(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-06
(45)【発行日】2024-09-17
(54)【発明の名称】安全キャビネット
(51)【国際特許分類】
B01L 1/00 20060101AFI20240909BHJP
F24F 7/06 20060101ALI20240909BHJP
【FI】
B01L1/00 B
F24F7/06 C
(21)【出願番号】P 2023111252
(22)【出願日】2023-07-06
(62)【分割の表示】P 2020161661の分割
【原出願日】2020-09-28
【審査請求日】2023-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】金子 健
(72)【発明者】
【氏名】松村 健史
【審査官】太田 一平
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-035340(JP,A)
【文献】実開平01-151839(JP,U)
【文献】実開昭57-123637(JP,U)
【文献】特開昭59-193142(JP,A)
【文献】特開昭60-213753(JP,A)
【文献】特開平04-222639(JP,A)
【文献】米国特許第05997399(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01L 1/00 - 99/00
F24F 7/04 - 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業空間の前面の開口部と前面シャッターを有し、前記作業空間に上方から清浄空気を供給する安全キャビネットであって、
前記前面シャッターは、上下方向にスライドして、前記開口部の一部或いは全部を閉じるものであり、
前記前面シャッター
は、横方向にスライドする小窓シャッター
および前記小窓シャッターの上側に固定窓を備え、
前記作業空間の前方上部の筐体と前記前面シャッターとの間の空間を閉鎖又は解放する隙間閉止部材を設け、
前記前面シャッターを閉じた場合、前記隙間閉止部材は、前記空間を解放することで前記作業空間の前方上部の筐体と前記前面シャッターの間に隙間を形成し、
前記
隙間から流入した一般空気によるエアバリアを形成する流路と、前記清浄空気によるエアバリアを形成する流路の2重のエアバリアを設けた安全キャビネット。
【請求項2】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記隙間閉止部材は、
一端が前記作業空間の前方上部の筐体の下端部に固定され、前記前面シャッターに延伸するような形状を有し、
他端は、固定されずに可動する安全キャビネット。
【請求項3】
請求項2に記載の安全キャビネットにおいて、
前記前面シャッターを閉じた場合、前記一般空気が流入するように前記他端が可動して前記隙間を形成する安全キャビネット。
【請求項4】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記前面シャッターを開いた場合に、前記前面シャッターのシャッターフレームに前記隙間閉止部材が当接することで前記空間を閉鎖し、前記作業空間の前方上部の筐体と前記シャッターフレームとの間の隙間が閉じられる安全キャビネット。
【請求項5】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記小窓シャッターは、横方向にスライドして開いた場合に、作業者が両腕を入れて作業可能である安全キャビネット。
【請求項6】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記安全キャビネットは、2人以上の作業者が作業できる幅を備え、
複数の前記小窓シャッターを備える安全キャビネット。
【請求項7】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記作業空間の下部前部に、前記流入した一般空気と前記清浄空気を吸い込むスリットを備える安全キャビネット。
【請求項8】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記作業空間の前方上部の筐体に、
前記一般空気と前記清浄空気とを分離する、下方に延びる整流板を備える安全キャビネット。
【請求項9】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記前面シャッターを開いた場合に、
前記前面シャッターの下方から、作業者が腕を入れて座位で作業可能であり、
前記小窓シャッターから、作業者が腕を入れて立位で作業可能である安全キャビネット。
【請求項10】
請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
前記前面シャッターを閉じた場合に、
前記小窓シャッターから、作業者が腕を入れて立位で作業可能である安全キャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品の開発や病原体等の研究などに使用する安全キャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
ウィルス等の病原体の研究やワクチン開発等の医薬品の開発などで病原体等を取り扱う場合には、安全キャビネットが使用される。
【0003】
安全キャビネットの一例として、特許文献1には、作業空間の上部に吹き出し用HEPAフィルタを設けるとともに、作業空間の前部に開閉可能な前面シャッターを設け、下方後方に後部グリルを、下方前方に前面グリルを設け、吹き出し用HEPAフィルタから一様に作業空間に空気を供給し、作業空間の底面を形成する作業台の前面グリルと後部グリルから空気を吸い込むことにより、一様に空気が上から下に下降し、作業空間を清浄にする安全キャビネット、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
安全キャビネットを用いれば、作業空間内で病原体等を取り扱うことで、病原体等が汚染されることを防止し、かつ、病原体等が作業空間内から作業者側に漏洩することを防止することができる。
【0006】
特許文献1に開示された安全キャビネットでは、作業者は安全キャビネットの正面に座り、前面シャッターの下方の作業開口部から作業空間に腕を挿入して作業を行うが、作業者が座位と立位の複数の姿勢で作業を行うことは考慮されていない。
【0007】
本発明は、座位と立位の何れの姿勢でも作業を行うことができ、また、小窓シャッターを設けた場合に、作業空間内の清浄度を広範囲で確保できる安全キャビネットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための、本発明の「安全キャビネット」の一例を挙げるならば、
作業空間の前面の開口部と前面シャッターを有し、前記作業空間に上方から清浄空気を供給する安全キャビネットであって、
前記前面シャッターは、上下方向にスライドして、前記開口部の一部或いは全部を閉じるものであり、前記前面シャッターは、横方向にスライドする小窓シャッターおよび前記小窓シャッターの上側に固定窓を備え、前記作業空間の前方上部の筐体と前記前面シャッターとの間の空間を閉鎖又は解放する隙間閉止部材を設け、前記前面シャッターを閉じた場合、前記隙間閉止部材は、前記空間を解放することで前記作業空間の前方上部の筐体と前記前面シャッターの間に隙間を形成し、前記隙間から流入した一般空気によるエアバリアを形成する流路と、前記清浄空気によるエアバリアを形成する流路の2重のエアバリアを設けたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前面シャッターに横方向にスライドする小窓シャッターを設けることにより、座位と立位の何れの姿勢でも作業を行うことができる安全キャビネットを提供できる。
【0010】
また、一般空気によるエアバリアと清浄空気によるエアバリアの2重のエアバリアにより、小窓シャッターを設けた場合に、作業空間内の清浄度を広範囲で確保できる。
【0011】
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施例1の安全キャビネットの使用例を示す図である。
【
図2】実施例1の安全キャビネットの他の使用例を示す図である。
【
図3】実施例1の安全キャビネットの他の使用例を示す図である。
【
図4】実施例2の安全キャビネットにおいて、前面シャッターを閉じた状態を示す図である。
【
図5】実施例2の安全キャビネットにおいて、前面シャッターを開いた状態を示す図である。
【
図6】一般的な安全キャビネットの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施例を説明する前に、一般的な安全キャビネットを説明する。
図6(a)に、安全キャビネットの概略正面図を示し、
図6(b)に、
図6(a)のA-A’断面を左方より見た安全キャビネットの概略側面図を示す。
【0014】
安全キャビネット100の内部に、前面を前面シャッター103で構成した作業空間102を配置している。作業空間102の下面は作業台面101からなり、作業台面101の前面シャッター103側に前面スリット104aを配置している。前面シャッター103の下方には、作業開口部104を形成している。安全キャビネットファン106を運転した場合、圧力チャンバ109を加圧する。圧力チャンバ109には、吹き出し用HEPAフィルタ111が接続され、圧力チャンバ109内の塵埃を吹き出し用HEPAフィルタ111でろ過し、清浄化した空気を吹き出し、吹き出し用整流板107で整流化した後、作業空間102内に吹き出し気流113として供給する。
【0015】
圧力チャンバ109には、排気用HEPAフィルタ110も接続されている。圧力チャンバ109で加圧された空気は、排気用HEPAフィルタ110でろ過され、安全キャビネット排気口108を通り、排気空気114として安全キャビネット100から排気される。安全キャビネット100から排気される空気と等しい量の空気が、安全キャビネット100内に入る。その空気は、前面シャッター103の下方の作業開口部104に発生する流入気流112である。流入気流112は、作業空間102の吹き出し気流113の一部とともに、前面スリット104aに吸込まれる。この空気は作業台面101の下方を通り、作業空間102の前面シャッター103の反対面に形成した後部スリット105aから、吹き出し気流113の一部とともに吸込まれ、背面流路105を通り、安全キャビネットファン106に吸込まれる。
【0016】
作業空間102内では病原体等を含む塵埃、エアロゾルを取り扱っているため、背面流路105、圧力チャンバ109内にも、病原体等を含む塵埃、エアロゾルが存在する。作業空間102に空気を供給する際と、安全キャビネット100から空気を排気する際には、この塵埃、エアロゾルは、吹き出し用HEPAフィルタ111、排気用HEPAフィルタ110で除去されている。
【0017】
作業者は安全キャビネット100の正面に座り、作業開口部104から作業空間102に腕を挿入し、前面シャッター103を通して作業空間102内を見ながら作業を行う。
【0018】
このような安全キャビネットにおいて、作業者は、座位に限らず立位での作業が望まれる場合がある。また、2人以上の複数の作業者が同時に作業を行う場合もある。
【0019】
本発明では、座位と立位の何れの姿勢でも作業を行うことができる安全キャビネットを提供する。また、2人以上の作業者が同時に使用することができる安全キャビネットを提供する。また、このような安全キャビネットにおいて、エアバリアを2重にし、作業空間内の清浄度を広範囲に確保する。
【0020】
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。なお、実施例を説明するための各図において、同一の構成要素には同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
【実施例1】
【0021】
図1~3に、本発明の実施例1の安全キャビネットを示す。実施例1の安全キャビネットは、2人の作業者が同時に作業できる2人用の安全キャビネットであり、例えば作業窓の横幅が1900mmである。安全キャビネットは、
図6の一般的な安全キャビネットと同様に、作業空間12を備える安全キャビネット筐体10と、作業空間12の前面側に設けた、上下方向にスライドする前面シャッター20を備えている。
【0022】
前面シャッター20には、上下方向の略中央部に、横方向にスライドする3枚の小窓シャッター22が設けられている。図の例では、3枚の小窓シャッター22を何れもスライド可能としたが、中央の小窓シャッターを固定とし、左右両側の小窓シャッターを左右にスライド可能としても良い。小窓シャッター22は、スライドして開いた時に、左右の両腕を差し込んで作業空間内で作業を行う大きさを有している。
【0023】
小窓シャッター22の上側および下側には、固定窓24が設けられている。小窓シャッター22や固定窓24は、ガラスや硬質プラスチックで構成されている。
【0024】
図1は、前面シャッター20を持ち上げて、前面シャッター20の下側に250mmの縦幅の開口窓30を形成した使用例を示す。この場合は、背の高い、例えば身長180cmの作業者が、座位で、開口窓30から両腕を入れて作業空間内で作業を行うことができる。小窓シャッター22は何れも閉じられている。
【0025】
図2も、前面シャッター20を持ち上げて、前面シャッター20の下側に250mmの縦幅の開口窓30を形成した使用例を示す。左側の小窓シャッター22がスライドして空けられている。この場合は、安全キャビネットの左側で、背の高い、例えば身長180cmの作業者が、立位で、左側の小窓シャッター22から両腕を入れて作業空間内で作業を行うことができる。また、安全キャビネットの右側で、背の低い、例えば身長150cmの作業者が、座位で、開口窓30から両腕を入れて作業空間内で作業を行うことができる。なお、
図1と
図2において、背の高い作業者と背の低い作業者との座位の高さ調節は、椅子の高さを調節すればよい。
【0026】
図3は、前面シャッター20を下方にスライドさせて開口窓30を全閉し、左側の小窓シャッター22をスライドして空けた使用例を示す。この場合は、作業者が、立位で、小窓シャッター22から両腕を入れて作業空間内で作業を行うことができる。
【0027】
なお、
図3のように前面シャッター20で開口窓30を全閉するに代えて、前面シャッター20の位置を上方向にスライドして調節し、性能保証したあらかじめ決められた位置で前面シャッターを静止可能としてもよい。作業者の背の高さに応じた高さに小窓シャッター22を配置することにより、背の高い作業者も背の低い作業者も、作業を行いやすい適切な高さの立位で作業を行うことができる。
【0028】
図1~3の使用例に限らず、本実施例の安全キャビネットによれば、2人の作業者がともに立位で、或いは、ともに座位で作業をすることもできる。
【0029】
1人用の安全キャビネットにおいても、前面シャッターに横方向にスライドする小窓シャッターを設けることにより、作業者が座位と立位の何れの姿勢でも作業を行うことができる。また、3人以上用の安全キャビネットとすることもできる。
【0030】
本実施例によれば、2人以上の作業者が作業する安全キャビネットにおいて、上下方向にスライドする前面シャッターに、横方向にスライドする小窓シャッターを設けたので、作業者が座位と立位の何れの姿勢でも作業を行うことができ、また、背の高い作業者も背の低い作業者も、作業を行いやすい適切な位置で作業を行うことができる。また、本実施例の安全キャビネットによれば、2人以上の作業者が同時に作業を行うことができる。
【0031】
さらに、小窓シャッター22として、横方向にスライドするものを採用したので、小窓シャッターの開閉時の気流の乱れを抑制し、コンタミネーションを防止することができる。
【実施例2】
【0032】
本発明の実施例2は、前面シャッターに小窓シャッターを備える実施例1の安全キャビネットにおいて、前面シャッターを閉じた場合に2重のエアバリアを設けて、作業空間内の清浄度を維持するものである。安全キャビネットにおいては、ファン15により、HEPAフィルタ16で塵埃をろ過し、清浄化した空気を吹き出し気流として作業空間12内へ供給している。吹き出し気流は、前面シャッター20の裏側にも流れるが、前面シャッター20の裏側に沿って流れる気流は、前面シャッター20によるコアンダ効果により風速が高められる。小窓シャッター22を開いて作業者が腕を作業空間に入れると、高速の気流が腕に当たって気流が乱れ、作業空間内の清浄度が維持されなくなる。また、腕を入れなくても、小窓シャッター22の開閉により、気流が乱される。本実施例は、小窓シャッター22を備える安全キャビネットにおいて、安全キャビネット相当のエアバリアを設けるものである。
【0033】
図4に、本発明の実施例2の安全キャビネットの一例を示し、
図4右側は右側側面図、
図4左側は前面シャッター部分の拡大図である。
図4は、前面シャッターを閉じて、作業者が立位で作業している図である。
【0034】
図に示すように、前面シャッター20は、上下方向の略中央部にスライド式の小窓である小窓シャッター22を備え、その上側および下側に固定窓24を備えている。小窓シャッター22および固定窓24はシャッターフレーム21により支持されている。
【0035】
作業空間の上部であって、筐体10の前面シャッター20と向かい合う場所には、ゴム板17からなる隙間閉止部材が取り付けられている。
【0036】
図に示すように、前面シャッター20を閉じた状態において、ゴム板17と固定窓24との間には隙間ができており、実線矢印で示すように、この隙間を通って安全キャビネット外部の一般空気が作業空間12に流入する。流入した一般空気は前面シャッターの裏側を流れ、下方のスリット14に吸い込まれる。一方、HEPAフィルタ16を通った清浄空気は、白抜き矢印に示すように、一般空気よりも作業区間側を下方に流れ、下方のスリット14に吸い込まれる。ゴム板17と固定窓24との間の隙間から流入する一般空気の風速は低いので、小窓シャッター22を開閉したり、小窓シャッター22から作業員が腕を入れても、作業区間内の気流の乱れは小さい。外部から流入した一般空気と、HEPAフィルタを通した清浄空気による2重のエアバリアにより、作業空間内の清浄度を維持することができる。
【0037】
安全キャビネットの外部から流入した一般空気の流れにより、小窓シャッター22の内外圧力差を小さくする構造となり、また、小窓シャッター22として横方向にスライドするものを採用したので、小窓シャッターの開閉時の気流の乱れを抑制し、コンタミネーションを防止することができる。
【0038】
作業空間12の前方上部の筐体には、下方に延びる、立ち上がり部である整流板18が設けられている。整流板18で、作業空間12の前方上部において、外部から流入した一般空気と、清浄空気とを分離することにより、一般空気と清浄空気との混ざり合いを抑制することができる。
【0039】
図4の状態での空気の流れを確認するために、前面開口部の上部の外側から煙を導入し、煙の流れを観察すると、外部からの一般空気が下方に流れ、スリットに吸い込まれ、エアバリアを形成することを確認した。また、前面開口部の上部内側から煙を導入し、煙の流れを観察すると、作業空間の清浄空気が下方に流れ、スリットに吸い込まれ、エアバリアを形成することを確認した。
【0040】
図5に、前面シャッター20を上方にスライドして前面シャッター20を開いた状態の図を示す。前面シャッター20を上方にスライドすることにより、シャッターフレーム21の一部がゴム板17に当接し、隙間が閉じられて、外部からの一般空気の流入がなくなる。
【0041】
この場合の安全キャビネットの動作は、前面の開口部30から外部の一般空気が流入し、スリット14に吸い込まれる。また、HEPAフィルタ16を通った清浄空気は、白抜き矢印に示すように、下方に流れ、下方のスリット14に吸い込まれる。
【0042】
本実施例によれば、前面シャッターに小窓シャッターを備える安全キャビネットにおいて、外部からの一般空気と清浄空気の2重のエアバリアにより、小窓シャッターを開けた場合でも、作業区間内の清浄度を広範囲に確保できる。また、小窓シャッター開閉時や、作業者が作業空間に腕を入れて作業中の気流の乱れを抑制し、コンタミネーションを抑制することができる。
【符号の説明】
【0043】
10 安全キャビネット筐体
12 作業空間
13 作業台
14 スリット
15 ファン
16 HEPAフィルタ
17 ゴム板(隙間閉止部材)
18 整流板(立ち上がり部)
20 前面シャッター
21 シャッターフレーム
22 小窓シャッター
24 固定窓
30 前面開口部