(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】マルチゾーンリフレクタ付きカットオフ照明モジュール
(51)【国際特許分類】
F21S 41/33 20180101AFI20240909BHJP
F21S 41/16 20180101ALI20240909BHJP
F21S 41/147 20180101ALI20240909BHJP
F21W 102/155 20180101ALN20240909BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240909BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20240909BHJP
【FI】
F21S41/33
F21S41/16
F21S41/147
F21W102:155
F21Y115:10
F21Y115:30
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019101226
(22)【出願日】2019-05-30
【審査請求日】2022-05-17
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100202429
【氏名又は名称】石原 信人
(72)【発明者】
【氏名】シルバン、ジロー
(72)【発明者】
【氏名】ブレーズ、ジャル
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-059675(JP,A)
【文献】特開2016-062668(JP,A)
【文献】特開2012-227103(JP,A)
【文献】特開2011-171121(JP,A)
【文献】特開2012-224317(JP,A)
【文献】特開2009-277482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/00
F21W 102/155
F21Y 115/10
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ほぼ平面の照明面を有し、前記平面に垂直な放射軸に沿って光を放射する、半導体の光源と、
前記光源の少なくとも1つから放射された光を反射し、光軸に沿ってカットオフ光ビームを形成する反射面であって、
前記光軸と前記放射軸と、に交差
し、前記光軸が水平方向における中心付近を縦断する、中央領域と、
前記中央領域に対して
両側に少なくとも1つずつ隣接する
横領域と、
を備え、
前記中央領域又は前記中央領域に対して隣接する
横領域は、前記カットオフ光ビームを形成する特定の発光像を形成する、反射面と、
を備え、
前記中央領域及び横領域は、それぞれの領域が前記光軸の方向に亘って一体として形成される1つの反射面を構成され、かつ、それぞれ2つの隣接する領域の境界が前記光軸の方向に亘って前記反射面を縦断するように構成され、
前記横領域は、水平カットオフ発光像を形成し、
前記光源は、平面の照射面に放射端部を備え、
前記端部は前記平面の照射面の長辺方向の端部であり、前記端部
を形成する線分が前記光軸及び前記放射軸に対する垂直方向と角度αを形成し、前記角度αは、15°より大きく、45°以下である、
自動車の照明モジュール。
【請求項2】
前記中央領域は、傾斜したカットオフ発光像を形成する、
請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
前記中央領域は、水平下に、他の前記発光像よりも広範囲の拡散発光像を形成する、
請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
前記水平カットオフ発光像を形成する前記横領域は、前記中央領域に隣接する第1の横領域であり、前記横領域は、前記光軸に対し
て隣接する第1の横領域の逆側において前記中央領域に隣接する第2の横領域を備え、前記隣接する第2の横領域は傾斜したカットオフ発光像を形成する、
請求項
3に記載のモジュール。
【請求項5】
前記傾斜したカットオフ発光像は、角度αに対する水平方向に対して傾斜を有する、
請求項2又は請求項
4に記載のモジュール。
【請求項6】
前記傾斜したカットオフ発光像は、角度αとは異なる、水平方向に対する傾斜βを有する、
請求項2又は請求項
4に記載のモジュール。
【請求項7】
前記横領域はさらに、前記中央領域に隣接する前記横領域のうち少なくとも1つに隣接する少なくとも1つの追加横領域を備える、
請求項1から請求項
6のいずれかに記載のモジュール。
【請求項8】
少なくとも1つの追加横領域は、水平下に、他の前記発光像よりも広範囲の拡散発光像を形成する、
請求項
7に記載のモジュール。
【請求項9】
少なくとも1つの前記追加横領域は、水平カットオフ発光像を形成する前記横領域に対応する、
請求項
7に記載のモジュール。
【請求項10】
前記中央領域は、前記横領域に隣接する長手方向端部を有し、前記端部は、光軸に対して角度γで傾斜している、
請求項1から請求項
9のいずれかに記載のモジュール。
【請求項11】
前記角度γは、10°以上及び/又は20°未満である、
請求項
10に記載のモジュール。
【請求項12】
前記反射面は、放物面である、
請求項1から請求項
11のいずれかに記載のモジュール。
【請求項13】
開口部と、
前記開口部を覆う外側レンズと、
少なくとも1つの照明モジュールと、
を形成する筐体を備え、
前記少なくとも1つの照明モジュールは、請求項1から請求項
12のいずれかに記載のモジュールである、
ヘッドランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明の分野に監視、より詳細異は自動車用の照明に関する。
【背景技術】
【0002】
公開された特許文献EP2,309,172A1は、「ロービーム」(フランス語では"code")として一般に知られている照明機能に対応する水平カットオフ光線を生成する照明モジュールを備える自動車用ヘッドランプを開示している。この目的のために、モジュールは、光源から放射された光から、反射面へと向かって光ビームを形成するために重ね合わされた異なる特定の発光像を形成するように適合された複数の領域を含むパラボラタイプの反射面を備える。この目的のために、光源の光軸と発光軸とが交差する中央領域は水平カットオフ発光像を形成するように構成され、中央領域に隣接する側方領域は、斜めカットオフ発光像を形成する。横方向領域に隣接する横方向領域それ自体が、それらの部分に関して中央領域に隣接していることは、カットオフ像よりも広い拡散発光像を形成する。このような構成により、1つのモジュール、より具体的には、1つの光源と1つの反射面のみで複数の特定の発光像を形成することが可能となる。これは、コンパクトさという利点を有する。しかしながら、この構成は、水平カットオフ発光像を形成することができるようにするために狭い中央領域に特定の幾何学的制約を課し、それは、次に隣接する側方領域に対して大きな曲率半径の変動を課す。さらに、斜めカットオフ発光像内の斜めカットオフの鮮明さは、本質的にはカットオフの傾斜が反射面の側方領域の特定の構成よって、横断面の曲率半径と同等の縦断面の曲率半径のレベルで生じるという点で、不十分であると判明することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上述した従来技術のこれらの欠点の少なくとも1つを軽減することである。より具体的には、本発明の目的は、コンパクトでありながら生成される発光像に関してより高い柔軟性を提供する水平カットオフ光線を形成するように適合された証明モジュールを提案することである。さらにより具体的には、本発明の目的は、鋭い斜めのキンクを有する水平カットオフ光ビームを形成するように適合された証明モジュールを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、
ほぼ平面の照明面を有し、この平面に垂直な放射軸に沿って光を放射する、半導体光源と、
光源の少なくとも1つから放射された光を反射し、光軸に沿ってカットオフ光ビームを形成し、
光軸と放射軸とに交差する中央領域と、
中央領域に対して隣接する少なくとも1つの領域と、
を備え、
領域は、カットオフ光ビームを形成する特定の発光像を形成し、少なくとも1つの横領域は、水平カットオフ発光像を形成する、反射面と、
を備える自動車の照明モジュールである。
【0005】
照明面の放射軸は、有利には、光軸に対して垂直である。
【0006】
光源は、有利には、放射面の平面内に、光軸を横断する少なくとも1つの好ましくはほぼ直線状の放出端部を備える。反射面が光源の下にある場合には、前面に、又は、光源の上に反射面がある場合には、背面に、存在する放射端部により、光ビームの水平及び/又は斜めカットオフを生成できる。
【0007】
本発明の有利な実施形態によれば、中央領域は、傾斜したカットオフ発光像を形成する。
【0008】
本発明の有利な実施形態によれば、横領域は、水平カットオフ発光像を形成する横領域は、中央領域に隣接し、光軸に対して領域の片側又は両側にある。
【0009】
本発明の有利な実施形態によれば、中央領域は、水平下に、他の発光像よりも広範囲の拡散発光像を形成する。
【0010】
本発明の有利な実施形態によれば、水平カットオフ発光像を形成する横領域は、中央領域に対して第1の隣接する横領域であり、横領域は、光軸に対して第1の隣接する横領域の逆側において中央領域に隣接する第2の横領域を備え、隣接する第2の横領域は傾斜したカットオフ発光像を形成する。
【0011】
本発明の有利な実施形態によれば、光源は、放射面に放射端部を備え、端部が光軸及び放射軸に対する垂直方向と角度αを形成する。
【0012】
本発明の有利な実施形態によれば、角度αは、10°以上及び/又は45°以下であり、望ましくは、15°以上及び/又は35°以下である。
【0013】
本発明の有利な実施形態によれば、傾斜したカットオフ発光像は、角度αに対する水平方向に対して傾斜を有する。
【0014】
本発明の有利な実施形態によれば、傾斜したカットオフ発光像は、角度αとは異なる、水平方向に対する傾斜βを有する。
【0015】
本発明の有利な実施形態によれば、横領域はさらに、中央領域に隣接する横領域のうち少なくとも1つに隣接する少なくとも1の追加横領域を備える。
【0016】
本発明の有利な実施形態によれば、少なくとも1つの追加横領域は、水平下に、他の発光像よりも広範囲の拡散発光像を形成する。
【0017】
本発明の有利な実施形態によれば、少なくとも1つの追加横領域は、水平カットオフ発光像を形成する横領域に対応する。
【0018】
本発明の有利な実施形態によれば、中央領域は、横領域に隣接する長手方向端部を有し、この端部は、光軸に対して角度γで傾斜している。
【0019】
本発明の有利な実施形態によれば、角度γは、5°以上及び/又は20°未満である。角度γは、有利には、10°以上である。
【0020】
本発明の有利な実施形態によれば、反射面は放物面である。
【0021】
本発明のもう一つの目的は、開口部と、開口部を覆う外側レンズと、少なくとも1つの照明モジュールと、を形成する筐体を備え、少なくとも1つの照明モジュールは、本発明に係る照明モジュールである、ヘッドランプである。
【0022】
本発明の供給は、より大きな表面を使用して光ビームに水平カットオフを生じさせ、したがってカットオフのレベル及びその直下において光線を集中することを可能とする点において有益である。また、光源の傾きに応じて、照明モジュールの製造公差、反射面に関係する領域の変形に対するカットオフの感度が低くなるため、特に、シャープでロバストなカットオフの生成を可能とする。それらはまた、特に、水平カットオフ発光像、斜めカットオフ発光像及び拡散発光像を生成するために、領域の配置に関して、より自由にすることができる。
【0023】
本発明の他の特徴と有利な点は、記載と以下の図面の援助により、よりよく理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明による照明モジュールを備える自動車用のヘッドランプの概略断面図。
【
図2】
図1のヘッドランプの照明モジュールの反射面及び光源の斜視図。
【
図3】本発明の第1実施形態における
図2の反射面及び光源の上方からの概略図。
【
図4】
図3からの反射面の様々な領域により生成された発光像の水平軸及び鉛直軸上の概略図。
【
図5】本発明の第2実施形態における反射面と光源の上方からの概略図。
【
図6】
図5からの反射面の様々な領域により生成された発光像の水平軸及び鉛直軸上の概略図。
【
図7】本発明の第3実施形態における反射面及び光源の上方からの概略図。
【
図8】
図7からの反射面の様々な領域により生成された発光像の水平軸及び鉛直軸上の概略図。
【
図9】本発明の第4実施形態における反射面及び光軸の上方からの概略図。
【
図10】
図9からの反射面の様々な領域により生成された発光像の水平軸及び鉛直軸上の概略図。
【
図11】本発明の第5実施形態における反射面及び光軸の上方からの概略図。
【
図12】
図11からの反射面の様々な領域により生成された発光像の水平軸及び鉛直軸上の概略図。
【
図13】本発明の第6実施形態における反射面及び光軸の上方からの概略図。
【
図14】
図13からの反射面の様々な領域により生成された発光像の水平軸及び鉛直軸上の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本発明におる照明モジュール備える、本発明の任意の実施形態に係る自動車用のヘッドランプを示す。
【0026】
図1は、外側レンズ6により覆われた開口部を形成するハウジング4を本質的に備える自動車用ヘッドランプ2を示す。ヘッドランプ2のハウジング4は、一般に「ロービーム」(フランス語では"code")と呼ばれる光ビームに対応する斜めの部分を任意で有する水平カットオフ光ビームを形成するような照明モジュール8を含む。照明モジュール8は、本質的にサポート10、光源12及び反射面14を備える。後者は有利には、パラボラタイプ、すなわち一般的に言えば、1つの焦点のみを有する表面、すなわち、この収束領域のレベルに配置された光源により放射された光線が表面での反射後に遠くの距離に投射されるような光線の収束領域である。遠くの距離に投影されると言うことは、これらの光線がリフレクタの寸法の10倍未満に位置する領域に向かっては収束しないことを意味する。言い換えると、反射光線は収束領域に向かって収束しないか、又は、収束する場合にはその収束領域はリフレクタの寸法の10倍以上の距離に位置する。したがって、パラボラタイプの面は、放物線の部分を含んでも含んでいなくてもよい。この種の表面を有するリフレクタは、一般的に単独で光ビームを生成するために使用される。
図1から分かるように、反射面14は、光源12により放射された光線が光軸16に沿って反射するように構成されている。
【0027】
また
図1を参照することにより、ヘッドランプは、この例では照明モジュール8の下に配置され、特に、「ハイビーム」(フランス語では"route")と一般的に呼ばれるカットオフのない光ビームを形成するように構成された、もう1つの照明モジュールを備えていてもよい。
【0028】
図2は、
図1のヘッドランプの照明モジュールの反射面及び光源を斜視図で示す。これは、全ての実施形態に適用され、第6実施形態では、この図の説明において表された角度αは、0に等しいことが理解されよう。
【0029】
図2は、
図1のヘッドランプの照明モジュールの反射面14及び光源12を斜視図で示している。反射面14は、本質的には縦方向に、すなわち、光軸16に沿って延伸し、横方向に並んで配置された複数の領域14.1~14.5に分割されていることが分かる。一般的に言えば、これらの様々な領域は、同じ光源12から、重ね合わされると光ビームを形成する異なる発光像を形成するように構成される。この目的のために、これらの領域は、有利には、概して放物線上ではあるが、それらが形成しなければならない発光像の関数として円形の放物線状表面部分に対して変形するという点で、特定の表面を有する。
【0030】
光源12は、半導体光源であり、前端部12.1と後端部12.2とを有するほぼ平面の照明面を有する。前端部12.1は、有利には直線的であり、反射面14とともに光ビームの水平方向のカットオフを形成する。照明面は、有利には一般的に長方形であり、前端部12.1及び後端部12.2に平行な主軸12.3を有する。光源12は、その主軸12.3が光軸16に垂直な方向18と角度αを形成するように傾斜していることが分かる。照明モジュールが
図1に示されるように装着位置にある場合、この方向18と光源12の主軸12.3は、有利にはこの水平面内にある。角度αは、10°以上及び/又は45°以下であってもよい。この場合、15°程度である。
図2に(及び
図3にも)示される角度αは、説明を明確にするために誇張されている。
【0031】
【0032】
図3及び
図4は、反射面14の様々な領域14.1-14.5の機能をいくらか概略的に示す。この目的のために、
図3の領域内のハッチングと、
図4の発光像内のハッチングは、対応しており、すなわち、1つのタイプのハッチングにより覆われた1又は複数の領域は、同じタイプのハッチングにより表される発光像を形成する。
【0033】
中心領域14.1は、光源12の光軸16と放射軸12.4と交差し、その軸は、光源の照明面の平面に垂直である。この領域は、
図4の斜めカットオフ発光画像20.1を形成する。この場合、光源12の傾斜角αは、斜めカットオフの傾斜角に対応する。次に、光源12の前方放出端部12.1は、斜めカットオフを形成する。この目的のために、中央領域14.1は、有利には、放物線型の表面の部分であり、垂直及び水平により集中した像を形成するように幾分変形し、横方向にもオフセットしている。そのような表面部分音適用は、上述の動作条件が既知であれば、特に市販のデジタルな手段により当業者によって生成されうる。
【0034】
中央領域14.1に隣接し、光軸16の両サイドにある横領域14.2、14.3は、水平カットオフ発光像20.2を形成するように構成される。これは、水平軸Hのすぐ下に位置する水平カットオフ端部を有する、垂直方向に集中し、水平方向に拡張された像である。続けて、これらの隣接横領域14.2、14.3は、特に、円形の放物面に対して、特に垂直に反射光線を集中するように変形される。それらはまた、光ビーム20のカットオフ端部に対応する水平端部の像を形成するために、前方放出端部12.1の傾斜αを補正しなければならない。
【0035】
隣接横領域14.2、14.3に隣接する横領域14.4、14.5は、水平軸Hの下に位置する拡散像20.3を形成するように構成された部分である。
【0036】
この反射面の機能領域の配置は、したがって、より広い領域を使用して水平カットオフを形成し、この像をより明るくすることを可能とする。また、光源の傾斜は、より鋭い斜めカットオフを生成することを可能とする。
【0037】
図5及び
図6は、本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態の符号は、同一又は対応する要素を指定するために使用されるが、それらの番号は100増加する。第1実施形態の文脈におけるこれらの要素の説明を参照されたい。
【0038】
図5の反射面114の構成は、第1実施形態の
図3の構成と同様である。反射面114は、しかしながら、中央領域114.1が異なる形状の斜めカットオフを有する、すなわち、光源112の傾斜角αと潜在的に異なる角度βで傾斜した平行四辺形の像120.1を形成するように構成されるという点において、反射面14(
図3)とは区別される。このように形成された発光像120は、したがって、V字形状のカットオフを有する第1実施形態の発光像(
図4)とは対象的に、Z字形状のカットオフを有する。
【0039】
図7及び
図8は、本発明の第3実施形態を示す。第1実施形態の符号は、同一又は対応する要素を示すために使用されるが、それらの番号は200増加する。第1実施形態の文脈におけるこれらの要素の説明も参照されたい。
【0040】
図7において、参照面214は、中央領域214.1が光軸216に対して5°以上及び/又は20°以下、有利には、10°以上の角度の角度γで傾斜しているという点で、第1実施形態の反射面14(
図3)から本質的に区別される。隣接横領域214.2、214.3と、中央領域214.1は、したがって、角度γで傾斜している。
【0041】
図8において生成されうる全体的な発光像220は、第1実施形態に関連する
図4と同様である。
【0042】
図7及び
図8の構成は、横方向及び縦方向に区別される方法で光を集めることにより、斜めカットオフ及び水平カットオフの発光像を均質化するという点で有利になりうる。この構成は、熱硬化性プラスチックなどの反射材の場合には有利であり、反射処理の前にワニスを塗布する必要がある。
【0043】
図9及び
図10は、本発明の第4実施形態を示す。第1実施形態の符号は、同一又は対応する要素を示すために使用されるが、それらの番号は300増加する。第1実施形態の文脈におけるこれらの要素の説明も参照されたい。
【0044】
図9及び
図10において、反射面314は、中央領域314.1が拡散した発光像320.3を形成し、隣接領域314.2、314.3のうち一方、例えば、領域314.2が水平カットオフ発光像320.2を形成し、他の隣接横領域314.3が斜めカットオフ発光像320.1を形成する、という点において、第1実施形態(
図3)の反射面14と区別される。他とは異なる機能を有する追加横領域は、したがって、存在しない。この構成において、中央領域314.1及び隣接横領域314.2、314.3は、前述の実施形態よりも広くなり得る。
【0045】
図5及び
図6における第2実施形態と同様に、斜めカットオフ発光像320.1は、水平カットオフ発光像320.2とともにZ字形状の水平カットオフを形成するように、平行四辺形の一般的な形状を有する。カットオフの傾斜角βは、光源312の傾斜角αよりも有利に大きい。
【0046】
図11及び
図12は、本発明の第5実施形態を示す。第1実施形態の符号は、同一又は対応する要素を示すために使用されるが、それらの番号は400増加する。第1実施形態の文脈におけるこれらの要素の説明も参照されたい。
【0047】
図11及び
図12において、反射面414は、隣接する横領域と追加横領域が入れ替わっている点において、第1実施形態(
図3)の反射面14とは本質的に区別される。より正確には、中央領域414.1に隣接横領域414.2、414.3は、拡散発光像420.3を形成し、中央領域414.1に隣接横領域414.2、414.3に隣接する追加横領域414.4、414.5は、水平カットオフ発光像420.2を形成する。
【0048】
図5及び
図6における第2実施形態、
図9及び
図10における第4実施形態と同様に、斜めカットオフ発光像420.1は、水平カットオフ発光像420.2とともにZ字形状の水平カットオフを形成するように、平行四辺形の一般的な形状を有する。ここにおけるカットオフの傾斜角αは、しかしながら、光源412の傾斜角αに対応する。
【0049】
図13及び
図14は、本発明の第6実施形態を示す。第1実施形態の符号は、同一又は対応する要素を示すために使用されるが、それらの番号は500増加する。第1実施形態の文脈におけるこれらの要素の説明も参照されたい。
【0050】
図13及び
図14を参照すると、反射面514は、斜めカットオフ発光像を形成する領域を備えないという点において、第1実施形態(
図3)の反射面14と本質的に区別される。より正確には、反射面514は、水平カットオフ発光像520.2を形成する中央領域514.1と2つの隣接横領域514.2、514.3、及び、拡散発光像520.3を形成する、中央領域514.1に隣接する横領域513.2、514.3に隣接する2つの追加横領域を備える。斜めカットオフが存在しないことを考えると、光源520は、有利には、傾斜していない。
【0051】
図14を参照すると、全発光像520は、水平カットオフを含み、斜めカットオフを含まないことが分かる。
【0052】
上述の様々な構成は、特に、光源の種類と反射面に利用可能な空間の関数として、カットオフ光ビームの生成の柔軟性の利点を示している。反射面は、したがって、特にその複雑さと様々な領域間の接続を最適化するために、様々な方法で構成することが可能である。上述の様々な構成は網羅的ではなく、他の構成が想定されてもよい。