(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】マイクロフォンと電子機器
(51)【国際特許分類】
H04R 19/04 20060101AFI20240909BHJP
H04R 1/02 20060101ALI20240909BHJP
【FI】
H04R19/04
H04R1/02 106
(21)【出願番号】P 2023029306
(22)【出願日】2023-02-28
(62)【分割の表示】P 2021112691の分割
【原出願日】2017-07-18
【審査請求日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】P 2016150243
(32)【優先日】2016-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】503031330
【氏名又は名称】スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SKYWORKS SOLUTIONS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀治
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-533122(JP,A)
【文献】特開2007-081614(JP,A)
【文献】特表2015-530790(JP,A)
【文献】国際公開第2010/095596(WO,A1)
【文献】米国特許第07825509(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 19/04
H04R 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロフォンであって、
縦方向に延びる貫通孔を画定する内壁面を含む枠体と、
前記貫通孔に保持されるダイと、
前記縦方向において前記ダイに対向して前記貫通孔を覆うように配置されるカバーと
を含み、
前記枠体の前記内壁面が、横方向において前記ダイの外面に対向する保持面を含み、
前記枠体と前記ダイとは前記横方向に延びる共通
の外側平面を共有するように構成され、
前記枠体の上面と前記カバーとの間に第1の接着層が形成され、
前記第1の接着層は導電体を含
み、
前記枠体は、前記ダイを含む電子部品を実装するための前記横方向に延びる表面配線を有しない、マイクロフォン。
【請求項2】
前記内壁面は、前記保持面から前記縦方向に連続して延びる平面を含む、請求項1のマイクロフォン。
【請求項3】
前記内壁面は、前記保持面から前記横方向にずれた平面を含む、請求項1又は2のマイクロフォン。
【請求項4】
前記保持面と前記ずれた平面とによって段部が形成される、請求項3のマイクロフォン。
【請求項5】
前記段部は端子を含む、請求項4のマイクロフォン。
【請求項6】
前記端子は、ワイヤボンディングを介して前記ダイからの電気信号を取り出すように構成される、請求項5のマイクロフォン。
【請求項7】
前記端子は、前記枠体の中に配置された内部配線に電気的に接続される、請求項5又は6のマイクロフォン。
【請求項8】
前記内部配線は、前記枠体の外面に配置されたパッドに電気的に接続される、請求項7のマイクロフォン。
【請求項9】
前記カバーはビアを含み、
前記端子は前記導電体を介して前記ビアに電気的に接続される、請求項5から8のいずれか一項のマイクロフォン。
【請求項10】
前記保持面と前記ダイの前記外面との間に第2の接着層が形成される、請求項1から7のいずれか一項のマイクロフォン。
【請求項11】
前記内壁面は前記共通
の外側平面において、a≦bのときにa×bの面積を画定し、
前記枠体は、前記貫通孔まわりにa/2以下の幅を有する、請求項1から10のいずれか一項のマイクロフォン。
【請求項12】
前記面積は、前記枠体が前記共通
の外側平面に形成する外形面積の50%以上である、請求項11のマイクロフォン。
【請求項13】
前記ダイはトランスデューサを含む、請求項1から12のいずれか一項のマイクロフォン。
【請求項14】
前記トランスデューサはメンブレム及び対向電極を含む、請求項13のマイクロフォン。
【請求項15】
前記カバーは音波が流れる開口を含む、請求項13又は14のマイクロフォン。
【請求項16】
前記ダイと前記カバーとの間にパッケージ空間が形成される、請求項13から15のいずれか一項のマイクロフォン。
【請求項17】
前記ダイには前記パッケージ空間の反対側にキャビティが形成される、請求項16のマイクロフォン。
【請求項18】
前記キャビティに音波が流入する場合に前記パッケージ空間がバックボリュームとして機能する、請求項17のマイクロフォン。
【請求項19】
前記パッケージ空間に音波が流入する場合に前記キャビティがバックボリュームとして機能する、請求項17又は18のマイクロフォン。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項のマイクロフォンと、
前記マイクロフォンが形成された基板と
を含む、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄型化したマイクロフォンと、その製造の際使用されるパッケージング方法
と、そのマイクロフォンを搭載した電子機器に関する。
背景技術
【0002】
マイクロフォンは、モバイルフォン、スマートフォン、タブレットコンピュータなどに
幅広く搭載されている。このようなマイクロフォンは、トランスデューサを搭載したダイ
を基板上に載せてカバーを取り付けることで構成されている。基板又はカバーには開口が
設けられ、音波が開口から流入してトランスデューサのダイヤフラムに到達し、ダイヤフ
ラムが振動してその振動が電気信号に変換されて出力される(例えば特許文献1~4)。
マイクロフォンには音響空間が必要であり、基板とカバーによって囲まれた空間又はダイ
と基板によって囲まれた空間が音響空間となる。ダイが搭載される基板には、ダイからの
電気信号を取り出すための電極が形成されており、一般的にはダイと前記電極とがワイヤ
ーボンディングによって電気的に接続される。このような基板として、プリント基板やセ
ラミック基板がよく用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】US7166910B2
【文献】US6781231B1
【文献】US2005/0018864A1
【文献】US7439616B2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなマイクロフォンでは、ダイを基板に載せているため、基板の
厚み分程度、マイクロフォンが厚くなり、マイクロフォンの薄型化が難しかった。
【0005】
そこで、本発明では、薄型化したマイクロフォンとその製造の際使用されるパッケージ
ング方法とそのマイクロフォンを搭載した電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコンセプトは、次のとおりである。
[1] トランスデューサを搭載したダイと、
上下方向に貫通した穴を有し、当該穴の壁面に前記ダイを接着層を介して保持する枠体
と、
前記ダイの上方に空間を挟むように前記枠体に取り付けられたカバーと、
を備え、
前記ダイの下面が実質的に外表面の一部を構成している、マイクロフォン。
[2] 前記[1]に記載のマイクロフォンと、
前記マイクロフォンが搭載された実装用基板と、
を備える、電子機器。
[3] 上下方向に貫通した穴を有する枠体の当該穴に、トランスデューサを搭載したダ
イを配置すると共に、前記枠体における前記穴の壁面に前記ダイを接着層を介して保持す
る第1工程と、
前記ダイの上方に空間を囲むように前記枠体にカバーを取り付ける第2工程と、
を備えている、パッケージング方法。
【0007】
本発明のコンセプトは、前述に限定されるのではなく、後述する実施形態において段階
的に示されるものも含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、マイクロフォン及び電子機器を薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。
【
図2】
図1に示す枠体にカバーが取り付けられている部分を拡大した断面図である。
【
図3】本発明の第2実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。
【
図4】本発明の第3実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。
【
図5】本発明の第4実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。
【
図6A】本発明の実施形態に係るパッケージング方法における或る段階を示す図である。
【
図7】本発明のその他の実施形態に係るマイクロフォンを示し、特にダイと枠体とカバーとの関係を示す図である。
【
図8】本発明のその他の実施形態に係るマイクロフォンを示し、
図7とは異なる、ダイと枠体とカバーとの関係を示す図である。
【
図9】本発明のその他の実施形態に係るマイクロフォンを示し、
図7及び
図8とは異なる、ダイと枠体とカバーとの関係を示す図である。
【
図10】本発明のその他の実施形態を示すマイクロフォンを示し、枠体の側面に外部接続用の電極が取り付けられた形態を示す図である。
【
図11A】本発明のその他の実施形態を示すマイクロフォンにおけるカバー付き枠体の底面図である。
【
図11C】本発明のその他の実施形態に係るパッケージング方法の或る段階を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る電子機器の一部を模式的に示す図である。
【
図13A】本発明の実施形態に電子機器のうち、実装用基板へのマイクロフォン実装部分の一例を模式的に示す図である。
【
図13B】本発明の実施形態に電子機器のうち、実装用基板へのマイクロフォン実装部分の別の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0011】
[第1実施形態に係るマイクロフォン]
図1は、本発明の第1実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。本
発明の第1実施形態に係るマイクロフォン1は、トランスデューサを搭載したダイ11と
、上下に貫通した穴12Aを有し、当該穴12Aの壁面にダイ11を接着層14を介して
保持する枠体12と、ダイ11の上方に空間を挟むように枠体12に取り付けられたカバ
ー13と、を備え、ダイ11の下面が実質的に外表面の一部を構成している。
【0012】
ダイ11は、トランスデューサを搭載しており、トランスデューサは例えばメンブレム
及び対向電極を備えることで、音波によるメンブレムの振動を電気信号に変換する。ダイ
11は、トランスデューサからの電気信号を処理する信号処理回路を搭載していてもよい
。
【0013】
枠体12は、ダイ11を収容してダイ11の周囲を取り囲む構造を有している。枠体1
2はダイ11を収容するため上下に貫通した穴(開口)12Aを有しており、その穴12
Aの開口形状は無端形状、例えば環状形状を有する。枠体12は、穴12Aの壁面である
内周面と外周面とを有する。
図1に示すように、枠体12の外周面は上面と下面との間で
ほぼ同一の寸法となっている。一方、枠体12の内周面は上面と下面との間でほぼ同一の
寸法となっていてよいが、下面の方が上面よりも平面視において略中心から内周面までの
距離が短い。これは、枠体12内に配線が設けられており、その配線の内側の端子17と
ダイ11とをワイヤー16で配線接続するためである。
【0014】
枠体12は、例えば、セラミック材を重ねて配線箇所に導電性ペーストを塗って焼き固
めた構造や導電性と非導電性の各層が多層となった構造を有している。
図1に示す形態に
おいては、枠体12は、内側の端子17と外側の端子18とが内部配線19で電気的に接
続されている。例えば、端子17は、枠体12の内周面において、接着層14が設けられ
る面の上端でカバー13が取り付けられる面と平行な面に設けられる。外側の端子18は
、カバー13が取り付けられる面に設けられている。
【0015】
カバー13は、枠体12の上面に取り付けられ、枠体12の上端の開口を閉じる部材で
ある。カバー13には所定の位置に音波の流入出口13Aが設けられてもよい。これを設
けるか否かは仕様による。
【0016】
接着層14は、ダイ11の側壁と枠体12の内周面との間に設けられ、接着層14を介
してダイ11を枠体12に保持させる。接着層14はダイ11の上面と下面の間に設けら
れていても、その一部に設けられてもよい。接着層14は、接着剤を硬化して構成される
。接着層14は、フィラーを含んでいてもよく、そのフィラーは導電性フィラー、非導電
性フィラーの何れか一方又は双方を有する。
【0017】
接着層23は、枠体12の上面とカバー13との間に設けられ、枠体12にカバー13
を固定する。接着層23において、内部配線を設ける部分は導電性ペーストを硬化させ、
その他の大部分には非導電性接着剤を硬化して構成される。
【0018】
第1実施形態に係るマイクロフォン1においては、ダイ11は側方から、上下方向に貫通した穴12Aの壁面に接着層14を介して枠体12により保持されているため、ダイ11の下面には従来のような厚い基板を取り付ける必要がない。よって、ダイ11及び枠体12の下面は、モバイルフォン、スマートフォン、タブレットコンピュータなどの電子機器の取付面5に対向して取り付けられる。このように、従来のように基板にダイを載せる構成をマイクロフォンが採用していないため、基板の厚み分だけマイクロフォン1を薄型化することができる。
【0019】
ダイ11の下面及び枠体12の下面は実質的に面一であり、枠体12の下面が実質的に
外表面の一部を構成する。さらに、ダイ11の下面が実質的に外表面の一部を構成する。
ここで、実質的とは、接着剤が硬化してダイ11及び枠体12の下面に付着していてもよ
いということ、または、下面と保護層とが外表面を構成することを意味する。この説明は
、その他の実施形態でも同様である。
【0020】
ここで、本発明の実施形態における「枠体」12と従来型マイクロフォンにおける「基板」との違いについて説明する。従来型マイクロフォンにおける「基板」とは、配線が形成されており、受動素子、能動素子、各種チップなどの電子部品を実装する面が備わった板状の部品であり、この実装する面は、厚み方向に直交する面である。一方、本発明の実施形態における「枠体」12は板状を有さず、穴12Aの壁面が
図1に示すような段差を有するか、後述する
図7、
図8に示すような寸胴である。段差は、内部接続用の端子を配置するために設けられる。枠体12は、厚み方向に平行な面である内周面にマイクロフォン1のダイ11を
、接着層
14を介して保持する。そのため、枠体12は、前述した従来型マイクロフォンの基板のように、配線や部品を載せる(マウントする)機能を有しない。
【0021】
枠体12は、平面視で、枠体外形の寸法又は面積に対して所定の割合の寸法又は面積の
穴12Aを備える。例えば、穴12Aの大きさをa×b(ただし、a≦b)とすると、枠
体12の幅がa/2以下の寸法を有する。具体的な数値を例示すると、枠体12の枠の幅
が1mm以下である。別の例では、ダイ11の上方から見て、穴12Aの面積は、枠体1
2の外形面積の50%以上である。マイクロフォン1の取付面5に対する占有面積を最小
限にすることができ、すなわち、マイクロフォン1の高さを低くしつつマイクロフォンの
フットプリントをダイのそれに対して最小限にすることができる。また、枠体に段差を設
けた場合、内部接続用の端子をそこに設置することによって、ワイヤーボンディングによ
る配線の高さを抑えることができる。枠体12に関するこれらの説明は、その他の実施形
態でも同様である。
【0022】
ここで、ダイ11と枠体12との間に接着層14を設けるために、ダイ11の下面や枠
体12の下面、特に、ダイ11と枠体12の境界部分の下面及びその周囲に硬化した接着
剤が残る場合もある。
【0023】
第1実施形態に係るマイクロフォン1においては、好ましくは、上方向からはカバー1
3により、下方向からはダイ11及び接着層14により、側方からは枠体12及び接着層
23により、空間が画成されている。この空間をパッケージ空間と呼ぶことにし、ダイ1
1のメンブレムを挟んでカバー13と逆側に設けられたキャビティ内の空間と区別するこ
とにする。パッケージ空間は、メンブレムによるキャビティ内の空間と相互作用する。例
えば、メンブレムに対してキャビティ側から音波が流入する場合には、パッケージ空間は
バックボリュームとして機能する。逆に、メンブレムに対してパッケージ空間側から音波
が流入する場合には、キャビティ内の空間がバックボリュームとして機能する。音波がパ
ッケージ空間側、及びキャビティ側の両方から流入する場合もあり、このときにはマイク
ロフォンは指向性を示す。なお、電子機器の取付面5には音波の流入出口が設けられてい
る形態も存在する。当該流入出口は示していない。電子機器への取り付けがカバー13側
でなされることもあり、そのときには電子機器の取付面5はカバー13側に設けられるが
、この形態は図に示していない。
【0024】
第1実施形態に係るマイクロフォン1においては、枠体12は、上下の方向、すなわち
厚み方向に貫通した穴(開口)12Aを有している。つまり、枠体12は、外周面と内周
面との間の寸法に対応する幅を有し、その幅分だけ枠体12の下面となる。ただし、内周
面から内側に突出した部分が有ることを妨げない。この突出した部分は、段差を形成し、
例えば、ダイと枠体との電気的接続のためのパッドを設けるなど、段差に内部接続用の端
子を配置することができ、パッケージを容易にするためのものであり、ダイを載せるもの
ではない。枠体12において、貫通した穴12Aの壁面が段差を有するため、ワイヤーボ
ンディングによる配線の高さを抑えることができるので、マイクロフォン1の高さを低く
しつつ、マイクロフォン1のフットプリントをダイのそれに対して最小限にすることがで
きる。
【0025】
図2は、
図1に示す枠体にカバーが取り付けられている部分を拡大した断面図である。
枠体12において、外側の端子18が内部配線19としてのビアの上端に接続されている
。カバー13は、内部配線20としてビアを備えており、内部配線20の内側の下端には
端子21が設けられ、内部配線20の外側の上端には実装用の端子22が設けられている
。よって、枠体12の外側の端子18とカバー13の端子21との間に接続部24となる
導電性ペーストを設け、枠体12の上面とカバー13の下面とに接着層23となる非導電
性接着剤を設け、導電性ペースト及び非導電性接着剤を硬化させることで枠体12をカバ
ー13に密着している。
【0026】
[第2実施形態に係るマイクロフォン]
図3は、本発明の第2実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。第
2実施形態に係るマイクロフォン2は、第1実施形態に係るマイクロフォン1と同様、ト
ランスデューサを搭載したダイ11と、上下に貫通した穴12Aを有し、当該穴12Aの
壁面にダイ11を接着層14を介して保持する枠体12と、ダイ11の上方に空間を挟む
ように枠体12に取り付けられたカバー13と、を備え、ダイ11の下面が実質的に外表
面の一部を構成している。
【0027】
第2実施形態に係るマイクロフォン2では、トランスデューサを搭載したダイ11Aと
、信号処理回路を搭載した他のダイ11Bと、を備え、ダイ11A及び他のダイ11Bは
枠体12に接着層14Aを介して保持される。枠体12は、ダイ11A及び他のダイ11
Bを収容してダイ11A及び他のダイ11Bを一体としてその周囲を取り囲む構造を有し
ている。具体的に説明すると、枠体12は、ダイ11Aと他のダイ11Bとを収容するた
めの貫通した一つの穴(中空)12Aを有している。接着層14Bがダイ11Aの側面と
他のダイ11Bの側面との間に設けられ、接着層14Bによりダイ11Aと他のダイ11
Bとが一体化される。接着層14Bが設けられている側面は、ダイ11Aと他のダイ11
Bとが近接する側面である。接着層14Aはダイ11Aの或る側面と枠体12の内周面と
の間に設けられると共に、他のダイ11Bの或る側面と枠体12の内周面との間に設けら
れ、接着層14Aによりダイ11A及び他のダイ11Bとが枠体12に保持される。ダイ
11Aと他のダイ11Bとはワイヤー16Aにより電気的に接続され、他のダイ11Bと
内側の端子17とはワイヤー16Bにより電気的に接続される。その他の基本的な構成は
第1実施形態に係るマイクロフォン1と同様である。
【0028】
第2実施形態に係るマイクロフォン2においては、ダイ11A及び他のダイ11Bは側
方から枠体12の穴12Aの壁面により保持されているため、ダイ11A及び他のダイ1
1Bの下面には従来のような厚い基板を取り付ける必要がない。よって、ダイ11A、他
のダイ11B及び枠体12の下面は、モバイルフォン、スマートフォン、タブレットコン
ピュータなどの電子機器の取付面5に対向して取り付けられる。このように、従来のよう
に基板にダイを載せる構成をマイクロフォンが採用していないため、基板の厚み分だけ薄
型化することができる。ここで、ダイ11Aと他のダイ11Bとの間に接着層14Bを設
け、ダイ11Aと枠体12との間及び他のダイ11Bと枠体12との間に接着層14Aを
設けるために、ダイ11の下面、他のダイ11B、枠体12の下面、特に、ダイ11、他
のダイ11Bと枠体12の境界部分の下面及びその周囲に硬化した接着剤が残る場合もあ
る。
【0029】
図3に示すマイクロフォン2では、枠体12の穴12Aの壁面とダイ11Aの外周面と
の間に接着層14Aが設けられ、ダイ11Aと他のダイ11Bとの間に接着層14Bが設
けられ、枠体12の穴12Aの壁面と他のダイ11Bの外周面との間に接着層14Aが設
けられる。これにより、ダイ11Aと他のダイ11Bを寄せ集め、ダイ11A及び他のダ
イ11Bを含むマイクロフォン2を構成する部品がパッケージングされる。
【0030】
[第3実施形態に係るマイクロフォン]
図4は、本発明の第3実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。第
3実施形態に係るマイクロフォン4は、一又は複数のダイ11(11A,11B)と、枠
体12と、カバー13とを備える。ダイ11A及11Bは枠体12内に配置され、ダイ1
1Aが接着層14Aを介して枠体12の内周面に固定され、ダイ11Aと他のダイ11B
とが接着層14Bを介して固定され、他のダイ11Bが接着層14Aを介して枠体12の
穴12Aの壁面に固定される。カバー13は、ダイ11A及び11Bの上方の空間を画す
るように枠体12に取り付けられる。
【0031】
第3実施形態に係るマイクロフォン3では、
図4に示すように、複数のダイを備えてお
り、ダイ11Aはトランスデューサを搭載し、他のダイ11Bは信号処理回路を搭載して
いる。ダイ11Aのトランスデューサにより変換された電気信号が、ワイヤー16Aを経
由して他のダイ11Bに伝達され、さらにワイヤー16Bを経由して、内側の端子17か
ら内部配線19、端子18、接続部24、端子21、内部配線20及び端子22を経由(
図2参照)して外部に出力されることは第2実施形態と同様であるので、説明を繰り返さ
ない。
【0032】
第3実施形態に係るマイクロフォン3では、枠体12の下面はダイ11A及び他のダイ
11Bの下面と実質的に面一であり、保護層15が枠体12の下面とダイ11A及び他の
ダイ11Bの下面の何れにも設けられている。
【0033】
保護層15は、ダイ11A、他のダイ11B及び枠体12の下面を保護する層であり、
衝撃から保護する。保護層15は接着層15Aのみで構成してもよいし、保護層15は接
着層15Aにフィラー15Bが分散されて配置されていてもよい。フィラー15Bが好ま
しくは一定の大きさ、例えば球状を有することにより、保護層15を一定の状態に維持し
、保護層15の厚みを一定の範囲に維持する。
【0034】
マイクロフォン4において、保護層15がフィラー15Bを含むことにより、接着層1
5Aが押圧されても、接着層15Aが広がって接着層15Aが薄くなってしまうことを抑
制する。
【0035】
フィラー15Bには、接着剤との濡れを向上させるために、表面処理を施しておいても
よい。例えばシランカップリング剤による表面処理を施す。
【0036】
好ましくは、フィラー15Bが導電性を有することにより、トランスデューサ及び信号
処理回路での信号に外部からノイズが混入しないように抑制する。
【0037】
ここで、接着層15Aは、接着層14A、接着層14Bの何れか又はその双方と同一の
材料で構成されてもよい。これにより、ダイ11A及び他のダイ11Bを枠体12に接着
層14Aを介して保持させることと、保護層15の形成とを同時に行える。接着層15A
、接着層14A、接着層14Bの材料としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイ
ミド樹脂などが挙げられる。
【0038】
その他の構成は第1実施形態及び第2実施形態と同様なので説明を繰り返さない。
【0039】
[第4実施形態に係るマイクロフォン]
図5は、本発明の第4実施形態に係るマイクロフォンを模式的に示す断面図である。第
4実施形態に係るマイクロフォン4では、第3実施形態に係るマイクロフォン3において
、保護層15にメッシュ30が固定されている。即ち、メッシュ30が保護層15に接し
て置かれている。ここで、保護層15がメッシュ30を固定するとは、保護層15の下面
側でメッシュ30を固定している場合と、メッシュ30の一部が保護層15と重なり保護
層15内に設けられて保護層15がメッシュ30を固定する場合と、保護層15内にメッ
シュ30の全部又は大部分が設けられて保護層15がメッシュ30を固定する場合とが含
まれる。
【0040】
図5に示す断面図のように、ダイ11A,他のダイ11Bの下面及び枠体12の下面よ
りも下側において、メッシュ30を設けるようにしてメッシュ30を保護層15に固定す
る。これにより、保護層15がメッシュ30を保持する。メッシュ30は、縦横のように
交差した網などであればよく、金属製、非金属製の何れでもよい。非金属製のメッシュの
表面に金属が薄くコーティングされてもよい。メッシュ30は、例えば、線径が数十μm
以上百数十μm以下であり、インチあたりの目数にして100から数百程度である。よっ
て、保護層15及びメッシュ30をダイ11A、他のダイ11B及び枠体12の下面に設
けてもマイクロフォン4の薄型化が実現される。
【0041】
好ましくは、メッシュ30が導電性を有するか、及び/又は保護層15が導電性フィラ
ーを含む。これによって、トランスデューサ及び信号処理回路での信号に外部からノイズ
が混入しないように抑制する。なお、保護層15が導電性フィラーを含む場合には、メッ
シュ30は非導電性であってもよい。
【0042】
マイクロフォン4において、例えば、保護層15の下面にメッシュ30が接するように
配置して上から押圧しても、メッシュ30の存在により保護層15が薄くなってしまうこ
とが抑制される。
【0043】
メッシュ30には、接着剤との濡れを向上させるために、表面処理を施しておいてもよ
い。例えばシランカップリング剤による表面処理を施す。
【0044】
第4実施形態において、保護層15は、接着層14A,14Bと同一の材料で構成され
ていてもよい。これにより、ダイ11A及び他のダイ11Bを枠体12に接着層14Aを
介して保持させることと、保護層15の形成とを同時に行うことができる。その他の構成
は第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態と同様なので説明を繰り返さない。
【0045】
以上説明したように、本発明の各実施形態に係るマイクロフォンでは、トランスデュー
サを搭載したダイ11が枠体12内に配置されて接着層14を介して側方から保持されて
いるか、トランスデューサを搭載したダイ11Aと信号処理回路を搭載した他のダイ11
Bとが接着層14Bを介して固定されかつダイ11A及び他のダイ11Bが枠体12内に
配置されて接着層14Aをそれぞれ介して側方から保持されているか、の何れかである。
そして、カバー13が枠体12の上面に取り付けられている。よって、ダイ11が枠体1
2により接着層14を介して側方から保持され、又はダイ11A及び他のダイ11Bは枠
体12により接着層14Aを介して側方から保持されている。従って、ダイ11、11A
及び他のダイ11Bの下面を、従来のように厚い基板によって保持する必要がない。つま
り、本発明の実施形態では、従来のように基板にダイを載せる構成をマイクロフォンが採
用していないため、基板の厚み分だけ薄型化することができる。
【0046】
第1実施形態及び第2実施形態のように、枠体12の下面とダイ11(11A,11B
)の下面は面一であり、その下面がモバイルフォン、スマートフォン、タブレットコンピ
ュータなどの電子機器の取付面5に対向し、取付面5と下面とが接触してもよい。その際
、部分的に接着剤が硬化して残存していてもよい。
【0047】
或る形態では、ダイ11又はダイ11Aに設けたキャビティ内に音波が流入したり流出
したりするように取付面5に流入出口(図示せず)を設け、カバー13には
図1及び
図3
とは異なり流入出口13Aを設けないことで、ダイ11(11A,11B)、枠体12、
カバー13及び接着層14によって囲まれた空間がバックボリュームとして機能する。
【0048】
別の形態では、キャビティ側には流入出口を設けず、
図1及び
図3に示すようにカバー
13に流入出口13Aを設けることで、ダイ11又はダイ11Aに設けた取付面5側のキ
ャビティがバックボリュームとして機能する。
【0049】
さらに別の形態では、ダイ11又はダイ11Aに設けたキャビティ、及びカバー13の
流入出口13Aの両方から音波が流入する。このときにはマイクロフォンは指向性を有す
る。
【0050】
第3実施形態及び第4実施形態のように、枠体12の下面並びにダイ11A及び他のダ
イ11Bの下面は実質的に面一であり、枠体12の下面並びにダイ11A及び他のダイ1
1Bの下面に保護層15が設けられている。このような保護層15を設けることにより、
ダイ11A及び他のダイ11B並びに枠体12を保護することができる。
【0051】
第3実施形態のように、枠体12の下面及びダイ11A及び他のダイ11Bの下面が実
質的に面一であり、枠体12の下面並びにダイ11A及び他のダイ11Bの下面に保護層
15が設けられており、保護層15は接着層14と同じ材料を含んでいてもよく、さらに
、保護層15がフィラー15Bを保持することで、フィラー15Bにより保護層15の厚
みを一定範囲に維持し、ダイ11A及び他のダイ11Bと枠体12とを一体化している。
特に、フィラー15Bが導電性を有することにより、電磁気的なシールドをすることがで
き、トランスデューサ及び信号処理回路の信号に外部からのノイズを混入することが抑制
される。またカバー13の表裏の何れかの面に金属層を設けることにより、トランスデュ
ーサ及び信号処理回路において電気信号にノイズを生じさせ難くすることができる。
【0052】
第4実施形態のように、枠体12の下面及びダイ11A及び他のダイ11Bの下面が実
質的に面一であり、枠体12の下面並びにダイ11A及び他のダイ11Bの下面に保護層
15が設けられており、保護層15は接着層14と同じ材料を含んでいてもよく、さらに
、保護層15がメッシュ30を固定していることにより、ダイ11A及び他のダイ11B
と枠体12とが一体化されている。メッシュ30が導電性を有することにより、電磁気的
なシールドをすることができ、トランスデューサ及び信号処理回路の信号に外部からのノ
イズを混入することを抑制する。またカバー13の表裏の何れかの面に金属層を設けるこ
とにより、トランスデューサ及び信号処理回路において電気信号にノイズを生じさせ難く
することができる。
【0053】
第1実施形態のように、ダイ11からの電気信号が枠体12を経由して外部に取り出さ
れる構成となっていることにより、また、第2実施形態乃至第4実施形態のように、ダイ
11Aからの電気信号が他のダイ11B、枠体12を経由して外部に取り出される構成と
なっていることにより、基板を用いることなく、パッケージと配線とを効率良く実現でき
る。第1、第2、第3及び第4の実施形態のように、枠体12の上方からマイクロフォン
1,2,3,4の外部に電気信号が取り出される。その際、枠体12からカバー13を経
由して外部に電気信号が取り出される。後述するように、
図9に示すように、枠体12か
らカバー13を経由しないで枠体12からマイクロフォン1C外部に直接電気信号が取り
出されてもよい。
図10に示すように、枠体12の側方から外部に電気信号が取り出され
てもよい。
【0054】
本発明の各実施形態において、音波の流入出口が、
図1、
図3乃至
図5に示すように、
カバー13に流入出口13Aとして設けられていても、図示する形態とは異なり取付面5
側に設けられていても、さらに両側に設けられていてもよい。音波の流入出口がダイ11
又は11Aの下面側に設けられる形態では、ダイ11又は11Aの下面の音波の流入出口
には保護層15を設けなかったり、保護層15で塞がれていない部分のメッシュをそのま
ま利用したりする。メッシュ30の存在により、パッケージ内に異物が混入し難くなり、
好ましい。この形態では、カバー13には流入出口としての開口を設けなくてもよい形態
もある。
【0055】
逆に、音波の流入出口がカバー13に設けられる形態では、ダイ11のキャビティに開
口が不要な形態もある。単純には、キャビティが塞がれたダイを用いればよい。これらの
選択は,マイクロフォンの実装方法によっても異なる。
【0056】
[パッケージング方法]
次に、本発明の実施形態に係るパッケージング方法について、
図5に示す第4実施形態
に係るマイクロフォン4を製造する場合を例として説明する。
図6A乃至
図6Dは第4実
施形態に係るマイクロフォン4の製造方法を示す図であり、同時にパッケージング方法を
示す図である。
図6A乃至
図6Cにおいて、各上段にはI-I線に沿う断面を示し、各下
段にはII-II線に沿う断面を示す。ここで示すパッケージング方法は、複数のマイク
ロフォンを同時に製造する場合を想定しているが、一つのマイクロフォンを製造する場合
も同様である。一つのマイクロフォンのみを図に示しているが、平面視において前後左右
では隣の別のマイクロフォンが製造される。
【0057】
先ず、
図6Aに示すように、メッシュ41を剥離性を有するフィルム42上に配置する
。フィルム42としてはPET(ポリエチレンテレフタレート)製のフィルムを用いるこ
とができる。他の材料でもよく、各種表面処理を施してもよい。表面処理にはテフロン(
登録商標)コーティング、離型剤処理、貴金属の成膜処理等が挙げられる。
【0058】
次に、トランスデューサを搭載したダイ43と信号処理回路を搭載したダイ44との間
に接着剤が設けられるように、適切な量を適切な場所に塗布する。例えば、ダイ43の下
面とダイ44の下面に接着剤を塗布する。それと同時に又は前後して、枠体45とダイ4
3、44との間に接着剤を設けるために、適切な量を適切な場所に塗布する。例えば枠体
45の下面に接着剤を塗布する。ダイ43、44と枠体45の下面に接着剤を塗布するだ
けでは不足であれば、側面にも接着剤を塗布しておく。特にダイ43の下面にキャビティ
が開口していない場合には、メッシュ41上に接着剤を塗布してもよい。
【0059】
次に、
図6Bに示すように、ダイ43とダイ44を密着させてメッシュ41の上に配置
する。そして、枠体45には貫通した開口(穴)が設けられているので、
図6Cに示すよ
うに、ダイ43及びダイ44の組をその一つの貫通した開口で囲むように、枠体45をメ
ッシュ41の上に設置する。
【0060】
この状態では、ダイ43,44の一組が枠体45の貫通した開口内に並べられてお互い
に密着している。よって、この状態において、ダイ43,44及び枠体45をメッシュ4
1及びフィルム42に押圧することにより、接着剤をダイ43とダイ44との間、ダイ4
3と枠体45との間、ダイ44と枠体45との間に侵入させ、ダイ43,44同士の間の
接着剤、及び、各ダイ43又は44と枠体45の内周面との間の接着剤を硬化させて接着
層46とし、ダイ43,44及び枠体45の各下面の接着剤を硬化させて接着剤からなる
保護層47とすることにより、保護層47をダイ43,44及び枠体45の下面に設け、
保護層47にメッシュ41が固定される。
【0061】
接着剤の硬化と相前後して、ダイ43及びダイ44との間をワイヤー48Aでボンディ
ングして配線し、ダイ44と枠体45の端子との間をワイヤー48Bでボンディングして
配線する。この枠体45には内部配線45aが設けられ、内部配線45aの各端には端子
45b,45cが設けられている。これにより、ダイ43からの電気信号をワイヤー48
A経由でダイ44に出力し、さらに、ワイヤー48B及び枠体45の内部配線45aを経
由して端子45cから取り出すことができる。
【0062】
次に、
図6Dに示すように、枠体45の上面にカバー49を取り付ける。カバー49の
表面には実装用の端子49aが形成され、カバー49の裏面には端子49cが形成され、
端子49aと端子49cとの間には内部配線(ビア)49bが設けられている。カバー4
9の端子49cが枠体45の内部配線45aと電気的に接続されるように、枠体45の上
にカバー49を取り付ける。具体的には、カバー49の裏面の端子49cにバンプを導電
性ペーストで形成し、その上から接着剤を塗布する。接着層50となる導電性ペースト及
び接着剤が硬化しないうちにカバー49を枠体45の上に載せる。接着剤が導電性ペース
トのバンプを覆っていても、カバー49に適切な押圧を加えることで、接着剤が押しのけ
られ,カバー49の裏面の端子49cと枠体45の端子45cとが電気的に接続される。
ここで、バンプが潰れすぎて、隣のものと短絡しないように、導電性ペースト又は接着剤
にフィラーを混入させていてもよい。枠体45の上面は、接着層50によりカバー49の
下面に密着している。
【0063】
ここで、フィルム42の上には、多数のマイクロフォンがアレイ状に載せられるが、枠
体45はマイクロフォンごとにバラバラではなく、一体になっている。カバー49も同様
である。従って、カバー49を取り付けた段階で、マイクロフォンがアレイ状に繋がった
形で得られる。これをダイシングで分割することで、個別のマイクロフォンとして製造さ
れる。なお、アレイ状のダイをカメラで観察して、イメージキャプチャーし、その画像に
合わせてカバーの板を位置決めするようにする。
【0064】
その後、マイクロフォンをフィルム42から剥がす。その剥がすタイミングには幾つか
考えられる。例えば
図6Dに示すように、個別のマイクロフォンとして製造された後に剥
がす。この場合では、メッシュ41の穴から、工程途中で異物がパッケージ内部に入るこ
とが防止できる。
【0065】
別のタイミングとしては、ワイヤーボンディングの前で、接着剤が硬化したあとが挙げ
られる。このタイミングは、ワイヤーボンディングのときの加熱にフィルム42が耐えら
れない場合に有効である。ワイヤーボンディングのときの加熱により例えば150℃に昇
温するからである。このタイミングを採用した場合には、ダイシング時にはダイシングテ
ープ上にマイクロフォンを固定し、冷却水が入らないようにメッシュ41の穴を塞いでお
く必要がある。
【0066】
本発明の実施形態に係るパッケージング方法では、フィルム42を用いることとで、フ
ィルム42の可撓性によりフィルム42をめくることにより簡単に剥がすことができる。
また、同様な接着強度であっても、より弱い力で容易に剥がすことができる。このように
して、
図5に示すようなマイクロフォンを製造することができる。
【0067】
このように、
図6A乃至
図6Dを参照しながら、保護層にメッシュを固定してパッケー
ジングする方法を説明した。メッシュを設けない場合には、メッシュをフィルム上に配置
しなければよい。第3実施形態のように、接着層とフィラーで保護層を構成する場合には
、
図6Aに示す状態でメッシュをフィルム上に配置することなく、
図6B及び
図6Cにお
いて、ダイ及び枠体に接着剤を塗布するとき、その接着剤にフィラーを混入させておけば
よい。また、一つのダイのみをパッケージングする場合には、ダイ同士を接着剤で一体化
しなければよい。
【0068】
本発明の実施形態に係るパッケージング方法では、先ず、枠体がトランスデューサを搭
載したダイの側方を囲むように枠体及びダイを配置すると共に枠体にダイを接着層を介在
して保持させ、ダイの上方に空間を囲むように枠体にカバーを取り付ける。すなわち、上
下方向に貫通した穴を有する枠体の当該穴に、トランスデューサを搭載したダイを配置す
ると共に、枠体における穴の壁面にダイを接着層を介して保持する第1工程と、ダイの上
方に空間を囲むように前記枠体にカバーを取り付ける第2工程と、を備える。このパッケ
ージング方法によれば、従来のようにダイを基板に設置する必要がなく、マイクロフォン
の薄型化を実現することができる。これによれば、マイクロフォン1の取付面5に対する
占有面積を最小限にすることができ、すなわち、マイクロフォン1の高さを低くしつつマ
イクロフォンのフットプリントをダイのそれに対して最小限にする。ここで、枠体の穴の
壁面は、内部接続用の端子を配置する段差を有するか、または寸胴である。
【0069】
本発明の実施形態に係るパッケージング方法では、先ず、トランスデューサを搭載した
ダイ、ダイの側方を囲む枠体の少なくとも一方の下面及び/又は側面に接着剤を塗布し、
次に、ダイを枠体で囲むようにダイ及び枠体を配置し、そして、ダイの上方に空間を囲む
ように枠体にカバーを取り付ける。このパッケージング方法によれば、従来のようにダイ
を基板に設置する必要がなく、マイクロフォンの薄型化を実現することができる。
【0070】
好ましくは、第1工程では、ダイ及び枠体の下面又は当該下面に対向するフィルム上に
接着剤を塗布し、剥離性を有するフィルムに対してダイ及び枠体を配置し、ダイ及び枠体
をフィルムに押圧することにより、接着剤をダイと枠体との間に侵入させ、接着剤を硬化
させて接着層とした後にフィルムを剥離する。これにより、パッケージングを効率良く行
える。
【0071】
好ましくは、第1工程では、フィルム上にメッシュを配置した後に、メッシュ上にダイ
及び枠体を配置する。これにより、ダイ及び枠体の下面に接着剤からなりメッシュが固定
された保護層を設けることができ、メッシュ及び保護層により、枠体及びダイを一体化さ
せることができ、保護層を一定の厚みに維持することができる。
【0072】
好ましくは、接着剤にはフィラーが混入されており、第1工程では、フィルム上にダイ
及び枠体を配置する。これにより、ダイ及び枠体の下面に接着剤及びフィラーからなる保
護層を設けることができ、その保護層を一定の厚みに維持することができる。
【0073】
好ましくは、フィラーが導電性を有するか、メッシュが導電性を有する。これにより、
電磁的なシールドを実現できる。
【0074】
好ましくは、信号処理回路を搭載した他のダイを接着剤でダイと一体化し、ダイ及び他
のダイの側方を枠体で囲み、ダイ及び他のダイの上方に空間を挟むように枠体にカバーを
取り付ける。これにより、トランスデューサによる電気信号への変換と、信号処理とを別
々の場所で行え、性能のよい、低コストなマイクロフォンを提供することができる。
【0075】
本発明の実施形態では、接着層14(14A,14B)の厚みは、数μm以上数百μm
以下であり、好ましくは200μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である
。また、メッシュは、線径にして数十μm以上百数十μm以下であり、インチあたりの目
数にして100から数百程度である。よって、メッシュ30や保護層15を設けても、マ
イクロフォンの薄型化が実現される。
【0076】
第1乃至第4実施形態に係るマイクロフォンにおいて、枠体12の内周面は上面と下面
との間で寸法が段階的に変化しているが、接着層14を介してダイ11を保持する内周面
は寸胴であってもよい。その場合、ワイヤーボンドによる配線は枠体12の上面に行うが
、これにより、段差部にワイヤーボンドを行うのに対して、ワイヤーボンドのためのキャ
ピラリツールのアクセスが容易になる。
図7は本発明のその他の実施形態に係るマイクロ
フォン1Aを示し、特にダイと枠体とカバーとの関係を示す図である。枠体12の内周面
が上面と下面との間で変化しないでほぼ一定の場合には、枠体12の上面に表面配線35
を設けておき、表面配線35とダイ11との間をワイヤー16で接続する。カバー13の
下面において、表面配線35上で内部配線20と接続する接続部24となる部位に、導電
性ペーストを塗布し、それ以外の部位に接着層23となる非導電性接着剤を塗布し、カバ
ー13を枠体12に取り付け、導電性ペースト及び非導電性接着剤を硬化させることで枠
体12をカバー13に密着させている。なお、カバー13には必要に応じて下部の一部を
なくして窪み13Bとしておき、窪み13Bの領域により、ダイ11と表面配線35とを
接続するワイヤー16が設けられるようにする。
図7に示す形態では枠体12には上面に
表面配線35を設けているが、枠体12の上面に内側の端子と外側の端子とを設け、両端
子を内部配線で接続してもよい。
図7では第1実施形態の場合を示すが、その他の実施形
態でも同様である。
【0077】
第1乃至第4実施形態に係るマイクロフォンにおいて、枠体12はダイ11よりも高さ
が高く、即ち、枠体12の下面はダイ11の下面と実質的に面一にあり、枠体12の上面
はダイ11の上面よりも高い。しかしながら、枠体12はダイ11と略同じ高さを有して
おり、即ち、枠体12の下面とダイ11の下面とが実質的に面一にありかつ枠体12の上
面とダイ11の上面とが実質的に面一にあってもよい。
【0078】
図8は、本発明のその他の実施形態に係るマイクロフォン1Bを示し、特にダイと枠体
とカバーとの関係について
図7とは異なる関係を示す図である。枠体12の上面に表面配
線35を設けておき、表面配線35とダイ11との間をワイヤー16で接続する。カバー
13は、上部13Cと、上部13Cの外周縁部から下側に延びて内周面を有する周縁部1
3Dと、を備える。カバー13の窪み13Bが、上部13Cと周縁部13Dとにより構成
され、窪み13Bは下側から掘り込まれた形状を有する。カバー13の窪み13Bは、枠
体12の一部及びダイ11に対向し、カバー13は、カバー13の内周面、接着層23、
枠体12、接着層14及びダイ11とで、パッケージ空間を取り囲む。窪み13Bの領域
は、ダイ11と表面配線35とを接続するワイヤー16が設けられるようにする。カバー
13の周縁部13Dの下面において、表面配線35上で内部配線20と接続する接続部2
4となる部位に、導電性ペーストを塗布し、それ以外の周縁部13Dの下面に接着層23
となる非導電性接着剤を塗布し、カバー13を枠体12に取り付け、導電性ペースト及び
非導電性接着剤を硬化させることで、枠体12をカバー13に密着させている。
図8では
第1実施形態の場合を示すが、その他の実施形態でも同様である。
【0079】
第1乃至第4実施形態に係るマイクロフォンにおいて、カバー13は内部配線20を有
しており、カバー13の外周縁が枠体12の外周縁に平面視で重なるようにしている。し
かしながら、カバー13は内部配線を備えず、カバー13の外周縁が枠体12の外周縁よ
りも平面視でカバー13の中心寄りとなってもよい。
【0080】
図9は、本発明のその他の実施形態に係るマイクロフォン1Cを示し、特にダイと枠体
とカバーとの関係について、
図7及び
図8とは異なる関係を示す図である。枠体12には
内部配線19が設けられ、枠体12の内周面は段差を有しており、当該段差の一部におい
てダイ11の高さ位置であって枠体12の上下面と並行な部分に内部配線19の内側の端
子17が設けられ、枠体12の上面には表面配線35としてボンディングパッドが設けら
れている。また、枠体12の内周面のうち上端部にはカバー13の縁部に沿った形状を有
するように嵌込部12Bが設けられている。よって、カバー13が接着剤により嵌込部1
2Bに密着している。
図9に示す形態では、
図7及び
図8に示す形態とは異なり、カバー
13の上下面をフラットにすることができ、ダイ11からの電気信号を、ダイ11からワ
イヤー16を経由し、枠体12の内部配線19を用いて表面配線35に取り出すことがで
きる。
図9では第1実施形態の場合を示すが、その他の実施形態でも同様である。
【0081】
パッケージング方法では、接着剤をどこに塗布するかは、前述したように、ダイ、枠体
の各下面、側壁面の何れか又は双方でも、また、
図6Aなどに示すようにフィルム42上
に設けてもよいが、それぞれの箇所にどのように塗布するかは、同一プロセスでパッケー
ジングされる数、大きさなどにより適宜設定される。例えば、多数同時にパッケージング
する場合には、予め別のシート上に接着剤を塗布しておき、その上に、ダイ、枠体を押圧
してダイ、枠体の各下面に転写してもよい。
【0082】
図10は、本発明のその他の実施形態を示すマイクロフォンを示し、枠体の側面に外部
接続用の電極が取り付けられた形態を示す図である。マイクロフォン1Dは、トランスデ
ューサを搭載したダイ11と、上下方向に貫通した穴12Aを有し、当該穴12Aの壁面
にダイ11を接着層14を介して保持する枠体12と、ダイ11の上方に空間を挟むよう
に枠体12に取り付けられたカバー13と、を備え、ダイ11の下面が実質的に外表面の
一部を構成している。枠体12には内部配線19が設けられ、穴12Aの壁面は段差を有
しており、当該段差となるダイ11の高さ位置であって枠体12の上下面と並行な部分に
内部配線19の内側の端子17が設けられ、枠体12の側面には側面配線36としてボン
ディングパッドが設けられている。
図10に示す形態では、
図1、
図7乃至
図9に示す形
態と比較して、マイクロフォン1Dをより薄くすることができ、好ましい実装形態である
。ダイ11からの電気信号を、ダイ11からワイヤー16を経由し、枠体12の内部配線
19を用いて側面配線36に取り出すことができる。
図10では第1実施形態の場合を示
すが、その他の実施形態でも同様である。
【0083】
図11Aは本発明のその他の実施形態を示すマイクロフォンにおけるカバー付き枠体の
底面図を、
図11Bは
図11Aに示すカバー付き枠体の断面図であり、
図11Cは本発明
のその他の実施形態に係るパッケージング方法の或る段階を示す図、
図11Dは
図11C
の次の段階を示す図である。
【0084】
図11A及び
図11Bに示すように、前述の実施形態における枠体とカバーとを一体化
したカバー付き枠体61を用いて、ダイ11をパッケージングする方法について説明する
。カバー付き枠体61は、上部となるカバー部61Aと、カバー部61Aの周縁部から下
方に延びる側壁部61Bと、カバー部61Aの所定の位置から下方に延びる仕切り部61
Cとで構成される。側壁部61Bと仕切り部61Cにより、収納部63(63A,63B
)が構成される。
図11Bに示すように、側壁部61B、仕切り部61Cは内側面である
壁面に段差を有しており、当該段差のうち上下面に平行な面に複数の電極62が設けられ
ており、特定の電極62同士が図示しない配線により接続されている。ここで、「収納部
63」は、第1乃至第4の実施形態における「穴12A」に相当する。ダイ11(11A
,11B)が配置されるからである。
【0085】
図11A及び
図11Bに示すようなカバー付き枠体60において、収納部63(63A
,63B)に、ダイ11(11A、11B)を下方から挿入して、ダイ11(11A,1
1B)の表面にある電極(図示せず)と電極62とを上下方向への圧力により一体化させ
る。これにより、ダイ11(11A,11B)をパッケージングしたマイクロフォン1E
を得ることができる。
【0086】
さらに、必要に応じて、側壁部61Bの壁面とダイ11(11A,11B)との間に接
着層64を設け、仕切り部61Cの壁面とダイ11(11A,11B)との間に接着層6
4を設けることにより、ダイ11(11A,11B)とカバー付き枠体61とを一体化さ
せてもよい。そして、
図11Dに示すように、側壁部61Bの下面及びダイ11(11A
,11B)の下面に保護層65を設けてもよい。保護層65は、
図4、
図5に示すように
、フィラーやメッシュを保持してもよい。保護層65は、表面の一部を構成するので表面
保護層と呼ぶようにしてもよい。
【0087】
図11A乃至
図11Dに示す形態では、二つのダイのそれぞれを収納部63(63A,
63B)に収納しており、ダイ11Aとダイ11Bとの間には仕切り部61Cがあるので
、強度を確保することができる。強度に問題がない場合、仕切り部61Cは省略できる。
【0088】
図11に示すように、複数の収納部63(63A,63B)を設ける形態は、複数のダ
イ11をパッケージする形態において採用することができ、
図3、
図4、
図5に示す各種
形態においても同様である。
【0089】
図11C、
図11Dに示す形態に係るマイクロフォン1Eにおいても、トランスデュー
サを搭載したダイ11(11A,11B)と、上下方向に貫通した穴(すなわち、収納部
63(63A,63B))を有し、当該穴の壁面にダイ11(11A,11B)を接着層
64を介して保持する枠体(すなわち、側壁部61B)と、ダイ11(11A,11B)
の上方に空間を挟むように枠体(すなわち、側壁部61B)に取り付けられたカバー(す
なわち、カバー部61A)と、を備え、ダイ11(11A,11B)の下面が実質的に外
表面の一部を構成している。
【0090】
[電子機器]
図12は、本発明の実施形態に係る電子機器の一部を示す図である。電子機器70は、
プリント基板などの実装用基板71において、音波をマイクロフォン1に流入出させるた
めの音孔72が設けられている。音孔72に対応してマイクロフォン1が装着される。実
装用基板71には、コンデンサ、抵抗、LSI又はICなどの電子素子又は電子デバイス
73が装着される。
図12に示していないが、電子機器70は、実装用基板71を内蔵す
るために実装用基板71にカバーとなる機器外装部材などが装着される。
図1に示すマイ
クロフォンのみならず他の形態におけるマイクロフォンにも適用される。このような電子
機器70によれば、マイクロフォン1それ自体には従来のような基板がないため、実装用
基板71に直接取り付けられるため、電子機器70を薄くすることができる。
【0091】
図13Aは、本発明の実施形態に電子機器のうち、マイクロフォンが実装された実装用
基板の当該実装部分の一例を模式的に示す図である。
図13Aに示すように、マイクロフ
ォン85は側面に電極パッド85Aを有しており、PCBなどの実装用基板81において
電極パッド85Aが配線上の電極81Aに配置されて半田86により電極パッド85Aが
電極81Aに接続されている。マイクロフォン85の下面、すなわちダイの下面が実装用
基板81に対向している。実装用基板81を挟んでマイクロフォン85と反対側には機器
外装部材84が装着している。ここで、機器外装部材84の開口84Aの縁部から突起部
84Bが実装用基板81側に延びて実装用基板81に当接しており、開口84Aからの音
波が実装用基板81の音孔82を経由してマイクロフォン85に流入する。実装用基板8
1には、前述した各実施形態に係るマイクロフォン85以外に、
図12に示すように各種
の電子素子、電子デバイスが搭載されている。これにより、マイクロフォン85それ自体
は従来のような基板を有しないで実装用基板81に直接取り付けられる。
【0092】
図13Bは、本発明の実施形態に電子機器のうち、実装用基板へのマイクロフォン実装
部分の別の一例を模式的に示す図である。
図13Bに示すように、マイクロフォン95は
上面に電極パッド95Aを有しており、PCBなどの実装用基板91において電極パッド
95Aが配線上の電極91Aに配置されて半田96により電極パッド95Aが電極91A
に接続されている。マイクロフォン95の上面が実装用基板91に対向している。マイク
ロフォン95を挟んで実装用基板91と反対側には機器外装部材94が装着している。こ
こで、機器外装部材94の開口94Aの縁部から突起部94Bがマイクロフォン95の下
面、すなわちダイの下面側に延びてマイクロフォン95に当接しており、開口94Aから
の音波がマイクロフォン95に流入する。実装用基板95には、前述した各実施形態に係
るマイクロフォン95以外に、
図12に示すように各種の電子素子、電子デバイスが搭載
されている。これによれば、マイクロフォン95それ自体は従来のような基板を有しない
で実装用基板91に直接取り付けられる。
【0093】
本発明の実施形態は、上述した事項や図面に示した形態に限定されることなく、特許請
求の範囲に記載した範囲内で適宜変更したものも含まれる。
【符号の説明】
【0094】
1,1A,1B,1C,1D,1E,2,3,4:マイクロフォン
5:取付面
11,11A,11B:ダイ
12:枠体
12A:穴
12B:嵌込部
13:カバー
13A:流入出口
13B:窪み
13C:上部
13D:周縁部
14,14A,14B:接着層
15:保護層
15A:接着層
15B:フィラー
16,16A,16B:ワイヤー
17:端子
18:端子
19:内部配線
20:内部配線
21:端子
22:端子
23:接着層
24:接続部
30:メッシュ
35:表面配線
36:側面配線
41:メッシュ
42:フィルム
43,44:ダイ
45:枠体
45a:内部配線
45b,45c:端子
46:接着層
47:保護層
48A,48B:ワイヤー
49:カバー
49a:端子
49b:内部配線
49c:端子
50:接着層
61:カバー付き枠体
61A:カバー部
61B:側壁部
61C:仕切り部
62:電極
63(63A,63B):収納部
64:接着層
65:保護層
70:電子機器
71:実装用基板
72:音孔
73:電子素子又は電子デバイス
81,91:実装用基板
81A,91A:電極
82,92:音孔
84,94:機器外装部材
84A,94A:開口
84B,94B:突起部
85,95:マイクロフォン
85A,95A:電極パッド
86,96:半田