(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】飲料、好ましくはミルク・フロスまたはホット・ミルクを準備するためのデバイスおよびデバイスのための容器
(51)【国際特許分類】
A47J 31/44 20060101AFI20240909BHJP
A47J 31/46 20060101ALI20240909BHJP
【FI】
A47J31/44 420
A47J31/46 115
(21)【出願番号】P 2021571924
(86)(22)【出願日】2020-05-29
(86)【国際出願番号】 EP2020065061
(87)【国際公開番号】W WO2020254092
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-05-09
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】504237533
【氏名又は名称】シュタイナー・アーゲー・ウェギス
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】シュタイナー,アドリアン
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-517020(JP,A)
【文献】特開2011-019910(JP,A)
【文献】特開2014-213208(JP,A)
【文献】特開2016-097306(JP,A)
【文献】特表2008-545514(JP,A)
【文献】特開2017-225821(JP,A)
【文献】特開2008-264091(JP,A)
【文献】特表2008-507317(JP,A)
【文献】国際公開第2018/148828(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミルク・フロスまたはホット・ミルクの飲料を準備するための方法であって、この方法によれば、前記準備に先立って前記飲料、
またはコールド・ミルクが容器(10)の中に少なくとも部分的に満たされ、
前記満たされた飲料がステーション(9)から展開している少なくとも1つのライン(5、65)によって前記ステーション(9)の固定表面(9’)に配置された容器(10)の中へ運ばれ、
ミルク・フロスまたはホット・ミルクを準備するためのデバイスへ運ばれ、また、前記容器(10)の中へ戻り、この循環が
前記飲料が特定の温度および/または粘稠度を示すまで繰り返されることを特徴とする方法
、を実施するためのデバイスであって、
前記ステーション(9)から展開している少なくとも1つのライン(5)と、前記容器(10)からミルクを吸引し、かつ、運ぶポンプ(13)と、この上流側または下流側に配置された空気引渡しライン(12)と、少なくとも1つのチョーク(14)と、前記ミルクのための加熱手段とを備えるフロス製造ユニット(3)が提供され、前記ライン(5)は、前記ステーション(9)へ導き戻され、それにより準備されるべき前記ミルクを前記容器(10)の中に再び運ぶことができ、
前記容器(10)を前記ステーション(9)の前記固定表面(9’)の特定の位置に置くことにより、前記フロス製造ユニット(3)の前記少なくとも1つのライン(5)との緊密な自動接続が確立され、ピストン(47)を有する持上げデバイス(46)によって駆動することができるクロージャ要素(20)が前記容器の中に配置される、
ことを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記飲料が、
前記容器(10)のベースに提供された少なくとも1つの通路開口(11)から前記ライン(5)の中へ運ばれ、少なくとも1つの第2の通路開口(11’)を通って前記容器(10)の中へ再び戻る
ことを特徴とする請求項1に記載の
デバイス。
【請求項3】
前記容器(10)が
サービス・テーブルの上、またはコーヒー・マシン(27)の中の前記ステーション(9)の前記固定表面(9’)に置かれると、
少なくとも1つの通路開口(11)が前記ライン(5)に自動的に接続され、前記容器からの、または前記容器中への飲料の通過を開閉するクロージャ要素(20)が配置される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の
デバイス。
【請求項4】
サービス・テーブルまたは
コーヒー・マシンの中に統合されたデバイスによって、フロス、またはミルク・フロスを含んだ飲料を提供するべく準備するために前記容器(10)から吸引された前記飲料が処理および/または加熱され、次に前記容器(10)の中に運び戻され、前記飲料が特定の温度および/または粘稠度を示すまでこの循環が繰り返される
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の
デバイス。
【請求項5】
フロス、
またはミルク・フロスを含んだ前記飲料の所望の粘稠度を得るために、その温度が測定され、これに基づいて、調整デバイスまたは制御デバイスによって、基準温度が調整され、したがって同じくこの所望の粘稠度が調整される方法でポンプの回転速度が調整される
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の
デバイス。
【請求項6】
加熱媒体として加熱デバイス
の蒸気ライン(22)が提供され、接続要素(16)が前記ライン(5)の中に横方向に通り、前記加熱デバイス
は熱い水蒸気を生成するボイラーを備え、前記熱い水蒸気は、この蒸気ライン(22)を通って、前記ミルク
が循環しているこのライン(5)の中に運ばれる
ことを特徴とする請求項
1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記デバイス(1)の前記フロス製造ユニット(3)および/または
加熱デバイス
は個別のデバイスであるか、またはコーヒー・マシン(27)の中に統合され、この個別のデバイスまたは前記コーヒー・マシン(27)は、サービス・テーブルの中、またはカウンタ(39)
の上の見えない位置に置かれる
ことを特徴とする請求項
1から
6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ミルク・フロスのための温度測定デバイス(17)および/または粘稠度測定デバイス(18)が前記フロス製造ユニット(3)の中に配置され、それらのデバイスにより、前記ライン(5)を通って流れている前記ミルクを測定または決定することができ、前記粘稠度測定デバイスを使用して、前記流れているミルク・フロスの導電率または電気抵抗が評価される
ことを特徴とする請求項
1から
7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
請求項
1から
8のいずれか一項に記載のデバイスのための容器であって、
個々の事例において前記デバイス(1)のライン(5)を接続する役割を果す、少なくとも1つ、または
少なくとも2つの通路開口(11、11’)が前記容器(10)の中に配置され、
少なくとも1つの
前記通路開口(11、11’)を開閉する閉止要素(20)が配置され、したがって準備されるべき前記飲料の前記容器からの通過または前記容器の中への通過を開閉する
ことを特徴とする容器。
【請求項10】
前記閉止要素(20)は、圧力ばね(34)によって予備張力が加えられる垂直軸(25)、この頂部に固着されたクロージャ要素(31)、および前記通路開口(11、11’)のための、前記容器(10)の中のこの要素に対応する突出入口(36)および突出出口(35)から構成される
ことを特徴とする請求項
9に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ請求項1および請求項6の前文による、飲料、好ましくはミルク・フロスまたはホット・ミルクを準備するための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
とりわけコーヒー・マシンにおける蒸気製造のための原理は、引き渡す蒸気の量を手動操作ユニットとしての単純な弁によって制御する印刷刊行物DE44 45 436の開示によって知られている。蒸気の放出は、本質的に、カプチーノ、ラッテ・マキアートまたはミルク・コーヒーなどのミルクを含んだコーヒー・スペシャルティーを準備するために、また、この状況においてはミルク・フロスを製造するために使用されている。ミルクが加熱され、また、蒸気が進入している間、カップの上下運動によって所望のミルク・フロスが製造されるよう、ミルクに浸されたランスによって熱い蒸気がカップまたは容器の中へ運ばれる。
【0003】
このタイプのデバイスはEP-A-1 501 398に同じく開示されている。これは、本質的に蒸気発生器および圧縮空気源ならびに蒸気引渡しラインからなっており、蒸気引渡しラインには圧縮空気ラインが接続され、圧縮空気ラインは、ミルクの中に浸された蒸気ランスによって延長されている。したがって蒸気と空気の2つの媒体の混合は、蒸気ランスの手前で既に生じている。したがってミルク・フロスの品質を調整し、また、準備されるべき飲料のタイプに応じてミルク・フロスの品質を変えることは困難である。この状況においては、このタイプのデバイスには、現今、製品品質に関して高い要求を満足することが求められているが、それらの使用条件および動作条件は、事例に応じて著しく変化することがしばしばである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上で参照したタイプの方法およびデバイスを提供する目的に基づいており、この方法およびデバイスによれば、新鮮なミルク、等々が知られている方法でジャグなどの容器に少なくとも部分的に満たされるが、結果的にとりわけミルク・フロスを飲料のための最良の品質で製造することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、本発明によれば、それぞれ請求項1および請求項6の特徴によって解決される。
【0006】
本発明によるこの方法によれば、飲料を手動で準備することができ、また、客の好みに応じてその客のために個別に準備することができ、その一方でミルク・フロス、等々を常に同じ品質で、かつ、高い品質で製造し、サービスすることができるため、この方法によればオペレータは、飲料を準備するための本質的に従来の方法で容器を使用することができる。
【0007】
本発明は、この状況においては、ステーションの固定表面に配置された容器に満たされた飲料を準備し、この飲料は、ステーションから展開している少なくとも1つのラインを通って、好ましくはミルク・フロスまたはホット・ミルクを準備するためのデバイスに運ばれて容器へ戻り、この循環は、好ましくは飲料が特定の温度および/または粘稠度を示すまで繰り返される。
【0008】
このデバイスは、ステーションから展開している少なくとも1つのラインを備えたフロス製造ユニットと、ミルク、等々を容器から吸引し、それを運ぶポンプと、空気入口と、少なくとも1つのチョークと、ミルク、等々のためにスイッチ・オンおよびスイッチ・オフすることができる加熱手段とを備えている。循環ラインはステーションへ導き戻されており、それにより、準備されたミルク、等々を再び容器の中へ戻すことができる。
【0009】
この構造の好ましい一実施形態によれば、本発明は、このデバイスをテーブルの下の見えない場所に置かれるコーヒー・マシンの構成部品用に準備する。したがってこの配置は、事実上、顧客またはそれを使用する顧客には見えない。
【0010】
これの代替として、容易にアクセスすることができるよう、デバイスを具備したコーヒー・マシンをカウンタまたはテーブルの上に置くことも可能である。これは、とりわけコーヒー・マシンの直接駆動を可能にし、その結果として取扱いがより容易になる。
【0011】
以下、本発明および本発明の他の利点について、例示的実施形態に基づいて、また、図を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明によるデバイスの水圧機構を、ステーションおよびその上に立っている容器と共に示す略図である。
【
図2】通路開口が閉じている、ステーションおよびその上に立っている容器の縦断面図である。
【
図3】通路開口が開いている、
図2による縦断面図である。
【
図4】コーヒー・マシンがテーブル備品品目の間に示されている、ステーションおよびその上に立っている容器を備えたサービス・テーブルを示す部分図である。
【
図5】ステーションが隣りに置かれ、また、その上に容器が立っているコーヒー・マシンの略図である。
【
図6】本発明によるデバイスの水圧機構を、飲料を引き渡すための容器と共に示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に示されている、飲料を準備するためのデバイス1は、個別のミルク準備モジュールとして、あるいはコーヒー・マシンに統合されるものとして構築されている。このデバイス1の場合と、カプチーノ、ラッテ・マキアート、チョコレート、バニラまたは他の飲料のためのホット・ミルク、コールド・ミルク・フロスまたはホット・ミルク・フロスあるいはミルク混合物が製造される。
【0014】
このデバイス1の場合、好ましいことには、サービス・テーブルの上に、あるいはコーヒー・マシンと共に、所定の位置に手で置くことができる容器10のための固定表面9’が準備される。容器10として金属ミルク・ジャグが使用されている。磁器でできたミルク・ジャグまたは器、あるいはカップ、等々を使用することも同じく可能である。この容器10はステーション9から持ち上げることができ、あるいはその上に置くことができ、心出しボルトなどの対応する心出し手段によって容器をステーションの上に正確に位置決めすることができる。
【0015】
本発明による方法の場合、ステーション9の固定表面9’に配置された容器10に満たされた飲料は、ステーション9から展開しているライン5を通って、好ましくはコールド・ミルク・フロスまたはホット・ミルク・フロス、あるいはホット・ミルクを準備するためのデバイス1へ運ばれ、次に容器10中へ運び戻される。容器からラインおよびデバイスを通って容器へ戻る、準備されるべき飲料のこの循環は、飲料が特定の温度および/または粘稠度を示すまで自動的に繰り返される。しかしながらこれは、原理的に、時間および/または量に応じて同じく制御される。
【0016】
ミルクを加熱し、あるいはコールド・ミルク・フロスまたはホット・ミルク・フロスを製造するためのデバイス1のこのフロス製造ユニット3は、本質的に、テーブル上のステーション9から展開しているライン5、温度センサ21、飲料を運ぶポンプ13からのチョーク14、およびこの上流側または下流側の空気吸込み口12からなっている。この配置に引き続いて、90度の角度でライン5中に展開している、蒸気を引き渡すための蒸気ライン22に接続された接続要素16、温度測定デバイス17、および混合フロス粘稠度測定デバイス18が配置されている。ライン5は、次にステーション9へ導き戻されている。
【0017】
このミルク・フロス粘稠度測定デバイス18は、有利には電気センサによって形成されており、この電気センサを使用して、流れているミルク・フロスの導電率または電気抵抗が測定される。この測定デバイス18が無くても粘稠度を測定することは同じく可能であるが、フロスを含んだ飲料の所望の粘稠度を得るために、温度測定デバイス17を使用してその温度が決定され、また、この温度に基づいて、基準温度を調整することができ、したがって同じくこの所望の粘稠度を調整することができる方法で調整または制御することによってポンプ13の回転速度が調整される。しかしながら所望の粘稠度は、空気入口12を介して導入される空気の量を比例弁12’によって制御することによっても同じく得ることができる。
【0018】
このデバイス1は、例えば蒸気によって飲料を加熱するための蒸気ライン22を有する加熱アセンブリを備えており、蒸気は、より詳細には全く示されていないボイラーから制御された方法で引き渡すことができる。蒸気ライン22は、対応する制御ユニットによって駆動される閉止弁32、および逆止め弁33を介して、フロス製造ユニット3のライン5の中へ展開しており、ライン5を通ってミルク、等々が循環する。この蒸気ライン22を通して、飲料が速やかに加熱される方法で、ライン5の中を流れている飲料に熱い蒸気が導入される。
【0019】
示されているデバイス1は、ライン5の中へ展開している引渡しライン19を有する、洗浄のための水供給装置、フィルタ・ユニット15および弁35をさらに有している。この洗浄のために、ライン5を洗浄媒体入口19を有する追加ライン6を介してループさせるための二方弁23、および同じく逆止め弁26が同じく提供されている。
【0020】
フロス製造ユニット3、ライン5および容器10を洗浄している間、弁35、23は、水がポンプ13によってライン5の中へ吸い込まれ、また、洗浄媒体入口19を有し、例えば洗浄タブレット19’を有するライン6を通り、ライン5、容器10を通る回路が形成され、また、ポンプ13を介して再びライン6の中へ戻り、したがって水が循環する方法で切り換えられる。洗浄プロセスの終了時に、二方弁24を開いて、洗浄水を集水容器37の中へ流し出すことができる。
【0021】
洗浄は、ライン6を巻き込むことなく、水だけでしばしば実施されることが有利であり、水は、ライン5を介して、フロス製造ユニット3および容器10を通って循環し、次に集水容器37の中へ導かれる。
【0022】
図2および
図3によれば、下側の部分に示されている容器10は、2つの通路開口11、11’が互いに隣り合せに走っている壁およびベース10’、ならびにクロージャ要素20を含む。このクロージャ要素20は、圧力ばね34によって予備張力が加えられた垂直軸25、この頂部に固着されたクロージャ要素31、およびこれに対応するべく突出している、通路開口11、11’のための入口36および出口35から構成されている。これに加えて、飲料が容器の中に満たされると容器が確実に密閉され、また、容器がステーションの上に直立することを保証する、対応する密閉要素37、38がベース10’の中に配置されている。
【0023】
ステーション9には、通路開口11、11’をライン5に接続するためのライン接続45が提供されており、また、ピストン47を有する持上げデバイス46が提供されており、持上げデバイス46は垂直方向に調整することができ、容器10中の垂直軸25の下面側と接触している。このピストン47は、持上げデバイス46によって2つの位置へ制御された方法で動かすことができ、それぞれ
図2および
図3から分かるように、ハウジングの内部のクロージャ要素20のクロージャ要素31をこの垂直軸25によって閉位置または開位置に位置決めすることができる効果を有している。垂直軸25に作用するこの圧力ばね34により、クロージャ要素31を垂直軸25と共に閉位置へ自動的に動かすことができ、したがって飲料を循環させるべきことが意図されていないときは、容器は常に閉じている。
【0024】
この方法によれば、好ましくは特定の選択可能な量のコールド・ミルクまたはミルク混合物を、必要に応じて、ジャグとして表されているこの容器10の中に満たすことができる。ジャグがステーション9の上に置かれると、コールド・ミルクがジャグから吸引され、また、循環によって例えばコールド・ミルク・フロスまたはホット・ミルク・フロスとして提供される。この方法によれば、すぐれたミルク・フロスを数秒で製造することができる。したがってオペレータは、コーヒー・マシンの上のジャグに挿入された従来の蒸気ランスによって、手を動かすことによって手動でミルク、等々を製造しなければならない場合と比較すると、より速やかに飲料を準備することができる。さらに、飲料を注文する人、およびテーブルの隣りに立っている人は、例えばミルク・フロスがステーション9の上に立っているジャグの中に製造されているのを見ることはなく、また、知覚することもない。
【0025】
図4による例示的実施形態では、本発明によるデバイス1は、個別のミルク準備モジュールとして、また、同じくコーヒー・マシン27および関連する冷凍機27’として、テーブル備品ユニット28の中に収容されている。デバイス1に接続されたステーション9は、テーブル・プレート29の上に取り付けられている。以下で説明されるコーヒー・マシン27は、見ることはできないが、テーブル・プレート29の上方に出口を有しており、この出口はコラムまたは同様の要素を備えることができる。これに加えて、有利には、デバイス1に必要な熱い蒸気がコーヒー・マシン27の中で製造され、この熱い蒸気は、より詳細には全く示されていない蒸気引渡しラインによって互いに接続されている。
【0026】
図5は、コーヒー・マシン27がカウンタ39の表面39’、テーブル、等々の上に自立している変形形態を示したものであり、このステーション9は、このステーション9の上に置くことができる容器10と共に、コーヒー・マシン27の隣りに配置されており、見ることができないデバイス1はコーヒー・マシン27の中に統合されている。原理のみが示されているコーヒー・マシン27のハウジング41、前面の、コーヒーのための出口42、上側のコーヒー豆容器44および下側のドリップ・トレイ43が示されており、ドリップ・トレイ43の上にコーヒーおよび/またはミルクあるいはミルク・フロスを満たすためのカップ、等々を置くことができる。有利には、このステーション9は、コーヒー・マシン27およびドリップ・トレイ43の隣りに横方向に置かれており、ステーション9は、コーヒー・マシン27のハウジング41の内部に通じているデバイス1のラインを備えている。
【0027】
ミルクを加熱するための本発明によるこの方法およびデバイスは、個別のユニットとしてのミルク・モジュールと共に使用することができ、あるいは上で説明したように、とりわけカプチーノまたは他のホット・ミルク飲料を製造するためのコーヒー・マシンの中に統合することも可能である。
【0028】
図6による他の変形形態では、飲料は、所定の位置に置くことができる容器10から運ばれず、容器61から、知られている方法で、
図1による方法と同様の方法で構成されているデバイスへ運ばれ、このデバイスから出口71への接続が存在しており、出口71の下に例えばカップを置くことができる。この状況においては、ミルクは、歯車ポンプなどの制御可能なポンプ64によって、吸引ライン65を介して吸引される。これに加えて、切換え可能空気制御弁66を有する空気引渡しライン63がポンプ64の上流側に配置されており、熱い蒸気が加熱媒体として2つの蒸気ライン67を介して運ばれ、蒸気ライン67の各々は、この通路開口65の中へ横方向に閉止弁68および逆止め弁69を備えており、1つの蒸気ライン67のみを提供することも同じく可能である。さらに、有利には、ライン65のポンプ64の下流側にチョーク71が提供されている。
【0029】
本発明によれば、飲料は、容器61から展開しているライン65によって、飲料、好ましくはミルク・フロスまたはホット・ミルクを準備するためのフロス製造ユニット60の中へ運ばれ、飲料は、フロス製造ユニット60からライン65’を介してチャンバー62の中へ運ばれ、次にフロス製造ユニット60へ戻り、この循環は、好ましくは飲料が特定の温度および/または粘稠度を示すまで繰り返され、また、引き続いて飲料が出口73へ運ばれる。
【0030】
この目的のために、個々の事例において、ライン65のポンプ64の上流側および下流側に二方弁72が配置されており、この二方弁72を介して、この循環すなわちこのループのためにライン65’を介して飲料がチャンバー62の中へ運ばれるか、あるいは出口73へ直接飲料が運ばれる。次に、このチャンバー62からコールド・ミルク混合物またはホット・ミルク混合物が二方弁72を介してポンプ64によって再び吸引され、また、状況に応じてチャンバー62の中へ再び運ばれるか、あるいは出口73へ再び運ばれる。チャンバー62は、好ましいことには、準備されるべき飲料部分が、出口73に既に提供されているカップまたは容器のために必要な部分に少なくともほぼ対応する方法で寸法化されている。この飲料部分は、ライン65の弁74の制御された開閉によって決定される。
【0031】
さらに、フロス製造ユニット60にはそれぞれ温度測定デバイス17または粘稠度測定デバイス18が配置されており、これらは、測値に応じて、対応する制御ユニットに二方弁72を切り換えさせることができる。
【0032】
図6によるこのデバイスは、コーヒー・マシンまたは個別のミルク・フロス・プロデューサの中に統合されており、冷たい状態または熱い状態で高品質のミルク・フロスを製造することができる。
【0033】
他の例示的実施形態によって本発明を説明することも当然可能である。例えば加熱媒体としての蒸気源の代わりに、例えば知られている給湯器、等々による別の形態の飲料加熱を提供することも可能である。
【0034】
容器の中に提供されている通路回路のうちの少なくとも一方または両方を容器の側壁の中に配置することも同じく可能である。
【0035】
また、原理的には、通路開口およびクロージャ要素の代わりにホースを容器の中に使用することも同じく可能であり、これらは容器中に浸される。この場合、これらのホースは、同じ効果を有する閉止弁を備えることになる。