(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】商品配向具
(51)【国際特許分類】
A47F 5/00 20060101AFI20240906BHJP
【FI】
A47F5/00 D
(21)【出願番号】P 2020197037
(22)【出願日】2020-11-27
【審査請求日】2023-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000222141
【氏名又は名称】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【氏名又は名称】鎌田 文二
(72)【発明者】
【氏名】谷江 俊岳
【審査官】葛谷 光平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05152404(US,A)
【文献】実開昭60-191259(JP,U)
【文献】特開2006-116074(JP,A)
【文献】特開2000-210166(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品群を前後に並列した状態に吊り下げて陳列するためのフックに取り付けられ、
前記商品群を前記フックの軸心に対して左右方向の少なくとも一方向に所定角度傾いた状態に配向させるための商品配向具であって、
前記商品群のうちの最後尾の商品に当接させる当て板と、
前記当て板の上部に連結される配向部と、を備え、
前記当て板と前記配向部との対向面にはそれぞれ、前記フックを挿通可能な挿通部を有し、
前記配向部の挿通部の軸心は、前記当て板の挿通部の軸心に対して、前記所定角度傾斜しており、前記配向部の挿通部から前記当て板の挿通部にかけて前記フックを挿通させることで、前記当て板が前記フックの軸心に対して左右方向の少なくとも一方向に所定角度傾いた状態で、前記フックに取り付けられるようになっている商品配向具であって、
前記配向部の挿通部は、左右一対かつ前記当て板の挿通部の軸心に対する傾斜方向が逆向きになるように設けられている商品配向具。
【請求項2】
前記配向部は、境界がくの字型に屈曲した左斜板と右斜板からなり、
前記左右一対の挿通部は、左斜板と右斜板に各1つずつ設けられており、
前記左斜板の左端および前記右斜板の右端は、それぞれ前記当て板に連結されている、
請求項1に記載の商品配向具。
【請求項3】
前記商品群の各商品は包装材により包装されており、
前記包装材は、
前記商品が収納された下半部の収納部と、前記フックに引っ掛けられる商品が収納されない上半部の吊り下げ部と、からなり、
前記当て板は、少なくともその下縁部が前記収納部に当接するような縦寸法となっている、
請求項1または2に記載の商品配向具。
【請求項4】
前記挿通部は、孔である
請求項1から3のいずれかに記載の商品配向具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品群を吊り下げて陳列するためのフックに取り付けられ、商品群をフックの軸心に対して左右方向に所定角度傾いた状態に配向させるための商品配向具に関する。
【背景技術】
【0002】
小売店の店頭において、フックに対して商品群を前後に並列した状態に吊り下げ、陳列することがよくおこなわれている。
ここで一般的なフックは、軸心方向の長さが25~40cm程度であり、
図9のように、店頭に設置されたスタンドなどの什器の横バーBに対して垂直になるように、クリップCでもって横バーBの長さ方向(左右方向)に間隔をおいて取り付けられている。
このこともあり、左右方向に隣接するフックHに吊り下げた商品群G同士が、特にその商品が、レンジからの油はね等を防止するためにレンジを囲うレンジパネル(登録商標)のように比較的大きな寸法の場合などに、干渉することがある。
このように、商品同士が干渉すると、同図のように、ランダムに傾くなどして、陳列状態が乱れて見栄えが悪くなったり、また商品を確認しづらくなったりするおそれがある。
【0003】
ここで、特許文献1のように、什器の横バーに対して左右方向に所定角度傾斜した状態に取り付け可能な特殊なフックも考案されている。
このような場合には、スタンドなどの什器の正面から見て、商品群は斜めに傾いた状態に陳列されるため、左右方向に隣接するフックに吊り下げた商品同士が干渉しづらくなる。
しかしながら、一般的なフックとは異なる、専用の特殊なフックが必要になるうえ、陳列する商品の種類や寸法によって、通常のフックと専用の特殊なフックとを都度付け替えるのは手間でもある。
また、このような特殊な斜めフックに変更すると当該店舗で標準仕様としていたプライスカード入れやその他のオプションが使用できなくなるなど、周辺の器具の使い勝手にも影響が及びうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明の解決すべき課題は、特殊な斜めフックを用いることなく、通常のフックを用いつつ、そのフックに吊り下げて陳列する商品群を傾いた状態に配向できる手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するため、本発明にかかる商品配向具を、商品群のうちの最後尾の商品に当接させる当て板と、前記当て板の上部に連結される配向部と、を備え、前記当て板と前記配向部との対向面にはそれぞれ、前記フックを挿通可能な挿通部を有し、前記配向部の挿通部の軸心は、前記当て板の挿通部の軸心に対して、所定角度傾斜しており、前記配向部の挿通部から前記当て板の挿通部にかけて前記フックを挿通させることで、前記当て板が前記フックの軸心に対して左右方向の少なくとも一方向に所定角度傾いた状態で、前記フックに取り付けられるようになっている構成としたのである。
【0007】
発明にかかる商品配向具を以上のように構成すると、その当て板がフックに対して左右方向に傾斜した状態に取り付けられるため、その傾斜する当て板に当接する商品は、当該当て板の傾斜方向へと配向されることになる。
したがって、専用の特殊なフックを用いることなく、通常のフックを用いつつ、陳列する商品群を所望の傾斜方向に配向させることが可能となる。このため、商品の寸法が大きい場合等に、左右に隣接するフックに吊り下げた商品同士が干渉し合い、陳列状態が乱れたり商品が視認しにくくなったりする事態が阻止される。
商品の寸法が大きくない等、商品を配向させる必要のない場合には、フックから商品配向具を取り外すことで、商品群が什器のほぼ正面を向いた状態に陳列することも可能である。
フックとしては通常のフックを用いたまま、そのフックに商品配向具を付け外しするだけで、陳列する商品の向きを正面を向いた状態と左右方向に傾いた状態とに自由に切り替えられるため、陳列の手間が軽減される。
【0008】
発明にかかる商品配向具において、前記配向部の挿通部は、左右一対かつ前記当て板の挿通部の軸心に対する傾斜方向が逆向きになるように設けられている構成を採用することが好ましい。
【0009】
発明にかかる商品配向具を以上のように構成とすると、フックに対してその当て板が左右方向のいずれの方向に傾いた状態にも取り付け可能であるため、陳列する商品群を左方向にも右方向にも配向することができる。
したがって、陳列状態に置ける商品群の傾斜方向を、什器の設置場所や商品の種類に応じて切り替えることができ、陳列のバリエーションが増える。
【0010】
発明にかかる商品配向具において、前記配向部は、境界がくの字型に屈曲した左斜板と右斜板からなり、前記左右一対の挿通部は、左斜板と右斜板に各1つずつ設けられており、前記左斜板の左端および前記右斜板の右端は、それぞれ前記当て板に連結されている構成を採用することがより好ましい。
【0011】
発明にかかる商品配向具を以上のように構成すると、左斜板、右斜板、当て板により三角筒状の形状が構成され、構造上の強度が高いことから破損しにくい。また、陳列する商品群を左右いずれの方向にも配向させるための構造を容易に形成することができる。
【0012】
発明にかかる商品配向具において、前記商品群の各商品は包装材により包装されており、前記包装材は、前記商品が収納された下半部の収納部と、前記フックに引っ掛けられる商品が収納されない上半部の吊り下げ部と、からなり、前記当て板は、少なくともその下縁部が前記収納部に当接するような縦寸法となっている構成を採用することが好ましい。
【0013】
商品配向具の当て板が包装材の吊り下げ部にのみ当接している場合、包装材がフィルム等の柔軟な素材で形成されている場合、その吊り下げ部のみが捩れるなどして、収納部に収納された商品の配向効果が十分に得られないおそれがある。
発明にかかる商品配向具を、以上のようにその当て板が包装材の収納部にも当接するように構成すると、収納部は収納された商品を直接当て板で押して方向づけることが可能であるため、商品の配向効果が十分に得られる。
【0014】
発明にかかる商品配向具において、前記挿通部の構成は特に限定されず、スリットやフックを突き刺し可能な脆弱部などでもよいが、孔とすると形成が容易であり、フックも通しやすいため好ましい。
【発明の効果】
【0015】
発明にかかる商品配向具を以上のように構成したので、通常のフックを用いつつ、そのフックに吊り下げて陳列する商品群を傾いた状態に配向することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態の商品配向具の使用状態を示す斜視図
【
図2】実施形態の商品配向具の使用状態を示す横断面図
【
図3】実施形態の商品配向具の(a)は上面図、(b)は正面図
【
図4】実施形態の商品配向具の(a)は要部拡大横断面図、(b)は要部拡大正面図
【
図5】(a)、(b)は配向部の他の例を示す上面図
【
図6】配向部の他の例を示す(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は斜視図
【
図7】(a)、(b)は当て板の他の例を示す正面図
【
図8】(a)、(b)、(c)は当て板の他の例を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1から
図4に示す実施形態の商品配向具は、
図1および
図2のように、店頭に設置されるなどした什器の横バーBに固定されたフックHに対して取り付けられ、そのフックHに吊り下げられる商品群Gを什器の左右方向に傾斜させるように配向させるために用いられる。
図3および
図4のように、実施形態の商品配向具10は、当て板11と、配向部12とからなる。
【0018】
図3のように、当て板11は、角隅が円弧状に処理された略正方形状の矩形をなしており、その左右方向の中心線上の上縁に隣接する位置に、フックHを挿通可能な円孔としての挿通部11aを有している。
この当て板11の材質は特に限定されず、塩化ビニルやアクリル樹脂などの合成樹脂製や鉄やアルミニウムなどの金属製が例示できるが、本実施形態では透明性が高く、店頭で陳列された商品群Gの視認を妨げないものとして、塩化ビニル製としている。
【0019】
当て板11の形状や縦横比や寸法は特に限定されないが、本実施形態では、
図1のように、商品群Gをなす商品包装体gとの関係で、その縦寸法が規定されている。
すなわち、
図1のように、商品を包装材により包装してなる商品包装体gは、内部空間に商品が収納される下半部の収納部g1と、フックHに吊り下げるための孔が設けられた上半部の吊り下げ部g2からなるところ、この商品包装体gと商品配向具10とがともにフックHに吊り下げられた状態で、当て板11は収納部g1に当接可能な縦寸法となっている。
具体的な縦横寸法としては、それぞれ10~20cmが例示できる。
【0020】
図3および
図4のように、配向部12は、左右一対でそれぞれ矩形の右斜板12aと左斜板12bとからなり、その境界が屈曲して、全体として上面視でくの字型の外観を呈している。
右斜板12aと左斜板12bは、それぞれその中央部に、フックHを挿通可能な円孔としての挿通部12c、12dを有している。これら左右一対の挿通部12c、12dの孔径は、当て板11の挿通部11aの孔径とほぼ同一となっている。
配向部12は、その右斜板12aおよび左斜板12bの板面が、それぞれ当て板11の板面に対向するように、当て板11の上部に連結されている。
【0021】
配向部12の当て板11に対する連結の態様は特に限定されず、ねじ止め、溶着、一体成型が例示できるが、本実施形態では、右斜板12aの右端および左斜板12bの左端をそれぞれ当て板11の板面に当接させた状態で接着剤を用いて接着させることによっている。
配向部12の右斜板12a、左斜板12b、および当て板11の盤面とで、略三角筒形の構造が形成されるため、構造的に強度が高く、破損等しにくいものとなっている。
配向部12の材質は特に限定されず、塩化ビニルやアクリル樹脂などの合成樹脂製や金属製が例示できるが、本実施形態では、当て板11と同じ材質であるものとして、塩化ビニル製としている。
【0022】
図3および
図4のように、配向部12の左右一対の挿通部12c、12dはそれぞれ、当て板11の挿通部11aに対向している。したがって、
図4(a)のように、フックHを左右一対の挿通部12c、12dのいずれか一方から、当て板11の挿通部11aにかけて連続して挿通させることが可能となっている。
ここで、左右一対の挿通部12c、12dの軸心は、それぞれ当て板11の挿通部11aの軸心に対して所定角度かつ逆向きに傾斜している。
したがって、上記のように左右一対の挿通部12c、12dのいずれか一方から、当て板11の挿通部11aにかけてフックHを挿通させる際には、所定角度傾斜した状態に斜めに挿通させることとなる。
その傾斜角度は特に限定されないが、フックHの軸心に対して30~60度が例示できる。図示では約45度となっている。
【0023】
実施形態の商品配向具10の構成は以上のようであり、次にその使用方法について説明する。
図1および
図2のような、スタンドなどの什器が店頭に設置されているものとする。この什器は、角筒形の横バーBを有し、この横バーBに対して、フックHのクリップCがはめ込まれ、複数のフックHが、横バーBの長手方向に所定間隔をおいて並列した状態に固定されている。
そのフックHとしては一般的なフックが用いられ、フックHの軸心は横バーBの長手方向に対してほぼ垂直、すなわち什器の正面を向いた状態となっている。
【0024】
図1および
図2のように、このようなフックHに、商品群Gを吊り下げて陳列する際に、あらかじめ商品配向具10を取り付けておく。
商品配向具10のフックHへの取り付けは、当て板11が前側となり、配向部12が後ろ側となるように、配向部12のいずれか一方の挿通部12c、12dから当て板11の挿通部11aにかけて、フックHを挿通させることによる。
これにより、商品配向具10は、その当て板11がフックHの軸心方向に対して所定角度傾斜した状態に取り付けられることになる。
【0025】
ついで、
図1および
図2のように、商品配向具10が取り付けられたフックHに、商品包装体gが前後方向に並列するように順次吊り下げてゆき、商品群Gを什器にセットする。
このとき商品群Gの最後列の商品包装体gは、商品配向具10の当て板11へと当接する。この当て板11がフックHの軸心に対して傾斜しているため、商品群Gは当て板11に平行となるように方向付けされ、什器の正面から見た場合に、傾斜した状態に陳列されることになる。
図示のように、当て板11が商品包装体gの包装材のみからなり捩れやすい柔らかい吊り下げ部g2だけでなく、商品が収納された収納部g1にも当接しているため、商品群Gの方向付けが確実に行われる。
【0026】
このため、その商品包装体gが什器の正面を向くように陳列されている場合と比較して、隣接するフックHにそれぞれ吊り下げられた商品包装体g同士が干渉することが防止される。したがって、図示のように、商品群Gが整列した状態に陳列され、見た目もよく、また商品を視認することも容易となる。
商品群Gを逆方向に傾斜した状態に陳列したい場合には、挿通部12c、12dとして図示したものと異なる挿通部を選択し、この挿通部から当て板11の挿通部11aにかけてフックHを挿通し直せばよいため、傾斜方向の切り替えが容易である。
商品群Gを什器の正面方向を向くように陳列させたい場合には、商品配向具10をフックHから取り外す。挿通部11a、12c、12dに対してフックHを挿抜させるだけであるから、付け外しも容易である。
【0027】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲内およびこれと均等の意味でのすべての修正と変形を含む。
【0028】
配向部12の形状や挿通部の数などは、商品配向具10のフックHへの取り付け状態において、フックの軸心に対して当て板11を所定角度傾斜させることが可能な限りにおいて、実施形態に限定されない。
【0029】
たとえば、
図5(a)の例では、配向部12は、半円筒形をしており、その周方向の両端部が当て板11に連結されている。配向部12は、その右半部の1/4円筒部と、その左半部の1/4円筒部にそれぞれ挿通部12c、12dを有している。
ここで、右半部と左半部にそれぞれ周方向に並列する二以上の挿通部を設け、フックHを挿通させる挿通部を適宜選択することで、当て板11の傾斜角度を複数段階に変更させることもできる。
また
図5(b)の例では、配向部12は、右斜板12aと挿通部12cのみを有しており、実施形態とは異なり、左斜板12bと挿通部12dを有していない。この例では、当て板11は、左右方向の一方向にのみ傾斜させることができるようになっている。実施形態と比較して、構造が簡略化され、材料コストが低減され、かつ軽量化が図られている。
【0030】
図6の例では、配向部12は、当て板11の挿通部11aの左右に切込みにより区画形成された右斜板12aおよび左斜板12bを接近する向きに回動させ、係合部12eでもって係合させることにより形成されている。
商品配向具10の不使用時には、係合部12eの係合を解除し、右斜板12aおよび左斜板12bを当て板11と同一平面をなすように寝かせておくことで、コンパクトにすることができ、保管スペースを低減できる。
【0031】
当て板11の形状や寸法も、商品群Gに当接可能な限りにおいて実施形態に限定されない。
たとえば、
図7(a)の例では、当て板11の縦寸法を実施形態よりも大きく、
図7(b)の例では、当て板11の縦寸法を実施形態よりも小さくしている。
また、
図8(a)の例では、当て板11の縦横寸法を実施形態よりも小さくしている。
当て板11の縦寸法を実施形態よりも大きくすることで、当て板11と商品包装体gとの接触面積が大きくなり、商品群Gの方向付けをより確実に行うことができる。
また、当て板11の縦寸法や横寸法を実施形態よりも小さくすることで、材料コストを低減し軽量化を図ることができる。
なおこのとき、図示のように、商品包装体gの収納部g1に当て板11が当接可能な寸法としておくほうが、吊り下げ部g2が柔軟な場合にも、商品群Gの配向効果が十分に得られるという点で好ましい。
【0032】
図8(b)の例では、当て板11には、矩形の窓11bが設けられ、フレーム状の外観を呈している。この場合も、窓11bがある分だけ、軽量化を図ることができる。
また、
図8(c)の例では、当て板11は、全体として略楕円形の形状をなしている。このほか、当て板11を円形としたり、多角形としてもよい。
【0033】
実施形態では、挿通部11a、12c、12dを円形の孔としたが、挿通部はフックHを挿通可能な限りにおいてこれに限定されず、たとえばスリットとしたり、フックHを突き刺し可能な脆弱部としたり、U字型のフック受けとしたり、してもよい。
【0034】
また、実施形態では、商品配向具10を、当て板11と配向部12のみから形成しているが、商品のプライス表示部を設けるなど、他の構成要素が含まれていてもよい。
実施形態では、商品配向具10により配向される商品群Gの構成要素として、商品包装体gを例示したが、これに限定されず、包装材に包装されていない商品がリング等を介してフックHに吊り下げられるような陳列態様で、その商品そのものを配向することももちろん可能である。
【符号の説明】
【0035】
10 商品配向具
11 当て板
11a 挿通部
11b 窓
12 配向部
12a 右斜板
12b 左斜板
12c 挿通部
12d 挿通部
12e 係合部
B 横バー
H フック
C クリップ
G 商品群
g 商品包装体
g1 収納部
g2 吊り下げ部