(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】太陽電池モジュールの保守作業方法
(51)【国際特許分類】
E06C 1/39 20060101AFI20240909BHJP
H02S 20/10 20140101ALI20240909BHJP
E04D 15/00 20060101ALI20240909BHJP
E04D 13/18 20180101ALI20240909BHJP
【FI】
E06C1/39 A ETD
H02S20/10 E
E04D15/00 V
E04D13/18
(21)【出願番号】P 2020109689
(22)【出願日】2020-06-25
【審査請求日】2023-03-10
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】米谷 武志
(72)【発明者】
【氏名】安延 満秋
【審査官】櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-001560(JP,A)
【文献】特開2015-203232(JP,A)
【文献】特開2019-085697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06C1/39
E04D13/18
15/00-15/07
E04G1/00-7/34
21/16
27/00
H02S20/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保守作業者が乗る部分である踏み台本体部と、
前記踏み台本体部に設けられている脚部と、
を備え、前記踏み台本体部の周囲にクッション材を備える太陽電池モジュールの保守作業用踏み台を使用する太陽電池モジュールの保守作業方法であって、
架台に取り付けられている太陽電池モジュール上に前記踏み台を乗せる乗せ工程と、
前記太陽電池モジュール上に乗せた踏み台を前記太陽電池モジュール上において移動させる移動工程と、
前記脚部を前記架台に設けられている溝に嵌め込んで前記踏み台を前記太陽電池モジュール上に設置する設置工程と、
前記太陽電池モジュール上に設置された前記踏み台の前記踏み台本体部上に乗って、前記太陽電池モジュールの保守作業を行う保守作業工程と、
を含み、
前記移動工程では、前記クッション材を前記太陽電池モジュール上に接触させた状態で前記踏み台を移動させる太陽電池モジュールの保守作業方法。
【請求項2】
前記太陽電池モジュール上に設置された前記踏み台の前記脚部を前記溝に沿ってスライドさせることで、前記踏み台を前記太陽電池モジュール上において移動させる設置後移動工程をさらに含む請求項
1に記載の太陽電池モジュールの保守作業方法。
【請求項3】
少なくとも2つの前記踏み台を使用するものであって、
一方の前記踏み台を前記太陽電池モジュール上に設置する第1設置工程と、
前記太陽電池モジュール上に設置された一方の前記踏み台に乗った状態で、他方の前記踏み台を前記太陽電池モジュール上に設置する第2設置工程と、
を含む請求項
1または
2に記載の太陽電池モジュールの保守作業方法。
【請求項4】
前記太陽電池モジュール上に設置された他方の前記踏み台に乗った状態で、前記太陽電池モジュール上に設置されている一方の前記踏み台を前記太陽電池モジュール上の他の位置に設置する第3設置工程をさらに含む請求項
3に記載の太陽電池モジュールの保守作業方法。
【請求項5】
前記第2設置工程および前記第3設置工程を交互に繰り返す請求項
4に記載の太陽電池モジュールの保守作業方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、保守作業用踏み台を使用する太陽電池モジュールの保守作業方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池モジュールは、屋外に設けられた架台上に取り付けられた構成となっている。ところで、太陽電池モジュールの表面は、透光性を確保する必要があることから、例えばガラスなどで構成されている。従って、保守作業者は、太陽電池モジュールの表面に直接的に乗ることができない。そのため、保守作業の現場においては、太陽電池モジュール上に踏み台を設置して、その踏み台の上に保守作業者が乗って太陽電池モジュールの保守作業を行うようにしている。
【0003】
この種の踏み台に関する構成として、例えば特許文献1には、保守作業者が乗る部分である足踏み部材と、この足踏み部材に装着される緩衝部材と、を備えた構成が開示されている。緩衝部材は、単数あるいは複数の緩衝片を備えており、この緩衝片を太陽電池モジュールと足踏み部材との間に介在させることで、足踏み部材を太陽電池モジュールから浮き上がらせた状態とする。これにより、保守作業者は、足踏み部材に乗ることで、太陽電池モジュール上に直接的に乗ることなく保守作業を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成では、緩衝片が太陽電池モジュールに直接的に接触している。そのため、足踏み部材の重量、ひいては、この足踏み部材上の保守作業者の重量が緩衝片を介して太陽電池モジュールに作用してしまい、太陽電池モジュールの表面が破損したり汚損したりする懸念がある。
【0006】
そこで、本実施形態は、太陽電池モジュールの破損や汚損を抑制することができるようにした太陽電池モジュールの保守作業方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態に係る太陽電池モジュールの保守作業方法は、保守作業者が乗る部分である踏み台本体部と、前記踏み台本体部に設けられている脚部と、を備え、前記踏み台本体部の周囲にクッション材を備える太陽電池モジュールの保守作業用踏み台を使用する太陽電池モジュールの保守作業方法であって、架台に取り付けられている太陽電池モジュール上に前記踏み台を乗せる乗せ工程と、前記太陽電池モジュール上に乗せた踏み台を前記太陽電池モジュール上において移動させる移動工程と、前記脚部を前記架台に設けられている溝に嵌め込んで前記踏み台を前記太陽電池モジュール上に設置する設置工程と、前記太陽電池モジュール上に設置された前記踏み台の前記踏み台本体部上に乗って、前記太陽電池モジュールの保守作業を行う保守作業工程と、を含み、前記移動工程では、前記クッション材を前記太陽電池モジュール上に接触させた状態で前記踏み台を移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る太陽電池モジュールの保守作業用踏み台が太陽電池モジュール上に設置された状態の一例を概略的に示す側面図
【
図2】本実施形態に係る太陽電池モジュールの保守作業用踏み台が太陽電池モジュール上に設置された状態の一例を概略的に示す正面図
【
図3】本実施形態に係る太陽電池モジュールの保守作業用踏み台の構成例を概略的に示す斜視図
【
図4】本実施形態に係る太陽電池モジュールの保守作業方法の一例を概略的に示す図
【
図5】本実施形態に係る太陽電池モジュールの保守作業用踏み台が太陽電池モジュール上に設置された状態の一例を拡大して概略的に示す側面図
【
図6】本実施形態の変形例に係る太陽電池モジュールの保守作業用踏み台の構成例を概略的に示す側面図(その1)
【
図7】本実施形態の変形例に係る太陽電池モジュールの保守作業用踏み台の構成例を概略的に示す側面図(その2)
【
図8】本実施形態の変形例に係る太陽電池モジュールの保守作業方法の一例を概略的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、太陽電池モジュールの保守作業用踏み台および太陽電池モジュールの保守作業方法に係る一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1および
図2に例示するように、例えば屋外に設けられた架台100は、複数の太陽電池モジュール101が取り付けられる取付部102、および、この取付部102を支持する支持部103を備えている。支持部103は、この場合、取付部102を傾斜状態で支持している。そして、この取付部102の上面には、複数の太陽電池モジュール101が縦方向および横方向に整列されたアレイ状に取り付けられている。太陽電池モジュール101は、その表面が透光性を有する例えばガラスなどで構成されており、太陽光を受光して発電する周知の構成である。
【0011】
取付部102上において、複数の太陽電池モジュール101は、縦方向および横方向に所定の隙間を有して配置されている。そして、取付部102には、縦方向に並ぶ太陽電池モジュール101の間に位置して、横方向に直線状に延びる溝104が設けられている。
【0012】
次に、以上のように構成される太陽電池モジュール101に対し保守作業を行う際に使用される保守作業用踏み台10の構成例について説明する。以下、太陽電池モジュールの保守作業用踏み台10を単に「踏み台10」と称する。
図3に例示するように、踏み台10は、踏み台本体部11、脚部12、クッション材13を備えている。
【0013】
踏み台本体部11は、例えば木製の板材などによって構成されるものであり、長尺な矩形状をなしている。また、踏み台本体部11の上面には、複数の滑止部11aが設けられている。この場合、複数の滑止部11aは、それぞれ踏み台本体部11の短手方向に沿って直線状に延びている。また、複数の滑止部11aは、踏み台本体部11の長手方向において所定の間隔を有して配置されている。踏み台本体部11は、太陽電池モジュール101の保守作業の際に、保守作業者が乗る部分である。
【0014】
脚部12は、踏み台本体部11の下面側に設けられている。また、踏み台本体部11の下面には、複数、この場合、3つの脚部12が設けられている。なお、脚部12の数は、例えば踏み台本体部11の長手方向の長さに応じて適宜変更して実施することができる。この場合、脚部12は、踏み台本体部11の下面から突出する矩形の板状をなしている。また、踏み台本体部11の短手方向に沿う脚部12の幅は、踏み台本体部11の短手方向の幅よりも所定量短くなっている。なお、脚部12の幅は、踏み台本体部11の短手方向の幅よりも短い範囲において適宜変更して実施することができる。
【0015】
クッション材13は、例えば梱包用のクッション性を有する部材、例えば周知の梱包材などによって構成されており、踏み台本体部11の周囲を囲むようにして取り付けられている。この場合、クッション材13は、踏み台本体部11の全周を囲むようにして設けられている。なお、クッション材13は、踏み台本体部11の周囲のうちの一部、例えば、角部に設けるようにしてもよい。また、クッション材13は、踏み台本体部11の周囲において連続的に設けるのではなく断続的に設けてもよい。
【0016】
以上のように構成される踏み台10は、
図1および
図2に例示するように、太陽電池モジュール101の保守作業の際に、架台100に取り付けられている太陽電池モジュール101上に設置される。そして、保守作業者は、太陽電池モジュール101上に設置された踏み台10の踏み台本体部11上に乗ることで、太陽電池モジュール101上に直接的に乗ることなく保守作業を行うことができる。次に、この踏み台10を使用する太陽電池モジュール101の保守作業方法の一例について説明する。
【0017】
図4の
工程(1)に例示するように、まず、保守作業者Aは、踏み台10を太陽電池モジュール101上に乗せる。このとき、保守作業者Aは、クッション材13を太陽電池モジュール101上に接触させながら踏み台10を太陽電池モジュール101上に乗せるようにする。これにより、保守作業者Aは、太陽電池モジュール101の表面に傷を付けることを回避しつつ踏み台10を太陽電池モジュール101上に乗せることができる。この作業
工程(1)は、乗せ
工程の一例として定義することができる。
【0018】
そして、
図4の
工程(2)に例示するように、保守作業者Aは、太陽電池モジュール101上に乗せた踏み台10を、クッション材13を太陽電池モジュール101上に接触させたまま、脚部12が太陽電池モジュール101の表面に接触しないようにして上方に押し上げるようにして移動させる。即ち、踏み台10は、クッション材13を太陽電池モジュール101上に接触させたままの状態で太陽電池モジュール101上を移動可能であり、このように移動させることで、太陽電池モジュール101の表面に傷を付けることを回避しつつ踏み台10を移動させることができる。この作業
工程(2)は、移動
工程の一例として定義することができる。また、この作業
工程(2)は、太陽電池モジュール101上に踏み台10を設置する前に行われる移動
工程であることから、設置前移動
工程と定義することもできる。
【0019】
そして、
図4の
工程(3)に例示するように、保守作業者Aは、太陽電池モジュール101上において踏み台10を起こして、脚部12を溝104内に嵌め込む。これにより、
図4の
工程(4)に例示するように、踏み台10は、太陽電池モジュール101上に設置される。これら
工程(3),(4)は、設置
工程の一例として定義することができる。
【0020】
そして、
図4の
工程(5)に例示するように、保守作業者Aは、太陽電池モジュール101上に設置された踏み台10の踏み台本体部11上に乗って、太陽電池モジュール101の保守作業を行うことができる。太陽電池モジュール101の保守作業は、例えば、太陽電池モジュール101の清掃、交換、点検などである。この作業
工程(5)は、保守作業
工程の一例として定義することができる。
【0021】
なお、
図2において矢印S1,S2で例示するように、太陽電池モジュール101上に設置された踏み台10は、脚部12を溝104沿ってスライドさせることで太陽電池モジュール101上を横方向に移動可能である。このように踏み台10を横方向に移動させる
工程は、太陽電池モジュール101上に踏み台10を設置した後に行われる移動
工程である。従って、この移動
工程は、設置後移動
工程の一例として定義することができる。
【0022】
また、
図5に例示するように、太陽電池モジュール101上に設置された踏み台10は、脚部12により、踏み台本体部11が太陽電池モジュール101の表面から離間した状態となる。即ち、それぞれの脚部12は、それぞれの溝104の深さよりも長く設計されており、太陽電池モジュール101上に踏み台10が設置された状態では、踏み台本体部11の裏面と太陽電池モジュール101の表面とが離間する構成となっている。また、踏み台本体部11は、太陽電池モジュール101の表面に対しほぼ或いは完全に平行な状態となる。即ち、それぞれの脚部12の長さは、太陽電池モジュール101上に踏み台10が設置された状態において、踏み台本体部11の裏面を太陽電池モジュール101の表面に対しほぼ或いは完全に平行な状態とする長さに設計されている。また、架台100が傾斜していることから、太陽電池モジュール101上に設置された踏み台10は、重力の作用により、架台100の下端側に向かう力を受ける。そのため、溝104内に嵌め込まれた脚部12は、当該溝104の下側面104aに当接し、当該溝104によって支持される。なお、架台100の取付部102の下端部は、溝状ではなく下方に開放した構成となっている。そのため、踏み台10が備える複数の脚部12のうち、最も下側の脚部12は、溝104に支持されない構成となっている。
【0023】
以上に例示した実施形態によれば、踏み台10は、保守作業者が乗る部分である踏み台本体部11と、この踏み台本体部11に設けられ、架台100に設けられている溝104に嵌め込まれる脚部12と、を備えている。この構成によれば、架台100の溝104に嵌め込まれた脚部12によって、踏み台本体部11を太陽電池モジュール101の表面から離間した状態、つまり、太陽電池モジュール101の表面に接触しない状態で保持することができる。よって、保守作業者が太陽電池モジュール101上に直接的に乗ることなく保守作業を行うための太陽電池モジュールの保守作業用踏み台10について、太陽電池モジュール101の破損や汚損を抑制することができる。
【0024】
また、踏み台10は、太陽電池モジュール101上を移動可能に設置される。この構成によれば、太陽電池モジュール101上における踏み台10の設置位置の自由度を向上することができ、太陽電池モジュール101の保守作業を一層行いやすくできる。
【0025】
また、踏み台10は、クッション材13を太陽電池モジュール101上に接触させることで太陽電池モジュール101上を移動可能である。この構成によれば、踏み台10の移動に伴い太陽電池モジュール101の表面に傷が付いてしまうことを抑制することができる。
【0026】
また、踏み台10は、脚部12を溝104に沿ってスライドさせることで太陽電池モジュール101上を移動可能である。この構成によれば、太陽電池モジュール101上に踏み台10を設置した後においても、その踏み台10を移動、特に横方向に移動させることができ、踏み台10の設置位置の自由度を向上して保守作業を一層行いやすくできる。
【0027】
また、踏み台10は、脚部12の幅が踏み台本体部11の幅よりも短い。この構成によれば、クッション材13を太陽電池モジュール101上に接触させて踏み台10を移動させる際に、脚部12の角部が太陽電池モジュール101の表面に接触することを抑制することができ、太陽電池モジュール101の表面に傷が付いてしまうことを抑制することができる。
【0028】
また、踏み台10は、架台100の溝104に嵌め込まれた脚部12が、当該溝104によって支持される。この構成によれば、太陽電池モジュール101上において踏み台10を安定的に保持することができ、踏み台10のがたつきなどを抑制して、保守作業の安全性の向上を図ることができる。
【0029】
なお、本実施形態は、上述した一実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲のおいて種々の変更や拡張を行うことができる。例えば、
図6に矢印B1,B2で例示するように、踏み台10は、脚部12を、踏み台本体部11において位置調整可能に備える構成としてもよい。この構成によれば、太陽電池モジュール101の大きさに応じて脚部12の位置を調整することができ、どのような大きさの太陽電池モジュール101に対しても踏み台10を無理なく設置することができる。なお、踏み台本体部11に対し脚部12を位置調整可能に備える構成は、例えば、踏み台本体部11の下面に設けたレールに沿って脚部12を移動可能に備えるなど、種々の構成を適用することができる。
【0030】
また、
図7に例示するように、踏み台10は、安全帯フック14をさらに備える構成としてもよい。この構成によれば、保守作業者は、図示しない安全帯を安全帯フック14に引っ掛けて保守作業を行うことができ、保守作業の安全性を向上することができる。
【0031】
また、太陽電池モジュール101の保守作業は、少なくとも2つ以上の踏み台10を使用して行ってもよい。
図8には、2つの踏み台10を使用した保守作業方法の一例を示している。即ち、
図8の
工程(10)に例示するように、保守作業者は、まず、2つの踏み台10A,10Bのうち一方の踏み台10Aを太陽電池モジュール101上に設置する。この作業
工程は、第1設置
工程の一例である。
【0032】
そして、
図8の
工程(11)に例示するように、保守作業者は、太陽電池モジュール101上に設置された一方の踏み台10Aに乗った状態で、他方の踏み台10Bを太陽電池モジュール101上に設置する。この作業
工程は、第2設置
工程の一例である。
【0033】
そして、保守作業者は、太陽電池モジュール101上に設置された一方の踏み台10Aから他方の踏み台10Bに移動する。そして、
図8の
工程(12)に例示するように、保守作業者は、踏み台10Bに乗った状態で、太陽電池モジュール101上に設置されている一方の踏み台10Aを太陽電池モジュール101上の他の位置、この場合、さらに上の位置に設置する。この作業
工程は、第3設置
工程の一例である。
【0034】
そして、保守作業者は、上述した第2設置工程および第3設置工程を交互に繰り返す。つまり、保守作業者は、一方の踏み台10Aと他方の踏み台10Bとを交互に設置する作業を繰り返す。これにより、保守作業者は、2つの踏み台10A,10Bを使用して架台100の上方に向かって登り進むことができる。よって、架台100の縦方向の寸法がどのような長さであっても、保守作業者は、2つの踏み台10A,10Bを交互に使用することで、架台100の上方領域に到達して保守作業を行うことができる。
【0035】
なお、保守作業者は、2つの踏み台10A,10Bを交互に横方向に設置していくことで、架台100の横方向の寸法がどのような長さであっても、架台100の横方向の端部領域に到達して保守作業を行うことができる。
【0036】
また、踏み台10の長手方向の寸法や短手方向の寸法は、適宜変更して実施することができる。また、踏み台10は、例えば、正方形状であってもよいし、円形状や多角形状であってもよく、その形状は、適宜変更して実施することができる。また、踏み台本体部11は、木製の板材ではなく、例えば軽量金属製の板材などで構成してもよい。また、クッション材13を構成する部材としては、クッション性を有する部材であれば種々の部材を適用することができる。また、踏み台10は、クッション材13を備えない構成としてもよい。
【0037】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本実施形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
図面中、10は太陽電池モジュールの保守作業用踏み台、11は踏み台本体部、12は脚部、13はクッション材、100は架台、101は太陽電池モジュール、104は溝、を示す。