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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】ソール及び履物
(51)【国際特許分類】
   A43B 13/14 20060101AFI20240906BHJP
   A43B 5/06 20220101ALI20240906BHJP
【FI】
A43B13/14 A
A43B5/06
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022514881
(86)(22)【出願日】2020-04-13
(86)【国際出願番号】 JP2020016307
(87)【国際公開番号】W WO2021210045
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2023-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000000310
【氏名又は名称】株式会社アシックス
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】立野 謙太
(72)【発明者】
【氏名】江口 慶博
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-534028(JP,A)
【文献】特表2015-529136(JP,A)
【文献】実公昭59-008570(JP,Y1)
【文献】実開平04-031503(JP,U)
【文献】特開2015-208504(JP,A)
【文献】特開2020-048686(JP,A)
【文献】実開平04-036803(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 13/14
A43B 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物の一部を構成するソールであって、
アウターソールと、
前記アウターソール上に設けられたミッドソールと、
前記ミッドソールに設けられており、前記ミッドソールの剛性よりも高い剛性を有するプレートと、を備え、
前記プレートは、
前記ソールの厚み方向に着用者の足趾部と重なる位置に配置されたつま先区分と、
前記つま先区分から前記履物の長手方向における後方に向かって延びる形状を有し、着用者の足のうち前記長手方向における中央部に位置する中足部と前記厚み方向に重なる位置に配置された中足区分と、を有し、
前記つま先区分は、
着用者の第1末節骨及び第2末節骨と前記厚み方向に重なる位置、あるいは、その位置よりも前記長手方向における前方の位置に形成されており、前記長手方向における前方に向かって凸となるように湾曲する形状を有する前端縁部と、
前記履物の幅方向における前記前端縁部の外側の端部から前記幅方向における外側に向かうにしたがって前記長手方向における後方に向かうように延びるとともに、前記幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する凹状縁部と、
前記幅方向における前記凹状縁部の外側の端部から前記長手方向における後方に向かって延びるとともに、前記幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する外側縁部と、を有し、
前記前端縁部は、前記履物の中心線又は着用者の踵骨の中心と第1趾及び第2趾間とを結ぶ直線に対応する線と交差しており、
前記凹状縁部は、着用者の踵の中心を通る直線又は着用者の踵骨の中心と第3趾及び第4趾間とを結ぶ直線であるヒールセンターと交差している、ソール。
【請求項2】
前記凹状縁部の曲率半径は、前記前端縁部の曲率半径よりも大きい、請求項1に記載のソール。
【請求項3】
前記中足区分は、前記長手方向における後端に形成された後端縁部を有し、
前記後端縁部は、着用者の第1中足骨の中央部、第2中足骨の中央部、第3中足骨の中央部、第4中足骨の中央部及び第5中足骨の中央部と前記厚み方向に重なる位置に形成されている、請求項1又は2に記載のソール。
【請求項4】
前記中足区分は、前記長手方向における後端に形成された後端縁部を有し、
前記後端縁部は、着用者の第3楔状骨と前記厚み方向に重なる位置、あるいは、その位置よりも前記長手方向における後方の位置に形成されており、前記長手方向における後方に向かって凸となるように湾曲する形状を有する、請求項1又は2に記載のソール。
【請求項5】
前記中足区分は、前記後端縁部と前記つま先区分の前記外側縁部とを連結する外側連結縁部を有し、
前記外側連結縁部は、
前記つま先区分の前記外側縁部から前記長手方向における後方に向かって延びるとともに前記幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する第1外側連結縁部と、
前記長手方向における前記第1外側連結縁部の後端部と前記後端縁部とを連結する第2外側連結縁部と、を有し、
前記第2外側連結縁部は、前記長手方向における後方に向かうにしたがって次第に前記幅方向における内側に向かう形状を有し、
前記第1外側連結縁部と前記第2外側連結縁部との境界部は、前記幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有し、
前記境界部の曲率半径は、前記第1外側連結縁部の曲率半径よりも小さい、請求項4に記載のソール。
【請求項6】
前記プレートは、前記中足区分から前記履物の長手方向における後方に向かって延びる形状を有し、着用者の足のうち前記長手方向における後部に位置する後足部と前記厚み方向に重なる位置に配置された後足区分をさらに有し、
前記後足区分は、前記長手方向における後端に形成された後端縁部を有し、
前記後端縁部は、着用者の距骨及び踵骨と前記厚み方向に重なる位置に形成されており、前記長手方向における後方に向かって凸となるように湾曲する形状を有する、請求項1又は2に記載のソール。
【請求項7】
前記プレートは、
低剛性部と、
前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部と、を有し、
前記低剛性部は、前記つま先区分及び前記中足区分においてそれぞれが互いに離間する位置に形成された複数の低剛性要素を有し、
前記高剛性部は、前記プレートのうち前記低剛性部以外の部位で構成されている、請求項1から6のいずれかに記載のソール。
【請求項8】
前記プレートは、
低剛性部と、
前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部と、を有し、
前記低剛性部は、前記中足区分のうち前記厚み方向に着用者の第3中足骨と重なる位置に形成されており、
前記高剛性部は、前記プレートのうち前記低剛性部以外の部位で構成されており、
前記長手方向における前記低剛性部の後側の縁部は、前記後端縁部の一部を構成する、請求項3から5のいずれかに記載のソール。
【請求項9】
前記プレートは、
低剛性部と、
前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部と、を有し、
前記低剛性部は、前記中足区分のうち第3中足骨と前記厚み方向に重なる位置に形成されており、
前記高剛性部は、前記低剛性部の周囲の全域を包囲する形状を有する、請求項1から6のいずれかに記載のソール。
【請求項10】
前記プレートは、
低剛性部と、
前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部と、を有し、
前記低剛性部は、前記プレートのうち前記幅方向における外側の縁部を含むとともに、前記長手方向に延びる形状を有し、
前記高剛性部は、前記プレートのうち前記幅方向における内側の縁部を含むとともに、前記長手方向に延びる形状を有する、請求項1から6のいずれかに記載のソール。
【請求項11】
前記ミッドソールは、
前記プレートと前記アウターソールとの間に配置された下部ミッドソールと、
前記プレート上に配置された上部ミッドソールと、を有する、請求項1から10のいずれかに記載のソール。
【請求項12】
前記下部ミッドソールは、前記上部ミッドソールの剛性よりも低い剛性を有する、請求項11に記載のソール。
【請求項13】
前記前端縁部は、前記上部ミッドソールの表面に配置されている、請求項11又は12に記載のソール。
【請求項14】
前記長手方向における前記中足区分の後部は、前記アウターソールの上面に接触するように配置されている、請求項11から13のいずれかに記載のソール。
【請求項15】
前記プレートは、全域にわたって前記ミッドソールの裏面に接するように配置されている、請求項1から10のいずれかに記載のソール。
【請求項16】
前記プレートは、前記ミッドソールの表面に配置されている、請求項1から10のいずれかに記載のソール。
【請求項17】
前記プレートの厚みの前記ミッドソールの厚みに対する比は、5%以上30%以下に設定されている、請求項1から16のいずれかに記載のソール。
【請求項18】
請求項1から17のいずれかに記載のソールと、
前記ソールに接続されており、前記ソールの上方に位置するアッパーと、を備える履物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、ソール及び履物に関する。
【背景技術】
【0002】
履物のソールには、用途に応じて種々の機能が求められる。例えば、ランニングシューズのソールには、着地時における衝撃を緩和させる緩衝性や、走行時における足のねじれを抑制するための中足部(履物の長手方向における中央に位置する部位)の剛性や、蹴り出し時における屈曲性等が求められる。
【0003】
特表2018-534028号公報(特許文献1)には、中足部の剛性を確保するためのプレートを備える履物が開示されている。プレートは、足のつま先に対応するつま先区分と、MTP関節に対応するMTP区分と、足の土踏まずに対応するブリッジ区分と、を有している。プレートは、一定の曲率半径を有する凹状となるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特表2018-534028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プレートを備えるソールでは、蹴り出し時における自然な離地を促すとともに、足指の力をより大きく地面に伝えたいというニーズがある。
【0006】
本開示の目的は、蹴り出し時における自然な離地を促すことと、足指の力をより大きく地面に伝えることと、を両立可能なソール及び履物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この開示の一局面に従ったソールは、履物の一部を構成するソールであって、アウターソールと、前記アウターソール上に設けられたミッドソールと、前記ミッドソールに設けられており、前記ミッドソールの剛性よりも高い剛性を有するプレートと、を備え、前記プレートは、前記ソールの厚み方向に着用者の足趾部と重なる位置に配置されたつま先区分と、前記つま先区分から前記履物の長手方向における後方に向かって延びる形状を有し、着用者の足のうち前記長手方向における中央部に位置する中足部と前記厚み方向に重なる位置に配置された中足区分と、を有し、前記つま先区分は、着用者の第1末節骨及び第2末節骨と前記厚み方向に重なる位置、あるいは、その位置よりも前記長手方向における前方の位置に形成されており、前記長手方向における前方に向かって凸となるように湾曲する形状を有する前端縁部と、前記履物の幅方向における前記前端縁部の外側の端部から前記幅方向における外側に向かうにしたがって前記長手方向における後方に向かうように延びるとともに、前記幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する凹状縁部と、前記幅方向における前記凹状縁部の外側の端部から前記長手方向における後方に向かって延びるとともに、前記幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する外側縁部と、を有する。
【0008】
また、この開示の一局面に従った履物は、前記ソールと、前記ソールに接続されており、前記ソールの上方に位置するアッパーと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
この開示によれば、蹴り出し時における自然な離地を促すことと、足指の力をより大きく地面に伝えることと、を両立可能なソール及び履物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の第1実施形態の履物を概略的に示す斜視図である。
図2】ソールの平面図である。
図3】ソールの断面図である。
図4】本開示の第2実施形態の履物のソールの平面図である。
図5】本開示の第3実施形態の履物のソールの平面図である。
図6】本開示の第4実施形態の履物のソールの平面図である。
図7】本開示の第5実施形態の履物のソールの平面図である。
図8図7に示されるソールの変形例を示す平面図である。
図9】本開示の第6実施形態の履物のソールの平面図である。
図10図9に示されるソールの変形例を示す平面図である。
図11】本開示の第7実施形態の履物のソールの平面図である。
図12】プレートの配置の変形例を示す断面図である。
図13】プレートの配置の変形例を示す断面図である。
図14】プレートの配置の変形例を示す断面図である。
図15】プレートの配置の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この開示の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。以下の説明では、長手方向、幅方向、前方、後方等の用語が用いられる。これら方向を示す用語は、地面等の平らな面に置かれた履物1を着用した着用者の視点から見た方向を示す。例えば、前方は、つま先側を指し、後方は、踵側を指す。また、内足側は、幅方向における足の内側(足の第1趾側)を指し、外足側は、幅方向における足の外側を指す。
【0012】
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態の履物を概略的に示す斜視図である。図2は、ソールの平面図である。図3は、ソールの断面図である。なお、図2及び図3には、右足用のソール10が示されているが、このソール10は、左足にも適用可能であり、この場合、右足用のソール10と対称になる。本実施形態の履物1は、例えば、特にランニングシューズに好適であるが、他のスポーツシューズやウォーキングシューズとして適用可能であり、履物の用途は問わない。
【0013】
図1に示されるように、履物1は、ソール10と、アッパー20と、を備えている。
【0014】
アッパー20は、ソール10に接続されており、ソール10とともに足を収容する空間を形成する。
【0015】
図2及び図3に示されるように、ソール10は、アウターソール100と、ミッドソール200と、プレート300と、を有している。
【0016】
アウターソール100は、接地部を構成している。アウターソール100は、ゴム等からなる。
【0017】
ミッドソール200は、アウターソール100上に設けられている。このミッドソール200上にアッパー20が配置されている。つまり、ミッドソール200は、アッパー20とアウターソール100との間に設けられている。
ミッドソール200は、例えば、主成分としての樹脂材料と、副成分としての発泡剤や架橋剤と、を含む樹脂製のフォーム材により形成される。樹脂材料として、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が利用可能である。熱可塑性樹脂として、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)が好適に利用可能である。熱硬化性樹脂として、例えばポリウレタン(PU)が好適に利用可能である。あるいは、ミッドソール200は、主成分としてのゴム材料と、副成分としての可塑剤や発泡剤、補強剤、架橋剤と、を含むゴム製のフォーム材により形成されてもよい。ゴム材料として、例えばブタジエンゴムが好適に利用可能である。なお、ミッドソール200は、上記の材料に限らず、適度な強度を有しつつ緩衝性に優れる樹脂またはゴム材料により形成されてもよい。
【0018】
プレート300は、ミッドソール200に設けられている。プレート300は、ミッドソール200の剛性よりも高い剛性を有している。プレート300は、繊維強化樹脂や非繊維強化樹脂からなる。繊維強化樹脂に用いられる繊維としては、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ダイニーマ繊維、ザイロン繊維、ボロン繊維等が挙げられる。非繊維強化樹脂としては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)やアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)等のポリマー樹脂が挙げられる。
【0019】
図3に示されるように、本実施形態では、プレート300は、ミッドソール200内に配置されている。具体的に、ミッドソール200は、プレート300とアウターソール100との間に配置された下部ミッドソール210と、プレート300上に配置された上部ミッドソール220と、を有している。下部ミッドソール210は、上部ミッドソール220の剛性よりも低い剛性を有しているのが好ましい。なお、プレート300は、ミッドソール200内に配置されているものの、プレート300の識別を容易にするため、図2では、プレート300は実線で示されている。
【0020】
プレート300の厚みのミッドソール200の厚みT(図3を参照)に対する比は、5%以上30%以下に設定されることが好ましく、7.5%以上12.5%以下に設定されることがより好ましい。この比の測定位置は、履物1の着用者のMP関節の直下付近、より詳細には、母趾球の直下付近である。プレート300の厚みTが7.5%以上に設定されることにより、プレート300の剛性が確保されるため、プレート300を設けたことによる効果が有効に得られる。プレート300の厚みTが12.5%以下に設定されることにより、プレート300が軽量化され、さらに、プレート300の変形が十分に確保されるため、足趾の力が効果的に地面に伝達される。
【0021】
図3に示されるように、プレート300は、履物1の長手方向における前方に向かうにしたがって次第に上方に向かうように湾曲する形状を有している。プレート300の曲率は、長手方向における後方から前方に向かって段階的に小さくなるように変化していることが好ましい。このようにすれば、プレート300による反発力が段階的に変化する。これに限らず、プレート300の曲率が長手方向における後方から前方に向かって中、大、小となるように設定されてもよい。このようにすることで、踏付け部分がフラットになり、安定して足の力を地面に伝えることができる。
【0022】
本実施形態では、プレート300は、つま先区分310と、中足区分320と、を有している。
【0023】
図2に示されるように、つま先区分310は、ソール10の厚み方向に着用者の足趾部と重なる位置に配置されている。すなわち、つま先区分310は、着用者の足のMP関節の前方に位置する足趾と重なる部位である。つま先区分310は、前端縁部310aと、凹状縁部310bと、内側縁部310cと、外側縁部310dと、を有している。
【0024】
前端縁部310aは、着用者の第1末節骨及び第2末節骨と厚み方向に重なる位置、あるいは、その位置よりも長手方向における前方の位置に形成されている。前端縁部310aは、長手方向における前方に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。より詳細には、前端縁部310aは、履物1の中心線SC(図2を参照)に沿って前方に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。なお、中心線SCは、履物1の中心線に限らず、履物1の標準的な着用者の踵骨の中心と第1趾及び第2趾間とを結ぶ直線に対応する線としてもよい。
【0025】
凹状縁部310bは、履物1の幅方向における前端縁部310aの外側の端部から幅方向における外側に向かうにしたがって長手方向における後方に向かうように延びるとともに、幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。より詳細には、凹状縁部310bは、着用者の踵の中心を通る直線であるヒールセンターHC(図2を参照)と交差しており、幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。なお、ヒールセンターHCは、履物1の標準的な着用者の踵骨の中心と第3趾及び第4趾間とを結ぶ直線を意味する。凹状縁部310bの曲率半径は、前端縁部310aの曲率半径よりも大きい。
【0026】
内側縁部310cは、幅方向における前端縁部310aの内側の端部から長手方向における後方に向かって延びるとともに、幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。
【0027】
外側縁部310dは、幅方向における凹状縁部310bの外側の端部から長手方向における後方に向かって延びるとともに、幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。外側縁部310dの曲率半径は、凹状縁部310bの曲率半径と同程度に設定されている。
【0028】
中足区分320は、着用者の足のうち前記長手方向における中央部に位置する中足部と厚み方向に重なる位置に配置されている。中足区分320は、つま先区分310から長手方向における後方に向かって延びる形状を有している。すなわち、中足区分320は、着用者の足のうちMP関節の後方に位置する部位と厚み方向に重なる部位である。中足区分320は、後端縁部320aと、内側連結縁部320bと、外側連結縁部320cと、を有している。
【0029】
後端縁部320aは、長手方向における中足区分320の後端に形成されている。後端縁部320aは、着用者の第1中足骨の中央部、第2中足骨の中央部、第3中足骨の中央部、第4中足骨の中央部及び第5中足骨の中央部と厚み方向に重なる位置に形成されている。後端縁部320aは、幅方向における外側に向かうにしたがって次第に長手方向における後方に向かうように延びる形状を有している。
【0030】
内側連結縁部320bは、幅方向における後端縁部320aの内側の端部と内側縁部310cとを連結している。内側連結縁部320bは、幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。
【0031】
外側連結縁部320cは、幅方向における後端縁部320aの外側の端部と外側縁部310dとを連結している。外側連結縁部320cは、幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。
【0032】
以上に説明したように、本実施形態のソール10では、着用者のMP関節の前方に位置する足趾と重なる部分に相当するつま先区分310の前端縁部310aが、第1末節骨及び第2末節骨と重なる位置、あるいは、その位置よりも前方の位置に形成されることにより、第1基節骨及び第2基節骨がつま先区分310に有効に支持されるため、接地時における荷重が第1指方向に適切に誘導される。さらに、幅方向における前端縁部310aの外側には、幅方向における外側に向かうにしたがって長手方向における後方に向かうように延びるとともに、幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する凹状縁部310bが形成されているため、第4中節骨及び第5中節骨がつま先区分310と重なることが抑制される。このため、蹴り出し時における着用者の第3指から第5指の各関節の動きがプレート300によって制限されることが抑制される。よって、蹴り出し時において、自然な離地が実現され、足趾の力が効果的に地面に伝達される。
【0033】
(第2実施形態)
次に、図4を参照しながら、本開示の第2実施形態のプレート300について説明する。第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は繰り返さない。
【0034】
本実施形態では、プレート300の中足区分320の形状が第1実施形態のそれと異なっている。具体的に、後端縁部320aは、着用者の第3楔状骨と厚み方向に重なる位置、あるいは、その位置よりも長手方向における後方の位置に形成されている。後端縁部320aは、長手方向における後方に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。
【0035】
内側連結縁部320bは、第1内側連結縁部320b1と、第2内側連結縁部320b2と、を有している。
【0036】
第1内側連結縁部320b1は、長手方向における内側縁部310cの後端部から後方に向かって延びるとともに、幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。
【0037】
第2内側連結縁部320b2は、長手方向における内側縁部310cの後端部と後端縁部320aとを連結するとともに、幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。
【0038】
外側連結縁部320cは、第1外側連結縁部320c1と、第2外側連結縁部320c2と、を有している。
【0039】
第1外側連結縁部320c1は、長手方向における外側縁部310dの後端部から長手方向における後方に向かって延びるとともに、幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。
【0040】
第2外側連結縁部320c2は、長手方向における第1外側連結縁部320c1の後端部と後端縁部320aとを連結している。第2外側連結縁部320c2は、長手方向における後方に向かうにしたがって次第に幅方向における内側に向かう形状を有している。第2外側連結縁部320c2は、直線状に形成されてもよいし、長手方向における後方に向かって凸となるように湾曲する形状に形成されてもよい。
【0041】
第1外側連結縁部320c1と第2外側連結縁部320c2との境界部は、幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。前記境界部の曲率半径は、第1外側連結縁部320c1の曲率半径よりも小さい。前記境界部の曲率半径は、後端縁部320aの曲率半径よりも大きい。
【0042】
(第3実施形態)
次に、図5を参照しながら、本開示の第3実施形態のプレート300について説明する。第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は繰り返さない。
【0043】
本実施形態では、プレート300は、後足区分330をさらに有している。後足区分330は、着用者の足のうち長手方向における後部に位置する後足部と厚み方向に重なる位置に配置されている。後足区分330は、中足区分320から長手方向における後方に向かって延びる形状を有している。
【0044】
後足区分330は、長手方向における後端に形成された後端縁部330aを有している。この後端縁部330aは、着用者の距骨及び踵骨と厚み方向に重なる位置に形成されている。後端縁部330aは、前記長手方向における後方に向かって凸となるように湾曲する形状を有している。後端縁部330aの曲率半径は、凹状縁部310bの曲率半径よりも小さい。
【0045】
(第4実施形態)
次に、図6を参照しながら、本開示の第4実施形態のプレート300について説明する。第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は繰り返さない。
【0046】
本実施形態では、プレート300は、低剛性部302と、高剛性部304と、を有している。なお、低剛性部302を高剛性部304から識別しやすくするため、図6では、低剛性部302に斜線が施されている。
【0047】
低剛性部302は、つま先区分310及び中足区分320に形成された複数の低剛性要素302aを有している。複数の低剛性要素302aは、それぞれが互いに離間する位置に形成されている。各低剛性要素302aは、厚み方向に着用者のMP関節と重ならない位置に形成されることが好ましい。
【0048】
各低剛性要素302aは、プレート300をその厚み方向に貫通する貫通孔で構成されてもよいし、高剛性部304の厚みよりも小さな厚みを有するように構成されてもよいし、高剛性部304よりも剛性の低い材料で構成されてもよい。各低剛性要素302aの厚みが高剛性部304の厚みよりも小さく設定される場合、各低剛性要素302aと高剛性部304との境界部から離間するにしたがって段階的に低剛性要素302aの厚みが小さくなるように構成されてもよい。低剛性要素302aが高剛性部304の材料とは異なる材料で形成される場合、低剛性要素302a及び高剛性部304は、接着や一体成形等によって形成される。
【0049】
高剛性部304は、低剛性部302の剛性よりも高い剛性を有している。高剛性部304は、プレート300のうち低剛性部302以外の部位で構成されている。
【0050】
この態様では、着用者の足を有効に支持することと、着用者の足趾の動きを高めることと、が両立される。
【0051】
なお、図16において斜線で示された領域Aは、低剛性要素302aが省略されてもよい。
【0052】
(第5実施形態)
次に、図7を参照しながら、本開示の第5実施形態のプレート300について説明する。第5実施形態では、第4実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第4実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は繰り返さない。
【0053】
本実施形態では、低剛性部302は、中足区分320のうち厚み方向に着用者の第3中足骨と重なる位置に形成されている。長手方向における低剛性部302の後側の縁部は、後端縁部320aの一部を構成している。
【0054】
この実施形態において、低剛性部302が貫通孔で構成される場合、図8に示されるように、高剛性部304のうち幅方向における低剛性部302の両側の部位が長手方向における後方に延長されることが好ましい。
【0055】
(第6実施形態)
次に、図9を参照しながら、本開示の第6実施形態のプレート300について説明する。第6実施形態では、第4実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第4実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は繰り返さない。
【0056】
本実施形態では、低剛性部302は、中足区分320のうち着用者の第3中足骨と厚み方向に重なる位置に形成されており、高剛性部304は、低剛性部302の周囲の全域を包囲する形状を有している。
【0057】
この実施形態において、プレート300の外形が第2実施形態のそれと同じに設定される場合、図10に示されるように、低剛性部302は、着用者の第3中足骨の概ね全域と厚み方向に重なる形状に形成されることが好ましい。
【0058】
(第7実施形態)
次に、図11を参照しながら、本開示の第7実施形態のプレート300について説明する。第7実施形態では、第4実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第4実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は繰り返さない。
【0059】
本実施形態では、低剛性部302は、プレート300のうち幅方向における外側の縁部を含むとともに、長手方向に延びる形状を有しており、高剛性部304は、プレート300のうち幅方向における内側の縁部を含むとともに、長手方向に延びる形状を有している。本実施形態では、低剛性部302は、高剛性部304の厚みよりも小さな厚みを有するように構成されるか、高剛性部304よりも剛性の低い材料で構成される。
【0060】
この態様では、着用者の第3指から第5指の各関節の動きがプレート300によって制限されることがより確実に抑制される。
【0061】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0062】
例えば、上記各実施形態において、図12に示されるように、前端縁部310aは、上部ミッドソール220の表面に配置されていてもよい。この場合、着地から離地への移行が早まる。
【0063】
あるいは、図13に示されるように、前端縁部310aが、上部ミッドソール220の表面に配置され、長手方向における中足区分320の後部は、アウターソール100の上面に接触するように配置されていてもよい。このとき、プレート300の曲率半径はアウターソール100の曲率半径よりも小さいことが好ましい。この場合、着地から離地への移行がより早まる。
【0064】
あるいは、図14に示されるように、プレート300は、全域にわたってミッドソール200の裏面に接するように配置されていてもよい。この場合、前足部における衝撃が緩和される。
【0065】
あるいは、図15に示されるように、プレート300は、ミッドソール200の表面に配置されていてもよい。この場合、着用者の足からプレート300へ荷重の伝達効率が高まり、足の力が効果的に地面に伝達される。
【0066】
[態様]
上述した複数の例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0067】
この開示の一局面に従ったソール10は、履物の一部を構成するソールであって、アウターソール100と、前記アウターソール上に設けられたミッドソール200と、前記ミッドソールに設けられており、前記ミッドソールの剛性よりも高い剛性を有するプレート300と、を備え、前記プレート300は、前記ソールの厚み方向に着用者の足趾部と重なる位置に配置されたつま先区分310と、前記つま先区分から前記履物の長手方向における後方に向かって延びる形状を有し、着用者の足のうち前記長手方向における中央部に位置する中足部と前記厚み方向に重なる位置に配置された中足区分320と、を有し、前記つま先区分310は、着用者の第1末節骨及び第2末節骨と前記厚み方向に重なる位置、あるいは、その位置よりも前記長手方向における前方の位置に形成されており、前記長手方向における前方に向かって凸となるように湾曲する形状を有する前端縁部310aと、前記履物の幅方向における前記前端縁部の外側の端部から前記幅方向における外側に向かうにしたがって前記長手方向における後方に向かうように延びるとともに、前記幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する凹状縁部310bと、前記幅方向における前記凹状縁部の外側の端部から前記長手方向における後方に向かって延びるとともに、前記幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する外側縁部310dと、を有する。
【0068】
このソールでは、つま先区分(着用者のMP関節の前方に位置する足趾と重なる部分)の前側縁部が、第1末節骨及び第2末節骨と重なる位置、あるいは、その位置よりも前方の位置に形成されることにより、第1基節骨及び第2基節骨がつま先区分に有効に支持されるため、接地時における荷重が第1指方向に適切に誘導される。さらに、幅方向における前側縁部の外側には、幅方向における外側に向かうにしたがって長手方向における後方に向かうように延びるとともに、幅方向における内側に向かって凸となるように湾曲する形状を有する凹状縁部が形成されているため、第4中節骨及び第5中節骨がつま先区分と重なることが抑制される。このため、蹴り出し時における第3指から第5指の各関節の動きがプレートによって制限されることが抑制される。よって、蹴り出し時において、自然な離地が実現され、足趾の力が効果的に地面に伝達される。
【0069】
また、前記凹状縁部310bの曲率半径は、前記前端縁部310aの曲率半径よりも大きいことが好ましい。
【0070】
このようにすれば、着用者の第4中節骨及び第5中節骨がつま先区分と重なることがより確実に抑制される。
【0071】
また、前記中足区分320は、前記長手方向における後端に形成された後端縁部320aを有し、前記後端縁部320aは、着用者の第1中足骨の中央部、第2中足骨の中央部、第3中足骨の中央部、第4中足骨の中央部及び第5中足骨の中央部と前記厚み方向に重なる位置に形成されていてもよい。
【0072】
あるいは、前記後端縁部320aは、着用者の第3楔状骨と前記厚み方向に重なる位置、あるいは、その位置よりも前記長手方向における後方の位置に形成されており、前記長手方向における後方に向かって凸となるように湾曲する形状を有していてもよい。
【0073】
また、前記中足区分320は、前記後端縁部と前記つま先区分の前記外側縁部310dとを連結する外側連結縁部320cを有し、前記外側連結縁部320cは、前記つま先区分の前記外側縁部から前記長手方向における後方に向かって延びるとともに前記幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する第1外側連結縁部320c1と、前記長手方向における前記第1外側連結縁部の後端部と前記後端縁部とを連結する第2外側連結縁部320c2と、を有していてもよい。この場合において、前記第2外側連結縁部320c2は、前記長手方向における後方に向かうにしたがって次第に前記幅方向における内側に向かう形状を有し、前記第1外側連結縁部320c1と前記第2外側連結縁部320c2との境界部は、前記幅方向における外側に向かって凸となるように湾曲する形状を有し、前記境界部の曲率半径は、前記第1外側連結縁部320c1の曲率半径よりも小さいことが好ましい。
【0074】
また、前記プレート300は、前記中足区分から前記履物の長手方向における後方に向かって延びる形状を有し、着用者の足のうち前記長手方向における後部に位置する後足部と前記厚み方向に重なる位置に配置された後足区分330をさらに有し、前記後足区分330は、前記長手方向における後端に形成された後端縁部330aを有し、前記後端縁部330aは、着用者の距骨及び踵骨と前記厚み方向に重なる位置に形成されており、前記長手方向における後方に向かって凸となるように湾曲する形状を有していてもよい。
【0075】
また、前記プレート300は、低剛性部302と、前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部304と、を有し、前記低剛性部302は、前記つま先区分及び前記中足区分においてそれぞれが互いに離間する位置に形成された複数の低剛性要素302aを有し、前記高剛性部304は、前記プレートのうち前記低剛性部以外の部位で構成されていてもよい。
【0076】
この態様では、着用者の足を有効に支持することと、着用者の足趾の動きを高めることと、が両立される。
【0077】
あるいは、前記プレート300は、低剛性部302と、前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部304と、を有し、前記低剛性部302は、前記中足区分のうち前記厚み方向に着用者の第3中足骨と重なる位置に形成されており、前記高剛性部304は、前記プレートのうち前記低剛性部以外の部位で構成されており、前記長手方向における前記低剛性部302の後側の縁部は、前記後端縁部320aの一部を構成していてもよい。
【0078】
この態様においても、着用者の足を有効に支持することと、着用者の足趾の動きを高めることと、が両立される。
【0079】
また、前記プレート300は、低剛性部302と、前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部304と、を有し、前記低剛性部302は、前記中足区分のうち第3中足骨と前記厚み方向に重なる位置に形成されており、前記高剛性部304は、前記低剛性部の周囲の全域を包囲する形状を有していてもよい。
【0080】
この態様においても、着用者の足を有効に支持することと、着用者の足趾の動きを高めることと、が両立される。
【0081】
また、前記プレート300は、低剛性部302と、前記低剛性部の剛性よりも高い剛性を有する高剛性部304と、を有し、前記低剛性部302は、前記プレートのうち前記幅方向における外側の縁部を含むとともに、前記長手方向に延びる形状を有し、前記高剛性部304は、前記プレートのうち前記幅方向における内側の縁部を含むとともに、前記長手方向に延びる形状を有していてもよい。
【0082】
この態様では、着用者の第3指から第5指の各関節の動きがプレートによって制限されることがより確実に抑制される。
【0083】
また、前記ミッドソール200は、前記プレートと前記アウターソールとの間に配置された下部ミッドソール210と、前記プレート上に配置された上部ミッドソール220と、を有していてもよい。
【0084】
この態様では、接地時における衝撃が緩和される。
【0085】
この場合において、前記下部ミッドソール210は、前記上部ミッドソール220の剛性よりも低い剛性を有することが好ましい。
【0086】
このようにすれば、蹴り出し時に下部ミッドソールが有効に圧縮変形するため、蹴り出し時における接地面積が拡大する。よって、着用者の足趾の力が安定的に地面に伝達される。
【0087】
また、前記前端縁部310aは、前記上部ミッドソール220の表面に配置されていてもよい。
【0088】
この態様では、プレートの反りがつま先のトウスプリング形状に近くなるため、着地から離地への移行が早まる。
【0089】
また、前記長手方向における前記中足区分320の後部は、前記アウターソール100の上面に接触するように配置されていてもよい。
【0090】
このようにすれば、プレートの反りがより大きくなるため、着地から離地への移行がより早まる。
【0091】
また、前記プレート300は、全域にわたって前記ミッドソール200の裏面に接するように配置されていてもよい。
【0092】
この態様では、ミッドソールの表面とプレートとの距離が大きく確保されるため、履物の前足部における衝撃が緩和される。
【0093】
あるいは、前記プレート300は、前記ミッドソール200の表面に配置されていてもよい。
【0094】
この態様では、着用者の足裏とプレートとの距離が小さくなるため、着用者の足からプレートへの荷重の伝達効率が高まる。
【0095】
また、前記プレート300の厚みの前記ミッドソール200の厚みに対する比は、5%以上30%以下に設定されていることが好ましい。
【0096】
このようにすれば、プレートの剛性の確保と、プレートの軽量化と、が両立される。
【0097】
また、この開示の一局面に従った履物1は、前記ソール10と、前記ソールに接続されており、前記ソールの上方に位置するアッパー20と、を備える。
【符号の説明】
【0098】
1 履物、10 ソール、20 アッパー、100 アウターソール、200 ミッドソール、210 下部ミッドソール、220 上部ミッドソール、300 プレート、302 低剛性部、302a 低剛性要素、304 高剛性部、310 つま先区分、310a 前端縁部、310b 凹状縁部、310c 内側縁部、310d 外側縁部、320 中足区分、320a 後端縁部、320b 内側連結縁部、320c 外側連結縁部、320c1 第1外側連結縁部、320c2 第2外側連結縁部、330 後足区分。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15