである場合には、予約の確定が要求されるまで待機する。
【0056】
上記ステップS108で予約の確定が要求されたと判定された場合(ステップS108;YES)に、予約処理部1304は、ユーザにより選択された便の航空券及びユーザにより宿泊施設予約サイトで予約された宿泊施設を、パックツアー予約サイトのパッケージツアーとして予約する(ステップS109)。
【0057】
続いて、予約処理部1304は、宿泊施設予約サイトで予約されている宿泊施設の予約を取り消す(ステップS110)。そして、本動作を終了する。なお、ステップS109及びステップS110は別々の処理ステップとして記載しているが、これに限らず、同一の処理ステップとして同じトランザクション内で処理してもよい。
【0058】
上述したように、実施形態における宿泊施設予約装置1によれば、宿泊施設予約サイトで宿泊施設を既に予約しているユーザからのアクセス要求を受け付けた場合、その予約済みの宿泊プランの予約枠に空きがあれば、航空券追加ボタン4bをユーザ端末4に表示させることができる。さらに、航空券追加ボタン4bが選択された場合に、パックツアー予約サイトで上記の宿泊施設とセットで予約可能な飛行機の空席情報を表示させることができる。そして、その空席情報に含まれるいずれかの便の予約が要求された場合に、その便及び宿泊施設予約サイトで予約済みの宿泊施設をパックツアー予約サイトのパッケージツアーとして予約するとともに、宿泊施設予約サイトで予約している宿泊施設の予約を取り消すことができる。
【0059】
つまり、ユーザが宿泊施設予約サイトで宿泊施設のみを予約した場合であっても、例えば再度宿泊施設予約サイトを訪問したときに、その宿泊施設とセットで予約可能な飛行機の便をユーザに提示することができる。また、ユーザにより所望の便が選択されると、その選択された便と既に宿泊施設予約サイトで予約している宿泊施設とをパッケージツアーとして予約し、宿泊施設予約サイトでの予約をキャンセルすることができる。これにより、ユーザは、宿泊施設と航空券とを個別に予約するよりも安価なパッケージツアーに予約し直すことができる一方、パックツアー予約サイトでは、他の予約サイトで個別に予約される予定だった宿泊施設及び航空券をパッケージツアーとしてまとめて販売することができる。
【0060】
それゆえ、実施形態における宿泊施設予約装置1によれば、宿泊施設と航空券とをセットにして販売する機会を増やすことが可能となる。
【0061】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、前述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【0062】
また、前述した実施形態における指標表示部1302は、予約枠の空き状況を判定する際に、予約された宿泊施設の宿泊プランと同じプランを対象にして判定しているが、空き情報を判定する際の対象はこれに限定されない。例えば、指標表示部1302は、予約された宿泊施設の全てのプランを対象にして空き状況を判定することとしてもよい。この場合、例えば、ユーザにより選択された飛行機の便に基づいて予約処理を実行する前の段階で、予約枠に空きがある宿泊施設のプランを画面上に一覧表示させ、ユーザに所望のプランを選択させることとすればよい。
【符号の説明】
【0063】
1…宿泊施設予約装置、2…パックツアー予約装置、3…航空券予約装置、4…ユーザ端末、4a…マイページ画面、4b…航空券追加ボタン、11、21、31…プロセッサ、12、22,32…通信インタフェース、13、23,33…記憶装置、100…予約処理システム、130、230、330…コンピュータプログラム、130a、230a、330a…メインプログラム、130b、230b、330b…ソフトウェアモジュール、131、231、331…データベース、131a、231a、331a…予約情報、1301…受付部、1302…指標表示部、1303…空席情報表示部、1304…予約処理部