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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-05
(45)【発行日】2024-09-13
(54)【発明の名称】電力グリッド
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/38 20060101AFI20240906BHJP
   H02M 3/28 20060101ALI20240906BHJP
   H02J 3/32 20060101ALI20240906BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240906BHJP
【FI】
H02J3/38 130
H02M3/28 A
H02M3/28 W
H02J3/32
H02J7/35 K
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023514985
(86)(22)【出願日】2021-10-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-27
(86)【国際出願番号】 EP2021078695
(87)【国際公開番号】W WO2022079289
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-05-01
(31)【優先権主張番号】202011108352.0
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】20203160.5
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】523380173
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュタイマー,ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ユアン,チュンミン
(72)【発明者】
【氏名】ティムブス,アドリアン
(72)【発明者】
【氏名】マイバッハ,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】シュタインク,ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】イスラー,ステファーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ブルカルト,ラルフ
【審査官】山口 大
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-129585(JP,A)
【文献】特開2014-103725(JP,A)
【文献】米国特許第06349044(US,B1)
【文献】特表2015-515243(JP,A)
【文献】特表2016-541227(JP,A)
【文献】特開2014-140292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/38
H02M 3/28
H02J 3/32
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力グリッドであって、
並列に接続された複数のDC/DCコンバータを備える変換段を備え、
前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つが、それぞれの前記DC/DCコンバータの電圧を制御するように構成された電圧制御部を備える、単段絶縁DC/DCコンバータであり、
前記変換段の前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つが、並列に接続された少なくとも2つのDC/ACコンバータと、DC出力を提供するように構成されたAC/DCコンバータと、を備え、前記少なくとも2つのDC/ACコンバータ、及び前記AC/DCコンバータが、並列の前記DC/ACコンバータを前記AC/DCコンバータに結合するための、変圧器ユニットに接続されるように構成され、
少なくとも1つの需要家負荷に電力を分配するように構成された、電力分配ユニットをさらに備え、
前記電力分配ユニットが、前記変換段の出力を前記需要家負荷に対して接続又は断路するように構成された、前記変換段のDC/DCコンバータごとの複数のスイッチを備え、スイッチの数が、負荷の数に対応する、電力グリッド。
【請求項2】
少なくとも1つのコンバータを備える他の変換段をさらに備え、前記他の変換段が、前記DC/DCコンバータの並列接続部の上流に接続され、
特に、前記並列接続部がDCバスである、請求項1に記載の電力グリッド。
【請求項3】
前記他の変換段の前記少なくとも1つのコンバータのうちの少なくとも1つが、ダイオード若しくはサイリスタ整流器を備える一方向AC/DCコンバータであり、
及び/又は
2レベル若しくは3レベルトポロジ若しくはモジュラー・マルチ・レベル・コンバータすなわちMMCトポロジに基づく双方向AC/DCコンバータである、
請求項2に記載の電力グリッド。
【請求項4】
前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つが、DC入力をACに変換するように構成された直列スイッチを備えるDC/ACコンバータと、
DC出力を提供するように構成されたAC/DCコンバータと、を備え、
前記DC/ACコンバータ及び前記AC/DCコンバータが、変圧器ユニットに接続されるように構成され、
前記変圧器ユニットが、前記DC/ACコンバータを前記AC/DCコンバータに結合するように構成される、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力グリッド。
【請求項5】
前記電力グリッドが、少なくとも1つのDC電流制限及び/又は遮断ユニットをさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力グリッド。
【請求項6】
前記少なくとも1つのDC電流制限又は遮断ユニットが、前記変換段の前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つに位置付けられるか、又は
DC/DC変換段の前記変換段の上流に位置付けられる、請求項5に記載の電力グリッド。
【請求項7】
前記電力分配ユニットが、前記電力グリッドに接続された負荷及び/又はソースに応じて電力を分配するように前記少なくとも1つのスイッチを制御するように構成された、制御ユニットをさらに備え、
特に、前記制御ユニットが、前記電力グリッドに接続された負荷及び/又はソースに応じて前記変換段の複数の前記コンバータの出力電圧の割当てを管理するように構成される、請求項1~6のいずれか1項に記載の電力グリッド。
【請求項8】
前記電力グリッドが、可変速ヒートポンプシステム、ハイパースケールデータセンタ、分散バッテリ・エネルギー・ストレージ、物理的に分散若しくは配列されたDC充電器、又は再生可能エネルギーソース若しくはそれらの任意の組合せのうちの、少なくとも1つに接続可能である、請求項1~7のいずれか1項に記載の電力グリッド。
【請求項9】
求項1~8のいずれか1項に記載の電力グリッドを制御するための方法であって、前記方法が、
並列に接続された単段絶縁DC/DCコンバータであって、それぞれの前記DC/DCコンバータの電圧を制御するように構成された電圧制御部を備える単段絶縁DC/DCコンバータを使用してDC入力をDC出力に変換することを含む、方法。
【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の電力グリッドで使用するためのDC/ACコンバータであって、前記コンバータが、DC入力接続部と、少なくとも2つのコンデンサと、直列に接続された複数のスイッチとを備え、前記スイッチが、DC入力電圧をAC出力電圧に変換するように構成される、DC/ACコンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力グリッドに関する。特に、本開示は、並列接続されたコンバータに基づく、電力分配及び収集グリッド又は電力再分配グリッドを提案する。個別の負荷のための電力分配ユニットは、インフラストラクチャの効率的な使用、及び可用性の向上を可能にする。革新的な電力分配及び収集グリッドの全体的なエネルギー管理は、電気エネルギーコストの最高の効率及び制御を可能にする。
【背景技術】
【0002】
エネルギーソースのみならず、負荷も近年変化しており、電力グリッドの異なる要件につながっている。分配グリッドにおける典型的な新しい負荷及びソースは、例えば、ヒートポンプ、接続された主に交流の電流(alternating current:AC)、データセンタ及び通信インフラストラクチャ、グリッドエッジ及び電気運搬手段用の電気運搬手段DC充電器におけるバッテリ・エネルギー・システム、Eバス、Eトラック及びE列車、並びに光起電性(photovoltaic:PV)ソーラシステムのような再生可能エネルギーソースである。
【0003】
最新技術によれば、分配グリッドは、1つ又は複数の低周波変圧器、すなわち50又は60Hzを使用する、高電圧(high voltage:HV)又は中電圧(medium voltage:MV)グリッド接続に基づく。これによって、より低い電圧における異なる電力分配構想が可能になる。図1は、最新技術による例示的な構成を示す。それは、共通HV又はMV ACバス、変圧器段、並列接続されたAC/DCコンバータ、及び、接続された負荷又はソースに依存して、追加的なDC/DCコンバータを採用する。グリッドは、動的電力配分、バッテリ・エネルギー・ストレージ・システム(battery energy storage system:BESS)、及びPVソーラソースを介して、DC負荷1~Nに供給してもよい。
【0004】
図2に示すように、並列のDC/DCコンバータの上流に単一のAC/DCコンバータが接続され、DC/DCコンバータは共通DC接続を共有する。負荷及びソースは、図1の例に類似してもよい。電気運搬手段の充電にAC/DCを使用することは、典型的には、一方向の電力の流れを可能にするが、例えば運搬手段からグリッドに対する動作をサポートするために双方向型のものとすることもできる。図3では、並列のAC/DCコンバータと、負荷に供給する並列のDC/DCコンバータを有する1つの分岐とを有する例が与えられる。負荷及びソースは、従前の図のものに類似してもよい。追加的に、図4には、大きいデータセンタの従来のAC電力分配が示されている。DC分配ソリューションは、実質的により高い効率及びより低いコストを提示することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、並列接続されたコンバータに基づく、電力分配及び収集グリッドを提案する。接続された負荷の個別の電圧制御を達成するために、SiC MOSFETに基づく、エネルギーストレージ素子及びエネルギー・ソース・コンバータが、好ましくは使用される。個別の負荷のための電力分配ユニットは、インフラストラクチャの効率的な使用、及び可用性の向上を可能にする。革新的な電力分配及び収集グリッドの全体的なエネルギー管理は、電気エネルギーコストの最高の効率及び制御を可能にする。
【0006】
本開示は、独立請求項において定義される。従属請求項は、好ましい実施形態を記述する。
【0007】
本開示は、並列に接続された複数のDC/DCコンバータを備える変換段を備える、電力グリッドに関する。DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つは、それぞれのDC/DCコンバータの電圧を制御するように構成された電圧制御部を備える、単段絶縁DC/DCコンバータである。
【0008】
様々な実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
電力グリッドは、少なくとも1つのコンバータを備える他の変換段をさらに備えてもよく、他の変換段は、DC/DCコンバータの並列接続部の上流に接続されてもよい。好ましくは、並列接続部はDCバスである。
【0009】
好ましくは、他の変換段の少なくとも1つのコンバータのうちの少なくとも1つは、ダイオード若しくはサイリスタ整流器を備える一方向AC/DCコンバータ、及び/又は2レベル若しくは3レベルトポロジ若しくはモジュラー・マルチ・レベル・コンバータ(Modular Multi-Level Converter)すなわちMMCトポロジに基づく双方向AC/DCコンバータである。
【0010】
好ましくは、変換段のDC/DCコンバータのうちの少なくとも1つは、並列に接続された少なくとも2つのDC/ACコンバータと、DC出力を提供するように構成されたAC/DCコンバータとを備え、少なくとも2つのDC/ACコンバータ、及びAC/DCコンバータは、並列のDC/ACコンバータをAC/DCコンバータに結合するための、変圧器ユニットに接続されるように構成される。
【0011】
好ましくは、DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つは、DC入力をACに変換するように構成された直列スイッチを備えるDC/ACコンバータと、DC出力を提供するように構成されたAC/DCコンバータとを備える。DC/ACコンバータ及びAC/DCコンバータは、好ましくは、変圧器ユニットに接続されるように構成される。好ましくは、変圧器ユニットは、DC/ACコンバータをAC/DCコンバータに結合するように構成される。
【0012】
好ましくは、電力グリッドは、少なくとも1つのDC電流制限及び/又は遮断ユニットをさらに備える。
【0013】
好ましくは、少なくとも1つのDC電流制限又は遮断ユニットは、変換段のDC/DCコンバータのうちの少なくとも1つに位置付けられるか、又はDC/DC変換段の変換段の上流に位置付けられる。
【0014】
電力グリッドは、好ましくは、少なくとも1つの需要家負荷に電力を分配するように構成された、電力分配ユニットをさらに備える。電力分配ユニットは、好ましくは、変換段の少なくとも2つのDC/DCコンバータの出力を需要家負荷に対して接続又は断路するように構成された、変換段のDC/DCコンバータごとの少なくとも1つのスイッチを備える。
【0015】
好ましくは、電力分配ユニットは、変換段の出力を接続又は断路するように構成された、コンバータごとの複数のスイッチを備え、スイッチの数は、負荷の数に対応する。
【0016】
好ましくは、電力分配ユニットは、電力グリッドに接続された負荷及び/又はソースに応じて電力を分配するように少なくとも1つのスイッチを制御するように構成された、制御ユニットをさらに備える。好ましくは、制御ユニットは、電力グリッドに接続された負荷及び/又はソースに応じて、変換段の複数のコンバータの出力電圧の割当てを管理するように構成される。
【0017】
好ましくは、電力グリッドは、可変速ヒートポンプシステム、ハイパースケールデータセンタ、分散バッテリ・エネルギー・ストレージ、物理的に分散若しくは配列されたDC充電器、又は再生可能エネルギーソース若しくはそれらの任意の組合せのうちの、少なくとも1つに接続可能である。
【0018】
本開示はさらに、好ましくは本明細書に記述される通りの、電力グリッドを制御するための方法に関する。方法は、並列に接続された単段絶縁DC/DCコンバータであって、それぞれのDC/DCコンバータの電圧を制御するように構成された電圧制御部を備える単段絶縁DC/DCコンバータを使用してDC入力をDC出力に変換することを含む。
【0019】
本開示はさらに、好ましくは本明細書に記述される通りの、電力グリッドで使用するためのDC/ACコンバータに関する。コンバータは、DC入力接続部と、少なくとも2つのコンデンサと、直列に接続された複数のスイッチとを備える。スイッチは、DC入力電圧をAC出力電圧に変換するように構成される。
【0020】
本開示は、以下の項目によってさらに定義される。
1.電力グリッドであって、
並列に接続された複数のDC/DCコンバータを備える変換段を備え、
前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つが、それぞれの前記DC/DCコンバータの電圧を制御するように構成された電圧制御部を備える、単段絶縁DC/DCコンバータである、電力グリッド。
【0021】
さらなる実施形態は、好ましくは以下の特徴を実装し得る。
2.少なくとも1つのコンバータを備える他の変換段をさらに備え、前記他の変換段が、前記DC/DCコンバータの並列接続部の上流に接続され、
好ましくは、前記並列接続部がDCバスである、項目1に記載の電力グリッド。
【0022】
3.前記他の変換段の前記少なくとも1つのコンバータのうちの少なくとも1つが、ダイオード若しくはサイリスタ整流器を備える一方向AC/DCコンバータであり、
及び/又は
2レベル若しくは3レベルトポロジ若しくはモジュラー・マルチ・レベル・コンバータすなわちMMCトポロジに基づく双方向AC/DCコンバータである、
項目2に記載の電力グリッド。
【0023】
4.前記変換段の前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つが、並列に接続された少なくとも2つのDC/ACコンバータと、DC出力を提供するように構成されたAC/DCコンバータと、を備え、前記少なくとも2つのDC/ACコンバータ、及び前記AC/DCコンバータが、並列の前記DC/ACコンバータを前記AC/DCコンバータに結合するための、変圧器ユニットに接続されるように構成される、先行する項目のいずれか1項目に記載の電力グリッド。
【0024】
5.前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つが、DC入力をACに変換するように構成された直列スイッチを備えるDC/ACコンバータと、
DC出力を提供するように構成されたAC/DCコンバータと、を備え、
前記DC/ACコンバータ及び前記AC/DCコンバータが、変圧器ユニットに接続されるように構成され、
前記変圧器ユニットが、前記DC/ACコンバータを前記AC/DCコンバータに結合するように構成される、先行する項目のいずれか1項目に記載の電力グリッド。
【0025】
6.前記電力グリッドが、少なくとも1つのDC電流制限及び/又は遮断ユニットをさらに備える、先行する項目のいずれか1項目に記載の電力グリッド。
【0026】
7.前記少なくとも1つのDC電流制限又は遮断ユニットが、前記変換段の前記DC/DCコンバータのうちの少なくとも1つに位置付けられるか、又は
DC/DC変換段の前記変換段の上流に位置付けられる、項目6に記載の電力グリッド。
【0027】
8.少なくとも1つの需要家負荷に電力を分配するように構成された、電力分配ユニットをさらに備え、
前記電力分配ユニットが、好ましくは、前記変換段の少なくとも2つのDC/DCコンバータの出力を前記需要家負荷に対して接続又は断路するように構成された、前記変換段のDC/DCコンバータごとの少なくとも1つのスイッチを備える、先行する項目のいずれか1項目に記載の電力グリッド。
【0028】
9.前記電力分配ユニットが、前記変換段の出力を接続又は断路するように構成された、コンバータごとの複数のスイッチを備え、スイッチの数が、負荷の数に対応する、項目8に記載の電力グリッド。
【0029】
10.前記電力分配ユニットが、前記電力グリッドに接続された負荷及び/又はソースに応じて電力を分配するように前記少なくとも1つのスイッチを制御するように構成された、制御ユニットをさらに備え、
好ましくは、前記制御ユニットが、前記電力グリッドに接続された負荷及び/又はソースに応じて前記変換段の複数の前記コンバータの出力電圧の割当てを管理するように構成される、項目8又は9のいずれか1項目に記載の電力グリッド。
【0030】
11.前記電力グリッドが、可変速ヒートポンプシステム、ハイパースケールデータセンタ、分散バッテリ・エネルギー・ストレージ、物理的に分散若しくは配列されたDC充電器、又は再生可能エネルギーソース若しくはそれらの任意の組合せのうちの、少なくとも1つに接続可能である、先行する項目のいずれか1項目に記載の電力グリッド。
【0031】
12.好ましくは先行する項目のいずれか1項目に記載の、電力グリッドを制御するための方法であって、前記方法が、
並列に接続された単段絶縁DC/DCコンバータであって、それぞれの前記DC/DCコンバータの電圧を制御するように構成された電圧制御部を備える単段絶縁DC/DCコンバータを使用してDC入力をDC出力に変換することを含む、方法。
【0032】
13.好ましくは項目1~11のいずれか1項目に記載の、電力グリッドで使用するためのDC/ACコンバータであって、前記コンバータが、DC入力接続部と、少なくとも2つのコンデンサと、直列に接続された複数のスイッチとを備え、前記スイッチが、DC入力電圧をAC出力電圧に変換するように構成される、DC/ACコンバータ。
【0033】
本開示を、添付の図面を参照してさらに記述する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】従来技術による構成を示す図である。
図2】従来技術による構成を示す図である。
図3】従来技術による構成を示す図である。
図4】従来技術による構成を示す図である。
図5】本開示による例を示す図である。
図6】例による直列セルの接続を示す図である。
図7】例による直列スイッチの接続を示す図である。
図8】本開示の例による構成を示す図である。
図9】本開示による電力分配ユニットの例を示す図である。
図10】本開示による電力分配ユニットの例を示す図である。
図11】本開示による電力分配ユニットの例を示す図である。
図12】制御ユニットの例示的なフローチャートを示す図である。
図13】制御ユニットの例示的なフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
別段指示されていない場合において、同じ参照符号又は記号を有する要素は、それぞれの図において同じ又は類似の要素を指す。
【0036】
革新の、1つの主要な着想は、可変速ヒートポンプシステム、ハイパースケールデータセンタ、分散バッテリ・エネルギー・ストレージ、及び物理的に分散又は配列されたEV充電器のような複数の用途に役立つことができる、柔軟で非常に効率的な電力分配及び収集グリッドを構築することである。さらに加えて、本開示によれば、再生可能エネルギーソースの統合も実行可能である。
【0037】
特に、本開示は、並列に接続された、複数の絶縁された、実施形態によれば単段の、DC/DCコンバータを採用する。並列接続部は、例えば、複数の絶縁DC/DCコンバータをDCバスに接続することによって実現されてもよい。それによって、グリッドの安定性に影響を与えることなく異なる負荷及びソースを取り扱う能力がある柔軟な電力グリッドを提供し得る。
【0038】
図5は、本開示の例による電力グリッドの原理構造を示す。1つ以上の変圧器に接続され、1つ以上のAC/DC電力変換ユニットが続く、1つ又は複数の中電圧又は高電圧(MV/HV)グリッド接続点を、図5による電力分配及び収集又は電力再分配グリッドとも呼ばれ得る電力グリッドは備える。少なくとも1つのAC/DCコンバータの出力は、(共通)DCバス4とも呼ばれ得る、ローカル又は分散DC分配グリッドに接続される。代替的に、HVDC又はMVDCは、並列接続素子、例えばDCバスに直接サプライされてもよい。さらに加えて、DCバス以外の接続部を使用してもよい。
【0039】
以下の記述は、DCバスに基づくが、制限的に理解されるべきではない。複数のDC/DCコンバータを並列に接続するのに適した任意の接続部は、本開示の範囲で使用され得、及び本開示の範囲に含まれ得る。
【0040】
DCバス4には、複数の分散単段絶縁DC/DC1コンバータが接続される。特に、絶縁DC/DCコンバータ1の各々は、個別の電圧制御能力を有する。さらに加えて、各そのような絶縁DC/DCコンバータ1は、個別のDC電流制限及び/又は遮断機能を有してもよい。絶縁DC/DCコンバータ1のうちのいくつかは、後述する電力分配ユニット2によって任意的に、DC負荷(DC負荷_1_~_L)に供給してもよい。任意的に、絶縁DC/DCコンバータ1のうちの1つ若しくはいくつかは、1つ以上の電気エネルギー・ストレージ・システム(DCストレージ_1_M)に供給しており、並びに/又は絶縁DC/DCコンバータ1のうちの1つ若しくはいくつかは、DCソース(DCソース_1_~_N)若しくはAC負荷及びソース(AC負荷若しくはソース_1_~_P)に供給している。
【0041】
物理的に分散されたシステムを達成するために、共通DCバス電圧レベルは、必要な電力伝送に従って変えることができる。それは、低電圧DC(low voltage DC:LVDC)又は中電圧DC(medium voltage DC:MVDC)型のものであってもよい。絶縁単段DC/DCコンバータ1がDCバス4に並列に接続される構造は、グリッド安定性に影響を与えることなく様々な負荷及びソースの接続を可能にする、安定した柔軟なグリッドを保証する。
【0042】
電圧入力の型、すなわちAC又はDCに依存して、AC/DC変換ユニット5は、設けられないか又は少なくとも1つ設けられてもよい。さらにその上、AC/DC電力変換は、一方向又は双方向の流れを可能にしてもよい。特に、一方向AC/DC電力変換ユニット5は、並列又は直列マルチ・パルス・ダイオード又はサイリスタ整流器とすることができる。代替的に、双方向AC/DC電力変換ユニット5は、スイッチベースのコンバータ、すなわちNPC、又はセルベースのコンバータ、すなわちMMCとすることができる。AC/DC電力変換ユニット5は、任意的に、図5においてバツ印で指示される、電流制限及び/又は遮断機能を有してもよい。
【0043】
絶縁DC/DCコンバータ1は、直列共振コンバータ又はデュアル・アクティブ・ブリッジ・トポロジに基づいてもよい。DCバス4の上流の電流制限又は遮断機能に対して追加で又は代替的に、各DC/DCコンバータ1は、個別のDC電流制限及び/又は遮断機能を有してもよい。
【0044】
DC/DCコンバータ1は、直列セル(例えば、ハーフブリッジ又はフルブリッジ)上の共通DCバス4側に置かれてもよい。例によれば、直列セルは、DCバス4に接続され、図6に示すように並列に接続された2つのDC/ACコンバータ11を備える。AC/DCコンバータ13は、負荷にDC出力を提供する。DC/ACコンバータ11及びAC/DCコンバータ13は、DC/ACコンバータ11及びAC/DCコンバータ13を結合するための、変圧器12に接続されるように構成される。DC/ACコンバータ11と変圧器12との間のコンデンサは、DCブロックとして作用し得る。どちらの側にも、複数のDC/AC又はAC/DCコンバータ11、13がそれぞれ設けられてもよい。図6の構造は、複数設けられてもよく、例えばDCバス4を介して、並列に接続されてもよい。
【0045】
図7は、直列スイッチ16に基づくDC/DCコンバータ1のさらなる例を示す。前に示したように、DC/DCコンバータ1は、DCバス4に接続され、上記の直列スイッチ16に基づく少なくとも1つのDC/ACコンバータ11と、少なくとも1つのAC/DCコンバータ13とを備え、コンバータ11、13は、それぞれのコンバータ11、13を結合するための変圧器12に接続されるように構成される。直列スイッチ16の各々は、図7に示すように並列にダイオードに接続されてもよい。任意的に、コンデンサも、各ダイオードに対して並列に設けられてもよい。DC/ACコンバータ11出力と変圧器12との間のさらなるコンデンサは、DCブロックとして作用し得る。
【0046】
言い換えれば、コンバータは、例えばDCバス4に接続され得るDC入力接続部と、少なくとも2つのコンデンサと、直列に接続された複数のスイッチ16とを備える。DC入力電圧をAC出力電圧に変換し、そのようにしてDC/ACコンバータ11を形成するように、スイッチ16は構成される。
【0047】
実施形態によれば、DC/DCコンバータ1、及び特に少なくとも1つのDC/ACコンバータ11は、SiC MOSFET又はSi IGBT技術に基づいており、負荷、ストレージ又はソース側でガルバニック絶縁を達成するために中周波変圧器を使用する。
【0048】
共通DCバスに、及びそこからACグリッドにDC/DCコンバータによって接続された、負荷及びソースのクラスタを制御するためにエネルギー管理システムは提供され得る。エネルギー管理システムはさらに負荷フローを最適化してACグリッド接続の電気エネルギーの請求金額を最小化し得る。上記のエネルギー管理システムは、後述する電力分配ユニットに関連してもよい。
【0049】
図8は、電流制限又はDC遮断器回路を含む、本開示による例を示す。遮断器回路は、DC/DCコンバータ1の一部を形成してもよく、又はDC/DCコンバータ1の外部に配置されてもよい。上記の例示的な遮断器回路6は、少なくとも1つのスイッチと、少なくとも1つのスイッチの各々に並列に接続されたダイオードと、ダイオードの各々に並列に接続された可変抵抗器とを備える。DC遮断器回路6は、グリッド内の位置付けに依存して、少なくとも1つのDC/DCコンバータ1及び/又は負荷及び/又はソースを断路し得る。遮断器回路6は特に、過負荷が検出されるか又はグリッドが不安定になりつつある場合、少なくとも1つのDC/DCコンバータ1及び/又は負荷及び/又はソースを断路し得る。
【0050】
DC遮断器回路6は、DC/DCコンバータ1内に、又はDC/DCコンバータ1の上流に、設けられてもよい。DC遮断器回路6は、少なくとも1つのDC/DCコンバータ1のために設けられてもよく、又は複数設けられてもよい。特に、DC遮断器回路6は、DC/DCコンバータ1に若しくはその中に、及び/又はDC/DCコンバータ1の上流に、及び/又はDC/DCコンバータ1の並列接続部の上流に、例えばDCバス4に位置付けられてもよい。図8の例によるDC/DCコンバータ1は、前述した通りの機能を提供するために、DC/ACコンバータ11と、変圧器12と、AC/DCコンバータ13とを備える。図8の回路遮断器は、本明細書に記述される実施形態のいずれにも適用され得る。
【0051】
図5図8を参照して記述した例の各々は、DC出力を負荷に接続又は断路するように構成された、電力分配ユニット2と組み合わされてもよい。
【0052】
電力分配ユニットは、充電されるための運搬手段に接続されることができる負荷22として充電ポールを使用する例示的な運搬手段充電システムを参照して、記述される。各充電ポール22がそれ自体のバスを得て各DCコンバータ1がこれらバスの各々に接続されることができる場合において、3個のポール及び3個の出力に必要な9個のスイッチ(3×3)、並びに10個の出力及び10個のポールについて100個のスイッチがある。すなわち、出力の数に関連するスイッチの数について、2次の増加がある。スイッチを節約するための代替的な解決策は、各DC出力が断路器又はスイッチ21によって2つの隣接する出力に接続可能であり各充電ポール22が断路器21を介してDC出力のうちの1つに直接接続可能な、リング構造であり得る。これは、図9に示されており、参照符号1は、DC/DCコンバータ及びそれぞれのDC出力を指し、参照符号22は、前述の例による負荷又は充電ポールを指す。この配置は、2×n個のスイッチ21のみを使用することを可能にし、ここでnは出力の数である。解放されているポール22に運搬手段を接続するシーケンスのスマート管理を、利用可能な電力を最も効率的に使用するために採用してもよい。この管理の目標は、常に、2倍の電力での急速充電に利用可能な少なくとも1つのポール22を有する大きな見込みを提供し、他方ではすべてのDC出力に等しく負荷をかけることであり、当該大きな見込みは、スイッチ21を介して隣り合うDC出力を接続することによって達成することができる。
【0053】
図10は、電力分配ユニット2を含むか又はそれに接続された、電力分配及び収集グリッドのさらなる例示的な構成を示す。この例では、スイッチ21はまた、リング型構成を形成する。
【0054】
図11は、マトリクス構成と呼ばれ得る、代替的な構成を描写する。各DC/DCコンバータ1の各出力端子それぞれには、N個のDC負荷とそれぞれ接続する、N個のスイッチ21がある。スイッチの総数は、N*nであり、ここでNは、この場合において充電ポールである、負荷22の数であり、nは、DC/DCコンバータ1の数である。マトリクス型スイッチング群は、短絡電流を開放する必要がない用途において、使用することができる。スイッチが、通常動作の電流を開放する必要があるにすぎない場合、マトリクス型のスイッチング電流は、リング型による電流の(1/N)にすぎない。
【0055】
言い換えれば、かつ前述の例を調べると、システムは、SSTトポロジに基づき得、トポロジにおける主要な構成要素は、数個の絶縁DC/DCコンバータ1及びスイッチング群である。絶縁DC/DCコンバータ1は、接続された直列の入力端子である。直列入力端子の、最も外側の2つの端子は、MV DCバスに接続される。各絶縁DC/DCコンバータ1の出力端子は、スイッチング群を介してすべての電気運搬手段(electric vehicle:EV)充電器を接続する。スイッチング群は、それらのDC/DCコンバータ1を1つの指定されたEV充電器に結びつくように制御する。MV DCバスは、制御可能なDCソースによってサポートされる。
【0056】
任意的に、グリッドは、制御ユニット22及び/又はバイパス遮断器回路23をさらに備えてもよい。制御ユニット24は、(協調)コントローラとも呼ばれ得る。このコントローラ24は、提案したSSTトポロジの、動作を平滑化するために提案される。コントローラ24は、DCソースのための電流基準Idcref、DC/DCコンバータ1電圧基準UPMjref、及びスイッチング群制御指令SPMj_EViを含む、システム動作基準及びスイッチング指令を生成する。
【0057】
したがって、図11は、原理構造、さらには制御ユニット24、バイパス遮断器回路23、及びスイッチ21のマトリクス型構成などの任意的な特徴を示す、例示的な実施形態による電力グリッド及び分配ユニットの概略図である。
【0058】
フローチャートを図12に描写する。1つの制御期間において、すべての充電器電力の最も近い平均値、及び最小の電圧差の原理に従って、コントローラ24は、各EV充電器22のための電力モジュール(DC/DCコンバータ1)の適した数をまず計算する。i番目の充電器へスイッチングする電力モジュールの数が、i番目の充電器の電力要求とすべての充電器の平均電力との除算結果の丸め数で計算されることとして、原理は、説明されることができる。計算は、以下の式(F1)を使用して例示的に行われてもよい。
【0059】
【数1】
【0060】
それゆえに、選択される電力モジュール及びそれらの電圧基準は、例えば後に示す式(F2)及び(F3)を利用して、計算されることができる。特に、(F2)は、電力モジュールj、すなわちそれぞれのDC/DCコンバータ1の、電力基準PPMjを計算するために使用される。(F3)を使用して、電力モジュールj、すなわちそれぞれのDC/DCコンバータ1の、電圧基準UPMjが計算され、式中、Nは負荷の数であり、UPM_nomは公称電圧を指す。追加で、スイッチング群アクションを確認することができる。MVDCバス電流基準も計算することができる。計算は、後に示す式(F4)で例示的に行われてもよい。
【0061】
【数2】
【0062】
【数3】
【0063】
【数4】
【0064】
前に言及したように、システムはまた、任意的なバイパス遮断器回路23を備えてもよい。バイパス遮断器回路23は、図11に示すように、各絶縁DC/DCコンバータ1の入力端子内に例示的にレイアウトされる。各絶縁DC/DCコンバータ1のバイパス遮断器23を使用して、コンバータを一時的に非稼働中にして、低すぎる入力DC電圧を回避して、高効率での動作を保証する。いくつかの動作の場合において、絶縁DC/DCコンバータ1の電力差は、非常に大きい。したがって、いくつかのコンバータは、低い入力DC電圧で動作し、それゆえに低い動作効率を有する。この状況を回避するために、DC/DCコンバータ1のうちのいくつかは、それらのものであるバイパス遮断器23を閉じることによって、停止される。動作しているDC/DCコンバータ1は、より均一な電力要求及び入力DC電圧を得ることになる。しかしながら、バイパス遮断器23は、トポロジにおいて任意的である。バイパス遮断器23はまた、協調コントローラ24によって制御されてもよい。
【0065】
図13は、バイパス遮断器23の機能を有するそれぞれのフローチャートを示す。それぞれの式(F1)~(F4)は、前述されている。最大電力モジュール電圧と最小電力モジュール電圧との差max(UPMj)-min(UPMj)が閾値電圧Utrigを超過しない限り、図12による通常動作が行われる。しかしながら、Utrigが超過される場合、バイパス遮断器回路23は、それぞれの電力モジュール、すなわちDC/DCコンバータをバイパスするように活性化され、負荷の数Nは、減らされる。
【0066】
さらに加えて、コントローラ24、又はステーション制御部は、(電気運搬手段用のDC充電器の場合における)充電ポール22などの負荷の割当てを取り扱うために設けられてもよい。4つのポール(図10、ポール22を参照されたい)を有する例を考えると、ステーション制御部24は、2つの隣接するDCフィード(DC/DCコンバータ1)を、解放されているように維持することを試みる。すなわち、ポール1がDC1出力に接続された後、次の運搬手段は、(例えば、ポール3の上方の、ポール3が占有されているか又は接続されないことを指示する赤色灯と、ポール2及び4の上方の、それらが利用可能であることを指示する緑色灯とを有する信号灯を介して)ポール2又は4のいずれかに接続される。このようにされる場合、第2の運搬手段を接続した後、2つの隣接するDCフィードは、急速充電に利用可能である。1つのDC出力において無負荷である必要は、ない。すべての充電器が使用されるのではない状況では、タイスイッチを隣接するDC出力に接続することができ、負荷を共有することができる。前の通りの4ポールシステムでは、充電ポール1及び2が動作中であるとき、DC1からDC4へのタイスイッチは、閉じられることができ、DC2とDC3との間のタイスイッチは、閉じられることができる。これによって、すべてのDC出力が負荷される。ポール1及び3が活性であり、かつ新しい運搬手段が入ってくるのであり、その後にそれは1つのDC出力の電力で充電されることができるだけであろうという、状況で運転している場合でも、関連するタイスイッチを閉じることによって、1又は3のうちのより高く負荷されるポールの負荷を、解放されている残りのDC出力と共有することができるであろう。
【0067】
電力分配ユニットはまた、前の例において提示されているように、他の電力分配グリッド及び他の負荷又はソースと組み合わされてもよい。
【0068】
本開示によれば、複数の入力及び出力を最適な効率で取り扱う能力がある、改良された電力再分配グリッドが提供される。
【0069】
本開示は、対応する方法も包含する。
したがって、本開示は、並列接続されたコンバータに基づく、柔軟で非常に効率的な電力グリッドを提供する。実施形態によれば、並列接続されたコンバータは、単段絶縁DC/DCコンバータである。接続された負荷の個別の電圧制御を達成するために、SiC MOSFETに基づく、エネルギーストレージ素子及びエネルギー・ソース・コンバータが、実施形態に従って使用される。個別の負荷のための電力分配ユニットは、インフラストラクチャの効率的な使用、及び可用性の向上を可能にする。革新的な電力分配及び収集グリッドの全体的なエネルギー管理は、電気エネルギーコストの最高の効率及び制御を可能にする。したがって、グリッドは、接続されるソース及び負荷、並びに特に非対称的な負荷にかかわりなく、安定状態に維持されることができる。
【0070】
他の態様、特徴、及び利点は、前の概要から、並びに図及び特許請求の範囲を含む以下の記述から、明らかであろう。
【0071】
本開示は、図面及び上述の記述において詳細に例示及び記述されているが、そのような例示及び記述は、例示又は例示的であり、かつ制限的ではないと考えられるべきである。以下の特許請求の範囲の範囲内で、通常の知識を有する者によって変更及び修正がなされ得ることが理解されよう。特に、本開示は、前述及び後述の異なる実施形態からの特徴の任意の組合せを有するさらなる実施形態に及ぶ。
【0072】
さらに加えて、特許請求の範囲において「備え(comprising)」という語は、他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。単一のユニットは、特許請求の範囲に記載された数個の特徴の、機能を果たしてもよい。属性又は値に関連する「本質的に」、「約」、「およそ」などの用語は、特にまた、それぞれ厳密に属性を又は厳密に値を規定する。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13