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特許7551402光吸収熱可塑性ポリマー粒子、並びにその製造及び使用方法
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  • 特許-光吸収熱可塑性ポリマー粒子、並びにその製造及び使用方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】光吸収熱可塑性ポリマー粒子、並びにその製造及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 3/16 20060101AFI20240909BHJP
   C09B 67/20 20060101ALI20240909BHJP
   C09B 11/28 20060101ALI20240909BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20240909BHJP
   C08K 5/00 20060101ALI20240909BHJP
【FI】
C08J3/16
C09B67/20 F
C09B11/28 J
C08L101/00
C08K5/00
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020143398
(22)【出願日】2020-08-27
(65)【公開番号】P2021042358
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2023-08-28
(31)【優先権主張番号】62/897,534
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/916,222
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレリー・エム・ファルジア
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーナ・レセコー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エス・ホーキンス
(72)【発明者】
【氏名】シバンティ・イーシュワリ・スリスカンダ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・クラリッジ
(72)【発明者】
【氏名】キャロライン・パトリシア・ムーアラグ
(72)【発明者】
【氏名】ミハエラ・マリア・ビラウ
【審査官】山本 晋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-147967(JP,A)
【文献】国際公開第2014/136776(WO,A1)
【文献】特開昭63-108030(JP,A)
【文献】特表2019-507691(JP,A)
【文献】特表2019-529192(JP,A)
【文献】特開2019-126931(JP,A)
【文献】特開2010-090376(JP,A)
【文献】Stephanie FANSELOW et al.,“Production of micron-sized polymer particles for additive manufacturing by melt emulsification”,AIP Conference Proceedings,2016年,DOI: 10.1063/1.4942342
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J
B29C
C08K
C08L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性ポリマーと、前記熱可塑性ポリマーと不混和性であるキャリア流体と、ナノ粒子を含むエマルジョン安定剤とを含む混合物を、前記熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度よりも高い温度及び前記キャリア流体中に前記熱可塑性ポリマーを分散させる剪断速度で混合することと、
前記混合物を前記熱可塑性ポリマーの前記融点又は軟化温度未満に冷却して、前記熱可塑性ポリマーを含む固化した粒子を形成することと、
前記固化した粒子を前記キャリア流体から分離することと、
前記固化した粒子を光吸収体に曝露して、光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を製造することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記光吸収体が第1の光吸収体であり、前記混合物が第2の光吸収体を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1及び第2の光吸収体が異なる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記OACTP粒子が、前記OACTP粒子中の前記熱可塑性ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%~30重量%の前記光吸収体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記光吸収体が、ローダミン、フルオレセイン、クマリン、ナフタルイミド、ベンゾキサンテン、アクリジン、シアニン、オキサジン、フェナントリジン、ピロールケトン、ベンズアルデヒド、ポリメチン、トリアリールメタン、アントラキノン、ピラゾロン、キノフタロン、カルボニル染料、ジアゾ染料、ペリノン、ジケトピロロピロール(DPP)、ジオキサジン染料、フタロシアニン、インダンスレン、ベンズアントロン、ビオラントロン、アゾ染料、フタロシアニン染料、キナクリドン染料、アントラキノン染料、インディゴ染料、チオインディゴ染料、ペリノン染料、ペリレン染料、イソインドレン染料、芳香族アミノ酸、フラビン、ピリドキシルの誘導体、クロロフィルの誘導体、これらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記エマルジョン安定剤が、前記OACTP粒子の外面と会合している、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記エマルジョン安定剤が、前記外面に埋め込まれている、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記熱可塑性ポリマーが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエテン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフェニレンスルフィド、ビニルポリマー、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミド-イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルブロック及びポリアミドブロックを含むコポリマー、グラフト化又は非グラフト化熱可塑性ポリオレフィン、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマーポリマー、官能化又は非官能化エチレン/アルキル(メタ)アクリレート、官能化又は非官能化(メタ)アクリル酸ポリマー、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマー/アルキル(メタ)アクリレートターポリマー、エチレン/ビニルモノマー/カルボニルターポリマー、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/カルボニルターポリマー、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)型コアシェルポリマー、ポリスチレン-ブロック-ポリブタジエン-ブロック-ポリ(メチルメタクリレート)(SBM)ブロックターポリマー、塩素化又はクロロスルホン化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フェノール樹脂、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン系ブロックコポリマー、ポリアクリロニトリル、シリコーン、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記OACTP粒子が、.1μm~25μmのD10、.5μm~00μmのD50、及びμm~00μmのD90を有し、D10<D50<D90である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記OACTP粒子が、.2~0の直径スパンを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記OACTP粒子が、.90~.0の円形度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記OACTP粒子が、.0~.5のハウスナー比を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記キャリア流体が、シリコーンオイル、フッ素化シリコーンオイル、ペルフッ素化シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、アルキル末端ポリエチレングリコール、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、パラフィン、流動ワセリン、ミンクオイル、タートルオイル、大豆油、ペルヒドロスクアレン、スイートアーモンドオイル、カロフィルムオイル、パームオイル、パールリームオイル、グレープシードオイル、ゴマ油、コーン油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、杏油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油、穀物胚芽油、ラノリン酸のエステル、オレイン酸のエステル、ラウリン酸のエステル、ステアリン酸のエステル、脂肪族エステル、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸で修飾されたポリシロキサン、脂肪族アルコールで修飾されたポリシロキサン、ポリオキシアルキレンで修飾されたポリシロキサン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光吸収分子を含む熱可塑性ポリマー粒子に関する。本開示は、このような粒子を製造する方法及び使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
偽造及び捏造は、消費者市場及び現代の世界経済における最大の懸念のうちの1つである。国際商業会議所は、偽造が2022年の世界経済のうちの約4.2兆ドルを占めるであろうと推定している。
【0003】
偽造防止手段は、製品認証を提供するためのホログラム及び登録を含み得る。しかしながら、これらの手段は、典型的には、商品に直接組み込むのではなく、商品の包装への追加として利用される。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、発色団及び/又はフルオロフォアのような光吸収分子を含む熱可塑性ポリマー粒子に関する。本開示は、このような粒子を製造する方法及び使用する方法に関する。本明細書に記載の粒子、特に高度に球状の熱可塑性ポリマー粒子は、とりわけ、積層造形の出発材料として有用であり得る。更に、光吸収体は、光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子から作製された物体を特定する、物体を追跡する、物体を認証する、及び/又は物体の調子(health)を判定するために使用することができる。
【0005】
熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーと不混和性であるキャリア流体と、任意選択でエマルジョン安定剤とを含む混合物を、当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度よりも高い温度及び当該キャリア流体中に当該熱可塑性ポリマーを分散させるのに十分に高い剪断速度で混合することと、当該混合物を当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度未満に冷却して、当該熱可塑性ポリマーを含む固化した粒子を形成することと、当該固化した粒子を当該キャリア流体から分離することと、当該固化した粒子を光吸収体に曝露して、光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を製造することと、を含む、方法が本明細書に開示される。
【0006】
熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーと不混和性であるキャリア流体と、光吸収体と、任意選択でエマルジョン安定剤とを含む混合物を、当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度よりも高い温度及び当該キャリア流体中に当該熱可塑性ポリマーを分散させるのに十分に高い剪断速度で混合することと、当該混合物を当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度未満に冷却して、当該熱可塑性ポリマー及び当該光吸収体を含む固化したOACTP粒子を形成することと、当該固化したOACTP粒子を当該キャリア流体から分離することと、を含む、方法が本明細書に開示される。
【0007】
また、熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーに非共有的に結合している光吸収体と、を含むOACTP粒子を含む組成物であって、当該粒子が、約0.90~約1.0の円形度を有する、組成物も本明細書に開示される。
【0008】
また、本明細書に記載のOACTP粒子を、任意選択で他の熱可塑性ポリマー粒子と組み合わせて、指定の形状の表面上に堆積させることと、堆積させてから、当該粒子の少なくとも一部を加熱して、その圧密化を促進し、圧密化された本体を形成することと、を含む、方法も本明細書に開示される。
【0009】
また、本開示の1つ以上のOACTP-ポリアミド(並びに任意選択で1つ以上の他の熱可塑性ポリマー及び/又は1つ以上の相溶剤)を含むフィラメントを、オリフィスを通して押出成形することであって、押出成形時に当該フィラメントがポリマー溶融物となる、押出成形することと、当該ポリマー溶融物をプラットフォーム上に第1の層として堆積させることと、当該層を冷却することと、当該第1の層の上に当該ポリマー溶融物の追加の層を堆積させることと、当該追加の層を冷却することと、少なくとも1つの追加の層について堆積及び冷却を繰り返して、3D形状を製造することと、を含む、方法も本明細書に開示される。
【0010】
また、本開示の1つ以上のOACTP-ポリアミド(並びに任意選択で1つ以上の他の熱可塑性ポリマー及び/又は1つ以上の相溶剤)を含むポリマー溶融物を、オリフィスを通して押出成形して、フィルム、繊維(又はフィラメント)、粒子、ペレットなどを製造すること、を含む、方法も本明細書に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
以下の図は、実施形態の特定の態様を例示するために含まれ、排他的な実施形態であるとみなされるべきではない。開示される主題は、当業者には想到され、本開示の利益を有する、形態及び機能における相当な修正、変更、組み合わせ、及び等価物が可能である。
【0012】
図1】本開示の非限定的な方法例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
積層造形としても知られている三次元(3D)印刷は、急速に成長している技術分野である。3D印刷は、伝統的にラピッドプロトタイピング作業に使用されてきたが、この技術は、ラピッドプロトタイプとは全体的に異なる構造及び機械公差を有し得る商業用及び工業用物体の製造に次第に使用されるようになっている。
【0014】
本開示は、発色団及び/又はフルオロフォアのような光吸収分子を含む熱可塑性ポリマー粒子に関する。より具体的には、光吸収体は、粒子のポリマーに非共有的に結合している(例えば、芳香族含有ポリマー及びフルオロフォアの場合、水素結合、イオン結合、及び/又はπ-πスタッキングによって結合している)。本明細書では、粒子のポリマーに非共有的に結合している光吸収体を含む熱可塑性ポリマー粒子を、OACTP粒子と略す。
【0015】
本明細書に記載の粒子、特に高度に球状の熱可塑性ポリマー粒子は、とりわけ、積層造形の出発材料として有用であり得る。更に、光吸収体は、光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子から作製された物体を特定する、物体を追跡する、物体を認証する、及び/又は物体の調子を判定するために使用することができる。
【0016】
定義及び試験方法
本明細書で使用するとき、用語「不混和性」は、組み合わされたときに、周囲気圧にて室温で、又は室温で固体である場合は成分の融点で、互いに5重量%未満の溶解度を有する2つ以上の相を形成する成分の混合物を指す。例えば、10,000g/モルの分子量を有するポリエチレンオキシドは、室温で固体であり、65℃の融点を有する。したがって、室温で液体である材料及び当該ポリエチレンオキシドが65℃で5重量%未満の溶解度を有する場合、当該ポリエチレンオキシドは当該材料と不混和性である。
【0017】
本明細書で使用するとき、用語「光吸収体」は、紫外線又は可視光を吸収する分子又はその一部を指す。
【0018】
本明細書で使用するとき、用語「発色団」は、光吸収によって色が付与される光吸収体を指す。
【0019】
本明細書で使用するとき、用語「フルオロフォア」は、異なる波長で吸収された光子を再発光する光吸収体を指す。
【0020】
本明細書で使用するとき、用語「熱可塑性ポリマー」は、加熱及び冷却において可逆的に軟化及び硬化する可塑性ポリマー材料を指す。熱可塑性ポリマーは、熱可塑性エラストマーを包含する。
【0021】
本明細書で使用するとき、用語「エラストマー」は、結晶性「硬質」部分及び非晶性「軟質」部分を含むコポリマーを指す。ポリウレタンの場合、結晶性部分は、ウレタン官能性及び任意選択の鎖延長基を含むポリウレタンの一部を含んでもよく、軟質部分は、例えば、ポリオールを含んでもよい。
【0022】
本明細書で使用するとき、用語「ポリウレタン」は、ジイソシアネートと、ポリオールと、任意選択の鎖延長剤との間のポリマー反応生成物を指す。
【0023】
本明細書で使用するとき、用語「酸化物」は、金属酸化物及び非金属酸化物の両方を指す。本開示の目的のために、ケイ素は金属であるとみなされる。
【0024】
本明細書で使用するとき、エマルジョン安定剤と表面との間の用語「会合した」、「会合」、及びその文法的な変形は、表面へのエマルジョン安定剤の化学結合及び/又は物理的接着を指す。理論に束縛されるものではないが、ポリマーとエマルジョン安定剤との間の本明細書に記載される会合は、水素結合及び/又は他の機構を介した、主として物理的な接着であると考えられる。しかしながら、化学結合がある程度発生し得る。
【0025】
本明細書で使用するとき、ナノ粒子及びポリマー粒子の表面に対する用語「埋め込む」は、ナノ粒子がポリマー粒子の表面上に単に層化する場合よりも大きい程度に、ポリマーがナノ粒子と接触するように、ナノ粒子が表面内に少なくとも部分的に延びていることを指す。
【0026】
本明細書では、D10、D50、D90、及び直径スパンは、粒径を記載するために本明細書で主に使用される。本明細書で使用するとき、用語「D10」は、サンプルの10%(特に指定しない限り、体積基準で)が、ある直径の値未満の直径を有する粒子から構成される、直径を指す。本明細書で使用するとき、用語「D50」は、サンプルの50%(特に指定しない限り、体積基準で)が、ある直径の値未満の直径を有する粒子から構成される、直径を指す。本明細書で使用するとき、用語「D90」は、サンプルの90%(特に指定しない限り、体積基準で)が、ある直径の値未満の直径を有する粒子から構成される、直径を指す。
【0027】
本明細書で使用するとき、直径を指すときの用語「直径スパン」及び「スパン」及び「スパンサイズ」は、粒径分布の広がりの指標を提供し、(D90-D10)/D50として計算される(繰り返すが、それぞれのD値は、別途記載のない限り、体積に基づく)。
【0028】
粒径は、Malvern MASTERSIZER(商標)3000又は光学デジタル顕微鏡写真の分析を使用して、光散乱技術によって決定され得る。別途記載のない限り、光散乱技術は、粒径を分析するために使用される。
【0029】
光散乱技術については、対照サンプルは、商標名Quality Audit Standards QAS4002(商標)としてMalvern Analytical Ltdから入手した、15μm~150μmの範囲内の直径を有するガラスビーズであった。別途記載のない限り、サンプルを乾燥粉末として分析した。分析された粒子は空気中に分散され、MASTERSIZER(商標)3000と共にAERO S乾燥粉末分散モジュールを使用して分析された。粒径は、サイズの関数としての体積密度のプロットから、計器のソフトウェアを使用して導き出された。
【0030】
粒径測定及び直径スパンはまた、光学デジタル顕微鏡法によって決定され得る。光学画像は、粒径分析のためのバージョン2.3.5.1ソフトウェア(システムバージョン1.93)を使用するKeyence VHX-2000デジタル顕微鏡を使用して得られる。
【0031】
本明細書で使用するとき、ふるい分けに言及する場合、孔/スクリーンサイズは、米国標準ふるい(ASTM E11-17)に従って記載される。
【0032】
本明細書で使用するとき、粒子に対する用語「円形度」及び「球形度」は、粒子が完全な球体に近い程度を指す。円形度を決定するために、粒子の光学顕微鏡画像が撮影される。顕微鏡画像の平面内の粒子の周辺部(P)及び面積(A)が(例えば、Malvern Instrumentsから入手可能なSYSMEX FPIA 3000粒子形状及び粒径分析器を使用して)計算される。粒子の円形度はCEA/Pであり、CEAは、実際の粒子の面積(A)に相当する面積を有する円の円周である。
【0033】
本明細書で使用するとき、用語「剪断」は、流体中で機械的撹拌を誘起する撹拌又は類似のプロセスを指す。
【0034】
本明細書で使用するとき、用語「アスペクト比」は、長さを幅で割った比率を指し、長さは幅よりも大きい。
【0035】
別途記載のない限り、ポリマーの融点は、ASTM E794-06(2018)で10℃/分の昇温速度及び冷却速度を使用して決定される。
【0036】
別途記載のない限り、ポリマーの軟化温度又は軟化点は、ASTM D6090-17によって決定される。軟化温度は、1℃/分の加熱速度で0.50グラムのサンプルを使用して、Mettler-Toledoから入手可能なカップアンドボール装置を使用することによって測定され得る。
【0037】
安息角は、粉末の流動性の尺度である。安息角の測定値は、ASTM D6393-14「Standard Test Method for Bulk Solids Characterized by Carr Indices」を使用するHosokawa Micron Powder Characteristics Tester PT-Rを使用して決定された。
【0038】
ハウスナー比(H)は、粉末の流動性の尺度であり、H=ρtap/ρbulkによって計算され、ρbulkは、ASTM D6393-14による嵩密度であり、ρtapはASTM D6393-14によるタップ密度である。
【0039】
本明細書で使用するとき、キャリア流体の粘度は、別途記載のない限り、ASTM D445-19で測定される、25℃での絶対粘度である。商業的に獲得されたキャリア流体(例えば、PDMSオイル)については、本明細書に記述される絶対粘度データは、前述のASTMに従って測定されたか、又は別の標準測定技術に従って測定されたかにかかわらず、製造業者によって提供されたものである。
【0040】
光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)及び作製方法
本明細書に記載の方法及び組成物は、OACTP粒子に関する。当該粒子中の光吸収体は、ポリマーに非共有的に結合している(例えば、水素結合、イオン結合、及び/又は芳香族含有ポリマー及びフルオロフォアの場合、π-πスタッキングによって結合している)。光吸収体は、粒子の形成中及び/又は粒子の形成後にポリマーと会合させてよい。本明細書に記載の粒子(光吸収体の組み込み前及び/又は後)は、溶融乳化によって形成される。非限定的な一例の方法では、光吸収体及びポリマーは、溶融乳化の前及び/又は溶融乳化中に混合してよい。理論に束縛されるものではないが、このような方法では、光吸収体は、粒子全体にわたってポリマーに非共有的に結合すると考えられる。あるいは、又は前述に加えて、粒子を溶融乳化によって形成し、次いで、光吸収体に曝露させてもよい(例えば、光吸収体のエタノール溶液に浸漬及び/又はそれで洗浄する)。理論に束縛されるものではないが、このような方法では、光吸収体は、粒子の表面又はその近傍でポリマーに非共有的に結合すると考えられる。
【0041】
図1は、本開示の非限定的な方法例100のフローチャートである。熱可塑性ポリマー102、キャリア流体104、任意選択でエマルジョン安定剤106、及び任意選択で光吸収体108を合わせて110、混合物112を製造する。成分102、104、106、及び108は、任意の順序で添加してよく、成分102、104、106、及び108を組み合わせる110プロセス中に混合及び/又は加熱すること、を含む。
【0042】
次いで、熱可塑性ポリマー102の融点又は軟化温度よりも高い温度で混合物112に十分に高い剪断を適用して溶融エマルジョン116を形成することによって、混合物112を加工する114。温度は熱可塑性ポリマー102の融点又は軟化温度よりも高いため、熱可塑性ポリマー102はポリマー溶融物となる。剪断速度は、液滴(すなわち、ポリマーエマルジョン116)として、キャリア流体104中にポリマー溶融物を分散させるのに十分である必要がある。理論に束縛されるものではないが、全ての他の要因が同じである場合、剪断を高めることにより、キャリア流体104中のポリマー溶融物の液滴のサイズが減少するはずであると考えられる。しかしながら、ある時点では、剪断を増加させ、液滴サイズを減少させた際に戻りが減少する場合がある、又は液滴の内容物が崩壊して、それから製造される粒子の品質が低下する場合がある。
【0043】
次いで、混合容器の内側及び/又は外側の溶融エマルジョン116を冷却して118、ポリマー液滴を熱可塑性ポリマー粒子(固化した熱可塑性ポリマー粒子とも呼ばれる)に固化させる。光吸収体108が混合物112に含まれている場合、熱可塑性ポリマー粒子124はOACTP粒子である。
【0044】
次いで、冷却された混合物120を処理して122、熱可塑性ポリマー粒子124を他の成分126(例えば、キャリア流体104、過剰なエマルジョン安定剤106など)から単離し、熱可塑性ポリマー粒子124を洗浄、又は別の方法で精製してよい。熱可塑性ポリマー粒子124は、(a)熱可塑性ポリマー102、(b)含まれる場合、光吸収体108、及び(c)含まれる場合、熱可塑性ポリマー粒子124の外面をコーティングするエマルジョン安定剤106の少なくとも一部を含む。エマルジョン安定剤106又はその一部は、熱可塑性ポリマー粒子124上に均一なコーティングとして堆積させてよい。温度(冷却速度を含む)、熱可塑性ポリマー102の種類、並びにエマルジョン安定剤106の種類及びサイズなどの非限定的要因に依存し得るいくつかの例では、エマルジョン安定剤106のナノ粒子は、熱可塑性ポリマー粒子124の外面に会合する過程で、当該粒子の外面内に少なくとも部分的に埋め込まれた状態になり得る。埋め込まれない場合であっても、少なくともエマルジョン安定剤106内のナノ粒子は、その更なる使用を促進するために、熱可塑性ポリマー粒子124に強固に会合したままであり得る。対照的に、既に形成された(例えば、極低温粉砕又は沈殿プロセスによって形成された)熱可塑性ポリマー微粒子と、シリカナノ粒子のような流動助剤との乾式ブレンドは、熱可塑性ポリマー微粒子上の流動助剤の強固で均一なコーティングをもたらさない。
【0045】
熱可塑性ポリマー粒子124を更に精製して128(以下により詳細に記載)、精製された熱可塑性ポリマー粒子130を得ることができる。光吸収体108が混合物112内に含まれていたか否かにかかわらず、光吸収体132を熱可塑性ポリマー粒子124/130に適用して、134、OACTP粒子136を得ることができる。
【0046】
この方法例100は、混合物112内に光吸収体108を含めることと、別の光吸収体132を熱可塑性ポリマー粒子124/130(光吸収体108を含むことから、OACTP粒子である)に適用する134ことと、を示す。光吸収体108及び追加の光吸収体132は、同一の組成でも異なる組成であってもよい。図示されていない別の方法では、(a)混合物112内に光吸収体108を含めることと、(b)光吸収体132を熱可塑性ポリマー粒子124/130に適用する134ことと、のうちの1つだけを実施してもよい。
【0047】
熱可塑性ポリマー102及びキャリア流体104は、様々な加工温度(例えば、室温からプロセス温度まで)にて熱可塑性ポリマー102及びキャリア流体104が不混和性であるように選択される必要がある。考慮され得る追加の要因は、溶融熱可塑性ポリマー102とキャリア流体104との間のプロセス温度における粘度の差異(例えば、差又は比)である。粘度の差異は、液滴破壊及び粒径分布に影響を及ぼし得る。理論に束縛されるものではないが、溶融熱可塑性ポリマー102及びキャリア流体104の粘度が類似しすぎていると、生成物の円形度が全体として低下し得、この場合、粒子はより卵形になり、より細長い構造が観察されると考えられる。
【0048】
熱可塑性ポリマー102は、光吸収体に(例えば、水素結合、イオン結合、及び/又はπ-πスタッキングを介して)非共有的に結合することができる少なくとも1つのポリマーを含む必要がある。全般的に、このようなポリマーとしては、アルコール、エーテル、カルボン酸、エステル、アミン、アミド、フッ化物、スルホキシド、アリール環(骨格鎖及び/又は骨格鎖からのペンダント)などのような部分、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。光吸収体に非共有的に結合することができる熱可塑性ポリマーの例としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエテン、ポリエステル(例えば、ポリ乳酸)、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフェニレンスルフィド、ビニルポリマー、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミド-イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルブロック及びポリアミドブロックを含むコポリマー(PEBA又はポリエーテルブロックアミド)、グラフト化又は非グラフト化熱可塑性ポリオレフィン、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマーポリマー、官能化又は非官能化エチレン/アルキル(メタ)アクリレート、官能化又は非官能化(メタ)アクリル酸ポリマー、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマー/アルキル(メタ)アクリレートターポリマー、エチレン/ビニルモノマー/カルボニルターポリマー、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/カルボニルターポリマー、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)型コアシェルポリマー、ポリスチレン-ブロック-ポリブタジエン-ブロック-ポリ(メチルメタクリレート)(SBM)ブロックターポリマー、塩素化又はクロロスルホン化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フェノール樹脂、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、ポリイソプレン、スチレン系ブロックコポリマー、ポリアクリロニトリル、シリコーンなど、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。また、前述の1つ以上を含むコポリマーが本開示の方法及びシステムにおいて使用されてもよい。例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)及び/又はポリブタジエンは、熱可塑性ポリマーの前述の例のうちの1つ以上とのコポリマーとして、光吸収体に非共有的に結合することができる。
【0049】
更に、光吸収体との水素結合及び/又はイオン結合に関与しない他の熱可塑性ポリマーを、関与するポリマーと混合してもよい。水素結合及び/又はイオン結合することができる熱可塑性ポリマーに加えて含まれ得るポリマーの例としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリブタジエンなど、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
本開示の組成物及び方法における熱可塑性ポリマーは、エラストマーであっても非エラストマーであってもよい。他の熱可塑性ポリマーの前述の例のうちのいくつかは、ポリマーの正確な組成に応じてエラストマーであっても非エラストマーであってもよい。例えば、エチレンとプロピレンとのコポリマーであるポリエチレンは、ポリマー中のプロピレンの量に応じて、エラストマーであっても又はエラストマーでなくてもよい。
【0051】
熱可塑性エラストマーは、全般的に、6つのクラス、スチレン系ブロックコポリマー、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー、熱可塑性加硫ゴム(エラストマー合金とも呼ばれる)、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリエステル、及び熱可塑性ポリアミド(典型的にはポリアミドを含むブロックコポリマー)のうちの1つの範囲内にある。熱可塑性エラストマーの例は、Handbook of Thermoplastic Elastomers,2nd ed.,B.M.Walker and C.P.Rader,eds.,Van Nostrand Reinhold,New York,1988に見出すことができる。熱可塑性エラストマーの例としては、エラストマー性ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテルブロック及びポリアミドブロックを含むコポリマー(PEBA又はポリエーテルブロックアミド)、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)型コアシェルポリマー、ポリスチレン-ブロック-ポリブタジエン-ブロック-ポリ(メチルメタクリレート)(SBM)ブロックターポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン系ブロックコポリマー、及びポリアクリロニトリル)、シリコーンなどが挙げられるが、これらに限定されない。弾性スチレン系ブロックコポリマーとしては、イソプレン、イソブチレン、ブチレン、エチレン/ブチレン、エチレン-プロピレン、及びエチレン-エチレン/プロピレンからなる群から選択される少なくとも1つのブロックが挙げられ得る。より具体的な弾性スチレン系ブロックコポリマーの例としては、限定するものではないが、ポリ(スチレン-エチレン/ブチレン)、ポリ(スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン)、ポリ(スチレン-エチレン/プロピレン)、スチレン-エチレン/プロピレン-スチレン)、ポリ(スチレン-エチレン/プロピレン-スチレン-エチレン-プロピレン)、ポリ(スチレン-ブタジエン-スチレン)、ポリ(スチレン-ブチレン-ブタジエン-スチレン)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0052】
ポリアミドの例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6、ポリアミド6、又はPA6)、ポリ(ヘキサメチレンスクシンイミド)(ナイロン4,6,ポリアミド4,6,又はPA4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6、ポリアミド6,6、又はPA6,6)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン5,6、ポリアミド5,6、又はPA5,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,10、ポリアミド6,10、又はPA6,10)、ポリウンデカアミド(ナイロン11、ポリアミド11、又はPA11)、ポリドデカアミド(ナイロン12、ポリアミド12、又はPA12)、及びポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T、ポリアミド6T、又はPA6T)、ナイロン10,10(ポリアミド10,10又はPA10,10)、ナイロン10,12(ポリアミド10,12又はPA10,12)、ナイロン10,14(ポリアミド10,14又はPA10,14)、ナイロン10,18(ポリアミド10,18又はPA10,18)、ナイロン6,18(ポリアミド6,18又はPA6,18)、ナイロン6,12(ポリアミド6,12又はPA6,12)、ナイロン6,14(ポリアミド6,14又はPA6,14)、ナイロン12,12(ポリアミド12,12又はPA12,12)、半芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミド(アラミド)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。コポリアミドも使用され得る。コポリアミドの例としては、限定するものではないが、PA11/10,10、PA6/11、PA6,6/6、PA11/12、PA 10,10/10,12、PA10,10/10,14、PA11/10,36、PA11/6,36、PA10,10/10,36、PA6T/6,6など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。ポリアミドエラストマーの例としては、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリカーボネート-エステルアミド、及びポリエーテル-ブロック-アミドエラストマーが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書では、単一の数が続くポリアミドは、各窒素間にその数の骨格鎖炭素を有するポリアミドである。第1の数カンマ第2の数が続くポリアミドは、ペンダント=Oを有さない部分では窒素間に第1の数の骨格鎖炭素を有し、ペンダント=Oを有する部分では2つの窒素間に第2の数の骨格鎖炭素を有するポリアミドである。非限定的な例として、ナイロン6,10は、[NH-(CH-NH-CO-(CH-CO]である。番号(複数可)バックスラッシュ番号(複数可)が続くポリアミドは、バックスラッシュの前後の番号によって示されるポリアミドのコポリマーである。
【0053】
ポリウレタンの例としては、限定するものではないが、ポリエーテルポリウレタン、ポリエステルポリウレタン、混合ポリエーテル及びポリエステルポリウレタンなど、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられる。熱可塑性ポリウレタンの例としては、限定するものではないが、ポリ[4,4’-メチレンビス(フェニルイソシアネート)-alt-1,4-ブタンジオール/ジ(プロピレングリコール)/ポリカプロラクトン]、ELASTOLLAN(登録商標)1190A(ポリエーテルポリウレタンエラストマー、BASFから入手可能)、ELASTOLLAN(登録商標)1190A10(ポリエーテルポリウレタンエラストマー、BASFから入手可能)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0054】
相溶剤は、任意選択で、2つ以上の熱可塑性ポリマーを使用するときに、熱可塑性ポリマーのブレンド効率及び有効性を改善するために使用してよい。ポリマー相溶剤の例としては、限定するものではないが、PROPOLDER(商標)MPP2020 20(ポリプロピレン、Polygroup Inc.から入手可能)、PROPOLDER(商標)MPP2040 40(ポリプロピレン、Polygroup Inc.から入手可能)、NOVACOM(商標)HFS2100(無水マレイン酸官能化高密度ポリエチレンポリマー、Polygroup Inc.から入手可能)、KEN-REACT(商標)CAPS(商標)L(商標)12/L(有機金属カッップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KENーREACT(商標)CAPOW(商標)L(商標)12/H(有機金属カッップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN-REACT(商標)LICA(商標)12(有機金属カッップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN-REACT(商標)CAPS(商標)KPR(商標)12/LV(有機金属カッップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN-REACT(商標)CAPOW(商標)KPR(商標)12/H(有機金属カッップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN-REACT(商標)チタネート&ジルコネート(有機金属カッップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、VISTAMAXX(商標)(エチレン-プロピレンコポリマー、ExxonMobilから入手可能)、SANTOPRENE(商標)(エチレン-プロピレン-ジエンゴム及びポリプロピレンの熱可塑性加硫ゴム、ExxonMobilから入手可能)、VISTALON(商標)(エチレン-プロピレン-ジエンゴム、ExxonMobilから入手可能)、EXACT(商標)(プラストマー、ExxonMobilから入手可能)、EXXELOR(商標)(ポリマー樹脂、ExxonMobilから入手可能)、FUSABOND(商標)M603(ランダムエチレンコポリマー、Dowから入手可能)、FUSABOND(商標)E226(無水変性ポリエチレン、Dowから入手可能)、BYNEL(商標)41E710(共押出可能な接着剤樹脂、Dowから入手可能)、SURLYN(商標)1650(アイオノマー樹脂、Dowから入手可能)、FUSABOND(商標)P353(化学的に変性されたポリプロピレンコポリマー、Dowから入手可能)、ELVALOY(商標)PTW(エチレンターポリマー、Dowから入手可能)、ELVALOY(商標)3427AC(エチレン及びブチルアクリレートのコポリマー、Dowから入手可能)、LOTADER(商標)AX8840(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)3210(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)3410(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)3430(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)4700(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)AX8900(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)4720(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 301(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 311(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 303(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 280(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 201(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 130(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 110(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、スチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、EASTMAN(商標)G-3003(無水マレイン酸グラフト化ポリプロピレン、Eastmanから入手可能)、RETAIN(商標)(ポリマー変性剤、Dowから入手可能)、AMPLIFY TY(商標)(無水マレイン酸グラフト化ポリマー、Dowから入手可能)、INTUNE(商標)(オレフィンブロックコポリマー、Dowから入手可能)、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0055】
熱可塑性ポリマー102は、約50℃~約450℃(又は約50℃~約125℃、又は約100℃~約175℃、又は約150℃~約280℃、又は約200℃~約350℃、又は約300℃~約450℃)の融点又は軟化温度を有し得る。
【0056】
熱可塑性ポリマー102は、約-50℃~約400℃(又は約-50℃~約0℃、又は約-25℃~約50℃、又は約0℃~約150℃、又は約100℃~約250℃、又は約150℃~約300℃、又は約200℃~約400℃)のガラス転移温度(ASTM E1356-08(2014)で10℃/分の昇温及び冷却速度を使用)を有してもよい。
【0057】
熱可塑性ポリマー102は、任意選択で添加剤を含んでもよい。典型的には、添加剤は、熱可塑性ポリマー102を混合物112に添加する前に存在するものである。したがって、熱可塑性ポリマー溶融液滴及び結果として得られる熱可塑性ポリマー粒子において、添加剤は熱可塑性ポリマー全体に分散される。それに応じて、明確にするために、この添加剤は本明細書では「内部添加剤」と呼ばれる。内部添加剤は、混合物112又はウェルを予め作製する直前に、熱可塑性ポリマーとブレンドされてもよい。
【0058】
本明細書に記載の組成物(例えば、混合物112及び熱可塑性ポリマー粒子124)中の成分量を記載するとき、重量%は、内部添加剤を含まない熱可塑性ポリマー102に基づいている。例えば、10重量%の内部添加剤及び90重量%の熱可塑性ポリマーを含む100gの熱可塑性ポリマー102の重量に対して1重量%のエマルジョン安定剤を含む組成物は、0.9gのエマルジョン安定剤と、90gの熱可塑性ポリマーと、10gの内部添加剤と、を含む組成物である。
【0059】
内部添加剤は、熱可塑性ポリマー102の約0.1重量%~約60重量%(又は約0.1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%、又は約5重量%~約20重量%、又は約10重量%~約30重量%、又は約25重量%~約50重量%、又は約40重量%~約60重量%)で熱可塑性ポリマー102中に存在し得る。例えば、熱可塑性ポリマー102は、約70重量%~約85重量%の熱可塑性ポリマーと、約15重量%~約30重量%のガラス繊維又は炭素繊維のような内部添加剤と、を含み得る。
【0060】
内部添加剤の例としては、限定するものではないが、充填剤、強化剤、顔料、pH調整剤など、及びこれらの組み合わせが挙げられる。充填剤の例としては、限定するものではないが、ガラス繊維、ガラス粒子、鉱物繊維、炭素繊維、酸化物粒子(例えば、二酸化チタン及び二酸化ジルコニウム)、金属粒子(例えば、アルミニウム粉末)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。顔料の例としては、限定するものではないが、有機顔料、無機顔料、カーボンブラックなど、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0061】
熱可塑性ポリマー102は、組み合わされた熱可塑性ポリマー102及びキャリア流体104の約5重量%~約60重量%(又は約5重量%~約25重量%、又は約10重量%~約30重量%、又は約20重量%~約45重量%、又は約25重量%~約50重量%、又は約40重量%~約60重量%)で混合物112中に存在し得る。
【0062】
好適なキャリア流体104は、25℃で約1,000cSt~約150,000cSt(又は約1,000cSt~約60,000cSt、又は約40,000cSt~約100,000cSt、又は約75,000cSt~約150,000cSt)の粘度を有する。
【0063】
キャリア流体104の例としては、限定するものではないが、シリコーンオイル、フッ素化シリコーンオイル、ペルフッ素化シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、アルキル末端ポリエチレングリコール(例えば、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TDG)のようなC1-C4末端アルキル基)、パラフィン、流動ワセリン、ミンクオイル、タートルオイル、大豆油、ペルヒドロスクアレン、スイートアーモンドオイル、カロフィルムオイル、パームオイル、パールリームオイル、グレープシードオイル、ゴマ油、コーン油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、杏油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油、穀物胚芽油、ラノリン酸のエステル、オレイン酸のエステル、ラウリン酸のエステル、ステアリン酸のエステル、脂肪族エステル、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸で修飾されたポリシロキサン、脂肪族アルコールで修飾されたポリシロキサン、ポリオキシアルキレンで修飾されたポリシロキサンなど、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。シリコーンオイルの例としては、限定するものではないが、ポリジメチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性メチルフェニルポリシロキサンなど、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。キャリア流体104が上記のうちの2つ以上を含むとき、キャリア流体104は1つ以上の相を有していてよい。例えば、脂肪酸で修飾されたポリシロキサン及び脂肪族アルコールで修飾されたポリシロキサン(好ましくは、脂肪酸及び脂肪族アルコールについて同様の鎖長を有する)は、単相キャリア流体104を形成し得る。別の例では、シリコーンオイル及びアルキル末端ポリエチレングリコールを含むキャリア流体104は、二相キャリア流体104を形成し得る。
【0064】
キャリア流体104は、組み合わされた熱可塑性ポリマー102及びキャリア流体104の約40重量%~約95重量%(又は約75重量%~約95重量%、又は約70重量%~約90重量%、又は約55重量%~約80重量%、又は約50重量%~約75重量%、又は約40重量%~約60重量%)で混合物112中に存在し得る。
【0065】
場合によっては、キャリア流体104は、約0.6g/cm~約1.5g/cmの密度を有してもよく、熱可塑性ポリマー102は、約0.7g/cm~約1.7g/cmの密度を有し、熱可塑性ポリマーは、キャリア流体の密度と同様の密度、それより低い密度、又はそれより高い密度を有する。
【0066】
光吸収体108/132は、熱可塑性ポリマー102に非共有的に結合することができるように選択する必要がある。更に、光吸収体108が混合物112に含まれる場合、光吸収体108は、加工114温度で分解しないように十分に安定である必要がある。
【0067】
光吸収体108/132は、ローダミン、フルオレセイン、クマリン、ナフタルイミド、ベンゾキサンテン、アクリジン、シアニン、オキサジン、フェナントリジン、ピロール、ケトン、ベンズアルデヒド、ポリメチン、トリアリールメタン、アントラキノン、ピラゾロン、キノフタロン、カルボニル染料、ジアゾ染料、ペリノン、ジケトピロロピロール(DPP)、ジオキサジン染料、フタロシアニン、インダンスレン、ベンズアントロン、ビオラントロン、アゾ染料、フタロシアニン染料、キナクリドン染料、アントラキノン染料、ジオキサジン染料、インディゴ染料、チオインディゴ染料、ペリノン染料、ペリレン染料、イソインドレン染料、芳香族アミノ酸、フラビン、ピリドキシルの誘導体、クロロフィルの誘導体など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない公知のファミリー由来であってよい。具体的な光吸収体108/132の例としては、DPP誘導体(例えば、DPP-PhCO;DPP-PhCN;DPP-NaCO及びDPP-NaCN);9-アミノアクリジン;9H-1,8-ジアザフルオレン-9-オン(DFO);2-アミノアクリドン;レゾルフィン(NSC 12097);カルセインブルー;フルオレセイン;5(6)-カルボキシフルオレセイン;5(6)-カルボキシフルオレセイン-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル;[9-(2-エトキシカルボニルフェニル)-6-(エチルアミノ)-2,7-ジメチルキサンテン-3-イリデン]-エチルアザニウムクロリド(ローダミン6G及びベーシックレッド1としても知られている);[9-(2-カルボキシフェニル)-6-ジエチルアミノ-3-キサンテニリデン]-ジエチルアンモニウムクロリド(ローダミン610及びベーシックバイオレット10としても知られている);[6-(ジエチルアミノ)-9-(2-エトキシカルボニルフェニル)キサンテン-3-イリデン]-ジエチルアザニウムクロリド(ベーシックバイオレット11としても知られている);N,N-ジエチル-4-[(E)-2-(1,3,3-トリメチルインドール-1-イウム-2-イル)エテニル]アニリンクロリド(ベーシックバイオレット16としても知られている);7-(ジエチルアミノ)-3-(1,3-ジメチルベンズイミダゾール-3-イウム-2-イル)クロメン-2-オンクロリド(ベーシックイエロー40としても知られている);6-アミノ-2-(2,4-ジメチルフェニル)ベンゾ[de]イソキノリン-1,3-ジオン(ソルベントイエロー44としても知られている);4-アミノ-N-2,4-キシリル-1,8-ナフタルイミド(ソルベントイエロー135としても知られている);ピグメントバイオレット19;1,4-ビス(4-tert-ブチルフェニル)-3-ヒドロキシ-2H-ピロロ[3,4-c]ピロール-6-オン(ピグメントオレンジ73としても知られている);1,2-ジヒドロキシアントラキノン(アリザリンとしても知られている);カルミン酸;1,3-ジヒドロキシアントラキノン;1,4-ジヒドロキシアントラキノン;1-ヒドロキシ-4-(p-トリルアミノ)アントラキノン(オイルバイオレット及びソルベントバイオレット13としても知られている);1,8-ジヒドロキシ-3-メトキシ-6-メチルアントラキノン(パリエチンとしても知られている);1,2,5-トリヒドロキシ-6-メチルアントラセン-9,10-ジオン(モリンドンとしても知られている);カルセイン(フルオレキソンとしても知られている);6-カルボキシフルオレセインスクシンイミジルエステル;6-カルボキシフルオレセイン(6-FAMとしても知られている);2’,7’-ジクロロ-3’,6’-ジヒドロキシ-3H-スピロ[2-ベンゾフラン-1,9’-キサンテン]-3-オン(ジクロロフルオレセインとしても知られている);フルオレセインイソチオシアネート;4’,5’-ジブロモフルオレセイン;5(6)-カルボキシ-2’,7’-ジクロロフルオレセイン;2-ピレンプロパン酸;2-ペリレンプロパン酸;3,9-ペルレンジカルボン酸;4-ジメチルアミノベンズアルデヒド;(9H-ピレノ[4,5-d]イミダゾール-10-イル)-ベンズアルデヒド;フェニルアラニン;トリプトファン;チロシン;非置換金属フタロシアニン;アルミニウムフタロシアニン;アルミニウムポリクロロフタロシアニン;アンチモンフタロシアニン;バリウムフタロシアニン;ベリリウムフタロシアニン;カドミウムヘキサデカクロロフタロシアニン;カドミウムフタロシアニン;カルシウムフタロシアニン;セリウムフタロシアニン;クロムフタロシアニン;コバルトフタロシアニン;コバルトクロロフタロシアニン;銅4-アミノフタロシアニン;銅ブロモクロロフタロシアニン;銅4-クロロフタロシアニン;銅4-ニトロフタロシアニン;銅フタロシアニン;銅ポリクロロフタロシアニン;重水素金属フタロシアニン;ジスプロシウムフタロシアニン;エルビウムフタロシアニン;ユーロピウムフタロシアニン;ガドリニウムフタロシアニン;ガリウムフタロシアニン;ゲルマニウムフタロシアニン;ハフニウムフタロシアニン;ハロゲン置換金属タロシアニン;ホルミウ厶フタロシアニン;インジウムフタロシアニン;鉄フタロシアニン;鉄ポリハロフタロシアニン;ランタンフタロシアニン;フェニルフタロシアニン;リチウムフタロシアニン;ルテニウムフタロシアニン;マグネシウムフタロシアニン;マンガンフタロシアニン;水銀フタロシアニン;モリブデンフタロシアニン;ネオジムフタロシアニン;ニッケルフタロシアニン;ニッケルポリハロフタロシアニン;オスミウムフタロシアニン;パラジウムフタロシアニン;パラジウムクロロフタロシアニン;アルコキシ金属フタロシアニン;アルキルアミノ金属フタロシアニン;アルキルメルカプトフタロシアニン;アラルキルアミノ金属フタロシアニン;アリールオキシ金属フタロシアニン;アリールメルカプトフタロシアニン;銅フタロシアニンピペリジン;シクロアルキルアミノ金属フタロシアニン;ジアルキルアミノ金属フタロシアニン;ジアラルキルアミノ金属フタロシアニン;ジシクロアルキルアミノ金属フタロシアニン;ヘキサデカヒドロ金属フタロシアニン;イミドメチルフタロシアニン;オクタアザ金属フタロシアニン;テトラアザ金属フタロシアニン;テトラ-4-アセチルアミノ金属フタロシアニン;テトラ-4-アミノベンゾイル金属フタロシアニン;テトラ-4-アミノ金属フタロシアニン;テトラクロロメチル金属フタロシアニン;テトラジアゾ金属フタロシアニン;テトラ-4,4-ジメチルオクタアザ金属フタロシアニン;テトラ-4,5-ジフェニルオクタアザ金属フタロシアニン;テトラ-(6-メチルベンゾチアゾイル)金属フタロシアニン;テトラ-p-メチルフェニルアミノ金属フタロシアニン;テトラメチル金属フタロシアニン;テトラ-ナフトトリアゾリル金属フタロシアニン;テトラ-4-ナフチル金属フタロシアニン;テトラ-4-ニトロ金属フタロシアニン;テトラ-ペリ-ナフチレン-4,5-オクタアザ金属フタロシアニン;テトラ-2,3-フェニレンオキシド金属フタロシアニン;テトラ-4-フェニルオクタアザ金属フタロシアニン;テトラフェニル金属フタロシアニン;テトラピリジル金属フタロシアニン;テトラ-4-トリフルオロメチルメルカプトフタロシアニン;テトラ-4-トリフルオロメチル金属フタロシアニン;4,5-チオナフテンオクタアザフタロシアニン;白金フタロシアニン;カリウムフタロシアニン;ロジウムフタロシアニン;サマリウムフタロシアニン;銀フタロシアニン;ケイ素フタロシアニン;ナトリウムフタロシアニン;トリウムフタロシアニン;ツリウムフタロシアニン;スズクロロフタロシアニン;スズフタロシアニン;チタンフタロシアニン;ウラニウムフタロシアニン;バナジウムフタロシアニン;バナジルフタロシアニン;イッテルビウムフタロシアニン;亜鉛クロロフタロシアニン;亜鉛フタロシアニン;N-(9,10-ジオキソアントラセン-1-イル)-7-オキソベンゾ[e]ペルミジン-4-カルボキサミド(アントラピリミジンイエロー及びピグメントイエロー108としても知られている);4-クロロ-3-[(2Z)-2-[1-[5-クロロ-4-[[(2Z)-2-[[2-クロロ-5-[N-[2-(4-クロロフェノキシ)-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-C-ヒドロキシカルボンイミドイル]フェニル]ヒドラジニリデン]-3-オキソブタノイル]アミノ]-2-メチルアニリノ]-1,3-ジオキソブタン-2-イリデン]ヒドラジニル]-N-[2-(4-クロロフェノキシ)-5-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンゼンカルボキシミド酸(ジスアゾイエローGG及びピグメントイエロー128としても知られている);2,9-ジメチル-5,12-ジヒドロキノリノ[2,3-b]アクリジン-7,14-ジオン(キナクリドンマゼンタY及びピグメントレッド122としても知られている);(1Z,11Z,19Z,29Z)-2,11,20,29-テトラザ-37,38,39,40-テトラザニダノナシクロ[28.6.1.13,10.112,19.121,28.04,9.013,18.022,27.031,36]テトラコンタ-1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23,25,27,29,31,33,35-オクタデカエン銅(フタロブルーベータ及びピグメントブルー15:3としても知られている);(1Z,11Z,19Z,29Z)-2,11,20,29-テトラザ-37,38,39,40-テトラザニダノナシクロ[28.6.1.13,10.112,19.121,28.04,9.013,18.022,27.031,36]テトラコンタ-1,3,5,7,9,11,13,15,17,19,21,23,25,27,29,31,33,35-オクタデカエン銅(フタロブルーアルファ及びピグメントブルー15:2としても知られている);2-[(3-カルボキシ-2-オキシドナフタレン-1-イル)ジアゼニル]-4-クロロ-5-メチルベンゼンスルホネートカルシウム(パーマメントレッド2B(カルシウム)及びピグメントレッド48:2としても知られている);2,9-ジクロロ-5,12-ジヒドロキノリノ[2,3-b]アクリジン-7,14-ジオン(キナクリドンマゼンタB及びピグメントレッド202としても知られている);4,5-ジクロロ-2-[[5-メチル-3-オキソ-2-(3-スルホフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル]ジアゼニル]ベンゼンスルホン酸(イエロー183としても知られている);2-[[2-クロロ-4-[3-クロロ-4-[[1-(4-クロロ-2,5-ジメトキシアニリノ)-1,3-ジオキソブタン-2-イル]ジアゼニル]フェニル]フェニル]ジアゼニル]-N-(4-クロロ-2,5-ジメトキシフェニル)-3-オキソブタンアミド(ジアリリドイエロー及びピグメントイエロー83としても知られている);2-[(3-カルボキシ-2-オキシドナフタレン-1-イル)ジアゼニル]-4-クロロ-5-メチルベンゼンスルホネート二ナトリウム(ウォチュングレッドB及びピグメントレッド48としても知られている);3,10,17,24-テトラザオクタシクロ[13.13.2.02,10.04,9.012,29.016,24.018,23.026,30]トリアコンタ-1(29),2,4,6,8,12,14,16,18,20,22,26(30),27-トリデカエン-11,25-ジオン(ペリノンオレンジ及びピグメントオレンジ43としても知られている);4,5,6,7-テトラクロロ-3-[4-[(4,5,6,7-テトラクロロ-3-オキソイソインドール-1-イリデン)アミノ]フェニル]イミノイソインドール-1-オ
ン(テトラクロロイソインドインドリノンイエローR及びピグメントイエロー110としても知られている);7,18-ジオキサヘプタシクロ[14.6.2.22,5.03,12.04,9.013,23.020,24]ヘキサコサ-1(23),2,4,9,11,13,15,20(24),21,25-デカエン-6,8,17,19-テトロン(ペリレンレッドY及びピグメントレッド224としても知られている);7,18-ジメチル-7,18-ジアザヘプタシクロ[14.6.2.22,5.03,12.04,9.013,23.020,24]ヘキサコサ-1(23),2,4,9,11,13,15,20(24),21,25-デカエン-6,8,17,19-テトロン(ペリレンマルーン及びピグメントレッド179としても知られている);(2Z)-1,3,3-トリメチル-2-[(E)-3-(1,3,3-トリメチルインドール-1-イウム-2-イル)プロパ-2-エニリデン]インドールクロリド(ベーシックレッド12としても知られている);トリカルボシアニン染料;ヘミシアニン染料;2,4-ジメトキシ-N-[(E)-2-(1,3,3-トリメチルインドール-1-イウム-2-イル)エテニル]アニリンクロリド(ベーシックイエロー11としても知られている)、オキソノール染料;4-[3-メチル-4-[(1E,3E,5Z)-5-[3-メチル-5-オキソ-1-(4-スルホフェニル)ピラゾール-4-イリデン]ペンタ-1,3-ジエニル]-5-オキソ-4H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホン酸(オキソノール805ブルーとしても知られている)、スチリル染料;17-(3-メトキシプロピル)-11,16,18-トリオキソ-3,10,17-トリアザヘキサシクロ[13.6.2.02,10.04,9.012,22.019,23]トリコサ-1(21),2,4,6,8,12(22),13,15(23),19-ノナエン-20-カルボニトリル(ディスパースイエロー31としても知られている);ジアリールメチン染料;トリアリールメチン染料;[4-[[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-フェニルメチリデン]シクロヘキサ-2,5-ジエン-1-イリデン]-ジメチルアザニウムクロリド(ベーシックグリーン4及びマラカイトグリーンとしても知られている);[4-[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチリデン]シクロヘキサ-2,5-ジエン-1-イリデン]-ジメチルアザニウムクロリド(ベーシックバイオレット3及びクリスタルバイオレットとしても知られている);アザ-アナログメチン染料;4-メトキシ-N-メチル-N-[(E)-(1,3,3-トリメチルインドール-1-イウム-2-イル)メチリデンアミノ]アニリンメチルサルフェート(ベーシックイエロー28としても知られている)、ジアザヘミシアニン染料;4-[(2,4-ジメチル-1,2,4-トリアゾール-4-イウム-3-イル)ジアゼニル]-N,N-ジメチルアニリンメチルサルフェート(ベーシックレッド22としても知られている);2-[N-エチル-4-[(6-メトキシ-3-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-3-イウム-2-イル)ジアゼニル]アニリノ]エタノールメチルサルフェート(ベーシックブルー41としても知られている);メチルバイオレット染料;フクシン染料;4-[(4-アミノフェニル)-(4-イミノシクロヘキサ-2,5-ジエン-1-イリデン)メチル]アニリンヒドロクロリド(パラローズアニリン及びベーシックレッド9としても知られている);フェノール染料;3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-ベンゾフラン-1-オン(フェノールフタレインとしても知られている);マラカイトグリーン染料;2-[[4-[エチル-[(3-スルホナトフェニル)メチル]アミノ]フェニル]-[4-[エチル-[(3-スルホナトフェニル)メチル]アザニウムイリデン]シクロヘキサ-2,5-ジエン-1-イリデン]メチル]ベンゼンスルホネート二ナトリウム(ブリリアントブルーFCFとしても知られている)、ビクトリアブルー染料;[4-[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチリデン]ナフタレン-1-イリデン]-エチルアザニウムクロリド(ビクトリアブルーRとしても知られている);キサンテン染料;9,10-アントラキノン;1-ニトロアントラキノン;アントラキノン-1-スルホン酸;ジニトロアントラキノン;4,8-ジアミノ-1,5-ジヒドロキシ-9,10-ジオキソアントラセン-2-スルホン酸ナトリウム(アシッドブルー43としても知られている);19,33-ジクロロノナシクロ[18.10.2.22,5.03,16.04,13.06,11.017,31.021,26.028,32]テトラトリアコンタ-1(31),2(34),3(16),4(13),5(33),6,8,10,14,17,19,21,23,25,28(32),29-ヘキサデカエン-12,27-ジオン(バットバイオレット1としても知られている);1-アミノ-4-ヒドロキシ-2-フェノキシアントラセン-9,10-ジオン(ディスパースレッド60としても知られている);N-(24-ベンズアミド-6,13,19,26-テトラオキソ-16-アザヘプタシクロ[15.12.0.02,15.05,14.07,12.018,27.020,25]ノナコサ-1(17),2(15),3,5(14),7(12),8,10,18(27),20(25),21,23,28-ドデカエン-8-イル)ベンズアミド(バットオレンジ15としても知られている);ヘキサシクロ[10.10.2.02,7.09,23.013,18.020,24]テトラコサ-1(23),2,4,6,9,11,13,15,17,20(24),21-ウンデカエン-8,19-ジオン(バットイエロー4としても知られている);9,18-ジブロモヘキサシクロ[11.7.1.14,20.02,11.03,8.017,21]ドコサ-1(21),2,4,6,8,10,13,15,17,19-デカエン-12,22-ジオン(バットオレンジ3及びピグメントレッド168としても知られている);5-オキソ-1-(4-スルホナトフェニル)-4-[(4-スルホナトフェニル)ジアゼニル]-4H-ピラゾール-3-カルボキシレー三ナトリウム(タートラジンとしても知られている);4-[[5-エトキシカルボニル-3-オキソ-2-(4-スルホナトフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル]ジアゼニル]ナフタレン-1-スルホネート(オレンジBとしても知られている);5-クロロ-2-ヒドロキシ-3-[(3-メチル-5-オキソ-1-フェニル-4H-ピラゾール-4-イル)ジアゼニル]ベンゼンスルホネートナトリウム(モルダントレッド19としても知られている);2,5-ジクロロ-4-[3-メチル-5-オキソ-4-[(4-スルホフェニル)ジアゼニル]-4H-ピラゾール-1-イル]ベンゼンスルホン酸(イエロー2Gとしても知られている);2-キノリン-2-イリンデン-1,3-ジオン(キノリンイエローとしても知られている);キノフタロンオレンジ;2-(3-ヒドロキシ-1H-インドール-2-イル)インドール-3-オン(インディゴとしても知られている);2-[(4-ヒドロキシ-9,10-ジオキソアントラセン-1-イル)アミノ]-5-メチルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アリザリンイリソールrとしても知られている);3,5,6,8-テトラヒドロキシ-1-メチル-9,10-ジオキソ-7-[3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)オキサン-2-イル]アントラセン-2-カルボン酸(カーミンとしても知られている);19,22-ジオキサデカシクロ[23.11.1.14,8.02,23.03,18.05,36.09,14.026,31.033,37.016,38]オクタトリアコンタ-1(37),2(23),3(18),4(38),5(36),7,9,11,13,15,20,25,27,29,31,33-ヘキサデカエン-17,24-ジオン(バットブルー16としても知られている);ジブロモアントアントロン;2,20-ジクロロ-14,32-ジエチル-18,36-ジオキサ-4,14,22,32-テトラザノナシクロ[19.15.0.03,19.05,17.07,15.08,13.023,35.025,33.026,31]ヘキサトリアコンタ-1,3,5(17),6,8,10,12,15,19,21,23(35),24,26,28,30,33-ヘキサデカエン(ピグメントバイオレット23としても知られている);2,11,20,29,37,38,39,40-オクタザノナシクロ[28.6.1.13,10.112,19.121,28.04,9.013,18.022,27.031,36]テトラコンタ-1(37),2,4,6,8,10(40),11,13,15,17,19(39),20,22,24,26,28(38),29,31,33,35-イコサエン銅(フタロシアニンブルーBNとしても知られている);2,11,20,29,38,40-ヘキサザ-37,39-ジアザニダノナシクロ[28.6.1.13,10.112,19.121,28.04,9.013,18.022,27.031,36]テトラコンタ-1(36),2,4(9),5,7,10(40),11,13,15,17,19,21(38),22(27),23,25,28,30,32,34-ノナデカエン-6,24-ジスルホネート銅二ナトリウム(ダイレクトブルー86としても知られている);30,34-ジメトキシノナシクロ[18.10.2.22,5.03,16.04,13.06,11.017,31.022,27.028,32]テトラトリアコンタ-1(30),2(34),3(16),4(13),5(33),6,8,10,14,17(31),18,20(32),22,24,26,28-ヘキサデカエン-12,21-ジオン(バットグリーン1としても知られている);30-ニトロノナシクロ[18.10.2.22,5.03,16.04,13.06,11.017,31.022,27.028,32]テトラトリアコンタ-1(30),2,4,6,8,10,13,15,17(31),18,20(32),22,24,26,28,33-ヘキサデカエン-12,21-ジオン(バットグリーン9としても知られている);7,18-ビス(4-メトキシフェニル)-7,18-ジアザヘプタシクロ[14.6.2.22,5.03,12.04,9.013,23.020,24]ヘキサコサ-1(23),2,4,9,11,13,15,20(24),21,25-デカエン-6,8,17,19-テトロン(ピグメントレッド190としても知られている);7,18-ビス(3,5-ジメチルフェニル)-7,18-ジアザヘプタシクロ[14.6.2.22,5.03,12.04,9.013,2
.020,24]ヘキサコサ-1(23),2,4,9,11,13,15,20(24),21,25-デカエン-6,8,17,19-テトロン(ピグメントレッド149としても知られている);7,18-ビス(4-フェニルジアゼニルフェニル)-7,18-ジアザヘプタシクロ[14.6.2.22,5.03,12.04,9.013,23.020,24]ヘキサコサ-1(23),2,4,9,11,13,15,20(24),21,25-デカエン-6,8,17,19-テトロン(ピグメントレッド178としても知られている);7,18-ジアザヘプタシクロ[14.6.2.22,5.03,12.04,9.013,23.020,24]ヘキサコサ-1(23),2,4,9,11,13,15,20(24),21,25-デカエン-6,8,17,19-テトロン(ピグメントバイオレット29としても知られている);3-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-7-(ジエチルアミノ)クロメン-2-オン(クマリン6としても知られている);3-(1H-ベンズイミダゾール-2-イル)-7-(ジエチルアミノ)クロメン-2-オン(クマリン7としても知られている);7-(ジエチルアミノ)-3-(1-メチルベンズイミダゾール-2-イル)クロメン-2-オン(クマリン30としても知られている);など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
好ましくは、光吸収体108/132として使用されるフルオロフォアは、302nm以下又は700nm以上の波長の電磁放射線を吸収し、302nm~700nmの波長のフォトルミネセンスを発光する。しかしながら、他の励起及び発光波長も好適である。
【0069】
光吸収体132を粒子124/130に適用134するとき、光吸収体132を溶媒中に懸濁及び/又は可溶化させてもよい。溶媒は、熱可塑性ポリマー102と非反応性(例えば、非膨潤性かつ非溶解性)である必要がある。溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、クロロホルムなど、及びこれらの任意の混和性の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0070】
粒子124/130を、好適な時間(例えば、約1分~約48時間、又は約1分~約6時間、又は約1時間~約24時間、又は約18分~約48時間)、溶媒に懸濁/可溶化している光吸収体132に曝露させてよい。更に、曝露は、任意の好適な温度(例えば、約-10℃~約100℃、又は約-10℃~約30℃、又は約10℃~約50℃、又は約50℃~約100℃)であってよい。曝露技術の例としては、浸漬、洗浄(例えば、溶媒に懸濁/可溶化している光吸収体132を粒子124/130の湿潤ケーキ上に通す及び/又は溶媒に懸濁/可溶化している光吸収体132を粒子124/130が充填されたカラムに通す)、噴霧など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
あるいは、粒子124/130に適用134される光吸収体132は、粉末であってもよい。
【0072】
本開示のOACTP粒子は、熱可塑性ポリマー102の約0.01重量%~約30重量%(又は約0.01重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%、又は約5重量%~約20重量%、又は約10重量%~約30重量%)の光吸収体(又は2つ以上を使用する場合、累積での光吸収体)を含み得る。
【0073】
OACTP粒子は、1つ以上の光吸収体を含み得る。OACTP粒子から作製された物体を特定する、物体を追跡する、物体を認証する、及び/又は物体の調子を判定するための、光吸収体の組成及び濃度を使用することができる。すなわち、光吸収体は、物体を特定する、物体を追跡する、及び/又は物体を認証するための化学的指紋として使用することができる。更に又はあるいは、光吸収体は、欠陥(例えば、亀裂若しくは摩耗)及び/又はこのような欠陥の程度を特定する手法として、物体の一部についての化学的インジケータとして使用することもできる。
【0074】
本開示の方法及び組成物に使用されるエマルジョン安定剤は、ナノ粒子(例えば、酸化物ナノ粒子、カーボンブラック、ポリマーナノ粒子、及びこれらの組み合わせ)、界面活性剤など、及びこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0075】
酸化物ナノ粒子は、金属酸化物ナノ粒子、非金属酸化物ナノ粒子、又はこれらの混合物であってもよい。酸化物ナノ粒子の例としては、限定するものではないが、シリカ、チタニア、ジルコニア、アルミナ、酸化鉄、酸化銅、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化セリウム、酸化タリウム、酸化タングステンなど、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。アルミノケイ酸塩、ホウケイ酸塩、及びアルミノホウケイ酸塩のような混合金属酸化物及び/又は非金属酸化物もまた、金属酸化物という用語に含まれる。酸化物ナノ粒子は、親水性であっても又は疎水性であってもよく、天然の粒子であっても又は粒子の表面処理の結果のものであってもよい。例えば、ジメチルシリル、トリメチルシリルなどのような疎水性表面処理を有するシリカナノ粒子が本開示の方法及び組成物に使用されてもよい。加えて、メタクリレート官能基のような機能的な表面処理を施したシリカが、本開示の方法及び組成物に使用されてもよい。非官能化酸化物ナノ粒子もまた同様に、使用に好適であり得る。
【0076】
シリカナノ粒子の市販の例としては、Evonikから入手可能なAEROSIL(登録商標)(例えば、AEROSIL(登録商標)R812S(疎水変性表面及び260±30m/gのBET表面積を有する平均直径約7nmのシリカナノ粒子)、AEROSIL(登録商標)RX50(疎水変性表面及び35±10m/gのBET表面積を有する平均直径約40nmのシリカナノ粒子)、AEROSIL(登録商標)380(疎水変性表面及び380±30m/gの表面積を有するシリカナノ粒子)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0077】
カーボンブラックは、本明細書に開示される組成物及び方法においてエマルジョン安定剤として存在し得る別の種類のナノ粒子である。様々な等級のカーボンブラックが当業者に馴染みのあるものであり、そのうちのいずれかが本明細書で使用され得る。赤外線を吸収することができる他のナノ粒子が同様に使用されてもよい。
【0078】
ポリマーナノ粒子は、本明細書の開示においてエマルジョン安定剤として存在し得る別の種類のナノ粒子である。好適なポリマーナノ粒子は、本明細書内の開示による溶融乳化によって処理されたときに溶融しないように、熱硬化性である及び/又は架橋されている1つ以上のポリマーを含んでもよい。高い融点又は分解点を有する高分子量熱可塑性ポリマーは、同様に、好適なポリマーナノ粒子エマルジョン安定剤を含んでもよい。
【0079】
ナノ粒子は、約1nm~約500nm(又は約10nm~約150nm、又は約25nm~約100nm、又は約100nm~約250nm、又は約250nm~約500nm)の平均直径(体積に基づくD50)を有し得る。
【0080】
ナノ粒子は、約10m/g~約500m/g(又は約10m/g~約150m/g、又は約25m/g~約100m/g、又は約100m/g~約250m/g、又は250m/g~約500m/g)のBET表面積を有し得る。
【0081】
ナノ粒子は、熱可塑性ポリマー102の重量に基づいて、約0.01重量%~約10重量%(又は約0.01重量%~約1重量%、又は約0.1重量%~約3重量%、又は約1重量%~約5重量%、又は約5重量%~約10重量%)の濃度で混合物112中に含まれ得る。
【0082】
界面活性剤は、アニオン性、カオチン性、非イオン性、又は双極性イオン性であり得る。界面活性剤の例としては、限定するものではないが、ドデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ソルビタン、ポリ[ジメチルシロキサン-コ-[[3-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)プロピルメチルシロキサン]、ドキュセートナトリウム(ナトリウム1,4-ビス(2-エチルヘキソキシ)-1,4-ジオキソブタン-2-スルホネート)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。界面活性剤の市販の例としては、限定するものではないが、CALFAX(登録商標)DB-45(ドデシルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム、Pilot Chemicalsから入手可能)、SPAN(登録商標)80(ソルビタンマレエート非イオン性界面活性剤)、MERPOL(登録商標)界面活性剤(Stepan Companyから入手可能)、TERGITOL(商標)TMN-6(水溶性非イオン性界面活性剤、DOWから入手可能)、TRITON(登録商標)X-100(オクチルフェノールエトキシレート、SigmaAldrichから入手可能)、IGEPAL(登録商標)CA-520(ポリオキシエチレン(5)イソオクチルフェニルエーテル、SigmaAldrichから入手可能)、BRIJ(登録商標)S10(ポリエチレングリコールオクタデシルエーテル、SigmaAldrichから入手可能)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0083】
界面活性剤は、ポリアミド102の重量に基づいて約0.01重量%~約10重量%(又は約0.01重量%~約1重量%、又は約0.5重量%~約2重量%、又は約1重量%~約3重量%、又は約2重量%~約5重量%、又は約5重量%~約10重量%)の濃度で混合物112中に含まれ得る。あるいは、混合物112は、界面活性剤を含んでいなくても(すなわち、界面活性剤が存在していなくても)よい。
【0084】
ナノ粒子の界面活性剤に対する重量比は、約1:10~約10:1(又は約1:10~約1:1、又は約1:5~約5:1、又は約1:1~約10:1)であってよい。
【0085】
上述のように、成分102、104、及び106は、任意の順序で添加してよく、成分102、104、及び106を組み合わせる110プロセス中に混合及び/又は加熱すること、を含み得る。例えば、エマルジョン安定剤106は、熱可塑性ポリマー102を添加する前に、まずキャリア流体104に分散されてもよく、任意選択で当該分散液の加熱を伴う。別の非限定的な例では、熱可塑性ポリマー102は、キャリア流体104及びエマルジョン安定剤106が一緒に又はいずれかの順序で添加されるポリマー溶融物を製造するために加熱され得る。更に別の非限定的な例では、熱可塑性ポリマー102及びキャリア流体104は、熱可塑性ポリマー102の融点又は軟化温度よりも高い温度、及びキャリア流体104中に熱可塑性ポリマー溶融物を分散させるのに十分な剪断速度で混合してよい。次いで、エマルジョン安定剤106を添加して混合物112を形成し、設定された期間好適なプロセス条件で維持してよい。
【0086】
加工114に使用される混合装置及び/又は別の好適な容器内で、成分102、104、及び106を任意の組み合わせで組み合わせて110よい。非限定的な例として、熱可塑性ポリマー102を、加工114に使用される混合装置内で熱可塑性ポリマー102の融点又は軟化温度よりも高い温度まで加熱してよく、エマルジョン安定剤106を、別の容器内でキャリア流体104中に分散させてよい。次いで、当該分散液を、加工114に使用される混合装置内で熱可塑性ポリマー102の溶融物に添加してよい。
【0087】
溶融エマルジョン116を製造するために加工114に使用される混合装置は、溶融エマルジョン116を熱可塑性ポリマー102の融点又は軟化温度よりも高い温度で維持し、ポリマー溶融物を液滴としてキャリア流体104中に分散させるのに十分な剪断速度を適用できる必要があるものである必要がある。
【0088】
溶融エマルジョン116を製造するために加工114に使用される混合装置の例としては、押出成形機(例えば、連続押出成形機、バッチ押出成形機など)、撹拌反応器、ブレンダ、インラインホモジナイザシステムを備える反応器など、及びそこから派生する装置が挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
設定された期間、好適なプロセス条件(例えば、温度、剪断速度など)での加工114及び溶融エマルジョン116の形成。
【0090】
溶融エマルジョン116の加工114及び形成の温度は、熱可塑性ポリマー102の融点又は軟化温度よりも高くかつ混合物112中の任意の成分102、104、及び106の分解温度よりも低い温度である必要がある。例えば、溶融エマルジョン116の加工114及び形成の温度が、混合物112中の任意の成分102、104、及び106の分解温度よりも低いという条件で、溶融エマルジョン116の加工114及び形成の温度は、熱可塑性ポリマー102の融点又は軟化温度よりも約1℃~約50℃(又は約1℃~約25℃、又は約5℃~約30℃、又は約20℃~約50℃)高くてよい。
【0091】
溶融エマルジョン116の加工114及び形成の剪断速度は、ポリマー溶融物を液滴としてキャリア流体104中に分散させるのに十分に高いものである必要がある。当該液滴は、約1000μm以下(又は約1μm~約1000μm、又は約1μm~約50μm、又は約10μm~約100μm、又は約10μm~約250μm、又は約50μm~約500μm、又は約250μm~約750μm、又は約500μm~約1000μm)の直径を有する液滴を含む必要がある。
【0092】
溶融エマルジョン116の加工114及び形成の当該温度及び剪断速度を維持する時間は、10秒~18時間、又はそれ以上(又は10秒~30分、又は5分~1時間、又は15分~2時間、又は1時間~6時間、又は3時間~18時間)であってよい。理論に束縛されるものではないが、加工114が停止され得る時点で液滴直径の定常状態に到達すると考えられる。その時間は、とりわけ、温度、剪断速度、熱可塑性ポリマー102の組成、キャリア流体104の組成、及びエマルジョン安定剤106の組成に依存し得る。
【0093】
次いで、溶融エマルジョン116を冷却118してよい。冷却118は、低速(例えば、周囲条件下で溶融エマルジョンを冷却させる)から高速(例えば、急冷)までであってよい。例えば、冷却速度は、約10℃/時間~約100℃/秒から急冷(例えばドライアイス)によりほぼ瞬時(又は約10℃/時間~約60℃/時間、又は約0.5℃/分~約20℃/分、又は約1℃/分~約5℃/分、又は約10℃/分~約60℃/分、又は約0.5℃/秒~約10℃/秒、又は約10℃/秒~約100℃/秒)の範囲であってもよい。
【0094】
冷却中、溶融エマルジョン116に剪断をほとんど又は全く適用しなくてもよい。場合によっては、加熱中に適用される剪断が冷却中に適用されてもよい。
【0095】
溶融エマルジョン116の冷却118から得られる冷却された混合物120は、固化した熱可塑性ポリマー粒子124(又は単に熱可塑性ポリマー粒子)及び他の成分126(例えば、キャリア流体104、過剰なエマルジョン安定剤106など)を含む。熱可塑性ポリマー粒子は、キャリア流体中に分散されてもよく、又はキャリア流体中に沈降してもよい。
【0096】
次いで、冷却された混合物120を処理122して、他の成分126から別個の熱可塑性ポリマー粒子124(又は単に熱可塑性ポリマー粒子124)にしてよい。好適な処理としては、限定するものではないが、洗浄、濾過、遠心分離、デカントなど、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0097】
熱可塑性ポリマー粒子124を洗浄するために使用される溶媒は、概ね、(a)キャリア流体104と混和性であり、かつ(b)熱可塑性ポリマー102と非反応性(例えば、非膨潤性かつ非溶融性)である必要がある。溶媒の選択は、とりわけ、キャリア流体の組成及び熱可塑性ポリマー102の組成に依存することになる。
【0098】
溶媒の例としては、限定するものではないが、炭化水素溶媒(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、デカン、ドデカン、トリデカン、及びテトラデカン)、芳香族炭化水素溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、2-メチルナフタレン、及びクレゾール)、エーテル溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、及びジオキサン)、ケトン溶媒(例えば、アセトン及びメチルエチルケトン)、アルコール溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びn-プロパノール)、エステル溶媒(例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、及び酪酸ブチル)、ハロゲン化溶媒(例えば、クロロホルム、ブロモホルム、1,2-ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、及びヘキサフルオロイソプロパノール)、水など、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0099】
溶媒は、空気乾燥、熱乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥、又はこれらの混成などの適切な方法を用いて乾燥させることによって、熱可塑性ポリマー粒子124から除去してよい。加熱は、好ましくは、熱可塑性ポリマーのガラス転移点より低い温度(例えば、約50℃~約150℃)で行われてもよい。
【0100】
有利には、本明細書に記載のシステム及び方法(例えば、方法100)のキャリア流体及び洗浄溶媒は、再生し、再利用することができる。当業者であれば、再生プロセスに必要な使用済みキャリア流体及び溶媒の任意の必要な洗浄を認識するであろう。
【0101】
他の成分126から分離した後及び/又は光吸収体132を適用した134後の熱可塑性ポリマー粒子124を、任意選択で、更に精製してもよい128。図示のように、精製128は、光吸収体132を適用する134前に行われ、精製された熱可塑性ポリマー粒子130が得られる。例えば、粒径分布を狭くする(又は直径スパンを減少させる)ために、熱可塑性ポリマー粒子124(光吸収体132を適用134する前及び/又は後)を、約10μm~約250μm(又は約10μm~約100μm、又は約50μm~約200μm、又は約150μm~約250μm)の孔径を有する篩に通してもよい。
【0102】
別の例示的な精製技術では、熱可塑性ポリマー粒子124の表面に会合しているナノ粒子の実質的に全てを維持しながら、熱可塑性ポリマー粒子124(光吸収体132を適用する134前及び/又は後)を水で洗浄して界面活性剤を除去してよい。更に別の例示的な精製技術では、所望の最終製品を得るために、熱可塑性ポリマー粒子124(光吸収体132を適用する134前及び/又は後)を添加剤とブレンドしてもよい。明確にするために、このような添加剤は、粒子が固化した後に本明細書に記載の方法から得られる熱可塑性粒子124又は他の粒子とブレンドされるので、このような添加剤は、本明細書では「外部添加剤」と呼ばれる。外部添加剤の例としては、流動助剤、他のポリマー粒子、充填剤など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0103】
場合によっては、熱可塑性ポリマー粒子124の作製に使用される界面活性剤は、下流の用途において不必要であることもある。したがって、精製技術の更に別の例は、熱可塑性ポリマー粒子124から(例えば、洗浄及び/又は熱分解によって)、(光吸収体132を適用134する前及び/又は後に)界面活性剤を少なくとも実質的に除去すること、を含んでいてよい。
【0104】
熱可塑性ポリマー粒子124及び/又は精製された熱可塑性ポリマー粒子130及び/又はOACTP粒子136(粒子124/130/136と呼ばれる)は、組成、物理的構造などによって特徴付けることができる。
【0105】
上述のように、エマルジョン安定剤は、ポリマー溶融物とキャリア流体との間の界面にある。その結果、混合物が冷却されると、エマルジョン安定剤は、当該界面に、又はその付近に留まる。したがって、粒子124/130/136の構造は、概ねエマルジョン安定剤が使用されるとき、(a)粒子124/130/136の外面上に分散している、及び/又は(b)粒子124/130/136の外側部分に埋め込まれている(例えば、外側の1体積%)エマルジョン安定剤を含む。
【0106】
更に、ポリマー溶融液滴の内部に空隙が形成される場合、エマルジョン安定剤106は、概ね、空隙の内部と熱可塑性ポリマーとの間の界面に存在する(及び/又は埋め込まれる)必要がある。空隙は、概ね、熱可塑性ポリマーを含まない。むしろ、空隙は、例えば、キャリア流体、空気を含むか、又は空っぽであり得る。粒子124/130/136は、粒子124/130/136の約5重量%以下(又は約0.001重量%~約5重量%、又は約0.001重量%~約0.1重量%、又は約0.01重量%~約0.5重量%、又は約0.1重量%~約2重量%、又は約1重量%~約5重量%)のキャリア流体を含み得る。
【0107】
熱可塑性ポリマー102は、粒子124/130/136の約90重量%~約99.5重量%(又は約90重量%~約95重量%、又は約92重量%~約97重量%、又は約95重量%~約99.5重量%)で粒子124/130/136中に存在し得る。
【0108】
含まれている場合、エマルジョン安定剤106は、粒子124/130/136の約10重量%以下(又は約0.01重量%~約10重量%、又は約0.01重量%~約1重量%、又は約0.5重量%~約5重量%、又は約3重量%~約7重量%、又は約5重量%~約10重量%)で粒子124/130/136中に存在し得る。界面活性剤又は別のエマルジョン安定剤を少なくとも実質的に除去するように精製したとき、エマルジョン安定剤106は、0.01重量%未満(又は0重量%~約0.01重量%、又は0重量%~0.001重量%)で粒子130/136中に存在し得る。
【0109】
微粒子状エマルジョン安定剤を使用して本明細書の開示による熱可塑性微粒子を形成する際、シリカナノ粒子などの微粒子状エマルジョン安定剤の少なくとも一部を、熱可塑性粒子の外面上にコーティングとして配置してよい。界面活性剤の少なくとも一部は、使用される場合、同様に外面に会合し得る。コーティングは、外面上に実質的に均一に配置され得る。コーティングに関して本明細書で使用するとき、用語「実質的に均一」は、コーティング組成物(例えば、ナノ粒子及び/又は界面活性剤)、特に外面全体によって被覆される表面位置におけるむらのないコーティング厚さを指す。エマルジョン安定剤106は、粒子124/130/136の表面積の少なくとも5%(又は約5%~約100%、又は約5%~約25%、又は約20%~約50%、又は約40%~約70%、又は約50%~約80%、又は約60%~約90%、又は約70%~約100%)を被覆するコーティングを形成し得る。界面活性剤又は別のエマルジョン安定剤を少なくとも実質的に除去するように精製したとき、エマルジョン安定剤106は、粒子130/136の表面積の25%未満(又は0%~約25%、又は約0.1%~約5%、又は約0.1%~約1%、又は約1%~約5%、又は約1%~約10%、又は約5%~約15%、又は約10%~約25%)で粒子130/136中に存在し得る。粒子124/130/136の外面上におけるエマルジョン安定剤106の被覆率は、走査型電子顕微鏡画像(SEM顕微鏡写真)の画像解析を用いて求めることができる。エマルジョン安定剤106は、粒子124/130/136の表面積の少なくとも5%(又は約5%~約100%、又は約5%~約25%、又は約20%~約50%、又は約40%~約70%、又は約50%~約80%、又は約60%~約90%、又は約70%~約100%)を被覆するコーティングを形成し得る。界面活性剤又は別のエマルジョン安定剤を少なくとも実質的に除去するように精製したとき、エマルジョン安定剤106は、粒子130/136の表面積の25%未満(又は0%~約25%、又は約0.1%~約5%、又は約0.1%~約1%、又は約1%~約5%、又は約1%~約10%、又は約5%~約15%、又は約10%~約25%)で粒子130/136中に存在し得る。粒子124/130/136の外面上におけるエマルジョン安定剤106の被覆率は、SEM顕微鏡写真の画像解析を用いて求めることができる。
【0110】
粒子124/130/136は、約0.1μm~約125μm(又は約0.1μm~約5μm、約1μm~約10μm、約5μm~約30μm、又は約1μm~約25μm、又は約25μm~約75μm、又は約50μm~約85μm、又は約75μm~約125μm)のD10、約0.5μm~約200μm(又は約0.5μm~約10μm、又は約5μm~約50μm、又は約30μm~約100μm、又は約30μm~約70μm、又は約25μm~約50μm、又は約50μm~約100μm、又は約75μm~約150μm、又は約100μm~約200μm)のD50、及び約3μm~約300μm(又は約3μm~約15μm、又は約10μm~約50μm、又は約25μm~約75μm、又は約70μm~約200μm、又は約60μm~約150μm、又は約150μm~約300μm)のD90を有し得、D10<D50<D900である。粒子124/130/136はまた、約0.2~約10(又は約0.2~約0.5、又は約0.4~約0.8、又は約0.5~約1.0、又は約1~約3、又は約2~約5、又は約5~約10)の直径スパンを有し得る。限定するものではないが、1.0以上の直径スパン値は広いとみなされ、直径スパン値0.75以下は狭いとみなされる。
【0111】
第1の非限定的な例では、粒子124/130/136は、約0.1μm~約10μmのD10、約0.5μm~約25μmのD50、及び約3μm~約50μmのD90を有し得、D10<D50<D90である。当該粒子124/130/136は、約0.2~約2の直径スパンを有し得る。
【0112】
第2の非限定的な例では、粒子124/130/136は、約5μm~約30μmのD10、約30μm~約70μmのD50、及び約70μm~約120μmのD90を有し得、D10<D50<D90である。当該粒子124/130/136は、約1.0~約2.5の直径スパンを有し得る。
【0113】
第3の非限定的な例では、粒子124/130/136は、約25μm~約60μmのD10、約60μm~約110μmのD50、及び約110μm~約175μmのD90を有し得、D10<D50<D90である。当該粒子124/130/136は、約0.6~約1.5の直径スパンを有し得る。
【0114】
第4の非限定的な例では、粒子124/130/136は、約75μm~約125μmのD10、約100μm~約200μmのD50、及び約125μm~約300μmのD90を有し得、D10<D50<D90である。当該粒子124/130/136は、約0.2~約1.2の直径スパンを有し得る。
【0115】
第5の非限定的な例では、粒子124/130/136は、約1μm~約50μm(又は約5μm~約30μm、又は約1μm~約25μm、又は約25μm~約50μm)のD10、約25μm~約100μm(又は約30μm~約100μm、又は約30μm~約70μm、又は約25μm~約50μm、又は約50μm~約100μm)のD50、及び約60μm~約300μm(又は約70μm~約200μm、又は約60μm~約150μm、又は約150μm~約300μm)のD90を有し得、D10<D50<D90である。粒子124/130/136はまた、約0.4~約3(又は約0.6~約2、又は約0.4~約1.5、又は約1~約3)の直径スパンを有し得る。
【0116】
粒子124/130/136は、約0.9以上(又は約0.90~約1.0、又は約0.93~約0.99、又は約0.95~約0.99、又は約0.97~約0.99、又は約0.98~1.0)の円形度を有し得る。
【0117】
粒子124/130/136は、約25°~約45°(又は約25°~約35°、又は約30°~約40°、又は約35°~約45°)の安息角を有し得る。
【0118】
粒子124/130/136は、約1.0~約1.5(又は約1.0~約1.2、又は約1.1~約1.3、又は約1.2~約1.35、又は約1.3~約1.5)のハウスナー比を有し得る。
【0119】
粒子124/130/136は、約0.3g/cm~約0.8g/cm(又は約0.3g/cm~約0.6g/cm、又は約0.4g/cm~約0.7g/cm、又は約0.5g/cm~約0.6g/cm、又は約0.5g/cm~約0.8g/cm)の嵩密度を有し得る。
【0120】
加工114の温度及び剪断速度、並びに成分102、104、及び106の組成及び相対濃度に応じて、粒子124/130/136を構成する異なる形状の構造が観察された。典型的には、粒子124/130/136は、実質的に球状の粒子(約0.97以上の円形度を有する)を含む。しかしながら、ディスク及び細長い構造を含む他の構造も粒子124/130/136において観察された。したがって、粒子124/130/136は、(a)0.97以上の円形度を有する実質的に球状の粒子、(b)約2~約10のアスペクト比を有するディスク構造、及び(c)10以上のアスペクト比を有する細長い構造のうちの1つ以上を含んでいてよい。(a)、(b)、及び(c)構造の各々は、(a)、(b)、及び(c)構造の外面上に分散されたエマルジョン安定剤、並びに/又は(a)、(b)、及び(c)構造の外側部分に埋め込まれたエマルジョン安定剤を有する。(a)、(b)、及び(c)構造のうちの少なくともいくつかは凝集し得る。例えば、(c)の細長い構造は、(a)の実質的に球状の粒子の表面上に位置し得る。
【0121】
粒子124/130/136は、熱可塑性ポリマーの焼結域(sintering window)の10℃以内、好ましくは5℃以内の焼結域を有し得る。
【0122】
OACTP-ポリアミドの用途
本明細書に記載のOACTP-ポリアミドは、様々な物体(又は物品)を製造するために使用され得る。本明細書に記載のOACTP-ポリアミドは、単独で、又は他の熱可塑性ポリマー(例えば、光吸収体及び/又は他の熱可塑性ポリマーを含まないポリアミド)と組み合わせて使用してよい。本開示の1つ以上のOACTP-ポリアミドと共に使用することができる熱可塑性ポリマーの例としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエテン、ポリエステル(例えば、ポリ乳酸)、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフェニレンスルフィド、ビニルポリマー、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミド-イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルブロック及びポリアミドブロックを含むコポリマー(PEBA又はポリエーテルブロックアミド)、グラフト化又は非グラフト化熱可塑性ポリオレフィン、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマーポリマー、官能化又は非官能化エチレン/アルキル(メタ)アクリレート、官能化又は非官能化(メタ)アクリル酸ポリマー、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマー/アルキル(メタ)アクリレートターポリマー、エチレン/ビニルモノマー/カルボニルターポリマー、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/カルボニルターポリマー、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)型コアシェルポリマー、ポリスチレン-ブロック-ポリブタジエン-ブロック-ポリ(メチルメタクリレート)(SBM)ブロックターポリマー、塩素化又はクロロスルホン化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フェノール樹脂、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン系ブロックコポリマー、ポリアクリロニトリル、シリコーンなど、並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。前述のうちの1つ以上を含むコポリマーも、本明細書に記載の方法及びシステムに使用することができる。
【0123】
必要に応じて、本明細書に記載のOACTP-ポリアミドを他の熱可塑性ポリマーと組み合わせるときに相溶剤を使用してもよい。相溶剤は、ポリマーのブレンド効率及び/又は有効性を改善し得る。ポリマー相溶剤の例としては、PROPOLDER(商標)MPP2020 20(ポリプロピレン、Polygroup Inc.から入手可能)、PROPOLDER(商標)MPP2040 40(ポリプロピレン、Polygroup Inc.から入手可能)、NOVACOM(商標)HFS2100(無水マレイン酸官能化高密度ポリエチレンポリマー、Polygroup Inc.から入手可能)、KEN REACT(商標)CAP(商標)L(商標)12/L(有機金属カップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN REACT(商標)CAPOW(商標)L(商標)12/H(有機金属カップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN REACT(商標)LICA(商標)12(有機金属カップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN REACT(商標)CAPS(商標)KPR(商標)12/LV(有機金属カップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN REACT(商標)CAPOW(商標)KPR(商標)12/H(有機金属カップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、KEN-REACT(商標)チタネート&ジルコネート(有機金属カップリング剤、Kenrich Petrochemicalsから入手可能)、VISTAMAXX(商標)(エチレン-プロピレンコポリマー、ExxonMobilから入手可能)、SANTOPRENE(商標)(エチレン-プロピレン-ジエンゴム及びポリプロピレンの熱可塑性加硫物、ExxonMobilから入手可能)、VISTALON(商標)(エチレン-プロピレン-ジエンゴム、ExxonMobilから入手可能)、EXACT(商標)(プラストマー、ExxonMobilから入手可能)、EXXELOR(商標)(ポリマー樹脂、ExxonMobilから入手可能)、FUSABONDTM M603(ランダムエチレンコポリマー、Dowから入手可能)、FUSABONDTM E226(無水変性ポリエチレン、Dowから入手可能)、BYNEL(商標)41E710(共押出可能な接着剤樹脂、Dowから入手可能)、SURLYN(商標)1650(アイオノマー樹脂、Dowから入手可能)、FUSABOND(商標)P353(化学修飾ポリプロピレンコポリマー、Dowから入手可能)、ELVALOY(商標)PTW(エチレンターポリマー、Dowから入手可能)、ELVALOY(商標)3427 AC(エチレン及びブチルアクリレートのコポリマー、Dowから入手可能)、LOTADER(商標)AX8840(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)3210(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)3410(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)3430(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)4700(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)AX8900(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、LOTADER(商標)4720(エチレンアクリレート系ターポリマー、Arkemaから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 301(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 311(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 303(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 280(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 201(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 130(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、BAXXODUR(商標)EC 110(エポキシ用アミン、BASFから入手可能)、スチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、EASTMAN(商標)G-3003(無水マレイン酸グラフト化ポリプロピレン、Eastmanから入手可能)、RETAIN(商標)(ポリマー変性剤、Dowから入手可能)、AMPLIFY TY(商標)(無水マレイン酸グラフトポリマー、Dowから入手可能)、INTUNE(商標)(オレフィンブロックコポリマー、Dowから入手可能)など、及びこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0124】
物体を製造する方法としては、溶融押出、射出成形、圧縮成形、溶融紡糸、溶融乳化、噴霧乾燥(例えば、粒子を形成するため)、極低温ミリング(又は極低温粉砕)、ポリマー分散液の凍結乾燥、ポリマー分散液の沈殿など、及びこれらの任意の混成が挙げられるが、これらに限定されない。
【0125】
OACTP-ポリアミドが当該物品の全て又は一部であり得るこのような方法によって製造され得る物品の例としては、粒子、フィルム、包装、玩具、家庭用品、自動車部品、航空宇宙/航空機関連部品、容器(例えば、食品、飲料、化粧品、パーソナルケア組成物、医療用など)、靴底、家具部品、装飾ホーム用品、プラスチックギア、ネジ、ナット、ボルト、ケーブルタイ、宝石、芸術、彫刻、医療品目、プロテーゼ、整形外科用インプラント、教育において学習を支援するアーチファクトの作製、手術を支援するための3D解剖学的モデル、ロボット、生体医学的装置(矯正具)、家電、歯科、電子機器、スポーツ用品などが挙げられるが、これらに限定されない。更に、粒子は、塗料、粉末コーティング、インクジェット材料、電子写真トナー、3D印刷などを含むがこれらに限定されない用途において有用であり得る。
【0126】
本明細書に記載のOACTP-ポリアミドに加えて、物体を特定する、物体を追跡する、物体を認証する、及び/又は物体の調子を判定するのに有用な特異的化学的指紋を有していてもよい。更に、OACTP-ポリアミドの位置は、物体を特定する、物体を追跡する、物体を認証する、及び/又は物体の調子を判定するための、物体に指紋付けする別の層として物体内に位置する。
【0127】
物体を特定する、物体を追跡する、物体を認証する、及び/又は物体の調子を判定する方法は、(a)OACTP-ポリアミドを含む物体を電磁放射線(例えば、フルオロフォアの場合、好ましくは302nm以下又は700nm以上の波長で)に曝露することと、(b)吸収及び/又は再発光された電磁放射線に関連する1つ以上のスペクトル(例えば、フルオロフォアの場合、好ましくは302nm~700nmの間で発光されるフォトルミネセンス)を検知することと、(c)当該スペクトルを、当該物体又はその一部に使用される光吸収体の既知のスペクトルと比較することと、を含み得る。任意選択で、スペクトル領域が物体上に位置する場所を、スペクトル領域が存在する必要がある既知の位置と比較してもよい。比較は、物体を特定及び/又は認証するために使用することができる。追跡については、比較を行ってもよい、並びに/又は検出されたスペクトル及び/若しくはスペクトル領域を、物体の物理的位置と共にデータベースに記録してもよい。更に、摩耗及び/又は亀裂している物体の調子を確認することができる。例えば、物品のコア部分は光吸収体を含んでいてよく、外側部分はコア部分を覆っており、光吸収体を含んでいなくてよい(又は異なる光吸収体を含んでいてよい)。次いで、スペクトルを比較するとき、コアにおける光吸収体のスペクトル特徴の出現は、物体が耐用年数の末期又はその近くにあることを示し得る。
【0128】
非限定的な例として、本開示の3D印刷プロセスは、本開示の1つ以上のOACTP-ポリアミド(及び任意選択で、1つ以上の他の熱可塑性ポリマー及び/又は1つ以上の相溶剤)を含む粒子を指定の形状の表面上に堆積させることと、堆積させてから、粒子の少なくとも一部分を加熱して、その圧密化を促進し、圧密化された本体(又は物体)を形成することと、を含み得、その結果、圧密化された本体は、圧密化された後に約1%以下の空隙率を有する。例えば、熱可塑性ポリマー粒子の加熱及び圧密化は、選択的レーザー焼結によって加熱及び圧密化が行われるように、レーザーを用いた3D印刷装置内で行われてもよい。
【0129】
非限定的な例として、本開示の3D印刷プロセスは、本開示の1つ以上のOACTPポリアミド(並びに任意選択で1つ以上の他の熱可塑性ポリマー及び/又は1つ以上の相溶剤)を含むフィラメントを、オリフィスを通して押出成形することであって、押出成形時に当該フィラメントがポリマー溶融物となる、押出成形することと、当該ポリマー溶融物をプラットフォーム上に第1の層として堆積させることと、当該層を冷却することと、当該第1の層の上に当該ポリマー溶融物の追加の層を堆積させることと、当該追加の層を冷却することと、少なくとも1つの追加の層について堆積及び冷却を繰り返して、3D形状を生成することと、を含み得る。
【0130】
更に別の非限定的な例は、本開示の1つ以上のOACTP-ポリアミド(並びに任意選択で1つ以上の他の熱可塑性ポリマー及び/又は1つ以上の相溶剤)を含むポリマー溶融物を、オリフィスを通して押出成形して、フィルム、繊維(又はフィラメント)、粒子、ペレットなどを製造すること、を含む、方法である。
【0131】
例となる実施形態
第1の非限定的な例の実施形態は、熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーと不混和性であるキャリア流体と、任意選択でエマルジョン安定剤とを、当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度よりも高い温度及び当該キャリア流体中に当該熱可塑性ポリマーを分散させるのに十分に高い剪断速度で混合することと、当該混合物を当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度未満に冷却して、当該熱可塑性ポリマーを含む固化した粒子を形成することと、当該固化した粒子を当該キャリア流体から分離することと、当該固化した粒子を光吸収体に曝露して、光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を製造することと、を含む、方法である。更に、光吸収体は、第1の光吸収体であってよく、混合物は、第1の光吸収体と同じであるか又は異なる第2の光吸収体を更に含む。
【0132】
第2の非限定的な例の実施形態は、熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーと不混和性であるキャリア流体と、光吸収体と、任意選択でエマルジョン安定剤とを含む混合物を、当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度よりも高い温度及び当該キャリア流体中に当該熱可塑性ポリマーを分散させるのに十分に高い剪断速度で混合することと、当該混合物を当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度未満に冷却して、当該熱可塑性ポリマー及び当該光吸収体を含む固化した光吸収体を含有する熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を形成することと、当該固化したOACTP粒子を当該キャリア流体から分離することと、を含む、方法である。
【0133】
第1及び第2の例の実施形態は、任意選択で、以下のうちの1つ以上を含み得る:要素1:OACTP粒子中の熱可塑性ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%~30重量%の光吸収体を含むOACTP粒子;要素2:ローダミン、フルオレセイン、クマリン、ナフタルイミド、ベンゾキサンテン、アクリジン、シアニン、オキサジン、フェナントリジン、ピロール、ケトン、ベンズアルデヒド、ポリメチン、トリアリールメタン、アントラキノン、ピラゾロン、キノフタロン、カルボニル染料、ジアゾ染料、ペリノン、ジケトピロロピロール(DPP)、ジオキサジン染料、フタロシアニン、インダンスレン、ベンズアントロン、ビオラントロン、アゾ染料、フタロシアニン染料、キナクリドン染料、アントラキノン染料、ジオキサジン染料、インディゴ染料、チオインディゴ染料、ペリノン染料、ペリレン染料、イソインドレン染料、芳香族アミノ酸、フラビン、ピリドキシルの誘導体、クロロフィルの誘導体、これらの任意の組み合わせからなる群から選択される光吸収体;要素3:混合物中に含まれ、界面活性剤及び/又はナノ粒子を含むエマルジョン安定剤;要素4:要素3、及びOACTP粒子の外面と会合しているエマルジョン安定剤;要素5:要素3、及び外面に埋め込まれているエマルジョン安定剤;要素6:ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエテン、ポリエステル(例えば、ポリ乳酸)、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフェニレンスルフィド、ビニルポリマー、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミド-イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルブロック及びポリアミドブロックを含むコポリマー(PEBA又はポリエーテルブロックアミド)、グラフト化又は非グラフト化熱可塑性ポリオレフィン、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマーポリマー、官能化又は非官能化エチレン/アルキル(メタ)アクリレート、官能化又は非官能化(メタ)アクリル酸ポリマー、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマー/アルキル(メタ)アクリレートターポリマー、エチレン/ビニルモノマー/カルボニルターポリマー、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/カルボニルターポリマー、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)型コアシェルポリマー、ポリスチレン-ブロック-ポリブタジエン-ブロック-ポリ(メチルメタクリレート)(SBM)ブロックターポリマー、塩素化又はクロロスルホン化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フェノール樹脂、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン系ブロックコポリマー、ポリアクリロニトリル、シリコーン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される熱可塑性ポリマー;要素7:空隙/ポリマー界面にエマルジョン安定剤を含む空隙を有する、OACTP粒子の少なくともいくつか;要素8:要素7、及び混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が空隙/ポリマー界面に埋め込まれているエマルジョン安定剤;要素9:要素7、及びキャリア流体を含む空隙;要素10:OACTP粒子であって、その表面上に細長い構造を更に含み、当該細長い構造が熱可塑性ポリマー、及び含まれる場合、当該細長い構造の外面に会合しているエマルジョン安定剤を含む、OACTP粒子;要素11:混合物中に含まれ、存在し、OACTP粒子の表面の5%未満を被覆するコーティングを形成するエマルジョン安定剤;要素12:混合物中に含まれ、存在し、OACTP粒子の表面の少なくとも5%を被覆するコーティングを形成するエマルジョン安定剤;要素13:混合物中に含まれ、存在し、OACTP粒子の表面の少なくとも25%を被覆するコーティングを形成するエマルジョン安定剤;要素14:混合物中に含まれ、存在し、OACTP粒子の表面の少なくとも50%を被覆するコーティングを形成するエマルジョン安定剤;要素15:混合物の5重量%~60重量%で混合物中に存在する熱可塑性ポリマー;要素16:混合物中に含まれ、熱可塑性ポリマー粒子の0.05重量%~5重量%で当該混合物中に存在するエマルジョン安定剤;要素17:混合物中に含まれ、1nm~500nmの平均直径を有するナノ粒子を含むエマルジョン安定剤;要素18:シリコーンオイル、フッ素化シリコーンオイル、ペルフッ素化シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、アルキル末端ポリエチレングリコール(例えば、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TDG)のようなC1-C4末端アルキル基)、パラフィン、流動ワセリン、ミンク油、タートル油、大豆油、ペルヒドロスクアレン、スイートアーモンド油、カロフィルム油、パーム油、パールリーム油、グレープシード油、ゴマ油、コーン油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、杏油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油、穀物胚芽油、ラノリン酸のエステル、オレイン酸のエステル、ラウリン酸のエステル、ステアリン酸のエステル、脂肪族エステル、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸で修飾されたポリシロキサン、脂肪族アルコールで修飾されたポリシロキサン、ポリオキシアルキレンで修飾されたポリシロキサン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるキャリア流体;要素19:要素18、並びにポリジメチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性メチルフェニルポリシロキサン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるシリコーンオイル;要素20:25℃で1,000cSt~150,000cStの粘度を有するキャリア流体;要素21:0.6g/cm~1.5g/cmの密度を有するキャリア流体;要素22:押出成形機内で行われる混合;要素23:撹拌反応器内で行われる混合;要素24:界面活性剤を含むエマルジョン安定剤;要素25:約0.1μm~約125μmのD10、約0.5μm~約200μmのD50、及び約3μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90であるOACTP粒子;要素26:約0.2~約10の直径スパンを有するOACTP粒子;要素27:約5μm~約30μmのD10、約30μm~約70μmのD50、及び約70μm~約120μmのD90を有し、D10<D50<D90であるOACTP粒子;要素28:約1.0~約2.5の直径スパンを有するOACTP粒子;要素29:約25μm~約60μmのD10、約60μm~約110μmのD50、及び約110μm~約175μmのD90を有し、D10<D50<D90であるOACTP粒子;要素30:約0.6~約1.5の直径スパンを有するOACTP粒子;要素31:約75μm~約125μmのD10、約100μm~約200μmのD50、及び約125μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90であるOACTP粒子;要素32:約0.2~約1.2の直径スパンを有するOACTP粒子;要素33:約0.90~約1.0の円形度を有するOACTP粒子;要素34:約1.0~約1.5のハウスナー比を有するOACTP粒子;要素35:混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が酸化物ナノ粒子を含むエマルジョン安定剤;要素36:混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子がカーボンブラックを含むエマルジョン安定剤;並びに要素37:混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子がポリマーナノ粒子を含むエマルジョン安定剤。組み合わせの例としては、要素1と要素2~37のうちの1つ以上との組み合わせ、要素2~4のうちの2つ以上の組み合わせ、及び任意選択で要素5~37のうちの1つ以上との更なる組み合わせ、要素7~10のうちの2つ以上の組み合わせ、要素18~21のうちの2つ以上の組み合わせ、要素25及び26の組み合わせ、要素27及び28の組み合わせ、要素29及び30の組み合わせ、要素31及び32の組み合わせ、要素25~32のうちの1つ以上と、要素34及び/又は要素35との組み合わせ、要素35~37のうちの2つ以上の組み合わせ、要素17、24、35、36、及び37のうちの2つ以上の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0134】
第3の非限定的な実施形態は、熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーに非共有的に結合している光吸収体と、を含む光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を含む組成物であって、当該粒子が、約0.90~約1.0の円形度を有する、組成物である。第3の例示的実施形態は、任意選択で、以下のうちの1つ以上を含み得る:要素1、要素2;要素6;要素25;要素26;要素27;要素28;要素29;要素30;要素31;要素32;要素33;要素34;要素35;要素38:OACTP粒子であって、その外面と会合しているエマルジョン安定剤を更に含む、OACTP粒子;要素39:エマルジョン安定剤を更に含むOACTP粒子であって、OACTP粒子の少なくともいくつかが空隙/ポリマー界面にエマルジョン安定剤を含む空隙を有するOACTP粒子;要素40:要素39、及びナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が空隙/ポリマー界面に埋め込まれているエマルジョン安定剤;要素41:要素39、及びキャリア流体を含有する空隙;並びに要素42:OACTP粒子であって、その表面上に細長い構造を更に含み、当該細長い構造が、当該細長い構造の外面に会合しているエマルジョン安定剤と共に熱可塑性ポリマーを含む、OACTP粒子。
【0135】

第1節.熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーと不混和性であるキャリア流体と、任意選択でエマルジョン安定剤とを含む混合物を、当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度よりも高い温度及び当該キャリア流体中に当該熱可塑性ポリマーを分散させるのに十分に高い剪断速度で混合することと、当該混合物を当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度未満に冷却して、当該熱可塑性ポリマーを含む固化した粒子を形成することと、当該固化した粒子を当該キャリア流体から分離することと、当該固化した粒子を光吸収体に曝露して、光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を製造することと、を含む、方法。
【0136】
第2節.当該光吸収体が第1の光吸収体であり、当該混合物が第2の光吸収体を更に含む、第1節に記載の方法。
【0137】
第3節.当該第1及び第2の光吸収体が異なる、第2節に記載の方法。
【0138】
第4節.当該OACTP粒子が、当該OACTP粒子中の当該熱可塑性ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%~30重量%の当該光吸収体を含む、第1節に記載の方法。
【0139】
第5節.当該光吸収体が、ローダミン、フルオレセイン、クマリン、ナフタルイミド、ベンゾキサンテン、アクリジン、シアニン、オキサジン、フェナントリジン、ピロール、ケトン、ベンズアルデヒド、ポリメチン、トリアリールメタン、アントラキノン、ピラゾロン、キノフタロン、カルボニル染料、ジアゾ染料、ペリノン、ジケトピロロピロール(DPP)、ジオキサジン染料、フタロシアニン、インダンスレン、ベンズアントロン、ビオラントロン、アゾ染料、フタロシアニン染料、キナクリドン染料、アントラキノン染料、ジオキサジン染料、インディゴ染料、チオインディゴ染料、ペリノン染料、ペリレン染料、イソインドレン染料、芳香族アミノ酸、フラビン、ピリドキシルの誘導体、クロロフィルの誘導体、これらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第1節に記載の方法。
【0140】
第6節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が界面活性剤及び/又はナノ粒子を含む、第1節に記載の方法。
【0141】
第7節.当該エマルジョン安定剤が、当該OACTP粒子の外面と会合している、第6節に記載の方法。
【0142】
第8節.当該エマルジョン安定剤が、当該外面に埋め込まれている、第7節に記載の方法。
【0143】
第9節.当該熱可塑性ポリマーが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエテン、ポリエステル(例えば、ポリ乳酸)、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフェニレンスルフィド、ビニルポリマー、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミド-イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルブロック及びポリアミドブロックを含むコポリマー(PEBA又はポリエーテルブロックアミド)、グラフト化又は非グラフト化熱可塑性ポリオレフィン、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマーポリマー、官能化又は非官能化エチレン/アルキル(メタ)アクリレート、官能化又は非官能化(メタ)アクリル酸ポリマー、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマー/アルキル(メタ)アクリレートターポリマー、エチレン/ビニルモノマー/カルボニルターポリマー、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/カルボニルターポリマー、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)型コアシェルポリマー、ポリスチレン-ブロック-ポリブタジエン-ブロック-ポリ(メチルメタクリレート)(SBM)ブロックターポリマー、塩素化又はクロロスルホン化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フェノール樹脂、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン系ブロックコポリマー、ポリアクリロニトリル、シリコーン、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第1節に記載の方法。
【0144】
第10節.当該OACTP粒子の少なくともいくつかが、空隙/ポリマー界面に当該エマルジョン安定剤を含む空隙を有する、第1節に記載の方法。
【0145】
第11節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤がナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が当該空隙/ポリマー界面に埋め込まれている、第10節に記載の方法。
【0146】
第12節.当該空隙が、当該キャリア流体を含む、第10節に記載の方法。
【0147】
第13節.当該OACTP粒子が、当該OACTP粒子の表面上に細長い構造を更に含み、当該細長い構造が当該熱可塑性ポリマー、及び含まれる場合、当該細長い構造の外面に会合している当該エマルジョン安定剤を含む、第1節に記載の方法。
【0148】
第14節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の5%未満を被覆するコーティングを形成する、第1節に記載の方法。
【0149】
第15節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の少なくとも5%を被覆するコーティングを形成する、第1節に記載の方法。
【0150】
第16節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の少なくとも25%を被覆するコーティングを形成する、第1節に記載の方法。
【0151】
第17節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の少なくとも50%を被覆するコーティングを形成する、第1節に記載の方法。
【0152】
第18節.当該熱可塑性ポリマーが、当該混合物の5重量%~60重量%で当該混合物中に存在する、第1節に記載の方法。
【0153】
第19節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が、当該熱可塑性ポリマーの0.05重量%~5重量%で当該混合物中に存在する、第1節に記載の方法。
【0154】
第20節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が1nm~500nmの平均直径を有するナノ粒子を含む、第1節に記載の方法。
【0155】
第21節.当該キャリア流体が、シリコーンオイル、フッ素化シリコーンオイル、ペルフッ素化シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、アルキル末端ポリエチレングリコール(例えば、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TDG)のようなC1-C4末端アルキル基)、パラフィン、流動ワセリン、ミンク油、タートル油、大豆油、ペルヒドロスクアレン、スイートアーモンド油、カロフィルム油、パーム油、パールリーム油、グレープシード油、ゴマ油、コーン油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、杏油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油、穀物胚芽油、ラノリン酸のエステル、オレイン酸のエステル、ラウリン酸のエステル、ステアリン酸のエステル、脂肪族エステル、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸で修飾されたポリシロキサン、脂肪族アルコールで修飾されたポリシロキサン、ポリオキシアルキレンで修飾されたポリシロキサン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第1節に記載の方法。
【0156】
第22節.当該シリコーンオイルが、ポリジメチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性メチルフェニルポリシロキサン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第21節に記載の方法。
【0157】
第23節.当該キャリア流体が、1,000cSt~150,000cStの25℃における粘度を有する、第1節に記載の方法。
【0158】
第24節.当該キャリア流体が、0.6g/cm~1.5g/cmの密度を有する、第1節に記載の方法。
【0159】
第25節.混合が押出成形機内で行われる、第1節に記載の方法。
【0160】
第26節.混合が撹拌反応器内で行われる、第1節に記載の方法。
【0161】
第27節.当該エマルジョン安定剤が界面活性剤を含む、第1節に記載の方法。
【0162】
第28節.当該OACTP粒子が、約0.1μm~約125μmのD10、約0.5μm~約200μmのD50、及び約3μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第1節に記載の方法。
【0163】
第29節.当該OACTP粒子が、約0.2~約10の直径スパンを有する、第1節に記載の方法。
【0164】
第30節.当該OACTP粒子が、約5μm~約30μmのD10、約30μm~約70μmのD50、及び約70μm~約120μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第1節に記載の方法。
【0165】
第31節.当該OACTP粒子が約1.0~約2.5の直径スパンを有する、第30節に記載の方法。
【0166】
第32節.当該OACTP粒子が、約25μm~約60μmのD10、約60μm~約110μmのD50、及び約110μm~約175μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第1節に記載の方法。
【0167】
第33節.当該OACTP粒子が約0.6~約1.5の直径スパンを有する、第32節に記載の方法。
【0168】
第34節.当該OACTP粒子が、約75μm~約125μmのD10、約100μm~約200μmのD50、及び約125μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第1節に記載の方法。
【0169】
第35節.当該OACTP粒子が約0.2~約1.2の直径スパンを有する、第34節に記載の方法。
【0170】
第36節.当該OACTP粒子が、約0.90~約1.0の円形度を有する、第1節に記載の方法。
【0171】
第37節.当該OACTP粒子が、約1.0~約1.5のハウスナー比を有する、第1節に記載の方法。
【0172】
第38節.当該エマルジョン安定剤が、混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が酸化物ナノ粒子を含む、第1節に記載の方法。
【0173】
第39節.当該エマルジョン安定剤が混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子がカーボンブラックを含む、第1節に記載の方法。
【0174】
第40節.当該エマルジョン安定剤が混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子がポリマーナノ粒子を含む、第1節に記載の方法。
【0175】
第41節.熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーに非共有的に結合している光吸収体と、を含む光吸収体含有熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を含む組成物であって、当該粒子が、約0.90~約1.0の円形度を有する、組成物。
【0176】
第42節.当該OACTP粒子が、当該OACTP粒子中の熱可塑性ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%~30重量%の当該光吸収体を含む、第41節に記載の組成物。
【0177】
第43節.当該光吸収体が、ローダミン、フルオレセイン、クマリン、ナフタルイミド、ベンゾキサンテン、アクリジン、シアニン、オキサジン、フェナントリジン、ピロール、ケトン、ベンズアルデヒド、ポリメチン、トリアリールメタン、アントラキノン、ピラゾロン、キノフタロン、カルボニル染料、ジアゾ染料、ペリノン、ジケトピロロピロール(DPP)、ジオキサジン染料、フタロシアニン、インダンスレン、ベンズアントロン、ビオラントロン、アゾ染料、フタロシアニン染料、キナクリドン染料、アントラキノン染料、ジオキサジン染料、インディゴ染料、チオインディゴ染料、ペリノン染料、ペリレン染料、イソインドレン染料、芳香族アミノ酸、フラビン、ピリドキシルの誘導体、クロロフィルの誘導体、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第41節に記載の組成物。
【0178】
第44節.当該OACTP粒子が、当該OACTP粒子の外面に会合しているエマルジョン安定剤を更に含む、第41節に記載の組成物。
【0179】
第45節.当該OACTP粒子がエマルジョン安定剤を更に含み、当該OACTP粒子の少なくともいくつかが、空隙/ポリマー界面に当該エマルジョン安定剤を含む空隙を有する、第41節に記載の組成物。
【0180】
第46節.当該エマルジョン安定剤がナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が当該空隙/ポリマー界面に埋め込まれている、第45節に記載の組成物。
【0181】
第47節.当該空隙が、キャリア流体を含む、第45節に記載の組成物。
【0182】
第48節.当該OACTP粒子が、当該OACTP粒子の表面上に細長い構造を更に含み、当該細長い構造が、当該細長い構造の外面に会合している当該エマルジョン安定剤と共に当該熱可塑性ポリマーを含む、第44節に記載の組成物。
【0183】
第49節.当該エマルジョン安定剤が、当該OACTP粒子の表面の5%未満を被覆するコーティングを形成する、第44節に記載の組成物。
【0184】
第50節.当該エマルジョン安定剤が、OACTP粒子の表面の少なくとも5%を被覆するコーティングを形成する、第44節に記載の組成物。
【0185】
第51節.当該エマルジョン安定剤が、OACTP粒子の表面の少なくとも25%を被覆するコーティングを形成する、第44節に記載の組成物。
【0186】
第52節.当該エマルジョン安定剤が、OACTP粒子の表面の少なくとも50%を被覆するコーティングを形成する、第44節に記載の組成物。
【0187】
第53節.当該エマルジョン安定剤が、1nm~500nmの平均直径を有するナノ粒子を含む、第44節に記載の組成物。
【0188】
第54節.当該OACTP粒子が、約0.1μm~約125μmのD10、約0.5μm~約200μmのD50、及び約3μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第41節に記載の組成物。
【0189】
第55節.当該OACTP粒子が約0.2~約10の直径スパンを有する、第41節に記載の組成物。
【0190】
第56節.当該OACTP粒子が、約5μm~約30μmのD10、約30μm~約70μmのD50、及び約70μm~約120μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第41節に記載の組成物。
【0191】
第57節.当該OACTP粒子が約1.0~約2.5の直径スパンを有する、第56節に記載の組成物。
【0192】
第58節.当該OACTP粒子が、約25μm~約60μmのD10、約60μm~約110μmのD50、及び約110μm~約175μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第41節に記載の組成物。
【0193】
第59節.当該OACTP粒子が約0.6~約1.5の直径スパンを有する、第58節に記載の組成物。
【0194】
第60節.当該OACTP粒子が、約75μm~約125μmのD10、約100μm~約200μmのD50、及び約125μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第41節に記載の組成物。
【0195】
第61節.当該OACTP粒子が約0.2~約1.2の直径スパンを有する、第60節に記載の組成物。
【0196】
第62節.当該OACTP粒子が、約1.0~約1.5のハウスナー比を有する、第41節に記載の組成物。
【0197】
第63節.第41~62節のいずれかに記載のOACTP粒子を、任意選択で他の熱可塑性ポリマー粒子と組み合わせて、指定の形状の表面上に堆積させることと、堆積させてから、当該粒子の少なくとも一部を加熱して、その圧密化を促進し、圧密化された本体を形成することと、を含む、方法。
【0198】
第64節.熱可塑性ポリマーと、当該熱可塑性ポリマーと不混和性であるキャリア流体と、光吸収体と、任意選択でエマルジョン安定剤とを含む混合物を、当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度よりも高い温度及び当該キャリア流体中に当該熱可塑性ポリマーを分散させるのに十分に高い剪断速度で混合することと、当該混合物を当該熱可塑性ポリマーの融点又は軟化温度未満に冷却して、当該熱可塑性ポリマー及び当該光吸収体を含む固化した光吸収体を含有する熱可塑性ポリマー粒子(OACTP粒子)を形成することと、当該固化したOACTP粒子を当該キャリア流体から分離することと、を含む、方法。
【0199】
第65節.当該OACTP粒子が、当該OACTP粒子中の熱可塑性ポリマーの重量に基づいて、0.01重量%~30重量%の当該光吸収体を含む、第64節に記載の方法。
【0200】
第66節.当該光吸収体が、ローダミン、フルオレセイン、クマリン、ナフタルイミド、ベンゾキサンテン、アクリジン、シアニン、オキサジン、フェナントリジン、ピロール、ケトン、ベンズアルデヒド、ポリメチン、トリアリールメタン、アントラキノン、ピラゾロン、キノフタロン、カルボニル染料、ジアゾ染料、ペリノン、ジケトピロロピロール(DPP)、ジオキサジン染料、フタロシアニン、インダンスレン、ベンズアントロン、ビオラントロン、アゾ染料、フタロシアニン染料、キナクリドン染料、アントラキノン染料、ジオキサジン染料、インディゴ染料、チオインディゴ染料、ペリノン染料、ペリレン染料、イソインドレン染料、芳香族アミノ酸、フラビン、ピリドキシルの誘導体、クロロフィルの誘導体、これらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第64節に記載の方法。
【0201】
第67節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物に含まれ、当該エマルジョン安定剤が界面活性剤及び/又はナノ粒子を含む、第64節に記載の方法。
【0202】
第68節.当該エマルジョン安定剤が、当該OACTP粒子の外面と会合している、第67節に記載の方法。
【0203】
第69節.当該エマルジョン安定剤が、当該外面に埋め込まれている、第68節に記載の方法。
【0204】
第70節.当該熱可塑性ポリマーが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエテン、ポリエステル(例えば、ポリ乳酸)、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフェニレンスルフィド、ビニルポリマー、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルブロック及びポリアミドブロックを含むコポリマー(PEBA又はポリエーテルブロックアミド)、グラフト化又は非グラフト化熱可塑性ポリオレフィン、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマーポリマー、官能化又は非官能化エチレン/アルキル(メタ)アクリレート、官能化又は非官能化(メタ)アクリル酸ポリマー、官能化又は非官能化エチレン/ビニルモノマー/アルキル(メタ)アクリレートターポリマー、エチレン/ビニルモノマー/カルボニルターポリマー、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート/カルボニルターポリマー、メチルメタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)型コアシェルポリマー、ポリスチレン-ブロック-ポリブタジエン-ブロック-ポリ(メチルメタクリレート)(SBM)ブロックターポリマー、塩素化又はクロロスルホン化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フェノール樹脂、ポリ(エチレン/酢酸ビニル)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン系ブロックコポリマー、ポリアクリロニトリル、シリコーン、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第64節に記載の方法。
【0205】
第71節.当該OACTP粒子の少なくともいくつかが、空隙/ポリマー界面に当該エマルジョン安定剤を含む空隙を有する、第64節に記載の方法。
【0206】
第72節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤がナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が当該空隙/ポリマー界面に埋め込まれている、請求項71に記載の方法。
【0207】
第73節.当該空隙が、当該キャリア流体を含む、請求項71に記載の方法。
【0208】
第74節.当該OACTP粒子が、当該OACTP粒子の表面上に細長い構造を更に含み、当該細長い構造が当該熱可塑性ポリマー、及び含まれる場合、当該細長い構造の外面と会合している当該エマルジョン安定剤を含む、第64節に記載の方法。
【0209】
第75節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の5%未満を被覆するコーティングを形成する、第64節に記載の方法。
【0210】
第76節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の少なくとも5%を被覆するコーティングを形成する、第64節に記載の方法。
【0211】
第77節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の少なくとも25%を被覆するコーティングを形成する、第64節に記載の方法。
【0212】
第78節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が存在し、当該OACTP粒子の表面の少なくとも50%を被覆するコーティングを形成する、第64節に記載の方法。
【0213】
第79節.当該熱可塑性ポリマーが、当該混合物の5重量%~60重量%で当該混合物中に存在する、第64節に記載の方法。
【0214】
第80節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が、当該熱可塑性ポリマーの0.05重量%~5重量%で当該混合物中に存在する、第64節に記載の方法。
【0215】
第81節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、当該エマルジョン安定剤が1nm~500nmの平均直径を有するナノ粒子を含む、第64節に記載の方法。
【0216】
第82節.当該キャリア流体が、シリコーンオイル、フッ素化シリコーンオイル、ペルフッ素化シリコーンオイル、ポリエチレングリコール、アルキル末端ポリエチレングリコール(例えば、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TDG)のようなC1~C4末端アルキル基)、パラフィン、流動ワセリン、ミンク油、タートル油、大豆油、ペルヒドロスクアレン、スイートアーモンド油、カロフィルム油、パーム油、パールリーム油、グレープシード油、ゴマ油、コーン油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、杏油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油、穀物胚芽油、ラノリン酸のエステル、オレイン酸のエステル、ラウリン酸のエステル、ステアリン酸のエステル、脂肪族エステル、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸で修飾されたポリシロキサン、脂肪族アルコールで修飾されたポリシロキサン、ポリオキシアルキレンで修飾されたポリシロキサン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第64節に記載の方法。
【0217】
第83節.当該シリコーンオイルが、ポリジメチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、アルキル変性メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性メチルフェニルポリシロキサン、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、第82節に記載の方法。
【0218】
第84節.当該キャリア流体が、1,000cSt~150,000cStの25℃における粘度を有する、第64節に記載の方法。
【0219】
第85節.当該キャリア流体が、0.6g/cm~1.5g/cmの密度を有する、第64節に記載の方法。
【0220】
第86節.混合が押出成形機内で行われる、第64節に記載の方法。
【0221】
第87節.混合が撹拌反応器内で行われる、第64節に記載の方法。
【0222】
第88節.当該エマルジョン安定剤が含まれ、界面活性剤を含む、第64節に記載の方法。
【0223】
第89節.当該OACTP粒子が、約0.1μm~約125μmのD10、約0.5μm~約200μmのD50、及び約3μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第64節に記載の方法。
【0224】
第90節.当該OACTP粒子が、約0.2~約10の直径スパンを有する、第64節に記載の方法。
【0225】
第91節.当該OACTP粒子が、約5μm~約30μmのD10、約30μm~約70μmのD50、及び約70μm~約120μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第64節に記載の方法。
【0226】
第92節.当該OACTP粒子が約1.0~約2.5の直径スパンを有する、第91節に記載の方法。
【0227】
第93節.当該OACTP粒子が、約25μm~約60μmのD10、約60μm~約110μmのD50、及び約110μm~約175μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第64節に記載の方法。
【0228】
第94節.当該OACTP粒子が約0.6~約1.5の直径スパンを有する、第93節に記載の方法。
【0229】
第95節.当該OACTP粒子が、約75μm~約125μmのD10、約100μm~約200μmのD50、及び約125μm~約300μmのD90を有し、D10<D50<D90である、第64節に記載の方法。
【0230】
第96節.当該OACTP粒子が、約0.2~約1.2の直径スパンを有する、第96節に記載の方法。
【0231】
第97節.当該OACTP粒子が、約0.90~約1.0の円形度を有する、第64節に記載の方法。
【0232】
第98節.当該OACTP粒子が、約1.0~約1.5のハウスナー比を有する、第64節に記載の方法。
【0233】
第99節.当該エマルジョン安定剤が、混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子が酸化物ナノ粒子を含む、第64節に記載の方法。
【0234】
第100節.当該エマルジョン安定剤が混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子がカーボンブラックを含む、第64節に記載の方法。
【0235】
第101節.当該エマルジョン安定剤が当該混合物中に含まれ、ナノ粒子を含み、当該ナノ粒子がポリマーナノ粒子を含む、第64節に記載の方法。
【0236】
別途記載のない限り、本明細書及び関連する特許請求の範囲で使用される成分の量、分子量などの特性、プロセス条件などを表す全ての数字は、あらゆる場合において、用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、反対の指示がない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明の実施形態によって得ることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、請求項の範囲への均等論の適用を制限しようとするものではなく、それぞれの数値パラメータは、報告された有効数字の数に照らして、通常の四捨五入法を適用することによって解釈されるべきである。
【0237】
本明細書に開示される本発明の実施形態を組み込む1つ以上の例示的実施形態が、本明細書に提示される。明確にするために、物理的実装の全ての特徴は、本出願に記載又は表示されていない。本発明の実施形態を組み込む物理的実施形態の開発において、実装によって、また時によって異なる、システム関連、ビジネス関連、政府関連、及び他の制約を伴うコンプライアンスなどの開発者の目標を達成するために、数多くの実装固有の決定がなされなければならないことが理解される。開発者の努力は時間がかかる場合があるが、それにもかかわらず、そのような努力は当業者にとって日常的な作業であり、本開示の利益を得るものとなるであろう。
【0238】
組成物及び方法は、様々な成分又は工程を「含む(comprising)」という用語で本明細書に記載されているが、組成物及び方法はまた、様々な成分及び工程「から本質的になる」又は「からなる」場合もある。
【0239】
本発明の実施形態をより深く理解するのを容易にするために、好ましい又は代表的な実施形態の以下の実施例が与えられる。以下の実施例は、決して、本発明の範囲を限定したり、定義したりすると読み取られるべきではない。
【実施例
【0240】
実施例1.25mm二軸押出成形機(Werner&Pfleiderer ZSK-25)内でポリアミド12微細粒子を製造した。キャリア流体は、室温で10,000cStの粘度を有するPDMSオイルであった。押出成形機内の最終混合物中の成分の濃度を表3に提示する。ポリマーペレットを押出成形機に添加し、適正温度にした後、AEROSIL(登録商標)R812Sシリカナノ粒子が中に分散しているキャリア流体を予熱し、押出成形機内の溶融ポリマーに添加した。他の操作パラメータを表1に提示する。次いで、混合物を容器に吐出し、数時間かけて室温まで冷却させた。光散乱粒径データも表1に提示する。
【0241】
【表1】
【0242】
実施例2(理論実施例).表1の、又は他の溶融乳化法により製造されたポリアミド12微細粒子は、約20重量%の固形分投入量(80gのメタノール中20gのポリアミド12微細粒子)でメタノール中に分散させてよい。粒子を湿潤させてから、0.2重量%フルオレセイン水溶液を粒子スラリーに添加し、混合を周囲温度で継続してよい。この実施例では、水素結合強度を低下させる場合があるため、加熱は避ける必要がある。150rpm(撹拌棒、ビーカー)で約4時間混合した後、粒子をメタノールから濾過し、40℃のオーブン内で一晩乾燥させてよい。
【0243】
理論に束縛されるものではないが、ポリアミド12のアミン基は、フルオレセインの様々な酸素含有基と水素結合すると考えられる。更に、ポリアミド12は、ポリマー粒子の形成後にフルオレセインに曝露されるため、フルオレセインは主にポリマー粒子の表面又はその付近にあると考えられる。
【0244】
ポリアミド12微細粒子の蛍光スペクトルは、蛍光顕微鏡法によって測定することができ、495nmで励起されたときに515nmで発光極大を呈し、これは、開環形態のフルオレセインの典型的な蛍光ピークである。
【0245】
これらのフルオレセインポリアミド12微細粒子は、選択的層焼結によって印刷され、蛍光について再確認することができる。フルオレセインの融点及び分解温度は約315℃である。焼結プロセスは、この温度に到達しないので、その蛍光特性を含まない。
【0246】
したがって、本発明は、上述した目的及び利点、並びにその中の固有の利点を達成するように十分に適合されている。上記に開示された特定の実施形態は、例示的なものに過ぎず、本発明は、本明細書の教示の利益を有する当業者には明らかな、異なるが同等の方法で修正及び実施することができる。更に、以下の特許請求の範囲に記載されるもの以外の、本明細書に示される構造又は設計の詳細に限定することを意図するものではない。したがって、上記に開示される特定の例示的実施形態は、変更、組み合わせ、又は修正されてもよく、そのような全ての変形は、本発明の範囲及び趣旨内で考慮されることは明らかである。本明細書で例示的に開示される本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素、及び/又は本明細書に開示される任意の任意選択の要素の非存在下で実施されてもよい。組成物及び方法は、様々な成分又は工程を「含む(comprising)」、「含む(containing)」、又は「含む(including)」という用語で記載されているが、組成物及び方法はまた、様々な成分及び工程「から本質的になる」又は「からなる」可能性がある。上に開示された全ての数及び範囲は、多少異なる場合がある。下限及び上限を有する数値範囲が開示されるときはいつでも、その範囲内にある任意の数及び任意の含まれる範囲が具体的に開示される。とりわけ、本明細書に開示される(「約a~約b(from about a to about b)」、又は等しく「約a~b(approximately a to b)」、又は等しく「約a~b(from approximately a-b)」という形態の)値の全ての範囲は、広範な値の範囲内に包含される全ての数及び範囲を記載するものと理解されるべきである。また、特許請求の範囲における用語は、特許権所有者によって明示的かつ明確に定義されない限り、平易な通常の意味を有する。加えて、請求項で使用するとき、不定冠詞「a」又は「an」は、本明細書において、それが導入する要素のうちの1つ又は1つ以上を意味するように定義される。
図1