(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】新無線車両サイドリンクディスカバリ
(51)【国際特許分類】
H04W 76/14 20180101AFI20240906BHJP
H04W 8/00 20090101ALI20240906BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20240906BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240906BHJP
【FI】
H04W76/14
H04W8/00 110
H04W4/40
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2021523868
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(86)【国際出願番号】 US2019059123
(87)【国際公開番号】W WO2020092742
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-25
(32)【優先日】2019-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アジャクプレ,パスカル,エム.
(72)【発明者】
【氏名】リ,チン
(72)【発明者】
【氏名】マリー,ジョセフ,エム.
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,グオドン
(72)【発明者】
【氏名】スターシニック,マイケル,エフ.
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チュオ
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-514866(JP,A)
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 15),3GPP TS 36.300 V15.3.0,2018年10月02日
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 15),3GPP TS 36.300 V15.3.0,2018年10月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発見者ユーザ機器装置であって、プロセッサ、メモリ、通信回路、および前記メモリに保存されたコンピュータ実行可能命令を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記発見者ユーザ機器装置に、
サイドリンク通信論理チャネルを介して、前記サイドリンク通信論理チャネルの論理チャネルアイデンティティを含むディスカバリアナウンスメントを送信させ、前記ディスカバリアナウンスメントは、前記発見者ユーザ機器装置によって求められる1つ以上のサービスに対する1つ以上の基準をさらに含み、
前記ディスカバリアナウンスメントに対する応答について前記サイドリンク通信論理チャネルをモニタするよう前記通信回路を設定させ、
被発見者ユーザ機器装置から、ディスカバリ応答を受信させ、前記ディスカバリ応答は、前記ディスカバリアナウンスメントに関しており、前記サイドリンク通信論理チャネルの論理チャネルアイデンティティを含み、前記被発見者ユーザ機器装置によって提供される1つ以上のサービスに対する1つ以上の基準をさらに含む、
発見者ユーザ機器装置。
【請求項2】
前記ディスカバリアナウンスメントは、発見者情報を含み、前記発見者情報は、前記発見者ユーザ機器装置に関する以下のデータ、すなわち、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、1つ以上の送信元識別子、運転意図情報と測位情報と環境情報とのうちの1つ以上を含む運転情報、無線測定値、前記発見者ユーザ機器装置が属する1つ以上のグループの1つ以上の識別子、および、将来のV2X通信のためのプロトコル設定パラメータ、の1つ以上を含む、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項3】
1つ以上のサービスに対する前記1つ以上の基準は以下の、関心のある1つ以上のサービス、関心のある前記1つ以上のサービスに対するQoS要件、関心のある前記1つ以上のサービスに対するTXプロファイル、関心のある前記1つ以上のサービスに対する無線キャリア周波数パラメータ、および関心のある1つ以上のサービスに対する1つ以上の認可されたPLMN、の1つ以上を含む、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項4】
前記ディスカバリアナウンスメントは、被発見者情報を含み、前記被発見者情報は、前記1つ以上の被発見者ユーザ機器装置に関しており、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、前記1つ以上の被発見者ユーザ機器装置が属する1つ以上のグループの1つ以上の識別子、および、将来のV2X通信のためのプロトコル設定パラメータ、の1つ以上を含む、請求項3に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項5】
無線送信/受信および関連機能を実装する携帯端末ユニットさらに含み、
前記携帯端末ユニットは、
前記1つ以上の被発見者ユーザ機器装置のフィルタリングまたは受付制御を実行し、前記フィルタリングまたは前記受付制御は、前記ディスカバリアナウンスメントに関する情報および前記ディスカバリ応答の情報に少なくとも部分的に基づいており、
前記フィルタリングまたは受付制御の結果の1つ以上
を端末機器に提供する、
ように適応される、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項6】
前記論理チャネルアイデンティティはプロトコル仕様で予め定義される、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項7】
被発見者ユーザ機器装置であって、プロセッサ、メモリ、通信回路、および前記メモリに保存されたコンピュータ実行可能命令を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記被発見者ユーザ機器装置に、
ディスカバリアナウンスメントをモニタするように前記通信回路を設定させ、
サイドリンク通信論理チャネルを介して、前記サイドリンク通信論理チャネルの論理チャネルアイデンティティを含むディスカバリアナウンスメントを受信させ、前記ディスカバリアナウンスメントは、発見者ユーザ機器装置によって求められるサービスに対する1つ以上の基準をさらに含み、
前記ディスカバリアナウンスメントを評価させ、
前記被発見者ユーザ機器装置が、前記発見者ユーザ機器装置によって求められる前記サービスを提供し得る場合、前記サイドリンク通信論理チャネルを介して、ディスカバリ応答を、前記発見者ユーザ機器装置へ送信させる、
被発見者ユーザ機器装置。
【請求項8】
前記ディスカバリアナウンスメントは、発見者情報および被発見者情報をさらに含み、
前記発見者情報は
、発見者装置に関しており、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、1つ以上の送信元識別子、運転意図情報と位置情報と環境情報とのうちの1つ以上を含む運転情報、無線測定値、前記発見者ユーザ機器装置が属する1つ以上のグループの1つ以上の識別子、および、将来のV2X通信のためのプロトコル設定パラメータ、の1つ以上を含み、
前記被発見者情報は、前記1つ以上の被発見者ユーザ機器装置に関しており、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、前記1つ以上の被発見者ユーザ機器装置が属する1つ以上のグループの1つ以上の識別子、および、将来のV2X通信のためのプロトコル設定パラメータ、の1つ以上を含み、
前記ディスカバリアナウンスメントを評価することは、前記発見者情報、前記被発見者情報、および前記発見者ユーザ機器装置によって求められるサービスに対する前記1つ以上の基準を、前記被発見者ユーザ機器装置によって提供されるサービスに関する情報と比較することを含む、
請求項7に記載の被発見者ユーザ機器装置。
【請求項9】
前記ディスカバリ応答は、V2X通信確立に対する要求、将来のV2X通信のためのV2Xプロトコル設定パラメータ、および、V2X通信トラフィックデータパケット、の1つ以上を含む、請求項7に記載の被発見者ユーザ機器装置。
【請求項10】
前記ディスカバリ応答は、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、1つ以上の送信元識別子、前記被発見者ユーザ機器装置が属する1つ以上のグループの1つ以上の識別子、無線測定値、QoS要件、TXプロファイル、無線キャリア周波数パラメータ、1つ以上の認可されたPLMN被発見者の様相、および、運転情報、の1つ以上を含
む発見者装置に関連する情報を含み、前記運転情報は、運転意図情報と測位情報と環境情報とのうちの1つ以上を含む、請求項7に記載の被発見者ユーザ機器装置。
【請求項11】
前記サイドリンク通信論理チャネルは、前記ディスカバリアナウンスメントの送信に特有の別個の論理チャネルである、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項12】
前記サイドリンク通信論理チャネルは、サイドリンクトラフィックチャネル(Sidelink Traffic Channel:STCH)と多重化されるサイドリンクディスカバリ制御チャネル(Sidelink Discovery Control Channel:SDCCH)である、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項13】
サイドリンク通信特有の無線ベアラはディスカバリメッセージの送信に使用される、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項14】
ディスカバリサイドリンク通信特有の事前設定された無線ベアラは前記ディスカバリアナウンスメントの送信に使用される、請求項1に記載の発見者ユーザ機器装置。
【請求項15】
前記サイドリンク通信論理チャネルは、前記ディスカバリアナウンスメントの受信に特有の別個の論理チャネルである、請求項7に記載の被発見者ユーザ機器装置。
【請求項16】
前記サイドリンク通信論理チャネルは、サイドリンクトラフィックチャネル(Sidelink Traffic Channel:STCH)から多重分離されるサイドリンクディスカバリ制御チャネル(Sidelink Discovery Control Channel:SDCCH)である、請求項7に記載の被発見者ユーザ機器装置。
【請求項17】
サイドリンク通信特有の無線ベアラは前記ディスカバリアナウンスメントの受信に使用される、請求項7に記載の被発見者ユーザ機器装置。
【請求項18】
ディスカバリサイドリンク通信特有の事前設定された無線ベアラは前記ディスカバリアナウンスメントの受信に使用される、請求項7に記載の被発見者ユーザ機器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年10月31日付出願の米国特許仮出願第62/753,757号、および2019年2月13日付出願の米国特許仮出願62/805,027号の便益を主張し、両名称「Radio Vehicle Sidelink Discovery」である、その内容は、それらの全体として参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
本開示は、例えば、3GPP TR 22.886, Study on enhancement of 3GPP Support for 5G V2X Services; (Release 15), V15.1.0、3GPP TS 22.186, Enhancement of 3GPP support for V2X scenarios; Stage 1 (Release 15), V16.0.0、3GPP TR 23.734, Study on enhancement of 5GS for Vertical and LAN Services; (Release 16), V16.0.0、3GPP TS 23.286, Application layer support for V2X services; Functional architecture and information flows; (Release 16), V0.3.0、および3GPP TS 23.502, Procedures for the 5G System; Stage 2; (Release 15), V15.4.1に記載されるものなどの、車両サイドリンク無線通信に関する。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、とりわけ、V2Xディスカバリのためのプロビジョニング、V2X上位層でのグループ管理およびディスカバリ制御、AS層でのグループ管理およびディスカバリ制御、ならびにV2XディスカバリおよびV2Xデータ送信をサポートするL23無線設定について記載する。
【0004】
自己広告ディスカバリモデルは、最初に報告をV2X制御機能もしくは他のネットワークエンティティに照合することなく、V2X UEをモニタリングして、アナウンシングUEに向けてV2X通信を開始するか、またはアナウンシングUEが属するグループに参加して、アナウンシングUEに向けてグループキャストもしくはマルチキャスト通信を確立するかを、自律的に選択するオプションを含んでもよい。
【0005】
ターゲット検索ディスカバリモデルは、発見を行うUEまたはターゲット検索アナウンシングUEを含んでもよく、被発見者UEに関する関心のある特定の情報を送信してもよいが、発見者UEに関する情報も潜在的に送信してもよい。
【0006】
トリガは、自己広告アナウンスメント、ターゲット検索アナウンスメント、またはディスカバリメッセージに対する応答のために使用されてもよい。
【0007】
ディスカバリメッセージのサイズもしくはディスカバリメッセージのタイプに基づいて、PSDCHまたはPSSCHへのディスカバリメッセージをマッピングするためのルールを、例えば、周期的対非周期的、ディスカバリメッセージ遅延要件、ディスカバリメッセージ信頼性要件、ディスカバリメッセージ送信範囲要件、またはディスカバリメッセージ受信範囲要件のために使用してもよい。
【0008】
ディスカバリメッセージの内容は、送信側または受信側が、後続のV2X通信がユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストベースのいずれであるべきかを決定するのを支援するために調整されてもよい。
【0009】
MACサブ層設定は、例えば、PSDCH、PSSCH、またはPSMCHへのディスカバリメッセージのマッピングをサポートするように、ディスカバリのために調整されてもよい。PDUのフォーマットおよびパラメータは、SL-DCHのデータ転送/受信を実行するために調整されてもよい。
【0010】
この発明の概要は、以下の発明を実施するための形態でさらに記載される簡略化された形式で概念の選択を紹介するために提供される。この発明の概要は、請求項に記載された主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、また、請求項に記載された主題の範囲を制限するために使用することを意図したものでもない。さらに、請求項に記載された主題は、本開示のいずれかの部分に記載された何らかのまたは全ての不利益を解決する制限に制約されない。
【0011】
より詳細な理解は、添付図面に関連した例を介して与えられた説明から得られ得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、サイドリンクディスカバリのための例示的なPC5インタフェースを示す。
【
図2A】
図2Aは、例示的なV2Xサービスのプロビジョニングおよび認可の第1部分のコールフローを示す。
【
図2B】
図2Bは、例示的なV2Xサービスのプロビジョニングおよび認可の第1部分のコールフローを示す。
【
図3】
図3は、例示的なV2Xサービスのプロビジョニングおよび認可の第2の部分のコールフローを示す。
【
図4A】
図4Aは、カバレッジ内の、V2X自己広告ディスカバリアナウンスメントに対する、例示的な要求の第2の部分のコールフローを示す。
【
図4B】
図4Bは、カバレッジ内の、V2X自己広告ディスカバリアナウンスメントに対する、例示的な要求の第2の部分のコールフローを示す。
【
図5】
図5は、カバレッジ外の、V2X自己広告ディスカバリアナウンスメントに対する、例示的な要求の第2の部分のコールフローを示す。
【
図6A】
図6Aは、カバレッジ内の、V2X自己広告ディスカバリアナウンスメントに対する応答のための例示的な要求の第2部のコールフローを示す。
【
図6B】
図6Bは、カバレッジ内の、V2X自己広告ディスカバリアナウンスメントに対する応答のための例示的な要求の第2部のコールフローを示す。
【
図7】
図7は、カバレッジ外の、V2X自己広告ディスカバリアナウンスメントに対する応答のための例示的な要求のコールフローを示す。
【
図8A】
図8Aは、カバレッジ内の、V2Xターゲット検索ディスカバリアナウンスメントに対する、例示的な要求または応答のための要求のコールフローを示す。
【
図8B】
図8Bは、カバレッジ内の、V2Xターゲット検索ディスカバリアナウンスメントに対する、例示的な要求または応答のための要求のコールフローを示す。
【
図9】
図9は、カバレッジ外の、V2Xターゲット検索ディスカバリアナウンスメントに対する例示的な要求または応答のための要求のコールフローを示す。
【
図10A】
図10Aは、サイドリンクを介した自己広告ディスカバリの例示的なアナウンスメントのコールフローを示す。
【
図10B】
図10Bは、サイドリンクを介した自己広告ディスカバリの例示的なアナウンスメントのコールフローを示す。
【
図11A】
図11Aは、サイドリンクを介したターゲット検索ディスカバリの例示的なアナウンスメントのコールフローを示す。
【
図11B】
図11Bは、サイドリンクを介したターゲット検索ディスカバリの例示的なアナウンスメントのコールフローを示す。
【
図12A】
図12Aは、サイドリンクを介したターゲット検索ディスカバリに対する例示的な応答のコールフローを示す。
【
図12B】
図12Bは、サイドリンクを介したターゲット検索ディスカバリに対する例示的な応答のコールフローを示す。
【
図13】
図13は、V2Xディスカバリメッセージ送信のためのサイドリンク送信無線設定の例示的な概要のフロー図である。
【
図14】
図14は、V2Xディスカバリメッセージ受信のためのサイドリンク受信無線設定の例示的な概要のフロー図である。
【
図15】
図15は、サイドリンクの例示的なMAC構造概要(SL-DCHにマッピングされたSDCCH)を示す。
【
図16】
図16は、例示的なサイドリンクチャネルマッピング(PSDCHにマッピングされたSL-DCH)を示す。
【
図17】
図17は、サイドリンクの例示的なMAC構造概要(SL-SCHにマッピングされたSDCCH)を示す。
【
図18】
図18は、例示的なサイドリンクチャネルマッピング(PSSCHにマッピングされたSL-SCH)を示す。
【
図19】
図19は、例示的なサイドリンクチャネルマッピング(PSSCHにマッピングされたSL-DCH)を示す。
【
図20】
図20は、サイドリンクの例示的なMAC構造概要(SL-MCHにマッピングされたSDCCH)を示す。
【
図21】
図21は、サイドリンクの例示的なMAC構造概要(PSMCHにマッピングされたSL-MCH)を示す。
【
図22】
図22は、異なるDSTフィールド長を持つ例示的なSL-DCH MACサブヘッダを示す。
【
図23】
図23は、異なる数のDSTフィールドを持つ例示的なSL-DCH MACサブヘッダを示す。
【
図24】
図24は、R/R/E/LCID/F/L MACサブヘッダの一例を示す。
【
図25】
図25は、R/R/E/LCID/F/L/QOS/CAP MACサブヘッダの一例を示す。
【
図26】
図26は、R/E/LCID/F/L/QOS/CAP/DST MACサブヘッダの一例を示す。
【
図27】
図27は、MACヘッダ、MAC SDU、および任意選択パディング(オプション1)で構成される、例示的なMAC PDUを示す。
【
図28】
図28は、MACヘッダ、MAC SDU、および任意選択パディング(オプション2)で構成される、別の例示的なMAC PDUを示す。
【
図29A】
図29Aは、本明細書に記載および請求された方法ならびに装置が組み入れられ得る例示的な通信システム100を示す。
【
図29B】
図29Bは、本明細書で例示した実施形態に従って無線通信のために設定された例示の装置またはデバイスのブロック図である。
【
図29C】
図29Cは、無線アクセスネットワークおよびコアネットワークの一例のシステム図である。
【
図29D】
図29Dは、無線アクセスネットワークおよびコアネットワークの別の例のシステム図である。
【
図29E】
図29Eは、無線アクセスネットワークおよびコアネットワークの第3の例のシステム図である。
【
図29F】
図29Fは、
図29Aから29Eに示された通信ネットワークの1つ以上の装置が組み入れられ得る例示的なコンピューティングシステムのブロック図である。
【
図29G】
図29Gは、本明細書に記載および請求された方法ならびに装置が組み入れられ得る例示的な通信システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
「手順」という用語は、一般的に、目的を達成するために動作を実行する方法を意味する。M2MおよびIoTアプリケーションの文脈における用語「方法」の特別な意味との混同を避けるために、用語「手順」が「方法」の代わりに使用される。手順について記載されたステップは、多くの場合、任意選択であり、潜在的には、様々な方法で、および様々な順序で実行されることがある。したがって、本明細書で用語「手順」は、厳格なセットおよび一連のステップを指すものとして解釈されるべきではなく、むしろ様々な方法で適応し得る結果を達成するための一般的な方法論として解釈されるべきである。
【0014】
本明細書で使用されている略語の多くは、付録の表1に記載されている。
【0015】
(LTE D2D サイドリンクにおけるディスカバリ)
LTEでは、D2Dサイドリンクディスカバリは、サイドリンクディスカバリをサポートするUEが、PC5を介してE-UTRA直接無線信号を使用して、近接する他のUEを発見するために使用される手順として定義される。サイドリンクディスカバリは、UEがE-UTRANによってサービスを受けている場合、およびUEがE-UTRAのカバレッジ外にある場合の両方でサポートされる。D2Dサイドリンクの直接ディスカバリには、オープンおよび制限付きの2つのタイプがある。オープンディスカバリは、発見されるUEからの明示的な許可が必要ない場合に行われるのに対して、制限付きディスカバリは、発見されるUEからの明示的な許可がある場合にのみ行われる。
【0016】
ProSe直接ディスカバリは、独立型のサービスイネーブラであり得、例えば、発見されたUEからの情報を、この情報の使用が許可されているUE内の特定のアプリケーション(例えば、「近くのタクシーを探す」、「コーヒーショップを探す」)に使用することができる。さらに、取得された情報に応じて、ProSe直接ディスカバリを、例えば、ProSe直接通信を開始するなど、その後のアクションに使用することができる。ProSe直接ディスカバリはまた、主にUE対ネットワークリレーディスカバリ機能、および通信範囲内にあるProSe通信可能なUEの決定(例えば、「グループメンバーディスカバリ」)に関与する、公共安全のための使用であってもよい。
【0017】
LTEでは、ディスカバリモデルAおよびディスカバリモデルBの、2つのディスカバリモデルが定義されている。モデルAは、参加しているUEに2つの役割が定義されている。検出する許可を有する近接したUEが使用できる特定の情報をアナウンスするアナウンシングUE、および、アナウンシングUEに近接した関心のある特定の情報をモニタするモニタリングUEである。このモデルでは、アナウンシングUEは、事前に定義されたディスカバリ間隔でディスカバリメッセージをブロードキャストし、これらのメッセージに関心のあるモニタリングUEは、それらのメッセージを読み取り、かつ処理する。このモデルでは、アナウンシングUEは、自身に関する情報をブロードキャストし、自身の存在(「私はここにいる」)および提供するサービスを広告する。オープンおよび制限付きディスカバリタイプの両方が、モデルAによってサポートされている。
【0018】
ディスカバリモデルBはまた、参加するUEに2つの役割が定義されている。検出したいものに関する特定の情報を含む要求を送信して被発見者UEが特定のサービスを提供できるかを判定する発見者UE、および、要求メッセージを受信し、発見者の要求に関連する情報に応答することができる被発見者UEである。このモデルは、発見者UEが他のUEに関する情報を送信するため、「そこにいるのは誰か」または「あなたはそこにいるか」として要約することができる。制限付きディスカバリタイプのみが、モデルBによってサポートされている。
【0019】
アクセス層より上の上位層では、ディスカバリメッセージのアナウンスメントおよびモニタリングのための認可を処理する。ディスカバリメッセージの内容は、アクセス層(Access Stratum:AS)にとって透過的であり、サイドリンクディスカバリモデルおよびサイドリンクディスカバリのタイプについて、AS内で区別されない。しかし、上位層は、サイドリンクディスカバリアナウンスメントが公共安全に関連しているか、または非公共安全に関連しているかを通知する。上位層はまた、ディスカバリアナウンスメント/モニタリングがProSe UE対ネットワークリレーディスカバリに関連しているか、または他の公共安全ディスカバリに関連しているかを通知する。同期を実行するために、ディスカバリメッセージのアナウンスに参加しているUE(単数または複数)は、SBCCH、およびSIB19で提供される同期信号のためのリソース情報に基づいた同期信号を送信することによって、同期ソースとして機能し得る。ディスカバリのための直接リンクPC5インタフェース上の制御プレーンプロトコルスタックを、
図1に示す。MAC層は、上層(ProSeプロトコル)からのディスカバリメッセージを受信する。IP層は、ディスカバリメッセージの送信ために使用されない。ディスカバリメッセージのアナウンスメントには、UEの自律的なリソース選択、およびネットワークスケジュールされたリソース割り当ての2つのタイプがある。いずれの方式においても、MAC層は、上層から受信したディスカバリメッセージをアナウンスするために使用する無線リソースを判定する。MAC層は、ディスカバリメッセージを伝送するMAC PDUを構築し、判定された無線リソースでの送信のためにMAC PDUを物理層に送信する。MACヘッダは追加されない。送信はコネクションレスであり、ブロードキャストベースである。
【0020】
ディスカバリ手順は、1対1の通信を開始するために特定のUEを識別するためか、または1対多の通信を開始するために特定のUEグループを識別するために使用される。UEは、1対多のサイドリンク通信の前に、受信UEとの論理的接続を確立せず、維持しない。上位層は、ProSe UE対ネットワークリレー動作を含む、1対1のサイドリンク通信のための論理接続を確立し、維持する。
【0021】
送信元層2 IDおよび宛先層2 IDは、サイドリンク通信およびV2Xサイドリンク通信に使用され得る。送信元層2 IDは、サイドリンク通信およびV2Xサイドリンク通信におけるデータの発信者を識別する。送信元層2 IDは24ビット長であり、宛先層2 IDおよびLCIDと共に、受信側のRLC UMエンティティおよびPDCPエンティティを識別するために使用される。
【0022】
宛先層2 IDは、サイドリンク通信およびV2Xサイドリンク通信におけるデータのターゲットを識別する。サイドリンク(非V2X)通信の場合、宛先層2 IDは24ビット長であり、MAC層では2つのビット文字列に分割される。1ビットの文字列は、宛先層2 IDのLSB部分(8ビット)であり、グループ宛先IDとして物理層に転送される。これは、サイドリンク制御情報内の目的としたデータのターゲットを識別し、物理層でのパケットのフィルタリングに使用される。第2のビット文字列は、宛先層2 IDのMSB部分(16ビット)であり、MACヘッダ内で伝送される。これは、MAC層でのパケットのフィルタリングに使用される。
【0023】
V2Xサイドリンク通信の場合、宛先層2 IDは分割されず、MACヘッダ内で伝送される。
【0024】
非アクセス層シグナリングは、グループ形成のために必要であり、UEで送信元層2 ID、宛先層2 ID、およびグループ宛先IDを設定するために必要である。これらのアイデンティティは、上位層によって提供されるか、または上位層によって提供されるアイデンティティから導出されるかのどちらかである。グループキャストおよびブロードキャストの場合、上位層によって提供されるProSe UE IDは送信元層2 IDとして直接使用され、上位層によって提供されるProSe層2グループIDは、MAC層で宛先層2 IDとして直接使用される。1対1の通信の場合、上位層によって提供されるProSe UE IDは、MAC層で送信元層2 IDまたは宛先層2 IDとして直接使用される。V2Xサイドリンク通信の場合、上位層は、送信元層2 IDおよび宛先層2 IDを提供する。
【0025】
(NR V2X サイドリンクにおけるディスカバリ)
SA1は、車両隊列走行、拡張センサ、高度運転、および遠隔運転の、4つの主要な高度V2Xユースケースグループを特定している。3GPP TR 22.886, Study on enhancement of 3GPP Support for 5G V2X Services; (Release 15), V15.1.0、および、3GPP TS 22.186, Enhancement of 3GPP support for V2X scenarios; Stage 1 (Release 15), V16.0.0を参照されたい。
【0026】
車両の隊列走行は、車両が動的に一緒に走行するグループを形成することを可能にする。隊列の全車両は、隊列動作を遂行するためにリード車両から周期的にデータを受信する。この情報により、車両間の距離を非常に小さくすることができる(例えば、時間に変換されるギャップ距離を非常に小さくすることができる(サブ秒))。隊列走行アプリケーションにより、後続車両を自律運転させることができる。
【0027】
拡張センサは、車両、RSU、歩行者のデバイス、およびV2Xアプリケーションサーバ間で、ローカルセンサもしくはライブビデオデータを通して収集された生データまたは処理されたデータの交換を可能にする。車両は、自身のセンサが検知できる範囲を超えて環境の認識を高め、現地の状況をより全体的な視野で把握することができる。高いデータレートは、重要特性の1つである。
【0028】
高度運転は、準自動または全自動運転を可能にする。より大きな車間距離が想定される。各車両および/またはRSUは、そのローカルセンサから取得されたデータを、近接した車両と共有することにより、車両がその軌道または操作を調整できるようにする。加えて、各車両は、その運転意図を、近接した車両と共有する。このユースケースグループの利点は、より安全な走行、衝突回避、およびトラフィック効率の向上である。
【0029】
遠隔運転は、自身で運転することができない乗客、または危険な環境にある遠隔車両を、遠隔運転者またはV2Xアプリケーションが操作することを可能にする。公共交通機関などの、変化が限定され経路が予測可能な場合、クラウドコンピューティングに基づく運転を使用することができる。高信頼性および低遅延が主な要件である。
【0030】
上記の各ユースケースグループは、特定のUEグループ(隊列走行リードUE、リレーUE、または特定のV2Xアプリケーションもしくは能力を持つUE)を、何らかの形で検出することが必要になる場合がある。3GPPシステムは、同じV2XアプリケーションをサポートするUE間のディスカバリおよび通信を可能にすると考えられている。例えば、動的ライドシェアを考えると、このようなユースケースは、車両が他の道路利用者と利用可能性を共有する意思を広告し、歩行者がライドシェアで移動する意思を示すことが可能となる。このタイプのディスカバリは、タイプクリティカルではない。V2XアプリケーションをサポートするUEは、ディスカバリ結果に基づいて、そのような別のUEと直接ユニキャスト通信を確立することができる。同様に、3GPPシステムは、V2XアプリケーションをサポートするUEが、ネットワークへのアクセスを提供することができるV2Xアプリケーションをサポートする別のUEを検出することを可能にし得る。例えば、車両を介したテザリングを考えると、このようなユースケースは、車両が乗員、歩行者などにネットワークアクセスを提供することができる。ネットワークへのアクセスを可能にする別のユースケースは、リレーUEシナリオである。我々は、このタイプのディスカバリがタイムクリティカルではないと予想している。
【0031】
車両の隊列走行要件に関しては、以下のディスカバリ関連のユースケースが考えられ得る。隊列に参加することに関心のある車両による隊列走行ディスカバリである、このタイプのディスカバリは、タイムクリティカルではない。隊列外の他の車両による隊列ディスカバリは、隊列に参加することに関心がない。隊列が形成され運用されているとき、隊列走行に属していない車両は、隊列走行の存在を認識するべきであり、さもなければ、車両が隊列の中に移動し、隊列の動作を妨害し得る。したがって、隊列は、同じ隊列の車両間の通信範囲を超えて他の車両に知られるべきである。この形式のディスカバリは、タイムクリティカルではない場合がある。さらに、隊列内で、V2XアプリケーションをサポートするUEのグループのために、最大5つのUEのグループ化をサポートすることが可能であり、これは、隊列サブグループのディスカバリをサポートするための要件を意味する。また、車両の隊列走行については、V2Xアプリケーションをサポートする特定のUEと、V2Xアプリケーションをサポートする最大19の他のUEとの間の信頼性の高いV2V通信をサポートすることが可能であり、したがって、UEは、隊列リードディスカバリをサポートし得る。このディスカバリは、タイムクリティカルではない場合がある。また、既存の隊列の隊列リードの変更に関する隊列メンバーUEによって、ディスカバリをサポートすることも可能である。我々は、このディスカバリがタイムクリティカルであり得ると予想している。
【0032】
ディスカバリユースケースの別の例は、自動協調運転、環境の集合的認識、および協調衝突回避に関連する。協調運転は、車両のグループが自動的に通信を行い、グループの車両間の車線変更、合流、追い越し、およびグループ内の車両の包含/排除を可能にし、安全性および燃費を向上させる。環境の集合的認識により、車両は、近隣エリアにおける互いの車両間でリアルタイムの情報を交換できる(車両センサ情報または可能なUEタイプRSUからのセンサデータに基づく)。両方のトラフィックタイプ(周期およびイベント駆動)を同時に存在させることができる。したがって、周辺車両およびそれらの意図のディスカバリが必要である。これら一群のユースケースは、迅速なディスカバリが必要になる場合がある(例えば、タイムクリティカルディスカバリ)。
【0033】
NRでは、ディスカバリは、周期的またはイベントベースであってもよい。NRディスカバリは、LTEと同様に、モデルAベースのディスカバリ、またはモデルBベースのディスカバリのいずれかであってもよい。同様に、NRディスカバリは、LTEのようなオープンディスカバリ、またはLTEのような制限付きディスカバリであってもよい。RAN2では、NR V2Xに関する議論を開始しており、典型的な全般的なNR V2Xの通信ステップは、V2Xサイドリンク同期、V2Xサイドリンクディスカバリ、V2Xセッション確立、V2X無線設定、V2Xサイドリンク送信、およびV2Xセッションリリースから構成され得ることが予想されている。
【0034】
(ネットワークスライスの識別)
ネットワークスライスは、S-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)で識別される。S-NSSAIは、スライス/サービスタイプ(Slice/Service Type:SST)およびスライス区分子(Slice Differentiator:SD)で構成される。
【0035】
NSSAIは、S-NSSAIの集合である。NSSAIには3つのタイプがある。
【0036】
設定NSSAIは、UEが使用するように設定されているNSSAIである。UEは、各PLMNで異なる設定NSSAIを有してもよい。設定には、設定NSSAIをHPLMN設定NSSAIにマッピングする方法に関する指示が含まれていてもよい。要求NSSAIは、登録時にUEによってネットワークに提供される。ネットワークはこれを使用して、どのネットワークノードがUEにサービスを提供すべきか、およびUEがどのネットワークスライスへの接続を許可されるべきかを判断する。
【0037】
登録が完了すると、ネットワークはUEに許可NSSAIを提供する。許可NSSAIは、UEがアクセスを許可されているスライスのリストである。
【0038】
(非公共ネットワーク)
3GPP TR 23.734, Study on enhancement of 5GS for Vertical and LAN Services (Release 16), V16.0.0は、5Gにおける非公共ネットワークの概念を導入した。
【0039】
非公共ネットワークは、非公共使用を目的としたネットワークである。
非公共ネットワークID(Non-Public Network ID:NPN-ID)は、非公共ネットワークを識別する。NPN-IDは、2つの割り当てモデルをサポートする。ローカルに管理されるNPN-IDは、衝突を回避するために展開時にランダムに選択されると想定される(したがって、全てのシナリオで一意であるとは限らない)。普遍的に管理されるNPN-IDは、中央エンティティによって管理され、したがって一意であると想定される。
【0040】
gNBは、セルがアクセスを提供する非パブリックネットワークを識別するために、SIBでNPN-ID(単数または複数)をブロードキャストする。
【0041】
(クローズドアクセスグループ)
セルは、特定のグループのUEのみにアクセスできる場合がある。セルにアクセスし得るUEのグループは、クローズドアクセスグループ(Closed Access Group:CAG)と呼ばれる。SIBは、セルをクローズドアクセスグループセルとして識別するCAG指標を含む。SIBはまた、セルにアクセスし得るCAG(単数または複数)を示すCAG ID(単数または複数)も含む。
【0042】
(用語およびユースケース)
UEは、V2Xアプリケーションサーバと相互作用し得る。UEは、2つ以上のV2Xアプリケーションサーバと相互作用し得る。例えば、UEは、UEに地理的に近く、特定の地理的領域に関連付けられたローカルV2Xアプリケーションサーバ、および第2の地理的領域に関連付けられた第2のV2Xアプリケーションサーバと相互作用し得る。例えば、UEは、道路の特定の部分に関連付けられたV2Xアプリケーションサーバ、およびPLMN全体に関連付けられた第2のV2Xアプリケーションサーバと相互作用し得る。地理的領域は、GEO IDによって識別され得る。
【0043】
UE内の上位層アプリケーションは、V2Xアプリケーションサーバと通信し得る。本明細書に開示される概念は、V2Xアプリケーション固有クライアントとV2Xアプリケーション固有サーバとの間の相互作用、V2XアプリケーションイネーブラクライアントとV2Xアプリケーションイネーブラサーバとの間の相互作用、ロケーション管理クライアントとロケーション管理サーバの間の相互作用、グループ管理クライアントとグループ管理サーバとの間の相互作用、設定管理クライアントと設定管理サーバとの間の相互作用、アイデンティティ管理クライアントとアイデンティティ管理サーバの間の相互作用、鍵管理クライアントと鍵管理サーバの間の相互作用、および、ネットワークリソース管理クライアントとネットワークリソース管理サーバの間の相互作用などの、様々なシナリオで同様に適用され得る。
【0044】
V2Xサービスは、3GPP TS 23.286, Application layer support for V2X services; Functional architecture and information flows; (Release 16), V0.3.0で定義されているV2Xサービスアイデンティティ(V2XサービスID)によって識別され得る。
【0045】
V2XグループIDは、リファレンスTS 23.286において、「一連のV2Xユーザ、および対応するV2X UEを表すV2Xサービス内のグローバル一意識別子。一連のV2Xユーザは、同じまたは異なるV2Xサービスプロバイダに属し得る。グループが定義されているV2Xアプリケーションサーバを示す。」と定義されている。
【0046】
(例示的な課題)
ユニキャストおよびグループキャスト通信を可能にするために、UEが、同じV2Xサービスに関心があり、特定の内容を共有したいと思っている、近接した他のUEを検出することを可能にする手順を定義する必要がある。背景でも述べたように、LTEサイドリンク(Sidelink:SL)V2XおよびLTE D2Dでは、RANプロトコルは、D2D近接ディスカバリを含むブロードキャストタイプのサービスを主に考慮して設計された。したがって、RAN層では、UEペアまたはUEのグループもしくはグループリード(例えば、隊列リード)のディスカバリを支援するためのディスカバリ手順は、実際には設計されていなかった。
【0047】
ディスカバリメッセージの内容がAS層に対して透過的であり、前述の2つのディスカバリモデルに対するASでの処理に違いがないため、LTE D2D ProSeディスカバリのサポートにおけるRANの影響は、非常に限定される。ディスカバリメッセージは、ヘッダがなく232ビットの固定TBSを持つMAC SDUのみで構成されるMAC PDUで配信される。UEは、リンク層L2アイデンティティ、例えば、将来のサイドリンク通信に使用するための層2アドレスを持つ上位層によって提供される。
【0048】
(上層(ASの上)でのグループ管理およびディスカバリ)
グループ管理およびディスカバリが上位層で実行されると想定すると、ProSeフレームワークと比較してV2Xフレームワークがより複雑であること、ならびに最重要の、QoSおよび無線能力に関して高度なNR V2X要件を考慮して、ユニキャスト/グループキャスト通信を確立するために上位層を支援するための拡張が必要である。例えば、UEはアプリケーション層で他のUEを検出することに関心を持っているが、UEの無線層特性が、可能な接続もしくは確立された接続のQoS要件(例えば、通信範囲)を満たしていない場合、または、可能なユニキャスト/グループキャスト通信に関与するUEのUE能力が一致していない場合は、そのような接続を確立することは無意味である。UEの上位層が、関心のあるサービス、上位層UE識別などに関する情報を近傍UEにブロードキャストし、関心のある近傍の受信側UEを識別する場合を考える。ユニキャストおよびグループキャストサイドリンク通信の関心のある受信側を識別すると、関心のあるUEは、ユニキャストおよびグループキャストサイドリンク通信をセットアップし、所望のQoS性能を満たすために必要な無線関連情報を交換し得る。ASと上層との間で情報が交換され、一連の発見された候補UEまたは発見された候補UEのグループの中から、ターゲットUEまたはターゲットUEのグループを選択することを支援するが、そのような情報交換のための解決策を設計する必要がある一連の発見された候補UEの中でどの層がUEの選択を行うか、または一連の発見された候補UEのグループの中でどの層がUEのグループの選択を行うかについての解決策を、考案する必要がある。さらに、グループ形成、グループ解散、グループリードの選出(例えば、隊列リード)、グループリードの変更、およびグループメンバーによるそのようなイベントのディスカバリのためのトリガおよびルールを考慮する必要がある。
【0049】
(アクセス層でのグループ管理およびディスカバリ)
D2Dでは、グループ通信がサポートされ、グループ管理はアプリケーション層で処理される。ProSe層2グループIDは、各パケットのサイドリンクMACサブヘッダに宛先IDとして含まれる。ProSe層2グループIDは、UEで事前設定されるか、またはProSe機能からPC3インタフェースを介してプロビジョニングされる。
【0050】
車両隊列走行については、同じ隊列の車両が、隊列動作をサポートするために必要な情報を共有する(例えば、車両間の距離、相対速度、RSUからの更新など)。車両が道路上を走行しているとき、車両は動的に隊列を形成することができる。隊列マネージャは、隊列の管理を担当する。マネージャは、グループメンバーによって報告された周囲のトラフィックデータをリアルタイムで更新し、それをRSUに報告すべきである。同時に、隊列マネージャは、自身の位置から離れた道路状況および交通情報を含むRSUのメッセージをリアルタイムで受信し、隊列メンバーと共有すべきである。全隊列メンバーはまた、V2Vを通してグループ内の情報を共有し得る。このことからも明らかなように、NR V2Xでは、V2Xの通信グループは、近傍の車両UEによって動的に形成されているように見える(例えば、同じ方向、速度、または目的地で)。また、グループ内の1台の車両UEがグループマネージャとして機能し、グループメンバーによって報告されたトラフィックデータをRSUに報告し、ならびにRSUからメッセージを受信して、それらをグループメンバーに中継する。ProSe D2Dでは、グループ形成もまた近接度に基づいているが、より動的な方法で現れる、または消える可能性がある移動中のUEが関与しないため、グループ形成はそれほど動的ではない。グループ形成および解散の動的性は、ProSe D2Dでよりもはるかに速いので、AS層で処理されるグループ管理もまた、AS層の上のグループ管理の代替としても考えることができる。
【0051】
(V2X無線設定)
ディスカバリ手順は、1対1の通信を開始するために特定のUEを識別するため、または1対多の通信を開始するために特定のUEグループを識別するために使用される。関心のあるUEまたはUEのグループが発見されたら、無線チャネルおよびプロトコルスタックリソースを含むアクセス層リソースは、通信をサポートするように設定される必要がある。アクセス層の上の上層は、QoS関連情報、および通信がユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストされるべきかを、アクセス層に示すことができるが、通信が接続なしで実施されるべきか、または接続指向の方法で実行されるべきかを決定する際に、アクセス層特定のルールおよび基準が設計される必要があり得る。
【0052】
V2Xで使用され得るディスカバリのモデルには、自己広告ディスカバリおよびターゲット検索ディスカバリがある。
【0053】
自己広告ディスカバリは、LTE D2DサイドリンクモデルAディスカバリに類似しており、参加UEのための2つの役割を定義する。そのサービス提供を含むそのサービス能力、サポートされるV2Xアプリケーション、そのグループメンバーシップなどの、自身についての情報、およびディスカバリ許可を有する近接したUEが使用できる情報を広告するアナウンシングUE、ならびに、隊列リードの存在、特定のV2Xサービス能力およびサービス提供もしくはV2Xアプリケーションを持つUEまたはUEのグループの存在などの、アナウンシングUEに近接した関心のある特定の情報をモニタするモニタリングUEである。また、このモデルでは、正しい認可クレデンシャルを持つモニタリングUEは、アナウンシングUEに応答することを自律的に選んでもよく、または、最初に報告をV2X制御機能もしくは他のネットワークエンティティに照合することなく、アナウンシングUEに向けてV2X通信を開始すること、または、アナウンシングUEが属するグループに参加して、アナウンシングUEに向けてグループキャストもしくはマルチキャスト通信を確立することを、自律的に選んでもよいことが提案されている。
【0054】
このモデルでは、アナウンシングUEは、事前に定義されたディスカバリ間隔で、または非周期的なイベントベースの方法で、ディスカバリメッセージを送信する。ディスカバリメッセージは、ユニキャスト、グループキャスト、またはマルチキャストの方法で送信し得る(例えば、UEが既にグループの一部である場合、UEは、自己広告ディスカバリメッセージをグループ内の他のUEにグループキャストし得る)。オープンおよび制限付きディスカバリタイプの両方が、自己広告ディスカバリモデルによってサポートされている。
【0055】
ターゲットディスカバリは、LTE D2DサイドリンクモデルBディスカバリと同様であり、参加するUEに2つの役割を定義する。関心のあるV2Xアプリケーション、関心のあるグループ、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、検出したいものに関する無線能力、および被発見者UEが特定のサービスを提供することができるかを判定するためなどの特定の情報を含む要求を送信する、発見者UEまたはターゲット検索アナウンシングUE、および、要求メッセージを受信し、発見者の要求に関連する情報に応答することができる被発見者UEである。ターゲット検索アナウンシングUEはまた、自己についての情報および自己広告ディスカバリモデルのために上述した検索情報を広告し得る。被発見者、またはターゲット検索モニタリングUEは、サポートされているV2Xアプリケーション、関心のあるグループ、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力などの自身についての情報で応答し得る。このモデルでは、アナウンシングUEはまた、事前に定義されたディスカバリ間隔で、または非周期的なイベントベースの方法で、ディスカバリメッセージを送信し得る。ディスカバリメッセージは、ユニキャスト、グループキャスト、またはマルチキャストの方法で送信し得る(例えば、UEが既にグループの一部である場合、UEはターゲット検索ディスカバリメッセージをグループ内の他のUEにグループキャストし得る)。制限付きディスカバリタイプは、自己広告ディスカバリモデルによってサポートされる主なディスカバリタイプである。しかし、オープンディスカバリタイプもまた、このモデルによってサポートされている場合がある。例えば、ターゲット検索が、アナウンシングUEが参加していて、かつ一部である、グループの一部に既に属しているUEを目的としている場合、そのグループのメンバーに向けたターゲット検索は、必ずしも制限付きターゲット検索である必要はないことがある。V2Xディスカバリのこのモデルに関与するUEは、隊列リードUE、グループリード、または任意のUEもしくはUEのグループ、例えば、アプリケーションもしくはサービス層能力、ネットワーク層能力、または無線能力を含むトランスポート能力であるかに関わらず、特定の能力を持つUEであり得る。
【0056】
本開示では、NAS、V2X NAS、V2X上層、およびV2X上位層を互換的に使用する。NB、eNB、およびgNBという用語もまた、互換的に使用される。
【0057】
(V2XディスカバリおよびV2X通信のためのプロビジョニング)
UE、V2X通信ポリシーおよび設定パラメータ、特にV2X検出ポリシーおよび設定パラメータを設定するために使用され得るV2Xプロビジョニング手順の例を、
図2A、2B、および3に示す。いくつかのアーキテクチャオプションが提案されている。1つのオプションでは、ディスカバリポリシーは、ユーザプレーンベアラを介してUEに提供される。別の代替例では、ディスカバリポリシーは、制御プレーンベアラを介してUEに提供され得る。両方の設定方法が、UEに共存し得る。UEは、どのプロビジョニング方法を使用するかを、ネットワークとネゴシエートしてもよい。このようなネゴシエーションには、UEによるネットワークへのUEの能力のシグナリング、およびネットワークによるUEへのネットワークの能力のシグナリングが必要となる場合がある。UEの能力に応じて、V2X通信(例えば、V2Xディスカバリポリシーおよび設定パラメータ)は、ユーザプレーンベアラもしくはコントロールプレーンベアラのみ、またはユーザプレーンおよび制御プレーンベアラの両方を使用して、UEにプロビジョニングされ得る(例えば、Wi-Fiのみのカバレッジ内のUEは、ユーザプレーンを通してネットワークによってのみV2Xパラメータでプロビジョニングされ得るが、セルラネットワークカバレッジ下のUEは、ユーザプレーン上または制御プレーン上でプロビジョニングされ得る)。V2Xポリシー設定の例には、以下の1つ以上が含まれ得る。V2Xディスカバリ自己広告アナウンスメントおよび有効性タイマ用の認可されたPLMNのリスト、V2Xディスカバリ自己広告および有効性タイマのモニタリング用の認可されたPLMNのリスト、認可された接続タイプ(例えば、GSM(登録商標)、E-UTRAN、NR、Wi-Fi)および有効期限タイマのリスト、V2X制限付きディスカバリ自己広告アナウンスメントおよび有効性タイマ用の認可されたPLMNのリスト、V2Xディスカバリ自己広告および有効性タイマの制限付きモニタリング用の認可されたPLMNのリスト、V2X制限付きディスカバリターゲット検索アナウンスメントおよび有効性タイマ用の認可されたPLMNのリスト、V2Xターゲット検索アナウンスメントおよび有効性タイマの制限付きモニタリング用の認可されたPLMNのリスト、V2X制限付きディスカバリターゲット検索アナウンスメントおよび有効性タイマに対する応答用の認可されたPLMNのリスト、制限付きV2Xターゲット検索アナウンスメントおよび有効性タイマに対する応答のモニタリング用の認可されたPLMNのリスト。
【0058】
他のディスカバリ設定パラメータの例には、以下の1つ以上が含まれ得る。グループパラメータ、グループメンバーディスカバリパラメータ、隊列リードディスカバリパラメータ、グループリードディスカバリパラメータ、ディスカバリ能力パラメータ、プラットフォーム能力パラメータ、サポートされるアプリケーションのパラメータ、QoSマッピングパラメータに対するディスカバリメッセージ、検索周波数キャリアの設定およびディスカバリメッセージへのマッピング、QoS(PPPP、PPPRなど)マッピングパラメータに対する周波数キャリア、カバレッジ外使用のためのリソースプール設定、地理的有効エリアおよびディスカバリメッセージへのマッピング、許可されたRATおよびディスカバリメッセージへのマッピング、許可された送信プロファイルおよびディスカバリメッセージへのマッピング、許可された受信プロファイルおよびディスカバリメッセージへのマッピング、許可されたサブキャリアの間隔およびディスカバリメッセージへのマッピング、許可されたBWPおよびディスカバリメッセージへのマッピング、ならびに、ディスカバリメッセージの優先ビットレートおよびディスカバリメッセージへのマッピング。
【0059】
(V2XディスカバリおよびV2X通信のためのプロビジョニング)
図2Aのステップ4に示すように、有効期間の満了は、V2X設定パラメータのための要求をネットワークに送信するようにUEをトリガし得る。しかし、UEにおける他のイベントもまた、V2X設定パラメータのための要求をネットワークに送信するようにUEをトリガしてもよい。
【0060】
例えば、ステップ4では、UEが地理的エリアを離れる、または入ることを検出すること、UEが、UEの計画ルートに基づいて、ローカルV2Xアプリケーションサーバへの接続の品質が低下していること、または低下しそうなことを検出すること、UEが、NPNが範囲内にあることを検出すること(例えば、SIBでのNPN-IDの受信)、UEがSIB内のCAG IDを検出すること、UEがNPNに接続すること、および、UEのユーザが、UEに関連付けられたGUIに情報を入力すること(例えば、GUIを使用して新しいドライバを指示すること)など、多くのイベントが交互に発生し得る。
【0061】
トリガイベントが発生し、UEがユーザプレーン実施形態を使用するように設定されると、ステップ5が発生し、
図2Aのユーザプレーン実施形態が開始される。ステップ5は、UE上の設定管理クライアントを表し得、V2X UE設定要求を送信し得る。要求は、V2X UE IDを含み得、地理的エリア識別子(Geographical Area Identifier:GEO ID)、UEに対して可視として検出されたNPN IDのリスト(例えば、SIBで検出された)、UEが接続されているNPNのアイデンティティ、UEのNPN接続に関連付けられたCAG ID、車両の運転者またはコントローラを識別するユーザアイデンティティ、例えば、GUIを介して提供されたユーザアイデンティティ、UEが使用を希望するサービスのV2XサービスID、および、UEに関連付けられたユーザを表すV2XグループIDなどの様々な情報もまた含み得る。
【0062】
ユーザプレーン実施形態では、ステップ5は、IPベースのPDUセッションを介して送信され得る。PDUセッションは、ネットワークスライス上のUEによって事前に確立され得る。ネットワークスライスのS-NSSAIは、V2Xサービスを示すSST値があり、PDUセッションに関連付けられたDDNは、設定管理サーバと通信する目的でUE内に設定され得る。メッセージを設定管理サーバに宛ててもよい。設定管理サーバは、ステップ6で要求を認可し、ステップ7で設定管理サーバに返答し得る。
図2Aに示すように、ステップ7の返答は、V2X通信のためのUEを設定するために使用される管理オブジェクト(Management Object:MO)を含み得る。MOは、V2Xアプリケーションサーバのアイデンティティ、NPN-ID、CAG-ID、利用可能なV2XサービスID、および利用不可能なV2XサービスIDなどの、様々な情報を含み得る。
【0063】
MOは、上記情報が関連付けられている地理的エリアを示すように設定され得る。例えば、MOは、特定のV2Xアプリケーションサーバが特定のエリアで利用可能であること、UEが特定のNPN-IDを介して到達し得ること、および、UEが特定のCAG-IDの一部であることを示すように設定され得る。
【0064】
返答は、サービスに到達するためにどのNSSAIおよびDDNが使用されるかを、さらに示し得る。
【0065】
図2Aの方法は、
図2Bに続く。トリガイベントが発生し、UEが制御プレーン実施形態を使用するように設定されると、ステップ9が発生し、
図2Bの制御プレーン実施形態が開始される。制御プレーン実施形態では、ステップ9、10、および11は、UEからAMFに送信され、AMFによってPCFに転送されるNAS(例えば、UEポリシープロビジョニング要求)メッセージを表し得る。要求には、V2X UE設定要求の一部として以前に提案されたものと同じ情報要素を含んでもよい。PCFによってメッセージが受信されると3GPP TS 23.502, Procedures for the 5G System; Stage 2; (Release 15), V15.4.1のUEポリシー配信手順がトリガされる。UEに配信されるポリシーには、前の段落で記載したMOが含まれる。
【0066】
あるいは、V2XアプリケーションサーバへのUEの要求は、ユーザプレーンを介して送信され得、V2Xアプリケーションサーバは、NEF APIを呼び出すことによって、UEへのポリシーの制御プレーン配信をトリガし得る。NEF APIの呼び出しにより、V2Xアプリケーションサーバは、UE IDおよびポリシー情報をPCFに提供することが可能になり得る。
【0067】
更新されたMO設定を受信すると、UEは、
図2Bのステップ17に示すように、そのV2X設定を保存し、更新する。
【0068】
(上層でのグループ管理およびディスカバリための解決策)
このクラスの解決策では、V2Xディスカバリメッセージのアナウンスメントまたはモニタリングの決定は、アクセス層(AS)の上の上層によって制御される。さらに、ディスカバリメッセージをアナウンスするため、ディスカバリメッセージをモニタするため、またはディスカバリメッセージに応答するための、認可の要求の決定は、ASの上の上層によって制御される。
【0069】
(V2Xディスカバリ認可、アナウンスメント、および、応答パラメータの判定)
カバレッジ内またはカバレッジ外のときの、自己広告ディスカバリメッセージのアナウンスメントを実行する認可の要求のための手順の例が、
図4AからBおよび
図5のそれぞれに取り込まれている。ディスカバリ手順が上層によってトリガされると、UEが関与しようとしているディスカバリの特定のインスタンスの認可およびパラメータは、カバレッジ内ではネットワークと調整して確認する必要があり、さもなければ、カバレッジ外で使用されるときにデフォルトポリシーおよび設定パラメータをフォールバックする。
【0070】
ステップ1において、UEは、V2Xサイドリンク通信(例えば、V2Xサイドリンクディスカバリ自己広告)のためのポリシーおよび設定パラメータでプロビジョニングされる。UEは、V2X通信(例えば、V2Xサイドリンクディスカバリ自己広告)を認可される。
【0071】
ステップ2において、UEは、センサを通して、運転意図情報、測位情報、および運転環境情報を収集する。UEは、無線測定を実行する。このような測定には、RSRPおよびRSSI(例えば、RRCアイドルまたはRRC非アクティブ状態)などの無線品質関連の測定値が含まれ得る。さらに、接続されたRRCにおいて、UEは、RSRQおよびCQIなどの測定値を収集し得る。UEはまた、負荷情報、およびチャネル混雑率(Channel Busy Ratio:CBR)、またはチャネル占有率(Channel Occupancy Ratio:CR)などの輻輳関連情報を収集し得る。UEは、連続的なバックグラウンド処理として無線測定値を含む情報収集を実行するように設定し得る。無線測定値を含む情報の収集は、1つ以上の時間間隔が設定された周期的なものであってもよい。UEはまた、無線測定値を含む、イベントベースの情報も収集し得る。
【0072】
ステップ3において、自己広告ディスカバリの認可要求がトリガされる。トリガの例には、以下の1つ以上であり得る。ポリシーまたは設定パラメータの有効期限タイマの満了、アプリケーションからの要求、UEがグループリードまたは隊列リードになる、UEがグループリードまたは隊列リードになるのをやめる、グループに参加すること、グループから離脱すること、ユーザ要求またはユーザ設定の変更、グループサイズの変更、グループ最大サイズ、グループが新しいメンバーを受け入れることができなくなった、グループが新しいメンバーを受け入れることができる、など。
【0073】
ステップ4において、ASの上の上層が認可要求自己広告メッセージを構築し、送信のためにそれをASに提出する。
【0074】
ステップ5において、UEは、それがカバレッジ内にあると判定する。これは、カバレッジ内閾値設定に基づき得る。
【0075】
ステップ6からステップ12までは、要求および応答の送信が含まれ、制御プレーンまたはユーザプレーンのいずれかを介してUEとネットワークとの間で交換される。
【0076】
ステップ13において、UEは、自己広告ディスカバリのためのポリシーおよびパラメータを含む、その内部データベースに応答メッセージを保存する。
【0077】
カバレッジ外での自己広告ディスカバリの認可要求のステップは、カバレッジ内の場合と同様である。しかし、UEは、ネットワークとメッセージを交換しない。V2X NAS層およびアプリケーション層は、ディスカバリ手順をサポートして、保存されたデフォルト設定パラメータを交換する。
【0078】
カバレッジ内のときの、自己広告ディスカバリメッセージのアナウンスメントに応答する認可の要求のための手順の例は、
図6Aおよび6Bに取り込まれている。
図7に、カバレッジ外の例を示す。ディスカバリアナウンスメントに対する応答が上層によってトリガされると、UEが関与しようとしているディスカバリ応答の特定のインスタンスの認可およびパラメータは、カバレッジ内ではネットワークと調整して確認する必要があり、さもなければ、カバレッジ外で使用されるときにデフォルトポリシーおよび設定パラメータをフォールバックする。
【0079】
カバレッジ内のときの、ターゲット検索ディスカバリアナウンスメントを実行するための認可の要求のための手順の例が、
図8Aおよび8Bに取り込まれている。
図9にカバレッジ外を示す。ターゲット検索ディスカバリアナウンスメントの要求が上層によってトリガされると、UEが関与しようとしているターゲット検索ディスカバリの特定のインスタンスの認可およびパラメータは、カバレッジ内ではネットワークと調整して確認する必要があり、さもなければ、カバレッジ外で使用されるときにデフォルトポリシーおよび設定パラメータをフォールバックする。
図8AからBおよび
図9はまた、ターゲット検索ディスカバリメッセージに応答する認可の要求にも適用される。
【0080】
(V2X自己広告ディスカバリ)
サイドリンクインタフェース上の自己広告ディスカバリアナウンスメントの手順を、
図10Aおよび10Bに示す。
【0081】
ステップ1aからステップ4において、関与するUEは、UEを送信するディスカバリメッセージに対する自己広告ディスカバリアナウンスメントの認可の完了を含む、必要なステップを全て実行している。
【0082】
ステップ5において、アプリケーション層で自己広告ディスカバリアナウンスメントがトリガされる。
【0083】
ステップ6において、近接した潜在的なUEのASが、自己広告ディスカバリメッセージをモニタするように設定される。UEをモニタリングするための無線設定は、
図13および14を参照して本明細書に記載される。
【0084】
ステップ10において、V2X NASはまた、場合によりアプリケーション層からの支援情報を用いて、自己広告ディスカバリアナウンスを自律的にトリガし得る。
【0085】
ステップ13において、ASは、自己広告ディスカバリメッセージの送信のために無線を設定する。自己広告ディスカバリメッセージの送信のための無線設定は、
図14に関連して本明細書に記載される。
【0086】
ステップ16およびステップ18において、発見されたアナウンシングUEのフィルタリングは、AS層またはV2X上位層機能(例えば、V2X NAS)において実行され得る。フィルタリングに使用されるパラメータの例は、
図14に関連して本明細書に記載される。
【0087】
(V2Xターゲット検索ディスカバリ)
サイドリンクインタフェース上のターゲット検索ディスカバリアナウンスメントの手順を、
図11Aおよび11Bに示す。主なステップは、サイドリンク上の自己広告ディスカバリと同様である。ターゲット検索ディスカバリアナウンスメントのための送信無線設定および受信無線設定の詳細については、
図14に関連して本明細書に記載される。
【0088】
サイドリンクインタフェース上のターゲット検索ディスカバリアナウンスメントに対する応答の手順を、
図12Aおよび12Bに示す。
【0089】
ステップ1aからステップ4において、関与するUEは、自己広告ディスカバリメッセージに対する応答UEによるターゲット検索自己ディスカバリアナウンスメントに対する応答のための認可の完了を含む、必要なステップを全て実行している。
【0090】
ステップ5において、アプリケーション層でターゲット検索ディスカバリアナウンスメントがトリガされる。
【0091】
ステップ6において、ターゲット検索ディスカバリアナウンスを送信する発見者UEのASは、被発見者UEからのディスカバリ応答メッセージをモニタするために、その受信側無線を設定する。ディスカバリメッセージに対する応答をモニタリングするための無線設定は、
図13および14を参照して本明細書に記載される。
【0092】
ステップ10において、V2X NASはまた、場合によりアプリケーション層からの支援情報を用いて、ターゲット検索ディスカバリアナウンスに対する応答を自律的にトリガし得る。
【0093】
ステップ13において、被発見者UEのASは、ターゲット検索ディスカバリメッセージに対する応答の送信のために、その送信無線を設定する。ターゲット検索ディスカバリメッセージに対する応答の送信のための無線設定は、
図14に関連して本明細書に記載される。
【0094】
ステップ16およびステップ18において、発見された被発見者UEのフィルタリングは、AS層またはV2X上位層機能(例えば、V2X NAS)において実行され得る。フィルタリングに使用されるパラメータの例は、
図14に関連して本明細書に記載される。
【0095】
(アクセス層におけるグループ管理およびディスカバリための解決策)
アクセス層におけるグループ管理およびディスカバリの場合、V2Xディスカバリメッセージのアナウンスメントまたはモニタリングの決定は、アクセス層(AS)によって制御される。さらに、ディスカバリメッセージをアナウンスするため、ディスカバリメッセージをモニタするため、またはディスカバリメッセージに応答するための、認可の要求の決定は、ASよって制御される。これは、形成するV2Xグループの場合であり、グループに参加または離脱するUEは、本質的に非常に動的であり得る。例えば、隊列グループは、このカテゴリに分類され得る。
図4から12に関連して本明細書に記載される解決策のアイデアは、ディスカバリアナウンスメントの決定およびトリガ、またはディスカバリアナウンスメントに対する応答を含み、ASの上の上層からの支援情報を用いてASによって制御される。
【0096】
(ディスカバリのV2X無線設定のための解決策)
サイドリンク自己広告ディスカバリ手順またはターゲット検索ディスカバリ手順のサポートに必要なディスカバリのV2X無線設定のための無線設定解決策は、例えば、
図10から12に関連して本明細書で記載される。
【0097】
(ディスカバリのための送信無線設定)
ディスカバリメッセージ送信の無線設定ステップの上位レベル説明を、
図13に示す。
【0098】
本明細書に記載される解決策は、以下のステップが実行され、以下に記載される入力情報が、自己広告ディスカバリまたはターゲット検索ディスカバリに関与するUEで利用可能であると想定する。
【0099】
UEは、カバレッジ内およびカバレッジ外でのディスカバリについて、本明細書に記載されるように、V2X検出メッセージを送信するためのポリシーおよび設定パラメータを含む、V2X通信パラメータでプロビジョニングされる(例えば、
図2および
図3に関連して)。UEは、UEが関与しようとしているディスカバリ手順の特定のインスタンスに対してディスカバリ認可手順を実行している。例えば、ディスカバリ手順は、UEが自己広告ディスカバリメッセージの送信に関与しようとしているか、または自己広告ディスカバリメッセージのモニタリングに関与しようとしていることもある、LTEモデルAのようなディスカバリ手順であってもよい。
図10Aおよび10Bの例の自己広告手順で記載されているように、自己広告ディスカバリに関与するUEは、隊列リードもしくはRSUであってもよく、近接した他のUEもしくはUEのグループが、広告している情報(例えば、ライドシェアなどの、特定のV2Xアプリケーション)に関心を持ち、このUEに向けてサイドリンク通信を開始し得るように、自身を広告するUEであってもよく、または、近接したグループリードもしくは隊列リード、または、その周りに特定のアプリケーションもしくはサービス能力を持つUEを発見することができるように、他のUEからの自己広告をモニタリングするUEであってもよい。ディスカバリ手順はまた、
図11A、11B、12A、および12Bに関連して記載されているように、UEがターゲット検索ディスカバリを実行したLTEモデルBのようなディスカバリ手順であってもよい。この手順において、ディスカバリに関与するUEは、特定のUEまたはUEのグループを検索するためにアナウンスを行ってもよく、または、ディスカバリ手順に関与するUEは、発見者からのターゲット検索アナウンスメントに対して、または、ターゲット検索アナウンスメントをモニタリングするUEもしくはUEのグループによって、被発見者として応答してもよい。
【0100】
V2Xディスカバリメッセージ送信のためのアクセス層(AS)における無線設定をサポートするために、上層は、次のタイプの情報の1つ以上をアクセス層に提供してもよい。
【0101】
(自己広告ディスカバリアナウンスメント)
自己広告ディスカバリアナウンスメントの場合、ディスカバリ後に確立されるセッション(単数または複数)または候補セッション(単数または複数)のQoS情報。QoS情報には、以下の1つ以上が含まれ得る。ペイロード(バイト)、送信速度(メッセージ/秒)、最大エンドツーエンド遅延(ms)、信頼性(%)、データレート(Mbps)、最小限必要な通信距離(メートル)、パケットごとの優先度(例えば、Proseパケットごとの優先度(Prose Per Packet Priority:PPPP))パケットごとの信頼性(例えば、Proseパケットごとの信頼性(%))、またはQoSフローID。QoS情報は、ディスカバリメッセージの無線設定および送信パラメータを決定するためにASによって使用される。例えば、UEは、目標とする通信範囲の範囲外にあるUEが、後続のV2X通信またはV2Xセッションに対して予期されるQoSを提供することができないので、ディスカバリメッセージを受信しないように、ディスカバリメッセージの送信パラメータ(例えば、送信電力)を設定し得る。これらのQoSパラメータの1つ以上はまた、ディスカバリメッセージと共に送信され得る。このような情報は、例えば、受信側におけるフィルタリングおよび受付制御を支援し得る。
【0102】
ディスカバリメッセージのQoS情報は、ディスカバリメッセージの無線設定および送信パラメータを決定するためにASによって使用され得る。例えば、UEは、目標とする通信範囲の範囲外にあるUEが、ディスカバリメッセージを受信しないように、ディスカバリメッセージの送信パラメータ(例えば、送信電力)を設定し得る。この情報はまた、ディスカバリメッセージの再送信回数を決定するときにも使用し得る(例えば、ACKなしの自動再送回数)。
【0103】
ディスカバリメッセージが、ユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストであるかを示す指標は、ディスカバリメッセージの送信にユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストを使用するかを決定するためにASによって使用され得る。この指標はまた、ディスカバリアナウンスメントメッセージにも含まれ得る。
【0104】
アナウンサUEおよび/またはターゲット受信側UEのサービス/プラットフォーム能力ならびに無線能力を示すパラメータを使用し得る。ASは、この情報を使用して送信パラメータを設定し得る。この情報はまた、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、モニタされたディスカバリメッセージのフィルタリングで受信側を支援するために、または受信側が受付制御を実行し、どの自己広告アナウンスメッセージに応答するかを判定するのを支援するために使用されてもよい。
【0105】
また、アナウンシングUEが属するグループ(単数または複数)に関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)を示すパラメータを使用してもよい。モニタリングUEが属するグループに関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)。宛先層2 IDは、上層によってV2X PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る。この情報は、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、受信側が受信したディスカバリメッセージをフィルタリングするのを支援してもよく、または受信側UEにおいて受付制御を実行するために使用されてもよい。また、受信側で、どのアナウンシングディスカバリメッセージに応答するか、または、どのアナウンシングUEまたはUEのグループ(単数または複数)とV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0106】
パラメータは、後続のリンク確立で使用され得る送信元層2 ID(例えば、アナウンシングUE層2 ID)を含んでもよい。このパラメータは、ディスカバリアナウンスメントメッセージに含まれてもよく、ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答において宛先層2 IDとして受信側によって使用されてもよい。
【0107】
パラメータは、アナウンシングUEが属するディスカバリグループ(単数または複数)に関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)を含んでもよい。モニタリングUEが属するディスカバリグループに関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)。これは、3GPPネットワークに割り当てられたID(例えば、上層によってV2X PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る層2 ID)であり得る。この情報は、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、受信されたディスカバリメッセージをフィルタリングする際、または受付制御において受信側を支援してもよい。また、受信側で、どのアナウンシングディスカバリメッセージに応答するか、または、どのアナウンシングUEもしくはUEのグループ(単数または複数)とV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0108】
パラメータは、TXプロファイル(例えば、受信側および/または送信側のRATならびにRATバージョン)を含んでもよい。例えば、送信側UEのTXプロファイルを参照してもよい(例えば、UEがその後に送信側とV2X通信を開始するときに使用するTXプロファイル)。TXプロファイルは、送信無線を設定し、ディスカバリメッセージの送信パラメータを設定するためにASによって使用され得る。この情報は、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、受信側を支援してもよい。例えば、受信したディスカバリメッセージのフィルタリング、または受付制御における被発見者UEである。この情報はまた、受信側で、どのアナウンシングディスカバリメッセージに応答するか、または、どのアナウンシングUEもしくはUEのグループ(単数または複数)とV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。TXプロファイルは、モニタリングUEが後続のV2X通信を開始するときに使用するべきTXプロファイルを参照し得る。
【0109】
パラメータは、認可されたPLMN(単数または複数)を含んでもよい。これは、UEがV2Xディスカバリメッセージの送信が許可されているPLMN(単数または複数)を参照してもよい。このパラメータは、ディスカバリメッセージの一部として送信されてもよく、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/またはどのターゲット検索アナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0110】
パラメータには、無線パラメータ(例えば、周波数キャリア、帯域幅)が含まれてもよい。このパラメータを使用して、V2Xディスカバリメッセージ送信の送信無線を設定し得る。パラメータは、V2Xディスカバリメッセージの一部として送信されてもよく、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/またはどのターゲット検索アナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0111】
パラメータには、ディスカバリタイプ(例えば、周期的またはイベントベース)を含んでもよい。このパラメータを使用して、V2Xディスカバリメッセージ送信の送信無線を設定し得る。パラメータを使用して、ディスカバリメッセージ送信のリソースを識別し得る。また、ディスカバリメッセージの一部として送信されてもよく、ディスカバリメッセージをフィルタリングするために受信側UEにおいて使用されてもよい。
【0112】
パラメータは、ASがディスカバリメッセージの送信を制御するのを助けるために、他の非アプリケーション層関連フィルタリング情報(例えば、ASまたはNASレベルのフィルタリング情報)を含んでもよい。この情報は、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、受信されたディスカバリメッセージをフィルタリングする際、受信側を支援してもよい。また、受信側UE、すなわち被発見者UEで、どのアナウンシングディスカバリメッセージに応答するか、または、どのアナウンシングUEもしくはUEのグループ(単数または複数)とV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0113】
(ターゲット検索ディスカバリメッセージパラメータ)
ターゲット検索ディスカバリメッセージは、様々なパラメータを含み得る。例えば、パラメータは、ディスカバリ後に確立されるセッション(単数または複数)または候補セッション(単数または複数)のQoS情報を含み得る。QoS情報には、以下の1つ以上が含まれ得る。ペイロード(バイト)、送信速度(メッセージ/秒)、最大エンドツーエンド遅延(ms)、信頼性(%)、データレート(Mbps)、最小限必要な通信距離(メートル)、パケットごとの優先度(例えば、Proseパケットごとの優先度(PPPP))パケットごとの信頼性(例えば、Proseパケットごとの信頼性(%))、QoSフローID、QoSプロファイルID、または同等の5QI。QoS情報は、ディスカバリメッセージの無線設定および送信パラメータを決定するためにASによって使用される。例えば、UEは、目標とする通信範囲の範囲外にあるUEが、後続のV2X通信またはV2Xセッションに対して予期されるQoSを提供することができないので、ディスカバリメッセージを受信しないように、ディスカバリメッセージの送信パラメータ(例えば、送信電力)を設定し得る。これらのQoSパラメータの1つ以上はまた、ディスカバリメッセージと共に送信され得る。このような情報は、例えば、受信側におけるフィルタリングおよび受付制御を支援し得る。
【0114】
パラメータは、ディスカバリメッセージのQoS情報を含み得る。この情報は、ディスカバリメッセージの無線設定および送信パラメータを決定するために、ASによって使用され得る。例えば、UEは、目標とする通信範囲の範囲外にあるUEが、ディスカバリメッセージを受信しないように、ディスカバリメッセージの送信パラメータ(例えば、送信電力)を設定し得る。この情報はまた、ディスカバリメッセージの再送信回数を決定するに当たって使用し得る(例えば、ACKなしの自動再送回数)。
【0115】
パラメータは、ユニキャストメッセージおよび/またはグループキャストメッセージおよび/またはブロードキャストメッセージとして、ディスカバリメッセージを送信するかの指標を含み得る。このパラメータは、ディスカバリメッセージの送信に、ユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストを使用するかを決定するためにASによって使用され得る。情報はまた、ディスカバリアナウンスメントメッセージにも含まれ得る。
【0116】
パラメータは、送信側UEおよび/またはターゲット受信側UEのサービス/プラットフォーム能力ならびに無線能力を含み得る。ASは、この情報を使用して送信パラメータを設定し得る。この情報はまた、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、モニタされたディスカバリメッセージのフィルタリングで受信側を支援するために使用されてもよい。この情報は、受信側が、受付制御を実行し、どのターゲット検索ディスカバリメッセージに応答するかを決定する際、または、どのアナウンシングUEもしくはUEのグループ(単数または複数)とV2X通信を確立するかを判定する際に、支援するために使用されてもよい。
【0117】
パラメータは、ターゲット検索アナウンシングUEが属するグループ(単数または複数)に関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)を含んでもよい。モニタリングUEが属するグループに関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)。宛先層2 IDは、上層によってV2X PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る。この情報は、ディスカバリメッセージのフィルタリングの際に受信側を支援し得る。また、受信側で、どのターゲット検索ディスカバリメッセージに応答するか、または、どのターゲット検索UEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0118】
パラメータは、送信元層2 ID(例えば、ターゲット検索アナウンシングUE層2 ID)を含み得る。この情報は、その後のリンク確立に使用され得る。
【0119】
パラメータは、アナウンシングUEおよび/またはモニタリングUEが属するディスカバリグループ(単数または複数)に関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)を含んでもよい。モニタリングUEが属するディスカバリグループ(単数または複数)に関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)。これは、3GPPネットワークに割り当てられたID(例えば、上層によってV2X PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る層2 ID)であり得る。この情報は、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよい。この情報は、受信側UEが、モニタされたディスカバリメッセージのフィルタリングのため、または受付制御を実行するために使用され得る。この情報はまた、どのディスカバリメッセージに応答するか、または、どのターゲット検索UEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0120】
パラメータは、TXプロファイル(例えば、受信側および/または送信側のRATならびにRATバージョン)を含んでもよい。例えば、送信側UEのTXプロファイルを参照してもよい(例えば、UEがその後に送信側とV2X通信を開始するときに使用するTXプロファイル)。TXプロファイルは、送信無線を設定し、ディスカバリメッセージの送信パラメータを設定するためにASによって使用され得る。TXプロファイルは、モニタリングUEが後続のV2X通信を開始するときに使用するべきTXプロファイルを参照し得る。この情報は、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、受信されたディスカバリメッセージをフィルタリングする際、受信側を支援してもよい。情報はまた、受信側UE、すなわち被発見者UEで、どのターゲット検索ディスカバリメッセージに応答するか、または、どのターゲット検索UEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0121】
パラメータは、認可されたPLMN(単数または複数)を含んでもよい。これは、UEがV2Xディスカバリメッセージの送信が許可されているPLMN(単数または複数を参照してもよい。このパラメータは、ディスカバリメッセージの一部として送信されてもよく、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/またはどのターゲット検索アナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0122】
パラメータには、無線パラメータ(例えば、周波数キャリア、帯域幅)が含まれてもよい。このパラメータを使用して、V2Xディスカバリメッセージ送信の送信無線を設定し得る。パラメータは、V2Xディスカバリメッセージの一部として送信されてもよく、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/またはどのターゲット検索アナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0123】
パラメータは、ディスカバリタイプ(例えば、周期的またはイベントベース)を含んでもよい。このパラメータを使用して、V2Xディスカバリメッセージ送信の送信無線を設定し得る。パラメータを使用して、ディスカバリメッセージ送信のリソースを識別し得る。また、ディスカバリメッセージの一部として送信されてもよく、ディスカバリメッセージをフィルタリングするために受信側UEにおいて使用されてもよい。
【0124】
パラメータは、ASがディスカバリメッセージの送信を制御するのを助けるために、他の非アプリケーション層関連フィルタリング情報(例えば、ASまたはNASレベルのフィルタリング情報)を含んでもよい。
【0125】
(ターゲット検索ディスカバリ応答メッセージ)
ターゲット検索ディスカバリ応答メッセージは、様々なパラメータを含み得る。
【0126】
パラメータは、被発見者によってサポート可能なセッション(単数または複数)または候補セッション(単数または複数)のQoS情報を含み得る。QoS情報には、以下の1つ以上が含まれ得る。ペイロード(バイト)、送信速度(メッセージ/秒)、最大エンドツーエンド遅延(ms)、信頼性(%)、データレート(Mbps)、最小限必要な通信距離(メートル)、パケットごとの優先度(例えば、Proseパケットごとの優先度(PPPP))パケットごとの信頼性(例えば、Proseパケットごとの信頼性(%))、QoSフローID、QoSプロファイルID、または同等の5QI。QoS情報(例えば、QoSプロファイルID)は、ディスカバリメッセージと共に送信されてもよく、ディスカバリ応答メッセージをフィルタリングするため、および/または、どの被発見者とV2X通信を確立するかを決定するために、ターゲット検索アナウンサUE(発見者)のASもしくはNASによって使用されてもよい。QoS情報は、後続のV2X通信メッセージのための、無線設定および送信パラメータを決定するためにターゲット検索アナウンサUEのASによって使用されてもよい。また、ターゲット検索ディスカバリ応答メッセージの送信のための無線設定パラメータを決定するために、被発見者UEによって使用されてもよい。例えば、UEは、送信された応答ディスカバリメッセージの受信範囲を、範囲外のUEからのディスカバリメッセージが受信されないように設定し得る。これは、これらのUEが、V2Xセッションの後続のV2X通信のための予想されるQoS要件を満たすことができない場合があるからである。この情報は、ディスカバリ応答メッセージ、例えば、ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答に含まれてもよい。情報は、受信したディスカバリ応答メッセージをフィルタリングする際に、送信側UE(発見者UE)を支援してもよく、または送信側UEで受付制御を実行するために使用されてもよい。情報はまた、どの応答UE(被発見者UEまたは被発見者UEのグループ(単数または複数))とV2X通信を確立するかを決定するために、送信側UEによって使用されてもよい。
【0127】
パラメータは、応答ディスカバリメッセージのQoS情報を含み得る。この情報は、応答ディスカバリメッセージの無線設定および送信パラメータを決定するために、ASによって使用され得る。例えば、UEは、モニタされたディスカバリメッセージの送信範囲を、範囲外のUEが応答ディスカバリメッセージを受信されないように、設定し得る。
【0128】
パラメータは、ユニキャストディスカバリメッセージおよび/またはグループキャストメッセージおよび/またはブロードキャストメッセージとして、応答ディスカバリメッセージを送信するかの指標を含み得る。このパラメータは、ディスカバリメッセージの送信に、ユニキャスト、グループキャストディスカバリメッセージの送信にユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストを使用するかを決定するためにASによって使用され得る。
【0129】
パラメータは、ディスカバリ応答メッセージを送信するUEのサービス/プラットフォーム能力および無線能力を含み得る。この情報は、後続のV2X通信の送信を設定するために、ディスカバリ応答メッセージの受信側によって使用されてもよい。また、ディスカバリ応答メッセージの送信のための送信無線を設定するために、応答ディスカバリメッセージを送信するUEによって使用されてもよい。また、ターゲット検索ディスカバリメッセージの送信UEで、応答ディスカバリメッセージをフィルタリングするために使用されてもよい。具体的には、この情報は、ディスカバリ応答メッセージ(ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答)に含まれてもよく、受信したディスカバリ応答メッセージをフィルタリングする際に送信側UE(発見者UE)を支援してもよい。この情報は、送信側UEにおいて受付制御を実行するために使用されてもよい。また、どの応答UE(被発見者UEまたは被発見者UEのグループ(単数または複数))とV2X通信を確立するかを決定するために、送信側UEによって使用されてもよい。
【0130】
パラメータは、応答UEが属するにグループ(単数または複数)に関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)を含んでもよい。宛先層2 IDは、上層によってV2X PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る。この情報は、モニタされた応答ディスカバリメッセージのフィルタリングに使用されてもよい。また、どの応答UE、またはUEのグループ(単数または複数)とV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。具体的には、この情報は、ディスカバリ応答メッセージ(ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答)に含まれてもよく、受信したディスカバリ応答メッセージをフィルタリングする際に送信側UE(発見者UE)を支援してもよい。この情報は、送信側UEにおいて、受付制御を実行するために使用されてもよい。また、どの応答UE(被発見者UEまたは被発見者UEのグループ(単数または複数))とV2X通信を確立するかを決定するために、送信側UEによって使用されてもよい。
【0131】
パラメータは、送信元層2 ID(例えば、応答UE層2 ID)を含み得る。この情報は、その後のリンク確立に使用され得る。この情報は、ディスカバリ応答メッセージ(ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答)に含まれてもよく、受信したディスカバリ応答メッセージをフィルタリングする際に送信側UEを支援してもよく、または、受付制御を実行するために送信側UE(発見者UE)で使用されてもよい。情報はまた、どの応答UE(被発見者UEまたは被発見者UEのグループ(単数または複数))とV2X通信を確立するかを決定するために、送信側UEによって使用されてもよい。この情報は、後続のV2X通信において、発見者UEによって被発見者UEに送信されるデータパケットの宛先層2 IDとして使用され得る。
【0132】
パラメータは、応答UEが属するディスカバリグループ(単数または複数)に関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)を含んでもよい。これは、3GPPネットワークに割り当てられたID(例えば、上層によってV2X PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る層2 ID)であり得る。この情報は、モニタされた応答ディスカバリメッセージのフィルタリングに使用されてもよい。この情報はまた、どのディスカバリメッセージに応答するか、または、どのターゲット検索UEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。具体的には、この情報は、ディスカバリ応答メッセージ(ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答)に含まれてもよく、受信したディスカバリ応答メッセージをフィルタリングする際に送信側UE(発見者UE)を支援してもよい。この情報は、送信側UEにおいて受付制御を実行するために使用されてもよい。情報はまた、どの応答UE(被発見者UEまたは被発見者UEのグループ(単数または複数))とV2X通信を確立するかを決定するために、送信側UEによって使用されてもよい。
【0133】
パラメータは、TXプロファイル(例えば、受信側および/または送信側のRATならびにRATバージョン)を含んでもよい。例えば、応答UEのTXプロファイル(例えば、応答UEがその送信無線を設定し、応答ディスカバリメッセージの送信パラメータを設定するために使用すべきTXプロファイル)を参照していてもよい。また、ターゲット検索アナウンシングUEのTXプロファイルを参照してもよい(例えば、ターゲット検索アナウンスシングUEが、応答UEとV2X通信を開始するときに使用するTXプロファイル)。具体的には、この情報は、ディスカバリ応答メッセージ(ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答)に含まれてもよく、受信したディスカバリ応答メッセージをフィルタリングする際に送信側UE(発見者UE)を支援してもよく、または、受付制御を実行するために送信側UEで使用されてもよい。また、どの応答UE(被発見者UEまたは被発見者UEのグループ(単数または複数))とV2X通信を確立するかを決定するために、送信側UEによって使用されてもよい。
【0134】
パラメータは、認可されたPLMN(単数または複数)を含んでもよい。これは、応答UEがV2X通信を許可されている、PLMN(単数または複数)を参照してもよい。このパラメータは、モニタされた応答ディスカバリメッセージをフィルタリングするため、および/または、どの応答UEと後続のV2X通信を確立するかを決定するために、ターゲット検索アナウンサUE(発見者)によって使用されてもよい。具体的には、この情報は、ディスカバリ応答メッセージ(ディスカバリアナウンスメントメッセージに対する応答)に含まれてもよく、受信したディスカバリ応答メッセージをフィルタリングする際に送信側UE(発見者UE)を支援してもよく、または、受付制御を実行するために送信側UEで使用されてもよい。また、どの応答UE(被発見者UEまたは被発見者UEのグループ(単数または複数))とV2X通信を確立するかを決定するために、送信側UE(発見者UE)によって使用されてもよい。
【0135】
パラメータには、無線パラメータ(例えば、周波数キャリア、帯域幅)が含まれてもよい。このパラメータは、モニタされた応答ディスカバリメッセージをフィルタリングするため、および/または、どの応答UEと後続のV2X通信を確立するかを決定するために、ターゲット検索アナウンシングUE(発見者)によって使用されてもよい。
【0136】
パラメータには、ディスカバリタイプ(例えば、周期的またはイベントベース)を含んでもよい。このパラメータを使用して、応答ディスカバリメッセージ送信のためのリソースを識別し得る。また、応答ディスカバリメッセージをフィルタリングするために使用されてもよい。
【0137】
パラメータは、ASが応答ディスカバリメッセージの送信を制御するのを助けるために、他の非アプリケーション層関連フィルタリング情報(例えば、ASまたはNASレベルのフィルタリング)情報を含んでもよい。
【0138】
(無線設定の決定)
無線設定は、ディスカバリメッセージの信頼性要件によって決定されることがあることから、PSDCHリソースプール(単数または複数)、PSSCH、または、重複する場合は両方でディスカバリメッセージを送信するかなど、多数の要因に対処し得る。例えば、専用のPSDCHリソースプールは、V2Xディスカバリメッセージの周期的な送信に割り当てられ得る。同様に、PSSCHリソースプールは、非周期的なイベントベースのディスカバリメッセージの送信をサポートするように設定され得る。このようなプールは、周期的なディスカバリメッセージと共有されてもよく、またはされなくてもよい。同様に、そのようなリソースプールは、他のV2Xデータ送信によって共有されてもよく、またはされなくてもよい。
【0139】
その他の要因には、ディスカバリメッセージをブロードキャスト、グループキャスト、またはユニキャストで送信するかが含まれ得る。例えば、UEが既にグループに参加している場合、ディスカバリメッセージは、その特定のグループを目的としたものであり得るか、またはそのグループが特定のサービスもしくはアプリケーションのディスカバリのために優先されたものであり得る。このような場合には、グループキャストまたはユニキャストの方法でディスカバリメッセージを送信することが有益な場合がある。このような場合、メッセージのQoS要件はまた、グループキャスト送信のユニキャストに役立つ、何らかの形のフィードバック(例えば、ARQフィードバック)を必要とすることがある。
【0140】
他の要因は、ディスカバリメッセージの転送に、特定のベアラを設定するか、または事前設定された特定のベアラを使用するかに対して、各ディスカバリメッセージパケットが、独自のQoS要件情報、例えば、優先度情報(例えば、PPPP)および信頼性情報(例えば、PPPPR)を伝送するパケット単位のQoSフレームワークを使用することを含み得る。
【0141】
その他の要因は、設定するRLCのモード、RLC TM対RLC UM対RLC AMを含み得る。
【0142】
その他の要因は、PDCPの設定(セキュリティ保護およびディスカバリメッセージの圧縮)を含み得る。
【0143】
その他の要因は、MACの設定、およびディスカバリメッセージを他のディスカバリメッセージと多重化するか、またはPSSCH上のV2X送信と多重化するための論理チャネルへのマッピングを含み得る。
【0144】
その他の要因は、PHYの設定(例えば、PHYリソースグラントの割り当てのため)を含み得る。
【0145】
UE AS、例えば、RRCは、上層から受信した情報、事前設定されたまたは指定されたルール、およびUEによって実行される測定を使用して、ディスカバリメッセージ送信のための無線設定を決定する。測定の例には、チャネル負荷測定、チャネル輻輳測定、チャネル混雑率(CBR)、チャネル占有率(CR)測定、LBT失敗統計(例えば、LBT失敗率)、RSRP測定、およびRSSI測定が含まれ得る。また、決定がディスカバリメッセージの送信にユニキャストまたはグループキャストの選択を伴う場合、例えば、RSRQ測定およびCSI測定の追加測定も考慮され得る。
【0146】
(ディスカバリメッセージのPSSCHまたはPSDCH送信に関するルール)
ルールは、ディスカバリメッセージの送信にPSSCHまたはPSDCHを使用するために、指定し得る。次の例で、ルールは、固定サイズのディスカバリメッセージが常にPSDCHにマッピングされる一方で、可変サイズのディスカバリメッセージが常にPSSCHにマッピングされることを設定してもよい。ルールは、周期的なディスカバリメッセージが常にPSDCHで送信される一方で、イベントベースの非周期的なディスカバリメッセージが常にPSSCHで送信されるか、または周期的なディスカバリメッセージが常に専用PSDCHリソースプールで送信される一方で、イベントベースの非周期的なディスカバリメッセージが常に専用PSSCHリソースプールで送信されることを規定してもよい。同様に、ルールは、ディスカバリメッセージが常に専用PSSCHリソースプールで送信され、他のV2Xデータ伝送と多重化されないことを要求してもよい。
【0147】
ルールは、ディスカバリメッセージの特性が一定の閾値以上または以下かに基づいて、PSSCHまたはPSDCHのいずれかでの送信を指定することを確立してもよい。例えば、ルールは、ディスカバリメッセージのサイズが所定の閾値以上(または以下)が、PSSCH(またはPSDCH)で送信することを設定し得る。同様に、ルールは、許容される遅延が閾値以上または以下であるディスカバリメッセージが、PSSCH、またはPSDCHで送信されることを設定してもよい。ルールは、許容される信頼性が所定の閾値以上または以下であるディスカバリメッセージが、PSSCHまたはPSDCHで送信されることを確立してもよい。同様に、ルールは、許容される送信範囲が所定の閾値以上または以下であるディスカバリメッセージが、PSSCH上またはPSDCH上で送信されることを確立してもよい。
【0148】
(ディスカバリのための受信無線設定)
ディスカバリメッセージ受信の無線設定ステップの上位レベル説明を、
図14に示す。本明細書に記載される解決策は、以下のステップが実行され、以下に記載される入力情報が自己広告ディスカバリアナウンスメントメッセージのモニタリング、またはターゲット検索ディスカバリメッセージのモニタリングに関与するUEで利用可能であることを想定する。
【0149】
UEは、カバレッジ内およびカバレッジ外(例えば、
図2および
図3に関連して)でのディスカバリについて記載されているように、V2Xディスカバリメッセージの送信のためのポリシーおよび設定パラメータを含むV2X通信パラメータでプロビジョニングされる。UEは、ディスカバリ手順の特定のインスタンスに対してディスカバリ認可手順を実行している。UEは、例えば、ディスカバリ手順に関与し、これは、UEが他のUEからの自己広告ディスメッセージのモニタリングに関与していることもある、LTEモデルAのようなものであってもよい。
図10AからBに関連して自己広告手順に記載されているように、自己広告ディスカバリメッセージのモニタリングに関与するUEは、隊列リードもしくはRSU、グループメンバー、または他のUEからの自己広告をモニタリングしているUEであってよく、したがって、グループリード、近接する隊列リード、特定のアプリケーションを持つUE、または近接するサービス能力を検出することができる。ディスカバリ手順はまた、
図11および
図12に関連して記載されているように、UE(被発見者)が他のUE(発見者)からのターゲット検索ディスカバリメッセージアナウンスメントをモニタするか、または、UE(発見者)が他のUE(被発見者)からのターゲット検索メッセージに対する応答をモニタする、LTEモデルBのようなディスカバリ手順であってもよい。この手順では、UEは、UEまたはUEのグループが他のUEからのターゲット検索アナウンスメントをモニタすることによって、ディスカバリに関与し得る。
【0150】
V2Xディスカバリメッセージの受信のためのアクセス層(AS)における無線設定をサポートするために、上層は、アクセス層に情報を提供してもよい。ASは、自己広告ディスカバリメッセージモニタリングのため、ターゲット検索ディスカバリメッセージモニタリングのため、および/またはターゲット検索ディスカバリメッセージモニタリングに対する応答のための、別個のパラメータセットで設定されてもよい。この情報はまた、被発見者UEによって発見者UEに送信される応答メッセージに含まれてもよい。
【0151】
(自己広告ディスカバリモニタリング)
自己広告ディスカバリモニタリングでは、多くのパラメータが使用され得る。例えば、パラメータは、ディスカバリ後に確立されるセッション(単数または複数)または候補セッションのQoS情報を含み得る。QoS情報には、以下の1つ以上が含まれ得る。ペイロード(バイト)、送信速度(メッセージ/秒)、最大エンドツーエンド遅延(ms)、信頼性(%)、データレート(Mbps)、最小限必要な通信距離(メートル)、パケットごとの優先度(例えば、Proseパケットごとの優先度(PPPP))パケットごとの信頼性(例えば、Proseパケットごとの信頼性(%))、QoSフローID、および、QoSプロファイルID、すなわち5QI。QoS情報は、ディスカバリメッセージをフィルタリングするため、受付制御を決定するため、および/または、ディスカバリメッセージに応答するかを決定するために、ASまたはNASによって使用され得る。QoS情報、例えば、QoSプロファイルIDは、ディスカバリメッセージの無線設定および受信パラメータを決定するために、ASによって使用され得る。UEは、モニタされたディスカバリメッセージの受信範囲を、範囲外のUEからのディスカバリメッセージが受信されないか、またはリッスンされないように設定し得る。これは、V2Xセッションの後続のV2X通信のための予想されるQoS要件を満たすことができないからである。
【0152】
パラメータは、ディスカバリメッセージのQoS情報を含み得る。この情報は、ディスカバリメッセージの無線設定および受信パラメータを決定するために、ASによって使用され得る。例えば、UEは、モニタされたディスカバリメッセージの受信範囲を、範囲外のUEからのディスカバリメッセージが受信されないか、またはリッスンされないように、設定し得る。
【0153】
パラメータは、ユニキャストディスカバリメッセージ、グループキャストメッセージ、および/またはブロードキャストメッセージをモニタするかの指標を含み得る。
【0154】
パラメータは、送信側UE、および/または受信側UEのサービス/プラットフォーム能力、無線能力を含み得る。この情報はまた、ディスカバリメッセージの受信パラメータを設定するために、受信側によって使用され得る。また、受付制御を実行するため、モニタされたメッセージのフィルタリング、およびどのモニタされたメッセージに応答するかの決定にも使用され得る。
【0155】
パラメータは、アナウンシングUEが属するグループに関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)を含んでもよい。モニタリングUEが属するグループに関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)。宛先層2 IDは、上層によってV2X、PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る。この情報は、モニタされたディスカバリメッセージのフィルタリングに使用されてもよい。また、どのディスカバリメッセージに応答するか、または、どの発見されたUEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0156】
パラメータは、送信元層2 ID(例えば、アナウンシングUE層2 ID)を含み得る。この情報は、その後のリンク確立に使用され得る。
【0157】
パラメータは、アナウンシングUEまたはモニタリングUEが属するディスカバリグループに関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)を含んでもよい。モニタリングUEが属するディスカバリグループに関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)。これは、3GPPネットワークに割り当てられたID(例えば、層2 ID)であり得、上層によってV2X、PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る。この情報は、モニタされたディスカバリメッセージのフィルタリングに使用されてもよい。また、どのディスカバリメッセージに応答するか、または、どの発見されたUEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために使用されてもよい。
【0158】
パラメータは、TXプロファイル、例えば、受信側および/または送信側のRAT(単数または複数)のバージョンを含んでもよい。モニタリングUEのTXプロファイル(例えば、TXプロファイル)を参照して、UEがその後に送信側とV2X通信を開始するときに使用してもよい。あるいは、TXプロファイルは、自己広告ディスカバリメッセージのTXプロファイルを参照してもよい。
【0159】
パラメータは、認可されたPLMN(単数または複数)を含んでもよい。これは、UE受信側がモニタすることを許可されている、またはV2X通信を確立することを許可されているPLMN(単数または複数)を参照してもよい。このパラメータは、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/または、およびどのアナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0160】
パラメータには、無線パラメータ、例えば、周波数キャリア、帯域幅が含まれてもよい。このパラメータは、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/またはおよび、どのアナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0161】
パラメータには、ディスカバリタイプ、例えば、周期的またはイベントベース、を含んでもよい。このパラメータを使用して、ディスカバリメッセージモニタリングのリソースを識別し得る。また、ディスカバリメッセージのフィルタリングに使用されてもよい。
【0162】
パラメータは、ASがディスカバリメッセージの送信を制御するのを助けるために、他の非アプリケーション層関連フィルタリング情報、例えば、ASまたはNASレベルのフィルタリング情報を含んでもよい。
【0163】
(ターゲット検索ディスカバリメッセージの場合)
ターゲット検索ディスカバリッセージ。例えば、パラメータは、ディスカバリ後に確立されるセッション(単数または複数)または候補セッションのQoS情報を含み得る。QoS情報には、以下の1つ以上が含まれ得る。ペイロード(バイト)、送信速度(メッセージ/秒)、最大エンドツーエンド遅延(ms)、信頼性(%)、データレート(Mbps)、最小限必要な通信距離(メートル)、パケットごとの優先度(例えば、Proseパケットごとの優先度(PPPP))パケットごとの信頼性(例えば、Proseパケットごとの信頼性(%))、QoSフローID、QoSプロファイルID、すなわち5QI。QoS情報、例えば、QoSプロファイルIDは、ディスカバリメッセージをフィルタリングするため、受付制御を決定するため、および/または、ディスカバリメッセージに応答するかを決定するために、ASまたはNASによって使用され得る。QoS情報は、ディスカバリメッセージの無線設定および受信パラメータを決定するために、ASによって使用され得る。例えば、UEは、モニタされたディスカバリメッセージの受信範囲を、範囲外のUEからのディスカバリメッセージが受信されないか、またはリッスンされないように設定し得る。これは、V2Xセッションの後続のV2X通信のための予想されるQoS要件を満たすことができないからである。
【0164】
パラメータは、ディスカバリメッセージのQoS情報を含み得る。この情報は、ディスカバリメッセージの無線設定および受信パラメータを決定するために、ASによって使用され得る。例えば、UEは、モニタされたディスカバリメッセージの受信範囲を、範囲外のUEからのディスカバリメッセージが受信されないか、またはリッスンされないように、設定し得る。
【0165】
パラメータは、ユニキャストディスカバリメッセージ、グループキャストメッセージ、および/またはブロードキャストメッセージをモニタするかの指標を含み得る。
【0166】
パラメータは、送信側UE、および/または受信側UEのサービス/プラットフォーム能力、無線能力を含み得る。この情報はまた、ディスカバリメッセージの受信パラメータを設定するために、受信側によって使用され得る。また、受付制御を実行するため、モニタされたメッセージのフィルタリング、およびどのモニタされたメッセージに応答するかの決定にも使用され得る。
【0167】
パラメータはまた、ターゲット検索アナウンシングUEが属するグループに関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)を含んでもよい。モニタリングUEが属するグループに関連付けられた1つ以上の宛先層2 ID(単数または複数)。宛先層2 IDは、上層によってV2X、PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る。この情報は、モニタされたディスカバリメッセージのフィルタリングに使用されてもよい。また、どのターゲット検索ディスカバリメッセージに応答するか、または、どのターゲット検索アナウンシングUEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために、使用されてもよい。
【0168】
パラメータは、送信元層2 ID(例えば、ターゲット検索アナウンシングUE層2 ID)を含み得る。この情報は、その後のリンク確立に使用され得る。
【0169】
パラメータは、ターゲット検索アナウンシングUE、およびまたは、モニタリングUEが属するディスカバリグループに関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)を含んでもよい。モニタリングUEが属するディスカバリグループに関連付けられた1つ以上のディスカバリグループID(単数または複数)。これは、3GPPネットワークに割り当てられたID(例えば、層2 ID)であり得、上層によってV2X、PSIDまたはITS-AIDにマッピングされ得る。この情報は、モニタされたディスカバリメッセージのフィルタリングに使用されてもよい。また、どのディスカバリメッセージに応答するか、または、どのターゲット検索アナウンシングUEもしくはUEのグループとV2X通信を確立するかを決定するために、使用されてもよい。
【0170】
パラメータは、TXプロファイル、例えば、受信側および/または送信側のRAT(単数または複数)のバージョンを含んでもよい。モニタリングUEのTXプロファイル(例えば、TXプロファイル)を参照して、UEがその後に送信側とV2X通信を開始するときに使用してもよい。あるいは、TXプロファイルは、ターゲット検索アナウンサUEのTXプロファイルを参照してもよい。
【0171】
パラメータは、認可されたPLMN(単数または複数)を含んでもよい。これは、UE受信側がモニタすることを許可されている、またはV2X通信を確立することを許可されているPLMN(単数または複数)を参照してもよい。このパラメータは、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/または、およびどのターゲット検索アナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0172】
パラメータには、無線パラメータ、例えば、周波数キャリア、帯域幅が含まれてもよい。このパラメータは、モニタされたディスカバリメッセージを、どのメッセージに応答するか、および/または、およびどのターゲット検索アナウンサと後続のV2X通信を確立するかをフィルタリングするために受信側UEによって使用されてもよい。
【0173】
パラメータには、ディスカバリタイプ、例えば、周期的またはイベントベース、を含んでもよい。このパラメータを使用して、ディスカバリメッセージモニタリングのリソースを識別し得る。また、ディスカバリメッセージをフィルタリングするために使用されてもよい。
【0174】
パラメータは、ASがディスカバリメッセージの送信を制御するのを助けるために、他の非アプリケーション層関連フィルタリング情報、例えば、ASまたはNASレベルのフィルタリング情報を含んでもよい。
【0175】
(受信側の無線設定の考察)
受信側の無線設定は、多くの要素に対応し得る。例えば、設定で対処される態様は、ディスカバリメッセージの信頼性要件によって決定されることがあることから、ディスカバリメッセージをPSDCHリソースプール(単数または複数)、PSSCHのみで、または、重複する場合は両方で受信するかを含み得る。例えば、専用PSDCHリソースプールは、V2Xディスカバリメッセージの周期的な送信の受信に割り当てられ得る。同様に、PSSCHリソースプールは、非周期的なイベントベースのディスカバリメッセージの受信をサポートするように設定され得る。このようなプールは、周期的なディスカバリメッセージと共有されてもよく、またはされなくてもよい。同様に、そのようなリソースプールは、他のV2Xデータの受信のために共有されてもよく、またはされなくてもよい。
【0176】
判定される態様は、ブロードキャストディスカバリメッセージ、グループキャストディスカバリメッセージ、および/またはユニキャストディスカバリメッセージを受信するかを、さらに含み得る。例えば、UEが既にグループに参加している場合、ディスカバリメッセージは、その特定のグループを目的としたものであるか、またはそのグループが特定のサービスもしくはアプリケーションのディスカバリの受信のために優先されたものである場合がある。このような場合には、グループキャストまたはユニキャストの方法で、ディスカバリメッセージを受信し、他のブロードキャストされたディスカバリメッセージをモニタすることが、有益な場合がある。このような場合、メッセージのQoS要件はまた、グループキャスト送信のユニキャストに役立つ、何らかの形のフィードバック(例えば、ARQフィードバック)を必要とすることがある。
【0177】
判定される態様は、ディスカバリメッセージの受信に、特定のベアラを設定するか、または事前設定された特定のベアラを使用するかに対して、各ディスカバリメッセージパケットが、独自のQoS要件情報、例えば、優先度情報(例えば、PPPP)および信頼性情報(例えば、PPPPR)を伝送するパケット単位のQoSフレームワークに基づいてディスカバリメッセージを受信することを含み得る。
【0178】
判定される態様は、設定するRLCのモード、RLC TM対RLC UM対RLC AMを含み得る。
【0179】
判定される態様は、PDCPの設定、例えば、セキュリティ保護およびディスカバリメッセージの圧縮を含み得る。
【0180】
判定される態様は、受信したディスカバリの多重分離のためのMAC設定が含まれ得る。
【0181】
判定される態様は、ディスカバリメッセージ受信のためのPHYの設定が含まれ得る。
【0182】
UE ASの場合、例えば、RRCは、上層から受信した情報、事前設定されたまたは指定されたルール、およびUEによって実行される測定を使用して、ディスカバリメッセージ受信のための無線設定を決定する。測定の例には、チャネル負荷測定、チャネル輻輳測定、(例えば、チャネル混雑率(CBR))、チャネル占有率(CR)測定、LBT失敗統計(例えば、LBT失敗率)、RSRP測定、およびRSSI測定が含まれ得る。また、決定がディスカバリメッセージの送信にユニキャストまたはグループキャストの選択を伴う場合、例えば、RSRQ測定およびCSI測定の追加測定も考慮され得る。
【0183】
(ディスカバリメッセージの受信にPSSCHまたはPSDCHを使用するためのオプションルール)
1つ以上のルールが、ディスカバリメッセージの受信にPSSCHまたはPSDCHを使用するために、指定し得る。例えば、ルールは、固定サイズのディスカバリメッセージが常にPSDCHにマッピングされ、可変サイズのディスカバリメッセージが常にPSSCHにマッピングされることを規定してもよい。同様に、ルールは、周期的なディスカバリメッセージが常にPSDCHで送信される一方で、イベントベースの非周期的なディスカバリメッセージが常にPSSCHで送信されるか、または周期的なディスカバリメッセージが常に専用PSDCHリソースプールで送信される一方で、イベントベースの非周期的なディスカバリメッセージが常に専用PSSCHリソースプールで送信されるか、またはさらに、ディスカバリメッセージが常に専用PSSCHリソースプールで受信され、他のV2Xデータ送信と多重化されないことを要求してもよい。
【0184】
例えば、所定の閾値以上(または以下)のサイズを持つディスカバリメッセージは、常にPSSCHで、またはPSDCHで、またはさらに、PSDCHでモニタされるというルールを設定してもよい。遅延、信頼性、または受信範囲が閾値と比較される場合に、同様のルールが考案され得る。
【0185】
(ディスカバリのためのMACサブ層設定)
(MACアーキテクチャ)
V2Xの場合、ディスカバリメッセージは、PSDCH、PSSCH、またはPSMCHを介して送信され得ることを提案する。ディスカバリメッセージの送信にどの物理チャネルを使用するかは、例えば、上位層を介して準静的に設定された標準に従って、事前設定されたルールに基づいて、NASメッセージングを介してPCF/V2XCFから取得されたルールに基づいて、ANDSF、QoS要件、および測定値などのIPベースのプロトコルを介してV2XCFから取得されたルールに基づいて、予め決定され得る。
【0186】
一実施例では、ディスカバリメッセージは、SL-DCHにマッピングされ、次にPSDCHにマッピングされる。ディスカバリメッセージは、最初に、別個の論理チャネル(例えば、サイドリンクディスカバリ制御チャネル(Sidelink Discovery Control Channel:SDCCH))にマッピングされてもよい。MAC構造は、複数のディスカバリメッセージの多重(分離)をサポートしてもよく、この場合、LCPおよび多重(分離)機能は、SL-DCHの処理経路に含まれる。本実施形態では、SDCCHにマッピングされたディスカバリメッセージは、サイドリンクトラフィックチャネル(Sidelink Traffic Channel:STCH)にマッピングされたV2Xメッセージと共に多重化されない。受信したSL-DCH PDUのフィルタリングはまた、受信側のUEによって実行されてもよい。例えば、フィルタリングは、送信元アドレス、宛先アドレス、サービス/プラットフォーム能力、およびQoSに基づいてもよい。HARQ処理はまた、SL-DCH PDUの再送のために実行され得る。この実施例の可能なMAC構造およびチャネルマッピングを、それぞれ
図15および
図16に示す。
【0187】
別の実施例では、ディスカバリメッセージは、SL-SCHにマッピングされ、次にPSSCHにマッピングされる。ディスカバリメッセージは、最初に、別個の論理チャネル(例えば、SDCCH)にマッピングされてもよい。SDCCHメッセージは、次に、サイドリンクトラフィックチャネル(STCH)を介して伝送される他のV2Xメッセージと多重化されてもよい。あるいは、SL-SCH PDUが、1つ以上のSDCCH論理チャネルのみ、または1つ以上のSTCH論理チャネルのみを含むように、MAC構造を定義してもよい。LCPおよび多重(分離)機能は、SL-SCH処理経路に含まれる。例えば、受信したSL-SCH PDUのフィルタリングはまた、受信側のUEによって実行されてもよい。フィルタリングは、送信元アドレス、宛先アドレス、サービス/プラットフォーム能力、およびQoSに基づいてもよい。HARQ処理はまた、SL-SCH PDUの再送のために実行され得る。この実施例の可能なMAC構造およびチャネルマッピングを、それぞれ
図17および
図18に示す。
【0188】
別の実施例では、ディスカバリメッセージは、SL-DCHにマッピングされ、次にPSSCHにマッピングされる。あるシナリオで、例えば、UEがサイドリンクで一度に1つのトランスポートブロックしか送信できない場合、MACは、どのトランスポートチャネル(例えば、SL-DCHまたはSL-SCH)に対してトランスポートブロックを生成するかを決定する。MACがこの決定を行う方法は、ルールに基づくものであってもよい(例えば、SL-DCHのトラフィックは、SL-SCHよりも優先される)。あるいは、この決定は、より動的なものであってもよい(例えば、SDCCHおよびSTCHトラフィックの相対的な優先順位に基づく)。
【0189】
別の一組の実施例では、透過的なMACがSL-DCHに使用されてもよく、ここでSL-DCHは、PSDCHまたはPSSCHにマッピングされてもよい。
【0190】
別の実施例では、ディスカバリメッセージは、SL-MCHにマッピングされ、次にPSMCHにマッピングされる。この実施例の可能なMAC構造およびチャネルマッピングを、それぞれ
図20および
図21に示す。
【0191】
(プロトコルデータユニット)
(MAC PDU(SL-DCH))
SL-DCHを介してディスカバリメッセージを送信する実施形態では、MAC PDUは、MACヘッダ、1つ以上のMACサービスデータユニット(MAC Service Data Unit:MAC SDU)、および所望により、パディングで構成されてもよい。MACヘッダおよびMAC SDU両方が、可変サイズであり得る。
【0192】
例えば、MAC PDUヘッダは、1つのSL-DCHサブヘッダおよび1つ以上のMAC PDUサブヘッダから構成されてもよく、ここで、SL-DCHサブヘッダ以外の各サブヘッダは、MAC SDUまたはパディングのいずれかに対応する。
【0193】
SL-DCHサブヘッダは、SRCおよびDSTフィールドを含み得る。異なるSL-DCHサブヘッダフォーマットのサポートが必要な場合は、バージョンフィールドを含めてもよい。例えば、DSTフィールドの長さが異なるバージョンに対して、異なるフォーマットが定義され得る。
図22は、DSTフィールドの長さが異なるSL-DCHフォーマットに使用され得るSL-DCHサブヘッダの実施例の図である。
【0194】
別の例では、SL-DCHサブヘッダ内のDSTフィールドの数が異なるバージョンに対して、異なるフォーマットが定義され得る。このようなフォーマットは、異なるDSTフィールドを持つSDUが、PDU内で多重化されるシナリオに使用され得る。あるいは、各MAC SDUに関連付けられたDSTフィールドは、MAC PDUサブヘッダに含まれてもよく、その場合、SL-DCH MACサブヘッダは、SRCフィールドのみを含んでもよい。
図23は、DSTフィールドの数が異なるSL-DCHフォーマットに使用され得るSL-DCHサブヘッダの実施例の図である。
【0195】
MAC PDUサブヘッダは、SDU固有の情報(例えば、LCID、長さ、QoS、およびプラットフォーム/無線能力)を持つフィールドを含み得る。MACヘッダにさらに多くのフィールドが存在するかを示す拡張フィールドもまた含まれ得る。
【0196】
図24は、LCID、長さ、および追加のMACサブヘッダの存在/不在を示すために使用され得るMAC PDUサブヘッダの実施例の図である。
【0197】
図25は、QoSおよび能力情報も示すMAC PDUサブヘッダの実施例の図である。
【0198】
図26は、DSTアドレスも示すMAC PDUサブヘッダ実施例の図である。
【0199】
最後のSDUの長さは、提供される他の情報から判定することができるので、MAC PDUサブヘッダの最後のサブヘッダは、長さおよびフォーマットフィールドを除外してもよい。パディングが必要な場合、最後のMAC PDUサブヘッダがパディングに対応してもよい。
【0200】
MAC PDUは、MACサブヘッダがMAC PDUの先頭で一緒にグループ化されるように構築され得る。一実施例では、MAC PDUサブヘッダは、対応するMAC SDUおよびパディングと同じ順序を有する。
【0201】
パディングは、MAC PDUの最後で発生することがあり、MACエンティティによって無視される任意の値を有し得る。MAC PDUの最後でパディングが実行されると、0またはそれ以上のパディングバイトが許容され得る。あるいは、シングルバイトまたは2バイトのパディングが必要な場合、パディングに対応する1つまたは2つのMAC PDUサブヘッダを、SL-DCHサブヘッダの後、および他のMAC PDUサブヘッダの前に配置され得る。MAC PDUの実施例を
図27に示す。
【0202】
別の代替手段では、MACサブヘッダは、
図28に示すように、対応するMAC SDUおよびパディングの直前に配置されてもよい。
【0203】
MAC CEがSL MAC PDUに含まれる実施形態の場合、MAC CEはグループ化され、MAC SDUの前またはMAC SDUの後に配置され得る。MAC CEに対応するMACサブヘッダは、
図27に記載されているように、MACヘッダに含まれてもよく、または、
図28に記載されているように、対応するMAC CEの直前に含まれてもよい。
【0204】
(MAC PDU(SL-SCH))
SL-DCH MAC PDUについて本開示に記載された解決策はまた、SL-SCH MAC PDUにも適用し得る。
【0205】
(フォーマットおよびパラメータ)
(MACヘッダ(SL-DCH))
MACヘッダは、固定サイズ、または可変サイズであってもよく、以下のフィールドの一部または全てで構成されてもよい。受信側UEは、PDUを実行するためのフィルタリングのために、MACヘッダ内の、以下フィールド、V、SRC、DST、LCID、L、F、E、QoS、CAP、およびR、またはその等価物の1つ以上を使用してもよい。これらのフィールドについて、以下に記載する。
【0206】
Vはフォーマットバージョン番号フィールドであり、SL-DCHサブヘッダのどのバージョンが使用されるかを示す。異なるバージョンは、異なるフィールド、異なるフィールド長から成る場合がある。Vフィールドのサイズは、固定サイズ(例えば、4ビット)であってもよい。1つのフォーマットのみをサポートする実施形態の場合、フォーマットバージョン番号フィールドを除外してもよい。
【0207】
SRCは送信元層2 IDフィールドであり、送信元のアイデンティティを伝送する。これは、ディスカバリグループIDに対応し得る。SRCフィールドは、固定サイズ(例えば、24ビット)であってもよい。UEが複数のディスカバリグループに属するシナリオの場合、複数のSRCフィールドがMACヘッダに含まれ得る。追加のフィールドを使用して、MACヘッダ内のSRCフィールドの番号を示し得る。あるいは、異なるバージョンが、異なる数のSRCフィールドから成るフォーマットに対して定義されてもよい。
【0208】
DSTはDSTフィールドであり、異なる固定サイズであってよい(例えば、16ビットまたは24ビット)。16ビットの場合は、宛先層2 IDの16の最上位ビットを伝送する。24ビットの場合は、宛先層2 IDに設定される。宛先層2 IDは、ディスカバリグループID、ProSe層2グループID、およびProse UE IDに対応し得る上位層によって提供される値に設定されてもよい。
【0209】
LCIDは論理チャネルIDフィールドであり、付録の表2に記載されているように、対応するMAC SDUまたはパディングの、1つの送信元層2 IDと宛先層2 IDのペアの範囲内で論理チャネルインスタンスを一意に識別する。MAC PDUに含まれるMAC SDUまたはパディングごとに1つのLCIDフィールドがある。それに加えて、シングルバイトまたは2バイトのパディングが必要であるが、MAC PDUの最後にパディングすることでは実現できない場合、1つまたは2つの追加LCIDフィールドがMAC PDUに含まれる。LCIDフィールドは、固定サイズ(例えば、5ビット)であってもよい。
【0210】
Lは長さフィールドであり、対応するMAC SDUの長さをバイト単位で示す。最後のサブヘッダを除き、MAC PDUサブヘッダごとに1つのLフィールドがある。Lフィールドのサイズは、Fフィールドによって示されてもよく、または固定サイズ(例えば、5ビット)であってもよい。MAC SDUが固定サイズである実施形態の場合、長さフィールドは除外されてもよい。
【0211】
Fはフォーマットフィールドであり、長さフィールドのサイズを示す。例示的な長さを付録の表3に示す。最後のサブヘッダを除き、MAC PDUサブヘッダごとに1つのFフィールドがある。Fフィールドは、固定サイズ(例えば、1ビット)であってもよい。MAC SDUのサイズが特定のサイズ(例えば、128バイト)より小さい場合、Fフィールドの値は0に設定され、さもなければ、1に設定される。長さフィールドがメッセージから除外されるか、または固定サイズである実施形態の場合、フォーマットフィールドは除外されてもよい。
【0212】
Eは拡張フィールドであり、MACヘッダにさらにフィールドが存在するかを示すフラグである。Eフィールドは、別のフィールドのセットが存在することを示すために、「1」に設定される。Eフィールドは、MAC SDUまたはパディングのいずれかが次のバイトで始まることを示すために、「0」に設定される。MAC PDUが単一のMAC SDUから成る実施形態の場合、拡張フィールドは除外されてもよい。
【0213】
QoSはQoSフィールドであり、これを使用してディスカバリ後に確立されるセッション(単数または複数)または候補セッション(単数または複数)のQoSを示してもよい。QoSフィールドは、固定サイズ(例えば、4ビット)であってもよい。QoSのセット(単数または複数)は標準化されるか、または事前設定されたリストの上位層によって提供されてもよい。一実施形態では、QoSフィールドは、本明細書に記載されるように、ディスカバリ後に確立されるセッション(単数または複数)または候補セッション(単数または複数)のQoS情報を決定するために使用され得るインデックスに対応する。
【0214】
CAPは能力フィールドであり、これを使用してアナウンサUEおよび/またはターゲット受信側UEのサービス/プラットフォーム能力および/または無線能力を示してもよい。能力のセット(単数または複数)は、標準化されるか、または事前設定されたリストの上位層によって提供されてもよい。CAPフィールドは、固定サイズ(例えば、4ビット)であってもよい。
Rは予約ビットであり、「0」に設定する。
【0215】
注釈 フィールドの説明には、例示的なフィールド長が含まれる。他の長さもまた意図されており、本明細書で提案する解決策のために使用され得る。
MACヘッダおよびサブヘッダは、オクテット整列されてもよい。付録の表2および表3を参照されたい。
【0216】
(MACヘッダ(SL-SCH))
本開示でSL-DCH MACヘッダについて記載された解決策はまた、SL-SCH MACヘッダにも適用し得る。
【0217】
(ユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストV2Xデータ通信のためのV2X無線設定の解決策)
ディスカバリメッセージの場合の送信無線および受信無線の設定に関する本開示に記載されている解決策はまた、
ディスカバリメッセージ以外のV2Xサイドリンクデータの送受信にも適用される。
【0218】
(例示的な解決策)
本明細書で記載されている技術は、様々な方法で適用され得ることが理解されよう。例えば、ユーザ機器は、発見者ユーザ機器によって求められる1つ以上のサービスに対する基準を記述するサイドリンクサービスを介してディスカバリアナウンスメントを送信することによって、発見者として機能し得る。発見者ユーザ機器は、それに応じてその通信回路を設定して、1つ以上の被発見者ユーザ機器装置から来るアナウンスメントに対する応答をモニタし得る。アナウンスメントと同様に、応答は、応答する被発見者装置によって提供される1つ以上のサービスに対する基準を含み得る。ディスカバリアナウンスメントは、例えば、ターゲット検索ディスカバリアナウンスメント、または自己広告ディスカバリアナウンスメントであってもよい。ディスカバリアナウンスメントは、ユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストの方法で送信され得る。
【0219】
ディスカバリアナウンスメントは、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、1つ以上のソース識別子、運転情報(例えば、運転意図情報、測位情報、または環境情報)無線測定値、第1の装置が属する1つ以上のグループの1つ以上の識別子、およびV2X通信のためのプロトコル設定パラメータなどの、発見者ユーザ機器に関する情報を含み得る。同様に、ディスカバリアナウンスメントは、発見者に関する情報の代わりに、またはそれに加えるかのいずれかで、被発見者ユーザ機器に関するそのような情報を含み得る。
【0220】
発見者によって求められるサービスに対する基準は、アナウンスメントまたはアナウンスメントに対する応答に含まれるが、例えば、関心のあるサービスもしくはタイプのサービス、サービスに対するQoS要件、TXプロファイル、またはサービスに対する認可されたPLMNなどである。
【0221】
発見者ユーザ機器は、無線送信/受信および関連機能を実装する携帯端末ユニットを含んでもよく、アプリケーション機能を実装する端末機器を含んでもよい。例えば、携帯端末ユニットは、ディスカバリアナウンスメントに含まれる情報に加えて、サポートされるサービス、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、運転情報、第2の装置の送信元識別子、サービスに対するサポートされるQoS要件、1つ以上のサポートされるサービスのTXプロファイルもしくは第2の装置に関心のあるTXプロファイル、サービスに対する無線キャリア周波数パラメータ、または認可されたPLMNなど、アナウンスメントに対する応答に含まれる情報に基づいて、被発見者ユーザ機器装置のフィルタリングまたは受付制御を実行し得る。携帯端末ユニットは次に、フィルタリングの結果を端末機器に提供し得る。
【0222】
ディスカバリアナウンスメントは、発見者ユーザ機器装置によって送信されてもよく、または、被発見者ユーザ機器装置によって論理チャネル上で受信されてもよく、例えば、プロトコル仕様で予め定義された論理チャネルアイデンティティを使用する。同様に、被発見者ユーザ機器装置によるディスカバリアナウンスメントに対する応答は、被発見者ユーザ機器装置によって送信されてもよく、または、発見者ユーザ機器装置によって論理チャネル上で受信されてもよく、例えば、プロトコル仕様で予め定義された論理チャネルアイデンティティを使用する。
【0223】
発見者ユーザ機器は、ディスカバリアナウンスメントの送信またはディスカバリアナウンスメントに対する応答の受信を含むV2X通信を行う前に、同期を実行し得る。
【0224】
発見者および被発見者のユーザ機器装置は、それぞれの装置に関連付けられた車両に関する運転情報を収集し得る。運転情報は、例えば、ディスカバリアナウンスメントで、またはディスカバリアナウンスメントに対する応答で共有されてもよく、受信したディスカバリアナウンスメントもしくは応答を評価するか、またはフィルタリングするためにさらに使用されてもよく、または、発見者ユーザ機器装置によって応答する被発見者ユーザ機器装置の受付制御を行うためにさらに使用されてもよく、または、被発見者ユーザ機器装置によって発見者ユーザ機器装置の受付制御を行うためにさらに使用されてもよい。ここでも、運転情報は、運転意図、測位、および運転環境情報などの情報を含み得る。
【0225】
発見者ユーザ機器は、ディスカバリアナウンスメントのための認可の要求を送信してもよく、認可のための要求に運転情報を含めてもよい。
【0226】
被発見者ユーザ装置は、特定のV2X通信サービスおよび関連するディスカバリアナウンスメントに対するモニタリングならびに応答に対する認可を含む、サイドリンクV2X通信に対する認可を受信してもよく、車両通信サイドリンクサービスパラメータを受信してもよく、1つ以上の発見者ユーザ機器装置からのディスカバリアナウンスメントをモニタするように通信回路を設定してもよい。被発見者ユーザ装置は次いで、サイドリンクサービスを介して、ディスカバリアナウンスメントを受信してもよく、ディスカバリアナウンスメントは、発見者ユーザ機器装置によって求められるサービスに対する1つ以上の基準を含み、ディスカバリアナウンスメントを評価する。被発見者ユーザ機器が第1の装置によって求められるサービスを提供し得る場合、被発見者のユーザ機器は、サイドリンクサービスを介して、ディスカバリ応答を発見者ユーザ機器に送信し得る。ここでも、ディスカバリアナウンスメントは、ターゲット検索ディスカバリアナウンスメントまたは自己広告ディスカバリアナウンスメントであってもよく、ユニキャスト、グループキャスト、またはブロードキャストの方法で受信されてもよい。被発見者ユーザ機器は、サイドリンクサービスの同期を実行し得る。また、ディスカバリアナウンスメントおよびディスカバリアナウンスメントに対する応答は、発見者ユーザ機器の動作に関連して記述された情報の種類を含み得、被発見者は、それに応じてディスカバリアナウンスメントに応答するかを評価し得る。具体的には、ディスカバリアナウンスメントに対する応答は、被発見者ユーザ機器に関する情報、例えば、サービス能力、サービスプラットフォーム能力、無線能力、被発見者ユーザ機器が属する1つ以上グループの1つ以上の識別子、運転意図情報と測位情報と環境情報とのうちの1つ以上を含む運転情報、および無線測定値を含み得る。同様に、ディスカバリアナウンスメントに対する応答は、サポートされたサービスまたは被発見者ユーザ機器に関心のあるサービスに関する情報を含み得る。このような情報には、QoS要件、TXプロファイル、無線キャリア周波数パラメータ、1つ以上の認可されたPLMNを含み得る。被発見者ユーザ機器は、被発見者が関連付けられている車両に関する運転情報を収集し(意図、測位、環境など)、ディスカバリアナウンスメントに対する応答メッセージにそのような運転情報を含めることに加えて、ディスカバリアナウンスメントを評価する際にそのような運転情報を使用するか、またはディスカバリアナウンスメントに対する応答にそのような運転情報を含めてもよい。
【0227】
発見者ユーザ機器および被発見者ユーザ機器は、第3の装置から車両サイドリンク通信パラメータまたは認可を受信し得る。例えば、第3の装置は、1つ以上の発見者ユーザ機器および1つ以上の被発見者ユーザ機器に、車両通信サイドリンクサービスパラメータを提供し得る。第3の装置は次いで、ディスカバリアナウンスメントのための認可を発見者ユーザ機器に送信し、ディスカバリアナウンスメントに対する応答のための認可を被発見者ユーザ機器に送信し得る。
【0228】
発見者ユーザ機器または被発見者ユーザ機器は、車両グループリード、隊列リードであってもよく、またはグループリードもしくは隊列リードとして機能することが可能であってもよく、ディスカバリアナウンスメントまたはディスカバリアナウンスメントに対する応答の際にそのようなサービス能力を示してもよい。
【0229】
(例示的な解決策のフレームワーク)
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)は、無線アクセス、コアトランスポートネットワーク、ならびに、コーデック、セキュリティ、およびサービス品質に関する作業を含むサービス能力を含む、セルラー通信ネットワーク技術の技術標準を開発している。最近の無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)標準には、WCDMA(登録商標)(一般に3Gと呼ばれる)、LTE(一般に4Gと呼ばれる)、およびLTE-Advanced標準が含まれる。3GPPは、「5G」とも呼称される、新無線(New Radio:NR)と呼ばれる次世代セルラー技術の標準化に着手している。3GPP NR標準の開発は、次世代無線アクセス技術(新RAT)の定義が含まれると予想されており、これには、6GHz未満の新しいフレキシブル無線アクセスの提供、および6GHzを超える新しいウルトラモバイルブロードバンド無線アクセスの提供が含まれると予想されている。フレキシブル無線アクセスは、6GHz未満の新しい周波数帯での後方互換性のない新しい無線アクセスで構成され、同じ周波数帯で多重化され得る異なる動作モードを含むことで、要件が異なる幅広い3GPP NRユースケースに対処することが予想されている。ウルトラモバイルブロードバンドには、ウルトラモバイルブロードバンドアクセス(例えば、屋内用途およびホットスポット)の機会を提供するセンチ波およびミリ波の周波数帯が含まれることが予想されている。特に、ウルトラモバイルブロードバンドでは、センチ波およびミリ波専用の設計最適化により、6GHz未満のフレキシブル無線アクセスと共通の設計フレームワークを共有することが予想されている。
【0230】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、無線アクセス、コアトランスポートネットワーク、ならびに、コーデック、セキュリティ、およびサービス品質に関する作業を含むサービス能力を含む、セルラー通信ネットワーク技術の技術標準を開発している。最近の無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)標準には、WCDMA(一般に3Gと呼ばれる)、LTE(一般に4Gと呼ばれる)、およびLTE-Advanced標準が含まれる。3GPPは、「5G」とも呼称される、新無線(New Radio:NR)と呼ばれる次世代セルラー技術の標準化に着手している。3GPP NR標準の開発は、次世代無線アクセス技術(新RAT)の定義が含まれると予想されており、これには、6GHz未満の新しいフレキシブル無線アクセスの提供、および6GHzを超える新しいウルトラモバイルブロードバンド無線アクセスの提供が含まれると予想されている。フレキシブル無線アクセスは、6GHz未満の新しい周波数帯での後方互換性のない新しい無線アクセスで構成され、同じ周波数帯で多重化され得る異なる動作モードを含むことで、要件が異なる幅広い3GPP NRユースケースに対処することが予想されている。ウルトラモバイルブロードバンドには、ウルトラモバイルブロードバンドアクセス(例えば、屋内用途およびホットスポット)の機会を提供するセンチ波およびミリ波の周波数帯が含まれることが予想されている。特に、ウルトラモバイルブロードバンドでは、センチ波およびミリ波専用の設計最適化により、6GHz未満のフレキシブル無線アクセスと共通の設計フレームワークを共有することが予想されている。
【0231】
3GPPでは、NRがサポートすることが予想される様々なユースケースが特定されており、その結果、データレート、遅延、およびモビリティに関する多種多様なユーザ体験の要件が生じている。ユースケースには、以下のような一般的なカテゴリ、拡張モバイルブロードバンド(例えば、密集エリアでのブロードバンドアクセス、屋内での超高速ブロードバンドアクセス、群衆の中でのブロードバンドアクセス、どこでも50Mbps以上、超低コストのブロードバンドアクセス、車両でのモバイルブロードバンド)クリティカル通信、大規模マシンタイプ通信、ネットワーク運用(例えば、ネットワークスライシング、ルーティング、マイグレーションおよびインターワーキング、ならびに省エネ)、ならびに、車両対車両通信(Vehicle-To-Vehicle Communication:V2V)、車両対インフラストラクチャ通信(Vehicle-To-Infrastructure Communication:V2I)、車両対ネットワーク通信(Vehicle-To-Network Communication:V2N)、車両対歩行者通信(Vehicle-To-Pedestrian Communication:V2P)、および他のエンティティとの車両通信のいずれかを含み得る、高度化した車両対全て(Enhanced Vehicle-To-Everything:eV2X)通信が含まれる。これらのカテゴリにおける特定のサービスおよび用途には、モニタリングおよびセンサネットワーク、デバイスの遠隔操作、双方向の遠隔操作、パーソナルクラウドコンピューティング、ビデオストリーミング、ワイヤレスクラウドベースのオフィス、ファーストレスポンダの接続性、自動車緊急通報システム、災害警報、リアルタイムゲーミング、複数人でのビデオ通話、自動運転、拡張現実、タッチインターネット、および仮想現実が、ほんの一部の例として挙げられる。これらのユースケースの全ておよびその他のユースケースが、本明細書で意図されている。
【0232】
図29Aは、本明細書に記載および請求された方法ならびに装置が組み入れられ得る、例示的な通信システム100の一実施形態を示す。図示されているように、例示的な通信システム100は、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit:WTRU)102a、102b、102c、102d、102e、102f、および/または102g(これらは、一般的または集合的に、WTRU102と呼ばれることがある)、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)103/104/105/103b/104b/105b、コアネットワーク106/107/109、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)108、インターネット110、他のネットワーク112、ならびにV2Xサーバ(または、ProSe機能およびサーバ)113を含んでもよいが、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を意図していることが理解されるであろう。WTRU102a、102b、102c、102d、102e、102f、および102gのそれぞれは、無線環境で動作および/または通信するように構成された任意のタイプの装置またはデバイスであってもよい。各WTRU102a、102b、102c、102d、102e、102f、および102gは、
図29Aから
図29Eに、ハンドヘルド無線通信装置として図示されているが、5G無線通信に意図されている多種多様なユースケースでは、各WTRUは、ワイヤレス信号を送信および/もしくは受信するように構成された任意のタイプの装置もしくはデバイスを含んでもよく、または具体化されてもよいことが理解され、ほんの一例として、ユーザ機器(User Equipment:UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ポケットベル、セルラー電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant:PDA)、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、ネットブック、ノートブックコンピュータ、パーソナルコンピュータ、無線センサ、家電製品、スマートウォッチまたはスマートウェアなどのウェアラブルデバイス、医療または電子ヘルスデバイス、ロボット、産業機器、ドローン、自動車、トラック、列車、または飛行機などの車両などが含まれる。
【0233】
通信システム100はまた、基地局114aおよび基地局114bを含んでもよい。基地局114aは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/または他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、および102cのうちの少なくとも1つと無線でインタフェースするように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。基地局114bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、他のネットワーク112、および/またはV2Xサーバ(またはProSe機能およびサーバ)113などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、RRH(遠隔無線ヘッド)118a、118b、TRP(送受信ポイント)119a、119b、および/またはRSU(路側機)120a、120bのうちの少なくとも1つと有線および/または無線でインタフェースするように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。RRH118a、118bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/または他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102cの少なくとも1つと無線でインタフェースするように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。TRP119a、119bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、および/または他のネットワーク112などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102dの少なくとも1つと無線でインタフェースするように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。RSU120a、120bは、コアネットワーク106/107/109、インターネット110、他のネットワーク112、および/またはV2Xサーバ(または、ProSe機能およびサーバ)113などの1つ以上の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102eまたは102fの少なくとも1つと無線でインタフェースするように構成された任意のタイプのデバイスであってもよい。例として、基地局114a、114bは、無線基地局装置(Base Transceiver Station:BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(Access Point:AP)、および無線ルータであってもよい。基地局114a、114bは、それぞれ単一の要素として図示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含んでもよいことが理解されるであろう。
【0234】
基地局114aは、RAN103/104/105の一部であってもよく、これはまた、基地局コントローラ(Base Station Controller:BSC)、無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controller:RNC)、および中継ノードなどの、他の基地局ならびに/またはネットワーク要素(図示せず)も含んでもよい。基地局114bは、RAN103b/104b/105bの一部であってもよく、これはまた、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、および中継ノードなどの、他の基地局ならびに/またはネットワーク要素(図示せず)も含んでもよい。基地局114aは、セル(図示せず)と呼ばれ得る特定の地理的領域内で、無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれ得る特定の地理的領域内で、有線信号および/または無線信号を送信および/または受信するように構成されてもよい。セルは、さらに、セルセクタに分割されてもよい。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割されてもよい。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバを含んでもよい(例えば、セルの各セクタにつき1つ)。一実施形態では、基地局114aは、多入力多出力(Multiple-Input Multiple Output:MIMO)技術を採用してもよく、したがって、セルの各セクタにつき複数のトランシーバを利用してもよい。
【0235】
基地局114aは、エアインタフェース115/116/117を介して、WTRU102a、102b、または102cの1つ以上と通信してもよく、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(Radio Frequency:RF)、マイクロ波、赤外線(Infrared:IR)、紫外線(Ultraviolet:UV)、可視光、センチ波、ミリ波)であってもよい。エアインタフェース115/116/117は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてもよい。
【0236】
基地局114bは、有線またはエアインタフェース129B/116b/117bを介して、RRH118a、118b、TRP119a、119b、および/またはRSU120a、120bのうちの1つ以上と通信してもよく、これは、任意の適切な有線(例えば、ケーブル、光ファイバ)または無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光、センチ波、ミリ波)であってもよい。エアインタフェース129B/116b/117bは、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてもよい。
【0237】
RRH118a、118b、TRP119a、119bおよび/またはRSU120a、120bは、エアインタフェース129C/116c/117cを介して、WTRU102c、102d、102e、102fの1つ以上と通信してもよく、これは、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光、センチ波、ミリ波)であってもよい。エアインタフェース129C/116c/117cは、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてもよい。
【0238】
WTRU102a、102b、102c,102d、102e、102f、および/または102gは、エアインタフェース129D/116d/117d(図には示されず)を介して互いに通信してもよく、これは、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光、センチ波、およびミリ波)であってもよい。エアインタフェース129D/116d/117dは、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されてもよい。
【0239】
より具体的には、上記のとおり、通信システム100は、多重アクセスシステムであってもよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC-FDMAなどの、1つ以上のチャネルアクセス方式を採用してもよい。例えば、RAN103/104/105における基地局114aおよびWTRU102a、102b、102c、またはRAN103b/104b/105bにおけるRRH118a、118b、TRP119a、119bおよびRSU120a、120bならびにWTRU102c、102d、102e、102fは、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System:UMTS)地上無線アクセス(UMTS Terrestrial Radio Access:UTRA)などの無線技術を実装してもよく、広帯域CDMA(Wideband CDMA:WCDMA)を使用してエアインタフェース115/116/117または129C/116c/117cをそれぞれ確立してもよい。WCDMAは、高速パケットアクセス(High-Speed Packet Access:HSPA、)および/または発展型高速パケットアクセス(Evolved HSPA:HSPA+)などの通信プロトコルを含んでもよい。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access:HSDPA)、および/または高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access:HSUPA)を含んでもよい。
【0240】
一実施形態では、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102c、または、RAN103b/104b/105bにおけるRRH118a、118b、TRP119a、119b、および/またはRSU120a、120bおよびWTRU102c、102dは、発展型UMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access:E-UTRA)などの無線技術を実装していてもよく、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE-Advanced:LTE-A)を使用してエアインタフェース115/116/117または129C/116c/117cをそれぞれ確立してもよい。将来的には、エアインタフェース115/116/117は、3GPP NR技術を実装してもよい。LTEおよびLTE-A技術は、LTE D2DおよびV2X技術ならびにインタフェース(サイドリンク通信など)を含む。3GPP NR技術は、NR V2X技術およびインタフェース(サイドリンク通信など)を含む。
【0241】
一実施形態では、RAN103/104/105における基地局114aならびにWTRU102a、102b、102c、またはRAN103b/104b/105bにおけるRRH118a、118b、TRP119a、119b、および/もしくはRSU120a、120bおよびWTRU102c、102d、102e、102fは、IEEE802.16(例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定標準2000(Interim Standard 2000:IS-2000)、暫定標準95(Interim Standard 95:IS-95)、暫定標準856(Interim Standard 856:IS-856)、GSM(Global System for Mobile communication)、EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution)、GERAN(GSM EDGE)などの無線技術を実装していてもよい。
【0242】
図29Aの基地局114cは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントであってもよく、事業所、家、車両、またはキャンパスなどの局所的なエリアで無線接続性を容易にするための任意の適切なRATを利用してもよい。一実施形態では、基地局114cおよびWTRU102eは、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network:WLAN)を確立するために、IEEE802.11などの無線技術を実装してもよい。一実施形態では、基地局114cおよびWTRU102dは、無線パーソナルエリアネットワーク(Wireless Personal Area Network:WPAN)を確立するために、IEEE802.15などの無線技術を実装してもよい。さらに別の実施形態では、基地局114cおよびWTRU102eは、ピコセルまたはフェムトセルを確立するために、セルラーベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-A)を利用してもよい。
図29Aに示すように、基地局114bは、インターネット110への直接接続を有していてもよい。したがって、基地局114cは、コアネットワーク106/107/109を介してインターネット110にアクセスする必要がなくてもよい。
【0243】
RAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bは、コアネットワーク106/107/109と通信していてもよく、このネットワークは、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(Voice Over Internet Protocol:VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、および102dの1つ以上に提供するように構成された任意のタイプのネットワークであってもよい。例えば、コアネットワーク106/107/109は、呼制御、課金サービス、モバイル位置ベースサービス、プリペイドコーリング、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供してもよく、ユーザ認証などの高レベルのセキュリティ機能を実行してもよい。
【0244】
図29Aには示されていないが、RAN103/104/105および/もしくはRAN103b/104b/105bおよび/またはコアネットワーク106/107/109は、RAN103/104/105および/もしくはRAN103b/104b/105bと同じRATまたは異なるRATを採用する他のRANと、直接的にまたは間接的に通信してもよいことが理解されるであろう。例えば、E-UTRA無線技術を利用し得るRAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bに接続されていることに加えて、コアネットワーク106/107/109はまた、GSM無線技術を採用している別のRAN(図示せず)と通信していてもよい。
【0245】
コアネットワーク106/107/109はまた、WTRU102a、102b、102c、102d、102eがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとして機能してもよい。PSTN108は、一般電話サービス(Plain Old Telephone Service:POTS)を提供する回線交換電話網を含んでもよい。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol:TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol:UDP)、インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)などの共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含んでもよい。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/運営される有線または無線の通信ネットワークを含んでもよい。例えば、ネットワーク112は、1つ以上のRANに接続された別のコアネットワークを含んでもよく、これは、RAN103/104/105および/またはRAN103b/104b/105bと同じRATまたは異なるRATを採用してもよい。
【0246】
通信システム100におけるWTRU102a、102b、102c、および102dの一部または全ては、マルチモード能力を含んでもよい。例えば、WTRU102a、102b、102c、102d、および102eは、異なる無線リンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含んでもよい。例えば、
図29Aに示すWTRU102eは、セルラーベースの無線技術を採用し得る基地局114a、および、IEEE802の無線技術を採用し得る基地局114cと通信するように構成されてもよい。
【0247】
図29Bは、例えば、WTRU102などの、本明細書で例示した実施形態に従って無線通信のために設定された例示的な装置またはデバイスのブロック図である。
図29Bに示すように、例示的なWTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送受信素子122、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128、非リムーバブルメモリ130、リムーバブルメモリ132、電源134、全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)チップセット136、および他の周辺機器138を含んでもよい。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、前述の要素の任意のサブコンビネーションを含んでもよいことが理解されるであろう。また、実施形態は、基地局114aおよび114b、ならびに/または基地局114aおよび114bが表し得るノード、例えば、しかしこれらに限定されない、基地局装置(BTS)、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ホームノードB、発展型ノードB(eノードB)、ホーム発展型ノードB(HeNB)、ホーム発展型ノードBゲートウェイ、およびプロキシノードなどは、特に、本明細書に記載される
図29Bに図示された要素の一部または全てを含んでもよいことを意図している。
【0248】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、複数のマイクロプロセッサ、ならびに/または、DSPコア、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)回路、その他のタイプの集積回路(Integrated Circuit:IC)、およびステートマシンに関連した1つ以上のマイクロプロセッサあってもよい。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/または、WTRU102が無線環境で動作することを可能にする任意の他の機能性を実行してもよい。プロセッサ118は、トランシーバ120に結合されてもよく、トランシーバは、送受信素子122に結合されてもよい。
図29Bは、プロセッサ118およびトランシーバ120を別個のコンポーネントとして図示しているが、プロセッサ118およびトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップ内に共に統合されてもよいことが理解されるであろう。
【0249】
送受信素子122は、エアインタフェース115/116/117を介して基地局(例えば、基地局114a)へ信号を送信、または基地局から信号を受信するように構成されてもよい。例えば、一実施形態において、送受信素子122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナであってもよい。例えば、一実施形態において、送受信素子122は、IR、UV、もしくは可視光信号を送信および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であってもよい。さらに別の実施形態では、送受信素子122は、RF信号および光信号の両方を送受信するように構成されてもよい。送受信素子122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成されていてもよいことが理解されよう。
【0250】
さらに、
図29Bでは送受信素子122が単一の素子として図示さているが、WTRU102は、任意の数の送受信素子122を含んでもよい。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用してもよい。したがって、一実施形態において、WTRU102は、エアインタフェース115/116/117を介して無線信号を送受信するための2つ以上の送受信素子122(例えば、複数のアンテナ)を含んでもよい。
【0251】
トランシーバ120は、送受信素子122によって送信されるべき信号を変調し、送受信素子122によって受信される信号を復調するように構成されてもよい。上記のとおり、WTRU102は、マルチモード能力を有していてもよい。したがって、トランシーバ120は、WTRU102がUTRAおよびIEEE802.11などの複数のRATを介して通信できるようにするための、複数のトランシーバを含んでもよい。
【0252】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128(例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)ディスプレイユニット、または有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode:OLED)ディスプレイユニット)に結合されていてもよく、これらからユーザ入力データを受信してもよい。プロセッサ118はまた、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/または、ディスプレイ/タッチパッド/インジケータ128にユーザデータを出力してもよい。さらに、プロセッサ118は、任意のタイプの適切なメモリ、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132から情報にアクセスし、そのメモリにデータを保存してもよい。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(Random-Access Memory:RAM)、リードオンリーメモリ(Read-Only MemoryROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプのメモリストレージデバイスを含んでもよい。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(Secure Digital:SD)メモリカードを含んでいてもよい。一実施形態において、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示せず)上などで、WTRU102に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、データを保存してもよい。
【0253】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り、WTRU102内の他のコンポーネントに電力を分配および/または制御するように構成されてもよい。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであってもよい。例えば、電源134は、1つ以上の乾電池、太陽電池、および燃料電池を含んでもよい。
【0254】
また、プロセッサ118は、GPSチップセット136に結合されてもよく、GPSチップセット136は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成されてもよい。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはそれの代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114aおよび114b)からエアインタフェース115/116/117を介して位置情報を受信してもよく、ならびに/または2つ以上の近くの基地局から受信されている信号のタイミングに基づいてその位置を判定してもよい。WTRU102は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切な位置判定方法によって、位置情報を取得してもよいことが理解されるであろう。
【0255】
プロセッサ118は、さらに、他の周辺機器138に結合されてもよく、これらの周辺機器138は、追加の特徴、機能性、ならびに/または有線もしくは無線の接続性を提供する1つ以上のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを含んでもよい。例えば、周辺機器138は、加速度計などの様々なセンサ、バイオメトリクス(例えば、指紋)センサ、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)ポートまたは他の相互接続インタフェース、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(Frequency Modulated:FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、またはインターネットブラウザを含んでもよい。
【0256】
WTRU102は、センサ、家電製品、スマートウォッチまたはスマートウェアなどのウェアラブルデバイス、医療または電子ヘルスデバイス、ロボット、産業機器、ドローン、自動車、トラック、電車、または飛行機などの車両など、他の装置またはデバイス内に組み入れられてもよい。WTRU102は、周辺機器138の1つを構成し得る相互接続インタフェースなど、1つ以上の相互接続インタフェースを介して、そのような装置もしくはデバイスの他のコンポーネント、モジュール、またはシステムに接続してもよい。
【0257】
図29Cは、実施形態によるRAN103およびコアネットワーク106のシステム図である。上記のとおり、RAN103は、エアインタフェース115を介してWTRU102a、102b、および102cと通信するために、UTRA無線技術を採用してもよい。RAN103はまた、コアネットワーク106と通信してもよい。
図29Cに示すように、RAN103は、ノードB140a、140b、および140cを含んでもよく、これらはそれぞれ、エアインタフェース115を介してWTRU102a、102b、および102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含んでもよい。ノードB140a、140b、および140cはそれぞれ、RAN103内の特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよい。RAN103はまた、RNC142aおよび142bを含んでもよい。RAN103は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の数のノードBおよびRNCを含んでもよいことが理解されるであろう。
【0258】
図29Cに示すように、ノードB140aおよび140bは、RNC142aと通信してもよい。さらに、ノードB140cは、RNC142bと通信していてもよい。ノードB140a、140b、および140cは、Iubインタフェースを介して、それぞれのRNC142a、142bと通信してもよい。RNC142a、および142bは、Iurインタフェースを介して互いに通信してもよい。RNC142a、および142bのそれぞれは、それが接続されているそれぞれのノードB140a、140b、および140cを制御するように構成されてもよい。さらに、RNC142aおよび142bのそれぞれは、アウターループ電力制御、負荷制御、受付制御、パケットスケジューリング、ハンドオーバー制御、マクロダイバシティ、セキュリティ機能、データ暗号化などの、他の機能性を実行またはサポートするように構成されてもよい。
【0259】
図29Cに示すコアネットワーク106は、メディアゲートウェイ(Media Gateway:MGW)144、モバイルスイッチングセンター(Mobile Switching Center:MSC)146、サービングGPRSサポートノード(Serving GPRS Support Node:SGSN)148、および/またはゲートウェイGPRSサポートノード(Gateway GPRS Support Node:GGSN)150を含んでもよい。前述の各要素は、コアネットワーク106の一部として図示されているが、これらの要素のいずれか1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または運営されてもよいことが理解されるであろう。
【0260】
RAN103内のRNC142aは、IuCSインタフェースを介して、コアネットワーク106内のMSC146に接続されてもよい。MSC146は、MGW144に接続されてもよい。MSC146およびMGW144は、WTRU102a、102b、および102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cと、従来の陸上線通信デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。
【0261】
RAN103内のRNC142aはまた、IuPSインタフェースを介して、コアネットワーク106内のSGSN148に接続されてもよい。SGSN148は、GGSN150に接続されてもよい。SGSN148およびGGSN150は、WTRU102a、102b、および102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cと、IP対応デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。
【0262】
上記のように、コアネットワーク106はまた、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線もしくは無線ネットワークを含み得る、ネットワーク112に接続されてもよい。
【0263】
図29Dは、実施形態によるRAN104およびコアネットワーク107のシステム図である。上記のとおり、RAN104は、エアインタフェース116を介してWTRU102a、102b、および102cと通信するために、E-UTRA無線技術を採用してもよい。RAN104はまた、コアネットワーク107と通信してもよい。
【0264】
RAN104は、eノードB160a、160b、および160cを含んでもよいが、RAN104は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の数のeノードBを含んでもよいことが理解されるであろう。eノードB160a、160b、および160cはそれぞれ、エアインタフェース116を介して、WTRU102a、102b、および102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含んでもよい。一実施形態において、eノードB160a、160b、および160cは、MIMO技術を実装してもよい。したがって、eノードB160aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつWTRU102aから無線信号を受信してもよい。
【0265】
eノードB160a、160b、および160cのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよく、無線リソース管理決定、ハンドオーバー決定、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成されてもよい。
図29Dに示すように、eノードB160a、160b、および160cは、X2インタフェースを介して互いに通信してもよい。
【0266】
図29Dに示すコアネットワーク107は、モビリティ管理ゲートウェイ(Mobility Management Gateway:MME)162、サービングゲートウェイ164、およびパケットデータネットワーク(Packet Data Network:PDN)ゲートウェイ166を含んでもよい。前述の各要素は、コアネットワーク107の一部として図示されているが、これらの要素のいずれか1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または運営されてもよいことが理解されるであろう。
【0267】
MME162は、S1インタフェースを介して、RAN104内のeノードB160a、160b、および160cのそれぞれに接続されてもよく、制御ノードとして機能してもよい。例えば、MME162は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラのアクティブ化/非アクティブ化、WTRU102a、102b、および102cの初期接続中の特定のサービングゲートウェイの選択の役割を担ってもよい。MME162はまた、RAN104と、GSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を採用した他のRAN(図示せず)とを切り替えるための、制御プレーン機能を提供してもよい。
【0268】
サービングゲートウェイ164は、S1インタフェースを介して、RAN104内のeノードB160a、160b、および160cのそれぞれに接続されてもよい。サービングゲートウェイ164は、一般に、WTRU102a、102b、および102cとの間でユーザデータパケットをルーティングおよび転送してもよい。サービングゲートウェイ164はまた、eノードBハンドオーバー中にユーザプレーンをアンカリングすること、WTRU102a、102b、および102cでダウンリンクデータが利用可能な場合にページングをトリガすること、WTRU102a、102b、および102cのコンテキストを管理ならびに保存することなど、他の機能を実行してもよい。
【0269】
サービングゲートウェイ164はまた、PDNゲートウェイ166に接続されてもよく、これは、WTRU102a、102b、および102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。
【0270】
コアネットワーク107は、他のネットワークとの通信を容易にしてもよい。例えば、コアネットワーク107は、WTRU102a、102b、および102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102c、および従来の陸上線通信デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。例えば、コアネットワーク107は、コアネットワーク107とPSTN108との間のインタフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem:IMS)サーバ)を含んでいてもよく、またはそれと通信してもよい。さらに、コアネットワーク107は、WTRU102a、102b、および102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線もしくは無線ネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスを提供してもよい。
【0271】
図29Eは、実施形態によるRAN105およびコアネットワーク109のシステム図である。RAN105は、IEEE802.16無線技術を採用して無線インタフェース117を介してWTRU102a、102b、および102cと通信する、アクセスサービスネットワーク(Access Service Network:ASN)であってもよい。以下でさらに説明するように、WTRU102a、102b、102c、RAN105、およびコアネットワーク109の異なる機能のエンティティ間の通信リンクは、基準点として定義されてもよい。
【0272】
図29Eに示すように、RAN105は、基地局180a、180b、180c、およびASNゲートウェイ182を含んでもよいが、RAN105は、一実施形態との整合性を保ちながら、任意の数の基地局およびASNゲートウェイを含んでもよいことが理解されるであろう。基地局180a、180b、180cは、それぞれ、RAN105内の特定のセルに関連付けられてもよく、エアインタフェース117を介してWTRU102a、102b、および102cと通信するための1つ以上のトランシーバを含んでもよい。一実施形態において、基地局180a、180b、180cは、MIMO技術を実施してもよい。したがって、基地局180aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、かつWTRU102aから無線信号を受信してもよい。基地局180a、180b、および180cは、ハンドオフトリガリング、トンネル確立、無線リソース管理、トラフィック分類、およびサービス品質(Quality Of Service:QoS)ポリシー施行などの、モビリティ管理機能を提供してもよい。ASNゲートウェイ182は、トラフィック集約ポイントとして機能してもよく、ページング、加入者プロファイルのキャッシング、およびコアネットワーク109へのルーティングを担当してもよい。
【0273】
WTRU102a、102b、102cとRAN105との間のエアインタフェース117は、IEEE802.16仕様を実施するR1基準点として定義してもよい。さらに、各WTRU102a、102b、および102cは、コアネットワーク109との論理インタフェース(図示せず)を確立してもよい。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク109との間の論理インタフェースは、R2基準点として定義されてもよく、これは、認証、認可、IPホスト設定管理、および/またはモビリティ管理のために使用されてもよい。
【0274】
基地局180a、180b、および180cのそれぞれの間の通信リンクは、WTRUハンドオーバーおよび基地局間のデータ転送を容易にするためのプロトコルを含むR8基準点として定義されてもよい。基地局180a、180b、180cとASNゲートウェイ182との間の通信リンクは、R6基準点として定義されてもよい。R6基準点は、WTRU102a、102b、および102cのそれぞれに関連付けられたモビリティイベントに基づいて、モビリティ管理を容易にするためのプロトコルを含んでもよい。
【0275】
図29Eに示すように、RAN105は、コアネットワーク109に接続されてもよい。RAN105とコアネットワーク109との間の通信リンクは、例えば、データ転送およびモビリティ管理能力を容易にするためのプロトコルを含むR3基準点として定義されてもよい。コアネットワーク109は、モバイルIPホームエージェント(Mobile IP Home Agent:MIP-HA)184、認証、認可、アカウンティング(Authentication, Authorization, Accounting:AAA)サーバ186、およびゲートウェイ188を含んでもよい。前述の各要素は、コアネットワーク109の一部として図示されているが、これらの要素のいずれか1つは、コアネットワークオペレータ以外のエンティティによって所有および/または運営されてもよいことが理解されるであろう。
【0276】
MIP-HAはIPアドレス管理を担当してもよく、WTRU102a、102b、および102cが異なるASNおよび/または異なるコアネットワーク間をローミングできるようにしてもよい。MIP-HA184は、WTRU102a、102b、および102cに、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。AAAサーバ186は、ユーザ認証およびユーザサービスのサポートを担当してもよい。ゲートウェイ188は、他のネットワークとのインターワーキングを容易にしてもよい。例えば、ゲートウェイ188は、WTRU102a、102b、および102cに、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102c、および従来の陸上線通信デバイスとの間の通信を容易にしてもよい。さらに、ゲートウェイ188は、WTRU102a、102b、および102cに、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線もしくは無線ネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスを提供してもよい。
【0277】
図29Eには示されていないが、RAN105は、他のASNに接続されてもよく、コアネットワーク109は、他のコアネットワークに接続されてもよいことが理解されるであろう。RAN105と他のASNとの間の通信リンクは、R4基準点として定義してもよく、これは、RAN105と他のASNとの間のWTRU102a、102b、および102cのモビリティを調整するためのプロトコルを含み得る。コアネットワーク109と他のコアネットワークとの間の通信リンクは、R5基準として定義してもよく、これは、ホームコアネットワークと在圏コアネットワークとの間のインターワーキングを容易にするためのプロトコルを含み得る。
【0278】
本明細書に記載され、
図29A、
図29C、
図29D、および
図29Eに示されているコアネットワークエンティティは、特定の既存の3GPP仕様でそれらのエンティティに与えられた名前によって識別されているが、将来、それらのエンティティおよび機能性が他の名前で識別される可能性があり、特定のエンティティまたは機能が、将来の3GPP NR仕様を含む、3GPPによって発行される将来の仕様と組み合わされ得ることが理解される。したがって、
図29A、
図29B、
図29C、
図29D、および
図29Eで説明および示されている特定のネットワークエンティティおよび機能性は、例示としてのみ提供されており、本明細書で開示および請求されている主題は、現在定義されているかまたは将来定義されるかに関わらず、任意の類似の通信システムで具体化または実装され得ることが理解される。
【0279】
図29Fは、例示的なコンピューティングシステム90のブロック図であり、これは、
図29A、
図29C、
図29D、および
図29Eに示される通信ネットワークの1つ以上の装置が、RAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、もしくはその他のネットワーク112における特定のノードまたは機能エンティティなどで具現化され得る。コンピューティングシステム90は、コンピュータまたはサーバで構成され、主にコンピュータ可読命令によって制御されてもよく、コンピュータ可読命令は、ソフトウェアの形態であってもよく、またはそのようなソフトウェアがどこに保存されていても、もしくはどのような手段でアクセスされてもよい。このようなコンピュータ可読命令は、プロセッサ91内で実行されて、コンピューティングシステム90に動作をさせてもよい。プロセッサ91は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、もしくはDSPコアに関連した1つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、その他のタイプの集積回路(IC)、および/またはステートマシンなどであってもよい。プロセッサ91は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/または、コンピューティングシステム90が電気通信ネットワークで動作することを可能にする任意の他の機能性を実行してもよい。コプロセッサ81は、メインプロセッサ91とは異なるオプションのプロセッサであり、追加の機能を実行、またはプロセッサ91を支援し得る。プロセッサ91および/またはコプロセッサ81は、本明細書に開示された方法および装置に関連するデータを受信、生成、ならびに処理してもよい。
【0280】
動作時、プロセッサ91は、命令をフェッチ、復号、および実行し、コンピューティングシステムの主なデータ転送パスであるシステムバス80を介して、他のリソースとの間で情報を転送する。このようなシステムバスは、コンピューティングシステム90内のコンポーネントを接続し、データ交換のための媒体を定義する。システムバス80は、典型的には、データを送るためのデータライン、アドレスを送るためのアドレスライン、ならびに、割り込みを送るため、およびシステムバスを動作するための制御ラインを含む。このようなシステムバス80の一例は、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component Interconnect:PCI)バスである。
【0281】
システムバス80に結合されたメモリは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)82および読み出し専用メモリ(Read Only Memory:ROM)93を含む。このようなメモリは、情報を保存して取り出すことができる回路を含む。ROM93は、一般に、容易に変更できない保存データを含む。RAM82に保存されたデータは、プロセッサ91もしくは他のハードウェアデバイスによって読み取られ得るか、または変更され得る。RAM82および/またはROM93へのアクセスは、メモリコントローラ92によって制御されてもよい。メモリコントローラ92は、命令が実行される際に、仮想アドレスを物理アドレスに変換するアドレス変換機能を提供してもよい。メモリコントローラ92はまた、システム内のプロセスを分離し、ユーザプロセスからシステムプロセスを分離するメモリ保護機能を提供してもよい。したがって、第1のモードで実行されるプログラムは、そのプロセスの仮想アドレス空間によってマッピングされたメモリのみにアクセスし得、プロセス間のメモリ共有が設定されていない限り、他のプロセスの仮想アドレス空間内のメモリにアクセスすることはできない。
【0282】
さらに、コンピューティングシステム90は、プロセッサ91からの命令をプリンタ94、キーボード84、マウス95、およびディスクドライブ85などの周辺機器に通信するための役割を担う周辺機器コントローラ83を含んでいてもよい。
【0283】
ディスプレイコントローラ96によって制御されるディスプレイ86は、コンピューティングシステム90によって生成された視覚的出力を表示するために使用される。このような視覚的出力は、テキスト、グラフィックス、アニメーショングラフィックス、およびビデオを含んでもよい。視覚的出力は、グラフィカルユーザインタフェース(Graphical User Interface:GUI)の形態で提供されてもよい。ディスプレイ86は、CRTベースのビデオディスプレイ、LCDベースのフラットパネルディスプレイ、ガスプラズマベースのフラットパネルディスプレイ、またはタッチパネルで実装されてもよい。ディスプレイコントローラ96は、ディスプレイ86に送信されるビデオ信号を生成するために必要な電子コンポーネントを含む。
【0284】
さらに、コンピューティングシステム90は、
図29A、
図29B、
図29C、
図29D、および
図29Eの、RAN103/104/105、コアネットワーク106/107/109、PSTN108、インターネット110、またはその他のネットワーク112などの外部通信ネットワークに、コンピューティングシステム90を接続するために使用され、コンピューティングシステム90がそれらのネットワークの他のノードまたは機能エンティティと通信できるようにし得る、例えばネットワークアダプタ97などの通信回路を含んでいてもよい。通信回路は、単独で、またはプロセッサ91と組み合わせて、本明細書に記載されている特定の装置、ノード、または機能エンティティの送受信ステップを実行するために使用されてもよい。
【0285】
図29Gは、本明細書に記載および請求された方法ならびに装置が組み入れられ得る例示的な一実施形態の通信システム111を示す。図に示すように、例示的な通信システム111は、無線送受信ユニット(WTRU)A、B、C、D、E、およびF、基地局、V2Xサーバ、ならびにRSU AおよびBを含んでもよい。しかし、開示された実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を意図していることが理解されるであろう。WTRU A、B、C、D、およびEの1つ、またはいくつか、または全てが、ネットワークの範囲外にある可能性がある(例えば、破線で示されたセルカバレッジ境界外の図において)。WTRU A、B、およびCは、V2Xグループを形成しており、そのうちWTRU Aはグループリードであり、WTRU BおよびCはグループメンバーである。WTRU A、B、C、D、E、およびFは、Uuインタフェースまたはサイドリンク(PC5)インタフェースを介して通信してもよい。
【0286】
本明細書に記載されている装置、システム、方法、およびプロセスのいずれかまたは全てが、コンピュータ可読記憶媒体に保存されたコンピュータ実行可能命令(例えば、プログラムコード)の形態で具現化されてもよく、この命令は、プロセッサ118または91などのプロセッサによって実行されると、プロセッサに、本明細書に記載されたシステム、方法、およびプロセスを実行および/または実施させることが理解される。具体的には、本明細書に記載されているステップ、動作、または機能のいずれかは、無線および/または有線のネットワーク通信のために構成された装置またはコンピューティングシステムのプロセッサ上で実行される、そのようなコンピュータ実行可能命令の形態で実装されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、情報を保存するための任意の非一時的(例えば、有形もしくは物理的)な方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含むが、そのようなコンピュータ可読記憶媒体には信号は含まれない。コンピュータ可読記憶媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disk:DVD)もしくは他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、所望の情報を保存するために使用され、コンピューティングシステムによってアクセスされ得る他の有形もしくは物理的媒体が含まれるが、これらに限定されない。
【0287】
付録
【0288】
【0289】
【0290】
【0291】