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特許7550844ガス発生器のディフューザのためのデフレクタ、そういったデフレクタを含むディフューザ-デフレクタ組立体グループ、そういったディフューザ-デフレクタ組立体グループを含むガス発生器、製造方法および実装方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】ガス発生器のディフューザのためのデフレクタ、そういったデフレクタを含むディフューザ-デフレクタ組立体グループ、そういったディフューザ-デフレクタ組立体グループを含むガス発生器、製造方法および実装方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/264 20060101AFI20240906BHJP
【FI】
B60R21/264
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022513085
(86)(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-01
(86)【国際出願番号】 EP2020071411
(87)【国際公開番号】W WO2021037470
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2023-07-28
(31)【優先権主張番号】102019122989.8
(32)【優先日】2019-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520137095
【氏名又は名称】ツェット・エフ・エアーバッグ・ジャーマニー・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】ベーバー,ベルンド
【審査官】高瀬 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-127821(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102008063789(DE,A1)
【文献】独国特許出願公開第102006041611(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0200327(US,A1)
【文献】特開平10-181514(JP,A)
【文献】特開2004-050931(JP,A)
【文献】特表2010-540311(JP,A)
【文献】特開平09-136605(JP,A)
【文献】特開2016-107887(JP,A)
【文献】特開2017-035905(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第10318133(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス発生器(50)のディフューザ(10)のためのデフレクタ(20)であって、
状のデフレクタ基部ボディ(21)と、
それに連結されるガス排出デバイス(22)と、を含み、
前記ガス排出デバイス(22)は、ガスが、前記ガス排出デバイス(22)の内部から外側に、前記管状のデフレクタ基部ボディ(21)の長手軸線(16)に沿って、反対方向に流れることができるように、矩形の基部と、対向する側壁(25、26)の2つの流出領域(23、24)と、を含み、
前記デフレクタ基部ボディ(21)は、前記ガス排出デバイス(22)に一体的に連結され、
前記流出領域(23、24)は、それぞれの排出角度(α、β)が0度から35度の間に設定できるように、前記長手軸線(16)に垂直な軸線に対して位置できる前記ガス排出デバイス(22)の2つのデフレクタタブ(29)に配設される、ことを特徴とするデフレクタ(20)。
【請求項2】
請求項に記載のデフレクタ(20)であって、
案内タブ(30)は、前記デフレクタタブ(29)の個々に垂直な両側に配置され、
前記案内タブ(30)は、前記ガス排出デバイス(22)の対向する側壁(27、28)によって形成される、ことを特徴とするデフレクタ(20)。
【請求項3】
前記請求項1から2のいずれか1項に記載のデフレクタ(20)であって、
前記デフレクタタブ(29)の個々は、前記管状のデフレクタ基部ボディ(21)に面する側において、前記管状のデフレクタ基部ボディ(21)の半径に対応する半径を備えた湾曲した切取り部を含む、ことを特徴とするデフレクタ(20)。
【請求項4】
ガス発生器(50)のためのディフューザ-デフレクタ組立体グループであって、
長手軸線(56)を備えた管状の基部ボディ(11)と、
前記基部ボディ(11)の第1の端部(13)で前記基部ボディ(11)に連結されるバッフルキャップ(12)と、
前記基部ボディ(11)の前記第1の端部(13)に対向する第2の端部(14)に構成される、テーパ(15)の形式の連結デバイスと、
を有するディフューザ(10)を含み、
少なくとも1つの開口(17)は、前記管状の基部ボディ(11)の壁に形成され、
請求項1からのいずれか1項に記載のデフレクタ(20)を含み、
前記ディフューザ(10)の前記基部ボディ(11)の外径は、前記デフレクタ(20)の内径よりも僅かに小さく、
前記ディフューザ(10)の前記基部ボディ(11)の前記外径と前記デフレクタ(20)の前記内径とは、互いに対して確実に適合する、ディフューザ-デフレクタ組立体グループ。
【請求項5】
請求項に記載のディフューザ-デフレクタ組立体グループであって、
前記少なくとも1つの開口(17)は、矩形の開口であり、前記デフレクタタブの軸線間の距離に対応する長さと、前記デフレクタタブの幅に対応する幅と、を有する、ことを特徴とするディフューザ-デフレクタ組立体グループ。
【請求項6】
請求項に記載のディフューザ-デフレクタ組立体グループであって、
前記少なくとも1つの開口(17)は、前記デフレクタタブの軸線間の距離に対応する長さと、前記デフレクタタブの幅に対応する幅と、を有する前記ディフューザ(10)の前記基部ボディ(11)の流出領域の複数の貫通穴によって形成される、ことを特徴とするディフューザ-デフレクタ組立体グループ。
【請求項7】
エアバッグモジュールのための、ガス発生器(50)であって、
管状のハウジング(51)を含み、
前記ガス発生器(50)の第1の端部に配置される請求項4から6のいずれか1項に記載のディフューザ-デフレクタ組立体グループ(10)を含み、
前記ガス発生器(50)は、火工式ガス発生器またはハイブリッドガス発生器である、ガス発生器(50)。
【請求項8】
請求項に記載のガス発生器(50)であって、
前記ガス発生器(50)の直径と前記ディフューザ(10)の直径とは、等しく、
記ガス発生器(50)の前記ハウジング(51)は、前記第1の端部に、前記ディフューザ(10)のテーパ(15)が係合するテーパを含む、ことを特徴とするガス発生器(50)。
【請求項9】
エアバッグモジュールであって、
ガス発生器(50)と、
前記ガス発生器(50)によって膨張可能であるエアバッグと、
前記エアバッグモジュールを車両に取り付けるための締結デバイスと、を含み、
前記ガス発生器(50)は、請求項7から8のいずれか1項に従って構成される、ことを特徴とするエアバッグモジュール。
【請求項10】
乗員、または歩行者を含む人間保護するための車両安全システムであって、
ガス発生器(50)と、
エアバッグモジュールの一部として後者によって膨張可能であるエアバッグと、
電子制御ユニットであって、解放状況が与えられるときに電子制御ユニットを用いて前記ガス発生器(50)を作動できる電子制御ユニットと、を含み、
前記ガス発生器(50)は、請求項7から8のいずれか1項に従って構成される、ことを特徴とする車両安全システム。
【請求項11】
ガス発生器(50)のディフューザのためのデフレクタ(20)を製造するための方法であって、
a.所定の内径と第1の端部および第2の端部とを有する管状のデフレクタ基部ボディ(21)を提供するステップと、
b.プロファイルツールを用いて、前記プロファイルツールを前記デフレクタ基部ボディ(21)の内面から前記デフレクタ基部ボディ(21)の壁に対して径方向に押圧または引っ張ることによって、デフレクタ基部ボディ(21)の周方向管セクションにプロファイルを形成するステップと、
c.前記プロファイルの領域に貫通穴を作製し、湾曲した切取り部を前記プロファイルの対向する端部の個々に作製するステップと、
d.デフレクタタブ(29)が前記プロファイルの前記2つの端部の個々に作製されるように、互いに離隔された2つのカットによって、前記プロファイルの第1および第2の端部から所定長さまで、前記プロファイルを軸方向にカットするステップと、
e.両デフレクタタブ(29)を径方向内方に曲げるステップと、を含む方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記プロファイルツールは、四角のプロファイルツールであり、および/または、
前記カットは、前記プロファイルのエッジに配置され、および/または、
前記デフレクタタブ(29)は、径方向に対して0度から35度の角度で設定される、ことを特徴とする方法。
【請求項13】
ガス発生器(50)用のディフューザ(10)上のデフレクタ(20)の実装方法であって、
a.請求項1からのいずれか1項に記載のデフレクタ(20)を提供するステップと、
b.長手軸線(56)を備えた管状の基部ボディ(11)と、前記基部ボディ(11)の第1の端部(13)で前記基部ボディ(11)に連結されるバッフルキャップ(12)と、前記基部ボディ(11)の前記第1の端部(13)に対向する第2の端部(14)に構成される、テーパ(15)の形式の連結デバイスと、を含むディフューザ(10)を提供するステップであって、少なくとも1つの開口(17)が前記管状の基部ボディ(11)の壁に形成される、ステップと、
c.前記デフレクタ(20)を前記ディフューザ(10)上に摺動させるステップと、
d.前記デフレクタ(20)の前記ガス排出デバイス(22)が前記ディフューザ(10)の前記少なくとも1つの開口(17)の上に整列するように、前記デフレクタ(20)を前記ディフューザ(10)に対して整列させるステップと、を含む実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に係るガス発生器のディフューザのためのデフレクタに関する。本発明は、そういったデフレクタを含むガス発生器のディフューザ-デフレクタ組立体グループにも関する。更に、本発明は、そういったディフューザ-デフレクタ組立体グループを含むガス発生器に関する。そのうえ、本発明は、そういったガス発生器を含むエアバッグモジュールに対処する。また、本発明は、そういったデフレクタを製造するための方法や、ガス発生器のディフューザへのそういったデフレクタの実装方法を示す。
【背景技術】
【0002】
DE10318133A1から、ガス発生器に、特に、ガス発生器の端部側ディフューザに、取り付けるためのハウジングは、知られており、2つのガス排出チャネルを有するように構成される。上記ハウジングは、デフレクタを構成し、実質上管状のデフレクタ基部本体と、それに連結されるガス排出デバイスと、を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
知られているデフレクタは、ガス発生器に、キャップとして、直接取付けできる。必要性が存在するのは、簡易で低コストの様式で製造でき、既存のディフューザと互換性があるデフレクタである。
【0004】
この背景に対して、本発明の目的は、ガス発生器のディフューザのためのデフレクタを提示することであり、このデフレクタは、製造が容易であり、ガス発生器からガスが流出するときに改善されたガス誘導を可能にし、したがって、ガス発生器あるいはディフューザおよび/またはデフレクタに連結される膨張式エアバッグの機械的および/または熱的な負荷は、低減できる。本発明の別の目的は、ディフューザ-デフレクタ組立体グループと、そういったディフューザ-デフレクタ組立体グループを含むガス発生器と、を提示することである。そのうえ、本発明の目的は、エアバッグモジュールと、ガス発生器を含む車両安全システムと、ならびに、ガス発生器のディフューザのためのデフレクタを製造するための方法と、ガス発生器のためのディフューザへのデフレクタの実装方法と、を提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に従って、この目的は、デフレクタについて請求項1の主題によって、ディフューザ-デフレクタ組立体グループについて請求項5の主題によって、ガス発生器について請求項8の主題によって、エアバッグモジュールについて請求項10の主題によって、車両安全システムについて請求項11の主題によって、および製造方法について請求項12の主題によって、および実装方法について請求項14の主題によって、達成される。
【0006】
本発明に係るデフレクタが特徴とするのは、ガスが、管状のデフレクタ基部ボディの長手軸線に沿って、実質上反対方向に、ガス排出デバイスの内部を出て外側に、流れることができるように、ガス排出デバイスが、実質上矩形の基部と、対向する側壁の2つの流出領域と、を有する、ということである。特に、ガス排出デバイスは、それの平面視から視認したときの、実質上矩形の形状をそれの長手延長部に沿って示す。特に、ガス排出デバイスの外側輪郭または外側エンベロープは、箱形状または直方体形状であるとして更に考慮できる。本発明に係るデフレクタは、管長から形成することによって、簡単に低コストで製造できる。デフレクタが提供する更なる利点は、ガス発生器の既知のディフューザに取付けできる、ということである。デフレクタは、1つのエアバッグをガスで、素材に優しく、ガスの流れの観点から有利な方法で、充填するのを可能にし、ならびに、2つのエアバッグを同時に充填するのを可能にする。本発明に係るデフレクタを使用することによって、斯くして、特に、例えば、いわゆる追加のカルゾーネを含む複雑でコストが掛かるエアバッグ、すなわち、ガス発生器のガス流出開口に、または、エアバッグ内部の内側バッグとして、のいずれかで配設される耐熱性で耐粒子性の布地のシールドを使用することを不要にできる。加えて、本発明に係るディフューザのガス排出デバイスの実質上矩形の基部は、一方において、極めて省スペースなディフューザを提供するのに役立つことができ、他方において、この成形は、別の隣接する構成要素部品、例えば、エアバッグモジュールや更なる構成要素グループのためのホルダなどを、幾何学的に単純で極めて精密で幾何学的に正確な様式で、連結するのに役立つことができる。
【0007】
好適な実施形態では、デフレクタ基部ボディは、ガス排出デバイスに一体的に連結され、それは実装および/または製造の間の容易な取扱いを意味し、流出領域は、それぞれの排出角度が好ましくは0度から35度の間に設定できるように、管状のデフレクタ基部ボディの長手軸線に垂直な軸線に対して位置できるガス排出デバイスの2つのデフレクタタブに配設される。ディフューザタブは、特に、上述した軸線まわりに傾斜可能な舌の形式で構成できる。排出角度が0度に設定されるとき、ディフューザタブは、管状のデフレクタ基部ボディの長手軸線に垂直である。排出角度は、第1のディフューザタブおよび対向する第2のディフューザタブに関して異なって設定できる。このように、膨張式エアバッグの膨張挙動に関する微調整は、行うことができる。
【0008】
別の好適な実施形態では、案内タブは、両側でデフレクタタブの個々に垂直に配置される。案内タブは、ガス排出デバイスの対向する側壁によって適切に形成される。このように、デフレクタの内部を出て流出領域を通って外側まで流れるガスは、もっと良好に制御されることができ、また、それの更なる流路に関してそれぞれ影響または案内されることができ、流出するガスは、案内タブによって、チャネル形状の一定の距離にわたって、実質的に「目隠し」の原理に従って、有利に送られることができる。
【0009】
別の実施形態では、デフレクタタブは、管状のデフレクタ基部ボディに面する各側に、管状のデフレクタ基部ボディの半径に特に対応する半径を有する湾曲した切取り部を含む。ガス発生器、特にガス発生器のディフューザへのデフレクタの実装状態では、斯くして、極めて密な連結が、流出するガスがガス排出デバイスの流出領域だけを実質上通して案内され、望ましくない他のガスの迂回が回避できるように、確実にすることができる。
【0010】
本発明の1つの独立の態様は、ガス発生器のための、特に、エアバッグモジュールの管状のガス発生器のための、ディフューザ-デフレクタ組立体グループに関し、長手軸線を備えた実質上管状の基部ボディと、基部ボディの第1の端部で基部ボディに連結されるバッフルキャップと、基部ボディの第1の端部に対向する第2の端部に形成される好ましくはテーパの形式の連結デバイスと、を有するディフューザを含み、少なくとも1つの開口は、管状の基部ボディの壁に形成される。ディフューザ-デフレクタ組立体グループは、本発明に係るデフレクタを更に含み、ディフューザの基部ボディの外径は、デフレクタの内径よりも僅かに小さく、好ましくは、ディフューザの基部ボディの外径とデフレクタの内径とは、互いに対して確実に適合する。
【0011】
好適な実施形態では、少なくとも1つの開口は、実質上矩形の開口である。実質上矩形によって、理解されるべきことは、横エッジが平行にまたはほとんど平行に延びる、ということである。矩形の開口の角は、丸みを帯びていてもよい。
【0012】
好ましくは、ディフューザの基部ボディの壁の実質上矩形の開口は、デフレクタタブの軸線間の距離に対応する長さと、デフレクタタブの幅に対応する幅と、を有する。斯くして、矩形の開口の排出または流出領域の形状は、それに連結されたデフレクタと、それぞれデフレクタの流れに対応する有効領域と、に正確に適合できる。
【0013】
1つの実施形態では、少なくとも1つの開口は、デフレクタタブの軸線間の距離に対応する長さと、デフレクタタブの幅に対応する幅と、を特に有するディフューザの基部ボディの流出領域における複数の貫通穴によって形成される。複数の貫通穴は、列をなして配置できる。
【0014】
本発明の別の独立の態様は、管状のハウジングを含み、ガス発生器の第1の端部に配置される本発明に係るディフューザ-デフレクタ組立体グループを含む、エアバッグモジュールのためのガス発生器、特に、管状のガス発生器に関し、ガス発生器は、火工式ガス発生器またはハイブリッドガス発生器である。
【0015】
有用な実施形態では、ガス発生器の直径とディフューザの直径とは、実質上等しい。
【0016】
1つの実施形態では、ガス発生器のハウジングは、第1の端部に、ディフューザのテーパが係合するテーパを有する。ディフューザは、対応する圧着やローラバニシングによってガス発生器のハウジングに固定される。
【0017】
本発明の別の独立の態様は、ガス発生器と、ガス発生器によって膨張可能であるエアバッグと、エアバッグモジュールを車両に取り付けるための締結デバイスと、を含むエアバッグモジュールに関し、ガス発生器は、上で説明されたように、本発明に係るガス発生器として構成される。
【0018】
更に、本出願の範囲の範囲内で、ガス発生器と、エアバッグモジュールの一部として後者によって膨張可能であるエアバッグと、解放状況が与えられるときにそれ(電子制御ユニット)を用いてガス発生器が作動できる電子制御ユニットと、を含む、特に、乗員や歩行者などの人間を保護するための車両安全システムが提案され、ガス発生器は、上で説明されたように、本発明に係るガス発生器として構成される。
【0019】
本発明の別の独立の態様は、ガス発生器のディフューザのための、特に、エアバッグモジュールの管状のガス発生器のための、デフレクタを製造するための方法に関し、
a)所定の内径と第1の端部および第2の端部とを有する管状のデフレクタ基部ボディを提供するステップと、
b)プロファイルツールを用いて、プロファイルツールをデフレクタ基部ボディの内面からデフレクタ基部ボディの壁に対して径方向に押圧または引っ張ることによって、デフレクタ基部ボディの周方向管セクションにプロファイルを形成するステップと、
c)プロファイルの領域に貫通穴を作製し、湾曲した切取り部をプロファイルの対向する端部の個々に作製するステップと、
d)デフレクタタブがプロファイルの2つの端部の個々に作製されるように、互いに離隔された2つのそれぞれのカットによって、プロファイルの第1の端部および第2の端部から所定長さまで、プロファイルを軸方向にカットするステップと、
e)2つのデフレクタタブを径方向内方に曲げるステップと、を含む方法。
【0020】
本発明に係る方法は、簡易で費用が掛からない。ステップc)において、貫通穴を作製し、湾曲した切取り部を作製することは、特に、パンチング、ドリリングまたはカッティング、特に、レーザカッティングによって実行できる。ステップd)において、用語「カッティング」によって、これが純粋な機械式カッティングツールを用いて、それだけでなく、レーザカッティングを用いて、あるいは、例えば、パンチングを用いて、実行できる、ということも理解されるべきである。
【0021】
1つの構成では、プロファイルツールは、四角のプロファイルツールである。
【0022】
別の構成では、カットは、プロファイルのエッジに配置される。
【0023】
デフレクタタブは、便宜上、半径方向に対して0度から35度の角度に調整される。これが意味することは、デフレクタタブが角度に対応して内方に曲がることができるということである。
【0024】
本発明の別の独立の態様は、ガス発生器用のディフューザへのデフレクタの実装方法に関し、
a)請求項1から6のいずれか1項に記載のデフレクタを提供するステップと、
b)長手軸線を備えた実質上管状の基部ボディと、基部ボディの第1の端部で基部ボディに連結されるバッフルキャップと、基部ボディの第1の端部に対向する第2の端部に形成される、好ましくはテーパの形式の連結デバイスと、を含むディフューザを提供するステップであって、少なくとも1つの開口が管状の基部ボディの壁に形成される、ステップと、
c)デフレクタをディフューザ上に摺動させるステップと、
d)デフレクタのガス排出デバイスがディフューザの少なくとも1つの開口の上に整列するように、デフレクタをディフューザと整列させるステップと、を含む実装方法。
【0025】
本発明に係る実装方法は、デフレクタがディフューザに簡易で低コストの様式で実装されることを可能にする。
【0026】
次において、本発明は、添付の図面を参照して実施形態を用いて詳細に例証されることになっている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係るディフューザおよびデフレクタを含むガス発生器を示す図である。
図2図1からの拡大切取り部を示す図である。
図3a】本発明に係るデフレクタを示す図である。
図3b】本発明に係るデフレクタを示す図である。
図3c】本発明に係るデフレクタを示す図である。
図4図3cに係るデフレクタの断面を示す図である。
図5】デフレクタのないディフューザを含むガス発生器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、ガス発生器50、特に、管状のガス発生器の形式の細長いガス発生器を例証しており、本発明に係るデフレクタ20と、デフレクタ20を含むディフューザ-デフレクタ組立体グループと、を含む。それの両端の一方に、ガス発生器50は、ディフューザ10を含み、そして、ディフューザ10に対向する端部、または、ディフューザ10から遠く離れたガス発生器50の側の端部に、火工式電気イグナイタ52を囲むイグナイタハウジング53を含む。ガス発生器50は、純粋な火工式ガス発生器、あるいは、作動されていないときに圧縮ガスで充填される圧縮ガスチャンバを含むハイブリッドガス発生器であってもよい。デフレクタ20は、長手軸線16を備えたデフレクタ基部ボディ21と、ガス排出デバイス22と、を有する。ガス排出デバイス22では、第1の流出領域23および第2の流出領域24は、2つの対向する側に配設される。特に、ガス排出デバイス22は、箱形状または直方体形状と呼ばれる場合のある外側輪郭または外側エンベロープを示す。これは、ガス排出デバイス22に隣接または連結される更なる構成要素部品(図示せず)と、モジュールハウジングまたはガスで充填されるべきエアバッグのガス充填デバイスなどのデフレクタ20と、のそれぞれに決定的な利点を提供する。具体的には、ガス排出デバイス22およびそれの矩形基部の上述した幾何的な形状は、簡易で低コストの連結の選択肢を提示できる。特に、ガス排出デバイス22は、それの箱形状または直方体形状のおかげで、極めて好都合な低い構造高さを有することができる。換言すると、ガス排出デバイス22は、ガス発生器50の外側ハウジングから、低い高さと僅かな径方向距離だけで突出する。
【0029】
図2は、図1からの拡大切取り部を例証し、ディフューザ10が連結されるガス発生器50の端部側領域は、次にディフューザ10に連結されるデフレクタ20を示す。ここでとりわけ明白なことは、デフレクタ20が一体の構成要素部品であり、それは外側からディフューザ10上に摺動し、斯くして、ディフューザ10の軸方向延長部に沿って広い領域にわたって密に後者を囲み、それ故に、ディフューザ10にしっかり連結される、ということである。この文脈では、デフレクタ20が、ガス発生器50自体の部分的領域も囲み、事実上ディフューザ10とオーバーラップするということも可能である。同じく、ディフューザ10の前側端部が示されており、ドーム形状のバッフルキャップ12の形式で構成され、バッフルキャップ12は、ディフューザ10と一体的に形成でき、または、後者に別個の追加構成要素部品として連結できる。
【0030】
図3a、3bおよび3cは、本発明に係るデフレクタ20の種々の図を例証し、図3aは、3次元図を示し、図3bは、側面図を示し、図3cは、本発明に係るデフレクタ20の平面図を示す。この場合も、明らかに分かるのは、デフレクタ20が管状のデフレクタ基部ボディ21を含み、それがガス排出デバイス22に一体的に連結される、ということである。両要素、デフレクタ基部ボディ21およびガス排出デバイス22は、斯くしてデフレクタ20の異なった部分であると理解でき、ガス排出デバイス22は、デフレクタ基部ボディ21に隣接する径方向外方に構成された延長部であると同じく理解できる。ガス排出デバイス22は、第1の側壁25および、それに対向する第2の側壁26、ならびに、第3の側壁27および、それに対向する第4の側壁28、を有する。第3の側壁27および第4の側壁28は、示された実施形態では、互いに対して実質上平行である。第3の側壁27および第4の側壁28の個々の外側領域は、案内タブ30を形成する。第1の側壁25および第2の側壁26は、2つのデフレクタタブ29で形成され、ガス排出デバイス22の第1の流出領域23および第2の流出領域24を含む。図3aでは、径方向内方に傾斜か屈曲する2つのデフレクタタブ29もはっきりと見える。換言すると、ガス排出デバイス22の2つのデフレクタタブ29は、排出角度α、βが設定できるように、仮想のまたはデフレクタ基部ボディ21の長手方向軸に垂直に延びるそれぞれの軸線まわりに内方に傾斜か屈曲できる表面要素であることも意味する(この文脈では図4も参照のこと)。換言すると、それらの流出領域23、24を備えた2つのデフレクタタブ29は、一種のガス透過性フラップであり、デフレクタ基部ボディ21の方に配向された種々の角度設定で「折り畳み」できるので、ガス排出デバイス22の内部からガス透過性フラップを通って流出するガスに対して適切な排出角度(α、β)が設定できる、または適切な流出ガス量が調整できる。更に、2つのデフレクタタブ29の個々は、それの自由端部で、すなわち、それぞれの内方に曲がった端部で、湾曲した切取り部または凹部を有する。切取り部の半径は、管状のデフレクタ基部ボディ21の半径に実質上対応する。換言すると、湾曲した切取り部は、デフレクタ20がディフューザ10に実装されるときに、ディフューザ10の外側輪郭について適合および一致するように、特に、かろうじて幾らかまたは最小限のガスが、デフレクタタブ29と、それの湾曲した切取り部およびディフューザ10のそれぞれと、の間を通って流れるか逃げることのできるように、設計される。
【0031】
図3cに示されるデフレクタの平面図では、ガス排出デバイス22の実質上矩形の基部が見える。矩形の基部は、第3の側壁および第4の側壁(27、28)間にまたがる表面領域として考察できる。より狭い意味では、矩形の基部は、一方では、第3および第4の側壁(27、28)によって、他方では、そのまわりをデフレクタタブ29の個々がそれぞれ内方に傾斜および/又は屈曲する長手軸線16に垂直な2つの軸線によって、境界付けられる又は局限される表面領域として考慮できる。ガス排出デバイス22の矩形の基部は、それの幾何的に単純で高い互換性のある設計のおかげで、エアバッグモジュールのハウジングや膨張すべきエアバッグのための入口デバイスまたは入口開口などの更なる構成要素部品(図示せず)のための有利な連結の選択肢を提供する。
【0032】
図4は、図3cのIV-IVに沿った断面を例証する。デフレクタタブ29は、斯くして或る角度で、すなわち、35度の排出角度αまたはβでそれぞれ設けられる。デフレクタタブ29のサブ領域は、第1の流出領域23としておよび第2の流出領域24としてそれぞれ設計される。案内タブ30は、デフレクタタブ29に垂直に配置される。故に、デフレクタタブ29は、2つの案内タブ30間に介在し、後者と共に、ほとんど箱形状で部分的に開いたチャネルを形成し、デフレクタ20から流出するガスは、一定の方法で流出するよう案内または方向付けできる。
【0033】
図5は、ディフューザ10を含むガス発生器50を例証する。ガス発生器50は、イグナイタハウジング53および管状ハウジング51を含む。ディフューザ10は、長手軸線56と、第1の端部13と、イグナイタハウジング53に面する第2の端部14と、を備えた管状の基部ボディ11を有する。基部ボディ11と一体的に形成されるバッフルキャップ12は、基部ボディ11の第1の端部13に隣接する。その代わりに、バッフルキャップ12は、別個の構成要素部品として基部ボディ11にそれぞれ連結および締結されてもよい。バッフルキャップ12は、ディフューザ10の内部に流れるガスを偏向できる。更に、ディフューザは、実質上矩形の構成を有する開口17を含む。ガス発生器50に、特に、ガス発生器50のディフューザ10に、実装されることになるデフレクタは、開口17にまたはその上方に有利に位置でき、したがって、流出ガス全体は、ガス発生器50からおよび直接開口17を通ってディフューザ10からそれぞれ流出でき、デフレクタの内部へのガスの損失がなんらない。換言すると、開口17は、幾何学的に有利な設計を有し、したがって、ディフューザ10に取り付けられたデフレクタ、特に、箱形状や直方体形状のデフレクタに流入するまたはその上をガスが流れるときに、ガスの損失がまったくまたはほとんど生じ得ない。ディフューザ10とガス発生器50の管状ハウジング51とは、互いに相補的であるように形成されたそれぞれのテーパ15を有し、テーパ15の位置で圧着やローラバニシングによる連結を介して互いに連結される。したがって、ディフューザ10は、ガス発生器50に実装される前にそういったテーパなしで任意に設計でき、それの対応する端部をガス発生器50のハウジング51内のテーパ上に備えて位置でき、その後に限って、ローラバニシングや圧着による実装作業によってハウジング51に連結または締結でき、それによって、対応するテーパをディフューザ10に形成する。
<付記>
[付記1]
ガス発生器(50)のディフューザ(10)のための、特に、エアバッグモジュールの管状のガス発生器(50)のための、デフレクタ(20)であって、
実質上管状のデフレクタ基部ボディ(21)と、
それに連結されるガス排出デバイス(22)と、を含み、
前記ガス排出デバイス(22)は、ガスが、前記ガス排出デバイス(22)の内部から外側に、前記実質上管状のデフレクタ基部ボディ(21)の長手軸線(16)に沿って、実質上反対方向に流れることができるように、実質上矩形の基部と、対向する側壁(25、26)の2つの流出領域(23、24)と、を含む、ことを特徴とするデフレクタ(20)。
[付記2]
付記1に記載のデフレクタ(20)であって、
前記デフレクタ基部ボディ(21)は、前記ガス排出デバイス(22)に一体的に連結され、
前記流出領域(23,24)は、それぞれの排出角度(α、β)が好ましくは0度から35度の間に設定できるように、前記長手軸線(16)に垂直な軸線に対して位置できる前記ガス排出デバイス(22)の2つのデフレクタタブ(29)に配設される、ことを特徴とするデフレクタ(20)。
[付記3]
付記2に記載のデフレクタ(20)であって、
案内タブ(30)は、前記デフレクタタブ(29)の個々に垂直な両側に配置され、
前記案内タブ(30)は、前記ガス排出デバイス(22)の対向する側壁(27、28)によって好ましくは形成される、ことを特徴とするデフレクタ(20)。
[付記4]
前記付記2から3のいずれか1項に記載のデフレクタ(20)であって、
前記デフレクタタブ(29)の個々は、前記管状のデフレクタ基部ボディ(21)に面する側において、前記管状のデフレクタ基部ボディ(21)の半径に特に対応する半径を備えた湾曲した切取り部を含む、ことを特徴とするデフレクタ(20)。
[付記5]
ガス発生器(50)、特に、エアバッグモジュールの管状のガス発生器、のためのディフューザ-デフレクタ組立体グループであって、
長手軸線(56)を備えた実質上管状の基部ボディ(11)と、
前記基部ボディ(11)の第1の端部(13)で前記基部ボディ(11)に連結されるバッフルキャップ(12)と、
前記基部ボディ(11)の前記第1の端部(13)に対向する第2の端部(14)に構成される、好ましくはテーパ(15)の形式の連結デバイスと、
を有するディフューザ(10)を含み、
少なくとも1つの開口(17)は、前記管状の基部ボディ(11)の前記壁に形成され、
付記1から4のいずれか1項に記載のデフレクタ(20)を含み、
前記ディフューザ(10)の前記基部ボディ(11)の外径は、前記デフレクタ(20)の内径よりも僅かに小さく、
前記ディフューザ(10)の前記基部ボディ(11)の前記外径と前記デフレクタ(20)の前記内径とは、好ましくは互いに対して確実に適合する、ディフューザ-デフレクタ組立体グループ。
[付記6]
付記5に記載のディフューザ-デフレクタ組立体グループであって、
前記少なくとも1つの開口(17)は、実質上矩形の開口であり、前記デフレクタタブの軸線間の距離に対応する長さと、前記デフレクタタブの幅に対応する幅と、を好ましくは有する、ことを特徴とするディフューザ-デフレクタ組立体グループ。
[付記7]
付記5に記載のディフューザ-デフレクタ組立体グループであって、
前記少なくとも1つの開口(17)は、前記デフレクタタブの軸線間の距離に対応する長さと、前記デフレクタタブの幅に対応する幅と、を特に有する前記ディフューザ(10)の前記基部ボディ(11)の流出領域の複数の貫通穴によって形成される、ことを特徴とするディフューザ-デフレクタ組立体グループ。
[付記8]
エアバッグモジュールのための、ガス発生器(50)、特に、管状のガス発生器(50)であって、
管状のハウジング(51)を含み、
前記ガス発生器(50)の第1の端部に配置される付記5から7のいずれか1項に記載のディフューザ-デフレクタ組立体グループ(10)を含み、
前記ガス発生器(50)は、火工式ガス発生器またはハイブリッドガス発生器である、ガス発生器(50)。
[付記9]
付記8に記載のガス発生器(50)であって、
前記ガス発生器(50)の直径と前記ディフューザ(10)の直径とは、実質上等しく、
特に前記ガス発生器(50)の前記ハウジング(51)は、前記第1の端部に、前記ディフューザ(10)のテーパ(15)が係合するテーパを含む、ことを特徴とするガス発生器(50)。
[付記10]
エアバッグモジュールであって、
ガス発生器(50)と、
前記ガス発生器(50)によって膨張可能であるエアバッグと、
前記エアバッグモジュールを車両に取り付けるための締結デバイスと、を含み、
前記ガス発生器(50)は、付記8から9のいずれか1項に従って構成される、ことを特徴とするエアバッグモジュール。
[付記11]
乗員や歩行者などの人間を特に保護するための車両安全システムであって、
ガス発生器(50)と、
エアバッグモジュールの一部として後者によって膨張可能であるエアバッグと、
電子制御ユニットであって、解放状況が与えられるときに電子制御ユニットを用いて前記ガス発生器(50)を作動できる電子制御ユニットと、を含み、
前記ガス発生器(50)は、付記8から9のいずれか1項に従って構成される、ことを特徴とする車両安全システム。
[付記12]
ガス発生器(50)のディフューザのための、特に、エアバッグモジュールの管状のガス発生器のための、デフレクタ(20)を製造するための方法であって、
a.所定の内径と第1の端部および第2の端部とを有する管状のデフレクタ基部ボディ(21)を提供するステップと、
b.プロファイルツールを用いて、前記プロファイルツールを前記デフレクタ基部ボディ(21)の内面から前記デフレクタ基部ボディ(21)の前記壁に対して径方向に押圧または引っ張ることによって、デフレクタ基部ボディ(21)の周方向管セクションにプロファイルを形成するステップと、
c.前記プロファイルの領域に貫通穴を作製し、湾曲した切取り部を前記プロファイルの対向する端部の個々に作製するステップと、
d.デフレクタタブ(29)が前記プロファイルの前記2つの端部の個々に作製されるように、互いに離隔された2つのカットによって、前記プロファイルの第1および第2の端部から所定長さまで、前記プロファイルを軸方向にカットするステップと、
e.両デフレクタタブ(29)を径方向内方に曲げるステップと、を含む方法。
[付記13]
付記12に記載の方法であって、
前記プロファイルツールは、四角のプロファイルツールであり、および/または、
前記カットは、前記プロファイルの前記エッジに配置され、および/または、
前記デフレクタタブ(29)は、径方向に対して0度から35度の角度で設定される、ことを特徴とする方法。
[付記14]
ガス発生器(50)用のディフューザ(10)上のデフレクタ(20)の実装方法であって、
a.付記1から4のいずれか1項に記載のデフレクタ(20)を提供するステップと、
b.長手軸線(56)を備えた実質上管状の基部ボディ(11)と、前記基部ボディ(11)の第1の端部(13)で前記基部ボディ(11)に連結されるバッフルキャップ(12)と、前記基部ボディ(11)の前記第1の端部(13)に対向する第2の端部(14)に構成される、好ましくはテーパ(15)の形式の連結デバイスと、を含むディフューザ(10)を提供するステップであって、少なくとも1つの開口(17)が前記管状の基部ボディ(11)の前記壁に形成される、ステップと、
c.前記デフレクタ(20)を前記ディフューザ(10)上に摺動させるステップと、
d.前記デフレクタ(20)の前記ガス排出デバイス(22)が前記ディフューザ(10)の前記少なくとも1つの開口(17)の上に整列するように、前記デフレクタ(20)を前記ディフューザ(10)に対して整列させるステップと、を含む実装方法。
【符号の説明】
【0034】
10 ディフューザ
11 基部ボディ
12 バッフルキャップ
13 第1の端部
14 第2の端部
15 テーパ
16 長手軸線
17 開口
20 デフレクタ
21 デフレクタ基部ボディ
22 ガス排出デバイス
23 流出領域
24 流出領域
25 第1の側壁
26 第2の側壁
27 第3の側壁
28 第4の側壁
29 デフレクタタブ
30 案内タブ
50 ガス発生器
51 ハウジング
52 イグナイタ
53 イグナイタハウジング
56 長手軸線
α 排出角度
β 排出角度
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4
図5