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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】航空機
(51)【国際特許分類】
   B64U 20/50 20230101AFI20240909BHJP
   B64U 10/13 20230101ALI20240909BHJP
   B64U 10/14 20230101ALI20240909BHJP
   B64U 10/16 20230101ALI20240909BHJP
   B64U 20/40 20230101ALI20240909BHJP
   B64U 20/80 20230101ALI20240909BHJP
【FI】
B64U20/50
B64U10/13
B64U10/14
B64U10/16
B64U20/40
B64U20/80
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023572281
(86)(22)【出願日】2022-01-05
(86)【国際出願番号】 JP2022000134
(87)【国際公開番号】W WO2023132016
(87)【国際公開日】2023-07-13
【審査請求日】2024-06-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517421611
【氏名又は名称】三共木工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103687
【弁理士】
【氏名又は名称】百瀬 尚幸
(72)【発明者】
【氏名】野村誠
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-47250(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0346747(US,A1)
【文献】中国実用新案第211391689(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64U 20/50
B64U 10/13
B64U 10/14
B64U 10/16
B64U 20/40
B64U 20/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端にモータ及び前記モータにより回転するプロペラを備え、他端に前記モータと電気的に接続された電気接点を備えた複数のアームと、
制御筐体と、
を備え、
前記制御筐体は、
前記アームの他端が挿抜可能な複数のポートと、
前記プロペラを回転させることにより飛行するように前記モータを制御する制御部、及び前記複数のポートの内の前記アームの他端が挿入されたポートの複数のパターンの各々に応じた複数の制御プログラムを記憶する記憶部を備える制御装置と、
電源部と、
を備え、
前記複数のポートの各々は、前記制御部の飛行制御に基づいた制御信号及び前記電源部の電力の各々が出力される電気接点を有し、前記ポートの電気接点は、前記ポートに前記アームの他端が挿入された場合、前記アームの他端の電気接点と接触する位置に配置され、
前記制御部は、前記複数のポートの各々において、前記アームの他端が挿抜されているか否かを検出し、前記検出の結果に対応する前記パターンに応じた制御プログラムに基づいて前記モータを制御する、
航空機。
【請求項2】
前記複数のポートが、前記制御筐体の重心位置から放射状に設けられている請求項1に記載の航空機。
【請求項3】
前記複数のポートの数は7である請求項2に記載の航空機。
【請求項4】
前記複数のポートは、前記制御筐体を俯瞰した位置から見た場合、前記重心位置に対して、1時方向から2時方向の間に配置された第1ポート、3時方向を含む所定範囲の方向に配置された第2ポート、4時方向から5時方向の間に配置された第3ポート、6時方向を含む所定範囲の方向に配置された第4ポート、7時方向から8時方向の間に配置された第5ポート、9時方向を含む所定範囲の方向に配置された第6ポート、10時方向から11時方向の間に配置された第7ポートを含む請求項3に記載の航空機。
【請求項5】
前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが可能な複数のチルト可能アームを含み、
前記第2ポート及び前記第6ポートには、前記チルト可能アームの他端が挿入される、
請求項4に記載の航空機。
【請求項6】
前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが不可能な複数のチルト不可能アームを含み、
前記第4ポートには、前記チルト不可能アームの他端が挿入される、
請求項5に記載の航空機。
【請求項7】
前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが不可能な複数のチルト不可能アームを含み、
前記第1ポート、前記第3ポート、前記第5ポート、及び前記第7ポートに、前記チルト不可能アームの他端が挿入される、
請求項4に記載の航空機。
【請求項8】
前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが不可能な複数のチルト不可能アームを含み、
前記第1ポート~前記第3ポート、及び前記第5ポート~前記第7ポートには、前記チルト不可能アームの他端が挿入される、
請求項4に記載の航空機。
【請求項9】
前記アームの前記一端と前記他端との間に固定翼が形成されている請求項1~請求項8の何れか1項に記載の航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、航空機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許第6561272号公報には、複数のプロペラを備える航空機の飛行制御を必要に応じて、複数のプロペラの一部の回転を停止させる部分駆動モードと、全てのプロペラを駆動させる全駆動モードと、に切り替え可能な航空機が開示されている。
【0003】
しかしながら、部分駆動が実行されている場合、駆動されないプロペラは、単なる死重となるのみならず、余計な空気抵抗を生じさせて航空機の飛行特性を悪化させる。
【0004】
本開示の技術は、プロペラを備えるアームが適宜挿入された状態で飛行することができる航空機を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0005】
上記目的を達成するため本開示の技術の第1の態様の航空機は、一端にモータ及び前記モータにより回転するプロペラを備え、他端に前記モータと電気的に接続された電気接点を備えた複数のアームと、
前記プロペラを回転させることにより飛行するように前記モータを制御する制御部、前記モータを制御するための制御プログラムを記憶すると共に、前記記憶された前記制御プログラムを書き換え可能な記憶部、及び制御プログラムを入力する入力部を備える制御装置と、電源部と、前記アームの他端が挿抜可能な複数のポートと、を備え、前記複数のポートの各々は、前記制御部の飛行制御に基づいた制御信号及び前記電源部の電力の各々が出力される電気接点を有し、前記ポートの電気接点は、前記ポートに前記アームの他端が挿入された場合、前記アームの他端の電気接点と接触する位置に配置されている制御筐体と、
を備え、
前記制御部は、前記入力部により制御プログラムが入力された場合、前記記憶部に記憶された前記制御プログラムを前記入力された制御プログラムに書き換えると共に、前記記憶部に記憶された制御プログラム基づいて前記モータを制御する。
【0006】
本開示の技術の第2の態様の航空機は、一端にモータ及び前記モータにより回転するプロペラを備え、他端に前記モータと電気的に接続された電気接点を備えた複数のアームと、
前記プロペラを回転させることにより飛行するように前記モータを制御する制御部、前記モータを制御するための制御プログラムを記憶する記憶部を備える制御装置と、電源部と、前記アームの他端が挿抜可能な複数のポートと、を備え、前記複数のポートの各々は、前記制御部の飛行制御に基づいた制御信号及び前記電源部の電力の各々が出力される電気接点を有し、前記ポートの電気接点は、前記ポートに前記アームの他端が挿入された場合、前記アームの他端の電気接点と接触する位置に配置されている制御筐体と、
を備え、
前記制御装置は、前記制御装置に取り外し可能に備えられ、
前記記憶部には、前記複数のポートの内の前記アームの他端が挿入されたポートのパターンに応じた制御プログラムが記憶され、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された制御プログラム基づいて前記モータを制御する。
【0007】
本開示の技術の第3の態様の航空機は、一端にモータ及び前記モータにより回転するプロペラを備え、他端に前記モータと電気的に接続された電気接点を備えた複数のアームと、
前記プロペラを回転させることにより飛行するように前記モータを制御する制御部、及び前記複数のポートの内の前記アームの他端が挿入されたポートの複数のパターンの各々に応じた複数の制御プログラムを記憶する記憶部を備える制御装置と、電源部と、前記アームの他端が挿抜可能な複数のポートと、を備え、前記複数のポートの各々は、前記制御部の飛行制御に基づいた制御信号及び前記電源部の電力の各々が出力される電気接点を有し、前記ポートの電気接点は、前記ポートに前記アームの他端が挿入された場合、前記アームの他端の電気接点と接触する位置に配置されている制御筐体と、
を備え、
前記制御部は、前記複数のポートの各々において、前記アームの他端が挿抜されているか否かを検出し、前記検出の結果に対応する前記パターンに応じた制御プログラムに基づいて前記モータを制御する。
【0008】
本開示の技術の第4の態様の航空機は、第1の態様~第3の態様の何れかにおいて、前記複数のポートが、前記制御筐体の重心位置から放射状に設けられている。
【0009】
本開示の技術の第5の態様の航空機は、第4の態様において、前記複数のポートの数は7である。
【0010】
本開示の技術の第6の態様の航空機は、第5の態様において、前記複数のポートは、前記制御筐体を俯瞰した位置から見た場合、前記重心位置に対して、1時方向から2時方向の間に配置された第1ポート、3時方向を含む所定範囲の方向に配置された第2ポート、4時方向から5時方向の間に配置された第3ポート、6時方向を含む所定範囲の方向に配置された第4ポート、7時方向から8時方向の間に配置された第5ポート、9時方向を含む所定範囲の方向に配置された第6ポート、10時方向から11時方向の間に配置された第7ポートを含む。
【0011】
本開示の技術の第7の態様の航空機は、第6の態様において、前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが可能な複数のチルト可能アームを含み、
前記第2ポート及び前記第6ポートには、前記チルト可能アームの他端が挿入される。
【0012】
本開示の技術の第8の態様の航空機は、第7の態様において、前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが不可能な複数のチルト不可能アームを含み、
前記第4ポートには、前記チルト不可能アームの他端が挿入される。
【0013】
本開示の技術の第9の態様の航空機は、第6の態様において、前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが不可能な複数のチルト不可能アームを含み、
前記第1ポート、前記第3ポート、前記第5ポート、及び前記第7ポートに、前記チルト不可能アームの他端が挿入される。
【0014】
本開示の技術の第10の態様の航空機は、第6の態様において、前記複数のアームは、前記プロペラの回転面をチルトさせることが不可能な複数のチルト不可能アームを含み、
前記第1ポート~前記第3ポート、及び前記第5ポート~前記第7ポートには、前記チルト不可能アームの他端が挿入される。
【0015】
本開示の技術の第11の態様の航空機は、第1の態様~第10の態様の何れかにおいて、前記アームの前記一端と前記他端との間に固定翼が形成されている。
【発明の効果】
【0016】
上記目的を達成するため本開示の技術の第1の態様~第3の態様の航空機は、プロペラを備えるアームが適宜挿入された状態で飛行することができる。
【0017】
本開示の技術の第4の態様~第6の態様の航空機は、安定した飛行をすることができる。
【0018】
本開示の技術の第7の態様の航空機は、航空機の進行方向の変化の指示に、より迅速に応答することができる。
【0019】
本開示の技術の第8の態様~第10の態様の航空機は、チルト不可能アームが適宜挿入された状態で飛行することができる。
【0020】
本開示の技術の第11の態様の航空機は、揚力を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1の実施の形態に係る航空機を構成する筐体の概略構成の一例を示した上面図である。
図2】チルトモータに対応していないポートと、チルトモータを備えていないアームとを示した断面図である。
図3】チルトモータに対応しているポートと、チルトモータを備えたアームとを示した断面図である。
図4】第1の実施の形態に係るフライトコントローラの構成の一例を示したブロック図である。
図5】2つのポートの各々にアームを2本装着した航空機を示した概略図である。
図6】3つのポートの各々にアームを3本装着した航空機を示した概略図である。
図7】4つのポートの各々にアームを4本装着した航空機を示した概略図である。
図8】6つのポートの各々にアームを6本装着した航空機を示した概略図である。
図9】第2の実施の形態に係る航空機の制御プログラムの起動に係る処理の一例を示したフローチャートである。
図10】第3の実施の形態に係るアームの一例を示した概略図である。
図11】ポートに翼断面を備えるアームを2本装着した場合の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本開示の技術の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】
図1を参照して、本実施の形態に係る航空機を構成する筐体12の構成を説明する。図1に示すように、筐体12は、略直方体を呈し、内部に、後述するプロペラを回転させることにより飛行するようにモータ18N1を制御するフライトコントローラ100を備える。また、筐体12内には、後述するモータを駆動すると共に、フライトコントローラ100等に電力を供給する電源70を備えている。電源70は、例えば、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、又はリチウムイオン電池等の充放電が可能な二次電池である。筐体12の側面には、後述するアームを挿抜可能に構成されたポート14N1、14N2、14N3、14N4、14N5、14N6、14N7(以下、必要に応じて「ポート14N1~14N7」と略記)が設けられている。ポート14N1~14N7は、筐体12の重心位置から放射状に設けられている。ポートの数は、例えば、7個である。筐体12を俯瞰した位置から見た場合、上記重心位置に対して、ポート14N1は、1時方向から2時方向の間に配置され、ポート14N2は、3時方向を含む所定範囲の方向に配置され、ポート14N3は、4時方向から5時方向の間に配置され、ポート14N4は、6時方向を含む所定範囲の方向に配置され、ポート14N5、7時方向から8時方向の間に配置され、ポート14N6は、9時方向を含む所定範囲の方向に配置され、ポート14N7は、10時方向から11時方向の間に配置されている。ポート14N1~14N7の各々は、フライトコントローラ100及び電源70と電気的に接続されている。
【0024】
フライトコントローラ100は、本開示の技術の「制御装置」の一例である。筐体12は、本開示の技術の「制御筐体」の一例である。
【0025】
図2は、筐体12のポート14N1とアーム22Aとを示した図である。ポート14N1とアーム22Aとの関係は、ポート14N3、14N4、14N5、14N7の各々におけるアーム22Aとの関係と同一なので、代表例としてポート14N1とアーム22Aとを示し、ポート14N3、14N4、14N5、14N7の各々については詳細な説明は省略する。
【0026】
図2に示したように、ポート14N1には、電源70から電力が供給される電力端子72、74と、フライトコントローラ100からモータ18N1に制御信号が伝達される制御端子32、34とを備えている。アーム22Aは、シャフト16N1の一端にモータ18N1を備え、モータ18N1の回転軸にはプロペラ20N1が回転軸と共に回転可能な状態で装着されている。本実施の形態に係る航空機は、モータ18N1の回転に伴って回転するプロペラ20N1により、飛行に資する動力を得る。
【0027】
ポート14N1に挿入されるアーム22Aのシャフト16N1の他端には、電力端子82、84と、制御端子42、44とが設けられている。ポート14N1に設けられた電力端子72、74及び制御端子32、34の各々は、アーム22Aのシャフト16N1の他端がポート14N1に挿入されると、電力端子82、84及び制御端子42、44の各々と接触する位置に配置され、電気的に接続される。その結果、モータ18N1には筐体12内の電源70からの電力が供給されると共に、モータ18N1は、フライトコントローラ100からの制御信号に従って回転することができる。
【0028】
ポート14N1に挿入された、アーム22Aのシャフト16N1の他端は、ポート14N1からの抜けを防止するため、固定部材24で固定される。固定部材24は、例えばボルト等の随時脱着が可能な部材である。
【0029】
アーム22Aは、本開示の技術の「チルト不可能アーム」の一例である。
【0030】
図3は、筐体12のポート14N2とアーム22Bとを示した説明図である。アーム22Bは、ポート14N2及びポート14N6に装着されるが、ポート14N2とアーム22Bとの関係は、ポート14N6とアーム22Bとの関係と同一なので、代表例としてポート14N2とアーム22Bとを示し、ポート14N6については詳細な説明は省略する。また、図2を用いて説明したポート14N1及びアーム22Aと同一の構成については、図2と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0031】
図3に示したように、アーム22Bは、シャフト16N2の一端に、回転軸にプロペラ20N2が装着されたモータ18N1をチルトさせるチルトモータ17N2を備え、シャフト16N2の他端がポート14N2に挿入された状態で、モータ18N1のシャフト16N2に対する角度を変更する。その結果、モータ18N1の回転軸に装着されたプロペラ20N2の回転面のシャフト16N2に対する角度が変化し、航空機の進行方向を変化させることができる。
【0032】
図3に示したように、ポート14N2は、電源70から電力が供給される電力端子72、74と、フライトコントローラ100からモータ18N1の制御信号が伝達される制御端子32、34と、に加えて、フライトコントローラ100からチルトモータ17N2の制御信号が伝達される制御端子36、38を備えている。
【0033】
ポート14N2に挿入されるアーム22Bのシャフト16N2の他端には、電力端子82、84と、制御端子42、44とに加えて、制御端子46、48が設けられている。制御端子36、38の各々は、アーム22Bのシャフト16N2の他端がポート14N2に挿入されると、制御端子46、48の各々と接触する位置に配置され、電気的に接続される。その結果、チルトモータ17N2には電力端子72、74及び電力端子82、84を介して筐体12内の電源70からの電力が供給されると共に、チルトモータ17N2は、フライトコントローラ100から制御端子36、38及び制御端子46、48を介して送信された制御信号に従って回転することができる。
【0034】
ところで、ポート14N2、14N6の各々には、アーム22Bのみならず、アーム22Aも装着可能である。ポート14N2、14N6の各々にアーム22Aを装着した場合、アーム22Aのシャフト16N1の他端の電力端子82、84及び制御端子42、44の各々は、ポート14N2、14N6の各々に設けられた電力端子72、74及び制御端子32、34の各々と電気的に接続される。しかしながら、アーム22Aのシャフト16N1の他端には、アーム22Bのような制御端子46、48が設けられていないので、ポート14N2、14N6の各々の制御端子36、38は、デバイス等が電気的に接続されていない開放状態となる。また、アーム22Bは、チルトモータ用の制御端子36、38を有しないポート14N1、14N3、14N4、14N5、14N7にも装着可能であるが、チルトモータ17N2の制御は行えず、アーム22Aと同様の機能を示すようになる。
【0035】
アーム22Bは、本開示の技術の「チルト可能アーム」の一例である。
【0036】
図4は、本実施の形態に係るフライトコントローラ100の構成の一例を示したブロック図である。図4に示したように、フライトコントローラ100は、コンピュータ50を備えている。コンピュータ50は、入出力(I/O)バス58に、CPU(Central Processing Unit)52、RAM(Random Access Memory)56、ROM(Read Only Memory)54、入出力ポート(I/O)60が接続されている。ROM54は、コンピュータ50を起動させるBIOS(Basic Input / Output System)等の基本的なプログラムが記憶される不揮発性の記憶装置であり、RAM54は、CPU52が記憶装置64から読み出した制御プログラム等を一時的に記憶するための揮発性の記憶装置である。
【0037】
CPU52は、本開示の技術の「制御部」の一例である。
【0038】
I/O60には、記憶装置64、通信インターフェース(I/F)62が接続されている。記憶装置64は、例えば、不揮発メモリで構成され、航空機の制御プログラムが記憶される。
【0039】
記憶装置64は、本開示の技術の「記憶部」の一例である。
【0040】
I/F62は、記憶装置64に記憶された制御プログラムの書き換えに際しても用いられる。具体的には、I/F62は、図示しない遠隔操作装置から送信された、航空機の操縦に係る信号を受信する無線インターフェースに加えて、USB(Universal Serial Bus)等の、PC又はタブレットコンピュータ等との接続が可能な有線インターフェースを含み、PC又はタブレットコンピュータ等から有線又は無線で、新たな制御プログラムをフライトコントローラ100に送信して、記憶装置64に記憶された制御プログラムを書き換える。
【0041】
I/F62は、本開示の技術の「入力部」の一例である。
【0042】
CPU52は、記憶装置64に記憶された制御プログラムに基づいて、I/F62を介して受信した航空機の操縦に係る信号に従って、モータ18N1及びチルトモータ17N2を各々制御する制御信号を生成する。CPU52によって生成された制御信号は、I/O60から制御端子32、34を介してモータ18N1に伝達され、後述する場合には、制御端子36、38を介してチルトモータ17N2に伝達される。
(2個のプロペラで航空機を飛行させる場合)
2個のプロペラで航空機を飛行させる場合を説明する。図5は、筐体12のポート14N2とポート14N6との各々にアーム22Bを装着した場合を示した概略図である。
【0043】
まず、PC又はタブレットコンピュータ等は、有線又は無線で、I/F62を介して、2個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムをフライトコントローラ100に送信する。フライトコントローラ100は、記憶装置64に記憶された制御プログラムを、2個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムに書き換える。
【0044】
また、ユーザは、筐体12のポート14N2とポート14N6との各々にアーム22Bを挿入する。
【0045】
図5に示した場合では、2つのモータ18N1の回転によって飛行する。2つのモータ18N1の回転速度を変化させた場合、航空機の飛行方向を変化させることが可能である。
【0046】
図5に示したアーム22Bは、図3に示したように、シャフト16N2の他端がポート14N2に挿入された状態で、モータ18N1のシャフト16N2に対する角度を変更する制御が可能となっている。その結果、航空機の推進に資するモータ18N1が2つであっても、上昇、下降、及び旋回を行うことが可能となる。
(3個のプロペラで航空機を飛行させる場合)
3個のプロペラで航空機を飛行させる場合を説明する。図6は、筐体12のポート14N2とポート14N6との各々にアーム22Bを装着すると共に、ポート14N4にアーム22Aを装着した場合を示した概略図である。
【0047】
まず、PC又はタブレットコンピュータ等は、有線又は無線で、I/F62を介して、3個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムをフライトコントローラ100に送信する。フライトコントローラ100は、記憶装置64に記憶された制御プログラムを、3個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムに書き換える。
【0048】
また、ユーザは、筐体12のポート14N2とポート14N6との各々にアーム22Bを挿入すると共に、ポート14N4にアーム22Aを挿入する。
【0049】
筐体12のポート14N2とポート14N6との各々にアーム22Bを装着した状態でも、航空機に十分な飛行力を付与できるとしても、より高速又はより大きいペイロードで飛行させたい場合は、ポート14N4にアーム22Aをさらに装着する。その結果、図5に示した場合よりも、航空機をより高速で飛行させることが可能になると共に、航空機のペイロードを図5に示した場合よりも大きくすることが可能となる。
(4個のプロペラで航空機を飛行させる場合)
4個のプロペラで航空機を飛行させる場合を説明する。図7は、ポート14N1、14N3、14N5、14N7の各々にアーム22Aを装着した場合を示した概略図である。
【0050】
まず、PC又はタブレットコンピュータ等は、有線又は無線で、I/F62を介して、4個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムをフライトコントローラ100に送信する。フライトコントローラ100は、記憶装置64に記憶された制御プログラムを、4個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムに書き換える。
【0051】
また、ユーザは、筐体12のポート14N1、14N3、14N5、14N7の各々にアーム22Aを挿入する。
【0052】
図7に示した状態で、本実施の形態に係る航空機は、いわゆるクアッドコプタの態様を示し、4つのモータ18N1の各々の回転速度を制御することにより、航空機の上昇、下降、及び旋回を行う。
【0053】
推進力を4つのモータ18N1で得ることにより、図6に示した場合よりも、航空機をより高速で飛行させることが可能になると共に、航空機のペイロードを図6に示した場合よりも大きくすることが可能となる。
(6個のプロペラで航空機を飛行させる場合)
6個のプロペラで航空機を飛行させる場合を説明する。図8は、ポート14N1、14N2、14N3、14N5、14N6、14N7の各々にアーム22Aを装着した場合を示した概略図である。
【0054】
まず、PC又はタブレットコンピュータ等は、有線又は無線で、I/F62を介して、6個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムをフライトコントローラ100に送信する。フライトコントローラ100は、記憶装置64に記憶された制御プログラムを、6個のプロペラで航空機を飛行させるための制御プログラムに書き換える。
【0055】
また、ユーザは、筐体12のポート14N1、14N2、14N3、14N5、14N6、14N7の各々にアーム22Aを挿入する。
【0056】
図8に示した状態で、本実施の形態に係る航空機は、いわゆるヘキサコプタの態様を示し、6つのモータ18N1の各々の回転速度を制御することにより、航空機の上昇、下降、及び旋回を行う。
【0057】
推進力を6つのモータ18N1で得ることにより、図7に示した場合よりも、航空機をより高速で飛行させることが可能になると共に、航空機のペイロードを図7に示した場合よりも大きくすることが可能となる。
【0058】
ポート14N2、14N6には、チルトモータ17N2を備えたアーム22Bを装着可能だが、本実施の形態に係る航空機をヘキサコプタとして飛行させる制御プログラムは、前述のように、6つのモータ18N1の各々の回転速度を制御することにより、航空機の上昇、下降、及び旋回を行うことを前提としている。従って、ポート14N2、14N6には、チルトモータ17N2を備えたアーム22Bを装着しても、チルトモータ17N2の動作は制御されず、アーム22Bは、アーム22Aと同様に、モータ18N1の回転速度を制御することにより、航空機の上昇、下降、及び旋回を行うようになる。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態に係る航空機は、飛行に必要なプロペラを適宜脱着できる。より詳細には、本実施の形態の航空機は、航続距離、滞空時間、速度、又はペイロードに応じて、ポート14N1~14N7に接続するアーム22A、22Bの本数を変更することができる。
【0060】
また、本実施の形態に係る航空機は、駆動されないプロペラは、適宜取り外せるので、重量を軽減できると共に、余計な空気抵抗を生じさせて航空機の飛行特性を悪化させるおそれを軽減できる。
【0061】
本実施の形態に係る航空機は、筐体12に電源70の容量には上限があるので、ポート14N1~14N7に接続するアーム22A、22Bを2本、又は3本のように少なくすることにより、省電力を図り、航空機の航続距離、及び滞空時間を確保することができる。逆に、航空機の速度、又はペイロードを優先的に確保したい場合は、ポート14N1~14N7に接続するアーム22A、22Bを4本にしたクアッドコプタの態様で、又はポート14N1~14N7に接続するアーム22A、22Bを6本にしたヘキサコプタの態様で、各々運用することができる。このように、本実施の形態に係る航空機は、ポート14N1~14N7に接続するアーム22A、22Bの本数を変更することにより、飛行の目的に柔軟に対処することができる。その結果、1つの筐体12で、空中からの監視活動、物資の運搬、又は農薬散布等の多用途で活用可能なように、飛行に必要なプロペラを備えるアームを適宜挿入された状態で飛行することができる航空機を提供できる。
【0062】
以上説明した第1の実施の形態に係る航空機は、飛行の目的に応じてアームをポートに挿入すると共に、ポート14N1~14N7の内のアームの他端が挿入されたポートのパターンに応じた制御プログラムを記憶装置64に上書きしている。本開示の技術はこれに限定されない。例えば、筐体12を、フライトコントローラを取り外し可能に、構成する。また、ポート14N1~14N7の内のアームの他端が挿入されるポートのパターンに応じた制御プログラムを記憶する記憶装置を備えるフライトコントローラを、各パターンについて備える。ユーザは、飛行の目的に応じてアームをポートに挿入すると共に、ポート14N1~14N7の内のアームの他端が挿入されたポートのパターンに応じた制御プログラムを記憶する記憶装置を備えるフライトコントローラを筐体12に備え付ける。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る航空機の筐体12及びアーム22A、22Bの構成は、第1の実施の形態と同一なので、詳細な説明は省略する。
【0063】
第1の実施の形態では、2個、3個、4個、又は6個のプロペラで航空機を飛行させる場合、プロペラの個数に応じた制御プログラムをフライトコントローラ100に送信し、記憶装置64に既に記憶された制御プログラムを、新たな制御プログラムに書き換える。
【0064】
これに対し、第2の実施の形態では、ポート14N1~14N7の内のアームの他端が挿入されたポートのパターンに応じた各制御プログラムを記憶装置64に予め記憶しておき、ポート14N1~14N7の内のアームの他端が挿入されたポートのパターンを検出し、検出したパターンに応じた制御プログラムで、航空機を飛行させる。
【0065】
図9は、本実施の形態に係る航空機の制御プログラムの起動に係る処理の一例を示したフローチャートである。図9に示した処理は、例えば、筐体12の電源スイッチがオンになるとフライトコントローラ100によって開始される。本実施の形態では、飛行に必要なプロペラを備えるアームを挿入するパターンは、上記のように、2本(図5参照)、3本(図6参照)、4本(図7参照)、又は6本(図8参照)の4パターンである。
【0066】
ステップ100では、フライトコントローラ100は、ポート14N1~14N7のいずれかにアーム22A又はアーム22Bが接続されたことを検出する。接続の検出は、例えば、アーム22A又はアーム22Bがポート14N1~14N7のいずれかに挿入されると、アーム22A又はアーム22Bの電力端子82、84及び制御端子42、44の各々は、ポート14N1~14N7に各々設けられた電力端子72、74及び制御端子32、34の各々と電気的に接続される。かかる接続により、アーム22A又はアーム22Bが各々備えるモータ18N1の制御回路(図示せず)に電力が供給され、制御端子42、44を介してフライトコントローラ100から発信された信号に応答可能な状態となる。フライトコントローラ100は、モータ18N1の制御回路からの応答信号の有無に基づいてポート14N1~14N7へのアーム22A又はアーム22Bの接続を検出する。
【0067】
ステップ102では、フライトコントローラ100は、ポート14N2(第2ポート)とポート14N6(第6ポート)とにアーム22A又はアーム22Bが接続されたか否かを判定する。ステップ102で、ポート14N2とポート14N6とにアーム22A又はアーム22Bが接続された場合には、本起動に係る処理は、ステップ104に移行し、ポート14N2とポート14N6とにアーム22A又はアーム22Bが接続されていない場合には、本起動に係る処理は、ステップ114に移行する。
【0068】
ステップ104では、フライトコントローラ100は、ポート14N4(第4ポート)にアーム22A又はアーム22Bが接続されたか否かを判定する。ステップ104で、ポート14N4にアーム22A又はアーム22Bが接続されたと判定した場合には、本起動に係る処理は、ステップ106に移行し、ポート14N4にアーム22A又はアーム22Bが接続されていないと判定した場合には、本起動に係る処理は、ステップ108に移行する。
【0069】
ステップ106では、フライトコントローラ100は、図6に示したような、アーム22Bがポート14N2、14N6に接続されると共に、アーム22Aがポート14N4に接続された態様の航空機を制御するための3本用プログラムを記憶装置64から読み出し、当該プログラムを起動して処理を終了する。
【0070】
ステップ104で、ポート14N4にアーム22A又はアーム22Bが接続されていないと判定した場合は、ステップ108で、フライトコントローラ100は、ポート14N1(第1ポート)、ポート14N3(第3ポート)、ポート14N5(第5ポート)、及びポート14N7(第7ポート)の各々にアーム22A又はアーム22Bが接続されたか否かを判定する。ステップ108で、ポート14N1、ポート14N3、ポート14N5、及びポート14N7の各々にアーム22A又はアーム22Bが接続されたと判定した場合には、本起動に係る処理は、ステップ110に移行する。ステップ108で、ポート14N1、ポート14N3、ポート14N5、及びポート14N7にアーム22A又はアーム22Bが接続されていないと判定した場合には、本起動に係る処理は、ステップ112に移行する。
【0071】
ステップ110では、フライトコントローラ100は、図8に示したような、いわゆるヘキサコプタの態様の航空機を制御するための6本用プログラムを記憶装置64から読み出し、当該プログラムを起動して処理を終了する。
【0072】
ステップ112では、フライトコントローラ100は、図5に示す態様の航空機を制御するための2本用プログラムを記憶装置64から読み出し、当該プログラムを起動して処理を終了する。
【0073】
ステップ102で、ポート14N2とポート14N6とにアーム22A又はアーム22Bが接続されていないと判定した場合は、ステップ114で、フライトコントローラ100は、図7に示したような、いわゆるクアッドコプタの態様の航空機を制御するための4本用プログラムを記憶装置64から読み出し、当該プログラムを起動して処理を終了する。
【0074】
ポート14N1~14N7に接続するアーム22A、22Bの本数が異なれば、航空機の制御プログラムも異なってくるが、本実施の形態では、ポート14N1~14N7へのアーム22A、22Bの接続を検出し、検出されたポート14N1~14N7とアーム22A、22Bとの接続のパターンに応じた制御プログラムを起動することができる。よって、各パターンに応じた制御プログラムをその都度インストールし、記憶装置64に制御プログラムを書き換えること排除することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る航空機は、筐体12は、第1の実施の形態と同一なので、詳細な説明は省略する。本実施の形態に係る航空機は、筐体12のポート14N2、14N6の各々に、一端と他端との間に固定翼が形成されたシャフト16N3Rを有するアーム22CRが接続される点で、第1の実施の形態に係る航空機と相違する。シャフト16N3Rは、固定翼、即ち、前後方向の断面が翼断面となるように、形成されている。
【0075】
図10は、本実施の形態に係るアーム22CRの一例を示した概略図である。図10に示したアーム22CRは、固定翼を備えたシャフト16N3R、回転軸にプロペラ20N2が装着されたモータ18N1をチルトさせるチルトモータ17N3を備える点で、第1の実施の形態のアーム22Bと相違するが、他の構成はアーム22Bと同一なので、同一な構成については第1の実施の形態と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0076】
図11は、筐体12の、ポート14N2にアーム22CR、ポート14N6にアーム22CLが各々接続された場合の概略図である。アーム22CLは、アーム22CRのシャフト16N3Rと鏡像を呈するシャフト16N3Lを備える点で相違するが、他の構成はアーム22CRと同一なので、同一な構成についてはアーム22CRと同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0077】
図11に示したように、本実施の形態に係る航空機は、固定翼を備えたシャフト16N3R、16N3Lにより、揚力を得ることができる。その結果、航空機の航続距離、滞空時間、及び速度を、翼断面を有しないシャフト16N2を備えた第1の実施の形態に係る航空機よりも改善できる。
【0078】
以上説明した各実施の形態では、3個のプロペラで航空機を飛行させる場合、筐体12のポート14N2とポート14N6との各々にアーム22Bを挿入すると共に、ポート14N4にアーム22Aを挿入している。本開示の技術はこれに限定されない。筐体12のポート14N1、14N4、14N7の各々にアーム22Aを挿入してもよい。
【0079】
また、4個のプロペラで航空機を飛行させる場合、筐体12のポート14N1、14N3、14N5、14N7の各々にアーム22Aを挿入している。本開示の技術はこれに限定されない。第1に、ポート14N1、14N2、14N6、14N7の各々にアーム22Aを挿入したり、第2に、ポート14N2、14N3、14N5、14N6の各々にアーム22Aを挿入したり、する。
【0080】
更に、全てのポートにアームを挿入してもよい。例えば、第1に、ポート14N1~14N7の各々にアーム22Aを挿入したり、第2に、ポート14N1、14N3、14N4、14N5、14N7の各々にアーム22Aを挿入し且つ14N2、14N6の各々にアーム22Bを挿入したり、する。
【0081】
以上説明した第1の実施の形態~第3の実施の形態はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要な構成を削除したり、新たな構成を追加したり、不要な処理ステップを削除したり、新たな処理ステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0082】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的にかつ個々に記載された場合と同様に、本明細書中に参照により取り込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11