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特許7551852ラジアル式超音波を使用するデバイスのための配向ピン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】ラジアル式超音波を使用するデバイスのための配向ピン
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20240909BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023106392
(22)【出願日】2023-06-28
(62)【分割の表示】P 2019026429の分割
【原出願日】2019-02-18
(65)【公開番号】P2023118819
(43)【公開日】2023-08-25
【審査請求日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】15/908,392
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・ティー・パンゼンベック
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-514111(JP,A)
【文献】特開2001-104315(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2001/0047165(US,A1)
【文献】特表2017-506933(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0209526(US,A1)
【文献】特開2003-088527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性シャフト;
前記可撓性シャフト内の第1のルーメンであって、撮像プローブを受容するように適合された第1のルーメン;
前記可撓性シャフト内の第2のルーメンであって、前記第2のルーメンは、遠位端に隣接する側壁に形成された出口ポート、及び、前記可撓性シャフトの遠位端に隣接し、前記第2のルーメンの遠位端を形成する傾斜部を含む、第2のルーメン;及び、
前記可撓性シャフトの遠位部分内において前記第1のルーメンの遠位端に隣接して配置された少なくとも1つの配向ピン;
を備えるカテーテルデバイスであって、
前記第1のルーメン、前記出口ポート、前記傾斜部、及び、前記少なくとも1つの配向ピンの少なくとも一部は、前記可撓性シャフトの長手方向軸に垂直な平面と交差することを特徴とするカテーテルデバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つの配向ピンは、2つの配向ピンを備えることを特徴とする請求項1に記載のカテーテルデバイス。
【請求項3】
前記2つの配向ピンは長手方向軸を含み、前記長手方向軸は、前記出口ポートとして前記長手方向軸に沿って横方向に整列して配置されることを特徴とする請求項2に記載のカテーテルデバイス。
【請求項4】
前記第1のルーメンは、超音波プローブを受容するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテルデバイス。
【請求項5】
前記第2のルーメンは、医療器具を受容するように構成されていることを特徴とする請求項1記載カテーテルデバイス。
【請求項6】
前記可撓性シャフトの少なくとも遠位部分は、超音波信号に対して透過性である1つ以上の材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のカテーテルデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの配向ピンは、超音波信号に対して非透過性である1つ以上の材料を含むことを特徴とする請求項6に記載のカテーテルデバイス。
【請求項8】
超音波プローブ;
前記超音波プローブとデータ通信し、前記超音波プローブから受信したデータに基づいて1つ以上の画像を生成するように構成された信号プロセッサ;
生成された1つ以上の画像を表示するように構成された表示装置;
医療デバイス;及び
カテーテルシステムであって、
可撓性シャフト;
前記可撓性シャフト内の第1のルーメンであって、撮像プローブを受容するように適合された第1のルーメン;
前記可撓性シャフト内の第2のルーメンであって、前記第2のルーメンは、遠位端に隣接する側壁に形成された出口ポート、及び、前記可撓性シャフトの遠位端に隣接し、前記第2のルーメンの遠位端を形成する傾斜部を含む、第2のルーメン;及び、
前記可撓性シャフトの遠位部分内において前記第1のルーメンの遠位端に隣接して配置された少なくとも1つの配向ピン;
を備えるカテーテルしシステム;
を備えるシステムであって、
前記第1のルーメン、前記出口ポート、前記傾斜部、及び、前記少なくとも1つの配向ピンの少なくとも一部は、前記可撓性シャフトの長手方向軸に垂直な平面と交差することを特徴とするシステム。
【請求項9】
前記1つ以上の配向ピンは、2つの配向ピンを備えることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記2つの配向ピンは長手方向軸を含み、前記長手方向軸は、前記出口ポートとして前記長手方向軸に沿って横方向に整列して配置されることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記可撓性シャフトの少なくとも遠位部分は、超音波信号に対して透過性である1つ以上の材料を含むことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの配向ピンは、超音波信号に対して非透過性である1つ以上の材料を含むことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記生成された1つ以上の画像は:
少なくとも1つの配向ピンに関連する超音波画像;及び
前記出口ポートから遠位に配置された前記医療デバイスの遠位端に対応する画像特徴部;
を含むように構成されており、
前記超音波画像及び前記画像特徴部は、前記生成された1つ以上の画像の同じ半分に配置されることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
このセクションにおける記述は、単に、本開示に関する背景情報を提供し、先行技術を構成しない場合もある。
【0002】
末梢性肺腫瘍の、超音波による視覚化及びサンプリングのために現在利用可能な道具は、移動範囲及び診断能力が制限されている。通常、末梢サンプリング中、ガイドシースは、気管支鏡を通って送り込まれ、気管支鏡の届く範囲を越えて遠くまで延ばされるため、ガイドシースの遠位端は見えない。次に、ラジアル式気管支内超音波(EBUS)ミニプローブは、ガイドシースを通って螺合され、腫瘍のおおよその位置を測定するために使用される。
【0003】
残念ながら、(気道周辺を中心とする腫瘍に対向するものとして)気道の片側から離れて位置する末梢性腫瘍は、現在のラジアル式EBUS技術の制限によって、部分的には診断率が実質的に低く、これにより、オペレータは、プローブからの深さを認識できるが、腫瘍の方向を認識できない。サンプリングニードルは、カテーテルの長さから軸外に延び、それ故に、ニードル及びサンプリング対象の回転配向に関する知識が必要とされる。ラジアル式超音波プローブは、病変に対するニードルの配向を示さない。ラジアル式超音波画像は、使用者が病変を確認できる360°画像であるが、使用者は、ニードルが病変を指しているのか否かを識別することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、気管支鏡などの医療スコープと共に使用するための改善されたガイドシースを提供する。本発明は、カテーテルデバイスに取り付けられたエコー源性配向ピンを使用する。配向ピンは、超音波画像上で目視でき、それ故に、使用者に、カテーテルデバイスに通された医療用デバイスの回転配向を知らせる。超音波プローブが対象物を可視化する際、超音波プローブ画像もまた、使用者に、医療用デバイスが突出する方向を伝える配向ピンを示す。医療用デバイスが間違った方向に突出する場合、使用者は、配向ピン、それ故に、医療用デバイスが対象物を指すまで、カテーテルデバイスを回転することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明の一態様によると、例示的なシステムは、第1のルーメンと、第2のルーメンと、第3のルーメンと、第4のルーメンと、第1の配向ピンと、第2の配向ピンと、を有する、可撓性カテーテル部分を含む。第1の配向ピンは、第3のルーメン内で受容され、第2の配向ピンは、第4のルーメン内で受容される。
【0006】
本発明の更に別の態様では、システムは、キャップ部分を更に含む。第1及び第2のルーメンは、カテーテル部分の中に含まれる。キャップ部分は、第1のルーメンと、第2のルーメンと、第3のルーメンと、第4のルーメンと、を含む。第1の配向ピンは、キャップ部分の第3のルーメンの中で受容され、第2の配向ピンは、キャップ部分の第4のルーメンの中で受容される。
【0007】
本発明の更なる態様において、キャップ部分は、断面寸法を含む。キャップ部分の第3のルーメン及び第4のルーメンは、キャップ部分の断面寸法の同じ半分に位置する長手方向軸線を含む。可撓性カテーテル部分及びキャップ部分の第2のルーメンは、カテーテル部分及びキャップ部分の第3及び第4のルーメンと同じ断面寸法の半分に位置する。
【0008】
本発明の更に別の態様において、キャップ部分は、キャップ部分の第2のルーメンの少なくとも一部を露出するための出口ポート、及びキャップ部分の第2のルーメンの遠位端に位置する傾斜部を更に含む。
【0009】
本発明の更に別の態様において、キャップ部分は、超音波信号に対して透過性である1種以上の材料を含み、配向ピンは、超音波信号に対して不透性である1種以上の材料を含む。配向ピンは、1種以上のエコー源性機構、例えば、レーザスクライブ、ディボット、ホールなどもまた含む。
【0010】
本発明の更なる態様において、3個以上の配向ピンを使用してもよい。例えば、第3の配向ピンは、他のピンの1つに隣接して位置してもよく、これにより、使用者が速やかに、対象物に対する回転方向を理解することができる超音波画像が生成される。
【0011】
更なる特徴、利点、及び適用分野は、本明細書に提供される説明から明らかになるであろう。説明及び具体的な例は、単に例示目的のために意図され、本開示の範囲を限定することは意図されないことを理解されたい。
【0012】
本明細書に説明される図面は、単に例示目的のためであり、決して本開示の範囲を制限することは意図されない。図面における構成要素は、必ずしも一定の縮尺ではなく、本発明の原理を例示することに重点を置かれる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に従い形成された気管支鏡システムの例を示す。
図2A】本発明の一実施形態に従い形成されたデバイスの遠位端の側面図である。
図2B】長手方向寸法を中心に90°回転した、図2Aのデバイスの遠位端の側面図である。
図3図2Aに示すデバイスの一部の断面図である。
図4図2Bに示すデバイスの一部の断面図である。
図5図2Aのデバイスの主なカテーテルセクションの遠位端の一部の斜視図である。
図6図5の主なカテーテルセクションの遠位端のX線側面図である。
図7図2Aのデバイスのキャップセクションの近位端の斜視図である。
図8図7のキャップセクションのX線側面図である。
図9図2図8に示す構成要素と共に使用されるラジアル式超音波プローブにより生成した例示的画像である。
図10】本発明の一実施形態に従い形成した主なカテーテル及びキャップの断面図である。
図11図10のデバイスの主なカテーテルセクションの遠位端の一部の斜視図である。
図12図10の主なカテーテルセクションの遠位端のX線側面図である。
図13図10のデバイスのキャップセクションの近位端の斜視図である。
図14図10のキャップセクションのX線側面図である。
図15】本発明の一実施形態に従い形成されたデバイスの遠位端の側面図である。
図16図15に示すデバイスの一部の断面図である。
図17図15に示すデバイスの一部の90°回転断面図である。
図18図2Aのデバイスのキャップセクションの近位端の断面斜視図である。
図19図18のキャップセクションのX線側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の説明は、本質的に単に例示的なものであり、本開示、適用、又は使用を限定することは意図されない。
【0015】
ここで、図1を参照すると、気管支鏡システム10は、挿入管14を備えた気管支鏡12と、ラジアル式超音波システム16と、アクセスデバイス20と、を備える。ラジアル式超音波システム16は、信号プロセッサ24と、表示デバイス18と、ラジアル式超音波プローブ22と、を含む。ラジアル式超音波プローブ22、並びに医療用デバイス30(例えば、サンプリング及び/又は薬剤送達用ニードル)は、アクセスデバイス20のハンドル構成要素を介して気管支鏡12内で受容される。
【0016】
表示デバイス18は、気管支鏡12及び/又は信号プロセッサ24と、有線又は無線信号通信している。表示デバイス18は、ラジアル式超音波プローブ22の遠位端にてラジアル式超音波変換器からの画像情報を受け取る信号プロセッサ24及び/又気管支鏡12から受け取った情報に基づき生成した画像を提示する。診断用気管支鏡(例えば、Olympus(登録商標)製のBF-X190)は、気管支鏡12の例であり、Olympus(登録商標)製のラジアル式気管支内超音波(EBUS)ミニプローブは、ラジアル式超音波デバイス16の例である。
【0017】
本発明は、トルクを与えることが可能な挿入デバイスに取り付けられたエコー源性配向ピンを使用する。配向ピンは、超音波画像上で目視でき、それ故に、使用者に、対象物に対するアクセスデバイス20及びニードルの遠位端の回転配向を伝える。
【0018】
図2図8は、アクセスデバイス20の遠位端の例を示す。アクセスデバイス20は、カテーテル部分40、及びカテーテル部分40の遠位端におけるキャップ部分42を含む。カテーテル部分40は、ハンドル部分(図示せず)から延びる。カテーテル部分40は、ラジアル式超音波ルーメン44と、第2のルーメン46と、第3のルーメン50と、第4のルーメン50’と、を含む。ルーメン44,46、50、50’は全て、カテーテル部分40の遠位面を介してアクセス可能である。ルーメン44、46は、ハンドル部分に位置する近位ポート(気管支鏡若しくは他のスコープデバイスのハンドル上にあるポート)に、又は、オペレータによりアクセス可能な場所に位置する近位ポート(図示せず)に対して延びる。ルーメン44、46により、デバイスが近位端から、カテーテル部分40の遠位端まで完全に挿入されることが可能になる。ラジアル式超音波ルーメン44は、ラジアル式超音波プローブ(図示せず)を摺動可能に受容するようにサイズ決めされている。第2のルーメン46は、ニードルなどの医療用デバイス48を受容するようにサイズ決めされている。一実施形態では、第3及び第4のルーメン50、50’は、カテーテル部分40の遠位端から所定の距離だけ延びる(図6)。
【0019】
図3図4図7、及び図8に示すように、キャップ部分42は、第1のルーメン54と、第2のルーメン60と、第3のルーメン62と、第4のルーメン62’と、を含む。第1の配向ピン80及び第2の配向ピン80’はそれぞれ、近位端及び遠位端を含む。ピン80及び80’の近位端は、カテーテル部分40の第3及び第4のルーメン50及び50’内で少なくとも部分的に受容される。ピン80、80’の遠位端は、キャップ部分42の第3及び第4のルーメン62、62’内に少なくとも部分的に受容される。ピン80、80’は、ルーメン50、50’、62、62’内に圧力で嵌合されてもよく、かつ/又はリフロープロセス、接着剤、若しくは溶接継ぎ手により、ルーメン50、50’、62、62’のうちの1つ以上に取り付けられる。ピン80、80’は、様々な形状、例えば円形、楕円形、長方形を有してもよく、ルーメン50、50’、62、62’が相当する形状を有する。一実施形態では、ピン80は、対応する形状を有するルーメン50、50’、62、62’を持つピン80’とは異なる形状である。ピン80、80’は、金属(例えば、ステンレス鋼)、又は超音波反射特性を有する別の材料を含んでよい。ピン80、80’は、ピン80、80’のエコー源性を増加させるための、反射性機構(例えば、エッチング又は溝)を含んでよい。
【0020】
一実施形態では、カテーテルは、ルーメンにPTFEライナを有する編組(ステンレス鋼)シースで作製され、Pebaxにより、本体及び外側ジャケットが作製される。キャップは、ポリカーボネート、PEEK、Ultem、又はTPX(ポリメチルペンテン)で作製することができる。
【0021】
一実施形態では、キャップ部分42の少なくとも近位部分は、ピン80、80’が第3及び第4のルーメン62、62’内で受容され、第1のルーメン54がラジアル式超音波ルーメン44と一列に並び、第2のルーメン60が、カテーテル部分40の第2のルーメン46と一列に並ぶように、カテーテル部分40の遠位端のスロット内に受容されるようにサイズ決めされるか、又は、カテーテル部分40の遠位端を受容するようにサイズ決めされている。キャップ部分42を、カテーテル部分40の遠位端に一時的に又は永久に取り付ける他の方法を使用してもよい。キャップ部分42の第2のルーメン60の遠位端は、サイドポート70及び傾斜部68を含む。傾斜部68により、医療用デバイス48がたわみ、キャップ部分42がサイドポート70を通って外に出る。ルーメン54、62、62’は、遠位端において閉鎖/封止、又は開放されることができる。
【0022】
ラジアル式超音波プローブがキャップ部分42内に位置付けられる場合、ラジアル式超音波プローブは、360°画像を生成することができる。360°画像は、配向ピン80、80’の鏡映を含む。配向ピン80、80’が第1のルーメン54の同じ半分に位置するため、第2のルーメン60を通過してサイドポート70の外に出るあらゆる医療用デバイスは、配向ピン80、80’の鏡映間の最短の円弧距離間で、360°画像に視覚的に位置する組織と相互作用することとなる。これは、図9の例示的画像により示される。
【0023】
図9は、表示デバイス18に出力された画像90を示す。画像90は、遠位端で受容された超音波変換器を備える挿入管14が、体腔内に位置付けられた際に、ラジアル式超音波システム16により生成される。画像90は、360°の撮像機構による画像を示す。画像90はまた、配向ピンを識別するフィードバック92も含む。サイドポート70は配向ピン80、80’の間に位置し、ここでは、ピン80、80’間の円弧が最小となる。したがって、使用者は、サイドポート70の外に出るあらゆる医療用デバイスが常に、この最小の円弧位置を中心にして外に出ることを理解するであろう。画像90において、医療用デバイスは、およそ350°~080°の角度値の間でサイドポート70の外に出ることとなる。画像90において、000°は、12時の位置におけるものであると考えられる。したがって、対象物がラジアル式超音波画像内で識別される場合、医療用デバイスをその対象物と相互作用させるために、全ての使用者がする必要のあることは、対象物が、配向ピンフィードバック92により縁取りされる、360°画像の最小パイ内に位置するまで、カテーテル部分40を回転させることである。
【0024】
図10図14に示すように、配向ピン180、180’は、キャップセクション142にのみ含まれ、配向ピンルーメンはカテーテル部分140に含まれない。
【0025】
図15図17に示すように、カテーテル部分240は、キャップ部分を含まない。カテーテル部分240は、上述したキャップデバイス42、142の少なくとも全ての機構、及び以下の機構に示す機構を含む。
【0026】
図18及び図19に示すように、3つの配向ピンが使用される。2つのピンは、カテーテル342の半分に、互いに隣接したピンルーメン362、362’’に位置し、第3のピンは、カテーテル342の別の半分のピンルーメン362’に位置する。一実施形態では、3つのピンルーメン362、362’、362’’は、キャップ部分、1つのカテーテル、又はこれらの両方に位置してもよい。
【0027】
上述したルーメンのいずれかは、近位端又は遠位端にて露出していてもよい。
【0028】
実施形態
【0029】
A.カテーテルシステムであって、第1のルーメンと、第2のルーメンと、第3のルーメンと、第4のルーメンと、第1の配向ピンと、第2の配向ピンと、を含む、可撓性シャフトを備え、第1の配向ピンは、第3のルーメン内で受容され、第2の配向ピンは、第4のルーメン内で受容される、カテーテルシステム。
【0030】
B.可撓性シャフトは、断面寸法を含み、第3のルーメン及び第4のルーメンは、可撓性シャフトの断面寸法の同じ半分に位置する長手方向軸線を含む、Aに記載のシステム。
【0031】
C.可撓性シャフトは、キャップ部分を更に含むカテーテル部分であり、第1、第2、第3、及び第4のルーメンは、カテーテル部分内に含まれ、第1の配向ピンの少なくとも近位端は、第3のルーメン内で受容され、第2の配向ピンの少なくとも近位端は、第4のルーメン内で受容され、キャップ部分は、第1のルーメンと、第2のルーメンと、第3のルーメンと、第4のルーメンと、を含み、第1の配向ピンの少なくとも遠位端は、キャップ部分の第3のルーメン内で受容され、第2の配向ピンの少なくとも遠位端は、キャップ部分の第4のルーメン内で受容される、A又はBに記載のシステム。
【0032】
D.配向ピンがカテーテル部分及びキャップ部分の第3のルーメン及び第4のルーメン内で受容される場合に、カテーテル部分の第1~第4のルーメンは、キャップ部分の第1~第4のルーメンと位置合わせされる、Cに記載のシステム。
【0033】
E.キャップ部分は、キャップ部分の第2のルーメンの少なくとも一部を露出するための出口ポートと、キャップ部分の第2のルーメンの遠位端に位置する傾斜部と、を更に含む、Dに記載のシステム。
【0034】
F.カテーテル部分及びキャップ部分の第2のルーメンは、カテーテル部分及びキャップ部分の第3及び第4のルーメンと同じ断面寸法の半分に位置する、A~Eのいずれかに記載のシステム。
【0035】
G.キャップ部分は、超音波信号に対して透過性である1種以上の材料を含み、配向ピンは、超音波信号に対して不透性である1種以上の材料を含む、E又はFに記載のシステム。
【0036】
H.配向ピンは、少なくとも1つのレーザスクライブ、ディボット、ホール、又は他のエコー源性機構を含む、A~Gのいずれかに記載のシステム。
【0037】
I.カテーテルシステムであって、第1のルーメンと、第2のルーメンと、第1の配向ピンと、第2の配向ピンと、を含む、可撓性シャフトと、第1のルーメンと、第2のルーメンと、第3のルーメンと、第4のルーメンと、を含む、キャップ部分と、を備え、第1の配向ピンは、キャップ部分の第3のルーメン内で受容され、第2の配向ピンは、キャップ部分の第4のルーメン内で受容される、カテーテルシステム。
【0038】
J.第3の配向ピンを更に備え、キャップ部分は、第3の配向ピンを受容するように構成された第5のルーメンを更に含む、Iに記載のシステム。
【0039】
K.配向ピンは、少なくとも1つのレーザスクライブ、ディボット、ホール、又は他のエコー源性機構を含む、I又はJに記載のシステム。
【0040】
L.システムであって、ラジアル式超音波システムであって、信号プロセッサと、ラジアル式超音波プローブと、を含み、ラジアル式超音波プローブは、信号プロセッサとデータ通信し、信号プロセッサは、ラジアル式超音波プローブから受信したデータに基づいて1つ以上の画像を生成するように構成されている、ラジアル式超音波システムと、生成した1つ以上の画像を提示するように構成された表示デバイスと、医療用デバイスと、カテーテルシステムであって、ラジアル式超音波プローブを受容するように構成された第1のルーメンと、医療用デバイスを受容するように構成された第2のルーメンと、を含む、カテーテル部分と、第1の配向ピンと、第2の配向ピンと、第1のルーメンと、第2のルーメンと、第3のルーメンと、第4のルーメンと、を含む、キャップ部分と、を含む、カテーテルシステムと、を備え、第1の配向ピンは、キャップ部分の第3のルーメン内で受容され、第2の配向ピンは、キャップ部分の第4のルーメン内で受容される、システム。
【0041】
M.キャップ部分は、断面寸法を含み、キャップ部分の第3のルーメン及び第4のルーメンは、キャップ部分の断面寸法の同じ半分に位置する長手方向軸線を含む、Lに記載のシステム。
【0042】
N.キャップ部分は、キャップ部分の第2のルーメンの少なくとも一部を露出するための出口ポートと、キャップ部分の第2のルーメンの遠位端に位置する傾斜部と、を更に含む、L又はMに記載のシステム。
【0043】
O.カテーテル部分及びキャップ部分の第2のルーメンは、キャップ部分の第3及び第4のルーメンの長手方向軸線と同じ断面寸法の半分に位置する、L~Nのいずれかに記載のシステム。
【0044】
P.配向ピンは、少なくとも1つのレーザスクライブ、ディボット、ホール、又は他のエコー源性機構を含む、L~Oのいずれかに記載のシステム。
【0045】
本発明の説明は、本質的に単に例示的なものであり、本発明の趣旨から逸脱しない変形が、本発明の範囲内にあることが意図される。かかる変形は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱するものとしてみなされない。
【符号の説明】
【0046】
10 気管支鏡システム
12 気管支鏡
14 挿入管
16 ラジアル式超音波システム
18 表示デバイス
20 アクセスデバイス
22 ラジアル式超音波プローブ
24 信号プロセッサ
30 医療用デバイス
40 カテーテル部分
42 キャップ部分
44 ラジアル式超音波ルーメン
46 第2のルーメン
48 医療用デバイス
50 第3のルーメン
54 第1のルーメン
60 第2のルーメン
62 第3のルーメン
68 傾斜部
70 サイドポート
80 第1の配向ピン
80’ 第2の配向ピン
90 画像
92 配向ピンフィードバック
140 カテーテル部分
142 キャップデバイス
180 配向ピン
180’ 配向ピン
240 カテーテル部分
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
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