(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】フリップトップクロージャおよび容器
(51)【国際特許分類】
B65D 47/08 20060101AFI20240909BHJP
【FI】
B65D47/08 120
(21)【出願番号】P 2021514375
(86)(22)【出願日】2019-09-09
(86)【国際出願番号】 EP2019074004
(87)【国際公開番号】W WO2020058023
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-07-08
(32)【優先日】2018-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ラリエ,グレゴリー
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-053658(JP,U)
【文献】特開平09-291879(JP,A)
【文献】米国特許第04022352(US,A)
【文献】米国特許第05201440(US,A)
【文献】特開2005-047567(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01460000(EP,A1)
【文献】仏国特許出願公開第02771386(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロージャ(10)であって、
a)パッケージ(74)からの液体放出に対する障壁を含むキャップ基部(12)であって、
i)開口部(24)と、
ii)前記キャップ基部(12)を前記パッケージ(74)に締めつけ固定するための固締具と、
を含む、キャップ基部(12)、
b)前記キャップ基部に可動的に取り付けられる閉鎖フラップ(16)であって、前記閉鎖フラップ(16)が閉鎖位置にある場合、前記開口部(24)を通って前記パッケージ(74)からの液体放出を防止するのに適しており、前記キャップ基部と共に、前記パッケージからの前記液体放出を防止するのに適している、閉鎖フラップ(16)、
c)自身の端部から延出し、前記閉鎖フラップに可動的に取り付けられている、ロッキングフラップ(38)を有する前記閉鎖フラップ(16)、
d)前記閉鎖フラップを前記キャップ基部へと解除可能に固定するための閉鎖フラップ固締具を含む前記閉鎖フラップであって、プラットフォーム(22)を含み、自身の各側にて側壁(28)を前記プラットフォームから下垂させる、前記閉鎖フラップ、
e)前記閉鎖フラップが前記閉鎖位置にある場合には、前記キャップ基部(12)と接触する底面を有する前記閉鎖フラップ(16)、
f)前記ロッキングフラップを、前記パッケージ(74)または前記キャップ基部(12)のどちらかまたは両方に、解除可能に締めつけ固定するためのロッキングフラップ固締具(70)を有する前記ロッキングフラップ(38)、
g)前記閉鎖フラップ(16)が前記閉鎖位置にある場合、少なくとも第1(A)の代替的な位置および第2(B)の代替的な位置を有する前記ロッキングフラップ(38)であって、位置(A)は前記閉鎖フラップ底面(22)の下部にあり、前記閉鎖フラップに対して内部に存在し、前記ロッキングフラップは位置(A)では、前記閉鎖フラップ側壁内に押し込まれ、位置(B)は前記閉鎖フラップ(16)に対して外部に存在し、これにより前記ロッキングフラップ(38)が前記パッケージまたは前記キャップ基部へと締めつけ固定され得、前記ロッキングフラップは位置(A)と位置(B)の間で枢動する、前記ロッキングフラップ(38)、
を備える、クロージャ(10)。
【請求項2】
前記閉鎖フラップ(16)が前記閉鎖フラップの第1の端部にて前記キャップ基部(12)へと枢動的に取り付けられ、前記ロッキングフラップ(38)が前記第1の端部に対向する、前記閉鎖フラップの第2の端部から延出することを特徴とする、請求項1に記載のクロージャ(10)。
【請求項3】
前記ロッキングフラップ固締具が、前記キャップ基部上の穴(44)へとスナップフィット可能である延出部(70)を備え、前記ロッキングフラップ(38)を前記キャップ基部(12)上へと解除可能に固定することを特徴とする、請求項1または2に記載のクロージャ(10)。
【請求項4】
ロッキングフラップ(38)が、1つまたは複数のヒンジ(34)によって前記閉鎖フラップ(16)に取り付けられることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のクロージャ。
【請求項5】
少なくとも1つの前記ヒンジ(34)が、前記閉鎖フラップ上の凹部内部に受容されることを特徴とする、請求項4に記載のクロージャ。
【請求項6】
パッケージ(74)に解除可能に締めつけ固定される、請求項1~5のいずれか一項に記載のクロージャ(10)。
【請求項7】
前記キャップ基部の頂面に凹部(20)を更に備え、前記閉鎖フラップ(16)が、前記閉鎖フラップが前記閉鎖位置にある場合、前記キャップ基部の凹部(20)内部に受容されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のクロージャ。
【請求項8】
前記閉鎖フラップ(16)が、前記閉鎖フラップの第1の端部にて前記キャップ基部へと枢動的に取り付けられ、前記ロッキングフラップ(38)が前記第1の端部に対向する前記閉鎖フラップの第2の端部から延出することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のクロージャ(10)。
【請求項9】
前記ロッキングフラップが、前記キャップ基部上の穴(44)へとスナップフィット可能である延出部(70)を備え、前記キャップ基部(12)上へと前記ロッキングフラップ(38)を解除可能にロックすることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のクロージャ。
【請求項10】
前記ロッキングフラップ(38)が、1つまたは複数のヒンジ(34)によって前記閉鎖フラップ(16)へと取り付けられることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のクロージャ(10)。
【請求項11】
少なくとも1つの前記ヒンジ(34)が、前記閉鎖フラップ上の凹部内部に受容されることを特徴とする、
請求項4、5または10に記載のクロージャ(10)。
【請求項12】
パッケージ(74)に解除可能に締めつけ固定される、請求項1~11のいずれか一項に記載のクロージャ(10)。
【請求項13】
前記ロッキングフラップ(38)を再び利用することが望ましい場合に、前記ロッキングフラップ(38)が前記閉鎖フラップ(16)をロックするのに利用可能であることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載のクロージャ(10)。
【請求項14】
位置(A)において、ロッキングフラップ(38)が、前記プラットフォーム(22)に取り付けられるタブ(64)によって収容位置に保定されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載のクロージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ボトルおよび他の容器におけるクロージャの保全性は、常に消費者商品の製造業者にとっての懸念事項である。出荷中の製品の漏れは、手痛い問題であり得る。また、消費者の管理下にて製品が漏れると再度の購入にはつながらない。
【背景技術】
【0002】
漏れといった懸念は、現在のe-コマースの世界において拡大している。e-コマース小売業者からボトルを個別で出荷する間、または更に製造業者からe-コマースで出荷する間に製品からの漏れを保護するより、大量のボトルを完全な状態のままで一緒に出荷することを保証することのほうがいくらか容易である。同様に、消費者が容器を開封した後の、自身による容器の輸送は問題点を抱える可能性があり、例えば休暇時に使用しているスーツケース内での製品の漏れを生じることがある。
【0003】
例えばシャンプー、ボディウオッシュ、スキンクリームなどの消費者商品用のクロージャで一般的な種類のものはフリップトップクロージャである。ヒンジ型フラップは開放位置と閉鎖位置との間で回転することを特徴とする。こうした種類のクロージャおよび他の種類のクロージャを有する場合、出荷中にフラップが予期しない状態で開かないことを保証するため、採用されるべき配慮が必要となる。
【0004】
種々の種類のフリップトップおよび他の種類のクロージャは文献に記載されている。
【0005】
Long et al.による米国デザイン特許第748949号、Tacker et al.による米国デザイン特許第749363号、Laneによる米国デザイン特許第690559号、Georgeによる米国デザイン特許第624357号およびGilbertによる米国デザイン特許第587969号は、容器および/またはクロージャ用のデザインを開示している。
【0006】
Uhligによる米国特許第4,533,058号は、子供によるいたずらを防止する、成形された1個の熱可塑性プラスチック製小出しクロージャを開示している。クロージャの頂部には、封止フラップを受容するための凹部が含まれる。
【0007】
Wahlによる米国特許出願公開第2014/0034644号は、下部本体部分および選択的に開放可能な上部本体部分を含む、飲料容器およびフラスコを開示している。上部本体部分は、フラスコの上部本体部分を残りの部分に対して枢動させることにより、ユーザが定位置にあるパネルを選択的にロック可能である固締具を含むよう、構成されている。
【0008】
Laburuによる欧州特許第255632号は封止キャップを開示している。
【0009】
Willeによる米国特許出願公開第2014048549号は、少なくとも3つの位置を有するクロージャを伴った蓋を有する容器に関する。
【0010】
Habermannによる欧州特許第1460000号は、ロック可能なヒンジ型クロージャを開示し、Klopferによる米国特許出願公開第2004/0026465号は、ヒンジ型クロージャを開示している。
【0011】
仏国特許第2771386号は、製品容器に取り付けられており、かつ製品を小出しにすることができる第1の開放位置と、製品の流出を防止する第2の閉鎖位置との間で移動可能であるキャップを有するクロージャに関する。このキャップはタブを有しているが、これはキャップに恒久的に取り付けられており、閉鎖位置では、キャップに衝撃が加わる場合キャップの不意の開放を防止するために、このタブは突出することなくクロージャの水平領域に位置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】米国デザイン特許第748949号
【文献】米国デザイン特許第749363号
【文献】米国デザイン特許第690559号
【文献】米国デザイン特許第624357号
【文献】米国デザイン特許第587969号
【文献】米国特許第4,533,058号
【文献】米国特許出願公開第2014/0034644号
【文献】欧州特許第255632号
【文献】米国特許出願公開第2014048549号
【文献】欧州特許第1460000号
【文献】米国特許出願公開第2004/0026465号
【文献】仏国特許第2771386号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、フリップトップ型のクロージャおよびボトルまたは他の容器と組み合わせられたクロージャに関する。
【0014】
クロージャは、パッケージに解除可能に締めつけ固定可能であるキャップ基部を備え、キャップ基部は開口部を含む。閉鎖フラップはキャップ基部に可動的に取り付けられ、閉鎖位置にある場合には、キャップ基部の開口部を通るパッケージからの液体放出を防止するのに適している。キャップ基部の一部は、閉鎖フラップと共にパッケージからの液体放出を防止するのに適している障壁を構成する。
【0015】
閉鎖フラップは、このフラップから延出しているロッキングフラップを有し、好ましくはこのフラップの一方の端部から延在し、閉鎖フラップへと可動的に取り付けられる。ロッキングフラップ固締具は、ロッキングフラップをキャップ基部またはパッケージへと解除可能に固定するために提供され、輸送中または消費者による使用中のクロージャの不意の開放を防止する。
【0016】
第1の実施形態では、閉鎖フラップが閉鎖位置にある場合には、閉鎖フラップはキャップ基部と接触する底面を有し、閉鎖フラップが閉鎖位置にある場合には、ロッキングフラップは少なくとも第1(A)の代替的な位置および第2(B)の代替的な位置を有する。位置(A)は閉鎖フラップ底面の下部にあり、閉鎖フラップ内部にある。また、位置(B)は閉鎖フラップ外部にあり、これによりロッキングフラップはパッケージまたはキャップ基部へと締めつけ固定可能である。位置Aでは、ロッキングフラップは閉鎖フラップの下に押し込まれ、輸送中の不意の開放が懸念材料ではないか、または懸念材料が少ない場合、この位置におけるクロージャは、消費者にとって日常的な作業で使用するのに更に簡便であり得る。
【0017】
第1の実施形態と組み合わせることができる第2の実施形態では、キャップ基部はその頂面に凹部を含む。閉鎖フラップはキャップ基部に可動的に取り付けられ、閉鎖位置にある場合にはキャップ基部の凹部内部に受容され、閉鎖位置にある場合には開口部を通るパッケージからの液体放出を防止するのに適している。ロッキングフラップは、閉鎖位置で閉鎖フラップを解除可能に固定するために閉鎖フラップから延出する。望ましい場合には、第1の実施形態にあるように、ロッキングフラップは代替的には閉鎖フラップが閉鎖位置にある場合には閉鎖フラップの下に押し込まれてよい。第2の実施形態では、閉鎖フラップは、閉鎖位置にある場合にはキャップ基部の凹部内部に受容され、ロッキングフラップは閉鎖フラップの下に押し込まれてよい。
【0018】
閉鎖フラップは好ましくはリビングヒンジを用いてキャップ基部に取り付けられる。同様に、ロッキングフラップは好ましくはリビングヒンジを用いて閉鎖フラップに取り付けられる。
【0019】
本発明の上記のおよび他の特徴、ならびにその利点をより完全に理解するために、好ましい実施形態の以下の詳細な説明および添付の図面を参照する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】閉鎖フラップが閉鎖位置にある、本発明によるクロージャの上部または右側からの斜視図である。
【
図3】閉鎖フラップが部分的に開放していることを特徴とする、
図2のクロージャの斜視図である。
【
図4】閉鎖フラップが開放状態であり、閉鎖フラップ内に押し込まれたロッキングフラップを有する、
図2のクロージャの斜視図である。
【
図5】閉鎖フラップは閉鎖位置にあるが、ロッキングフラップは閉鎖フラップ内に押し込まれていることを特徴とする、
図1のクロージャの斜視図である。
【
図7】本発明によるボトルとクロージャを組み合わせたものの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
クロージャ10はキャップ基部12を備える。キャップ基部12は、頂面14と、頂面から下垂している円筒形スカート13を含む。スカート13は半円形の凹部40を含む。これはロッキングフラップを受容するように成形されており、下記にて説明される。凹部40は穴44を含む。凹部40および穴44の下には指で進入可能な凹部42があり、これにより消費者は容易にロッキングフラップ38を解除することができる。
【0022】
閉鎖フラップ16は表面14に形成されており、リビングヒンジ18によりキャップ基部12へと可動的かつ枢動的に取り付けられている。開放位置に閉鎖フラップ16を位置づけることで、キャップ基部12の頂面14に凹部20が現れる。凹部20は表面14から下垂している側壁56、および中に開口部24が配置されている凹部プラットフォーム60によって画定される。プラットフォーム60および表面14が、クロージャ12が締めつけ固定されているパッケージからの液体放出に対して障壁を構成することは明らかであろう。閉鎖フラップ16は、頂面14と続いているプラットフォーム22を含む。プラットフォーム22は下垂している円筒形プラグ26を含む。閉鎖フラップ側壁28は、その側壁の各側にてプラットフォーム22から下垂している。
【0023】
リビングヒンジ18を用いて取り付けられている対向端部では、閉鎖フラップ16は、リビングヒンジ34、36を受容し、このヒンジによりロッキングフラップ38が取り付けられている凹部30、32を含む。ロッキングフラップ38は、ヒンジ34、36上で少なくとも、閉鎖フラップ側壁28と近接するプラットフォーム16の内部にて押し込まれていることを特徴とする位置(A)と、閉鎖フラップを解除可能に固定するよう位置づけられていることを特徴とする位置(B)との間で枢動する。位置(A)では、ロッキングフラップ38はプラットフォーム22の下面にてリブ50と接触し、プラットフォーム22に取り付けられるタブ64により収容位置に保定される。ロッキングフラップ38はタブ64の下にてスナップ方式で留められてよく、他のロッキング構造によって保定されてよい。
【0024】
ロッキングフラップ38は、閉鎖フラップの近位端部と抵触することなく枢動させるため、ロッキングフラップ用の間隙を生じさせる凹部48を含む。ロッキングフラップ38は、ロッキングフラップが
図2に示されたロック位置にある場合、穴44内部にてスナップフィットするアームまたは他の延出部材70を含む。
【0025】
通常、本発明のクロージャ10は、
図7より明らかなように、ボトル74または他のパッケージへと締めつけ固定される。固締具(図示せず)は通常、クロージャの下面に存在しており、ねじまたは凹型押し、型押しなどのスナップフィット機構を含んでよい。嵌合ねじまたは他の締めつけ固定構造は、ボトルネック部に存在可能である。
【0026】
操作時、パッケージに締めつけ固定されているクロージャを有するパッケージの出荷中、閉鎖フラップ16およびロッキングフラップ38は、
図1にて見られ得るように閉鎖ロック位置にある。この閉鎖位置では、閉鎖フラップ16は凹部20内部に受容され、円筒形プラグ26は強固かつ固定的に、解除可能に開口部24内部に受容される。プラグ26の直径は、スナップフィットを提供するために開口部24の直径よりもわずかに大きい。キャップ基部12と共にプラグ26は、ボトル74または他のパッケージからの液体放出を防止する。
【0027】
出荷のため、ロッキングフラップ38は、
図1および
図2(
図1にて「B」と示される)に見られるロック位置にあり、その閉鎖位置にある閉鎖フラップ16の保定を助長するためには、ロッキングフラップの延出部材70は穴44と係合し、かつ穴44の内部に受容されることが好ましい。クロージャは、凹部44によって生じる予備空間を用い、ロッキングフラップの下に指を入れることで容易に開けることが可能である。
【0028】
e-コマースを介した輸送には、大量の製品を輸送する際に製造業者によって多くの場合用いられる製品パレットよりも、ほとんど固定されなくてもよい個別パッケージである出荷製品が多くの場合必要とされる。本発明のクロージャは、e-コマースでの輸送中、パッケージにかかる追加的な応力に応じて閉鎖フラップが不意に開放することに対し、保護を目的とした予備策を提供する。
【0029】
本発明によって提供される不意の開放に対する追加の保護は、または日常的な製品の使用、製品の家庭内での使用に必ずしも必要というわけではなく、またこれにとって望ましいものでなくてよい、ロッキングフラップをロックする予備工程を必要とする。一方で消費者は、出張、休暇またはそれ以外の際に移動する場合、こうした予備的な保護といった能力を利用したいと希望する場合がある。したがって、本発明のクロージャは、通常状態での使用を損なうことなく、同時に他方では、パッケージの輸送で必要な場合に、または乱暴な扱いが予想されるような他の状況を目的とする場合に、オプションにより提供される予備的な保護を消費者が享受したいと望むならば利用可能のままの状態であるよう、一時的にロッキングフラップを収容するといった選択を提供する。ロッキングフラップ38の収容は、このフラップをリブ50に対して静止させ、タブ64(例えば
図4においては位置「A」)によって保定されるように、回転させることによって達成され得る。
【0030】
ロッキングフラップが収容位置にある場合、消費者はロッキングフラップによる抵触または係り合いなしで閉鎖フラップを開閉することが可能である。特に、クロージャを閉鎖する度にロッキングフラップをパタンと閉じるという予備工程は避けられる。例えば、円筒形プラグ26を開口部24へとスナップフィットすることによるキャップ基部を用いた閉鎖フラップの解除可能な係合は、通常使用時のクロージャの開放を防止するには十分であると予想される。例えば旅行中のパッケージ輸送時などロッキングフラップを再度利用することが望まれる場合には、ロッキングフラップ38を単にタブ64から引き離すことが可能である。こうすることで、このフラップがヒンジ34、36上で回転するのに拘束されない状態となり、必要に応じてアームまたは他の延出部材70を穴44へと入れる(または他のロッキング機構を用いる)ことにより閉鎖フラップのロックが利用可能である。
【0031】
一般的には、閉鎖フラップのキャップ基部への取り付け、ロッキングフラップを閉鎖フラップへの取り付けは、解除可能な取り付けではない。これはすなわち、一対のハサミなどの道具を用いることなく消費者が中程度の力を用いて容易に切断可能であるような取り付けではないということである。
【0032】
アダプタおよびリビングヒンジは通常、ポリプロピレンまたはポリエチレン製である。使用済みポリプロピレンも同様に含まれてよい。アダプタおよび/またはリビングヒンジは、Domoy et al.による米国特許第9,637,626号に記載のヒンジ材料製であってよい。すなわち、成形された物品はヒンジを有し、この成形された物品はポリマーであり、このポリマーは、第1の高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂と、第1のHDPEとは異なる第2のHDPE樹脂との混合物を具備する。
【0033】
混合時、第1の高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂は、
a.約0.5dg/分~10dg/分のメルトインデックス(I2,16)、
b.約0.940g/cm3~0.968g/cm3の密度、および
c.約25超のメルトフロー比(I21.6:I2.16)を有し、
ならびに
第2のHDPE樹脂は、約30未満のメルロフロー比(I21.6:I2.16)を有するという点を特徴とする。Domoy et al.による米国特許第9,637,626号の開示は、ここでは参照として本明細書に組み入れられる。クロージャは一般的には、射出成形を用いて製造される。
【0034】
もちろん本明細書にて示され、記載された本発明の特定の形態は、本開示の教示から明らかに逸脱することなくある特定の変更がなされ得る場合のみ表されることを意図したものにすぎないことを理解されたい。
【0035】
したがって、本発明の全範囲を決定する上で、以下の添付の特許請求の範囲が参照されなければならない。