(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】電力貯蔵装置
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6568 20140101AFI20240909BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20240909BHJP
H01M 10/6563 20140101ALI20240909BHJP
H01M 10/6571 20140101ALI20240909BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20240909BHJP
【FI】
H01M10/6568
H01M10/613
H01M10/6563
H01M10/6571
H01M10/625
(21)【出願番号】P 2022567403
(86)(22)【出願日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 KR2021012446
(87)【国際公開番号】W WO2022060044
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2022-11-04
(31)【優先権主張番号】10-2020-0121707
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ドン-ホ・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジ-ホ・ユ
(72)【発明者】
【氏名】スン-ジュン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-テ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-ス・イ
(72)【発明者】
【氏名】サン-ウ・ホン
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0121245(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-2154314(KR,B1)
【文献】特開2012-156010(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0190095(US,A1)
【文献】特開2017-229223(JP,A)
【文献】特表2012-530330(JP,A)
【文献】特開2014-60088(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0008603(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/6568
H01M 10/613
H01M 10/6563
H01M 10/6571
H01M 10/625
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力貯蔵装置において、
少なくとも1つのバッテリーセルを含み、前記少なくとも1つのバッテリーセルを冷却するための冷却流路を有するバッテリーラックと、
前記バッテリーラックから所定の距離を隔てて配置され、所定の冷却水を有する冷却水タンクと、
前記冷却水タンクと前記バッテリーラックとを接続し、前記バッテリーラックと前記冷却水タンクとの間で前記冷却水を循環させるための配管ユニットと、
前記配管ユニットと接続され、前記冷却水タンクと前記バッテリーラックとの間に配置され、前記バッテリーラック側への前記冷却水の供給を調節するためのポンプユニットと、
を含
み、
前記バッテリーラックは、
前記冷却水が流入し、前記冷却流路に連通する流入ポートと、
前記流入ポートから所定の距離を隔てて配置され、前記冷却流路と連通する排出ポート
と、を含み、
前記冷却水タンクは、
前記冷却水を前記バッテリーラック側へ送り出すための冷却水排出ポートと、
前記冷却水排出ポートから離隔して配置され、前記バッテリーラック側から排出された冷却水が流入する少なくとも1つの冷却水流入ポートと、を含み、
前記ポンプユニットは、
前記バッテリーラックの前記流入ポートと前記冷却水タンクの前記冷却水排出ポートとの間に配置されることを特徴とする、電力貯蔵装置。
【請求項2】
前記配管ユニットと接続され、前記ポンプユニットと前記冷却水タンクの前記冷却水排出ポートとの間に設けられる開閉弁を含むことを特徴とする、請求項
1に記載の電力貯蔵装置。
【請求項3】
前記バッテリーラックの前記排出ポートと前記冷却水タンクの前記少なくとも1つの冷却水流入ポートとの間に配置される少なくとも1つの熱交換ユニットを含むことを特徴とする、請求項
1または2に記載の電力貯蔵装置。
【請求項4】
前記配管ユニットと接続され、前記少なくとも1つの熱交換ユニットと前記冷却水タンクとの間に設けられる分岐弁を含むことを特徴とする、請求項
3に記載の電力貯蔵装置。
【請求項5】
前記熱交換ユニットは、
複数備えられており、
前記複数の熱交換ユニットは、
前記バッテリーラックと前記分岐弁との間に配置される第
1熱交換器と、
前記第1熱交換器から所定の距離を隔てて配置され、前記分岐弁と前記冷却水タンクとの間に配置される第2熱交換器と、を含むことを特徴とする、請求項
4に記載の電力貯蔵装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの熱交換ユニットを冷却するための少なくとも1つのファンユニットを含むことを特徴とする、請求項
3~5のいずれか一項に記載の電力貯蔵装置。
【請求項7】
前記バッテリーラックは、
前記少なくとも1つのバッテリーセルの温度を感知する少なくとも1つのラック温度センサを備えることを特徴とする、請求項1~
6のいずれか一項に記載の電力貯蔵装置。
【請求項8】
前記バッテリーラックは、
前記少なくとも1つのバッテリーセルの火災を感知する火災感知センサを備えることを特徴とする、請求項1~
7のいずれか一項に記載の電力貯蔵装置。
【請求項9】
前記冷却水タンクは、
前記冷却水の温度を高めることができるヒーターユニットを備えることを特徴とする、請求項1~
8のいずれか一項に記載の電力貯蔵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力貯蔵装置に関する。
【0002】
本出願は、2020年09月21日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0121707号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群に応じた適用容易性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気車両(EV;Electric Vehicle)またはハイブリッド車両(HV;Hybrid Vehicle)などに普遍的に応用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少できるという一次的な長所だけでなく、エネルギーの使用に応じた副産物が全く発生しないという点で、環境に優しく且つエネルギー効率性の向上のための新しいエネルギー源として注目されている。
【0004】
現在広く使用されている二次電池の種類には、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などがある。このような単位二次電池セル、すなわち単位バッテリーセルの動作電圧は約2.5V~4.5Vである。したがって、これよりも高い出力電圧が必要な場合、複数のバッテリーセルを直列に接続して電池パックを構成することもできる。また、バッテリーパックに要求される充放電容量に応じて、多数のバッテリーセルを並列に接続してバッテリーパックを構成することもできる。したがって、前記バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの数は、必要な出力電圧または充放電容量に応じて様々に設定することができる。
【0005】
一方、複数のバッテリーセルを直列/並列に接続して電池パックを構成する場合、少なくとも1つのバッテリーセルを含むバッテリーモジュールを先に構成し、このような少なくとも1つのバッテリーモジュールを用いて他の構成要素を追加して、バッテリーパックまたはバッテリーラックを構成する方法が一般的である。バッテリーパックの場合、一般に電気自動車などのエネルギー源として備え、最近では、家庭用または産業用エネルギー源として、複数のバッテリーラックを含む電力貯蔵装置が注目されている。
【0006】
従来の電力貯蔵装置の場合、特に管理温度が45~55度程度の高温用バッテリーセルを含む電力貯蔵装置の場合、高温領域で適切な熱管理システムを構築する必要がある。
【0007】
従来の、管理温度が19度~27度程度の常温用バッテリーセルからなる電力貯蔵装置の場合、冷暖房兼用空調機、例えば、エアコンなどを活用してバッテリーセルやバッテリーセル周辺領域の温度を管理する。
【0008】
しかしながら、従来の、このような常温用バッテリーセルを含む電力貯蔵装置の熱管理システムでは、高温用バッテリーセルを含む電力貯蔵装置を管理することが困難であるという問題がある。
【0009】
したがって、高温用バッテリーセルを含む電力貯蔵装置においても、バッテリーセルまたはバッテリーセル周辺領域の温度をより効果的に管理できる方案を模索することが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明の目的は、バッテリーセルまたはバッテリーセル周辺領域の温度をより効率的に管理できる電力貯蔵装置を提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、バッテリーセルの管理温度に応じてバッテリーセルの温度を適正に維持できる電力貯蔵装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を解決するために、本発明は、電力貯蔵装置であって、少なくとも1つのバッテリーセルを含み、前記少なくとも1つのバッテリーセルを冷却するための冷却流路を有するバッテリーラックと、前記バッテリーラックから所定の距離を隔てて配置され、所定の冷却水を有する冷却水タンクと、前記冷却水タンクと前記バッテリーラックとを接続し、前記バッテリーラックと前記冷却水タンクとの間で前記冷却水を循環させるための配管ユニットと、前記配管ユニットと接続され、前記冷却水タンクと前記バッテリーラックとの間に配置され、前記バッテリーラック側への前記冷却水の供給を調節するためのポンプユニットと、を含むことを特徴とする電力貯蔵装置を提供する。
【0013】
前記バッテリーラックは、前記冷却水が流入し、前記冷却流路に連通する流入ポートと、前記流入ポートから所定の距離を隔てて配置され、前記冷却流路と連通する排出ポートと、を含み、前記冷却水タンクは、前記冷却水を前記バッテリーラック側へ送り出すための冷却水排出ポートと、前記冷却水排出ポートから離隔して配置され、前記バッテリーラック側から排出された冷却水が流入する少なくとも1つの冷却水流入ポートと、を含み、前記ポンプユニットは、前記バッテリーラックの前記流入ポートと前記冷却水タンクの前記冷却水排出ポートとの間に配置され得る。
【0014】
前記電力貯蔵装置は、前記配管ユニットと接続され、前記ポンプユニットと前記冷却水タンクの前記冷却水排出ポートとの間に設けられる開閉弁を含み得る。
【0015】
前記電力貯蔵装置は、前記バッテリーラックの前記排出ポートと前記冷却水タンクの前記少なくとも1つの冷却水流入ポートとの間に配置される少なくとも1つの熱交換ユニットを含み得る。
【0016】
前記電力貯蔵装置は、前記配管ユニットと接続され、前記少なくとも1つの熱交換ユニットと前記冷却水タンクとの間に設けられる分岐弁を含み得る。
【0017】
前記熱交換ユニットは、複数備えられており、前記複数の熱交換ユニットは、前記バッテリーラックと前記分岐弁との間に配置される第1の熱交換器と、前記第1熱交換器から所定の距離を隔てて配置され、前記分岐弁と前記冷却水タンクとの間に配置される第2熱交換器と、を含み得る。
【0018】
前記電力貯蔵装置は、前記少なくとも1つの熱交換ユニットを冷却するための少なくとも1つのファンユニットを含み得る。
【0019】
前記バッテリーラックは、前記少なくとも1つのバッテリーセルの温度を感知する少なくとも1つのラック温度センサを備え得る。
【0020】
前記バッテリーラックは、前記少なくとも1つのバッテリーセルの火災を感知する火災感知センサを備え得る。
【0021】
前記冷却水タンクは、前記冷却水の温度を高めることができるヒーターユニットを備え得る。
【発明の効果】
【0022】
以上のような様々な実施形態によれば、バッテリーセルやバッテリーセル周辺領域の温度をより効率的に管理できる電力貯蔵装置を提供することができる。
【0023】
また、以上のような様々な実施形態によれば、バッテリーセルの管理温度に応じてバッテリーセルの温度を適正に維持できる電力貯蔵装置を提供することができる。
【0024】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の好適な一実施形態を例示するものにすぎず、後述する発明の詳細な説明とともに本発明の技術的思想をなお一層理解しやすくする役割を果たすものであるため、本発明は、そのような図面に記載されている事項にのみ限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態による電力貯蔵装置を説明するための図である。
【
図2】本発明の一実施形態による電力貯蔵装置のバッテリーラックを説明するための図である。
【
図4】本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の様々な実施形態による冷却水タンクを説明するための図である。
【
図5】本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の分岐弁を説明するための図である。
【
図7】本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の冷却メカニズムを説明するための図である。
【
図8】本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の冷却メカニズムを説明するためのフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の冷却水タンクヒーティングメカニズムを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、添付の図面を参照して本発明による好適な実施形態を詳細に説明することによってより明らかになるであろう。ここで説明される実施形態は、本発明の理解を助けるために例示的に示したものであり、本発明は、ここで説明する実施形態とは相違に多様に変形して実施できることを理解せねばならない。なお、本発明の理解を助けるために、添付の図面は、実際の縮尺ではなく一部構成要素が誇張されて示されることがある。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による電力貯蔵装置を説明するための図である。
【0028】
図1を参照すると、電力貯蔵装置10は、バッテリーラック100、冷却水タンク200、配管ユニット300、及びポンプユニット400を含んでいてもよい。
【0029】
前記バッテリーラック100は、少なくとも1つのバッテリーセル110(
図2参照)を含み、前記少なくとも1つのバッテリーセル110を冷却するための冷却流路130、(
図2参照)を備えてもよい。
【0030】
以下、このような前記バッテリーラック100について、以下の
図2を参照してより具体的に説明する。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態による電力貯蔵装置のバッテリーラックを説明するための図である。
【0032】
図2を参照すると、前記バッテリーラック100は、バッテリーセル110、ラックケース120、冷却流路130、ラック温度センサ140、火災感知センサ150、及び制御ユニット160を含んでいてもよい。
【0033】
前記バッテリーセル110は、二次電池であって、パウチ型二次電池、角型二次電池または円筒型二次電池として備えられてもよい。以下、本実施形態では、前記バッテリーセル110がパウチ型二次電池であることに限定して説明する。
【0034】
前記バッテリーセル110は、少なくとも1つまたはそれ以上の複数個であってもよい。以下、本実施形態では、前記バッテリーセル110が複数備えられることに限定して説明する。
【0035】
前記複数のバッテリーセル110としては、高温用バッテリーセルを備えてもよい。高温用バッテリーセルの場合、一般に、管理温度が45度~55度であり、管理温度である高温領域での電池性能及び寿命の点で最適なバッテリーセルを意味し得る。このような前記複数のバッテリーセル110を含むバッテリーラック100の場合、例えば、熱帯気候地域で使用することができる。
【0036】
前記ラックケース120は、前記複数のバッテリーセル110、前記冷却流路130、前記ラック温度センサ140、前記火災感知センサ150、前記制御ユニット、および前記バッテリーラック100を構成する各種電装部品などを収容することができる。
【0037】
このために、前記ラックケース120には、前記複数のバッテリーセル110、前記冷却流路130、前記ラック温度センサ140、前記火災感知センサ150、前記制御ユニット、および前記バッテリーラック100を構成する各種電装部品などを収容できる収容空間が設けられてもよい。
【0038】
このような前記ラックケース120は、ケース本体122、流入ポート124、および排出ポート126を含んでいてもよい。
【0039】
前記ケース本体122は、前記収容空間を設けるために所定サイズの内部空間を備えてもよい。このような前記ケース本体122は、前記複数のバッテリーセル110、前記冷却流路130、前記ラック温度センサ140、前記火災感知センサ150、前記制御ユニット、及び前記バッテリーラック100を構成する各種電装部品などを収容することができる。
【0040】
前記流入ポート124は、後述の冷却水タンク200の冷却水220の流入を可能とし、前記ケース本体122の一方の側に形成されてもよい。このような前記流入ポート124は、後述の冷却流路130に連通することができる。
【0041】
前記排出ポート126は、前記ケース本体122の他方の側に形成され、前記流入ポート124から所定の距離を隔てて配置されてもよい。このような前記排出ポート126は、後述の冷却流路130に連通し、後述の冷却流路130を通過した冷却水220を前記ケース本体122の外部に排出することができる。
【0042】
前記冷却流路130は、前記ケース本体122内に設けられ、前記流入ポート124および前記排出ポート126と連通してもよい。前記冷却流路130は、前記複数のバッテリーセル110を冷却することができる。このために、後述の冷却水220が前記冷却流路130を通過することができる。
【0043】
前記ラック温度センサ140は、前記ケース本体122の内部に設けられ、前記ケース本体122内の前記少なくとも1つまたはそれ以上の複数のバッテリーセル110の温度を感知または測定することができる。
【0044】
前記火災感知センサ150は、前記ケース本体122の内部に設けられ、前記ケース本体122内の前記複数のバッテリーセル110の異常状況などを感知することができる。例えば、前記火災感知センサ150は、前記複数のバッテリーセル110の火災状況などが発生したとき、前記少なくとも1つまたはそれ以上の複数のバッテリーセル110の火災を感知することができる。具体的には、前記火災感知センサ150は、前記バッテリーセル110で発生した火炎や煙などを感知することができる。
【0045】
前記制御ユニット160は、前記バッテリーラック100を管理および制御するためのものであり、前記複数のバッテリーセル110、前記ラック温度センサ140、および前記火災感知センサ150と電気的に接続されてもよい。
【0046】
このような前記制御ユニット160は、前記バッテリーラック100の外部に設けられる、後述の冷却水タンク200、ポンプユニット400、熱交換ユニット600、分岐弁700、ファンユニット800、および温度センサ900とも電気的に接続できるように設けられてもよい。
【0047】
このよう前記な制御ユニット160の具体的な動作については、以下の関連する説明においてより具体的に説明する。
【0048】
前記冷却水タンク200は、前記バッテリーラック100から所定の距離を隔てて配置され、所定の冷却水220を備えてもよい。
【0049】
以下、このような前記冷却水タンク200について、以下の
図3及び
図4を参照してより具体的に説明する。
【0050】
図3および
図4は、本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の様々な実施形態による冷却水タンクを説明するための図である。
【0051】
図3を参照すると、前記冷却水タンク200は、タンク本体210、冷却水220、冷却水排出ポート230、および冷却水流入ポート240を含んでいてもよい。
【0052】
前記タンク本体210は、前記冷却水220を収容することができる。このために、前記タンク本体210には、前記冷却水220を収容できる収容空間を設けることができる。
【0053】
前記冷却水220としては、前記バッテリーラック100の前記複数のバッテリーセル110を冷却できる冷却流体などを備えてもよい。本実施形態では、前記冷却水220として水を備えることに限定して説明する。
【0054】
前記冷却水排出ポート230は、前記バッテリーラック100側へ前記冷却水220を送り出すためのものであり、前記タンク本体210の内部空間と連通するように前記タンク本体210に設けられてもよい。
【0055】
このような前記冷却水排出ポート230は、後述する配管ユニット300の第1配管330と連通しており、前記タンク本体210内の前記冷却水220を、後述する配管ユニット300の第1配管330側へ送り出すことができる。
【0056】
前記冷却水流入ポート240は、前記冷却水排出ポート230から離隔され、前記バッテリーラック100側から排出された冷却水220が流入することができる。このような前記冷却水流入ポート240は、前記タンク本体210の内部空間と連通するように前記タンク本体210に設けられてもよい。
【0057】
前記冷却水流入ポート240は、第1流入ポート243および第2流入ポート245を含んでいてもよい。
【0058】
前記第1流入ポート243は、後述する配管ユニット300の第3配管370と連通し、前記タンク本体210の内部空間と連通するように前記タンク本体210に設けられてもよい。このような前記第1流入ポート243は、後述する配管ユニット300の第3配管370側から流入する冷却水220を前記タンク本体210の内側に案内することができる。
【0059】
前記第2流入ポート245は、後述する配管ユニット300の第4配管390と連通し、前記タンク本体210の内部空間と連通するように前記タンク本体210に設けられてもよい。このような前記第2流入ポート245は、後述する配管ユニット300の第4配管390側から流入する冷却水220を前記タンク本体210の内側に案内することができる。
【0060】
図4を参照すると、前記冷却水タンク200はヒーターユニット250をさらに含んでいてもよい。
【0061】
前記ヒーターユニット250は、前記冷却水タンク200の前記タンク本体210に取り付けられ、前記タンク本体210内の前記冷却水220を加熱して前記冷却水220の温度を高めることができる。一方、前記冷却水タンク200の前記タンク本体210の内部には、前記タンク本体210内の前記冷却水220の温度を感知または測定するための後述する温度センサユニット900の第3温度センサ970が設けられてもよい。
【0062】
このような前記ヒーターユニット250の動作については、以下の
図9の関連する説明においてより具体的に説明する。
【0063】
再び
図1を参照すると、前記配管ユニット300は、前記バッテリーラック100と前記冷却水タンク200との間で前記冷却水220を循環させるためのものであり、前記冷却水タンク200と前記バッテリーラック100とを接続することができる。
【0064】
このような前記配管ユニット300は、第1配管330、第2配管350、第3配管370、および第4配管390を含んでいてもよい。
【0065】
前記第1配管330は、前記バッテリーラック100と前記冷却水タンク200とを接続することができる。このような前記第1配管330には、後述のポンプユニット400および開閉弁500が接続されてもよい。
【0066】
前記第2配管350は、前記バッテリーラック100と後述の熱交換ユニット600の第1熱交換器630とを接続することができる。
【0067】
前記第3配管370は、後述の熱交換ユニット600の第1熱交換器630と前記冷却水タンク200とを接続することができる。具体的には、前記第3配管370は、前記冷却水タンク200の前記冷却水流入ポート240の前記第1流入ポート243と接続されてもよい。このような前記第3配管370には、後述の分岐弁700および後述の温度センサユニット900の第1温度センサ930が接続されてもよい。
【0068】
前記第4配管390は、後述の前記分岐弁700と冷却水タンク200とを接続することができる。具体的には、前記第4配管390は、前記冷却水タンク200の前記冷却水流入ポート240の前記第2流入ポート245と接続されてもよい。このような前記第4配管390には、後述の熱交換ユニット600の第2熱交換器650および後述の温度センサ部900の第2温度センサ950が接続されてもよい。
【0069】
前記ポンプユニット400は、前記バッテリーラック100側への前記冷却水220の供給を調節するためのものであり、前記配管ユニット300と接続され、前記冷却水タンク200と前記バッテリーラック100との間に配置されてもよい。
【0070】
このような前記ポンプユニット400は、前記バッテリーラック100の前記流入ポート124と前記冷却水タンク200の前記冷却水排出ポート230との間に配置されてもよい。
【0071】
より具体的には、前記ポンプユニット400は、前記配管ユニット300の前記第1配管330と連結され、前記開閉弁500と前記バッテリーラック100との間に配置されてもよい。
【0072】
一方、前記電力貯蔵装置10は、開閉弁500、熱交換ユニット600、および分岐弁700をさらに含んでいてもよい。
【0073】
前記開閉弁500は、ユーザ操作などによる手動や自動方式によるオンオフ動作により、前記冷却水タンク200の前記冷却水220を前記バッテリーラック100側へ供給又は供給停止するなどの前記冷却水220のバッテリーラック100側への供給の有無を決定することができる。
【0074】
このような前記開閉弁500は、前記配管ユニット300と連結され、前記ポンプユニット400と前記冷却水タンク200の前記冷却水排出ポート230との間に設けられてもよい。
【0075】
前記熱交換ユニット600は、前記バッテリーラック100を通過した前記冷却水220の温度を管理するためのものであり、前記バッテリーラック100の前記排出ポート126と前記冷却水タンク200の前記少なくとも1つの冷却水入口240との間に配置されてもよい。このような前記熱交換ユニット600は、少なくとも1つまたはそれ以上の複数個であってもよい。以下、本実施形態では、前記熱交換ユニット600が複数備えられることに限定して説明する。
【0076】
前記複数の熱交換ユニット600は、第1熱交換器630および第2熱交換器650を含んでいてもよい。
【0077】
前記第1熱交換器630は、前記バッテリーラック100と前記分岐弁700との間に配置されてもよい。具体的には、前記第1熱交換器630は、前記配管ユニット300の前記第2配管350を介して伝達された冷却水220の冷却を案内することができる。このような前記第1熱交換器630としてはラジエータを備えてもよい。
【0078】
前記第2熱交換器650は、前記第1熱交換器630から所定の距離を隔てて配置され、前記分岐弁700と前記冷却水タンク200との間に配置されてもよい。具体的には、前記第2熱交換器650は、前記配管ユニット300の前記第4配管390を介して伝達された冷却水220の冷却を案内することができる。このような前記第2熱交換器650としてラジエータを備えてもよい。
【0079】
前記分岐弁700は、前記配管ユニット300と連結され、前記少なくとも1つの熱交換ユニット600と前記冷却水タンク200との間に設けられてもよい。
【0080】
このような前記分岐弁700については、以下の
図5を参照してより具体的に説明する。
【0081】
図5は、本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の分岐弁を説明するための図である。
【0082】
図5を参照すると、前記分岐弁700は、流入部710、排出部730及び第2分岐部750を含んでいてもよい。
【0083】
前記流入部710は、前記分岐弁700の一側に設けられてもよい。このような前記流入部710には、前記熱交換ユニット600(
図1参照)の前記第1熱交換器630(
図1参照)を通過した冷却水220(
図1参照)が流入し得る。
【0084】
前記排出部730は、開閉可能に動作し、前記流入部710から流入した冷却水220(
図1参照)を、前記配管ユニット300(
図1参照)の前記第3配管370側へ送り出すことができる。前記排出部730を通じて排出された冷却水220(
図1参照)は、前記第3配管370を介して前記冷却水タンク200の内部に再流入することができる。
【0085】
前記分岐部750は開閉可能に動作し、前記流入部710と前記排出部730との間に設けられてもよい。このような前記分岐部750は、前記流入部710から流入した冷却水220(
図1参照)を前記配管ユニット300(
図1参照)の前記第4配管390側へ送り出すことができる。前記分岐部750を介して排出された冷却水220(
図1参照)は、前記第4配管390を介して前記冷却水タンク200の内部に再流入することができる。
【0086】
再び
図1を参照すると、前記電力貯蔵装置10は、ファンユニット800および温度センサ900をさらに含んでいてもよい。
【0087】
前記ファンユニット800は、前記少なくとも1つの熱交換ユニット600を冷却するためのものであり、前記少なくとも1つの熱交換ユニット600の数に対応する数で設けられてもよい。
【0088】
このような前記ファンユニット800は、第1送風ファン830と第2送風ファン850とを含んでいてもよい。
【0089】
前記第1送風ファン830は、前記熱交換ユニット600の前記第1熱交換器630の近くに配置されてもよい。このような前記第1送風ファン830の冷却ファンを備えてもよい。前記第1送風ファン830は、冷却風を前記第1熱交換器630側へ送り出すことができ、前記冷却ファンの回転数(RPM)を調節することにより、必要に応じて冷却容量を適宜変更することができる。
【0090】
前記第2送風ファン850は、前記熱交換ユニット600の前記第2熱交換器650の近くに配置されてもよい。このような前記第2送風ファン850の冷却ファンを備えてもよい。前記第2送風ファン850は、冷却風を前記第2熱交換器650側へ送り出すことができ、前記冷却ファンの回転数(RPM)を調節することにより、必要に応じて冷却容量を適宜変更することができる。
【0091】
前記温度センサユニット900は、温度を測定または感知するためのものであり、前記電力貯蔵装置10の特定の箇所や特定の構成部品などに設けられてもよい。
【0092】
このような前記温度センサユニット900は、少なくとも1つまたはそれ以上の複数個であってもよい。以下、本実施形態では、前記温度センサ900が複数備えられることに限定して説明する。
【0093】
このような前記複数の温度センサユニット900は、第1温度センサ930、第2温度センサ950、および第3温度センサ970を含んでいてもよい。
【0094】
前記第1温度センサ930は、前記配管ユニット300の前記第3配管370に設けられ、前記熱交換ユニット600の前記第1熱交換器630と前記分岐弁700との間に配置されてもよい。このような前記第1温度センサ930は、前記熱交換ユニット600の前記第1熱交換器630を通過した冷却水220の温度を感知または測定することができる。
【0095】
前記第2温度センサ950は、前記配管ユニット300の前記第4配管390に設けられ、前記熱交換ユニット600の前記第2熱交換器650と前記冷却水タンク200との間に配置されてもよい。このような前記第2温度センサ950は、前記熱交換ユニット600の前記第2熱交換器650を通過した冷却水220の温度を感知または測定することができる。
【0096】
前記第3温度センサ970は、前記冷却水タンク200の前記タンク本体210の内部に設けられてもよい。このような前記第3温度センサ970は、前記タンク本体210内の前記冷却水220の温度を感知または測定することができる。
【0097】
以下では、このような本実施形態による前記電力貯蔵装置10の冷却メカニズムについてより具体的に説明する。
【0098】
図6および
図7は、本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の冷却メカニズムを説明するための図である。
【0099】
図6を参照すると、前記電力貯蔵装置10の前記バッテリーラック100の前記制御ユニット160は、前記バッテリーラック100の前記複数のバッテリーセル110が既に設定された温度範囲を維持するように制御することができる。
【0100】
このような前記制御ユニット160は、開閉弁500を制御して前記冷却水タンク200の前記冷却水220を前記バッテリーラック100側へ移動させることができる。前記開閉弁500が開くと、前記冷却水220、C1が前記冷却水タンク200から前記バッテリーラック100側へ移動することができる。ここで、前記制御ユニット160は、前記ポンプ部400を制御して前記冷却水220、C1の供給量や供給速度などを制御することができる。
【0101】
前記冷却水220、C1は、前記冷却水タンク200から出て、前記配管ユニット300の前記第1配管330を介して前記バッテリーラック100前記の冷却流路130を通過しながら前記バッテリーラック100の前記複数のバッテリーセル110を冷却するか、または前記複数のバッテリーセル110が既に設定された温度を維持するように案内することができる。
【0102】
前記制御ユニット160は、前記ラック温度センサ140により得られた温度情報を用いて、前記バッテリーセル110が既に設定された温度範囲を維持するように前記冷却流路130を通過する前記冷却水220の供給量や供給速度などを調節することができる。
【0103】
例えば、前記制御ユニット160は、前記バッテリーセル110が過熱した場合、前記冷却流路130を通過する前記冷却水220の供給量や供給速度をさらに高めることができる。
【0104】
また、前記制御ユニット160は、前記バッテリーセル110の火炎状況等の異常状況が発生した場合、前記火災感知センサ150から火炎や煙等が感知されると、前記冷却流路130を通過する前記冷却水220の供給量や供給速度をさらに高めることができる。
【0105】
前記バッテリーラック100の前記冷却流路130を通過した冷却水220、C2は、前記配管ユニット300の前記第2配管350を介して前記熱交換ユニット600の前記第1熱交換器630側へ移動することができる。ここで、前記バッテリーラック100の前記冷却流路130を通過した冷却水220、C2は、前記冷却流路130を通過する前の冷却水220、C1よりも高い温度を有することができる。
【0106】
前記制御ユニット160は、前記バッテリーラック100の前記冷却流路130を通過した冷却水220、C2の温度を下げるために、前記冷却水220、C2が前記熱交換ユニット600の前記第1熱交換器630を通過するとき、前記ファンユニット800の前記第1送風ファン830を駆動することができる。
【0107】
ここで、前記ファンユニット800の前記第1送風ファン830は、前記制御ユニット160、前記ラック温度センサ140および前記温度センサユニット900と電気的に接続されてもよい。前記制御ユニット160は、前記ラック温度センサ140および前記温度センサ部900の温度情報に応じて、前記第1送風ファン830のファン回転量を変化させて前記冷却水220、C2の冷却量を調節することができる。
【0108】
前記制御ユニット160は、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3が既に設定された温度よりも低い場合、前記分岐弁700の前記流入部710及び前記排出部730を開き、前記分岐弁700の分岐部750を閉じることができる。
【0109】
これにより、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3は、前記分岐弁700の前記流入部710及び前記排出部730を経て前記冷却水タンク200の内部に再流入することができる。ここで、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3は、前記第1熱交換器630を通過する前の冷却水220、C2よりも低い温度を有することができる。
【0110】
前記冷却水タンク200内に再流入した前記冷却水220は、前記バッテリーラック100の前記バッテリーセル110の温度が既に設定された温度範囲に達するまで前記制御ユニット160の制御などにより、前記配管ユニット300に沿って循環され得る。
【0111】
一方、前記電力貯蔵装置10では、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3の温度が既に設定された温度よりも高くなる場合がある。
【0112】
図7を参照すると、前記制御ユニット160は、前記第1温度センサ930から、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3が既に設定された温度よりも高いと感知されると、前記分岐弁700の前記流入部710および前記分岐部750を開き、前記分岐弁700の排出部730を閉じることができる。
【0113】
これにより、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3は、前記分岐弁700の前記流入部710及び前記分岐部750を経て前記熱交換ユニット600の前記第2熱交換器650を通過することができる。
【0114】
前記制御ユニット160は、前記分岐弁700の前記分岐部750から出た冷却水220、C4の温度を下げるために、前記冷却水220、C4が前記熱交換ユニット600の前記第2熱交換器650を通過するとき、前記ファンユニット800の前記第2送風ファン850を駆動することができる。
【0115】
ここで、前記ファンユニット800の第前記2送風ファン850は、前記制御ユニット160、前記ラック温度センサ140および前記温度センサユニット900と電気的に接続されてもよい。前記制御ユニット160は、前記ラック温度センサ140および前記温度センサ部900の温度情報に応じて、前記第1送風ファン830と同様に、前記第2送風ファン850のファン回転量を変化させて前記冷却水220、C4の冷却量を調節することができる。
【0116】
このように、本実施形態の場合、前記電力貯蔵装置10において、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3が既に設定された温度よりも高い場合、前記冷却水220、C3を前記分岐弁700の前記分岐部750を介して前記第2熱交換器650側へ分岐し、前記第2熱交換器650及び前記第2送風ファン850を介して前記冷却水220、C4をさらに冷却するか、または追加の温度制御などを案内することができる。
【0117】
前記第2熱交換器650を通過した前記冷却水220、C4は、前記配管ユニット300の前記第4配管390を介して前記冷却水タンク200の内部に再流入することができる。ここで、前記第2熱交換器650を通過した前記冷却水220、C4は、前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220、C3よりも低い温度を有することができる。
【0118】
前記冷却水タンク200内に再流入した前記冷却水220は、前記バッテリーラック100の前記バッテリーセル110の温度が既に設定された温度範囲に達するまで前記制御ユニット160の制御などにより、前記配管ユニット300に沿って循環され得る。
【0119】
このように、本実施形態による前記電力貯蔵装置10は、前記バッテリーラック100及び前記第1熱交換器630を通過した前記冷却水220の温度に応じて、前記分岐弁700を制御して前記第2熱交換器650による追加冷却などを適宜行うことができる。
【0120】
すなわち、前記冷却水220の温度が既に設定された温度範囲よりも十分に低い場合、前記冷却水220を、前記第2熱交換器650を介さずに直接前記冷却水タンク200側へ移動させ、前記冷却水220の温度が既に設定された温度範囲よりも高い場合にのみ、前記第2の熱交換器650を介してさらなる冷却を行うことができる。
【0121】
これにより、本実施形態では、前記分岐弁700を介して第前記2熱交換器650および前記第2送風ファン850を選択的に駆動するので、冷却システム全体の効率を大幅に向上させることができる。
【0122】
以下、このような本実施形態による前記電力貯蔵装置10の前記第1熱交換器630を通過した後の前記冷却水220の流れに伴う冷却メカニズムについて、フローチャートの流れに沿って説明する。
【0123】
図8は、本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の冷却メカニズムを説明するためのフローチャートである。
【0124】
図8を参照すると、まず、冷却水を前記第1熱交換器により冷却し得る(S10)。その後、前記制御ユニットは、前記第1温度センサにより測定された冷却水の温度を、既に設定された冷却水温度と比較し得る(S20)。前記第1温度センサにより測定された冷却水の温度が既に設定された冷却水温度よりも低い場合、前記制御ユニットは分岐弁の排出部を開放し得る(S21)。
【0125】
これにより、前記冷却水は、前記配管ユニットの第3配管に流れ(S23)、前記冷却水タンクに流入し得る(S30)。
【0126】
前記第1温度センサにより測定された冷却水の温度が既に設定された冷却水温度と同じかまたは高い場合、前記制御ユニットは分岐弁の分岐部を開放し得る(S25)。
【0127】
これにより、前記冷却水は、前記配管ユニットの第4配管に流れ(S27)、前記第2熱交換器によりさらに冷却(S29)された後、前記冷却水タンクに流入することができる(S30)。
【0128】
このように、本実施形態による前記電力貯蔵装置10は、前記分岐弁700及び第前記2熱交換器650により、前記冷却水220の温度に応じて前記冷却水220の追加冷却を選択的に行うことができ、全体の冷却効率や温度管理の効率を最大化することができる。
【0129】
図9は、本発明の一実施形態による電力貯蔵装置の冷却水タンクヒーティングメカニズムを説明するための図である。
【0130】
図9を参照すると、前記冷却水タンク200内の前記冷却水220の場合、冬場などの外気温度が低い場合、前記冷却水タンク200の前記タンク本体210内の前記冷却水220を過冷却または氷結する可能性がある。
【0131】
このとき、前記制御ユニット160(
図2参照)は、前記第3温度センサ970により測定された前記冷却水タンク200のタンク本体210内の冷却水220温度が既に設定された温度よりも低い場合、前記ヒーターユニット250を動作させることができる。前記ヒーターユニット250は、前記冷却水タンク200のタンク本体210内の冷却水220を前記既に設定された温度に達するまで加熱することができる。
【0132】
一方、前記制御ユニット160(
図2)ユニットは、上記のような冬場等の外気温度が低い場合、前記開閉弁500及び前記ポンプユニット400等を動作させ、前記所定の温度に加熱された冷却水を循環させることができる。このような前記所定の温度に加熱された冷却水の循環により、前記配管ユニット300の凍破等を防止することができる。
【0133】
以上の様々な実施形態によれば、バッテリーセル110またはバッテリーセル110周辺領域の温度をより効率的に管理できる電力貯蔵装置10を提供することができる。
【0134】
また、以上の様々な実施形態によれば、バッテリーセル110の管理温度に応じてバッテリーセル110の温度を適正に維持できる電力貯蔵装置10を提供することができる。
【0135】
以上、本発明の好適な実施形態について図示及び説明したが、本発明は、上述した特定の実施形態に何ら限定されるものではなく、請求範囲において請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により様々な変形実施が可能なのはいうまでもなく、このような変形実施は、本発明の技術的思想や見込みから個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0136】
10 電力貯蔵装置
100 バッテリーラック
110 バッテリーセル
120 ラックケース
122 ケース本体
124 流入ポート
126 排出ポート
130 冷却流路
140 ラック温度センサ
150 火災感知センサ
160 制御ユニット
200 冷却水タンク
210 タンク本体
220 冷却水
230 冷却水排出ポート
240 冷却水流入ポート
243 第1流入ポート
245 第2流入ポート
250 ヒーターユニット
300 配管ユニット
330 第1配管
350 第2配管
370 第3配管
390 第4配管
400 ポンプユニット
500 開閉弁
600 熱交換ユニット
630 第1熱交換器
650 第2熱交換器
700 分岐弁
710 流入部
730 排出部
750 分岐部
800 ファンユニット
830 第1送風ファン
850 第2送風ファン
900 温度センサユニット
930 第1温度センサ
950 第2温度センサ
970 第3温度センサ