(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】脊柱インプラント接続装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/70 20060101AFI20240906BHJP
【FI】
A61B17/70
(21)【出願番号】P 2022506679
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(86)【国際出願番号】 EP2020071578
(87)【国際公開番号】W WO2021019046
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】102019005374.5
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】522042614
【氏名又は名称】シグナス メディシンテクニク ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】SIGNUS MEDIZINTECHNIK GMBH
【住所又は居所原語表記】Industriestr. 2, 63755 Alzenau, Deutschland
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デル ポル,バス
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-523927(JP,A)
【文献】特表2012-522584(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0177232(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0217334(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102011113235(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/56-17/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
すでに埋め込まれた第1の脊柱支持体の端部領域を接続するための接続装置(10、10’)であり、複数の椎弓根スクリュー(70)がそれらのヘッド側でそれぞれの結合装置(80)を介して第1の接続ロッド(60)に結合されており、椎弓根スクリューを有すると共に前記第1の脊柱支持体を延長する、すでに埋め込まれた、または埋め込まれる予定の脊柱支持部を備える接続装置であって、
前記接続装置を前記第1の接続ロッド(60)に締結
しクランプするための第1の締結構成(1)と、
延長支持部のためのカップリング
であって、前記延長支持部の椎弓根スクリューに結合される第2のロッド(40’)の形態、または前記接続装置(10)を第2のロッド(40)に締結するための第2の締結構成(2)の形態のカップリングと、を備える接続装置において、
前記接続装置の前記第1の締結構成と前記カップリングとの間の中間領域(5)の堅固な
橋渡し部であって、すでに埋め込まれた前記第1の脊柱支持体の接続側に最も近い前記椎弓根スクリュー(70)の前記結合装置(80)に対して
両側で横方向に寄り添っている
橋渡し部を備え
、前記第1の脊柱支持体に対して前記接続装置を配置する目的で、前記第1の締結構成(1)は、前記第1の締結構成の弾力性のある装置(1a)によって、半径方向に、接続側に最も近い前記椎弓根スクリューの前記結合装置(80)を含む前記端部領域の上から配置され、前記弾力性のある装置は、前記第1の接続ロッドを受容し、受容チャネルの形態である受容領域の一方の横方向境界が、弾性アームの内面によって形成されるように設計され、他方の横方向境界は、固定アームの機能を採用する前記第1の締結構成の側面構造によって反対側に形成され、クランプねじが前記受容領域まで延在しないねじ穴にねじ込まれたときに軸方向にかかる力は、断面で見て、前記受容チャネルに対して前記クランプねじを中心からずらした配置により、前記接続ロッド(60)の中央に対して中心をとっていないことを特徴とする接続装置。
【請求項2】
前記
橋渡し部の垂直範囲は、前記結合装置の高さを、その垂直寸法の100%を超えて
、60%を超えて、
または30%を超えて上回らない、請求項
1に記載の接続装置。
【請求項3】
前記接続装置を前記第1の接続ロッド(60)に接続側のその自由端で締結するための第3の締結構成(3)を備える、請求項1
または2に記載の接続装置。
【請求項4】
前記第3の締結構成(3)も、弾力性のある装置
(3a)によっ
てクリップする機能を有する、請求項
3に記載の接続装置。
【請求項5】
前記第1の接続ロッド(60)を前
記第3の締結構成
(3)にクランプするためのクランプ手段
も含む、請求項
3または4に記載の接続装置。
【請求項6】
前記第1の接続ロッド(60)を受け入れる前
記第3の締結構成の受容領域(16)に対して中心をずらして配置されるクランプ
ねじも備える、請求項
3から5のいずれか1項に記載の接続装置。
【請求項7】
前記第2の締結構成(2)は、その長手方向に前記第2のロッド(40)を軸方向に挿入するように設計され
、材料のブロックに軸方向ボアの形態で形成される、請求項1から
6のいずれか1項に記載の接続装置。
【請求項8】
前記第1の接続ロッド(60)および前記第2のロッド(40、40’)の実質的に同一直線上に位置するように設計された、請求項1から
7のいずれか1項に記載の接続装置。
【請求項9】
選択的に実現される第2のロッド(40’)なしで計算される、最大横方向寸法がその軸方向寸法の1/3未満、
または2/7未満であり、および/または、前記第1の接続ロッドのための前記受容領域(16)の直径の440%未満、
または360%未満である、請求項1から
8のいずれか1項に記載の接続装置。
【請求項10】
すでに埋め込まれた前記第1の脊柱支持体を延長するための延長セットであって、
請求項1から
9のいずれか1項に記載の接続装置(10、10’)を含み、少なくとも1つの椎弓根スクリュー、第2のロッド(40、40’)、これらは選択的にすでに前記接続装置の一部として、および前記椎弓根スクリューと前記第2のロッド(40、40’)との間に堅固な接続を形成するための少なくとも1つの結合装置を備える、延長セット。
【請求項11】
それぞれの結合装置(80)を介して前記第1の接続ロッド(60)にヘッド側で結合された複数の椎弓根スクリューを備えた前記第1の脊柱支持体を有する脊柱支持体において、請求項1から
9のいずれか1項に記載の接続装置(10、10’)を介して接続された延長部を備えることを特徴とする脊柱支持体。
【請求項12】
すでに埋め込まれた脊柱支持体の延長部を生成する今後の使用のため、
請求項10に記載の延長セットを生体適合材料で作
る、延長セットの製造方法。
【請求項13】
請求項1から
9のいずれか1項に記載の少なくとも2つ、
または少なくとも4つの接続装置を有し、少なくとも2つの接続装置の前記第1の締結構成は、異なるサイズの結合装置に配置されるようにするために、横方向寸法が異なる接続ロッドに締結されるために互いに異なる実施形態を有し、および/または少なくとも2つの接続装置は、異なる長さの第2のロッド(40’)を有する、組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、すでに埋め込まれた第1の脊柱支持体の端部領域を接続するための接続装置に関し、ここで、複数の椎弓根スクリューがそれらのヘッド側でそれぞれの結合装置を介して第1の接続ロッドに結合されており、接続装置は、椎弓根スクリューを有すると共に第1の脊柱支持体を長くする、すでに埋め込まれた、または埋め込まれる予定の脊柱支持部を備え、接続装置を第1の接続ロッドに締結するための第1の締結構成と、延長支持部のためのカップリング、特に延長支持部の椎弓根スクリューに結合される第2のロッドの形態、または接続装置をそのような第2のロッドに締結するための第2の締結構成の形態のカップリングと、を備える。
【背景技術】
【0002】
このような接続装置は既知であり、既存の脊柱支持体がその着用者にとってもはや十分ではないが、追加の椎骨にまたがるように長くする必要がある場合に使用することが好ましい。既存の脊柱支持体を完全に交換すると、より長いロッドに交換するために既存の接続ロッドを全長にわたって露出させ、クランプ位置から解放する必要があるため、操作上の負担が大きくなり、これには、特に頻繁に使用される脊柱支持体の場合、接続ロッドの固定を緩めると椎弓根スクリューと結合装置の結合状態が解除され、特定の状況で特別な回転位置で結合される場合に、かなりの修復費用がかかる。
【0003】
したがって、以前に埋め込まれたシステムを長くすることが検討されている。2つの接続ロッドを長手方向に結合するためのシステムであってこの目的のために知られているシステムは、US2008/234743A1に開示されているが、両方のロッドの結合側の端に、通常、すでに埋め込まれているロッドに存在する必要がないスレッドを想定しているため、前述の目的への適合性は限られている。WO2010/120989A1で提示された教示は、そのようなスレッドなしで管理される。この文献の教示の第1の変形では、接続側の次の2つの椎弓根スクリューの間の既存の接続ロッドが切断され、最も外側の椎弓根スクリュー(のみ)が取り外される。次に、椎弓根スクリューがこの椎骨にねじ込まれ、椎弓根スクリューの結合装置は、すでに埋め込まれた脊柱支持体の接続ロッドが挿入され、スクリューで締結されるチャネルを備えた横方向の延長を有する。WO2010/120989A1の教示によれば、すでに埋め込まれた接続ロッドをこのように切断しない場合は、この文献の
図14Aに示すように、延長支持体は、本明細書の
図6に再現されているように結合できる。バイパスロッド247は、既存の接続ロッドと平行に配置され、接続スリーブを介して、すでに埋め込まれた接続ロッドおよび延長の接続ロッドに接続される。
【発明の概要】
【0004】
これらのシステムにはすべて、長所と短所がある。本発明は、最初に述べたタイプの接続装置を開発するという目的に基づいており、これは、構造の単純さ、その取り付け/使用の容易さ、および着用者への低負荷の良好な組み合わせの点で改善されている。
【0005】
この目的は、最初に述べたタイプの接続装置によって本発明によって達成され、これは、接続装置の第1の締結構成とカップリングとの間、特にその第1及び第2の締結構成またはその第1の締結構成と第2のロッドとの間の中間領域の堅固なブリッジによって本質的に特徴付けられ、そのブリッジは、すでに埋め込まれた脊柱支持体の接続側に最も近い椎弓根スクリューの結合装置に対して横方向に寄り添っている。本発明による接続装置は、要求される堅固なカップリングの満足のいく品質を維持しながら、簡単な取り扱いで既存の埋め込まれた脊柱支持体を変更することなく使用することを可能にする。それが結合装置に寄り添うという事実のために、接続装置に作用する力は、接続装置がより少ないスペースを必要とするという事実を除いて、小さなレバーアームしかない。
【0006】
特に好ましい実施形態では、寄り添うことは、両側で横方向に寄り添うことである。このようにして、接続デバイスの安定性の向上は、依然として十分に少ない材料費で達成することができる。伸ばされる脊柱支持体の身長方向が長手方向である場合、結合装置の伸長方向は垂直方向であり、第3の空間方向は、長手方向と共に平面を形成する横方向であり、前記平面の投影で見ることができるブリッジの寄り添い、横方向の接続装置の最大寸法は、好ましくは3cm未満、好ましくは2.7cm未満、より好ましくは2.4cm未満、特に2cm未満である。
【0007】
さらに、好ましくは、ブリッジの垂直範囲が、結合装置の高さを、その垂直寸法の100%を超えて、好ましくは60%を超えて、特に30%を超えて上回らないようにする。さらに好ましい実施形態では、結合装置の上端の高さは、ブリッジの上端の高さよりも高くない。後者の場合、着用者は、垂直方向にすでに存在するスペースを超えるスペースを必要としない。
【0008】
特に好ましい実施形態では、接続装置は、接続装置を第1の接続ロッドに接続側のその自由端で締結するための第3の締結構成を備える。これにより、長手方向から見て、接続装置が結合装置の両側に締結され、締結構成の1つが意図せずに緩むことによる意図しない遊びが生じた場合でも比較的安定した締結が維持されるため、接続の安定性がさらに向上する。
【0009】
後者を回避するために、締結構成に使用されるクランプねじは、セルフロックするように設計することができる。
【0010】
さらに好ましい構成では、第1の脊柱支持体に対して接続装置を配置する目的で、第1の締結構成は、半径方向に、特に接続側に最も近い椎弓根スクリューの結合装置を含む端部領域の上から配置されることができる。したがって、使用中のポジショニングを、単一の配置ステップで実行できる。この場合、結合装置に隣接する領域は、配置中にガイドを形成することができる。
【0011】
この文脈におけるさらに好ましい実施形態では、配置される能力は、(それぞれの)弾力性のある装置によってクリップで留められる第1および/または第3の締結構成の能力を含む。クリップで留めることにより、すでに正しく配置されているが、接続ロッドから誤って取り外しできない位置が工具なしで提供されるため、使用中のアタッチメントが再び簡素化される。さらに、特にほぼ補完的な形状で寄り添うことにより、正しい軸方向のポジショニングもすでに採用されている。好ましい実施形態では、弾力性のある装置は、第1の接続ロッドを受容し、受容チャネルの形態である受容領域の1つの横方向境界が、弾性アームの内面によって形成されるように設計され、他の横方向の境界は、固定アームの機能を採用する第1の締結構成の側面構造によって反対側(横方向/横断方向)に形成される。
【0012】
ポジショニングの単純な確立のこの態様はまた、独立して使用可能であり、保護に値するものとして、寄り添うことに関する堅固なブリッジの設計のタイプとは別個に独立して、本発明によって開示される。
【0013】
したがって、本発明はまた、すでに埋め込まれた第1の脊柱支持体の端部領域を接続するための接続装置に関し、ここで、複数の椎弓根スクリューは、それぞれの結合装置を介してそれらのヘッド側で第1の接続ロッドに結合され、接続装置は、椎弓根スクリューを有すると共に第1の脊柱支持体を長くする、すでに埋め込まれた、または埋め込まれる予定の脊柱支持部を備え、接続装置を第1の接続ロッドに締結するための第1の締結構成および延長支持体のためのカップリング、特に延長支持部の椎弓根スクリューに結合される第2のロッドの形態、または接続装置をそのような第2のロッドに締結するための第2の締結構成の形態のカップリングを備え、第1の脊柱支持体に対して接続装置を配置する目的で、第1の締結構成は、第1の締結構成の弾力性を有する装置、および/または結合装置の反対側に締結される第3の締結構成によってもたらされる第1および/または第3の締結構成をクリップする能力を用いて、半径方向に、特に、接続側に最も近い椎弓根スクリューの結合装置を含む端部領域の上から配置される。
【0014】
接続装置の先行するおよび/または後続のさらなる特徴はまた、クリップオン接続装置のこの独立した変形のために一緒に使用され得ることが理解される。第1の接続ロッドは、好ましくは、接続装置の一部であるクランプ手段によって、第1および/または第3の締結構成にクランプされる。
【0015】
これに関連して、クランプねじ、特に、第1の接続ロッドを受容する第1および/または第3の締結構成の受容領域に対して中心をずらして配置される、提供される予定のクランプねじが準備される。クランプねじは、第1の接続ロッドのために、受容チャネルの形態で形成された、受容領域まで延在しないねじ穴にねじ込むことができる。したがって、クランプねじをねじ込むときの軸方向の力の適用は、断面に見られるように接続ロッド60の中央に対して中心をとらず、弾力性のある装置のばね作用を打ち消し、それを受容する締結構成の領域の接続ロッドを最終的にクランプするまで打ち消す。後者の場合、弾性アーム、および静止アームの機能を引き受ける第1の締結構成の側面構造は、好ましくは、力の適用の軸方向に直交して延びる横方向に第1の接続ロッドをクランプする。
【0016】
脊柱支持体を伸ばすための第2のロッドがまだ接続装置の構成部分ではない場合、第2の締結構成は、好ましい実施形態において、その長手方向に第2のロッドを軸方向に挿入するように設計することができ、特に材料のブロックの軸方向の穴の形で形成することができる。これにより、たとえば接続デバイスがすでにクリップされている場合に、第2のロッドを軸方向に押し込むことができる。次に、第2のロッドを固定ねじを使用して軸方向の穴に固定できる。言うまでもなく、U字型のチャネルなどの横方向の挿入オプションも考えられる。ロッドの伸長方向は一致することが好ましいが、角度のある配置、特に多軸角度調整を可能にするより複雑なカップリングも考えられる。
【0017】
好ましい実施形態では、接続装置の最大横方向寸法は、その軸方向寸法の1/3未満、好ましくは2/7未満(オプションで実現される第2のロッドなしで計算される)、および/または第1の接続ロッドの受容領域の直径の440%未満、特に360%未満である。ブリッジの剛性が十分な品質であれば、コンパクトな構造を実現できる。ブリッジが寄り添うことにより、スリーブのようなまたは包帯のような使用を、両側の横方向の寄り添いの好ましい実施形態で作成することができ、最大横寸法の長手方向点で寄り添う部分と比較して寄り添う部分の横方向の寸法が小さい。シース状部分による寄り添いの好ましい実施において、接続装置の最大横寸法の領域におけるシース壁の壁厚は、シースで囲まれた領域の横寸法の40%未満、好ましくは30%未満、特に、20%未満であることが好ましい。シース状部分は、好ましくは、一片で第1の締結構成に接続される。
【0018】
本発明は、同様に、すでに埋め込まれた第1の脊柱支持体を延長するための延長セットを提供し、延長セットは、前述の態様のいずれか1つによる接続装置を備え、少なくとも1つの椎弓根スクリュー、第2のロッド(後者が任意選択ですでに接続装置の一部ではない場合)、および椎弓根スクリューと第2のロッドとの間に堅固な接続を形成するための少なくとも1つの結合装置を備える。
【0019】
それぞれの結合装置によってそれらのヘッド側で第1の接続ロッドに結合された複数の椎弓根スクリューを備えた第1の脊柱支持体と、前述の態様のいずれかによる接続装置によって接続された延長部と、を有する全体として脊柱支持体もまた保護される。
【0020】
本発明はまた、第1の脊柱支持体の延長部を生成する際のその次の使用のためのそのような接続装置の準備を保護する。これには、複数の態様が含まれる可能性があり、まず、生体適合性材料(チタン、ステンレス鋼、またはインプラント学の当業者によく知られた生体適合性ポリマーなどのプラスチックなど)の観点からの接続装置(いずれの場合も提供される)の設計、ならびに、例えば、オートクレービング、すでに埋め込まれた第1の脊柱支持体の支持ロッドと一致する適切なアセンブリ、および/または埋め込みを行う外科医のための組み立てられた部品の提供などの消毒ステップによる明らかな準備を含む。当業者に知られており、本出願において複数回扱われるように、椎弓根スクリューおよびロッド上のそれらの結合装置に関して、例えば、WO2009/015100A2またはEP2581057B1のような技術が参照され、これらは、この点に関して参照により組み込まれる。
【0021】
さらに、前述の態様のいずれか1つによる、少なくとも2つ、特に少なくとも4つの接続装置を有する組み合わせを提供するための準備もなされ、少なくとも2つの接続装置の第1の締結構成は、異なる横寸法の接続ロッドに締結するため、異なるサイズの結合装置に配置されるようにするため、および/または少なくとも2つの接続装置が異なる長さの第2のロッドを有するため、互いに異なる実施形態を有する。そのような組み合わせは、その部品の既知の均一な寸法のすでに埋め込まれた脊柱支持体が想定できない場合に柔軟に対応することを可能にし、接続装置の使用の柔軟性をさらに高める。
【0022】
本発明のさらなる特徴、詳細および利点は、添付の図に関連する以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1a】第1の実施形態の接続装置の斜視図である。
【
図3a】その接続用途における
図1aの接続装置の上面図を示す。
【
図5a】第2の実施形態に関して
図3aに対応する図である。
【
図5b】第2の実施形態に関して
図3bに対応する図である。
【
図5c】第2の実施形態に関して
図3cに対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
第1の実施形態の接続装置10は、
図1aの斜視図に示されている。ばねアーム1aおよび図示されていないクランプねじをねじ込むための図示されていないねじ山を備えたボア11を備えた第1の締結構成1は、
図1aの右端に認識することができる。第1の締結構成1は、接続装置10を脊柱支持体の接続ロッド60(
図3a)に締結するために使用される。
【0025】
接続装置10は、
図1aの左端領域に第2の締結構成2を有する。これは、端部領域の材料に組み込まれ接続装置10の長手方向に延びるボア22と、垂直方向に延びボア22まで延びるねじ山付き貫通ボア12と、を有する。このようにして、ボア22に挿入されたロッドは、ねじ山付きボア12にねじ込まれた、不図示の固定ねじを用いて固定することができる。したがって、第2の締結構成2は、支持体の一部を形成するロッド40を固定するのに役立ち、これは、接続ロッド60を有する脊柱支持体を延長するが、ロッド40自体のみが
図3bに示されている。第1の締結構成1と第2の締結構成2との間の中間領域5は、第1の締結構成1に隣接してシース状領域4を有し、この例示的な実施形態では、その内部6は円筒形であり、円筒軸は垂直方向に延びる。
図1aから分かるように、シース状領域4は、一体で第1の締結構成1に接続されている。接続用途では、結合装置80が内部6に受容され、結合装置は、脊柱支持体の椎弓根スクリュー70をその接続ロッド60に固定的に結合する。
図1aから分かるように、第1の締結構成1および第2の締結構成2は、中間領域5を介して一体で互いに接続されている。
【0026】
シース状領域4と第2の締結構成2との間には、ばねアーム3aおよびねじ山付きボア13を備えた第3の締結構成3もあり、これは、この例示的な実施形態では、第1の締結構成1と構造的に同一であり、
図2を参照して以下で説明する。締結構成1と同様に、第3の締結構成3は、接続装置を、すでに埋め込まれた脊柱支持体の接続ロッド60に固定するのに役立つが、結合装置80の締結構成1とは反対側の接続ロッド60の自由端にある。したがって、第1および第3の締結構成1、3は、脊柱支持体の結合装置をサンドイッチ状に伸ばすように取り囲み、シース状領域4またはその側壁48は、結合装置80に対して寄り添う。
図1aから分かるように、第1の締結構成1および第3の締結構成3は、シース状領域4を介して一体で互いに接続されている。
【0027】
図2aに見られるように、接続ロッド60のための受容チャネル16は、この例示的な実施形態では、中心軸方向に、ボア22に対してほぼ同軸に延びる。第1および第3の締結構成の領域では、ばねアーム1a、3aの無負荷状態でのチャネル16の開口部は、チャネル16の直径よりもわずかに狭い。したがって、それらの弾性アーム1a、3aの弾性降伏を伴って、締結構成1、3は、接続ロッド60上にクリップすることができ、一方、シース状領域4は、このクリップオン動作中に結合装置80上を滑らせる。
【0028】
ねじ山付きボア11、13は、チャネル16(
図2)までは延びていない。加えて、
図1bおよび
図2bに見られるように、これらは、接続装置10の中心軸に対して中心をずらして配置され、弾性アーム1a、3aの方向に変位し、したがって、クランプねじがねじ込まれた場合、ばねアーム1a、3aの弾性効果は最初に打ち消され、接続装置10を脊柱支持体(ロッド60)から再び外すことは、この状態でブロックされる。クランプねじをさらに締めたり固定したりすると、接続装置10は、すでに埋め込まれた脊柱支持体の接続ロッド60に堅固かつしっかりと接続される。したがって、この脊柱支持体の延長部のロッド40はまた、第2の締結構成2を介して、延長される脊柱支持体に堅固かつしっかりと接続される。
図2bから分かるように、ボア11のねじ山とチャネル16の対向する横方向の境界は、一体で互いに接続されている。
【0029】
この例示的な実施形態では、締結構成1のクリップオン機能は、チャネル16の断面で見られるように、その境界が、弾性アーム1aの内面によって片側に形成され、反対側において、締結構成1の側面構造が固定アーム1bの機能を引き継ぎ、かつ2つのアーム1a、1bが、薄い厚さの材料ブリッジ1cによってのみ互いに接続されることによって実現される。しかしながら、材料ブリッジ1cの材料および寸法は、偶発的で意図しない力の適用の場合に弾性アーム1aが破損するのを防ぐように互いに一致している。
図2bから分かるように、チャネルの横方向境界1a、1bは、ねじ山付きボア11に直交して延びる横断方向または横方向に関して互いに反対側にある。すでに前述したように、ねじ山付きボア11は、横方向境界1a、1bに対して中央に配置されていないが、ばねアーム1aに向かって横方向に中心からずれて変位している。
【0030】
図示された断面図に加えて、投影で認識可能な構成部品もまた、
図3の図表現、例えば、
図3cの椎弓根スクリュー70またはシース状領域4の側面領域48で画像化され、これらのパーツ/オブジェクトの相対位置を認識できる。特に
図3aから、接続ロッド60に結合された接続装置10の側面が、接続ロッド60だけでなく結合装置80を有するすでに埋め込まれた脊柱支持体の端部領域の周りにスリーブまたは包帯のように巻き付いていることが明確に分かる。この例示的な実施形態では、シース形状領域4の2つの側壁48の間の横方向の間隔によってここで形成される接続装置10の最大横寸法は、したがって、接続ロッド60またはそれを収容するように設計されたチャネル16の直径のわずか約2.5倍である。
【0031】
接続装置10は、ロッド60および/または結合装置80上の端部領域の操作を必要とせずに、かつ結合装置80の固定ねじ82を緩めることを必要とせずに、この端部領域に簡単にクリップすることができる。後者は、例えば、WO2009/015100A2またはEP2581057B1に、例えば、チューリップ、椎弓根スクリュー70のヘッドが受容されたチューリップを受容するサドル、及び、接続ロッド60に対して所望の角度位置にある特に多段ねじとして設計されたスクリュー70の固定結合のために接続ロッド60を介してサドルにクランプ圧力を加えるねじ82を用いて記載されている、長年にわたって使用されてきた技術にしたがって設計される。次に、同様のシステムを、ロッド40を備えた脊柱支持部の延長にも使用することができる。
【0032】
図3bに示すように、垂直方向から見た場合、結合装置80の上部は、シース状領域4の内部6内に完全に受容することができる。このように、使用時に接続装置の比較的平坦な表面側を形成することができる。
【0033】
当業者には、この実施形態について様々な代替構造設計が考えられることは明らかであり、例えば、角度のある接続が必要な場合、ロッド40、60の軸は同一直線上にある必要はなく、平行でさえある必要はない。第2の締結構成2はまた、例えば第1の締結構成と同様に、または止まり穴22の代わりに横方向挿入チャネルを用いて異なるように設計することができる。スリーブのような寄り添いは、接続ロッド60への横方向のクリッピングによって達成することができ、この目的のために、シース状領域4は、横方向の取り付けに適合するように修正されなければならないであろう。対応する剛性構成の場合、シース状領域4のサイドアーム48の1つも十分であり得る。側壁48の下向きに突き出たフランジ状の端部は、例えば、より短くするか、または切り込みを入れることができ、またはシース状領域の構造を、その上部領域に対応するリング構造に置き換えることができる。接続ロッド60の非常に短い突出自由端の場合、第3の締結構成が第1の締結構成の側面に変位するか、または第1の締結構成のみが接続ロッド60への十分な結合を保証する変形も考えられる。
【0034】
加えて、延長部のロッドは、接続装置のしっかりと結合された構成部分にすることもできる。そのような実施形態は、概略図で
図4に示されている。そこに示されている接続装置10’において、ロッド60を伸ばすように作用するロッド40’は、例えば、第3の締結構成3に隣接する接続装置10’のフランジ2’を介して、すでに一体に接続されていることが分かる。
図4から分かるように、フランジ2’および第1の締結構成1は、中間領域5を介して一体で互いに接続されている。このようにして、異なる長さのロッド40’を備えた複数の接続装置10’を、必要な延長部の長さの寸法に応じて提供することもできる。接続装置10’の残りの設計は、
図1aの接続装置10の設計に対応することができ、この点で、同じ参照記号も同等の部品を示すために使用され、
図5a、5bおよび5cの描写は、この例示的な実施形態では、機能的かつ建設的に、すでに提供されたロッド40’とは正確に離れて、第1の実施形態の
図3のグループの描写に対応する。混合形態も使用できることが理解され、例えば、ロッド40’とフランジ2’との間の接続は、一体ではなく形成され得、ロッド40’’は、代わりにフランジ2’’にねじ込まれ得る。
【0035】
材料に関して、接続装置の構成部品は、当業者にそのように知られているように、ステンレス鋼、チタン、または生体適合性ポリマーなどの生体適合性材料でできている。
【0036】
使用のための接続装置の準備は、消毒ステップおよび/またはオートクレーブステップ、ならびに接続装置だけでなく、上記の文献に示されているような従来の構造が利用可能な特定の設計のために
図3および
図5に示される椎弓根スクリュー70および結合装置80と同様の適切な長さおよび椎弓根スクリュー/結合装置の接続ロッド40(40’、40’’)を備えた延長脊柱支持体全体の適切な提供を含むことができる。
【0037】
したがって、本発明は、例示された実施例に記載された実施形態に限定されない。むしろ、上記の説明および以下の特許請求の範囲の個々の特徴は、その様々な実施形態における本発明の実施のために、個別におよび/または組み合わせて不可欠であり得る。