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特許7551787ウエハの裏面研削方法及び電子デバイスの製造方法
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  • 特許-ウエハの裏面研削方法及び電子デバイスの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】ウエハの裏面研削方法及び電子デバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240909BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20240909BHJP
   B24B 7/04 20060101ALI20240909BHJP
   B23D 5/02 20060101ALI20240909BHJP
【FI】
H01L21/304 631
H01L21/304 622G
H01L21/02 B
B24B7/04 A
B23D5/02
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022576717
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 JP2022001764
(87)【国際公開番号】W WO2022158485
(87)【国際公開日】2022-07-28
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】P 2021008306
(32)【優先日】2021-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000220099
【氏名又は名称】アールエム東セロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】畦▲崎▼ 崇
(72)【発明者】
【氏名】安井 浩登
(72)【発明者】
【氏名】谷本 周穂
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 孝
(72)【発明者】
【氏名】木下 仁
【審査官】宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-118324(JP,A)
【文献】特開2013-026380(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/02
B24B 7/04
B23D 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に凹凸を有するウエハの裏面研削方法であって、ウエハの裏面研削に先立ち、
前記ウエハの表面に、保護層を形成する工程(1)、
前記保護層のウエハと接していない面を平坦化する工程(2)、及び
粘接着層を介して前記保護層のウエハと接していない面と支持体とを接着する工程(3)、
を備えることを特徴とするウエハの裏面研削方法
ただし、前記保護層が保護粘着テープである
【請求項2】
前記保護粘着テープの基材層が、PET、PEN、PBT、LCP、PI、PA、PEEK及びPPSからなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂を含有する、請求項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項3】
前記表面に凹凸を有するウエハが、表面に形成された電極、回路パターン、ポリイミド、不良マーク、又はバンプの少なくとも1つにより凹凸を有するウエハである、請求項1又は2に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項4】
前記平坦化する工程が、切削、研削、又は研磨によって平坦化する工程である、請求項1~のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項5】
前記切削がバイト切削によって行われる、請求項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項6】
前記粘接着層が、液状接着剤又は粘接着テープである、請求項1~のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項7】
前記支持体が、ガラス、シリコン、セラミック、金属、樹脂又はそれらの複合材料からなる請求項1~のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項8】
前記工程(2)の後であって、前記工程(3)の前に、平坦化された前記保護層のウエハと接していない面、前記支持体の表面又はその両方に、前記粘接着層を形成する工程を含む、請求項1~のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項9】
ウエハの裏面研削後に、ウエハの裏面処理工程をさらに含む、請求項1~のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項10】
前記ウエハの裏面処理工程がエッチング、電極形成、イオン注入、アニールのうち少なくとも1つが含まれる、請求項に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項11】
前記ウエハの裏面研削後の厚さが、200μm以下である、請求項1~10に記載のウエハの裏面研削方法。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法を、製造工程に含む電子デバイスの製造方法。
【請求項13】
前記電子デバイスが、裏面側にも電極を備えるデバイスである、請求項12に記載の電子デバイスの製造方法。
【請求項14】
前記電子デバイスが、パワーデバイスである、請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に凹凸を有するウエハを薄化処理等する方法のうち、ウエハの裏面研削方法に関し、より具体的には、ウエハの表面を保護層で保護した後、前記保護層のウエハと接していない面を平坦化することにより、ウエハの表面の凹凸の影響を抑制するウエハの裏面研削方法であって、かつ、ウエハ薄化後の多岐にわたる処理プロセスにおいてハンドリング性が向上したウエハの裏面研削方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの高度集積のために、又は高性能な半導体デバイスを製造するために、回路が形成されたウエハを均一な厚みで、かつ薄く研削する、裏面研削が広く行われている。しかし、半導体デバイス等の電子デバイスの製造工程において、いわゆる前工程でシリコンやガリウム-ヒ素等の半導体ウエハの表面に回路等が形成され、又はバンプ電極等により、ウエハの表面には凹凸が存在しうる。このような電子デバイスのうち、特にインバーターやコンバーター等の電力変換器に用いられるパワーデバイスでは、その特性、構造、及び製造工程等の理由からウエハの表面の凹凸がある。これを、いわゆる後工程において、保護粘着テープ等の保護層を作成し、そのまま裏面研削すると、ウエハの表面の凹凸がウエハの裏側に転写され、ウエハの仕上げ厚みに凹凸が反映されてしまい、特にパワーデバイスにおいてはデバイス特性に影響を与える。
【0003】
ウエハの表面の凹凸の影響を抑制するウエハの裏面研削方法として、粘着テープでウエハを支持した後、サーフェスプレーナーによってテープの基材を平坦化することにより、ウエハの裏面研削の仕上がり厚みを均一にする方法(特許文献1)が知られている。しかし、この方法では、ウエハの仕上げ厚みのバラつきを抑制できるものの、薄化後のウエハの搬送性等のハンドリング性が難化する課題があった。
【0004】
一方、薄化ウエハのハンドリング性を向上させる方法として、保護層によってウエハと支持基板を仮固定してハンドリングを容易にする方法(特許文献2)が知られている。しかし、この方法では、ウエハの表面の凹凸に起因する等の理由で、保護層の塗布のムラ等により、ウエハの仕上げ厚みのバラつきの抑制が不十分な場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開第2009-43931号公報
【文献】特開第2004-64040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記技術背景に鑑み、本発明の目的は、ウエハの表面の凹凸の影響を抑制可能なウエハの裏面研削であって、かつ、ウエハ薄化後のハンドリング性を向上させるウエハの裏面研削方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討の結果、ウエハの裏面研削に先立ち、ウエハの表面を保護層で保護した後、保護層のウエハと接していない面を平坦化し、粘接着層を介して、平坦化した保護層のウエハと接していない面と支持体とを接着することで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]
表面に凹凸を有するウエハの裏面研削方法であって、ウエハの裏面研削に先立ち、
前記ウエハの表面に、保護層を形成する工程(1)、
前記保護層のウエハと接していない面を平坦化する工程(2)、及び
粘接着層を介して前記保護層のウエハと接していない面と支持体とを接着する工程(3)、
を備えることを特徴とするウエハの裏面研削方法
に関する。
【0008】
以下、[2]~[15]は、いずれも本発明の好ましい一態様又は一実施形態である。
[2]
前記保護層が保護粘着テープである、[1]に記載のウエハの裏面研削方法。
[3]
前記保護粘着テープの基材層が、PET、PEN、PBT、LCP、PI、PA、PEEK及びPPSからなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂を含有する、[2]に記載のウエハの裏面研削方法。
[4]
前記表面に凹凸を有するウエハが、表面に形成された電極、回路パターン、ポリイミド、不良マーク、又はバンプの少なくとも1つにより凹凸を有するウエハである、[1]~[3]のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
[5]
前記平坦化する工程が、切削、研削、又は研磨によって平坦化する工程である、[1]~[4]のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
[6]
前記切削がバイト切削によって行われる、[5]に記載のウエハの裏面研削方法。
[7]
前記粘接着層が、液状接着剤又は粘接着テープである、[1]~[6]のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
[8]
前記支持体が、ガラス、シリコン、セラミック、金属、樹脂又はそれらの複合材料からなる[1]~[7]のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
[9]
前記工程(2)の後であって、前記工程(3)の前に、平坦化された前記保護層のウエハと接していない面、前記支持体の表面又はその両方に、前記粘接着層を形成する工程を含む、[1]~[8]のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
[10]
ウエハの裏面研削後に、ウエハの裏面処理工程をさらに含む、[1]~[9]のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法。
[11]
前記ウエハの裏面処理工程がエッチング、電極形成、イオン注入、アニールのうち少なくとも1つが含まれる、[10]に記載のウエハの裏面研削方法。
[12]
前記ウエハの裏面研削後の厚さが、200μm以下である、[1]~[11]に記載のウエハの裏面研削方法。
[13]
[1]~[12]のいずれか一項に記載のウエハの裏面研削方法を、製造工程に含む電子デバイスの製造方法。
[14]
前記電子デバイスが、裏面側にも電極を備えるデバイスである、[13]に記載の電子デバイスの製造方法。
[15]
前記電子デバイスが、パワーデバイスである、[14]に記載の電子デバイスの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明のウエハの裏面研削方法によれば、ウエハの裏面研削の際に、ウエハの表面の凹凸の影響を抑制することが可能であり、かつ、ウエハ薄化後のハンドリング性が向上し薄化後に多岐にわたる処理プロセスにおいてウエハを安定的に処理できるので、ウエハに形成された回路等が損傷するのを防ぎ、半導体デバイス等の電子デバイスの特性に意図しない影響が出ることを抑え、ウエハに対して多数の及び/又は多岐にわたる工程を高い生産性と歩留まりで実施することが可能となり、半導体デバイス等の電子デバイスの生産性向上に大きく貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態における工程を説明する模式図である。(a)は、本発明で裏面12を研削するウエハ1を示す。(b)は、保護層として保護粘着テープ3を用いて工程(1)により、ウエハ1の表面11に保護粘着テープ3が貼られたウエハ1を示す。(c)は、工程(2)により、保護粘着テープ3の基材層31が平坦化されたウエハ1を示す。(d)は、工程(2)で得られた保護粘着テープ3の平坦化された基材層33に粘接着層4を形成したウエハ1を示す。(e)は、工程(3)により、粘接着層4を介して支持体5と保護粘着テープ3の平坦化された基材層33を接着したウエハ1を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、
表面に凹凸を有するウエハの裏面研削方法であって、ウエハの裏面研削に先立ち、
前記ウエハの表面に、保護層を形成する工程(1)、
前記保護層のウエハと接していない面を平坦化する工程(2)、及び
粘接着層を介して前記保護層のウエハと接していない面と支持体とを接着する工程(3)、
を備えることを特徴とするウエハの裏面研削方法
である。
【0012】
表面に凹凸を有するウエハ
本発明の方法によって裏面研削されるウエハは、表面に凹凸を有する。ウエハの表面の凹凸は、例えば、電極、回路パターン、保護膜である厚いポリイミド(5~20μm)、不良チップを判別するための不良マーク(5~100μm)、ワイヤ接合に替わるバンプ接合用の金バンプ(10~100μm)や半田バンプ(50~300μm)等に由来するものが挙げられ、凹凸の高さは、5~300μmとなり得る。
【0013】
ウエハの素材は、通常電子デバイスの製造に用いられ、電子回路等の形成が可能な材料であって、被研削基材として薄肉化されることが期待されるものが用いられる。例えば、シリコンウエハやSiC、AlSb、AlAs、AlN、AlP、BN、BP、BAs、GaSb、GaAs、GaN、GaP、InSb、InAs、InN、又はInPなどの化合物半導体ウエハ、水晶ウエハ、サファイヤ又はガラス等が挙げられるが、これらに限定されない。シリコンウエハや化合物半導体ウエハは、ドーピングされていてもよい。
【0014】
特に表面に凹凸を有するウエハとしては、電子デバイスで、インバーターやコンバーター等の電力変換器に用いられるパワーデバイスのウエハが挙げられる。
【0015】
工程(1)
工程(1)は、ウエハの表面に、保護層を形成する工程である。
【0016】
保護層
保護層は、ウエハの裏面研削の際に、ウエハの表面の電子回路等が損傷したり、研削くずや研削水等により汚染されたりするのを防止するためのものである。ウエハの裏面を研削するには、ウエハを真空チャック式のチャックテーブルに吸着、保持し、このチャックテーブルを回転させることによりウエハを自転させながら、砥石等の研削工具をウエハの裏面に押し付けるといったインフィード研削が、一般的に採用されているが、このようにウエハの裏面を研削する場合には、ウエハの表面を保護層で被覆し、チャックテーブルの保持面にウエハの表面が直接接触し、ウエハの表面の電子回路等が損傷しないように配慮している。
一態様において、保護層としては、例えば、保護粘着テープ、保護樹脂層等が挙げられ、好ましくは、保護層は保護粘着テープである。
【0017】
本発明における保護層は、ウエハの表面の保護に適切な厚みを有すると同時に、後述する工程(2)において平坦化に耐えうる、すなわち、必要な切削厚みに対し余裕のある厚みを有する。
【0018】
保護層としては保護粘着テープを用いることが好ましい。保護層が保護粘着テープの場合、工程(1)は、保護粘着テープをウエハの表面へ貼付する工程である。保護粘着テープのウエハの表面への貼付は、従来の公知の方法で行われてよいが、自動貼付装置を用いて行われるのが好ましく、ウエハ及び保護粘着テープの材質や種類等に応じて、圧力、温度、時間等を適宜調整することが好ましい。
【0019】
保護粘着テープ
本発明の方法に用いられる好ましい保護層としての保護粘着テープは、後述する工程(2)において平坦化に耐えうる粘着性、切削加工性、及び後述する裏面研削に耐える粘着性、後述する裏面処理工程に耐える耐薬品性、耐熱性、及び最終的に、ウエハの表面の汚染が低減された状態でウエハから除去できれば特に制限はなく、一般に半導体ウエハの裏面研削のために保護粘着テープとして用いられるものから好ましく選択され、使用することもできる。
【0020】
保護粘着テープの基材層の素材としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)、ランダム共重合ポリプロピレン(ランダムPP)、ブロック共重合ポリプロピレン(ブロックPP)、ホモポリプロレン(ホモPP)、ポリブテン(PB)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンアクリル酸共重合体やエチレンメタクリル酸共重合体とそれらの金属架橋体(アイオノマー)等のポリオレフィン類であるものが挙げられ、また、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、液晶ポリマー(LCP)等のポリエステル類であるものが挙げられ、さらに、ポリウレタン(PU)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミド(PA)、全芳香族ポリアミド、ポリフェニルスルフィド(PPS)、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース系樹脂等であるものも挙げられる。また、前記樹脂を単独で単層基材として使用したものでもよく、前記の複数の樹脂を組み合わせてブレンドしたもの又は異なる樹脂の複層構成としたものでもよい。耐熱性の観点から、融点又はガラス転移温度100℃以上を有する基材が好ましく、150℃以上であるものが特に好ましい。
一実施形態において、保護粘着テープの基材層は、以下の条件を考慮すると、PET、PEN、PBT、LCP、PI、PA、PEEK、PPSを含むことが特に好ましい。
【0021】
保護粘着テープの基材層は、平坦化に耐えうる必要があることから、平坦化前の厚みが10~1000μmであるものが好ましく、25~500μmであるものが特に好ましい。保護粘着テープの基材層の厚さが薄くなれば、保護層が薄く、平坦化の際に研削できる量が限定されるため、保護層を平坦化する効果が小さくなる傾向がある。そのため、ウエハ表面上の凹凸形状が大きい場合には、その影響で、研削後のウエハ厚み精度が低下する場合がある。一方、平坦化前の保護層が厚くなると、保護層の剛性が高く、テープ形状での加工性が低下し、ウエハ形状にテープをカットする際のカット性が低下する傾向がある。また、その剛性のため、保護粘着テープが変形しづらくなるため、ウエハの裏面研削後の保護層除去工程での剥離性が低下する傾向がある。
【0022】
また、保護テープの基材層は、JIS K7113に準じた23℃における引張り弾性率が、1×107Pa以上のものが好ましく、引張り弾性率は、5×107Pa以上のものがより好ましい。引張り弾性率が低くなると、保護テープの基材層の平坦化に影響が出る傾向がある。具体的には、平坦化後であっても、ウエハの表面の凹凸による影響で、裏面研削後のウエハ厚み精度が低下する傾向がある。一方、引張り弾性率は、基材層の加工性、切断性、曲げ性等の点から、1×1010Pa以下のものが好ましく、6×10Pa以下のものがより好ましい。
【0023】
保護粘着テープの粘着層には、一般的に使用されている感圧性粘着剤や硬化型粘着剤等を使用できる。また、一般的に当該粘着層は、単層であっても複数層であってもよく、ウエハの表面の凹凸に追従させる観点から、柔軟な中間層と低汚染な粘着層を積層させた複層構成であってもよい。
【0024】
上記感圧性粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の粘着剤が挙げられる。半導体ウエハや基材層との粘接着性、保護粘着テープ剥離後のウエハの超純水やアルコール等の有機溶剤による清浄洗浄性等の点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
【0025】
上記硬化型接着剤としては、光照射により架橋、硬化する光硬化型接着剤や加熱により架橋、硬化する熱硬化型接着剤が挙げられる。上記光硬化型接着剤としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、光重合開始剤を含有する光硬化型接着剤が挙げられる。上記熱硬化型接着剤としては、例えば、重合性ポリマーを主成分として、熱重合開始剤を含有する熱硬化型接着剤が挙げられる。
【0026】
保護粘着テープの粘着層は、剥離粘着力が小さいと、保護粘着テープの基材層を平坦化する時のせん断力に対しウエハへの粘着力が不足し、保護粘着テープがウエハから剥れてしまうといった問題がある。一方、剥離粘着力が大きいと、保護粘着テープをウエハから剥離が困難となる可能性がある。そのため、最終的なウエハからの剥離の観点からその厚さは5~500μmであることが好ましく、10~100μmであることが特に好ましい。被着体をシリコンミラーウエハとした以外はJIS Z0237(2009)に準じた180°剥離粘着力(剥離速度300mm/分)は0.3~10N/25mmであることが好ましく、0.5~7N/25mmであることが特に好ましい。この範囲の中でプロセスに応じて適宜調整する。
【0027】
保護層としては保護樹脂層を用いることもできる。保護層が保護樹脂層の場合、保護樹脂層は、溶剤に溶かした原料樹脂や液状の原料樹脂そのもの(以下、前駆体樹脂液という)をスピンコート等の公知の方法で塗布し、光照射、加熱、乾燥等により、硬化させることで固体の保護層として機能する。複数層で形成してもよい。
【0028】
保護樹脂層
保護層として用いることができる保護樹脂層は、後述する工程(2)において平坦化に耐えうる接着性、切削加工性、及び後述する裏面研削に耐える接着性、後述する裏面処理工程に耐える耐薬品性、耐熱性、及び最終的に、ウエハの表面の汚染が低減された状態でウエハから除去できれば特に制限はなく、デバイスウエハを支持体に仮固定する公知の材料から好ましく選択され、使用することもできる。前駆体樹脂液としては、例えば、ゴム、エラストマー等を溶剤に溶解したゴム系樹脂液、エポキシ、ウレタン等をベースとする一液熱硬化型樹脂液、エポキシ、ウレタン、アクリル等をベースとする二液混合反応型樹脂液、ホットメルト型接着剤、アクリル、エポキシ等をベースとする紫外線(UV)若しくは電子線硬化型樹脂液、水分散型樹脂液が挙げられる。ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート又はポリエステルアクリレート等の重合性ビニル基を有するオリゴマー及び/又はアクリル若しくはメタクリルモノマーに光重合開始剤、及び、場合により、添加剤を添加したUV硬化型樹脂液が好適に使用される。添加剤としては、増粘剤、可塑剤、分散剤、フィラー、難燃剤及び熱老化防止剤等が挙げられる。保護樹脂層は複数層で形成しても良い。
【0029】
工程(2)
工程(2)は、保護層のウエハと接していない面を平坦化する工程である。
【0030】
例えば、保護層が、保護粘着テープの場合、保護粘着テープの基材層を平坦化する工程である。工程(1)で、ウエハの表面に保護粘着テープを貼付すると、ウエハの表面の凹凸が保護粘着テープの基材層に転写され、さらに、そのまま裏面研削を行うとバックグラインダーの力が均一にかからず、保護粘着テープの基材層の凹凸が反映され、ウエハの裏面にも凹凸が転写されてしまう。保護層が保護樹脂層から形成される場合にも、単なるスピンコートでは十分な平坦化ができない場合があり、やはり保護層表面に凹凸が生じ、これがウエハの裏面に転写される場合がある。
この様に凹凸が転写された保護粘着テープの基材層を、裏面研削に先立ち平坦化することで、バックグラインダーの力が均一にかかるようになり、ウエハの裏面に凹凸が転写されるのを防ぐことができる。
【0031】
平坦化は、上記ウエハの裏面への凹凸の転写を防ぐことができれば、特に制限されないが、例えば、以下の条件を満足することが好ましい。
前記保護層のウエハと接していない面の凹部と凸部の差が、切削された面全体にわたって、5μm以下となるのが好ましく、3μm以下となるのがより好ましく、1μm以下となるのが特に好ましい。
一実施形態において、前記平坦化は、切削、研削又は研磨によって実施される。
【0032】
一実施形態において、前記切削は、バイト切削によって行われる。バイト切削により、研磨機で研磨することにより平坦化を行う場合と比較して、研磨時の砥石の目詰まり等の問題を解消することができ、平坦化を容易に行うことができる。バイト切削は、サーフェスプレーナーによって実施されてもよい。
【0033】
工程(3)
工程(3)は、粘接着層を介して、前記保護層のウエハと接していない面と支持体とを接着し、積層体を形成する工程である。
【0034】
粘接着層
粘接着層は、保護層のウエハと接していない面と支持体とを接着するために用いられる。粘接着層は、ウエハを支持体に仮固定して、加工終了後に例えば、IRレーザー法、UV照射法、レーザーリフトオフ法、溶剤剥離法、熱・UV発泡法、機械剥離法等により支持体を易分離できる公知の仮固定材を適用するとよく、液状接着剤(溶剤に溶かした接着剤等)をスピンコート等により塗布して成形したものでも粘接着テープであってもよい。粘接着層は支持体上、保護層上、またはその両方に形成しても良い。粘接着層の厚みバラツキは、5μm以下となるのが好ましく、3μm以下となるのがより好ましく、1μm以下となるのが特に好ましい。
【0035】
粘接着層としては、アクリル系、シリコーン系、ポリイミド系、ゴム系から選ばれる少なくとも1種である。粘接着層が粘接着テープの場合、粘接着テープは単層であっても、複数の層の積層体であってもよく、層の中に基材フィルムを含んだ両面テープであってもよい。
【0036】
支持体
支持体としては、充分な強度と剛性を有し、耐熱性、耐薬品性、厚み精度に優れるものが好ましい。その様な支持体を用いることで、研削後にウエハが薄化した場合であっても、ウエハを安定的にハンドリングすることが可能となり、湾曲等を生ずることなく、ウエハを多数の及び/又は多岐にわたるプロセスに供することが可能となる。
【0037】
支持体には公知の支持体を用いることができるが、好ましく用いられる素材としては、シリコン、サファイヤ、水晶、金属(例えば、アルミニウム、銅、鋼、ステンレス)、種々のガラス及びセラミック、樹脂(例えば、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ、フェノール、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、全芳香族ポリアミド、ポリフェニルスルフィド樹脂)を挙げることができる。支持体は単一の素材で構成されていてもよいが、複数の素材で構成されていてもよく、基材上に堆積された他の素材を含んでいてもよい。例えば、シリコンウエハ上に窒化ケイ素等の蒸着層を有していてもよい。特に好ましくは、支持体は、ガラス、シリコン、セラミック、金属、樹脂、又はそれらの複合材料からなる。
【0038】
一実施形態においては、前記粘接着層は、工程(2)で平坦化された前記保護粘着テープの基材層に作成されてもよく、また、前記支持体の表面に作成されても、両面に形成してもよい。粘接着層の作成方法としては、例えば、粘接着層が、液状接着剤(溶剤に溶かした接着剤等)の場合にはスピンコートにより行われ、粘着層がテープの場合にはテープの貼り合わせにより行われる方法が挙げられるが、これらには限定されない。
【0039】
裏面研削工程
裏面研削工程は、典型的にはウエハの研削、研磨処理であるが、これには限定されず、個片化等を含んでもよい。
表面上に電極が形成されているウエハを研削又は研磨する場合には、電極の非形成面(裏面)が研削又は研磨される。かかる裏面の研削又は研磨後のウエハの厚さは、得られる半導体デバイスが使用される電子機器によっても異なるが、好ましくは200μm以下に設定され、より好ましくは50μm以下に設定される。これにより、得られる半導体デバイスの薄型化が行われ、かかる半導体デバイスを使用する電子機器の小型化が実現される。
【0040】
ウエハを研削又は研磨する際に、工程(3)にて、粘接着層を介して剛直な支持体と積層して積層体を厚み精度よく形成することで、より優れた加工精度でウエハを研削等し得るとともに、この研削等の後に、ウエハにダメージを与えることなく、ウエハを後述する裏面処理工程に供したり、支持体及び粘接着層から容易に分離したりすることができる。
【0041】
一実施形態においては、本発明のウエハの裏面研削方法は、ウエハの裏面研削後に、ウエハの裏面処理工程、支持体除去工程、粘接着層除去工程、又は保護粘着テープ除去工程の少なくとも1つの工程をさらに含むことができる。
【0042】
裏面処理工程
本発明のウエハの裏面研削方法では、さらに、ウエハの裏面研削後に裏面処理工程として、ウエハを、加工処理、及び/又は化学的処理する工程を有してもよい。
【0043】
上記加工処理は、例えば、アニール処理、裏面電極形成(スパッタリング)、蒸着、エッチング、化学気相成長法(CVD)、物理気相成長法(PVD)、レジスト塗布・パターンニング、リフロー、ドーパントのイオン注入等が挙げられるが、これらには限定されない。
【0044】
上記化学処理は、典型的には、酸、アルカリ又は有機溶剤を用いる処理であり、例えば、電解めっき、無電解めっき等のめっき処理や、フッ酸、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等によるウェットエッチング処理や、N-メチル-2-ピロリドン、モノエタノールアミン、DMSO等によるレジスト剥離プロセスや、濃硫酸、アンモニア水、過酸化水素水等による洗浄プロセス等が挙げられるが、これらには限定されない。
【0045】
一実施形態においては、上記裏面処理には、エッチング、電極形成、イオン注入、アニール処理のうち少なくとも1つが含まれる。
【0046】
支持体除去工程
支持体除去工程は、前記積層体から前記支持体を除去する工程である。支持体の除去方法としては、例えば、IRレーザー法、UV照射法、レーザーリフトオフ法、溶剤剥離法、熱・UV発泡法、機械剥離法等が挙げられるが、これらには限定されない。
【0047】
保護層及び粘接着層除去工程
保護層及び粘接着層除去工程は、薄化ウエハから保護層等を除去する工程であり、保護層及び粘接着層は同時に除去してもよく、逐次的に除去してもよい。除去の方法としては、剥離、洗浄等が挙げられる。
【0048】
一態様において、本発明のウエハの裏面研削方法を製造工程に含む電子デバイスの製造方法を提供する。すなわち、本発明のウエハの裏面研削方法で研削処理されたウエハを、さらにその後の工程に供して、最終製品を製造することができる。ウエハ上に回路等が形成されている場合には、ダイシング、ボンディング、パッケージング、及び封止等の、半導体デバイス、又は電子デバイスの製造に通常用いられる工程を行い、製品としての半導体デバイス、電子デバイスを製造することができる。
【0049】
一実施形態においては、前記電子デバイスは、パワーデバイスである。前述の通り、パワーデバイスは、インバーターやコンバーター等の電力変換器に用いられており、その特性、構造、及び製造工程等からウエハの表面に凹凸がある。本発明により、その凹凸の影響によるデバイス特性への影響を抑制することが可能である。
また、ウエハの裏面研削においてのみならず、多岐にわたる処理プロセスにおいて、凹凸の影響を抑制しハンドリング性を向上させることができるので、例えば、シリコン基板を垂直に貫通する電極(TSV)や凹凸の大きいバンプウエハの研削用途においても応用可能である。
【0050】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るウエハの裏面研削方法をさらに説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0051】
(実施形態1)
図1(a)の符号1は、裏面研削されて薄化される半導体ウエハ(以下ウエハと称する)を示している。このウエハ1はシリコンウエハ等であって、加工前の厚さは例えば700μm~800μmで均一とされている。ウエハ1の表面11には格子状の分割予定ラインによって複数の矩形状のデバイスが区画されている。デバイスには電極等が形成されており、ウエハ1の表面11上に凹凸を生じさせる。
【0052】
本実施形態のウエハの裏面研削方法は、図1(a)~(e)に示すように、ウエハ1の表面11に保護粘着テープ3を貼付し、次いで、その保護粘着テープ3の基材層31をバイト研削により平坦化し、次いで、粘接着層4を介して平坦化された保護粘着テープ3の基材層33と支持体5とを接着し、次いで、ウエハ1の裏面12を研削して目的の厚さ(例えば200μm以下)に薄化するものである。以下、その過程を詳述する。
【0053】
上記のように、本実施形態は、まずウエハ1の表面11に、保護粘着テープ3を貼付する。貼付は自動貼付装置を用いて100Pa以下に減圧し、100℃以下で加熱して行われる。図1(b)で示すように、貼付された保護粘着テープ3の基材層31にはウエハ1の表面11上の凹凸が転写される。
【0054】
表面11に保護粘着テープ3が貼付されたウエハ1は、次いで、その保護粘着テープ3の基材層31が平坦に切削される。その切削には、サーフェスプレーナーが用いられる。このサーフェスプレーナーによれば、ウエハ1の裏面12を真空チャック式のチャックテーブルの吸着面に吸着させて保持し、切削ユニットの回転する切削工具のバイトによって保護粘着テープ3の基材層31が平坦に切削される。
【0055】
次いで、平坦化された保護粘着テープの基材層33に、粘接着層4を形成する。この粘接着層4を形成するには、回転駆動されるテーブルの上に、平坦化された保護粘着テープの基材層33が露出する状態に、かつウエハ1の中心がテーブルの回転軸に一致するようにしてウエハ1を載せて保持し、テーブルを回転させ、回転するウエハ1の中心に液状接着剤を滴下して、粘接着剤を遠心力で平坦化された保護粘着テープの基材層33の全面に行き渡らせて塗布するといったスピンコート法が好適に採用される。そのようにして図1(d)に示されているように平坦化された保護粘着テープの基材層33上には、粘接着層4が形成される。
【0056】
次いで、粘接着層4に支持体5を接合することで、図1(e)に示されている積層体を得ることができる。こうして得られた積層体は、保護粘着テープ3の基材層33に凹凸がないため、ウエハ1の裏面12の研削で、ウエハ1の表面11の凹凸を転写することがなく、裏面研削によりウエハ1が薄化しても支持体5を有するため、その後の処理プロセスにおいて搬送性等のハンドリング性を失うことがない。
【0057】
次いで、ウエハ1の裏面12を研削してウエハ1を目的の厚さに薄化する。ウエハ1の裏面研削には、インフィード研削を行う研削装置が好適に用いられる。この研削装置によれば、支持体5を真空チャック式のチャックテーブルの吸着面に吸着させて積層体を保持し、2台の研削ユニット(粗研削用と仕上げ研削用)によってウエハ1の裏面12に対し粗研削と仕上げ研削を順次行う。
【0058】
この場合、薄化したウエハ1を取り外すためには、支持体5を除去した後、保護粘着テープ3を除去する。支持体5の除去は、リムーバを支持体5と粘接着層4の界面に差し込み、支持体5を引き上げる機械剥離法で行われる。保護粘着テープ3の除去は、保護粘着テープ3をウエハ1から引き剥がすことで行われる。保護粘着テープ3を用いることにより、剥離後のウエハの洗浄工程が不要又は最小限でよいため、作業性に優れ、半導体デバイス、電子デバイスの製造コストをより低く抑えることが可能である。
【0059】
(実施形態2)
実施形態1の保護粘着テープ3の代わりに保護樹脂層を用いて、ウエハ1の表面11を保護することができる。この場合、回転駆動されるテーブルの上に、ウエハ1の表面11が露出する状態に、かつウエハ1の中心がテーブルの回転軸に一致するようにしてウエハ1を載せて保持し、テーブルを回転させ、回転するウエハ1の中心に前駆体樹脂液を滴下して、前駆体樹脂液を遠心力でウエハ1の表面11の全面に行き渡らせて塗布するといったスピンコート法が好適に採用される。スピンコート後の塗膜をホットプレート上に置いて乾燥させ、膜内の溶剤を完全に除去することで保護層とする。それ以外の工程は、実施形態1と同様である。
【0060】
この場合、上記実施形態1の保護粘着テープ3の剥離に代わり、洗浄工程により保護層を除去する。洗浄工程では、保護層を上にして、回転駆動されるテーブルの上にウエハ1を固定し、洗浄溶剤を噴霧し、洗浄溶剤を乗せ、静置した後、洗浄溶剤を捨て、新たに同様にして洗浄溶剤を乗せ静置する同様の操作を2回繰り返した後、ウエハ1を回転させながらイソプロピルアルコール(IPA)を噴霧してリンスを行う。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明のウエハの裏面研削方法は、ウエハの表面の凹凸の影響を抑制し、かつ、ウエハ薄化後の多岐にわたる処理プロセスにおいてハンドリング性を向上させることができるので、半導体デバイス、電子デバイス等の生産性向上に大きく貢献し、半導体プロセス産業をはじめとする電子部品産業、電子部品を使用する電気電子産業、輸送機械産業、情報通信産業、精密機器産業等の産業の各分野において高い利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0062】
1 半導体ウエハ
11 ウエハの表面
12 ウエハの裏面
3 保護粘着テープ
31 保護粘着テープの基材層
32 保護粘着テープの粘着層
33 平坦化された保護粘着テープの基材層
4 粘接着層
5 支持体
図1