(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】ビデオストリームの動的表示のためのビデオ管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/431 20110101AFI20240906BHJP
H04N 21/218 20110101ALI20240906BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
H04N21/431
H04N21/218
H04N7/18 D
H04N7/18 U
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020197644
(22)【出願日】2020-11-27
【審査請求日】2023-11-27
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502208205
【氏名又は名称】アクシス アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】クルーガー, アンデシュ
【審査官】鈴木 順三
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2002/0186300(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0303436(US,A1)
【文献】特開平11-161880(JP,A)
【文献】特表2011-509626(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ表示配置(300)においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイス(200)からのビデオストリームを表示するためのビデオ管理システム(100)において、各モニタリングデバイス(200)は前記ネットワーク内にノード(410)を構成し、各モニタリングデバイス(200)は少なくとも1つの他のノード(410)に対する論理接続(420)を有する、ビデオ管理システム(100)であって、
第1のモニタリングデバイス(200)の論理近傍が、前記第1のモニタリングデバイス(200)に対する直接論理接続(420)を有する別のモニタリングデバイス(200)として定義され、論理近傍は、前記第1のモニタリングデバイス(200)によって監視されるエリアから移動する対象が、前記対象を見失うことなく前記論理近傍によって監視されるエリアに入るように配置され、
近傍モニタリングレベルは、前記ネットワーク内の前記ノード(410)間のステップ数を表し、
前記ビデオ管理システム(100)が、
第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の第1の群に対して直接論理接続(420)を有する所定の数のモニタリングデバイス(200)からのビューを前記ビデオ表示配置(300)に付加することによって、前記第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の前記第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトし、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げるように構成され、ここで付加されるモニタリングデバイス(200)は、ビューの前記第1のサブセットに関連する前記モニタリングデバイス(200)の前記論理近傍であり、
第2の入力に応答して、ビューの前記第2のサブセットからズームインし、それにより、前記近傍モニタリングレベルを1だけ下げるように構成され、且つ
第3の入力に応答して、前記ビデオ管理システム(100)がビューの前記第2のサブセットに関連する前記モニタリングデバイス(200)からのビデオストリームを表示するように構成されている構成から開始して、前記第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の前記第1の群に対して1つまたは2つのステップでの論理接続(420)を有する所定の数のモニタリングデバイス(200)からのビューを前記ビデオ表示配置(300)に付加することによって、ビューの前記第2のサブセットからビューの第3のサブセットにズームアウトし、それにより、前記近傍モニタリングレベルを1だけ上げるように構成され、ここで付加されるモニタリングデバイス(200)は、ビューの前記第2のサブセットに関連する前記モニタリングデバイス(200)の前記論理近傍である、ビデオ管理システム(100)。
【請求項2】
前記ビデオ管理システム(100)が、前記第1の入力に応答して、前記第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の前記第1の群に対して直接論理接続(420)を有する全てのモニタリングデバイス(200)からのビューを付加するように構成される、請求項1に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項3】
前記ビデオ管理システム(100)が、動的格子を備え、前記動的格子は、前記近傍モニタリングレベルに基づいておよび/または前記ビデオ表示配置(300)内で表示されるビデオストリームの数に基づいて区分化される、請求項1または2に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項4】
前記動的格子は、単一ビュー;2×2ビュー;3×3ビュー;4×4ビュー;またはN×Mビュー(NおよびMは正整数である)を表示するように構成される、請求項3に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項5】
第4の入力に応答して、前記第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の前記第1の群に対して1つまたは2つのステップでの論理接続(420)を有する所定の数のモニタリングデバイス(200)からのビューを前記ビデオ表示配置(300)に付加することによって、前記第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の前記第1の群からのビューの前記第1のサブセットからビューの第3のサブセットにズームアウトし、それにより、前記近傍モニタリングレベルを2だけ上げるようにさらに構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項6】
前記ビデオ管理システム(100)が、前記第2の入力に応答して、ビューの前記第2のサブセットからビューの前記第1のサブセットにズームインするように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項7】
前記ビデオ管理システム(100)が、前記第2の入力に応答して、ビューの前記第2のサブセットからユーザーによって選択される主ビューにズームインし、前記近傍モニタリングレベルを1だけ下げるように構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項8】
第5の入力に応答して、ビューの前記第2のサブセットからズームインし、前記近傍モニタリングレベルを2だけ下げるようにさらに構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項9】
第6の入力に応答して、ユーザーによる選択に応じて主ビューを切り換え;前記近傍モニタリングレベルを維持し;前記近傍モニタリングレベル以内の前記所定の数のモニタリングデバイス(200)からのビデオストリームを決定し含むことによって、前記ビデオ表示配置(300)を更新するようにさらに構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項10】
第8のユーザー入力に基づいて、前記近傍モニタリングレベルをユーザーによって提供される任意の正整数に変更し、それにより、前記ビデオ管理システム(100)を、対応するレベル数、ズームインまたはズームアウトさせるようにさらに構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項11】
前記ビデオ管理システム(100)が、主ビューを前記ビデオ表示配置(300)の角に配置するように構成され、他のビューは、前記主ビューからのステップ数での距離に応じて前記ビデオ表示配置(300)内に配置される、請求項1から10のいずれか一項に記載のビデオ管理システム(100)。
【請求項12】
ビデオ表示配置(300)においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイス(200)からのビデオストリームを表示するための方法において、各モニタリングデバイス(200)は前記ネットワーク内にノード(410)を構成し、各モニタリングデバイス(200)は少なくとも1つの他のノード(410)に対する論理接続(420)を有し、第1のモニタリングデバイス(200)の論理近傍が、前記第1のモニタリングデバイス(200)に対する直接論理接続(420)を有する別のモニタリングデバイス(200)として定義され、論理近傍は、前記第1のモニタリングデバイス(200)によって監視されるエリアから移動する対象が、前記対象を見失うことなく前記論理近傍によって監視されるエリアに入るように配置され、近傍モニタリングレベルは、前記ネットワーク内の前記ノード(410)間のステップ数を表す、方法であって、前記方法が、
前記複数のモニタリングデバイス(200)からビデオストリームを受信すること、
前記ビデオ表示配置(300)内で前記ビデオストリームのうちの1つまたは幾つかのビデオストリームを表示すること、
第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の第1の群に対して直接論理接続(420)を有する所定の数のモニタリングデバイス(200)からのビューを前記ビデオ表示配置(300)に付加することによって、前記第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の前記第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトすることであって、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げ、ここで付加されるモニタリングデバイス(200)は、ビューの前記第1のサブセットに関連する前記モニタリングデバイス(200)の前記論理近傍である、ズームアウトすること、
第2の入力に応答して、ビューの前記第2のサブセットからズームインすることであって、それにより、前記近傍モニタリングレベルを1だけ下げる、ズームインすること、および、
第3の入力に応答して、ビューの前記第2のサブセットに関連する前記モニタリングデバイス(200)からのビデオストリームが表示されるようにした構成から開始して、前記第1のモニタリングデバイス(200)またはモニタリングデバイス(200)の前記第1の群に対して1つまたは2つのステップでの論理接続(420)を有する所定の数のモニタリングデバイス(200)からのビューを前記ビデオ表示配置(300)に付加することによって、ビューの前記第2のサブセットからビューの第3のサブセットにズームアウトすることであって、それにより、前記近傍モニタリングレベルを1だけ上げ、ここで付加されるモニタリングデバイス(200)は、ビューの前記第2のサブセットに関連する前記モニタリングデバイス(200)の前記論理近傍である、ズームアウトすること
を含む、方法。
【請求項13】
命令を有するコンピュータプログラムであって、前記命令は、コンピューティングデバイスまたはコンピューティングシステムによって実行されると、前記コンピューティングデバイスまたは前記コンピューティングシステムに、請求項12に記載のビデオ表示配置(300)においてビデオストリームをモニタリングするための方法を実施させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ビデオ表示配置内で複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するためのビデオ管理システムに関する。本開示は、ビデオ表示配置内で複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するための方法にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
監視カメラを含む監視デバイスは、概して、1つまたは幾つかのエリアを観察するために使用される。大きいエリア、または、幾つかのサブエリア、例えば、建物内の異なる部屋を備えるエリアを観察するために、多数の監視デバイスを監視システム内で使用することができる。監視デバイスは、しばしば、記録デバイスまたはIPネットワークに接続され、また、オペレータが制御することができ、そのオペレータは、典型的には、ディスプレイ上で監視デバイスからのビデオストリームを見張ることもできる。一部のシステムにおいて、監視カメラは、自動化ソフトウェアによって制御することもできる。監視システムは、例えば、小売店、ホテル、学校、製造業において、または、ホームセキュリティシステムにおいて使用される。
【0003】
ビデオ管理システムにおいて、オペレータは、複数のモニターされるエリアをカバーする異なるカメラからの複数の異なるビデオストリームを見ることができる。複数のビデオストリームを同時に表示するために、幾つかのビデオストリームは、モニターを多数の小さいウィンドウに分割することによって、スプリットスクリーン(split screen)構成で単一モニター上に表示することができる。同じ技法は、オペレータが、例えば、4つのモニターを有し、5つ以上のビデオストリームを同時に観察する必要がある場合に適用することができる。モニターのうちの1つまたは幾つかのモニターは、その後、多数の小さいウィンドウに分割することができる。
【0004】
オペレータは、モニターの区分化を変更するために異なる理由を有する場合がある。モニター上の単一カメラビューは、高い詳細度(level of detail)を提供し、一方、単一モニター上に同時に表示される複数のビデオストリームは、監視されるエリアの良好な外観を提供することができる。1つの例として、一方で、オペレータが、単一カメラビュー内の所与のビデオストリーム内で対象を識別または区別することは典型的には容易であるが、他方で、複数のビデオストリームが単一モニター上で表示される構成において、オペレータが、モニターされるエリア間で移動するターゲットを追跡することは典型的には容易である。
【0005】
既存のビデオ管理システムに関する1つの課題は、オペレータのために関連ビューの間で正確に変更する困難さである。オペレータが特定のビューを選択することができる既存の解決策において、しかしながら、オペレータが、監視されるエリアに精通している、または、選択することができるビューに精通していることが、典型的には必要とされる、または、少なくとも利点であることになる。したがって、ユーザーがより効率的にかつより直感的に操作することができる解決策についての必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
本開示の第1の態様は、ビデオ表示配置においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するためのビデオ管理システムに関し、各モニタリングデバイスはネットワーク内にノードを構成し、各モニタリングデバイスは少なくとも1つの他のノードに対して論理接続を有し、ビデオ管理システムは、
第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して直接論理接続を有する所定の数のモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加することによって、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトし、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げるように;そして、
第2の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからズームインし、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ下げるように構成される。
【0007】
現在開示されているビデオ管理システムの1つの利点は、ビデオ管理システムが、近傍モニタリングデバイスの論理階層内でズームインしズームアウトするための効率的なツールを提供することである。監視システム内のモニタリングデバイスを、ノード間に論理接続を有するノードのネットワークとして組織することによって、また、近傍モニタリングレベルを導入することによって、オペレータは、例えば、第1のモニタリングデバイスに関連するビューの第1のサブセットから、第1のモニタリングデバイスおよびその論理近傍からのビューを示すビューの第2のサブセットにズームアウトすることができる。第1のモニタリングデバイスの論理近傍は、ノードのネットワークおよび論理接続に応じて第1のモニタリングデバイスに対して直接論理接続を有する別のモニタリングデバイスとして規定することができる。本開示による「論理(logical)」近傍は、必ずしも物理的に最も近くに位置するモニタリングデバイスではなく、好ましくは、第1のモニタリングデバイスによって監視されるエリアから移動する対象が、次のステップとして論理近傍によって監視されるエリアに入るような、第1のモニタリングデバイスに対する物理的位置を有する近傍である。
【0008】
現在開示されているビデオ管理システムの1つの実施形態によれば、近傍モニタリングレベルは、主ビューに関連する主のまたは第1のモニタリングデバイスから始まる、ネットワーク内のノード間のステップ数を表し、
主モニタリングデバイスから始まる上記ステップ数以内の、所定の数のモニタリングデバイスからのビデオストリームが、ビデオ表示配置内で表示される。これは、オペレータが近傍モニタリングレベルを切り換えることができ、ビデオ表示配置内で予測可能な方法でズームインすることおよびズームアウトすることに対応することを意味する。1つの例として、オペレータは、キーパッドのキーまたはマウスのボタンまたは他のコマンドによって、単一ビューの形態のビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトすることができる。近傍モニタリングレベルは、それにより、0から1に上がる。オペレータが、ビューの第2のサブセットに関連するモニタリングデバイスの論理近傍からのビューを付加することによって、ビューの第3のサブセットにズームアウトし続ける場合、近傍モニタリングレベルは、さらに2に上がる。
【0009】
立証されるように、ノードのネットワークとしての監視システム内のモニタリングデバイスの配置構成およびノード間の論理接続ならびにズーミングのための近傍モニタリングレベルの導入は、ビデオ管理システムにおける迅速かつ効率的な操作ツールを提供する。
【0010】
ビデオ表示配置は動的格子を備えることができる。本開示による動的格子は、フルスクリーン構成で1つのビデオストリームを、または、表示エリアを多数の(2×2、3×3、4×4、M×Nなど)小さいウィンドウに分割することによってスプリットスクリーン構成で同時に多数のビデオストリームを表示するために使用することができる表示エリアとして構築することができる。動的格子は、入力が、例えば、ズームインするまたはズームアウトするプロセスの一部として構成を更新することができるという意味で動的である。現在開示されているビデオ管理システムの1つの実施形態において、ズームアウトするまたはズームインするステップは、ビデオ表示配置内で表示されるウィンドウの数に相応して適合するステップを含むことができる。
【0011】
本開示は、ビデオ表示配置においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するための方法にさらに関し、各モニタリングデバイスはネットワーク内にノードを構成し、各モニタリングデバイスは少なくとも1つの他のノードに対して論理接続を有し、方法は、
複数のモニタリングデバイスからビデオストリームを受信すること、
ビデオ表示配置内でビデオストリームのうちの1つまたは幾つかのビデオストリームを表示すること、
第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して直接論理接続を有する所定の数のモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加することによって、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトすることであって、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げる、ズームアウトすること、および、
第2の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからズームインすることであって、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ下げる、ズームインすることを含む。
【0012】
現在開示されている方法を、ビデオ表示配置においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するための現在開示されているビデオ管理システムの任意の実施形態を使用して実施することができることを当業者は認識するであろう。したがって、方法は、現在開示されているビデオ管理システムが実施するように構成される任意のステップを実施することができる。
【0013】
本発明は、以下で、添付図面を参照して述べられ、添付図面は、例示的であり、現在開示されているビデオ管理システムおよび方法に制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】現在開示されているビデオ管理システムおよび複数のモニタリングデバイスを有する監視システム内のビデオ表示配置の1つの実施形態の略図である。
【
図2】モニタリングデバイスのネットワークの1つの例を示す図であり、モニタリングデバイスはネットワーク内にノードを構成し、モニタリングデバイスは他のモニタリングデバイスに対して論理接続を有する。
【
図3】ズームすることおよび/または焦点を変更することによるビュー間の多数の考えられる移行(3Aから3Bへ、3Bから3Cへ、3Cから3Dへ、3Dから3Eへ、3Eから3Fへ)を示す、ビデオ表示配置における多数の例示的なビューを示す図である。
【
図4】ビデオストリームを表示するための現在開示されている方法の実施形態による方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、ビデオ表示配置においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するためのビデオ管理システムに関し、各モニタリングデバイスはネットワーク内にノードを構成し、各モニタリングデバイスは少なくとも1つの他のノードに対して論理接続を有する。ビデオ管理システムは、第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して直接論理接続を有する所定の数のモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加することによって、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトし、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げるように構成される処理ユニットを備えることができる。ビューの第1のサブセットは単一ビューであるとすることができる。処理ユニットは、第2の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからズームインし、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ下げるようにさらに構成することができる。
【0016】
ビデオ管理システムは、本開示において述べるタスクのうちの任意のタスクを、好ましくはビデオ表示配置およびビデオ表示配置内で表示されるビデオストリームを制御することによって、実施するように構成することができる処理ユニットを備えることができる。ビデオ管理システムは、処理ユニットによって実行され得る命令を記憶するために、ビデオストリームをバッファリングするために、または、ビデオ管理システムの機能内の他の目的のために使用することができるメモリをさらに備えることができる。ビデオ管理システムは、モニタリングデバイスと通信しビデオストリームを受信するためのネットワークインターフェース、および、ビデオ表示配置に対する通信インターフェースとして役立つことができる操作インターフェースをさらに備えることができる。
【0017】
概して、ビデオ管理システムは、監視システム内のモニタリングデバイスおよびモニタリングデバイスによって受信されるビデオストリームの表示を管理する。ビデオ管理システムは、フィルタリング、対象の追跡などのようなビデオストリームに関連する或る範囲の処理タスクを含むさらなる機能をさらに含むことができる。本開示の範囲内で、ビデオ管理システムは、複数のモニタリングデバイスからビデオストリームを受信し、ビデオストリームを異なる構成で表示するようにビデオ表示配置を構成するためのハードウェアおよびソフトウェアとして広く構築することができる。
【0018】
モニタリングデバイスは、例えば、可視光、赤外光、および/または、他の不可視電磁放射(例えば、レーダーイメージングのためのレーダー)を使用して画像データを取り込む監視カメラなどのビデオカメラであるとすることができる。したがって、ビデオストリームは、本開示の範囲内で、可視光に基づく一連のカメラ画像としてだけではなく、レーダーベースモニタリングデバイスなどの他のモニタリングデバイスからの対応する一連の画像としても構築されるものとする。取り込まれる画像データは、連続画像シーケンス(例えば、ビデオ)、制限された画像シーケンス、静止画像、および/またはその組み合わせを含むことができる。モニタリングデバイスは、システム内に配置され、通信ネットワークを通してビデオ管理システムに接続することができ、通信ネットワークは、例えば、インターネットプロトコルネットワークおよび/または無線ネットワークであるとすることができる。
【0019】
上記で述べたように、監視システム内のモニタリングデバイスをノード間に論理接続を有するノードのネットワークとして組織することによって、また、近傍モニタリングレベルを導入することによって、オペレータは、第1のモニタリングデバイスおよびモニタリングデバイスの第1の群に関連するビューの第1のサブセットから、第1のモニタリングデバイスおよびその論理近傍からのビューを示すビューの第2のサブセットにズームアウトすることができる。第1のモニタリングデバイスの論理近傍は、ノードのネットワークおよび論理接続に応じて第1のモニタリングデバイスに対して直接論理接続を有する別のモニタリングデバイスとして規定することができる。したがって、本開示による論理近傍は、必ずしも物理的に最も近くに位置するモニタリングデバイスではない。好ましくは、論理近傍は、第1のモニタリングデバイスによって監視されるエリアから移動する対象が、或る時点で、好ましくは対象を見失うことなく、第1のモニタリングデバイスに対する論理近傍であるモニタリングデバイスによって監視されるエリアに入るように、論理近傍を配置することができるという意味で物理的関係を有する。1つの例として、
図2のビューBに対応するモニタリングデバイス(200)は2つの論理近傍(ビューAおよびC)を有する。Aが近傍部屋内のビューであり、一方、Cが、Bと同じ部屋内のエリアのビューであるが、それでも、論理近傍であることを留意することができる。
【0020】
「近傍モニタリングレベル(neighbor monitoring level)」は、本開示によれば、主ビューに関連する主モニタリングデバイスから始まる、ネットワーク内のノード間のステップ数を表すことができる。主ビューは、代替的に、基準ビューと呼ぶことができる。それにより、近傍モニタリングレベルは、主モニタリングデバイスから始まるステップ数内に位置するモニタリングデバイス(および関連するビュー)と解釈することができる。例えば、
図2のビューDが主ビューであり、近傍モニタリングレベルが「1」である場合、ビューC、A、およびEは、
図3Bで立証されるように、ビデオ表示配置内でビューDと共に相応して表示される。近傍モニタリングレベルが、ズームアウト操作に対応する「2」に上がる場合、Dから始めて2ステップで達することができるビューがビデオ表示配置内で表示される。例において、これは、ビューD(近傍レベル0)、C、A、E、(近傍レベル1)、B、H、F、J(近傍レベル2)が表示されることを意味し、これは
図3Cに示される。こうして、
図3Bから
図3Cへの移行は、1近傍レベル、ズームアウトするステップに対応する(近傍モニタリングレベルが「1」から「2」に上がる)。
図3Aから
図3Bへの移行は、近傍モニタリングレベルが「0」(単一ビューD)から「1」(ビューD、A、C、およびE)に上がるズームアウトの別の例を示す。
【0021】
ビデオ管理システムは、第3の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して1ステップまたは2ステップでの論理接続を有する所定の数のモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加することによって、ビューの第2のサブセットからビューの第3のサブセットにズームアウトし、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げるようにさらに構成することができる。第3の入力は、第1の入力と同じであるとすることができる。ズームアウトするステップを反復することによって、システムは、近傍モニタリングレベルがNである場合、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対してNステップでの論理接続を有するモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に対して表示するように構成することができる。
【0022】
さらなる実施形態において、ビデオ管理は、第4の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して1ステップまたは2ステップでの論理接続を有する所定の数のモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加することによって、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第3のサブセットにズームアウトし、それにより、近傍モニタリングレベルを2だけ上げるようにさらに構成することができる。ビューの第1のサブセットからビューの第3のサブセットへ直接移動するための入力を有することは、ビデオ管理システムのオペレータにさらなる改善されたズーミング効率を提供する。
【0023】
概して、本開示で言及される入力は、ビデオ管理システムおよび/または監視システムのオペレータからの入力などのユーザー入力であるとすることができる。入力は、任意の適切なジェスチャーを含むタッチスクリーンからの任意の入力、および/または、キーパッドのキーまたはマウスのボタンなどの機械式ボタンから入力であるとすることができる。
【0024】
特定の実施形態において、ビデオ管理システムは、第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して直接論理接続を有する全てのモニタリングデバイスからのビュー、すなわち、近傍モニタリングレベル以内の全てのモニタリングデバイスからのビューを付加するように構成される。1つの実施形態において、概念は、近傍モニタリングレベルが「2」である場合、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して1ステップまたは2ステップでの論理接続を有する全てのモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加するようにさらに拡張される。概念は、近傍モニタリングレベルがNである場合、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対してNステップでの論理接続を有する全てのモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加するようにさらに拡張することができる。
【0025】
ビデオ表示配置は動的格子を備えることができる。上記で述べたように、本開示による動的格子は、フルスクリーン構成で1つのビデオストリームを、または、表示エリアを多数の(2×2、3×3、4×4、M×Nなど)小さいウィンドウに分割することによってスプリットスクリーン構成で同時に多数のビデオストリームを表示するために使用することができる表示エリアとして構築することができる。
【0026】
動的格子は、近傍モニタリングレベルに基づいておよび/またはビデオ表示配置内で表示されるビデオストリームの数に基づいて区分化することができる。動的格子は、例えば、単一ビュー;2×2ビュー;3×3ビュー;4×4ビュー;またはN×Mビュー(NおよびMは正整数である)を含む多数の所定の構成を有することができる。好ましくは、各近傍モニタリングレベルは、ビデオ表示配置の動的格子の構成に関連する。「0」の近傍モニタリングレベル、すなわち、論理近傍が表示されない、は、典型的には、単一ビューに関連することになる。「1」の近傍モニタリングレベルは2×2ビューに関連するとすることができる。「2」の近傍モニタリングレベルは3×3ビューなどに関連するとすることができる。
【0027】
さらに、特定の近傍モニタリングレベルおよび動的格子の特定の構成の場合、モニタリングデバイスからの表示されるビューの数は、動的格子内のウィンドウの数に正確に一致しない場合がある。例えば、
図3Cにおいて、近傍モニタリングレベルは「2」であり、動的格子構成は3×3ビュー、すなわち9つのウィンドウである。表示する8つのビデオストリームのみが存在するため、1つのウィンドウは空いている。現在開示されているビデオ管理システムの1つの実施形態によれば、空のウィンドウは、構成された近傍モニタリングレベルより1レベル高い近傍レベルからのビデオストリームで埋めることができる。さらなるビデオストリームは、モニタリングデバイスの優先度の所定のリストに基づいて付加することができる、または、オペレータによって手作業で付加することができる。
【0028】
同様に、動的格子内のウィンドウの数より多い表示するビデオストリームが存在する場合、ビデオ管理システムは、ウィンドウの利用可能な数を超えるビューを排除しなければならない場合がある。排除されるビデオストリームは、モニタリングデバイスの優先度の所定のリストに基づいて自動的に決定することができる、または、オペレータによって手作業で選択することができる。1つの実施形態において、ビデオ管理システムは、動的格子内のウィンドウの数を自動的に、すなわち、構成された近傍モニタリングレベルによってカバーされるモニタリングデバイスを表示するのに十分なウィンドウが存在するような構成を選択することによって、調整するように構成することができる。
【0029】
現在開示されているビデオ管理システムのさらなる態様は、近傍モニタリングレベルすなわちズーミングレベルが設定されてしまうと、ビデオ表示配置内でのビデオストリームの内部配置に関する。1つの実施形態において、主ビューは、ビデオ表示配置内の角に配置される。他のビューは、その後、主ビューからのステップ数でのその距離に応じてビデオ表示配置内に配置することができる。1つの例は
図3Cに提供され、ビューD(近傍レベル「0」)は左上角に配置される。第1の近傍レベル(「1」)からのビューは、ビデオ表示配置内で主ビューのできる限り近くに配置される。第2の近傍レベル(「2」)からのビューは、第1の近傍レベルからのビューが配置された後に、ビデオ表示配置内で主ビューのできる限り近くに配置される。
【0030】
現在開示されているビデオ管理システムの1つの実施形態によれば、システムは、第2の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからビューの第1のサブセットにズームインするように構成される。この実施形態において、ビデオ管理システムは、それにより、第1の入力を使用して、ビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトし、その後、第2の入力を使用して、ビューの第1のサブセット、すなわち、ビューの元のサブセットに戻ることができる。代替的に、ビデオ管理システムは、第2の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからユーザーによって選択される主ビューにズームインするように構成することができる。
図3Cから
図3Dへの移行は、ビューFを主ビューとして選択し、近傍モニタリングレベルを1だけ下げることによって、ビューの1つのサブセット(D、A、C、E、B、F、H、J)からビューの別のサブセット(F、G、E)にズームインすることを立証する。
【0031】
ビデオ管理は、第5の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからズームインし、近傍モニタリングレベルを2だけ下げるようにさらに構成することができ、好ましくは、主ビューはユーザーによって選択される。概念は、Nステップ数、ズームインするようにさらに拡張することができ、それは、ズームインするステップ数を提供する入力と組み合わせた、キーパッドのキーまたはマウスのボタンなどの入力によって達成することができる。
【0032】
ビデオ管理は、さらなる入力に基づく特別な操作を実施するようにさらに構成することができる。1つの実施形態において、ビデオ管理システムは、第6の入力に応答して、ユーザーによる選択に応じて主ビューを切り換え(switch);近傍モニタリングレベルを維持し;近傍モニタリングレベル以内の所定の数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを決定し含むことによって、ビデオ表示配置を更新するようにさらに構成される。
図3Dから
図3Eへの移行は、近傍モニタリングレベルを維持しながら、ビューFからビューGに主ビューを切り換えるプロセスを立証する。主ビュー(G)の近傍(F、J)は、それにより、ビデオ表示配置内に表示される。
【0033】
1つの実施形態において、ビデオ管理システムは、第7の入力に応答して、単一ビューを表示するようにビデオ表示配置を構成するようにさらに構成される。
【0034】
1つの実施形態において、ビデオ管理システムは、第8のユーザー入力に基づいて、近傍モニタリングレベルをユーザーによって提供される任意の正整数に変更し、それにより、ビデオ管理システムに、対応するレベル数、ズームインまたはズームアウトさせるようにさらに構成される。
【0035】
当業者によって認識されることになるように、第1の入力および/または第2の入力および/または第3の入力および/または第4の入力および/または第5の入力および/または第6の入力および/または第7の入力および/または第8の入力のうちの任意の入力は、タッチスクリーン、キーパッドのキーまたはマウスのボタンなどの機械式ボタン、音声入力、または目的に適する他の入力のうちの任意のものからの入力であるとすることができる。入力(複数可)はユーザー入力(複数可)であるとすることができる。さらに、第1の入力および/または第2の入力および/または第3の入力および/または第4の入力および/または第5の入力および/または第6の入力および/または第7の入力は、複数のモニタリングデバイスによって監視されるエリア内のイベントに基づく入力であるとすることができる。
【0036】
本開示は、ビデオ表示配置においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するための方法にさらに関し、各モニタリングデバイスはネットワーク内にノードを構成し、各モニタリングデバイスは少なくとも1つの他のノードに対して論理接続を有する。方法は、
複数のモニタリングデバイスからビデオストリームを受信するステップと、
ビデオ表示配置内でビデオストリームのうちの1つまたは幾つかのビデオストリームを表示するステップと、
第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して直接論理接続を有する所定の数のモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加することによって、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトするステップであって、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げる、ズームアウトするステップとを含む。
【0037】
方法は、第2の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからズームインするステップであって、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ下げる、ズームインするステップをさらに含むことができる。
【0038】
方法が、ビデオ表示配置においてネットワーク内に配置された複数のモニタリングデバイスからのビデオストリームを表示するための現在開示されているビデオ管理システムの任意の実施形態を使用して実施することができることを当業者は認識するであろう。したがって、方法は、現在開示されているビデオ管理システムが実施するように構成される任意のステップを実施することができる。
【0039】
本発明は、命令を有するコンピュータプログラムにさらに関し、命令は、コンピューティングデバイスまたはコンピューティングシステムによって実行されると、ビデオ表示配置内のビデオストリームをモニターするための現在開示されている方法の任意の実施形態を、コンピューティングデバイスまたはシステムに実施させる。この文脈でのコンピュータプログラムは、例えば、PC上で実行されるプログラムあるいは監視システムの一部としてまたはビデオ管理システムの一部として実行するように適合されたソフトウェアと広く解釈されそれを含むものとする。コンピュータプログラムはビデオ管理ソフトウェアの一部であるとすることができる。
[図面の詳細な説明]
【0040】
本発明は、以下で、添付図面を参照してより詳細に述べられる。図面は、例示的であり、ビデオストリームを表示するための現在開示されているビデオ管理システムおよび方法の特徴の一部を示すことを意図され、現在開示されている発明に制限されるものとして解釈されない。
【0041】
図1は、複数のモニタリングデバイス(200)を有する監視システム内の現在開示されているビデオ管理システム(100)およびビデオ表示配置(300)の1つの実施形態の略図を示す。モニタリングデバイス(200)は、通信ネットワーク(400)を通してビデオ管理システム(100)に接続され、通信ネットワーク(400)は、例えば、インターネットプロトコルネットワーク(400)および/または無線ネットワーク(400)であるとすることができる。ビデオ表示配置(300)は、多数の小さいウィンドウ(310)に分割される表示エリアを備える。ビデオ管理システム(100)は、好ましくは、ビデオ表示配置(300)の構成およびビデオ表示配置(300)内で表示されるビデオストリームを制御することによって、本開示で述べるズーミングタスクのうちの任意のズーミングタスクを実施するように構成することができる処理ユニット(110)を備える。ビデオ管理システム(100)は、処理ユニット(110)によって実行され得る命令を記憶するために、ビデオストリームをバッファリングするために、または、ビデオ管理システム(100)の機能内の他の目的のために使用することができるメモリ(120)をさらに備える。ビデオ管理システム(100)は、モニタリングデバイスと通信しビデオストリームを受信するためのネットワークインターフェース(130)、および、ビデオ表示配置に対する通信インターフェースとして役立つことができる操作インターフェース(140)をさらに備える。
【0042】
図2は、モニタリングデバイス(200)のネットワークの1つの例を示し、モニタリングデバイス(200)はネットワーク内にノード(410)を構成し、モニタリングデバイス(200)は他のモニタリングデバイス(200)に対して論理接続(420)を有する。
図2は、複数の部屋または空間(430)に分割される建物のレイアウトを示す。文字A~Jはビューを示す。各ビューは、モニタリングデバイス(200)およびノード(410)に関連する。
【0043】
図3A~3Fは、ビデオ表示配置(300)内の多数の例示的なビュー(A/B/C/D/E/F/G/H/J)を示し、ズームすることおよび/またはオペレータの関心の焦点を変更することによるビュー間の多数の考えられる移行(3Aから3Bへ、3Bから3Cへ、3Cから3Dへ、3Dから3Eへ、3Eから3Fへ)を示す。各ビューについて、近傍レベル(NL:neighbor level)が示される。NL=0は、ビューが主ビューであることを示す。NL=1は、ビューが、主ビューに関連するモニタリングデバイスに対して直接論理接続を有するモニタリングデバイスに関連することなどを示す。
図3Aから
図3Bへの移行は、ビューDから1近傍レベル、ズームアウトすること、すなわち、ビューの第1のサブセット(D)からビューの第2のサブセット(D、A、C、E)にズームアウトすることを示す。
図3Bから
図3Cへの移行は、1近傍レベル、ズームアウトすること、すなわち、ビューの第2のサブセット(D、A、C、E)からビューの第3のサブセット(D、A、C、E、B、F、H、J)にズームアウトすることを示す。
図3Cから
図3Dへの移行は、ビューFを主ビューとして選択し、近傍モニタリングレベルを1だけ下げることによって、ビューの第3のサブセット(D、A、C、E、B、F、H、J)からズームインすることを示す。
図3Dから
図3Eへの移行は、近傍モニタリングレベルを維持しながら、ビューFからビューGに主ビューを切り換えることを示す。主ビュー(G)の近傍(F、J)は、それにより、ビデオ表示配置(300)内に表示される。
図3Eから
図3Fへの移行は、ビューJを主ビューとして選択し、近傍モニタリングレベルを1だけ下げることによって、
図3Eのビューのサブセット(G、F、J)からズームインすることを示す。
【0044】
図4は、ビデオストリームを表示するための現在開示されている方法の実施形態による方法のフローチャート(500)を示す。方法は、複数のモニタリングデバイスからビデオストリームを受信する(510)ステップと;ビデオ表示配置内でビデオストリームのうちの1つまたは幾つかのビデオストリームを表示する(520)ステップと;第1の入力に応答して、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群に対して直接論理接続を有する所定の数のモニタリングデバイスからのビューをビデオ表示配置に付加することによって、第1のモニタリングデバイスまたはモニタリングデバイスの第1の群からのビューの第1のサブセットからビューの第2のサブセットにズームアウトする(530)ステップであって、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ上げる、ズームアウトする(530)ステップと;第2の入力に応答して、ビューの第2のサブセットからズームインする(540)ステップであって、それにより、近傍モニタリングレベルを1だけ下げる、ズームインする(540)ステップとを含む。