(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】建物の室内環境中の空気質を制御するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
G08B 21/12 20060101AFI20240906BHJP
【FI】
G08B21/12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021007108
(22)【出願日】2021-01-20
【審査請求日】2024-01-12
(31)【優先権主張番号】102020000001087
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】521030010
【氏名又は名称】フィブラ エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】マルコ,スカラメリ
(72)【発明者】
【氏名】ゲタノ,ラペンタ
【審査官】神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-050756(JP,A)
【文献】特開2017-117411(JP,A)
【文献】特開2008-273394(JP,A)
【文献】米国特許第05464369(US,A)
【文献】特開2014-137212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 21/12
G08B 25/04
E04B 1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の室内環境の空気中の二酸化炭素濃度の瞬時値を検出するように構成された二酸化炭素センサ(2)と、前記二酸化炭素センサ(2)と信号通信する制御ユニット(5)と、前記二酸化炭素センサ(2)と前記制御ユニット(5)との間の信号通信を確立するための通信ユニット(4)と、前記制御ユニット(5)と信号通信する記憶ユニット(6)とを含むシステム(10)によって、前記建物の前記室内環境中の空気質を制御する方法であって、前記方法は、
a)前記制御ユニット(5)によって二酸化炭素濃度の対照値を規定しかつ前記記憶ユニット(6)に格納するステップと、
b)前記二酸化炭素センサ(2)によって二酸化炭素濃度の瞬時値を検出し、前記通信ユニット(4)によって前記二酸化炭素濃度の瞬時値を前記制御ユニット(5)に送信するステップと、
c)前記制御ユニット(5)によって二酸化炭素濃度の前記対照値および前記瞬時値を処理して、前記制御ユニット(5)によって行われた前記処理を表す出力信号を生成するステップと、
d)前記制御ユニット(5)によって前記出力信号を視覚および/または音響警告ユニット(7)に送信するステップと
を含み、前記方法は、
-前記ステップa)が、
a1)二酸化炭素濃度の活性化値を規定しかつ前記記憶ユニット(6)に格納するステップと、
a2)二酸化炭素濃度の臨界値を規定しかつ前記記憶ユニット(6)に格納するステップであって、二酸化炭素濃度の前記臨界値は二酸化炭素の前記活性化値より大きい、ステップと、
a3)二酸化炭素濃度の許容値を規定しかつ前記記憶ユニット(6)に格納するステップであって、濃度の前記許容値は二酸化炭素濃度の前記臨界値より小さくかつ二酸化炭素濃度の前記活性化値より大きい、ステップと
を含み、
-前記ステップc)が、二酸化炭素濃度の前記瞬時値を、二酸化炭素濃度の前記活性化値、二酸化炭素濃度の前記臨界値、および二酸化炭素濃度の前記許容値と比較するステップc1)を含む
ことによって特徴づけられ、
-二酸化炭素濃度の前記瞬時値が二酸化炭素濃度の前記活性化値より低い限り、前記出力信号は第1の警報を表し、
-二酸化炭素濃度の前記瞬時値が二酸化炭素濃度の前記活性化値より高くかつ二酸化炭素濃度の前記臨界値より低い限り、前記出力信号は第2の警報を表し、
-二酸化炭素濃度の前記瞬時値が二酸化炭素濃度の前記臨界値より高く、かつ二酸化炭素濃度の前記瞬時値が一定のままであるかまたは時間とともに上昇する限り、前記出力信号は第3の警報を表し、
-二酸化炭素濃度の前記瞬時値が一旦二酸化炭素濃度の前記臨界値を超え、二酸化炭素濃度の前記瞬時値が時間とともに低下しかつ二酸化炭素濃度の前記許容値より高い限り、前記出力信号は第4の警報を表す、
方法。
【請求項2】
前記システムは、前記室内環境中の空気温度の瞬時値を検出するように構成された温度センサ(1)をさらに含み、前記温度センサ(1)は、前記通信ユニット(4)を介して前記制御ユニット(5)と信号通信し、
前記方法は、前記ステップb)の後かつ前記ステップc)の前に、
-前記温度センサ(1)によって前記室内環境中の空気温度の瞬時値を検出し、前記通信ユニット(4)によって温度の前記瞬時値を前記制御ユニット(5)に送信するステップと、
-前記制御ユニットによって複数の時点を含むリフレッシュ時間間隔を規定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって、前記リフレッシュ時間間隔の各時点の温度の瞬時値を前記記憶ユニット(6)に格納して温度の瞬時値のセットを規定するステップと、
-前記制御ユニットによって、前記リフレッシュ時間間隔の各時点の二酸化炭素濃度の瞬時値を前記記憶ユニット(6)に格納して二酸化炭素濃度の瞬時値のセットを規定するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップb)の後かつ前記ステップc)の前に、
-前記制御ユニット(5)によって温度の基準値を規定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって温度の瞬時値の前記セットを分析して、温度の前記瞬時値から温度の最大値を決定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって温度の瞬時値の前記セットを分析して、温度の低下速度を決定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって、温度の前記最大値、温度の前記基準値、温度の前記低下速度に従って、最大空気浄化時間間隔を規定するステップと
を含み、
-前記ステップc)が、
c2)前記制御ユニット(5)によって、前記出力信号が前記第4の警報を表す期間に対応する臨界時間間隔を規定するステップと、
c3)前記制御ユニット(5)によって前記臨界時間間隔を前記最大空気浄化時間間隔と比較するステップと、
c4)前記臨界時間間隔が前記最大空気浄化時間間隔を超える場合、前記出力信号を前記第2の警報に設定するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップb)の後かつ前記ステップc)の前に、
-前記制御ユニット(5)によって、基準時間間隔、および前記建物の前記室内環境の前記空気中の二酸化炭素濃度の快適値を規定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって二酸化炭素濃度の瞬時値の前記セットを分析して、二酸化炭素濃度の上昇速度を決定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって、二酸化炭素濃度の前記臨界値、二酸化炭素濃度の前記許容値、および二酸化炭素濃度の前記上昇速度に従って、実際の時間間隔を計算するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって前記実際の時間間隔を前記基準時間間隔と比較するステップと、
-前記実際の時間間隔が前記基準時間間隔より短い場合、前記制御ユニット(5)によって、二酸化炭素濃度の前記快適値、前記基準時間間隔、前記実際の時間間隔、および二酸化炭素濃度の前記上昇速度に従って、二酸化炭素濃度の前記許容値をリフレッシュするステップと
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
二酸化炭素濃度の前記許容値をリフレッシュする前記ステップの後かつ前記ステップc)の前に、
-前記制御ユニット(5)によって前記建物の外部の二酸化炭素濃度の値を規定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって二酸化炭素濃度の前記許容値を二酸化炭素濃度の外部値と比較するステップと、
-二酸化炭素濃度の前記許容値が、二酸化炭素濃度の前記外部値を二酸化炭素濃度の特定の値に等しい値、好ましくは200ppmに等しい値超える場合、前記制御ユニット(5)によって、二酸化炭素濃度の前記外部値に従って二酸化炭素濃度の前記許容値をリフレッシュし、前記制御ユニット(5)によって、前記記憶ユニット(6)に格納された二酸化炭素濃度の前記臨界値、前記基準時間間隔、二酸化炭素濃度の前記外部値、および二酸化炭素濃度の前記上昇速度に従って、二酸化炭素濃度の前記臨界値をリフレッシュするステップと
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
二酸化炭素濃度の前記許容値および前記臨界値をリフレッシュする前記ステップの後かつ前記ステップc)の前に、
-前記制御ユニット(5)によって、二酸化炭素濃度の前記臨界値、二酸化炭素濃度の前記許容値、および二酸化炭素濃度の前記低下速度に従って、空気浄化時間間隔を規定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって、温度の前記最大値、前記浄化時間間隔、および温度の前記低下速度に従って、温度の最小到達可能値を規定するステップと、
-前記制御ユニット(5)によって温度の前記最小到達可能値を温度の前記基準値と比較するステップと、
-温度の前記最小到達可能値が温度の前記基準値より小さい場合、前記制御ユニット(5)によって、二酸化炭素濃度の前記臨界値、前記空気浄化時間間隔、および二酸化炭素濃度の前記低下速度に従って、二酸化炭素濃度の前記許容値をリフレッシュするステップと
のさらなるステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ステップd)が、前記出力信号を前記制御ユニット(5)から光源に送信するステップd1)を含み、前記第1、第2、第3、および第4の警報は、前記光源から放射され得る第1、第2、第3、および第4の光の色および/または強度にそれぞれ対応する、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ステップd)が、前記出力信号を前記制御ユニット(5)から音源に送信するステップd2)を含み、前記第1、第2、第3、および第4の警報は、第1、第2、第3、および第4の音の調子および/または強度にそれぞれ対応する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然換気によって建物の室内環境中の空気質を制御するための方法および対応するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
人の呼吸は、空気からの酸素の吸入および空気への対応する二酸化炭素の放出を含むことが知られている。したがって、ひどく混雑し、換気不良な室内環境では、二酸化炭素濃度のレベルは急速に上昇する場合がある。室内環境の空気中の二酸化炭素の高い濃度は、人に対する悪影響、すなわち、眩暈、集中力の低下、および能力の低下をもたらすであろう。また、800~1000ppm超の二酸化炭素濃度値では、人は、その活動を著しく低下させ得るよどんだ空気の感覚をすでに有する場合がある。
【0003】
二酸化炭素センサは、室内環境中の空気質を測定および定量化するのに使用されることが当該技術分野で知られている。そのような二酸化炭素センサは、室内環境の空気中の二酸化炭素濃度の瞬時値を検出する、すなわち、室内環境中の二酸化炭素濃度の連続的な監視を行うように構成される。次いで、瞬時二酸化炭素濃度レベルは、建物の室内環境の換気を制御するための装置に送信されて、二酸化炭素濃度レベルの過剰な上昇があれば、室内環境を適切に換気する。二酸化炭素濃度値は、典型的には、室内環境中の二酸化炭素の量を定量化するのに使用され、室内環境中の換気を管理および制御するためのシステムがない場合、空気質への影響はない。
【0004】
建物の室内環境中の空気の瞬時温度値を検出するように構成された温度センサも、当該技術分野で知られている。先行技術では、温度センサによる測定は、建物の室内環境の暖房システムを制御することにのみ使用されるか、または単にユーザに温度値について知らせるために使用される。
【0005】
先行技術の課題
それにもかかわらず、室内環境中の空気質を制御するための先行技術の解決策は、制御された機械的換気システムがなく、二酸化炭素センサによって検出された二酸化炭素濃度の瞬時値を建物の室内環境のユーザに通知することを可能としない。したがって、ユーザは、二酸化炭素濃度レベルに気付かず、したがって、二酸化炭素の瞬時値が人の健康に影響を及ぼし得る値を超えるのを防ぐための行動を取ることができない。さらに、二酸化炭素レベルが検出および通知される場合でも、収集されたデータに従って最適化された濃度閾値を履歴化および構築する方法がないため、関連する環境における特定の(および履歴)濃度レベルは考慮されない。
【0006】
センサが二酸化炭素濃度の瞬時値をユーザに通知する場合でも、ユーザは、室内空気質を改善するためにどのような行動を取るべきかを評価する手段を持たないであろう。例えば、多かれ少なかれ限られた期間、窓を開けることが有用かどうか、窓をいつ開けると有用かがわからず、この二酸化炭素濃度の人への実際の影響は示されない。したがって、先行技術は、最適自然換気条件を達成するために特定の環境の履歴を説明し、悪化後に適切な空気質を達成するために取るべき行動について正確な指示を提供せず、特定の環境の履歴から学習しない。
【発明の概要】
【0007】
本明細書において、本発明の技術目的は、先行技術の欠点を克服し得る、建物の室内環境中の空気質を制御するための方法およびシステムを提供することである。
【0008】
具体的には、本発明は、建物の室内環境のユーザに空気質のレベルを瞬時に警告し得、その特定の時間、その特定の環境中、およびそれらの特定の条件下での、最適自然換気時間を適合的に特定し得る、方法および対応するシステムを提供することを目的とする。
【0009】
本発明のさらなる目的は、室内環境の瞬時温度値を使用して瞬時および将来の空気質レベルの決定も行い得る方法および対応するシステムを提供する。
【0010】
前述の技術目的および目的は、付属の特許請求の範囲の1つ以上に記載されたステップを含む、建物の室内環境の空気質を制御するための方法、および付属の特許請求の範囲の1つ以上に記載された技術的特徴を含む対応するシステムによって実質的に果たされる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の好ましい実施形態を用いて、ユーザは、建物内の空気の二酸化炭素濃度の瞬時値に基づく室内環境中の空気質レベルを瞬時に通知され得る。
【0012】
本発明の好ましい実施形態は、警告装置によって提案された行動後の空気質値の挙動を予測することにより、方法およびシステムを、建物の室内環境の任意の構造およびこの室内環境のユーザに自動的に適合させ得る。言い換えれば、本発明の方法およびシステムは、使用条件および空気質の悪化を学習して、使用の傾向、室内環境の大きさ、そのような室内環境の窓および扉の数、これらの窓および扉の大きさ、ならびにその時の、その室内環境中の特定のユーザ数への適合を提供することができる。
【0013】
本発明のさらなる特徴および利点は、付属の図面に示すような建物の室内環境中の空気質を制御するための方法およびシステムの好ましい非排他的な実施形態の例示的な比限定的説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【発明を実施するための形態】
【0015】
特に添付図に関して、番号10は、建物の室内環境の空気質を制御するためのシステムを示す。このシステム10は、建物の室内環境中の空気温度の瞬時値を検出するように構成された温度センサ1を含む。言い換えれば、温度センサ1は、建物の室内環境の温度を連続的に測定するように構成される。好ましくは、そのような温度センサ1は、室内環境中の空気湿度を測定するように構成された湿度センサ3を備える。
【0016】
加えて、システム10は、建物の室内環境中の空気の二酸化炭素濃度の瞬時値を検出するように構成された二酸化炭素センサ2を含む。言い換えれば、二酸化炭素センサ2は、室内環境中の空気の二酸化炭素濃度を連続的に測定するように構成される。二酸化炭素センサ2は、比較チャンバを使用して自動測定較正を行うことができる。
【0017】
システム10は、温度センサ1および二酸化炭素センサ2と信号通信する制御ユニット5、ならびに温度センサ1および二酸化炭素センサ2と制御ユニット5との間の信号通信を確立するための通信ユニット4を含む。
【0018】
また、システム10は、制御ユニット5と信号通信する記憶ユニット6を含む。
【0019】
制御ユニット5および記憶ユニット6の両方は、ローカルユニットであってよく、すなわち、添付図面には示されていないが、温度センサ1、二酸化炭素センサ2、および通信ユニット4も含む装置内に位置してよいことに留意すべきである。あるいは、制御ユニット5および記憶ユニット6の両方は、遠隔ユニットであってよく、すなわち、クラウド上で動作してよい。
【0020】
本発明はまた、システム10を使用して建物の室内環境中の空気質を制御するための方法に関する。当業者なら、以下の説明から、システム10のどの構成要素が方法のステップを実行するように構成されているかも判断するであろう。
【0021】
方法は、a)制御ユニット5によって二酸化炭素濃度の対照値を規定しかつ記憶ユニット6に格納するステップを含む。
【0022】
方法は、b)二酸化炭素センサ2によって二酸化炭素濃度の瞬時値を検出し、通信ユニット4によってそのような二酸化炭素濃度の瞬時値を制御ユニット5に送信するステップも含む。二酸化炭素センサ2は、室内環境の二酸化炭素濃度値を連続的に検出し、この二酸化炭素濃度値を制御ユニット5に連続的に送信するように構成されることに留意すべきである。
【0023】
方法は、c)制御ユニット5によって二酸化炭素濃度の対照値および瞬時値を処理して、制御ユニット5によって行われた処理を表す出力信号を生成するステップをさらに含む。言い換えれば、制御ユニット5によって生成された出力信号は、室内環境の空気質の瞬時レベルを表す。制御ユニット5は、二酸化炭素濃度の対照値および瞬時値を連続的に処理して出力信号を生成するように構成されることに留意すべきである。この出力信号は、室内環境の瞬時空気質レベル、すなわち、二酸化炭素濃度の瞬時値に従って変化してよい。
【0024】
ステップc)の後に、方法は、d)制御ユニット5によって出力信号を視覚および/または音響警告ユニット7に送信するステップを含む。好ましくは、そのような警告ユニット7は、室内環境内で、室内環境のユーザによって容易に閲覧することができる位置に位置する。制御ユニット5によって生成された出力信号は、視覚および/または音響警告ユニット7を制御する。この警告ユニット7は、その警告状態を出力信号に従って変化させる。結果として、室内環境のユーザは、警告ユニット7の警告状態を調べることによって、室内環境中の瞬時空気質レベルを推測することができる。
【0025】
本発明の好ましい実施形態によれば、ステップa)は、a1)二酸化炭素濃度の活性化値を規定しかつ記憶ユニット6に格納するステップを含む。所与の時間に室内環境中に人がいない場合、所与の時間の二酸化炭素濃度の瞬時値は、二酸化炭素濃度の活性化値より低いと想定されることが指摘されるべきである。
【0026】
ステップa)は、a2)二酸化炭素濃度の臨界値を規定しかつ記憶ユニット6に格納するステップも含む。この二酸化炭素濃度の臨界値は、二酸化炭素の活性化値より高い。二酸化炭素濃度の臨界値は、最初は、室内環境の意図した使用および一般的な混雑に適していると見なされる値に等しい。二酸化炭素濃度の臨界値は、ppmで表される。一旦室内環境中の二酸化炭素濃度の臨界値を超えたら、そのような室内環境は、例えば窓を開けること、すなわち自然換気操作によって換気されるべきであることが指摘されるべきである。
【0027】
加えて、ステップa)は、a3)二酸化炭素濃度の臨界値に到達した後、したがって、例えば自然換気の結果として、空気質を改善するステップの後に、二酸化炭素濃度の許容値を規定しかつ記憶ユニット6に格納するステップを含む。そのような二酸化炭素濃度の許容値は、二酸化炭素濃度の臨界値より低くかつ二酸化炭素濃度の活性化値より高い。好ましくは、そのような二酸化炭素濃度の許容値は、最初は、室内環境の意図した使用および典型的な混雑を考慮して、特定の地理的および環境的条件に適していると見なされる値に等しい。この二酸化炭素濃度の許容値は、ppmで表される。室内環境の換気中に一旦室内環境中の二酸化炭素濃度の許容値に到達したら、もはやこの室内環境を換気する必要はなく、したがって、例えば窓を閉めることが可能である(そのような行動は、色の回復/活性化表示によって指示される)ことが指摘されるべきである。
【0028】
二酸化炭素濃度値が急激に変化する、すなわち、二酸化炭素濃度の臨界値に繰り返し到達し、その後、二酸化炭素濃度の許容値に低下する場合、不便な、ユーザによる連続的な繰り返しの行動(窓の開/閉)が操作中に必要とされるべきである。これには、この遅延時間も考慮に入れた閾値の規定が必要になるであろう。
【0029】
さらに本発明の好ましい実施形態によれば、ステップc)は、c1)二酸化炭素濃度の瞬時値を、二酸化炭素濃度の活性化値、二酸化炭素濃度の臨界値、および二酸化炭素濃度の許容値と比較するステップを含む。
【0030】
二酸化炭素濃度の瞬時値が二酸化炭素濃度の活性化値より低い限り、出力信号は第1の警報を表す。第1の警報は、室内環境中の空気質の第1のレベルを表す。出力信号が室内環境中の空気質の第1のレベルを表す限り、室内環境中に人がいないと想定される。
【0031】
二酸化炭素濃度の瞬時値が二酸化炭素濃度の活性化値より高くかつ二酸化炭素濃度の臨界値より低い限り、出力信号は第2の警報を表す。そのような第2の警報は、室内環境中の空気質の第2のレベルを表す。出力信号が第2の空気質レベルを表す場合、室内環境を換気する必要はないであろう。
【0032】
二酸化炭素濃度の瞬時値が臨界二酸化炭素濃度より高く、かつ二酸化炭素濃度の瞬時値が一定のままであるかまたは時間とともに上昇する限り、出力信号は第3の警報を表す。そのような第3の警報は、室内環境中の第3の空気質レベルを表す。出力信号が第3の空気質レベルを表す場合、室内環境のユーザは、例えば窓を開けることによって、室内環境が換気されなければならないことを知るであろう。
【0033】
二酸化炭素濃度の瞬時値が一旦二酸化炭素濃度の臨界値を超え、二酸化炭素濃度の瞬時値が時間とともに低下しかつ二酸化炭素濃度の許容値より高い限り、出力信号は第4の警報を表す。そのような第4の警報は、室内環境中の第4の空気質レベルを表す。出力信号が第4の警報を表す場合、これは、ユーザが、例えば窓を開けることによって、室内環境を換気している、すなわち、室内環境の空気質が改善していることを意味するであろう。さらに、出力信号が第4の空気質レベルを表す限り、ユーザは、室内環境がまだ換気されなければならないことを理解するであろう。したがって、ユーザは、これらの特定の条件下で、すなわち、その時の、その室内環境中の人数およびそれらの特定の使用条件で、どのくらいの時間、室内環境が換気されなければならないかを理解することができるであろう。
【0034】
換気ステップの後、すなわち、二酸化炭素濃度の瞬時値が二酸化炭素濃度の許容値未満に下がり、かつ二酸化炭素の活性化値より高いままである時、出力信号は、再び第2の警報を表す。
【0035】
したがって、室内環境が換気されなければならない期間は、出力信号が第4の警報を表す時点と出力信号が再び第2の警報を表す時点との間に経過する期間であることが、したがって指摘されるべきである。
【0036】
出力信号は、第1、第2、第3、および第4の警報をそれぞれ伝えるように構成されることにも留意すべきである。
【0037】
本発明の好ましい実施形態によれば、方法は、ステップb)の後かつステップc)の前に、温度センサ1によって室内環境中の空気の瞬時温度値を検出し、通信ユニット4によってこの瞬時温度値を制御ユニット5に送信するステップを含む。温度センサ1は、室内環境中の空気の温度値を連続的に検出し、この温度値を制御ユニット5に連続的に送信するように構成されることに留意すべきである。
【0038】
再びステップb)の後かつステップc)の前に、方法は、制御ユニット5によって複数の時点を含むリフレッシュ時間間隔を規定するステップを含む。好ましくは、このリフレッシュ時間間隔は、建物の室内環境の2つの連続する換気間の期間に対応する。
【0039】
さらにステップb)の後かつステップc)の前に、方法は、制御ユニット5によって、リフレッシュ時間間隔の各時点の温度の瞬時値を記憶ユニット6に格納して温度の瞬時値のセットを規定するステップを含む。
【0040】
さらにステップb)の後かつステップc)の前に、方法は、制御ユニット5によって、リフレッシュ時間間隔の各時点の二酸化炭素濃度の瞬時値を記憶ユニット6に格納して二酸化炭素濃度の瞬時値のセットを規定するステップを含む。
【0041】
好ましい実施形態によれば、方法は、ステップb)の後かつステップc)の前に、制御ユニット5によって温度の基準値を規定するステップを含む。好ましくは、この温度の基準値は18℃に等しい。
【0042】
さらにステップb)の後かつステップc)の前に、方法は、制御ユニット5によって温度の瞬時値のセットを分析して、温度の瞬時値間の最大温度値を規定するステップと、制御ユニット5によって温度の瞬時値のセットを分析して、温度の低下速度を規定するステップとを含む。
【0043】
さらにステップb)の後かつステップc)の前に、方法は、制御ユニット5によって、温度の最大値、温度の基準値、温度の低下速度に従って、最大空気浄化時間間隔を規定するステップを含む。最大浄化時間間隔は、温度の基準値未満への低下を避ける、室内環境の最大換気時間を表す。好ましくは、第1の最大空気浄化時間間隔は、制御ユニット5によって、以下の式:
【数1】
(式中、
tmax:最大空気浄化時間間隔、
Tmax:最大温度値、
TREF:温度の基準値、
VT
-=温度の低下速度)
に従って規定される。
【0044】
さらに本発明の好ましい実施形態によれば、ステップc)は、c2)制御ユニット5によって、出力信号が第4の警報を表す期間に対応する臨界時間間隔を規定するステップを含む。言い換えれば、臨界時間間隔は、室内環境が換気されなければならない期間に対応する。
【0045】
加えて、ステップc)は、c3)制御ユニット(5)によって臨界時間間隔を最大空気浄化時間間隔と比較するステップを含む。
【0046】
ステップc)は、c4)臨界時間間隔が最大空気浄化時間間隔を超える場合、出力信号を第2の警報に設定するステップも含む。言い換えれば、二酸化炭素濃度の瞬時値と、二酸化炭素濃度の臨界値および許容値との比較の結果にかかわらず、臨界時間間隔が最大空気浄化時間間隔を超える場合、出力信号は第2の警報を伝えることになり、すなわち、室内環境はもはや換気される必要はない。
【0047】
本発明の好ましい実施形態によれば、方法は、ステップb)の後かつステップc)の前に、制御ユニット5によって、基準時間間隔、および建物の室内環境中の空気の二酸化炭素濃度の快適値を規定するステップを含む。この基準時間間隔は、室内環境の換気のために経過しなければならない最小時間間隔を表す。この基準時間間隔は、初期値として10分に設定されるが、この値は、顧客、季節、および室内環境の特定の条件に応じて変動してよいことに留意すべきである。二酸化炭素濃度の快適値は、室内環境のユーザの能力および集中力に影響を及ぼさない室内雰囲気の二酸化炭素濃度値を表す。
【0048】
加えて、ステップb)の後かつステップc)の前に、方法は、制御ユニット5によって二酸化炭素濃度の瞬時値のセットを分析して、二酸化炭素濃度の上昇速度を決定するステップも含む。
【0049】
さらにステップb)の後かつステップc)の前に、方法は、制御ユニット5によって、二酸化炭素濃度の臨界値、二酸化炭素濃度の許容値、および二酸化炭素濃度の上昇速度に従って、実際の時間間隔を計算するステップを含む。好ましくは、実際の時間間隔は、制御ユニットによって、以下の式:
【数2】
(式中、
tblumax[min]:実際の時間間隔、
Va:二酸化炭素濃度の臨界値、
Vc:二酸化炭素濃度の許容値、
vCO2
+=二酸化炭素濃度の上昇速度)
に従って計算される。
【0050】
二酸化炭素濃度の上昇速度がゼロである場合、この実効時間間隔は、制御ユニット5によって、例えば30分などの高い値に設定されることに留意すべきである。
【0051】
実際の時間間隔を計算するステップの後に、方法は、制御ユニット5によって実際の時間間隔を基準時間間隔と比較するステップを含む。
【0052】
実際の時間間隔を基準時間間隔と比較するステップの後に、方法は、実際の時間間隔が基準時間間隔より短い場合、制御ユニット5によって、二酸化炭素濃度の快適値、基準時間間隔、実際の時間間隔、および二酸化炭素濃度の上昇速度に従って、二酸化炭素濃度の許容値をリフレッシュするステップを含む。好ましくは、二酸化炭素濃度の許容値は、制御ユニット5によって、以下の式:
【数3】
(Vcnew:制御ユニット5によるリフレッシュ後の二酸化炭素濃度の許容値、
CO2c:二酸化炭素濃度の快適値
tref:基準時間間隔
tblumax:実際の時間間隔
vCO2
+:二酸化炭素濃度の上昇速度)
に従ってリフレッシュされる。
【0053】
リフレッシュ後の二酸化炭素濃度の許容値は、二酸化炭素濃度の以前の許容値の代わりに記憶ユニット6に格納される。
【0054】
一方、実際の時間間隔が基準時間間隔以上である場合、二酸化炭素濃度の許容値は、制御ユニット5によってリフレッシュされず、これは、記憶ユニット6に格納された二酸化炭素濃度の許容値に等しいままであることを意味する。
【0055】
本発明の好ましい実施形態によれば、方法は、二酸化炭素濃度の許容値をリフレッシュするステップの後かつステップc)の前に、制御ユニット5によって建物の外部の二酸化炭素濃度の値を規定するステップを含む。好ましくは、この二酸化炭素濃度の値は、建物の外部に位置する二酸化炭素濃度検出装置によって測定される。
【0056】
二酸化炭素濃度の外部値を規定するステップの後に、方法は、制御ユニット5によって二酸化炭素濃度の許容値を二酸化炭素濃度の外部値と比較するステップを含む。
【0057】
制御ユニット5によって二酸化炭素濃度の許容値を二酸化炭素濃度の外部値と比較するステップの後に、方法は、二酸化炭素濃度の許容値が、二酸化炭素濃度の外部値を二酸化炭素濃度の特定の値に等しい値、好ましくは200ppmに等しい値超える場合、制御ユニット5によって、二酸化炭素濃度の外部値に従って二酸化炭素濃度の許容値をリフレッシュするステップを含む。好ましくは、二酸化炭素濃度の許容値は、制御ユニット5によって、以下の式:
Vcnew=Ve+200
(Vcnew:制御ユニット5によるリフレッシュ後の二酸化炭素濃度の許容値、
Ve:二酸化炭素濃度の外部値)
に従ってリフレッシュされる。
【0058】
制御ユニット5によって二酸化炭素濃度の許容値を二酸化炭素濃度の外部値と比較するステップのさらに後に、方法は、二酸化炭素濃度の許容値が、二酸化炭素濃度の外部値を二酸化炭素濃度の特定の値に等しい値超える場合、制御ユニット5によって、記憶ユニット6に格納された二酸化炭素濃度の臨界値、基準時間間隔、二酸化炭素濃度の外部値、および二酸化炭素濃度の上昇速度に従って、二酸化炭素濃度の臨界値をリフレッシュするステップを含む。好ましくは、二酸化炭素濃度の臨界値は、制御ユニット5によって、以下の式:
【数4】
(式中、
Vanew:制御ユニット5によるリフレッシュ後の二酸化炭素濃度の臨界値、
tref:基準時間間隔
Va:メモリユニット6に格納された二酸化炭素濃度の臨界値
Ve:二酸化炭素濃度の外部値
vCO2
+:二酸化炭素濃度の上昇速度)
に従ってリフレッシュされる。
【0059】
リフレッシュ後の二酸化炭素濃度の許容値および二酸化炭素濃度の臨界値は、それぞれ二酸化炭素濃度の以前の許容値および二酸化炭素濃度の以前の臨界値の代わりに、記憶ユニット6に格納される。
【0060】
一方、二酸化炭素濃度の許容値が、二酸化炭素濃度の外部値を二酸化炭素濃度の特定の値に等しい値超えない場合、二酸化炭素濃度の許容値および二酸化炭素濃度の臨界値は、制御ユニットによってリフレッシュされず、すなわち、それらは、それぞれ記憶ユニット6に格納された二酸化炭素濃度の許容値および二酸化炭素濃度の臨界値に等しいままである。
【0061】
本発明の好ましい実施形態によれば、方法は、二酸化炭素濃度の許容値および臨界値を更新するステップの後かつステップc)の前に、制御ユニット5によって、二酸化炭素濃度の臨界値、二酸化炭素濃度の許容値、および二酸化炭素濃度の低下速度の関数として、空気浄化時間間隔を規定するさらなるステップを含む。この空気浄化時間間隔は、制御ユニット5によってリフレッシュされた二酸化炭素濃度の許容値および臨界値を考慮して、室内環境を換気するのに必要な期間を表す。好ましくは、空気浄化時間間隔は、制御ユニット5によって、以下の式:
【数5】
(ta:空気浄化時間間隔、
Vanew:制御ユニット5によるリフレッシュ後の二酸化炭素濃度の臨界値、
Vcnew=制御ユニット5による更新後の二酸化炭素濃度の許容値、
VCO2
-=二酸化炭素濃度の低下速度)
に従って規定される。
【0062】
制御ユニット5によって空気浄化時間間隔を規定するステップの後に、方法は、制御ユニット5によって、最大温度値、浄化時間間隔、および温度の低下速度の関数として、最小到達可能温度値を規定するステップを含む。好ましくは、最小到達可能温度値は、制御ユニット5によって、以下の式:
Tmin periodo=Tmax-(ta*vT-)
(式中、
Tmin period=最小到達可能温度値、
Tmax=瞬時温度値のセットの最大温度値
ta=空気浄化時間間隔、
vT-=温度の低下速度)
に従って規定される。
【0063】
制御ユニット5によって最小到達可能温度値を規定するステップの後に、方法は、制御ユニット5によって最小到達可能温度値を基準温度値と比較するステップを含む。
【0064】
制御ユニット5によって最小到達可能温度値を基準温度値と比較するステップの後に、方法は、温度の最小到達可能値が温度の基準値より小さい場合、制御ユニット5によって、二酸化炭素濃度の臨界値、空気浄化時間間隔、および二酸化炭素濃度の低下速度に従って、二酸化炭素濃度の許容値をリフレッシュするステップを含む。好ましくは、二酸化炭素濃度の許容値は、制御ユニット5によって、以下の式:
Vcnew=Vanew-(ta-1)*vCO2-
(式中、
Vcnew:制御ユニット5によるリフレッシュ後の二酸化炭素濃度の許容値、
Vanew:二酸化炭素濃度の臨界値、
ta:空気浄化時間間隔、
vCO2-:二酸化炭素濃度の低下速度)
に従ってリフレッシュされる。
【0065】
リフレッシュ後の二酸化炭素濃度の許容値は、記憶ユニット6に格納された二酸化炭素濃度の以前の許容値の代わりに、記憶ユニット6に格納される。
【0066】
一方、最小到達可能温度値が温度の基準値以上である場合、二酸化炭素濃度の許容値はリフレッシュされず、記憶ユニット6に格納された二酸化炭素濃度の許容値に等しいままになるであろう。
【0067】
温度および二酸化炭素濃度の検出された瞬時値に従って二酸化炭素濃度の許容値および臨界値をリフレッシュすることにより、室内環境の特定の特性に応じた予備較正ステップは必要とされないようになることが指摘されるべきである。言い換えれば、方法は、室内環境の寸法パラメータ、換気源(扉および窓)の数および大きさ、ならびにこの室内環境中の人数に基づく較正ステップを必要としない。要するに、二酸化炭素濃度の許容値および臨界値をリフレッシュすることにより、室内環境の特定の特性に関係なく、ユーザは、室内環境中の空気質レベル、室内環境が換気を必要とするか、およびどのくらいの時間そのような室内環境が換気されなければならないかを、適用される換気の実際の有効性のさらなるリアルタイム表示とともに通知され得る。これは、快適性およびエネルギー効率の原理に従う。
【0068】
本発明の第1の実施形態によれば、ステップd)は、d1)出力信号を制御ユニット(5)から光源に送信するステップを含む。第1、第2、第3、および第4の警報は、光源によって放射され得る第1、第2、第3、および第4の光の色および/または強度に対応する。例えば、第1の警報は白色に対応し、第2の警報はシアン色に対応し、第3の警報は赤色に対応し、第4の警報はマゼンタ色、好ましくは点滅するマゼンタ色に対応する。したがって、光源によって放射される光の色を制御することにより、ユーザは、室内環境の空気質を直ちに調べることができることが指摘されるべきである。したがって、上記で導入されたものによれば、光源によって放射された色が白またはシアンである場合、ユーザは室内環境が換気される必要がないことを理解し、一方、光源によって放射された色が赤である場合、ユーザは室内環境が換気されなければならないことを理解し、マゼンタ光が点滅しているのであれば、シアン色が回復するまで、どのくらいの時間、室内環境が換気されなければならないかを理解するであろう。
【0069】
本発明の第1の実施形態の代わりに、または本発明の第1の実施形態と組み合わせて提供されてよい第2の実施形態によれば、ステップd)は、d2)出力信号を制御ユニット5から音源に送信するステップを含む。第1、第2、第3、および第4の警報は、第1、第2、第3、および第4の音の調子および/または強度にそれぞれ対応する。好ましくは、
-第2の警報を伝える出力信号は、第1の警報から第2の警報への移行時および/または第4の警報から第2の警報への移行時に音源に送信され、
-第3の警報を伝える出力信号は、第2の警報から第3の警報への移行時に音源に送信され、
-第4の警報を伝える出力信号は、第3の警報から第4の警報への移行時に音源に送信され、
-第1の警報を伝える出力信号は、第2の警報から第1の警報への移行時に音源に送信される。